JP2004287385A - 防音材及び防音管状体 - Google Patents

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順一 横山
Koji Ichihara
幸治 市原
Soichi Une
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Abstract

【課題】 粘着遮水シートや防水保護テープを用いなくても吸水による吸音性能低下が少ない防音材及びそれを用いた防音管状体を提供する。
【解決手段】 防音材は独立気泡率が65%以下、吸水率が3〜100%である発泡体(好ましくは、炭酸ガス又は窒素ガスを発泡剤として発泡されたものであり、構成する材料が、樹脂100重量部に対し充填材5〜70重量部を含むもの)からなる。また、防音管状体は上記防音材が、管状成形体の外面に被覆されてなり、好ましくは、更に充填剤が含有された樹脂層(好ましくは樹脂層を構成する樹脂又は充填材が、発泡体を構成する樹脂又は充填材と同一材料であり、防音材と樹脂層が接着されてなる)が形成されてなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、住宅、ビル、アパート、マンションなどで好適に用いられる防音材、及び防音管状体に関する。
近来、住宅内の給排水管の流水音が居住性を阻害し、特に隣接居住空間の給排水音が相互に不快感を与えトラブルの原因になっている。
この給排水管の流水音の伝達経路は、給排水管の管壁から居室内に放出されるいわゆる「騒音」と、給排水管に発生する振動が支持部や貫通部から建物躯体に進入し隣接居室の内層材などから放出される「固体伝達音」とに大別される。
上記「固体伝達音」に対しては、通常、振動吸収機構を備えた支持部継手や曲がり管により対処されている。
一方、上記「騒音」を吸収する防音材としては、通常、ロックウール、グラスウール、不織布やウレタン発泡体などの多孔質材料が使われている。
しかしながら、上記のような多孔質材料は、一般に吸水し易い性質があり、吸水することによって性能が低下するという問題点があった。
上記性能の低下を防止するため、粘着遮水シート層と、その外側に配置される吸音発泡成形体層を少なくとも有し、その吸音発泡成形体層の外側に必要に応じて防水保護テープ層を有する防音構造が提案されている(特許文献1参照)。
特開平11−2385号公報
しかしながら、上記にような防音構造は、施工現場においては施工が煩雑になり工期が長期化してしまう問題があり、工場で生産する場合には工程が複雑化することや製造コストが高くなるという問題があった。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、粘着遮水シートや防水保護テープを用いなくても吸水による吸音性能低下が少ない防音材及びそれを用いた防音管状体を提供することにある。
請求項1記載の防音材は、独立気泡率が65%以下、吸水率が3〜100%である発泡体からなることを特徴とする。
請求項2記載の防音材は、請求項1記載の防音材であって、発泡体が、炭酸ガス又は窒素ガスを発泡剤として発泡されたものであることを特徴とする。
請求項3記載の防音材は、請求項1又は2記載の防音材であって、発泡体を構成する材料が、非架橋ポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とする。
請求項4記載の防音材は、請求項1〜3いずれか1項記載の防音材であって、発泡体を構成する材料が、樹脂100重量部に対し充填材5〜70重量部を含むものであることを特徴とする。
請求項5記載の防音管状体は、管状成形体の外面に、請求項1〜4のいずれか1項記載の防音材が被覆されてなることを特徴とする。
請求項6記載の防音管状体は、請求項5記載の防音管状体であって、防音材の内径と管状成形体の外径との差が1〜5mmであることを特徴とする。
請求項7記載の防音管状体は、請求項5又は6記載の防音管状体の外面に、充填剤が含有された樹脂層が形成されてなることを特徴とする。
請求項8記載の防音管状体は、請求項7記載の防音管状体であって、樹脂層を構成する樹脂が、発泡体を構成する樹脂と同一の樹脂であることを特徴とする。
請求項9記載の防音管状体は、請求項7又は8記載の防音管状体であって、発泡体を構成する材料が充填材を含むものであり、該充填材が、樹脂層を構成する充填材と同一の物質であることを特徴とする。
請求項10記載の防音管状体は、請求項7〜9のいずれか1項記載の防音管状体であって、防音材と樹脂層が接着されてなることを特徴とする。
以下、本発明を詳細に説明する。
尚、本発明における「防音」とは「吸音」及び「遮音」の上位概念を意味し、「防音材」とは「吸音材」及び「遮音材」を含むものとする。
本発明の防音材を構成する発泡体の独立気泡率は65%以下であり、好ましくは45%以下である。上記独立気泡率が0%であっても吸音性能に差し支えないが、独立気泡率が65%を越えると、乾燥した状態でも防音性能が不充分となることがある。
尚、本発明における上記独立気泡率とは、ASTM D2856エアピクノメーター法に準拠して測定されたものである。
また、本発明における上記発泡体は吸水率が3〜100%である。吸水率が3%に満たない場合は乾燥時に充分な吸音性能が得られないことがあり、吸水率が100%を越える場合は、吸水性が高くなり過ぎて、吸水時の吸音性能が不充分となることがある。
尚、上記吸水率とは、JIS K7209(プラスチックの吸水率及び沸騰水吸水率試験方法)に記載のA法に準拠し、(23.0℃±1.0℃)の蒸留水に(24時間±1時間)浸漬した後、測定されたものである。
上記発泡体を構成する材料としては特に限定されず、例えば、天然ゴムや合成ゴム(スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレンゴム)、熱可塑性樹脂(塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ABS系樹脂、アクリル系樹脂等、又はそれらが架橋されたもの等)、熱可塑性エラストマー(塩化ビニル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、エステル系エラストマー、スチレン系エラストマー等)が適宜使用できる。
中でも非架橋のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、オレフィン系エラストマーなどポリオレフィン系の熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーが易成形性、易リサイクル性の点で好適に使用される。更に好ましくは、発泡性に優れる点で非架橋高圧法低密度ポリエチレン樹脂である。
また、上記発泡体を構成する材料には、必要に応じて熱安定剤、酸化防止剤、充填剤などを添加することも可能である。
上記充填材としては、特に限定されず、例えば、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウムなどの無機充填剤、鉄、酸化鉄などの金属または金属酸化物の粉末が適宜使用できる。
上記充填材の含有量としては、特に限定されないが、発泡体を構成する樹脂100重量部に対して5〜70重量部であることが好ましく、より好ましくは10〜40重量部である。上記添加量が5重量部未満では独立気泡率が高くなりすぎる場合があり、70重量部を超えると発泡しなくなって充分な防音性能が得られないことがある。
上記発泡体の発泡倍率としては、特に限定されないが、小さすぎると防露性能や保温性能が要求される場合熱伝導率が高くなり過ぎる傾向があり、大きすぎると発泡体のセル壁が薄くなりすぎてセルでの吸音効果が不充分となることがあるので、1.2倍〜15倍であることが好ましく、より好ましくは1.5倍〜5倍である。
また、上記発泡体の気泡径としては、特に限定されないが、小さすぎると気泡径の表面積が小さくなりすぎて吸音性能が低下する場合があり、大きすぎるとセル内での熱伝導率が高くなりすぎる傾向があるので、0.3〜5mmであることが好ましい。なお、該気泡径は発泡体の断面を観察もしくは任意の場所を写真撮影した後、拡大することにより測定することができる。なお、該気泡径は独立気泡に限られず、連続気泡径についても上記範囲であることが好ましい。
本発明の発泡体の製造方法としては、特に限定されないが、炭酸ガス又は窒素ガスを発泡剤とする押出発泡成形、射出発泡成形などが好適である。
上記発泡体が、炭酸ガス又は窒素ガスを発泡剤として発泡されたものであると、炭酸ガス又は窒素ガスの供給圧力、発泡核剤部数、成形温度などにより発泡体の独立気泡率、吸水率、発泡倍率、気泡径などを制御し易くなる点で好ましく、中でも特に独立気泡率及び吸水率を制御しやすくなる点で好ましい。
ポリオレフィン系樹脂からなる独立気泡率が低い発泡体の製造方法としては、架橋ポリオレフィン系樹脂製の発泡体を圧縮してその気泡膜を破裂させる方法(特公昭59−23545号公報、特公平1−44499号公報)がある。上述のように発泡剤として炭酸ガス又は窒素ガスを発泡剤とした場合には、架橋及び圧縮変形を必要としないでポリオレフィン系樹脂からなる独立気泡率が低い発泡体を製造することができる利点がある。
上記炭酸ガスを発泡剤として発泡させる押出発泡成形方法としては、例えば、発泡剤供給部を設けた押出機を用い、発泡剤供給部には、ボンベから発泡剤として炭酸ガスを供給してチューブ成形金型などを用いて押出成形し、金型先端部より押し出されたチューブ状の成形体が吐出後に大気圧に開放されることにより発泡させる方法などが好適である。
本発明の防音材は、上記発泡体からなるものであれば特に限定されず、例えば防音材を被覆し易くするために、粘着剤層や接着剤層が被覆されたものであってもよい。
本発明の防音管状体は、上記防音材が管や継手などの管状成形体の外面に被覆されたものである。防音材の内径と管状成形体の外径との差は、特に限定されないが、1〜5mmであることが好ましい。差が1mm未満であると、管状成形体を接合する際、防音材と管状成形体をスライドさせる必要がある場合に操作性が悪くなることがある。また、差が5mmを超える場合には、運搬時などにおいて取り扱い性が悪くなることがある。
また、管状成形体に接する防音材の表面が粗面化されていると、防音性能がより向上する点で好ましい。
上記管状成形体を構成する材料としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられ、これらの材料は単独で用いられたものであってよいし、複数の材料が組み合わされて用いられたものであってもよい。また、上記管状成形体は多層構成の積層管であってもよい。
上記管状成形体の製造方法としては、特に限定されず、例えば、押出成形、射出成形、引き抜き成形などの方法で成形することができる。
上記管状成形体の外面に防音材を被覆する方法としては、特に限定されないが、例えば、上記防音材を管状に押出成形したのち、防音材の内側に管状成形体を挿入する方法や、上記管状に押出成形された防音材に、切れ目成形装置(スリッターともいう)などを用いて、長手方向に連続的に切れ目を形成しつつ管状成形体の外面に被せる方法、もしくは、クロスヘッドの金型を用いた成形により、防音材の成形と同時に管状成形体に被覆された防音管状体を得る方法などが好適である。
上記被覆厚みとしては、必要な吸音効果を得るものであれば特に限定されないが、薄すぎると吸音効果が不十分になることがあり、厚すぎると取り扱い性が悪くなることがあるので、1.3mm〜10mmであることが好ましく、より好ましくは1.5mm〜5mmである。
上記防音管状体の外面に、充填剤が含有された樹脂層が形成されてなるものであると、上記発泡体での吸音効果に加えて、樹脂層の遮音効果が発揮され防音効果が向上し得る点で好ましい。この場合、上記樹脂層の比重が1以上であると、遮音効果が更に確実となる点でより好ましい。
上記充填材としては、特に限定されず、例えば、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルクなどの無機充填材、鉄、酸化鉄などの金属または金属酸化物の粉末が適宜使用できる。
上記樹脂層に用いられる樹脂としては、特に限定されず、例えば、合成ゴム(スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレンゴム)、熱可塑性樹脂(塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ABS系樹脂、アクリル系樹脂等、またはそれらの架橋されたもの等)、熱可塑性エラストマー(塩化ビニル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、エステル系エラストマー、スチレン系エラストマーなど)が適宜使用できる。
中でもポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、オレフィン系エラストマーなどポリオレフィン系の熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーが易成形性、易リサイクル性の点で好適に使用される。
更に、上記樹脂が発泡体を構成する樹脂と同一の樹脂であると、発泡体の成形時に発生する不良品や端材などのリサイクルが容易となる点や、多層金型を使用して上記発泡体と上記樹脂層を同時成形する場合に成形が容易になる点で好ましい。
上記同一の樹脂とは、融点の差が5℃以下、かつメルトフローレート(MFR)の差が3g/10分以下の樹脂である。なお、本発明における融点は、JIS K7121(プラスチックの転移温度測定方法)に規定された試験方法で測定された融解ピーク温度であり、MFRは、JIS K7210(熱可塑性プラスチックの流れ試験方法)に規定された試験方法で、190℃、試験荷重21.18Nの条件で測定されたものである。
また、上記発泡体を構成する材料が充填材を含む場合には、該充填材が上記樹脂層を構成する充填材と同一の物質であると、上記同様にリサイクルが容易になる点や、同時成形が容易になる点で好ましい。
また、上記樹脂層を構成する材料には、必要に応じて熱安定剤、酸化防止剤などを添加することも可能である。
上記樹脂層の厚みとしては、特に限定されないが、薄すぎると遮音効果が不充分となることがあり、厚すぎると取り扱い性が悪くなることがあるので、0.5mm〜3mmであることが好ましい。
本発明における樹脂層の製造方法としては、特に限定されないが、押出成形、射出成形などが好適であり、例えば、多層金型を使用して防音材と樹脂層を同時成形する方法などが好適に用いられる。
本発明において、防音材と樹脂層が接着されている場合には、防音材と樹脂層がずれることがなく、運搬時及び施工時の取り扱い性が向上する点で好ましい。
上記接着方法としては、接着剤を用いる方法や熱融着による方法など特に限定されないが、例えば、多層金型を使用して防音材と樹脂層を同時成形して両者を熱融着する方法が好適である。
(作用)
本発明においては、独立気泡率が65%以下、吸水率が3〜100%である発泡体が用いられるので、吸水率が通常の連続気泡発泡体よりも極めて低く且つ吸音性能が良好な防音材及び防音管状体を得ることが可能となる。
上記の作用機構については、必ずしも明らかではないが、独立気泡率が通常の独立気泡発泡体よりも低いので、発泡層内部で複雑なパスを通過することにより熱エネルギーへの変換が行われて減衰し、防音性能が発現するものと推定される。
上記発泡体が、炭酸ガス又は窒素ガスを発泡剤として発泡されたものであると、特に独立気泡率及び吸水率を制御し易くなる点で発泡体が上記特性を発現し易くなり、上記効果は更に確実なものとなる。この作用機構については、必ずしも明らかではないが、炭酸ガス又は窒素ガスの特性により材料内に分子レベルで微細に浸透分散して発泡剤として働くためと推定される。
本発明の防音材は、独立気泡率が65%以下、吸水率が3〜100%である発泡体からなることを特徴とするので、吸水時の吸音性能低下が少ない防音材を提供することができる。
上記発泡体が、炭酸ガス又は窒素ガスを発泡剤として発泡されたものであると上記効果は更に確実なものとなる。
上記発泡体を構成する材料が、樹脂100重量部に対し充填材5〜70重量部を含むものであると、好ましい独立気泡率の割合が得られやすくなるので上記効果は更に確実なものとなる。
本発明の防音管状体は上記防音材が、管状成形体の外面に被覆されたことを特徴とするので、上記同様に吸水時の吸音性能低下が少ない防音管状体を提供することができる。
上記防音材の内径と管状成形体の外径との差が1〜5mmであると、上記効果に加えて、防音管状体の接合時の操作性や運搬時などの取り扱い性が優れたものとなる。
上記防音管状体の外面に、充填剤が含有された樹脂層が形成されてなるものであると、樹脂層の遮音効果が発揮されるので、上記効果はさらに確実なものとなる。
上記樹脂層を構成する樹脂が、発泡体を構成する樹脂と同一の樹脂である場合、もしくは、発泡体を構成する材料が充填材を含むものであって、該充填材が、樹脂層を構成する充填材と同一の物質である場合には、上記効果に加えて、リサイクルが容易となる効果や、多層成形が容易になる効果を発揮することができる。
上記防音材と樹脂層が接着されてなる場合には、上記効果に加えて、防音材と樹脂層とのずれを防止することができ、運搬時や施工時の取り扱い性が優れたものとなる。
このため、本発明によれば、従来のように粘着遮水シートや防水保護テープを用いなくても良好な吸音性能を有し、施工が煩雑になることもなく、また、工場で生産する場合には工程が複雑化することや製造コストが高くなるということもない、防音構造に好適に用いられる防音材及び防音管状体を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施例について説明するが、下記の例に限定されるものではない。
(実施例1)
高圧法低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製「LF440HB」、融点113℃、MFR2.8g/10分)100重量部と充填材(タルク20重量%が含有されたマスターバッチ、住化カラー社製「SS−11−20」)6重量部との混合物を調整した。発泡剤供給部を設けた押出機(長田製作所社製、L/D:35)に成形金型としてチューブ成形金型を取り付け、上記混合物を原料ホッパーに供給し加熱溶融(シリンダー温度120℃)しつつ押出する一方、発泡剤供給部には、ボンベから発泡剤として炭酸ガスを供給した。このとき炭酸ガスは冷却装置(設定温度5℃)を用いて冷却しつつ60kgf/cm2の圧力で供給した。また、チューブ成形金型の金型温度は108℃とした。上記により金型先端部より押し出されたチューブ状の成形体は、吐出直後に大気圧に開放されることにより発泡し、発泡倍率が5倍に均一に発泡された内径114mm、外径124mmの発泡チューブ成形体を得た。
得られた発泡チューブ成形体を引取機にて引取りつつ、長尺カッター刃を有する切れ目成形装置を用いて、発泡チューブ成形体の長手方向に連続的に一筋の切れ目を形成し展開し巻き取って、表1に示す特性を有するシート状の発泡体を得た。
(実施例2)
高圧法低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製「LF440HB」、融点113℃、MFR2.8g/10分)100重量部と充填材(タルク20重量%が含有されたマスターバッチ、住化カラー社製「SS−11−20」)6重量部との混合物を調整した。発泡剤供給部を設けた押出機(長田製作所社製、L/D:35)に成形金型としてクロスヘッド型のチューブ成形金型を取り付け、上記混合物を原料ホッパーに供給し加熱溶融(シリンダー温度120℃)しつつ押出する一方、発泡剤供給部には、ボンベから発泡剤として炭酸ガスを供給した。このとき炭酸ガスは冷却装置(設定温度5℃)を用いて冷却しつつ、定量ポンプを用いて70kgf/cm2の圧力で供給した。また、上記チューブ成形金型の金型温度は108℃とした。一方、上記チューブ成形金型のクロスヘッド部には、塩化ビニル樹脂パイプ(外径114mm、厚み6.6mm)を繰出機により導入した。
上記により金型先端部より押し出されたチューブ状の成形体は、吐出直後に大気圧に開放されることにより発泡しつつクロスヘッド部に導入された塩化ビニル樹脂パイプの外面に被覆され、発泡倍率が4倍に均一に発泡された内径114mm、外径124mmの発泡チューブ成形体が塩化ビニル樹脂パイプの外面に被覆された表1に示す特性を有する防音管状体を得た。
(実施例3)
高圧法低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製「LF440HB」、融点113℃、MFR2.8g/10分)100重量部と充填材(タルク20重量%が含有されたマスターバッチ、住化カラー社製「SS−11−20」)3重量部との混合物を調整した。発泡剤供給部を設けた押出機(長田製作所社製、L/D:35)に成形金型としてクロスヘッド型のチューブ成形金型を取り付け、上記混合物を原料ホッパーに供給し加熱溶融(シリンダー温度120℃)しつつ押出する一方、発泡剤供給部には、ボンベから発泡剤として炭酸ガスを供給した。このとき炭酸ガスは減圧弁を用いて50kgf/cm2の圧力で供給した。また、上記チューブ成形金型の金型温度は108℃とした。一方、上記チューブ成形金型のクロスヘッド部には、塩化ビニル樹脂パイプ(外径114mm、厚み6.6mm
)を繰出機により導入した。
上記により金型先端部より押し出されたチューブ状の成形体は、吐出直後に大気圧に開放されることにより発泡しつつクロスヘッド部に導入された塩化ビニル樹脂パイプの外面に被覆され、発泡倍率が4倍に均一に発泡された内径114mm、外径124mmの発泡チューブ成形体が塩化ビニル樹脂パイプの外面に被覆された表1に示す特性を有する防音管状体を得た。
(実施例4)
高圧法低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製「LF440HB」、融点113℃、MFR2.8g/10分)100重量部と充填材(タルク20重量%が含有されたマスターバッチ、住化カラー社製「SS−11−20」)6重量部との混合物を調整した。発泡剤供給部を設けた押出機(長田製作所社製、L/D:35)に成形金型としてチューブ成形金型を取り付け、上記混合物を原料ホッパーに供給し加熱溶融(シリンダー温度120℃)しつつ押出する一方、発泡剤供給部には、ボンベから発泡剤として炭酸ガスを供給した。このとき炭酸ガスは冷却装置(設定温度5℃)を用いて冷却しつつ60kgf/cm2の圧力で供給した。また、チューブ成形金型の金型温度は108℃とした。上記により金型先端部より押し出されたチューブ状の成形体は、吐出直後に大気圧に開放されることにより発泡し、発泡倍率が5倍に均一に発泡された内径114mm、外径124mmの発泡チューブ成形体を得た。
得られた発泡チューブ成形体を引取機にて引取りつつ、長尺カッター刃を有する切れ目成形装置を用いて、発泡チューブ成形体の長手方向に連続的に一筋の切れ目を形成した。
次いで、上記発泡チューブ成形体に設けられた切れ目を、拡径コアを用いて押し広げつつ、塩化ビニル樹脂パイプ(外径114mm、厚み6.6mm)の外面に被せて、発泡チューブ成形体が塩化ビニル樹脂パイプの外面に被覆された防音管状体を得た。
得られた防音管状体の外面に、線状低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製「UF240」、融点124℃、MFR2.1g/10分)100重量部と充填剤(硫酸バリウムが80%含有されたマスターバッチ、三福工業社製「MFP−RB」)100重量部との混合物を、表皮成形用押出機により150℃の条件で溶融混練しつつ、クロスヘッド金型を用いて押出被覆し、上記防音管状体の外面に更に樹脂層(厚さ2mm)が形成された表1に示す特性を有する防音管状体を得た。
(実施例5)
発泡剤供給部が設けられた押出機A(長田製作所社製、L/D:35)に、樹脂層成形用押出機Bに接続されたチューブ成形用二層金型Cを取り付け、チューブ状の発泡体からなる防音材と樹脂層を同時押出成形して、発泡倍率が1.5倍に均一に発泡された内径115mm、厚み1.5mmの発泡体の外面に厚み1mmの樹脂層が熱融着されたチューブ成形体を得た。
このとき、押出機Aには低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製「LF440HB」融点113℃、MFR2.8g/10分)100重量部と充填材(炭酸カルシウムが80%含有されたマスターバッチ、日東粉化工業社製「カルペットA」)100重量部との混合物を供給し加熱溶融(シリンダー温度120℃)しつつ押出する一方、発泡剤供給部には、ボンベから発泡剤として炭酸ガスを供給した。このとき炭酸ガスは冷却装置(設定温度5℃)を用いて冷却しつつ60kgf/cm2の圧力で供給した。押出機Bには低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製「LF440HB」融点113℃、MFR2.8g/10分)100重量部と充填剤(炭酸カルシウムが80%含有されたマスターバッチ、日東粉化工業社製「カルペットA」)100重量部との混合物を供給した。また、二層金型Cの
金型温度は108℃とした。
上記により得られたチューブ成形体を長さ2.6mに切り出し、その中に長さ2.6mの塩化ビニル樹脂パイプ(外径114mm、厚み6.6mm)を挿入して、塩化ビニル樹脂パイプの外面に上記チューブ成形体が被覆された表1に示す特性を有する防音管状体を得た。
(実施例6)
発泡剤供給部が設けられた押出機A(長田製作所社製、L/D:35)に、樹脂層成形用押出機Bに接続されたチューブ成形用二層金型Cを取り付け、チューブ状の発泡体からなる防音材と樹脂層を同時押出成形して、発泡倍率が2倍に均一に発泡された内径117mm、厚み2mmの発泡体の外面に厚み1mmの樹脂層が熱融着されたチューブ成形体を得た。
このとき、押出機Aには低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製「LF440HB」融点113℃、MFR2.8g/10分)100重量部と充填材(炭酸カルシウムが80%含有されたマスターバッチ、日東粉化工業社製「カルペットA」)50重量部との混合物を供給し加熱溶融(シリンダー温度120℃)しつつ押出する一方、発泡剤供給部には、ボンベから発泡剤として炭酸ガスを供給した。このとき炭酸ガスは冷却装置(設定温度5℃)を用いて冷却しつつ60kgf/cm2の圧力で供給した。押出機Bには低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製「LF440HB」融点113℃、MFR2.8g/10分)100重量部と充填剤(炭酸カルシウムが80%含有されたマスターバッチ、日東粉化工業社製「カルペットA」)100重量部との混合物を供給した。また、二層金型Cの金型温度は108℃とした。
上記により得られたチューブ成形体を長さ2.6mに切り出し、その中に長さ2.6mの塩化ビニル樹脂パイプ(外径114mm、厚み6.6mm)を挿入して、塩化ビニル樹脂パイプの外面に上記チューブ成形体が被覆された表1に示す特性を有する防音管状体を得た。
(実施例7)
発泡剤供給部が設けられた押出機A(長田製作所社製、L/D:35)に、樹脂層成形用押出機Bに接続されたチューブ成形用二層金型Cを取り付け、チューブ状の発泡体からなる防音材と樹脂層を同時押出成形して、発泡倍率が3倍に均一に発泡された内径119mm、厚み3mmの発泡体の外面に厚み1mmの樹脂層が熱融着されたチューブ成形体を得た。
このとき、押出機Aには低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製「LF440HB」融点113℃、MFR2.8g/10分)100重量部と充填材(炭酸カルシウムが80%含有されたマスターバッチ、日東粉化工業社製「カルペットA」)15重量部との混合物を供給し加熱溶融(シリンダー温度120℃)しつつ押出する一方、発泡剤供給部には、ボンベから発泡剤として炭酸ガスを供給した。このとき炭酸ガスは冷却装置(設定温度5℃)を用いて冷却しつつ60kgf/cm2の圧力で供給した。押出機Bには低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製「LF440HB」融点113℃、MFR2.8g/10分)100重量部と充填剤(炭酸カルシウムが80%含有されたマスターバッチ、日東粉化工業社製「カルペットA」)100重量部との混合物を供給した。また、二層金型Cの金型温度は108℃とした。
上記により得られたチューブ成形体を長さ2.6mに切り出し、その中に長さ2.6mの塩化ビニル樹脂パイプ(外径114mm、厚み6.6mm)を挿入して、塩化ビニル樹脂パイプの外面に上記チューブ成形体が被覆された表1に示す特性を有する防音管状体を得た。
(比較例1)
防音材として発泡倍率が40倍、厚み5mmの表1に示す特性を有するウレタン製発泡体シートを用いた。
(比較例2)
防音材として発泡倍率が10倍、厚み5mmの表1に示す特性を有する発泡スチロール製シートを用いた。
(比較例3)
比較例1のウレタン製発泡体シートを塩化ビニル樹脂パイプ(外径114mm、厚み6.6mm)の外面に被覆し表1に示す特性を有する防音管状体を得た。
(比較例4)
防音材として発泡倍率が30倍、厚み5mmの化学架橋ポリエチレン発泡体シートを、塩化ビニル樹脂パイプ(外径114mm、厚み6.6mm)の外面に被覆して表1に示す特性を有する防音管状体を得た。
上記実施例及び比較例について以下の評価を行った。評価結果は表1に示した。
(シート防音性能)
上記実施例1及び比較例1,2により得られたシート状の発泡体について、JIS A1409に準拠し、乾燥時及び吸水時(1時間水中浸漬後)の1000Hzにおける吸音率を求めた。
(管状体防音性能)
以下に示す試験用排水設備の管路として、上記実施例2〜7及び比較例3,4の乾燥時と吸水時(1時間水中浸漬後)の防音管状体を用い、便器内に油粘土とおがくずにより比重を0.95に調整した疑似汚物100gを投入しておき、壁から1m、床から1.2mの位置で精密騒音計(RION社製「NA−27」)を用いて洗浄開始から10秒間のLAMAX値(A特性、最大値)を測定した。
(試験用排水設備)
便器:TOTO社製「CS90B」(タンク「SH90BA」)
継手:積水化学社製塩化ビニル樹脂継手(呼び径100「DVDL90度エルボ」)
天井裏の横管の長さ:1.5m、2F床からの吊り具を継手との接続部付近に2箇所設置
縦管:2.6m、90cm程度の間隔で外壁からの支持
(管状体取扱性)
上記実施例2〜7及び比較例3,4の防音管状体について、上記管状体防音性能評価の際の施工時及び運搬時の取り扱い性を「良好」、「不良」で評価した。
Figure 2004287385
表1より明らかなように、本発明における実施例においては、良好な吸音性能を有し、吸水時にも吸音性能低下が少ないことが判明した。また、実施例5〜7においては取り扱い性にも優れていることが判明した。

Claims (10)

  1. 独立気泡率が65%以下、吸水率が3〜100%である発泡体からなることを特徴とする防音材。
  2. 発泡体が、炭酸ガス又は窒素ガスを発泡剤として発泡されたものであることを特徴とする請求項1記載の防音材。
  3. 発泡体を構成する材料が、非架橋ポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とする請求項1又は2記載の防音材。
  4. 発泡体を構成する材料が、樹脂100重量部に対し充填材5〜70重量部を含むものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の防音材。
  5. 管状成形体の外面に、請求項1〜4のいずれか1項記載の防音材が被覆されてなることを特徴とする防音管状体。
  6. 防音材の内径と管状成形体の外径との差が1〜5mmであることを特徴とする請求項5記載の防音管状体。
  7. 請求項5又は6記載の防音管状体の外面に、充填剤が含有された樹脂層が形成されてなることを特徴とする防音管状体。
  8. 樹脂層を構成する樹脂が、発泡体を構成する樹脂と同一の樹脂であることを特徴とする請求項7記載の防音管状体。
  9. 発泡体を構成する材料が充填材を含むものであって、該充填材が、樹脂層を構成する充填材と同一の物質であることを特徴とする請求項7又は8記載の防音管状体。
  10. 防音材と樹脂層が接着されてなることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項記載の防音管状体。

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