JP2004286593A - 平均温度測定センサならびにこれを用いたダミーウェハ及び温調装置 - Google Patents

平均温度測定センサならびにこれを用いたダミーウェハ及び温調装置 Download PDF

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Abstract

【課題】測定対象物の平均温度を応答性よく測定可能な、平均温度測定センサを提供する。
【解決手段】複数の白金抵抗体素子(19A−19E)を熱融着型の高分子シート(17)上に並べ、高分子シート(17)上にエッチング等の手段でパターニングされたセンサ内導線(12)によって互いに電気的に接続し、熱融着型の高分子シート(17)を上方から加熱して押さえつけることにより、高分子シート(17)同士を融着させた平均温度測定センサであり、白金抵抗体素子(19A−19E)の合成抵抗値を検出することによって、測定対象物の平均温度を検出することを特徴とする平均温度測定センサ、この平均温度測定センサを表面に固定したダミーウェハ(26)、及びこの平均温度測定センサを表面又は内部に固定した温調装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定対象物の平均温度を測定する平均温度測定センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体の製造工程の中に、ウェハを加熱/冷却して温度調整を行なう温度調整工程がある。
図13に、ウェハ46を温調する温調装置25の概略構成図を示す。図13において、例えば熱電素子やヒータなどを用いた温調プレート44の上部の突起45上にはウェハ46が搭載され、加熱/冷却の処理が施される。48は、温調を行なうコントローラである。
【0003】
このとき、温調プレート44への出力値と、ウェハ46の平均温度との関係を予め把握しておき、これに基づいて温調を行なう場合がある。
即ち、ウェハ46の代わりに、平均温度測定センサ41を温調プレート44上に載置して、温調プレート44にさまざまな指令信号を出力する。そして、どのような指令信号を出力すると、ウェハ46の平均温度がどのようになるかという関係を把握しておき、これに基づいて温調プレート44の制御を行なうようにするものである。
【0004】
図14に、従来技術として、非特許文献1における平均温度測定センサ41の平面図を示す。図14に示すように、平均温度測定センサ41は、複数の温度センサ40がダミーウェハ42上に接着されて構成されている。例えば温度センサ40が白金抵抗体で3導線式の場合には、温度センサ40には、それぞれ3本の外部リード線43が接続されている。これらの外部リード線43は、それぞれ検出器47に接続される。尚、簡単のために、外部リード線43と検出器47との接続は、1組のみで代表させている。
検出器47は、これらの温度センサ40の温度測定値に基づいて、ウェハ46の各位置の温度を検出し、この平均値を演算してウェハ46の平均温度を検出する回路を備えている。
【0005】
【非特許文献1】
センサレージャパン株式会社電子カタログ[平成15年2月28日検索]、インターネット<URL:http://www.sensarray.co.jp/p1840a.htm>
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術には、次に述べるような問題がある。
即ち、従来技術においては、複数の温度センサ40をダミーウェハ42上に並べ、すべての温度センサ40と検出器47との間を、外部リード線43で接続している。そのため、非常に多くの外部リード線43が必要となり、外部リード線43の断線やもつれといった問題があって、取り扱いが容易ではない。
【0007】
さらには、これらの外部リード線43を伝わって熱が漏れ、センサ40の温度が変動するのに加え、外部リード線43がそれぞれ熱容量を有しているため、平均温度測定センサ41全体の熱容量が大きなものとなって、温度測定が不正確になりやすい。
また、外部リード線43が束になってダミーウェハ42上に固定されていることも多く、そのような場合には、固定部の熱容量が大きくなり、近傍の温度測定が不正確になる。
【0008】
さらには、平均温度を測定するために、検出器47は、それぞれの温度センサ40の測定値を平均化演算しなければならず、少なからぬ時間を要する。特に、白金抵抗体を用いた温度センサは、測定値が正確ではあるが応答性は低いため、より時間がかかる。その結果、温調プレート44の温度を変化させた際の、ウェハ46の平均温度の瞬間的な変化を検出することが、いっそう困難となっている。
本発明は、上記の問題に着目してなされたものであり、測定対象物の平均温度を応答性よく測定可能な、平均温度測定センサを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、本発明の平均温度測定センサは、
電気的に接続された複数の抵抗体素子を備え、
その抵抗値に基づいて測定対象物の平均温度を測定している。
これにより、温度変化による抵抗体素子の抵抗値の変化が累積されるので、この抵抗値を測定することにより、測定対象物の平均温度が計測される。そして、例えば複数の温度センサの検出値に基づいて平均値を計算するのに比べ、応答性よく測定が可能である。
【0010】
また、本発明の平均温度測定センサは、
前記抵抗体素子を、平面上に並べている。
これにより、平面物体の表面の平均温度を、正確にかつ応答性よく測定でき、特にウェハの温調を行なう際に有効である。
【0011】
また、本発明の平均温度測定センサは、
前記抵抗体素子を高分子シート上に並べ、
抵抗体素子間を、高分子シート上にパターニングされたセンサ内導線によって接続している。
これにより、センサ内導線の厚みが薄くなるので、薄い平均温度測定センサを製造できる。
【0012】
また、本発明の平均温度測定センサは、
前記高分子シートが、熱融着型である。
これにより、接着剤が不要であるので、薄い平均温度測定センサを製造できるとともに、接着剤の熱容量に起因する平均温度測定の誤差が小さくなる。
【0013】
また、本発明の平均温度測定センサは、
前記抵抗体素子が、白金製である。
白金は、温度変化に対して、抵抗値が直線的に再現性よく変化し、しかも経時変化が小さいので、長期にわたって正確な平均温度の測定が可能である。
【0014】
また、本発明のダミーウェハは、
上記に記載の平均温度測定センサを、ウェハの表面に固定している。
これにより、ダミーウェハの平均温度を正確に、かつ応答性よく測定することが可能になるので、例えばこのダミーウェハを温調装置に搭載すると、温調装置の出力とダミーウェハの温度変化との関係を、より正確に知ることができる。そして、温調装置でウェハを温調する場合に、この関係に基づいて温調制御を行なえば、より正確な温調制御が可能となる。
【0015】
また、本発明の温調装置は、
上記に記載の平均温度測定センサを、温調装置の表面又は内部に固定している。
これにより、温調装置の現在の温度を正確に知ることができるので、例えば温調装置でウェハを温調するときにも、より正確な温調制御が可能である。また、ウェハが過熱したりすることも少ない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照しながら、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
まず、第1実施形態を説明する。図1は、第1実施形態に係る平均温度測定センサの平面図を示している。
図1において平均温度測定センサ11は、センサ内導線12を介して複数の白金抵抗体素子19A〜19Eを直列に溶接した、白金抵抗体モジュール10を備えている。白金抵抗体モジュール10は、後述するように、2枚のポリイミド等の樹脂シート17,17の間に挟まれている。21は、溶接の箇所である。
【0017】
各白金抵抗体素子19A〜19Eは、白金抵抗体モジュール10の合成抵抗が、JISで定められた温度測定用の抵抗値(例えば温度0度において100Ω)となるように構成されている。これは例えば、1本20Ωの白金抵抗体素子19A〜19Eを、5本直列接続することによって実現される。
【0018】
白金抵抗体モジュール10の一端部及び他端部は、外部の導線をハンダづけ等で接続するための、ターミナル20,20となっている。ターミナル20,20には、電流導入導線13,13を介して定電流電源15が接続され、これと並列に電圧測定導線14,14を介して、電圧測定器16が接続されている。尚、上記においては4導線式について説明したが、3導線式であってもよい。
定電流電源15から白金抵抗体モジュール10に所定の電流を流し、そのときの電圧値を電圧測定器16で測定することによって、白金抵抗体モジュール10の抵抗値を検出し、温度を測定する。
【0019】
このとき、白金抵抗体モジュール10の合成抵抗値は、それぞれの白金抵抗体素子19A〜19Eが配置されている場所の温度に対応した抵抗値RA〜REの和となる。従って、白金抵抗体モジュール10の合成抵抗値を測定することにより、白金抵抗体モジュール10が接触している測定対象物の平均温度を検出することが、可能となっている。
【0020】
図2、図3は、いずれも平均温度測定センサ11の製造方法を示す説明図であり、平均温度測定センサ11の断面を示している。
図2に示すように、加熱すると接着力を有する熱融着型のポリイミドシート17(例えば宇部興産(株)社製 製品名UPILEX−S)の表面には、蒸着や溶着等の手段によって、良導電性の金属薄膜(例えば10〜25μm)が形成されている。金属薄膜の材質としては、例えば銅、ステンレス、ニッケル、金、又は銀等が好適である。この金属薄膜にエッチングを施すことにより、センサ内導線12のパターンを形成する。
【0021】
次に、形成されたセンサ内導線12の端部に、線状の白金抵抗体素子19A〜19Eを、ハンダづけやスポット溶接により固定する。
【0022】
そして、図3に示すように、上方から熱融着型のポリイミドシート17をかぶせ、加熱しながら押さえつけることにより、ポリイミドシート17,17同士を融着する。
これにより、厚さ約200μmと非常に薄型の、平均温度測定センサ11が構成される。
【0023】
尚、センサ内導線12のパターニング方法としては、スクリーン印刷によって行なってもよく、ポリイミドシート17のパターン以外の場所をマスキングし、これに蒸着してもよい。
【0024】
次に、平均温度測定センサ11を表面に固定した、平均温度測定用のダミーウェハ26について、説明する。
図4に、平均温度測定用のダミーウェハ26の断面図を示す。ダミーウェハ26を製造する場合には、エッチング等によって予めセンサ内導線12のパターンを形成した熱融着型ポリイミドシート17を、加熱しながら押さえつけることにより、ウェハ46表面に固定する。そして、センサ内導線12に白金抵抗体素子19A〜19Eをハンダづけやスポット溶接によって固定し、その上から熱融着型のポリイミドシート17をかぶせ、加熱しながら押さえつけて融着させる。
【0025】
このような平均温度測定用のダミーウェハ26を、図13に示したように、ウェハ46の代わりに温調プレート44上に載置する。
そして、コントローラ48から温調プレート44に指令を出力し、温調プレート44への出力信号と、ダミーウェハ26の平均温度との関係を把握する。これにより、温調プレート44にウェハ46を載置した場合に、ウェハ46の温度を正確に制御できるようにする。
【0026】
以上説明したように、第1実施形態によれば、白金抵抗体素子19A〜19Eを直列に接続して、平均温度測定センサ11を形成している。これにより、各温度センサ40の検出値を平均演算するのに比べて、短時間で平均温度を測定することが可能であり、瞬間的な平均温度の変化を測定することができる。
【0027】
またこれにより、白金抵抗体素子19A〜19Eごとに外部リード線が必要であった従来技術と異なり、白金抵抗体モジュール10と外部とを接続する線が、飛躍的に少なくなる(4導線式の場合は4本、3導線式の場合は3本)。
その結果、外部リード線の断線やもつれといった問題が少なくなり、平均温度測定センサ11の取り扱いが容易になるとともに、外部リード線を伝わって熱が逃げたりすることも少なくなるので、平均温度の測定精度が向上する。
【0028】
また、熱融着型のポリイミドシート17,17の間に、白金抵抗体モジュール10を挟み、加熱して押さえつけることにより、融着している。これにより、接着剤等を用いる必要がなく、非常に薄型のものを製作することが可能となっている。また、接着剤などの熱容量が殆んどないので、平均温度測定センサ11の熱容量が小さくなり、温度測定が正確になる。
【0029】
次に、第2実施形態について、説明する。
図5に、第2実施形態に係る平均温度測定センサ11の平面図を示す。図5に示すように、平均温度測定センサ11は、ポリイミドシート17,17の周辺部に配置された白金抵抗体素子19A〜19Dと、略中央部に配置された白金抵抗体素子19Eとを、直列に接続している。
これにより、測定対象物の中央部をも含めた平均温度を、応答性よく測定することができるようになっている。
【0030】
またこのとき、略中央部に配置された白金抵抗体素子19Eの抵抗値REと、他の白金抵抗体素子19A〜19Dの抵抗値RA〜RDとを、すべて同一にしてもよいが、そのようにすると、略中央部の温度の平均温度に与える影響が小さくなる。
そのため、略中央部の白金抵抗体素子19Eの抵抗値REを、他の抵抗値RA〜RDに対して、重みづけを大きくすると尚よい。例えば白金抵抗体モジュール10の合成抵抗値を100Ωとした場合、RE=50Ω、RA〜RD=12.5Ωとすることにより、略中央部の温度と周辺部の温度とが、それぞれ平均温度に与える影響を、略同一にすることができる。
【0031】
図6に、第2実施形態に係る平均温度測定センサ11の、他の構成例を示す。図6において、平均温度測定センサ11は、ポリイミドシート17,17の中心部、中間部、及び外周部にそれぞれ配置された白金抵抗体素子19A,19B,19Cを、直列に接続している。
これにより、測定対象物の代表長さ方向(この場合は、ウェハの半径方向)の平均温度を、応答性よく測定できる。そしてこの際に、白金抵抗体素子19A,19B,19Cをすべて同一にすれば、各々の部位の抵抗値による平均温度への寄与度を、それぞれ等しくすることができる。
【0032】
次に、第3実施形態について説明する。
図7に、第3実施形態に係る平均温度測定センサ11の平面図を示す。図7において、平均温度測定センサ11は、白金抵抗体素子19A〜19Eを並列に接続したものを、直列に接続して構成されている。
このとき、左端部の、並列に接続された5個の白金抵抗体素子19A〜19Eの抵抗値RA〜REは、いずれも125Ωとなっている。その結果、白金抵抗体素子19A〜19Eの合成抵抗は25Ωとなる。これを、4個直列に接続することにより、白金抵抗体モジュール10全体の合成抵抗値は、100Ωとなる。
【0033】
尚、並列に接続された5個の白金抵抗体素子19A〜19Eのみで、白金抵抗体モジュール10を構成してもよい。即ち、白金抵抗体素子19A〜19Eは、必ずしも直列に接続される必要はない。
この場合、白金抵抗体モジュール10全体の合成抵抗値を100Ωとするために、白金抵抗体素子19A〜19Eの抵抗値RA〜REは、いずれも500Ωとなる。
【0034】
第3実施形態によれば、少なくとも一部の白金抵抗体素子19A〜19Eを、並列に接続している。これにより、大きな抵抗値を有する白金抵抗体素子19A〜19Eを用いて、所定の合成抵抗値を有する白金抵抗体モジュール10を構成することが可能である。大きな抵抗値の白金抵抗体素子19A〜19Eは、小さな抵抗値の白金抵抗体素子19A〜19Eに比べ、製造が容易であるとともに、抵抗値の誤差が小さくなる。従って、平均温度の測定を、より正確に行なえる。
【0035】
一例として図7においては、20個の白金抵抗体素子19A〜19Eを用いている。これらすべてを直列に接続して、100Ωの合成抵抗値を得ようとすれば、それぞれの白金抵抗体素子19A〜19Eの抵抗値はRA〜REは、5Ωとなり、このような小さな抵抗値の白金抵抗体素子19A〜19Eを、精度良く製造することは困難である。
これに対し、図7に示したように白金抵抗体素子19A〜19Eの並列接続を併用することにより、各抵抗値が125Ωとなり、製作が容易となる。
【0036】
また、同様の理由で、多数の白金抵抗体素子19A〜19Eを用いて所定の合成抵抗値を実現することになるため、温度の測定箇所が多くなる。その結果、局所的な温度変化も検出することができ、測定対象物全体の温度を正確に反映した平均温度を測定することが可能となっている。
【0037】
次に、第4実施形態について、説明する。
図8に、第4実施形態に係る平均温度測定センサ11の平面図を示す。図8においては、測定対象物を複数(ここでは5つ)の平均温度測定エリア22A〜22Eに分割している。そして、それぞれの平均温度測定エリア22A〜22Eに対して白金抵抗体モジュール10を設け、平均温度測定エリア22A〜22Eごとに平均温度を測定するようにしている。尚、ターミナル20外の検出器47や電圧測定器16等は図示を省略する。
【0038】
即ち、例えば測定対象物に風などが当たると、略中央部の平均温度測定エリア22Eの温度と、周辺部の平均温度測定エリア22A〜22Dの温度とに、差が生じることがある。また、周辺部の平均温度測定エリア22A〜22Dの中でも、温度が異なることがある。
従って、測定対象物の平均温度測定エリア22A〜22Eを分割し、各平均温度測定エリア22A〜22Eに対して個別に平均温度を測定することにより、測定対象物の温度変化を、より正確に検出することが可能となっている。このとき、平均温度測定エリア22A〜22Eを、同心円状に多重に構成してもよい。
【0039】
また図9に示すように、ウェハ46やダミーウェハ26等の被温調物体を搭載する温調プレート44(図13参照)をも、複数の温調エリア23A〜23Eに分割する。そして、各温調エリア23A〜23Eに対して、検出器47から個別に温調制御を行なうようにすると、なおよい。
これにより、各平均温度測定エリア22A〜22Dに対し、それぞれの平均温度に基づいて温調を行なえるので、一部の平均温度測定エリア22A〜22Eの温度が変化しても、被温調物体の全体を所定の目標温度に温調することができる。さらには、被温調物体の一部のみを、他の部分とは異なる温度に温調することも可能である。
【0040】
次に、第5実施形態について、説明する。
図10に、第5実施形態に係る平均温度測定センサ11を用いた温調装置25の平面図を示す。図10において、温調装置25は、ポリイミドシート17,17間に、白金抵抗体モジュール10と、帯状のヒータ24,24とを挟んでいる。帯状のヒータ24,24は、例えば白金抵抗体モジュール10の外周側及び内周側に配置されており、例えばセンサ内導線12と同様に、溶着及びエッチングや蒸着等によって形成される。
【0041】
検出器47は、白金抵抗体モジュール10によって、ポリイミドシート17,17の平均温度を測定する。そして、これに基づいて、ヒータ24,24に指令信号を出力して、温調装置25の平均温度が所定の加熱温度になるように温調制御する。
【0042】
即ち、このような場合には、加熱源であるヒータ24,24の平均温度を正確に制御するために、平均温度測定センサ11を用いている。また、ヒータ24,24の温度が、過熱とならないように、平均温度測定センサ11で監視することもできる。
尚、このようにヒータ24,24及び平均温度測定センサ11を間に挟んだポリイミドシート17,17を、金属等の適当な材質のプレートの表面に固定したり内部に埋め込んだりしたものを、温調装置25として用いてもよい。
【0043】
図11に、このような温調装置25を用いて、ウェハ46の温調を行なう場合の説明図を示す。図11に示すように、コントローラ48は温調装置25に指令信号を出力し、そのときの温調装置25の温度に基づき、ウェハの平均温度を推測する。
そして、温調装置25が所定の加熱温度となるように制御することにより、ウェハ46を所定の目標温度に温調する。
【0044】
尚、白金抵抗体モジュール10と、ヒータ24,24とは、すべてが2枚の熱融着型ポリイミドシート17,17の間に挟まれると限られるものではない。
例えば、ポリイミドシート17を3層にして、1層目のポリイミドシート17と2層目のポリイミドシート17との間に白金抵抗体モジュール10を挟み、2層目のポリイミドシート17と3層目のポリイミドシート17との間に、ヒータ24,24を挟むようにしてもよい。
また、一層のポリイミドシート17上に、ヒータ24及びセンサ内導線12が、予めエッチング等によりパターニングされ、そこへ白金抵抗体19を後づけで溶接するようにして、一層のみで構成されてもよい。
【0045】
次に、第6実施形態について、説明する。
図12に、第6実施形態に係る温調装置25を用いて、ウェハ46の温調を行なう場合の説明図を示す。図12において、熱電素子やヒータなどを用いた温調プレート44の上部には、上記第1実施形態〜第4実施形態に係る平均温度測定センサ11が貼付されている。平均温度測定センサ11の上部に設けられた突起45上には、ウェハ46が載置されている。
コントローラ48は、この平均温度測定センサ11の検出値に基づいて、温調プレート44の平均温度を測定する。そして、これに基づいてウェハ46の平均温度を推測し、ウェハ46が所定の目標温度になるように温調制御を行なう。
【0046】
例えば、温調プレート44が熱電素子によって温調を行なう場合、熱電素子の電極の真上等の直近部と、電極の間等とでは温度が異なってしまう。そのため、温調プレート44上に温度センサを設置したとしても、その平均温度を正確に測定するためには、多数の温度センサが必要となる。
これに対し、第6実施形態によれば、簡単な構成で、温調プレート44の平均温度を応答性よく検出することができるので、ウェハ46の温調制御を正確に行なうことが可能である。
【0047】
尚、第5、第6実施形態において、ウェハ46の代わりに、表面に平均温度測定センサ11を付着させたダミーウェハ26を設置してもよい。そして、温調プレート44や温調装置25の平均温度と、ダミーウェハ26の平均温度との関係を把握し、これに基づいてウェハ46の温調制御を行なうようにするとよい。
【0048】
尚、以上の説明において、センサ内導線12の抵抗値は0であるように説明したが、実際にはわずかな抵抗値を有している。そのため実際には、白金抵抗体素子19A〜19Eの抵抗値RA〜REと、センサ内導線12の抵抗値とを合わせた合成抵抗値が、100Ωとなるように各白金抵抗体素子19A〜19Eの抵抗値を選択する。或いは、合成抵抗値を精密に調整するため、センサ内導線12の長さを増減したり太さを変更できるように、バッファ部を予め設けておいて、必要に応じて調整してもよい。
【0049】
或いは、センサ内導線12を介さずに、複数の白金抵抗体素子19A〜19E同士を溶接することによって、白金抵抗体モジュール10を構成してもよい。さらには、抵抗値が100Ωとなる、長い白金抵抗体素子によって白金抵抗体モジュール10を構成してもよい。
【0050】
また、白金抵抗体モジュール10の合成抵抗値を、100Ωとして説明したが、JISの白金抵抗体における測定方法で定められている値であればよく、例えば1000Ωなどでもよい。或いは、この目的に特化した検出器47を用いるならば、合成抵抗値を任意に定めてもよい。
【0051】
また、白金抵抗体モジュール10を、熱融着型ポリイミドシート17,17の間に挟むようにしたが、これに限られるものではない。即ち、ポリイミドシート17,17同士は接着してもよく、白金抵抗体モジュール10は、他の材質のシートや板の間に挟んでもよい。
【0052】
また、白金抵抗体モジュール10として、例えば素早い応答性が不要な場合には、従来型のガラス封入タイプやセラミックタイプの白金抵抗体センサを直列に接続し、これを平面上に接着配置すれば、同様な機能と効果が期待できる。
さらには、抵抗体素子としては白金が最も好適であるが、これに限られるものではなく、抵抗値が温度依存性を有するものであればよい。
さらには、抵抗体素子を、1つの平面上に並べるように説明したが、多層に並べてもよく、曲面上に並べるようにしてもよい。
【0053】
また、センサ内導線12は、必ずしもパターニングによって形成される必要はなく、例えばリボン箔等を溶接して形成してもよいし、絶縁コーティングの施された銅ワイヤを用いてもよい。
さらには、ポリイミドシートに限られるものではなく、他の高分子シートでもよい。
【0054】
また、複数の白金抵抗体素子19の抵抗値を、任意に設定することにより、特定の部位における重みづけが可能となる。即ち、全抵抗値を同じ値とするならば、それぞれの白金抵抗体素子19の固定された部位の温度が、均等に平均温度に寄与する。また、それぞれの白金抵抗体素子19のうち、特定の白金抵抗体素子19を大きくするならば、その白金抵抗体素子19の固定された部位の温度が、平均温度により大きく寄与することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る平均温度測定センサの平面図。
【図2】平均温度測定センサの製造方法を示す説明図。
【図3】平均温度測定センサの製造方法を示す説明図。
【図4】ダミーウェハの断面図。
【図5】第2実施形態に係る平均温度測定センサの平面図。
【図6】第2実施形態に係る平均温度測定センサの他の構成例を示す平面図。
【図7】第3実施形態に係る平均温度測定センサの平面図。
【図8】第4実施形態に係る平均温度測定センサの平面図。
【図9】温調プレートの平面図。
【図10】第5実施形態に係る平均温度測定センサを用いた温調装置の平面図。
【図11】第5実施形態に係る温調装置を用いてウェハの温調を行なう場合の説明図。
【図12】第6実施形態に係る温調装置の説明図。
【図13】ウェハの温度調整装置の概略構成図。
【図14】従来技術におけるウェハの平均温度測定センサの平面図。
【符号の説明】
10:白金抵抗体モジュール、11:平均温度測定センサ、12:センサ内導線、13:電流導入導線、14:電圧測定、15:定電流電源、16:電圧測定器、17:熱融着型ポリイミドシート、19:白金抵抗体素子、20:ターミナル、21:溶接、22:平均温度測定エリア、23:温調エリア、24:ヒータ、25:温調、40:温度センサ、41:平均温度測定センサ、42:ウェハ43:外部リード線、44:温調プレート、45:突起、46:ウェハ、47:検出器、48:コントローラ。

Claims (6)

  1. 電気的に接続された複数の抵抗体素子(19A−19E)を備え、
    その抵抗値に基づいて測定対象物の平均温度を測定することを特徴とする平均温度測定センサ。
  2. 前記抵抗体素子(19A−19E)を高分子シート(17)上に並べ、
    抵抗体素子(19A−19E)間を、高分子シート(17)上にパターニングされたセンサ内導線(12)によって接続したことを特徴とする、請求項1記載の平均温度測定センサ。
  3. 前記抵抗体素子(19A−19E)を、平面上に並べたことを特徴とする、請求項1又は2記載の平均温度測定センサ。
  4. 前記高分子シート(17)が、熱融着型であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の平均温度測定センサ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の平均温度測定センサを、ウェハの表面に固定したことを特徴とするダミーウェハ。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の平均温度測定センサを、表面又は内部に固定したことを特徴とする温調装置。
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