JP2004283712A - 塗布工具および塗布装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のヘッド部構成体2,3が組み合わされて構成された工具本体1を備え、ヘッド部構成体2,3の対向する側面2a,3aのうちの少なくとも一側面に形成された凹溝5によって工具本体1の長手方向に延びるポケット7が画成されているとともに、ポケット7より工具本体1の先端側に位置する側面2a,3aが工具本体1の先端面に連通するスロット4を画成するスロット面とされており、ポケット7に連通して設けられた供給口8から供給された塗布液がスロット4を通過して吐出される塗布工具において、スロット4の長手方向の長さ寸法L2よりポケット7の長手方向の長さ寸法L1が長く形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、シート状部材またはパネル状部材などの被塗布部材の表面に塗布液を塗布する塗布工具および塗布装置に関し、とくに、スロットから均一に塗布液を吐出することのできる塗布工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シート状部材の表面に塗布液を薄く均一に塗布して、塗膜層を形成するような塗布作業を行う塗布装置に装着される塗布工具として、塗布液を通過させるスロットを有する塗布工具が用いられている。このような塗布工具として、図5に示すような塗布ヘッド(工具本体)1を備えた塗布工具があり、塗布ヘッド1は、図中に矢線Aで示す走行方向に走行するシート状部材Sに対して、このシート状部材Sの幅方向に延びる長尺に形成されており、その先端部を上向きにしてシート状部材Sに摺接可能に、このシート状部材Sの下に配置されている。(例えば、特許文献1参照。)
【0003】
この塗布ヘッド1は、一対のヘッド部構成体2,3の側面2a,3aが一定の間隙を有して配設されることでスロット4を画成しており、側面2a,3aの長手方向に向けて形成された凹溝5,6がポケット7を画成している。スロット4は、塗布ヘッド1の先端面に開口しており、塗布液を供給する供給口(図示せず)がポケット7の中央に連通して設けられている。そして、スロット4の間隔を高精度に形成するために、側面2a,3aは研磨加工によって仕上げ加工が施されている。また、図においてはスロット4およびポケット7が塗布ヘッド1の側方に開口しているが、スロット4およびポケット7の端部は封止される構成となっており、スロット4の長さ寸法とポケット7の長さ寸法とは同一の長さに設定されている。塗布作業において供給口から供給された塗布液は、ポケット7に充満することで塗布ヘッド1の長手方向に広がり、スロット4を通過して塗布ヘッド1の先端から吐出される。吐出された塗布液は、走行するシート状部材Sの表面(下面)に塗布され、塗膜層が形成される。
【0004】
【特許文献1】
特開昭62−241574号公報(第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記塗布工具において、スロットから吐出される塗布液の流量が、供給口の近傍において多く、供給口から離間した両端部分において低下するという傾向があり、塗布工具の長手方向に渡って不均一な流量分布が生じてしまうことにより、形成される塗膜層の膜厚が不均一になるという問題があった。つまり、ポケットの両端部分で塗布液の流れが堰き止められることによって乱流が発生し、この乱流が塗膜層の膜厚偏差に影響を及ぼすことにより、膜厚が均一にならないのである。このような問題を解決するために、スロットの間隔の仕上げ加工時において、研磨加工機の加工面に対して斜めになるようにヘッド部構成体を設置し、スロットを画成する側面の両端付近を傾斜状に加工して、両端部分の間隔が広くなるように設定する加工が行われているが、たとえば、中央部分の間隔に対して両端部分の間隔が3μm程度広くなるような高精度の加工が必要とされ、加工が困難であった。また、このような膜厚が不均一になることは、とくに塗布液が低粘度の場合、たとえば塗布液の粘度が1〜100cpsの場合に顕著に現れていた。
【0006】
本発明は、このような背景の下になされたものであって、塗布工具の長手方向に渡って均一に塗布液を吐出することのできる塗布工具、およびこの塗布工具を備えた塗布装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る塗布工具は、複数のヘッド部構成体が組み合わされて構成された工具本体を備え、前記ヘッド部構成体の対向する側面のうちの少なくとも一側面に形成された凹溝によって前記工具本体の長手方向に延びるポケットが画成されているとともに、該ポケットより前記工具本体の先縁端に位置する前記側面が前記工具本体の先端面に連通するスロットを画成するスロット面とされており、前記ポケットに連通して設けられた供給口から供給された塗布液が前記スロットを通過して吐出される塗布工具において、前記スロットの長手方向の長さ寸法より前記ポケットの長手方向の長さ寸法が長く形成されていることを特徴とする。
【0008】
この発明の塗布工具では、スロットの長手方向の長さ寸法よりポケットの長手方向の長さ寸法が長く形成されているので、ポケットの両端部分にスロットの両端より外側に位置する凹状部分が設けられ、この凹状部分によってスロットの長手方向に渡りポケット内の塗布液の流れがスムーズになり、均一に塗布液が吐出される。つまり、ポケットの両端部分で発生する乱流が上記凹状部分に収容されることでポケット内の塗布液の流れがスムーズになるので、塗膜層の膜厚が両端部分の縁端近隣まで均一となるように形成され、従来より幅方向に渡って広く均一な膜厚の塗膜層が形成されるのである。これにより、スロットの間隔を一定に形成しても、両端部分において塗布液の流量が低下していた傾向を解消することができるので、従来より塗布工具の長手方向に渡って均一に塗布液を吐出することができ、均一な厚みの塗膜層を形成することができる。
【0009】
また、本発明に係る塗布工具は、上述した塗布工具であって、前記工具本体の長手方向の長さ寸法と略同一の長さ寸法のシムが前記側面の間に狭持されているとともに、前記シムの長手方向の両端に前記工具本体の先端方向へ延びるサイド部分が設けられており、前記サイド部分の対向する内側面間の長さ寸法によって設定されるスロットの長手方向の長さ寸法より、前記ポケットの長手方向の長さ寸法が長く形成されていることを特徴とする。
【0010】
この発明の塗布工具では、複数のヘッド部構成体の側面の間にシムを狭持させることによってシムの厚みがスロットの間隔を画成しており、シムは、工具本体の長手方向の長さ寸法と略同一の長さ寸法で、その長手方向の両端に工具本体の先端方向へ延びるサイド部分を備えている。このサイド部分の対向する内側面間の長さ寸法によってスロットの長手方向の長さ寸法が設定され、スロットの長手方向の長さ寸法よりポケットの長手方向の長さ寸法が長くなるように形成することによって、上記凹状部分が画成されている。つまり、ポケットの長手方向の長さ寸法よりサイド部分の対向する内側面間の長さ寸法を短く設定することで、この内側面より外側に位置することになるポケットの両端部分が上記凹状部分となるのである。このように、シムを利用してスロットとポケットとの長手方向の長さ寸法の関係を設定することで、上述したような均一に塗布液を吐出する効果を容易に得ることができる。また、従来のようにスロットを画成する側面を傾斜状に加工した場合には、塗布液の粘度などの変更に対応することができないが、シムを利用した場合には、異なる設定のシムに交換するだけで対応することができる。
【0011】
また、本発明に係る塗布工具は、上述した塗布工具であって、前記スロットの長手方向の長さ寸法より前記ポケットの長手方向の長さ寸法が、0.5〜10mm長く形成されていることを特徴とする。
この発明の塗布工具では、スロットの長手方向の長さ寸法よりポケットの長手方向の長さ寸法が、0.5〜10mm長く形成されている、つまり、上記凹状部分の長手方向の長さ寸法が0.5〜10mmで形成されているので、上述した乱流を凹状部分に確実に収容することができる。これにより、均一に塗布液を吐出する効果を確実に得ることができる。
【0012】
また、本発明に係る塗布工具は、上述した塗布工具であって、前記凹溝の両端部分の形状が曲面を有して形成されていることを特徴とする。
この発明の塗布工具では、凹溝の両端部分の形状が曲面を有して形成されているので、両端部分で発生する乱流による影響がさらに抑制されて、塗布液がよりスムーズにスロットの両端部分に流れ込むようになる。たとえば、両端面自体が略半球状の曲面で形成されていたり、凹溝の両端面の角部がR曲面で形成されていることにより、上記凹状部分が滑らかに形成されるので、凹状部分に収容される乱流がスムーズに形成されて塗布液への悪影響が抑制されるのである。これにより、塗布工具の長手方向に渡って均一に塗布液を吐出する効果をより良好に得ることができる。
【0013】
また、本発明に係る塗布装置は、被塗布部材に塗布液を吐出しながら、該被塗布部材に対して相対的に一方向に移動することで被塗布部材の表面に塗布液を塗布する塗布装置において、上述したいずれかの塗布工具が装着されていることを特徴とする。
この発明の塗布装置は、上述したいずれかの塗布工具が装着されているので、従来の塗布装置より被塗布部材の表面の幅方向に渡って均一な厚みで塗布液を吐出することができ、均一な厚みの塗膜層を形成することができる。また、塗布工具の外径形状などは従来の塗布工具と同様であるので、この塗布装置を従来より用いられている塗布装置に装着することができ、容易に上記効果を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1(a)は、塗布工具に使用される塗布ヘッド1の一実施形態の側面図を示し、図1(b)は、塗布ヘッド1を構成するヘッド部構成体2の正面図(B−B矢視図)を示しており、従来例で示した塗布ヘッド1と同様の構成部品には、同一の符号を付している。ヘッド部構成体2にはポケット7を画成する凹溝5が形成され、ヘッド部構成体3には凹溝が形成されずに凹溝5に対向する側面3aがポケット7を画成しており、これによりポケット7は半円形状とされている。また、ヘッド部構成体2の凹溝5に連通するように供給口8が形成されており、供給口8は長手方向に沿って形成された凹溝5の中央に設けられている。また、凹溝5は長手方向へ同一の断面形状(半円形状)で形成され、その両端面5aが平面で形成されており、凹溝5の長手方向の長さ寸法、つまりポケット7の長手方向の長さ寸法(以下、マニホールド長さという)はL1に設定されている。
【0015】
また、ヘッド部構成体2,3は、ステンレス鋼材などにより形成された板状の部材で、塗布ヘッド1の先縁端の厚みが薄くなるようにスロット4に対して対称に先端傾斜面2c,3cが形成されている。ヘッド部構成体2の側面2aと先端傾斜面2cとの間には切欠き部10が形成されており、切欠き部10には超硬合金製のエッジ部材11が装着され、同様に、ヘッド部構成体3に形成されている切欠き部12にもエッジ部材13が装着されている。エッジ部材11,13は、断面略長方形の板状部材で、その先端部が先端傾斜面2c,3cより先縁端に突出し、側面11a,13aが側面2a,3aに連続した平面を成すように装着されている。つまり、エッジ部材11,13の側面11a,13a、および、ヘッド部構成体2,3の側面2a,3aをスロット面としてスロット4が画成されているのである。なお、凹溝5より先縁端に一列に複数設けられているボルト用穴20は、ヘッド部構成体2にエッジ部材11を装着する際に使用され、凹溝5より基縁端に一列に複数設けられているボルト用穴21は、ヘッド部構成体2,3を組み合わせる際に使用されるものである。
【0016】
また、塗布ヘッド1は、側面2a,3aの間にシム14が狭持されることで、シム14の厚みがスロット4の間隔となるように構成されている。シム14は、塗布ヘッド1の長手方向の長さ寸法と略同一の長さ寸法の長尺状の薄板で、側面2aの凹溝5より基縁端に位置するシム本体部15と、シム本体部15の長手方向の両端に位置して塗布ヘッド1の先端方向へ延びるサイド部分16とを有している。そして、サイド部分16,16の対向する内側面16a,16aの間隔の長さ寸法によってスロット4の長手方向の長さ寸法(以下、塗布幅という)L2が設定され、塗布幅L2はマニホールド長さL1より短く設定されている。つまり、塗布幅L2よりマニホールド長さL1が長く設定されているのである。また、シム本体部15にはボルト用穴21に対応する穴が設けられており、サイド部分16の先端面がエッジ部材11の先端面と略同平面となるように、サイド部分16の長さが設定されている。
【0017】
このように、塗布幅L2とマニホールド長さL1とが設定されることにより、ポケット7の両端部分にスロット4の両端より外側に位置する凹状部分17,17が設けられることになる。凹状部分17,17は、ポケット7の両端部分とシム14とによって凹状に囲まれた部分で、ポケット7の中央に向かって互いに向かい合うように開口している。また、凹状部分17,17の深さ(長手方向の長さ寸法)Dは、マニホールド長さL1と塗布幅L2との差の半分、つまり深さD=(L1−L2)/2とされ、0.5mm≦D≦10mmの範囲となるように設定されている。
【0018】
上述したように形成された塗布ヘッド1を備えた塗布工具は、塗布装置に装着されて塗布作業に用いられる。塗布作業において、塗布装置から塗布液が供給口8に供給され、塗布液はポケット7に充満することで塗布ヘッド1の長手方向に広がり、スロット4を通過して塗布ヘッド1の先端、つまりスロット4の開口端から吐出され、シート状部材S(図5参照)に塗布される。また、形成される塗膜層の幅は、塗布幅L2と略同寸法となる。
【0019】
このような塗布作業におけるポケット7に沿った塗布液の流れは、供給口8からポケット7の両端に向かって流れて行きつつスロット4に流れ込んでいく。そして、ポケット7の両端で流れが堰き止められることによって乱流が発生するが、この乱流が凹状部分17に収容されることによって、ポケット7内部の塗布液の流れを整流する作用が得られ、ポケット7からスロット4の両端部分に塗布液がスムーズに流れ込んでいく。つまり、スロット4の両端部分に流れ込んでいく塗布液の流れによって、凹状部分17の中に渦が形成され、この渦がポケット7の両端によって塗布液が堰き止められることによる悪影響を緩和しているのである。
【0020】
これにより、スロット4の長手方向に渡って塗布液が均一に供給されるようになり、均一な厚みの塗膜層を形成することができる。つまり、本実施の形態による膜厚分布と従来の膜厚分布とを比較すると、図3に示されている塗膜層の幅方向に渡る膜厚分布線図のように、従来の膜厚分布線T1では両端部分において縁端に向かうに従い漸次緩やかに膜厚が薄くなっているのに対し、本実施の形態の膜厚分布線T2では両端部分の縁端近隣まで均一となり、両端部分で急激に膜厚が薄くなっているのである。したがって、本実施の形態において、従来より均一となる膜厚の範囲が広い塗膜層を形成することができる。
【0021】
また、凹状部分17は、マニホールド長さL1よりシム14のサイド部分16,16の対向する内側面16a,16aの間隔の長さ寸法(塗布幅L2)を短く設定することによって形成されているので、従来の塗布ヘッド1からポケット7またはシム14を設計変更するだけで、均一に塗布液を吐出する効果を得ることができる。また、塗布幅L2の異なるシム14に交換することにより粘性などの性質の異なる塗布液に対応することができる。
【0022】
また、凹状部分17の深さDが、0.5mm≦D≦10mmの範囲となるように設定されているので、上述したような乱流または渦を凹状部分17の内部に確実に収容することができ、確実に塗布液を均一に吐出する効果を得ることができる。このような凹状部分17による効果は、塗布液の粘度が1〜100cps程度の低粘度の塗布液を用いた時に、良好に得ることができる。
【0023】
たとえば、スロット4の間隙が0.05〜0.08mmで一定間隔に形成され、塗布ヘッド1の長手方向の寸法が1000mmで、マニホールド長さL1が920mmで、塗布幅L2が900mmに設定された塗布ヘッド1を備えた塗布工具が、パネル状部材に対して相対的に一方向に移動しながら塗布液を吐出する塗布装置に装着されて塗布作業を行う場合に、カラーフィルタ用レジスト液などの低粘度の塗布液を均一に塗布することができ、例えば2μm±2%以下の厚みの塗膜層を形成することができる。
【0024】
なお、本実施の形態においては、凹溝5の両端面5a(ポケット7の両端面)が平面で形成されているが、図2(a)に示すように、ポケット5の両端面が略半球状の曲面5bで形成されていてもよく、この場合には凹状部分17に収容される渦がスムーズに形成され、ポケット7の両端部分における流れをよりスムーズにすることができる。また、図2(b)に示すように、両端面5aの角部がR曲面5cで形成されている場合にも、角部が鋭利に形成されている場合より流れをよりスムーズにすることができる。このように、両端面5aの形状が曲面5bまたはR曲面5cを有して形成されていることにより、均一に塗布液を吐出する効果をより良好に得ることができる。また、曲面5bはボールエンドミルなどを用いて容易に加工することができる。
【0025】
また、図4に示すヘッド部構成体2の変形例であるヘッド部構成体2’のように、スロット面を形成する範囲(ポケット7より先縁端における塗布幅L2の範囲)を他の範囲(斜線部分)より一段低くなるように、側面2a’とエッジ部材11’の側面11a’とを形成してもよい。これにより、上記斜線部分がスロット面より一段高い段部22とされ、スロット面と段部22との段差tによってスロット間隔が画成され、段差面23,23の間隔の長さ寸法によって塗布幅L2が画成されている。このように構成することで、シム14を使用せずに同様の効果を得ることができる。
【0026】
また、エッジ部材13およびエッジ部材11が装着されずに、側面2a,3aだけでスロット4が画成される塗布装置に本発明を適用してもよい。また、3つ以上のヘッド部構成体を用いて2つ以上のスロットを有した塗布ヘッドを構成することにより、シート状部材Sの表面に複数の塗膜層を同時に形成可能とした塗布工具に本発明を適用してもよい。また、複数の供給口が設けられた塗布工具に本発明を適用してもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る塗布工具によれば、スロットの長手方向の長さ寸法よりポケットの長手方向の長さ寸法が長く形成されているので、ポケットの両端部分における流れをスムーズにすることができ、スロットの長手方向に渡り均一に塗布液を吐出することができる。これにより、均一な厚みの塗膜層を形成することができる。
また、複数のヘッド部構成体の側面の間に狭持されているシムによってスロットの長手方向の長さ寸法を設定しているので、容易に上記効果を得ることができる。さらに、シムを交換することによって、異なる種類の塗布液に対応することができる。
また、スロットの長手方向の長さ寸法よりポケットの長手方向の長さ寸法が0.5〜10mm長く形成されているので、確実に上記効果を得ることができる。
また、凹溝の両端部分の形状が曲面を有して形成されているので、ポケットの両端部分における流れをよりスムーズにすることができ、均一に塗布液を吐出する効果をより良好に得ることができる。
また、この発明の塗布装置は、上述したいずれかの塗布工具が装着されているので、従来より被塗布部材の表面の幅方向に渡って均一な厚みで塗布液を吐出することができ、均一な厚みの塗膜層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における塗布工具の工具本体で、(a)が工具本体の側面図で、(b)が(a)のB−B矢視図である。
【図2】ポケットの両端面の他の実施例で、(a)が略半球状に形成された両端面で、(b)がR曲面で角部が形成された両端面である。
【図3】形成される塗膜層の幅方向の膜厚分布線図である。
【図4】ヘッド部構成体2’の変形例で、(a)がヘッド部構成体2’の側面図で、(b)がヘッド部構成体2’の正面図である。
【図5】従来の塗布工具を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 塗布ヘッド(工具本体)
2,3 ヘッド部構成体
2a,3a 側面
4 スロット
5,6 凹溝
7 ポケット
8 供給口
14 シム
16 サイド部分
16a 内側面
L1 マニホールド長さ(ポケットの長手方向の長さ寸法)
L2 塗布幅(スロットの長手方向の長さ寸法)
Claims (5)
- 複数のヘッド部構成体が組み合わされて構成された工具本体を備え、前記ヘッド部構成体の対向する側面のうちの少なくとも一側面に形成された凹溝によって前記工具本体の長手方向に延びるポケットが画成されているとともに、該ポケットより前記工具本体の先縁端に位置する前記側面が前記工具本体の先端面に連通するスロットを画成するスロット面とされており、前記ポケットに連通して設けられた供給口から供給された塗布液が前記スロットを通過して吐出される塗布工具において、
前記スロットの長手方向の長さ寸法より前記ポケットの長手方向の長さ寸法が長く形成されていることを特徴とする塗布工具。 - 請求項1に記載の塗布工具であって、
前記工具本体の長手方向の長さ寸法と略同一の長さ寸法のシムが前記側面の間に狭持されているとともに、前記シムの長手方向の両端に前記工具本体の先端方向へ延びるサイド部分が設けられており、前記サイド部分の対向する内側面間の長さ寸法によって設定されるスロットの長手方向の長さ寸法より、前記ポケットの長手方向の長さ寸法が長く形成されていることを特徴とする塗布工具。 - 請求項1または請求項2に記載の塗布工具であって、
前記スロットの長手方向の長さ寸法より前記ポケットの長手方向の長さ寸法が、0.5〜10mm長く形成されていることを特徴とする塗布工具。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の塗布工具であって、
前記凹溝の両端部分の形状が曲面を有して形成されていることを特徴とする塗布工具。 - 被塗布部材に塗布液を吐出しながら、該被塗布部材に対して相対的に一方向に移動することで被塗布部材の表面に塗布液を塗布する塗布装置において、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の塗布工具が装着されていることを特徴とする塗布装置。
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