JP2004283062A - 加熱調理された加工食品 - Google Patents

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Abstract

【課 題】食品素材を調理する際、加熱により生成するアクリルアミドを低減化した加工食品、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】食品素材をアスパラギナーゼで処理する工程を実施し、その後加熱調理されたことを特徴とする、加工食品。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱調理された加工食品、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨年(2002年)、炭水化物を多く含むイモ等を焼く、または揚げることにより、アクリルアミドが生成されるというスウェーデンの研究グループの報告があり(例えば、非特許文献1、2参照)、これを受けて、わが国に流通する加工食品にアクリルアミドが含まれるかどうかの調査が行われ、その結果が報告された。(例えば、非特許文献3、4参照)
【0003】
また、これら加工食品中に含まれるアクリルアミドの生成機構については、アクリルアミドがメイラード反応を経て生成すること、じゃがいもや穀類のアミノ酸の一つであるアスパラギンがメイラード反応を経てアクリルアミドとなること、そして還元糖とアスパラギン以外のアミノ酸からはアクリルアミドが生成しないか、生成しても極わずかな量であることがスイスの研究グループにより報告された。(例えば、非特許文献5、6参照)
【0004】
アクリルアミドは国際がん研究機関(IARC)による発がん性の分類において2A(人に対しておそらく発がん性のある)に分類されている化学物質である。
そこで、当面の対策としては、ポテトチップスやフレンチフライドポテトのような揚げ物類の過度の摂取を控えること、炭水化物の多い食品を焼いたり揚げたりする場合には、あまり長時間、高温で調理しないことなどが示されているが、将来的にはアクリルアミドの生成を抑制する方法が求められている。
しかし、現時点において有効な方法は提示されていない。
【0005】
【非特許文献1】「J.Agric.Food Chem.」,2002,vol.50,p.4998−5006
【非特許文献2】「The Analyst」,2002,vol.127,p.880−882
【非特許文献3】“食品中のアクリルアミド分析結果”、[online]、平成14年11月1日、厚生労働省食品保健部、[平成15年2月18日検索]、
インターネット<URL : http://www.mhlw.go.jp/topics/2002/11/tp1101−1a.html>
【非特許文献4】吉田 充、外6名、“日本で市販されている加工食品中のアクリルアミドの分析”、日本食品科学工学会誌、2002年12月、第49巻、第12号、p.822−825
【非特許文献5】「Nature」,2002,vol.419,p.448−449
【非特許文献6】「Nature」,2002,vol.419,p.449
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、食品素材を調理する際、加熱により生成するアクリルアミドを低減化した加工食品、及びその製造方法を提供するためになされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために、最初に加熱調理された加工食品中に含まれるアクリルアミドを、短鎖脂肪酸アミドのC−N結合を加水分解するアミダーゼでアクリル酸とアンモニアに分解する方法を検討した。しかし、食品の価値を損ねることなくこの方法を実施することは実際上困難であった。次に、該アミダーゼを予め食品素材に含浸させる、付着させる或いは添加する方法を検討した。しかし、この方法では加熱調理時に酵素が失活し、期待していた効果が得られなかった。
そこで、更に鋭意研究を重ねた結果、食品素材にアミダーゼの1種であるアスパラギナーゼを作用させることにより加熱調理された加工食品中のアクリルアミドが特異的に低減されることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0008】
即ち、本発明の方法は、次の1〜14からなっている。
1.食品素材をアスパラギナーゼで処理する工程を実施し、その後加熱調理されたことを特徴とする、加工食品。
2.上記アスパラギナーゼ処理工程が、(イ)食品素材をアスパラギナーゼを含む水溶液に浸漬する、(ロ)食品素材にアスパラギナーゼを含む水溶液を噴霧する、(ハ)食品素材にアスパラギナーゼを含む水溶液を塗布する、(ニ)食品素材にアスパラギナーゼを添加する、あるいは(ホ)食品素材とアスパラギナーゼとを混合することであることを特徴とする、前記1に記載の加工食品。
3.食品素材が、穀類、いも類、豆類、種実類、野菜類、果実類、きのこ類、藻類、魚介類、肉類、卵類、乳類、茶葉、コーヒー豆あるいはカカオ豆又はそれらの加工品であることを特徴とする、前記1又は2に記載の加工食品。
4.食品素材がじゃがいも、さつまいも、とうもろこし或いは小麦又はそれらの加工品であることを特徴とする、前記1又は2に記載の加工食品。
5.加工食品が、アスパラギナーゼで処理したじゃがいもを用いて加熱調理されたポテトチップス、フレンチフライドポテト又はポテトスナックであることを特徴とする、前記1又は2に記載の加工食品。
6.食品素材をアスパラギナーゼで処理する工程を実施し、その後加熱調理することを特徴とする、加工食品の製造方法。
7.上記アスパラギナーゼ処理工程が、(イ)食品素材をアスパラギナーゼを含む水溶液に浸漬する、(ロ)食品素材にアスパラギナーゼを含む水溶液を噴霧する、(ハ)食品素材にアスパラギナーゼを含む水溶液を塗布する、(ニ)食品素材にアスパラギナーゼを添加する、あるいは(ホ)食品素材とアスパラギナーゼとを混合することであることを特徴とする、前記6に記載の加工食品の製造方法。
8.食品素材が、穀類、いも類、豆類、種実類、野菜類、果実類、きのこ類、藻類、魚介類、肉類、卵類、乳類、茶葉、コーヒー豆あるいはカカオ豆又はそれらの加工品であることを特徴とする、前記6又は7に記載の加工食品の製造方法。
9.食品素材が、じゃがいも、さつまいも、とうもろこし或いは小麦又はそれらの加工品であることを特徴とする、前記6又は7に記載の加工食品の製造方法。
10.アスパラギナーゼ処理工程(ニ)あるいは(ホ)におけるアスパラギナーゼの添加量が、食品素材100質量部に対して、酵素力価100units/mgとして0.000001〜1質量部であることを特徴とする、前記7に記載の加工食品の製造方法。
11.前記6〜10のいずれかに記載の製造方法で製造された加工食品。
12.アスパラギナーゼ処理された食品素材の加熱調理のための使用。
13.食品素材を加熱調理する際に、アスパラギナーゼ処理された食品素材を使用することを特徴とする加工食品中のアクリルアミドの低減化方法。
14.アスパラギナーゼで処理された食品素材。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明における食品素材としては、例えばあわ、大麦、きび、小麦、うるち米、もち米、そば、とうもろこし、ひえ、ライ麦等の穀類、こんにゃく、さつまいも、じゃがいも、やまのいも等のいも類、あずき、いんげんまめ、えんどう、そらまめ、大豆等の豆類、アーモンド、カシューナッツ、ぎんなん、栗、くるみ、ごま、ピスタチオ、落花生等の種実類、アスパラガス、かぼちゃ、たまねぎ等の野菜類、バナナ、りんご等の果実類の外、きのこ類、藻類、魚介類、肉類、卵類、乳類、し好飲料の原料である茶葉、コーヒー豆、カカオ豆などが挙げられる。
【0010】
更に本発明における食品素材には、上記食品素材を加工したもの、例えば小麦粉、上新粉、白玉粉、そば粉、とうもろこし粉のように穀類を粉砕し、粉末化したもの、とうもろこし澱粉、じゃがいも澱粉等の澱粉類の外、マッシュポテト、野菜ペーストなども含まれる。
【0011】
本発明において用いられるアスパラギナーゼは、アミノ酸の1種であるL−アスパラギンをL−アスパラギン酸とアンモニアに分解する作用を有する酵素及びそのような酵素を含む組成物であれば、その由来は動物、植物或いは微生物であるを問わない。アスパラギナーゼは市販されているものを使用することができるし、あるいはそれ自体公知の方法で動物、植物或いは微生物から抽出、精製したものを用いることができる。そのような酵素としては、例えば公知のEscherichia coliやThermus aquaticusやErwinia chrisanthemiなどの微生物の培養液、及びそれから分離・精製されたもの、或いは枝豆の子葉や種皮を磨砕したもの、及びそれから分離・精製されたものなどが挙げられるが、好ましくは微生物由来の精製された酵素が用いられる。
【0012】
アスパラギナーゼで食品素材を処理する方法は特に限定されないが、例えば、アスパラギナーゼを水或いは温水に分散或いは溶解させた液に、食品素材を好ましくは数分から数時間浸漬する方法、或いはこの溶液を食品素材に噴霧或いは塗布する方法などが挙げられる。
上記の方法では、酵素を作用させる条件は特に限定されず、作用させる食品素材に合わせて、酵素濃度、溶液のpH、作用させる温度、時間が適宜決められる。
【0013】
また、酵素処理される食品素材は、調理後の加工食品の品質を損ねない範囲で、皮をむく、分割する、整形する、切断する、スライスする等の一次処理が行われたもの、或いはそれら一次処理を行うか又は行わず湯通しされたものであっても良い。
アスパラギナーゼで処理された食品素材は、それぞれの食品の調理方法に従って加工された後、加熱調理される。
【0014】
アスパラギナーゼを作用させる別の方法として、食品に直接添加することも有効な方法として挙げられる。例えば乾燥マッシュポテトを主材料として澱粉、調味料などを配合して糊化した生地を成形、乾燥し油揚げ或いは焼成して作られる成形ポテトチップスでは、該生地を作製する際に酵素が添加される。この方法は、例えば成形ポテトスナック、成形コーンスナック、ビスケット、クッキー、クラッカー、かりんとう、油揚げ麺など、穀紛と水を捏ねて生地を作製し、熟成し、成形した後油揚げまたは焙焼する食品で好ましく行われる。
その際、酵素或いは酵素製剤の添加方法は特に限定されず、紛体のまま、或いは水或いは温水に分散、溶解させて添加される。アスパラギナーゼの添加量は食品素材100質量部に対して、酵素力価100units/mgとして約0.000001〜1質量部、好ましくは約0.0001〜0.1質量部である。
【0015】
本発明における加熱調理された加工食品とは、油で揚げる、炒める、焼く、あぶる、炒る、焙じる、ローストするなどの加熱方法で調理された加工食品を指し、例えばポテトチップス、フレンチフライドポテト、ポテトスナック、さつまいもスナック、コーンスナック、ビスケット、クッキー、クラッカー、かりんとう、揚げ米菓、豆スナツク、きな粉、炒りごま、フライビーンズ、アーモンド(ロースト)、油揚げ麺、フライドオニオン、炒めたまねぎ、カレー粉、ほうじ茶、麦茶、コーヒー(ロースト)などが挙げられる。
【0016】
【実施例】
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。
【0017】
[アクリルアミド測定方法]
前出、非特許文献4記載の実験方法に準じて行った。詳細を以下に記す。
1)内標準物質の合成
Raney Copper(Aldrich社製)5gにアクリロニトリル−d(99.5%d,C/D/N Isotope Inc.)水溶液(1g/30ml)を加え、窒素雰囲気下、80℃で3時間攪拌した。反応液を吸引ろ過し、凍結乾燥し、アクリルアミド−dを無色固体として得た。この一部を昇華精製した純度99%以上の純品を内標準物質として用いた。
【0018】
2)抽出操作
フードプロセッサーで粉砕した試験試料約50gを容量500mlの共栓三角フラスコに精密に量り採り、アクリルアミド−d水溶液500μlを添加し、5分間振り混ぜた。水300〜400mlを加え、ポリトロン・ホモジナイザー(PT2100 Model DA2120/2;KINEMATICA AG)で内容物が均一になるまで1〜3分間破砕した後、粉砕物の一部を容量50mlの遠心管に取り、48000×gで20分間遠心分離した。
【0019】
上澄み液2mlをプラスチックチューブ1本に分注し、−30℃に凍結後、解凍、再遠心(21700×g、10分間)した。その遠心上澄み液全量をメタノール1ml、水2mlでコンディショニングした固相抽出カートリッジ(ISOLUTE MultimodeTM,500mg,International Sorbent Technology Ltd.)に負荷し、水で溶出を行った。試料負荷後、最初の1mlを捨て、3mlをガスクロマト質量分析(GC−MS)用試料溶液として採取した。
【0020】
3)GC−MSによる測定
分析用試料溶液3mlを氷浴中で冷却し、臭素化試薬(臭化カリウム 15.2g、臭化水素水0.8ml、臭素水5ml、水60ml)を臭素の色が残るまで加え、氷浴上1時間放置した。1.0mol/Lチオ硫酸ナトリウム水溶液を添加し、過剰の臭素を還元、消失させ、酢酸エチル4.0mlで抽出した。抽出液を硫酸ナトリウム(無水)で脱水し、遠心エバポレーターを用いて30℃で大部分の溶媒を減圧留去した。完全に乾固する前にGC−MS分析用ミクロ試料管へ移し替え、さらに遠心エバポレーターで約5分間減圧遠心して乾固させた。この試料管を4℃に保管し、分析直前に25μlの酢酸エチルで溶解した。
【0021】
GC−MS分析にはGCMS−QP2010(島津製作所製)を用い、カラムはCP−Sil24CB Lowbleed/MS(0.25mm×30m、Varian)を使用した。試料溶液1μlをスプリットレスモードで注入し、85℃で1分間保持、25℃/分で175℃まで昇温、6分間保持、40℃/分で250℃まで昇温、250℃で7.52分保持という昇温プログラムでGCを行った。キャリアーガスはHe、カラムヘッド圧は100kPa、試料導入部温度は120℃とした。
【0022】
保持時間8.2分の2,3−ジブロモプロピオンアミドの脱臭素フラグメントイオンピーク(m/z 150,152)を選択的イオン検出法(SIM)で検出し、内標準由来の保持時間8.1分のピーク(m/z 153,155)との面積比から試料中のアクリルアミド濃度を算出した。
【0023】
〔実施例1〕 ポテトチップス
じゃがいも2個(約300g)を水洗いし、皮を剥き、約1.5mm厚に薄切りする。これをアスパラギナーゼ[155 units/mg protein, 6mg prot./ml(Biuret) Solution in 50% glycerol Escherichia coli由来 SIGMA社製 商品コードA−4487]500μlを水500mlに溶解した溶液に浸漬し、40℃で60分間放置する。次に、じゃがいもを水から引き上げ、付着している水を切り、約180℃のサラダ油で約3分間油揚げ(フライ)した。
【0024】
〔比較例1〕
じゃがいも2個(約300g)を水洗いし、皮を剥き、約1.5mm厚に薄切りする。これを水500mlに浸漬し、40℃で60分間放置する。次に、じゃがいもを水から引き上げ、付着している水を切り、約180℃のサラダ油で約3分間油揚げ(フライ)した。
【0025】
[結果]
実施例1及び比較例1のポテトチップス中のアクリルアミド含有量を分析した結果を表1に示す。
【表1】
Figure 2004283062
【0026】
〔実施例2〕 油揚げ麺
▲1▼かんすい0.16g、食塩1.6gを水33.3mlに溶解する。(以下、溶解液と称す)
▲2▼アスパラギナーゼ[155 units/mg protein, 6mg prot./ml(Biuret) Solution in 50% glycerol Escherichia coli由来 SIGMA社製 商品コードA−4487]200μlを水5mlに溶解する。(以下、酵素液と称す)
▲3▼小麦粉100gとじゃがいも澱粉16gをミキサー(MODEL N50 MIXER;HOBART社)に入れ、3分間混合する。次に、ミキシングしながら溶解液を徐々に添加し、約10分間混捏する。更にミキシングしながら酵素液を徐々に添加し、約5分間混捏する。
▲4▼捏ねあがった生地をサランラップに包み、30℃で3時間保ち、熟成する。
▲5▼サランラップを剥ぎ取り、生地を製麺機にかけて厚さ1mm〜1.5mm程度まで圧延し、次いで幅1〜1.5mm程度になるように麺線を切り出す。
▲6▼切り出した麺線をザルに入れ、蒸し器で蒸し上げる。
▲7▼蒸しあがった麺に霧吹きで適当量の水を噴霧し、手でほぐす。
▲8▼ほぐした麺をフライ枠に入れ、蓋をした後、約150℃のパーム油で、約3分間油揚げ(フライ)する。
▲9▼油揚げ(フライ)し終わった麺をフライ枠から取り出し、室温まで冷却する。
【0027】
〔比較例2〕
実施例2における酵素液の替わりに水5mlを添加し、それ以外は実施例2に準じて油揚げ麺を得た。
【0028】
[結果]
【表2】
Figure 2004283062
【0029】
〔実施例3〕 かりんとう
▲1▼食塩0.3g、炭酸アンモニウム2.5g、重曹0.5gを水30gに溶解する。(以下、溶解液と称す)
▲2▼アスパラギナーゼ(Erwinia chrysanthemi由来 SIGMA社製 商品コードA2925)100units相当量を水23mlに溶解する。(以下、酵素液と称す)
▲3▼小麦粉100gと上白糖8gをミキサー(MODEL N50 MIXER;HOBART社)に入れ、3分間混合する。次に、ミキシングしながら溶解液を徐々に添加し、約10分間混捏する。更にミキシングしながら酵素液を徐々に添加し、約5分間混捏する。
▲4▼生地を25〜30℃のホイロに入れて3時間ねかせる。
▲5▼ねかせた生地を直径5mm程度のひも状に成型し、これを約3cmの長さに切断する。
▲6▼約180℃のナタネ油で、約20分間油揚げ(フライ)する
▲7▼油揚げ(フライ)した生地に、余熱のあるうちに適当量の糖蜜を掛け、次に天板に移して冷却、乾燥する。
【0030】
〔比較例3〕
実施例3における酵素液の替わりに水23mlを添加し、それ以外は実施例3に準じてかりんとうを作った。
【0031】
[結果]
【表3】
Figure 2004283062
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、加熱調理された加工食品中に含まれるアクリルアミドが大幅に低減されるので、人々の健康はもとより食品業界に貢献すること大である。

Claims (14)

  1. 食品素材をアスパラギナーゼで処理する工程を実施し、その後加熱調理されたことを特徴とする、加工食品。
  2. 上記アスパラギナーゼ処理工程が、(イ)食品素材をアスパラギナーゼを含む水溶液に浸漬する、(ロ)食品素材にアスパラギナーゼを含む水溶液を噴霧する、(ハ)食品素材にアスパラギナーゼを含む水溶液を塗布する、(ニ)食品素材にアスパラギナーゼを添加する、あるいは(ホ)食品素材とアスパラギナーゼとを混合することであることを特徴とする、請求項1記載の加工食品。
  3. 食品素材が、穀類、いも類、豆類、種実類、野菜類、果実類、きのこ類、藻類、魚介類、肉類、卵類、乳類、茶葉、コーヒー豆あるいはカカオ豆又はそれらの加工品であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の加工食品。
  4. 食品素材がじゃがいも、さつまいも、とうもろこし或いは小麦又はそれらの加工品であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の加工食品。
  5. 加工食品が、アスパラギナーゼ処理したじゃがいもを用いて加熱調理されたポテトチップス、フレンチフライドポテト又はポテトスナックであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の加工食品。
  6. 食品素材をアスパラギナーゼで処理する工程を実施し、その後加熱調理することを特徴とする、加工食品の製造方法。
  7. 上記アスパラギナーゼ処理工程が、(イ)食品素材をアスパラギナーゼを含む水溶液に浸漬する、(ロ)食品素材にアスパラギナーゼを含む水溶液を噴霧する、(ハ)食品素材にアスパラギナーゼを含む水溶液を塗布する、(ニ)食品素材にアスパラギナーゼを添加する、あるいは(ホ)食品素材とアスパラギナーゼとを混合することを特徴とする、請求項6に記載の加工食品の製造方法。
  8. 食品素材が、穀類、いも類、豆類、種実類、野菜類、果実類、きのこ類、藻類、魚介類、肉類、卵類、乳類、茶葉、コーヒー豆あるいはカカオ豆又はそれらの加工品であることを特徴とする、請求項6又は7に記載の加工食品の製造方法。
  9. 食品素材が、じゃがいも、さつまいも、とうもろこし或いは小麦又はそれらの加工品であることを特徴とする、請求項6又は7に記載の加工食品の製造方法。
  10. アスパラギナーゼ処理工程(ニ)あるいは(ホ)におけるアスパラギナーゼの添加量が、食品素材100質量部に対して、酵素力価100units/mgとして0.000001〜1質量部であることを特徴とする、請求項7に記載の加工食品の製造方法。
  11. 請求項6〜10のいずれかに記載の製造方法で製造された加工食品。
  12. アスパラギナーゼ処理された食品素材の加熱調理のための使用。
  13. 食品素材を加熱調理する際に、アスパラギナーゼ処理された食品素材を使用することを特徴とする加工食品中のアクリルアミドの低減化方法。
  14. アスパラギナーゼで処理された食品素材。
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