JP2004288793A - 直流電源回路内蔵基板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】内蔵される直流電源内の電子部品間の接続信頼性が高く小型で大電流容量の直流電源回路内蔵基板およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】外部から入力された直流電圧を異なる直流電圧に変換する直流電源回路からなり基板内部に設けられた電源層と、信号配線層と、グランド層とを備える直流電源回路内蔵基板であり、その電源層は、電源用半導体11、高容量固体コンデンサ12、インダクタ13、小容量コンデンサ14およびチップ抵抗15からなる電力変換用部品と、この電力変換用部品が配設されるコア基板10と、電源配線層とを有する。また、電力変換用部品の電極と配線回路の接続には、UVレーザにより形成された非貫通穴と導電体とを用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】外部から入力された直流電圧を異なる直流電圧に変換する直流電源回路からなり基板内部に設けられた電源層と、信号配線層と、グランド層とを備える直流電源回路内蔵基板であり、その電源層は、電源用半導体11、高容量固体コンデンサ12、インダクタ13、小容量コンデンサ14およびチップ抵抗15からなる電力変換用部品と、この電力変換用部品が配設されるコア基板10と、電源配線層とを有する。また、電力変換用部品の電極と配線回路の接続には、UVレーザにより形成された非貫通穴と導電体とを用いる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に携帯機器に用いられ、直流入力電圧を変換した直流電圧を得る直流電源回路を基板に内蔵した直流電源回路内蔵基板およびその製造方法に係り、特に高容量固体コンデンサを用いた直流電源回路を内蔵する基板として好適な直流電源回路内蔵基板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電池を駆動源とする携帯機器、特に携帯電話などの小型・薄型・高性能化が急速に進んでいる。特に、携帯機器の低消費電力化や稼働時間の長時間化のために、低電圧動作LSIやエネルギー密度を高くした電池の開発が進んできている。
【0003】
このために、1.8V以下で駆動する低電圧動作LSIを用いて、電池から低電圧動作LSIの動作電圧へ効率よく変換する電源が要求されている。電池電圧を2V以下の電圧に降圧する方法としては、ドロッパー抵抗を入れて電圧を降下する方法とか、DC−DCコンバータを使用して降圧する方法が用いられている。特に低電圧化、高密度化するLSIにおける電圧の高精度化要求により、DC−DCコンバータを用いた電源は必要不可欠となっている。同様に、昇圧回路も各種あるが、DC−DCコンバータを用いた電源は必要不可欠となっている。
【0004】
最近では、小容量の電力変換素子の多くがIC化されており、わずかな点数の外付け部品でオンボード形の直流電源が構成できるようになっている。これらを構成する部品は非常に小型化されたとは言え、多くの電源がパターニングした配線を有するガラスエポキシ樹脂やセラミックスの類の硬質回路基板上に、各々個別の部品として制御用のパワーICやコンデンサ部品、インダクタ部品といった表面実装部品の単体を2次元的に実装したオンボード型直流電源を形成している。
【0005】
従来例におけるDC−DCコンバータの一例を図5に示す。図5(a)はその平面図であり、図5(b)は前面に平行な切断面による断面図である。電源用半導体11、高容量固体コンデンサ12、インダクタ13、小容量コンデンサ14、およびチップ抵抗15が回路基板25の上に配置されている。
【0006】
従来例においては、ある厚みを有する実装用基板の上に電力変換用半導体やコンデンサといった部品を平面的に配置することが、小型化を阻む要因となっている。
【0007】
ここで使われる積層セラミックチップコンデンサやタンタルチップコンデンサといった受動部品の小型・高容量化の勢いも目を見張るものがあるが、それでも4.7μF以上を有する高容量コンデンサの厚みは機械的強度も考慮に入れ、0.8mmの厚みが限界となっている。まして、22μF等の高容量コンデンサは前者のコンデンサより2.5倍以上の厚みを有するのが一般的である。
【0008】
高容量のコンデンサを用いる場合は、このような厚みのゆえに、DC−DCコンバータの厚みが厚くなることは避けられない。そこで、携帯機器などを小型化するために、更なるコンデンサの薄膜化の要求が強くなりつつある。
【0009】
また、アルミ電解コンデンサも、非常に小型化されて来てはいるが、対向する端面にL字型の端子を有する表面実装用のチップコンデンサとなっており、厚みは1.2mm以上となり、要求とは乖離が見られるのが現状である。
【0010】
そこで、オンボード形の直流電源を更に小型化した基板内蔵電源が要求されており、これに呼応して、多層基板にコンデンサを内蔵する構造が多数開発されている。
【0011】
例えば、特許文献1には、引き出し電極部以外に絶縁被覆を施した薄型の固体電解コンデンサを内蔵した配線基板が開示されている。この例では、接続領域を除いて絶縁樹脂がコーティングされている有機高分子の固体電解質層を用いた固体電解コンデンサをコーティングされていない電極部分から薄い金属板によるリード端子を用いて引き出し、多層基板の配線と接続している。
【0012】
また 特許文献2には、電極引き出し部および陰極用集電体の所定部分を露出させ、引き出し電極以外はモールド材にて封止した固体電解コンデンサを用いた例が開示されている。
【0013】
さらに、絶縁被覆を施さない例としては特許文献3の技術がある。
【0014】
他にも、プリント基板にチップ部品を内蔵した例としては 特許文献4の技術がある。ここでは、上下両面に電極が形成されたコンデンサ等のチップ部品の大きさや絶縁性基板の材料が開示されている。
【0015】
しかしながら、これらの部分的に絶縁被覆する方法は絶縁性に優れ高い電圧の印加でもリークすることがないかわりに、電極を露出させる部分を除いてコーティングしなければならないため、作業性が悪くなる欠点がある。また、絶縁被覆を施さない固体コンデンサをそのまま使用する場合は電極間距離を十分確保した固体コンデンサを使うか、基板を積み重ねる工程での絶縁に注意を払う必要がある。
【0016】
また、多層基板用樹脂の開発も進んでおり、厚みが10μm程度の樹脂に銅配線を行い、6層等の多層基板に構成することも可能になっている。この多層基板の導体を接続するためのビア加工の方法の1つであるレーザ加工方法の発展もすばらしく、高出力で加工性能が高い炭酸ガスレーザのほかに、最近では、UV(紫外)レーザ加工技術が出現してきた。これは、出力を低くして加工することで、装置内の光学系が被加工金属により汚染されにくい利点を有し、有機材料のみならず樹脂付き銅箔基板等の複合材料にビアを高速で加工できる利点を有する。
【0017】
一例として、特許文献5にはUVレーザのエネルギー密度を調整することで、絶縁層を完全に除去した導体層の露出の方法が開示されているが、導体を損傷させないようにするための調整が非常に難しいのが、現状である。
【0018】
【特許文献1】
特開2002−260967号公報
【特許文献2】
特開2002−198264号公報
【特許文献3】
特開2002−246272号公報
【特許文献4】
特開2002−076637号公報
【特許文献5】
特開2002−335063号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
携帯機器等の低消費電力化や稼働時間の長時間化のために、最近では電源用半導体以外の外付け部品点数が少なくて済み、変換効率のよい電源用のコンバータ用ICやレギュレータの開発が進んでいる。これらの電源用半導体を用いて、更に電源の大電流容量化のためにできる限り静電容量が大きく、かつ信頼性の高い固体コンデンサを使用した直流電源回路内蔵基板を提供することが肝要である。
【0020】
そこで、本発明は、内蔵される直流電源内の電子部品間の接続信頼性が高く薄型で大電流容量の直流電源回路内蔵基板およびその製造方法を提供することを課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の直流電源回路内蔵基板は、電子部品が搭載される多層の直流電源回路内蔵基板であって、外部から入力された直流電圧を異なる直流電圧に変換する直流電源回路からなり基板内部に設けられた電源層と、信号配線層と、グランド層とを備えることを特徴とする。
【0022】
また、前記電源層は、DC−DCコンバータ、レギュレータ、スイッチング素子、整流素子のうちの少なくとも1つを含む半導体部品、およびコンデンサを含む受動部品からなる電力変換用部品と、前記電力変換用部品が配設されるコア基板と、電源配線層とを備えるとよい。
【0023】
また、前記直流電源回路は、前記コア基板に三次元的に分散または一体化されて形成され、外部から入力された6V以下の直流電圧を、15V以下の直流電圧に変換するとよい。
【0024】
また、前記直流電源回路の入出力部に使用される高容量固体コンデンサの電極接続部は、電極導体と、前記電極導体を被覆する絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の貫通穴および前記電極導体の非貫通穴が繋がってなる穴と、前記穴に配された導電体とを備えるとよい。
【0025】
また、前記コア基板は、UV(紫外)レーザにて加工された絶縁性の有機物材料基板からなるとよい。
【0026】
また、本発明の直流電源回路内蔵基板の製造方法は、外部から入力された直流電圧を異なる直流電圧に変換する直流電源回路からなり基板内部に設けられた電源層と、信号配線層と、グランド層とを備える直流電源回路内蔵基板の製造方法であって、前記直流電源回路の要素部品である高容量固体コンデンサを前記電源層内に配設して電気接続する工程は、UV(紫外)レーザを用いて、前記高容量固体コンデンサの電極部を覆う絶縁被覆を貫通して、前記電極部分に達し、前記電極部分の表面の掘り込み深さが50μm以下となる穴を形成する工程と、前記穴に導電体を配して電気接続する工程とを含むことを特徴とする。
【0027】
そして、本発明の直流電源回路内蔵基板は、外部から入力された直流電圧を異なる直流電圧に変換する直流電源回路からなり基板内部に設けられた電源層と、信号配線層と、グランド層とを備える直流電源回路内蔵基板の製造方法であって、前記直流電源回路の要素部品である電力変換用部品を前記電源層内に配設して電気接続する工程は、前記電力変換用部品を基板内に埋め込んだ後、紫外(UV)レーザを用いて、前記基板の所定部分を貫通して、前記電力変換用部品の電極部分に達し、前記電極部分の表面の掘り込み深さが50μm以下となる穴を形成する工程と、前記穴に導電体を配して電気接続する工程とを含むことを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
【0029】
本発明の実施の形態における直流電源回路内蔵基板には、例えば、薄いアルミニウム等の弁金属箔とこの弁金属箔の所定部分に形成された陽極酸化膜、固体電解質層、導電層を有し、更に電極部分を薄い絶縁樹脂で被覆された絶縁性および信頼性の高いコンデンサを用いる。また、基板に内蔵される直流電源回路は、電源用半導体、固体コンデンサ、インダクタ等を含む電力変換用部品の電極と配線回路との接続には非貫通穴(底付穴)をUVレーザ加工にて形成して、この非貫通穴に導電体を設けて導通させて、内層であるコア基板に形成する。
【0030】
ここで用いるコンデンサは固体コンデンサの1種である薄型の機能性高分子電解コンデンサであり、1つもしくは複数のコンデンサを内蔵し、これに比例した複数の端子を有し、各々基板上の入力側や出力側の回路に接続される。この機能性高分子電解コンデンサは、弁金属にアルミニウムやタンタルやニオブを用いたものがあるが、例として、抗折強度特性に優れたアルミニウムを用いた機能性高分子アルミ電解コンデンサが推奨される。機能性高分子アルミ電解コンデンサは厚みが300μm以下のアルミニウム金属箔の表面に酸化皮膜を作り、酸化皮膜の上に機能性高分子層、カーボン層、導電ペースト層を形成する。アルミニウム金属を陽極に、また導電ペースト層を陰極として接続することで利用できる。このコンデンサは高容量であり、また、電気を通すプラスチックである機能性高分子の電気伝導度が高く非常に小さなESR(等価直列抵抗)が得られる。さらに周波数特性に優れる等の利点がある。
【0031】
また他のコンデンサとしては、金属箔や電極を引き出した基板の上に酸化物や有機物の誘電体層を形成し更に上部電極を引き出したコンデンサがある。コンデンサとしての構造の特徴は、金属アルミニウムや有機樹脂を基体としていることで曲げ強度に強く、これらのコンデンサの電極部をパリレン、シリコーン、エチレン、エポキシ、ポリアミド系樹脂等の有機絶縁材料を用いて約100μm以下の厚みで一様に被覆することで、耐候性、絶縁性に優れたものになる。
【0032】
次に、これらを用いた直流電圧を出力する電源を内蔵する多層基板としてはポリアミド系等のエンジニアリングプラスチックやエポキシ系の樹脂が用いられ、半導体素子、各種センサ、コンポーネント等が搭載される基板であり、2層以上積層したものである。表面及び表面層の近くに信号用等の一般配線層を設け、内部にグランド用層や電源用の回路層を設ける。この直流電源回路層には、電源用半導体と入出力側に使う固体コンデンサおよびその他受動部品の電力変換用部品を埋め込む。このとき、埋め込む方法は基板に予め埋め込み用の穴をレーザやパンチングにて開けたシートに埋め込む方法、もしくは形状を内蔵する部品に合わせて張り合わせ埋め込む方法を用いる。
【0033】
次に、電力変換用部品と直流電源回路用配線との接続方法は、電極を絶縁被覆されたコンデンサあるいは電極が露出した電力変換用部品を基板に埋め込み、UVレーザを用いて導通用の非貫通穴(底付穴)を開ける方法である。具体的には、UVレーザ加工にて、埋め込んだ樹脂とコンデンサ上の絶縁被膜とを貫通し、更に部品の電極に50μm以下の深さに非貫通穴(底付穴)を形成し、この非貫通穴(底付穴)に導電体を充填することで電力変換用部品から配線へ接続する方法である。このとき、電極に形成された非貫通穴の深さが50μmを超えると、電極導体の損傷が大きくなり好ましくない。
【0034】
更に、部品の電極までレーザを用いて非貫通穴(底付穴)の加工を行った後に、めっきや導電ペーストを用いて接続させる方法は、電極を有するいかなる部品でも多層基板内に埋め込み、導電ビアで接続させる製造方法として用いることができる。
【0035】
また、電力変換用部品を内蔵した基板を数段積み重ね、簡単に多出力電源として構成することも可能である。数種類の電源を得るためには、同一基板内の必要な個所に直流電源回路を形成するか、異なる出力の基板を積み重ねることにより前記と同様に簡便に多出力電源が得られる。
【0036】
ところで、二次電池や燃料電池を用いる携帯機器を想定した場合、低電圧動作LSIへ供給するための出力電圧は0.6V〜1.8Vでもよいが、高機能な画像データ表示部やデータ通信機能部の稼動を含めると、これらを駆動させる電圧が13.5Vまで必要であるために、直流電源の出力電圧は、電池等からの6V以下の入力電圧を昇圧もしくは降圧させることで、出力電圧が15V以下で、かつ変換効率の高い電源が必要であり、本発明の携帯機器への直流電源としての使用が可能となる。また15Vを超える出力電圧については、電源効率の低下またはサイズの大型化につながり好ましくない。
【0037】
【実施例】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0038】
図4は、本発明の一実施例における固体コンデンサの概略図であり、図4(a)は平面図、図4(b)は前面に平行な切断面による断面図である。但し、図4(b)においてハッチングは省略した。
【0039】
固体コンデンサ1は陽極酸化されたアルミニウム箔2とこのアルミニウム箔2上の所定部分に陽極酸化膜3を形成し、更にこの上にポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン等の有機高分子の固体電解質層4を形成し、更にグラファイト層5、銀ペースト、銅ペースト等の導電層6を形成し、固体コンデンサ素子とする。この固体コンデンサ素子の少なくとも陽極酸化層を形成した両面をパリレン、シリコーン、エポキシ樹脂等の有機絶縁材料7を用いてコーティングする。このコーティングにより完全に陽極と陰極とが分離絶縁されたことになる。
【0040】
ここで固体コンデンサには陽極酸化されたアルミニウム箔を用いたが、他にアルミニウムのような弁金属としては、タンタル、ニオブ、チタンを用いてもよい。この50μmの厚みをもつアルミニウム箔を、エッチング処理および陽極酸化を連続して行った後、アルミニウム箔の両面もしくは片面の所定部分にポリピロールの有機高分子固体電解質層およびグラファイト層を設け、更に、20μmの厚みで銀ペースト層を形成し、所定形状に裁断した。
【0041】
針状の触端子を有するLCR測定器、絶縁抵抗器で特性を検査し、合格品について、片面ずつ両面に10μmのエポキシ樹脂を施した。得られた固体電解コンデンサは長さが4mm、幅が2mm、総厚が300μmの形状で静電容量が4.7μF、定格電圧が5V(DC)であった。
【0042】
他の固体コンデンサの例を挙げる。有機基板上にスパッタを用いて引き出し電極部と誘電体形成部を構成する個所にCu等の金属の薄膜を形成し、前記誘電体形成部にポリイミドやポリエチレン等の薄膜を蒸着にて形成し、更に誘電体上と対向する引き出し電極を形成する部分にCu等の電極薄膜を形成して、これを順次繰り返して積層することで高容量の積層構造のコンデンサが得られる。このコンデンサ素子を有機絶縁材料にて、例えば、蒸着によるパリレンコート等の絶縁コーティングを施す。但し、後工程で電極に底付穴(非貫通穴)を形成するために、最下面および最上面の電極の厚さは少なくとも5μm以上あることが望ましい。
【0043】
次に、本発明の一実施例における直流電源回路内蔵基板について説明する。所定位置に所定の大きさのコア基板に電源用半導体素子であるDC−DCコンバータと固体コンデンサおよび電力変換に必要な受動部品等を表面が平坦なもしくは表面に凹状面を形成したコア基板に挟み込み、貼り合わせによる埋め込み加工を施した。但し、コア基板の所定の位置に所定の形状で透孔を開けておき、このコア基板に電力用変換部品を埋め込み加工してもよい。
【0044】
その後、回路接続が必要なDC−DCコンバータや固体コンデンサの電極部分にUVレーザを用いて穴加工する。但し、穴加工は配線パターン、基板、埋め込み樹脂、絶縁被覆を貫通し、各部品の電極部分の一部を底付穴(非貫通穴)を設けるように、いわゆる寸止め加工をする。この底付穴(非貫通穴)に導電ペーストを充填もしくはめっき加工することにより回路接続を行う。
【0045】
さらに、多層の配線基板にする場合は上記基板の上に、配線パターンが施された基板を積み重ねてもよいし、更に直流電源が内蔵された基板を複数積み重ね、その上下に多層の配線基板を積み重ねてもよい。また、電力変換用半導体の動作時に発生する高周波ノイズを直流電源回路内から外に漏らさないように、グランド層を直流電源回路の少なくとも上面もしくは下面に積み重ねるとよい。
【0046】
基板としては、UVレーザ加工が可能な熱硬化性樹脂として、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、フェノール系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂を選択できるが、ここではエポキシ樹脂をコア基板として用いた。この樹脂に、ガラス等の無機フィラーや有機繊維を補強材として含ませてもよい。また、積み重ね用の基板としても、部品接続用の配線パターンを予め形成したポリイミド系樹脂を選択した。
【0047】
本発明の一実施例において用いた部材の詳細を示すと以下のようになる。機能性高分子アルミ電解コンデンサは、長さが4mm、幅が2mm、総厚が300μmであり、容量が4.7μFであり、上下面をポリイミド樹脂で絶縁コーティングして用いた。
【0048】
コア基板としては、10μm径のガラス繊維入りで厚みが150μmの熱硬化性エポキシ樹脂基板を用いた。
【0049】
電源用半導体素子は、同期整流型降圧DC−DCコンバータ用ICのベアチップであり、形状が3.0mm、幅2.9mm、高さ0.5mmのものである。
【0050】
インダクタには、長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.4mmである1μHのものを用いた。
【0051】
他に、長さが1mm、幅が0.5mm、厚みが0.4mmの機能性高分子アルミ電解コンデンサおよび印刷抵抗を各々3個用いた。
【0052】
また、上下に積み重ねるフレキシブル基板は25μm厚みのエポキシ系ベース材料上に圧延法により30μm銅箔で0.5mmピッチの半導体を実装できるように50μmの配線幅のパターニングを施し、ビアホールを導体金属で埋めて3層接続した基板を用いた。
【0053】
次に、図面を参照して、更に詳しく製造方法について記述する。
【0054】
図1は、本発明の一実施例の直流電源回路内蔵基板における電力変換用部品とコア基板との張り合わせの直前の様子を示す斜視図である。
【0055】
図2は、本発明の一実施例の直流電源回路内蔵基板における非貫通穴および配線パターンを概念的に示す、断面つきの斜視図である。
【0056】
はじめに、図1に示すように、所定の位置および形状に、予め凹部を設けた2枚の熱硬化性エポキシ樹脂製コア基板10の間に全ての上記電力変換用部品、すなわち電源用半導体11、高容量固体コンデンサ12、インダクタ13、小容量コンデンサ14、チップ抵抗15、を挟み、最大厚みを有する部品のコア基板の片側厚みが25μmになるように120℃の温度、8kg/cm2の圧力で10分間保持する条件で熱圧着した。熱圧着することでコア基板10が電力変換用部品の全周面に回り込み、1枚の基板の中に、電力変換用部品を埋め込んだ形の、図2に示すような基板が形成される。なお、図2は正面が断面になっている。
【0057】
その後、UVレーザを用いて、コア基板の上下面もしくは片面より必要に応じて、コア基板10と、電力変換用部品の絶縁部とを貫通し、電力変換用部品の電極部分には、深さが3μmとなるような非貫通穴(底付穴)をあけた。この穴がコア基板10を貫通する様子は図2におけるビア17のようであり、電力変換用部品絶縁部を貫通して、電極部に達する様子は、図4(b)における非貫通穴8のようである。また、UVレーザを平均出力が8W以上に調整してパルス発振させ、80μmの穴径になるように加工した。
【0058】
その後、コア基板10上に導電ペーストを用いて配線16のパターニング印刷を行うとともに非貫通穴(底付穴)に導電ペーストを充填した。次に、グランド層および半導体等の部品に必要な一般配線を80℃で仮キュアにより形成した多層基板を積み重ね、120℃の温度、5kg/cm2の圧力で3分間保持する条件で熱圧着および前記導電ペーストを同時にキュアした。この熱圧着は2度目であり、熱圧着条件を初回条件より緩和させ、かつ十分に硬化する最小限の条件に設定した。
【0059】
ここで、多層基板の配線とコア基板の配線との接続は、この熱圧着時にキュアすることにより接続、固着した。このようにして、直流電源回路内蔵基板として完成した。
【0060】
この直流電源内蔵基板を図3に示す。図3は、本実施例の直流電源回路内蔵基板における信号配線層およびグランド層を概念的に示す、断面つきの斜視図であり、正面が断面になっている。21は直流電源回路内蔵基板、22は電源配線層、23はグランド層、24は信号配線層である。
【0061】
その後、ソルダーレジストを塗布し、半導体等の部品を実装した。出来上がった電源変換回路部分のコア基板の厚みは550μmであり、電気的には3V入力、0.7〜14Vの可変電圧が得られ、この小型電源は90%の高効率の電源として駆動した。特性的には従来製品とほぼ同等の効率を示しながら、形状も小さく、厚みも十分に小さい電源が得られた。
【0062】
(比較例)次に、従来例と同等の技術による比較例としての直流電源であるDC−DCコンバータについて説明する。その構造は従来例で参照した図5の構造と同様である。また、本比較例に使用した回路は本発明の一実施例と同等の回路である。但し、本比較例では、本発明の一実施例の直流電源回路を、一般に市販されている電子部品で構成した。
【0063】
固体コンデンサとしては低背型高容量積層セラミックコンデンサを使用し、22μF/6.3V、10μF/6.3V品の2種類のコンデンサを用いた。形状は両者ともに長さ3.2mm、幅2.5mm、高さ2.0mmである。インダクタは表面実装型の積層チップインダクタを採用し、10μH品を用いた。その形状は長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.8mmである。電源用半導体には本発明の一実施例と同じ出力電圧可変用の同期整流型DC−DCコンバータ用ICのパッケージ品を用いた。そのパッケージ形状は長さ3.0mm、幅2.9mm、高さ0.9mmのものである。その他に、長さ1.0mm、幅0.5mm、高さ0.5mmの小容量積層セラミックコンデンサと印刷チップ抵抗3個を用いた。基板としては、回路パターンが形成されている長さ9mm、幅8mm、高さ0.6mmのものを用いた。
【0064】
高容量コンデンサと基板とを含めた厚さは2.7mmであり、エポキシ樹脂による絶縁を施し直流電源装置として使用した。形状寸法は電源端子を含め長さ11mm、幅7mm、厚さ4mmという大きなものになった。電気的には3V入力で、0.7〜12Vの可変電圧が得られ、85%の変換効率の直流電源として駆動した。
【0065】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、固体コンデンサを含む電力変換用部品を多層基板に内蔵するように構成することで、薄型の多層基板の構造体として形成でき、接続信頼性が高く、更に他の電力変換用部品の搭載を自由に選定して実装することが可能であり、軽量化および小型化が促進された直流電源回路内蔵基板を効率良く生産できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の直流電源回路内蔵基板における電力変換用部品とコア基板との張り合わせ直前の様子を示す斜視図。
【図2】本発明の一実施例の直流電源回路内蔵基板における非貫通穴および配線パターンを概念的に示す斜視図。
【図3】本発明の一実施例の直流電源回路内蔵基板における信号配線層およびグランド層を概念的に示す斜視図。
【図4】本発明の一実施例における固体電解コンデンサを概念的に示す図。図4(a)はその平面図、図4(b)はその断面図。
【図5】比較例の直流電源を示す図。図5(a)はその平面図、図5(b)はその断面図。
【符号の説明】
1 固体コンデンサ
2 アルミニウム箔
3 陽極酸化膜
4 固体電解質層
5 グラファイト層
6 導電層
7 有機絶縁材料
8 非貫通穴
10 コア基板
11 電源用半導体
12 高容量固体コンデンサ
13 インダクタ
14 小容量コンデンサ
15 チップ抵抗
16 配線
17 ビア
21 直流電源回路内蔵基板
22 電源配線層
23 グランド層
24 信号配線層
25 回路基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に携帯機器に用いられ、直流入力電圧を変換した直流電圧を得る直流電源回路を基板に内蔵した直流電源回路内蔵基板およびその製造方法に係り、特に高容量固体コンデンサを用いた直流電源回路を内蔵する基板として好適な直流電源回路内蔵基板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電池を駆動源とする携帯機器、特に携帯電話などの小型・薄型・高性能化が急速に進んでいる。特に、携帯機器の低消費電力化や稼働時間の長時間化のために、低電圧動作LSIやエネルギー密度を高くした電池の開発が進んできている。
【0003】
このために、1.8V以下で駆動する低電圧動作LSIを用いて、電池から低電圧動作LSIの動作電圧へ効率よく変換する電源が要求されている。電池電圧を2V以下の電圧に降圧する方法としては、ドロッパー抵抗を入れて電圧を降下する方法とか、DC−DCコンバータを使用して降圧する方法が用いられている。特に低電圧化、高密度化するLSIにおける電圧の高精度化要求により、DC−DCコンバータを用いた電源は必要不可欠となっている。同様に、昇圧回路も各種あるが、DC−DCコンバータを用いた電源は必要不可欠となっている。
【0004】
最近では、小容量の電力変換素子の多くがIC化されており、わずかな点数の外付け部品でオンボード形の直流電源が構成できるようになっている。これらを構成する部品は非常に小型化されたとは言え、多くの電源がパターニングした配線を有するガラスエポキシ樹脂やセラミックスの類の硬質回路基板上に、各々個別の部品として制御用のパワーICやコンデンサ部品、インダクタ部品といった表面実装部品の単体を2次元的に実装したオンボード型直流電源を形成している。
【0005】
従来例におけるDC−DCコンバータの一例を図5に示す。図5(a)はその平面図であり、図5(b)は前面に平行な切断面による断面図である。電源用半導体11、高容量固体コンデンサ12、インダクタ13、小容量コンデンサ14、およびチップ抵抗15が回路基板25の上に配置されている。
【0006】
従来例においては、ある厚みを有する実装用基板の上に電力変換用半導体やコンデンサといった部品を平面的に配置することが、小型化を阻む要因となっている。
【0007】
ここで使われる積層セラミックチップコンデンサやタンタルチップコンデンサといった受動部品の小型・高容量化の勢いも目を見張るものがあるが、それでも4.7μF以上を有する高容量コンデンサの厚みは機械的強度も考慮に入れ、0.8mmの厚みが限界となっている。まして、22μF等の高容量コンデンサは前者のコンデンサより2.5倍以上の厚みを有するのが一般的である。
【0008】
高容量のコンデンサを用いる場合は、このような厚みのゆえに、DC−DCコンバータの厚みが厚くなることは避けられない。そこで、携帯機器などを小型化するために、更なるコンデンサの薄膜化の要求が強くなりつつある。
【0009】
また、アルミ電解コンデンサも、非常に小型化されて来てはいるが、対向する端面にL字型の端子を有する表面実装用のチップコンデンサとなっており、厚みは1.2mm以上となり、要求とは乖離が見られるのが現状である。
【0010】
そこで、オンボード形の直流電源を更に小型化した基板内蔵電源が要求されており、これに呼応して、多層基板にコンデンサを内蔵する構造が多数開発されている。
【0011】
例えば、特許文献1には、引き出し電極部以外に絶縁被覆を施した薄型の固体電解コンデンサを内蔵した配線基板が開示されている。この例では、接続領域を除いて絶縁樹脂がコーティングされている有機高分子の固体電解質層を用いた固体電解コンデンサをコーティングされていない電極部分から薄い金属板によるリード端子を用いて引き出し、多層基板の配線と接続している。
【0012】
また 特許文献2には、電極引き出し部および陰極用集電体の所定部分を露出させ、引き出し電極以外はモールド材にて封止した固体電解コンデンサを用いた例が開示されている。
【0013】
さらに、絶縁被覆を施さない例としては特許文献3の技術がある。
【0014】
他にも、プリント基板にチップ部品を内蔵した例としては 特許文献4の技術がある。ここでは、上下両面に電極が形成されたコンデンサ等のチップ部品の大きさや絶縁性基板の材料が開示されている。
【0015】
しかしながら、これらの部分的に絶縁被覆する方法は絶縁性に優れ高い電圧の印加でもリークすることがないかわりに、電極を露出させる部分を除いてコーティングしなければならないため、作業性が悪くなる欠点がある。また、絶縁被覆を施さない固体コンデンサをそのまま使用する場合は電極間距離を十分確保した固体コンデンサを使うか、基板を積み重ねる工程での絶縁に注意を払う必要がある。
【0016】
また、多層基板用樹脂の開発も進んでおり、厚みが10μm程度の樹脂に銅配線を行い、6層等の多層基板に構成することも可能になっている。この多層基板の導体を接続するためのビア加工の方法の1つであるレーザ加工方法の発展もすばらしく、高出力で加工性能が高い炭酸ガスレーザのほかに、最近では、UV(紫外)レーザ加工技術が出現してきた。これは、出力を低くして加工することで、装置内の光学系が被加工金属により汚染されにくい利点を有し、有機材料のみならず樹脂付き銅箔基板等の複合材料にビアを高速で加工できる利点を有する。
【0017】
一例として、特許文献5にはUVレーザのエネルギー密度を調整することで、絶縁層を完全に除去した導体層の露出の方法が開示されているが、導体を損傷させないようにするための調整が非常に難しいのが、現状である。
【0018】
【特許文献1】
特開2002−260967号公報
【特許文献2】
特開2002−198264号公報
【特許文献3】
特開2002−246272号公報
【特許文献4】
特開2002−076637号公報
【特許文献5】
特開2002−335063号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
携帯機器等の低消費電力化や稼働時間の長時間化のために、最近では電源用半導体以外の外付け部品点数が少なくて済み、変換効率のよい電源用のコンバータ用ICやレギュレータの開発が進んでいる。これらの電源用半導体を用いて、更に電源の大電流容量化のためにできる限り静電容量が大きく、かつ信頼性の高い固体コンデンサを使用した直流電源回路内蔵基板を提供することが肝要である。
【0020】
そこで、本発明は、内蔵される直流電源内の電子部品間の接続信頼性が高く薄型で大電流容量の直流電源回路内蔵基板およびその製造方法を提供することを課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の直流電源回路内蔵基板は、電子部品が搭載される多層の直流電源回路内蔵基板であって、外部から入力された直流電圧を異なる直流電圧に変換する直流電源回路からなり基板内部に設けられた電源層と、信号配線層と、グランド層とを備えることを特徴とする。
【0022】
また、前記電源層は、DC−DCコンバータ、レギュレータ、スイッチング素子、整流素子のうちの少なくとも1つを含む半導体部品、およびコンデンサを含む受動部品からなる電力変換用部品と、前記電力変換用部品が配設されるコア基板と、電源配線層とを備えるとよい。
【0023】
また、前記直流電源回路は、前記コア基板に三次元的に分散または一体化されて形成され、外部から入力された6V以下の直流電圧を、15V以下の直流電圧に変換するとよい。
【0024】
また、前記直流電源回路の入出力部に使用される高容量固体コンデンサの電極接続部は、電極導体と、前記電極導体を被覆する絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の貫通穴および前記電極導体の非貫通穴が繋がってなる穴と、前記穴に配された導電体とを備えるとよい。
【0025】
また、前記コア基板は、UV(紫外)レーザにて加工された絶縁性の有機物材料基板からなるとよい。
【0026】
また、本発明の直流電源回路内蔵基板の製造方法は、外部から入力された直流電圧を異なる直流電圧に変換する直流電源回路からなり基板内部に設けられた電源層と、信号配線層と、グランド層とを備える直流電源回路内蔵基板の製造方法であって、前記直流電源回路の要素部品である高容量固体コンデンサを前記電源層内に配設して電気接続する工程は、UV(紫外)レーザを用いて、前記高容量固体コンデンサの電極部を覆う絶縁被覆を貫通して、前記電極部分に達し、前記電極部分の表面の掘り込み深さが50μm以下となる穴を形成する工程と、前記穴に導電体を配して電気接続する工程とを含むことを特徴とする。
【0027】
そして、本発明の直流電源回路内蔵基板は、外部から入力された直流電圧を異なる直流電圧に変換する直流電源回路からなり基板内部に設けられた電源層と、信号配線層と、グランド層とを備える直流電源回路内蔵基板の製造方法であって、前記直流電源回路の要素部品である電力変換用部品を前記電源層内に配設して電気接続する工程は、前記電力変換用部品を基板内に埋め込んだ後、紫外(UV)レーザを用いて、前記基板の所定部分を貫通して、前記電力変換用部品の電極部分に達し、前記電極部分の表面の掘り込み深さが50μm以下となる穴を形成する工程と、前記穴に導電体を配して電気接続する工程とを含むことを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
【0029】
本発明の実施の形態における直流電源回路内蔵基板には、例えば、薄いアルミニウム等の弁金属箔とこの弁金属箔の所定部分に形成された陽極酸化膜、固体電解質層、導電層を有し、更に電極部分を薄い絶縁樹脂で被覆された絶縁性および信頼性の高いコンデンサを用いる。また、基板に内蔵される直流電源回路は、電源用半導体、固体コンデンサ、インダクタ等を含む電力変換用部品の電極と配線回路との接続には非貫通穴(底付穴)をUVレーザ加工にて形成して、この非貫通穴に導電体を設けて導通させて、内層であるコア基板に形成する。
【0030】
ここで用いるコンデンサは固体コンデンサの1種である薄型の機能性高分子電解コンデンサであり、1つもしくは複数のコンデンサを内蔵し、これに比例した複数の端子を有し、各々基板上の入力側や出力側の回路に接続される。この機能性高分子電解コンデンサは、弁金属にアルミニウムやタンタルやニオブを用いたものがあるが、例として、抗折強度特性に優れたアルミニウムを用いた機能性高分子アルミ電解コンデンサが推奨される。機能性高分子アルミ電解コンデンサは厚みが300μm以下のアルミニウム金属箔の表面に酸化皮膜を作り、酸化皮膜の上に機能性高分子層、カーボン層、導電ペースト層を形成する。アルミニウム金属を陽極に、また導電ペースト層を陰極として接続することで利用できる。このコンデンサは高容量であり、また、電気を通すプラスチックである機能性高分子の電気伝導度が高く非常に小さなESR(等価直列抵抗)が得られる。さらに周波数特性に優れる等の利点がある。
【0031】
また他のコンデンサとしては、金属箔や電極を引き出した基板の上に酸化物や有機物の誘電体層を形成し更に上部電極を引き出したコンデンサがある。コンデンサとしての構造の特徴は、金属アルミニウムや有機樹脂を基体としていることで曲げ強度に強く、これらのコンデンサの電極部をパリレン、シリコーン、エチレン、エポキシ、ポリアミド系樹脂等の有機絶縁材料を用いて約100μm以下の厚みで一様に被覆することで、耐候性、絶縁性に優れたものになる。
【0032】
次に、これらを用いた直流電圧を出力する電源を内蔵する多層基板としてはポリアミド系等のエンジニアリングプラスチックやエポキシ系の樹脂が用いられ、半導体素子、各種センサ、コンポーネント等が搭載される基板であり、2層以上積層したものである。表面及び表面層の近くに信号用等の一般配線層を設け、内部にグランド用層や電源用の回路層を設ける。この直流電源回路層には、電源用半導体と入出力側に使う固体コンデンサおよびその他受動部品の電力変換用部品を埋め込む。このとき、埋め込む方法は基板に予め埋め込み用の穴をレーザやパンチングにて開けたシートに埋め込む方法、もしくは形状を内蔵する部品に合わせて張り合わせ埋め込む方法を用いる。
【0033】
次に、電力変換用部品と直流電源回路用配線との接続方法は、電極を絶縁被覆されたコンデンサあるいは電極が露出した電力変換用部品を基板に埋め込み、UVレーザを用いて導通用の非貫通穴(底付穴)を開ける方法である。具体的には、UVレーザ加工にて、埋め込んだ樹脂とコンデンサ上の絶縁被膜とを貫通し、更に部品の電極に50μm以下の深さに非貫通穴(底付穴)を形成し、この非貫通穴(底付穴)に導電体を充填することで電力変換用部品から配線へ接続する方法である。このとき、電極に形成された非貫通穴の深さが50μmを超えると、電極導体の損傷が大きくなり好ましくない。
【0034】
更に、部品の電極までレーザを用いて非貫通穴(底付穴)の加工を行った後に、めっきや導電ペーストを用いて接続させる方法は、電極を有するいかなる部品でも多層基板内に埋め込み、導電ビアで接続させる製造方法として用いることができる。
【0035】
また、電力変換用部品を内蔵した基板を数段積み重ね、簡単に多出力電源として構成することも可能である。数種類の電源を得るためには、同一基板内の必要な個所に直流電源回路を形成するか、異なる出力の基板を積み重ねることにより前記と同様に簡便に多出力電源が得られる。
【0036】
ところで、二次電池や燃料電池を用いる携帯機器を想定した場合、低電圧動作LSIへ供給するための出力電圧は0.6V〜1.8Vでもよいが、高機能な画像データ表示部やデータ通信機能部の稼動を含めると、これらを駆動させる電圧が13.5Vまで必要であるために、直流電源の出力電圧は、電池等からの6V以下の入力電圧を昇圧もしくは降圧させることで、出力電圧が15V以下で、かつ変換効率の高い電源が必要であり、本発明の携帯機器への直流電源としての使用が可能となる。また15Vを超える出力電圧については、電源効率の低下またはサイズの大型化につながり好ましくない。
【0037】
【実施例】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0038】
図4は、本発明の一実施例における固体コンデンサの概略図であり、図4(a)は平面図、図4(b)は前面に平行な切断面による断面図である。但し、図4(b)においてハッチングは省略した。
【0039】
固体コンデンサ1は陽極酸化されたアルミニウム箔2とこのアルミニウム箔2上の所定部分に陽極酸化膜3を形成し、更にこの上にポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン等の有機高分子の固体電解質層4を形成し、更にグラファイト層5、銀ペースト、銅ペースト等の導電層6を形成し、固体コンデンサ素子とする。この固体コンデンサ素子の少なくとも陽極酸化層を形成した両面をパリレン、シリコーン、エポキシ樹脂等の有機絶縁材料7を用いてコーティングする。このコーティングにより完全に陽極と陰極とが分離絶縁されたことになる。
【0040】
ここで固体コンデンサには陽極酸化されたアルミニウム箔を用いたが、他にアルミニウムのような弁金属としては、タンタル、ニオブ、チタンを用いてもよい。この50μmの厚みをもつアルミニウム箔を、エッチング処理および陽極酸化を連続して行った後、アルミニウム箔の両面もしくは片面の所定部分にポリピロールの有機高分子固体電解質層およびグラファイト層を設け、更に、20μmの厚みで銀ペースト層を形成し、所定形状に裁断した。
【0041】
針状の触端子を有するLCR測定器、絶縁抵抗器で特性を検査し、合格品について、片面ずつ両面に10μmのエポキシ樹脂を施した。得られた固体電解コンデンサは長さが4mm、幅が2mm、総厚が300μmの形状で静電容量が4.7μF、定格電圧が5V(DC)であった。
【0042】
他の固体コンデンサの例を挙げる。有機基板上にスパッタを用いて引き出し電極部と誘電体形成部を構成する個所にCu等の金属の薄膜を形成し、前記誘電体形成部にポリイミドやポリエチレン等の薄膜を蒸着にて形成し、更に誘電体上と対向する引き出し電極を形成する部分にCu等の電極薄膜を形成して、これを順次繰り返して積層することで高容量の積層構造のコンデンサが得られる。このコンデンサ素子を有機絶縁材料にて、例えば、蒸着によるパリレンコート等の絶縁コーティングを施す。但し、後工程で電極に底付穴(非貫通穴)を形成するために、最下面および最上面の電極の厚さは少なくとも5μm以上あることが望ましい。
【0043】
次に、本発明の一実施例における直流電源回路内蔵基板について説明する。所定位置に所定の大きさのコア基板に電源用半導体素子であるDC−DCコンバータと固体コンデンサおよび電力変換に必要な受動部品等を表面が平坦なもしくは表面に凹状面を形成したコア基板に挟み込み、貼り合わせによる埋め込み加工を施した。但し、コア基板の所定の位置に所定の形状で透孔を開けておき、このコア基板に電力用変換部品を埋め込み加工してもよい。
【0044】
その後、回路接続が必要なDC−DCコンバータや固体コンデンサの電極部分にUVレーザを用いて穴加工する。但し、穴加工は配線パターン、基板、埋め込み樹脂、絶縁被覆を貫通し、各部品の電極部分の一部を底付穴(非貫通穴)を設けるように、いわゆる寸止め加工をする。この底付穴(非貫通穴)に導電ペーストを充填もしくはめっき加工することにより回路接続を行う。
【0045】
さらに、多層の配線基板にする場合は上記基板の上に、配線パターンが施された基板を積み重ねてもよいし、更に直流電源が内蔵された基板を複数積み重ね、その上下に多層の配線基板を積み重ねてもよい。また、電力変換用半導体の動作時に発生する高周波ノイズを直流電源回路内から外に漏らさないように、グランド層を直流電源回路の少なくとも上面もしくは下面に積み重ねるとよい。
【0046】
基板としては、UVレーザ加工が可能な熱硬化性樹脂として、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、フェノール系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂を選択できるが、ここではエポキシ樹脂をコア基板として用いた。この樹脂に、ガラス等の無機フィラーや有機繊維を補強材として含ませてもよい。また、積み重ね用の基板としても、部品接続用の配線パターンを予め形成したポリイミド系樹脂を選択した。
【0047】
本発明の一実施例において用いた部材の詳細を示すと以下のようになる。機能性高分子アルミ電解コンデンサは、長さが4mm、幅が2mm、総厚が300μmであり、容量が4.7μFであり、上下面をポリイミド樹脂で絶縁コーティングして用いた。
【0048】
コア基板としては、10μm径のガラス繊維入りで厚みが150μmの熱硬化性エポキシ樹脂基板を用いた。
【0049】
電源用半導体素子は、同期整流型降圧DC−DCコンバータ用ICのベアチップであり、形状が3.0mm、幅2.9mm、高さ0.5mmのものである。
【0050】
インダクタには、長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.4mmである1μHのものを用いた。
【0051】
他に、長さが1mm、幅が0.5mm、厚みが0.4mmの機能性高分子アルミ電解コンデンサおよび印刷抵抗を各々3個用いた。
【0052】
また、上下に積み重ねるフレキシブル基板は25μm厚みのエポキシ系ベース材料上に圧延法により30μm銅箔で0.5mmピッチの半導体を実装できるように50μmの配線幅のパターニングを施し、ビアホールを導体金属で埋めて3層接続した基板を用いた。
【0053】
次に、図面を参照して、更に詳しく製造方法について記述する。
【0054】
図1は、本発明の一実施例の直流電源回路内蔵基板における電力変換用部品とコア基板との張り合わせの直前の様子を示す斜視図である。
【0055】
図2は、本発明の一実施例の直流電源回路内蔵基板における非貫通穴および配線パターンを概念的に示す、断面つきの斜視図である。
【0056】
はじめに、図1に示すように、所定の位置および形状に、予め凹部を設けた2枚の熱硬化性エポキシ樹脂製コア基板10の間に全ての上記電力変換用部品、すなわち電源用半導体11、高容量固体コンデンサ12、インダクタ13、小容量コンデンサ14、チップ抵抗15、を挟み、最大厚みを有する部品のコア基板の片側厚みが25μmになるように120℃の温度、8kg/cm2の圧力で10分間保持する条件で熱圧着した。熱圧着することでコア基板10が電力変換用部品の全周面に回り込み、1枚の基板の中に、電力変換用部品を埋め込んだ形の、図2に示すような基板が形成される。なお、図2は正面が断面になっている。
【0057】
その後、UVレーザを用いて、コア基板の上下面もしくは片面より必要に応じて、コア基板10と、電力変換用部品の絶縁部とを貫通し、電力変換用部品の電極部分には、深さが3μmとなるような非貫通穴(底付穴)をあけた。この穴がコア基板10を貫通する様子は図2におけるビア17のようであり、電力変換用部品絶縁部を貫通して、電極部に達する様子は、図4(b)における非貫通穴8のようである。また、UVレーザを平均出力が8W以上に調整してパルス発振させ、80μmの穴径になるように加工した。
【0058】
その後、コア基板10上に導電ペーストを用いて配線16のパターニング印刷を行うとともに非貫通穴(底付穴)に導電ペーストを充填した。次に、グランド層および半導体等の部品に必要な一般配線を80℃で仮キュアにより形成した多層基板を積み重ね、120℃の温度、5kg/cm2の圧力で3分間保持する条件で熱圧着および前記導電ペーストを同時にキュアした。この熱圧着は2度目であり、熱圧着条件を初回条件より緩和させ、かつ十分に硬化する最小限の条件に設定した。
【0059】
ここで、多層基板の配線とコア基板の配線との接続は、この熱圧着時にキュアすることにより接続、固着した。このようにして、直流電源回路内蔵基板として完成した。
【0060】
この直流電源内蔵基板を図3に示す。図3は、本実施例の直流電源回路内蔵基板における信号配線層およびグランド層を概念的に示す、断面つきの斜視図であり、正面が断面になっている。21は直流電源回路内蔵基板、22は電源配線層、23はグランド層、24は信号配線層である。
【0061】
その後、ソルダーレジストを塗布し、半導体等の部品を実装した。出来上がった電源変換回路部分のコア基板の厚みは550μmであり、電気的には3V入力、0.7〜14Vの可変電圧が得られ、この小型電源は90%の高効率の電源として駆動した。特性的には従来製品とほぼ同等の効率を示しながら、形状も小さく、厚みも十分に小さい電源が得られた。
【0062】
(比較例)次に、従来例と同等の技術による比較例としての直流電源であるDC−DCコンバータについて説明する。その構造は従来例で参照した図5の構造と同様である。また、本比較例に使用した回路は本発明の一実施例と同等の回路である。但し、本比較例では、本発明の一実施例の直流電源回路を、一般に市販されている電子部品で構成した。
【0063】
固体コンデンサとしては低背型高容量積層セラミックコンデンサを使用し、22μF/6.3V、10μF/6.3V品の2種類のコンデンサを用いた。形状は両者ともに長さ3.2mm、幅2.5mm、高さ2.0mmである。インダクタは表面実装型の積層チップインダクタを採用し、10μH品を用いた。その形状は長さ1.6mm、幅0.8mm、高さ0.8mmである。電源用半導体には本発明の一実施例と同じ出力電圧可変用の同期整流型DC−DCコンバータ用ICのパッケージ品を用いた。そのパッケージ形状は長さ3.0mm、幅2.9mm、高さ0.9mmのものである。その他に、長さ1.0mm、幅0.5mm、高さ0.5mmの小容量積層セラミックコンデンサと印刷チップ抵抗3個を用いた。基板としては、回路パターンが形成されている長さ9mm、幅8mm、高さ0.6mmのものを用いた。
【0064】
高容量コンデンサと基板とを含めた厚さは2.7mmであり、エポキシ樹脂による絶縁を施し直流電源装置として使用した。形状寸法は電源端子を含め長さ11mm、幅7mm、厚さ4mmという大きなものになった。電気的には3V入力で、0.7〜12Vの可変電圧が得られ、85%の変換効率の直流電源として駆動した。
【0065】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、固体コンデンサを含む電力変換用部品を多層基板に内蔵するように構成することで、薄型の多層基板の構造体として形成でき、接続信頼性が高く、更に他の電力変換用部品の搭載を自由に選定して実装することが可能であり、軽量化および小型化が促進された直流電源回路内蔵基板を効率良く生産できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の直流電源回路内蔵基板における電力変換用部品とコア基板との張り合わせ直前の様子を示す斜視図。
【図2】本発明の一実施例の直流電源回路内蔵基板における非貫通穴および配線パターンを概念的に示す斜視図。
【図3】本発明の一実施例の直流電源回路内蔵基板における信号配線層およびグランド層を概念的に示す斜視図。
【図4】本発明の一実施例における固体電解コンデンサを概念的に示す図。図4(a)はその平面図、図4(b)はその断面図。
【図5】比較例の直流電源を示す図。図5(a)はその平面図、図5(b)はその断面図。
【符号の説明】
1 固体コンデンサ
2 アルミニウム箔
3 陽極酸化膜
4 固体電解質層
5 グラファイト層
6 導電層
7 有機絶縁材料
8 非貫通穴
10 コア基板
11 電源用半導体
12 高容量固体コンデンサ
13 インダクタ
14 小容量コンデンサ
15 チップ抵抗
16 配線
17 ビア
21 直流電源回路内蔵基板
22 電源配線層
23 グランド層
24 信号配線層
25 回路基板
Claims (7)
- 電子部品が搭載される多層の直流電源回路内蔵基板であって、外部から入力された直流電圧を異なる直流電圧に変換する直流電源回路からなり基板内部に設けられた電源層と、信号配線層と、グランド層とを備えることを特徴とする直流電源回路内蔵基板。
- 前記電源層は、DC−DCコンバータ、レギュレータ、スイッチング素子、整流素子のうちの少なくとも1つを含む半導体部品、およびコンデンサを含む受動部品からなる電力変換用部品と、前記電力変換用部品が配設されるコア基板と、電源配線層とを備えることを特徴とする請求項1に記載の直流電源回路内蔵基板。
- 前記直流電源回路は、前記コア基板に三次元的に分散または一体化されて形成され、外部から入力された6V以下の直流電圧を、15V以下の直流電圧に変換することを特徴とする請求項2に記載の直流電源回路内蔵基板。
- 前記直流電源回路の入出力部に使用される高容量固体コンデンサの電極接続部は、電極導体と、前記電極導体を被覆する絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の貫通穴および前記電極導体の非貫通穴が繋がってなる穴と、前記穴に配された導電体とを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の直流電源回路内蔵基板。
- 前記コア基板は、UV(紫外)レーザにて加工された絶縁性の有機物材料基板からなることを特徴とする請求項2または3に記載の直流電源回路内蔵基板。
- 外部から入力された直流電圧を異なる直流電圧に変換する直流電源回路からなり基板内部に設けられた電源層と、信号配線層と、グランド層とを備える直流電源回路内蔵基板の製造方法であって、前記直流電源回路の要素部品である高容量固体コンデンサを前記電源層内に配設して電気接続する工程は、UV(紫外)レーザを用いて、前記高容量固体コンデンサの電極部を覆う絶縁被覆を貫通して、前記電極部分に達し、前記電極部分の表面の掘り込み深さが50μm以下となる穴を形成する工程と、前記穴に導電体を配して電気接続する工程とを含むことを特徴とする直流電源回路内蔵基板の製造方法。
- 外部から入力された直流電圧を異なる直流電圧に変換する直流電源回路からなり基板内部に設けられた電源層と、信号配線層と、グランド層とを備える直流電源回路内蔵基板の製造方法であって、前記直流電源回路の要素部品である電力変換用部品を前記電源層内に配設して電気接続する工程は、前記電力変換用部品を基板内に埋め込んだ後、紫外(UV)レーザを用いて、前記基板の所定部分を貫通して、前記電力変換用部品の電極部分に達し、前記電極部分の表面の掘り込み深さが50μm以下となる穴を形成する工程と、前記穴に導電体を配して電気接続する工程とを含むことを特徴とする直流電源回路内蔵基板の製造方法。
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