JP2004288585A - 面発光装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光を周回させる周回光路を内部に形成し、裏側に拡散面を形成した環状の導光板、および導光板の外周部の外側に配置された半導体発光装置とを有する面発光装置において、導光板の裏面は、内側に形成された拡散面と、外側に形成された反射面とを備えていることを特徴とする面発光装置としたものであり、周回光路内に入射した光を、反射面、外周面および内周面で反射させて周回させることにより周方向の光量を均一にし、周回する光の一部を拡散面に当ててその反射光を表側から取り出すことができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リング状に発光する面発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
リング状に発光する面発光装置は、例えば、自動車のエアコン等のロータリースイッチの外周に設けられ、照明として用いられている。
【0003】
従来のリング状に発光する面発光装置は、リング状の導光板の外側に、前記導光板および複数の発光ダイオード(LED)を保持するホルダを設け、また、導光板の軸方向の一面にリング状拡散部材を設けている(特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に記載の導光板は、光が周回する光路と、発光ダイオードの光を入射させるために外周面に形成された凹部とを有している。発光ダイオードは、導光板の半径方向外側に配置され、導光板の外周面から周方向に光を入射している。導光板に入射した光は、光路の周方向に沿って導光板内を反射しながら進み、その一部の光がリング状拡散部材に入射して乱反射することにより、この光が外側から視認される。
【0005】
前記特許文献1に記載の面発光装置は、リング状の拡散部材を導光板とは別に用いているので、厚みが厚くなり小型化が困難になるという問題がある。これを解決するためには、拡散部材を用いる代わりに導光板の一部に拡散面を形成する方法がある(特許文献2参照)。
【0006】
特許文献2に記載のパネル用バックライトは、導光板の一側面の端部に線状光源を有し、導光板の一方の面に光拡散物質を被覆している。光拡散物質は、線状光源からの距離が大となるにつれて被覆率が増加するように設けられている。
【0007】
光拡散物質を用いることにより装置の厚みの増加を抑えることができる。また、被覆率を変えることにより、強い光を小さい被覆率の光拡散物質で反射して反射光量を小さくし、弱い光を大きい被覆率の光拡散物質で反射して反射光量を大きくすることにより、輝度を均一にしている。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−118463号公報 (第2−4頁、第1図)
【特許文献2】
特開平05−196940号公報 (第2−6頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の特許文献2に記載のパネル用バックライトは、強い光を少しの光拡散物質で反射し、弱い光を多くの光拡散物質で反射するので、所定範囲ごとの光量は同じでも、各点の輝度が異なる。すなわち、輝度の大きい点がまばらに視認される部分と、輝度の小さい点が多数視認される部分が発生するので、照明用やディスプレイ用として使用した場合には輝度むらとして視認されるという問題がある。
【0010】
そこで本発明は、薄型で輝度むらなく発光する面発光装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の面発光装置においては、環状の導光板の裏面に、内側に形成された拡散面と、外側に形成された反射面とを設けたものである。
【0012】
この発明によれば、薄型で輝度むらなく発光する面発光装置が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、光を周回させる周回光路を内部に形成した環状の導光板、および前記導光板の外周部の外側に配置された半導体発光装置とを有する面発光装置において、前記導光板の裏面は、内側に形成された拡散面と、外側に形成された反射面とを備えていることを特徴とする面発光装置としたものであり、周回光路内に入射した光を、反射面、外周面および内周面で反射させて周回させることにより周方向の光量を均一にし、周回する光の一部を拡散面に当ててその反射光を表側から取り出すという作用を有する。
【0014】
請求項2に記載の発明は、前記拡散面は、成形または印刷により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の面発光装置としたものであり、拡散面を精度良く簡単に形成できるという作用を有する。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記拡散面は、実質的に同一形状の乱反射部を等間隔に配置して形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の面発光装置としたものであり、外側から視認される各点の輝度を均一にするという作用を有する。
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図1、図2を用いて説明する。
【0017】
(実施の形態)
図1は本発明の面発光装置の平面図、図2は同面発光装置の正断面図を示す。図1に示すように、本発明の面発光装置1は、光を周回させる周回光路を内部に形成し、裏面に拡散面2を形成した円環状の導光板3と、導光板3の外周部の外側に補助導光部4を介して配置された半導体発光装置5とを有している。
【0018】
導光板3は、ポリカーボネートやアクリルなどの合成樹脂からなり、成形加工により形成されている。また、外周部の断面は矩形に形成されている。
【0019】
補助導光部4は、円環状の導光板3の外周に底辺を接続させた三角板状に形成され、半導体発光装置5は、補助導光部4の頂部に、発光面を内側に向けて配置されている。
【0020】
半導体発光装置5は、面実装型のサイドビュー方式のもので、導光板3と同形状に形成された薄い円環状のフレキシブル基板6に実装されている。フレキシブル基板6は、導光板3の裏側に重ねて設けられている。
【0021】
図3は、面発光装置の部分拡大正断面図である。
【0022】
図1、図3に示すように、面発光装置1の拡散面2は、導光板3の裏面の内周側に設けられている。拡散面2は、円形の凹部を半径方向に例えば5つ並べた乱反射部7を周方向に例えば3°おきに並べて配置している。この凹部は、成形用金型にあらかじめ対応する突部を形成する加工をしておくことにより形成することができる。
【0023】
導光板3の裏面であって、拡散面2の外周側には、円環平板状の反射面8が形成されている。また、導光板3の外周面9および内周面10にも反射面がそれぞれ形成されている。反射面8、外周面9および内周面10は、表面を平滑に仕上げることにより形成できるが、さらに表面に白色塗料等を塗布して反射効率を上げることも可能である。
【0024】
次に、面発光装置の使用状態について説明する。
【0025】
図4は、面発光装置の使用状態を示す平面図である。
【0026】
図4に示すように、半導体発光装置5に通電を行うと、半導体発光装置5の発光面から出射した光のうち導光板の周回光路に左廻り方向に入射する光は、反射面8、外周面9および内周面10での反射を繰り返しながら左廻りに周回し、その一部の光が拡散面2に当たって乱反射し、表面から外側に出射する。図示していないが、右回りに周回する光も同様に反射面8、外周面9および内周面10での反射を繰り返しながら右廻りに周回し、その一部の光が拡散面2に当たって乱反射し、表面から外側に出射する。
【0027】
周回する光の光量は、内周面10より外周面9に当たる方が多いので、外周面9側に反射面8を形成することにより周回する光の減衰量をより少なくして周回光路全体に光を伝達することができ、また、拡散面2の各乱反射部7には減衰量の少ない光が当たるので、全体を均一に発光させることができる。また、乱反射部7が周方向に等間隔で並んでいるので、各点をほぼ等しい輝度で発光させることができる。
【0028】
面発光装置1の輝度は、拡散面2と反射面8の幅を変えることにより調整することができる。拡散面2の幅を狭くして反射面8の幅を広くすると、周回する光の光量は増えて輝度がより均一になる。一方、拡散面2に当たって表面から外側に出射する光は減るので、輝度は小さくなる。
【0029】
逆に拡散面の幅を広くして反射面8の幅を狭くすると、周回する光の光量は減る。従って、半導体発光装置5に近い方、すなわち図4中の右側の周回光路の輝度は大きくなり、左側の輝度は小さくなる。一方、拡散面2に当たって表面から外側に出射する光は増えるので、輝度は大きくなる。拡散面2と反射面8の幅は、輝度が均一となる範囲で輝度がなるべく大きくなるように調整する。
【0030】
なお、シボ加工等の粗面加工を施した金型を用いて成形することにより拡散面を形成することも可能である。また、拡散面は、光拡散物質を印刷することにより形成したり、成形後にサンドブラスト等を用いた加工を施して形成したりすることも可能である。
【0031】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、導光板の裏面が、内側に形成された拡散面と、外側に形成された反射面とを備えているので、周回光路内に入射した光を、反射面、外周面および内周面で反射させて周回させることにより周方向の光量を均一にし、周回する光の一部を拡散面に当ててその反射光を表側から取り出すことができ、面発光装置を薄型に形成し、かつ輝度むらなく発光させることができる。
【0032】
また、拡散面を、成形または印刷により形成すると、拡散面を精度良く簡単に形成することができ、製品の品質を一定にすることができる。
【0033】
また、拡散面を、実質的に同一形状の乱反射部を等間隔に配置して形成すると、外側から視認される各点の輝度を均一にすることができ、輝度むらなく発光させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の面発光装置の平面図
【図2】同面発光装置の正断面図
【図3】同面発光装置の部分拡大正断面図
【図4】同面発光装置の使用状態を示す平面図
【符号の説明】
1 面発光装置
2 拡散面
3 導光板
4 補助導光部
5 半導体発光装置
6 フレキシブル基板
7 乱反射部
8 反射面
9 外周面
10 内周面
Claims (3)
- 光を周回させる周回光路を内部に形成した環状の導光板、および前記導光板の外周部の外側に配置された半導体発光装置とを有する面発光装置において、
前記導光板の裏面は、内側に形成された拡散面と、外側に形成された反射面とを備えていることを特徴とする面発光装置。 - 前記拡散面は、成形または印刷により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の面発光装置。
- 前記拡散面は、実質的に同一形状の乱反射部を等間隔に配置して形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の面発光装置。
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JP2003082428A JP2004288585A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | 面発光装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008071556A (ja) * | 2006-09-13 | 2008-03-27 | Koito Mfg Co Ltd | 車両用灯具及びその製造方法 |
US7500774B2 (en) * | 2005-06-23 | 2009-03-10 | Alps Electric Co., Ltd. | Angular light guide with fringed portion |
JP2009214239A (ja) * | 2008-03-11 | 2009-09-24 | Makita Corp | 電動工具 |
JP2012049097A (ja) * | 2010-06-28 | 2012-03-08 | Panasonic Corp | 加熱調理器 |
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2003
- 2003-03-25 JP JP2003082428A patent/JP2004288585A/ja active Pending
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