JP2004288743A - 不良解析装置、不良解析方法および不良解析プログラム - Google Patents

不良解析装置、不良解析方法および不良解析プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ウェーハ毎に発生した不良の分布を、ウェーハ単位に自動分類する不良解析方法を提供する。
【解決手段】複数のウェーハの不良の発生位置を入力する。ウェーハに複数の領域区分を設定する。領域区分毎にウェーハにおける不良の分布を少なくとも1種類以上の数値で表す特徴量を計算する。特徴量に関してウェーハ間の類似の度合いを第1数値で表す。ウェーハの一枚毎に対して第1数値が予め設定された第1閾値以上になる他のウェーハを抽出し、不良の分布が類似するウェーハの類似ウェーハ群を形成する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はウェーハ毎に発生した不良の分布を、ウェーハ単位さらにはロット単位に分類する不良解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSIの歩留りを向上させるには、歩留りを下げる原因を分析し、その原因となっているLSIの製造プロセス、製造装置あるいは設計条件を早期に特定し、改善することが重要である。近年のLSIの微細化の進展により、様々なLSIの歩留りを下げる不良が顕在化している。不良改善の方策として、LSIの特にメモリ製品において取得されるウェーハのウェーハプロセス終了直後のテスターによってテストした不良情報をマッピングしたフェイルビットマップ(FBM:Fail Bit Map)と、製造プロセスのインラインでのウェーハの欠陥の欠陥マップを解析することは、重要である。
【0003】
FBMと欠陥マップのウェーハ面内の不良の分布はランダムな分布とクラスタリングした分布に分けられる。クラスタリングした分布は、製造プロセス、製造装置等に起因するシステマティクな要因の表れと考えられている。このクラスタリングした分布の不良は、LSIの歩留り低下の大きな原因となっている。
【0004】
したがって、不良の分布からクラスタリング不良を抽出することが不良原因解明の第1段階であり、その手法が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0005】
製造プロセスや製造装置に起因する不良は、その製造プロセスや製造装置の固有の不良の分布をウェーハ面上に生じさせる。よって、クラスタリングした分布の不良のパターン分析が不良の発生原因の解明の糸口であると考えられる。
【0006】
そこで不良の発生原因の解明の第2段階として、クラスタリングした分布の不良のパターン分析が行われた。メモリ製品のFBMのミクロな分類としてビット不良、ロウ不良、カラム不良等と、その物理的原因として配線のオープン、ショート、それが起こっているレイヤーが推定できる。また、FBMのウェーハ面上のマクロな分布を分類することで、不良の原因特定が試みられている。FBM上の不良ビット間の距離の確率分布関数の波形より7種類のモード分類が行えることが報告されている(例えば、非特許文献2参照。)。
【0007】
FBMのマクロな分類であるウェーハ面内の不良の分布とミクロな分類を組み合わせて55種類の不良モードの分類を行うことが報告されている。FBMを画像としてニューラルネットワークによるパターン分類が試みられている(例えば、非特許文献3参照。)。
【0008】
またメモリ製品において微小な分割単位毎に不良ビット数をカウントするFail Bit Count(FBC)データ方式が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
FBCデータを用いて、リソ起因不良を始めとする様々な不良モード分類が行えることが報告されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0010】
LSIの不良の発生原因は様々である。これは数百にのぼる製造装置を経て作製されているためである。それに対応して不良のクラスタリングした分布のパターンも様々である。不良の原因調査をするためには、まず、ある特定のパターンを持つクラスタリングした分布のウェーハを抽出するアルゴリズムが必要である。不良の分布のパターンを数値化した特徴量を用いることにより、ある特定のパターンを持つクラスタリングした分布のウェーハを抽出することができる。しかし、その特定の不良の分布のパターンに特化した特徴量では、対象とする不良の分布のパターン以外の不良の分布のパターンを検知できない問題があった。あるいは、多様なクラスタリングした分布の不良に対応すべく、多くの特徴量を算出しわける計算アルゴリズムを、不良の原因調査をするにあたり事前に用意しなければならない問題があった。
【0011】
LSIの製造プロセスが実施される工場の製造ラインでは、1ロットを単位として処理が行われている。1ロットはウェーハ25枚で構成されている。製造装置に不具合が発生した場合、ロット単位でウェーハにクラスタリングした分布の不良が発生することがある。そして、ロット内で、不良の分布の発生状況に次のような特徴が現われることがある。2台のチャンバーを備えた製造装置で1台のチャンバーで不具合がある場合、ロット内の処理順に対応して、例えば、ウェーハ番号が偶数番のウェーハだけにクラスタリングした分布の不良が生じている場合がある。このようにロットの不良の発生状況は製造装置の不具合と密接な関係がある。従って検出したクラスタリングした分布の不良の原因を特定するには、不良の発生傾向が類似するウェーハを抽出するだけでなく、不良の発生傾向の類似するロットを抽出することも重要である。従来、クラスタリングした分布の不良を特徴量の形でウェーハ毎に定量化しても、その不良の原因調査をロット単位のレベルに反映させる方法が不適切である場合が多く、不良の原因の製造プロセスを特定できない問題があった。
【0012】
【非特許文献1】
ケー・ミツタケ、ワイ・ウシク、ワイ・アラカワ、ティー・イシブミ、オー・イト(K. Mitsutake, Y. Ushiku, Y. Arakawa, T. Ishibumi and O. Ito), ニュー メソッド オブ イクストラクション オブ システマティック フェイリャ コンポネント(New method of extraction of systematic failure component),「プロック テンス イント シンポ セミコンダクター マヌファクチャリング(Proc. 10th Int. Symp. Semiconductor Manufacturing)」,応用物理学会、2001年, p.247−250
【0013】
【非特許文献2】
エム・スギモト、エム・タナカ(M. Sugimoto and M. Tanaka), キャラクタリゼイション アルゴリズム オブ フェイリャ ディストリビューション フォー エル エス アイ イールド インプルーブメント(Characterization algorithm of failure distribution for LSI yield improvement),「プロックエイトス イント シンポ セミコンダクター マヌファクチャリング(Proc. 8th Int. Symp. Semiconductor Manufacturing)」,応用物理学会、2001年, p.275−278
【0014】
【非特許文献3】
ケー・ナカマエ、エー・イトー、エッチ・フジオカ(K. Nakamae, A. Itoh and H. Fujioka), フェイル パターン クラシフィケイション アンド アナリシス システム オブ メモリー フェイル ビットマップス(Fail pattern classification and analysis system of memory fail bit maps),「プロック フォース イント コンフ モデリング アンド シミュレーション オブ マイクロシステムズ(Proc. 4th Int. Conf. Modeling and Simulation of Microsystems)」,(米国)、ナノ サイエンス アンド テクノロジー インスティチュート(Nano science and technology institute) 2001年, p.598−601
【0015】
【特許文献1】
特開2001−210097号公報(第1図)
【0016】
【特許文献2】
特開2002−359266号公報(第1図)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ウェーハ毎に発生した不良の分布を、ウェーハ単位さらにはロット単位に自動分類する不良解析方法を提供することにある。
【0018】
本発明の目的は、ウェーハ毎に発生した不良の分布を、ウェーハ単位さらにはロット単位に自動分類する不良解析装置を提供することにある。
【0019】
本発明の目的は、ウェーハ毎に発生した不良の分布を、ウェーハ単位さらにはロット単位に自動分類する不良解析プログラムを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するための本発明の特徴は、複数のウェーハの不良の発生位置を入力することと、このウェーハに複数の領域区分を設定することと、この領域区分毎にウェーハにおける不良の分布を少なくとも1種類以上の数値で表す特徴量を計算することと、この特徴量に関してウェーハ間の類似の度合いを第1数値で表すことと、ウェーハの一枚毎に対して第1数値が予め設定された第1閾値以上になる他のウェーハを抽出し不良の分布が類似するウェーハの類似ウェーハ群を形成することを有する不良解析方法にある。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。また、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0022】
(ウェーハ不良解析装置)
本発明の実施の形態のウェーハ不良解析装置2は、図1に示すように、バス3と、一般化特徴量計算部4と、クラスタリング不良の有無区別部9と、配列部10と、自己相関係数計算部11と、ウェーハ間相関係数計算部12と、類似するウェーハ抽出部13と、類似ウェーハ群形成部14と、類似度計算部15と、ソート部16と、不良カテゴリ生成部17と、不良カテゴリ決定部18と、代表ウェーハ決定部19と、代表ウェーハ群決定部20と、共通装置抽出部21と、入出力部22を有している。一般化特徴量計算部4は、領域区分部5と、拡張部6と、不良の存在割合計算部7と、特徴量Sx、Sy計算部8を有している。
【0023】
ウェーハ不良解析装置2は、さらに、不良情報記憶部35と、処理履歴記憶部36と、順序ライブラリ記憶部37と、レポート記憶部38を有していてもよい。あるいは、図1に示すように、不良情報記憶部35と、処理履歴記憶部36と、順序ライブラリ記憶部37と、レポート記憶部38は、ウェーハ不良解析装置2の外部に設けられ、ウェーハ不良解析装置2に接続してもよい。
【0024】
ウェーハ不良解析装置2は、コンピュータであってもよく、コンピュータにプログラムに書かれた手順を実行させることにより、ウェーハ不良解析装置2を実現させてもよい。
【0025】
(ロット不良解析装置)
本発明の実施の形態のロット不良解析装置1は、図1に示すように、ウェーハ不良解析装置2を有している。ロット不良解析装置1は、ウェーハ不良解析装置2に加えさらに、ロット代表値計算部23と、対象ウェーハ抽出部24と、不良カテゴリのウェーハ毎の特徴量計算部25と、ロット間相関係数計算部26と、類似するロット抽出部27と、類似するロットの集合形成部28と、類似度計算部29と、ソート部30と、不良カテゴリ生成部31と、特徴的なロット代表値決定部32と、共通装置抽出部33と、入出力部34を有しているロット不良解析装置1は、コンピュータであってもよく、コンピュータにプログラムに書かれた手順を実行させることにより、ロット不良解析装置1を実現させてもよい。
【0026】
(ウェーハの不良解析方法)
本発明の実施の形態のウェーハ不良解析方法は、図2に示すように、
まず、ステップS1で、対象ウェーハIDを入力する。
【0027】
ステップS2で、複数のテストの不良情報を入力する。具体的には、複数のウェーハの不良の発生位置を入力する。
【0028】
ステップS3で、一般化特徴量gを計算する。すなわち、ウェーハを複数の領域区分に分け各領域区分毎の不良の達成率である。領域区分内の不良の存在割合fを、複数のテストについてテスト毎に求める。この領域区分内の不良の存在割合fは、テストが行われた領域区分内の全ビット数に対する領域区分で発生した不良ビットの数の比として計算する。露光起因不良を表す特徴量Sx、Syとして、領域区分毎に、露光単位の周期をラグとする第1自己相関関数を求める。領域区分を拡張する。拡張した領域区分で発生した不良の数を用いて、再度、領域区分内の不良の存在割合fを計算する。拡張した領域区分は、隣接する領域区分と重なる面積が、拡張前の領域区分の60%以下である。
【0029】
ステップS4で、クラスタリングした分布の不良の有無を区別する。すなわち、ウェーハ毎に、領域区分内の不良の存在割合fの頻度分布を生成し、この頻度分布の対数を二次関数で近似する。この二次関数の二次係数と一次係数を求め、二次係数と一次係数に基づいてクラスタリング不良の有無を区別する。
【0030】
ステップS5で、領域区分内の不良の存在割合fを並べる順序とラグ幅を順序ライブラリに記憶させる。この順序では、互いに関連する領域区分内の不良の存在割合fが順番に並んでいる。順序ライブラリに基づいて一般化特徴量gを並べる。順序ライブラリに記憶された順序に基づいて、ウェーハ毎に、領域区分内の不良の存在割合fを並べ波形を形成する。
【0031】
ステップS6で、順序ライブラリに記憶された所定のラグ幅に基づいて、形成された波形の自己相関係数を求める。
【0032】
ステップS7で、領域区分内の不良の存在割合fに関して、ウェーハ間の類似の度合いを数値で表す。この数値で表すことでは、領域区分内の不良の存在割合fに関して、全ての対象ウェーハ間の相関係数Yを計算してもよい。あるいは、領域区分内の不良の存在割合fを波形とみなしてフーリエ変換を行い第1スペクトルを比較することにより、この数値を求めてもよい。この場合、この数値は、スペクトルの一致度を用いることになる。あるいは、最大エントロピー法を用いて、この数値を求めてもよい。
【0033】
ステップS8で、相関係数Yが閾値以上のペアのウェーハを抽出する。
【0034】
ステップS9で、ウェーハの一枚毎に対して、相関係数Yの数値が予め設定された閾値以上になる他のウェーハを抽出することで、不良の分布が類似するウェーハの類似ウェーハ群Sを形成する。
【0035】
ステップS10で、類似ウェーハ群S間の類似度Rとして、類似ウェーハ群の一つに対して、他の類似ウェーハ群との間でどちらか一方に含まれるウェーハの枚数に対する共通に含まれるウェーハの枚数の比を計算する。この類似ウェーハ群S間の類似度Rが、予め設定された閾値以上になる他の類似ウェーハ群を抽出する。
【0036】
ステップS11で、類似ウェーハ群Sの大きさでソートする。
【0037】
ステップS12で、類似ウェーハ群Sを、大きさ順にグルーピングし、不良カテゴリCを生成する。具体的には、前記類似ウェーハ群に含まれる前記ウェーハの枚数の大きい順に、前記類似ウェーハ群と前記類似ウェーハ群に対して抽出された前記他の類似ウェーハ群により第1不良カテゴリを構成する。
【0038】
ステップS13で、ウェーハ毎に、所属する不良カテゴリCを決定する。
【0039】
ステップS14で、不良カテゴリC毎に、代表ウェーハを決定する。
【0040】
ステップS15で、不良カテゴリCの代表ウェーハ群を決定する。
【0041】
ステップS16で、同一の不良カテゴリCに所属するウェーハの製造に共通して使用した製造工程と製造装置を処理履歴から抽出する。
【0042】
ステップS17で、レポートを出力する。
【0043】
ウェーハ不良解析方法は、手順としてコンピュータが実行可能なウェーハ不良解析プログラムにより表現することができる。このウェーハ不良解析プログラムをコンピュータに実行させることにより、ウェーハ不良解析方法を実施することができる。
【0044】
(ロットの不良解析方法)
本発明の実施の形態のロット不良解析方法は、図3に示すように、まず、ステップS21で、対象ロットIDを入力する。
【0045】
ステップS22で、対象ウェーハIDを処理履歴から抽出する。
【0046】
ステップS23で、ウェーハの不良解析方法を実施する。
【0047】
ステップS24で、不良カテゴリi(iは実施例1のCに相当する)のウェーハwの特徴量Ci(w)を計算する。すなわち、ウェーハwの特徴量Ci(w)として、ウェーハ毎に、所属する不良カテゴリiに所属するウェーハの総数に対する、ウェーハ毎とのウェーハ間の類似の度合いを表す数値が所定の閾値以上になる不良カテゴリiに所属するウェーハの数の比を計算する。さらに、所属しない不良カテゴリiにゼロを設定する。
【0048】
ステップS25で、ウェーハが構成するロットのロット代表値Lを計算する。ロット代表値Lの計算では、ウェーハwの特徴量Ci(w)に対して、ロット平均値、ロット内不良ウェーハ割合、ロット内最大値、偶奇性偏り度、前後半偏り度、ウェーハ番号偏り度、周期的規則性の少なくともいずれかを用いる。
【0049】
ステップS26で、ロット毎に、ロット代表値Lを並べ、波形を形成する。具体的には、ロットの1つを、ロット代表値Lの大きい順になる並べ方で並べ、基準波形を形成する。
【0050】
ステップS27で、ロット毎に形成された基準波形の並べ方で並べ変えた波形と、基準波形との平方残差を計算する。
【0051】
ステップS28で、ロット代表値Lに関して、ロット間の類似の度合いを数値で表す。この数値で表すことでは、ロット代表値Lに関して、全てのロット間の相関係数rを計算してもよい。あるいは、ロット代表値Lを波形とみなしてフーリエ変換を行い第2スペクトルを比較することにより、この数値を求めてもよい。あるいは、最大エントロピー法を用いて、この数値を求めてもよい。
【0052】
ステップS29で、相関係数rijが閾値以上のペアのロットを抽出する。
【0053】
ステップS30で、ロット毎に対して、ロット間の類似の度合いを表す相関係数rijが、予め設定された閾値以上になる他のロットを抽出する。この一のロットと抽出された他のロットにより、不良の発生傾向の類似するロットの集合Sを形成する。
【0054】
ステップS31で、類似するロットの集合S間の類似度Rとして、二つの類似するロットの集合Sに対して、どちらか一方に含まれるロットの数に対する共通に含まれるロットの数の比を計算する。類似するロットの集合S間の類似度Rが、予め設定された第4閾値以上になる他の類似するロットの集合を抽出する。
【0055】
ステップS32で、類似するロットの集合Sの大きさでソートする。
【0056】
ステップS33で、類似するロットの集合Sを、大きさ順にグルーピングする。類似するロットの集合Sに含まれるロットの数の大きい順に、類似するロットの集合Sと類似するロットの集合Sに対して抽出された他の類似するロットの集合Sにより不良カテゴリGを構成する。
【0057】
ステップS34で、不良カテゴリGに属する全てのロットのロット代表値Lのロット間の類似の度合いを表す数値の第1総和と、ロット代表値Lから1つの成分を除いた時のロット間の類似の度合いを表す数値の第2総和を求める。第1総和と第2総和の差が最も大きくなるロット代表値Lの一つを求める。求められた一つのロット代表値Lを、不良カテゴリGの特徴を最も表すロット代表値Lmに決定する。
【0058】
ステップS35で、不良カテゴリGの特徴を最も表すロット代表値Lmの大きいロットが偏って処理された製造装置を処理履歴から抽出する。不良カテゴリGに所属するロットの製造に共通して使用した製造工程と製造装置を処理履歴から抽出する。
【0059】
ステップS36で、レポートを出力する。
【0060】
ロット不良解析方法は、手順としてコンピュータが実行可能なロット不良解析プログラムにより表現することができる。このロット不良解析プログラムをコンピュータに実行させることにより、ロット不良解析方法を実施することができる。
【0061】
(実施例1)
実施例1では、図1のウェーハ不良解析装置2と図2のウェーハ不良解析方法について説明する。実施例1では、ウェーハ上の不良の分布を多数の数値群で表現し、ウェーハ間で互いに類似する不良の分布を有するウェーハを自動抽出する。
【0062】
ステップS1で、入出力部22において、対象ウェーハIDを入力する。
【0063】
ステップS2で、不良情報記憶部35から、図4乃至7に示すような、不良情報を入力する。不良情報は、ウェーハ表示領域41と不良表示領域42を有することにより、不良のウェーハ上の発生位置のデータを有している。
【0064】
この不良情報は、ウェーハの製造プロセスの終了後に行われたテストの、ある半導体メモリ製品における不良ビットのFBMに基づいて形成され、不良情報記憶部35に記憶されている。ウェーハ表示領域41は、ウェーハの存在する領域を示している。不良表示領域42は、不良ビットの存在する箇所を示している。不良情報には、ランダムに分布する不良ビットと、クラスタリングした分布の不良ビットが認められる。
【0065】
図4と図7のウェーハでは、ウェーハの外周部に、クラスタリングした分布の不良ビットが認められる。図5のウェーハでは、ウェーハの中央部にクラスタリングした分布の不良ビットが認められる。図6のウエーハでは、右下部にクラスタリングした分布の不良ビットが認められる。さらに、図6のウェーハでは、不良ビットが周期性を持って分布しており、その周期は、露光工程における露光単位と一致している。よって、図6の不良ビットは、露光起因の不良である。このようにクラスタリングした分布の不良には様々な分布のパターンが存在する。そして、クラスタリングした分布の不良の発生原因の観点より、図4と図7の不良は同じ製造プロセスの製造工程・製造装置により生じたと考えられる。一方、図4乃至6の不良は各々異なった製造工程・製造装置により生じたと考えられる。クラスタリングした分布の不良の発生原因を特定するには、類似する不良のクラスタリングした分布を持つウェーハを抽出し、抽出されたウェーハに共通する製造工程・製造装置を、処理履歴記憶部36に記憶されたウェーハの製造プロセスの処理履歴に基づいて、抽出すればよい。
【0066】
ステップS3で、一般化特徴量g計算部4において、一般化特徴量gを計算する。この不良のクラスタリングした分布が類似するか否かの類似性を定量的に表すため、不良のクラスタリングした分布を多数の数値群である一般化特徴量gで表す。
【0067】
まず、ウェーハを複数の領域区分に分ける。図8に示すように、ウェーハの半径をrとした時、ウェーハの中心から半径方向1/2rの距離に設けられた境界線47と、半径方向3/4rの距離に設けられた境界線48と、ウェーハエッジに接するようにウェーハの最外周に配置されたチップとそれ以外のウェーハの内側に配置されたチップを分ける境界線49を設けた。これらの3本の境界線47乃至49により、ウェーハ表示領域41を4つのリング状の領域43乃至46に分けた。
【0068】
次に、ウェーハを中心の中心角の角度方向に45度毎に区分する8本の境界線61乃至68を設けた。これらの8本の境界線61乃至68により、ウェーハ表示領域41を8つの扇状の領域51乃至58に分けた。
【0069】
図10に示すように、図8と図9の領域区分を組み合わせて、全部で104個の領域区分を定義した。例えば、領域区分Aは、半径方向1/2rから3/4rの領域区分44と角度方向315度から360度の領域区分58の論理積として定義される。領域区分Bは、半径方向はウェーハエッジ領域区分46、角度方向は0度から180度の領域区分51乃至54の論理積として定義される。他の領域区分も同様に半径方向と角度方向の各領域区分の論理積として定義できる。
【0070】
次に、図11に示すように、図4の不良表示領域42と図10の領域区分の位置を比較し、104個それぞれの各領域区分iにおける不良ビットの存在割合fiを求める。不良ビットの存在割合fiは、領域区分iに属する全ビット数をnri、領域区分iで発生した不良ビットの合計数をnfiとした時に、式1で計算する。
【0071】
【数1】
Figure 2004288743
ここで、iは各領域区分に付けた番号である。
【0072】
例えば、不良ビット71は、領域区分44と領域区分54の論理積の領域区分1に配置され、領域区分1に属する全ビット数が10ビットの場合、不良ビットの存在割合f1は1/10より0.1である。不良ビット72は、領域区分43と領域区分51の論理積の領域区分2に配置され、領域区分2に属する全ビット数が10ビットの場合、不良ビットの存在割合f2は1/10より0.1である。不良ビット73は、領域区分43と領域区分56の論理積の領域区分3に配置され、領域区分3に属する全ビット数が10ビットの場合、不良ビットの存在割合f3は1/10より0.1である。不良ビット74乃至78は、領域区分46と領域区分58の論理積の領域区分4に配置され、領域区分4に属する全ビット数が10ビットの場合、不良ビットの存在割合f4は5/10より0.5である。不良ビット79、80は、領域区分46と領域区分57の論理積の領域区分5に配置され、領域区分5に属する全ビット数が10ビットの場合、不良ビットの存在割合f5は2/10より0.2である。不良ビット74乃至80は、領域区分46と領域区分57、58の論理積の領域区分6に配置され、領域区分6に属する全ビット数が20ビットの場合、不良ビットの存在割合f6は7/20より0.35である。不良ビット74乃至78は、領域区分46と領域区分51、58の論理積の領域区分7に配置され、領域区分7に属する全ビット数が20ビットの場合、不良ビットの存在割合f7は5/20より0.25である。このような不良ビットの存在割合fiにより一般化特徴量gを構成する。
【0073】
不良ビットを探すウェーハテストは、様々な種類の電気的特性について行われる。例えば、各ビットがメモリとして動作するか否かを判定するファンクションテストや、メモリとして動作はしていても、動作時間や電流値が製品規格を満たしているかを判定するマージンテストがある。式1の不良の存在割合fは各ウェーハテスト毎に、そして、各ウェーハ毎に計算した。図12に示すように、ウェーハ毎に、一般化特徴量gの値である特徴量値をウェーハ間で一定の順番に一列に並べ折れ線でグラフで表示した波形を形成する。この波形は、一般化特徴量gの波形と見なすことができる。これより、ウェーハ間の類似性の定量化は、一般化特徴量gの波形の類似性の定量化であると捉えることができる。図12の(a)と(d)より、図4と図7のウェーハで一般化特徴量gの波形が互いに類似していることが分かる。
【0074】
なお、この一般化特徴量gの波形は、一般化特徴量gの成分giの並び方で異なる。実施例1では、領域区分43と領域区分51の論理積の領域区分から、隣接する領域区分へ、反時計回りの渦巻き状に領域区分を選択するように、対応する一般化特徴量gの成分giを並べている。異なるウェーハテストに関する並べ方では、まず、同じウェーハテストの一般化特徴量gの成分giが互いに隣にくるように並べ、異なるウェーハテスト間の並べ方は互いに類似するウェーハテストが隣接するようにした。こうすることで、波形の高周波成分を減少させることができる。
【0075】
次に、図13に示すように、露光起因不良の特徴を検出するため、例えば、領域区分44と領域区分58の論理積の領域区分を、露光単位の周期をセグメントの単位とする微小なセグメント領域に分ける。その露光単位の周期の方向をx、y軸に設定する。
【0076】
さらに、図14に示すように、図6のウェーハに関して、領域区分43乃至45と領域区分57、58の論理積の領域区分を、露光単位の周期をセグメントの単位とする微小なセグメント領域に分ける。その露光単位の周期の方向をx、y軸に設定する。図14の(b)に示すように、y軸への不良ビットの数の射影プロファイルqjを求めた。図14の(c)に示すように、x軸への不良ビット数の射影プロファイルpjを求めた。jはセグメント番号である。
【0077】
次に、図15に示すように、射影プロファイルpjとqjの自己相関関数Racx、Racyを求めた。自己相関関数Racx、Racyは射影プロファイルpjとqjを、露光単位の周期と同じ大きさのラグkx、kyだけずらした時の自分自身の射影プロファイルpjとqjとの相関として、式2乃至4で計算した。
【0078】
【数2】
Figure 2004288743
【数3】
Figure 2004288743
【数4】
Figure 2004288743
y軸についても、式2乃至4と同様に計算した。
【0079】
露光起因不良が存在すれば、射影プロファイルpjとqjは露光単位の周期性を持つ。自己相関関数Racx、Racyは、射影プロファイルpjとqjの露光単位の周期に対応したラグだけずらしたときに極大値を持つ。図15に示すように、露光単位をセグメント数で測った長さをsx,syとした時、Racx(sx)、Racy(sy)を各領域区分の露光起因不良を表す特徴量成分Sxi,Syiとした。iは領域区分の番号である。なお、この計算もウェーハテスト毎、ウェーハ毎に行う。そして、これらの特徴量成分Sxi,Syiは、ウェーハ毎に図12の波形に加えられ、一般化特徴量gを構成する。すなわち、ウェーハテスト毎に求めた、各領域区分の、不良ビットの存在割合fiおよび露光起因不良を表す特徴量成分Sxi、Syiのウェーハ毎の集合を一般化特徴量gとよぶ。この一般化特徴量gの要素をgiと表記し、一般化特徴量と呼ぶことにする。一般化特徴量gの要素giの添え字iは、不良ビット存在割合fi、露光起因不良の特徴量成分Sxi、Syiの全てを識別可能なように通し番号でカウントした数Ngまでとりうるものとする。
【0080】
次に、ステップS4乃至S6の実行は省略し、ステップS7で、ウェーハ間相関係数計算部12において、一般化特徴量gに関して、全ての対象ウェーハ間の相関係数Yを計算する。図16に示すように、一般化特徴量gをウェーハ間でプロットした散布図から、ウェーハ間の相関関係がわかる。図16の(a)の図4と図5のウェーハ間では、一般化特徴量gの成分gi間に相関は見られない。また、図16の(b)の図4と図6のウェーハ間では、一般化特徴量gの成分gi間に相関は見られない。しかし、図16の(c)の図4と図7のウェーハ間では、一般化特徴量gの成分gi間に強い相関が見られる。これらの相関を定量化するため、ウェーハiとウェーハj間の一般化特徴量gの相関係数rijを式5乃至8で求めた。
【0081】
【数5】
Figure 2004288743
【数6】
Figure 2004288743
【数7】
Figure 2004288743
【数8】
Figure 2004288743
ここで、gkおよびhkは、ウェーハiおよびjの一般化特徴量の成分である。
【0082】
これより、図4と図5のウェーハw1とw2間の相関係数r12は、0.02であった。図4と図6のウェーハw1とw3間の相関係数r13は、0.03であった。図4と図7のウェーハw1とw4間の相関係数r14は、0.92であった。
【0083】
ステップS8で、類似するウェーハ抽出部13において、まず、閾値を0.8に設定した。相関係数rijが閾値0.8以上であれば、それらのウェーハiとjは、不良の分布が互いに類似していると判断する。図17に示すように、閾値0.8以上であった相関係数rijは、相関係数r14とr41であった。他の相関係数rijは、閾値0.8未満であった。
【0084】
従来は、特定の不良の分布に限定して、その不良の分布に特化した特徴量計算アルゴリズムを個別に定義する必要があった。しかし、実施例1では、不良の分布の種類を問うことなく、ウェーハ間の不良の分布の類似性を、一般化特徴量gの相関関数rij等により定量化できる。そして、互いに類似する不良の分布を持つウェーハを自動抽出することができる。
【0085】
この実施例1の後半では、一般化特徴量gにより判定されたウェーハ間の不良の分布の類似性から、不良の分布の類似するウェーハをグルーピングし、不良カテゴリを自動生成する。
【0086】
従来、不良カテゴリは、FBMを人間が目視して、発生頻度の高い不良の分布を見出すことにより生成されていた。不良カテゴリの生成を自動化することができれば、工場で発生している不良の問題を自動でレポート出力するシステムが構築できる。
【0087】
2枚のウェーハ間で不良の分布の類似性の定量化に基づいて、ある一定期間、例えば1日とか1週間等に工場で生産された全ウェーハを対象に、不良カテゴリとして類似する不良の分布を持つウェーハの集合を形成する。
【0088】
そこで、まず、ステップS9で、類似ウェーハ群形成部14において、不良の分布が類似するウェーハの類似ウェーハ群Sを形成する。類似ウェーハ群Sは、ウェーハの一枚毎に対して、類似性のある他のウェーハを抽出することによる。
【0089】
例えば、図17のウェーハw1について、ウェーハw1に類似性のあるウェーハは、ウェーハw4である。そこで、ウェーハw1とw4の2枚で構成される類似ウェーハ群S1を、図18に示すように形成する。ウェーハw2について、ウェーハw2に類似性のあるウェーハは、存在しない。そこで、ウェーハw2の1枚のみで構成される類似ウェーハ群S2を形成する。同様に、ウェーハw3について、ウェーハw3に類似性のあるウェーハは、存在しない。そこで、ウェーハw3の1枚のみで構成される類似ウェーハ群S3を形成する。ウェーハw4について、ウェーハw4に類似性のあるウェーハは、ウェーハw1である。そこで、ウェーハw4とw1の2枚で構成される類似ウェーハ群S4を形成する。
【0090】
ステップS10で、類似度計算部15で、類似ウェーハ群SiとSjの類似度Rijを計算する。類似度Rijは、類似ウェーハ群SiとSjの互いに相関を持つウェーハの割合で定義した。すなわち、類似度Rijは、類似ウェーハ群SiとSjに属する全てのウェーハの組の総数に対する、互いに相関を持つウェーハの組の数の比と定義した。類似度Rijの閾値を0.5に設定した。閾値0.5以上の類似度Rijを有する類似ウェーハ群SiとSjは互いに類似と判定した。なお、類似度Rijは、類似ウェーハ群SiとSjの少なくとも一方に属する全てのウェーハの枚数に対する、類似ウェーハ群SiとSjの両方に属するウェーハの枚数の比であると定義してもよい。
【0091】
例えば、類似ウェーハ群S1とS4の類似度R14は、類似ウェーハ群S1とS4に属する全てのウェーハの組(w1とw4)の総数1組に対する、互いに相関を持つウェーハの組(w1とw4)の数1組の比1/1であり、1.0である。図18に示すように、類似度R14は、1.0であり、閾値0.5以上であるので、類似ウェーハ群S1とS4は互いに類似と判定した。同様に、類似度R41は、1.0であり、閾値0.5以上であるので、類似ウェーハ群S4とS1は互いに類似と判定した。
【0092】
類似ウェーハ群S1とS2の類似度R12は、類似ウェーハ群S1とS2に属する全てのウェーハの組(w1とw4)の総数1組に対して、互いに相関を持つウェーハの組が存在しないので、この比は0/1であり、ゼロである。類似度R12は、ゼロであり、閾値0.5未満であるので、類似ウェーハ群S1とS2は類似でないと判定した。同様に、類似度R21は、ゼロであり、閾値0.5未満であるので、類似ウェーハ群S2とS1は類似でないと判定した。以下同様に、類似度R13、R31、R42、R24、R43、R34、R23、R32は、ゼロであった。類似度R13、R31、R42、R24、R43、R34、R23、R32は、閾値0.5未満であるので、類似ウェーハ群の組(S1とS3)、(S3とS1)、(S4とS2)、(S2とS4)、(S4とS3)、(S3とS4)、(S2とS3)、(S3とS2)は類似でないと判定した。
【0093】
次に、ステップS11で、ソート部16において、図18に示すように、類似ウェーハ群Siを、要素の数、すなわちウェーハの枚数の多い順にソートした。ウェーハの枚数が2枚の類似ウェーハ群S1とS4を1位と2位にした。ウェーハの枚数が1枚の類似ウェーハ群S2とS3を3位と4位にした。
【0094】
ステップS12で、不良カテゴリ生成部17において、ソートで上位になった類似ウェーハ群から順に、類似度Rijによる類似の判定を参照しながら、類似ウェーハ群をグルーピングした。まず、ソート順位が1位の類似ウェーハ群S1に対して、類似ウェーハ群S1と類似と判定された類似ウェーハ群S4をグルーピングした。このグループの類似ウェーハ群S1とS4に識別子として不良カテゴリC1を割り当てた。
【0095】
類似ウェーハ群S1も含め類似ウェーハ群S1にグルーピングされた類似ウェーハ群Siを除いて、最も順位の高い類似ウェーハ群Siは、類似ウェーハ群S2である。類似ウェーハ群S2に対して、まだ、不良カテゴリC1が割り当てられていないで類似ウェーハ群S2と類似と判定された類似ウェーハ群Siは存在しない。そこで、類似ウェーハ群S2は単独でグループを構成し、このグループの類似ウェーハ群S2に識別子として不良カテゴリC2を割り当てる。まだグルーピングされていない類似ウェーハ群Siに対して、最も順位の高い類似ウェーハ群Siは、類似ウェーハ群S3である。類似ウェーハ群S3に対して、まだ、不良カテゴリC1とC2が割り当てられていないで類似ウェーハ群S3と類似と判定された類似ウェーハ群Siは存在しない。そこで、類似ウェーハ群S3は単独でグループを構成し、このグループの類似ウェーハ群S3に識別子として不良カテゴリC3を割り当てる。このグルーピングが有効なのは、上位の類似ウェーハ群Si間では、ほとんど同じウェーハが要素になっている場合が多く存在するためである。
【0096】
ステップS13で、不良カテゴリ決定部18において、類似ウェーハ群Siをグルーピング後、各不良カテゴリCが割り当てられたグループ内で重複するウェーハを除いたウェーハの集合を不良カテゴリC1、C2、C3…とした。次に各ウェーハについて、それぞれの不良カテゴリC1、C2、C3…に属するウェーハの枚数に対して、ウェーハ間で一般化特徴量gに関して相関があるウェーハの枚数の割合を求めた。この割合が、事前に設定した閾値以上であれば、そのそれぞれのウェーハをその不良カテゴリCに所属させた。このことにより、ウェーハ毎に、所属する不良カテゴリCを決定させた。従って、1枚のウェーハが複数の不良カテゴリCに所属する場合がある。
【0097】
具体的には、閾値として、0.4を設定した。ウェーハw1に関して、不良カテゴリC1において、ウェーハw4の1枚と相関がある。不良カテゴリC1に所属するウェーハw1とw4の2枚であるので、ウェーハの枚数の割合は、1/2で0.5となる。このウェーハw1の割合の0.5は閾値の0.4より大きいので、ウェーハw1は不良カテゴリC1に所属する。また、ウェーハw1は、不良カテゴリC2とC3において、他のウェーハと相関がない。ウェーハの枚数の割合は、ゼロとなる。このウェーハw1の割合のゼロは閾値の0.4より小さいので、ウェーハw1は不良カテゴリC2とC3に所属しない。
【0098】
ウェーハw4に関して、不良カテゴリC1において、ウェーハw1の1枚と相関がある。不良カテゴリC1に所属するウェーハw1とw4の2枚であるので、ウェーハの枚数の割合は、1/2で0.5となる。このウェーハw4の割合の0.5は閾値の0.4より大きいので、ウェーハw4は不良カテゴリC1に所属する。また、ウェーハw4は、不良カテゴリC2とC3において、他のウェーハと相関がない。ウェーハの枚数の割合は、ゼロとなる。このウェーハw4の割合のゼロは閾値の0.4より小さいので、ウェーハw4は不良カテゴリC2とC3に所属しない。
【0099】
ステップS14で、代表ウェーハ決定部19において、各不良カテゴリC内のウェーハの中から、最も多くのウェーハと一般化特徴量gに関して相関があるウェーハを代表ウェーハとした。例えば、不良カテゴリC1内のウェーハw1とw4の中から、互いに相関があるウェーハw1とw4を代表ウェーハとした。
【0100】
ステップS15で、代表ウェーハ群決定部20において、不良カテゴリC内で代表ウェーハと一般化特徴量gに関して相関のあるウェーハを、その不良カテゴリの代表ウェーハ群とした。例えば、不良カテゴリC1内の代表ウェーハw1とw4に相関があるウェーハw1とw4を代表ウェーハ群とした。
【0101】
ステップS16で、共通装置抽出部21において、同一の不良カテゴリCに所属するウェーハの製造に共通して使用した製造工程と製造装置を処理履歴記憶部36の処理履歴から抽出する。例えば、不良カテゴリC1が所属するウェーハw1とw4の製造に共通して使用した製造工程と製造装置を抽出した。
【0102】
ステップS17で、最後に不良カテゴリCの生成結果を、入出力部からレポート記憶部38にレポート出力する。図19に示すように、レポートの内容は、所属するウェーハの枚数の多い順に、そのウェーハ枚数と、代表ウェーハまたは代表ウェーハ群のウェーハの不良の分布を出力する。
【0103】
以上述べたように、実施例1では、不良の分布の種類を問うことなく、類似する不良の分布を高精度に判別し、不良情報より不良カテゴリCを自動生成する。この不良カテゴリは、その代表ウェーハの不良の分布により、クラスタリングした分布の不良を早急に把握できる。また、クラスタリングした分布の不良の発生原因となるウェーハを製造する工場の製造工程と製造方法を早急に把握し、ウェーハの歩留り改善に貢献することができる。
【0104】
(実施例2)
実施例2では、ある一定期間例えば1日とか1週間等に工場で生産された全ウェーハを対象に、類似する不良の分布を持つウェーハの集合である不良カテゴリCを形成する。実施例2も図1のウェーハ不良解析装置2を用いて図2のフローチャートに従う。
【0105】
まず、ステップS1で、不良解析の対象となる対象ウェーハIDを入力する。実施例2では工場で生産する1日分の枚数のウェーハを不良解析の対象としたとした。
【0106】
以下、ステップS2からステップS9までは、実施例1と同じである。
【0107】
ステップS10で、類似ウェーハ群SiとSjの類似度Rijを計算する。類似度Rijの閾値を0.5に設定した。閾値0.5以上の類似度Rijを有する類似ウェーハ群SiとSjは互いに類似と判定した。
【0108】
例えば、図20に示すように、類似ウェーハ群S10とS6の類似度R106は、閾値0.5以上であり、○印を付し、類似ウェーハ群S10とS6は互いに類似と判定した。類似ウェーハ群S10とS2の類似度R102は、閾値未満であるので×印を付し、類似ウェーハ群S10とS2は類似でない。同様に、類似ウェーハ群S10とS8の類似度R108は、閾値以上であるので、○印を付し、類似ウェーハ群S10とS8は互いに類似と判定した。類似ウェーハ群S10とS9の類似度R109は、閾値未満であるので×印を付し、類似ウェーハ群S10とS9は類似でない。類似ウェーハ群S10とS3の類似度R103は、閾値未満であるので×印を付し、類似ウェーハ群S10とS3は類似でない。類似ウェーハ群S6とS2の類似度R62は、閾値未満であるので×印を付し、類似ウェーハ群S6とS2は類似でない。類似ウェーハ群S6とS8の類似度R68は、閾値以上であるので、○印を付し、類似ウェーハ群S6とS8は互いに類似と判定した。類似ウェーハ群S6とS9の類似度R69は、閾値未満であるので×印を付し、類似ウェーハ群S6とS9は類似でない。類似ウェーハ群S6とS3の類似度R63は、閾値未満であるので×印を付し、類似ウェーハ群S6とS3は類似でない。類似ウェーハ群S2とS8の類似度R28は、閾値以上であるので、○印を付し、類似ウェーハ群S2とS8は互いに類似と判定した。類似ウェーハ群S2とS9の類似度R29は、閾値未満であるので×印を付し、類似ウェーハ群S2とS9は類似でない。類似ウェーハ群S2とS3の類似度R23は、閾値以上であるので、○印を付し、類似ウェーハ群S2とS3は互いに類似と判定した。類似ウェーハ群S8とS9の類似度R89は、閾値未満であるので×印を付し、類似ウェーハ群S8とS9は類似でない。類似ウェーハ群S8とS3の類似度R83は、閾値以上であるので、○印を付し、類似ウェーハ群S8とS3は互いに類似と判定した。類似ウェーハ群S9とS3の類似度R93は、閾値未満であるので×印を付し、類似ウェーハ群S9とS3は類似でない。
【0109】
次に、ステップS11で、図20に示すように、類似ウェーハ群Siを、含まれるウェーハの枚数の多い順のS10、S6、S2、S8、S9、S3の順にソートした。
【0110】
ステップS12で、ソートで上位になった類似ウェーハ群S10から順に、○印と×印の類似非類似を参照しながら、自身の類似ウェーハ群S10との類似ウェーハ群Siをグルーピングした。類似ウェーハ群S10に関して、類似ウェーハ群S10と類似する類似ウェーハ群S6とS8をグルーピングした。このグループの類似ウェーハ群S10、S6とS8に識別子として不良カテゴリC1を割り当てた。
【0111】
類似ウェーハ群S10にグルーピングされない類似ウェーハ群Siの中で最もウェーハの枚数の多い類似ウェーハ群Siは、類似ウェーハ群S2である。類似ウェーハ群S2は、類似ウェーハ群S10にグルーピングされない類似ウェーハ群Siの中で自身と類似する類似ウェーハ群S3をグルーピングした。このグループの類似ウェーハ群S2とS3に識別子として不良カテゴリC2を割り当てた。類似ウェーハ群S8は、類似ウェーハ群S10とS2に類似しているが、類似ウェーハ群S10の方が枚数の多い類似ウェーハ群Siなので、類似ウェーハ群S10の方に編入される。この編入の操作が有効なのは、上位の類似ウェーハ群Si間では、ほとんどのウェーハが共通の要素になっている場合が多く存在するためである。
【0112】
既に、グルーピングされた類似ウェーハ群Siを除いて、最も順位の高い類似ウェーハ群Siは、類似ウェーハ群S9である。類似ウェーハ群S9に対して、まだ、グルーピングされた類似ウェーハ群Siを除いて、類似ウェーハ群S9と類似な類似ウェーハ群Siは存在しない。そこで、類似ウェーハ群S9は単独でグループを構成し、このグループの類似ウェーハ群S9に識別子として不良カテゴリC3を割り当てる。
【0113】
ステップS13で、類似ウェーハをグルーピング後、各グループ内で重複するウェーハを除いたウェーハの集合を不良カテゴリC1、C2、C3…とした。次に各ウェーハについて、それぞれの不良カテゴリC1、C2、C3…に属するウェーハの枚数に対して、ウェーハ間で一般化特徴量gに関して相関があるウェーハの枚数の割合を求めた。この割合が、事前に設定した閾値以上であれば、そのそれぞれのウェーハをその不良カテゴリCに所属させた。
【0114】
ステップS14で、各不良カテゴリC内のウェーハの中から、最も多くのウェーハと一般化特徴量gに関して相関があるウェーハを代表ウェーハとした。
【0115】
ステップS15で、不良カテゴリC内で代表ウェーハと一般化特徴量gに関して相関のあるウェーハを、その不良カテゴリの代表ウェーハ群とした。
【0116】
ステップS16で、同一の不良カテゴリCに所属するウェーハの製造に共通して使用した製造工程と製造装置を処理履歴記憶部36の処理履歴から抽出する。
【0117】
ステップS17で、最後に不良カテゴリCの生成結果をレポート出力する。図21に示すように、レポートの内容は、所属するウェーハの枚数の多い順に、そのウェーハ枚数と、代表ウェーハまたは代表ウェーハ群のウェーハの不良の分布を出力する。
【0118】
以上述べたように、実施例2では、不良の分布の種類を問うことなく、類似する不良の分布を高精度に判別し、工場で一日の間に測定された不良情報を集計単位として、多くの枚数のウェーハの不良情報より不良カテゴリCを自動生成する。この不良カテゴリは、その代表ウェーハの不良の分布により、クラスタリングした分布の不良を早急に把握できる。また、クラスタリングした分布の不良の発生原因となるウェーハを製造する工場の製造工程と製造方法を早急に把握し、ウェーハの歩留り改善に貢献することができる。
【0119】
(実施例3)
実施例3では、図2のステップS3の一般化特徴量gを計算するための領域区分を移動・伸縮させる。このことにより、類似する不良の分布を持つウェーハの抽出精度を向上できる。
【0120】
図22と図23に示すように、2枚のウェーハの不良の分布では、ウェーハ外周部に不良が偏る傾向が酷似している。この図22と図23のウェーハは、不良の発生原因が同じであろうと考えられ、不良の分布が類似すると判定されるべきである。しかし、図2のステップS3に基づいて細かく見ると、図22のウェーハでは、ウェーハ外周に偏るクラスタリングした分布の不良が領域区分Cに集中しているが、そのウェーハ外周に偏るクラスタリングした分布の不良の一部が、領域区分Dにも存在している。図23のウェーハでは、ウェーハの外周に偏るクラスタリングした不良は、領域区分CとEに存在している。これらのウェーハ間で一般化特徴量gの相関係数rは0.76であった。閾値0.8より相関係数rが小さく、図22と図23のウェーハは、不良の分布が類似するとは判定されなかった。
【0121】
この原因としては、領域区分が機械的に定められ、領域区分の境界線を僅かでも越えた境界線付近の不良に対しては、その境界線に対する不良の分布によって、一般化特徴量gの値に無視できない影響がでるためである。
【0122】
そこで、図24に示すように、全ての領域区分を流動的に移動・伸縮させた。具体的には、領域区分Cと隣接する領域区分との重なりの面積の領域区分Cの元の面積に対する比が一定の値以下の範囲で領域を移動・伸縮させた。そして、その移動・伸縮が可能な領域区分Cにおいて、最も不良の存在割合fが大きくなる移動・伸縮した領域区分Cを、その領域区分Cの定義領域にした。
【0123】
移動・伸張は、ウェーハの半径方向、角度方向のそれぞれについて行う。移動・伸張可能な範囲を決定する比は60%とした。図24に示すように、領域区分Cは、ウェーハの半径方向に60%幅を広くすることができる。また、領域区分Cは、ウェーハの角度方向に幅60%分の角度にして27°分広くすることができる。
【0124】
図25に示すように、図22の不良分布の場合、領域区分Cが、角度109を含む範囲まで伸張された。図26に示すように、図23の不良分布の場合、角度110を含む範囲まで隣の領域区分に領域区分Cが移動した。この領域区分の移動・伸張により、両ウェーハの一般化特徴量gの相関係数rは0.92になった。閾値0.8より相関係数rが大きく、図22と図23のウェーハは、不良の分布が類似するとは判定された。
【0125】
なお、値が小さい程不良が多く存在することに対応する一般化特徴量gを用いた場合は、一般化特徴量gが極小値を取るように、領域区分を移動・伸縮させればよい。
【0126】
以上説明したように、領域区分を流動的に移動・伸縮させることにより、クラスタリングした分布の類似の判定の誤認を減らすことができる。
【0127】
(実施例4)
実施例4では、実施例1で定義した一般化特徴量gを用いて、図2のステップS5とS6において、互いに類似する不良の分布を有するウェーハを抽出した。この抽出では、一般化特徴量gの成分の並び方を考慮した。
【0128】
ステップS5とS6を用いることで、実施例1のステップS7とS8を省略することができる。この場合、ウェーハ間の類似は、両方の自己相関係数が大きく、互いの自己相関係数の差が一定値以下になることで判断することができる。すなわち、ウェーハの不良分布が類似していれば、ウェーハ毎の自己相関係数の差は小さくなる。ウェーハの不良分布が類似していなければ、ウェーハ毎の自己相関係数の差は大きくなる。
【0129】
一般化特徴量gを波形と見なした場合、一般化特徴量gの各成分の並べる順番で波形の形状が異なる。互いに関連のある成分を隣接させることで、規則性のある波形が得られる。どの成分同士が関連するかは、不良の分布の状況によって異なってくる。
【0130】
例えば図27に示すように、不良が、ウェーハ中央から放射状に生成している分布しているウェーハについて実施例4を適用する。
【0131】
ステップS5で、配列部10において、図28(a)に示すような、反時計回りの渦巻き状に一般化特徴量gを並べる順番112と自己相関係数を求める際のラグ幅の組を、順序ライブラリとして図1の順序ライブラリ記憶部37に記憶しておく。並べる順番112に組となるラグ幅は、領域区分43乃至46それぞれに関連する各成分の個数に基づいて設定した。また、図29(a)に示すような、放射状に一般化特徴量gを並べる順番113乃至115と自己相関係数を求める際のラグ幅の組を、順序ライブラリとして順序ライブラリ記憶部37に記憶しておく。並べる順番113乃至115に組となるラグ幅は、領域区分51乃至58それぞれに関連する各成分の個数に基づいて設定した。
【0132】
一方の図28(a)の並べる順番に関して、図28(a)の並べる順番に従って各成分を並べ、図28(b)に示すように波形を形成した。ステップS6で、自己相関係数計算部11において、図28(a)の並べる順番と組のラグ幅に基づいて、形成した波形の自己相関係数Racを式2乃至4を用いて求めた。自己相関係数Racは0.03であり、自己相関係数Racは小さく、波形の規則性は無いと評価できた。
【0133】
他方の図29(a)の並べる順番に関して、図29(a)の並べる順番に従って各成分を並べ、図29(b)に示すように波形を形成した。同様にステップS6で、図29(a)の並べる順番と組のラグ幅に基づいて、形成した波形の自己相関係数Racを求めた。自己相関係数Racは0.93であり、自己相関係数Racは大きく、波形の規則性は有ると評価できた。このように、波形の規則性は自己相関係数で定量化できた。
【0134】
図30に示すように、図29(a)の並べる順番を他の3枚のウェーハに適用した時の波形から、図30(a)と(c)の波形は図29(b)の波形と同様の規則性があり、自己相関係数Racも0.91と0.96の0.9以上であった。図30(b)の波形は不規則な波形で、自己相関係数Racは0.01でほとんどゼロであった。これらのことから、図30(a)と(c)の2枚のウェーハは、図27と同様な放射状の不良分布を有すると判断できる。さらに、自己相関係数Racに対して事前に0.9の値を設けておき、自己相関係数Racが0.9以上の複数枚のウェーハに対して互いに類似していると判断してもよい。また、自己相関係数Racに対して事前に0.8の値と、自己相関係数Racの差に対して事前に0.1の値を設けておき、自己相関係数Racが0.8以上の複数枚のウェーハに対して、このウェーハ間の自己相関係数Racの差が0.1以下のウェーハは互いに類似していると判断してもよい。
【0135】
このように、不良の分布に固有の一般化特徴量gの成分の並べる順序をライブラリ化し、順序ライブラリに従って成分を並べ替えた時、波形に規則性が現われれば、その不良の分布を有するウェーハと判定できる。そして、特定の不良の分布を有するウェーハを抽出することができる。
【0136】
(実施例5)
実施例5では、実施例1で、ステップS3の後に新たに図2のステップS4を加える。実施例5では、実施例1で定義した一般化特徴量gを用いて、図2のステップS4において、不良カテゴリCを生成する前に、ウェーハの不良の分布が、ランダムな分布であるかクラスタリングした分布であるかを明らかにし、クラスタリングした分布を有するウェーハについてのみに不良カテゴリCを生成する。
【0137】
不良分類においては、製造装置に発生原因があると考えられるクラスタリングした分布の不良を分類し不良カテゴリCを生成することが、発生原因の究明に有用である。クラスタリングした分布の不良でないランダムに分布する不良は、クラスタリングした分布の不良の不良カテゴリCの生成の妨げとなる場合があり、不良カテゴリ生成の前に対象ウェーハからランダムに分布する不良のみを有するウェーハを排除することが望ましい。
【0138】
ランダムに分布する不良とクラスタリングした分布の不良は、頻度分布におけるポアソン(Poisson)分布と負の二項分布の重みを比較することで区別する方法が提唱されている(K. Mitsutake, Y. Ushiku, Y. Arakawa, T. Ishibumi and O. Ito, ”New method of extraction of systematic failure component”, Proc. 10th Int. Symp. Semiconductor Manufacturing, 2001, pp.247−250)。この方法は正確であるが、計算に時間が掛かる問題がある。1000枚以上のウェーハを区別するには数時間を要する。実施例5では、より簡便な方法でランダムに分布する不良とクラスタリングした分布の不良を区別する。
【0139】
図31(a)に示すように、不良がランダムに分布するウェーハの一般化特徴量gの各成分xに対する頻度分布f(x)は、ほぼポアソン分布のみで表される分布をしている。このため、不良のランダムな分布の頻度分布f(x)は、上に凸の曲線になっている。なお、縦軸は対数表示している。
【0140】
図31(b)に示すように、不良がクラスタリングした分布を有するウェーハの頻度分布f(x)は、ポアソン分布に負の二項分布の成分が加わっている分布をしている。このため、不良のクラスタリングした分布の頻度分布f(x)は、全体として下に凸な曲線になっている。
【0141】
そこで、図2のステップS4で、図1のクラスタリング不良の有無区別部9において、ウェーハの一般化特徴量gの各成分xに対する頻度分布f(x)が、上に凸か下に凸かの曲線形状の特徴を判別することにより、ランダムに分布する不良かクラスタリングした分布の不良かを区別した。この判別のために、式9に示すように、頻度分布f(x)の対数を2次関数で近似した。近似には最小2乗法を用いた。
【0142】
【数9】
Figure 2004288743
ウェーハ毎に二次関数の2次係数aおよび1次係数bを求めた。図32に示すように、2次係数aと1次係数bの座標に、求めたウェーハ毎の2次係数aと1次係数bをプロットした座標平面では、左下の領域のランダムに分布する不良のみを有するウェーハによる領域と、右上の領域のクラスタリングした分布の不良を有するウェーハによる領域が明確に分離した。よって、図32中に示す座標平面の左下の領域と右上の領域のどちらに、ウェーハ毎の2次係数aと1次係数bに基づいて、各ウェーハが属するかにより、そのウェーハが、ランダムに分布する不良のみを有するウェーハか、右上の領域のクラスタリングした分布の不良を有するウェーハかを区別することができる。この区別をするための計算に要する時間は、ウェーハ1枚当り1/100秒以下で、1000枚でも10秒以下で、従来に比べ計算に要する時間を2桁程度も低減することができる。このステップS4の区別の後、実施例1のステップS7の後、あるいは実施例4のステップ5の後のステップを実施する。実施例1のステップS7の後、あるいは実施例4のステップ5の後のステップの実施では、ランダムに分布する不良のみを有するウェーハを除いて、クラスタリングした分布の不良を有するウェーハについて実施する。
【0143】
実施例5により、ランダムに分布する不良とクラスタリングした分布の不良を高速に区別し、不良の不良カテゴリCへの分類の精度が向上する。
【0144】
(実施例6)
実施例6では、図3のロットの不良解析方法に基づき、実施例1で生成した不良のクラスタリングした分布の各不良カテゴリCについて、複数のウェーハで構成されるロットを単位としてロットの特徴を多数の数値群のロット代表値Lで表現する。
【0145】
さらに、実施例6では、ロット代表値Lを用いて、ウェーハの不良の分布の発生傾向に関するロット間の類似性を定量化する。このロット間の類似性から、ウェーハの不良の分布の発生傾向の類似するロットをグルーピングし、ロットに関する不良カテゴリGを自動生成する。
【0146】
まず、ステップS21で、入出力部34において、対象ロットIDを入力する。例えば、図33に示すようなロット♯1のロットIDであるロット♯1を入力する。図34に示すようなロット♯2のロットIDであるロット♯2を入力する。図35に示すようなロット♯3のロットIDであるロット♯3を入力する。
【0147】
ステップS22で、対象ウェーハ抽出部24において、対象ロットを構成する対象ウェーハの対象ウェーハIDを処理履歴記憶部36に記憶された処理履歴から抽出する。例えば、図33に示すようなロット♯1を構成するウェーハ1乃至ウェーハ8のウェーハIDを抽出する。図34に示すようなロット♯2を構成するウェーハ1乃至ウェーハ8のウェーハIDを抽出する。図35に示すようなロット♯3を構成するウェーハ1乃至ウェーハ8のウェーハIDを抽出する。
【0148】
ステップS23で、ウェーハ不良解析装置2において、実施例1で説明した図2のウェーハの不良解析方法を実施する。ロット♯1乃至♯3は、ウェーハの不良カテゴリCとして、ウェーハ外周に不良が多いウェーハを有する傾向が共通していた。しかし、ウェーハ外周に不良が多いウェーハが、ロット#1と#2ではウェーハIDの偶数番号に偏っていた。一方、ロット#3では、ウェーハIDに依存することなく偶奇均等にウェーハ外周に不良が発生していた。よって同じウェーハ外周に発生した不良でも、ロット#1、#2とロット#3では発生原因が異なると推定された。
【0149】
ステップS24で、不良カテゴリのウェーハ毎の特徴量計算部25において、自動生成されたN個の不良カテゴリCについて、ウェーハ単位のウェーハ特徴量Ciを定義した。ウェーハ特徴量Ciは不良の分布を数値的に表現した。ウェーハ特徴量Ciは、i番目の不良カテゴリCを表す。ウェーハ特徴量Ciは、その不良の現われ方が顕著な場合、値が大きくなるよう定義した。自動生成された不良カテゴリCは、不良の同じ分布傾向を持つウェーハの集合である。この不良カテゴリCが、同じクラスタリングした分布の不良を持つウェーハのみから成る場合、この不良カテゴリC内のどのウェーハに着目しても、この不良カテゴリC内の他の全てのウェーハはそのウェーハと互いに類似するクラスタリングした分布の不良を持つ。しかし、不良カテゴリC内の全てのウェーハが互いに類似するとは限らない。例えば、不良の程度には強弱がある。非常に強いウェーハ面内の不良の分布の傾向をもつウェーハは、弱い分布の傾向のウェーハとは、不良の分布の類似性が弱い場合がある。従って、1枚の任意のウェーハに対して、そのウェーハと類似性が認められるウェーハは、不良カテゴリ内の他のウェーハ全て(100%)ではなく、一部のウェーハであると考えられる。すなわち、不良カテゴリ内の他のウェーハの総枚数に対するそのウェーハと類似性が認められるウェーハの枚数の割合は、100%ではなく、ゼロ以上で100%未満の任意の連続値であると考えられる。そこで、不良カテゴリiに属するj番目のウェーハjについて、不良カテゴリi内の類似率sijを式10で定義した。
【0150】
【数10】
Figure 2004288743
ここで、nsijはウェーハjと類似性が認められる不良カテゴリi内のウェーハ数、niは不良カテゴリiに属するウェーハj以外のウェーハの総枚数である。類似率sijを用いて、不良カテゴリiに属するウェーハjの特徴量Ci(j)を式11と式12で定義する。
【0151】
【数11】
Figure 2004288743
【数12】
Figure 2004288743
ここで、Ci(j)は0〜1の値を取り、ウェーハjに不良カテゴリiのクラスタリングした分布の特徴が明確に存在する程1に近い値を取ると考えられる。
【0152】
工場の製造ラインにおいては、例えば25枚のウェーハを1ロットとしてロット単位で、製造工程と製造装置の処理が行われている。よって、製造装置の不具合はロット単位で、ウェーハの不良として現われることが多い。したがって、不具合の製造装置の特定には、ウェーハ単位の特徴量Ci(j)をロット単位の特徴量Ci(w)に変換する。ロット内のウェーハw(w=1,2,…,25)の不良カテゴリiの特徴量をCi(w)とした。wは、ウェーハIDの番号とした。
【0153】
次に、ステップS25で、ロット代表値L計算部23において、特徴量Ci(w)に対してロット代表値Lを計算する。ロット内の不良カテゴリiに属するウェーハの出現傾向は、不具合の製造装置の処理形態に依存する。ロット中におけるウェーハ枚数分の25個のウェーハ単位の特徴量Ci(w)をどのように用いるかが重要になる。
【0154】
ロット内の不良カテゴリiに属するウェーハの出現傾向には、以下の場合が考えられる。
【0155】
1) ロット内のウェーハの処理順に対して均等に発生する。
【0156】
2) ロット内でウェーハの処理順に対して突発的に発生する。
【0157】
3) ロット内でウェーハの処理の順番あるいはウェーハIDの番号の偶数番あるいは奇数番に偏って発生する。
【0158】
4) ロット内でウェーハの処理の順番あるいはウェーハIDの番号の前半あるいは後半に偏って発生する。
【0159】
5) 特定のロット内でウェーハの処理の順番あるいはウェーハIDの番号に偏って発生する。
【0160】
6) ロット内でウェーハの処理の順番あるいはウェーハIDの番号に対して周期的に発生する。
【0161】
例えば、3)は、製造装置が2台の真空チャンバーから構成され、ロット内のウェーハが順番に、かつ交互に各真空チャンバーにおいて処理される場合、1台のチャンバーに不具合があると生じる不良形態である。
【0162】
これらのロットの不良形態を数値的に表現した特徴量が、ロット代表値Lである。上記の不良形態を表現するためのロット代表値Lとして、以下の6種類の特徴量を考えた。
【0163】
1) ロット平均値μi、ロット内の不良ウェーハの割合Ki
2) ロット内最大値Mi
3) 偶奇性偏り度(IDi , χDi)
4) 前後半偏り度(IFi , χFi)
5) ウェーハ番号偏り度χWi(w)(wはウェーハIDの番号で1乃至25である。)
6) 周期的規則性Pi(p)(pはウェーハの周期で3乃至12枚である。)
まず、ロット代表値Lの1)ロット平均値μiは、ロット内で存在するウェーハwのウェーハ単位の特徴量Ci(w)の平均値である。ロット内の不良ウェーハ割合Kiでは、まず、不良カテゴリi内の類似率sijで定義したウェーハ単位の特徴量Ci(w)に閾値0.25を設定した。ロット内の不良ウェーハ割合Kiは、式13に示すように、ロット内のウェーハwの全枚数nlに対する、ロット内でウェーハ単位の特徴量Ci(w)が不良カテゴリ内類似率の閾値0.25以上であったウェーハwの枚数nfiの比である。
【0164】
【数13】
Figure 2004288743
ロット代表値Lの2)ロット内最大値Miは、ウェーハ単位の特徴量Ci(w)のロット内の最大値である。
【0165】
ロット代表値Lの3)偶奇性偏り度(IDi , χDi)について、ロット内のウェーハを偶数ウェーハ番号と奇数ウェーハ番号の2群に分け、ロット内の不良カテゴリIに属するウェーハの枚数nfiの内、偶数ウェーハ番号を有するウェーハの枚数nf1、奇数ウェーハ番号を有するウェーハの枚数nf2を求める。したがって、次の式、nf1+nf2=nfiが成り立つ。また、ロット内のウェーハの総枚数nlの内、偶数ウェーハ番号を有するウェーハの枚数nl1、奇数ウェーハ番号を有するウェーハの枚数nl2を求める。したがって、次の式、nl1+nl2=nlが成り立つ。そして、偶奇性偏り度(IDi , χDi)を式14乃至17で算出する。
【0166】
【数14】
Figure 2004288743
【数15】
Figure 2004288743
ここで、
【数16】
Figure 2004288743
【数17】
Figure 2004288743
IDiは、ロット内の不良ウェーハ発生が偶数および奇数のウェーハ番号のどちらに偏る傾向があるかを示す。IDiは、+1から−1の連続値を取る。偶数番号への偏りが強いと−1になり、奇数番号への偏りが強いと+1になり、偏りが無く均等ならゼロになる。χDiは、不良ウェーハが、偶数あるいは奇数ウェーハ番号のどちらかに偏る傾向の度合いを示すχ2乗値である。
【0167】
ロット代表値Lの4)前後半偏り度(IFi , χFi)は、偶奇性偏り度(IDi , χDi)と同様に求めることができる。すなわち、ロット内をウェーハ番号に基づいて、偶数奇数の替わりにロット前半と後半の2群に分ければよい。
【0168】
ロット代表値Lの5)ウェーハ番号偏り度χWi(w)については、ロット内をウェーハwと、それ以外のウェーハの2群に分け、式15乃至式17を用いてχ2乗値を求める。ウェーハwのみに不良が発生する傾向が強いほどウェーハ番号偏り度χWi(w)の値が大きくなる。なお、ウェーハwの枚数は1枚に限る必要はなく、2枚以上のウェーハwに偏る度合いのウェーハ番号偏り度χWi(w)を求めてもよい。例えば、ウェーハ25枚のバッチ処理の製造装置では、特定のウェーハ番号のウェーハwのみで不良が発生する場合がある。また、ウェーハ13枚のバッチ処理の製造装置で、ウェーハ25枚を前半12枚と後半13枚の2回に分けて処理する場合は、処理する位置の一致する特定のウェーハ番号例えば2と14のウェーハwのみで不良が発生する場合がある。
【0169】
ロット代表値Lの6)周期的規則性Pi(p)について、ウェーハ単位の特徴量Ci(w)をウェーハwに関する波形データを見なした。その上で式2乃至式4を用いて、ウェーハ単位の特徴量Ci(w)の自己相関関数Raci(k)を求めた。自己相関関数Raci(k)は−1から+1の値をとる。自己相関関数Raci(k)はRaci(0)=1から出発し、最初の極大点がウェーハ単位の特徴量Ci(w)の波形の周期に対応している。ウェーハ単位の特徴量Ci(w)の周期性が明確なほど、極大点における自己相関関数Raci(k)の値は大きい。この自己相関関数Raci(k)の極大点におけるkが周期pを与える。逆に、周期pにおけるRaci(p)が大きな値であるほど、ロット内のウェーハwに関して周期pの規則性が明確に存在していることになる。なお、ロット代表値Lの3)偶奇性偏り度(IDi , χDi)は、周期pが2枚周期の規則性と見なすことができる。よって6)周期的規則性Pi(p)で検知するのは周期pが3枚以上の周期の場合を想定すればよい。これらのことから、周期的規則性Pi(p) (p=3,4,…,12)のロット代表値Lとして、式18で定義する。
【0170】
【数18】
Figure 2004288743
次に、ステップS26で、ロット代表値L計算部23において、ロット代表値Lを並べる。ステップS23で自動生成されたN個の不良カテゴリiそれぞれに対し、M個のロット代表値Lがあるとすると、N*M個のロット代表値Lが存在する。これを順に並べたロット代表値Lの集合を式19のように考える。
【0171】
【数19】
Figure 2004288743
ロット代表値Lの各成分は、例えば、ロット代表値L1がロットの不良カテゴリC1のロット平均μ1であり、ロット代表値Ljがロットの不良カテゴリC2のウェーハ3に関するウェーハ番号偏り度χWi(3)である。ロット代表値Lはロット♯1乃至♯3毎に計算される。実施例6では、ロット♯1乃至♯3当たりのロット代表値Lの各成分の個数Mは、ロット平均値μi、ロット内の不良ウェーハの割合Ki、ロット内最大値Mi、2種類の偶奇性偏り度(IDi , χDi)、2種類の前後半偏り度(IFi , χFi)、25枚のウェーハによる25種類のウェーハ番号偏り度χWi(w)、周期pが3枚周期から12枚周期の10種類の周期的規則性Pi(p)より、42個とした。
【0172】
図36に示すように、ロット♯1乃至♯3毎にロット代表値Lをグラフとして表示すると、波形と見なせる。これをロット代表値Lの波形と呼ぶことにする。ロット#1と#2のロット代表値Lの波形が似ていることが分かる。一方ロット#3はロット#1と#2のロット代表値Lの波形とは異なった波形をしている。図33乃至図35に示すように、これらのロット♯1乃至♯3のウェーハは、ウェーハ外周に不良が多い傾向のウェーハの不良カテゴリiに共通に所属している。しかし、ロット#1と#2はロット内の偶数ウェーハ番号のウェーハwに偏ってウェーハ外周に多い傾向の不良が発生していた。一方ロット#3はロット内でウェーハ番号に依存することなく均等にウェーハ外周に多い傾向の不良が発生していた。たとえ、ロット♯1乃至♯3のウェーハが、ウェーハ外周に不良が多い傾向の不良カテゴリiに共通に所属していても、ロット#1、#2とロット#3では、不良の発生原因が異なると推定できる。
【0173】
このように、ロット代表値Lの波形を求めることで、これらを区別することができる。ロット代表値Lは、自動生成された不良カテゴリiのウェーハ単位の特徴量Ci(w)のロット内での不良発生傾向に対応する。ロット代表値Lの波形により、ロット間の不良の発生状況の類似非類似を判別し、ロット間の不良の発生原因の相違を推定することができる。
【0174】
ステップS28で、ロット間相関係数計算部26において、まず、図37に示すように、ロット代表値Lをロット間でプロットした散布図を作製する。この散布図から、ロット間の相関関係がわかる。図37の(a)のロット♯1と♯2の間では、ロット代表値Lの成分間に強い相関関係が見られた。しかし、図37の(b)のロット♯1と♯3の間では、ロット代表値Lの成分間に相関関係はほとんど見られなかった。図37の(c)のロット♯2と♯3のロット間では、ロット代表値Lの成分間に相関関係はほとんど見られなかった。
【0175】
次に、相関関係を定量化するため、ロットiとロットj間のロット代表値Lの相関係数rijを式5乃至8で計算した。このことにより、ロット間の不良の発生状況の類似非類似を定量化できる。ここで、gkおよびhkは、ロットiおよびjのロット代表値Lの成分である。
【0176】
これより、ロット♯1と♯2の間の相関係数r12は、0.92であった。ロット♯1と♯3の間の相関係数r13は、0.01であった。ロット♯2と♯3の間の相関係数r23は、0.02であった。
【0177】
ステップS29で、類似するロット抽出部27において、まず、閾値を0.6に設定した。相関係数rijが閾値の0.6以上であれば、それらのロットiとjは、不良の分布が互いに類似していると判断する。閾値の0.6以上であった相関係数rijは、相関係数r12とr21であった。他の相関係数rijは、閾値の0.6未満であった。以上述べたように、ロット代表値Lのロット間の相関係数rijで、ロット間の類似性を定量化でき、ロット間の類似非類似を判別できた。
【0178】
ステップS30で、類似するロットの集合形成部28において、類似するロットの集合Sを形成する。この類似するロットの集合Sを形成するロットのグルーピングは、基本的には実施例1で述べたウェーハのグルーピングと同じ方法で行うことができる。類似するロットの集合Sは、ロットの一ロット毎に対して、類似性のある他のロットを抽出することによる。
【0179】
ステップS31で、類似度計算部29で、類似するロットの集合SiとSjの類似度Rijを計算する。類似度Rijは、類似するロットの集合SiとSjの互いに相関を持つロットの割合で定義した。すなわち、類似度Rijは、類似するロットの集合SiとSjに属する全てのロットの組の総数に対する、互いに相関を持つロットの組の数の比と定義した。類似度Rijの閾値を0.4に設定した。閾値0.4以上の類似度Rijを有する類似するロットの集合SiとSjは互いに類似と判定した。なお、類似度Rijは、類似するロットの集合SiとSjの少なくとも一方に属する全てのロットの総数に対する、類似するロットの集合SiとSjの両方に属するロットの数の比であると定義してもよい。
【0180】
次に、ステップS32で、ソート部30において、類似するロットの集合Siを、要素の数、すなわちロット数の多い順にソートした。
【0181】
ステップS33で、不良カテゴリ生成部31において、ソートで上位になった類似するロットの集合Siから順に、類似度Rijによる類似非類似の判定を参照しながら、類似するロットの集合Siをグルーピングした。そして、このグループに属する類似するロットの集合Siに識別子としてロットの不良カテゴリGを割り当てた。
【0182】
ステップS34で、特徴的なロット代表値決定部32において、ロットの不良カテゴリGについて、そのロットのカテゴリGに属するロットのウェーハで発生している不良の原因を特定する統計量である特徴的なロット代表値Lmを算出した。
【0183】
まず、あるロットの不良カテゴリGiに着目し、ロットの不良カテゴリGi内の類似性S(Gi)を式20で定義した。
【0184】
【数20】
Figure 2004288743
ロット代表値Lの波形の相関係数rjkは、ロットjとロットkの類似性を表すと考えられる。なお、このロットjとロットkの類似性を表す相関係数rjkは、実施例7で説明する減衰波形の平方残差を用いて求めてもよい。ロットの不良カテゴリGi内の類似性S(Gi)では、式20に示すように、相関係数rjkをロットの不良カテゴリGiに属する全てのロットについて和を取る。次に、ロット代表値Lの内、m番目の成分Lmを除いた時のロットの不良カテゴリGi内の類似性S(Gi,Lm)を式20を用いて同様に求めた。そして、ロットの不良カテゴリGi内の類似性S(Gi)とロットの不良カテゴリGi内の類似性S(Gi,Lm)の差S(Gi)−S(Gi,Lm)が最大となるロット代表値Lの成分Lm 乃至順番mを求めた。図36に示すように、差S(Gi)−S(Gi,Lm)が最大となるロット代表値Lの成分Lm は不良カテゴリGiに属するロットを最も特徴付けているロット代表値Lmと考えられる。
【0185】
ステップS35で、共通装置抽出部33において、図1の処理履歴記憶部36に記憶したロットの製造装置の処理履歴と不良カテゴリGiを最も特徴付けているロット代表値Lmを参照し、図36に示すように、不良カテゴリGiを最も特徴付けているロット代表値Lmが大きいロット♯1と♯2が偏って処理され、Lmが小さいロット♯3を処理していない製造装置を求めることにより、不良カテゴリGiの不良の発生原因として製造装置を特定することができる。
【0186】
なお、図38に示すように、不良カテゴリGiを最も特徴付けているロット代表値Lmが、図38(a)乃至(c)の3つのロットで大きい場合は、この図38(a)乃至(c)の3つのロットを共通に処理している製造装置を求めることにより、不良カテゴリGiの不良の発生原因の製造装置を特定することができる。
【0187】
実施例6では、ウェーハ間、およびロット間の類似性の定義のみ与え、不良の標本は予め与えない。対象ロット1つ1つを標本と見なして、互いに類似する不良を有するウェーハとロットの集合をウェーハの不良カテゴリCとロットの不良カテゴリGとして形成する。これにより、オペレータが予め予期し得ない不良形態でも自動検出することができた。
【0188】
(実施例7)
実施例7では、実施例6で定義したロット代表値Lを用いて、図3のステップS26とS27において、互いに類似する不良の分布を有するウェーハがロット内で発生する状況が類似しているロットを抽出した。この抽出では、ロット代表値Lの成分の並び順を考慮した。
【0189】
ステップS26とS27を用いることで、実施例6のステップS28とS29を省略することができる。この場合、ロット間の類似は、両方の自己相関係数が大きく、互いの自己相関係数の差が一定値以下になることで判断することができる。
【0190】
ロット代表値Lは、成分の並び順によって波形が異なる。実施例4では、予め用意した順序ライブラリを参照して、規則性が現われる並び順を決定した。実施例7では、あるロットのロット代表値Lの波形を減衰波形とする並び順を他のロットにも適用する。
【0191】
例えば図39(a)に示すようなロット♯4のロット代表値Lの波形について実施例4を適用する。
【0192】
まず、ステップS26で、類似するロット抽出部27において、ロット♯4のロット代表値Lの波形について、値の大きい順に並び替えて図39(b)に示すような減衰波形となるように基準波形を作成した。次に、図40に示すように、この並び替えた後の並び順を他のロット♯5乃至♯7に適用して並び替えた波形を作成した。図40(a)のロット#5の波形はロット#4の波形と類似した波形になった。図40(b)のロット#6の波形はロット#4の波形と類似していない波形になった。図40(c)のロット#7の波形はロット#4の波形と類似した波形になった。図40の(a)乃至(c)の点線は、図39(b)のロット#4による基準波形である。
【0193】
ステップS27で、類似するロット抽出部27において、ロット#4による基準波形との平方残差Rを、図40(a)乃至(c)のロット♯5乃至♯7の各波形について求めた。その結果、ロット♯5の平方残差Rは0.23であった。ロット♯6の平方残差Rは7.69であった。ロット♯7の平方残差Rは0.31であった。平方残差Rの値が、ロット#5と#7では小さく、ロット#6では大きくなった。
【0194】
ステップS28の実施は省略し、次に、ステップS29で、類似するロット抽出部27において、まず、平方残差Rの閾値を2.0に設定した。相関係数rijに替えて、平方残差Rが閾値の2.0以下であれば、平方残差Rのロット♯5乃至♯7と基準波形のロット♯4は、不良の分布が互いに類似していると判断した。図40と図41に示すように、基準波形のロット♯4に対して、平方残差Rが閾値の2.0以下であったロットは、ロット♯5と♯7であった。このように、ロット♯4に類似するロット♯5と♯7を抽出できた。なお、ロット代表値Lの波形の基準波形は減衰波形ではなく、単調増加波形としても同様である。
【0195】
以上述べたように、あるロットのロット代表値Lの波形を減衰波形にする並び順を他の全てのロットに対して適用することで、このあるロットに対するロットの類似性を定量化でき、このあるロットに類似するロットを自動的に抽出することができた。
【0196】
なお、基準波形作成用にロット♯5乃至♯7それぞれを選択し、このロット♯5乃至♯7それぞれについて、上記ステップS26とS27を実施し、図41に示すように、ロット♯5乃至♯7に類似するロットを抽出した。ロット♯5に類似するロット♯4と♯7を抽出できた。ロット♯6に類似するロットは抽出できなかった。ロット♯7に類似するロット♯4と♯5を抽出できた。
【0197】
以下の実施は、実施例6のステップS30以降と同じである。
【0198】
ステップS30で、図42に示すように、類似するロットの集合S4乃至S7を形成する。類似するロットの集合S4の要素は、ロット♯4、♯5、♯7の3ロットである。類似するロットの集合S5の要素は、ロット♯4、♯5、♯7の3ロットである。類似するロットの集合S6の要素は、ロット♯6の1ロットである。類似するロットの集合S7の要素は、ロット♯4、♯5、♯7の3ロットである。
【0199】
ステップS31で、類似するロットの集合SiとSjの類似度Rijを計算する。類似度Rijは、類似するロットの集合SiとSjの少なくとも一方に属する全てのロットの総数に対する、類似するロットの集合SiとSjの両方に属するロットの数の比であると定義した。類似度Rijの閾値を0.3に設定した。閾値0.3以上の類似度Rijを有する類似するロットの集合SiとSjは互いに類似と判定した。類似するロットの集合S4とS5の類似度R45は、3/3により1.0であった。類似度R45は1.0で、閾値0.3以上であるので、図42に示すように、類似するロットの集合S4とS5は互いに類似と判定した。類似するロットの集合S4とS7の類似度R47は、3/3により1.0であった。類似度R47は1.0で、閾値0.3以上であるので、類似するロットの集合S4とS7は互いに類似と判定した。類似するロットの集合S4とS6の類似度R46は、0/4によりゼロであった。類似度R46はゼロで、閾値0.3未満であるので、類似するロットの集合S4とS6は非類似と判定した。類似するロットの集合S5とS7の類似度R57は、3/3により1.0であった。類似度R57は1.0で、閾値0.3以上であるので、類似するロットの集合S5とS7は互いに類似と判定した。類似するロットの集合S5とS6の類似度R56は、0/4によりゼロであった。類似度R56はゼロで、閾値0.3未満であるので、類似するロットの集合S5とS6は非類似と判定した。類似するロットの集合S7とS6の類似度R76は、0/4によりゼロであった。類似度R76はゼロで、閾値0.3未満であるので、類似するロットの集合S7とS6は非類似と判定した。
【0200】
次に、ステップS32で、類似するロットの集合Siを、所属するロット数の多い順にソートし、図42に示すように、類似するロットの集合S4、S5、S7、S6の順に並べた。
【0201】
ステップS33で、ソートで上位になった類似するロットの集合S4から順に、類似度R45、R47、R46による類似非類似の判定を参照しながら、類似するロットの集合S4、S5、S7をグルーピングした。そして、このグループに属する類似するロットの集合S4、S5、S7に識別子としてロットの不良カテゴリG1を割り当てた。次に、まだグルーピングされていない類似するロットの集合はS6だけなので、類似するロットの集合S6を1グループとして、このグループに属する類似するロットの集合S6に識別子としてロットの不良カテゴリG2を割り当てた。
【0202】
ステップS34で、図39(b)と図40に示すように、ロットの不良カテゴリG1、G2それぞれについて、そのロットのカテゴリG1、G2に属するロットのウェーハで発生している不良の原因を特定する統計量である特徴的なロット代表値Lm1、Lm2を算出した。
【0203】
ステップS35で、ロットの製造装置の処理履歴と不良カテゴリG1を最も特徴付けているロット代表値Lm1を参照し、図39(b)と図40に示すように、不良カテゴリG1を最も特徴付けているロット代表値Lm1が大きいロット♯4、♯5、♯7で偏って処理され、Lm1が小さいロット♯6を処理していない製造装置を求めることにより、不良カテゴリG1の不良の発生原因として製造装置を特定することができる。同様に、不良カテゴリG2を最も特徴付けているロット代表値Lm2が大きいロット♯6で偏って処理され、Lm2が小さいロット♯4、♯5、♯7を処理していない製造装置を求めることにより、不良カテゴリG2の不良の発生原因として製造装置を特定することができる。
【0204】
実施例7でも、ウェーハ間、およびロット間の類似性の定義のみ与え、不良の標本は予め与えない。対象ロット1つ1つを標本と見なして、互いに類似する不良を有するウェーハとロットの集合をウェーハの不良カテゴリCとロットの不良カテゴリGとして形成する。これにより、オペレータが予め予期し得ない不良形態でも自動検出することができた。
【0205】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ウェーハ毎に発生した不良の分布を、ウェーハ単位さらにはロット単位に自動分類する不良解析方法を提供できる。
【0206】
本発明によれば、ウェーハ毎に発生した不良の分布を、ウェーハ単位さらにはロット単位に自動分類する不良解析装置を提供できる。
【0207】
本発明によれば、ウェーハ毎に発生した不良の分布を、ウェーハ単位さらにはロット単位に自動分類する不良解析プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る不良解析装置の構成図である。
【図2】実施の形態に係るウェーハの不良解析方法のフローチャートである。
【図3】実施の形態に係るロットの不良解析方法のフローチャートである。
【図4】実施例1の不良の分布図(その1)である。
【図5】実施例1の不良の分布図(その2)である。
【図6】実施例1の不良の分布図(その3)である。
【図7】実施例1の不良の分布図(その4)である。
【図8】実施例1の領域区分を説明するための図(その1)である。
【図9】実施例1の領域区分を説明するための図(その2)である。
【図10】実施例1の領域区分を説明するための図(その3)である。
【図11】実施例1の領域区分を説明するための図(その4)である。
【図12】実施例1の一般化特徴量の波形図である。
【図13】実施例1の露光起因不良を表す特徴量の計算方法を説明するための図(その1)である。
【図14】実施例1の露光起因不良を表す特徴量の計算方法を説明するための図(その2)である。
【図15】実施例1の露光起因不良を表す特徴量の計算方法を説明するための図(その3)である。
【図16】実施例1のウェーハ間の相関関係を表す図である。
【図17】実施例1の類似ウェーハか否かを表す表である。
【図18】実施例1の類似ウェーハ群と不良カテゴリの生成を説明するための表である。
【図19】実施例1の不良カテゴリと所属するウェーハ枚数と代表ウェーハを説明するための表である。
【図20】実施例2の類似ウェーハ群と不良カテゴリの生成を説明するための表である。
【図21】実施例2の不良カテゴリと所属するウェーハ枚数と代表ウェーハを説明するための表である。
【図22】実施例3の領域区分を説明するための図(その1)である。
【図23】実施例3の領域区分を説明するための図(その2)である。
【図24】実施例3の領域区分を説明するための図(その3)である。
【図25】実施例3の領域区分を説明するための図(その4)である。
【図26】実施例3の領域区分を説明するための図(その5)である。
【図27】実施例4の一般化特徴量の配列順序を説明するための図(その1)である。
【図28】実施例4の一般化特徴量の配列順序を説明するための図(その2)である。
【図29】実施例4の一般化特徴量の配列順序を説明するための図(その3)である。
【図30】実施例4の一般化特徴量の配列順序を説明するための図(その4)である。
【図31】実施例5のクラスタリング不良の有無の区別を説明するための図(その1)である。
【図32】実施例5のクラスタリング不良の有無の区別を説明するための図(その2)である。
【図33】実施例6の不良の分布図(その1)である。
【図34】実施例6の不良の分布図(その2)である。
【図35】実施例6の不良の分布図(その3)である。
【図36】実施例6のロット代表値の波形図である。
【図37】実施例6のロット間の相関関係を表す図である。
【図38】実施例6の不良カテゴリの特徴を最も表すロット代表値を説明するための図である。
【図39】実施例7のロット代表値の並び替えを説明するための図(その1)である。
【図40】実施例7のロット代表値の並び替えを説明するための図(その2)である。
【図41】実施例7の類似するロットか否かを表す表である。
【図42】実施例7の類似するロットの集合と不良カテゴリの生成を説明するための表である。
【符号の説明】
1 ロット不良解析装置
2 ウェーハ不良解析装置
3 バス
4 一般化特徴量計算部
5 領域区分部
6 拡張部
7 不良の存在割合計算部
8 特徴量Sx、Sy計算部
9 クラスタリングの有無区別部
10 配列部
11 自己相関係数計算部
12 ウェーハ間相関係数計算部
13 類似するウェーハ抽出部
14 類似ウェーハ群形成部
15 類似度計算部
16 ソート部
17 不良カテゴリ生成部
18 不良カテゴリ決定部
19 代表ウェーハ決定部
20 代表ウェーハ群決定部
21 共通装置抽出部
22 入出力部
23 ロット代表値計算部
24 対象ウェーハ抽出部
25 不良カテゴリのウェーハ毎の特徴量計算部
26 ロット間相関係数計算部
27 類似するロット抽出部
28 類似するロットの集合形成部
29 類似度計算部
30 ソート部
31 不良カテゴリ生成部
32 特徴的なロット代表値決定部
33 共通装置抽出部
34 入出力部
35 不良情報記憶部
36 処理履歴記憶部
37 順序ライブラリ記憶部
38 レポート記憶部
41 ウェーハ表示領域
42 不良表示領域
43 半径方向1/2r以内領域
44 半径方向1/2rから3/4r領域
45 半径方向3/4rから外でエッジ領域を除いた領域
46 半径方向エッジ領域
47 半径方向1/2rの境界線
48 半径方向3/4rの境界線
49 半径方向エッジ領域の境界線
51 角度方向0度から45度領域
52 角度方向45度から90度領域
53 角度方向90度から135度領域
54 角度方向135度から180度領域
55 角度方向180度から225度領域
56 角度方向225度から270度領域
57 角度方向270度から315度領域
58 角度方向315度から0度領域
61 角度方向0度境界線
62 角度方向45度境界線
63 角度方向90度境界線
64 角度方向135度境界線
65 角度方向180度境界線
66 角度方向225度境界線
67 角度方向270度境界線
68 角度方向315度境界線
71乃至108 不良表示領域
109、110 拡張する角度
111 不良表示領域
112乃至115 配列順序

Claims (25)

  1. 複数のウェーハの不良の発生位置を入力することと、
    前記ウェーハに複数の領域区分を設定することと、
    前記領域区分毎に、前記ウェーハにおける前記不良の分布を少なくとも1種類以上の数値で表す特徴量を計算することと、
    前記特徴量に関して、前記ウェーハ間の類似の度合いを第1数値で表すことと、
    前記ウェーハの一枚毎に対して、前記第1数値が予め設定された第1閾値以上になる他の前記ウェーハを抽出し、前記不良の分布が類似する前記ウェーハの類似ウェーハ群を形成することを有することを特徴とする不良解析方法。
  2. 前記類似ウェーハ群の一つに対して、少なくとも一方に含まれる前記ウェーハの枚数に対する共通に含まれる前記ウェーハの枚数の第1比が予め設定された第2閾値以上になる他の前記類似ウェーハ群を抽出することと、
    前記類似ウェーハ群に含まれる前記ウェーハの枚数の大きい順に、前記類似ウェーハ群と前記類似ウェーハ群に対して抽出された前記他の類似ウェーハ群により第1不良カテゴリを構成することをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の不良解析方法。
  3. 前記ウェーハ毎に、所属する前記第1不良カテゴリを決定することをさらに有することを特徴とする請求項2に記載の不良解析方法。
  4. 前記第1不良カテゴリ毎に、代表ウェーハを決定することをさらに有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の不良解析方法。
  5. 前記第1不良カテゴリに所属する前記ウェーハの製造に共通して使用した製造工程と製造装置の少なくとも一方を処理履歴から抽出することをさらに有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の不良解析方法。
  6. 前記特徴量を計算することは、前記領域区分毎の不良の発生率である不良の存在割合を求めることを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の不良解析方法。
  7. 前記特徴量を計算することは、前記領域区分毎に、露光単位の周期をラグとする第1自己相関関数を求めることを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の不良解析方法。
  8. 前記特徴量を計算することは、前記領域区分を拡張し、前記領域区分で発生した不良の数を用いて計算することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の不良解析方法。
  9. 前記ウェーハ毎に、前記特徴量の頻度分布を生成し、前記頻度分布の対数を二次関数で近似し、前記二次関数の二次係数と一次係数を求め、前記二次係数と前記一次係数に基づいてクラスタリング不良の有無を区別することをさらに有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の不良解析方法。
  10. 前記特徴量を並べる順序とラグ幅を順序ライブラリに記憶させることと、
    前記順序ライブラリに記憶された前記順序に基づいて、前記ウェーハ毎に、前記特徴量を並べ波形を形成することと、
    前記ラグ幅に基づいて、前記波形の第2自己相関係数を求めることをさらに有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の不良解析方法。
  11. 前記ウェーハ毎に、所属する前記第1不良カテゴリに所属する前記ウェーハの総数に対する、前記ウェーハ毎との前記第1数値が前記第1閾値以上になる前記第1不良カテゴリに所属する前記ウェーハの数の第2比を計算し、所属しない前記第1不良カテゴリにゼロを設定し、前記ウェーハが構成するロットのロット代表値を形成することと、
    前記ロット代表値に関して、ロット間の類似の度合いを第2数値で表すことと、
    各ロット毎に対して、前記第2数値が予め設定された第3閾値以上になる他のロットを抽出し、前記不良の発生傾向の類似するロットの集合を形成することをさらに有することを特徴とする請求項2乃至10のいずれか1項に記載の不良解析方法。
  12. 前記類似するロットの集合に対して、少なくとも一方に含まれる前記ロットの数に対する共通に含まれる前記ロットの数の第3比が予め設定された第4閾値以上になる他の類似するロットの集合を抽出することと、
    前記類似するロットの集合に含まれる前記ロットの数の大きい順に、前記類似するロットの集合と前記類似するロットの集合に対して抽出された前記他の類似するロットの集合により第2不良カテゴリを構成することと、
    前記第2不良カテゴリの特徴を最も表すロット代表値を決定することをさらに有することを特徴とする請求項11に記載の不良解析方法。
  13. 前記第2不良カテゴリに所属する前記ロットの製造に共通して使用した製造工程と製造装置の少なくとも一方を処理履歴から抽出することをさらに有することを特徴とする請求項12に記載の不良解析方法。
  14. 前記ロット毎に、前記ロット代表値をロット代表値の大きい順または小さい順になる並べ方で並べ、基準波形を形成することと、
    前記並べ方で他のロットの前記ロット代表値を並べた波形と前記基準波形との平方残差を計算することをさらに有することを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の不良解析方法。
  15. 前記特徴量の計算では、複数のテストについて前記テスト毎に前記特徴量を計算することを特徴とする請求項1に記載の不良解析方法。
  16. 前記第1数値で表すことは、前記特徴量に関して、前記ウェーハ間の第1相関係数を計算すること、前記特徴量を波形とみなしてフーリエ変換を行い第1スペクトルを比較すること、あるいは、最大エントロピー法を用いることを有することを特徴とする請求項1に記載の不良解析方法。
  17. 前記第2数値で表すことは、前記ロット代表値に関して、前記ロット間の第2相関係数を計算すること、前記ロット代表値を波形とみなしてフーリエ変換を行い第2スペクトルを比較すること、あるいは、最大エントロピー法を用いることを有することを特徴とする請求項11に記載の不良解析方法。
  18. 拡張した前記領域区分は、隣接する前記領域区分と重なる面積が、前記領域区分の60%以下であることを特徴とする請求項8に記載の不良解析方法。
  19. 前記順序では、互いに関連する前記特徴量が順番に並んでいることを特徴とする請求項10に記載の不良解析方法。
  20. 前記ロット代表値を形成することでは、
    前記第2比のロット平均値、ロット内不良ウェーハ割合、ロット内最大値、偶奇性偏り度、前後半偏り度、ウェーハ番号偏り度、周期的規則性の少なくともいずれかを用いることを特徴とする請求項11に記載の不良解析方法。
  21. 前記第2不良カテゴリの特徴を最も表すロットの代表値を決定することは、
    前記第2不良カテゴリに属する全ての前記ロットの前記ロット代表値の前記第2数値の第1総和と、前記ロット代表値から1つの成分を除いた時の前記第2数値の第2総和を求めることと、
    前記第1総和と前記第2総和の差が最も大きくなる前記成分を求めることを有することを特徴とする請求項12に記載の不良解析方法。
  22. 複数のウェーハの不良の発生位置を入力する入出力部と、前記ウェーハに複数の領域区分を設定する領域区分部と、
    前記領域区分毎に、前記ウェーハにおける前記不良の分布を少なくとも1種類以上の数値で表す特徴量を計算する一般化特徴量計算部と、
    前記特徴量に関して、前記ウェーハ間の類似の度合いを第1数値で表すウェーハ間相関係数計算部と、
    前記ウェーハの一枚毎に対して、前記第1数値が予め設定された第1閾値以上になる他の前記ウェーハを抽出し、前記不良の分布が類似する前記ウェーハの類似ウェーハ群を形成する類似ウェーハ群形成部を有することを特徴とする不良解析装置。
  23. 前記類似ウェーハ群の一つに対して、少なくとも一方に含まれる前記ウェーハの枚数に対する共通に含まれる前記ウェーハの枚数の第1比が予め設定された第2閾値以上になる他の前記類似ウェーハ群を抽出する類似度計算部と、
    前記類似ウェーハ群に含まれる前記ウェーハの枚数の大きい順に、前記類似ウェーハ群と前記類似ウェーハ群に対して抽出された前記他の類似ウェーハ群により第1不良カテゴリを構成する不良カテゴリ生成部をさらに有することを特徴とする請求項22に記載の不良解析装置。
  24. 複数のウェーハの不良の発生位置を入力する手順と、
    前記ウェーハに複数の領域区分を設定する手順と、
    前記領域区分毎に、前記ウェーハにおける前記不良の分布を少なくとも1種類以上の数値で表す特徴量を計算する手順と、
    前記特徴量に関して、前記ウェーハ間の類似の度合いを第1数値で表す手順と、
    前記ウェーハの一枚毎に対して、前記第1数値が予め設定された第1閾値以上になる他の前記ウェーハを抽出し、前記不良の分布が類似する前記ウェーハの類似ウェーハ群を形成する手順をコンピュータに実行させるための不良解析プログラム。
  25. 前記類似ウェーハ群の一つに対して、少なくとも一方に含まれる前記ウェーハの枚数に対する共通に含まれる前記ウェーハの枚数の第1比が予め設定された第2閾値以上になる他の前記類似ウェーハ群を抽出する手順と、
    前記類似ウェーハ群に含まれる前記ウェーハの枚数の大きい順に、前記類似ウェーハ群と前記類似ウェーハ群に対して抽出された前記他の類似ウェーハ群により第1不良カテゴリを構成する手順をさらに前記コンピュータに実行させるための請求項24に記載の不良解析プログラム。
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