JP2004290960A - 吸水剤およびそれを用いた衛生材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 粒子状吸水剤は、水溶性不飽和単量体の架橋重合体である吸水性樹脂を主成分として含有し、106μm以上850μm未満の粒子径を有する粒子状の吸水性樹脂が、吸水性樹脂の全質量に対して90質量%以上含まれている。
(塩濃度吸収指数)=(一定塩濃度水溶液に対する4.83kPaでの加圧下吸収倍率)/(一定塩濃度水溶液に対する無荷重下吸収倍率) ・・(式1)
にて、一定塩濃度水溶液がイオン交換水である場合の塩濃度吸収指数である第一塩濃度吸収指数が、0.60以上である。
【選択図】 なし
Description
(塩濃度吸収指数)=(一定塩濃度水溶液に対する4.83kPaでの加圧下吸収倍率)/(一定塩濃度水溶液に対する無荷重下吸収倍率) ・・(式1)
(式中、上記加圧下吸収倍率は、4.83kPaの加圧下にて、一定塩濃度水溶液に60分間浸漬した場合の吸収倍率であり、上記無荷重下吸収倍率は、無加圧下にて、一定塩濃度水溶液に60分間浸漬した場合の吸収倍率である)にて、上記一定塩濃度水溶液がイオン交換水である場合の塩濃度吸収指数である第一塩濃度吸収指数が、0.60以上であるものである。
(耐塩性指数)=(一定塩濃度水溶液に対する無荷重下吸収倍率)/(イオン交換水に対する無荷重下吸収倍率) ・・(式2)
(式中、無荷重下吸収倍率は、一定塩濃度水溶液またはイオン交換水に、60分間浸漬した場合の吸収倍率である)にて、上記一定塩濃度が0.10質量%塩化ナトリム水溶液である場合の耐塩性指数である第一耐塩性指数が、0.40以上であることが好ましい。
(コア濃度比)=(粒子状吸水剤の質量)/((粒子状吸水剤の質量)+(繊維材料の質量)) ・・(式3)
で規定されるコア濃度が、0.3以上1.0以下であるとよい。
本発明における吸水剤とは、吸水性樹脂を主成分として、必要により若干の添加剤や水等の吸水性樹脂以外の成分を含んでいてもよく、吸水剤中で通常50〜100質量%、好ましくは70〜100質量%、さらに好ましくは85〜100質量%、特に好ましくは95〜100質量%が吸水性樹脂の樹脂純分よりなり、その形状は後述の粒子状である。また、上記吸水剤は、特定物性パラメータを有する特定物性以上のものである。
本発明での粒子状吸水剤の製造法の好ましい一例は、下記1〜3などである。
上記のように重合した、好ましくはメトキシフェノール存在下にてプロトアネモネンが低減された水溶性不飽和単量体を用いて重合したポリアクリル酸(塩)系架橋重合体(吸水性樹脂)を、前記した特定の粒子径に制御するとともに、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無荷重下吸収倍率(60分値)を15〜27g/gとなるように制御する。その後、得られる吸水剤の吸水倍率が、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無荷重下吸収倍率(60分値)にて、通常10〜27g/g、好ましくは12〜27g/g、より好ましくは15〜27g/g、さらに好ましくは17〜25g/g、特に好ましくは18〜22g/gの範囲となるように、上記吸水性樹脂の表面改質、好ましくは表面架橋を行って、本発明の粒子状吸水剤を製造する。
上記のように重合、好ましくはメトキシフェノール存在下にてプロトアネモネンが低減された水溶性不飽和を用いて重合したポリアクリル酸(塩)系架橋重合体(吸水性樹脂)を、前記した特定の粒子径に制御するとともに、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無荷重下吸収倍率(60分値)を、通常10〜27g/g、好ましくは12〜27g/g、より好ましくは15〜27g/g、さらに好ましくは17〜25g/g、特に好ましくは18〜22g/gに制御する。その後、該粒子系および無荷重下吸収倍率(60分値)が制御された上記吸水性樹脂を、前記した範囲で無機微粉末によって表面被覆して、本発明の粒子状吸水剤を製造する。
上記のように重合、好ましくはメトキシフェノール存在下にてプロトアネモネンが低減された水溶性不飽和を用いて重合したポリアクリル酸(塩)系架橋重合体(吸水性樹脂)を、前記した特定の粒子径に制御するとともに、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無荷重下吸収倍率(60分値)を17〜25g/g、好ましくは18〜22g/gに制御する。その後、該粒子系および無荷重下吸収倍率(60分値)が制御された上記吸水性樹脂を、脂肪酸ないしその塩で表面被覆して、本発明の粒子状吸水剤を製造する。
上記のようにして得られた本発明の粒子状吸水剤は、4.83kPaという高加圧下での加圧下吸水倍率(Absorbency against pressure/略称AAP)にて、被吸収液の塩濃度の影響を殆ど受けないという優れた吸水剤である。すなわち、実用において、尿の塩濃度にかかわらず一定の吸水性能を示すため、使用時の塩濃度のふれやオムツ中での塩濃度の変化に拘らず、一定の吸水を示すといった常に高い物性を備えている。
(塩濃度吸収指数)=(一定塩濃度水溶液に対する4.83kPaでの加圧下吸収倍率)/(一定塩濃度水溶液に対する無荷重下吸収倍率) ・・(式1)
(式中、上記加圧下吸収倍率は、4.83kPaの加圧下にて、一定塩濃度水溶液に60分間浸漬(接触)した場合の吸収倍率であり、上記無荷重下吸収倍率は、無加圧下にて、大過剰の一定塩濃度水溶液に60分間浸漬した場合の吸収倍率である)で規定される塩濃度吸収指数にて、一定塩濃度水溶液がイオン交換水である場合の塩濃度吸収指数である第一塩濃度吸収指数が0.60以上である吸水剤である。
(耐塩性指数)=(一定塩濃度水溶液に対する無荷重下吸収倍率)/(イオン交換水に対する無荷重下吸収倍率) ・・(式2)
(式中、無荷重下吸収倍率は、大過剰の一定塩濃度水溶液またはイオン交換水に、60分間浸漬した場合の吸収倍率である)にて、一定塩濃度が0.10質量%塩化ナトリウム水溶液である場合の耐塩性指数である第一耐塩性指数が、0.40以上である。上記第一耐塩性指数の下限は、好ましくは0.50以上であり、その上限は通常1.20以下、さらには1.10以下の範囲である。
本発明においては、表面処理としての表面架橋とは別に、必要に応じてさらにその他の添加剤(以下、他の添加剤と記載する)を加えてもよい。すなわち、上記他の添加剤としては、消臭剤、抗菌剤、香料、発泡剤、顔料、染料、親水性短繊維、可塑剤、粘着剤、界面活性剤、肥料、酸化剤、還元剤、水、塩類、キレート剤、殺菌剤、ポリエチレングリコールやポリエチレンイミンなどの親水性高分子、パラフィンなどの疎水性高分子、ポリエチレンやポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂、ポリエステル樹脂やユリア樹脂などの熱硬化性樹脂等を添加する等、吸水性樹脂に種々の機能を付与するための添加工程、好ましくは表面への添加工程を含んでいてもよい。
本発明の粒子状吸水剤は、塩濃度にかかわらず安定的に吸収を示す。そのため、農園芸保水剤、工業用保水剤、吸湿剤、除湿剤、建材などで広く用いられるが、特に好ましくは、紙おむつ、生理用ナプキンなどに代表される、糞、尿ないし血液の吸収用衛生材料用いられる。
また、衛生材料中の吸収体(吸収コア/吸水剤を複合化して成型したものを指す)の構造は特に制限はなく、例えば、シート状に成形した親水性繊維材料の間に吸水剤を配する、いわゆるサンドイッチ構造の吸収体や、親水性繊維材料と吸水剤を混合したものを成形した、いわゆるブレンド構造の吸収体が挙げられる。
本発明では、吸水性樹脂ないし吸水剤(粒子状吸水剤)の吸収特性を評価するために、下記濃度を有する塩濃度の異なるイオン交換水ないし塩化ナトリウム水溶液を使用した。
吸収溶液S1:0.10質量(重量)%塩化ナトリウム水溶液
吸収溶液S2:0.20質量(重量)%塩化ナトリウム水溶液
吸収溶液S3:0.30質量(重量)%塩化ナトリウム水溶液
吸収溶液S4:0.40質量(重量)%塩化ナトリウム水溶液
吸収溶液S5:0.50質量(重量)%塩化ナトリウム水溶液
吸収溶液S6:0.70質量(重量)%塩化ナトリウム水溶液
吸収溶液S7:0.90質量(重量)%塩化ナトリウム水溶液
<吸収倍率(無加圧下で60分の吸収倍率(GV,Gel Volume))>
吸水性樹脂(または吸水剤)0.20gを不織布製の袋(60mm×60mm)に均一に入れ、大過剰(100g以上)の前記S0〜S7の吸収溶液中に浸漬した。そして、60分後に袋を引き上げ、遠心分離機を用いて250Gで3分間水切りを行った後、袋の重量W2(g)を測定した。
<加圧下吸収倍率(AAP)>
内径60mmのプラスチック支持円筒の底に、ステンレス製400メッシュ標準篩(目開き38μm)を融着させ、該篩上に吸水性樹脂ないし吸水剤0.9000gを均一に散布した。該吸水性樹脂ないし吸水剤に対して4.83kPa(0.7psi)の荷重を均一に加えることができるように調整された、外径が60mmよりわずかに小さく、支持円筒に隙間が生じず、かつ上下の動きが妨げられないピストンと荷重とをこの順に、吸水性樹脂ないし吸水剤上に載置し、この測定一式の質量Wa(g)を測定した。直径150mmのぺトリ皿の内側に、直径90mmのガラスフィルター(株式会社相互理化学硝子製作所製、細孔直径100〜120μm)を置き、前記吸収溶液をガラスフィルターの上面と同じレベルになるように加えた。
<塩濃度吸収指数>
本発明の塩濃度吸収指数は、前記した手法で求めた各吸収溶液(S0、S1〜S7)の加圧下吸収倍率と、無荷重下吸収倍率とに基づき、下式
塩濃度吸収指数)=(一定塩濃度水溶液に対する4.83kPaでの加圧下吸収倍率)/(一定塩濃度水溶液に対する無荷重下吸収倍率) ・・(式1)
に従って算出した。なお、上記(式1)中、加圧下吸収倍率は、4.83kPaの加圧下にて、一定塩濃度水溶液に60分間浸漬(接触)した場合の吸収倍率であり、上記無荷重下吸収倍率は、無加圧下にて、大過剰の一定塩濃度水溶液に60分間浸漬した場合の吸収倍率である。
前記した手法による無荷重下での吸収倍率の測定結果をもとに、下記(式2)
(耐塩性指数)=(一定塩濃度水溶液に対する無荷重下吸収倍率)/(イオン交換水に対する無荷重下吸収倍率) ・・(式2)
(式中、無荷重下吸収倍率は、大過剰の一定塩濃度水溶液またはイオン交換水に、60分間浸漬した場合の吸収倍率である)に従って、耐塩性指数を求めた。ここで、第一耐塩性指数とは、上記(式2)にて、一定塩濃度が0.10質量%塩化ナトリム水溶液である場合の耐塩性指数である。
吸水性樹脂ないし吸水剤を、850μm、710μm、600μm、500μm、425μm、300μm、212μm、150μm、106μm、75μmなどのJIS標準ふるいで篩い分けし、残留百分率を対数確率紙にプロットした。これにより、重量平均粒子径(D50)を読み取った。
250mL容量の蓋付きプラスチック容器に、0.900質量%塩化ナトリウム水溶液184.3gを測り取り、該水溶液中に吸水性樹脂ないし吸水剤1.00gを加えて、全長40mm×直径8mmの大きさの撹拌子(例えば、株式会社相互理化学硝子製の撹拌子A)を用いて渦の深みが約2cmになるように(例えば、250〜350rpm)、マグネチックスターラーによって16時間攪拌することにより吸水性樹脂ないし吸水剤中の可溶分を抽出した。この抽出液を、濾紙1枚(ADVANTEC東洋株式会社、品名:定量ろ紙Qualitative Filter Papers(JIS P 3801、No.2)、厚さ0.26mm、保留粒子径5μm)を用いて濾過することにより得られた濾液の50.0gを測り取り、測定溶液とした。
また、未知量の成分からなる吸水性樹脂ないし吸水剤を用いる場合には、上記の滴定から、下記(式6.2)に基づいて求めた中和率を用いて、モノマーの平均分子量を算出し、吸水性樹脂ないし吸水剤中の可溶分量を上記(式6.1)によって算出する。
<吸収物品の性能評価(キューピー人形テスト)>
性能評価用の吸収物品は、下記の方法により作成した。すなわち、まず、後述の実施例および比較例で得られた吸水性樹脂(吸水剤)50重量部と、木材粉砕パルプ50重量部とを、ミキサーを用いて乾式混合した。次いで、得られた混合物を、400メッシュ(目の大きさ38μm)に形成されたワイヤースクリーン上に、バッチ型空気抄造装置を用いて空気抄造することにより、120mm×400mmの大きさのウェブに成形した。さらに、このウェブを圧力2kg/cm2(196.14kPa)で5秒間プレスすることにより、坪量が約0.047g/cm2の吸収体を得た。
国際特許WO9522356(日本国公表特許公報「特表平9−509591号公報」に対応)に記載の生理食塩水流れ誘導性試験装置を使用し、膨潤溶液および通液溶液として、上記したイオン交換水および塩化ナトリウム水溶液S0〜S7を使用して、ゲル通液指数(GPI)を算出した。
=(Fs(t=0)×L0)/139506 ・・(式7)
ここで、GPI値の単位は、10−7×cm3×s×g−1であり、
L0:ゲル層の高さ(cm)
ρ:NaCl溶液の密度(g/cm3)
A:セル41中のゲル層上側の面積(28.27cm2)
ΔP:ゲル層にかかる静水圧(4920dyne/cm2)
を表す。
プロトアネモネンおよびフルフラールがND(non-Detactable/1ppm未満)で、且つ、p−メトキシフェノール50ppm(対アクリル酸の重量)を含有するアクリル酸を、苛性ソーダで中和して得られた、71.3モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液4500g(単量体濃度39重量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)14.6gを溶解し、反応液(1)とした。
プロトアネモネンおよびフルフラールがNDで、且つ、p−メトキシフェノール50ppm(対アクリル酸の重量)を含有するアクリル酸を、苛性ソーダで中和して得られた、60.0モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5200g(単量体濃度39重量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)11.7gを溶解し、反応液(2)とした。
プロトアネモネンおよびフルフラールがNDで、且つ、p−メトキシフェノール50ppm(対アクリル酸の重量)を含有するアクリル酸を、苛性ソーダで中和して得られた、75.0モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5650g(単量体濃度37重量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)58.5gを溶解し、反応液(3)とした。
プロトアネモネンおよびフルフラールがNDで、且つ、p−メトキシフェノール50ppm(対アクリル酸の重量)を含有するアクリル酸を、苛性ソーダで中和して得られた、75.0モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5330g(単量体濃度33重量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)4.4gを溶解し、反応液(4)とした。
プロトアネモネンおよびフルフラールがNDで、且つ、p−メトキシフェノール50ppm(対アクリル酸の重量)を含有するアクリル酸を、苛性ソーダで中和して得られた、60.0モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5650g(単量体濃度37重量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)63.0gを溶解し、反応液(5)とした。
反応液(5)を得るために用いたポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)を、88.2gとする以外は、参考例5と同様の操作を行い、不定形破砕状の吸水性樹脂粒子(f)を得た。
参考例1で得られた吸水性樹脂(a)100部に、プロピレングリコール0.5部と、1,4−ブタンジオール0.3部と、水3部とからなる表面架橋剤を混合した。上記の混合物を220℃で90分間加熱処理することにより、表面処理された吸水性樹脂よりなる吸水剤(1)を得た。
吸水性樹脂(a)を用いる代わりに、参考例2で得られた吸水性樹脂(b)を使用する以外は、実施例1と同様の操作を行い、表面処理された吸水性樹脂よりなる吸水剤(2)を得た。
参考例3で得られた吸水性樹脂(c)100部に対して、親水性二酸化珪素(商品名アエロジル200;日本アエロジル株式会社製)0.3部をレディゲミキサー(レディゲ社製、タイプ:M5R)に投入し、330rpmで15秒間攪拌することにより、表面処理された吸水性樹脂よりなる吸水剤(3)を得た。
親水性二酸化珪素の代わりに、ステアリン酸カルシウムを使用する以外は、実施例3と同様の操作を行い、表面処理された吸水性樹脂よりなる吸水剤(4)を得た。
参考例5で得られた吸水性樹脂(e)100部に、プロピレングリコール0.5部と、1,4−ブタンジオール0.3部と、水3部とからなる表面架橋剤を混合した。上記の混合物を220℃で40分間加熱処理することにより、表面処理された吸水性樹脂よりなる吸水剤(5)を得た。
吸水性樹脂(e)を用いる代わりに、参考例6で得られた吸水性樹脂(f)を使用する以外は、実施例5と同様の操作を行い、表面処理された吸水性樹脂よりなる吸水剤(6)を得た。
参考例1で得られた吸水性樹脂(a)100部に、プロピレングリコール0.5部と、1,4−ブタンジオール0.3部と、水3部とからなる表面架橋剤を混合した。上記の混合物を210℃で40分間加熱処理することにより、表面処理された吸水性樹脂よりなる比較吸水剤(1)を得た。
参考例4で得られた吸水性樹脂(d)100部に、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.02部と、1,4−ブタンジオール0.3部と、プロピレングリコール0.4部と水2部とを混合した。上記混合物を195℃で50分加熱処理することにより、表面処理された吸水性樹脂よりなる比較吸水剤(2)を得た。
210℃で40分加熱処理する以外は、比較例2と同様の操作を行い、表面処理された吸水性樹脂よりなる比較吸水剤(3)を得た。
参考例3で得られた吸水性樹脂(c)を、表面架橋剤を混合せずに220℃で90分間加熱処理することにより、比較吸水剤(4)を得た。
吸水性樹脂(a)〜(f)の0.90質量%塩化ナトリウム水溶液の無荷重下吸収倍率、可溶分量(重量(wt)%)、および粒度(重量(wt)%)を、表1に示す。
32 ガラス管
33 通液溶液
34 L字管
35 コック
41 セル
42 ステンレス製金網
43 金網
44 ゲル層
45 ガラスフィルター
46 ピストン
47 穴
48 捕集容器
49 上皿天秤
Claims (15)
- 水溶性不飽和単量体の架橋重合体である吸水性樹脂を含有する粒子状吸水剤であって、
106μm以上850μm未満の粒子径を有する粒子状の吸水性樹脂が、吸水性樹脂の全質量に対して90質量%以上含まれており、下記(式1)
(塩濃度吸収指数)=(一定塩濃度水溶液に対する4.83kPaでの加圧下吸収倍率)/(一定塩濃度水溶液に対する無荷重下吸収倍率) ・・(式1)
(式中、上記加圧下吸収倍率は、4.83kPaの加圧下にて、一定塩濃度水溶液に60分間浸漬した場合の吸収倍率であり、上記無荷重下吸収倍率は、無加圧下にて、一定塩濃度水溶液に60分間浸漬した場合の吸収倍率である)にて、上記一定塩濃度水溶液がイオン交換水である場合の塩濃度吸収指数である第一塩濃度吸収指数が、0.60以上であることを特徴とする粒子状吸水剤。 - 水溶性不飽和単量体の架橋重合体である吸水性樹脂を含有する粒子状吸水剤であって、
106μm以上850μm未満の粒子径を有する粒子状の吸水性樹脂が、吸水性樹脂の全質量に対して90質量%以上含まれており、
4.83kPaの加圧下にて、イオン交換水に60分間浸漬した場合の吸収倍率である加圧下吸収倍率が、50g/g以上であることを特徴とする粒子状吸水剤。 - 上記(式1)中の一定塩濃度水溶液が0.10質量%塩化ナトリウム水溶液である場合の塩濃度吸収指数である第二塩濃度吸収指数が、0.80以上であることを特徴とする請求項1記載の粒子状吸水剤。
- 上記(式1)中の一定塩濃度水溶液が0.30質量%塩化ナトリウム水溶液である場合の塩濃度吸収指数である第三塩濃度吸収指数、
上記(式1)中の一定塩濃度水溶液が0.50質量%塩化ナトリウム水溶液である場合の塩濃度吸収指数である第四塩濃度吸収指数、
上記(式1)中の一定塩濃度水溶液が0.70質量%塩化ナトリウム水溶液である場合の塩濃度吸収指数である第五塩濃度吸収指数、
上記(式1)中の一定塩濃度水溶液が0.90質量%塩化ナトリウム水溶液である場合の塩濃度吸収指数である第六塩濃度吸収指数、
のうちの少なくとも1つが、0.90以上であることを特徴とする請求項1または3記載の粒子状吸水剤。 - 上記第一塩濃度吸収指数、第二塩濃度吸収指数、第三塩濃度吸収指数、第四塩濃度吸収指数、第五塩濃度吸収指数、第六塩濃度吸収指数の平均値である平均塩濃度吸収指数指数が0.90以上である、または、
上記平均塩濃度吸収指数指数の標準偏差が、0〜0.100の範囲内にあることを特徴とする請求項4に記載の粒子状吸水剤。 - 下記(式2)
(耐塩性指数)=(一定塩濃度水溶液に対する無荷重下吸収倍率)/(イオン交換水に対する無荷重下吸収倍率) ・・(式2)
(式中、無荷重下吸収倍率は、一定塩濃度水溶液またはイオン交換水に、60分間浸漬した場合の吸収倍率である)にて、上記一定塩濃度が0.10質量%塩化ナトリム水溶液である場合の耐塩性指数である第一耐塩性指数が、0.40以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の粒子状吸水剤。 - 無加圧下にて、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に60分間浸漬した場合の吸収倍率である無荷重下吸収倍率が、10〜27g/gであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の粒子状吸水剤。
- 4.83kPaの加圧下にて、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に60分間浸漬した場合の吸収倍率である加圧下吸収倍率が、10〜27g/gであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の粒子状吸水剤。
- 水不溶性微粒子をさらに含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の粒子状吸水剤。
- 2.07kPaの圧力下にて、イオン交換水に対するゲル通液指数が15以上であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の粒子状吸水剤。
- 2.07kPaの圧力下にて、0.30質量%塩化ナトリウム水溶液に対するゲル通液指数が50以上であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の粒子状吸水剤。
- 4.83kPaの圧力下にて、0.70質量%塩化ナトリウム水溶液に対するゲル通液指数が15以上であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の粒子状吸水剤。
- 上記水溶性不飽和単量体は、アクリル酸および/またはその塩を含んでなり、
上記粒子状の吸水性樹脂は、表面改質処理が施されていることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の粒子状吸水剤。 - 体液を吸収するための衛生材料であって、請求項1から7のいずれか1項に記載の粒子状吸水剤を含むことを特徴とする衛生材料。
- 上記体液を吸収する吸収層を備え、
上記吸収層は、下記(式3)
(コア濃度比)=(粒子状吸水剤の質量)/((粒子状吸水剤の質量)+(繊維材料の質量)) ・・(式3)
で規定されるコア濃度が、0.3以上1.0以下であることを特徴とする請求項14記載の衛生材料。
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