JP2004286081A - 電動機の軸受用潤滑油の封止構造 - Google Patents

電動機の軸受用潤滑油の封止構造 Download PDF

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Abstract

【課題】機械的な摺動部材による封止を用いずに、オイルシールから漏れた潤滑油が軸方向に漏れるのを防ぐとともに、潤滑油の劣化を防ぐことができる電動機の軸受用潤滑油の封止構造を提供することを目的とする。
【解決手段】軸4とハウジング3との間にオイルシール5からハウジング3の端面に向かって漏れる潤滑油2の流路9が形成され、軸1及びハウジング3に、流路9に漏れた潤滑油2を吸収するリング形状の軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bを、隙間13を形成し、対向させて設け、ハウジング3に、油供給孔6と、この油供給孔6から供給された潤滑油2を抜き取るための油抜孔7と、ハウジング3の外方に貫通する排出孔11とを設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、モータ等の電動機の軸受に用いられる潤滑油を封止する軸受用潤滑油の封止構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
モータ等の電動機の主軸は、使用時に高速回転する。従って、このような主軸は、ハウジング内に転がり軸受等の軸受で回転自在に支持すると共に、軸受内部に、十分な潤滑油を供給する必要がある。
【0003】
軸受内部に潤滑油を供給する潤滑装置として、ハウジング内にグリース等の潤滑油を蓄える保油空間と、保油空間から軸受内部に連通するノズル孔とを設け、保油空間に圧力を加えることによって、間欠的あるいは連続的に適量の潤滑油を軸受内部に供給するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−161922号公報(第3頁−第5頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、長時間使用している間に、供給される潤滑油(グリース)の低粘度のベースオイルが遊離して、ハウジング側と主軸側との摺動部における隙間から漏れだし、主軸端に設けられたプーリや他の部品に対して悪影響を及ぼすという問題がある。
【0006】
また、摺動部にOリング等のシール部材を用いた場合、摩耗あるいは劣化のために定期的に交換する必要があり、メンテナンス作業が煩雑になるという問題がある。
【0007】
さらに、長期間の使用によって劣化した潤滑油が内部に溜り、劣化した潤滑油を除去するために軸受の解体、組立の作業が必要になるという問題がある。
【0008】
この発明は上記のような問題を解決するものであり、軸とハウジングとの機械的な摺動による封止構造を用いずに、オイルシールから漏れた潤滑油が軸方向へ漏れるのを防ぎ、さらに、潤滑油の劣化を防ぐことができる電動機用軸受の潤滑油の封止構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電動機の軸受用潤滑油の封止構造は、ハウジングと、上記ハウジングに軸受を介して支持され、上記ハウジング内で回転する軸と、上記軸受に潤滑油を供給する油供給孔と、上記軸方向における上記潤滑油の漏れを封止するオイルシールとを備えた電動機における軸受用潤滑油の封止構造において、
上記軸と上記ハウジングとの間に上記オイルシールから上記ハウジングの端面に向かって上記潤滑油が漏れる流路が形成され、
上記軸に、上記オイルシールから漏れ出た潤滑油を吸収するリング形状の第1の吸収部材を設け、
上記ハウジングに、上記油供給孔とこの油供給孔から供給された潤滑油を抜き取るための油抜孔と、上記流路から外部に貫通する排出孔と、上記第1の吸収部材と隙間を形成して対向し、上記オイルシールから漏れ出た潤滑油を吸収するリング形状の第2の吸収部材を設けたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における潤滑油の封止構造を示す断面図、図2は、図1において、排出孔の内周側に油保持部を設けた場合を示す断面図である。
【0011】
同図に示したように、軸受1の軸方向端部に、オイルシール5が設けられている。オイルシール5はハウジング3に固定され、先端側が回転する軸4と摺動するように設けられ、軸4の中心軸方向における軸受1からの潤滑油の漏れを抑制する。
【0012】
オイルシール5としては、リップシール、メカニカルシールを用いることができ、また、シールが内包された密閉型の玉軸受1を用いてもよい。
【0013】
軸受1を保持するハウジング3には、潤滑油2を軸受1に供給するための油供給孔6と、定期的に劣化した潤滑油2を排出するための油抜孔7と、油供給孔6及び油抜孔7それぞれの蓋8を設けており、軸受1の組立体を分解することなく潤滑油2を交換できるようにしている。
【0014】
潤滑油2の交換は、油抜孔7の蓋8を外して古い潤滑油を油抜孔7から排出し、次に、新しい潤滑油を油供給孔6から供給する。また、粘度が高いグリースを交換する場合は、蓋8を外して、油供給孔6からグリースを押し込み、古いグリースが油抜孔7から押し出されて新しいグリースが油抜孔7から排出されるまでグリースを油供給孔6から押し込む。また、油抜孔7から吸引して古い潤滑油を排出して、新しい潤滑油を油供給孔6から供給することによって、簡便に潤滑油を交換することも可能である。
【0015】
長期間の使用によって、オイルシール5の性能が劣化した場合には、オイルシール5から漏れた潤滑油2が軸4の軸端に向かう流路9に沿って流れる。
【0016】
この発明では、軸4及びハウジング3に、オイルシール5から流路9へ漏れ出た潤滑油2を吸収する多孔質材料からなるリング形状の軸側吸収部材(第1の吸収部材)10a及びハウジング側吸収部材(第2の吸収部材)10bを取り付け、流路9を取り囲むようにしている。軸側吸収部材10aとハウジング側吸収部材10bとの間には隙間13があり、軸側吸収部材10aは、ハウジング側吸収部材10bと非接触で回転する。
【0017】
また、ハウジング側吸収部材10bとオイルシール5との間に、ハウジング3の流路9側から外部に貫通する排出孔11を設けている。
【0018】
オイルシール5から漏れた潤滑油2は一部分が排出孔11を通って、排出孔11の外側に接続された図示していないチューブから、所定の貯留部に排出され、漏れた潤滑油2の他部分は、軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bに吸収され、電動機の熱によって乾燥される。
【0019】
また、図2に示したように、油保持部12を設けた場合は、オイルシール5から漏れた潤滑油2は大部分が一旦、油保持部10に保持され、排出孔11を通って、排出孔11の外側に接続された図示していないチューブから、所定の貯留部に排出され、漏れた潤滑油2の他部分は、軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bの毛細管作用によって吸収される。
【0020】
油保持部12は、漏れた潤滑油2を一旦保持し、保持された潤滑油2は排出孔11から排出されるので、潤滑油2が多量に漏れた場合に、軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bに到達する潤滑油2の量を減らすことができ、軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bによる封止の信頼性を向上させることができる。
【0021】
多孔質材料からなる軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bには、焼結金属、セラミック、多孔性プラスチック等を使用することができる。
【0022】
軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bに吸収された潤滑油2は、電動機の運転中における温度上昇によって、気化成分が時間の経過とともに気化して大気に放出される。
【0023】
以上のように、この実施の形態ではハウジング3に軸受1へ潤滑油を供給する油供給孔6と潤滑油を排出する油抜孔7とを設けたので、定期的に劣化した潤滑油を油抜孔7から排出し、油供給孔6から新しい潤滑油を軸受1へ供給することによって、軸受1の組立体を分解することなく潤滑油を交換でき、メンテナンスコストを低減することができる。
【0024】
また、オイルシール5から流路9に漏れ出た潤滑油2の一部分を排出孔11からハウジング3の外側に排出し、残る他部を軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bで吸収し、乾燥するようにしたので、軸4とハウジング3との間で機械的に摺動する封止構造を用いることなく、軸方向への潤滑油の漏れを防ぐことができる信頼性の高い封止構造とすることができる。
【0025】
実施の形態2.
図3及び図4は、この発明の実施の形態2における潤滑油の封止構造を示す断面図であり、図において、上記実施の形態1と同一符号は、同一部分または相当部分を示している。
【0026】
上記実施の形態1では、ハウジング側吸収部材10bの内周面が、ハウジング3の内周面と同じレベルにあるが、この実施の形態では、図3及び図4に示したように、ハウジング側吸収部材10bの内周面を、ハウジング3の中心軸方向端面近傍における内周面より突出させ、流路9に漏れ出た潤滑油2を堰止めるようにしている。
【0027】
ハウジング側吸収部材10bによって堰止められた潤滑油2は、大部分が油保持部12に捕捉されて、排出孔11からハウジング3の外部へ排出される。
【0028】
図3においては、ハウジング側吸収部材10bの内周面が軸側吸収部材10aの外周面と対向するようにしているのに対して、図4においては、ハウジング側吸収部材10bの中心軸方向端面が軸側吸収部材10aの中心軸方向端面と対向するようにハウジング側吸収部材10bの内周面から突出させ、潤滑油2を堰止めるようにするとともに、流路9の経路を複雑にしている。
【0029】
このように、流路9の経路を複雑にすることによって、例えば、軸4が高速回転して潤滑油2がミスト状になっても、ハウジング側吸収部材10b及び軸側吸収部材10aに吸収されるので、軸方向にミスト状の潤滑油2が漏れ出ないようにすることができる。また、電動機の運転状態や使用環境によって高温になり、潤滑油の粘度、表面張力が小さくなって、潤滑油が流れ易くなっても、漏れを防止することができる。
【0030】
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3における潤滑油の封止構造を示す断面図であり、図において、上記実施の形態1と同一符号は、同一部分または相当部分を示している。
【0031】
上記実施の形態1及び2では、横置型の電動機における潤滑油の封止構造について述べたが、縦置型の電動機においても同様の潤滑油の封止構造を適用することができる。
【0032】
図5に示したように、軸受1を保持するハウジング3には、潤滑油2を軸受1に供給するための油供給孔6と、定期的に劣化した潤滑油2を排出するための油抜孔7とを設け、油供給孔6及び油抜孔7それぞれに蓋8をしている。
【0033】
縦置型の電動機の場合には、軸側吸収部材10aの流路9内の面を中心軸方向に対して傾斜させて、オイルシール5から漏れ出た潤滑油2が下方に落下し易くする。また、ハウジング側吸収部材10bは、中心軸方向端面が軸側吸収部材10aの中心軸方向端面と対向、かつ、非接触とし、軸側吸収部材10aと対向する面を中心軸方向に対して傾斜させて、軸側吸収部材10aから落下した潤滑油2を一旦保持できる油保持部12を形成する。
【0034】
オイルシール5から大量に潤滑油が漏れ出した場合、漏れ出した潤滑油2は、軸側吸収部材10aの傾斜面を伝わって下方に落下し、ハウジング側吸収部材10bの油保持部12で一旦保持された後、排出孔11からハウジング3の外部へ排出され、軸方向に漏れ出ることはない。
【0035】
この実施の形態によれば、ハウジング3に軸受1へ潤滑油を供給する油供給孔6と潤滑油を排出する油抜孔7とを設けたので、定期的に劣化した潤滑油を油抜孔7から排出し、油供給孔6から新しい潤滑油を軸受1へ供給することによって、軸受1の組立体を分解することなく潤滑油を交換でき、メンテナンスコストを低減することができる。
【0036】
また、オイルシール5から流路9に漏れ出た潤滑油2を受ける軸側吸収部材10aと、軸側吸収部材10aから落下する潤滑油2を受けるハウジング側吸収部材10bとは非接触であるので、軸4とハウジング3との間で機械的に摺動させる封止構造を用いることなく、オイルシール5から漏れ出した潤滑油2を封止することができる信頼性の高い封止構造とすることができる。
【0037】
実施の形態4.
図6は、この発明の実施の形態4における潤滑油の封止構造を示す断面図であり、図において、上記実施の形態1と同一符号は、同一部分または相当部分を示している。
【0038】
上記実施の形態1ないし3では、軸4が回転する電動機の潤滑油の封止構造を説明したが、軸4が固定され、ハウジング3が回転する電動機についても同様の封止構造を適用できる。
【0039】
図6に示したように、ハウジング3に油供給孔6と油抜孔7を設け、軸4及びハウジング3に、オイルシール5から流路9へ漏れ出た潤滑油2を吸収するリング形状の軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bを取り付け、軸側吸収部材10aに、中心軸方向に対して傾斜した排出孔11を設けている。
【0040】
この実施の形態によれば、ハウジング3に油供給孔6と油抜孔7を設けることによって、定期的に劣化した潤滑油を油抜孔7から排出し、油供給孔6から新しい潤滑油を軸受1へ供給することによって、軸受1の組立体を分解することなく潤滑油を交換でき、メンテナンスコストを低減することができる。
【0041】
また、オイルシール5から流路9に漏れ出た潤滑油2の一部分を排出孔11からハウジング3の外側に排出し、残る他部を軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bで吸収するようにしたので、軸4とハウジング3との間で機械的に摺動させることなく、軸方向への潤滑油の漏れを防ぐことができる信頼性の高い封止構造が得られる。
【0042】
実施の形態5.
図7は、この発明の実施の形態5における潤滑油の封止構造を示す断面図であり、(a)は軸が回転する電動機、(b)はハウジングが回転する電動機である。図において、上記実施の形態1と同一符号は、同一部分または相当部分を示している。
【0043】
上記実施の形態1ないし4では、軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bに吸収された潤滑油を電動機の運転時における温度上昇を利用して乾燥するようにしている。
【0044】
この実施の形態においては、図7に示したように、軸4に空気の流路となる軸溝15を形成し、軸溝15を介して外部の空気を吸引するファン14を設けている。
【0045】
ファン14は、軸が回転する電動機(a)の場合にはハウジング3側に固定し、ハウジングが回転する電動機(b)の場合は軸4側に固定する。
【0046】
この実施の形態によれば、軸側吸収部材10aとハウジング側吸収部材10bとに隙間13から吸引され、流路9、軸溝15を通ってファン14から排出される電動機外部の空気によって、軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bに吸収された潤滑油2が短時間で乾燥されるので、漏れ量が多い場合でも、潤滑油2の漏れを防止することができる。
【0047】
実施の形態6.
図8は、この発明の実施の形態6における封止構造を示す断面図(a)及び側面図(b)、図9は、フィンの形状を示す平面図であり、図において、上記実施の形態1と同一符号は、同一部分または相当部分を示している。
【0048】
上記実施の形態5では、外部の空気を吸引して排出する経路を設け、軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10b表面に空気を流通させたが、この実施の形態においては、図8に示したように、回転部材16を軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bと対向するように軸4に固定する。
【0049】
回転部材15の軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bと対向する側には、半径方向にフィン17を設けている。
【0050】
この実施の形態によれば、回転部材15の回転によって、軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bはフィン17から風圧を受け、軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bに吸収された潤滑油2が短時間で乾燥され、潤滑油2の気化成分は回転部材15の外周側へ排出されるので、多量の漏れがある場合でも、潤滑油2の漏れを防止することができる。
【0051】
また、回転部材15及びフィン17は板で構成する等により、小型で簡単な構造とすることができる。
【0052】
また、軸の回転方向が一方向に限定される場合は、図9に示したように、フィン17を螺旋形状にすることによって発生する風圧を大きくすることができ、軸側吸収部材10a及びハウジング側吸収部材10bに吸収された潤滑油を短時間で乾燥することができる。
【0053】
実施の形態7.
図10は、この発明の実施の形態7における潤滑油の封止構造を示す断面図であり、図において、上記実施の形態1と同一符号は、同一部分または相当部分を示している。
【0054】
この実施の形態では、ハウジング3の端面に凹部を形成して、この凹部にヒータ18を埋め込んでいる。
【0055】
ヒータ18として、リボンヒータ、電熱線をアルミニウム等の金属に埋め込んだ埋込みヒータ、面状のラバーヒータ等を用いることができる。
【0056】
ハウジング側吸収部材10bに吸収された潤滑油2は、直接、ヒータ18の熱によって、定期的に乾燥される。軸側吸収部材10aに吸収された潤滑油2は、ヒータ18によって直接、乾燥されないが、ヒータ18によって加熱されたハウジング3及びハウジング側吸収部材10bの輻射熱によって乾燥される。
【0057】
この実施の形態によれば、ヒータ18によって、吸収された潤滑油2を短時間で乾燥することができるので、潤滑油の漏れ量が多い場合にも潤滑油2の漏れを防止することができる。
【0058】
実施の形態8.
図11は、この発明の実施の形態8における潤滑油の封止構造を示す断面図であり、図において、上記実施の形態1と同一符号は、同一部分または相当部分を示している。
【0059】
図11に示したように、この実施の形態では、ヒータ18と漏れセンサ19を併用している。漏れセンサ19はオイルシール5の近傍に設置する。
【0060】
潤滑油2の漏れセンサ19として、光の反射強度変化を利用した光学式センサ、潤滑油2による抵抗変化を利用した抵抗式センサ等を用いることができる。
【0061】
オイルシール5から潤滑油2が漏れ出すと、漏れセンサ19で検出され、ヒータ18に通電され、吸収された潤滑油2が乾燥されて、漏れが防止される。
【0062】
この実施の形態によれば、漏れセンサ19で潤滑油の漏れを検出してヒータ18に通電するので、ヒータ18の消費電力を節約することができる。
【0063】
なお、上記実施の形態6において、この実施の形態8の漏れセンサ19を併用し、漏れセンサ19で潤滑油の漏れを検出したときに回転部材16を回転させることもできる。
【0064】
また、上記実施の形態4ないし8では、横置型の電動機について説明したが、縦置型の電動機にも適用することができるものである。
【0065】
【発明の効果】
この発明に係る電動機の軸受用潤滑油の封止構造によれば、ハウジングと、上記ハウジングに軸受を介して支持され、上記ハウジング内で回転する軸と、上記軸受に潤滑油を供給する油供給孔と、上記軸方向における上記潤滑油の漏れを封止するオイルシールとを備えた電動機における軸受用潤滑油の封止構造において、
上記軸と上記ハウジングとの間に上記オイルシールから上記ハウジングの端面に向かって上記潤滑油が漏れる流路が形成され、
上記軸に、上記オイルシールから漏れ出た潤滑油を吸収するリング形状の第1の吸収部材を設け、
上記ハウジングに、上記油供給孔とこの油供給孔から供給された潤滑油を抜き取るための油抜孔と、上記流路から外部に貫通する排出孔と、上記第1の吸収部材と隙間を形成して対向し、上記オイルシールから漏れ出た潤滑油を吸収するリング形状の第2の吸収部材を設けたものであるので、定期的に劣化した潤滑油を油抜孔から排出し、油供給孔から新しい潤滑油を軸受へ供給することによって、軸受の組立体を分解することなく潤滑油を交換でき、メンテナンスコストを低減することができ、また、流路に漏れ出た潤滑油の一部をハウジングの外部に排出し他部を第1の吸収部材及び第2の吸収部材によって吸収し、乾燥するようにしたので、機械的な接触摺動による封止構造を用いずに、オイルシールから漏れ出た潤滑油が軸方向に漏れるのを封止することができる信頼性の高い封止構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1における潤滑油の封止構造を示す断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1における潤滑油の封止構造を示す断面図である。
【図3】この発明の実施の形態2における潤滑油の封止構造を示す断面図である。
【図4】この発明の実施の形態2における潤滑油の封止構造を示す断面図である。
【図5】この発明の実施の形態3における撥油部の潤滑油に対する作用を説明する断面図である。
【図6】この発明の実施の形態4における潤滑油の封止構造を示す断面図である。
【図7】この発明の実施の形態5における潤滑油の表面張力の作用を説明するための断面図である。
【図8】この発明の実施の形態6における潤滑油の封止構造を示す断面図及び側面図である。
【図9】この発明の実施の形態6におけるフィンの形状を示す平面図である。
【図10】この発明の実施の形態7における潤滑油の封止構造を示す断面図である。
【図11】この発明の実施の形態8における油切り部の作用を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 軸受、2 潤滑油、3 ハウジング、4 軸、5 オイルシール、
6 油供給孔、7 油抜孔、8 蓋、9 流路、10 油保持部、
10a 軸側吸収部材、10b ハウジング側吸収部材、11 排出孔、
12 油保持部、13 隙間、14 ファン、15 軸溝、16 回転部材、
17 フィン、18 ヒータ、19 漏れセンサ。

Claims (12)

  1. ハウジングと、上記ハウジングに軸受を介して支持され、上記ハウジング内で回転する軸と、上記軸受に潤滑油を供給する油供給孔と、上記軸方向における上記潤滑油の漏れを封止するオイルシールとを備えた電動機における軸受用潤滑油の封止構造において、
    上記軸と上記ハウジングとの間に上記オイルシールから上記ハウジングの端面に向かって上記潤滑油が漏れる流路が形成され、
    上記軸に、上記オイルシールから漏れ出た潤滑油を吸収するリング形状の第1の吸収部材を設け、
    上記ハウジングに、上記油供給孔とこの油供給孔から供給された潤滑油を抜き取るための油抜孔と、上記流路から外部に貫通する排出孔と、上記第1の吸収部材と隙間を形成して対向し、上記オイルシールから漏れ出た潤滑油を吸収するリング形状の第2の吸収部材を設けたことを特徴とする電動機の軸受用潤滑油の封止構造。
  2. 軸と、上記軸に軸受を介して支持され、上記軸を中心軸として回転するハウジングと、上記軸受に潤滑油を供給する油供給孔と、上記軸方向における上記潤滑油の漏れを封止するオイルシールとを備えた電動機における軸受用潤滑油の封止構造において、
    上記軸と上記ハウジングとの間に上記オイルシールから上記ハウジングの端面に向かって上記潤滑油が漏れる流路が形成され、
    上記軸に、上記オイルシールから漏れ出た潤滑油を吸収するリング形状の第1の吸収部材を設け、
    上記第1の吸収部材に、上記流路から外部に貫通する排出孔を設け、
    上記ハウジングに、上記油供給孔とこの油供給孔から供給された潤滑油を抜き取るための油抜孔と、上記第1の吸収部材と隙間を形成して対向し、上記オイルシールから漏れ出た潤滑油を吸収するリング形状の第2の吸収部材とを設けたことを特徴とする電動機の軸受用潤滑油の封止構造。
  3. 上記第1の吸収部材と上記第2の吸収部材との隙間を形成して対向する面が、上記軸方向と垂直な面であることを特徴とする請求項1または2記載の電動機の軸受用潤滑油の封止構造。
  4. 上記排出孔の内周側に、上記オイルシールから漏れ出た潤滑油を保持する凹形状の油保持部を設けたことを特徴とする請求項1記載の電動機の軸受用潤滑油の封止構造。
  5. 上記第2の吸収部材が上記ハウジングの内周面から突出していることを特徴とする請求項1または2記載の電動機の軸受用潤滑油の封止構造。
  6. 上記第1の吸収部材及び第2の吸収部材の表面に空気を流通させるファンを設けたことを特徴とする請求項1または2記載の電動機の軸受用潤滑油の封止構造。
  7. 上記第1の吸収部材及び第2の吸収部材の表面に空気を流通させるファンを上記軸に取付け、上記ファンは、上記軸に取り付ける回転部材と、上記回転部材の径方向に設置したフィンとで構成したことを特徴とする請求項1記載の電動機の軸受用潤滑油の封止構造。
  8. 上記ハウジングに、上記第1の吸収部材及び第2の吸収部材に熱を供給するための加熱手段を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の電動機の軸受用潤滑油の封止構造。
  9. 上記ハウジングに、上記オイルシールからの潤滑油の漏れを検出する漏れ検出器を設けたことを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の電動機の軸受用潤滑油の封止構造。
  10. 上記第1の吸収部材及び第2の吸収部材が、多孔性部材からなることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の電動機の軸受用潤滑油の封止構造。
  11. 上記多孔性部材が、焼結金属、セラミックまたは多孔性プラスチックであることを特徴とする請求項10記載の電動機の軸受用潤滑油の封止構造。
  12. 上記電動機が縦置型であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の電動機の軸受用潤滑油の封止構造。
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