JP2004285226A - 難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物 - Google Patents

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Junko Kakegawa
純子 掛川
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Asahi Kasei Chemicals Corp
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Abstract

【課題】機械的特性、耐薬品性、電気的特性、耐候性、耐熱老化性、耐加水分解性に加え、成形性、成形品外観が良好で、難燃剤のブリードがなく、燃焼時に腐食性の高いハロゲン化水素ガスの発生がない難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)ポリトリメチレンテレフタレート樹脂99.9重量%〜10重量%と(B)非晶性樹脂0.1〜90重量%の合計100重量部に対して、(C−1)リン含有難燃剤、(C−2)窒素含有難燃剤から選ばれる一種以上の難燃剤1〜200重量部を含む難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物に関する。詳しくは、成形性、成形品外観が良好で、難燃剤のブリードがなく、燃焼時に腐食性の高いハロゲン化水素ガスの発生がない難燃性ポリトリメチレンテレフタレート組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートに代表される熱可塑性ポリエステルは、機械特性、耐薬品性、電気的特性に優れるため、自動車部品、電気・電子部品などの広い分野でその使用が期待されている。そしてそれらの市場の多様化に伴い、高度な性能、用途に応じた特殊性能、高度な品質が求められている。ポリエステル樹脂の中でもポリトリメチレンテレフタレート樹脂は機械的特性、耐候性、耐熱老化性、加水分解性に優れ、また無機充填材で強化した時に、成形外観が損なわれず、成形品に反りが発生しにくいという優れた特性を持ち、広い分野への展開が期待される。
ポリトリメチレンテレフタレート樹脂の展開が期待される分野の一つ、電気・電子部品用途においては、アンダーライターズ・ラボラトリーのUL−94規格に基づく難燃性レベルの要求がなされている。
【0003】
この要求に対し、ポリプロピレンテレフタレートまたはポリブチレンテフタレートとデカブロモジフェニルエーテル、三酸化アンチモンおよびアスベストからなる樹脂組成物が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)また、ポリトリメチレンテレフタレートとグラフトコポリマー、デカブロモビフェニルエーテル等のハロゲン難燃剤、酸化アンチモンおよびガラス繊維からなる樹脂組成物が提案されている。(例えば、特許文献2参照。)
しかしながら、ハロゲン難燃剤燃焼時にハロゲン化水素を発生し、またダイオキシンなど有毒な物質を排出する疑いがもたれ、環境に対する配慮からその使用を規制する動きがある。
【0004】
また、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレートにおいてもそれぞれに対応技術の検討を行っているが、ポリエチレンテレフタレートの場合、射出成形等の通常の成形では離型時に成形品の変形が生じ,得られる成形品も本来の機械特性を具現出来ない等,難燃性を賦与する以前の問題があり、市場要求に応えられない。ポリブチレンテレフタレートの場合、難燃性賦与の技術によりある程度の難燃性は得られるものの、成形品の反り変形が大きく、成形品外観が不良で,市場要求を満足することが出来ない。
【0005】
【特許文献1】
特開昭50−49361号公報
【特許文献2】
米国特許第4131594号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、機械的特性、耐薬品性、電気的特性、耐候性、耐熱老化性、耐加水分解性に加え、成形性、成形品外観が良好で、難燃剤のブリードがなく、燃焼時に腐食性の高いハロゲン化水素ガスの発生がない、市場要求を十分満足する難燃性ポリテトラメチレンテレフタレート樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、(A)ポリトリメチレンテレフタレート樹脂及び(B)非晶性樹脂と、(C−1)リン含有難燃剤および/または(C−2)窒素難燃剤を含む樹脂組成物により、上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、
1.(A)ポリトリメチレンテレフタレート樹脂99.9〜10重量%と(B)非晶性樹脂0.1〜90重量%の合計100重量部に対して、(C−1)リン含有難燃剤および/または(C−2)窒素含有難燃剤1〜200重量部を含む難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物、
【0008】
2.(B)非晶性樹脂が、ポリカーボネート樹脂であることを特徴とする上記1に記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物、
3.(B)非晶性樹脂が、ポリフェニレンエーテル樹脂またはポリフェニレンエーテル樹脂とスチレン系樹脂の混合物であることを特徴とする上記1に記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物、
4.(C−1)リン含有難燃剤が、リン酸エステル化合物または縮合リン酸エステル化合物であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物、
【0009】
5.(C−1)リン含有難燃剤が、一般式(1)または一般式(2)で表される縮合リン酸エステル化合物であることを特徴とする上記4に記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物、
(ここで、式(1)及び式(2)において、Ar〜Arは同一または相異なるフェニル基、あるいはハロゲンを含有しない有機残基で置換されたフェニル基を示す。n1、n2は数平均重合度を表す。)
【0010】
【化6】
Figure 2004285226
【0011】
【化7】
Figure 2004285226
【0012】
6.(C−1)リン含有難燃剤が、一般式(3)で表される繰り返し単位からなるホスファゼン化合物であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物、
(ここで、式(3)において、Rは、同一または相異なるアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヒドロキシ基、アミノ基を示す。)
【0013】
【化8】
Figure 2004285226
【0014】
7.(C−1)リン含有難燃剤が、一般式(4)で表される直鎖状ホスファゼン及び/または一般式(5)で表される環状ホスファゼンであることを特徴とする上記6記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物、
(ここで、式(4)及び(5)において、m1は3〜1000の整数、m2は3〜25の整数、2つのRは同一、又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基およびアリル基から選ばれる少なくとも1種が置換したフェニル基、又は無置換フェニル基を示す。Xは基−N=P(OR又は基−N=P(O)ORを示す。Yは基−P(OR又は基−P(O)(ORを示す。)
【0015】
【化9】
Figure 2004285226
【0016】
【化10】
Figure 2004285226
【0017】
8.(C−2)窒素含有難燃剤がメラミン系化合物、シアヌル酸またはイソシアヌル酸とメラミン系化合物との塩、リン酸またはポリリン酸類とアンモニアまたはメラミン系化合物との塩から選ばれる一種以上の窒素含有難燃剤であることを特徴とする上記1〜7記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物、
9.難燃剤が、(C−1)リン含有難燃剤一種以上、及び(C−2)窒素含有難燃剤一種以上を含むことを特徴とする上記1〜9のいずれかに記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物、
【0018】
10. 難燃剤全量に対して、(C−1)リン含有難燃剤が3〜75重量%、(C−2)窒素含有難燃剤が97〜25重量%であることを特徴とする上記9に記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物、
11.(A)ポリトリメチレンテレフタレート樹脂99.9〜10重量%、(B)非晶性樹脂0.1〜90重量%の合計100重量部、(C−1)リン含有難燃剤、(C−2)窒素含有難燃剤から選ばれる一種以上の難燃剤1〜200重量部に対して、さらに(D)無機充填材を5〜300重量部含むことを特徴とする上記1〜10のいずれかに記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物、
【0019】
12.(D)無機充填材が、ガラス繊維であることを特徴とする上記11記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物、
13.上記1〜12のいずれかに記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物からなる成形品、
14.成形品が射出成形品である、上記13記載の成形品、
である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物に関して詳細に説明する。
本発明組成物のポリトリメチレンテレフタレート(以下、PTTと略称することがある。)とは、酸成分としてテレフタル酸を用い、グリコール成分としてトリメチレングリコールを用いたポリエステルポリマーを示している。
ここで、トリメチレングリコールとしては、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,1−プロパンジオール、2,2−プロパンジオール、又はこれらの混合物の中から選ばれるが、結晶化速度の観点から1,3−プロパンジオールが特に好ましい。
【0021】
なお、本発明の目的を損なわない範囲で、酸成分として、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸、例えばフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルメタンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ジフェニルスルフォンジカルボン酸等;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;ε−オキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシエトキシ安息香酸等のオキシジカルボン酸を、また、グリコール成分として、エチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコール、ジエチレングリコール、ポリオキシアルキレングリコール、ハイドロキノン等を用いて共重合したものも、本発明におけるPTTに含まれる。
【0022】
共重合する場合、共重合成分の量は、本発明の目的を損なわない範囲であれば特に制限はないが、通常、全酸成分の20モル%以下、あるいは全グリコール成分の20モル%以下とすることが好ましい。
また、上述のポリエステル成分に分岐成分、例えばトリカルバリル酸、トリメシン酸、トリメリット酸等の三官能又は四官能のエステル形成能を持つ酸、又はグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリット等の三官能又は四官能のエステル形成能を持つアルコールを共重合してもよく、その場合、これらの分岐成分の量は全酸成分または全グリコール成分の1.0モル%以下、好ましくは0.5モル%以下、さらに好ましくは0.3モル%以下である。更に、PTTはこれらの共重合成分を2種類以上組み合わせて使用しても構わない。
【0023】
本発明に用いられるPTTの製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば、特開昭51−140992号公報、特開平5−262862号公報、特開平8−311177号公報等に記載されている方法に従って得ることができる。
例えば、テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体(例えばジメチルエステル、モノメチルエステル等の低級アルキルエステル)とトリメチレングリコール又はそのエステル形成性誘導体とを、触媒の存在下、好適な温度・時間で加熱反応させ、更に得られたテレフタル酸のグリコールエステルを触媒の存在下、好適な温度・時間で所望の重合度まで重縮合反応させる方法が挙げられる。
【0024】
重合方法についても、特に限定されず、溶融重合、界面重合、溶液重合、塊状重合、固相重合、及びこれらを組み合わせた方法を利用することができる。
本発明で用いられるPTTには、必要に応じて、各種の添化剤、例えば、熱安定剤、消泡剤、整色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、結晶核剤、蛍光増白剤、艶消し剤等を共重合又は混合してもよい。
本発明のPTTの極限粘度[η]については特に制限はないが、機械特性、疲労特性の面から0.50以上であることが好ましく、0.60以上がより好ましく、0.70以上が最も好ましい。
【0025】
極限粘度[η]については、オストワルド粘度計を用い、35℃において、樹脂をo−クロロフェノール中に溶質(PTT成分)濃度が1.00g/dlになるように溶解させ、不溶分(無機質充填材等)が沈殿した後、その上澄み液を用いて比粘度ηspを測定し、下記式により求めることができる。
[η]=0.713×(ηsp/C)+0.1086
C=1.00g/dl
【0026】
本発明の(B)非晶性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリスチレン樹脂、ゴム変性ポリスチレン樹脂(HIPS)、スチレン/アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂などか挙げられる。なかでも、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂または、ポリフェニレンエーテル樹脂とスチレン系樹脂の混合物が好ましい。
【0027】
本発明に用いることのできるポリカーボネート樹脂とは、溶液法即ち塩化メチレン等の溶剤中で公知の酸受容体、分子量調整剤の存在下、ニ価フェノールとホスゲンのようなカーボネート前駆体との反応、またはニ価フェノールとジフェニルカルボネートのようなカルボネート前駆体とのエステル交換反応によって製造することができる。ここで好ましいニ価フェノールとしてはビスフェノール類が挙げられ、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、即ちビスフェノールAが好ましい。また、フェノールAの一部または全部をニ価フェノールで置換したものであってもよい。
【0028】
ビスフェノールA以外のニ価フェノールとしては、例えばハイドロキノン、4,4−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテルのような化合物を挙げることができる。これらのニ価フェノールは、ニ価フェノールのホモポリマーまたは二種以上のコポリマーであってもよい。
【0029】
また、ポリフェニレンエーテル樹脂としては、単独重合体及び共重合体を使用することができる。単独重合体としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレン)エーテルなどが挙げられる。またポリフェニレンエーテル共重合体とは、フェニレンエーテル構造を主単量単位とする共重合体である。その例としては2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリエチルフェノールとの共重合体、2,6−ジメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体あるいは2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノール及びo−クレゾールとの共重合体等がある。またポリフェニレンエーテル樹脂はスチレン系樹脂と混合して用いることが出来る。
【0030】
スチレン系樹脂とは、スチレン系化合物、またはスチレン系化合物と共重合可能な化合物をゴム質重合体存在下または非存在下に重合して得られる重合体である。スチレン系化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、エチルスチレン等が挙げられ、最も好ましいのはスチレンである。
また、スチレン系化合物と共重合可能な化合物としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル化合物、無水マレイン酸等の酸無水物等が挙げられる。
【0031】
また、ゴム質重合体としては共役ジエン系ゴムあるいは共役ジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体あるいはエチレン−プロピレン共重合体系ゴム共重合体等が挙げられる。具体的には特に、ポリブタジエンおよびスチレン−ブタジエン共重合体が好ましい。また不飽和ゴム質重合体を用いる場合に、部分的に水添したゴムを用いることが好ましい。スチレン系樹脂の具体例としてはポリスチレン樹脂およびゴム変性ポリスチレン樹脂(HIPS)、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、ゴム変性アクリロニトリル−スチレン共重合体(ABS樹脂)等が挙げられる。特にポリスチレン樹脂、ゴム変性ポリスチレン樹脂が好ましい。
【0032】
本発明におけるポリトリメチレンテレフタレート樹脂と非晶性樹脂の割合は、機械的特性の保持、成形品外観保持及びブリード改良効果の観点から、(A)ポリトリメチレンテレフタレート樹脂99.9〜10重量%、(B)非晶性樹脂0.1〜90重量%である。より好ましくは、(A)ポリトリメチレンテレフタレート樹脂99.5〜30重量%、(B)非晶性樹脂0.5〜70重量%である。更に好ましくは、(A)ポリトリメチレンテレフタレート樹脂99〜50重量%、(B)非晶性樹脂1〜50重量%である。
本発明の(C−1)リン含有難燃剤としては、リン酸エステル化合物、縮合リン酸エステル化合物、ホスファゼン化合物、ホスフィン化合物、ホスフィンオキシド化合物等が挙げられる。
【0033】
本発明で用いることのできるリン酸エステル化合物としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシリルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシリルジフェニルホスフェート、トリルジキリルホスフェート、トリス(ノニルフェニル)ホスフェート、(2−エチルヘキシル)ジフェニルホスフェート、レゾルシノールジフェニルホスフェート、ハイドロキノンジフェニルホスフェート等を挙げることができる。なかでも、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシリルホスフェート等の芳香族リン酸エステル化合物が好ましい。
【0034】
縮合リン酸エステル化合物としては、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ハイドロキノンビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノール−Aビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノール−Sビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジキシリルホスフェート)、ハイドロキノンビス(ジキシリルホスフェート)、ビスフェノール−Aビス(ジキシレニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジトリルホスフェート)、ビスフェノール−Aビス(ジトリルホスフェート)等を挙げることができる。
これらの縮合リン酸エステル化合物の中でも、特に一般式(1)または一般式(2)で、表される縮合リン酸エステル化合物が好ましい。
【0035】
【化11】
Figure 2004285226
【0036】
【化12】
Figure 2004285226
【0037】
(ここで、式(1)及び式(2)において、Ar〜Arは同一または相異なるフェニル基、あるいはハロゲンを含有しない有機残基で置換されたフェニル基を示す。n1、n2は数平均重合度を表す。)Ar〜Arとしては、フェニル基、トリル基、キシリル基がより好ましく用いられ、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジキシリルホスフェート)、ビスフェノール−Aビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノール−Aビス(ジキシレニルホスフェート)(いずれもn1、n2が1のときの呼称)等が特に好ましい。縮合リン酸エステルは工業的には異なる重合度の化合物の混合体として得られ、n1及びn2は数平均重合度を表し、0.5〜5が好ましい。
本発明に用いることのできるホスファゼン化合物としては、一般式(3)で表される繰り返し単位の組み合わせからなるホスファゼン化合物が用いることができる。
【0038】
【化13】
Figure 2004285226
【0039】
ここで、Rは、ハロゲン化合物を省けば、いかなる化学構造式の官能基でもかまわない。具体的には、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヒドロキシ基およびアミノ基が挙げられる。これらの官能基はそれぞれ独立で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いることも出来る。また、上式で表される繰り返し単位は、環状に結合していてもよく、鎖状に結合していてもよい。さらに上式で表される繰り返し単位からなるホスファゼン化合物は、オリゴマーであってもポリマーであってもよい。例としては、James E.Mark,HarryR.Allcock,Robert West著“Inorganic Polimers”(Prentice−Hall International,Inc.,1992)第61〜140頁に記載されているホスファゼン化合物等を挙げることができる。より好ましいホスファゼン化合物としては、下記一般式(4)〜(7)の化合物を挙げることができる。
(4)一般式
【0040】
【化14】
Figure 2004285226
【0041】
(式中、m1は3〜1000の整数を示す。2つのRは同一、又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基およびアリル基から選ばれる少なくとも1種が置換したフェニル基、又は無置換フェニル基を示す。Xは−N=P(OR又は−N=P(O)ORを示す。Yは−P(OR又は−P(O)(ORを示す。)で表される直鎖状ホスファゼン化合物。
(5)一般式
【0042】
【化15】
Figure 2004285226
【0043】
(式中、m2は3〜25の整数を示す。Rは上記に同じ。)で表される環状ホスファゼン化合物。
(6)上記(4)及び(5)のホスファゼン化合物から選ばれる少なくとも1種を、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、ビフェニレン基及び一般式
【0044】
【化16】
Figure 2004285226
【0045】
(式中、Aは−SO−、−S−、−O−又は−C(CH−を示す。)で表される基から選ばれる少なくとも1種の架橋基で架橋した架橋ホスファゼン化合物。該架橋基は、上記(4)及び(5)のホスファゼン化合物の基R1が脱離した2個の酸素原子間に介在する。この架橋ホスファゼン化合物中の基R1の含有割合は上記、架橋前のホスファゼン化合物中のR1の総個数を基準にして50〜99.9%である。
(7)一般式
【0046】
【化17】
Figure 2004285226
【0047】
(式中、Rはシアノ置換フェニル基を示す。Rは、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基であり、これらの基には炭素数1〜10のアルキル基、アリル基及びアリール基から選ばれる少なくとも1種の基が置換されていても良い。Rが2個以上ある場合には、それらのR同士は、同一であっても良いし、異なっていても良い。p及びqは、p>0、q≧0であり、p+q=2を満たす実数を示す。rは3〜25の整数を示す。)で表される環状ホスファゼン化合物、並びに下記一般式(8)で表される直鎖状ホスファゼン化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のホスファゼン化合物。
【0048】
【化18】
Figure 2004285226
【0049】
(式中、R、R、p及びqは前記に同じ。sは3〜1000の整数を示す。X’は−P(OR、−P(OR(OR)、−P(OR(OR、−P(OR)(OR、−P(OR、−P(O)(OR、−P(O)(OR)(OR)又は−P(O)(ORを示し、Y’は−N=P(OR、−N=P(OR(OR)、−N=P(OR)(OR、−N=P(OR、−N=P(O)OR又は−N=P(O)ORを示す。)
ハロゲン元素を含まないホスファゼン化合物は、1種を単独で使用でき又は2種以上を併用することができる。環状ホスファゼン化合物と直鎖状ホスファゼン化合物との混合物であっても良い。
【0050】
上記(4)の直鎖状ホスファゼン化合物及び(5)の環状ホスファゼン化合物の具体例としては、例えば、塩化アンモニウムと五塩化リンを120〜130℃程度で反応して得られるヘキサクロルシクロトリホスファゼン、オクタクロルシクロテトラホスファゼン等の環状及び直鎖状のクロルホスファゼン混合物にフェノキシ基及び/又はアルコキシ基が置換したホスファゼン化合物、前記クロルホスファゼン混合物からヘキサクロルシクロトリホスファゼン、オクタクロルシクロテトラホスファゼン、デカクロルシクロペンタホスファゼン等の単一物を取り出し、これにフェノキシ基及び/又はアルコキシ基を置換したヘキサフェノキシシクロトリホスファゼン、オクタフェノキシシクロテトラホスファゼン、デカフェノキシシクロペンタホスファゼン、ヘキサアルコキシシクロトリホスファゼン、オクタアルコキシシクロテトラホスファゼン、デカアルコキシシクロペンタホスファゼン等の環状ホスファゼン化合物を挙げることができる。また、ヘキサクロルシクロトリホスファゼンの加熱(220〜250℃)開環重合により得られるジクロルホスファゼンにフェノキシ基及び/又はアルコキシ基を置換した直鎖状ホスファゼン化合物を挙げることができる。
【0051】
(6)の架橋ホスファゼン化合物の具体例としては、例えば、4,4’−スルホニルジフェニレン(ビスフェノールS残基)による架橋構造を有するフェノキシホスファゼン、2,2−(4,4’−ジフェニレン)イソプロピリデン基による架橋構造を有するフェノキシホスファゼン、4,4’−オキシジフェニレン基による架橋構造を有するフェノキシホスファゼン、4,4’−チオジフェニレン基による架橋構造を有するフェノキシホスファゼン、4,4’−ジフェニレン基による架橋構造を有するフェノキシホスファゼン等を挙げることができる。
【0052】
(7)のホスファゼン化合物の具体例としては、例えば、モノシアノフェノキシペンタフェノキシシクロトリホスファゼン、ジシアノフェノキシテトラフェノキシシクロトリホスファゼン、トリシアノフェノキシトリフェノキシシクロトリホスファゼン、テトラシアノフェノキシジフェノキシシクロトリホスファゼン、及びペンタシアノフェノキシモノフェノキシシクロトリホスファゼン等のシクロトリホスファゼン化合物、モノシアノフェノキシヘプタフェノキシシクロテトラホスファゼン、ジシアノフェノキシヘキサフェノキシシクロテトラホスファゼンが挙げられる。
【0053】
また、トリシアノフェノキシペンタフェノキシシクロテトラホスファゼン、テトラシアノフェノキシテトラフェノキシシクロテトラホスファゼン、ペンタシアノフェノキシトリフェノキシシクロテトラホスファゼン、ヘキサシアノフェノキシジフェノキシシクロテトラホスファゼンが挙げられる。
さらに、へプタシアノフェノキシモノフェノキシシクロテトラホスファゼン等のシクロテトラホスファゼン化合物、シアノフェノキシ基とフェノキシ基とが混合置換したシクロペンタホスファゼン化合物等の環状ホスファゼン化合物、シアノフェノキシ基とフェノキシ基が混合置換した直鎖状のホスファゼン化合物等を挙げることができる。
【0054】
これらの中でも、(4)の直鎖状ホスファゼン化合物において、m1が3〜25の整数のもの、(5)の環状ホスファゼン化合物において、m2が3〜8の整数のもの、(6)の架橋ホスファゼン化合物において、Aが−SO−、−S−又は−C(CH−であるもの、(7)のホスファゼン化合物において、シアノフェノキシ基とフェノキシ基とが混合置換したもの等が特に好ましい。
ホスファゼン化合物の純度は、その原料、製造法及び製造条件により異なるが、通常98〜99%程度である。本発明で用いることのできるホスファゼン化合物の純度は、特に制限されないが、通常90%以上、好ましくは95%以上であるのが良い。純度がこの範囲であれば、簡便にしかも短時間に粉末化することができ、より一層粉末状態の良好な粉末が得られる。
【0055】
本発明に用いることのできるホスフィン化合物としては、トリラウリルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン等が挙げられる。
ホスフィンオキシド化合物としては、トリフェニルホスフィンオキシド、トリトリルホスフィンオキシド等が挙げられる。
これらのリン含有難燃剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の(C−2)窒素含有難燃剤としては、メラミン系化合物、シアヌル酸またはイソシアヌル酸とメラミン化合物との塩、リン酸またはポリリン酸類とアンモニアまたはメラミン系化合物との塩等な挙げられる。
【0056】
メラミン系化合物とはメラミンをはじめ、メラミン誘導体、メラミンと類似の構造を有する化合物、メラミンの縮合物等であり、具体的には、メラミン、アンメリド、アンメリン、ホルモグアナミン、グアニルメラミン、シアノメラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、サクシノグアナミン、メラム、メレム、メトン、メロン等のトリアジン骨格を有する化合物、及びこれらの硫酸塩、メラミン樹脂等を挙げることができる。特にメラミン、メレムが好ましい。
シアヌル酸またはイソシアヌル酸とは、一般式(9)または、一般式(10)で表される化合物である。
【0057】
【化19】
Figure 2004285226
【0058】
【化20】
Figure 2004285226
【0059】
(式中のR、R及びRは、それぞれ水素原子またはアルキル基であり、同一であっても相異なってもよい)一般式(9)で表される化合物の具体例としては、シアヌル酸、トリメチルシアヌレート、トリエチルシアヌレート、トリ(n−プロピル)シアヌレート、メチルシアヌレート、ジエチルシアヌレートなどが挙げられ、一般式(10)で表される化合物の具体例としては、イソシアヌル酸、トリメチルイソシアヌレート、トリエチルイソシアヌレート、トリ(n−プロピル)イソシアヌレート、ジエチルイソシアヌレート、メチルイソシアヌレートなどが挙げられる。
【0060】
本発明で用いることのできるシアヌル酸またはイソシアヌル酸とメラミン系化合物との塩とは、前記のシアヌル酸類またはイソシアヌル酸類とメラミン系化合物との等モル反応物であって、例えばシアヌル酸の水溶液とメラミンの水溶液とを混合し、90〜100℃で撹拌下反応させ、生成した沈殿をろ別することにより白色固体として得ることができる。またシアヌル酸メラミン中のアミノ基または水酸基のいくつかが他の置換基で置換されたものも用いることができる。これらのシアヌル酸またはイソシアヌル酸とメラミン系化合物との塩の中で、メラミンシアヌレートがもっとも好ましい。
【0061】
さらに本発明の窒素含有難燃剤として用いることのできる、リン酸またはポリリン酸類とアンモニアまたはメラミン系化合物との塩としては、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミンなどが挙げられる。
例えば、工業的に入手できるポリリン酸アンモニウムとしては、ポリリン酸アンモニウムをメラミン樹脂等で処理し、水に難溶性としたタイエンS[太平化学産業(株)製]、スミセーフP、スミセーフPM[以上、住友化学工業(株)製]、Exolit 462(ヘキスト社製)、AMGARD MC(アルブライトアンド ウイルソン社製)等を挙げることができる。
【0062】
更に、ポリリン酸アンモニウムに他の補助成分を加えてより難燃効果を改良したExolit VP IFR−23(ヘキスト社製)、SPINFLAM MF80/PP、SPINFLAM MF82/PP、SPINFLAM MF82/PS(以上、モンテカチーニ社製)等も挙げることができる。
また、リン酸メラミンを構成するリン酸としては、具体的にはオルトリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸等が挙げられ、特にオルトリン酸を用いた付加物が好ましい。
ポリリン酸メラミンを構成するポリリン酸とはいわゆる縮合リン酸と呼ばれるものであり鎖状ポリリン酸、環状ポリメタリン酸が挙げられる。これらポリリン酸の縮合度は通常3〜50であるが、本発明では、これら縮合度を特に制約しない。
【0063】
本発明に用いることのできるポリリン酸系メラミンとは、メラミンと上記リン酸、ピロリン酸またはポリリン酸との実質的に等モルから形成されるメラミン付加物を意味し、一部酸官能基が一部遊離の状態にあっても良い。かかるメラミン付加物は例えば、メラミンと上記のリン酸との混合物を水スラリーとし、よく混合して両者の付加物を微粒子状に形成させた後、このスラリーを濾過、洗浄、乾燥し、得られた固形物を粉砕して得られる粉末である。メラミン付加物の粒径は100μm以下、好ましくは50μm以下に粉砕した粉末を用いるのが良い。0.5〜20μmの粉末を用いると高い難燃性を発現するばかりでなく成形品の強度が著しく高くなるので特に好ましい。
これらの窒素含有難燃剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0064】
本発明の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物における難燃剤の割合は、難燃効果及び機械的特性、成形性、成形品外観の保持、熱安定性への影響の観点から、(A)ポリトリメチレンテレフタレート樹脂99.9〜10重量%、(B)非晶性樹脂0.1〜90重量%の合計100重量部に対して、(C−1)リン含有難燃剤、(C−2)窒素含有難燃剤から選ばれる1種以上の難燃剤1〜200重量部である。好ましくは、(C−1)リン含有難燃剤一種以上及び(C−2)窒素含有難燃剤1種以上の難燃剤合わせて1〜200重量部である。更に好ましい範囲は、(C−1)リン含有難燃剤一種以上1〜75重量部、(C−2)窒素含有難燃剤一種以上1〜125重量部である。最も好ましくは、(C−1)リン含有難燃剤が、3〜75重量%および(C−2)窒素含有難燃剤が、97〜25重量%からなる難燃剤1〜200重量部の範囲である。
【0065】
本発明で用いることのできる(D)無機充填材について説明する。
本発明における無機充填材としては、目的に応じて、繊維状無機充填材、粉粒状無機充填材及び板状無機充填剤からなる群から選ばれる少なくとも一種以上の無機充填材を用いることができる。
繊維状無機充填材としては、ガラス繊維、炭素繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウムウィスカー、ウォラストナイト、さらにステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属の繊維状物等の繊維状無機充填材が挙げられる。なお、無機充填材と併用してポリアミド、フッ素樹脂、アクリル樹脂等の高融点有機質繊維状物質も使用することができる。
【0066】
ここで、繊維状無機充填材の平均繊維長(以下、「L」ともいう)、平均繊維径(以下、「D」ともいう)、及びアスペクト比(以下、「L/D」ともいう)については、特に限定されないが、平均繊維長は機械的特性及び疲労特性の点から50μm以上であることが好ましく、平均繊維径は5μm以上であることが好ましく、アスペクト比は10以上であることが好ましい。
また、炭素繊維については、平均繊維長(L)が100〜750μm、平均繊維径(D)が3〜30μm、アスペクト比(L/D)が10〜100であるものが好ましく用いられる。さらに、ウォラストナイトは、平均繊維長が10〜500μm、平均繊維径が、3〜30μm、アスペクト比(L/D)が3〜100のものが好ましく用いられる。
【0067】
粉粒状無機充填材としてはカーボンブラック、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ガラス粉、硅酸カルシウム、硅酸アルミニウム、カオリン、クレー、硅藻土などの硅酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナなどの金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの金属の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの金属の硫酸塩、その他、炭化硅素、窒化硅素、窒化硼素、各種金属粉末が挙げられる。なお、タルク、マイカ、カオリン、炭酸カルシウム、チタン酸カリウムについては平均粒径が0.1〜100μmのものが最も好ましく用いられる。
【0068】
板状無機充填材としてはタルク、マイカ、ガラスフレーク、各種の金属箔等が挙げられる。
本発明の無機充填材としては、機械的特性及び疲労特性の面からガラス繊維が最も好ましく用いられる。ガラス繊維は通常、ポリエステル樹脂に配合されるものであればよく、その種類等について特に制限はない。
また、無機充填材は一種のみ用いても、二種以上を併用してもよい。ガラス繊維とガラス繊維以外の無機充填材との併用、特にガラス繊維と粒状及び/又は板状無機充填剤との併用が、機械的強度と寸法精度、電気的性質等を兼備させる上で好ましい。
【0069】
本発明の(D)無機充填材の配合量は、(A)ポリトリメチレンテレフタレート樹脂99.9〜10重量%、(B)非晶性樹脂0.1〜90重量%の合計100重量部に対して、5〜300重量部が好ましく、5〜200重量部がより好ましい。
これらの無機充填材は、特に表面処理を施したものが好ましく用いられる。表面処理としては公知のカップリング剤やフィルム形成剤を用いて行う。好ましく用いられるカップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤があげられる。またフィルム形成剤としては、エポキシ系ポリマー、ウレタン系ポリマー、アクリル酸系ポリマー及びこれらの混合物が好ましく用いられる。
【0070】
本発明の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物には、上記のポリトリメチレンテレフタレート樹脂、非晶性樹脂、難燃剤、無機充填材に加え、各種用途及び目的に応じて、その他の成分を適宜添加することができる。
本発明の樹脂組成物に結晶核剤をさらに配合すると、より機械的強度の高い組成物が得られる。結晶核剤としては、有機物及び無機物のいずれも使用することができる。
【0071】
また、本発明の樹脂組成物に、成形性改良剤をさらに配合すると、より成形加工特性及び成形品外観に優れた難燃性樹脂組成物が得られる。成形性改良剤としては、リン酸エステル類、亜リン酸エステル類、高級脂肪酸類、高級脂肪酸金属塩類、高級アルコールと高級脂肪酸とのエステル類及び多価アルコールと高級脂肪酸とのエステル類等の高級脂肪酸エステル類、高級脂肪酸アミド化合物類、ポリアルキレングリコールあるいはその末端変性物類、低分子量ポリエチレンあるいは酸化低分子量ポリエチレン類、置換ベンジリデンソルビトール類、ポリシロキサン類、カプロラクトン類が挙げられるが、特に好ましいのは、高級脂肪酸類、高級脂肪酸金属塩類、高級脂肪酸エステル類である。
【0072】
また、本発明の樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、通常使用される難燃助剤、紫外線吸収剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、可塑剤、着色剤、衝撃強度改良剤等の添加剤を配合することもできる。
本発明の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法は特に限定されないが、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、非晶性樹脂、難燃剤及び必要に応じて無機充填材、添加剤等の混合物を単軸又は多軸の押出機、ニーダー、ミキシングロール、バンバリーミキサー等の公知の溶融混練機を用いて、200〜400℃の温度で溶融混練する方法を挙げることができる。特に、押出機を用いて溶融混練することが簡便で好ましい。
【0073】
本発明の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物は、従来の樹脂組成物に比較し、機械的特性、耐薬品性、電気的特性、耐候性、耐熱老化性、耐加水分解性に加え、成形性、成形品外観が良好で、難燃剤のブリードがなく、燃焼時に腐食性の高いハロゲン化水素ガスの発生がないため、射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形等の公知の成形方法、特に射出成形によって、例えば、コネクター、コイルボビン、ブレーカー、ホルダー、プラグ、スイッチ等の電気電子部品、自動車部品、機械機構部品用等の各種成形品に成形される。
【0074】
【実施例】
以下実施例で本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定するものではない。なお、実施例および比較例に記載した諸特性は以下の方法により評価した。
(試料の成形方法)
試料は、射出成形機を用いて成形した。装置は日精樹脂(株)製PS40E、金型温度95℃、シリンダー温度は250℃に設定し成形品を得た。
【0075】
(評価方法)
(1)燃焼性
米国UNDER WRITERS LABORATORIESで定められたUL−94Vの規格に従って、厚みが1/16インチの試験片で実施した。
(2)曲げ弾性率(MPa)
ASTM D790に準じて行った。
(3)曲げ強度(GPa)
ASTM D790に準じて行った。
(4)耐ブリード性
試験片を150℃で5時間加熱し、試験片表面への難燃剤の染み出しの有無を目視で観察した。染み出しが見られない場合には○、染み出しが見られる場合は×とした。
(5)成形体外観
堀場製ハンディー光沢計IG320を用い、JIS−K7150に準じてGs60℃を測定した。数値が70以上の場合には○、70未満の場合には×とした。
【0076】
実施例及び比較例で用いた材料を以下に記す。
(A)樹脂
PTT:ポリトリメチレンテレフタレート樹脂[η]=0.90
PBT:ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリプラスチックス(株)製 ジュラネックス 2002
PET:ポリエチレンテレフタレート樹脂、ユニチカ(株)製、NEH−205
【0077】
(B)非晶性樹脂
PC:ポリカーボネート樹脂、住友ダウ(株)製、カリバー301−15
PPE:30℃のクロロホルム溶液で測定したηsp/cが0.54のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)
PS:ゴム含有量が12%、30℃トルエン溶液で測定したマトリックスポリスチレンのηsp/cが0.64、体積平均ゴム粒子径が1.5μmのゴム補強ポリスチレン
(C−1)リン含有難燃剤
縮合リン酸エステル化合物−1: 化学式(11)
【0078】
【化21】
Figure 2004285226
【0079】
縮合リン酸エステル化合物−2: 化学式(12)
【0080】
【化22】
Figure 2004285226
【0081】
ホスファゼン化合物:
ヘキサクロロシクロホスファゼンとオクタクロロシクロテトラホスファゼンの混合物(等モル%)とフェノールをトリエチルアミンの存在下で反応させ、得られた反応液を蒸発・乾固させ、残渣を水で洗浄して塩を除去した。さらに、アセトン、続いてエタノールで洗浄して精製した。収率は90%であった。
(C−2)窒素含有難燃剤
メラミンシアヌレート(平均粒径1.3μm)
ポリリン酸メラミン(平均粒径3μm)
(D)無機充填材
(D−1)ガラス繊維:旭ファイバーグラス社製FT153
【0082】
【実施例1〜5および比較例1〜4】
(A)ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、(B)ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、(C−1)リン含有難燃剤、(C−2)窒素含有難燃剤および(D)無機充填材を表1に示す配合割合で、ブレンダーを用いて予備混合後、二軸押出機(東芝機械製TEM35)を用いてシリンダー設定温度250℃、スクリュウ回転数200rpmの条件下で、溶融混練し、ストランド状に取り出し冷却後カッターで造粒しペレットを得た。得られたペレットを前記した測定法によって諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
なお、ポリエチレンテレフタレート樹脂を用いた比較例4においては射出成形の段階で離型不良等の成形性に問題を生じ、物性の評価をするにいたらなかった。
【0083】
【表1】
Figure 2004285226
【0084】
【発明の効果】
本発明の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物は,機械的特性、耐薬品性、電気的特性、耐候性、耐熱老化性、耐加水分解性に加え、成形性、成形品外観が良好で、難燃剤のブリードがなく、燃焼時に腐食性の高いハロゲン化水素ガスの発生がない。したがって、コネクター、コイルボビン、ブレーカー、ホルダー、プラグ、スイッチ等の電気電子部品、自動車部品、機械機構部品用等に好適に用いることができる。

Claims (14)

  1. (A)ポリトリメチレンテレフタレート樹脂99.9〜10重量%と(B)非晶性樹脂0.1〜90重量%の合計100重量部に対して、(C−1)リン含有難燃剤および/または(C−2)窒素含有難燃剤1〜200重量部を含む難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
  2. (B)非晶性樹脂が、ポリカーボネート樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
  3. (B)非晶性樹脂が、ポリフェニレンエーテル樹脂またはポリフェニレンエーテル樹脂とスチレン系樹脂の混合物であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
  4. (C−1)リン含有難燃剤が、リン酸エステル化合物または縮合リン酸エステル化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
  5. (C−1)リン含有難燃剤が、一般式(1)または一般式(2)で表される縮合リン酸エステル化合物であることを特徴とする請求項4に記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
    (ここで、式(1)及び式(2)において、Ar〜Arは同一または相異なるフェニル基、あるいはハロゲンを含有しない有機残基で置換されたフェニル基を示す。n1、n2は数平均重合度を表す。)
    Figure 2004285226
    Figure 2004285226
  6. (C−1)リン含有難燃剤が、一般式(3)で表される繰り返し単位からなるホスファゼン化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
    (ここで、式(3)において、Rは、同一または相異なるアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヒドロキシ基、アミノ基を示す。)
    Figure 2004285226
  7. (C−1)リン含有難燃剤が、一般式(4)で表される直鎖状ホスファゼン及び/または一般式(5)で表される環状ホスファゼンであることを特徴とする請求項6記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
    (ここで、式(4)及び(5)において、m1は3〜1000の整数、m2は3〜25の整数、2つのRは同一、又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基およびアリル基から選ばれる少なくとも1種が置換したフェニル基、又は無置換フェニル基を示す。Xは基−N=P(OR又は基−N=P(O)ORを示す。Yは基−P(OR又は基−P(O)(ORを示す。)
    Figure 2004285226
    Figure 2004285226
  8. (C−2)窒素含有難燃剤が、メラミン系化合物、シアヌル酸またはイソシアヌル酸とメラミン系化合物との塩、リン酸またはポリリン酸類とアンモニアまたはメラミン系化合物との塩から選ばれる一種以上の窒素含有難燃剤であることを特徴とする請求項1〜7に記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
  9. 難燃剤が、(C−1)リン含有難燃剤一種以上及び(C−2)窒素含有難燃剤一種以上を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
  10. 難燃剤全量に対して、(C−1)リン含有難燃剤が3〜75重量%、(C−2)窒素含有難燃剤が97〜25重量%であることを特徴とする請求項9に記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
  11. (A)ポリトリメチレンテレフタレート樹脂99.9〜10重量%、(B)非晶性樹脂0.1〜90重量%の合計100重量部、(C−1)リン含有難燃剤、(C−2)窒素含有難燃剤から選ばれる一種以上の難燃剤1〜200重量部に対して、さらに(D)無機充填材を5〜300重量部含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
  12. (D)無機充填材が、ガラス繊維であることを特徴とする請求項11記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の難燃性ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物からなる成形品。
  14. 成形品が射出成形品である、請求項13記載の成形品。
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