JP2004290917A - 電解生成酸性水の貯留方法および貯留装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】強酸性の電解生成酸性水を貯留する場合の有効塩素成分の経時的な消失に起因する殺菌能の低下を補完することができる貯留方法を提供する。
【解決手段】希薄食塩水を被電解水とする有隔膜電解にて生成される強酸性の電解生成酸性水を貯留タンクに収容して貯留する方法であって、貯留タンクに収容されている電解生成酸性水に銅材を浸漬して、銅材の溶解によって電解生成酸性水中に溶出する銅イオンによって、電解生成酸性水の殺菌能の低下を補う。
【選択図】 図1
【解決手段】希薄食塩水を被電解水とする有隔膜電解にて生成される強酸性の電解生成酸性水を貯留タンクに収容して貯留する方法であって、貯留タンクに収容されている電解生成酸性水に銅材を浸漬して、銅材の溶解によって電解生成酸性水中に溶出する銅イオンによって、電解生成酸性水の殺菌能の低下を補う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解生成酸性水の貯留方法および貯留装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
無機塩の希薄水溶液を被電解水とする有隔膜電解にて生成される電解生成水には、電解生成酸性水と電解生成アルカリ性水とがある。これらの電解生成酸性水や電解生成アルカリ性水は、それぞれ特有の機能を有することから、目的に応じて種々の分野で利用されている。
【0003】
電解生成酸性水にあっては、含有する塩素成分(以下これを有効塩素成分という)に起因する殺菌能を有することから、殺菌剤、病害虫の駆除剤、各種用途の無菌剤等として広く使用されている。また、電解生成アルカリ性水にあっては、洗浄能、植物成長促進能を有することから、各種の洗浄剤、植物成長促進剤等として広く使用されている。
【0004】
これらの電解生成酸性水や電解生成アルカリ性水は、有隔膜電解にて生成されて、それぞれの貯留タンクに一旦収容されて貯留され、必要時に、各貯留タンクから抽出して使用する使用態様が採られることがあり、これらの貯留タンクを備える電解水生成装置も提案されている(特許文献1を参照)。
【0005】
電解生成酸性水の殺菌能は、当該電解生成酸性水が含有する有効塩素成分に起因するものであり、電解生成酸性水の殺菌能の大小は、有効塩素成分の含有量によって左右される。しかしながら、殺菌能の大小の決め手となる電解生成酸性水中の有効塩素成分は、塩素ガスとして電解生成酸性水中から経時的に飛散することから、電解生成酸性水中の有効塩素成分の含有量は経時的に低減する。このため、電解生成酸性水の貯留に当たっては、殺菌能の低下を防止する対策が必要である。
【0006】
一方、殺菌能を有する略中性の電解生成水(無隔膜電解にて生成される電解生成水)の使用態様として、当該電解生成水を貯留することなく電解槽で生成された電解生成水をそのまま使用する態様がある。例えば、プールの水を被電解水として電解槽の電解室に循環供給して、電解室で生成される殺菌能を有する略中性の電解生成水をプールに還流させる使用態様が採られることがある。かかる使用態様を採ることを可能とした電解水生成装置も提案されている(特許文献2を参照)。
【0007】
当該使用態様では、当該電解生成水を貯留するものでないことから、貯留時における電解生成水の殺菌能の低下を防止する対策は不要である。しかしながら、当該使用態様を採るために使用する電解生成水は、プールの水を被電解水として無隔膜電解にて生成される略中性の電解生成水である。このため、当該電解生成水の殺菌能はかなり低く、殺菌能を高める必要があり、被電解水の電解には、一方または両方の電極として銀材質または銀銅合金材質の電極を採用して、電解時に生成される電解生成水に銀イオン、または、銀イオンおよび銅イオンを溶出して、これらのイオンで殺菌能の不足を補う手段が採られる(特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−253951号公報
【0009】
【特許文献2】
特開2001−276828号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、強酸性の電解生成酸性水を貯留タンクに収容して貯留し、必要時に、貯留タンクから当該電解生成酸性水を抽出して使用する使用態様を採る場合の、当該電解生成酸性水の貯留時における殺菌能の低下を防止し、または、大幅に抑制することにある。
【0011】
電解生成酸性水のこのような使用態様では、特に強酸性の電解生成酸性水を貯留するものであることから、貯留時の有効塩素成分の消失に起因する殺菌能の変動(低下)は大きく、当該電解生成酸性水の貯留時における殺菌能の低下を防止することは極めて重要な技術的な解決課題である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電解生成酸性水の貯留方法および貯留装置に関する。本発明に係る電解生成酸性水の貯留方法は、無機塩の希薄水溶液を被電解水とする有隔膜電解にて生成される強酸性の電解生成酸性水を貯留タンクに収容して貯留する方法であって、前記貯留タンクに収容されている前記電解生成酸性水に、殺菌能を有する金属イオンを付与して貯留することを特徴とするものである。
【0013】
本発明に係る電解生成酸性水の貯留方法においては、前記金属イオンは銅イオンであることが好ましい。この場合、前記電解生成酸性水に銅イオンを付与する材料として銅材を採用して、銅材を前記貯留タンクに収容されれている電解生成酸性水に浸漬して溶解させることによって、同電解生成酸性水に銅イオンを付与するようにすることができる。
【0014】
また、本発明に係る電解生成酸性水の貯留装置は、無機塩の希薄水溶液を被電解水とする有隔膜電解にて生成される強酸性の電解生成酸性水を貯留する貯留装置であって、前記電解生成酸性水を収容する貯留タンクと、同貯留タンク内に収容されて前記電解生成酸性水に浸漬される銅材を備えることを特徴とするものである。
【0015】
【発明の作用・効果】
本発明に係る電解生成酸性水の貯留方法によれば、貯留タンクに収容されている強酸性の電解生成酸性水に銅イオン等、殺菌能を有する金属イオンを付与して貯留するものである。当該金属イオンは、強酸性の電解生成酸性水中においては、電解生成酸性水が含有する有効塩素成分とともに殺菌能を発揮する。このため、当該電解生成酸性水中の当該金属イオンは、貯留時に塩素ガスとして経時的に消失する有効塩素成分を補って、当該電解生成酸性水の殺菌能の低下を防止しまたは大幅に抑制する。
【0016】
本発明に係る電解生成酸性水の貯留方法においては、当該金属イオンは、特に経済的には銅イオンであることが好ましく、この場合には、当該電解生成酸性水に銅イオンを付与する材料として銅材を採用して、銅材を貯留タンクに収容されれている当該電解生成酸性水に浸漬して溶解させる手段を採ることが好ましい。かかる手段を採れば、当該電解生成酸性水中の銅イオンの含有量は、所定の長時間の間、有効塩素成分の消失量に比例して増大し、換言すれば、有効塩素成分の含有量に反比例して増大することになって、当該電解生成酸性水の殺菌能の低下を防止または抑制することができる。
【0017】
また、本発明に係る電解生成酸性水の貯留装置は、強酸性の電解生成酸性水を収容する貯留タンク内に銅材を収容しているものであって、当該貯留装置を使用して強酸性の電解生成酸性水を貯留すれば、本発明に係る各貯留方法を好適に実施することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は、電解生成酸性水の貯留方法および貯留装置に関するものである。図1には、本発明に係る電解生成酸性水の貯留装置の一実施形態を概略的に示している。電解生成酸性水の貯留装置(以下酸性水貯留装置10aという)は、電解水生成装置を構成する有隔膜電解槽20の陽極側電解室21と連結している。なお、有隔膜電解槽20の陰極側電解室22は、電解生成アルカリ性水の貯留装置(以下アルカリ性水貯留装置10bという)に連結している。
【0019】
電解水生成装置を構成する有隔膜電解槽20は、食塩の希薄水溶液(希薄食塩水)を被電解水として、当該被電解水を有隔膜電解するものである。被電解水である希薄食塩水は、供給管の分岐管路23a,23bを通って陽極側電解室21および陰極側電解室22に供給されて電解される。被電解水である希薄食塩水は、陽極側電解室21では強酸性の電解生成水(電解生成酸性水)に生成され、かつ、陰極側電解室22では強アルカリ性の電解生成水(電解生成アルカリ性水)に生成される。
【0020】
生成された電解生成酸性水は、流出管24aを通って酸性水貯留装置10aの貯留タンク11に流入して収容され、収容された状態で抽出されるまで貯留タンク11で貯留される。また、生成された電解生成アルカリ性水は、流出管24bを通ってアルカリ性水貯留装置10bの貯留タンク12内に流入して収容され、収容された状態で抽出されるまで貯留タンク12で貯留される。
【0021】
酸性水貯留装置10aは、貯留タンク11と、その内部に収容されている柱状の銅材13(銅板)とからなるもので、銅材13は、貯留タンク11に流入して収容される強酸性の電解生成酸性水に浸漬されるものである。貯留タンク11に収容された強酸性の電解生成酸性水は、この状態、抽出されるまで貯留タンク11で貯留される。強酸性の電解生成酸性水は、抽出コック11aを開放することによって、適宜抽出されて利用される。
【0022】
一方、アルカリ性水貯留装置10bは、貯留タンク12のみからなるもので、貯留タンク12に流入して収容された強アルカリ性の電解生成アルカリ性水は、この収容状態で、抽出されるまで貯留タンク12で貯留される。強アルカリ性の電解生成アルカリ性水は、抽出コック12aを開放することによって、抽出されて適宜利用される。
【0023】
強酸性の電解生成酸性水が貯留タンク11内で貯留されている間、当該電解生成酸性水に浸漬している銅材13は、当該電解生成酸性水に経時的に溶解し、当該電解生成酸性水中に銅イオンを溶存させる。当該電解生成酸性水中の銅イオンは殺菌能を有するもので、当該電解生成酸性水の使用時には、当該電解生成酸性水が含有する有効塩素成分とともに殺菌能を発揮する。当該電解生成酸性水中の銅イオンの量は、所定の長時間の間、有効塩素成分の消失量に比例して増大することになる。
【0024】
有効塩素成分の含有量が高くて殺菌能が高い強酸性の電解生成酸性水は、貯留時の塩素ガスの発生による有効塩素成分の消失が多くて、当該有効塩素成分の起因する殺菌能の低下も大きい。しかしながら、貯留タンク11内の当該電解生成酸性水においては、殺菌能を有する銅イオンが経時的に増加するため、これにより、有効塩素成分の消失に起因する殺菌能の低下が防止され、または、大幅に抑制される。従って、当該酸性水貯留装置10aを使用して強酸性の電解生成酸性水を貯留する方法は、当該電解生成酸性水の殺菌能の低下を防止しまたは大幅に抑制するために好適である。
【0025】
【実施例】
本実施例では、希薄食塩水を被電解水とする有隔膜電解にて生成した強酸性の電解生成酸性水を、銅材が介在する貯留タンク(実施例)と銅材が介在しない貯留タンク(比較例)にそれぞれ収容して貯留する貯留実験、および、強酸性の電解生成酸性水を塩酸水溶液に置換えた同様の貯留実験(比較例)を試みた。
【0026】
本貯留実験では、容量1500mLの貯留タンクを採用し、銅材として銅板(サイズ:25×100×2mm)を採用し、各貯留タンクに収容される強酸性の電解生成酸性水、塩酸水溶液の量を1000mLとした。また、貯留時間を48時間とし、48時間経過後の各貯留水の特性を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0027】
なお、表1では、貯留実験で得られた各貯留水を便宜上貯留水1〜5と表記するが、貯留水1は採用した強酸性の電解生成酸性水で貯留タンクに収容直前のもの(貯留時間零)、貯留水2は強酸性の電解生成酸性水で銅板を介在せずに48時間貯留したもの、貯留水3は強酸性の電解生成酸性水で銅板を介在して48時間貯留したもの、貯留水4は塩酸水溶液で貯留タンクに収容直前のもの、貯留水5は塩酸水溶液で銅板を介在して48時間貯留したものを示している。
【0028】
また、本実施例では、各貯留水1〜5の殺菌能を知るために、これらの各貯留水1〜5に接触させた大腸菌の培養実験を試みた。培養実験では、大腸菌を液体培地で培養して菌液を調製し、この菌液と各貯留水(供試水)を1:100の割合(容量比)に混合し、10分間、および5時間経過後の各混合液を、平面培地に移植して24時間培養した。
【0029】
培養終了後には、大腸菌の生菌数を測定した。得られた結果を、生菌数および殺菌率として表2に示している。但し、初発菌数(接触前)は、5.8×108(CFU/mL)である。殺菌率は、殺菌率(%)=100−(接触後菌数×100/初発菌数)の式で算出した。
【0030】
なお、表2では、培養実験で使用した各貯留水を便宜上供試水1〜5と表記するが、供試水1は強酸性の電解生成酸性水で貯留タンクに収容直前のもの(貯留水1)、供試水2は強酸性の電解生成酸性水で銅板を介在せずに48時間貯留したもの(貯留水2)、供試水3は強酸性の電解生成酸性水で銅板を介在して48時間貯留したもの(貯留水3)、供試水4は塩酸水溶液で貯留タンクに収容直前のもの(貯留水4)、供試水5は塩酸水溶液で銅板を介在して48時間貯留したもの(貯留水5)を示している。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
強酸性の電解生成酸性水は、貯留タンクでの貯留時には、塩素ガスの発生によって有効塩素成分が経時的に消失する。これに対して、強酸性の電解生成酸性水中の銅板は漸次溶解して、銅イオンとして電解生成酸性水中に溶出する。
【0033】
この点について表1を参照すると、強酸性の電解生成酸性水は、銅板を介在、不在させて貯留した場合には、貯留時間が48時間経過後には、有効塩素成分が実質的に零となっている(貯留水2,貯留水3を参照)。一方、強酸性の電解生成酸性水を銅板を介在させて貯留した場合、銅板は漸次溶解して、強酸性の電解生成酸性水中の銅イオンの濃度が著しく増大している(貯留水3を参照)。
【0034】
すなわち、貯留時間が48時間経過後の電解生成酸性水では、pHは大きく低下しているが銅イオン濃度が極めて高くなっている。銅イオンは、高い殺菌能を有することから、有効塩素成分が実質的に零となった、貯留時間が48時間経過後の電解生成酸性水の殺菌能を補完することになる。
【0035】
なお、付言すれば、貯留水中の銅イオン濃度の増加傾向は、強酸性の電解生成酸性水ほど顕著ではないが、塩酸水溶液においても認められる(貯留水5を参照)。
【0036】
各貯留水の実際の殺菌能について、表2を参照すると、強酸性の電解生成酸性水で有効塩素成分が実質的に零の貯留水(貯留水2)の場合には、殺菌能は大きく低下して実質的に零となっている(供試水2を参照)。これに対して、有効塩素成分が実質的に零ではあるが銅イオン濃度が高い貯留水(貯留水3)の場合には、強酸性の電解生成酸性水が本来有している殺菌能に近い高い殺菌能を維持している(供試水3を参照)。
【0037】
なお、付言すれば、貯留水中の銅イオンによる殺菌能の維持機能は、強酸性の電解生成酸性水ほど顕著ではないが、塩酸水溶液(貯留水5)においても認められる(供試水5を参照)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電解生成酸性水の貯留装置の一実施形態を概略的に示す概略構成図である。
【符号の説明】
10a…酸性水貯留装置、10b…アルカリ性水貯留装置、11,12…貯留タンク、11a,12a…抽出コック、13…銅材、20…有隔膜電解槽、21…陽極側電解室、22…陰極側電解室、23a,23b…分岐管路、24a,24b…流出管。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解生成酸性水の貯留方法および貯留装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
無機塩の希薄水溶液を被電解水とする有隔膜電解にて生成される電解生成水には、電解生成酸性水と電解生成アルカリ性水とがある。これらの電解生成酸性水や電解生成アルカリ性水は、それぞれ特有の機能を有することから、目的に応じて種々の分野で利用されている。
【0003】
電解生成酸性水にあっては、含有する塩素成分(以下これを有効塩素成分という)に起因する殺菌能を有することから、殺菌剤、病害虫の駆除剤、各種用途の無菌剤等として広く使用されている。また、電解生成アルカリ性水にあっては、洗浄能、植物成長促進能を有することから、各種の洗浄剤、植物成長促進剤等として広く使用されている。
【0004】
これらの電解生成酸性水や電解生成アルカリ性水は、有隔膜電解にて生成されて、それぞれの貯留タンクに一旦収容されて貯留され、必要時に、各貯留タンクから抽出して使用する使用態様が採られることがあり、これらの貯留タンクを備える電解水生成装置も提案されている(特許文献1を参照)。
【0005】
電解生成酸性水の殺菌能は、当該電解生成酸性水が含有する有効塩素成分に起因するものであり、電解生成酸性水の殺菌能の大小は、有効塩素成分の含有量によって左右される。しかしながら、殺菌能の大小の決め手となる電解生成酸性水中の有効塩素成分は、塩素ガスとして電解生成酸性水中から経時的に飛散することから、電解生成酸性水中の有効塩素成分の含有量は経時的に低減する。このため、電解生成酸性水の貯留に当たっては、殺菌能の低下を防止する対策が必要である。
【0006】
一方、殺菌能を有する略中性の電解生成水(無隔膜電解にて生成される電解生成水)の使用態様として、当該電解生成水を貯留することなく電解槽で生成された電解生成水をそのまま使用する態様がある。例えば、プールの水を被電解水として電解槽の電解室に循環供給して、電解室で生成される殺菌能を有する略中性の電解生成水をプールに還流させる使用態様が採られることがある。かかる使用態様を採ることを可能とした電解水生成装置も提案されている(特許文献2を参照)。
【0007】
当該使用態様では、当該電解生成水を貯留するものでないことから、貯留時における電解生成水の殺菌能の低下を防止する対策は不要である。しかしながら、当該使用態様を採るために使用する電解生成水は、プールの水を被電解水として無隔膜電解にて生成される略中性の電解生成水である。このため、当該電解生成水の殺菌能はかなり低く、殺菌能を高める必要があり、被電解水の電解には、一方または両方の電極として銀材質または銀銅合金材質の電極を採用して、電解時に生成される電解生成水に銀イオン、または、銀イオンおよび銅イオンを溶出して、これらのイオンで殺菌能の不足を補う手段が採られる(特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−253951号公報
【0009】
【特許文献2】
特開2001−276828号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、強酸性の電解生成酸性水を貯留タンクに収容して貯留し、必要時に、貯留タンクから当該電解生成酸性水を抽出して使用する使用態様を採る場合の、当該電解生成酸性水の貯留時における殺菌能の低下を防止し、または、大幅に抑制することにある。
【0011】
電解生成酸性水のこのような使用態様では、特に強酸性の電解生成酸性水を貯留するものであることから、貯留時の有効塩素成分の消失に起因する殺菌能の変動(低下)は大きく、当該電解生成酸性水の貯留時における殺菌能の低下を防止することは極めて重要な技術的な解決課題である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電解生成酸性水の貯留方法および貯留装置に関する。本発明に係る電解生成酸性水の貯留方法は、無機塩の希薄水溶液を被電解水とする有隔膜電解にて生成される強酸性の電解生成酸性水を貯留タンクに収容して貯留する方法であって、前記貯留タンクに収容されている前記電解生成酸性水に、殺菌能を有する金属イオンを付与して貯留することを特徴とするものである。
【0013】
本発明に係る電解生成酸性水の貯留方法においては、前記金属イオンは銅イオンであることが好ましい。この場合、前記電解生成酸性水に銅イオンを付与する材料として銅材を採用して、銅材を前記貯留タンクに収容されれている電解生成酸性水に浸漬して溶解させることによって、同電解生成酸性水に銅イオンを付与するようにすることができる。
【0014】
また、本発明に係る電解生成酸性水の貯留装置は、無機塩の希薄水溶液を被電解水とする有隔膜電解にて生成される強酸性の電解生成酸性水を貯留する貯留装置であって、前記電解生成酸性水を収容する貯留タンクと、同貯留タンク内に収容されて前記電解生成酸性水に浸漬される銅材を備えることを特徴とするものである。
【0015】
【発明の作用・効果】
本発明に係る電解生成酸性水の貯留方法によれば、貯留タンクに収容されている強酸性の電解生成酸性水に銅イオン等、殺菌能を有する金属イオンを付与して貯留するものである。当該金属イオンは、強酸性の電解生成酸性水中においては、電解生成酸性水が含有する有効塩素成分とともに殺菌能を発揮する。このため、当該電解生成酸性水中の当該金属イオンは、貯留時に塩素ガスとして経時的に消失する有効塩素成分を補って、当該電解生成酸性水の殺菌能の低下を防止しまたは大幅に抑制する。
【0016】
本発明に係る電解生成酸性水の貯留方法においては、当該金属イオンは、特に経済的には銅イオンであることが好ましく、この場合には、当該電解生成酸性水に銅イオンを付与する材料として銅材を採用して、銅材を貯留タンクに収容されれている当該電解生成酸性水に浸漬して溶解させる手段を採ることが好ましい。かかる手段を採れば、当該電解生成酸性水中の銅イオンの含有量は、所定の長時間の間、有効塩素成分の消失量に比例して増大し、換言すれば、有効塩素成分の含有量に反比例して増大することになって、当該電解生成酸性水の殺菌能の低下を防止または抑制することができる。
【0017】
また、本発明に係る電解生成酸性水の貯留装置は、強酸性の電解生成酸性水を収容する貯留タンク内に銅材を収容しているものであって、当該貯留装置を使用して強酸性の電解生成酸性水を貯留すれば、本発明に係る各貯留方法を好適に実施することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は、電解生成酸性水の貯留方法および貯留装置に関するものである。図1には、本発明に係る電解生成酸性水の貯留装置の一実施形態を概略的に示している。電解生成酸性水の貯留装置(以下酸性水貯留装置10aという)は、電解水生成装置を構成する有隔膜電解槽20の陽極側電解室21と連結している。なお、有隔膜電解槽20の陰極側電解室22は、電解生成アルカリ性水の貯留装置(以下アルカリ性水貯留装置10bという)に連結している。
【0019】
電解水生成装置を構成する有隔膜電解槽20は、食塩の希薄水溶液(希薄食塩水)を被電解水として、当該被電解水を有隔膜電解するものである。被電解水である希薄食塩水は、供給管の分岐管路23a,23bを通って陽極側電解室21および陰極側電解室22に供給されて電解される。被電解水である希薄食塩水は、陽極側電解室21では強酸性の電解生成水(電解生成酸性水)に生成され、かつ、陰極側電解室22では強アルカリ性の電解生成水(電解生成アルカリ性水)に生成される。
【0020】
生成された電解生成酸性水は、流出管24aを通って酸性水貯留装置10aの貯留タンク11に流入して収容され、収容された状態で抽出されるまで貯留タンク11で貯留される。また、生成された電解生成アルカリ性水は、流出管24bを通ってアルカリ性水貯留装置10bの貯留タンク12内に流入して収容され、収容された状態で抽出されるまで貯留タンク12で貯留される。
【0021】
酸性水貯留装置10aは、貯留タンク11と、その内部に収容されている柱状の銅材13(銅板)とからなるもので、銅材13は、貯留タンク11に流入して収容される強酸性の電解生成酸性水に浸漬されるものである。貯留タンク11に収容された強酸性の電解生成酸性水は、この状態、抽出されるまで貯留タンク11で貯留される。強酸性の電解生成酸性水は、抽出コック11aを開放することによって、適宜抽出されて利用される。
【0022】
一方、アルカリ性水貯留装置10bは、貯留タンク12のみからなるもので、貯留タンク12に流入して収容された強アルカリ性の電解生成アルカリ性水は、この収容状態で、抽出されるまで貯留タンク12で貯留される。強アルカリ性の電解生成アルカリ性水は、抽出コック12aを開放することによって、抽出されて適宜利用される。
【0023】
強酸性の電解生成酸性水が貯留タンク11内で貯留されている間、当該電解生成酸性水に浸漬している銅材13は、当該電解生成酸性水に経時的に溶解し、当該電解生成酸性水中に銅イオンを溶存させる。当該電解生成酸性水中の銅イオンは殺菌能を有するもので、当該電解生成酸性水の使用時には、当該電解生成酸性水が含有する有効塩素成分とともに殺菌能を発揮する。当該電解生成酸性水中の銅イオンの量は、所定の長時間の間、有効塩素成分の消失量に比例して増大することになる。
【0024】
有効塩素成分の含有量が高くて殺菌能が高い強酸性の電解生成酸性水は、貯留時の塩素ガスの発生による有効塩素成分の消失が多くて、当該有効塩素成分の起因する殺菌能の低下も大きい。しかしながら、貯留タンク11内の当該電解生成酸性水においては、殺菌能を有する銅イオンが経時的に増加するため、これにより、有効塩素成分の消失に起因する殺菌能の低下が防止され、または、大幅に抑制される。従って、当該酸性水貯留装置10aを使用して強酸性の電解生成酸性水を貯留する方法は、当該電解生成酸性水の殺菌能の低下を防止しまたは大幅に抑制するために好適である。
【0025】
【実施例】
本実施例では、希薄食塩水を被電解水とする有隔膜電解にて生成した強酸性の電解生成酸性水を、銅材が介在する貯留タンク(実施例)と銅材が介在しない貯留タンク(比較例)にそれぞれ収容して貯留する貯留実験、および、強酸性の電解生成酸性水を塩酸水溶液に置換えた同様の貯留実験(比較例)を試みた。
【0026】
本貯留実験では、容量1500mLの貯留タンクを採用し、銅材として銅板(サイズ:25×100×2mm)を採用し、各貯留タンクに収容される強酸性の電解生成酸性水、塩酸水溶液の量を1000mLとした。また、貯留時間を48時間とし、48時間経過後の各貯留水の特性を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0027】
なお、表1では、貯留実験で得られた各貯留水を便宜上貯留水1〜5と表記するが、貯留水1は採用した強酸性の電解生成酸性水で貯留タンクに収容直前のもの(貯留時間零)、貯留水2は強酸性の電解生成酸性水で銅板を介在せずに48時間貯留したもの、貯留水3は強酸性の電解生成酸性水で銅板を介在して48時間貯留したもの、貯留水4は塩酸水溶液で貯留タンクに収容直前のもの、貯留水5は塩酸水溶液で銅板を介在して48時間貯留したものを示している。
【0028】
また、本実施例では、各貯留水1〜5の殺菌能を知るために、これらの各貯留水1〜5に接触させた大腸菌の培養実験を試みた。培養実験では、大腸菌を液体培地で培養して菌液を調製し、この菌液と各貯留水(供試水)を1:100の割合(容量比)に混合し、10分間、および5時間経過後の各混合液を、平面培地に移植して24時間培養した。
【0029】
培養終了後には、大腸菌の生菌数を測定した。得られた結果を、生菌数および殺菌率として表2に示している。但し、初発菌数(接触前)は、5.8×108(CFU/mL)である。殺菌率は、殺菌率(%)=100−(接触後菌数×100/初発菌数)の式で算出した。
【0030】
なお、表2では、培養実験で使用した各貯留水を便宜上供試水1〜5と表記するが、供試水1は強酸性の電解生成酸性水で貯留タンクに収容直前のもの(貯留水1)、供試水2は強酸性の電解生成酸性水で銅板を介在せずに48時間貯留したもの(貯留水2)、供試水3は強酸性の電解生成酸性水で銅板を介在して48時間貯留したもの(貯留水3)、供試水4は塩酸水溶液で貯留タンクに収容直前のもの(貯留水4)、供試水5は塩酸水溶液で銅板を介在して48時間貯留したもの(貯留水5)を示している。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
強酸性の電解生成酸性水は、貯留タンクでの貯留時には、塩素ガスの発生によって有効塩素成分が経時的に消失する。これに対して、強酸性の電解生成酸性水中の銅板は漸次溶解して、銅イオンとして電解生成酸性水中に溶出する。
【0033】
この点について表1を参照すると、強酸性の電解生成酸性水は、銅板を介在、不在させて貯留した場合には、貯留時間が48時間経過後には、有効塩素成分が実質的に零となっている(貯留水2,貯留水3を参照)。一方、強酸性の電解生成酸性水を銅板を介在させて貯留した場合、銅板は漸次溶解して、強酸性の電解生成酸性水中の銅イオンの濃度が著しく増大している(貯留水3を参照)。
【0034】
すなわち、貯留時間が48時間経過後の電解生成酸性水では、pHは大きく低下しているが銅イオン濃度が極めて高くなっている。銅イオンは、高い殺菌能を有することから、有効塩素成分が実質的に零となった、貯留時間が48時間経過後の電解生成酸性水の殺菌能を補完することになる。
【0035】
なお、付言すれば、貯留水中の銅イオン濃度の増加傾向は、強酸性の電解生成酸性水ほど顕著ではないが、塩酸水溶液においても認められる(貯留水5を参照)。
【0036】
各貯留水の実際の殺菌能について、表2を参照すると、強酸性の電解生成酸性水で有効塩素成分が実質的に零の貯留水(貯留水2)の場合には、殺菌能は大きく低下して実質的に零となっている(供試水2を参照)。これに対して、有効塩素成分が実質的に零ではあるが銅イオン濃度が高い貯留水(貯留水3)の場合には、強酸性の電解生成酸性水が本来有している殺菌能に近い高い殺菌能を維持している(供試水3を参照)。
【0037】
なお、付言すれば、貯留水中の銅イオンによる殺菌能の維持機能は、強酸性の電解生成酸性水ほど顕著ではないが、塩酸水溶液(貯留水5)においても認められる(供試水5を参照)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電解生成酸性水の貯留装置の一実施形態を概略的に示す概略構成図である。
【符号の説明】
10a…酸性水貯留装置、10b…アルカリ性水貯留装置、11,12…貯留タンク、11a,12a…抽出コック、13…銅材、20…有隔膜電解槽、21…陽極側電解室、22…陰極側電解室、23a,23b…分岐管路、24a,24b…流出管。
Claims (4)
- 無機塩の希薄水溶液を被電解水とする有隔膜電解にて生成される強酸性の電解生成酸性水を貯留タンクに収容して貯留する方法であり、前記貯留タンクに収容されている前記電解生成酸性水に、殺菌能を有する金属イオンを付与して貯留することを特徴とする電解生成酸性水の貯留方法。
- 請求項1に記載の電解生成酸性水の貯留方法において、前記金属イオンが銅イオンであることを特徴とする電解生成酸性水の貯留方法。
- 請求項2に記載の電解生成酸性水の貯留方法において、前記電解生成酸性水に銅イオンを付与する材料として銅材を採用して、銅材を前記貯留タンクに収容されている電解生成酸性水に浸漬して溶解させることによって、同電解生成酸性水に銅イオンを付与することを特徴とする電解生成酸性水の貯留方法。
- 無機塩の希薄水溶液を被電解水とする有隔膜電解にて生成される強酸性の電解生成酸性水を貯留する貯留装置であり、前記電解生成酸性水を収容する貯留タンクと、同貯留タンク内に収容されて前記電解生成酸性水に浸漬される銅材を備えることを特徴とする電解生成酸性水の貯留装置。
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JP2003090102A JP2004290917A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 電解生成酸性水の貯留方法および貯留装置 |
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JP2014061490A (ja) * | 2012-09-21 | 2014-04-10 | Toto Ltd | 金属イオン酸性水添加装置および水回り機器 |
JP2014100621A (ja) * | 2012-11-16 | 2014-06-05 | Toto Ltd | 金属イオン酸性水添加装置および水回り機器 |
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2003
- 2003-03-28 JP JP2003090102A patent/JP2004290917A/ja active Pending
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