JP2004284942A - GaN基板作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 極性を制御してGaN基板を作製する方法の提供
【解決手段】 高品質基板110上に、MgOのバッファ層120を形成し、アニール処理をした後、ZnO単結晶膜130を形成する。その後、ZnO膜130の表面の初期窒化を防ぐ処理する(e)ことで、その上に単結晶膜を成長させるGaN140の結晶極性をGa極性とする(f)。GaNの単結晶膜140を成長させた後、ZnOを溶かしてGaN単結晶基板を剥離する(g)。
【選択図】 図2

Description

本発明は、GaN基板の作製方法に関する。
これまで試みられてきたGaN基板の作製法は、大別して4つに分けられる。一つは融液成長法である。これは、GaN融液から高圧化でGaNのバルク結晶を成長させる方法であり、未だ技術的に確立されていない。将来的に、1インチ以上の大型結晶基板の成長が可能かどうか不明である。
第2に溶液成長法である。これは、適当な溶媒(例えばナトリウム)中にGaNを溶かして溶液を作製し、そこからバルク結晶を成長させる方法であり、これも未だ技術的に確立されていない。
第3は、サファイヤ基板上にCVDあるいはMOCVD法によってGaN厚膜を成長させ、その後、GaN膜を、レーザを用いたリフトオフ法によって剥離させる方法である。この方法によれば、基板サイズはサファイヤ基板で決まるため、大型基板形成が可能であるが、歩留まりが悪いことがネックになっている。
第4は、GaAs基板上にCVDあるいはMOCVD法によってGaN厚膜を成長させ、その後にGaAs基板を酸等で溶かしてGaN基板を作製する方法である。これも大型基板形成が可能であるが、コストが高いことがネックになっている。
第5は、サファイヤ基板上にZnO層を形成した後、ZnO層の上にGaN層を生成する。そして、ZnO層を溶かしてGaN基板を取り出すことも行なわれている。
このときに、サファイヤ上にMgOのバッファ層を用いることで、バッファ層上に成長したZnO層の表面形状の改良に効果があることが分かっている(非特許文献1,2参照)。
Chen Y, Ko HJ, Hong SK, and Yao T. Layer-by- layer growth of ZnO epilayer on Al2O3(0001) by using a MgO buffer layer., Appl. Phys. Lett., 2000; 76: 559. Chen Y, Hong SK, Ko HJ, Kirshner V, Wenisch H, Yao T, Inaba K, and Segawa Y. Effects of an extremely thin buffer on heteroepitaxy with large lattice mismatch., Appl Phys Lett, 2001;78:3352.
本発明の目的は、安価な大型・高品質GaN基板の作製方法を提供しようとするものである。
上述の目的を達成するために、本発明は、高品質基板上にMgOのバッファ層を形成し、該MgOのバッファ層をアニールして、Zn極性のZnO層を成長させ、該ZnO層の表面の窒化を防いで、Ga極性のGaN層を成長させ、前記ZnO膜を溶解させることで、GaN基板を作製することを特徴とする。
前記GaN層は、低温GaNバッファ層を作製してから、高温GaNを成長させてもよい。
本発明の製法により、高品質のGaN基板を得ることができる。
本発明は、高品質基板上にMgOバッファを成長させ、その上にZnO単結晶膜を形成し、その上にGaNの単結晶膜を成長させるが、極性制御してGaNの単結晶膜を成長させて、ZnOを溶かしてGaN単結晶基板を剥離する。
これにより、Ga極性の高品質なGaN単結晶を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
例として、高品質基板としてサファイヤ基板を用いたGaN基板作成法手順を、図1,2を参照して以下に詳しく説明する。
(1) サファイヤ基板(C面またはA面)110を清浄化する。清浄化の手法は、よく知られている手法でよい(図1(a)参照)。
(2) 膜厚が2nm以下のMgO単結晶薄膜(バッファ層)120を堆積する。この成長条件は、基板温度:300〜800℃、成長速度:毎分10nm以下であり、後で説明する実施例ではMBE法で行なったが、成長法はHVPE法、MOCVD法、プラズマCVD法のいずれでも良い(図1(b)参照)。
(3) 酸素雰囲気または酸素プラズマ雰囲気または超高真空下でMgOバッファ層を800℃以上1200℃以下の温度範囲で25分以上アニールする。(図1(c)参照)。
(4) ZnO130を膜厚0.1μm以上成長する。後で説明する実施例ではMBE法で行なったが、成長法はHVPE法、MOCVD法、プラズマCVD法のいずれでも良い(図2(d)参照)。
(5) ZnO表面に、初期窒化を防いでGaNを成長させる。つまり、ZnO表面をアンモニアや窒素プラズマなどに30秒以上暴露させないで、GaNの成長を開始する(図2(e)参照)。このために、例えば不活性ガスの雰囲気としてもよい。
(6) GaNを所定の厚さだけ成長する(図2(f)参照)。実施例ではMBE法で行なったが、成長法はHVPE法、MOCVD法、プラズマCVD法のいずれでも良い。
(7) 塩酸等の酸溶液中に浸漬することでGaN膜が剥離されて自立基板が形成される(図2(g)参照)。実施例では塩酸を80度に熱して行なった。しかし、硫酸やバッファー弗酸などのようなどんな酸でも可能である。また、フッ化アンモニウムのようなどんなアルカリでもよい。
上記工程上のポイントは、(3)のアニール処理と、(5)のGaNの成長開始である。まず、MgOバッファ層のアニール処理によって、その上に成長するZnO膜の極性はZn極性となり、さらにZnO膜の表面を初期窒化を防いでGaNを成長させると、その上のGaNもGa極性となり、高品質GaNが成長する。なお、アニール処理をしないとZnO膜は、O極性になる。
ZnO膜の表面を、O−プラズマや酸素・オゾンに曝したり、NHや窒素プラズマに暴露すると、その上に成長するGaNはGa極性やN極性となる。これにより結晶極性を制御することが可能になる。この結晶極性の制御については、後で詳しく説明する。
また、上記工程(6)で、低温GaN(LT−GaN)の薄いバッファ層(例えば100nm程度)をまず成長させてから、高温GaNを成長させることで、結晶性を改善させることもできる。これも後で詳しく説明する。
MgOバッファ層に対するアニール処理による効果は、ZnO層中の欠陥密度の減少と高品質化にもある。欠陥密度が低いZnO層の上に成長したGaN層の欠陥密度は、当然に減少する。
まず、アニール処理によるZnO層の欠陥密度の減少と高品質化について以下に、図3〜図5を用いて説明する。
<アニール処理>
ZnO層は、c−サファイヤ上にP−MBEにより、LT−MgO(低温酸化マグネシューム)バッファ層又はアニールしたLT−MgOバッファ層上に成長させた。基板は、アセトンとメタノールにより超音波洗浄器で洗浄した後、HSO(96%):HPO(85%)=3:1溶液中で化学的に、160℃で15分間エッチングした。
成長前に、基板は準備室内で1時間750℃で熱的に洗浄した。その後、基板は、酸素終端c−サファイヤ表面を作成するために、酸素プラズマにより成長室で650℃で30分間処理された。
作成された試料の構成は、次の通りである。まず、MgOバッファ層が、洗浄されたc−サファイヤ上に700℃と490℃で連続的に作成される。つぎに、LT−ZnOバッファ層が490℃で成長後、750℃で3分間アニーリングされる。この後、HT−ZnO層を700℃で成長させる。アニールされたMgOバッファ上に成長させたZnO層の場合は、LT−MgOバッファ層は800℃で25分間アニールされる。HT−ZnO層の厚さは約800nmである。
図3は、(a)LT−MgOバッファ上に成長したZnO層と、(b)アニールされたLT−MgOバッファ上に成長したZnO層の原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)による写真を示す。2.5μm×2.5μmのスキャン領域内の粗さの2乗平均(rms)の値は、それぞれ(a)1.1nmと(b)0.76nmである。段の高さ(段丘(terrace)の大きさ)の平均は、それぞれ(a)0.21nm(94nm)と(b)0.25nm(245nm)である。これらの写真は、LT−MgOバッファに対する高温のアニーリングにより、吸着原子の表面移動を増大させ、表面上のより大きい段丘の形成及びより滑らかな表面形態を得ることができる。
図4に示しているように、(0002)ωと(10-11)ωのオメガスキャンの半波高全幅値(FWHM:Full Width at Half Maximum)(アーク秒)は、LT−MgOバッファ上と、アニールされたLT−MgOバッファ上とで成長したZnO層に対して、それぞれ18(1079)と22(843)である。即ち、(0002)ωスキャンの2つの試料に対する同様の低いFWHM値は、両方とも低い螺旋転位(screw dislocation)密度であることを示している。(0002)ωに比較すると、(10-11)ω反射の有意な広がりは、エッジ型転位(edge-type dislocation)の大きい密度の存在を示している。すべてのタイプの転位(エッジ,螺旋,混合)が(10-11)反射を広げることはない。(0002)反射は、螺旋および混合型の転位のみに敏感である。そのほか、アニールされたMgOバッファ上に成長したZnO層の(10-11)オメガスキャンのFWHM値は、LT−MgOバッファ上に成長したものより小さいが、これはもっと小さいエッジ型転位密度を示している。
転位の型や密度は、明視野2ビーム断面透過型電子顕微鏡(bright-field two-beam cross-sectional TEM)の写真により分かるので、図5にその写真を示す。図5(a),(b)は、LT−MgOバッファ上に成長したZnO層である。織り込まれている転位は、15%の螺旋型(Burgers vectors b=[0001]),67%のエッジ型(Burgers vectors b=1/3<11-20>),および18%の混合型(Burgers vectors b=1/3<11-23>)として分布している。図5(c),(d)は、アニールしたLT−MgOバッファ上に成長したZnO層である。織り込まれている転位は、90%のエッジ型と10%の螺旋型として分布している。ここで、c軸に沿って織り込まれている大多数の転位は、両方のZnO試料中とも、エッジ型転位である。エッジ型転位はアニールしたLT−MgOバッファにより、大きく減少させることができる。全ての転位密度は、LT−MgO及びアニールしたLT−MgOのバッファ上成長したZnO層に対して、それぞれ1.5×10cm−2及び5.2×10cm−2である。透過型電子顕微鏡(TEM)の結果により、ZnO層の転位密度がLT−MgOバッファ層のアニーリングにより減少することが確認される。これらの結果は上述のHRXRDと一致している。
上述のように、この様にして作製したZnO層の転位密度は、MgOのバッファ層を用いない場合と比較すると減少させることができる。このZnO層上に成長したGaN層は、同程度の転位密度が得られ、転位密度を減少させることができる。
<結晶極性制御>
次に、ZnO層上のGaN成長開始による結晶極性制御について説明する。これについて、図6〜図9を用いて詳しく説明する。
まず、実際に使用したGaN層の生成方法を以下に説明する。
GaNのエピ層(epilayer)の成長は、P−MBEで成長させたZnO(〜1.3μm)/MgO(〜3nm)/c−サファイヤ・テンプレート上に、アンモニア補助のMBEにより行なわれた。ただし、MgOは高温アニールを行なっていない。固体GaとNHガスがGaとNの供給源としてそれぞれ使用された。なお、Nの供給源として、窒素プラズマを用いた場合も同様の結果を得た。GaN成長のための基板温度は800℃である。GaN成長速度は1μm/hで、そのときのGaビーム圧力は2.8×10−7Torr(3.7×10−5Pa)であり、NHの流れ速度は10sccmである。
GaNの成長の直前に異なる処理を行なった2組の試料を用意した。
・試料1:O−プラズマに予め暴露したZnOテンプレート上に成長させたGaNエピ層
・試料2:NHに予め暴露したZnOテンプレート上に成長させたGaN
これらのZnO薄膜は、c−サファイヤ(Al(0001))基板上にP−MBEにより成長させた。ZnOテンプレートの成長後、ZnO層の反射型高エネルギー電子回折(RHEED)によるパターンは、鏡面反射点により縞状になっており、これは滑らかな表面を示唆している。原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)により行なわれた表面の粗さの2乗平均(rms)の測定値は、5μm×5μmの面積に対して1nmより少ない。
ZnOテンプレートの極性を確認するために、CBED(収束電子線回析)を使用した。CBEDパターンは、20nmプローブにより、試料のいくつかの部分で得られた。
図6は、O−プラズマに予め暴露したZnO上に成長させたGaN(試料1)表面のAFM像(a)と、NHに予め暴露したZnO上に成長させたGaN(試料2)表面のAFM像(b)を示している。試料1と試料2の2乗平均の粗さの値は、それぞれ97.6nmと23.8nmである。この値は、NHに予め暴露したZnO上に成長させたGaNがより滑らかな表面を有していることを示している。AFMによる表面形態の観察により、滑らかな表面がGa極性のGaN層上に得られるが、六角形の隆起による粗い表面がN極性のGaN表面に観察されていることが報告されている。2つのGaN試料に対するエッチングが、0.5M KOH(10%)溶液中で行なわれた。試料1及び試料2のエッチング速度は、それぞれ3.9nm/minと0.1nm/min以下である。Ga極性のGaN層へのエッチング速度は、N極性GaN層へのエッチング速度と比較すると、大変低いことが分かっている。これらの結果は、試料1即ちO−プラズマに予め暴露したZnO上に成長させたGaN層はN極性を有し、試料2即ちNHに予め暴露したZnO上に成長させたGaNはGa極性を有していることを示唆している。
CBED技術は、ウルツ構造の材料の極性を判断するのに広く使用されている。極性が変化するとき、CBEDパターンのc軸に対する対称性が反転する。図7(a)と(b)は、(a)厚さ28nmのO極性ZnOに対して求めた場合、(b)厚さ58nmのN極性GaNに対して求めた場合における、ゾーン軸[10−10]でのシミュレーションによるCBEDパターンを示している。図7(c)と(d)は、試料1の(c)ZnOテンプレートと(d)GaN層のゾーン軸[10−10]に対する測定されたCBEDパターンを示している。図7(a),(c)に示されているように、シミュレーションによるO極性ZnOのCBEDパターンは測定されたものと同様であり、これは、ZnOテンプレートはO極性を有していることを示している。図7(b),(d)に示されているように、シミュレーションによるN極性GaNのCBEDパターンは測定されたものとよく似ている。これは、O−プラズマ処理をしたZnO上に成長させたGaN層はN極性を有していることを示している。O極性ZnへのO−プラズマ暴露は、O極性ZnO(陰イオン極性)表面を保持し、N極性GaN(陰イオン極性)の成長を助けることができると思われる。
図8(a)と(b)は、厚さ26nmの(a)O極性ZnOに対して求めた場合、(b)N極性GaNに対して求めた場合における、ゾーン軸[11−20]でのシミュレーションによるCBEDパターンを示している。図8(c)と(g)は、試料2の(c)ZnOテンプレートと(d)GaN層の同じゾーン軸に対する測定されたCBEDパターンを示している。シミュレーションによるO極性ZnOのCBEDパターン(図8(a))と測定されたもの(図8(c))とを比較すると、試料2のZnOテンプレートはO極性を有している。図8(d)に示されている測定されたGaNのCBEDパターンは、図8(b)に示されているシミュレーションによるN極性GaNのCBEDパターンと比較すると、c軸に沿って反転していると結論される。この反転したCBEDパターンは、NHに暴露されたO極性ZnOテンプレート上に成長したGaN層が、Ga極性を有していることを示している。即ち、陰イオン極性ZnOテンプレートへのNHの暴露は、陰イオン極性から陽イオン極性へ極性を反転される。
上述のことから分かった、GaN/O極性ZnOの界面における結合シーケンスを説明する。図9は界面における概略図を示す。図9(a)はO−プラズマに予め暴露したZnO上に成長したGaN層を示しており、図9(b)はNHに予め暴露したZnO上に成長したGaN層を示している。O極性ZnにO−プラズマを暴露した後、ZnOの表面はO終端が形成される。陰イオンで終端されたZnO表面上にGaNの成長が開始するとき、Ga(陽イオン)吸着原子が安定的に定着し、その後、N(陰イオン)吸着原子がGaに結合する。結合シーケンスは、図9(a)に示すように、GaN/O−プラズマ暴露/O極性ZnOの界面では、…−Zn−O−Ga−N−…である。NH暴露のO極性ZnO上に成長したGaNの場合、Zn表面は、Znのような界面層を形成するように変更される。Znは、格子定数0.978nmの立方構造(Ia3)であり、反転対称を有している。このような反転対称を有する界面層は、結晶極性を反転させることができる。(111)Zn面はZn原子で構成されている。Znの[111]沿いのZn面間の空間は0.339nmである。Zn表面は、Ga極性GaNのNとO極性ZnのOを結合させることができ、結合シーケンスを、…−Zn−O−(Zn−Zn−Zn)−N−Ga−…に導く。これにより、結晶極性を陰イオン極性から陽イオン極性に反転する。
なお、上述では、O−プラズマとNHで、極性制御することを説明したが、O−プラズマの代わりに酸素やオゾンに暴露したり、NHの代わりにN−プラズマに暴露することでも、極性制御ができる。
<低温GaNバッファ>
ZnO膜の上にGaNを成長させるときに、低温GaNバッファを成長させてから高温でGaNを成長させることにより、低欠陥のGaNを得ることができる。以下に図10を用いて説明する。
まず、ZnO上にGaNを低温で成長させる。図10は、基板温度500度Cで成長したGaN上に800度でGaNを高温成長させたGaNと、低温GaN層が無しで成長したGaN層のXRD(0002)オメガ・ロッキング・カーブの比較である。LT−GaNが無い時のFWHMは23.1arcmin,LT−GaNがある場合は11.9arcminとほぼ半減する。
このように、低温のGaNをZnO上の成長させてから、高温でGaNを成長させることで、高品質なGaNを得ることができる。
<他の実施形態>
上述のGaN作成法(1)〜(7)の拡張として、以下のことも可能である。
(5)の段階で、GaN膜厚を10μm程度作製する。その上に100nm程度SiOを堆積する。このSiO層に対して、リソグラフィー技術を使って、SiO膜をライン・アンド・ストライプにパターニングする。ストライプのところのSiOはエッチングで除去する。このとき、ラインの方向はGaN結晶の<11−20>方向または<1−100>方向に整列させる。次にHVPE、MOCVDでGaNを成長させる。ここで成長条件をうまく選ぶことで、欠陥密度の小さい高品質GaN膜が成長する。
GaNを成長させる基板として、シリコン基板を用いた実施形態を以下に説明する。この場合、バッファ層は、CaFを用いる。
(1) シリコン基板を清浄化し、その上にCaF薄膜を成長する。
このことは、既に確立した技術で行なうことができる。
(2) CaF上に電子線を照射して、表面のF原子を除去する。
(3) 次にZnOを成長させる。ここが上述のサファイヤ基板を用いたGaN基板作成法手順における(4)に相当する。この後は上述の(5)以下の手順により、GaN基板を作製することができる。
なお、上記(2)の代わりに、温度500℃以上で、CaF表面に水素処理を行なうことも可能である。水素中、水素プラズマ照射、原子状水素照射のいずれでもよい。電子ビーム処理との併用も可能である。
また、上記(2)の代わりに、温度500℃以上でCaF表面に酸素プラズマ処理を行なってもよい。電子ビーム処理との併用することもできる。
上述したMgOバッファのアニール処理,ZnOの表面処理によるGaNの極性制御,低温GaNバッファによるGaNの低欠陥化等は、それぞれ独立して、GaN基板作製に対して適用することが可能で、独立して適用することにより、それぞれの効果を得ることができる。
なお、本発明のGaN基板作製方法は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。例えば、高品質基板として、上述の実施形態では、サファイヤ基板やシリコン基板を用いているが、例えば、SiC,CaF,GaAs,MgO,MgAl等を用いてもよい。
GaN基板の作成方法を示す図である。 図1のGaN基板の作成方法の続きを示す図である。 アニール処理の効果を説明するためのAFM写真である。 オメガ・スキャンによる結果を示す図である。 転位分布を示すZnO層の透過型電子顕微鏡写真である。 Oプラズマ処理(試料1)(a)とNH処理(試料2)(b)のZnO層表面のAMF写真である。 試料1のCBEDパターンの計測したものとシミュレーションを比較する図である。 試料2のCBEDパターンの計測したものとシミュレーションを比較する図である。 GaNの結晶極性を説明する図である。 低温GaNバッファ層の効果を説明する図である。

Claims (2)

  1. 高品質基板上にMgOのバッファ層を形成し、
    該MgOのバッファ層をアニールして、Zn極性のZnO層を成長させ、
    該ZnO層の表面の窒化を防いで、Ga極性のGaN層を成長させ、
    前記ZnO膜を溶解させる
    ことで、GaN基板を作製することを特徴とするGaN基板作製方法。
  2. 請求項1に記載のGaN基板作製方法において、
    前記GaN層は、低温GaNバッファ層を作製してから、高温GaNを成長させることを特徴とするGaN基板作製方法。
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