JP2004285078A - レチノイド組成物 - Google Patents

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Abstract

【構成】 レチノイド類を含有する水中油型乳化液を基剤とするスキンケア組成物。
【効果】 良好な物理的および化学的安定性を有する。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、広く皮膚、特に人間の顔の皮膚の性質を改良する、レチノイド類を含有するスキンケア組成物に関する。さらに詳細には、本発明は、化学的に安定な、水中油型乳化液とレチノイド類からなるスキンケア組成物、およびかかる組成物を製造する方法に関する。
近年、レチノイド類を含有するスキンケア組成物が、大きな関心の的となっている。ビタミンA酸またはトレチノイン(tretinoin)として知られている、レ チノイン酸は、ニキビなどの皮膚の状態の治療剤として良く知られており、レチノイン酸を含有する製品は、オルソ製薬社(Ortho Pharmaceutical Corporation)の皮膚科部門(Dermatological Division)から、種々の形態で市場から入手 可能である。例えば、かかる製品には、油溶性酸化防止剤として、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含有するレチノイン酸の水中油型乳化液である、レチンA*クリ−ム;酸化防止剤としてBHTを使用し、ポリエチレングリコ−ル/エタノ−ル溶液中、レチノイン酸の溶液である、レチンA*液;および、溶剤としてエチルアルコ−ル、増粘剤またはゲル化剤としてヒドロキシプロピルセルロ−ス、そして酸化防止剤としてBHTを含有し、ゲル媒質中にレチノイン酸を含有する、レチンA*ゲルなどが含まれる。これらのレチノイン酸含有製品は安定であり、長期保存後にも活性成分を保持することができることが証明されている。
しかしながら、さらに近年、ニキビ以外の、例えば、光老化および日焼けによる悪影響に対する皮膚の治療用に、レチノイド類のさらに広い用途が提案されている。幼年時代に太陽光に多く曝された多くの人々は、後年成人となってから:しわ、皮革化、黄色化、たるみ、肌荒れ、乾燥、斑紋生成(色素過剰)および種々の前癌性生長(しばしば、無症状)などの総体的皮膚変化を示すであろう。これらの変化は、あまり日焼けはしないが、容易に日光で炎症を起こしやすい明るい色の皮膚の人に最も目立っている。これらの日光の皮膚への影響は、しばしば「光老化」と呼ばれている。皮膚の解剖学的劣化は、年を取ると最も進行しやすいのであるが、過剰な日光への暴露の破壊的影響は、既に20年代から明らかに存在する。表皮および皮膚の深刻な顕微鏡的変化は、これらが臨床的に明らかになる前数十年も前に生じている。しわ、黄色化、皮革化、および弾力性喪失は、非常に遅い変化である。
皮膚老化の問題は、米国特許第4,603,146号で検討されており、そこでは湿潤剤の媒質中のビタミンAが、治療剤として提案されている。さらに、米国特許第4,877,805号には、多数のレチノイド類が、人間の皮膚の日光による被害を回復し、もとに戻すことが示唆されている。
レチノイド類をスキンケア組成物製品に使用することを考えると、例えば、レチノ−ル(ビタミンAアルコ−ル)、レチナ−ル(ビタミンAアルデヒド)およびパルミチン酸レチニルなどのある種のレチノイド類が、レチノイン酸よりも好ましいであろうと信じられている。これは、それらが人間の体内に自然に生じる内因性化合物であり、良好な生長、上皮組織の分化および再生に必須であるからである。さらに、過剰のレチノ−ルは、大部分が例えば、パルミチン酸レチニル、およびある程度が酢酸レチニルなどの不活性なエステルの形で人体内に蓄積される。これも好ましい化合物の形である該アルデヒドのレチナ−ルは、レチノ−ルの活性代謝物質である。従って、これらの好ましい、自然に生成されるレチノイド類を含むスキンケア組成物の処方に、関心が向けられてきた。
かかるレチノイド類を含有する製品を処方するにあたり、レチノイン酸処方に関して求められるのと同じ性質が、他のレチノイド類含有組成物においても好ましい。特に、美的に心地よく、相当な保存期間後にも活性成分を保持することができる組成物を提供することに、多くの関心が向けられている。驚くことではないが、かかるレチノイド類を含有する処方の製品において、技術は、レチノイン酸を含有する既存処方で得られた経験に、導かれている。代表的には、そのような処方は、レチノイン酸が、油相内に担持され、油溶性酸化防止剤を使用することにより酸化から保護される水中油型乳化液である。乳化液の形態としては、例えば油中水型乳化液と比較して、非吸蔵的で、非グリ−ス的で、他のかかる乳化液の製品と良く適合し、皮膚から容易に除去でき、そしてより経済的に製造することができると共に、より美的に心地よいと考えられていることから、水中油型乳化液は、好ましいものであるとされている。活性成分の化学的安定性に関しては、主に油相中のレチノイン酸は、かかる油相中に油溶性酸化防止剤を含有させることにより、良好に保護されることが経験的に知られている。
従って、レチノイン酸と油溶性酸化防止剤としてBHTを含有する種々の水中油型乳化液が、例えば、米国特許第3,906,108,米国特許第4,66,805、および米国特許第4,247,547に記載され、そして販売されている。これら特許に記載されているレチノイン酸含有組成物は、化学的に安定であることが証明されているか、またはそのように言われている。従って、例えば、レチノ−ル、レチナ−ルおよび酢酸レチニルおよびパルミチン酸レチニルなどのレチニルエステルを含む、他のレチノイド類を添加した、多くのスキンケア製品が、市場に出現しており、驚くべきことではないが、それらは市販のレチノイン酸組成物の処方と競っており、それらは、即ち油溶性酸化防止剤により保護されている水中油型乳化液である。不運にも、かかる組成物中のこれら他のレチノイド類は、急速に、これらの活性を喪失し、酸化されるか、異性化するかして、有効性のない化学構造に変化し、その結果、許容しがたい短期間で、有効量以下に、そしてやがて痕跡量にまで、製品の有益な効果を発揮するために実際に利用しうるレチノイド類の量が、減少してしまう。
米国特許第4,826,828号など、水中油型乳化液中に、レチノ−ル、レチナ−ル、酢酸レチニルおよびパルミチン酸レチニルを含む安定組成物を処方しようとする試みがある。米国特許第4、826、828号の譲受人である、エイボン・プロダクツ社(Abon Products, Inc.)は、バイオアドバンスおよびバイ オアドバンス2000と言う2つのスキンケア製品を販売している。これら製品のそれぞれは、2つの瓶に入れられて提供され、その一部が使用直前に混合される。米国特許第4、720、353号(ベル(Bell))は、皮膚への局部的な適用を意図した種々の薬剤および医薬用の油中水型乳化液の担体について記載する。その他の油中水型乳化液が、EP0343444A2(シ−マ−他(Siemer et al.))およびEP0330496A2(バット(Batt))に記載されている 。
既に放棄された、米国特許出願第07/719,264において、クラム等(Clum et al.)は、レチノイド類を含有する安定な油中水型組成物および(a) キレ−ト剤と少なくとも1つの油溶性酸化防止剤;(b)キレ−ト剤と少なくとも1種の水溶性酸化防止剤;および乳化液の油および水相のそれぞれに存在する酸化防止剤、からなる群から選択される安定剤系について記載している。この組成物は、40℃で13週間保存後、レチノイド類の少なくとも60%が保持されている。この系は、レチノイド含有製品に大変安定で有用なのであるが、それは油中水型乳化液であり、かかる処方の全ての特質、利益および不利益を保持している。従って、皮膚への使用に安定で許容される水中油型乳化液処方を提供することが本発明の目的である。
本発明によると、ある種のレチノイド類が、それらを特定の安定化剤系からなる水中油型乳化液中に添加することにより、化学分解に対する良好な安定性が得られることが見出された。本発明により化学分解に対して安定化することができるレチノイド類は、レチノ−ル(ビタミンAアルコ−ル)、レチナ−ル(ビタミンAアルデヒド)、酢酸レチニル、パルミチン酸レチニルおよびこれらの混合物である。合成レチノイド類およびレチノイド様化合物を含む他のレチノイド類も、本発明処方中への添加による利益が得られることが、判明している。
ここに使用される、レチノイドの「化学安定性」または「安定性」とは、特定のレチノイドが、特定温度で特定期間保存された後に、その最初の化学構造が保持されている当該レチノイドの割合で定義される。従って、もし無水エタノ−ル溶液中、全トランスレチノ−ルの最初の濃度が、0.20重量%であり、室温(21℃±1℃)で2週間保存後、全トランスレチノ−ルの濃度が、0.18重量%であれば、当初の溶液は、室温で2週間後に90%の化学安定性を有すると評価される。同様に、もし全トランスレチノ−ルを有する乳化液が、0.30重量%の初期濃度を有するならば、40℃で13週間の保存後、0.24重量%の全トランスレチノ−ルの濃度を有するならば、40℃で13週間後に、初期乳化液のレチノ−ルの化学安定性は80%となる。
特に、商業的に使用可能な組成物は、40℃で13週間保存後に、活性レチノイド類が少なくとも60%の安定性を有する必要がある。本発明の組成物は、40℃で13週間保存後で、少なくとも70%の安定性を示すことが好ましい。
従って、本発明によると、水中油型乳化液と、レチノ−ル、レチナ−ル、酢酸レチニル、パルミチン酸レチニルおよびこれらの混合物からなる群から選択されるレチノイド類を有するスキンケア組成物であって、該組成物は、4から10の間のpHを有し、該組成物はさらに、油相を有し、該油相は、比較的低度の不飽和度を有し;該組成物はさらに、a)少なくとも1つの油溶性酸化防止剤;b)キレ−ト化剤と少なくとも1つの油溶性酸化防止剤;c)キレ−ト化剤;およびd)キレ−ト化剤と該乳化液の油相と水相のそれぞれに存在する酸化防止剤;からなる群から選択される安定剤系を有し;該組成物は、40℃での13週間保存後、少なくとも70%の該レチノイド類を保持している、スキンケア組成物が提供される。但し、大部分が飽和された油と適当なpHを有するときには、安定剤系は必要ないであろう。
以上述べたように、本発明の組成物は、特別な型の乳化液の性状、即ち水中油型乳化液の性状である。ここで使用するように、乳化液の通常許容される概念が適用され、即ち室温でまたは室温付近で、許容しうる保存期間の間分離することのない、2種の混和しない液体の本質的混合物をいう。通常、2種の混和しない液体が機械的に攪拌されるとき、両相はまず液滴を形成する傾向がある。その後、攪拌が停止すると、該液滴は急速に合体し、2液は分離する。他方、もしいわゆる乳化剤と称される化合物が該混和しない液体に加えられると、乳化液が形成されて物理的に安定化され、本質的混合物中の液滴の寿命は著しく向上する。通常、ただ1つの相が、長期間液滴の形状で存在し続け、これは外相に囲まれた内相と言われる。水中油型乳化液は、その外相(また連続相とも言われる)は、水または水溶液からなり、その内相は(また不連続相または分散相とも言われる)は、油または互いに可溶な油の混合物からなる乳化液である。
本発明は、これらの困難性を克服し、乳化液の物理的安定性および活性成分の化学的安定性に優れる、少なくとも1つのレチノイド化合物を含む水中油型乳化液組成物を提供するものである。本発明はまた、かかる乳化液組成物の製造方法および、それらの保存中および使用者が使用する前の安定性を維持するために、それらの乳化液組成物を保存するための方法および容器に関する。
水中油型乳化液からなる本発明のスキンケア組成物は、希望により、乳化液の油相と水相の相対量を変化させることにより、クリ−ムまたはロ−ションの性状となる処方を採ることができる。組成物のpHは、4から10の範囲であり、好ましくは6から8である。6またはそれ以上のpHを有する組成物において、6以下のpHの場合より、レチノイドはより安定であることが見出された。さらに、レチノ−ルの安定性は、6またはそれ以上のpHにおいては、処方中に実際に使用される物質への依存性がより小さくなる。
好ましくは、本発明の組成物中に使用される油は、相対的に高い飽和度を有し、好ましくは、相対的に低いヨウ素価を有するものである。該組成物中の個々の油の、不飽和度、即ち密度Cへの寄与は、下式により計算される:
C=A×B、
ここにAは、水中油型乳化液に使用される不飽和油または脂肪(fat)の割合 であり、Bは該不飽和油のヨウ素価である。もし油の混合物が、油相に使用されると、全不飽和密度は、全ての個々のCの値の合計となる。従って、1200またはそれ以下、好ましくは500またはそれ以下の不飽和密度または全Cを有する油相を、本発明の処方に使用すべきである。飽和した油および/または脂肪は、不飽和の油および脂肪より、本発明の組成物中のレチノイド類およびその他の物質との反応を開始しうる不飽和油および脂肪中の反応性二重結合が存在しないので、反応性が低い。有用な合成油は、脂肪酸エステル、脂肪族アルコ−ル、例えば、オクチルヒドロキシステアレ−ト、セチルパルミテ−ト、セチルアルコ−ル、グリセリルステアレ−トおよびPEG−100ステアレ−ト、ステアリルアルコ−ル、オクチルペラルゴネ−トその他である。好ましい油の例は以下のものである:フィンソルブ(Finsolv:ニュ−ジャ−ジ−州のファインテックス社(Finetex)より入手可能),ミグリオ−ル(Miglyol)A12(ニュ−ヨ−ク州のヒュルス社(Huls Corporation of New York)より入手可能)、シリコ−ン油(ミネソタ州のダウコ−ニング社)、鉱油その他、本発明の組成物においては、非常に低いヨウ素価を有することも大変有用である。さらに、本発明の組成物中に存在する油の割合もまた重要である:高ヨウ素価の油の割合が低いほど、本組成物中のレチノイド類はより安定である。
本発明の組成物中に少なくとも1種の油溶性酸化防止剤を有することも好ましい。本発明の組成物に有用な油溶性酸化防止剤には、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、アスコルビルパルミテ−ト、ブチル化ヒドロキシアニソ−ル(BHA)、フェニル−α−ナフチルアミン、ヒドロキノン、プロピルガレ−ト、ノルジヒドログアヤレチン酸、およびこれらの混合物他、本組成物の他成分と適合するその他の公知の油溶性酸化防止剤が含まれる。
好ましくは、水溶性酸化防止剤が、本発明の組成物の水相に存在すべきである。本発明の組成物に有用な水溶性酸化防止剤としては、アスコルビン酸、メタ亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸、チオグリセロ−ル、チオソルビト−ル、チオ尿素、チオグリコ−ル酸、システイン塩酸塩、1、4−ジアゾビシクロ−(2、2、2)−オクタン、およびこれらの混合物他、本組成物の他の成分と適合するその他の公知の水溶性酸化防止剤が含まれる。
本発明の組成物は、必要により、保湿剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、界面活性剤、増粘剤その他の添加剤を含むことができる。かかる保湿剤の例としては、グリセロ−ル、ソルビト−ル、プロピレングリコ−ル、エチレングリコ−ル、1、3−ブチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、キシリト−ル、マルト−ル、ラクチト−ルその他が含まれる。これらは単独でまたは組み合わせて使用することができる。
防腐剤の例としては、サリチル酸、塩酸クロルヘキシジン、フェノキシエタノ−ル、安息香酸ナトリウム、パラ−ヒドロキシ安息香酸メチル、パラ−ヒドロキシ安息香酸エチル、パラ−ヒドロキシ安息香酸プロピル、パラ−ヒドロキシ安息香酸ブチルその他が含まれる。香料の例としては、メント−ル、アネト−ル、カルボン、オイゲノ−ル、リモネン、オシメン、n−デシルアルコ−ル、シトロネロ−ル、a−テルピネオ−ル、サリチル酸メチル、酢酸メチル、酢酸シトロネリル、シネオ−ル、リナロ−ル、エチルリナロ−ル、バニリン、チモ−ル、スペアミント油、ペパ−ミント油、レモン油、オレンジ油、セイジ油、ロ−ズマリ−油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油、丁字油、ユ−カリ油、その他が含まれる。
界面活性剤の例としては、アルキル硫酸ナトリウム、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムおよびミリスチル硫酸ナトリウム、N−アシルサルコシン酸ナトリウム、例えば、N−ラウロイルサルコシン酸ナトリウムおよびN−ミリストイルサルコシン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素化ココナツ脂肪酸モノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウムおよびN−アシルグルタミン酸塩、例えば、N−パルミトイルグルタミン酸塩、N−メチルアシルタウリンナトリウム塩、N−メチルアシルアラニンナトリウム塩、a−オレフィン硫酸ナトリウムおよびジオクチルスルホコハク酸ナトリウム;N−アルキルアミノグリセロ−ル、例えば、N−ラウリルジアミノエチルグリセロ−ルおよびN−ミリスチルジアミノエチルグリセロ−ル、N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタインおよび2−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム;ポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルアリ−ルエ−テル、ポリオキシエチレンラノリンアルコ−ル、ポリオキシエチレングリセリルモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビト−ル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、高級脂肪酸グリセロ−ルエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プルロニック型界面活性剤、およびポリオキシエチレンソルビタンモノオレエ−トおよびポリオキシエチレンソルビタンモノラウレ−トなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類なとが含まれる。
結合剤または増粘剤の例としては、カルボキシメチルセルロ−スのアルカリ金属塩、メチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−ス、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロ−スナトリウムなどのセルロ−ス誘導体、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコ−ルなどのアルギン酸のアルカリ金属塩、カラギ−ナン、キサンタンガム、トラガカントガム、カラヤガムおよびアラビヤゴムなどのガム類、およびポリビニルアルコ−ル、ポリアクリル酸ナトリウムおよびポリビニルピロリドンなどの合成増粘剤が含まれる。
メチルパラベン、ブチルパラベン、プロピルパラベンおよびフェノキシエタノ−ルなどの保存剤、着色剤および芳香剤と共に、天然ガムおよび合成ポリマ−などの増粘剤も通常かかる組成物中に含まれる。酸化防止剤は安定化に有効量を使用すべきであり、全組成物重量基準で0.001から5%、好ましくは0.01から1%の総量の範囲である。本発明の組成物中に使用される酸化防止剤の量は、部分的に、選択された特定の酸化防止剤および保護される特定のレチノイド類とその量および処理条件に依存する。
本発明のある態様においては、本組成物は、キレ−ト化剤を含むべきである。本発明のレチノイド化合物は、金属イオン、特に2価および3価のカチオンに敏感であり、ある場合には、かかる物質の存在により急速に分解しがちである。該キレ−ト化剤は、金属イオンと錯体を形成し、それにより、それらを不活性化し、レチノイド化合物と反応するのを防止する。本発明の組成物に有用なキレ−ト化剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)とそれらの誘導体および塩、ジヒドロキシエチルグリシン、クエン酸、酒石酸、およびこれらの混合物が含まれる。該キレ−ト化剤は、安定化有効量を使用すべきであり、全組成物重量を基準として0.01から2%、好ましくは0.05から1%である。最も好ましくは、該キレ−ト化剤は、EDTAである。
本発明の組成物に有用なレチノイド化合物には、ビタミンAアルコ−ル(レチノ−ル)、ビタミンAアルデヒド(レチナ−ル)およびビタミンAエステル(酢酸レチニルおよびパルミチン酸レチニル)が含まれる。これらのレチノイド類は、本発明の組成物中に、全組成物の0.001から5重量%、好ましくは0.001から1%の範囲の治療上有効量が使用される。
かかる油に加えて、トリオレイン酸グリセロ−ル、ジステアリン酸アセチル化スクロ−ス、トリオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン(1)モノステアレ−ト、グリセロ−ルモノオレエ−ト、ジステアリン酸スクロ−ス、ポリエチレングリコ−ル(50)モノステアレ−ト、オクチルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノ−ル、デカグリセリンペンタ−イソステアレ−ト、ソルビタンセスキオレエ−ト、ヒドロキシル化ラノリン、ラノリン、トリグリセリルジイソステアレ−ト、ポリオキシエチレン(2)オレイルエ−テル、カルシウムステアロイル−2−ラクチレ−ト、メチルグルコシドセスキステアレ−ト、ソルビタンモノパルミテ−ト、メトキシポリエチレングリコ−ル−22/ドデシルグリコ−ル共重合体(エルファコス(Elfacos)E200)、ポリエチレングリコ−ル−45 /ドデシルグリコ−ル共重合体(エルファコスST9)、ポリエチレングリコ−ル400ジステアレ−ト、およびラノリン誘導ステロ−ル抽出物、グリコ−ルステアレ−トおよびグリセロ−ルステアレ−ト;セチルアルコ−ルおよびラノリンアルコ−ルなどのアルコ−ル類;イソプロピルミリステ−トなどのミリスチン酸エステル;セチルパルミテ−ト;コレステロ−ル;ステアリン酸;プロピレングリコ−ル;グリセリン、ソルビト−ルその他の皮膚軟化剤および界面活性剤が、該乳化液に添加される。
日焼け防止剤および殺微生物剤など、その他の活性成分を、本組成物のその他の成分と物理的、化学的に適合する限り、本発明の組成物中に使用することができる。例えば、プロピレングリコ−ル、アラントイン、アセトアミン MEA、オ−ト蛋白、およびヒアルロン酸などの保湿剤およびその他の湿潤剤を、製品のレチノイド関連活性との関係で湿潤活性を付与するために、本発明のレチノイド含有処方に加えることができる。日焼け防止剤には、メトキシオクチル桂皮酸エステルまたは塩および他の桂皮酸エステルまたは塩、二酸化チタンおよび酸化亜鉛その他の有機または無機日焼け防止剤が含まれる。
種々の刺激緩和剤を本発明の組成物に添加することができる。レチノイド含有組成物は、皮膚を刺激しがちである、このため、刺激緩和剤は、潜在的にレチノイド類の適用量を増加させて、それにより製品をより効果的にしつつ、使用者に無用の不快感を防止するのを助ける。α−ビサボロ−ル、パンテノ−ル、アラントイン、銀杏、ステアロイルグリセルレチン酸(甘草抽出物)、茶の木油、ナギイカダ、キンセンカ、薬用ニンジンその他の刺激緩和剤を添加することができる。
その他の成分としては、日焼け防止剤、アスコルビン酸、ビタミンB、ビオチン、パントテン酸、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンC、および亜硫酸ナトリウムなどの酸化防止ビタミン類などを老化から皮膚を守るのを助ける薬剤が含まれる。イ−スト抽出物、銀杏、ビサボロ−ル、パンテノ−ル、アルファヒドロキシ酸およびメリビオ−スなどのオリゴサッカライドは、刺激緩和、酸化緩和、害されたレチノイドの代謝を治療し、エラスタ−ゼの産生を防止するなどの手段により皮膚の老化の防止を補助するその他の成分である。
皮膚色均一化成分も、本発明の製品において有効である。かかる成分としては、ヒドロキノン、甘草抽出物、コウジ酸、ガトリンA(バイカルキンポウゲ抽出物)、ミクロメロ−ル(ブチレングリコ−ルおよびリンゴ抽出物)およびその他の褪色化剤が含まれる。
太いしわや小じわを減少させるのを補助する化合物も、本発明の組成物に添加することができる。例えば、アルファヒドロキシ酸、ヒアルロン酸、ガトリンR(ファガス・シルビチカ(fagus silvitica)抽出物)、酸化亜鉛および二酸化 チタンなどの色素および散乱剤を本発明の組成物中にその収容限度内で使用することができる。
本発明の組成物に炎症防止剤も使用することができる。これら薬剤は、刺激を緩和するのを助けるばかりでなく、皮膚のしわや小じわの治療において、レチノイドを補助することができる。これらに限定されないが、ステロイド系炎症防止剤としては、コルチコスエロイド、例えば、ヒドロコルチゾン、ヒドロキシトリアムシノロン、アルファ−メチルデキサメタゾン、リン酸デキサメタゾン、ベクロメタゾンジプロピオネ−ト、クロベタゾ−ル・バレレ−ト、デソニド、酢酸デソキシコルチコステロン、デキサメトアゾン、ジクロリゾン、デフロラゾンジアセテ−ト、ジフルコルトロン・バレレ−ト、フルアドロノロン、フルクラロロン・アセトニド、フルドロコルチゾン、フルメタゾン・ピバレ−ト、フルオシノロン・アセトニド、フルオシオニド、フルコルチン・ブチルエステル、フルオコルトロン、フルプレジデン(フルプレジリデン)アセテ−ト、フルランドロノロン、ハルシノニド、酢酸ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン・ブチレ−ト、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロン・アセトニド、コルチゾン、コルトドキソン、フルセトニド、フルドロコルチゾン、ジフルオロゾン・ジアセテ−ト、フルラドレナロン・アセトニド、メドリゾン、アムシアフェル、アムシナフィド、ベタメタゾンおよびそのエステル、酢酸クロルプレドニゾン、クロコルテロン、クレシノロン、ジクロリゾン、ジフルプレドネ−ト、フルクロロニド、フルニソリド、フルオロメタロン、フルペロロン、フルプレドニゾロン、ヒドロコルチゾン・バレレ−ト、ヒドロコルチゾン・シクロペンチルプロピオネ−ト、ヒドロコルタメ−ト、メプレドニゾン、パラメタゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、ベクロメタゾン・ジプロピオネ−ト、トリアムシノロンおよびこれらの混合物を使用することができる。好ましくは、ヒドロコルチゾンを使用することができる。
サリチル酸エステル、酢酸誘導体、フェナメ−ト、プロピオン酸誘導体およびピラゾ−ルまたはこれらの混合物などの、非ステロイド系炎症防止剤も本発明の組成物に使用することができる。他の合成および天然の炎症防止剤も使用することができる。局部的活性を有するさらなる活性成分を本発明の組成物に使用することができる。アゾ−ル型抗かび剤および抗微生物剤を、それらの塩基型で、本発明の組成物に使用することができる。例えば、ケトコナゾ−ル、ミコナゾ−ル、イトラコナゾ−ル、エルビオ−ル、その他関連イミダゾ−ル抗かび剤および抗微生物剤が、本発明の局部用処方に有用である。
本発明の組成物は、公知の混合またはブレンド処理方法により合成することができる。乳化液の両相は、通常最初はレチノイド化合物を除くことが好ましいことを除いて、好ましくはその相中に含まれる全成分で別個に製造される。次いで乳化液が、撹拌しながら通常水相に油相を添加することにより形成され、そして該乳化液は、レチノイド化合物を添加するときは、冷却されているべきである。この操作は、窒素またはアルゴンガス雰囲気などの無酸素状態下で製造されることが好ましい。最も好ましくは、アルゴンまたは窒素気体が、油相を入れる前の水相に吹き込まれる。商業的には、かかる無酸素雰囲気は、真空状態下で実施することにより得られ、製品は、使用前に、末端密封容器、好ましくはアルミニウムチュ−ブに保管されることが想定される。
本発明は、スキンケアに使用される安定なレチノイド類含有組成物に関するばかりでなく、かかる組成物を製造する方法に関し、またかかる組成物を、使用前に、保管する容器および保管方法に関する。酸素との接触を防止した、パウチ型容器を用いることにより、油中水型ばかりでなく水中油型乳化液についても、本組成物が使用可能であることが見出された。しかも使用を開始した後でも酸素との接触を遮断でき、スキンケア組成物中のレチノイド類の分解・劣化を実質的に防止することができることを可能とした。
より詳細には本発明は、酸素非接触性容器内に保存されたスキンケア組成物の容器、特にパウチ式容器などの二重構造容器に関し、さらに、フィルムにより形成された二重構造容器に保存されたスキンケア組成物に関する。好ましくは、内容器のフィルム素材は、単層フィルムまたは多層フィルムである。フィルム素材は、好ましくは、下記のものである:アルミニウム,AAS樹脂およびエチレンビニルアルコ−ル共重合体。さらに好ましくは、該パウチ式容器は、最内層から最外層までのフィルム素材を、ポリエチレンテレフタレ−ト、ナイロン、アルミニウム、AAS樹脂またはポリプロピレンの順に積層したものである。さらに、本発明は、液化ガスまたは圧縮ガスを使用したエアゾ−ル方式の容器に収納したスキンケア組成物に関する。
本スキンケア組成物は、酸素または空気など酸素を含む気体と直接接触する場合ばかりでなく、容器壁を透過してくる酸素とも接触することがあってはならない。かかる容器を構成する容器壁、容器口など外部と接触する各部分は、酸素遮断性に優れていなければならない。また容器の内容物であるスキンケア組成物の出し入れに際しても容器内に酸素が入らないように構成されていなければならない。
かかる要件が充足されれば、本発明の酸素非接触性容器の形状に特に制限はなく、チュ−ブ、ポンプディスペンサ−、圧縮ディスペンサ−、ボトル、スプレ−、サッシェ等の各種形態を取ることができる。製造上、取扱い上および酸素非接触とする上で、二重構造容器が好ましく、特にパウチ式容器が好ましい。かかる二重構造容器とは、一般に外容器と、該外容器内に格納され、内容物を収納する内容器とから構造される容器をいうが、内容物を隔離、収納し得る容器であれば、特に制限されない。また、パウチ式容器とは、外容器と、該外容器内に格納され、バルブを有し、内容物を収納するパウチとから構成される容器をいう。
ここにパウチとは、フィルムで容器壁を形成し、内容物の出入口を設けた袋状の容器をいう。実際に使用するパウチ式容器は、エアゾ−ル方式のものが好ましい。ここにエアゾ−ル方式とは、容器内を噴射剤の圧で加圧状態に保ち、弁を開けることにより、内容物を噴射剤と共に噴射させる方式、または内容物を噴射剤の圧力で容器外へ出す方式のものをいう。
なお、噴射剤としては、液化ガスまたは圧縮ガスが使用される。ここに液化ガスとしては、クロロフルオロカ−ボン、ジメチルエ−テル、液化石油ガス(LPG)、塩化炭化水素などを使用することができる。また圧縮ガスとしては、窒素ガス、炭酸ガス、亜酸化窒素(N2O)、アルゴンなどを使用することができる が、充填物吐出量の均一性を考慮すると液化ガスが優れ、充填物との相互作用、人体への影 響などの観点からは圧縮ガスが好ましい。
一般的なエアゾ−ル製品は、容器中に原液および噴射剤を入れ、バルブで封じたものであって、その一般的な充填方法は、出入口から容器内に内容物を入れ、出入口をバルブで封じた後、さらに噴射剤を入れるというものである。しかしかかる一般的な充填法によると、ロ−ションなどの内容物と酸素との接触を防止することが極めて困難である。また内容物が、直接パウチ内で噴射剤と一部混合しながら接触しているという問題があり、レチノイド化合物の安定性の問題を考慮すると、本発明のスキンケア組成物には一般的な、内容物と噴射剤が共に混合するタイプのエアゾ−ル方式の容器を使用することは困難である。
従って本発明における二重構造容器とは前記従来のものと異なり、外容器と、バルブを有するパウチとからなり、この内容器の中には噴射剤を収納せず、内容物のみを収納し、外容器の中に該内容器と共に噴射剤を収納するものである。同様に、本発明のパウチ式容器とは、外容器と、バルブを有するパウチとからなっている。このパウチの中には噴射剤は収納せず、内容物のみを収納し、外容器の中に該パウチと共に噴射剤を収納するものである。このような方法を採用することにより、スキンケア組成物と噴射剤との接触を防止し、スキンケア組成物中のレチノイド類の分解・劣化をより完全に防止することができる。
かかる内容器への内容物の充填方法に特に制限はないが、当業者には良く知られているように、内容器の内部に酸素等の活性気体が混入し、内容物と接触することのない方法を採用すべきである。特に窒素、アルゴンなどの不活性気体雰囲気で充填すれば、ほぼ完全に酸素と内容物との接触を防止することができる。またパウチへの好ましい充填方法は、まず外容器内にパウチと噴射剤を入れ、バルブで封じる。この状態で、パウチ内にあった気体は噴射剤の圧力により押し出され、パウチ内はほぼ完全に脱気される。その後パウチ内に内容物を加圧充填する方法である。この方法により充填した場合には充填時に、内容物と酸素が接触することをほぼ完全に防止することができる。さらに好ましくは内容物の充填を窒素、アルゴンなどの不活性気体雰囲気中で行えば、より完全に酸素との接触を遮断することができるのは前記の通りである。
さらに充填された後にも外気とは、パウチに使用されている酸素不透過性フィルムおよび外容器によって二重に隔てられており、大気中の酸素とパウチ内のスキンケア組成物との接触は有効に防止されている。従来用いられているチュ−ブ式の容器では、最初に開封するまでは完全にシ−ルされている。しかし一度開栓し使用を開始すると、保存中はキャップにより空気との接触が防がれるものの、使用時に開栓する度毎に酸素の侵入を許してしまうという問題がある。しかし本発明の二重構造容器を使用すると使用開始後にも酸素の侵入を許すことがない。
本発明の酸素非接触性容器の素材は、特に限定されない。しかし、二重構造容器とした場合の内容器を構成するフィルムは、密閉保持性、酸素遮断性、スキンケア組成物に対する反応性などの観点から、多層フィルムが好ましい。より好ましくは、ポリエチレンテレフタレ−ト、ナイロン、アルミニウム、ポリプロピレン、AAS樹脂およびエチレンビニルアルコ−ル共重合体からなる群から選択される少なくとも2種からなる多層フィルムが好ましい。特に、パウチの最内層から最外層までのフィルム素材を順に、ポリエチレンテレフタレ−ト、ナイロン、アルミニウム、AAS樹脂とした多層フィルムおよびパウチの最内層から最外層までの素材を順に、ポリエチレンテレフタレ−ト、ナイロン、アルミニウム、ポリプロピレンとした多層フィルムが好ましい。
ここにポリエチレンテレフタレ−トとは、テレフタル酸とエチレングリコ−ルを重縮合させた化学構造を有するポリエステル樹脂である。ナイロンには、各種のポリアミド樹脂が含まれる。
AAS樹脂とは、アクリロニトリルを主成分として、アクリル酸エステルおよびブタジエンを含む共重合成分をグラフト共重合させて得られた樹脂状ポリマ−であって、例えば三井東圧化学から「バレックス」なる商標名にて入手することができる。
エチレンビニルアルコ−ル共重合体とは、エチレンと酢酸ビニルのランダム共重合体を、けん化することにより製造される樹脂状ポリマ−であって、例えば、株式会社クラレから「エバ−ル」なる商標名にて入手することができる。
本発明のパウチ式容器は、以上の説明からも明かなように、レチノイド類含有スキンケア組成物に限らず各種形状の液状物質、例えば、乳化液、懸濁液、水溶液、油等に使用することができ、特に空気など外部環境から内容物を保護する必要があるものの保存に好適である。本発明の二重構造容器の一例として、内容器がパウチである二重構造容器の正面断面図を図1に示す。図1(a)は静止時である。図1のアクチュエ−タを押し下げるとバルブ口からスキンケア組成物が噴射される。図1(b)は動作時の図である。図2は本発明のパウチの正面図である。図3は本発明のパウチに使用する多層フィルムの一例の断面図である。
本発明の利益および本発明のスキンケア組成物の具体例を、以下の実施例により説明する。しかしながら、個々の実施例により特に限定されるものではなく、特許請求の範囲により明らかにされるものである。
最初に水相を作成し、次いで油相を作成することにより、表1に記載の処方の組成物を製造した。両相を作成後、それらを混合し、レチノ−ルを添加した。水相は、まず、ビ−カ−に脱イオン水を量り込み、高速撹拌しつつ、カルボキシポリマ−を徐々に添加した。次に混合物を数分間撹拌した。EDTAおよびアスコルビン酸を該混合物に加え、混合を45分間または完全に溶解するまで継続した。水相を次いで80℃に加熱し、その時にポリプロピレングリコ−ルを添加した。油相を作成するため、油相の全成分を計量し、これらを同時にセパレ−ト・ビ−カ−に加えた。次いで油相を、均一になるまで混合しながら80℃に加熱した。次いで油相を混合しながら水相に徐々に加えた。添加後、該乳化液を4分し、該乳化液のpHを調整するために、それぞれ各部分に80℃で水酸化ナトリウムを添加した。これらの各部分は、それぞれ4.5,6.0,7.0および9.0のpHを有するように調整された。10分間撹拌後、該乳化液を45℃に冷却した。次いでレチノ−ル40%が該乳化液に添加され、該乳化液を均一になるまで混合した。この操作は、黄色光下で、そして酸素への暴露を最小限とするため、アルゴン雰囲気で実施された。レチノ−ルの濃度は、実施例2で記載する通常のHPLC法により測定したが、65%アセトニトリルの移動相、35%燐酸塩緩衝液およびC18カラムからなる別種のカラムと、325nmのUV検知器を使用した。
本実施例の処方の成分を以下に示す。
Figure 2004285078
4つの乳化液は再度それぞれ2分され、2分したうちの一方は50℃に、他方は40℃に維持された。全4個の乳化液の安定性を、8週間の間測定した。その安定性評価の結果を下表2に示す。
Figure 2004285078
以上より、許容可能な安定性が4.5のpHで達成されるが、より高いpHで本発明の処方において、より良好な安定性が得られることが分かる。
実施例1A:
下記表3に示す成分を使用して、実施例1に記載した操作により水中油型乳化液を製造した。再度、該乳化液は4分され、本実施例においては、4.5,6.0,8.0および10.0にpHを調整した。各部分はさらに2分され、1つは40℃に、そして他方は50℃に、7週間の間保持された。この安定性の評価結果を表4に示す。本実施例においても、pHが上昇すると
、安定性は向上した。
Figure 2004285078
Figure 2004285078
レチノイド類を含有するスキンケア組成物として、表5に示す処方の水中油型ロ−ションを実施例1と同様にして調製した。なおレチノイドとしては、レチノ−ルを使用した。なお、レチノ−ルおよび、レチナ−ル(ビタミンAアルデヒド)、酢酸レチニルおよびパルミチン酸レチニルなど、その他のレチノイドの濃度は、適当などのような分析方法により測定してもよいが、本実施例においては、高速液体クロマトグラフィ−(HPLC)により測定した。該クロマトグラフは、逆相5ミクロンC−8カラム(長さ25cm×直径4.6mm)と、340nmのUV検知器を有する。分析する試料は、50重量%のメタノ−ルと50重量%の酢酸エチルの溶液で、18μg/mlの濃度に希釈され、レチノイドは340nmで分析された。勾配移動相は、アセトニトリル中5%テトラヒドロフランからなる有機部分と、0.05N酢酸アンモニウムからなる水相部分から成っていた。溶液プログラムは、70%有機/30%水相の初期組成を有し、それは直線的に80%有機/20%水相に3分で上昇し、次いで100%有機に15分で直線的に上昇し、そこで19分まで留まる。クロマトグラフに15μlの試料溶液を注入した後、分析条件は、2ml/分の流量で、40℃の定温で実施された。レチノ−ル(ビタミンAアルコ−ル)の保持時間は6.4分である。レチナ−ル(ビタミンAアルデヒド)、酢酸レチニル、およびパルミチン酸レチニルの保持時間は、それぞれ7.5分、10.1分、および18.7分である。HPLCの測定結果は、3%以内の標準偏差で再現性が認められた。
Figure 2004285078
その最内層から最外層までのフィルム素材を、ポリエチレンテレフタレ−ト、ナイロン、アルミニウム、AAS樹脂の順にして積層した四層フィルムを使用して製造したパウチからなり、噴射剤をLPGとする本発明のパウチ式エアゾ−ル容器を、下記試験温度に対応して3個使用し、それぞれに上記スキンケア組成物を分配し試料として保存試験を実施した。スキンケア組成物の分配は、まず外容器にパウチをセットし、該パウチの外側で外容器の内側の部分にLPGを注入・密封し、パウチを外側から加圧することによりパウチ内を脱気する。そしてこの状態でパウチ内にスキンケア組成物を加圧充填する方法により実施した。
3つの試料をそれぞれ40±1℃に調整された恒温室、4±1℃に調整された恒温室および室温に放置し、分配前、4週間後、8週間後および13週間後に、それぞれ同じ試料から噴射剤の圧力により、バルブ口から分析試料を採取した。その分析試料から1gを精密に計量採取し、酢酸エチル・メタノ−ル混合溶液でレチノイド類を抽出し、液体クロマトグラフを使用して、波長325nmにおける吸光度分析法によりレチノイド類を定量した。その結果を表6に示す。
パウチを、その最内層から最外層までのフィルム素材をポリエチレンテレフタレ−ト、ナイロン、アルミニウム、ポリプロピレンの順にして積層した四層フィルムを使用して製造したパウチとし、噴射剤を窒素ガスとし、さらにスキンケア組成物の分配を、外容器にパウチをセットし、まずパウチにスキンケア組成物を充填し、パウチをバルブで密封し、次いでパウチの外側で外容器の内側の部分に窒素ガスを注入し、密封する方法により実施した他は実施例1と同様にして保存試験を実施し、レチノイド類を定量した。その結果を表6に示す。
比較例1〜2
比較例1として密閉性の低いアルミニウムチュ−ブ、比較例2としてパウチを使用しないエアゾ−ル容器を使用して、所定温度で実施例1と同様にして保存試験を実施し、レチノイド類を定量した。その結果を表6に示す。但し、アルミニウムチュ−ブの場合には、シ−ルされた試料を9個用意し、各温度条件毎に、それぞれ4週間後、8週間後、13週間後に未開封試料を開封して分析試料を採取した。
Figure 2004285078
表7に示す処方の水中油型ロ−ションを調製した。このロ−ションを、噴射剤を窒素ガスにした他は実施例2と同様にしてパウチ式エアゾ−ル容器に充填し、4週間および8週間の保存試験を実施した。
Figure 2004285078
比較例3
実施例4で調製したロ−ションをジャ−容器に収納し、実施例4と同様に4週間および8週間の保存試験を実施した。実施例4および比較例3の結果を表8に示す。
Figure 2004285078
表9に示す処方の水中油型ロ−ションを調製した。
Figure 2004285078
内容器がパウチではなく、アルミニウム容器からなり、噴射剤をLPGとする本発明の二重構造容器を使用し、充填を不活性ガス雰囲気下で実施した以外は、実施例1と同様にして保存試験を実施した。その結果を表10に示す。
比較例4
実施例5で調製したロ−ションをジャ−容器に収納し、実施例5と同様に保存試験を実施した。その結果を表10に示す。
Figure 2004285078
下表11の処方の成分を使用した他は、実施例1と同様の操作により組成物を製造した。
Figure 2004285078
処方AとBの組成物を2分した。処方AおよびBそれぞれの、1方の部分は40℃に1週間保持され;A処方およびB処方それぞれの、他方の部分は50℃に1週間保持された。1週間後、レチノ−ルの安定性が評価された。その結果を表12に示す。1週間後、不飽和油である紅花油を有する処方Aは、不飽和紅花油を含まない処方Bよりも、レチノ−ルが相当に少ないことが分かる。
Figure 2004285078
実施例1と同様にして、表13に示す処方のものを製造した。
Figure 2004285078
上記処方の安定性を、40℃で所定時間保存後の全トランスレチノ−ルの量を測定することにより評価した。「 その結果を、図4のグラフに示す。」13週間後、IからVまでの全処方で、組成物中の初期全トランスレチノ−ルの、少なくとも70%を保持していた。処方6−IIにおけるキレ−ト化剤、EDTAの添加は、わずかに安定性を向上させた。処方6−IIIにおける、油溶性酸化防止剤であるBHTの添加は、比較的大きく安定性を改良した。処方6−IVにおける、EDTAおよびBHT双方の使用も、さらに安定性を改良した。処方6−Vにおける、キレ−ト化剤、油溶性酸化防止剤および水溶性酸化防止剤であるアスコルビン酸、の使用で、良好な安定性が得られ、13週間のみでなく、25週間でも初期全トランスレチノ−ルの90%を保持していた。
下表14に示す処方の本発明の組成物を製造した。
Figure 2004285078
本発明実施例の処方は、非常に安定であり、顔面またはその他の皮膚への使用に許容しうる乳化液であることが見いだされた。
下表15に示す処方の本発明の組成物を製造した。
Figure 2004285078
この表15の処方の組成物は、とても安定であり、顔その他の皮膚への使用に許容しうるものである。40℃で13週間の保存後にも、本実施例の組成物中に初期量の97%の全トランスレチノ−ルが保持されていた。本実施例と同様の操作により、下表16に示す処方の、別の組成物を製造した。
Figure 2004285078
表16の処方は非常に安定で、顔その他の皮膚への使用に許容される乳化液である。40℃で13週間保存後で、全トランスレチノ−ルの初期添加量の88%が、本実施例の組成物中に存在していた。
実施例10A
実施例1と同様にして、レチノ−ルおよび、活性無機日焼け防止成分として二酸化チタンを含有する日焼け防止用処方の組成物を製造した。本処方は下表の通りである。
Figure 2004285078
実施例10B
有機日焼け防止剤およびレチノ−ルを含有する別の処方の組成物を製造した。使用した日焼け防止剤は、メトキシ桂皮酸オクチルである。この処方は、レチノ−ル含有処方の他の特長を有すると共に日焼け止め効果を有する。処方は以下の通りである。
Figure 2004285078
さらに別の処方の局所使用用のレチノ−ル含有組成物を製造した。該組成物は、実施例1と同様にして製造した。その成分を下表19に示す。
Figure 2004285078
イトラコナゾ−ル、ミコナゾ−ルおよびケトコナゾ−ルなどの、アゾ−ル型化合物を含有する本発明による処方も製造することができる。しかし、処方中のレチノイド類を不安定化する傾向があるので、イミダゾ−ルのナイトレ−トまたはその他の塩類は使用すべきでない。本実施例において、本発明の開示に従って、以下の成分を混合して、イミダゾ−ル含有処方を製造した。
Figure 2004285078
水相中に油相を混合する直前に、イミダゾ−ルを油相に添加した他は、実施例1と同様にして該処方を製造した。11−I処方の、40℃で13週間保存時の安定性は、初期レチノ−ルの82%が存在するというものであった。4週間後の処方11−IIには、4週間後に処方11−IIIでは初期レチノ−ル量の71%であるのに対し、初期レチノ−ルの90%が残存していた。従って、本発明のイミダゾ−ル含有処方は良好な安定性を示した。
水中油型乳化液の他の下表に示す処方を製造した。
Figure 2004285078
適当なビ−カ−に脱イオン水を量り入れた。窒素ガスの気泡を水に吹き込み、加熱し、水を撹拌した。高速撹拌下、カ−ボポ−ル934を徐々に脱イオン水に加え、5分間混合した。EDTA二ナトリウム塩および亜硫酸水素ナトリウムをこの混合物に添加した。60℃で、アラントインおよびパンテノ−ルに加えて、メチル、プロピル、およびブチルパラベンを添加し、混合を続けた。80℃で、プロピレングリコ−ルを加え、該混合物を撹拌した。
セパレ−ト・ビ−カ−に、加熱しつつ、油相成分を1つ1つ量り入れた。混合物を80℃に加熱し、均一になるまで撹拌した。この油混合物を撹拌下、徐々に水相に混合し、冷却を開始した。60℃で、水酸化ナトリウム、ラウロイルリシン、および大豆油中のレチノ−ルを添加した。35℃で、エチルアルコ−ルおよびベンジルアルコ−ルを添加し、10分間混合を続けた。十分に水を加え、本処方組成物が均一になるまで、5分間混合した。本実施例処方のpHは6.6であった。本組成物は、クリ−ム状、光沢があり、滑らかで、均一であり、純白ではなかった。
レチンアルデヒド含有組成物を、下記方法により製造した。アルゴンガス中、黄色光下、脱イオン水を、ビ−カ−に量り入れた。カ−ボポ−ルを徐々に添加し、組成物を、溶解するまで良く混合した。この混合物に、EDTA二ナトリウム塩およびメチルパラベンを加え、この混合物を80℃に加熱した。80℃で、プロピレングリコ−ルを添加した。油相成分を計量し、セパレ−ト・ビ−カ−に入れた。この混合物を撹拌しつつ80℃に加熱し、ジメチコンを添加した。両相を80℃とし、油相を水相に添加し、撹拌した。処方13−Iにおいては、50%水酸化ナトリウム溶液をpH調整のために添加した。レチンアルデヒドを添加する前に、混合物を10分間80℃に維持し、それから30℃に冷却した。レチンアルデヒドをベンジルアルコ−ルと混合し、該混合物に添加した。処方13−IIにおいては、ベンジルアルコ−ルとレチンアルデヒドを含有する前混合物にシトラ−ルを添加した。
Figure 2004285078
レチンアルデヒドを含有する2つの他の処方を以下のようにして製造した。高速撹拌しながら、脱イオン水をビ−カ−に量り入れ、カ−ボポ−ルを徐々に添加した。数分後、EDTAを加え、アスコルビン酸も添加した。混合物が良く溶解するまで、45分間撹拌を継続した。この混合物を80℃に加熱し、プロピレングリコ−ルを添加した。全ての成分をセパレ−ト・ビ−カ−に入れた。このビ−カ−を80℃に加熱し、均一になるまで混合した。次いで、撹拌しつつ油を徐々に水相に混合した。80℃で水酸化ナトリウムを加え、10分間乳化液を混合した。冷却を開始した。35℃で、ベンジルアルコ−ルを添加した。組成物が997グラムの重量となるように十分に水を加えた。乳化液を5分間、均一になるまで混合した。次いで、組成物を2つの部分に分けた。1つには、予め混合し溶解したエタノ−ルとレチンアルデヒドを加えた。1つめには、エタノ−ル、シトラ−ルおよびレチンアルデヒドを予め混合したものを加えた。次いでこれらをアルミニウムチュ−ブに密封し、40℃で13週間保存した。処方は下表の通りである。
Figure 2004285078
本実施例の4つの処方を、40℃で13週間保存し、以下の安定性の結果を得た。
Figure 2004285078
レチナ−ルの安定性は、レチノ−ルよりも悪いが、本発明の方法および処方を使用することにより、安定性を改良することができる。例えば、これらの処方のpHを上げることにより、安定性が改良される。実施例13−Iおよび13−IIにおいて、C値も減少する。
本発明の、パウチが収納される外容器の一例の正面の断面図である。キャップが押し下げられると、スキンケア組成物がバルブの噴射口から押し出される。 図1のパウチ式容器におけるパウチの正面図である。 実施例1で使用したパウチを構成する多層フィルムの断面図である。
符号の説明
1 噴射口
2 アクチュエ−タ
3 外容器
4 ハウジング
5 パウチ
11 ポリエチレンテレフタレ−トフィルム
12 ナイロンフィルム
13 アルミニウムフィルム
14 AAS樹脂フィルム

Claims (43)

  1. 水中油型乳化液と、ビタミンAアルコ−ル、ビタミンAアルデヒド、酢酸レチニル、パルミチン酸レチニルおよびこれらの混合物からなる群から選択されるレチノイドからなるスキンケア組成物であって、4から10の間のpHを有し;該組成物はさらに油相を含み、該油相は、比較的低い不飽和度を有し;該組成物はさらに:
    a)少なくとも1種の油溶性酸化防止剤;
    b)キレ−ト化剤および少なくとも1種の油溶性酸化防止剤;
    c)キレ−ト化剤;および
    d)該乳化液の油相に存在する油溶性酸化防止剤および水相に存在する水溶性酸化防止剤とキレ−ト化剤;
    からなる群から選択される安定剤系を含み;
    該組成物は、40℃で13週間の保存後に該レチノイドの少なくとも70%を保持していることを特徴とするスキンケア組成物。
  2. 該組成物の油相が、1200またはそれ以下の、全不飽和密度、もしくはC値を有する1または2以上の油を有し、ここにC値は、下式により計算される:
    C=A×B、
    式中、Aは、該組成物中の油または脂肪の割合、そしてBは、該油または脂肪のヨウ素価である;
    該組成物は、40℃で13週間の保存後に少なくとも70%のレチノイドを保持していることを特徴とする請求項1に記載のスキンケア組成物。
  3. 該レチノイドがビタミンAアルコ−ルである、請求項1に記載のスキンケア組成物。
  4. 該水溶性酸化防止剤が、、アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸、チオグリセロ−ル、チオソルビト−ル、チオ尿素、チオグリコ−ル酸、システイン塩化水素、1、4−ジアゾビシクロ−(2、2、2)−オクタン、およびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のスキンケア組成物。
  5. 水溶性酸化防止剤がアスコルビン酸であることを特徴とする請求項4に記載のスキンケア組成物。
  6. 油溶性酸化防止剤が、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソ−ル(BHA)、α−トコフェロ−ル、フェニル−α−ナフチルアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項4に記載のスキンケア組成物。
  7. 油溶性酸化防止剤がブチル化ヒドロキシトルエンであることを特徴とする請求項6に記載のスキンケア組成物。
  8. キレ−ト化剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)とその誘導体およびそれらの塩、ジヒドロキシエチルグリシン、クエン酸、酒石酸、およびこれらの混合物からなる群から選択されるものである、請求項1に記載のスキンケア組成物。
  9. キレ−ト化剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)とその誘導体およびそれらの塩であることを特徴とする請求項8に記載のスキンケア組成物。
  10. 該安定剤系が、油溶性酸化防止剤を有することを特徴とする請求項1に記載のスキンケア組成物。
  11. 該安定剤系が、キレ−ト化剤と油溶性酸化防止剤からなることを特徴とする請求項1に記載のスキンケア組成物。
  12. 該安定剤系が、キレ−ト化剤、油溶性酸化防止剤および水溶性酸化防止剤からなることを特徴とする請求項1に記載のスキンケア組成物。
  13. 該油相が、飽和油または脂肪からなることを特徴とする請求項1に記載のスキンケア組成物。
  14. 該油相が、1200以下のC値を有することを特徴とする請求項1に記載のスキンケア組成物。
  15. 該油相が、500以下のC値を有することを特徴とする請求項14に記載のスキンケア組成物。
  16. 該油または脂肪が、C12−C15のアルコ−ルの安息香酸エステル、鉱油およびシリコ−ン油からなる群から選択される、請求項13に記載のスキンケア組成物。
  17. 水中油型乳化液と、ビタミンAアルコ−ル、ビタミンAアルデヒド、酢酸レチニル、パルミチン酸レチニルおよびこれらの混合物からなる群から選択されるレチノイドからなる、水相と油相を有するスキンケア組成物であって、さらに該組成物の油相が、1200またはそれ以下のC値、ここにC値は、下式により計算される:
    C=A×B、
    式中、Aは、該組成物中の油または脂肪の割合、そしてBは、該油または脂肪のヨウ素価である;
    該組成物は4から10の間のpHを有し、該組成物はさらに、キレ−ト化剤、少なくとも1種の油溶性酸化防止剤および少なくとも1種の水溶性酸化防止剤からなる安定剤系を有し、該組成物は、40℃で13週間保存後に少なくとも70%のレチノイドを保持していることを特徴とするスキンケア組成物。
  18. 油溶性酸化防止剤が、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソ−ル、α−トコフェロ−ル、フェニル−α−ナフチルアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項17に記載のスキンケア組成物。
  19. 該油溶性酸化防止剤がブチル化ヒドロキシトルエンであることを特徴とする請求項18に記載のスキンケア組成物。
  20. キレ−ト化剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)とその誘導体およびそれらの塩、ジヒドロキシエチルグリシン、クエン酸、酒石酸、およびこれらの混合物からなる群から選択されるものである、請求項17に記載のスキンケア組成物。
  21. キレ−ト化剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)とその誘導体およびそれらの塩からなる群から選択される、請求項20に記載のスキンケア組成物。
  22. pHが6と9の間である、請求項17に記載のスキンケア組成物。
  23. 水中油型乳化液と、ビタミンAアルコ−ル、ビタミンAアルデヒド、酢酸レチニル、パルミチン酸レチニルおよびこれらの混合物からなる群から選択されるレチノイドからなるスキンケア組成物であって、該組成物の油相がさらに、1200またはそれ以下のC値を有し、ここにC値は、下式により計算される:
    C=A×B、
    式中、Aは、該組成物中の油または脂肪の割合、そしてBは、該油または脂肪のヨウ素価であり; 該組成物はさらに、少なくとも1種の油溶性酸化防止剤の安定剤系を有し、該組成物は、40℃で13週間保存後に、少なくとも70%のレチノイドを保持していることを特徴とするスキンケア組成物。
  24. 油溶性酸化防止剤が、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソ−ル、α−トコフェロ−ル、フェニル−α−ナフチルアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項23に記載のスキンケア組成物。
  25. 該レチノイドがビタミンAアルコ−ルであることを特徴とする請求項23に記載のスキンケア組成物。
  26. 油溶性酸化防止剤が、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソ−ル、α−トコフェロ−ル、フェニル−α−ナフチルアミンおよびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項23に記載のスキンケア組成物。
  27. 油溶性酸化防止剤が、ブチル化ヒドロキシトルエンであることを特徴とする請求項26に記載のスキンケア組成物。
  28. pHが6と9の間である、請求項23に記載のスキンケア組成物。
  29. a)アルゴンガス中、黄色光下に、水からなる水相を作成し、
    b)該水相に窒素ガスの気泡を吹き込み、
    c)該水相と別個に、容器中で、飽和油または脂肪からなる油相を作成し、
    d)該水相を該油相に混合し;
    e)レチノイドを該水および油相に添加し、撹拌する、
    以上の各工程からなることを特徴とする、水中油型乳化液からなるスキンケア組成物の製造方法。
  30. 該組成物がさらに、アゾ−ル化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載のスキンケア組成物。
  31. 該アゾ−ル化合物が、イミダゾ−ル化合物であることを特徴とする請求項30に記載のスキンケア組成物。
  32. 該イミダゾ−ル化合物が、イトラコナゾ−ル、ケトコナゾ−ルまたはミコナゾ−ルからなる群から選択されることを特徴とする請求項31に記載のスキンケア組成物。
  33. 該組成物がさらに、コルチコステロイドを含有することを特徴とする請求項1に記載のスキンケア組成物。
  34. 該コルチコステロイドがヒドロコルチゾンであることを特徴とする請求項33に記載のスキンケア組成物。
  35. 該組成物がさらに、脱色素剤を含むことを特徴とする請求項1に記載のスキンケア組成物。
  36. 該脱色素剤が、甘草抽出物、ヒドロキノン、コウジ酸、ガトリンA、ミクロメロ−ル、およびこれらの混合物からなる群から選択される請求項35に記載のスキンケア組成物。
  37. 該組成物がさらに日焼け防止剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のスキンケア組成物。
  38. 該日焼け防止剤がメトキシ桂皮酸エステルまたは塩であることを特徴とする請求項37に記載のスキンケア組成物。
  39. 該日焼け防止剤が、酸化亜鉛、二酸化チタン、およびこれらの混合物からなる群から選択される請求項37に記載のスキンケア組成物。
  40. 該組成物がさらに酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のスキンケア組成物。
  41. 該酸化防止剤が、アスコルビン酸、ビタミンB、ビオチン、パントテン酸、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンC、および亜硫酸水素ナトリウムからなる群から選択される請求項40に記載のスキンケア組成物。
  42. パウチを入れた外容器に噴射剤を入れた後、バルブで封じて外容器内を加圧状態にすることにより内容器内を脱気し、次いで内容器内にスキンケア組成物を加圧充填することを特徴とするスキンケア組成物の製造方法。
  43. 該C値が500またはそれ以下であることを特徴とする請求項2に記載のスキンケア組成物。
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