JP2004285902A - スロットルボディの発熱部品取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】発熱部品の熱を効率的に放熱させることができ、その上で部品点数を低減することができるスロットルボディの発熱部品取付構造の提供。
【解決手段】スロットルバルブ24とスロットルバルブ24が配設される吸気通路16が形成された金属製のスロットルボディ本体15とを有するスロットルボディ12に発熱部品44を取り付けるスロットルボディ12の発熱部品取付構造において、発熱部品44をスロットルボディ本体15に直付けする。
【選択図】 図4
【解決手段】スロットルバルブ24とスロットルバルブ24が配設される吸気通路16が形成された金属製のスロットルボディ本体15とを有するスロットルボディ12に発熱部品44を取り付けるスロットルボディ12の発熱部品取付構造において、発熱部品44をスロットルボディ本体15に直付けする。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットルバルブを有するスロットルボディの発熱部品取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
スロットルバルブを有するスロットルボディの発熱部品取付構造に関するものとして、吸気通路が形成されたスロットルボディ本体に金属板を取り付け、その上に回路基板および発熱部品(パワートランジスタ)を取り付けて発熱部品の熱を放熱させる構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
実公平3−42716号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにスロットルボディ本体に金属板を取り付けその上に発熱部品を取り付けるのでは部品点数が多くなってしまうという問題があった。
【0005】
したがって、本発明は、発熱部品の熱を効率的に放熱させることができ、その上で部品点数を低減することができるスロットルボディの発熱部品取付構造の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、スロットルバルブと該スロットルバルブが配設される吸気通路が形成された金属製のスロットルボディ本体とを有するスロットルボディに発熱部品を取り付けるスロットルボディの発熱部品取付構造において、前記発熱部品を前記スロットルボディ本体に直付けしてなることを特徴としている。
【0007】
このようにスロットルボディ本体に発熱部品を直付けするため、金属製のスロットルボディ本体で発熱部品の熱を効率的に放熱させることができ、しかも別途の金属板が不要となる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記発熱部品から前記スロットルボディ本体に対し反対側に接続ピンを延出させるとともに、前記接続ピンを接続穴に挿通させつつ回路基板が前記発熱部品の前記スロットルボディ本体に対し反対側に配置されることを特徴としている。
【0009】
これにより、スロットルボディ本体に、発熱部品を直付けし、その後、発熱部品から延出する接続ピンを接続穴に挿通させながら回路基板を発熱部品のスロットルボディ本体に対し反対側に配置してこの回路基板をスロットルボディ本体に取り付けることができる。よって、発熱部品を回路基板から離すことができ、またスロットルボディ本体の発熱部品取付位置から回路基板を離すことができる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記吸気通路の延在方向における前記スロットルバルブよりも上流側に前記発熱部品を配置してなることを特徴としている。
【0011】
これにより、スロットルバルブ本体においてエンジンの発熱による影響を受けにくい、吸気通路の延在方向におけるスロットルバルブよりも上流側に発熱部品を配置してなるため、金属製のスロットルボディ本体で発熱部品の熱をさらに効率的に放熱させることができる。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に係る発明において、前記発熱部品はポッティング樹脂内に埋設されていることを特徴としている。
【0013】
このように発熱部品がポッティング樹脂内に埋設されることで発熱部品の発熱をポッティング樹脂でも吸収することができる。したがって、発熱部品の熱をさらに効率的に放熱させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図面を参照して以下に説明する。
【0015】
本実施形態が適用されるエンジン制御装置(電子制御装置)11をスロットルボディ12に一体的に組み込んでモジュール化したスロットルボディ小組体13について説明する。
【0016】
図1および図2に示すスロットルボディ小組体13は、例えば自動二輪車に取り付けられるもので、スロットルボディ本体15を有している。このスロットルボディ本体15は、図4に示すように内側に軸直交断面が円形状をなして一方向に延在する吸気通路16が形成された略段付き筒状の吸気通路形成部17と、吸気通路形成部17の吸気通路16の延在方向における一端側に形成された円筒状の入口側ダクト部18と、吸気通路形成部17の他端側に形成された円筒状の出口側ダクト部19と、スロットルボディ12の外側であって吸気通路形成部17の上側に形成されて吸気通路形成部17に対し反対側が開口する電気部品収納用の収納部20と、吸気通路形成部17の下側に設けられたフューエルポンプ取付部21とを有するアルミニウム等の金属製の一体成形品である。
【0017】
そして、スロットルボディ小組体13には、スロットルボディ本体15の吸気通路16内に、回動軸23を中心に回動することでこの吸気通路16を開閉可能なスロットルバルブ24が配設されており、スロットルボディ本体15の側部に、図1に示すように回動軸23に同軸をなして連結されるとともに図示略のスロットルワイヤで回動させられる回動部材25と、スロットルワイヤを支持するとともにこの回動部材25の回動限界位置を調整ネジ26で調整するストッパ部材27とが設けられている。
【0018】
さらに、スロットルボディ小組体13には、スロットルボディ本体15の回動部材25に対し反対側に、図2に示すように回動軸23の回転角度を検出することでスロットルバルブ24の開度を検出するスロットル開度センサ28が設けられ、このスロットル開度センサ28と並んで二次エア供給装置29が設けられている。
【0019】
ここで、上記したスロットルボディ本体15とスロットルバルブ24と回動部材25とストッパ部材27とスロットル開度センサ28と二次エア供給装置29とで主にスロットルボディ12が構成されている。
【0020】
スロットルボディ小組体13は、スロットルボディ本体15の吸気通路形成部17の図4に示す出口側ダクト部19に連結される図1および図2に示す連結チューブ32と、この連結チューブ32によって吸気通路形成部17の出口側ダクト部19に連結されるとともに吸気通路形成部17の吸気通路16に連通する図示略の吸気通路が内側に形成されたインテークマニホールド33と、このインテークマニホールド33に取り付けられて吸気通路内に燃料を噴射するインジェクタ34と、スロットルボディ本体15のフューエルポンプ取付部21に取り付けられてインジェクタ34に燃料を供給するフューエルポンプ35と、インジェクタ34とフューエルポンプ35とを連通させる配管36と、インジェクタ34に連結される配管37と、配管37に連結されるリリーフ弁38とを有している。なお、インテークマニホールド33はスロットルボディ12に対し反対側のエンジン取付部39が下方に向くように途中が湾曲している。
【0021】
さらに、スロットルボディ小組体13は、図3および図4に示すように、ともに収納部20の底部42に取り付けられる吸気圧力センサ(電気部品,吸気通路内情報検出センサ)43およびパワートランジスタ(電気部品,発熱部品)44を有している。
【0022】
吸気圧力センサ43は、そのスロットルボディ本体15に対し反対側に配置されて収納部20内に収納される回路基板(電気部品)45に接続されるとともに、吸気通路16内におけるスロットルバルブ24よりもインテークマニホールド33側に開口する図4に示す開口部46を介して吸気通路16内の情報である圧力を検出する。
【0023】
パワートランジスタ44は、そのスロットルボディ本体15に対し反対側に配置されて収納部20内に収納される回路基板45に接続されてこの回路基板45とともにエンジンを電子制御するエンジン制御装置11(いわゆるECU)を構成する。
【0024】
なお、回路基板45が収納された状態の収納部20は、隙間に図4に一部のみ示すように樹脂47が充填される樹脂ポッティングが施されることになり、回路基板45、吸気圧力センサ43およびパワートランジスタ44もこのポッティング樹脂47に埋設されることになる。
【0025】
上記したスロットルボディ小組体13は、図1および図2に示すように、リリーフ弁38が配管48を介して燃料タンク49に、フューエルポンプ取付部21が配管50を介して燃料タンク49にそれぞれ連結されることになる。これにより、フューエルポンプ35が燃料を燃料タンク49から配管50を介して吸引し配管36を介してインジェクタ34に送る。
【0026】
スロットルボディ12の上部に形成された収納部20は、長方形状をなす底部42と底部42の四方の端縁部から長方形枠状をなして上方に立設された壁部70と有し、上部に開口部71を有する形状をなしている。そして、長方形状をなす底部42の一の角部、具体的には出口側ダクト部19かつスロットル開度センサ28側の角部には、図3〜図5に示すように、底面73から開口部71側に突出して回路基板45を載置させるための載置台部74が一体成形されており、この載置台部74に、開口部71側に突出する挿入ピン75が設けられて回路基板45用の基板取付部76が構成されている。そして、底面73のこの基板取付部76の近傍位置に、吸気圧力センサ43が取り付けられるセンサ取付部77が形成されている。
【0027】
また、底部42の上記角部に対し対角位置となる角部、具体的には入口側ダクト部18かつ回動部材25側の角部にも、図3〜図5に示すように、底面73から開口部71側に突出して回路基板45を載置させるための載置台部79が一体成形されており、この載置台部79に、開口部71側に突出する挿入ピン80が設けられて回路基板45用の基板取付部81が構成されている。そして、底面73のこの基板取付部81の近傍位置には、パワートランジスタ44が取り付けられる部品取付部82が形成されている。これにより、底部42の対角位置にセンサ取付部77および部品取付部82が形成されている。
【0028】
センサ取付部77は、周囲を壁部83で囲むことで底面73に形成された配置部84と、この配置部84に穿設された挿入通路穴85(挿入穴)とを有しており、挿入通路穴85は吸気通路16のスロットルバルブ24に対しインテークマニホールド33側に開口する開口部46に連通している。
【0029】
吸気圧力センサ43は、図4に示すように、挿入通路穴85に挿入されるとともに先端面が検出部86とされた挿入部87と、この挿入部87を挿入通路穴85に挿入した状態で配置部84内に載置されることで収納部20に対して位置決めされるセンサ本体部88とを有しており、センサ本体部88には挿入部87に対し反対方向に延出する複数具体的には三カ所の接続ピン89が設けられている。なお、挿入部87の外周部と挿入通路穴85の内周部との隙間に筒状のシール部材91が介装されることになるが、このシール部材91は挿入部87に予め嵌合された状態で挿入部87とともに挿入通路穴85に挿入される。
【0030】
部品取付部82は、周囲を壁部92で囲むことで底面73に形成された配置部93と、この配置部93に穿設されたネジ穴94とを有している。
【0031】
パワートランジスタ44は配置部93内に載置されることで収納部20に対して位置決めされることになり、この状態で取付ビス95がパワートランジスタ44を通ってネジ穴94に螺合されることでパワートランジスタ44はスロットルボディ本体15の外壁である収納部20の底部42に直接接触するように取り付けられる(つまり直付けされる)。パワートランジスタ44には図3に示すようにこの取付状態で開口部71側つまりスロットルボディ本体15に対し反対側に延出する複数具体的には三カ所の接続ピン97が形成されている。ここ、部品取付部82は、吸気通路16の延在方向におけるスロットルバルブ24よりも上流側に配置されており、その結果、このパワートランジスタ44も、吸気通路16の延在方向におけるスロットルバルブ24よりも上流側に配置されている。
【0032】
回路基板45には、電子部品102や外部接続配線103等が予め実装されることになるが、長方形状をなす回路基板45には、対角位置に上記した挿入ピン75を挿入させるためのガイド穴98および挿入ピン80を挿入させるためのガイド穴99が形成されている。図4に示すように、回路基板45において、一方のガイド穴98に近接する位置には、収納部20に取り付けられた状態の吸気圧力センサ43の接続ピン89を挿入させるための接続穴100が接続ピン89と同数形成されており、他方のガイド穴99に近接する位置には、収納部20に取り付けられた状態のパワートランジスタ44の接続ピン97を挿入させるための接続穴101が接続ピン97と同数形成されている。
【0033】
そして、これらの部品を取り付ける際には、収納部20の底部42のセンサ取付部77に、挿入部87にシール部材91を嵌合させた状態の吸気圧力センサ43を取り付けるとともに、パワートランジスタ44を部品取付部82に取り付けた後、収納部20に回路基板45を取り付ける。つまり、回路基板45の対角位置にある両ガイド穴98,99に収納部20の両基板取付部76,81の挿入ピン75,80を挿入させながら、回路基板45の接続穴100,101に吸気圧力センサ43およびパワートランジスタ44の接続ピン75,80を挿入させて、回路基板45を両載置台部74,79に載置させる。次に、回路基板45から開口部71側に突出する接続ピン89,97を回路基板45にハンダ付け等により接合させる。
【0034】
次に、回路基板45が収納された状態の収納部20に開口部71まで樹脂ポッティングを施すことで、回路基板45、吸気圧力センサ43およびパワートランジスタ44がポッティング樹脂47に埋設されることになり、その結果、回路基板45が両載置台部74,79に載置された状態で両基板取付部76,81に取り付けられ、収納部20に取り付けられることになる。
【0035】
以上に述べた本実施形態によれば、スロットルボディ本体15の外壁である収納部20の底部42に発熱部品であるパワートランジスタ44を直付けするため、金属製のスロットルボディ本体15でパワートランジスタ44の熱を効率的に放熱させることができ、しかも別途の金属板が不要となる。したがって、パワートランジスタ44の熱を効率的に放熱させることができ、部品点数を低減することができる。
【0036】
また、スロットルボディ本体15の外壁である収納部20の底部42に、発熱部品であるパワートランジスタ44を直付けし、その後、パワートランジスタ44から延出する接続ピン89,97を接続穴100,101に挿通させながら回路基板45をパワートランジスタ44のスロットルボディ本体15に対し反対側に配置してこの回路基板45をスロットルボディ本体15に取り付けることができる。よって、パワートランジスタ44を回路基板45から離すことができ、またスロットルボディ本体15のパワートランジスタ44の取付位置から回路基板45を離すことができる。したがって、パワートランジスタ44の回路基板45への発熱の影響を低減でき、回路基板45に実装された部品の熱影響に対する信頼性を向上させることができる。
【0037】
さらに、スロットルボディ本体15においてエンジンの発熱による影響を受けにくい、吸気通路16の延在方向におけるスロットルバルブ24よりも上流側に発熱部品であるパワートランジスタ44を配置してなるため、金属製のスロットルボディ本体15でパワートランジスタ44の熱をさらに効率的に放熱させることができる。
【0038】
加えて、発熱部品であるパワートランジスタ44がポッティング樹脂47内に埋設されることでパワートランジスタ44の発熱をポッティング樹脂47でも吸収することができる。したがって、パワートランジスタ44の熱をさらに効率的に放熱させることができる。
【0039】
ここで、パワートランジスタ44以外にも電源用IC等の他の発熱部品についても上記を同様に適用すれば同様の効果が得られる。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に係る発明によれば、スロットルボディ本体に発熱部品を直付けするため、金属製のスロットルボディ本体で発熱部品の熱を効率的に放熱させることができ、しかも別途の金属板が不要となる。したがって、発熱部品の熱を効率的に放熱させることができ、その上で部品点数を低減することができる。
【0041】
請求項2に係る発明によれば、スロットルボディ本体に、発熱部品を直付けし、その後、発熱部品から延出する接続ピンを接続穴に挿通させながら回路基板を発熱部品のスロットルボディ本体に対し反対側に配置してこの回路基板をスロットルボディ本体に取り付けることができる。よって、発熱部品を回路基板から離すことができ、またスロットルボディ本体の発熱部品取付位置から回路基板を離すことができる。したがって、発熱部品の回路基板への発熱の影響を低減でき、回路基板に実装された部品の熱影響に対する信頼性を向上させることができる。
【0042】
請求項3に係る発明によれば、スロットルバルブ本体においてエンジンの発熱による影響を受けにくい、吸気通路の延在方向におけるスロットルバルブよりも上流側に発熱部品を配置してなるため、金属製のスロットルボディ本体で発熱部品の熱をさらに効率的に放熱させることができる。
【0043】
請求項4に係る発明によれば、発熱部品がポッティング樹脂内に埋設されることで発熱部品の発熱をポッティング樹脂でも吸収することができる。したがって、発熱部品の熱をさらに効率的に放熱させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が適用されたスロットルボディ小組体等を示す一方向から見た斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態が適用されたスロットルボディ小組体等を示す別の方向から見た斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態が適用されたスロットルボディを示す分解斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態が適用されたスロットルボディの断面図である。
【図5】本発明の一実施形態が適用されたスロットルボディの平面図である。
【符号の説明】
15 スロットルボディ本体
16 吸気通路
24 スロットルバルブ
42 底部(外壁)
44 パワートランジスタ(発熱部品)
45 回路基板
47 ポッティング樹脂
97 接続ピン
101 接続穴
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットルバルブを有するスロットルボディの発熱部品取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
スロットルバルブを有するスロットルボディの発熱部品取付構造に関するものとして、吸気通路が形成されたスロットルボディ本体に金属板を取り付け、その上に回路基板および発熱部品(パワートランジスタ)を取り付けて発熱部品の熱を放熱させる構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
実公平3−42716号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにスロットルボディ本体に金属板を取り付けその上に発熱部品を取り付けるのでは部品点数が多くなってしまうという問題があった。
【0005】
したがって、本発明は、発熱部品の熱を効率的に放熱させることができ、その上で部品点数を低減することができるスロットルボディの発熱部品取付構造の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、スロットルバルブと該スロットルバルブが配設される吸気通路が形成された金属製のスロットルボディ本体とを有するスロットルボディに発熱部品を取り付けるスロットルボディの発熱部品取付構造において、前記発熱部品を前記スロットルボディ本体に直付けしてなることを特徴としている。
【0007】
このようにスロットルボディ本体に発熱部品を直付けするため、金属製のスロットルボディ本体で発熱部品の熱を効率的に放熱させることができ、しかも別途の金属板が不要となる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記発熱部品から前記スロットルボディ本体に対し反対側に接続ピンを延出させるとともに、前記接続ピンを接続穴に挿通させつつ回路基板が前記発熱部品の前記スロットルボディ本体に対し反対側に配置されることを特徴としている。
【0009】
これにより、スロットルボディ本体に、発熱部品を直付けし、その後、発熱部品から延出する接続ピンを接続穴に挿通させながら回路基板を発熱部品のスロットルボディ本体に対し反対側に配置してこの回路基板をスロットルボディ本体に取り付けることができる。よって、発熱部品を回路基板から離すことができ、またスロットルボディ本体の発熱部品取付位置から回路基板を離すことができる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記吸気通路の延在方向における前記スロットルバルブよりも上流側に前記発熱部品を配置してなることを特徴としている。
【0011】
これにより、スロットルバルブ本体においてエンジンの発熱による影響を受けにくい、吸気通路の延在方向におけるスロットルバルブよりも上流側に発熱部品を配置してなるため、金属製のスロットルボディ本体で発熱部品の熱をさらに効率的に放熱させることができる。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に係る発明において、前記発熱部品はポッティング樹脂内に埋設されていることを特徴としている。
【0013】
このように発熱部品がポッティング樹脂内に埋設されることで発熱部品の発熱をポッティング樹脂でも吸収することができる。したがって、発熱部品の熱をさらに効率的に放熱させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図面を参照して以下に説明する。
【0015】
本実施形態が適用されるエンジン制御装置(電子制御装置)11をスロットルボディ12に一体的に組み込んでモジュール化したスロットルボディ小組体13について説明する。
【0016】
図1および図2に示すスロットルボディ小組体13は、例えば自動二輪車に取り付けられるもので、スロットルボディ本体15を有している。このスロットルボディ本体15は、図4に示すように内側に軸直交断面が円形状をなして一方向に延在する吸気通路16が形成された略段付き筒状の吸気通路形成部17と、吸気通路形成部17の吸気通路16の延在方向における一端側に形成された円筒状の入口側ダクト部18と、吸気通路形成部17の他端側に形成された円筒状の出口側ダクト部19と、スロットルボディ12の外側であって吸気通路形成部17の上側に形成されて吸気通路形成部17に対し反対側が開口する電気部品収納用の収納部20と、吸気通路形成部17の下側に設けられたフューエルポンプ取付部21とを有するアルミニウム等の金属製の一体成形品である。
【0017】
そして、スロットルボディ小組体13には、スロットルボディ本体15の吸気通路16内に、回動軸23を中心に回動することでこの吸気通路16を開閉可能なスロットルバルブ24が配設されており、スロットルボディ本体15の側部に、図1に示すように回動軸23に同軸をなして連結されるとともに図示略のスロットルワイヤで回動させられる回動部材25と、スロットルワイヤを支持するとともにこの回動部材25の回動限界位置を調整ネジ26で調整するストッパ部材27とが設けられている。
【0018】
さらに、スロットルボディ小組体13には、スロットルボディ本体15の回動部材25に対し反対側に、図2に示すように回動軸23の回転角度を検出することでスロットルバルブ24の開度を検出するスロットル開度センサ28が設けられ、このスロットル開度センサ28と並んで二次エア供給装置29が設けられている。
【0019】
ここで、上記したスロットルボディ本体15とスロットルバルブ24と回動部材25とストッパ部材27とスロットル開度センサ28と二次エア供給装置29とで主にスロットルボディ12が構成されている。
【0020】
スロットルボディ小組体13は、スロットルボディ本体15の吸気通路形成部17の図4に示す出口側ダクト部19に連結される図1および図2に示す連結チューブ32と、この連結チューブ32によって吸気通路形成部17の出口側ダクト部19に連結されるとともに吸気通路形成部17の吸気通路16に連通する図示略の吸気通路が内側に形成されたインテークマニホールド33と、このインテークマニホールド33に取り付けられて吸気通路内に燃料を噴射するインジェクタ34と、スロットルボディ本体15のフューエルポンプ取付部21に取り付けられてインジェクタ34に燃料を供給するフューエルポンプ35と、インジェクタ34とフューエルポンプ35とを連通させる配管36と、インジェクタ34に連結される配管37と、配管37に連結されるリリーフ弁38とを有している。なお、インテークマニホールド33はスロットルボディ12に対し反対側のエンジン取付部39が下方に向くように途中が湾曲している。
【0021】
さらに、スロットルボディ小組体13は、図3および図4に示すように、ともに収納部20の底部42に取り付けられる吸気圧力センサ(電気部品,吸気通路内情報検出センサ)43およびパワートランジスタ(電気部品,発熱部品)44を有している。
【0022】
吸気圧力センサ43は、そのスロットルボディ本体15に対し反対側に配置されて収納部20内に収納される回路基板(電気部品)45に接続されるとともに、吸気通路16内におけるスロットルバルブ24よりもインテークマニホールド33側に開口する図4に示す開口部46を介して吸気通路16内の情報である圧力を検出する。
【0023】
パワートランジスタ44は、そのスロットルボディ本体15に対し反対側に配置されて収納部20内に収納される回路基板45に接続されてこの回路基板45とともにエンジンを電子制御するエンジン制御装置11(いわゆるECU)を構成する。
【0024】
なお、回路基板45が収納された状態の収納部20は、隙間に図4に一部のみ示すように樹脂47が充填される樹脂ポッティングが施されることになり、回路基板45、吸気圧力センサ43およびパワートランジスタ44もこのポッティング樹脂47に埋設されることになる。
【0025】
上記したスロットルボディ小組体13は、図1および図2に示すように、リリーフ弁38が配管48を介して燃料タンク49に、フューエルポンプ取付部21が配管50を介して燃料タンク49にそれぞれ連結されることになる。これにより、フューエルポンプ35が燃料を燃料タンク49から配管50を介して吸引し配管36を介してインジェクタ34に送る。
【0026】
スロットルボディ12の上部に形成された収納部20は、長方形状をなす底部42と底部42の四方の端縁部から長方形枠状をなして上方に立設された壁部70と有し、上部に開口部71を有する形状をなしている。そして、長方形状をなす底部42の一の角部、具体的には出口側ダクト部19かつスロットル開度センサ28側の角部には、図3〜図5に示すように、底面73から開口部71側に突出して回路基板45を載置させるための載置台部74が一体成形されており、この載置台部74に、開口部71側に突出する挿入ピン75が設けられて回路基板45用の基板取付部76が構成されている。そして、底面73のこの基板取付部76の近傍位置に、吸気圧力センサ43が取り付けられるセンサ取付部77が形成されている。
【0027】
また、底部42の上記角部に対し対角位置となる角部、具体的には入口側ダクト部18かつ回動部材25側の角部にも、図3〜図5に示すように、底面73から開口部71側に突出して回路基板45を載置させるための載置台部79が一体成形されており、この載置台部79に、開口部71側に突出する挿入ピン80が設けられて回路基板45用の基板取付部81が構成されている。そして、底面73のこの基板取付部81の近傍位置には、パワートランジスタ44が取り付けられる部品取付部82が形成されている。これにより、底部42の対角位置にセンサ取付部77および部品取付部82が形成されている。
【0028】
センサ取付部77は、周囲を壁部83で囲むことで底面73に形成された配置部84と、この配置部84に穿設された挿入通路穴85(挿入穴)とを有しており、挿入通路穴85は吸気通路16のスロットルバルブ24に対しインテークマニホールド33側に開口する開口部46に連通している。
【0029】
吸気圧力センサ43は、図4に示すように、挿入通路穴85に挿入されるとともに先端面が検出部86とされた挿入部87と、この挿入部87を挿入通路穴85に挿入した状態で配置部84内に載置されることで収納部20に対して位置決めされるセンサ本体部88とを有しており、センサ本体部88には挿入部87に対し反対方向に延出する複数具体的には三カ所の接続ピン89が設けられている。なお、挿入部87の外周部と挿入通路穴85の内周部との隙間に筒状のシール部材91が介装されることになるが、このシール部材91は挿入部87に予め嵌合された状態で挿入部87とともに挿入通路穴85に挿入される。
【0030】
部品取付部82は、周囲を壁部92で囲むことで底面73に形成された配置部93と、この配置部93に穿設されたネジ穴94とを有している。
【0031】
パワートランジスタ44は配置部93内に載置されることで収納部20に対して位置決めされることになり、この状態で取付ビス95がパワートランジスタ44を通ってネジ穴94に螺合されることでパワートランジスタ44はスロットルボディ本体15の外壁である収納部20の底部42に直接接触するように取り付けられる(つまり直付けされる)。パワートランジスタ44には図3に示すようにこの取付状態で開口部71側つまりスロットルボディ本体15に対し反対側に延出する複数具体的には三カ所の接続ピン97が形成されている。ここ、部品取付部82は、吸気通路16の延在方向におけるスロットルバルブ24よりも上流側に配置されており、その結果、このパワートランジスタ44も、吸気通路16の延在方向におけるスロットルバルブ24よりも上流側に配置されている。
【0032】
回路基板45には、電子部品102や外部接続配線103等が予め実装されることになるが、長方形状をなす回路基板45には、対角位置に上記した挿入ピン75を挿入させるためのガイド穴98および挿入ピン80を挿入させるためのガイド穴99が形成されている。図4に示すように、回路基板45において、一方のガイド穴98に近接する位置には、収納部20に取り付けられた状態の吸気圧力センサ43の接続ピン89を挿入させるための接続穴100が接続ピン89と同数形成されており、他方のガイド穴99に近接する位置には、収納部20に取り付けられた状態のパワートランジスタ44の接続ピン97を挿入させるための接続穴101が接続ピン97と同数形成されている。
【0033】
そして、これらの部品を取り付ける際には、収納部20の底部42のセンサ取付部77に、挿入部87にシール部材91を嵌合させた状態の吸気圧力センサ43を取り付けるとともに、パワートランジスタ44を部品取付部82に取り付けた後、収納部20に回路基板45を取り付ける。つまり、回路基板45の対角位置にある両ガイド穴98,99に収納部20の両基板取付部76,81の挿入ピン75,80を挿入させながら、回路基板45の接続穴100,101に吸気圧力センサ43およびパワートランジスタ44の接続ピン75,80を挿入させて、回路基板45を両載置台部74,79に載置させる。次に、回路基板45から開口部71側に突出する接続ピン89,97を回路基板45にハンダ付け等により接合させる。
【0034】
次に、回路基板45が収納された状態の収納部20に開口部71まで樹脂ポッティングを施すことで、回路基板45、吸気圧力センサ43およびパワートランジスタ44がポッティング樹脂47に埋設されることになり、その結果、回路基板45が両載置台部74,79に載置された状態で両基板取付部76,81に取り付けられ、収納部20に取り付けられることになる。
【0035】
以上に述べた本実施形態によれば、スロットルボディ本体15の外壁である収納部20の底部42に発熱部品であるパワートランジスタ44を直付けするため、金属製のスロットルボディ本体15でパワートランジスタ44の熱を効率的に放熱させることができ、しかも別途の金属板が不要となる。したがって、パワートランジスタ44の熱を効率的に放熱させることができ、部品点数を低減することができる。
【0036】
また、スロットルボディ本体15の外壁である収納部20の底部42に、発熱部品であるパワートランジスタ44を直付けし、その後、パワートランジスタ44から延出する接続ピン89,97を接続穴100,101に挿通させながら回路基板45をパワートランジスタ44のスロットルボディ本体15に対し反対側に配置してこの回路基板45をスロットルボディ本体15に取り付けることができる。よって、パワートランジスタ44を回路基板45から離すことができ、またスロットルボディ本体15のパワートランジスタ44の取付位置から回路基板45を離すことができる。したがって、パワートランジスタ44の回路基板45への発熱の影響を低減でき、回路基板45に実装された部品の熱影響に対する信頼性を向上させることができる。
【0037】
さらに、スロットルボディ本体15においてエンジンの発熱による影響を受けにくい、吸気通路16の延在方向におけるスロットルバルブ24よりも上流側に発熱部品であるパワートランジスタ44を配置してなるため、金属製のスロットルボディ本体15でパワートランジスタ44の熱をさらに効率的に放熱させることができる。
【0038】
加えて、発熱部品であるパワートランジスタ44がポッティング樹脂47内に埋設されることでパワートランジスタ44の発熱をポッティング樹脂47でも吸収することができる。したがって、パワートランジスタ44の熱をさらに効率的に放熱させることができる。
【0039】
ここで、パワートランジスタ44以外にも電源用IC等の他の発熱部品についても上記を同様に適用すれば同様の効果が得られる。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に係る発明によれば、スロットルボディ本体に発熱部品を直付けするため、金属製のスロットルボディ本体で発熱部品の熱を効率的に放熱させることができ、しかも別途の金属板が不要となる。したがって、発熱部品の熱を効率的に放熱させることができ、その上で部品点数を低減することができる。
【0041】
請求項2に係る発明によれば、スロットルボディ本体に、発熱部品を直付けし、その後、発熱部品から延出する接続ピンを接続穴に挿通させながら回路基板を発熱部品のスロットルボディ本体に対し反対側に配置してこの回路基板をスロットルボディ本体に取り付けることができる。よって、発熱部品を回路基板から離すことができ、またスロットルボディ本体の発熱部品取付位置から回路基板を離すことができる。したがって、発熱部品の回路基板への発熱の影響を低減でき、回路基板に実装された部品の熱影響に対する信頼性を向上させることができる。
【0042】
請求項3に係る発明によれば、スロットルバルブ本体においてエンジンの発熱による影響を受けにくい、吸気通路の延在方向におけるスロットルバルブよりも上流側に発熱部品を配置してなるため、金属製のスロットルボディ本体で発熱部品の熱をさらに効率的に放熱させることができる。
【0043】
請求項4に係る発明によれば、発熱部品がポッティング樹脂内に埋設されることで発熱部品の発熱をポッティング樹脂でも吸収することができる。したがって、発熱部品の熱をさらに効率的に放熱させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が適用されたスロットルボディ小組体等を示す一方向から見た斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態が適用されたスロットルボディ小組体等を示す別の方向から見た斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態が適用されたスロットルボディを示す分解斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態が適用されたスロットルボディの断面図である。
【図5】本発明の一実施形態が適用されたスロットルボディの平面図である。
【符号の説明】
15 スロットルボディ本体
16 吸気通路
24 スロットルバルブ
42 底部(外壁)
44 パワートランジスタ(発熱部品)
45 回路基板
47 ポッティング樹脂
97 接続ピン
101 接続穴
Claims (4)
- スロットルバルブと該スロットルバルブが配設される吸気通路が形成された金属製のスロットルボディ本体とを有するスロットルボディに発熱部品を取り付けるスロットルボディの発熱部品取付構造において、
前記発熱部品を前記スロットルボディ本体に直付けしてなることを特徴とするスロットルボディの発熱部品取付構造。 - 前記発熱部品から前記スロットルボディ本体に対し反対側に接続ピンを延出させるとともに、前記接続ピンを接続穴に挿通させつつ回路基板が前記発熱部品の前記スロットルボディ本体に対し反対側に配置されることを特徴とする請求項1記載のスロットルボディの発熱部品取付構造。
- 前記吸気通路の延在方向における前記スロットルバルブよりも上流側に前記発熱部品を配置してなることを特徴とする請求項1または2記載のスロットルボディの発熱部品取付構造。
- 前記発熱部品はポッティング樹脂内に埋設されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載のスロットルボディの発熱部品取付構造。
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2003
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