JP2004288135A - 電子式金銭登録機 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子式金銭登録機から金銭を奪う強盗の被害を最小限に留めると共に、高額紙幣を確実にデーター管理し、お客との清算トラブルや、一部の不正従業員による抜き取り犯罪を防止する。
【解決手段】上記課題を解決するために、高額紙幣である1万円紙幣専用の紙幣収納装置に自動的に取り込まれる事によって隔離収納し、その実際の収納が電気信号によりCPUに送られて売上記録紙に記録される方式とした。
【選択図】 図1
【解決手段】上記課題を解決するために、高額紙幣である1万円紙幣専用の紙幣収納装置に自動的に取り込まれる事によって隔離収納し、その実際の収納が電気信号によりCPUに送られて売上記録紙に記録される方式とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子式金銭登録機に収納される高額紙幣の取り扱いを安全で確実に管理する事を目的とした技術に関する。
【0002】
【従来の技術】電子式金銭登録機は全国のあらゆるスーパー、コンビニなどのレジカウンターに置かれ、CPUに管理された売上などのデータ記録装置、更に硬貨、紙幣を収納するトレイを伴うキャッシュドロアなどにより構成される。そして、キャッシュドロア内にはお客から受け取った高額紙幣も収納される事から、安全対策としてトレイの下部に収納出来るように工夫されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、高額紙幣の安全管理対策としてさまざまな金銭登録機が発明出願されている。例えば、キャッシュドロアに収められた高額紙幣を取り出しにくい収納形態とするA方式では(特開平8−147558)や(実開平6−15177)などがある。また、釣銭が自動的に排出されためキャッシュドロアを持たないB方式として(特開平7−121768)や(実願平7−3985)などがある。しかし、A方式の欠点としてキャッシュドロアを引き出し、内部を探れば高額紙幣が発見される事や、凶器で脅されて紙幣の取り出しを強要された場合には全く効果がないのである。また、B方式は優れているが、金銭登録機自体が複雑な機構構造となるため高価となる事や、自動判別して釣銭が排出されるまでの処理時間が長く、超多忙なコンビニやスーパーなどのレジ作業では効率が悪く実用にはなりにくいのである。
【0004】そこで、高額紙幣を特別な収納室に収めてしまうC方式として(実開平7−44375)や(特開平8−147558)が出願されている。これらは本発明と収納形態において類似するが、収納方式やキャッシュドロア構造などに大きな相違がある。
【0005】例えば、実際のレジ作業を鑑みれば、キャッシュドロアを引き出して現金の出し入れを行なう本来の流れから外れ、1万円札のみを別の挿入口に差し入れるC方式は如何にも不自然で第三者の目に留まり易くなる。要するに高額紙幣がぎっしり詰まっている場所として特定され、犯罪者の心理を刺激する事になり却って危険である。しかも、これを店員が行なう場合では挿入した形跡を示すものがないため、挿入した振りをする窃盗を防ぐ事が出来ない。
【0006】よって、何れの発明も課題の残る方式であり、今後ますます増えると予想されているコンビニ強盗などの犯罪に対処出来ていないのである。
【0007】又、頻繁に発生する事例として、お客が差し出した紙幣がさまざまな理由により千円、5千円、1万円札などのどれであったか確定できなくなり重大なトラブルとなる場合がある。この場合、どちらが間違ったにせよ金額が高額なだけに解決するのは容易ではなく対応に苦慮するのである。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明は以上の課題を解決する電子式金銭登録機を提供するものであり、請求項1の発明によれば、キャッシュドロア内部の紙幣収容台に高額紙幣を乗せて蓋を閉じた後、キャッシュドロアを押して閉じる時のスライド移動に連動して紙幣収容台のベルトローラーが回転し、紙幣が背面に送られて紙幣収容台の下部、若しくはキャッシュドロアの枠体の奥位置に設置された紙幣収納ボックスに落とされる方式の紙幣収納装置を装備したものである。
【0009】また請求項2の発明により、紙幣収納ボックスに落とされて重なり合う紙幣を紙幣押さえ具が膨らみを押さえる機能を為すもので、大量の紙幣を限定されたスペースのボックスに取り込むには不可欠となる。これは自重によって常時紙幣を押さえており、キャッシュドロアが開閉する動作を利用して紙幣が収納される時にのみ持ち上げられる方式である。
【0010】更に、請求項3の発明によれば、紙幣収納装置に紙幣が取り込まれた情報が感知装置によって信号がCPUに送られ、投入時間などのデータが電子式金銭登録機の売上記録紙などに記録される機能を為すものである。これは高額紙幣が実際に収納された事を証明する事であり、従来の一般キャッシュドロア式の金銭登録機には搭載不可能の重要機能である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の電子式金銭登録機は、従来のようにキャッシュドロアを開き、どんなに内部を探しても高額紙幣は見当たらず、釣銭用の小額紙幣しか存在しない状態となる。従って、万一強盗に襲われた場合でも高額紙幣だけは無事であり最小限の被害に留めるものである。
【0012】例えば、仮に電子式金銭登録機内部のどこかに高額紙幣が収納されている事が知られていたとしても、従業員にも取り出し不可能のため、高額紙幣を手に入れるためには重い電子式金銭登録機を担いで持ち去る以外ない。よって、逃走リスクを考慮した場合、犯罪対象自体から外れる事もある。
【0013】このため、本体をカウンターテーブルなどにボルト固定し、更にキャッシュドロアの取り外しにも暗証番号入力が必要になる方式とするなどの対策を取るなら安全度が更に向上する。
【0014】発想を変え、仮に電子式金銭登録機内の現金が一切盗られない金庫のような電子式金銭登録機が発明されたとしても安全とは云えないのである。なぜなら、如何なる理由であれ金銭を全く差し出さない従業員に強盗が逆上する可能性があり人命の危険がある。従って、空き巣には頑丈な金庫方式が良いが、レジカウンターでは高額紙幣を守る事に重点を置く事が最も安全な防犯対策である。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参考にしながら説明する。
【0016】図1、図2、図3、図4は、本発明に係るキャッシュドロア枠体Bの内奥側に紙幣収納ボックスEを配置した場合の構造例で、キャッシュドロアCの後部に紙幣収容台Dを設けている。尚、図1、図2の図例はキャッシュドロアが開いている状態である。
【0017】キャッシュドロア枠体B側にある紙幣収納ボックスEは外枠10が固定され、ボックス11は鍵開錠により取り外しされる形態であるが、単に紙幣収納ボックスとし、ドアを開閉する方式でも構わない。
【0018】そして、より安全を求めるなら紙幣収納ボックスも暗証番号入力によって鍵が解除される事が望ましい。
【0019】紙幣収納ボックス内には自重式の紙幣押さえ具12が具備され紙幣の膨らみを防止している。そして紙幣の入り口となるスリット13と紙幣を落さないための受け具14を持ち、底面が斜め構造を為している。
【0020】また、キャッシュドロアCの後部に設置された紙幣収容台Dは、高額紙幣専用の置き台20と、蓋21よりなり、置き台にベルトローラー22を備えている。そして、本発明ではベルトローラーの回転をキャッシュドロアが閉じられる時のスライド移動を利用した簡易方式を採用した。
【0021】この方式は、ゴムギア連接棒30がゴムギア24を捉えて回し、紙幣を挟む同軸のベルトローラーが紙幣を背面に送る働きによって為されるが、これは自動的に収納される装置としては最も安価に実現する方式である。当然であるが、高級仕様ではモーター駆動方式とする事も可能である。
【0022】以下、本発明の構造例を詳しく説明する。
【0023】先ず、紙幣を紙幣収容台Dに置いて蓋を閉じた後キャッシュドロアCを閉じる。その際のスライド移動がゴムギア連接棒30によってベルトローラー22と連動するゴムギア24を捉え回転させる。この時、ゴムギアは正回転時にのみベルトローラーを回転させる方式である。
【0024】キャッシュドロアCが閉じるまでの状態において、紙幣が紙幣収納ボックスEの受け具14を通り紙幣入り口スリット13内側に届いた時にベルトローラー22の回転が終了すると共に、紙幣がベルトローラーから外れるようにゴムギアの回転量が調整されている。
【0025】同時に、紙幣収納ボックスE内の紙幣押さえ具12はキャッシュドロア背面の押しピン31に押されて上に持ち上げられる。よって紙幣の取り込みに支障がないようになっている。そして再びキャッシュドロアが開かれた時に押え具は自重で下へ降り紙幣を押える。
【0026】次に、紙幣収納ボックスEを紙幣収容台Dの下部に設置した場合の構造例を説明するが、キャッシュドロアCの後部に配置された紙幣収容台Dと、その下部に紙幣収納ボックスEが設置されたほぼ一体型構造のため、この部分を拡大した図例、図5、図6に従って説明する。
【0027】先ず、紙幣収容台Dの紙幣置き台20に紙幣を置き、蓋21を閉じる。そして、キャッシュドロアCを閉じるスライド移動がキャッシュドロア枠体Bの天板などに固定されたゴムギア連接棒30によってローラー用ゴムギア24を捉え回転させる。
【0028】上記の説明により、ベルトローラー22が回転し高額紙幣が背面に送られる時、ベルトローラーの後部位置に取り付けられたU字板23に当たり紙幣が逆向きに送られ下部の紙幣収納ボックスEに落とされる。
【0029】紙幣収納ボックスE内には紙幣押さえ具12が具備され、自重によって降り紙幣の膨らみを防止している。そして、紙幣押さえ具を持ち上げる働きは、紙幣押さえ具の軸と一体の突起棒32を押しピン31が押す事で為される。
【0030】紙幣の取り出しには鍵の開錠や暗証番号入力によって為される事も先述の方式と同様であるが、こちらは取り外し型ボックス11は必要がないため、直接紙幣が紙幣収納ボックスEに収納される。
【0031】また、紙幣収容台Dの蓋21に紙幣感知装置Fを装備すればCPUに紙幣取り込み情報が伝達され、売上記録紙に時間などのデータを記録する事が出来る。
【0032】この機能を実現する方法は色々あるが、例えば、上下するバネ爪を配し、紙幣が置かれる時に爪が離れ、紙幣が落とされた状態で爪が戻る動きを電気信号が捉えるなどの方式が単純で安価である。
【0033】先述した暗証番号による鍵の解除は、電磁ロック装置などを示しており、例えばロックバーのスライド方式などにより可能である。
【0034】紙幣収納ボックスをキャッシュドロア枠体の奥に設置するAタイプと、キャッシュドロア内部に設置するBタイプの説明をしてきたが、Aタイプは極めてガードが固いが、集計時に紙幣を取り出すにも手間が掛かるものであり、BタイプはAタイプよりはガードが甘いが、キャッシュドロアと共に集計場所へ持っていく事が出来る利点があり、この特長を鑑み使用者が各自の都合に合致したタイプを選ぶ事が出来る。
【0035】因みに、紙幣収納装置や紙幣収納ボックスの構造例は、その機能を有するものであれば厳格に限定するものではなく、例えばベルトローラーなどの各装置の部材や配置位置や向きなどの変更は自由である。
【0036】
【発明の効果】本発明の目的は高額紙幣のみを死守する事にある。それは、小額の紙幣でも全く無いとなれば犯人が逆上する危険があり、慌てている犯人はキャッシュドロア内の紙幣や硬貨を奪えば納得して引き上げる事になる。これにより被害を最小限に抑える最も現実に適した防犯対策となる。
【0037】また、高額紙幣が実際に挿入された場合にのみデータが記録されるため、お客との紙幣の受け取りに対する清算トラブルを完全に皆無にする事が出来るもので全く新規の機能である。この機能は当然、一部の不正従業員による抜き取り防止機能を有する事は云うまでもない。
【0038】しかも、本発明はこれらの重大な機能を簡単な装置で電子式金銭登録機に備える事を実現する技術であり、今後益々多発が予想されるコンビニ強盗などの犯罪に備えるには最適の電子式金銭登録機を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙幣収納装置を備えた電子式金銭登録機を示す側面図である。
【図2】紙幣収納装置を備えた電子式金銭登録機を示す平面図である。
【図3】キャッシュドロアが閉じた状態の構造例を示す断面図である。
【図4】図3に示す紙幣収納装置の主要部を拡大した説明図である。
【図5】紙幣収納ボックスをキャッシュドロアに設けた平面図である。
【図6】紙幣収納ボックスをキャッシュドロアに設けた側面拡大図である。
【符号の説明】
A:電子式金銭登録機本体 21:紙幣収容台の蓋
B:キャッシュドロア枠体 22:ベルトローラー
C:キャッシュドロア 23:U字板
D:紙幣収容台 24:ローラー用ゴムギア
E:紙幣収納ボックス 25:バネ爪
F:紙幣感知装置 30:ゴムギア連接棒
10:紙幣収納ボックスの外枠 31:押しピン
11:取り外し型ボックス 32:突起棒
12:紙幣押さえ具 33:ストッパー
13:紙幣の入り口用スリット 41:予備の紙幣収納部
14:落下防止受け具 42:取り込まれた紙幣
20:紙幣置き面 43:電磁ロック
【発明の属する技術分野】本発明は、電子式金銭登録機に収納される高額紙幣の取り扱いを安全で確実に管理する事を目的とした技術に関する。
【0002】
【従来の技術】電子式金銭登録機は全国のあらゆるスーパー、コンビニなどのレジカウンターに置かれ、CPUに管理された売上などのデータ記録装置、更に硬貨、紙幣を収納するトレイを伴うキャッシュドロアなどにより構成される。そして、キャッシュドロア内にはお客から受け取った高額紙幣も収納される事から、安全対策としてトレイの下部に収納出来るように工夫されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、高額紙幣の安全管理対策としてさまざまな金銭登録機が発明出願されている。例えば、キャッシュドロアに収められた高額紙幣を取り出しにくい収納形態とするA方式では(特開平8−147558)や(実開平6−15177)などがある。また、釣銭が自動的に排出されためキャッシュドロアを持たないB方式として(特開平7−121768)や(実願平7−3985)などがある。しかし、A方式の欠点としてキャッシュドロアを引き出し、内部を探れば高額紙幣が発見される事や、凶器で脅されて紙幣の取り出しを強要された場合には全く効果がないのである。また、B方式は優れているが、金銭登録機自体が複雑な機構構造となるため高価となる事や、自動判別して釣銭が排出されるまでの処理時間が長く、超多忙なコンビニやスーパーなどのレジ作業では効率が悪く実用にはなりにくいのである。
【0004】そこで、高額紙幣を特別な収納室に収めてしまうC方式として(実開平7−44375)や(特開平8−147558)が出願されている。これらは本発明と収納形態において類似するが、収納方式やキャッシュドロア構造などに大きな相違がある。
【0005】例えば、実際のレジ作業を鑑みれば、キャッシュドロアを引き出して現金の出し入れを行なう本来の流れから外れ、1万円札のみを別の挿入口に差し入れるC方式は如何にも不自然で第三者の目に留まり易くなる。要するに高額紙幣がぎっしり詰まっている場所として特定され、犯罪者の心理を刺激する事になり却って危険である。しかも、これを店員が行なう場合では挿入した形跡を示すものがないため、挿入した振りをする窃盗を防ぐ事が出来ない。
【0006】よって、何れの発明も課題の残る方式であり、今後ますます増えると予想されているコンビニ強盗などの犯罪に対処出来ていないのである。
【0007】又、頻繁に発生する事例として、お客が差し出した紙幣がさまざまな理由により千円、5千円、1万円札などのどれであったか確定できなくなり重大なトラブルとなる場合がある。この場合、どちらが間違ったにせよ金額が高額なだけに解決するのは容易ではなく対応に苦慮するのである。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明は以上の課題を解決する電子式金銭登録機を提供するものであり、請求項1の発明によれば、キャッシュドロア内部の紙幣収容台に高額紙幣を乗せて蓋を閉じた後、キャッシュドロアを押して閉じる時のスライド移動に連動して紙幣収容台のベルトローラーが回転し、紙幣が背面に送られて紙幣収容台の下部、若しくはキャッシュドロアの枠体の奥位置に設置された紙幣収納ボックスに落とされる方式の紙幣収納装置を装備したものである。
【0009】また請求項2の発明により、紙幣収納ボックスに落とされて重なり合う紙幣を紙幣押さえ具が膨らみを押さえる機能を為すもので、大量の紙幣を限定されたスペースのボックスに取り込むには不可欠となる。これは自重によって常時紙幣を押さえており、キャッシュドロアが開閉する動作を利用して紙幣が収納される時にのみ持ち上げられる方式である。
【0010】更に、請求項3の発明によれば、紙幣収納装置に紙幣が取り込まれた情報が感知装置によって信号がCPUに送られ、投入時間などのデータが電子式金銭登録機の売上記録紙などに記録される機能を為すものである。これは高額紙幣が実際に収納された事を証明する事であり、従来の一般キャッシュドロア式の金銭登録機には搭載不可能の重要機能である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の電子式金銭登録機は、従来のようにキャッシュドロアを開き、どんなに内部を探しても高額紙幣は見当たらず、釣銭用の小額紙幣しか存在しない状態となる。従って、万一強盗に襲われた場合でも高額紙幣だけは無事であり最小限の被害に留めるものである。
【0012】例えば、仮に電子式金銭登録機内部のどこかに高額紙幣が収納されている事が知られていたとしても、従業員にも取り出し不可能のため、高額紙幣を手に入れるためには重い電子式金銭登録機を担いで持ち去る以外ない。よって、逃走リスクを考慮した場合、犯罪対象自体から外れる事もある。
【0013】このため、本体をカウンターテーブルなどにボルト固定し、更にキャッシュドロアの取り外しにも暗証番号入力が必要になる方式とするなどの対策を取るなら安全度が更に向上する。
【0014】発想を変え、仮に電子式金銭登録機内の現金が一切盗られない金庫のような電子式金銭登録機が発明されたとしても安全とは云えないのである。なぜなら、如何なる理由であれ金銭を全く差し出さない従業員に強盗が逆上する可能性があり人命の危険がある。従って、空き巣には頑丈な金庫方式が良いが、レジカウンターでは高額紙幣を守る事に重点を置く事が最も安全な防犯対策である。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参考にしながら説明する。
【0016】図1、図2、図3、図4は、本発明に係るキャッシュドロア枠体Bの内奥側に紙幣収納ボックスEを配置した場合の構造例で、キャッシュドロアCの後部に紙幣収容台Dを設けている。尚、図1、図2の図例はキャッシュドロアが開いている状態である。
【0017】キャッシュドロア枠体B側にある紙幣収納ボックスEは外枠10が固定され、ボックス11は鍵開錠により取り外しされる形態であるが、単に紙幣収納ボックスとし、ドアを開閉する方式でも構わない。
【0018】そして、より安全を求めるなら紙幣収納ボックスも暗証番号入力によって鍵が解除される事が望ましい。
【0019】紙幣収納ボックス内には自重式の紙幣押さえ具12が具備され紙幣の膨らみを防止している。そして紙幣の入り口となるスリット13と紙幣を落さないための受け具14を持ち、底面が斜め構造を為している。
【0020】また、キャッシュドロアCの後部に設置された紙幣収容台Dは、高額紙幣専用の置き台20と、蓋21よりなり、置き台にベルトローラー22を備えている。そして、本発明ではベルトローラーの回転をキャッシュドロアが閉じられる時のスライド移動を利用した簡易方式を採用した。
【0021】この方式は、ゴムギア連接棒30がゴムギア24を捉えて回し、紙幣を挟む同軸のベルトローラーが紙幣を背面に送る働きによって為されるが、これは自動的に収納される装置としては最も安価に実現する方式である。当然であるが、高級仕様ではモーター駆動方式とする事も可能である。
【0022】以下、本発明の構造例を詳しく説明する。
【0023】先ず、紙幣を紙幣収容台Dに置いて蓋を閉じた後キャッシュドロアCを閉じる。その際のスライド移動がゴムギア連接棒30によってベルトローラー22と連動するゴムギア24を捉え回転させる。この時、ゴムギアは正回転時にのみベルトローラーを回転させる方式である。
【0024】キャッシュドロアCが閉じるまでの状態において、紙幣が紙幣収納ボックスEの受け具14を通り紙幣入り口スリット13内側に届いた時にベルトローラー22の回転が終了すると共に、紙幣がベルトローラーから外れるようにゴムギアの回転量が調整されている。
【0025】同時に、紙幣収納ボックスE内の紙幣押さえ具12はキャッシュドロア背面の押しピン31に押されて上に持ち上げられる。よって紙幣の取り込みに支障がないようになっている。そして再びキャッシュドロアが開かれた時に押え具は自重で下へ降り紙幣を押える。
【0026】次に、紙幣収納ボックスEを紙幣収容台Dの下部に設置した場合の構造例を説明するが、キャッシュドロアCの後部に配置された紙幣収容台Dと、その下部に紙幣収納ボックスEが設置されたほぼ一体型構造のため、この部分を拡大した図例、図5、図6に従って説明する。
【0027】先ず、紙幣収容台Dの紙幣置き台20に紙幣を置き、蓋21を閉じる。そして、キャッシュドロアCを閉じるスライド移動がキャッシュドロア枠体Bの天板などに固定されたゴムギア連接棒30によってローラー用ゴムギア24を捉え回転させる。
【0028】上記の説明により、ベルトローラー22が回転し高額紙幣が背面に送られる時、ベルトローラーの後部位置に取り付けられたU字板23に当たり紙幣が逆向きに送られ下部の紙幣収納ボックスEに落とされる。
【0029】紙幣収納ボックスE内には紙幣押さえ具12が具備され、自重によって降り紙幣の膨らみを防止している。そして、紙幣押さえ具を持ち上げる働きは、紙幣押さえ具の軸と一体の突起棒32を押しピン31が押す事で為される。
【0030】紙幣の取り出しには鍵の開錠や暗証番号入力によって為される事も先述の方式と同様であるが、こちらは取り外し型ボックス11は必要がないため、直接紙幣が紙幣収納ボックスEに収納される。
【0031】また、紙幣収容台Dの蓋21に紙幣感知装置Fを装備すればCPUに紙幣取り込み情報が伝達され、売上記録紙に時間などのデータを記録する事が出来る。
【0032】この機能を実現する方法は色々あるが、例えば、上下するバネ爪を配し、紙幣が置かれる時に爪が離れ、紙幣が落とされた状態で爪が戻る動きを電気信号が捉えるなどの方式が単純で安価である。
【0033】先述した暗証番号による鍵の解除は、電磁ロック装置などを示しており、例えばロックバーのスライド方式などにより可能である。
【0034】紙幣収納ボックスをキャッシュドロア枠体の奥に設置するAタイプと、キャッシュドロア内部に設置するBタイプの説明をしてきたが、Aタイプは極めてガードが固いが、集計時に紙幣を取り出すにも手間が掛かるものであり、BタイプはAタイプよりはガードが甘いが、キャッシュドロアと共に集計場所へ持っていく事が出来る利点があり、この特長を鑑み使用者が各自の都合に合致したタイプを選ぶ事が出来る。
【0035】因みに、紙幣収納装置や紙幣収納ボックスの構造例は、その機能を有するものであれば厳格に限定するものではなく、例えばベルトローラーなどの各装置の部材や配置位置や向きなどの変更は自由である。
【0036】
【発明の効果】本発明の目的は高額紙幣のみを死守する事にある。それは、小額の紙幣でも全く無いとなれば犯人が逆上する危険があり、慌てている犯人はキャッシュドロア内の紙幣や硬貨を奪えば納得して引き上げる事になる。これにより被害を最小限に抑える最も現実に適した防犯対策となる。
【0037】また、高額紙幣が実際に挿入された場合にのみデータが記録されるため、お客との紙幣の受け取りに対する清算トラブルを完全に皆無にする事が出来るもので全く新規の機能である。この機能は当然、一部の不正従業員による抜き取り防止機能を有する事は云うまでもない。
【0038】しかも、本発明はこれらの重大な機能を簡単な装置で電子式金銭登録機に備える事を実現する技術であり、今後益々多発が予想されるコンビニ強盗などの犯罪に備えるには最適の電子式金銭登録機を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙幣収納装置を備えた電子式金銭登録機を示す側面図である。
【図2】紙幣収納装置を備えた電子式金銭登録機を示す平面図である。
【図3】キャッシュドロアが閉じた状態の構造例を示す断面図である。
【図4】図3に示す紙幣収納装置の主要部を拡大した説明図である。
【図5】紙幣収納ボックスをキャッシュドロアに設けた平面図である。
【図6】紙幣収納ボックスをキャッシュドロアに設けた側面拡大図である。
【符号の説明】
A:電子式金銭登録機本体 21:紙幣収容台の蓋
B:キャッシュドロア枠体 22:ベルトローラー
C:キャッシュドロア 23:U字板
D:紙幣収容台 24:ローラー用ゴムギア
E:紙幣収納ボックス 25:バネ爪
F:紙幣感知装置 30:ゴムギア連接棒
10:紙幣収納ボックスの外枠 31:押しピン
11:取り外し型ボックス 32:突起棒
12:紙幣押さえ具 33:ストッパー
13:紙幣の入り口用スリット 41:予備の紙幣収納部
14:落下防止受け具 42:取り込まれた紙幣
20:紙幣置き面 43:電磁ロック
Claims (3)
- 現金などを収納する開閉式キャッシュドロアの後部側に、ベルトローラーを具備した高額紙幣専用の紙幣収容台が配備され、該紙幣収容台に高額紙幣を乗せて蓋をし、該キャッシュドロアを閉じる時、そのスライド移動に連動するベルトローラーの回転によって紙幣を背面に送り出し、該紙幣収容台の下部面に設置された紙幣収納ボックス、若しくは該キャッシュドロアの枠体内部の奥に設置された紙幣収納ボックスに紙幣が落とされる方式の紙幣収納装置を備えた事を特長とする電子式金銭登録機。
- 上記、紙幣収納ボックス内には自重式の紙幣押さえ具が具備され、該紙幣押さえ具はキャッシュドロアの開閉動作により上下動作する形態を為している事を特長とする請求項1に記載の電子式金銭登録機。
- 紙幣収納装置に紙幣が取り込まれた情報は、感知装置によって信号がCPUに送られ、投入時間などのデータが売上記録紙に記録される形態を為している事を特長とする請求項1乃至2に記載の電子式金銭登録機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003122909A JP2004288135A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 電子式金銭登録機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003122909A JP2004288135A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 電子式金銭登録機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004288135A true JP2004288135A (ja) | 2004-10-14 |
Family
ID=33296646
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003122909A Pending JP2004288135A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 電子式金銭登録機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004288135A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11590318B2 (en) | 2016-12-23 | 2023-02-28 | Xenios Ag | Cannula having a wire that extends along said cannula |
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2003
- 2003-03-24 JP JP2003122909A patent/JP2004288135A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11590318B2 (en) | 2016-12-23 | 2023-02-28 | Xenios Ag | Cannula having a wire that extends along said cannula |
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