JP2004285145A - 二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

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Takuji Toudaiji
卓司 東大路
Tetsuya Tsunekawa
哲也 恒川
Tetsuya Machida
哲也 町田
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Abstract

【課題】高強度、易直線引裂性、耐衝撃性、耐熱性、寸法安定性などの特長を有し、例えば、包装用、耐熱タッチパネル用、電子回路基盤用、カード用、コンデンサー用などに好適であり、特に、包装用として有用な易引裂性フィルムや非常に適した二軸配向ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】ポリエステル(A)の海成分と芳香族ポリカーボネート(B)の島成分からなる海島構造を有する二軸配向ポリエステルフィルムであって、フィルムの表面から1/5の深さまでの表層部の少なくとも一方において、島成分の分散径が0.01〜5μmであり、かつ、フィルム表面から厚み方向に深さが1/5〜4/5までの中央層部の島成分のアスペクト比/表層部の島成分のアスペクト比が2〜10である二軸配向ポリエステルフィルム。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、従来のポリエステルフィルムの物性および品質を大幅に向上させた二軸配向ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
具体的には、高強度、易直線引裂性、耐衝撃性、耐熱性、寸法安定性などの特長を有し、例えば、包装用、耐熱タッチパネル用、電子回路基盤用、カード用、コンデンサー用、磁気記録媒体などの記録材料用などに好適であり、特に、包装用として有用な易引裂性フィルムや非常に適した二軸配向ポリエステルフィルムに関するものである。
【0003】
【従来の技術】
二軸配向ポリエステルフィルムは、他の素材からは得られないような大面積のフィルムの連続生産が可能であり、その強度、寸法安定性、耐久性、透明性、柔軟性、表面特性の付与が可能などの特長を活かして、ディスプレイ用、磁気記録媒体用、コンデンサー用などの各種工業材料用、農業用、包装用、建材用などの大量に需要のある各種分野で用いられている。
【0004】
食品、医薬品、雑貨などの包装には、各種のプラスチックフィルムを用いた包装材が用いられており、二軸延伸ポリエステルフィルムや二軸延伸ポリエステルフィルムとポリエチレンフィルムなどのヒートシール可能なフィルムとをラミネートした積層体などが広く使用されている。しかし、これらのフィルムは引裂抵抗が大きく、これらのフィルムを用いた包装材は引裂開封性、特に、直線引裂性が乏しくなることがある。直線引裂性が乏しいと、手による開封が困難であったり、開封時に中身が飛散したり破損したりすることがある。
【0005】
この直線引裂性を付与するために、例えば、(A)ポリエチレンテレフタレート中に共重合ポリエステル系エラストマーを島状に分散させたポリエステルフィルム(例えば、特許文献1〜3参照)、または、(B)ポリエチレンテレフタレートと芳香族ポリカーボネートとの組成物からなるポリエステルフィルム(例えば、特許文献4参照)が挙げられる。
【0006】
しかし、上記(A)によって得られるフィルムは、耐衝撃性や寸法安定性に乏しいことがあり、包装材料として不十分なことがある。一方、上記(B)によって得られるフィルムは、ポリカーボネートが細長い島状に分散しているが、島状に分散したポリカーボネートの制御が高精度になされていなく、得られたフィルムの直線引裂性、耐衝撃性、機械的強度や寸法安定性に不十分であったりすることがある。
【0007】
一方、ポリエステルと芳香族ポリカーボネートの組成物からなるフィルムについては過去にも例示されており、例えば、非晶性ポリエステル樹脂と芳香族ポリカーボネートを含有する組成物からなる樹脂シート(例えば、特許文献5〜7参照)などが挙げられる。しかしながら、これらのフィルムは、非晶性ポリエステルを用いたカード用に好適なエンボス性を目的としたシートであり、直線引裂性などが不十分である。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−302405号公報
【0009】
【特許文献2】
特開平10−168293号公報
【0010】
【特許文献3】
特許第3356200号公報
【0011】
【特許文献4】
特開2001−329077号公報
【0012】
【特許文献5】
特開2002−97361号公報
【0013】
【特許文献6】
特開2002−121365号公報
【0014】
【特許文献7】
特開2001−81209号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、機械的強度、易直線引裂性、耐衝撃性、耐熱性、寸法安定性などに優れた高品質の二軸配向ポリエステルフィルムを提供することにあり、特に、包装用として有用な易引裂性フィルムとして好適な二軸配向ポリエステルフィルムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエステル(A)の海成分と芳香族ポリカーボネート(B)の島成分からなる海島構造を有する二軸配向ポリエステルフィルムであって、フィルムの表面から1/5の深さまでの表層部の少なくとも一方において、島成分の分散径が0.01〜5μmであり、かつ、フィルム表面から厚み方向に深さが1/5〜4/5までの中央層部の島成分のアスペクト比/表層部の島成分のアスペクト比が2〜10である二軸配向ポリエステルフィルムである。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリエステル(A)は、例えば、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸などの酸成分やジオール成分から構成される。
【0018】
芳香族ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸等を用いることができ、なかでも好ましくは、テレフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸を用いることができる。脂環族ジカルボン酸成分としては、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸等を用いることができる。脂肪族ジカルボン酸成分としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等を用いることができる。これらの酸成分は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0019】
また、ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2’−ビス(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等を用いることができ、なかでも好ましくは、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール等を用いることができ、特に好ましくは、エチレングリコール等を用いることができる。これらのジオール成分は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0020】
また、ポリエステルには、ラウリルアルコール、イソシアン酸フェニル等の単官能化合物が共重合されていてもよいし、トリメリット酸、ピロメリット酸、グリセロール、ペンタエリスリトール、2,4−ジオキシ安息香酸、等の3官能化合物などが、過度に分枝や架橋をせずポリマーが実質的に線状である範囲内で共重合されていてもよい。さらに酸成分、ジオール成分以外に、p−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸およびp−アミノフェノール、p−アミノ安息香酸などを本発明の効果が損なわれない程度の少量であればさらに共重合せしめることができる。
【0021】
本発明のポリエステル(A)は、特に限定されないが、機械的強度、生産性および取り扱い性等の点から、エチレンテレフタレートおよび/またはエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート単位を主たる構成成分とするポリエステル(すなわち、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート)およびそれらの変性体よりなる群から選ばれた少なくとも一種であることが好ましい。
【0022】
本発明の芳香族ポリカーボネート(B)は、特に限定されないが、ビスフェノールA、つまり、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルアルカンあるいは4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、および、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた1種以上を主原料とするものが好ましく挙げられ、中でもビスフェノールA、つまり、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを主原料として製造されるものが好ましい。具体的には、上記ビスフェノールAなどをジヒドロキシ成分として用い、エステル交換法あるいはホスゲン法により得られたポリカーボネートが好ましい。さらに、ビスフェノールAの一部、好ましくは、10モル%以下を4,4’−ジヒドロキシジフェニルアルカンあるいは4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、および、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルなどで置換したものも好ましい。
【0023】
これらは、本発明の効果を阻害しない範囲内で、1種あるいは2種以上一緒にポリマー鎖中に存在してもよい。
【0024】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)を含有する二軸配向ポリエステルフィルムであり、好ましくは、この両ポリマが部分的に相溶した組成物からなる二軸配向ポリエステルフィルムである。ここでいう部分的に相溶する(以下、部分相溶)とは、得られたチップのガラス転移温度(Tg)が、ポリエステル(A)のTgであるTgAと芳香族ポリカーボネート(B)のTgであるTgBの間に存在し、海島構造を有することを意味する。
【0025】
本発明でいうガラス転移温度は、示差走査熱分析における昇温時の熱流束ギャップからJIS K7121に従って求めることができる(測定法の詳細は後述する)。また、示差走査熱分析によってガラス転移温度を判定する場合は、温度変調法や高感度法を使用することも有効である。
【0026】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)を含有するポリエステル組成物は、特に限定されないが、そのガラス転移温度(Tg)が80〜150℃であることが好ましい。Tgは、より好ましくは83〜140℃、さらに好ましくは85〜130℃にあることである。二軸配向ポリエステルフィルムが、ポリエステル(A)の構成成分としてエチレンテレフタレート単位を80モル%以上含有するポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)とを含有してなるポリエステル組成物で構成される場合、その好ましいTgの範囲は80〜120℃であり、さらに好ましいTgの範囲は83〜110℃である。Tgが80℃未満であれば、耐熱性が不十分であったりすることがある。また、Tgが上記上限値を越える温度であれば、溶融成形性などの成形加工の点で劣ったり、延伸配向が困難であったりすることがある。
【0027】
本発明において、芳香族ポリカーボネート(B)をポリエステル(A)に添加する時期は、特に限定されないが、溶融押出前に、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)との混合物を予備溶融混練(ペレタイズ)してマスターチップ化する方法や、溶融押出時に混合して溶融混練させる方法などがある。
【0028】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエステル(A)の海成分と芳香族ポリカーボネート(B)の島成分からなる海島構造を有している。島成分は、全体に対し体積分率で50%以下であることが好ましく、より好ましくは5〜40%であり、さらに好ましくは7〜30%である。島成分の体積分率が50%を越える場合には、得られたポリエステルフィルムの機械特性が低下することがある。
【0029】
ここでいう体積分率は、例えば、透過型電子顕微鏡を用いて測定できる。サンプルを50nmの厚みに超薄切片法で作成し、透過型電子顕微鏡を用いて、加圧電圧100kVの条件下で観察し、4万倍で写真を撮影して、得られた写真をイメージアナライザーに画像として取り込み、任意の100個の島成分を選択し、画像処理を行うことにより、体積分率を計算することができる。
【0030】
島成分は、フィルムの少なくとも一方の、表面からフィルム厚みに対して1/5の深さまでの表層部において、島成分の分散径が0.01〜5μmであり、より好ましくは0.05〜3μmであり、さらに好ましくは0.1〜2μmである。この平均粒径を上記下限値以上にすることにより、フィルムに易直線引裂性を付与することができ、また、上記上限値以下とすることにより、フィルム強度や寸法安定性を低下させることがなく、良好な易直線引裂性を得ることができる。
ここでいう島成分の分散径とは、フィルム長手方向の径と幅方向の径と厚み方向の径の平均値を意味する(測定法の詳細は後述する)。
【0031】
島成分の形状は、特に限定されないが、球状もしくは細長い島状となるのが好ましい。分散した島成分のアスペクト比について、フィルム中央層部の島成分のアスペクト比/表層部の島成分のアスペクト比の比率が、2〜10である。このアスペクト比の比率の好ましい範囲は、3〜8であり、さらに好ましい範囲は4〜7である。これら島成分のアスペクト比の比率を上記範囲にすることにより、易直線引裂性に優れて、さらに、耐衝撃性、機械強度、寸法安定性にも優れた二軸配向ポリエステルフィルムを得ることができる。ここで、アスペクト比は、島成分の平均長径/平均短径の比を意味するものであり(測定法の詳細は後述する)、フィルムの中央層部とは、フィルム表面の1/5の深さから4/5の深さまでの範囲を意味する。
【0032】
また、少なくとも一方のフィルム表層部において、分散した島成分のアスペクト比が、1〜10であることが好ましい。さらに好ましい範囲は1〜8であり、より好ましい範囲は1〜5である。これら島成分のアスペクト比を上記範囲にすることにより、機械強度や寸法安定性に優れたフィルムを得ることができる。
【0033】
一方、フィルム中央層部において、島成分の形状、大きさは、特に限定されないが、分散径が0.05〜30μmの範囲であり、アスペクト比が1〜30の範囲であることが好ましい。分散径のより好ましい範囲は0.1〜20μmであり、さらに好ましい範囲は0.5〜10μmである。この分散径を0.05μm以上にすることにより、フィルムに易直線引裂性を付与することができ、また、30μm以下とすることにより、フィルム強度や寸法安定性を低下させることがなく、良好な易直線引裂性を得ることができる。また、アスペクト比のより好ましい範囲は2〜20であり、さらに好ましい範囲は3〜10である。これら島成分のアスペクト比を上記範囲にすることにより、易直線引裂性や機械強度、寸法安定性に優れたフィルムを得ることができる。
【0034】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、実質的にボイドを含有しないことが好ましい。ここでいうボイドとは、フィルム中に存在する微細な気泡のことをいう。フィルム内部のボイドを確認する方法としては、フィルム作製後にフィルム断面を切り出し、透過型電子顕微鏡写真を用いて断面観察することにより、目視で確認することができる。多量のボイドが発生した場合、全光線透過率を低下させることがあり、好ましくない。なお、ここでいう実質的にボイドを含有しないとは、全くボイドが観察されないか、または、含有されていたとしてもボイドの平均径が10nm以下であればよい。
【0035】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリマ中における芳香族ポリカーボネート(B)の含有量は、特に限定されないが、3〜40重量%の範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは、5〜30重量%の範囲であり、より好ましくは、7〜25重量%の範囲である。芳香族ポリカーボネート(B)の含有量が3重量%未満であれば、ポリエステル(A)中に芳香族ポリカーボネート(B)が島成分として存在する量が少なすぎて、易直線引裂性が十分でなく、本発明の効果が得られないことがある。また、芳香族ポリカーボネート(B)の含有量が40重量%を超える量であれば、押出成形加工が困難であったり、さらに得られたフィルムに十分な強度を発現するために、延伸加工を施すことが困難であったりすることがある。
【0036】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、特に限定されないが、リン含有量が10〜2000ppmとなるように有機リン化合物を配合することが好ましい。さらに好ましいリン含有量は、20〜1000ppmである。上記特定量のリン化合物を配合することで、ポリエステル(A)や芳香族ポリカーボネート(B)の熱劣化や酸化劣化を抑制して熱安定性を高めることができ、特に、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の間のエステル交換反応を適度に抑制して、両ポリマーの部分相溶性を制御することができる。その結果、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の部分相溶性を損なうことなく、芳香族ポリカーボネート(B)の分解による炭酸ガスの発生を抑制することができ、溶融混練時の発泡を抑制することができる。リン含有量が10ppm未満であると、混練時に発泡したり色調が低下したりすることがある。また、リン含有量が2000ppmを越えると、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の部分相溶性が低下し、押出安定性が低下したり、得られた組成物を二軸延伸したときにボイドが発生したり、表面にクレーター欠点が発生したりして、本発明の効果が得られないことがある。
【0037】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムに、有機リン化合物を配合する場合、有機リン化合物は亜リン酸またはリン酸のエステル化合物が好ましい。好ましい有機リン酸化合物は、ポリエステル(A)および芳香族ポリカーボネート(B)の種類によっても異なり、特に限定されないが、トリメチルホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、モノステアリルアシッドホスフェート、ジステアリルアシッドホスフェート、トリフェニルホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト、2,2’、2’’−ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスファイト]、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエテル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−メチルフェイニル)フォスファイトなどが好ましく例示される。中でも、トリメチルホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、モノステアリルアシッドホスフェート、ジステアリルアシッドホスフェート、トリフェニルホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、または、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−メチルフェイニル)フォスファイトが特に好ましく例示される。
【0038】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、特に限定されないが、全光線透過率が75〜98%であることが好ましく、より好ましい範囲は、80〜98%であり、さらに好ましくは、85〜98%である。全光線透過率が75%未満である場合、該二軸配向ポリエステルフィルムを、例えば、包装用やタッチパネル用などに用いることができないことがある。また、全光線透過率を98%以上にするのは、工業的に困難なことがある。
【0039】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの長手方向と幅方向のうち少なくとも一方向の破断強度は、特に限定されないが、150〜500(MPa)であることが好ましく、より好ましくは180〜450(MPa)、さらに好ましくは200〜400(MPa)である。フィルムの長手方向と幅方向のいずれの方向の破断強度も150(MPa)未満であれば、例えば、機械的強度が不足し、フィルムの加工時や使用時に破損したり、実用上使用に耐えないことがある。また、フィルムの長手方向と幅方向のいずれの方向のヤング率も500(GPa)を越えるフィルムは工業的に製造が困難であったり、寸法安定性が著しく低下したりすることがある。
【0040】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの長手方向と幅方向の温度150℃、30分における熱収縮率は、特に限定されないが、フィルムの加工時や使用時の耐熱性の観点から、いずれも0.01〜3.0%であることが好ましい。より好ましくは、0.01〜2.0%であり、さらに好ましくは、0.01〜1.0%である。温度150℃での熱収縮率が3.0%を越える場合は、耐熱性が不十分であり、寸法安定性が損なわれやすくなることがある。また、温度150℃の熱収縮率が0.01%未満の場合には、フィルムが膨張して、しわが発生したり、平面性が悪化したりすることがある。
【0041】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、単層でも2層以上の積層構造でもよい。特に限定されないが、2層以上の積層構造であると、機械的強度が補強されることがあり、より好ましい。
【0042】
本発明で用いるポリエステル(A)の固有粘度は、特に限定されないが、フィルム成形加工の安定性や芳香族ポリカーボネート(B)との混合性の観点から、0.55〜3.0(dl/g)の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは、0.60〜2.0(dl/g)である。また、二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度は、特に限定されないが、フィルム成形加工の安定性や寸法安定性などの観点から、0.50〜2.0(dl/g)の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは0.55〜1.0(dl/g)である。
【0043】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、本発明の効果を阻害しない範囲内で、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワックスなどの有機滑剤など他の成分が添加されてもよい。また、フィルム表面に易滑性や耐磨耗性、耐スクラッチ性等を付与するために、積層フィルムの最外層に無機粒子、有機粒子などを添加することもできる。そのような添加物としては、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カリオン、タルク、湿式または乾式シリカ、コロイド状シリカ、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナおよびジルコニア等の無機粒子、アクリル酸類、スチレン等を構成成分とする有機粒子、ポリエステル重合反応時に添加する触媒等によって析出する、いわゆる内部粒子や、界面活性剤などがあげられる。
【0044】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの厚みは、特に限定されないが、500μm以下が好ましく、薄膜用途や作業性などの観点からは、より好ましくは10〜300μmの範囲であり、さらに好ましくは20〜200μmの範囲である。
【0045】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、これに他のポリマー層、例えば、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデンまたはアクリル系ポリマーからなる層を直接、あるいは接着剤などの層を介して積層させてもよい。
【0046】
また、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、必要に応じて、熱処理、成形、表面処理、ラミネート、コーティング、印刷、エンボス加工、エッチングなどの任意の加工を行ってもよい。
【0047】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの用途は、特に限定されないが、易直線引裂性包装用、耐熱タッチパネル用、電子回路基盤用、カード用、コンデンサー用、磁気記録媒体などの記録材料用などに用いられる。
【0048】
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムを製造する際の延伸形式としては、長手方向に延伸した後に幅方向に延伸を行う方法などの一方向ずつの延伸を組み合わせた逐次二軸延伸法や、長手方向と幅方向を同時に延伸する同時二軸延伸法、さらに、逐次二軸延伸法と同時二軸延伸法を組み合わせた方法などが包含される。
【0049】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法の例について説明するが、これに限定されるものではない。ここでは、ポリエステル(A)として、ポリエチレンテレフタレートを用い、芳香族ポリカーボネート(B)として、ビスフェノールA、つまり、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを主原料とした芳香族ポリカーボネート“ユーピロン”(三菱エンジニアリングプラスチック製)を用いた例を示すが、用いるポリエステルや芳香族ポリカーボネートにより製造条件の詳細は異なる。
【0050】
ポリエチレンテレフタレートは、通常、次のいずれかのプロセスで製造される。すなわち、(1)テレフタル酸とエチレングリコールを原料とし、直接エステル化反応によって低分子量のポリエチレンテレフタレートまたはオリゴマーを得、さらにその後の三酸化アンチモンやチタン化合物を触媒に用いた重縮合反応によってポリマーを得るプロセス、(2)ジメチルテレフタレートとエチレングリコールを原料とし、エステル交換反応によって低分子量体を得、さらにその後の三酸化アンチモンやチタン化合物を触媒に用いた重縮合反応によってポリマーを得るプロセスである。ここで、エステル化は無触媒でも反応は進行するが、エステル交換反応においては、通常、マンガン、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リチウム、チタン等の化合物を触媒に用いて進行させ、またエステル交換反応が実質的に完結した後に、該反応に用いた触媒を不活性化する目的で、リン化合物を添加する場合もある。
【0051】
ここで例示する製法においては、テレフタル酸とエチレングリコールとをエステル化させ、または、テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールをエステル交換反応することにより、ビス−β−ヒドロキシエチルテレフタレート(BHT)を得る。次にこのBHTを重合槽に移送し、真空下で280℃に加熱して重合反応を進める。ここで、固有粘度が0.5程度のポリエステルを得る。得られたポリエステルをペレット状で減圧下において固相重合する。固相重合する場合は、あらかじめ180℃以下の温度で予備結晶化させた後、190〜250℃で1mmHg程度の減圧下、10〜50時間固相重合させる。また、フィルムを構成するポリエステルに粒子を含有させる方法としては、エチレングリコールに粒子を所定割合にてスラリーの形で分散させ、このエチレングリコールをテレフタル酸と重合させる方法が好ましい。粒子を添加する際には、例えば、粒子を合成時に得られる水ゾルやアルコールゾルを一旦乾燥させることなく添加すると粒子の分散性がよい。また、粒子の水スラリーを直接所定のポリエステルペレットと混合し、ベント式2軸混練押出機を用いて、ポリエステルに練り込む方法も有効である。粒子の含有量、個数を調節する方法としては、上記方法で高濃度の粒子のマスタを作っておき、それを製膜時に粒子を実質的に含有しないポリエステルで希釈して粒子の含有量を調節する方法が有効である。
【0052】
次に、温度180℃で3時間以上真空乾燥した該ポリエチレンテレフタレートのペレット(A)と、温度120℃で3時間以上真空乾燥した芳香族ポリカーボネートのペレット(B)を芳香族ポリカーボネート(B)が所望の含有量になるように混合して、後、固有粘度が低下しないように窒素気流下あるいは真空下で溶融押出して、スリット状のダイから押出し、キャスティングロール上で冷却して未延伸フィルムを作製する。
【0053】
芳香族ポリカーボネート(B)の島成分の形状は、使用するポリマーおよび粘度にもよるが、製造条件によって変化する。本発明では、下記(ア)〜(オ)の条件を満たす条件で溶融押出・キャストを実施すると、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の界面の微細構造を制御でき、フィルム表層と中央層で島成分の形状を所望の範囲に制御しやすいので、好ましい。
(ア)有機リン化合物を混合する。
(イ)押出工程における温度を(ポリエステルの降温結晶化温度)〜(ポリエステルの融点+20)℃の範囲にする。
(ウ)ランド部の長さが10〜50mmの範囲である口金を使用する。
(エ)キャスト工程におけるドラフト比を5〜30の範囲にする。
(オ)キャストドラムの表面温度を10〜25℃の範囲にする。
【0054】
なお、有機リン化合物を混合するのは、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の混合において熱安定性を高めるためである。また、該有機リン化合物はポリエチレンテレフタレートの重合時に混合しておいてもよい。
【0055】
押出工程における温度のより好ましい範囲は、(ポリエステルの降温結晶化温度+20)〜(ポリエステルの融点+15)℃であり、さらに好ましい温度範囲は、(ポリエステルの降温結晶化温度+30)〜(ポリエステルの融点+10)℃である。ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の粘度を最適化して溶融混練による部分相溶化を達成する観点から、溶融混練温度を上記範囲に設定することが好ましい。なお、本発明でいう押出工程における温度とは、Tダイ内部の中央部のポリマー温度である。また、滞留時間は1〜15分とするのが好ましい。滞留時間のより好ましい範囲は2〜10分の条件である。
【0056】
また、Tダイの口金ランド部の長さは、15〜40mmにすることがより好ましく、20〜35mmにすることがさらに好ましい。口金ランド部の長さが10mm未満では、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の部分相溶による島成分の形状の制御が十分でないことがあり、本発明の範囲を満たすフィルムを得ることができないことがある。また、口金ランド部の長さが50mmを越える場合は、厚み調整が困難となって、フィルムの品質が低下するだけでなく、厚みの薄いフィルムではフィルム破れが発生しやすくなる。
【0057】
また、この押出機内で異物や変質ポリマーを除去するために各種のフィルター、例えば、焼結金属、多孔性セラミック、サンド、金網などの素材からなるフィルターを用いることが好ましい。また、必要に応じて、定量供給性を向上させるためにギアポンプを設けてもよい。積層フィルムの場合には、2台以上の押出機、マニホールドまたは合流ブロックを用いて、溶融状態のポリエステル/芳香族ポリカーボネート混合物をそれぞれ積層させたシートをスリット状のダイから押出し、キャスティングロール上で冷却して未延伸フィルムを作る。
【0058】
ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)を混合する場合、溶融押出前に、ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)との混合物を予備溶融混練(ペレタイズ)してマスターチップ化する方法も好ましく例示される。その場合の溶融混練温度は上記範囲に設定することが好ましいが、特に限定されない。また、溶融混練における滞留時間は0.5〜15分が好ましく、より好ましくは1〜10分の条件である。さらに、上記条件にて部分相溶しない場合は、得られたチップを再び二軸押出機に投入し部分相溶するまで押出を繰り返してもよい。ポリエステル(A)と芳香族ポリカーボネート(B)の混合において熱安定性を高めるために、必要に応じて、有機リン化合物を混合してもよい。上記混練によって、ポリエチレンテレフタレートと芳香族ポリカーボネートが部分相溶したポリエステル組成物のペレットを得ることができる。
【0059】
キャスト工程において、Tダイによりシート状に押出す時のドラフト比のより好ましい範囲は7〜25であり、さらに好ましい範囲は10〜20である。ドラフト比が5未満であると、フィルム中央層および表層の島成分がいずれも球状もしくは偏球状になり、また、中央層の島成分のアスペクト比/表層の島成分のアスペクト比の値が2未満となり、本発明の効果を得ることができないことがある。一方、ドラフト比が30を越えると、フィルム中央層および表層の島成分がいずれも繊維状もしくは層状となって、中央層の島成分のアスペクト比/表層の島成分のアスペクト比の値が2未満となり、本発明の効果を得ることができないことがある。また、キャストドラムの表面温度のより好ましい範囲は、12〜23℃であり、さらに好ましい範囲は15〜20℃である。この温度範囲に設定することで、フィルム表層の島成分の分散径、さらに、中央層と表層の島成分のアスペクト比を本発明の範囲に制御することができる。
【0060】
次に、この未延伸フィルムを二軸延伸し、二軸配向させる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法または同時二軸延伸法を用いることができる。ここでは、最初に長手方向、次に幅方向の延伸を行う逐次二軸延伸法を用いる。延伸温度については、ポリエステル(A)や芳香族ポリカーボネート(B)の構造成分や、積層の構成成分により異なるが、例えば、単層でポリエチレンテレフタレートと芳香族ポリカーボネート“ユーピロン”(三菱エンジニアリングプラスチック社製)の混合ポリマーからなる場合を例にとって以下説明する。
【0061】
未延伸ポリエステルフィルムを加熱ロール群で加熱し、長手方向に2〜5倍、好ましくは2.5〜4.5倍、さらに好ましくは3〜4倍に1段もしくは2段以上の多段で延伸する(MD延伸)。延伸温度はTg(芳香族ポリカーボネートを含んでなるポリエステルのガラス転移温度)〜(Tg+60)℃、好ましくは(Tg+5)〜(Tg+55)℃、さらに好ましくは(Tg+10)〜(Tg+50)℃の範囲である。その後20〜50℃の冷却ロール群で冷却する。特に限定されないが、MD延伸の前に微延伸工程を設けてもよい。その場合の延伸温度は(Tg+10)〜(Tg+70)℃が好ましく、より好ましくは、(Tg+15)〜(Tg+60)℃、さらに好ましくは(Tg+20)〜(Tg+50)℃で、延伸倍率は、1.05〜1.8倍が好ましく、より好ましくは1.1〜1.5倍、さらに好ましくは、1.15〜1.3倍である。この微延伸工程は、ポリマー鎖内およびポリマー鎖間に蓄積されたひずみを除去し、その後の延伸をしやすくするために有効である。MD延伸に続いて、幅方向の延伸方法としては、例えば、テンターを用いる方法が一般的である。このフィルムの両端部をクリップで把持して、テンターに導き、幅方向の延伸を行う(TD延伸)。延伸温度はTg〜(Tg+80)℃が好ましく、より好ましくは(Tg+10)〜(Tg+70)℃、さらに好ましくは(Tg+20)〜(Tg+60)℃の範囲である。延伸倍率は、2.0〜6.0倍が好ましく、より好ましくは3.0〜5.0倍、さらに好ましくは3.5〜4.5倍の範囲である。
【0062】
以上の縦延伸工程における延伸倍率と横延伸工程における延伸倍率の差は、特に限定されないが、1.0倍以下であることが好ましい。さらに好ましくは、0.5倍以下である。縦倍率と横倍率の差を上記範囲にすることで、芳香族ポリカーボネート(B)の島成分の分散径とアスペクト比を所望の大きさに制御することができ、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムを得る上で、特に好ましい。
【0063】
さらに必要に応じて、再縦延伸および/または再横延伸を行う。その場合、フィルムを加熱ロール群で加熱し、長手方向に1.1〜2.5倍、好ましくは1.2〜2.4倍、さらに好ましくは1.3〜2.3倍に再縦延伸し、20〜50℃の冷却ロール群で冷却する。延伸温度はTg〜(Tg+100)℃の範囲が好ましく、より好ましくは(Tg+20)〜(Tg+80)℃の範囲、さらに好ましくは(Tg+40)〜(Tg+60)℃の範囲である。次に、ステンターを用いて再び幅方向の延伸を行う。延伸温度はTg〜250℃の範囲が好ましく、より好ましくは(Tg+20)〜240℃の範囲、さらに好ましくは(Tg+40)〜220℃の範囲である。延伸倍率は1.1〜2.5倍の範囲が好ましく、より好ましくは1.15〜2.2倍、さらに好ましくは1.2〜2.0倍である。
【0064】
次に、この延伸フィルムを緊張下または幅方向に弛緩しながら熱固定する。好ましい熱固定温度は、150〜250℃、より好ましくは170〜245℃、さらに好ましくは190〜240℃の範囲である。時間は0.2〜30秒の範囲で行うのが好ましいが、特に限定されない。さらにこのフィルムを40〜180℃の温度ゾーンで幅方向に弛緩しながら冷却するのが好ましい。弛緩率は、幅方向の熱収縮率を低下させる観点から1〜10%であることが好ましく、より好ましくは2〜8%、さらに好ましくは3〜7%の範囲である。
【0065】
さらに、フィルムを室温まで、必要ならば、長手および幅方向に弛緩処理を施しながら、フィルムを冷やして巻き取り、目的とする二軸配向ポリエステルフィルムを得る。
【0066】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
特性値の測定方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
(1)島成分の分散径、アスペクト比
ポリエステルフィルムを(ア)長手方向に平行かつフィルム面に垂直な方向、(イ)幅方向に平行かつフィルム面に垂直な方向、(ウ)フィルム面に対して平行な方向に切断し、サンプルを50nmの厚みに超薄切片法で作成し、切断面を透過型電子顕微鏡(日立製H−7100FA型)を用いて、加圧電圧100kVの条件下で観察し、4万倍で写真を撮影した。得られた写真をイメージアナライザーに画像として取り込み、任意の100個の島成分を選択し、画像処理を行うことにより、次に示すようにして島成分の大きさを求めた。(ア)の切断面に現れる島成分のフィルム厚み方向の最大長さ(la)と長手方向の最大長さ(lb)、(イ)の切断面に現れる島成分のフィルム厚み方向の最大長さ(lc)と幅方向の最大長さ(ld)、(ウ)の切断面に現れる島成分のフィルム長手方向の最大長さ(le)と幅方向の最大長さ(lf)を中央層および表層についてそれぞれ求めた。次いで、島成分の形状指数I=(lbの平均値+leの平均値)/2、形状指数J=(ldの平均値+lfの平均値)/2、形状指数K=(laの平均値+lcの平均値)/2とした場合、島成分の分散径を(I+J+K)/3とした。さらに、I,J,Kの中から、平均長径Lと平均短径Dを決定し、島成分のアスペクト比をL/Dとした。また、フィルム中央層の島成分のアスペクト比/フィルム表層の島成分のアスペクト比の比率を求める場合、フィルム表裏で2つある表層部の中で値の小さい方のアスペクト比を採用した。
【0067】
(2)ガラス転移温度(Tg)
擬似等温法にて下記装置および条件で比熱測定を行い、JIS K7121に従って決定した
装置: TA Instrument社製温度変調DSC
測定条件:
加熱温度:270〜570K(RCS冷却法)
温度校正:高純度インジウムおよびスズの融点
温度変調振幅:±1K
温度変調周期:60秒
昇温ステップ:5K
試料重量:5mg
試料容器:アルミニウム製開放型容器(22mg)
参照容器:アルミニウム製開放型容器(18mg)
なお、ガラス転移温度(Tg)は下記式
ガラス転移温度=(補外ガラス転移開始温度+補外ガラス転移終了温度)/2
により算出した。
【0068】
(3)融点、降温結晶化温度
示唆走査熱量計として、セイコーインスツルメンツ社製DSC(RDC220)、データ解析装置として同社製ディスクステーション(SSC/5200)を用いて、試料5mgをアルミニウム製受皿上300℃で5分間溶融保持し、急冷固化した後、室温から昇温速度20℃/分で昇温した。そのとき、観測される融解の吸熱ピークのピーク温度を融点(Tm)とした。さらに、300℃の溶融状態から20℃/分で降温し、結晶化による発熱ピーク温度を降温結晶化温度とした。
【0069】
(4)全光線透過率
JIS−K−6714に従い、スガ試験機製ヘイズメーターHGM−2DPを用いて、フィルムの厚み方向の全光線透過率を測定した。
【0070】
(5)破断強度
ASTM−D882に規定された方法に従って、インストロンタイプの引張試験機を用いて測定した。測定は下記の条件とした
測定装置:オリエンテック(株)製フイルム強伸度自動測定装置“テンシロンAMF/RTA−100”
試料サイズ:幅10mm×試長間100mm
引張り速度:50mm/分
測定環境:温度23℃、湿度65%RH
(6)熱収縮率
JIS−C2318に従って、測定した
試料サイズ:幅10mm、標線間隔200mm
測定条件:温度150℃、処理時間30分、無荷重状態
150℃熱収縮率を次式より求めた。
【0071】
熱収縮率(%)=[(L0−L)/L0]×100
L0:加熱処理前の標線間隔
L:加熱処理後の標線間隔
(7)固有粘度
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から下式により計算される値を用いた
ηsp/C=[η]+K[η]・C
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1、Cは溶媒100mlあたりの溶解ポリマ重量(g/100ml、通常1.2)、Kはハギンス定数(0.343とする)である。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。
【0072】
(8)直線引裂性
フィルムの長手方向に300mm、幅方向に20mmの短冊状のフィルム片を切り出し、このフィルム片の一方の短辺の中央部に長さ5mmの切れ込みを入れた試料を10本作成した。次に、切れ込みより長手方向に手で引裂き、切れ込みを入れた辺に向かい合う短辺に到達したときを直線引裂性を良好として、短辺に到達せず途中で長辺に達したときを直線引裂性を不良とした。10本の試料を評価して、8本以上の試料の直線引裂性が良好であれば○、7本から5本であれば△として、4本以下であれば×(不合格)とした。
【0073】
(9)耐衝撃性
フィルムを半径3cmの枠に固定し、その上に重さ140gで先端が半径2mmの半球状になったおもり(A)をのせる。さらに該半球状のおもりの上方に重さ100gのおもり(B)をおもり(A)の上端からさらに上方14cmの位置から落下させて、フィルムの破断の有無を目視で評価した。破断が10回中2回以下である場合を○、3回〜4回の場合を△、破断が5回以上である場合を×(不合格)とした。
【0074】
[実施例および比較例]
実施例1
テレフタル酸ジメチル194重量部とエチレングリコール124重量部に、酢酸マグネシウム4水塩0.1重量部を加え、140〜230℃でメタノールを留出しつつエステル交換反応を行った。次いで、リン酸トリメチル0.05重量部のエチレングリコール溶液、および三酸化アンチモン0.05重量部を加えて5分間撹拌した後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を230℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を0.1kPaまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。3時間重合反応させ所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻して重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出し、直ちにカッティングして固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートのペレットを得た。該ポリエチレンテレフタレートのペレットのガラス転移温度は78℃であり、融点、降温結晶化温度はそれぞれ255℃、190℃であった。
【0075】
得られたポリエチレンテレフタレートのペレット(温度180℃で3時間真空乾燥)を90重量%と、芳香族ポリカーボネートのペレット“ユーピロン”(登録商標)S−2000(三菱エンジニアプラスチック社製:ガラス転移温度150℃)(温度120℃で3時間真空乾燥)10重量%と、さらに、上記ポリエステルと芳香族ポリカーボネートの混合物100重量部に対して、有機リン化合物として、モノステアリルアシッドホスフェートおよびジステアリルアシッドホスフェートの混合物(旭電化製AX−71)0.1重量部(リン含有量60〜70ppmに相当する)を配合した後、温度260℃に加熱された押出機に供給し、口金ランド部の長さが30mmであるTダイにより溶融押出して、表面温度18℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着させて冷却固化し、ドラフト比が12となる条件で未延伸ポリエステルフィルムを作成した。
【0076】
この未延伸フィルムをロール式延伸機にて長手方向に、温度105℃で1.2倍延伸し、続いて温度95℃で3.0倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に温度100℃で4.0倍延伸した。続いて、定長下で温度220℃で10秒間熱処理後、幅方向に1%の弛緩処理を施し、厚さ25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0077】
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性について測定、評価した結果は、表3および5に示したとおりであり、直線引裂性や機械的特性、熱安定性に優れ、特に易引裂性包装用のフィルムとして優れた特性を有していた。なお、表3のガラス転移温度は作製されたフィルムが溶融した組成物を測定することで得られたガラス転移温度である。
【0078】
実施例2〜7
押出工程における温度、Tダイの口金ランドの長さ、キャスト工程におけるドラフト比、キャストドラムの表面温度などの条件を表1に示した通りに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性について測定、評価した結果は、表3および5に示したとおりであり、直線引裂性や機械的特性、熱安定性に優れ、特に易引裂性包装用のフィルムとして優れた特性を有していた。
【0079】
比較例1〜7
押出工程における温度、Tダイの口金ランドの長さ、キャスト工程におけるドラフト比、キャストドラムの表面温度などの条件を表2に示した通りに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
押出工程およびキャスト工程における好ましい範囲を外れた製造方法で得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、その特性について測定、評価した結果は、表4および6に示したとおり、本発明の範囲を満たしていなかったため、直線引裂性や機械的特性に劣るフィルムであった。
【0080】
実施例8,9
芳香族ポリカーボネート(B)の含有量を変更した以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性について測定、評価した結果は、表3および5に示したとおりであり、直線引裂性や機械的特性、熱安定性に優れ、特に易引裂性包装用のフィルムとして優れた特性を有していた。
【0081】
比較例8,9
芳香族ポリカーボネート(B)の含有量を変更した以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、芳香族ポリカーボネート(B)の好ましい含有量の範囲を外れており、その特性について測定、評価した結果は、表4および6に示したとおり、本発明の範囲を満たしていなかったため、直線引裂性や機械的特性に劣るフィルムであった。
【0082】
比較例10
ポリエステルと芳香族ポリカーボネートの溶融混練時に有機リン化合物を配合しない以外は、実施例1と同様にして、厚さ25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエステルと芳香族ポリカーボネートのエステル交換反応による発泡が発生しており、その特性について測定、評価した結果は、表4,6に示したとおり、直線引裂性や機械的特性に劣るフィルムであった。
【0083】
比較例11
実施例1で得られた未延伸フィルムをロール式延伸機にて長手方向に、温度95℃で3.0倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に温度100℃で4.5倍延伸した。続いて、定長下で温度220℃で10秒間熱処理後、幅方向に1%の弛緩処理を施し、厚さ25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、中央層部と表層部のアスペクト比の比率が本発明の範囲を満たしておらず、その特性について測定、評価した結果は、表4,6に示したとおり、直線引裂性に劣るフィルムであった。
【0084】
比較例12
比較例1で得られた未延伸フィルムをロール式延伸機にて長手方向に、温度95℃で3.0倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に温度100℃で4.5倍延伸した。続いて、丁重下で温度220℃で10秒間熱処理後、幅方向に1%の弛緩処理を施し、厚さ25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、表層部の分散径が本発明の範囲を満たしておらず、その特性について測定、評価した結果は、表4,6のとおりであり、直線引裂性や耐衝撃性などの機械特性に劣るフィルムであった。
【0085】
比較例13
テレフタル酸ジメチル194重量部とエチレングリコール124重量部に、テトラブトキシチタンをエステル交換触媒、二酸化ゲルマニウムを重合触媒、亜リン酸を安定剤として用い、3時間重合反応させ所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻して重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出し、直ちにカッティングして固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートのペレットを得た。該ポリエチレンテレフタレートのペレットのガラス転移温度は78℃であり、融点、降温結晶化温度はそれぞれ255℃、190℃であった。
【0086】
また、ジフェニルカーボネート、ビスフェノールAおよびビスフェノールAのジナトリウム塩を反応容器に仕込み、分子量が22000であるポリカーボネートを得た。得られたポリカーボネートに有機リン化合物として、旭電化製のアデカスタブPEP−8を、ポリカーボネートの重量を基準として、45ppm(リン濃度換算)を混合した。
得られたポリエチレンテレフタレートのペレットを80重量%と、芳香族ポリカーボネートのペレットを20重量%とを混合した。混合した組成物を150℃で5時間乾燥した後、温度290℃に加熱された押出機に供給し、Tダイにより溶融押出して、表面温度20℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着させて冷却固化し、未延伸ポリエステルフィルムを作成した。
【0087】
この未延伸フィルムをロール間で赤外線ヒーターを用いて、長手方向に、温度100℃で3.4倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に温度130℃で3.2倍延伸した。続いて、定長下で温度220℃で熱処理後、二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、芳香族ポリカーボネートの島成分の形状がフィルム中央層と表層で同等であり、その特性について測定、評価した結果は、表4,6に示したとおり、直線引裂性や機械特性に劣るフィルムであった。
【0088】
【表1】
Figure 2004285145
【0089】
【表2】
Figure 2004285145
【0090】
【表3】
Figure 2004285145
【0091】
【表4】
Figure 2004285145
【0092】
【表5】
Figure 2004285145
【0093】
【表6】
Figure 2004285145
【0094】
【発明の効果】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、フィルム表層部と中央層部の島成分の分散径とアスペクト比を制御したので、機械的強度、易直線引裂性、耐衝撃性、耐熱性、寸法安定性などに優れた高品質の二軸配向ポリエステルフィルムとすることができ、特に、包装用として有用な易引裂性フィルムとして好適な二軸配向ポリエステルフィルムである。

Claims (7)

  1. ポリエステル(A)の海成分と芳香族ポリカーボネート(B)の島成分からなる海島構造を有する二軸配向ポリエステルフィルムであって、フィルムの表面から1/5の深さまでの表層部の少なくとも一方において、島成分の分散径が0.01〜5μmであり、かつ、フィルム表面から厚み方向に深さが1/5〜4/5までの中央層部の島成分のアスペクト比/表層部の島成分のアスペクト比が2〜10である二軸配向ポリエステルフィルム。
  2. 表層部の島成分のアスペクト比が1〜10である請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  3. フィルム中央層部の島成分の分散径が0.05〜30μmである請求項1または2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  4. フィルム中央層部の島成分のアスペクト比が1〜30である請求項1〜3のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  5. 芳香族ポリカーボネート(B)を3〜40重量%含有する請求項1〜4のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  6. 全光線透過率が75〜98%である請求項1〜5のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  7. ポリエステル(A)がポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、またはその変性体からなる請求項1〜6のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
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