JP2004284294A - 印刷機のインキ替え方法 - Google Patents
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Abstract
【解決する手段】インキ付けロール1と、該インキ付けロールに押圧接触させた絞ロール2との間に形成されるインキ貯留部11に溜まったインキを色の異なるインキに替える際し、古いインキを回収後にインキ貯留部11に残存している微量の古いインキ及び、ロール洗浄によって生じる洗浄廃液の回収を、インキ貯留部11への新たなインキの投入によって、廃液をインキ貯留部11の両端部へ押し流し、インキ貯留部11の端部にて廃液排出手段80によって行う。
従来の様に、ロール1、2の洗浄を行い、洗浄が終わってから洗浄廃液の回収を行い、洗浄廃液の回収が終わってから新たなインキを投入する場合に較べて、インキ交換に要する時間が大幅に短縮できる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する分野】
本発明は、段ボールシート用印刷機のインキ替え方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決する手段】
フレキソ印刷方式の段ボール印刷に於けるインキ替えの手順は、先ずインキ付けロールと絞りロールとの間のインキ貯留部に溜まった古いインキを回収する。次に、ロールを回転させながらロールに洗浄液を供給してロールを洗浄する。
ロールの洗浄が終われば、インキ貯留部に溜まった洗浄廃液を回収する。
最後に、インキ貯留部に新たなインキを供給する。
【0003】
上記インキ替え方法では、ロールの洗浄工程、洗浄廃液の回収工程、新たなインキの供給工程が別個に行われるため、インキ替えに要する時間が長くなる。
本発明は、上記問題を解決できるインキ替え方法を明らかにする。
【0004】
【課題を解決する手段】
本発明は、所定インキでの印刷が終了後、インキ貯留部(11)内の古いインキを吸引回収し、次にインキ貯留部(11)の長手方向の中央部付近に洗浄液を注ぎ、インキ貯留部の底部に残存する微量の古いインキを、前記洗浄液でインキ貯留部(11)の両端側へ押し流すと共に、インキ付けロール(1)の回転によってロール周面を、インキ貯留部(11)に流れ込んだ洗浄液に潜らせて洗浄し、次にインキ貯留部(11)の長手方向の中央部近傍に新たなインキを供給し、該新たなインキで、インキ貯留部(11)内の廃液をインキ貯留部(11)の両端に押し流すと共に、該廃液をロール端部の廃液排出手段(80)によって排出し、インキ貯留部を新たなインキで満たす。
【0005】
【作用及び効果】
上記の如く、本発明では、古いインキの回収後にインキ貯留部(11)に残存する微量の古いインキ及び、ロール洗浄によって生じる洗浄廃液(以下、「回収洩れの古いインキ」、「洗浄廃液」、及びこの両者が混じった液を含めて、単に「廃液」と呼ぶ)の回収は、インキ貯留部(11)への新たなインキの投入によって、廃液をインキ貯留部(11)の両端部へ押し流し、インキ貯留部(11)の端部にて廃液排出手段(80)によって行う。
従来の様に、ロール(1)の洗浄を行い、洗浄が終わってから洗浄廃液の回収を行い、洗浄廃液の回収が終わってから新たなインキを投入する場合に較べて、インキ交換に要する時間が大幅に短縮できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
段ボール印刷機は、積み重ねた段ボールシートを1枚づつ印刷ユニットに送り出す給紙装置、印刷の色数に応じた複数基の印刷ユニット、印刷したシートを函形状に対応して打ち抜く打抜き装置、折り曲げ線に対応して罫線を施す罫線装置(何れも図示せず)を有している。
【0007】
印刷ユニット
図1は、段ボール印刷機の印刷ユニットの要部を示している。
印刷ユニットは、公知の如く、インキ付けロール(1)と絞りロール(2)を相対的に接触離間可能に配備し、接触状態の両者の間に楔状に底部が徐々に狭まった溝状のインキ貯留部(11)を形成している。
インキ付けロール(1)の下方に、該ロール(1)に接触して版胴(9)が配備され、図2に示す如く、該版胴(9)の下方に版胴(9)に対向して受けロール(91)が配備される。
上記インキ貯留部(11)に、後記するインキ供給・回収ノズル(4)からインキが供給され、液面センサー(図示せず)によって液面は設定高さに制御される。
インキ付けロール(1)と絞りロール(2)が、互いにインキ貯留部(11)のインキを絞る方向に回転し、インキ付けロール(1)表面のインキが版胴(9)上の印版に転移し、版胴(9)と受けロール(91)との間に供給される段ボールシートSに印刷を行う。
【0008】
インキ付けロール(1)は、セラミックロール、硬質メッキロール等の硬質ロールの表面に微細な凹凸が形成されている。
絞りロール(2)は、表面がゴムで形成されている。
図1、図3に示す如く、両ロール(1)(2)の両端には、前記インキ貯留部(11)の端部を塞ぐ堰部材(8)(8)が押し当てられている。
堰部材(8)は、インキ貯留部(11)側の側面と上面に開口するL字状の排出孔(81)が開設されている。
堰部材(8)の排出孔(81)は吸引回収管(52)によって後記する密閉回収缶(50)に繋がっている。
【0009】
絞りロール(2)の上方に、密閉ボックス(3)が、絞りロール(2)の軸心に沿ってスライド可能に配備され、該密閉ボックス(3)は、スライド駆動装置(図示せず)に連繋される。
スライド駆動装置は、少なくともインキ回収モードと、インキ循環モードの2つのモードに切換可能である。
【0010】
インキ回収モードは、密閉ボックス(3)をインキ貯留部(11)の全長に亘って1又は複数回往復走行させる。
インキ循環モードは、印刷運転中のモードであって、インキ貯留部(11)の長手方向の中央部に待機している密閉ボックス(3)を、インキ貯留部(11)の一端へ移動させ、該移動位置からインキ貯留部(11)の中央側に所定区間、実施例では50cmスライドさせる。次に、密閉ボックス(3)をインキ貯留部(11)の他端へ移動させ、該移動位置からインキ貯留部(11)の中央側に所定区間スライドさせる。次に密閉ボックス(3)を該スライド区間から離れた位置、実施例ではインキ貯留部(11)の中央に移動させ、ここで一旦停止させる。印刷運転中はこのサイクルを繰り返す。
密閉ボックス(3)は、上記2つの運転モードの終了時には、インキ貯留部(11)の長さ方向の中央で待機する。
【0011】
密閉ボックス(3)は、内部にインキタンク(31)を取出し可能に収容し、外部にはシリンダ装置等の昇降駆動装置(32)に連繋してノズル取付け板(33)を昇降可能に有している。
ノズル取付け板(33)は、前記インキ貯留部(11)の上方にてインキ貯留部(11)の長さ方向に沿って水平に位置しており、インキ供給・回収ノズル(4)、廃液回収ノズル(5)、洗浄液供給ノズル(34)を夫々下向きに配備している。
【0012】
インキ供給・回収ノズル(4)と廃液回収ノズル(5)の下端は、インキ貯留部(11)の底形状に対応して両ロール(1)(2)側の面が斜めにカットされて尖っている。
インキ供給・回収ノズル(4)と廃液回収ノズル(5)の下端の高さ位置は揃っており、前記昇降駆動装置(32)はノズル取付け板(33)を上昇位置と下降位置の2段に切替え可能であって、上昇位置でのノズル(4)(5)の下端は、インキ貯留部(11)のインキ液面の設定高さより高い位置にあり、下降位置のノズル(4)(5)の下端は、ロール(1)(2)間に辛うじて噛み込まない程度までインキ貯留部(11)の最も深い部分に侵入する。
【0013】
インキ供給・回収ノズル(4)には密閉ボックス(3)を気密に且つ取り外し可能に貫通した管路(4a)が接続され、該管路(4a)の先端は前記インキタンク(31)に浸かっている。
密閉ボックス(3)には、減圧用吸引管(35)と加圧用エアー供給管(36)が接続され、加圧用エアー供給管(36)から密閉ボックス(3)に圧力空気を送り込むことにより、密閉ボックス(3)内の圧力を高めてインキタンク(31)内のインキを押し出してインキ供給・回収ノズル(4)からインキ貯留部(11)にインキを供給できる。減圧用吸引管(35)にて密閉ボックス(3)の空気を吸引し、密閉ボックス(3)内を減圧することにより、インキ供給・回収ノズル(4)に吸引力を作用させてインキ貯留部(11)のインキをインキタンク(31)に吸引回収できる。
図面では密閉ボックス(3)に減圧用吸引管(35)と加圧用エアー供給管(36)が別個に接続されているが、共通の管で吸引と加圧を行うこともできる。
【0014】
廃液回収ノズル(5)は、吸引回収管(51)によって密閉回収缶(50)に接続されている。
密閉回収缶(50)には、減圧用吸引管(53)が接続され、該減圧用吸引管(53)で密閉回収缶(50)内の空気を吸引することによって密閉回収缶(50)内を減圧し、吸引回収管(51)、廃液回収ノズル(5)を通じ、又、前記回収管(52)を通じて堰部材(8)の排出孔(81)からインキ貯留部(11)の洗浄後の廃液を吸引回収できる。
但し、本発明では、上記廃液回収ノズル(5)による廃液の吸引回収は行わない。廃液回収ノズル(5)による廃液の吸引は、インキ替えの際、古いインキと新たインキの色相が大きくの異なる場合に実施すれば可い。廃液回収ノズル(5)によって廃液回収行う場合、前記インキ回収モードど同様にして、密閉ボックス(3)をインキ貯留部(11)の全長に亘って1又は複数回往復走行させることが望ましい。即ち、廃液回収ノズル(5)をインキ貯留部(11)に浸けたまま、インキ貯留部(11)の長手方向に移動させながら廃液回収を行ことが望ましい。
【0015】
洗浄液供給ノズル(34)(34)は、インキ貯留部(11)の上方に位置しており、ロール(1)(2)の洗浄の際に、所定量の洗浄液を、インキ貯留部(11)に注ぐもので、洗浄液供給装置(図示せず)に連繋されている。
上記洗浄液は、実施例では水道水であるが、これに添加剤を加えたり、又、水道水以外でもインキの特性に対応する液を採用することも可能である。
【0016】
印刷運転
先ず、空のインキ貯留部(11)にインキを供給する。
密閉ボックス(3)をインキ貯留部(11)に沿ってスライドさせながら、密閉ボックス(3)上のインキ供給・回収ノズル(4)からインキを供給する。このときインキ付けロール(1)(2)は回転させておき、インキ液面の線がロール(1)(2)に付着することを防止すると共に、インキに刺激を与えて攪拌効果を得る。
設定液面高さまでインキを供給すれば、液面センサーの働きによりインキ供給が停止し、密閉ボックス(3)は一旦インキ貯留部(11)の中央に戻る。
【0017】
インキ付けロール(1)(2)を回転して印刷運転を開始すると、密閉ボックス(3)はインキ貯留部(11)の一端へ移動する。インキ供給・回収ノズル(4)はその移動位置で下降し、インキ貯留部(11)の中央側へ所定区間、実施例では約50cm移動しながらインキ貯留部(11)のインキを吸引回収する。
インキ供給・回収ノズル(4)がインキ貯留部(11)の端部の回収区間でインキを吸引回収すると、該回収区間の液面が下がってインキ貯留部(11)の中央側から回収区間へインキが移動し、インキの流れが生じる。
【0018】
次に、インキの吸引回収を停止し、インキ供給・回収ノズル(4)を上昇させて該ノズル(4)の先端をインキ液面より高くした状態で、密閉ボックス(3)をインキ貯留部(11)の反対側の端部に移動させる。その移動位置にノズル(4)を下降させてノズル先端をインキに浸け、該ノズル(4)にてインキを吸引回収しながら、密閉ボックス(3)及びインキ供給・回収ノズル(4)を前記同様の区間だけ移動させる。前記同様にして該回収区間の液面が下がってインキ貯留部(11)の中央側からインキが移動し、インキ貯留部(11)でインキの流れが生じる。
【0019】
次にインキの吸引回収を停止した状態で、インキ供給・回収ノズル(4)を上昇させ、密閉ボックス(3)をインキ貯留部(11)の略中央部に移動させ、その位置でインキ供給・回収ノズル(4)からインキ貯留部(11)にインキを供給する。
液面センサーにより、液面は設定高さ以上にはならない。
印刷運転中は、上記サイクルを繰り返して、インキ貯留部(11)とインキタンク(31)との間でインキを循環させる。
【0020】
上記の如く、印刷運転中は、インキ貯留部(11)の両端側でのインキの吸引回収と、インキ貯留部(11)中央部でのインキ供給を繰り返し、インキ貯留部(11)に絶えずインキの流れを生じさせ、又、インキを攪拌し、インキの固化を防止する。
【0021】
インキの回収動作を終える毎に、インキ供給・回収ノズル(4)を、インキ液面より高い位置に上昇させるのは、密閉ボックス(3)の真空を瞬時に大気圧に戻して、密閉ボックス(3)の真空と、加圧の切替を円滑にするためである。
【0022】
インキ替え
インキ替えを行うには、ロール(1)(2)の回転を停止し、昇降駆動装置(32)によってインキ供給・回収ノズル(4)をインキ貯留部(11)の最も深い位置まで下降させる。
ロール(1)(2)の回転を停止するのは、ロール間へのノズル(4)(5)の噛み込みを確実に防止するためである。
【0023】
密閉ボックス(3)をスライドさせつつ該ボックス上のインキ供給・回収ノズル(4)によってインキ貯留部(11)内のインキを吸引回収する。
実施例の様に、真空圧によってインキを吸引回収する方式であれば、インキ供給・回収ノズル(4)をインキ貯留部(11)の全長に亘って1、2回往復させれば、インキ貯留部(11)内の殆どの量のインキを吸引回収できる。
インキの交換の際、インキ供給・回収ノズル(4)と管路(4a)及びインキタンク(31)を1つのセットとして取り替えれば、インキ交換に伴うインキのロスは、ロール表面に薄膜状付着したインキとインキ貯留部(11)に吸引回収されず残存した微量のインキで済む。
【0024】
図3に示す如く、インキ供給・回収ノズル(4)を上昇させた状態で、ロール(1)(2)を回転させると共に、洗浄液供給ノズル(34)から洗浄液を、インキ貯留部(11)の略中央部に注ぐ。洗浄液Yは100cc程度の少量で可い。
洗浄液Yは、インキ貯留部(11)の両端側へ分かれて流れる。
インキ貯留部(11)の楔状に狭まった底部には、インキ供給・回収ノズル(4)で回収しきれなかった微量のインキXが溜まっているが、洗浄液Yが堰部材(8)側流れることによって、残存インキXが堰部材(8)側へ押し流される。
【0025】
この間にも、ロール(1)(2)は回転しており、該ロール周面は、インキ貯留部(11)の中央部から両端側へ流れる洗浄液Yに浸かって洗浄がなされる。
残存インキXと洗浄液Yがある程度混じことは避けられないが、残存インキ量は、洗浄液の量に較べても遙かに少ないので、残存微量インキXと洗浄液Yが混じった液で、ロール洗浄を行ってもそれほど支障はない。
洗浄液を供給してから、ロール(1)(2)が数回回転すれば、ロール(1)(2)の表面のインキはほぼ洗い流される。
上記洗浄液の供給からロール洗浄の間に、密閉ボックス(3)のインキタンク(31)を新たなインキのタンクと交換しておく。
【0026】
図4に示す如く、ロール(1)(2)を回転させたまま、インキ供給・回収ノズル(4)からインキ貯留部(11)の中央に新たなインキZを供給する。更に、前記密閉回収缶(50)に吸引を作用させ、廃液排出手段(80)を機能させる。即ち、インキ貯留部(11)両端の堰部材(8)の排出孔(81)に吸引力を作用させる。
新たなインキZは、インキ貯留部(11)の中央から両端側へ分かれて流れ、インキ貯留部(11)内の廃液をインキ貯留部(11)の両端に押し流す。
該廃液はロール端部の堰部材(8)の排出孔(81)から密閉回収缶(50)に吸引回収される。
【0027】
前記の如く、インキ替えの際に、殆どのインキを回収でき、回収しきれずにインキ貯留部(11)に残存するインキの量は、微量である。それに伴ってロールの洗浄に要する洗浄水は少量で済むため、インキ替えによって生じる廃液の濃度も低いため、廃液の処理のために大がかりな設備を必要とせず、廃液処理のためのランニングコスを抑えることができる。
【0028】
前記の如く、廃液が堰部材(8)側に押し流されることにより、廃液の液面は徐々に高くなり、排出孔(81)のインキ貯留部(11)側の開口を液面で塞いでしまう。このため、排出孔(81)から空気の噛み込みを抑えて、強い吸引力で廃液を吸引回収できる。
【0029】
新たなインキが排出孔(81)に達するタイミングで密閉回収缶(50)の吸引を解除する。これは、インキ貯留部(11)の中央に供給されたインキがインキ貯留部(11)の端部に流れるまでの時間を計測してタイマーで設定しておく、或いは廃液とインキの液質の違いを反射光等によって検出する液質検出器をインキ貯留部(11)の端部に配備する等により実現できる。
【0030】
上記の如く、本発明は、インキ替えに際し、古いインキの回収後にインキ貯留部(11)に溜まる微量の古いインキ及び、洗浄液の供給によって生じる洗浄廃液の回収は、インキ貯留部(11)への新たなインキの投入によって、廃液をインキ貯留部(11)の両端部へ押し流し、インキ貯留部(11)の端部にて廃液排出手段(80)によって行う。
従来の様に、ロール(1)の洗浄を行い、洗浄が終わってから洗浄廃液の回収を行い、洗浄廃液の回収が終わってから新たなインキを投入する場合に較べて、インキ交換に要する時間が短縮できる。
【0031】
上記実施例において、インキ替えの際、洗浄液を直接にインキ貯留部の中央部に注ぐことに限らず、インキ付けロール(1)と絞りロール(2)の何れか一方のロール、或いは洗浄液供給ノズルの本数を増やして、両方のロール、又は両方のロールとインキ貯留部に注ぐ等、何れでも可能である。要は、注がれた洗浄液がインキ貯留部(11)の中央部から両端側へ流れる様にすればよい。
【0032】
本発明の他の実施例として、インキ貯留部(11)内の古いインキを回収後、2つのロール(1)(2)を回転させながら、一方のロール或いは両方向のロール(1)(2)の長手方向の複数箇所に、洗浄液を滴下或いは噴霧して、ロール(1)(2)を洗浄し、インキ貯留部(11)の長手方向の中央部近傍に新たなインキを供給し、該新たなインキで、インキ貯留部(11)内の廃液をインキ貯留部(11)の両端に押し流すと共に、該廃液をロール端部の廃液排出手段(80)によって排出し、インキ貯留部を新たなインキで満たすこともできる。
【0033】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【0034】
例えば、洗浄液を供給する際にも、廃液排出手段(80)を機能させておき、洗浄液を供給しながら、インキ貯留部(11)内の廃液を該廃液回収手段(80)によって回収させることもできる。
【0035】
廃液排出手段(80)の他の実施例として、堰部材(8)に移動手段(図示せず)を連繋して廃液排出手段(80)構成し、堰部材(8)をロール端部の押圧位置から上昇させる或いは外側に移動させることにより、堰部材(8)をロール(1)(2)端面から離間させ、インキ貯留部(11)の端部から廃液を流し落として回収することもできる。
【0036】
又、前記実施例では、インキ付けロール(1)上のインキを絞る絞り部材(20)として絞りロール(2)を用いたが、これに限定されることはなく、図5に示す如く、インキ付けロール(1)に対して該ロールの全長に亘って帯状板(22)を押圧接触させ、両者の間にインキ貯留部(11)を形成することもできる。
図5の場合、帯状板(22)はインキ付けロール(1)の回転に逆らう方向に向いており、帯状板(22)を支持したブロック(23)がインキ貯留部(11)のインキ付けロール(1)の反対側の壁面を構成し、帯状板(22)はインキ溜まりの底部を兼用している。
【0037】
又、上記実施例では、インキ貯留部(11)へのインキの供給、回収は密閉ボックス(3)の加圧と減圧によって行ったが、チューブポンプを用いることも可能である。廃液を廃液回収ノズル(5)で行う場合も、チューブポンプを用いることができる。
チューブポンプとは、可撓性チューブをローラによって長手方向に擦る様にして断続的に押圧し、チューブ内の流動物をローラの押し出し方向に搬送する公知のポンプである。チューブポンプの搬送性能は、実施例の場合に較べて劣る。
【0038】
又、本発明は、水性インキに限らず、低粘度で乾燥速度も良好なグリコール系インキに対しても実施できるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷ユニットの要部斜面図である。
【図2】同上の概略側面図である。
【図3】洗浄液で残存インキを押し流す説明図である。
【図4】供給されたインキが廃液を押し流す説明図である。
【図5】インキ付けロールに対する絞り部材の他の実施例の断面図である。
【符号の説明】
(1) インキ付けロール
(11) インキ貯留部
(2) 絞りロール
(20) 絞り部材
(3) 密閉ボックス
(4) インキ供給・回収ノズル
(8) 堰部材
(80) 廃液回収手段
Claims (7)
- インキ付けロール(1)と、該インキ付けロールに押圧接触させた絞り部材(20)との間に形成されるインキ貯留部(11)にインキを溜め、インキ付けロール(1)の回転により、版胴(9)に取り付けられた印版にインキ付けロール(1)からのインキを転移させる印刷機に於けるインキ替え方法であって、所定インキでの印刷が終了後、インキ貯留部(11)内の古いインキを回収し、インキ貯留部(11)の長手方向の中央部付近に洗浄液を注ぎ、インキ貯留部(11)の底部に残存する微量の古いインキを、該洗浄液でインキ貯留部(11)の両端側へ押し流すと共に、ロール(1)の回転によってロール周面を、インキ貯留部(11)に流れ込んだ洗浄液に潜らせて洗浄し、次にインキ貯留部(11)の長手方向の中央部近傍に新たなインキを供給し、該新たなインキで、インキ貯留部(11)内の廃液をインキ貯留部(11)の両端に押し流すと共に、該廃液をロール端部の廃液排出手段(80)によって排出し、インキ貯留部を新たなインキで満たす印刷機のインキ替え方法。
- インキ付けロール(1)と、該インキ付けロールに押圧接触させた絞り部材(20)との間に形成されるインキ貯留部(11)にインキを溜め、インキ付けロール(1)の回転により、版胴(9)に取り付けられた印版にインキ付けロール(1)からのインキを転移させる印刷機に於けるインキ替え方法であって、所定インキでの印刷が終了後、インキ貯留部(11)内に残存する古いインキを回収し、インキ付けロール(1)を回転させながら、該ロール(1)へ洗浄液を注いでロールを洗浄し、インキ貯留部(11)の長手方向の中央部近傍に新たなインキを供給し、該新たなインキで、インキ貯留部(11)内の廃液をインキ貯留部(11)の両端に押し流すと共に、該廃液をロール端部の廃液排出手段(80)によって排出し、インキ貯留部を新たなインキで満たす印刷機のインキ替え方法。
- インキ付けロール(1)と、該インキ付けロールに押圧接触させた絞り部材(20)との間に形成されるインキ貯留部(11)にインキを溜め、インキ付けロール(1)の回転により、版胴(9)に取り付けられた印版にインキ付けロール(1)からのインキを転移させる印刷機に於けるインキ替え方法であって、所定インキでの印刷が終了後、インキ貯留部(11)内の古いインキを回収し、インキ付けロール(1)を回転させながら、絞り部材(20)に洗浄液を注いでインキ付けロール(1)及び絞り部材(20)を洗浄し、インキ貯留部(11)の長手方向の中央部近傍に新たなインキを供給して該新たなインキで、インキ貯留部(11)内の廃液をインキ貯留部(11)の両端に押し流すと共に、該廃液をロール端部の廃液排出手段(80)によって排出し、インキ貯留部を新たなインキで満たすインキ替え方法。
- 絞り部材(20)はロール(2)であり、該ロール(2)は、インキ付けロール(1)とは反対方向に回転する請求項1乃至3の何れかに記載の印刷機のインキ替え方法。
- 絞り部材(20)は帯状板(22)である請求項1乃至3の何れかに記載の印刷機のインキ替え方法。
- 洗浄液を供給する際にも、廃液排出手段(80)を機能させて、廃液をインキ貯留部内の廃液を回収する請求項1乃至5の何れかに記載の印刷機のインキ替え方法。
- 新たなインキがインキ貯留部(11)の端部に到達するのを、時間設定或いは液質検出計によって検出し、この検出により廃液排出手段(80)の機能を停止する請求項1乃至6の何れかに記載の印刷機のインキ替え方法。
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JP2003081665A JP3623789B2 (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | 印刷機のインキ替え方法 |
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