JP2004288253A - 手動式磁気カードリーダ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気カードの読み取りエラーが発生した場合にはそのエラーの詳細を確認することができる手動式磁気カードリーダ装置を提供すること。
【解決手段】磁気カードに記録されている磁気データを読み取る磁気ヘッド32と、この磁気ヘッドで読み取られた磁気データのうち1キャラクタ分のデータを読み取る毎にパリティチェックするパリティチェック手段S24と、このパリティチェック手段によりパリティチェックされた1キャラクタ分のデータが磁気データの何番目のキャラクタデータであるかを計数するカウンタ24CHとを具備している。
【選択図】 図1
【解決手段】磁気カードに記録されている磁気データを読み取る磁気ヘッド32と、この磁気ヘッドで読み取られた磁気データのうち1キャラクタ分のデータを読み取る毎にパリティチェックするパリティチェック手段S24と、このパリティチェック手段によりパリティチェックされた1キャラクタ分のデータが磁気データの何番目のキャラクタデータであるかを計数するカウンタ24CHとを具備している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手動で操作された磁気カードに記録されている磁気データを読み取る手動式磁気カードリーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気カードは、航空券、ショッビングクラブカード、自動販売機用プリペイドカード、ホテルカードキー等あらゆる方面で使用されている。
【0003】
このような磁気カードを手動で操作させて磁気カードの磁気ストライプに記録されている磁気データを読み取る手動式磁気カードリーダ装置も普及されている(特許文献1、2)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−291153
【0005】
【特許文献2】
特開2000−173159
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような手動式磁気カードで磁気カードを読み取った場合に読み取りエラーが発生した場合には、詳細なエラーメッセージが表示されなかった。
【0007】
このため、操作者は何が原因でエラーになったかを確認することができなかった。例えば、磁気カードの何キャラクタ目にパリティチェックエラーが発生したとか、磁気カードを操作する操作速度が所定範囲外であるとか、磁気カードの磁気ストライプの磁気力が低下しているとか、磁気カードの磁気ストライプ面を逆にして操作させたか等は操作者は判断することはできなかった。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は、磁気カードの読み取りエラーが発生した場合にはそのエラーの詳細を確認することができる手動式磁気カードリーダ装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の手動式磁気カードリーダ装置は、磁気カードに記録されている磁気データを読み取る磁気ヘッドと、この磁気ヘッドで読み取られた磁気データのうち1キャラクタ分のデータを読み取る毎にパリティチェックするパリティチェック手段と、このパリティチェック手段によりパリティチェックされた1キャラクタ分のデータが上記磁気データの何番目のキャラクタデータであるかを計数する計数手段とを具備したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1は手動式磁気カードリーダ装置の全体構成を示すブロック図である。図1において、11は磁気カードリーダ、12は表示部、13はキーボードの操作部、14は制御部である。
【0011】
磁気カードリーダ11には、図2を参照して後述する磁気カードの磁気ストライプに記録されている磁気データを読み取る磁気ヘッドが設けられるとともに、この磁気ヘッドから出力される磁気ヘッド信号に基づいて各種信号を生成する電気回路を備えている。
【0012】
つまり、磁気カードリーダ11は、図7に示すようなF2F信号、イネーブル信号CS、カード走行信号CLS、リードクロック信号RCP、リードデータ信号RDD、磁気ヘッドセンサ信号SSを制御部14のCPU21に出力する。イネーブル信号CS、カード走行信号CLS、リードクロック信号RCP、リードデータ信号RDDは図7及び図8に示すように反転信号で記載している。
【0013】
さらに、磁気カードリーダ11は磁気ヘッド信号HSを制御部14内に設けられたA/D変換回路22を介してアナログ・デジタル変換した後CPU21に出力する。CPU21はクロック同期式シリアル送信方式によりデータ処理する。
【0014】
操作部13とCPU21との間には、キー操作信号及び各種タイミング信号が送受される。
【0015】
CPU21にはROM(リード・オンリ・メモリ)23、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)24が接続される。
【0016】
ROM23には図5及び図6のフローチャートに示す処理を行う制御プログラムの他各種制御プログラムが格納されている。
【0017】
RAM24には、磁気ヘッドで読み取られた磁気データを格納されると共に、磁気カードの磁気ストライプに記録されている磁気データの総キャラクタ数nがセットされるカウンタ24C、キャラクタ数を計数するカウンタ24CH、1キャラクタ内のデータビット数を計数するカウンタ24CC、異常が検出したキャラクタ数をその異常内容とともに記憶するログ用メモリ24LG、キャラクタ総数n分のデータがすべて読み込まれるまでのデータを一時記憶するメモリ24TR、磁気ヘッドによる読み取りが開始されてからの時間を計数するタイマ24Tの他各種作業領域を有している。
【0018】
次に、図2を参照して磁気カードリーダ11内に設けられている磁気ヘッド周辺の機構について説明する。図2において、30は手動により操作された磁気カード31を搬送する搬送路である。この搬送路30の一方の面30aから磁気ヘッド32の頭部が搬送路30の幅方向に突出するように配置されている。そして、この磁気ヘッド32の底部は弾性部材33が取り付けられており、この弾性部材33の両端は固定されている。磁気ヘッド32の底部近傍には機械的スイッチや光学的スイッチにより構成される磁気ヘッドセンサ信号SSを出力する磁気ヘッドセンサ34が設けられている。そして、図2(A)に示すように磁気ヘッド32の位置まで磁気カード31が到達していない場合には位置センサ34には磁気ヘッド32の底部が当接していないため、磁気ヘッドセンサ信号SSとしてL信号を出力する。一方、磁気カード31が搬送路30を手動により搬送されてその一面が図2(B)に示すように磁気ヘッド32の頭部に接触している場合には、磁気ヘッド32は弾性部材33の復帰力に抗して後退するため、その底部が磁気ヘッドセンサ34に当接し、磁気ヘッドセンサ信号SSとしてH信号を出力する。
【0019】
次に、図4を参照してについて説明する。図4に示すように、磁気カード31の一方の面には磁気ストライプ41が形成されている。この磁気ストライプ41の端部からXまでの領域には磁気データは何も記録されていない。その領域X以降に図3に示すフォーマットで磁気データが記録されている。
【0020】
図3はJIS2カードのフォーマットを示している。JIS2カードは72キャラクタ(文字)の磁気データが記録されている。1キャラクタは8ビットデータである。先頭よりプリアンブルとして“00”(H)が記録されている。このプリアンブル以降、第1文字とし開始符合STXとして“FF”(H)、第2〜第70文字までは1キャラクタ毎に7ビットのデータと1ビットの垂直パリティビットで構成され、第71文字には終了符合ETXとして“FF”(H)、第72文字として水平パリティLRCが記録される。そして、この第72文字の後にポストアンブルとして“00”(H)が記録される。つまり、プリアンブルとポストアンブルで挟まれるように72キャラクタの磁気データが磁気ストライプ41に記録されている。
【0021】
次に、上記のように構成された本発明の一実施の形態の動作について説明する。
【0022】
まず、磁気カードリーダ11からCPU21に出力される信号について詳細に説明する。磁気ヘッド32で読み取られた磁気ヘッド信号HSは図7(A)に示すアナログ波形を有する。磁気ストライプ41に記録されている磁気データは単位長あるいは2倍長の棒磁石が長い列を作るように配列されている。そして、各棒磁石はN極とN極、S極とS極とが隣接するように不安定な状態に配列されている。従って、N極とN極、S極とS極とが隣接する個所に磁力線が集中する。磁気ストライプ41が磁気ヘッド32上を接触しながら移動すると、その磁力線が集中する部分を通過するときに、磁気ヘッド32に電流が励起される。N極とN極とが隣接する個所が磁気ヘッド32上を通過するときと、S極とS極とが隣接する個所が磁気ヘッド32上を通過するときとでは逆方向の電流が磁気ヘッド32に流れる。この磁気ヘッド32から得られる信号が図7(A)に示す磁気ヘッド信号HSである。
【0023】
次に、この磁気ヘッド信号HSから図7(B)に示すF2F信号にコンバートする処理がなされる。このF2F信号は磁気ヘッド信号HSの極性に関係なく、2倍長の棒磁石(図7のaで示す)があるところがビット“0”、単位長の棒磁石の対(図7のbで示す)があるところがビット“1”となる。つまり、図7の破線の間で磁力線の変化があるとF2F信号はビット“1”、変化がないとビット“0”を出力する。言い換えると、F2F信号の極性は関係なく、変化の間隔が2倍長のところ(図7のa部分)がビット“0”、変化の間隔が単位長のところ(図7のbで示す)がビット“1”を意味する。
【0024】
また、磁気カードリーダ11は磁気ストライプ41の先頭に記録されているプリアンブル“00”(H)の前縁部分にはHレベル信号に変化する図7(C)に示すイネーブル信号CSを出力する。
【0025】
さらに、磁気カードリーダ11は磁気ストライプ41の第1文字部分の開始信号“FF”(H)を検出するとHレベル信号に変化する図7(D)に示すカード走行信号CLSを出力する。このカード走行信号CLSがHレベルであるということは、磁気カード31が搬送路30を手動で搬送されていることを意味する。
【0026】
また、磁気カードリーダ11は図7(E)に示すように2倍長の周期を有するリードクロック信号RCPを出力する。つまり、リードクロック信号RCPはプリアンブル“00”(H)(図7にPRAで示す)内でのF2F信号の周期を半分にすることにより生成される。
【0027】
プリアンブル“00”(H)(図7にPRAで示す)内でのF2F信号の周期は、磁気カード31の操作速度が早くなると短くなり、操作速度が遅くなると長くなる。従って、プリアンブル“00”(H)(図7にPRAで示す)内でのF2F信号の周期を検出することにより磁気カード31の操作速度を検出することができるし、このF2F信号の周期に追従して周期が変化するリードクロック信号RCPの周期を検出することにより磁気カード31の操作速度を検出することができる。
【0028】
さらに、磁気カードリーダ11はF2F信号をCPU21で処理可能なASCIIにデコードするF2Fデコーダを有する。このF2Fデコーダはイネーブル信号がH信号のときに、F2F信号をRCP信号の立下りでデコードして図7(F)に示したリードデータ信号RDDを生成する。図7(F)のリードデータ信号RDDの上に記入してある“0”“1”が、リードデータ信号RDDの反転信号の論理信号を意味する。言い換えると、F2F信号が変化する間隔がリードクロック信号RCPの周期とほぼ同じであれば、F2F信号をデコードしたリードデータ信号RDDはL信号を出力し、F2F信号が変化する間隔がリードクロック信号RCPの周期のほぼ半分であればF2F信号をデコードしたリードデータ信号RDDはH信号を出力する。
【0029】
なお、図8は磁気データのポストアンブル“00”(H)(図8のPTAで示す)付近の各信号の波形を示している。
【0030】
図5及び図6のフローチャートを参照しながら説明する。キーコード読み取り開始すると図5及び図6のフローチャートに示す処理がCPU21により開始される。この図5及び図6の処理において、プリアンブルとポストアンブルを検出する判定については省略してある。
【0031】
まず、リードキャラクタ総数nをカウンタ24Cにセットする(ステップS1)。ここで、リードキャラクタ総数nはプリアンブルとポストアンプルと72文字との合計であるため、74キャラクタである。
【0032】
次に、磁気ヘッドセンサ34から出力される磁気ヘッドセンサ信号SSを検出する。この磁気ヘッドセンサ信号SSがL信号であれば、ステップS2の判定で「NO」と判定され、この磁気ヘッドセンサ信号SSがH信号であれば、ステップS2の判定で「YES」と判定される。ステップS2の判定で、「NO」と判定されると前述したステップS1の処理に戻る。
【0033】
一方、ステップS2の判定で「YES」と判定された場合には、タイマ24Tをリセットして計時動作を開始させる(ステップS3)。そして、リードデータ信号RDDの1ビットデータをリードする処理がなされる(ステップS4)。そして、タイマ24Tが所定時間計時してタイムアウトしたかが判定される(ステップS5)。このステップS5の判定で「YES」と判定された場合には、表示部12に磁気カード31の磁気ストライプ41面が形成されていない面が磁気ヘッド32に接触していると判定され、『カード読取り面が違う』旨のメッセージが表示される(ステップS6)。そして、処理が終了される。
【0034】
一方、ステップS5の判定で「NO」と判定された場合には、ステップS7以降の処理に進む。
【0035】
このステップS7において、磁気ストライプ41に記録されている磁気データの磁気力を判定するためのAD変換処理がなされる(ステップS7)。つまり、磁気ヘッド32から出力される磁気ヘッド信号HSのピーク値はA/D変換回路においてデジタルデータに変換されてCPU21に入力される。
【0036】
そして、磁気ストライプ41に記録されている磁気データの磁気力の低下があるか判定される(ステップS8)。磁気ストライプ41に記録されている磁気力が低下すると、磁気ヘッド信号HSのピーク値が低くなるため、磁気ヘッド信号HSに基づいて生成される信号にノイズが発生し易くなる。
【0037】
従って、磁気ヘッド信号HSのピーク値は図7(A)の閾値THより大きい必要がある。CPU21はステップS8において磁気ヘッド信号HSのピーク値のデジタル信号が閾値より小さいかを判定している。
【0038】
このステップS8の判定で「YES」と判定された場合には、磁気ストライプ41に記録されている磁気データの磁気力が低下したと判定されてステップS9以降の処理に進む。
【0039】
つまり、磁気力が低下したデータの存在する位置を確認する処理がなされる(ステップS9)。つまり、カウンタ24CCには1キャラクタの何番目のデータがリードされているかが保持されているため、このカウンタ24CCの計数値をリードする。
【0040】
次に、磁気力が低下したデータは何キャラクタ目に属するかを検出する処理がなされる(ステップS10)。この処理はカウンタ24CHの計数値をリードすることによりなされる。
次に、磁気力が低下したビットは何キャラクタの何ビット目であるかがログ用メモリ24LGに格納される(ステップS11)。さらに、表示部12に磁気カード31の交換を促すメッセージが表示される(ステップS12)。その後処理は終了される。
【0041】
この表示により操作者は磁気カード31の磁気力が低下していることを知ることができる。さらに、磁気力が低下した位置をログ用メモリ24LGに格納しておくことにより後でその位置を確認することができる。
【0042】
一方、ステップS8で「NO」と判定された場合には、リードクロック信号RCPの周期Tを監視する処理がなされる(ステップS13)。つまり、CPU21は入力されるリードクロック信号RCPの周期をタイマ機能を用いて周期Tを測定する(操作速度検出手段)。磁気カードリーダ11には手動で磁気カード31を操作する場合に、磁気データを正確に読み取ることができる操作速度の範囲を定めている。これは、磁気カード31を手動で操作するときの操作速度が早くその範囲の上限値より大きい場合や、操作速度が遅くその範囲の下限値より小さい場合でも磁気データを正確に読むことができないためである。磁気カード31を手動で操作したときの操作速度の上限値に対応したリードクロック信号の周期をTminとし、磁気カード31を手動で操作したときの操作速度の下限値に対応したリードクロック信号の周期をTmaxとする。
【0043】
そして、T<Tminであるかを検出する(ステップS14)。このステップS14において「YES」と判定された場合、つまり磁気カード31の操作速度が上限値を超えていると判定された場合にはステップS15以降の処理がなされる。
【0044】
つまり、リードクロック信号RCPの周期が短くなったデータの存在する位置を確認する処理がなされる(ステップS15)。つまり、カウンタ24CCには1キャラクタの何番目のデータがリードされているかが保持されているため、このカウンタ24CCの計数値をリードする。
【0045】
そして、リードクロック信号RCPの周期が短くなったデータが何キャラクタ目に属するかを検出する処理がなされる(ステップS16)。この処理はカウンタ24CHの計数値をリードすることによりなされる。
【0046】
さらに、磁気カード31の操作速度を遅くして再度磁気カードリーダ11にリード操作される旨のメッセージを表示部12に表示させる処理がなされる(ステップS17)。その後、処理が終了される。
【0047】
このように、操作者の手動による磁気カード31の操作速度が速い場合には、その旨を知ることができる。この表示を見て操作者は再度磁気カード31を磁気カードリーダ11に挿入する際には以前よりゆっくりした速度で操作するように改めることができる。
【0048】
ステップS14において「NO」と判定された場合には、「T>Tmax」であるかが判定される(ステップS18)。このステップS18の判定で「YES」と判定された場合、つまり磁気カード31の操作速度が下限値より小さいと判定された場合にはステップS19以降の処理がなされる。
【0049】
つまり、リードクロック信号RCPの周期が長くなったデータの存在する位置を確認する処理がなされる(ステップS19)。つまり、カウンタ24CCには1キャラクタの何番目のデータがリードされているかが保持されているため、このカウンタ24CCの計数値をリードする。
【0050】
そして、リードクロック信号RCPの周期が長くなったデータが何キャラクタ目に属するかを検出する処理がなされる(ステップS20)。この処理はカウンタ24CHの計数値をリードすることによりなされる。
【0051】
さらに、磁気カード31の操作速度を早くして再度磁気カードリーダ11にリード操作される旨のメッセージを表示部12に表示させる処理がなされる(ステップS21)。その後、処理が終了される。
【0052】
このように、操作者の手動による磁気カード31の操作速度が早い場合には、その旨を知ることができる。この表示を見て操作者は再度磁気カード31を磁気カードリーダ11に挿入する際には以前より早い速度で操作するように改めることができる。
【0053】
一方、ステップS18の判定で「NO」と判定された場合には、前述したステップS4による同一キャラクタ内の1ビットデータのリード処理が8回行われたかが判定される(ステップS22)。この判定はカウンタ24CCの計数値が「8」であるかで判定している。
【0054】
このステップS22の判定で「NO」と判定、つまり同一キャラクタ内で8ビットのデータがリードされていないと判定されると、カウンタ24CCがインクリメントされ(ステップS23)、前述したステップS4以降の処理が行なわれる。つまり、リードデータ信号RDDの次の1ビットデータをリードする処理がなされ、ステップS5以降の処理が行なわれる。
【0055】
そして、ステップS5以降の処理が8回行なわれると、カウンタ24CCの計数値は「8」となるため、ステップS22の判定で「YES」と判定され、ステップS24以降の処理が行なわれる。
【0056】
このステップS24において、1キャラクタの垂直パリティチェックがなされる(ステップS23)。
【0057】
そして、この垂直パリティチェックで異常があるか否か判定される(ステップS25)。このステップS25の判定で「YES」と判定された場合には、検出した垂直パリティチェックエラーが存在する位置を確認する処理がなされる(ステップS26)。
【0058】
カウンタ24CHの計数値をリードすることにより(ステップS27)、何キャラクタ目に垂直パリティチェックエラーが発生したかが判断できる。磁気カード31の記録密度(bpi)は、JIS規格x6301、x6302で規定されている。例えば、記録密度が210(bpi)であれば、1ビット当りのセルの長さは0.121mmとなる。
【0059】
従って、何キャラクタ目x8(ビット)x0.121mmに図4のXを加算することにより、磁気ストライプ41の端部から何mmに異常データがあることが推測できる。
【0060】
そして、磁気ストライプ41の端部から何mmに異常データがあることの旨のメッセージが表示部12に表示される。
【0061】
このように表示部12に異常データがある磁気ストライプ41の物理上の位置を表示するようにしたので、操作者はその表示を見て磁気カード31を目視により確認することができる。そして、その位置に磁気ストライプ41に傷があれば磁気カード31を交換し、汚れがあれば汚れを除去して再度磁気カードリーダ11にリードさせる処理を行なわれることができる。
【0062】
一方、ステップS25の判定で「NO」と判定された場合には、メモリ24TRに1キャラクタ分のデータを一時記憶させる処理がなされる(ステップS29)。
【0063】
そして、カウンタ24CHをインクリメントする処理がなされる(ステップS30)。
【0064】
そして、カウンタ処理終了かが判定される(ステップS31)。つまり、カウンタ24Cにセットされた総キャラクタ数だけキャラクタがリードされたかが判定される。このステップS31で「NO」と判定された場合には、前述したステップS3の処理に戻って、次のキャラクタのリードデータ信号RDDの1番目のビットデータがリードされる処理がなされ、ステップS5以降の処理が同様に行なわれる。
【0065】
一方、ステップS31の判定で「YES」と判定された場合には、全てリードしたキャラクタデータはRAM24内の特定領域に保管される(ステップS32)。
【0066】
なお、上記した実施の形態では、A/D変換回路22は制御部14に設けたが、磁気カードリーダ11に設けても良い。
【0067】
さらに、上記した実施の形態では、プリアンブルとして及びポストアンブルとして“00”(H)が記録されていたが、これに限るものではない。
【0068】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、磁気カードの読み取りエラーが発生した場合にはそのエラーの詳細を確認することができる手動式磁気カードリーダ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる磁気カードリーダ装置のシステム構成を示すブロック図。
【図2】同実施の形態に係わる磁気ヘッド周辺の機構を示す図。
【図3】同実施の形態に係わるJIS2カードのフォーマットを示す図。
【図4】同実施の形態に係わる磁気カードの平面図。
【図5】同実施の形態の動作を説明するためのフローチャートの一部。
【図6】同実施の形態の動作を説明するためのフローチャートの一部。
【図7】同実施の形態に係わる各信号のタイミングチャートの一部。
【図8】同実施の形態に係わる各信号のタイミングチャートの一部。
【符号の説明】
11…磁気カードリーダ、12…表示部、13…操作部、14…制御部、22…A/D変換回路、23…ROM、24…RAM。
【発明の属する技術分野】
本発明は、手動で操作された磁気カードに記録されている磁気データを読み取る手動式磁気カードリーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気カードは、航空券、ショッビングクラブカード、自動販売機用プリペイドカード、ホテルカードキー等あらゆる方面で使用されている。
【0003】
このような磁気カードを手動で操作させて磁気カードの磁気ストライプに記録されている磁気データを読み取る手動式磁気カードリーダ装置も普及されている(特許文献1、2)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−291153
【0005】
【特許文献2】
特開2000−173159
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような手動式磁気カードで磁気カードを読み取った場合に読み取りエラーが発生した場合には、詳細なエラーメッセージが表示されなかった。
【0007】
このため、操作者は何が原因でエラーになったかを確認することができなかった。例えば、磁気カードの何キャラクタ目にパリティチェックエラーが発生したとか、磁気カードを操作する操作速度が所定範囲外であるとか、磁気カードの磁気ストライプの磁気力が低下しているとか、磁気カードの磁気ストライプ面を逆にして操作させたか等は操作者は判断することはできなかった。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は、磁気カードの読み取りエラーが発生した場合にはそのエラーの詳細を確認することができる手動式磁気カードリーダ装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の手動式磁気カードリーダ装置は、磁気カードに記録されている磁気データを読み取る磁気ヘッドと、この磁気ヘッドで読み取られた磁気データのうち1キャラクタ分のデータを読み取る毎にパリティチェックするパリティチェック手段と、このパリティチェック手段によりパリティチェックされた1キャラクタ分のデータが上記磁気データの何番目のキャラクタデータであるかを計数する計数手段とを具備したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1は手動式磁気カードリーダ装置の全体構成を示すブロック図である。図1において、11は磁気カードリーダ、12は表示部、13はキーボードの操作部、14は制御部である。
【0011】
磁気カードリーダ11には、図2を参照して後述する磁気カードの磁気ストライプに記録されている磁気データを読み取る磁気ヘッドが設けられるとともに、この磁気ヘッドから出力される磁気ヘッド信号に基づいて各種信号を生成する電気回路を備えている。
【0012】
つまり、磁気カードリーダ11は、図7に示すようなF2F信号、イネーブル信号CS、カード走行信号CLS、リードクロック信号RCP、リードデータ信号RDD、磁気ヘッドセンサ信号SSを制御部14のCPU21に出力する。イネーブル信号CS、カード走行信号CLS、リードクロック信号RCP、リードデータ信号RDDは図7及び図8に示すように反転信号で記載している。
【0013】
さらに、磁気カードリーダ11は磁気ヘッド信号HSを制御部14内に設けられたA/D変換回路22を介してアナログ・デジタル変換した後CPU21に出力する。CPU21はクロック同期式シリアル送信方式によりデータ処理する。
【0014】
操作部13とCPU21との間には、キー操作信号及び各種タイミング信号が送受される。
【0015】
CPU21にはROM(リード・オンリ・メモリ)23、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)24が接続される。
【0016】
ROM23には図5及び図6のフローチャートに示す処理を行う制御プログラムの他各種制御プログラムが格納されている。
【0017】
RAM24には、磁気ヘッドで読み取られた磁気データを格納されると共に、磁気カードの磁気ストライプに記録されている磁気データの総キャラクタ数nがセットされるカウンタ24C、キャラクタ数を計数するカウンタ24CH、1キャラクタ内のデータビット数を計数するカウンタ24CC、異常が検出したキャラクタ数をその異常内容とともに記憶するログ用メモリ24LG、キャラクタ総数n分のデータがすべて読み込まれるまでのデータを一時記憶するメモリ24TR、磁気ヘッドによる読み取りが開始されてからの時間を計数するタイマ24Tの他各種作業領域を有している。
【0018】
次に、図2を参照して磁気カードリーダ11内に設けられている磁気ヘッド周辺の機構について説明する。図2において、30は手動により操作された磁気カード31を搬送する搬送路である。この搬送路30の一方の面30aから磁気ヘッド32の頭部が搬送路30の幅方向に突出するように配置されている。そして、この磁気ヘッド32の底部は弾性部材33が取り付けられており、この弾性部材33の両端は固定されている。磁気ヘッド32の底部近傍には機械的スイッチや光学的スイッチにより構成される磁気ヘッドセンサ信号SSを出力する磁気ヘッドセンサ34が設けられている。そして、図2(A)に示すように磁気ヘッド32の位置まで磁気カード31が到達していない場合には位置センサ34には磁気ヘッド32の底部が当接していないため、磁気ヘッドセンサ信号SSとしてL信号を出力する。一方、磁気カード31が搬送路30を手動により搬送されてその一面が図2(B)に示すように磁気ヘッド32の頭部に接触している場合には、磁気ヘッド32は弾性部材33の復帰力に抗して後退するため、その底部が磁気ヘッドセンサ34に当接し、磁気ヘッドセンサ信号SSとしてH信号を出力する。
【0019】
次に、図4を参照してについて説明する。図4に示すように、磁気カード31の一方の面には磁気ストライプ41が形成されている。この磁気ストライプ41の端部からXまでの領域には磁気データは何も記録されていない。その領域X以降に図3に示すフォーマットで磁気データが記録されている。
【0020】
図3はJIS2カードのフォーマットを示している。JIS2カードは72キャラクタ(文字)の磁気データが記録されている。1キャラクタは8ビットデータである。先頭よりプリアンブルとして“00”(H)が記録されている。このプリアンブル以降、第1文字とし開始符合STXとして“FF”(H)、第2〜第70文字までは1キャラクタ毎に7ビットのデータと1ビットの垂直パリティビットで構成され、第71文字には終了符合ETXとして“FF”(H)、第72文字として水平パリティLRCが記録される。そして、この第72文字の後にポストアンブルとして“00”(H)が記録される。つまり、プリアンブルとポストアンブルで挟まれるように72キャラクタの磁気データが磁気ストライプ41に記録されている。
【0021】
次に、上記のように構成された本発明の一実施の形態の動作について説明する。
【0022】
まず、磁気カードリーダ11からCPU21に出力される信号について詳細に説明する。磁気ヘッド32で読み取られた磁気ヘッド信号HSは図7(A)に示すアナログ波形を有する。磁気ストライプ41に記録されている磁気データは単位長あるいは2倍長の棒磁石が長い列を作るように配列されている。そして、各棒磁石はN極とN極、S極とS極とが隣接するように不安定な状態に配列されている。従って、N極とN極、S極とS極とが隣接する個所に磁力線が集中する。磁気ストライプ41が磁気ヘッド32上を接触しながら移動すると、その磁力線が集中する部分を通過するときに、磁気ヘッド32に電流が励起される。N極とN極とが隣接する個所が磁気ヘッド32上を通過するときと、S極とS極とが隣接する個所が磁気ヘッド32上を通過するときとでは逆方向の電流が磁気ヘッド32に流れる。この磁気ヘッド32から得られる信号が図7(A)に示す磁気ヘッド信号HSである。
【0023】
次に、この磁気ヘッド信号HSから図7(B)に示すF2F信号にコンバートする処理がなされる。このF2F信号は磁気ヘッド信号HSの極性に関係なく、2倍長の棒磁石(図7のaで示す)があるところがビット“0”、単位長の棒磁石の対(図7のbで示す)があるところがビット“1”となる。つまり、図7の破線の間で磁力線の変化があるとF2F信号はビット“1”、変化がないとビット“0”を出力する。言い換えると、F2F信号の極性は関係なく、変化の間隔が2倍長のところ(図7のa部分)がビット“0”、変化の間隔が単位長のところ(図7のbで示す)がビット“1”を意味する。
【0024】
また、磁気カードリーダ11は磁気ストライプ41の先頭に記録されているプリアンブル“00”(H)の前縁部分にはHレベル信号に変化する図7(C)に示すイネーブル信号CSを出力する。
【0025】
さらに、磁気カードリーダ11は磁気ストライプ41の第1文字部分の開始信号“FF”(H)を検出するとHレベル信号に変化する図7(D)に示すカード走行信号CLSを出力する。このカード走行信号CLSがHレベルであるということは、磁気カード31が搬送路30を手動で搬送されていることを意味する。
【0026】
また、磁気カードリーダ11は図7(E)に示すように2倍長の周期を有するリードクロック信号RCPを出力する。つまり、リードクロック信号RCPはプリアンブル“00”(H)(図7にPRAで示す)内でのF2F信号の周期を半分にすることにより生成される。
【0027】
プリアンブル“00”(H)(図7にPRAで示す)内でのF2F信号の周期は、磁気カード31の操作速度が早くなると短くなり、操作速度が遅くなると長くなる。従って、プリアンブル“00”(H)(図7にPRAで示す)内でのF2F信号の周期を検出することにより磁気カード31の操作速度を検出することができるし、このF2F信号の周期に追従して周期が変化するリードクロック信号RCPの周期を検出することにより磁気カード31の操作速度を検出することができる。
【0028】
さらに、磁気カードリーダ11はF2F信号をCPU21で処理可能なASCIIにデコードするF2Fデコーダを有する。このF2Fデコーダはイネーブル信号がH信号のときに、F2F信号をRCP信号の立下りでデコードして図7(F)に示したリードデータ信号RDDを生成する。図7(F)のリードデータ信号RDDの上に記入してある“0”“1”が、リードデータ信号RDDの反転信号の論理信号を意味する。言い換えると、F2F信号が変化する間隔がリードクロック信号RCPの周期とほぼ同じであれば、F2F信号をデコードしたリードデータ信号RDDはL信号を出力し、F2F信号が変化する間隔がリードクロック信号RCPの周期のほぼ半分であればF2F信号をデコードしたリードデータ信号RDDはH信号を出力する。
【0029】
なお、図8は磁気データのポストアンブル“00”(H)(図8のPTAで示す)付近の各信号の波形を示している。
【0030】
図5及び図6のフローチャートを参照しながら説明する。キーコード読み取り開始すると図5及び図6のフローチャートに示す処理がCPU21により開始される。この図5及び図6の処理において、プリアンブルとポストアンブルを検出する判定については省略してある。
【0031】
まず、リードキャラクタ総数nをカウンタ24Cにセットする(ステップS1)。ここで、リードキャラクタ総数nはプリアンブルとポストアンプルと72文字との合計であるため、74キャラクタである。
【0032】
次に、磁気ヘッドセンサ34から出力される磁気ヘッドセンサ信号SSを検出する。この磁気ヘッドセンサ信号SSがL信号であれば、ステップS2の判定で「NO」と判定され、この磁気ヘッドセンサ信号SSがH信号であれば、ステップS2の判定で「YES」と判定される。ステップS2の判定で、「NO」と判定されると前述したステップS1の処理に戻る。
【0033】
一方、ステップS2の判定で「YES」と判定された場合には、タイマ24Tをリセットして計時動作を開始させる(ステップS3)。そして、リードデータ信号RDDの1ビットデータをリードする処理がなされる(ステップS4)。そして、タイマ24Tが所定時間計時してタイムアウトしたかが判定される(ステップS5)。このステップS5の判定で「YES」と判定された場合には、表示部12に磁気カード31の磁気ストライプ41面が形成されていない面が磁気ヘッド32に接触していると判定され、『カード読取り面が違う』旨のメッセージが表示される(ステップS6)。そして、処理が終了される。
【0034】
一方、ステップS5の判定で「NO」と判定された場合には、ステップS7以降の処理に進む。
【0035】
このステップS7において、磁気ストライプ41に記録されている磁気データの磁気力を判定するためのAD変換処理がなされる(ステップS7)。つまり、磁気ヘッド32から出力される磁気ヘッド信号HSのピーク値はA/D変換回路においてデジタルデータに変換されてCPU21に入力される。
【0036】
そして、磁気ストライプ41に記録されている磁気データの磁気力の低下があるか判定される(ステップS8)。磁気ストライプ41に記録されている磁気力が低下すると、磁気ヘッド信号HSのピーク値が低くなるため、磁気ヘッド信号HSに基づいて生成される信号にノイズが発生し易くなる。
【0037】
従って、磁気ヘッド信号HSのピーク値は図7(A)の閾値THより大きい必要がある。CPU21はステップS8において磁気ヘッド信号HSのピーク値のデジタル信号が閾値より小さいかを判定している。
【0038】
このステップS8の判定で「YES」と判定された場合には、磁気ストライプ41に記録されている磁気データの磁気力が低下したと判定されてステップS9以降の処理に進む。
【0039】
つまり、磁気力が低下したデータの存在する位置を確認する処理がなされる(ステップS9)。つまり、カウンタ24CCには1キャラクタの何番目のデータがリードされているかが保持されているため、このカウンタ24CCの計数値をリードする。
【0040】
次に、磁気力が低下したデータは何キャラクタ目に属するかを検出する処理がなされる(ステップS10)。この処理はカウンタ24CHの計数値をリードすることによりなされる。
次に、磁気力が低下したビットは何キャラクタの何ビット目であるかがログ用メモリ24LGに格納される(ステップS11)。さらに、表示部12に磁気カード31の交換を促すメッセージが表示される(ステップS12)。その後処理は終了される。
【0041】
この表示により操作者は磁気カード31の磁気力が低下していることを知ることができる。さらに、磁気力が低下した位置をログ用メモリ24LGに格納しておくことにより後でその位置を確認することができる。
【0042】
一方、ステップS8で「NO」と判定された場合には、リードクロック信号RCPの周期Tを監視する処理がなされる(ステップS13)。つまり、CPU21は入力されるリードクロック信号RCPの周期をタイマ機能を用いて周期Tを測定する(操作速度検出手段)。磁気カードリーダ11には手動で磁気カード31を操作する場合に、磁気データを正確に読み取ることができる操作速度の範囲を定めている。これは、磁気カード31を手動で操作するときの操作速度が早くその範囲の上限値より大きい場合や、操作速度が遅くその範囲の下限値より小さい場合でも磁気データを正確に読むことができないためである。磁気カード31を手動で操作したときの操作速度の上限値に対応したリードクロック信号の周期をTminとし、磁気カード31を手動で操作したときの操作速度の下限値に対応したリードクロック信号の周期をTmaxとする。
【0043】
そして、T<Tminであるかを検出する(ステップS14)。このステップS14において「YES」と判定された場合、つまり磁気カード31の操作速度が上限値を超えていると判定された場合にはステップS15以降の処理がなされる。
【0044】
つまり、リードクロック信号RCPの周期が短くなったデータの存在する位置を確認する処理がなされる(ステップS15)。つまり、カウンタ24CCには1キャラクタの何番目のデータがリードされているかが保持されているため、このカウンタ24CCの計数値をリードする。
【0045】
そして、リードクロック信号RCPの周期が短くなったデータが何キャラクタ目に属するかを検出する処理がなされる(ステップS16)。この処理はカウンタ24CHの計数値をリードすることによりなされる。
【0046】
さらに、磁気カード31の操作速度を遅くして再度磁気カードリーダ11にリード操作される旨のメッセージを表示部12に表示させる処理がなされる(ステップS17)。その後、処理が終了される。
【0047】
このように、操作者の手動による磁気カード31の操作速度が速い場合には、その旨を知ることができる。この表示を見て操作者は再度磁気カード31を磁気カードリーダ11に挿入する際には以前よりゆっくりした速度で操作するように改めることができる。
【0048】
ステップS14において「NO」と判定された場合には、「T>Tmax」であるかが判定される(ステップS18)。このステップS18の判定で「YES」と判定された場合、つまり磁気カード31の操作速度が下限値より小さいと判定された場合にはステップS19以降の処理がなされる。
【0049】
つまり、リードクロック信号RCPの周期が長くなったデータの存在する位置を確認する処理がなされる(ステップS19)。つまり、カウンタ24CCには1キャラクタの何番目のデータがリードされているかが保持されているため、このカウンタ24CCの計数値をリードする。
【0050】
そして、リードクロック信号RCPの周期が長くなったデータが何キャラクタ目に属するかを検出する処理がなされる(ステップS20)。この処理はカウンタ24CHの計数値をリードすることによりなされる。
【0051】
さらに、磁気カード31の操作速度を早くして再度磁気カードリーダ11にリード操作される旨のメッセージを表示部12に表示させる処理がなされる(ステップS21)。その後、処理が終了される。
【0052】
このように、操作者の手動による磁気カード31の操作速度が早い場合には、その旨を知ることができる。この表示を見て操作者は再度磁気カード31を磁気カードリーダ11に挿入する際には以前より早い速度で操作するように改めることができる。
【0053】
一方、ステップS18の判定で「NO」と判定された場合には、前述したステップS4による同一キャラクタ内の1ビットデータのリード処理が8回行われたかが判定される(ステップS22)。この判定はカウンタ24CCの計数値が「8」であるかで判定している。
【0054】
このステップS22の判定で「NO」と判定、つまり同一キャラクタ内で8ビットのデータがリードされていないと判定されると、カウンタ24CCがインクリメントされ(ステップS23)、前述したステップS4以降の処理が行なわれる。つまり、リードデータ信号RDDの次の1ビットデータをリードする処理がなされ、ステップS5以降の処理が行なわれる。
【0055】
そして、ステップS5以降の処理が8回行なわれると、カウンタ24CCの計数値は「8」となるため、ステップS22の判定で「YES」と判定され、ステップS24以降の処理が行なわれる。
【0056】
このステップS24において、1キャラクタの垂直パリティチェックがなされる(ステップS23)。
【0057】
そして、この垂直パリティチェックで異常があるか否か判定される(ステップS25)。このステップS25の判定で「YES」と判定された場合には、検出した垂直パリティチェックエラーが存在する位置を確認する処理がなされる(ステップS26)。
【0058】
カウンタ24CHの計数値をリードすることにより(ステップS27)、何キャラクタ目に垂直パリティチェックエラーが発生したかが判断できる。磁気カード31の記録密度(bpi)は、JIS規格x6301、x6302で規定されている。例えば、記録密度が210(bpi)であれば、1ビット当りのセルの長さは0.121mmとなる。
【0059】
従って、何キャラクタ目x8(ビット)x0.121mmに図4のXを加算することにより、磁気ストライプ41の端部から何mmに異常データがあることが推測できる。
【0060】
そして、磁気ストライプ41の端部から何mmに異常データがあることの旨のメッセージが表示部12に表示される。
【0061】
このように表示部12に異常データがある磁気ストライプ41の物理上の位置を表示するようにしたので、操作者はその表示を見て磁気カード31を目視により確認することができる。そして、その位置に磁気ストライプ41に傷があれば磁気カード31を交換し、汚れがあれば汚れを除去して再度磁気カードリーダ11にリードさせる処理を行なわれることができる。
【0062】
一方、ステップS25の判定で「NO」と判定された場合には、メモリ24TRに1キャラクタ分のデータを一時記憶させる処理がなされる(ステップS29)。
【0063】
そして、カウンタ24CHをインクリメントする処理がなされる(ステップS30)。
【0064】
そして、カウンタ処理終了かが判定される(ステップS31)。つまり、カウンタ24Cにセットされた総キャラクタ数だけキャラクタがリードされたかが判定される。このステップS31で「NO」と判定された場合には、前述したステップS3の処理に戻って、次のキャラクタのリードデータ信号RDDの1番目のビットデータがリードされる処理がなされ、ステップS5以降の処理が同様に行なわれる。
【0065】
一方、ステップS31の判定で「YES」と判定された場合には、全てリードしたキャラクタデータはRAM24内の特定領域に保管される(ステップS32)。
【0066】
なお、上記した実施の形態では、A/D変換回路22は制御部14に設けたが、磁気カードリーダ11に設けても良い。
【0067】
さらに、上記した実施の形態では、プリアンブルとして及びポストアンブルとして“00”(H)が記録されていたが、これに限るものではない。
【0068】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、磁気カードの読み取りエラーが発生した場合にはそのエラーの詳細を確認することができる手動式磁気カードリーダ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる磁気カードリーダ装置のシステム構成を示すブロック図。
【図2】同実施の形態に係わる磁気ヘッド周辺の機構を示す図。
【図3】同実施の形態に係わるJIS2カードのフォーマットを示す図。
【図4】同実施の形態に係わる磁気カードの平面図。
【図5】同実施の形態の動作を説明するためのフローチャートの一部。
【図6】同実施の形態の動作を説明するためのフローチャートの一部。
【図7】同実施の形態に係わる各信号のタイミングチャートの一部。
【図8】同実施の形態に係わる各信号のタイミングチャートの一部。
【符号の説明】
11…磁気カードリーダ、12…表示部、13…操作部、14…制御部、22…A/D変換回路、23…ROM、24…RAM。
Claims (7)
- 磁気カードに記録されている磁気データを読み取る磁気ヘッドと、
この磁気ヘッドで読み取られた磁気データのうち1キャラクタ分のデータを読み取る毎にパリティチェックするパリティチェック手段と、
このパリティチェック手段によりパリティチェックされた1キャラクタ分のデータが上記磁気データの何番目のキャラクタデータであるかを計数する計数手段とを具備したことを特徴とする手動式磁気カードリーダ装置。 - 更に表示部とを具備し、上記計数手段で計数された計数値に基づいてパリティチェックエラーが発生したキャラクタの機械的位置を算出してその旨のメッセージをこの表示部に表示する手段とを具備したことを特徴とする請求項1記載の手動式磁気カードリーダ装置。
- 磁気カードに記録されている磁気データを読み取る磁気ヘッドと、
この磁気ヘッドで読み取られた磁気データに基づいて磁気カードの操作速度を検出する操作速度検出手段と、
この操作速度検出手段で検出された磁気カードの操作速度が所定範囲を外れたかを判定する判定手段とを具備したことを特徴とする手動式磁気カードリーダ装置。 - 更に表示部とを具備し、上記操作速度検出手段により検出された磁気カードの操作速度が所定範囲より外れた場合にはその旨のメッセージを表示部に表示させる手段とを具備したことを特徴とする請求項2記載の手動式磁気カードリーダ装置。
- 複数キャラクタで構成され、各キャラクタが複数のビットで構成されている磁気カードに記録されている磁気データを読み取る磁気ヘッドと、
この磁気ヘッドの出力値と閾値とを各キャラクタ内の1ビットずつ比較することにより磁気カードの磁気力の低下を検出する検出手段と、
この比較手段で比較されたビットが上記磁気データの何番目のキャラクタデータであるかを計数する計数手段と
この計数手段で計数されたキャラクタデータの位置を記憶するログ用メモリとを具備したことを特徴とする手動式磁気カードリーダ装置。 - 更に、表示部と、
上記検出手段により磁気カードの磁気力が低下していると判断された場合には、操作者に対して磁気カードを交換すべき旨のメッセージを上記表示部に出力する手段とを具備したことを特徴とする請求項5記載の手動式磁気カードリーダ装置。 - 磁気カードに記録されている磁気データを読み取る磁気ヘッドと、
この磁気ヘッドが上記磁気カードに接触しているかを検出するセンサと、
表示部と、
上記センサにより上記磁気ヘッドが上記磁気カードに接触していることが検出されているが上記磁気ヘッドから出力が得られていないと判定された場合には、上記磁気カードを上記磁気ヘッドに当てる面が間違っている旨の表示部に表示する手段とを具備したことを特徴とする手動式磁気カードリーダ装置。
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