JP2004284287A - 液滴吐出装置、および液滴吐出方法 - Google Patents

液滴吐出装置、および液滴吐出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な方法でバンディングを軽減可能な液滴吐出装置及び液滴吐出方法を提供する。
【解決手段】駆動信号発生回路72A〜72Eでは、各々異なる波形の駆動信号74A〜74Eが発生され、発生された駆動信号74A〜74Eが各々のノズル24に対応する駆動信号選択回路82へ送信される。駆動信号選択回路82では、駆動信号74A〜74Eの中から1つを所定の順序で選択し、画像データ受信回路80から送信されてきた画像データに基づいて、所定のタイミング圧電アクチュエータ52に選択した駆動信号を印加する。これにより、液滴78A〜78Eのいずれか1つが吐出され、記録用紙Pに画像が形成される。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液滴吐出装置および液滴吐出方法に関し、さらに詳しくは、液滴を吐出して記録媒体上に文字や画像などを記録したり、基板上に微細パターンや薄膜の形成等を行うための液滴吐出装置および液滴吐出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、インクジェット記録装置などの液滴吐出装置においては、液滴吐出の均一性やヘッド駆動機構、用紙搬送機構の精度には限界があり、記録紙面上へのドットの着弾状態にバラツキが生じてしまう。図9に示すように、インクジェットヘッド102を主走査方向へ移動させながら、ノズルN1〜Nnからインク滴を吐出させて画像を形成する場合、ノズルN2から吐出されたインクの着弾位置にズレが生じる場合、ノズルN2で形成される着弾列L0によって、バンディングと呼ばれる筋状の濃淡ムラ104、106が形成されてしまうという不都合があった。
【0003】
そこで、このバンディングを軽減させるために、特許文献1には、ヘッドを震わせてインクの着弾位置に揺らぎを与えてバンディングの軽減をする技術が開示されている。
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、ヘッドを物理的に動かさなければならず、駆動機構と制御機構の追加によるコストアップという問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−227183号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述事実を考慮し、簡易な方法でバンディングを軽減可能な、液滴吐出装置及び液滴吐出方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の液滴吐出装置は、記録媒体に向かって液滴を吐出可能な液滴吐出手段と、同一の階調値を表現するために用いられる前記液滴の前記記録媒体への着弾状態を異ならせる、各々異なる波形の駆動信号を発生させる複数の駆動信号発生回路と、同一の階調値の画像データに対応させて、前記複数の駆動信号発生回路で発生された複数の駆動信号の中から、異なる駆動信号を選択する駆動信号選択回路と、を有し、前記液滴吐出手段が、前記駆動信号選択回路により選択された駆動信号を受けて駆動され記録媒体に向かって液滴を吐出することを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明の液滴吐出方法は、駆動信号に基づいて液滴吐出手段から記録媒体に向かって液滴を吐出する液滴吐出方法であって、同一の階調値を表現するために用いられる前記液滴の前記記録媒体への着弾状態を異ならせる、各々異なる波形の駆動信号を発生させ、同一の階調値の画像データに対応させて、発生された複数の駆動信号の中から異なる駆動信号を選択し、選択された駆動信号に基づいて、記録媒体に向かって液滴を吐出するものである。
【0009】
上記液滴吐出装置、及び液滴吐出方法では、複数の異なる波形の駆動信号が発生される。各々の駆動信号は、同一の階調値を表現するために用いられる液滴について、当該液滴が記録媒体へ着弾された時の着弾状態を異ならせるものである。
【0010】
ここでの階調値とは、1つの画素において表現される濃淡階調に対応するものである。例えば、インクジェットヘッドから大サイズ、中サイズ、小サイズ、の3つのサイズのインク滴が各々吐出される場合には、同一サイズに分類される液滴が同一階調値となる。なお、通常、同一階調値を表現する液滴は、ほぼ同一の滴量をもっているが、すべての滴に関して必ずしも厳密に同一の滴量である必要はなく、平均値が所定の範囲内にはいっていればよく、紙面上の濃度や色味に問題ない。また、着弾状態とは、液滴が記録媒体に着弾されたときの見かけ上の状態をいい、例えば、液滴の位置、形状、などが異なれば、異なる着弾状態となる。
【0011】
通常、同一の階調値の画像データについては同一の駆動信号が用いられる。したがって、液滴吐出手段から吐出される液滴についての着弾状態も同一となり、同一のズレが生じることから、図9に示すように、バンディングが目立ってしまう。
【0012】
そこで、本発明では、同一階調値の液滴に対応する駆動信号として、上述のような波形の異なる複数の駆動信号を発生させ、同一の階調値の画像データに対応させて、前記複数の駆動信号の中から、異なる駆動信号を選択する。したがって、同一の階調値の液滴であっても、記録媒体へ異なる状態で着弾されるため、同一のズレにより生じるバンディングを軽減させることができる。
【0013】
なお、本発明の液滴吐出装置は、請求項2に記載のように、前記複数の駆動信号発生回路から出力される駆動信号の各々が、前記液滴の滴速、吐出タイミング、滴量、及び、形状の少なくとも1つを異ならせるものであることを特徴とすることができる。
【0014】
また、本発明の液滴吐出方法は、請求項6に記載のように、前記複数の駆動信号の各々が、前記液滴の滴速、吐出タイミング、滴量、及び、形状の少なくとも1つを異ならせるものであることを特徴とすることができる。
【0015】
このように、駆動信号の各々が、液滴の滴速、前滴の吐出タイミング、液滴の滴量、及び、前記液滴の形状の少なくとも1つを異ならせるものであることにより、液滴吐出手段から吐出された液滴の着弾状態を異ならせることができる。
【0016】
また、本発明の液滴吐出装置は、請求項3に記載のように、前記駆動信号選択回路が、前記複数の駆動信号から異なる駆動信号を所定の周期で選択することを特徴とすることもでき、本発明の液滴吐出方法は、請求項7に記載のように、前記複数の駆動信号から異なる駆動信号を所定の周期で選択することを特徴とすることもできる。
【0017】
このようにすることで、所定の周期で異なる着弾状態を発生させることができ、バンディングを軽減させることができる。
【0018】
また、本発明の液滴吐出装置は、請求項4に記載のように、前記駆動信号選択回路が、前記複数の駆動信号から異なる駆動信号をランダムに選択することを特徴とすることもでき、本発明の液滴吐出方法は、請求項8に記載のように、前記複数の駆動信号から異なる駆動信号を所定の周期で選択することを特徴とすることもできる。
【0019】
このようにすることで、ランダムに異なる着弾状態を発生させることができ、バンディングを軽減させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳しく説明する。なお、以下では説明の便宜上、具体的数値を挙げることがあるが、本発明は、これに限定されない。
【0021】
図1には、本発明の第1実施形態の液滴吐出ヘッド20の液滴吐出部20Aが示されている、また、図2には、この液滴吐出ヘッド20を備えた液滴吐出装置10が示されている。本実施形態の液滴吐出ヘッド20はいわゆるインクジェット記録ヘッドとされており、この液滴吐出ヘッド20を備えた液滴吐出装置10は、インクジェット記録装置とされている。液滴吐出装置10は、記録媒体である記録用紙P上に、液滴吐出ヘッド20のノズル24から(図1参照)着色インクの液滴(インク滴)を吐出し、この液滴によるドットで画像を記録するために使用される。
【0022】
図2に示すように、液滴吐出装置10は、液滴吐出ヘッド20が搭載されるキャリッジ14と、キャリッジ14を記録用紙Pの記録面に沿った所定の主走査方向方向に移動(主走査)させる主走査機構16、および、記録用紙Pを主走査方向と交差(好ましくは直交)する所定の副走査方向に搬送(副走査)させるための副走査機構18を含んで構成されている。なお、図面において主走査方向を矢印Mで、副走査方向を矢印Sでそれぞれ示す。
【0023】
液滴吐出ヘッド20は、ノズル24が形成されたノズル面24S(図1参照)が記録用紙Pと対向するようにキャリッジ14上に搭載されており、主走査機構16によって主走査方向に移動されながら記録用紙Pに対して液滴を吐出することにより、一定のバンド領域BEに対して画像の記録を行う。主走査方向への1回の移動が終了すると、副走査機構18によって記録用紙Pが副走査方向に搬送され、再びキャリッジ14を主走査方向に移動させながら次のバンド領域を記録する。こうした動作を複数回繰り返すことにより、記録用紙Pの全面にわたって画像記録を行うことができる。
【0024】
図1から分かるように、ノズルプレート30は、ノズル孔プレート32、共通流路プレート34、供給路プレート36、圧力発生室プレート38、および振動板40の合計5枚のプレートを位置合わせして積層し、接着剤等の接合手段によって接合することにより形成されている。ノズルプレート24内には、これらのプレートによって、共通流路42、インク供給路44、圧力発生室46、インク排出路48、連通路50及びインク吐出口51が構成されている。また、圧力発生室46のそれぞれに対応して、圧電アクチュエータ52が設けられている。図示しないインク供給孔から供給されたインクが共通流路142及びインク供給路44を経て圧力発生室46内に貯留された状態で、圧電アクチュエータ52に、画像情報に応じた駆動電圧が印加されると、圧電アクチュエータ52の振動板40が撓み変形し、圧力発生室46が膨張または圧縮される。これによって圧力発生室46に体積変化が生じると、圧力発生室46内に圧力波が発生する。この圧力波の作用によってノズル24(インク排出路48、連通路50およびインク吐出口51)のインクが運動し、インク吐出口51から外部へ排出されることにより液滴(インク滴)が形成される。
【0025】
図3には、本実施形態の制御系の概略ブロック図が示されている。液滴吐出装置10には、液滴吐出装置10のシステム制御を行う制御部60が備えられている。制御部60は、インターフェイス62、CPU64、ROM66、RAM68を有しており、これらはバスBを介して互いに接続されている。インターフェイス62は、パーソナルコンピュータなどの外部機器との各種信号の授受を行う。CPU64は、所定の処理を実行可能とされている。ROM66には、インクジェット記録装置10の動作のための各種プログラムや、各種のデータが記憶されている。
【0026】
さらに制御部60は、図3に示すように、画像データ送信回路70、5つの駆動信号発生回路72A、72B、72C、72D、72Eを有しており、これらもバスBと接続されている。画像データ送信回路70は、所定の処理が行われた画像データを液滴吐出ヘッド20内の、後述する画像データ受信回路80へ送信する。
【0027】
液滴吐出ヘッド20内には、画像データ受信回路80が備えられ、ノズル24毎に圧電アクチュエータ52が備えられている(以下、N個のノズル24を識別するための符号として、副走査方向の上流側から順にノズル24−1、24−2…24nを用いる)。また、圧電アクチュエータ52に対応して、駆動信号選択回路82が備えられている。画像データ受信回路80は、画像データ送信回路70からの画像データを受け取る。それぞれの駆動信号選択回路82には、画像データ受信回路80からの画像データと、5つの駆動信号74A、74B、74C、74D、74Eが入力されるようになっている。駆動信号選択回路82は、5つの駆動信号74A〜74Eのいずれか1つを選択し、選択した駆動信号の電圧を圧電アクチュエータ52へ送信する。5つの駆動信号74A〜74Eから1の駆動信号を選択する方法としては、一定の周期で順次選択してもよいし、ランダムに選択してもよい。本実施形態では、駆動信号74A→駆動信号74B→駆動信号74A→駆動信号74C→駆動信号74A→駆動信号74D→駆動信号74A→駆動信号74E、を1サイクルとして順次選択するものとする。なお、隣接するノズル24では、前記サイクルの位相が異なる位相となるように設定するのが好ましい。
【0028】
駆動信号発生回路72A、72B、72C、72D、72Eは、図4〜図7に示すように、それぞれ異なる駆動信号74A、駆動信号74B(図4参照)、駆動信号74C(図5参照)、駆動信号74D(図6参照)、駆動信号74E(図7参照)を発生するようになっている。これらの駆動信号74A、74B、74C、74D、74Eの電圧の波形は、所定のバイアス電圧76Gから、一旦電圧を降下させる電圧降下プロセス76A、降下された電圧(低電圧)に維持する低電圧維持プロセス76B、低電圧から電圧を上昇させる電圧上昇プロセス76C、上昇された電圧(高電圧)を維持する高電圧維持プロセス76D、及び、高電圧をバイアス電圧に戻す電圧復元プロセス76E、により構成されている。この駆動信号74A、74B、74C、74D、74Eのいずれかが圧電アクチュエータ52に印加されると、電圧降下プロセス76A及び低電圧維持プロセス76Bにおいて、一旦圧力発生室46の容積が増加するように振動板40が変形する。そして、電圧上昇プロセス76C及び高電圧維持プロセス76Dにおいて、圧力発生室46の容積が減少するように振動板40が変形する。これにより、圧力発生室46内に音響波が生じ、ノズル24から液滴が吐出される。なお、図4〜7では、ぞれぞれの駆動信号74A〜74Eの波形の相違を明確にするために、バイアス電圧76Gの値を駆動信号ごとに変えて示しているが、実際にはバイアス電圧は一定である。
【0029】
ここで、図4〜図7から分かるように、本実施形態では、5つの駆動信号ごとに、電圧の波形が異なっている。この波形の相違により、吐出された液滴の記録用紙Pへの着弾状態に変化が生じる。ここで、駆動信号74Aを基準に、各々の駆動信号、及び、該駆動信号が印加された場合に吐出される液滴の特徴について説明する。以下、駆動信号74A、74B、74C、74D、74Eの印加により吐出される液滴を、各々液滴78A、78B、78C、78D、78Eとする。
【0030】
図4に示すように、駆動信号74Bでは、電圧上昇プロセス76Cでの傾き(電圧の上昇率)が、駆動信号74Aよりも大きくなるように設定されている。一般に、電圧上昇プロセス76Cでの傾きが急になるほど、吐出される液滴の滴速度も速くなる。したがって、駆動信号74Aの印加により吐出される液滴78Aよりも、駆動信号74Bの印加により吐出される液滴78Bのほうが滴速が速くなる。したがって、液滴78Bは、液滴78Aの着弾位置と異なる位置に着弾される。
【0031】
図5に示すように、駆動信号74Cでは、高電圧維持プロセス76Dの長さ(時間)が、駆動信号74Aよりも長くなるように設定されている。一般に、高電圧維持プロセス76Dが長くなるほど、吐出される液滴の滴量も多くなる。したがって、駆動信号74Aの印加により吐出される液滴78Aよりも、駆動信号74Cの印加により吐出される液滴78Cのほうが滴量は多くなる。したがって、液滴78Cは、液滴78Aの着弾面積よりも大きい着弾面積を構成する。
【0032】
図6に示すように、駆動信号74Dでは、電圧降下プロセス76Aで駆動信号74Aよりも低いレベルまで電圧が降下され、これにより、電圧上昇プロセス76Cにおける電位差が大きくされている。一般に、電圧上昇プロセス76Cにおける電位差が大きくなると、図8に示すように、液滴が2つに分割される。したがって、駆動信号74Dの印加により吐出される液滴78Dは、駆動信号74Aの印加により吐出される液滴78Aと形状を異にし、着弾形状も異なる。
【0033】
図7に示すように、駆動信号74Eでは、バイアス電圧76Gが不安定な状態とされている。一般に、バイアス電圧76Gが不安定な状態にされると、吐出される液滴の方向についても不安定となり、一定の方向に吐出されなくなる。したがって、駆動信号74Eの印加により吐出される液滴78Eは、駆動信号74Aの印加により吐出される液滴78Aと異なる着弾位置となる。
【0034】
なお、上記駆動信号74A〜74Eにより吐出される液滴78A〜78Eのサイズは、同一の階調値、例えば、小サイズの液滴により表現される階調値に対応して使用されるものである。ただし、液滴78A〜78Eの滴量は同一である必要なく、一定の範囲内の滴量であればよい。
【0035】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0036】
CPU24で所定の処理の施された画像データは、画像データ送信回路70に出力され、ここからさらに画像データ受信回路80へ出力される。そして、画像データ受信回路80で各々のノズル24に対応して画像データが割り振られ、対応する駆動信号選択回路82へ割り振った画像データを送信する。駆動信号選択回路82では、駆動信号74A〜74Eを前述の順序で順次選択し、画像データ受信回路80から送信されてきた画像データに基づいて、所定のタイミング圧電アクチュエータ52へ選択した駆動信号を印加する。これにより、液滴78A〜78Eのいずれか1つが吐出され、記録用紙Pに画像が形成される。
【0037】
ここで、全ての画素について同一階調の液滴が吐出されて形成された画像を例にして、本実施形態で形成される画像について説明する。図8(A)には、駆動信号74Aの印加により吐出される液滴78Aのみで形成された画像を示す。この場合、ノズル24−1、24−3、24−4、24−nから吐出される液滴は、ズレなく所定の画素位置に着弾されているが、ノズル24−2から吐出される液滴は、ノズル24−1で形成された画像側に同一量ズレて着弾されている。このため、図中に一点鎖線で示すラインL1の濃度が濃くなり、ラインL2の濃度が薄くなって、はっきりとバンディングが確認される。
【0038】
一方、図8(B)には、駆動信号74A〜74Eを駆動信号選択回路82により前述の順序で選択し、選択された駆動信号の印加により吐出された液滴で形成された画像を示す。ノズル24−2から吐出される液滴は、ノズル24−1で形成された画像側に同一量ズレて着弾されているが、液滴78A〜78Eが混在しているため、各々の液滴の着弾状態が異なっている。これにより、図8(B)では、図8(A)のラインL1、L2と比較して、横筋は視認されにくくなっており、バンディングが軽減されることになる。
【0039】
なお、本実施形態では、5つの異なる波形の駆動信号74A〜74Bを所定の周期で選択した例について説明したが、乱数表に基づいてランダムに1の駆動信号を選択してもよい。また、異なる波形の駆動信号は、必ずしも5種類である必要はなく、2、3、4種類でも、6種類以上でもよい。液滴の着弾位置を変える他の有効な方法として、液滴吐出のタイミングをずらす方法が考えられる。また、吐出される液滴の滴速のみを変化させる異なる波形の駆動信号を複数備えても、吐出される液滴の滴量のみを変化させる異なる波形の駆動信号を複数備えても、吐出される液滴のタイミングのみを変化させる異なる波形の駆動信号を複数備えてもよい。
【0040】
また、滴量を変化させる波形についても、本実施形態に限定されるものではない。例えば、滴量を僅かに変化させる駆動信号74Cは、他の駆動信号と比較して図5に示すように高電圧プロセス76Dを長くして滴量を増加させたが、高電圧プロセス76Dの電圧の値自体を他の駆動信号よりも高く(バイアス電圧76Gとの電位差を大きく)することにより、滴量を増加させることもできる。
【0041】
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は本発明に好適な実施形態を示したものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。すなわち、本発明の主旨を逸脱することなく、種々の変形、改良、修正、簡略化などを、上記実施形態に加えてもよい。
【0042】
本発明の液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置の構成としても、上記実施形態では、圧力発生手段として圧電アクチュエータを用いるものを挙げたが、この他に、静電力や磁力を利用した電気機械変換素子や、沸騰現象を利用して圧力を発生させるための電気熱変換素子など、他の圧力発生手段を用いてもかまわない。また、圧電アクチュエータとしても、本実施形態で使用した単板型の圧電アクチュエータの他に、縦振動タイプの積層型圧電アクチュエータなど、別の形態のアクチュエータを用いてもかまわない。
【0043】
また、ノズルプレート24としても、上記説明では複数のプレートの積層によって流路を形成しているが、プレートの構成、材質などは上記実施形態に限定されない。例えば、セラミックス、ガラス、樹脂、シリコンなどの材料を用いて、流路を一体成型してもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、記録用紙P上に着色インクの液滴(インク滴)を吐出して文字や画像などの記録を行うインクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置を例に挙げたが、本発明の液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置としては、このようなインクジェット記録、すなわち、記録用紙上への文字や画像の記録に用いられるものに限定されない。また、記録媒体は紙に限定されるわけではなく、吐出する液体も着色インクに限定されるわけではない。「記録媒体」としては、液滴吐出ヘッドによって液滴を吐出する対象物であればよく、同様に、「画像」あるいは「記録画像」としても、液滴が記録媒体上に付着されることで得られる記録媒体上のドットのパターンであれば、すべて含まれる。したがって、「記録媒体」には、記録用紙やOHPシートなどが含まれるのはもちろんであるが、これら以外にも、たとえば基板、ガラス板などが含まれる。また、「画像」あるいは「記録画像」には、一般的な画像(文字、絵、写真など)のみならず、基板上の配線パターンや3次元物体、有機薄膜などが含まれる。例えば、高分子フィルムやガラス上に着色インクを吐出して行うディスプレイ用のカラーフィルターの作製、溶融状態のハンダを基板上に吐出して行う部品実装用のバンプの形成、有機EL溶液を基板上に吐出させて行うELディスプレイパネルの形成、溶融状態のハンダを基板上に吐出して行う電気実装用のバンプの形成など、様々な工業的用途を対象とした液滴噴射装置一般に対して、本発明の液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置を適用することも可能である。
【0045】
また、液滴吐出装置として、上記では液滴吐出ヘッドをキャリッジによって移動させながら液滴吐出を行う形態としたが、インク吐出口51を記録媒体の全幅にわたって配置したライン型の液滴吐出ヘッドを用い、このライン型ヘッドを固定して、記録媒体のみを搬送しながら記録を行う(この場合は主走査のみとなる)など、別の装置形態に本発明を適用することも可能である。
【0046】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、同一の液滴吐出手段により吐出された同一サイズの液滴であっても、記録媒体へ異なる状態で着弾されるため、同一のズレにより生じるバンディングを軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の液滴吐出ヘッドを部分的に示す断面図である。
【図2】本実施形態の液滴吐出装置を示す斜視図である。
【図3】本実施形態の液滴吐出装置の制御部及び液滴吐出ヘッドの内部構成を示すブロック図である。
【図4】本実施形態で使用する基本駆動信号の波形と、この基本駆動信号に対応する液滴と滴速の異なる液滴に対応する駆動信号の波形を示す図である。
【図5】本実施形態で使用する基本駆動信号の波形と、この基本駆動信号に対応する液滴と滴量の異なる液滴に対応する駆動信号の波形を示す図である。
【図6】本実施形態で使用する基本駆動信号の波形と、2つに分割された液滴が吐出される駆動信号の波形を示す図である。
【図7】本実施形態で使用する基本駆動信号の波形と、この基本駆動信号に対応する液滴と吐出方向の異なる液滴に対応する駆動信号の波形を示す図である。
【図8】(A)は、1種の駆動信号のみを使用して形成された画像を示す図えあり、(B)は、5種の駆動信号を使用して形成された画像を示す図である。
【図9】従来の液滴吐出装置において形成されるバンディングを示す図である。
【符号の説明】
10 液滴吐出装置
20 液滴吐出ヘッド(液滴吐出手段)
24 ノズル(液滴吐出手段)
72A 駆動信号発生回路
72B 駆動信号発生回路
72C 駆動信号発生回路
72D 駆動信号発生回路
72E 駆動信号発生回路
74A 駆動信号
74B 駆動信号
74C 駆動信号
74D 駆動信号
74E 駆動信号
82 駆動信号
P 記録用紙(記録媒体)

Claims (8)

  1. 記録媒体に向かって液滴を吐出可能な液滴吐出手段と、
    同一の階調値を表現するために用いられる前記液滴の前記記録媒体への着弾状態を異ならせる、各々異なる波形の駆動信号を発生させる複数の駆動信号発生回路と、
    同一の階調値の画像データに対応させて、前記複数の駆動信号発生回路で発生された複数の駆動信号の中から、異なる駆動信号を選択する駆動信号選択回路と、
    を有し、
    前記液滴吐出手段は、前記駆動信号選択回路により選択された駆動信号を受けて駆動され記録媒体に向かって液滴を吐出することを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記複数の駆動信号発生回路から出力される駆動信号の各々は、前記液滴の滴速、吐出タイミング、滴量、及び、形状の少なくとも1つを異ならせるものであることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記駆動信号選択回路は、前記複数の駆動信号から異なる駆動信号を所定の周期で選択することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記駆動信号選択回路は、前記複数の駆動信号から異なる駆動信号をランダムに選択することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の液滴吐出装置。
  5. 駆動信号に基づいて液滴吐出手段から記録媒体に向かって液滴を吐出する液滴吐出方法であって、
    同一の階調値を表現するために用いられる前記液滴の前記記録媒体への着弾状態を異ならせる、各々異なる波形の駆動信号を発生させ、
    同一の階調値の画像データに対応させて、発生された複数の駆動信号の中から異なる駆動信号を選択し、
    選択された駆動信号に基づいて、記録媒体に向かって液滴を吐出する、液滴吐出方法。
  6. 前記複数の駆動信号の各々は、前記液滴の滴速、吐出タイミング、適量、及び、形状の少なくとも1つを異ならせるものであることを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出方法。
  7. 前記複数の駆動信号から異なる駆動信号を所定の周期で選択することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の液滴吐出方法。
  8. 前記複数の駆動信号から異なる駆動信号をランダムに選択することを特徴とする請求項5乃至請求項7の何れか1項に記載の液滴吐出方法。
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