【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は溶接装置及び溶接法に関し、特に、SAWフィルタ、水晶発振子、ハイブリッドIC等のセラミックパッケージの気密封止を行う溶接装置及び溶接法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来から、SAWフィルタ、水晶発振子、ハイブリッドIC等に使用されるセラミックパッケージは、製品の特性安定性、信頼性ならびに耐環境性能を向上するために気密封止することが行われている。
【0003】
気密封止するためには、セラミックパッケージ内に機能部品、電子回路等を搭載後、不活性ガス雰囲気中において該セラミックパッケージ封止部にリッド(金属キャップ)を載置し封止する。
【0004】
このセラミックパッケージ封止部にリッドを載置し封止するためには、金属系ロウ材又はガラス材を用いてセラミックパッケージとリッドを封止するか、又は、セラミックパッケージの金属枠部(金属化部)とリッドに局部的に電流を流し、抵抗発熱により金属枠部とリッドとを溶融させて接合する。
【0005】
一方、機能部品、電子回路等は、高温における動作信頼性が低いため、セラミックパッケージ内の電子部品等を熱から守る局所加熱による気密封止法が採用され、その一方法として、一般にパラレルシーム溶接が用いられている。
【0006】
図3は、従来のパラレルシーム溶接によるセラミックパッケージの気密封止作業状況を模式図で示すもので、図4において、符号6はセラミックパッケージ、7はコバールにニッケル・金めっきを施したリッド(ふた)、8はコバールにニッケル・金めっきを施したシールフレーム、9はシールフレーム8をセラミックパッケージ6に予め銀ローにより接合したロー付け部、10はシーム溶接用ローラ電極である。
【0007】
ここで、シールフレーム8はリッド7と溶融接合する役割とともに、溶接電流を分流することでリッド7の過度な温度上昇を防ぐ役割も務める。図4のパラレルシーム溶接は比較的安価な溶接電源で足りるが、セラミックパッケージ封止部にシールフレーム8をロー付けする必要があり、シールフレーム8の分だけ高さが大きく重くなり、シールフレーム8のコストもかかってしまう。
【0008】
これらの欠点を回避するために、図4に示すように、テーパ付きローラ電極10間に流した電流によるリッド7の発熱を、吸熱ローラ15により吸収、放熱させるパラレルシーム溶接法が知られている(特許文献1参照)。
【0009】
この特許文献1には、リッド7の発熱を、吸熱ローラ15により吸収、放熱させ、リッド7の熱による極端な膨張を阻止し、リッド7とセラミックパッケージ6の熱膨張係数の違いによる応力を減少させ、シールフレームが存在せず、これへの分流が無くてもセラミックパッケージ6を破損から守ることができると記載されている。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−93929号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図4に示した特許文献1のパラレルシーム溶接法では、テーパー付きローラ電極10間に流した電流によるリッド7の発熱を、吸熱ローラ15により吸収、放熱させることが記載されているものの、リッド7の発熱温度が未だ高く、セラミックパッケージ6との熱膨張係数の違いによる応力を十分には減少させることができないという問題があった。
【0012】
即ち、外形形状が円筒面をなす吸熱ローラ15と平面をなすリッド7とは幾何学的には線接触状態であるのに対して、テーパ付きローラ電極10間に流した電流によるリッド7の発熱領域は、直線状とは異なり、リッド全域の3割程と広いため、吸熱ローラ15と未接触のリッド部分の温度はいまだ高く、セラミックパッケージ6の熱膨張係数の違いによる応力を十分には減少させることができないという問題があった。
【0013】
また、外形形状が円筒面をなす吸熱ローラ15と平面をなすリッド7とは線接触状態であり、吸熱ローラ15のリッド7への押付力を増すことにより接触面積を確保しているが、押付力によるセラミックパッケージ6の破壊、リッド7のたわみ変形による接触部の乖離による接触面積の減少のため、おのずと押付力を増加させることによるリッド7と吸熱ローラ15の接触面積の増加には限界がある。
【0014】
さらに、低い押付力のもとで接触面積を広くするためには、吸熱ローラ15の直径を増せばよいが、リッド寸法やテーパ付きローラ電極10間の配置等によって吸熱ローラ15の直径にも限界がある。
【0015】
さらにまた、吸熱ローラ15からの放熱が起こるため、溶接部の温度を銀ローの融点以上に維持するために大きな電力を必要とするという問題があった。
【0016】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、リッドの発熱を抑制できるとともに、使用電力量を低減できる溶接装置及び溶接法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の溶接装置は、内側導体ローラと外側導体ローラの間に絶縁体を介装してなる一対のローラ電極を、その回転軸方向に所定間隔をおいて設け、前記一対のローラ電極の対向する側に設けられた内側導体ローラ同士を接続導体で電気的に接続するとともに、前記内側導体ローラ及び前記接続導体を、被溶接部材よりも高い電気伝導度を有する材料で形成してなり、前記一対のローラ電極を電気伝導性の被溶接部材に当接させ、前記外側導体ローラ間に通電して前記被溶接部材を基体に溶接することを特徴とする。
【0018】
本発明の溶接装置によれば、外側導体ローラ間に流した電流は、内側導体ローラと外側導体ローラ間では被溶接部材を流れて発熱させ、一方のローラ電極と他方のローラ電極の内側導体ローラ間では、内側導体ローラ及び接続部材が、被溶接部材よりも高い電気伝導度を有するため、電流が内側導体ローラ、接続部材を流れ、溶接するためのジュール発熱が必要な外側導体ローラ近傍の被溶接部材を高温とできるとともに、外側導体ローラ間の溶接しない被溶接部中央部では、ジュール発熱を大幅に低減し、リッドの熱による極端な膨張を阻止することができ、セラミックパッケージの熱膨張係数の違いによる応力を減少でき、これにより、シールフレームへの分流が無くてもセラミックパッケージを破損から守ることができる。
【0019】
また、本発明の溶接装置は、接続導体は伸縮可能であることを特徴とする。このような溶接装置では、ローラ電極間の距離(リッドの幅)が異なる場合であっても、一対の内側導体ローラを接続する接続部材が伸縮可能であるため、異なる寸法のリッド(ローラ電極の間隔)に対応して内側導体ローラ間の距離を変更することができる。
【0020】
さらに、本発明の溶接装置は、基体はセラミックパッケージであり、被溶接部材は金属製リッドであることを特徴とする。
【0021】
本発明の溶接法は、一対のローラ電極を電気伝導性の被溶接部材に当接させ、前記被溶接部材を基体に溶接する溶接法であって、前記一対のローラ電極が、内側導体ローラと外側導体ローラの間に絶縁体を介装してなるとともに、該一対のローラ電極の対向する側に設けられた内側導体ローラ同士が接続導体で電気的に接続されており、前記内側導体ローラ及び前記接続導体が、前記被溶接部材よりも高い電気伝導度を有する材料で形成された溶接装置を用い、前記一対のローラ電極の外側導体ローラ間に溶接電流を印加しながら、前記ローラ電極を転動させ、前記被溶接部材を基体に溶接することを特徴とする。
【0022】
このような溶接法では、ローラ電極の外側導体ローラに印加された溶接電流は、外側導体ローラと内側導体ローラ間では被溶接部材を流れて発熱させ、一方のローラ電極と他方のローラ電極の内側導体ローラ間では、内側導体ローラ及び接続導体が、被溶接部材よりも高い電気伝導度を有するため、電流が内側導体ローラ、接続部材を流れ、溶接するためのジュール発熱が必要な外側導体ローラ近傍の被溶接部材を高温とできるとともに、ローラ電極間の溶接しない被溶接部中央部では、ジュール発熱を大幅に低減し、リッドの熱による極端な膨張を阻止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の溶接装置の一形態を示す模式図である。図1の溶接装置は、溶接電源に接続された一対のローラ電極31を具備して構成され、これらの一対のローラ電極31は回転軸が同一方向を有している。一対のローラ電極31は、回転軸方向に所定間隔をおいて、即ち、溶接するリッド幅に対応した距離をおいて対向配置されており、ローラ電極31は、導体ローラ31aで絶縁体31bを挟持して構成されている。
【0024】
導体ローラ31aは、それぞれ内側導体ローラ31a1と、外側導体ローラ31a2からなり、ローラ電極31は、内側導体ローラ31a1と外側導体ローラ31a2の間に絶縁体31bを介装して構成されている。一対のローラ電極31は、その回転軸方向に所定間隔をおいて設けられ、一方のローラ電極31と他方のローラ電極31の内側導体ローラ31a1同士は対向している。
【0025】
そして、一方のローラ電極31と他方のローラ電極31の内側導体ローラ31a1同士は、伸縮可能な接続部材34で電気的に接続されている。この接続部材34、及び内側導体ローラ31a1、外側導体ローラ31a2は、後述するリッドよりも高い電気伝導度を有している。
【0026】
即ち、内側導体ローラ31a1、外側導体ローラ31a2は、電気伝導度の高い材質、例えば銅合金やアルミ合金を用いて構成されており、絶縁体31bは、セラミックスや樹脂等から構成されている。
【0027】
接続部材34は電気伝導度の高い材質、例えば銅合金やアルミ合金からなり、ローラ33a間の距離をリッドの寸法に応じて変えることができ、内側導体ローラ31a1同士を電気的に結合するためのものであり、伸縮変形可能なより線等の線材によって形成されている。尚、接続部材34は、内側導体ローラ31a1同士を電気的に結合するためのものであるので、線材以外の剛体を用いたリンク構造によっても実現できる。
【0028】
この溶接装置を用いたパラレルシーム溶接法について、図2を基に説明する。図2(a)は封止進行方向正面図、図2(b)は側面図を示すもので、セラミックパッケージ(基体)35にリッド(被溶接部材)37を溶接する場合を示すもので、リッド37が接合されるセラミックパッケージ35の封止部39は、予めモリブデンやタングステン等の高融点材でメタライズした上にニッケルめっき、金めっきが施されている。
【0029】
リッド37は、コバール薄板の全面にニッケル・金めっきが施され、セラミックパッケージ35が接合されるコバール薄板の内面に銀ローがクラッドされ、既定寸法に裁断されたものである。
【0030】
リッド37は、セラミックパッケージ35の開口部を閉塞するように配置されており、このリッド37上面には、図1の溶接装置が載置されている。
【0031】
この溶接装置の一対のローラ電極31間距離は、リッド幅に対応するように設定されており、ローラ電極31がリッド37の外周部上面に当接している。ローラ電極31間の接続部材34は、リッド37表面とは離間している。
【0032】
そして、セラミックパッケージ35へリッド37を溶接する際には、溶接装置、セラミックパッケージ35、リッド37が、図示しないが、不活性ガス、例えば窒素ガス雰囲気中で作業できるチャンバー内に収容され、ローラ電極31の外側導体ローラ31a2間に溶接電流が入力された状態で、ローラ電極31をリッド37表面で転動させる。
【0033】
一対の外側導体ローラ31a2間に流された電流は、内側導体ローラ31a1と接続部材33bの存在により、リッド37の外周部以外では、リッド37に比べ電気抵抗の小さな(電気伝導度が高い)内側導体ローラ31a1と接続部材31bを主に通過する。これにより主にリッド37の外周部のみがジュール熱により加熱され、リッド37の外周内面にクラッドされている銀ローを溶融してセラミックパッケージ35の封止部39に接合される。
【0034】
即ち、内側導体ローラ31a1は、リッド中央部の発熱を阻止すために設けられたもので、シーム作業中常にリッド37表面に接しながら、外側導体ローラ31a2と同時に回転し、外側導体ローラ31a2に印加した電流の80%以上が接続部材34を通過するため、外側導体ローラ31a2に印加した電流はリッド37の外周部でのみジュール発熱させることが出来る。従って、従来法の場合のように薄いリッド37の中央部が高温になってしまうことは無いため、セラミックパッケージ35との熱膨張係数が異なることに起因する大きな応力が発生せず、セラミックパッケージ35が割れてしまうことは無い。
【0035】
また、内側導体ローラ31a1間の間隔を自在に調整できるので、幅広いリッド寸法に対応できる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、外側導体ローラ間に流した電流は、内側導体ローラと外側導体ローラ間では被溶接部材を流れて発熱させ、一方のローラ電極と他方のローラ電極の内側導体ローラ間では、電流が内側導体ローラ、接続部材を流れ、被溶接部材中央部の過度な昇温を防止できるため、従来のように、吸熱ローラが無くてもセラミックフレームに損傷を来すことが無く、吸熱ローラからの放熱が不要となるため消費電力を大幅に低減でき、さらに、例えば、接続部材の長さを調整することで、ローラ電極間の距離をリッド寸法に幅広く対応できるので、パラレルシームロー付けによるセラミックパッケージ気密封止工程の作業性を大きく向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の溶接装置の模式図である。
【図2】本発明の溶接法を説明するための説明図であり、(a)は封止方向に向いた正面図、(b)は側面図である。
【図3】従来のパラレルシーム溶接法を説明するためのの説明図である。
【図4】吸熱ローラーを用いる従来のシーム溶接法を説明するための説明図であり、(a)は封止方向に向いた正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
31・・・ローラ電極
31a・・・導体ローラ
31a1・・・内側導体ローラ
31a2・・・外側導体ローラ
34・・・接続部材
35・・・セラミックパッケージ(基体)
37・・・リッド(被溶接部材)[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a welding apparatus and a welding method, and more particularly to a welding apparatus and a welding method for hermetically sealing a ceramic package such as a SAW filter, a crystal oscillator, and a hybrid IC.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, ceramic packages used for SAW filters, crystal oscillators, hybrid ICs, and the like have been hermetically sealed to improve product characteristic stability, reliability, and environmental resistance.
[0003]
For hermetic sealing, a functional component, an electronic circuit, and the like are mounted in a ceramic package, and then a lid (metal cap) is placed on the ceramic package sealing portion in an inert gas atmosphere and sealed.
[0004]
In order to place and seal the lid in the ceramic package sealing portion, the ceramic package and the lid are sealed using a metal brazing material or a glass material, or a metal frame portion (metallization) of the ceramic package is used. Current) is locally applied to the lid and the lid, and the metal frame and the lid are melted and joined by resistance heating.
[0005]
On the other hand, since functional components and electronic circuits have low operation reliability at high temperatures, a hermetic sealing method by local heating that protects electronic components and the like in a ceramic package from heat is adopted. One of the methods is generally parallel seam welding. Is used.
[0006]
FIG. 3 is a schematic diagram showing a conventional hermetic sealing operation of a ceramic package by parallel seam welding. In FIG. 4, reference numeral 6 denotes a ceramic package, and 7 denotes a lid made of nickel-gold plated Kovar. ), 8 is a seal frame in which Kovar is plated with nickel and gold, 9 is a brazing portion in which the seal frame 8 is joined to the ceramic package 6 in advance by silver brazing, and 10 is a roller electrode for seam welding.
[0007]
Here, the seal frame 8 serves to prevent the temperature of the lid 7 from excessively rising by shunting the welding current, in addition to the role of melting and joining the lid 7. Although a relatively inexpensive welding power source is sufficient for the parallel seam welding shown in FIG. 4, it is necessary to braze the seal frame 8 to the sealing portion of the ceramic package, and the height of the seal frame 8 becomes larger and heavier. Costs.
[0008]
In order to avoid these drawbacks, as shown in FIG. 4, a parallel seam welding method is known in which heat generated by the lid 7 due to a current flowing between the tapered roller electrodes 10 is absorbed and radiated by the heat absorbing roller 15. (See Patent Document 1).
[0009]
In Patent Document 1, the heat generated by the lid 7 is absorbed and radiated by the heat absorbing roller 15 to prevent extreme expansion due to the heat of the lid 7 and reduce the stress due to the difference in the thermal expansion coefficient between the lid 7 and the ceramic package 6. However, it is described that the ceramic package 6 can be protected from breakage even without a seal frame and without shunting to the seal frame.
[0010]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-93929
[Problems to be solved by the invention]
However, in the parallel seam welding method of Patent Document 1 shown in FIG. 4, although the heat generated by the lid 7 due to the current flowing between the tapered roller electrodes 10 is absorbed and radiated by the heat absorbing roller 15, it is described. There is a problem that the heat generation temperature of the lid 7 is still high and the stress due to the difference in the thermal expansion coefficient from the ceramic package 6 cannot be sufficiently reduced.
[0012]
That is, while the heat absorbing roller 15 having a cylindrical outer surface and the lid 7 having a flat surface are in a line contact geometrically, heat generation of the lid 7 due to a current flowing between the tapered roller electrodes 10 is performed. Since the region is different from the linear shape and is as wide as about 30% of the entire region of the lid, the temperature of the lid portion not in contact with the heat absorbing roller 15 is still high, and the stress due to the difference in the thermal expansion coefficient of the ceramic package 6 is sufficiently reduced. There was a problem that it could not be done.
[0013]
The heat absorbing roller 15 having a cylindrical outer shape and the lid 7 having a flat surface are in linear contact with each other, and the contact area is secured by increasing the pressing force of the heat absorbing roller 15 against the lid 7. Due to the destruction of the ceramic package 6 due to the force and the decrease in the contact area due to the separation of the contact portion due to the deformation of the lid 7, there is a limit to the increase in the contact area between the lid 7 and the heat absorbing roller 15 by naturally increasing the pressing force. .
[0014]
Further, in order to increase the contact area under a low pressing force, the diameter of the heat absorbing roller 15 may be increased. However, the diameter of the heat absorbing roller 15 is limited by the lid size, the arrangement between the tapered roller electrodes 10, and the like. There is.
[0015]
Furthermore, since heat is radiated from the heat absorbing roller 15, there is a problem that a large amount of electric power is required to maintain the temperature of the welded portion at or above the melting point of the silver solder.
[0016]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems, and an object of the present invention is to provide a welding apparatus and a welding method that can suppress heat generation of a lid and reduce the amount of electric power used.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
The welding apparatus according to the present invention is provided with a pair of roller electrodes having an insulator interposed between an inner conductor roller and an outer conductor roller at predetermined intervals in the direction of the rotation axis thereof. The inner conductor rollers provided on the side to be electrically connected to each other with connection conductors, and the inner conductor roller and the connection conductor are formed of a material having higher electrical conductivity than the member to be welded, A pair of roller electrodes are brought into contact with an electrically conductive member to be welded, and a current is applied between the outer conductive rollers to weld the member to be welded to a base.
[0018]
According to the welding device of the present invention, the current flowing between the outer conductive rollers flows between the inner conductive roller and the outer conductive roller through the member to be welded to generate heat, and the inner conductive rollers of one roller electrode and the other roller electrode are heated. Since the inner conductor roller and the connecting member have higher electric conductivity than the member to be welded, a current flows through the inner conductor roller and the connecting member, and the inner conductor roller and the connecting member in the vicinity of the outer conductor roller that require Joule heat for welding. In addition to the high temperature of the welding member, the central part of the welded portion where the outer conductor rollers are not welded can significantly reduce Joule heat and prevent extreme expansion due to lid heat. Can be reduced, thereby protecting the ceramic package from breakage without shunting to the seal frame.
[0019]
Further, the welding device of the present invention is characterized in that the connection conductor is extendable and contractible. In such a welding apparatus, even when the distance between the roller electrodes (width of the lid) is different, the connecting member for connecting the pair of inner conductor rollers can be expanded and contracted, so that lids having different dimensions (roller electrode The distance between the inner conductive rollers can be changed corresponding to the distance.
[0020]
Further, the welding apparatus of the present invention is characterized in that the base is a ceramic package and the member to be welded is a metal lid.
[0021]
The welding method of the present invention is a welding method in which a pair of roller electrodes is brought into contact with a member to be electrically conductive to be welded, and the member to be welded is welded to a substrate. An insulator is interposed between the outer conductor rollers, and the inner conductor rollers provided on opposite sides of the pair of roller electrodes are electrically connected to each other by a connection conductor. Using a welding device in which the connection conductor is formed of a material having higher electrical conductivity than the member to be welded, while applying a welding current between the outer conductor rollers of the pair of roller electrodes, the roller electrodes are rotated. Moving the member to be welded to the base.
[0022]
In such a welding method, the welding current applied to the outer conductive roller of the roller electrode flows through the member to be welded between the outer conductive roller and the inner conductive roller to generate heat, and the inner side of one roller electrode and the other roller electrode is heated. Between the conductive rollers, the inner conductive roller and the connecting conductor have higher electrical conductivity than the member to be welded, so that current flows through the inner conductive roller and the connecting member, and the vicinity of the outer conductive roller that requires Joule heat for welding. The temperature of the member to be welded can be increased, and the Joule heat can be greatly reduced in the central portion of the portion to be welded where the roller electrodes are not welded, thereby preventing the lid from being excessively expanded by the heat.
[0023]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 is a schematic view showing one embodiment of the welding apparatus of the present invention. The welding apparatus of FIG. 1 includes a pair of roller electrodes 31 connected to a welding power source, and the pair of roller electrodes 31 has the same rotation axis in the same direction. The pair of roller electrodes 31 are opposed to each other at a predetermined interval in the rotation axis direction, that is, at a distance corresponding to the width of the lid to be welded. The roller electrodes 31 sandwich the insulator 31b between the conductor rollers 31a. It is configured.
[0024]
Each of the conductive rollers 31a includes an inner conductive roller 31a1 and an outer conductive roller 31a2, and the roller electrode 31 is configured by interposing an insulator 31b between the inner conductive roller 31a1 and the outer conductive roller 31a2. The pair of roller electrodes 31 are provided at predetermined intervals in the rotation axis direction, and the inner conductive rollers 31a1 of one roller electrode 31 and the other roller electrode 31 face each other.
[0025]
The inner conductive rollers 31a1 of the one roller electrode 31 and the other roller electrode 31 are electrically connected to each other by a telescopic connecting member. The connection member 34, the inner conductor roller 31a1, and the outer conductor roller 31a2 have higher electric conductivity than a lid described later.
[0026]
That is, the inner conductive roller 31a1 and the outer conductive roller 31a2 are made of a material having high electric conductivity, for example, a copper alloy or an aluminum alloy, and the insulator 31b is made of a ceramic, a resin, or the like.
[0027]
The connection member 34 is made of a material having a high electric conductivity, for example, a copper alloy or an aluminum alloy, and can change the distance between the rollers 33a according to the dimensions of the lid, and is used for electrically connecting the inner conductor rollers 31a1 to each other. And is made of a wire material such as a stranded wire that can be expanded and contracted. Since the connecting member 34 is for electrically connecting the inner conductive rollers 31a1 to each other, it can also be realized by a link structure using a rigid body other than the wire.
[0028]
A parallel seam welding method using this welding device will be described with reference to FIG. FIG. 2A is a front view in the sealing progress direction, and FIG. 2B is a side view showing a case where a lid (weld member) 37 is welded to a ceramic package (base) 35. The sealing portion 39 of the ceramic package 35 to which the 37 is bonded is metallized in advance with a high melting point material such as molybdenum or tungsten, and then plated with nickel or gold.
[0029]
The lid 37 is formed by plating the entire surface of the Kovar thin plate with nickel and gold, cladding the inner surface of the Kovar thin plate to which the ceramic package 35 is to be joined with silver solder, and cutting the same to a predetermined size.
[0030]
The lid 37 is arranged so as to close the opening of the ceramic package 35, and the welding device of FIG. 1 is placed on the upper surface of the lid 37.
[0031]
The distance between the pair of roller electrodes 31 of the welding device is set so as to correspond to the lid width, and the roller electrode 31 is in contact with the upper surface of the outer peripheral portion of the lid 37. The connection member 34 between the roller electrodes 31 is separated from the surface of the lid 37.
[0032]
When the lid 37 is welded to the ceramic package 35, the welding device, the ceramic package 35, and the lid 37 are housed in a chamber (not shown) that can be operated in an inert gas, for example, a nitrogen gas atmosphere. The roller electrode 31 is rolled on the surface of the lid 37 in a state in which a welding current is input between the outer conductive rollers 31a2 of the roller 31.
[0033]
Due to the presence of the inner conductive roller 31a1 and the connection member 33b, the current flowing between the pair of outer conductive rollers 31a2 is reduced to an inner side (having higher electric conductivity) than the lid 37 except for the outer peripheral portion of the lid 37. It mainly passes through the conductive roller 31a1 and the connecting member 31b. As a result, mainly only the outer peripheral portion of the lid 37 is heated by Joule heat, and the silver solder clad on the inner peripheral surface of the lid 37 is melted and joined to the sealing portion 39 of the ceramic package 35.
[0034]
That is, the inner conductor roller 31a1 is provided to prevent heat generation at the center of the lid. The inner conductor roller 31a1 rotates simultaneously with the outer conductor roller 31a2 while being in contact with the surface of the lid 37 during the seam operation, and is applied to the outer conductor roller 31a2. Since 80% or more of the generated current passes through the connecting member 34, the current applied to the outer conductive roller 31a2 can generate Joule heat only in the outer peripheral portion of the lid 37. Therefore, unlike the conventional method, the central portion of the thin lid 37 does not become hot, so that a large stress due to a difference in thermal expansion coefficient from that of the ceramic package 35 does not occur, and the ceramic package 35 Will not break.
[0035]
Further, since the interval between the inner conductive rollers 31a1 can be freely adjusted, it is possible to cope with a wide lid size.
[0036]
【The invention's effect】
According to the present invention, the current flowing between the outer conductor rollers flows through the member to be welded between the inner conductor roller and the outer conductor roller to generate heat, and between the inner conductor roller of one roller electrode and the other roller electrode, Since current flows through the inner conductor roller and the connecting member, it is possible to prevent excessive temperature rise in the central portion of the member to be welded. Since heat dissipation from the device is not required, power consumption can be greatly reduced.Furthermore, for example, by adjusting the length of the connection member, the distance between the roller electrodes can widely correspond to the lid size. The workability of the ceramic package hermetic sealing step can be greatly improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view of a welding apparatus according to the present invention.
FIGS. 2A and 2B are explanatory views for explaining the welding method of the present invention, wherein FIG. 2A is a front view facing a sealing direction, and FIG. 2B is a side view.
FIG. 3 is an explanatory diagram for explaining a conventional parallel seam welding method.
4A and 4B are explanatory diagrams for explaining a conventional seam welding method using a heat absorbing roller, wherein FIG. 4A is a front view facing a sealing direction, and FIG. 4B is a side view.
[Explanation of symbols]
31 ... roller electrode 31a ... conductor roller 31a1 ... inner conductor roller 31a2 ... outer conductor roller 34 ... connecting member 35 ... ceramic package (base)
37 ... lid (welded member)