JP2004281557A - 半導体デバイス製造における露光条件の決定方法、および、半導体デバイス製造における露光条件決定支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウエハ面内の膜厚分布およびエッチングプロセス変動に応じた任意の方向と位置における寸法のバラツキを制御できるように露光条件を決定する。
【解決手段】記憶部12は、半導体デバイスの品種、ロットおよびエリアの組合せ毎に、エリアへの露光条件および各種測定値(被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値、レジスト寸法測定値、寸法シフト量測定値)を管理する。演算部13は、半導体デバイスの品種、ロットおよびエリアの組合せ毎に、新たなウエハの対象エリアへの露光条件を、当該ウエハの対象エリアにおける測定値(被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値)と、過去の露光条件および測定値を基に決定する。
【選択図】図2
【解決手段】記憶部12は、半導体デバイスの品種、ロットおよびエリアの組合せ毎に、エリアへの露光条件および各種測定値(被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値、レジスト寸法測定値、寸法シフト量測定値)を管理する。演算部13は、半導体デバイスの品種、ロットおよびエリアの組合せ毎に、新たなウエハの対象エリアへの露光条件を、当該ウエハの対象エリアにおける測定値(被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値)と、過去の露光条件および測定値を基に決定する。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体デバイスの製造技術に関し、特に半導体デバイスに回路パターンを形成するための露光処理における露光条件を決定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造において、回路パターンはホトリソグラフィ工程とエッチング工程とを経て、半導体デバイスの基板ウエハ(以下、ウエハと呼ぶ)上に形成される。
【0003】
図15は、ウエハ(下地膜)90上に成膜された被エッチング膜93に回路パターンを形成する方法を示すものである。まず、感光性樹脂であるレジスト膜91を被エッチング膜93上に成膜する(塗布処理S901)。次に、露光装置を用いて回路パターン92の光学像をレジスト膜91に転写する(露光処理S902)。それから、現像してレジストパターンを形成する(現像処理S903)。次に、エッチング工程S91では、ホトリソグラフィ工程S90で形成したレジストパターンをマスクとして、ウエハ90上の被エッチング膜93に回路パターンを形成する(エッチング処理S911)。ここで、被エッチング膜93が多層の場合、エッチング処理S911を複数回に分けて行うこともある。その際、レジストパターンだけでなく、事前にエッチングされた被エッチング膜を次回のエッチング時のマスクとすることもある。それから、レジスト膜91を除去する(レジスト除去処理S912)。
【0004】
図16は、ホトリソグラフィ工程の露光処理で使用される縮小投影型露光装置の構成を示している。図示するように、縮小投影型露光装置では、照明系81からの光により、レチクル82に描画された回路パターンを、縮小レンズ83を介して、ステージ84上に搭載されたウエハ85上に1チップあるいは数チップずつ縮小露光する。1回で露光する範囲を「ショット」と呼ぶ。レチクル82を交換することにより、半導体デバイスの製造に必要な様々な回路パターンを、レジストパターンとして、ウエハ85上に形成できる。
【0005】
図17は、縮小投影型露光装置の露光エネルギー(感光性樹脂のレジスト膜に照射するエネルギー量)およびステージ84の縮小レンズ83光軸方向駆動によるフォーカス補正値(縮小投影型露光装置の内蔵フォーカスセンサがベストフォーカスと認識した地点を基準とする)と、ウエア85上に形成されるレジストパターンの寸法値との関係を示す図である。図示するように、レジストパターン寸法値は、露光エネルギーおよびフォーカス補正値によりシフトする。しかし、半導体デバイスの電気特性を満たすためには、ウエハ85上に転写したパターンの寸法バラツキを一定範囲内にしなければならない。例えば、トランジスタのゲート寸法バラツキはトランジスタのしきい値電圧バラツキの原因となるため、ゲート寸法のバラツキを一定範囲内に保つ必要がある。このため、通常、半導体デバイスの量産工場では、レジストパターンの寸法(以下、レジスト寸法と呼ぶ)およびエッチング後のパターン寸法(以下、完成寸法と呼ぶ)のショット内バラツキ(上述したように、1回のショットで複数チップまとめて露光される場合がある)、ウエハ面内バラツキおよびウエハ間バラツキの各々を管理している。
【0006】
ここで、ショット内の寸法バラツキは、主にレジスト寸法変動に依存している。これは、特に、露光処理S902を行う露光装置の光学特性に依存しており、経時的なシフトはほとんど見られない。
【0007】
また、ウエハ面内の寸法バラツキは、ホトリソグラフィ工程の塗布処理S901および現像処理S903を行う製造装置およびエッチング装置性能に依存する。この他に、レジスト膜厚や被エッチング膜厚に応じて、レジスト寸法や完成寸法が変動するため、ウエハ面内のレジスト膜厚や被エッチング膜厚は厳しく管理されている。図15に示すように、レジスト膜厚をX、被エッチング膜厚をY、レジスト寸法をZ1、そして、完成寸法をZ2とした場合、これらの間には図18に示す関係がある。図18(A)に示すように、レジスト寸法Z1は、レジスト膜厚Xのシフトに伴う光の干渉効果の影響により周期的に変動する。レジスト寸法Z1の周期的な変動は、レジスト膜厚Xだけでなく、被エッチング膜厚Yに関しても同様な関係が成り立つ。このため、レジスト膜91の下層の膜厚変動の影響を取り除くために、レジスト膜91と被エッチング膜93との間に反射防止膜を形成することもある。また、図18(B)に示すように、被エッチング膜厚Yの変動に応じて、レジスト寸法Z1と完成寸法Z2との間のシフト量Z(=Z1−Z2)が変動する。この関係は膜材料の違いにより異なる。
【0008】
また、ウエハ間の寸法バラツキは、製造装置および製造プロセスの経時的な変動により発生する。この変動は比較的長期的な時系列変動である。通常、半導体デバイスはウエハ単位ではなく、複数のウエハで構成されるロットと呼ばれる単位で処理される。そのため、ホトリソグラフィおよびエッチングの各工程において、ロット毎または、数ロットに1回といった一定間隔で、先行作業と呼ばれる事前の評価実験による条件の微調整を行い、ウエハ間の寸法変動を制御している。ホトリソグラフィ工程では、先行作業結果に応じて露光条件を調整している。一方、エッチング工程は、エッチング方式に応じて制御因子が異なる。特に、微細加工に用いられるプラズマエッチング方式は、物理現象が複雑のため、完成寸法の制御因子の抽出自身が困難である。先行作業結果に応じて、エッチングチャンバー内のクリーニング等のメンテナンスを行い、プラズマ処理状態を安定に保つ方法が一般的である。
【0009】
なお、ウエア間の寸法バラツキの制御方法として、特許文献1には、前述の先行作業を行わず、レジスト寸法および完成寸法の測定結果を用いて、エッチング条件を逐次変更する制御方式が開示されている。この制御方式によれば、先行作業に要していた製造装置のオーバーヘッド時間が削減され、製造装置の処理能力も向上する。
【0010】
また、特許文献2には、前述の先行作業を行わず、レジスト寸法だけでなく、レジストパターン形状の測定結果を用いて、ホトリソグラフィおよびエッチング条件を逐次変更する制御方式が開示されている。
【0011】
さらに、特許文献3には、完成寸法のウエハ面内変動を露光処理時の露光条件を同心円上に変化させて設定する制御方式が開示されている。
【0012】
【特許文献1】
米国特許第5,926,690号
【特許文献2】
特開2001−143982号公報
【特許文献3】
特開2000−49076号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
半導体デバイスの微細化に伴い、レジスト寸法および完成寸法に要求される寸法バラツキも年々小さくなっている。また、生産性の観点から、ウエハの大口径化も進んできている。ウエハの大口径化に伴い、ウエハ上の膜厚分布が安定せず、経時的な変動が発生しやすくなる。そのために、従来の製造装置や製造プロセス起因の長期的なウエハ間の時系列変動に加え、膜膜分布変動起因の寸法変動によるウエア面内の寸法バラツキの影響が大きくなりつつある。
【0014】
このような事態に対し、特許文献1に記載の制御方式では、エッチングにおいて、ウエハ面内の完成寸法のバラツキのみを制御する適切な制御因子を見つけることが困難であるという問題がある。半導体デバイスの膜構造によっては、完成寸法の制御因子の制御因子が存在しないこともある。
【0015】
また、特許文献2に記載の制御方式は、レジスト寸法およびレジストパターン形状を用いた制御方式であり、ホトリソグラフィおよびエッチング条件の制御に完全寸法を用いることについての記述はない。
【0016】
また、特許文献3記載の制御方式では、半径方向の完成寸法に応じて露光条件を変更している。この制御方式は、完成寸法の半径方向の分布が一定の場合に有効である。しかし、実際には、完成寸法は被エッチング膜厚の分布状況やエッチングプロセスの変動により逐次変化しており、このため、精度良く完成寸法を制御することができない。
【0017】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ウエハ面内の膜厚分布およびエッチングプロセス変動に応じた任意の方向と位置における寸法のバラツキを制御できるように露光条件を決定することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、半導体デバイスの回路パターンを半導体ウエハ上に形成するために、被エッチング膜およびレジスト膜が積層された前記半導体ウエハに対して、少なくとも1つのショットを有するエリア単位で行われる露光処理の露光条件を決定する、半導体デバイス製造における露光条件の決定方法であって、半導体ウエハ上に形成された被エッチング膜のパターン寸法である完成寸法のエリア毎の測定値分布に基づいて、エリア毎に露光条件を決定する。半導体デバイスの製造工程においてn番目に投入される半導体ウエハの任意エリア(対象エリアと呼ぶ)に対する露光条件を、次のようにして決定する。
【0019】
先ず、レジスト膜厚および被エッチング膜厚とレジスト膜のパターン寸法であるレジスト寸法との関係式(第1の関係式と呼ぶ)と、被エッチング膜厚と被エッチング膜のパターン寸法である完成寸法およびレジスト寸法の差分である寸法シフト量との関係式(第2の関係式と呼ぶ)、n番目の半導体ウエハの対象エリアのレジスト膜厚および被エッチング膜厚の測定値と、n−1番目以前の半導体ウエハの前記対象エリアに形成されたレジスト寸法の測定値より求めた、レジスト寸法の半導体ウエハ間における変動量であるレジスト寸法変動量と、前記n−1番目以前の半導体ウエハの前記対象エリアにおけるレジスト寸法の測定値および完成寸法の測定値より求めた、寸法シフト量の半導体ウエハ間における変動量である寸法シフト変動量と、を用いて、前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアでの完成寸法を所望の寸法とするためのレジスト寸法を求める。
【0020】
それから、レジスト寸法と露光条件との関係に従って、求めたレジスト寸法から前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアでの露光条件を決定する。
【0021】
より具体的には、次のようにして、前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアに対する露光条件を決定する。
【0022】
先ず、半導体デバイスの製造工程においてn−1番目の半導体ウエハに対して、次の処理を行う。
【0023】
(1)レジスト寸法変動量推定ステップ
成膜処理により前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に生成された前記被エッチング膜の膜厚測定値と、塗布処理により前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に生成された前記レジスト膜の膜厚測定値と、露光処理により前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に形成された前記レジスト膜パターンのレジスト寸法測定値と、を取得する。次に、前記第1の関係式に従い、レジスト膜厚測定値、被エッチング膜厚測定値におけるレジスト寸法測定値から、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚におけるレジスト寸法換算値を算出する。そして、このレジスト寸法換算値と以前に算出したn−2番目以前の半導体ウエハの前記対象エリアにおけるレジスト寸法換算値とを用いて、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚における半導体ウエハ間のレジスト寸法変動量を算出する。
【0024】
(2)寸法シフト変動量推定ステップ
成膜処理により前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に生成された前記被エッチング膜の膜厚測定値と、エッチング処理により前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に形成された前記被エッチング膜パターンの完成寸法測定値と、を取得する。次に、この完成寸法測定値と前記レジスト寸法変動量推定ステップで測定した前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリアにおけるレジスト寸法測定値とを用いて、被エッチング膜厚測定値における寸法シフト量を算出する。次に、前記第2の関係式に従い、被エッチング膜厚測定値における寸法シフト量から、基準被エッチング膜厚における寸法シフト量換算値を算出する。そして、この寸法シフト量換算値と以前に算出したn−2番目以前の半導体ウエハの前記対象エリアにおける寸法シフト量換算値とを用いて、基準被エッチング膜厚における半導体ウエハ間の寸法シフト変動量を算出する。
【0025】
次に、前記n番目の半導体ウエハに対して、次の処理を行う。
【0026】
(3)膜厚測定値取得ステップ
成膜処理により前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に生成された前記被エッチング膜の膜厚測定値を取得する。また、塗布処理により前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に生成された前記レジスト膜の膜厚測定値を取得する。
【0027】
(4)露光条件決定ステップ
前記第1の関係式に従い、前記レジスト寸法変動量推定ステップで算出した前記基準レジスト膜厚、前記基準被エッチング膜厚におけるレジスト寸法変動量を、前記膜厚測定ステップで取得した前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアにおける前記レジスト膜厚、前記被エッチング膜厚でのレジスト寸法変動量に変換する。また、前記第2の関係式に従い、前記寸法シフト変動量推定ステップで算出した前記基準被エッチング膜厚における寸法シフト変動量を、前記膜厚測定ステップで取得した前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアにおける前記被エッチング膜厚での寸法シフト変動量に変換する。そして、変換したレジスト寸法変動量および寸法シフト変動量を用いて、前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアでの完成寸法を所望の寸法とするためのレジスト寸法を求める。それから、予め設定されたレジスト寸法と露光条件との関係に従って、求めたレジスト寸法から前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアでの露光条件を決定する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【0029】
まず、半導体デバイスの製造工程と本発明の一実施形態による露光条件決定支援処理との関係について説明する。
【0030】
図1は、半導体デバイスの製造工程と本発明の一実施形態による露光条件決定支援処理との関係を説明するための図である。この図を用いて、投入順番上n番目のウエハが半導体デバイスの製造工程へ投入される場合を例にとり、両者の関係を説明する。
【0031】
まず、半導体デバイスの製造工程では、n番目のウエハ上に被エッチング膜を形成する成膜工程が行われる(S10)。なお、半導体デバイス構造によっては、被エッチング膜は1層ではなく、多層となることもある。一方、露光条件決定支援処理では、n番目のウエハ上に形成された被エッチング膜の膜厚を、ウエハを複数に分割するエリア毎に測定し、データベースに登録する(S21)。ここで、各エリアは、少なくとも1つのショットが含まれるように予め設定されているものとする。なお、被エッチング膜が多層である場合は、n番目のウエハ上に形成された被エッチング膜の膜厚を、各エリアにおいて層毎に測定し、データベースに登録する。
【0032】
次に、半導体デバイスの製造工程では、塗布処理S111、露光処理S112および現像処理S113を有するホトリソグラフィ工程11が行われる。先ず、塗布処理S111では、被エッチング膜が形成されたウエハ上にレジスト膜が塗布される。この際、レジスト膜の下層に反射防止膜を塗布する場合もある。一方、露光条件決定処理では、n番目のウエハ上に形成されたレジスト膜の膜厚をエリア毎に測定し、データベースに登録する(S22)。ただし、レジスト膜のウエハ面内の膜厚分布変動が十分に安定している場合、S22の処理は省略してもよい。この場合、各エリアにおけるレジスト膜厚の理想値を、データベースに予め登録しておく。
【0033】
次に、露光条件決定支援処理では、n番目のウエハの各エリアの露光条件を決定し、データベースに登録する(S23)。具体的には、エリア毎に、次の処理を行って対象エリアの露光条件を決定する。
【0034】
先ず、S21でデータベースに登録したn番目のウエハの対象エリアにおける被エッチング膜厚測定値を、当該データベースから読み出す。また、S22でデータベースに登録したn番目のウエハの対象エリアにおけるレジスト膜厚測定値あるいは理想値を、当該データベースから読み出す。さらに、後述するS24でデータベースに登録した、対象エリアにおけるウエハ間のレジスト寸法変動量(基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚、基準露光条件(露光量、フォーカス補正量)におけるレジスト寸法変動量)を、当該データベースから読み出す。さらにまた、後述するS24でデータベースに登録した、対象エリアにおけるウエハ間の寸法シフト変動量(基準被エッチング膜厚における寸法シフト変動量)を、当該データベースから読み出す。
【0035】
次に、予め設定されているレジスト膜厚および被エッチング膜厚とレジスト寸法との関係式(第1の関係式:図18(A)参照)に従い、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚および基準露光条件におけるレジスト寸法変動量を、n番目のウエハの対象エリアでのレジスト膜厚測定値あるいは理想値、被エッチング膜厚測定値、および、基準露光条件におけるレジスト寸法変動量(レジスト寸法変動量変換値)に変換する。
【0036】
次に、予め設定されている被エッチング膜厚と寸法シフト量との関係式(第2の関係式:図18(B)参照)に従い、基準被エッチング膜厚における寸法シフト変動量を、n番目のウエハの対象エリアでの被エッチング膜厚測定値における寸法シフト変動量(寸法シフト変動量変換値)に変換する。
【0037】
次に、レジスト寸法変動量変換値および寸法シフト変動量変換値を用いて、n番目のウエハの対象エリアでの完成寸法(被エッチング膜のパターン寸法)を、所望の寸法とするためのレジスト寸法(基準露光条件におけるレジスト寸法)を求める。それから、予め設定されているレジスト寸法と露光条件との関係式(第3の関係式:図17参照)に従い、求めたレジスト寸法からn番目のウエハの対象エリアでの露光条件を決定する。
【0038】
なお、図17ではレジスト寸法と露光条件との関係式を示しているが、実際にはフォーカス固定値としているため、関係式は露光量とレジスト寸法との一次式となります。そして、この一次式から所望のレジスト寸法とする露光量を算出している。
【0039】
さて、以上のようにして、n番目のウエハの各エリアの露光条件が決定されたならば、半導体デバイスの製造工程において露光処理S112が行われ、n番目のウエハのエリア各々が自身に対応する露光条件に従って露光される。それから、現像処理S113が行われ、n番目のウエハのエリア各々にレジストパターンが形成される。一方、露光条件決定支援処理では、n番目のウエハ上に形成されたレジストパターンのレジスト寸法をエリア毎に測定する。次に、前記第1の関係式に従い、n番目のウエハの各エリアについて、レジスト膜厚測定値あるいは理想値、被エッチング膜厚測定値、および、採用された露光条件下におけるレジスト寸法測定値を、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚、および、採用された露光条件下におけるレジスト寸法に変換し、さらに、前記第3の関係式に従い、このレジスト寸法を、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚、および、基準露光条件下におけるレジスト寸法換算値に変換する。それから、データベースに登録する。そして、このレジスト寸法換算値とデータベースに登録しておいたn−1番目以前のウエハの各エリアにおけるレジスト寸法換算値とを用いて、これら換算値の増減傾向から、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚、および、基準露光条件下における各エリアの半導体ウエハ間のレジスト寸法変動量を算出し、データベースに登録されている各エリアのレジスト寸法変動量を更新する(S24)。このレジスト寸法変動量は、レジスト膜厚、被エッチング膜厚、および、露光条件の変動によるレジスト寸法の変動成分が除去された、製造プロセスまたは露光装置の経時的な変動成分である。
【0040】
次に、半導体デバイスの製造工程では、エッチング処理S121およびレジスト除去処理S122を有するエッチング工程12が行われる。まず、エッチング処理S121では、n番目のウエハ上に形成されたレジストパターンをマスクにエッチングを行い、n番目のウエハ上に被エッチング膜のパターンを形成する。次のレジスト除去処理S122ではn番目のウエハ上のレジストが除去される。
【0041】
一方、露光条件決定支援処理では、n番目のウエハ上に形成された被エッチング膜のパターンの完成寸法をエリア毎に測定し、n番目のウエハのエリア各々について、完成寸法測定値およびレジスト寸法測定値の差分である寸法シフト量を算出する。次に、前記第2の関係式に従い、n番目のウエハのエリア各々について、被エッチング膜厚測定値における寸法シフト量を、基準被エッチング膜厚における寸法シフト量換算値に変換し、データベースに登録する。そして、この寸法シフト量換算値とデータベースに登録しておいたn−1番目以前のウエハの各エリアにおける寸法シフト量換算値とを用いて、これら換算値の増減傾向から、基準被エッチング膜厚における各エリアの半導体ウエハ間の寸法シフト変動量を算出し、データベースに登録されている各エリアの寸法シフト変動量を更新する(S25)。この寸法シフト変動量は、被エッチング膜厚の変動による寸法シフトの変動成分が除去された、製造プロセスまたはエッチング装置の経時的な変動成分である。
【0042】
なお、被エッチング膜が多層の場合、複数回に分けてエッチング工程S12が行われる場合がある。この場合、エッチング工程毎にS25の処理を実施する。
【0043】
次に、上記の露光条件決定支援処理を実施する露光条件決定支援システムについて説明する。
【0044】
図2は、露光条件決定支援システムの概略構成図である。図示するように、本実施形態の露光条件決定支援システムは、露光条件を決定する露光条件決定支援装置1と、ユーザ端末21〜23と、を有する。
【0045】
ユーザ端末21〜23は、半導体デバイス製造工程で得られた測定値を露光条件決定支援装置1に送信したり、露光条件決定支援装置1で決定された露光条件を表示したりするのに用いられる。本実施形態では、成膜工程S10、ホトリソグラフィ工程S11およびエッチング工程S12のそれぞれに対応してユーザ端末21〜23を設けている。しかし、ユーザ端末は、少なくとも1つ設けられていればよい。
【0046】
露光条件決定支援装置1は、入出力部11と、記憶部12と、演算部13とを有する。入出力部11は、ユーザ端末21〜23とデータの入出力を行う。
【0047】
記憶部12は、入出力部11を介してユーザ端末21〜23より受け取った測定値や、演算部13で算出された算出値などを記憶する。図示するように、工程管理DB(データベース)部121と、測定値DB部122と、採用露光条件DB部123と、仕様・特性DB部124と、演算値DB部125と、を有する。
【0048】
工程管理DB部121は、半導体デバイスの品種およびロット毎に、そのロットで使用された露光装置およびエッチング装置を管理するために用いられる。図3は、工程管理DB部121の登録内容例を示す図である。図示するように、レコードの管理番号を登録するためのフィールド1211と、半導体デバイスの品種を登録するためのフィールド1212と、ロットを識別するロット番号を登録するためのフィールド1213と、当該ロットで使用された露光装置の識別情報を登録するためのフィールド1214と、当該ロットで使用されたエッチング装置の識別情報を登録するためのフィールド1215とを備えて、1つのレコード1210が形成される。なお、実際の半導体デバイス製造工程では、複数の露光装置を用いて露光処理S112が行われ、複数のエッチング装置を用いてエッチング処理S121が行われる。本実施形態では、同じ品種の半導体デバイスならば、同じロットに含まれる複数のウエハに対し、同じ露光装置、エッチング装置が用いられて露光処理S112、エッチング処理S121が行われることを想定している。つまり、本実施形態では、半導体デバイスの品種およびロットにより、露光装置およびエッチング装置の組み合わせが特定される。
【0049】
なお、実際には、1つの品種につき、複数回、露光およびエッチング処理が行われる。このため、工程毎に、露光装置およびエッチング装置の組み合わせを特定する必要がある。
【0050】
測定値DB部122は、半導体デバイスの品種、ロット、ウエハおよびエリアの組み合わせ毎に、半導体デバイス製造工程で得られた測定値(レジスト膜厚測定値、被エッチング膜厚測定値、レジスト寸法、完成寸法)を管理するために用いられる。図4は、測定値DB部122の登録内容例を示す図である。図示するように、レコードの管理番号を登録するためのフィールド1221と、半導体デバイスの品種を登録するためのフィールド1222と、ロット番号を登録するためのフィールド1223と、ウエハを識別するためのウエハ番号を登録するためのフィールド1224と、エリアを識別するためのエリア番号を登録するためのフィールド1225と、被エッチング膜厚測定値を登録するためのフィールド1226と、レジスト膜厚測定値を登録するためのフィールド1227と、レジスト寸法測定値を登録するためのフィールド1228と、完成寸法測定値を登録するためのフィールド1229とを備え、1つのレコード1220が形成される。
【0051】
採用露光条件DB部123は、半導体デバイスの品種、ロット、ウエハおよびエリアの組み合わせ毎に、露光処理S112で採用された露光装置の露光条件を管理するために用いられる。図5は、採用露光条件DB部123の登録内容例を示す図である。図示するように、レコードの管理番号を登録するためのフィールド1231と、半導体デバイスの品種を登録するためのフィールド1232と、ロット番号を登録するためのフィールド1233と、ウエハ番号を登録するためのフィールド1234と、エリア番号を登録するためのフィールド1235と、露光処理S112で採用された露光条件を登録するためのフィールド1236とを備えて、1つのレコード1230が形成される。
【0052】
仕様・特性DB部124には、半導体デバイスの製品仕様、および、演算部13での各種演算に使用する基準値、関係式が登録されている。図6は、仕様・特性DB部124の登録内容例を示す図である。図示するように、仕様・特性DB部124は、仕様管理テーブル1241と、基準値・関係式管理テーブル1242とを有する。仕様管理テーブル1241には、半導体デバイスの品種12411および完成寸法の規格値1242が対応付けられて登録される。基準値・関係式管理テーブル1242には、基準被エッチング膜厚1241、基準レジスト膜厚1242、基準露光条件1243、レジスト膜厚および被エッチング膜厚とレジスト寸法との関係を示す第1の関係式(図18(A)参照)1244、被エッチング膜厚と寸法シフト量との関係を示す第2の関係式(図18(B)参照)1245、および、レジスト寸法と露光量およびフォーカス補正量との関係を示す第3の関係式(図17参照)1246が、登録されている。
【0053】
演算値DB部125は、半導体デバイスの品種、ロット、ウエハおよびエリアの組み合わせ毎に、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚および基準露光条件下におけるレジスト寸法換算値と、基準被エッチング膜厚における寸法シフト量換算値とを管理する。また、演算値DB部125は、半導体デバイスの品種、ロットおよびエリアの組み合わせ毎に、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚および基準露光条件下におけるレジスト寸法変動量と、基準被エッチング膜厚における寸法シフト変動量とを管理する。図7は、演算値DB部125の登録内容例を示す図である。図示するように、演算値DB部125は、換算値管理テーブル1251と、基準値・関係式管理テーブル1242とを有する。換算値管理テーブル1251には、レコードの管理番号を登録するためのフィールド12511と、半導体デバイスの品種を登録するためのフィールド12512と、ロット番号を登録するためのフィールド12513と、ウエハ番号を登録するためのフィールド12514と、エリア番号を登録するためのフィールド12515と、レジスト寸法換算値を登録するためのフィールド12516と、寸法シフト量換算値を登録するためのフィールド12517と、を備えるレコード12510が登録される。また、変動量管理テーブル1252には、レコードの管理番号を登録するためのフィールド12521と、半導体デバイスの品種を登録するためのフィールド12522と、ロット番号を登録するためのフィールド12523と、エリア番号を登録するためのフィールド12524と、レジスト寸法変動量を登録するためのフィールド12525と、寸法シフト変動量を登録するためのフィールド12526と、を備えるレコード12520が登録される。
【0054】
図2に戻って説明を続ける。演算部13は、露光条件決定部131と、レジスト寸法変動量算出部132と、寸法シフト変動量算出部133と、を有する。
【0055】
露光条件決定部131は、露光対象ウエハの各エリアの露光条件を決定し、決定内容に従って採用露光条件DB部123を更新する。レジスト寸法変動量算出部132は、半導体デバイスの品種、ロットおよびエリアの組み合わせ毎に、ウエハ間のレジスト寸法変動量を算出し、算出結果に従って演算値DB部125を更新する。そして、寸法シフト変動量算出部133は、半導体デバイスの品種、ロットおよびエリアの組み合わせ毎に、ウエハ間の寸法シフト変動量を算出し、算出結果に従って演算値DB部125を更新する。
【0056】
上記構成の露光条件決定支援装置1は、例えば図8に示すような、CPU901と、メモリ902と、HDD等の外部記憶装置903と、CD−ROMやDVD−ROMやICカードなどの記憶媒体からデータを読み取る読取装置904と、キーボードやマウスなどの入力装置906と、モニタやプリンタなどの出力装置907と、ネットワークに接続するための通信装置908と、これらの各装置を接続するバス909と、を備えた一般的なコンピュータシステムにおいて、CPU901がメモリ902上にロードされたプログラムを実行することで実現できる。このプログラムは、読取装置904を介して記憶媒体から、あるいは、通信装置908を介してネットワーク3から、外部記憶装置903にダウンロードされ、それから、メモリ902上にロードされてCPU901により実行されるようにしてもよい。あるいは、外部記憶装置903を経由せずに、メモリ902上に直接ロードされ、CPU901により実行されるようにしてもよい。なお、この場合において、記憶部12には、メモリ902や外部記憶装置903が利用される。また、入出力部11は、通信装置908が該当する。
【0057】
また、ユーザ端末21〜23も、露光条件決定支援装置1と同様、一般的なコンピュータシステムを用いて実現できる。
【0058】
次に、露光条件決定支援システムの動作について説明する。
【0059】
先ず、図1の被エッチング膜厚測定・登録処理S21における動作について説明する。図9は、図1のS21における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。このフローは、例えば、露光条件決定支援装置1が、成膜工程S10の施設に配置されたユーザ端末21を介してユーザより、被エッチング膜厚測定値の登録指示を受け付けることで開始される。
【0060】
露光条件決定支援装置1において、入出力部11は、例えばユーザ端末21を介してユーザより、成膜工程S10によりウエハ上に形成された被エッチング膜の膜厚測定値(被エッチング膜厚は既存の膜厚測定装置を用いて行うことができる)を、このウエハから製造する半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号および測定箇所のエリア番号と共に、受け付ける(S3001)。
【0061】
次に、入出力部11は、工程管理DB部121に、受け付けた品種、ロット番号を持つレコード1210が登録されているか否かを調べる。登録されている場合(S3002でYes)は、S3004に移行する。一方、登録されていない場合(S3002でNo)、入出力部11は、工程管理DB部121に、ユニークな管理番号が付与された新規レコード1210を追加し、このレコード1210のフィールド1212、1213に、受け付けた品種、ロット番号を登録する(S3003)。それから、S3004に移行する。
【0062】
次に、S3004において、入出力部11は、測定値DB部122に、ユニークな管理番号が付与された新規レコード1220を追加し、このレコード1220のフィールド1222、1223、1224、1225に、受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号、エリア番号を登録する。また、フィールド1226に、受け付けた被エッチング膜厚測定値を登録する。
【0063】
次に、図1のレジスト膜厚測定・登録処理S22における動作について説明する。図10は、図1のS22における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。このフローは、例えば、露光条件決定支援装置1が、ホトリソグラフィ工程S11の施設に配置されたユーザ端末22を介してユーザより、レジスト膜厚測定値の登録指示を受け付けることで開始される。
【0064】
露光条件決定支援装置1において、入出力部11は、例えばユーザ端末22を介してユーザより、塗布処理S111によりウエハの被エッチング膜上に形成されたレジスト膜の膜厚測定値(レジスト膜厚は既存の膜厚測定装置を用いて行うことができる)を、このウエハから製造する半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号および測定箇所のエリア番号と共に、受け付ける(S4001)。
【0065】
次に、入出力部11は、測定値DB部122から、受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号を持つレコード1220を検索する(S4002)。そして、検出したレコード1220のフィールド1227に、受け付けたレジスト膜厚測定値を登録する(S4003)。
【0066】
次に、図1の露光条件決定処理S23における動作について説明する。図11は、図1のS23における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。このフローは、例えば、露光条件決定支援装置1が、ホトリソグラフィ工程S11の施設に配置されたユーザ端末22を介してユーザより、露光条件の提示指示を受け付けることで開始される。
【0067】
まず、露光条件決定支援装置1において、入出力部11は、例えば図12に示すような対話画面をユーザ端末22に表示させ、当該ユーザ端末22のユーザより、半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号および露光対象のエリア番号を受け付ける(S5001)。なお、図12に示す対話画面は、半導体デバイスの品種を入力するための入力欄921と、ロット番号を入力するための入力欄922と、ウエハ番号を入力するための入力欄923と、エリア番号を指定するため指定欄924と、を有している。指定欄924には、ウエハ上に各エリア925がが表示されており、ユーザはカーソル920の操作により所望のエリア925を選択することで、エリア番号を指定することができる。
【0068】
次に、入出力部11は、受け付けた半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号を露光条件決定部131に通知する。これを受けて、露光条件決定部131は、測定値DB部122から、受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号を持つレコード1220を検索する(S5002)。そして、検出したレコード1220のフィールド1226、1227に登録されている被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値を読み出す(S5003)。例えば、品種「AAA」、ロット番号「001」、ウエハ番号「003」、エリア番号「002」が通知された場合、図4に示す例では、被エッチング膜厚測定値「1.0」、レジスト膜厚測定値「1.0」が読み出される。なお、フィールド1227にレジスト膜厚測定値が登録されていない場合は、記憶部12に予め登録されているレジスト膜厚理想値を読み出す。
【0069】
次に、露光条件決定部131は、変動量管理テーブル1252から、受け付けた品種、ロット番号およびエリア番号を持つレコード12520を検索する(S5004)。そして、検出したレコード12520のフィールド12525、12526に登録されているレジスト寸法変動量、寸法シフト変動量を読み出す(S5005)。例えば、品種「AAA」、ロット番号「001」、エリア番号「002」が通知された場合、図7に示す例では、レジスト寸法変動量「1.0」、寸法シフト変動量「2.0」が読み出される。
【0070】
次に、露光条件決定部131は、仕様管理テーブル1241から、受け付けた半導体デバイスの品種に対応付けられている完成寸法規格値を読み出すと共に、基準値・関係式管理テーブル1242から、基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚、第1、第2および第3関係式を読み出す(S5006)。例えば、品種「AAA」が通知された場合、図6に示す例では、完成寸法規格値「6.0」が読み出される。
【0071】
以上のようにして、被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値あるいは理想値、レジスト寸法変動量、寸法シフト変動量、完成寸法規格値、基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚、および、第1〜第3関係式を読み出したならば、露光条件決定部131は、第1関係式を用いて、基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚および基準露光条件下におけるレジスト寸法変動量から、被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値あるいは理想値および基準露光条件下におけるレジスト寸法変動量変換値を算出する(S5007)。
【0072】
具体的には、第1関係式に基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚を入力して、基準値下におけるレジスト寸法を求める。また、第1関係式に被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値あるいは理想値を入力して、測定値下におけるレジスト寸法を求める。それから、測定値下におけるレジスト寸法と基準値下におけるレジスト寸法との比率を、レジスト寸法変動量に乗算する。これにより、レジスト寸法変動量変換値を算出する。
【0073】
次に、露光条件決定部131は、第2関係式を用いて、基準被エッチング膜厚下における寸法シフト変動量から、被エッチング膜厚測定値下における寸法シフト変動量変換値を算出する(S5008)。
【0074】
具体的には、第2関係式に基準被エッチング膜厚を入力して、基準値下における寸法シフト量を求める。また、第2関係式に被エッチング膜厚測定値を入力して、測定値下における寸法シフト量を求める。それから、測定値下における寸法シフト量と基準値下における寸法シフト量との比率を、寸法シフト変動量に乗算する。これにより、寸法シフト変動量変換値を算出する。
【0075】
次に、露光条件決定部131は、以上のようにして算出したレジスト寸法変動量変換値および寸法シフト変動量変換値を用いて、S5001で受け付けた半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号により特定されるウエハのエリアでの完成寸法を、完成寸法規格値とするためのレジスト寸法(基準露光条件におけるレジスト寸法)を求める(S5009)。具体的には、完成寸法規格値から寸法シフト変動量変換値を引き算し、その結果にレジスト寸法変動量変換値を加算する。これにより、完成寸法規格値とするためのレジスト寸法を求める。
【0076】
次に、露光条件決定部131は、第3関係式を用いて、S5009で算出したレジスト寸法を実現するために要求される露光条件(露光量、フォーカス補正量)を算出する。それから、採用露光条件DB部123に、ユニークな管理番号が付与された新規レコード1230を追加し、このレコード1230のフィールド1232、1233、1234、1235に、受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号、エリア番号を登録する。また、フィールド1236に、算出した露光条件を登録する(S5010)。それから、露光条件決定部131は、算出した露光条件を、入出力部11を介してユーザ端末22に出力し、露光条件の提示指示を出したユーザに知らせる(S5011)。
【0077】
なお、露光条件を決定しようとしているウエハが対象ロット内で最初のウエハである場合、その時点では、露光条件の決定に必要なデータが変動量管理テーブル1252に登録されていない。そこで、この場合は、S5002〜S5009は行わない。また、S5010において、新たに追加したレコード1230のフィールド1236に、例えばユーザ端末22を介してユーザより受け付けた露光条件(初期条件)を登録する。
【0078】
次に、図1のレジスト寸法測定・登録、レジスト寸法変動量算出・登録処理S24における動作について説明する。図13は、図1のS24における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。このフローは、例えば、露光条件決定支援装置1が、ホトリソグラフィ工程S11の施設に配置されたユーザ端末22を介してユーザより、レジスト寸法測定値の登録指示を受け付けることで開始される。
【0079】
まず、露光条件決定支援装置1において、入出力部11は、例えばユーザ端末22を介してユーザより、現像処理S113によりウエハ上に形成されたレジストパターンのレジスト寸法測定値(レジスト寸法は既存の寸法測定装置を用いて行うことができる)を、このウエハから製造する半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号および測定箇所のエリア番号と共に、受け付ける(S6001)。
【0080】
次に、入出力部11は、工程管理DB部121から、受け付けた品種、ロット番号を持つレコード1210を検索する。そして、検出したレコード1210のフィールド1214に露光装置の識別情報が登録されているか否かを調べる。登録されている場合(S6002でYes)は、S6004に移行する。一方、登録されていない場合(S6002でNo)、入出力部11は、例えばユーザ端末22を介してユーザより、現像対象のロットを処理した露光装置の識別情報を受け付ける。そして、受け付けた露光装置の識別情報を、S6002で検出したレコード1210のフィールド1214に登録する(S6003)。それから、S6004に移行する。
【0081】
次に、S6004において、入出力部11は、測定値DB部122から、S6001で受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号を持つレコード1220を検索する。そして、検出したレコード1220のフィールド1228に、S6001で受け付けたレジスト寸法測定値を登録する。
【0082】
次に、入出力部11は、S6001で受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号、エリア番号およびレジスト寸法測定値を、レジスト寸法変動量算出部132に通知してレジスト寸法変動量の算出を指示する。これを受けて、レジスト寸法変動量算出部132は、先ず、基準値・関係式管理テーブル1242から各基準値・関係式(基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚、基準露光条件、第1関係式、第3関係式)を読み出す。また、採用露光条件DB123から、S6001で受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号を持つレコード1230を特定し、特定したレコード1230のフィールド1236に登録されている採用露光条件を読み出す(S6005)。
【0083】
次に、レジスト寸法変動量算出部132は、S6004で検出したレコード1220の登録内容、および、S6005で読み出した各種情報に基づいて、被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値および採用露光条件下におけるレジスト寸法測定値を、基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚および基準露光条件下におけるレジスト寸法換算値に変換する(S6006)。具体的には、第1関係式を用いて、被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値の場合のレジスト寸法と、基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚の場合のレジスト寸法とを算出する。そして、両者の比率を、レコード1220に登録されているレジスト寸法測定値に乗算することで、基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚および採用露光条件下におけるレジスト寸法換算中間値を算出する。さらに、第3関係式を用いて、採用露光条件の場合のレジスト寸法と、基準露光条件の場合のレジスト寸法とを算出する。そして、両者の比率を、レジスト寸法換算中間値に乗算することで、基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚および基準露光条件下におけるレジスト寸法換算値を算出する。
【0084】
次に、レジスト寸法変動量算出部132は、換算値管理テーブル1251に、ユニークな管理番号が付与された新規レコード12510を追加し、このレコード12510のフィールド12512、12513、12514、12515に、S6001で受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号、エリア番号を登録する。また、フィールド12516に、S6006で算出したレジスト寸法換算値を登録する(S6008)。
【0085】
次に、レジスト寸法変動量算出部132は、ウエハ間におけるレジスト寸法変動量(推定値)を算出する(S6009)。具体的には、換算値管理テーブル1251から、S6001で受け付けた品種、ロット番号およびエリア番号を持つ各レコード12510を抽出する。そして、抽出した各レコード12510に登録されているレジスト寸法換算値を、各レコード12510のウエハ番号順に並べて、ウエハ間におけるレジスト寸法換算値の変動量の増減傾向(傾き)を検出する。そして、この増減傾向と、最新のウエハ番号(n番目のウエハ)および最新より1つ前のウエハ番号(n−1番目のウエハ)間におけるレジスト寸法変動量とを用いて、最新のウエハ番号と最新のウエハ番号より1つ後のウエハ番号(n+1番目のウエハ)との間におけるレジスト寸法変動量を算出する。
【0086】
なお、レジスト寸法変動量の算出は、抽出した各レコード12510に登録されているレジスト寸法換算値を指数重み付け平均することで算出することもできる。この場合、算術平均や線形重み付け平均など、レジスト寸法換算値の時系列変動の形態に応じて算出式を変えてもよい。レジスト寸法換算値に異常が存在する場合に、この異常値を使用しないようにするために、所定の範囲内に存在しないレジスト寸法換算値を算出式への入力値から除外するとよい。
【0087】
それから、レジスト寸法変動量算出部132は、変動量管理テーブル12520から、S6001で受け付けた品種、ロット番号およびエリア番号を持つレコード12520を検索する。そして、検出したレコード12520のフィールド12525に登録されているレジスト寸法変動量を、S6009で算出したレジスト寸法変動量に更新する(S6010)。例えば、品種「AAA」、ロット番号「001」、エリア番号「002」を受け付けている場合、図7に示す例では、レジスト寸法変動量「1.0」が、新たに算出されたレジスト寸法変動量に更新される。
【0088】
次に、図1の完成寸法測定・登録、寸法シフト変動量算出・登録処理S25における動作について説明する。図14は、図1のS25における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。このフローは、例えば、露光条件決定支援装置1が、エッチング工程S12の施設に配置されたユーザ端末23を介してユーザより、完成寸法測定値の登録指示を受け付けることで開始される。
【0089】
まず、露光条件決定支援装置1において、入出力部11は、例えばユーザ端末23を介してユーザより、レジスト除去処理S122によりウエハ上に現れた被エッチング膜のパターンの完成寸法測定値(完成寸法は既存の寸法測定装置を用いて行うことができる)を、このウエハから製造する半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号および測定箇所のエリア番号と共に、受け付ける(S7001)。
【0090】
次に、入出力部11は、工程管理DB部121から、受け付けた品種、ロット番号を持つレコード1210を検索する。そして、検出したレコード1210のフィールド1214にエッチング装置の識別情報が登録されているか否かを調べる。登録されている場合(S7002でYes)は、S7004に移行する。一方、登録されていない場合(S7002でNo)、入出力部11は、例えばユーザ端末23を介してユーザより、レジスト除去対象のロットを処理したエッチング装置の識別情報を受け付ける。そして、受け付けたエッチング装置の識別情報を、S7002で検出したレコード1210のフィールド1215に登録する(S7003)。それから、S7004に移行する。
【0091】
次に、S7004において、入出力部11は、測定値DB部122から、S7001で受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号を持つレコード1220を検索する。そして、検出したレコード1220のフィールド1229に、S7001で受け付けた完成寸法測定値を登録する。
【0092】
次に、入出力部11は、S7001で受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号、エリア番号および完成寸法測定値と、S7004で検出したレコード1220のフィールド1228に登録されているレジスト寸法測定値とを、寸法シフト変動量算出部133に通知して寸法シフト変動量の算出を指示する。これを受けて、寸法シフト変動量算出部133は、先ず、基準値・関係式管理テーブル1242から各基準値・関係式(基準被エッチング膜厚、第2関係式)を読み出す(S7005)。
【0093】
次に、寸法シフト変動量算出部133は、完成寸法測定値およびレジスト寸法測定値の差分を算出し、これを、被エッチング膜厚測定値における寸法シフト量測定値とする。それから、第2の関係式に従い、この被エッチング膜厚測定値における寸法シフト量測定値を、基準被エッチング膜厚における寸法シフト量換算値に変換する(S7006)。具体的には、第2関係式を用いて、被エッチング膜厚測定値の寸法シフト量と、基準被エッチング膜厚の場合の寸法シフト量とを算出する。そして、両者の比率を、寸法シフト量測定値に乗算することで、基準被エッチング膜厚下における寸法シフト量換算値を算出する。
【0094】
次に、寸法シフト量算出部133は、換算値管理テーブル1251からS7001で受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号、エリア番号を持つレコード12510を検索する。そして、検出したレコード12510のフィールド12517に、S7006で算出した寸法シフト量換算値を登録する(S7008)。
【0095】
次に、寸法シフト変動量算出部133は、ウエハ間における寸法シフト変動量(推定値)を算出する(S7009)。具体的には、換算値管理テーブル1251から、S7001で受け付けた品種、ロット番号およびエリア番号を持つ各レコード12510を抽出する。そして、抽出した各レコード12510に登録されている寸法シフト量換算値を、各レコード12510のウエハ番号順に並べて、ウエハ間における寸法シフト量換算値の変動量の増減傾向(傾き)を検出する。そして、この増減傾向と、最新のウエハ番号(n番目のウエハ)および最新より1つ前のウエハ番号(n−1番目のウエハ)間における寸法シフト量換算値の変動量とを用いて、最新のウエハ番号と最新のウエハ番号より1つ後のウエハ番号(n+1番目のウエハ)との間における寸法シフト変動量を算出する。
【0096】
なお、寸法シフト変動量の算出は、抽出した各レコード12510に登録されている寸法シフト量換算値を指数重み付け平均することで算出することもできる。この場合、算術平均や線形重み付け平均など、寸法シフト量換算値の時系列変動の形態に応じて算出式を変えてもよい。寸法シフト量換算値に異常が存在する場合に、この異常値を使用しないようにするために、所定の範囲内に存在しない寸法シフト量換算値を算出式への入力値から除外するとよい。
【0097】
それから、寸法シフト変動量算出部133は、変動量管理テーブル12520から、S7001で受け付けた品種、ロット番号およびエリア番号を持つレコード12520を検索する。そして、検出したレコード12520のフィールド12526に登録されている寸法シフト変動量を、S7009で算出した寸法シフト変動量に更新する(S7010)。例えば、品種「AAA」、ロット番号「001」、エリア番号「002」を受け付けている場合、図7に示す例では、レジスト寸法変動量「2.0」が、新たに算出されたレジスト寸法変動量に更新される。
【0098】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0099】
本実施形態によれば、半導体デバイスの品種、ロット(露光装置およびエッチング装置の組合せ)およびエリアの組合せ毎に、エリアへの露光条件および各種測定値(被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値、レジスト寸法測定値、寸法シフト量測定値)を管理している。そして、半導体デバイスの品種、ロットおよびエリアの組合せ毎に、新たなウエハの対象エリアへの露光条件を、当該ウエハの対象エリアにおける測定値(被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値)と、過去の露光条件および測定値を基に決定している。したがって、本実施形態によれば、先行作業を行わなくても、ウエハ面内の膜厚分布およびエッチングプロセス変動に応じた任意の方向と位置における寸法のバラツキを制御することができるように、露光条件を決定することができる。
【0100】
また、本実施形態では、レジスト膜厚および被エッチング膜厚の変動によるレジスト寸法の変動成分が除去されたレジスト寸法変動量、つまり、製造プロセスまたは露光装置の経時的な変動によるレジスト寸法変動量と、被エッチング膜厚の変動による寸法シフトの変動成分が除去された寸法シフト変動量、つまり、製造プロセスまたはエッチング装置の経時的な変動による寸法シフト変動量とを用いて、露光条件を決定するので、製造プロセスまたはエッチング装置の経時的な変動による寸法のバラツキをより精度よく制御することができるように、露光条件を決定することができる。
【0101】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0102】
例えば、上記の実施形態において、露光条件決定支援装置1を、半導体デバイス製造の各工程における実績データの蓄積、製造フローの管理、および、各工程への製造指示等を行う製造管理システムに、組み込むようにしてもよい。この場合、それぞれ複数設けられた露光装置、エッチング装置、膜厚測定装置および寸法測定装置を、ネットワークを介して、製造管理システムに接続し、ユーザ端末21〜23の代わりに膜厚測定装置、寸法測定装置から、被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値、レジスト寸法測定値、完成寸法測定値を、測定対象の半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号と共に入手するようにしてもよい。そして、決定した露光条件を、製造管理システムから露光装置に送信するようにしてもよい。測定対象の半導体デバイスの品種、ロット番号およびウエハ番号は、例えばウエハに形成されているコードを測定装置から製造管理システムへ送信し、製造管理システムでこのコードから半導体デバイスの品種、ロット番号およびウエハ番号を特定することも可能である。
【0103】
また、それぞれ複数設けられた露光装置、エッチング装置、膜厚測定装置および寸法測定装置が製造管理システムに接続されるシステム構成を有する場合、露光条件決定支援装置1は、それぞれ複数設けられた露光装置、エッチング装置、膜厚測定装置および寸法測定装置のいずれかに組み込むようにしてもよい。
【0104】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ウエハ面内の膜厚分布およびエッチングプロセス変動に応じた任意の方向と位置における寸法のバラツキを制御できるように露光条件を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、半導体デバイスの製造工程と本発明の一実施形態による露光条件決定支援処理との関係を説明するための図である。
【図2】図2は、露光条件決定支援システムの概略構成図である。
【図3】図3は、工程管理DB部121の登録内容例を示す図である。
【図4】図4は、測定値DB部122の登録内容例を示す図である。
【図5】図5は、採用露光条件DB部123の登録内容例を示す図である。
【図6】図6は、仕様・特性DB部124の登録内容例を示す図である。
【図7】図7は、演算値DB部125の登録内容例を示す図である。
【図8】図8は、露光条件決定支援装置1のハードウエア構成例を示す図である。
【図9】図9は、図1のS21における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。
【図10】図10は、図1のS22における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。
【図11】図11は、図1のS23における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。
【図12】図12は、ユーザ端末22のユーザから、半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号および露光対象のエリア番号を受け付けるための対話画面例を示す図である。
【図13】図13は、図1のS24における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。
【図14】図14は、図1のS25における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。
【図15】図15は、ウエハ90上に成膜された被エッチング膜93に回路パターンを形成する方法を示す図である。
【図16】図16は、ホトリソグラフィ工程の露光処理で使用される縮小投影型露光装置の構成を示している。
【図17】図17は、縮小投影型露光装置の露光エネルギーおよびステージ84の縮小レンズ83光軸方向駆動によるフォーカス補正値と、ウエア85上に形成されるレジストパターンの寸法値との関係を示す図である。
【図18】図18(A)は、レジスト寸法Z1とレジスト膜厚X、被エッチング膜厚Yとの関係を説明するための図であり、図18(B)は、被エッチング膜厚Yと、寸法シフト量Zとの関係を説明するための図である。
【符号の説明】
1・・・露光条件決定支援装置、2・・・ユーザ端末、11・・・入出力部、12・・・記憶部、13・・・演算部、121・・・工程管理DB部、122・・・測定値DB部、123・・・採用露光条件DB部、124・・・仕様・特性DB部、125・・・演算値DB部、1241・・・仕様管理テーブル、1242・・・基準値・関係式管理テーブル、1251・・・換算値管理テーブル、1252・・・変動量管理テーブル
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体デバイスの製造技術に関し、特に半導体デバイスに回路パターンを形成するための露光処理における露光条件を決定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造において、回路パターンはホトリソグラフィ工程とエッチング工程とを経て、半導体デバイスの基板ウエハ(以下、ウエハと呼ぶ)上に形成される。
【0003】
図15は、ウエハ(下地膜)90上に成膜された被エッチング膜93に回路パターンを形成する方法を示すものである。まず、感光性樹脂であるレジスト膜91を被エッチング膜93上に成膜する(塗布処理S901)。次に、露光装置を用いて回路パターン92の光学像をレジスト膜91に転写する(露光処理S902)。それから、現像してレジストパターンを形成する(現像処理S903)。次に、エッチング工程S91では、ホトリソグラフィ工程S90で形成したレジストパターンをマスクとして、ウエハ90上の被エッチング膜93に回路パターンを形成する(エッチング処理S911)。ここで、被エッチング膜93が多層の場合、エッチング処理S911を複数回に分けて行うこともある。その際、レジストパターンだけでなく、事前にエッチングされた被エッチング膜を次回のエッチング時のマスクとすることもある。それから、レジスト膜91を除去する(レジスト除去処理S912)。
【0004】
図16は、ホトリソグラフィ工程の露光処理で使用される縮小投影型露光装置の構成を示している。図示するように、縮小投影型露光装置では、照明系81からの光により、レチクル82に描画された回路パターンを、縮小レンズ83を介して、ステージ84上に搭載されたウエハ85上に1チップあるいは数チップずつ縮小露光する。1回で露光する範囲を「ショット」と呼ぶ。レチクル82を交換することにより、半導体デバイスの製造に必要な様々な回路パターンを、レジストパターンとして、ウエハ85上に形成できる。
【0005】
図17は、縮小投影型露光装置の露光エネルギー(感光性樹脂のレジスト膜に照射するエネルギー量)およびステージ84の縮小レンズ83光軸方向駆動によるフォーカス補正値(縮小投影型露光装置の内蔵フォーカスセンサがベストフォーカスと認識した地点を基準とする)と、ウエア85上に形成されるレジストパターンの寸法値との関係を示す図である。図示するように、レジストパターン寸法値は、露光エネルギーおよびフォーカス補正値によりシフトする。しかし、半導体デバイスの電気特性を満たすためには、ウエハ85上に転写したパターンの寸法バラツキを一定範囲内にしなければならない。例えば、トランジスタのゲート寸法バラツキはトランジスタのしきい値電圧バラツキの原因となるため、ゲート寸法のバラツキを一定範囲内に保つ必要がある。このため、通常、半導体デバイスの量産工場では、レジストパターンの寸法(以下、レジスト寸法と呼ぶ)およびエッチング後のパターン寸法(以下、完成寸法と呼ぶ)のショット内バラツキ(上述したように、1回のショットで複数チップまとめて露光される場合がある)、ウエハ面内バラツキおよびウエハ間バラツキの各々を管理している。
【0006】
ここで、ショット内の寸法バラツキは、主にレジスト寸法変動に依存している。これは、特に、露光処理S902を行う露光装置の光学特性に依存しており、経時的なシフトはほとんど見られない。
【0007】
また、ウエハ面内の寸法バラツキは、ホトリソグラフィ工程の塗布処理S901および現像処理S903を行う製造装置およびエッチング装置性能に依存する。この他に、レジスト膜厚や被エッチング膜厚に応じて、レジスト寸法や完成寸法が変動するため、ウエハ面内のレジスト膜厚や被エッチング膜厚は厳しく管理されている。図15に示すように、レジスト膜厚をX、被エッチング膜厚をY、レジスト寸法をZ1、そして、完成寸法をZ2とした場合、これらの間には図18に示す関係がある。図18(A)に示すように、レジスト寸法Z1は、レジスト膜厚Xのシフトに伴う光の干渉効果の影響により周期的に変動する。レジスト寸法Z1の周期的な変動は、レジスト膜厚Xだけでなく、被エッチング膜厚Yに関しても同様な関係が成り立つ。このため、レジスト膜91の下層の膜厚変動の影響を取り除くために、レジスト膜91と被エッチング膜93との間に反射防止膜を形成することもある。また、図18(B)に示すように、被エッチング膜厚Yの変動に応じて、レジスト寸法Z1と完成寸法Z2との間のシフト量Z(=Z1−Z2)が変動する。この関係は膜材料の違いにより異なる。
【0008】
また、ウエハ間の寸法バラツキは、製造装置および製造プロセスの経時的な変動により発生する。この変動は比較的長期的な時系列変動である。通常、半導体デバイスはウエハ単位ではなく、複数のウエハで構成されるロットと呼ばれる単位で処理される。そのため、ホトリソグラフィおよびエッチングの各工程において、ロット毎または、数ロットに1回といった一定間隔で、先行作業と呼ばれる事前の評価実験による条件の微調整を行い、ウエハ間の寸法変動を制御している。ホトリソグラフィ工程では、先行作業結果に応じて露光条件を調整している。一方、エッチング工程は、エッチング方式に応じて制御因子が異なる。特に、微細加工に用いられるプラズマエッチング方式は、物理現象が複雑のため、完成寸法の制御因子の抽出自身が困難である。先行作業結果に応じて、エッチングチャンバー内のクリーニング等のメンテナンスを行い、プラズマ処理状態を安定に保つ方法が一般的である。
【0009】
なお、ウエア間の寸法バラツキの制御方法として、特許文献1には、前述の先行作業を行わず、レジスト寸法および完成寸法の測定結果を用いて、エッチング条件を逐次変更する制御方式が開示されている。この制御方式によれば、先行作業に要していた製造装置のオーバーヘッド時間が削減され、製造装置の処理能力も向上する。
【0010】
また、特許文献2には、前述の先行作業を行わず、レジスト寸法だけでなく、レジストパターン形状の測定結果を用いて、ホトリソグラフィおよびエッチング条件を逐次変更する制御方式が開示されている。
【0011】
さらに、特許文献3には、完成寸法のウエハ面内変動を露光処理時の露光条件を同心円上に変化させて設定する制御方式が開示されている。
【0012】
【特許文献1】
米国特許第5,926,690号
【特許文献2】
特開2001−143982号公報
【特許文献3】
特開2000−49076号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
半導体デバイスの微細化に伴い、レジスト寸法および完成寸法に要求される寸法バラツキも年々小さくなっている。また、生産性の観点から、ウエハの大口径化も進んできている。ウエハの大口径化に伴い、ウエハ上の膜厚分布が安定せず、経時的な変動が発生しやすくなる。そのために、従来の製造装置や製造プロセス起因の長期的なウエハ間の時系列変動に加え、膜膜分布変動起因の寸法変動によるウエア面内の寸法バラツキの影響が大きくなりつつある。
【0014】
このような事態に対し、特許文献1に記載の制御方式では、エッチングにおいて、ウエハ面内の完成寸法のバラツキのみを制御する適切な制御因子を見つけることが困難であるという問題がある。半導体デバイスの膜構造によっては、完成寸法の制御因子の制御因子が存在しないこともある。
【0015】
また、特許文献2に記載の制御方式は、レジスト寸法およびレジストパターン形状を用いた制御方式であり、ホトリソグラフィおよびエッチング条件の制御に完全寸法を用いることについての記述はない。
【0016】
また、特許文献3記載の制御方式では、半径方向の完成寸法に応じて露光条件を変更している。この制御方式は、完成寸法の半径方向の分布が一定の場合に有効である。しかし、実際には、完成寸法は被エッチング膜厚の分布状況やエッチングプロセスの変動により逐次変化しており、このため、精度良く完成寸法を制御することができない。
【0017】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ウエハ面内の膜厚分布およびエッチングプロセス変動に応じた任意の方向と位置における寸法のバラツキを制御できるように露光条件を決定することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、半導体デバイスの回路パターンを半導体ウエハ上に形成するために、被エッチング膜およびレジスト膜が積層された前記半導体ウエハに対して、少なくとも1つのショットを有するエリア単位で行われる露光処理の露光条件を決定する、半導体デバイス製造における露光条件の決定方法であって、半導体ウエハ上に形成された被エッチング膜のパターン寸法である完成寸法のエリア毎の測定値分布に基づいて、エリア毎に露光条件を決定する。半導体デバイスの製造工程においてn番目に投入される半導体ウエハの任意エリア(対象エリアと呼ぶ)に対する露光条件を、次のようにして決定する。
【0019】
先ず、レジスト膜厚および被エッチング膜厚とレジスト膜のパターン寸法であるレジスト寸法との関係式(第1の関係式と呼ぶ)と、被エッチング膜厚と被エッチング膜のパターン寸法である完成寸法およびレジスト寸法の差分である寸法シフト量との関係式(第2の関係式と呼ぶ)、n番目の半導体ウエハの対象エリアのレジスト膜厚および被エッチング膜厚の測定値と、n−1番目以前の半導体ウエハの前記対象エリアに形成されたレジスト寸法の測定値より求めた、レジスト寸法の半導体ウエハ間における変動量であるレジスト寸法変動量と、前記n−1番目以前の半導体ウエハの前記対象エリアにおけるレジスト寸法の測定値および完成寸法の測定値より求めた、寸法シフト量の半導体ウエハ間における変動量である寸法シフト変動量と、を用いて、前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアでの完成寸法を所望の寸法とするためのレジスト寸法を求める。
【0020】
それから、レジスト寸法と露光条件との関係に従って、求めたレジスト寸法から前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアでの露光条件を決定する。
【0021】
より具体的には、次のようにして、前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアに対する露光条件を決定する。
【0022】
先ず、半導体デバイスの製造工程においてn−1番目の半導体ウエハに対して、次の処理を行う。
【0023】
(1)レジスト寸法変動量推定ステップ
成膜処理により前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に生成された前記被エッチング膜の膜厚測定値と、塗布処理により前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に生成された前記レジスト膜の膜厚測定値と、露光処理により前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に形成された前記レジスト膜パターンのレジスト寸法測定値と、を取得する。次に、前記第1の関係式に従い、レジスト膜厚測定値、被エッチング膜厚測定値におけるレジスト寸法測定値から、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚におけるレジスト寸法換算値を算出する。そして、このレジスト寸法換算値と以前に算出したn−2番目以前の半導体ウエハの前記対象エリアにおけるレジスト寸法換算値とを用いて、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚における半導体ウエハ間のレジスト寸法変動量を算出する。
【0024】
(2)寸法シフト変動量推定ステップ
成膜処理により前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に生成された前記被エッチング膜の膜厚測定値と、エッチング処理により前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に形成された前記被エッチング膜パターンの完成寸法測定値と、を取得する。次に、この完成寸法測定値と前記レジスト寸法変動量推定ステップで測定した前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリアにおけるレジスト寸法測定値とを用いて、被エッチング膜厚測定値における寸法シフト量を算出する。次に、前記第2の関係式に従い、被エッチング膜厚測定値における寸法シフト量から、基準被エッチング膜厚における寸法シフト量換算値を算出する。そして、この寸法シフト量換算値と以前に算出したn−2番目以前の半導体ウエハの前記対象エリアにおける寸法シフト量換算値とを用いて、基準被エッチング膜厚における半導体ウエハ間の寸法シフト変動量を算出する。
【0025】
次に、前記n番目の半導体ウエハに対して、次の処理を行う。
【0026】
(3)膜厚測定値取得ステップ
成膜処理により前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に生成された前記被エッチング膜の膜厚測定値を取得する。また、塗布処理により前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に生成された前記レジスト膜の膜厚測定値を取得する。
【0027】
(4)露光条件決定ステップ
前記第1の関係式に従い、前記レジスト寸法変動量推定ステップで算出した前記基準レジスト膜厚、前記基準被エッチング膜厚におけるレジスト寸法変動量を、前記膜厚測定ステップで取得した前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアにおける前記レジスト膜厚、前記被エッチング膜厚でのレジスト寸法変動量に変換する。また、前記第2の関係式に従い、前記寸法シフト変動量推定ステップで算出した前記基準被エッチング膜厚における寸法シフト変動量を、前記膜厚測定ステップで取得した前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアにおける前記被エッチング膜厚での寸法シフト変動量に変換する。そして、変換したレジスト寸法変動量および寸法シフト変動量を用いて、前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアでの完成寸法を所望の寸法とするためのレジスト寸法を求める。それから、予め設定されたレジスト寸法と露光条件との関係に従って、求めたレジスト寸法から前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアでの露光条件を決定する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【0029】
まず、半導体デバイスの製造工程と本発明の一実施形態による露光条件決定支援処理との関係について説明する。
【0030】
図1は、半導体デバイスの製造工程と本発明の一実施形態による露光条件決定支援処理との関係を説明するための図である。この図を用いて、投入順番上n番目のウエハが半導体デバイスの製造工程へ投入される場合を例にとり、両者の関係を説明する。
【0031】
まず、半導体デバイスの製造工程では、n番目のウエハ上に被エッチング膜を形成する成膜工程が行われる(S10)。なお、半導体デバイス構造によっては、被エッチング膜は1層ではなく、多層となることもある。一方、露光条件決定支援処理では、n番目のウエハ上に形成された被エッチング膜の膜厚を、ウエハを複数に分割するエリア毎に測定し、データベースに登録する(S21)。ここで、各エリアは、少なくとも1つのショットが含まれるように予め設定されているものとする。なお、被エッチング膜が多層である場合は、n番目のウエハ上に形成された被エッチング膜の膜厚を、各エリアにおいて層毎に測定し、データベースに登録する。
【0032】
次に、半導体デバイスの製造工程では、塗布処理S111、露光処理S112および現像処理S113を有するホトリソグラフィ工程11が行われる。先ず、塗布処理S111では、被エッチング膜が形成されたウエハ上にレジスト膜が塗布される。この際、レジスト膜の下層に反射防止膜を塗布する場合もある。一方、露光条件決定処理では、n番目のウエハ上に形成されたレジスト膜の膜厚をエリア毎に測定し、データベースに登録する(S22)。ただし、レジスト膜のウエハ面内の膜厚分布変動が十分に安定している場合、S22の処理は省略してもよい。この場合、各エリアにおけるレジスト膜厚の理想値を、データベースに予め登録しておく。
【0033】
次に、露光条件決定支援処理では、n番目のウエハの各エリアの露光条件を決定し、データベースに登録する(S23)。具体的には、エリア毎に、次の処理を行って対象エリアの露光条件を決定する。
【0034】
先ず、S21でデータベースに登録したn番目のウエハの対象エリアにおける被エッチング膜厚測定値を、当該データベースから読み出す。また、S22でデータベースに登録したn番目のウエハの対象エリアにおけるレジスト膜厚測定値あるいは理想値を、当該データベースから読み出す。さらに、後述するS24でデータベースに登録した、対象エリアにおけるウエハ間のレジスト寸法変動量(基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚、基準露光条件(露光量、フォーカス補正量)におけるレジスト寸法変動量)を、当該データベースから読み出す。さらにまた、後述するS24でデータベースに登録した、対象エリアにおけるウエハ間の寸法シフト変動量(基準被エッチング膜厚における寸法シフト変動量)を、当該データベースから読み出す。
【0035】
次に、予め設定されているレジスト膜厚および被エッチング膜厚とレジスト寸法との関係式(第1の関係式:図18(A)参照)に従い、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚および基準露光条件におけるレジスト寸法変動量を、n番目のウエハの対象エリアでのレジスト膜厚測定値あるいは理想値、被エッチング膜厚測定値、および、基準露光条件におけるレジスト寸法変動量(レジスト寸法変動量変換値)に変換する。
【0036】
次に、予め設定されている被エッチング膜厚と寸法シフト量との関係式(第2の関係式:図18(B)参照)に従い、基準被エッチング膜厚における寸法シフト変動量を、n番目のウエハの対象エリアでの被エッチング膜厚測定値における寸法シフト変動量(寸法シフト変動量変換値)に変換する。
【0037】
次に、レジスト寸法変動量変換値および寸法シフト変動量変換値を用いて、n番目のウエハの対象エリアでの完成寸法(被エッチング膜のパターン寸法)を、所望の寸法とするためのレジスト寸法(基準露光条件におけるレジスト寸法)を求める。それから、予め設定されているレジスト寸法と露光条件との関係式(第3の関係式:図17参照)に従い、求めたレジスト寸法からn番目のウエハの対象エリアでの露光条件を決定する。
【0038】
なお、図17ではレジスト寸法と露光条件との関係式を示しているが、実際にはフォーカス固定値としているため、関係式は露光量とレジスト寸法との一次式となります。そして、この一次式から所望のレジスト寸法とする露光量を算出している。
【0039】
さて、以上のようにして、n番目のウエハの各エリアの露光条件が決定されたならば、半導体デバイスの製造工程において露光処理S112が行われ、n番目のウエハのエリア各々が自身に対応する露光条件に従って露光される。それから、現像処理S113が行われ、n番目のウエハのエリア各々にレジストパターンが形成される。一方、露光条件決定支援処理では、n番目のウエハ上に形成されたレジストパターンのレジスト寸法をエリア毎に測定する。次に、前記第1の関係式に従い、n番目のウエハの各エリアについて、レジスト膜厚測定値あるいは理想値、被エッチング膜厚測定値、および、採用された露光条件下におけるレジスト寸法測定値を、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚、および、採用された露光条件下におけるレジスト寸法に変換し、さらに、前記第3の関係式に従い、このレジスト寸法を、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚、および、基準露光条件下におけるレジスト寸法換算値に変換する。それから、データベースに登録する。そして、このレジスト寸法換算値とデータベースに登録しておいたn−1番目以前のウエハの各エリアにおけるレジスト寸法換算値とを用いて、これら換算値の増減傾向から、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚、および、基準露光条件下における各エリアの半導体ウエハ間のレジスト寸法変動量を算出し、データベースに登録されている各エリアのレジスト寸法変動量を更新する(S24)。このレジスト寸法変動量は、レジスト膜厚、被エッチング膜厚、および、露光条件の変動によるレジスト寸法の変動成分が除去された、製造プロセスまたは露光装置の経時的な変動成分である。
【0040】
次に、半導体デバイスの製造工程では、エッチング処理S121およびレジスト除去処理S122を有するエッチング工程12が行われる。まず、エッチング処理S121では、n番目のウエハ上に形成されたレジストパターンをマスクにエッチングを行い、n番目のウエハ上に被エッチング膜のパターンを形成する。次のレジスト除去処理S122ではn番目のウエハ上のレジストが除去される。
【0041】
一方、露光条件決定支援処理では、n番目のウエハ上に形成された被エッチング膜のパターンの完成寸法をエリア毎に測定し、n番目のウエハのエリア各々について、完成寸法測定値およびレジスト寸法測定値の差分である寸法シフト量を算出する。次に、前記第2の関係式に従い、n番目のウエハのエリア各々について、被エッチング膜厚測定値における寸法シフト量を、基準被エッチング膜厚における寸法シフト量換算値に変換し、データベースに登録する。そして、この寸法シフト量換算値とデータベースに登録しておいたn−1番目以前のウエハの各エリアにおける寸法シフト量換算値とを用いて、これら換算値の増減傾向から、基準被エッチング膜厚における各エリアの半導体ウエハ間の寸法シフト変動量を算出し、データベースに登録されている各エリアの寸法シフト変動量を更新する(S25)。この寸法シフト変動量は、被エッチング膜厚の変動による寸法シフトの変動成分が除去された、製造プロセスまたはエッチング装置の経時的な変動成分である。
【0042】
なお、被エッチング膜が多層の場合、複数回に分けてエッチング工程S12が行われる場合がある。この場合、エッチング工程毎にS25の処理を実施する。
【0043】
次に、上記の露光条件決定支援処理を実施する露光条件決定支援システムについて説明する。
【0044】
図2は、露光条件決定支援システムの概略構成図である。図示するように、本実施形態の露光条件決定支援システムは、露光条件を決定する露光条件決定支援装置1と、ユーザ端末21〜23と、を有する。
【0045】
ユーザ端末21〜23は、半導体デバイス製造工程で得られた測定値を露光条件決定支援装置1に送信したり、露光条件決定支援装置1で決定された露光条件を表示したりするのに用いられる。本実施形態では、成膜工程S10、ホトリソグラフィ工程S11およびエッチング工程S12のそれぞれに対応してユーザ端末21〜23を設けている。しかし、ユーザ端末は、少なくとも1つ設けられていればよい。
【0046】
露光条件決定支援装置1は、入出力部11と、記憶部12と、演算部13とを有する。入出力部11は、ユーザ端末21〜23とデータの入出力を行う。
【0047】
記憶部12は、入出力部11を介してユーザ端末21〜23より受け取った測定値や、演算部13で算出された算出値などを記憶する。図示するように、工程管理DB(データベース)部121と、測定値DB部122と、採用露光条件DB部123と、仕様・特性DB部124と、演算値DB部125と、を有する。
【0048】
工程管理DB部121は、半導体デバイスの品種およびロット毎に、そのロットで使用された露光装置およびエッチング装置を管理するために用いられる。図3は、工程管理DB部121の登録内容例を示す図である。図示するように、レコードの管理番号を登録するためのフィールド1211と、半導体デバイスの品種を登録するためのフィールド1212と、ロットを識別するロット番号を登録するためのフィールド1213と、当該ロットで使用された露光装置の識別情報を登録するためのフィールド1214と、当該ロットで使用されたエッチング装置の識別情報を登録するためのフィールド1215とを備えて、1つのレコード1210が形成される。なお、実際の半導体デバイス製造工程では、複数の露光装置を用いて露光処理S112が行われ、複数のエッチング装置を用いてエッチング処理S121が行われる。本実施形態では、同じ品種の半導体デバイスならば、同じロットに含まれる複数のウエハに対し、同じ露光装置、エッチング装置が用いられて露光処理S112、エッチング処理S121が行われることを想定している。つまり、本実施形態では、半導体デバイスの品種およびロットにより、露光装置およびエッチング装置の組み合わせが特定される。
【0049】
なお、実際には、1つの品種につき、複数回、露光およびエッチング処理が行われる。このため、工程毎に、露光装置およびエッチング装置の組み合わせを特定する必要がある。
【0050】
測定値DB部122は、半導体デバイスの品種、ロット、ウエハおよびエリアの組み合わせ毎に、半導体デバイス製造工程で得られた測定値(レジスト膜厚測定値、被エッチング膜厚測定値、レジスト寸法、完成寸法)を管理するために用いられる。図4は、測定値DB部122の登録内容例を示す図である。図示するように、レコードの管理番号を登録するためのフィールド1221と、半導体デバイスの品種を登録するためのフィールド1222と、ロット番号を登録するためのフィールド1223と、ウエハを識別するためのウエハ番号を登録するためのフィールド1224と、エリアを識別するためのエリア番号を登録するためのフィールド1225と、被エッチング膜厚測定値を登録するためのフィールド1226と、レジスト膜厚測定値を登録するためのフィールド1227と、レジスト寸法測定値を登録するためのフィールド1228と、完成寸法測定値を登録するためのフィールド1229とを備え、1つのレコード1220が形成される。
【0051】
採用露光条件DB部123は、半導体デバイスの品種、ロット、ウエハおよびエリアの組み合わせ毎に、露光処理S112で採用された露光装置の露光条件を管理するために用いられる。図5は、採用露光条件DB部123の登録内容例を示す図である。図示するように、レコードの管理番号を登録するためのフィールド1231と、半導体デバイスの品種を登録するためのフィールド1232と、ロット番号を登録するためのフィールド1233と、ウエハ番号を登録するためのフィールド1234と、エリア番号を登録するためのフィールド1235と、露光処理S112で採用された露光条件を登録するためのフィールド1236とを備えて、1つのレコード1230が形成される。
【0052】
仕様・特性DB部124には、半導体デバイスの製品仕様、および、演算部13での各種演算に使用する基準値、関係式が登録されている。図6は、仕様・特性DB部124の登録内容例を示す図である。図示するように、仕様・特性DB部124は、仕様管理テーブル1241と、基準値・関係式管理テーブル1242とを有する。仕様管理テーブル1241には、半導体デバイスの品種12411および完成寸法の規格値1242が対応付けられて登録される。基準値・関係式管理テーブル1242には、基準被エッチング膜厚1241、基準レジスト膜厚1242、基準露光条件1243、レジスト膜厚および被エッチング膜厚とレジスト寸法との関係を示す第1の関係式(図18(A)参照)1244、被エッチング膜厚と寸法シフト量との関係を示す第2の関係式(図18(B)参照)1245、および、レジスト寸法と露光量およびフォーカス補正量との関係を示す第3の関係式(図17参照)1246が、登録されている。
【0053】
演算値DB部125は、半導体デバイスの品種、ロット、ウエハおよびエリアの組み合わせ毎に、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚および基準露光条件下におけるレジスト寸法換算値と、基準被エッチング膜厚における寸法シフト量換算値とを管理する。また、演算値DB部125は、半導体デバイスの品種、ロットおよびエリアの組み合わせ毎に、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚および基準露光条件下におけるレジスト寸法変動量と、基準被エッチング膜厚における寸法シフト変動量とを管理する。図7は、演算値DB部125の登録内容例を示す図である。図示するように、演算値DB部125は、換算値管理テーブル1251と、基準値・関係式管理テーブル1242とを有する。換算値管理テーブル1251には、レコードの管理番号を登録するためのフィールド12511と、半導体デバイスの品種を登録するためのフィールド12512と、ロット番号を登録するためのフィールド12513と、ウエハ番号を登録するためのフィールド12514と、エリア番号を登録するためのフィールド12515と、レジスト寸法換算値を登録するためのフィールド12516と、寸法シフト量換算値を登録するためのフィールド12517と、を備えるレコード12510が登録される。また、変動量管理テーブル1252には、レコードの管理番号を登録するためのフィールド12521と、半導体デバイスの品種を登録するためのフィールド12522と、ロット番号を登録するためのフィールド12523と、エリア番号を登録するためのフィールド12524と、レジスト寸法変動量を登録するためのフィールド12525と、寸法シフト変動量を登録するためのフィールド12526と、を備えるレコード12520が登録される。
【0054】
図2に戻って説明を続ける。演算部13は、露光条件決定部131と、レジスト寸法変動量算出部132と、寸法シフト変動量算出部133と、を有する。
【0055】
露光条件決定部131は、露光対象ウエハの各エリアの露光条件を決定し、決定内容に従って採用露光条件DB部123を更新する。レジスト寸法変動量算出部132は、半導体デバイスの品種、ロットおよびエリアの組み合わせ毎に、ウエハ間のレジスト寸法変動量を算出し、算出結果に従って演算値DB部125を更新する。そして、寸法シフト変動量算出部133は、半導体デバイスの品種、ロットおよびエリアの組み合わせ毎に、ウエハ間の寸法シフト変動量を算出し、算出結果に従って演算値DB部125を更新する。
【0056】
上記構成の露光条件決定支援装置1は、例えば図8に示すような、CPU901と、メモリ902と、HDD等の外部記憶装置903と、CD−ROMやDVD−ROMやICカードなどの記憶媒体からデータを読み取る読取装置904と、キーボードやマウスなどの入力装置906と、モニタやプリンタなどの出力装置907と、ネットワークに接続するための通信装置908と、これらの各装置を接続するバス909と、を備えた一般的なコンピュータシステムにおいて、CPU901がメモリ902上にロードされたプログラムを実行することで実現できる。このプログラムは、読取装置904を介して記憶媒体から、あるいは、通信装置908を介してネットワーク3から、外部記憶装置903にダウンロードされ、それから、メモリ902上にロードされてCPU901により実行されるようにしてもよい。あるいは、外部記憶装置903を経由せずに、メモリ902上に直接ロードされ、CPU901により実行されるようにしてもよい。なお、この場合において、記憶部12には、メモリ902や外部記憶装置903が利用される。また、入出力部11は、通信装置908が該当する。
【0057】
また、ユーザ端末21〜23も、露光条件決定支援装置1と同様、一般的なコンピュータシステムを用いて実現できる。
【0058】
次に、露光条件決定支援システムの動作について説明する。
【0059】
先ず、図1の被エッチング膜厚測定・登録処理S21における動作について説明する。図9は、図1のS21における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。このフローは、例えば、露光条件決定支援装置1が、成膜工程S10の施設に配置されたユーザ端末21を介してユーザより、被エッチング膜厚測定値の登録指示を受け付けることで開始される。
【0060】
露光条件決定支援装置1において、入出力部11は、例えばユーザ端末21を介してユーザより、成膜工程S10によりウエハ上に形成された被エッチング膜の膜厚測定値(被エッチング膜厚は既存の膜厚測定装置を用いて行うことができる)を、このウエハから製造する半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号および測定箇所のエリア番号と共に、受け付ける(S3001)。
【0061】
次に、入出力部11は、工程管理DB部121に、受け付けた品種、ロット番号を持つレコード1210が登録されているか否かを調べる。登録されている場合(S3002でYes)は、S3004に移行する。一方、登録されていない場合(S3002でNo)、入出力部11は、工程管理DB部121に、ユニークな管理番号が付与された新規レコード1210を追加し、このレコード1210のフィールド1212、1213に、受け付けた品種、ロット番号を登録する(S3003)。それから、S3004に移行する。
【0062】
次に、S3004において、入出力部11は、測定値DB部122に、ユニークな管理番号が付与された新規レコード1220を追加し、このレコード1220のフィールド1222、1223、1224、1225に、受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号、エリア番号を登録する。また、フィールド1226に、受け付けた被エッチング膜厚測定値を登録する。
【0063】
次に、図1のレジスト膜厚測定・登録処理S22における動作について説明する。図10は、図1のS22における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。このフローは、例えば、露光条件決定支援装置1が、ホトリソグラフィ工程S11の施設に配置されたユーザ端末22を介してユーザより、レジスト膜厚測定値の登録指示を受け付けることで開始される。
【0064】
露光条件決定支援装置1において、入出力部11は、例えばユーザ端末22を介してユーザより、塗布処理S111によりウエハの被エッチング膜上に形成されたレジスト膜の膜厚測定値(レジスト膜厚は既存の膜厚測定装置を用いて行うことができる)を、このウエハから製造する半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号および測定箇所のエリア番号と共に、受け付ける(S4001)。
【0065】
次に、入出力部11は、測定値DB部122から、受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号を持つレコード1220を検索する(S4002)。そして、検出したレコード1220のフィールド1227に、受け付けたレジスト膜厚測定値を登録する(S4003)。
【0066】
次に、図1の露光条件決定処理S23における動作について説明する。図11は、図1のS23における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。このフローは、例えば、露光条件決定支援装置1が、ホトリソグラフィ工程S11の施設に配置されたユーザ端末22を介してユーザより、露光条件の提示指示を受け付けることで開始される。
【0067】
まず、露光条件決定支援装置1において、入出力部11は、例えば図12に示すような対話画面をユーザ端末22に表示させ、当該ユーザ端末22のユーザより、半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号および露光対象のエリア番号を受け付ける(S5001)。なお、図12に示す対話画面は、半導体デバイスの品種を入力するための入力欄921と、ロット番号を入力するための入力欄922と、ウエハ番号を入力するための入力欄923と、エリア番号を指定するため指定欄924と、を有している。指定欄924には、ウエハ上に各エリア925がが表示されており、ユーザはカーソル920の操作により所望のエリア925を選択することで、エリア番号を指定することができる。
【0068】
次に、入出力部11は、受け付けた半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号を露光条件決定部131に通知する。これを受けて、露光条件決定部131は、測定値DB部122から、受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号を持つレコード1220を検索する(S5002)。そして、検出したレコード1220のフィールド1226、1227に登録されている被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値を読み出す(S5003)。例えば、品種「AAA」、ロット番号「001」、ウエハ番号「003」、エリア番号「002」が通知された場合、図4に示す例では、被エッチング膜厚測定値「1.0」、レジスト膜厚測定値「1.0」が読み出される。なお、フィールド1227にレジスト膜厚測定値が登録されていない場合は、記憶部12に予め登録されているレジスト膜厚理想値を読み出す。
【0069】
次に、露光条件決定部131は、変動量管理テーブル1252から、受け付けた品種、ロット番号およびエリア番号を持つレコード12520を検索する(S5004)。そして、検出したレコード12520のフィールド12525、12526に登録されているレジスト寸法変動量、寸法シフト変動量を読み出す(S5005)。例えば、品種「AAA」、ロット番号「001」、エリア番号「002」が通知された場合、図7に示す例では、レジスト寸法変動量「1.0」、寸法シフト変動量「2.0」が読み出される。
【0070】
次に、露光条件決定部131は、仕様管理テーブル1241から、受け付けた半導体デバイスの品種に対応付けられている完成寸法規格値を読み出すと共に、基準値・関係式管理テーブル1242から、基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚、第1、第2および第3関係式を読み出す(S5006)。例えば、品種「AAA」が通知された場合、図6に示す例では、完成寸法規格値「6.0」が読み出される。
【0071】
以上のようにして、被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値あるいは理想値、レジスト寸法変動量、寸法シフト変動量、完成寸法規格値、基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚、および、第1〜第3関係式を読み出したならば、露光条件決定部131は、第1関係式を用いて、基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚および基準露光条件下におけるレジスト寸法変動量から、被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値あるいは理想値および基準露光条件下におけるレジスト寸法変動量変換値を算出する(S5007)。
【0072】
具体的には、第1関係式に基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚を入力して、基準値下におけるレジスト寸法を求める。また、第1関係式に被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値あるいは理想値を入力して、測定値下におけるレジスト寸法を求める。それから、測定値下におけるレジスト寸法と基準値下におけるレジスト寸法との比率を、レジスト寸法変動量に乗算する。これにより、レジスト寸法変動量変換値を算出する。
【0073】
次に、露光条件決定部131は、第2関係式を用いて、基準被エッチング膜厚下における寸法シフト変動量から、被エッチング膜厚測定値下における寸法シフト変動量変換値を算出する(S5008)。
【0074】
具体的には、第2関係式に基準被エッチング膜厚を入力して、基準値下における寸法シフト量を求める。また、第2関係式に被エッチング膜厚測定値を入力して、測定値下における寸法シフト量を求める。それから、測定値下における寸法シフト量と基準値下における寸法シフト量との比率を、寸法シフト変動量に乗算する。これにより、寸法シフト変動量変換値を算出する。
【0075】
次に、露光条件決定部131は、以上のようにして算出したレジスト寸法変動量変換値および寸法シフト変動量変換値を用いて、S5001で受け付けた半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号により特定されるウエハのエリアでの完成寸法を、完成寸法規格値とするためのレジスト寸法(基準露光条件におけるレジスト寸法)を求める(S5009)。具体的には、完成寸法規格値から寸法シフト変動量変換値を引き算し、その結果にレジスト寸法変動量変換値を加算する。これにより、完成寸法規格値とするためのレジスト寸法を求める。
【0076】
次に、露光条件決定部131は、第3関係式を用いて、S5009で算出したレジスト寸法を実現するために要求される露光条件(露光量、フォーカス補正量)を算出する。それから、採用露光条件DB部123に、ユニークな管理番号が付与された新規レコード1230を追加し、このレコード1230のフィールド1232、1233、1234、1235に、受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号、エリア番号を登録する。また、フィールド1236に、算出した露光条件を登録する(S5010)。それから、露光条件決定部131は、算出した露光条件を、入出力部11を介してユーザ端末22に出力し、露光条件の提示指示を出したユーザに知らせる(S5011)。
【0077】
なお、露光条件を決定しようとしているウエハが対象ロット内で最初のウエハである場合、その時点では、露光条件の決定に必要なデータが変動量管理テーブル1252に登録されていない。そこで、この場合は、S5002〜S5009は行わない。また、S5010において、新たに追加したレコード1230のフィールド1236に、例えばユーザ端末22を介してユーザより受け付けた露光条件(初期条件)を登録する。
【0078】
次に、図1のレジスト寸法測定・登録、レジスト寸法変動量算出・登録処理S24における動作について説明する。図13は、図1のS24における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。このフローは、例えば、露光条件決定支援装置1が、ホトリソグラフィ工程S11の施設に配置されたユーザ端末22を介してユーザより、レジスト寸法測定値の登録指示を受け付けることで開始される。
【0079】
まず、露光条件決定支援装置1において、入出力部11は、例えばユーザ端末22を介してユーザより、現像処理S113によりウエハ上に形成されたレジストパターンのレジスト寸法測定値(レジスト寸法は既存の寸法測定装置を用いて行うことができる)を、このウエハから製造する半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号および測定箇所のエリア番号と共に、受け付ける(S6001)。
【0080】
次に、入出力部11は、工程管理DB部121から、受け付けた品種、ロット番号を持つレコード1210を検索する。そして、検出したレコード1210のフィールド1214に露光装置の識別情報が登録されているか否かを調べる。登録されている場合(S6002でYes)は、S6004に移行する。一方、登録されていない場合(S6002でNo)、入出力部11は、例えばユーザ端末22を介してユーザより、現像対象のロットを処理した露光装置の識別情報を受け付ける。そして、受け付けた露光装置の識別情報を、S6002で検出したレコード1210のフィールド1214に登録する(S6003)。それから、S6004に移行する。
【0081】
次に、S6004において、入出力部11は、測定値DB部122から、S6001で受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号を持つレコード1220を検索する。そして、検出したレコード1220のフィールド1228に、S6001で受け付けたレジスト寸法測定値を登録する。
【0082】
次に、入出力部11は、S6001で受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号、エリア番号およびレジスト寸法測定値を、レジスト寸法変動量算出部132に通知してレジスト寸法変動量の算出を指示する。これを受けて、レジスト寸法変動量算出部132は、先ず、基準値・関係式管理テーブル1242から各基準値・関係式(基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚、基準露光条件、第1関係式、第3関係式)を読み出す。また、採用露光条件DB123から、S6001で受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号を持つレコード1230を特定し、特定したレコード1230のフィールド1236に登録されている採用露光条件を読み出す(S6005)。
【0083】
次に、レジスト寸法変動量算出部132は、S6004で検出したレコード1220の登録内容、および、S6005で読み出した各種情報に基づいて、被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値および採用露光条件下におけるレジスト寸法測定値を、基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚および基準露光条件下におけるレジスト寸法換算値に変換する(S6006)。具体的には、第1関係式を用いて、被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値の場合のレジスト寸法と、基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚の場合のレジスト寸法とを算出する。そして、両者の比率を、レコード1220に登録されているレジスト寸法測定値に乗算することで、基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚および採用露光条件下におけるレジスト寸法換算中間値を算出する。さらに、第3関係式を用いて、採用露光条件の場合のレジスト寸法と、基準露光条件の場合のレジスト寸法とを算出する。そして、両者の比率を、レジスト寸法換算中間値に乗算することで、基準被エッチング膜厚、基準レジスト膜厚および基準露光条件下におけるレジスト寸法換算値を算出する。
【0084】
次に、レジスト寸法変動量算出部132は、換算値管理テーブル1251に、ユニークな管理番号が付与された新規レコード12510を追加し、このレコード12510のフィールド12512、12513、12514、12515に、S6001で受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号、エリア番号を登録する。また、フィールド12516に、S6006で算出したレジスト寸法換算値を登録する(S6008)。
【0085】
次に、レジスト寸法変動量算出部132は、ウエハ間におけるレジスト寸法変動量(推定値)を算出する(S6009)。具体的には、換算値管理テーブル1251から、S6001で受け付けた品種、ロット番号およびエリア番号を持つ各レコード12510を抽出する。そして、抽出した各レコード12510に登録されているレジスト寸法換算値を、各レコード12510のウエハ番号順に並べて、ウエハ間におけるレジスト寸法換算値の変動量の増減傾向(傾き)を検出する。そして、この増減傾向と、最新のウエハ番号(n番目のウエハ)および最新より1つ前のウエハ番号(n−1番目のウエハ)間におけるレジスト寸法変動量とを用いて、最新のウエハ番号と最新のウエハ番号より1つ後のウエハ番号(n+1番目のウエハ)との間におけるレジスト寸法変動量を算出する。
【0086】
なお、レジスト寸法変動量の算出は、抽出した各レコード12510に登録されているレジスト寸法換算値を指数重み付け平均することで算出することもできる。この場合、算術平均や線形重み付け平均など、レジスト寸法換算値の時系列変動の形態に応じて算出式を変えてもよい。レジスト寸法換算値に異常が存在する場合に、この異常値を使用しないようにするために、所定の範囲内に存在しないレジスト寸法換算値を算出式への入力値から除外するとよい。
【0087】
それから、レジスト寸法変動量算出部132は、変動量管理テーブル12520から、S6001で受け付けた品種、ロット番号およびエリア番号を持つレコード12520を検索する。そして、検出したレコード12520のフィールド12525に登録されているレジスト寸法変動量を、S6009で算出したレジスト寸法変動量に更新する(S6010)。例えば、品種「AAA」、ロット番号「001」、エリア番号「002」を受け付けている場合、図7に示す例では、レジスト寸法変動量「1.0」が、新たに算出されたレジスト寸法変動量に更新される。
【0088】
次に、図1の完成寸法測定・登録、寸法シフト変動量算出・登録処理S25における動作について説明する。図14は、図1のS25における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。このフローは、例えば、露光条件決定支援装置1が、エッチング工程S12の施設に配置されたユーザ端末23を介してユーザより、完成寸法測定値の登録指示を受け付けることで開始される。
【0089】
まず、露光条件決定支援装置1において、入出力部11は、例えばユーザ端末23を介してユーザより、レジスト除去処理S122によりウエハ上に現れた被エッチング膜のパターンの完成寸法測定値(完成寸法は既存の寸法測定装置を用いて行うことができる)を、このウエハから製造する半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号および測定箇所のエリア番号と共に、受け付ける(S7001)。
【0090】
次に、入出力部11は、工程管理DB部121から、受け付けた品種、ロット番号を持つレコード1210を検索する。そして、検出したレコード1210のフィールド1214にエッチング装置の識別情報が登録されているか否かを調べる。登録されている場合(S7002でYes)は、S7004に移行する。一方、登録されていない場合(S7002でNo)、入出力部11は、例えばユーザ端末23を介してユーザより、レジスト除去対象のロットを処理したエッチング装置の識別情報を受け付ける。そして、受け付けたエッチング装置の識別情報を、S7002で検出したレコード1210のフィールド1215に登録する(S7003)。それから、S7004に移行する。
【0091】
次に、S7004において、入出力部11は、測定値DB部122から、S7001で受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号を持つレコード1220を検索する。そして、検出したレコード1220のフィールド1229に、S7001で受け付けた完成寸法測定値を登録する。
【0092】
次に、入出力部11は、S7001で受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号、エリア番号および完成寸法測定値と、S7004で検出したレコード1220のフィールド1228に登録されているレジスト寸法測定値とを、寸法シフト変動量算出部133に通知して寸法シフト変動量の算出を指示する。これを受けて、寸法シフト変動量算出部133は、先ず、基準値・関係式管理テーブル1242から各基準値・関係式(基準被エッチング膜厚、第2関係式)を読み出す(S7005)。
【0093】
次に、寸法シフト変動量算出部133は、完成寸法測定値およびレジスト寸法測定値の差分を算出し、これを、被エッチング膜厚測定値における寸法シフト量測定値とする。それから、第2の関係式に従い、この被エッチング膜厚測定値における寸法シフト量測定値を、基準被エッチング膜厚における寸法シフト量換算値に変換する(S7006)。具体的には、第2関係式を用いて、被エッチング膜厚測定値の寸法シフト量と、基準被エッチング膜厚の場合の寸法シフト量とを算出する。そして、両者の比率を、寸法シフト量測定値に乗算することで、基準被エッチング膜厚下における寸法シフト量換算値を算出する。
【0094】
次に、寸法シフト量算出部133は、換算値管理テーブル1251からS7001で受け付けた品種、ロット番号、ウエハ番号、エリア番号を持つレコード12510を検索する。そして、検出したレコード12510のフィールド12517に、S7006で算出した寸法シフト量換算値を登録する(S7008)。
【0095】
次に、寸法シフト変動量算出部133は、ウエハ間における寸法シフト変動量(推定値)を算出する(S7009)。具体的には、換算値管理テーブル1251から、S7001で受け付けた品種、ロット番号およびエリア番号を持つ各レコード12510を抽出する。そして、抽出した各レコード12510に登録されている寸法シフト量換算値を、各レコード12510のウエハ番号順に並べて、ウエハ間における寸法シフト量換算値の変動量の増減傾向(傾き)を検出する。そして、この増減傾向と、最新のウエハ番号(n番目のウエハ)および最新より1つ前のウエハ番号(n−1番目のウエハ)間における寸法シフト量換算値の変動量とを用いて、最新のウエハ番号と最新のウエハ番号より1つ後のウエハ番号(n+1番目のウエハ)との間における寸法シフト変動量を算出する。
【0096】
なお、寸法シフト変動量の算出は、抽出した各レコード12510に登録されている寸法シフト量換算値を指数重み付け平均することで算出することもできる。この場合、算術平均や線形重み付け平均など、寸法シフト量換算値の時系列変動の形態に応じて算出式を変えてもよい。寸法シフト量換算値に異常が存在する場合に、この異常値を使用しないようにするために、所定の範囲内に存在しない寸法シフト量換算値を算出式への入力値から除外するとよい。
【0097】
それから、寸法シフト変動量算出部133は、変動量管理テーブル12520から、S7001で受け付けた品種、ロット番号およびエリア番号を持つレコード12520を検索する。そして、検出したレコード12520のフィールド12526に登録されている寸法シフト変動量を、S7009で算出した寸法シフト変動量に更新する(S7010)。例えば、品種「AAA」、ロット番号「001」、エリア番号「002」を受け付けている場合、図7に示す例では、レジスト寸法変動量「2.0」が、新たに算出されたレジスト寸法変動量に更新される。
【0098】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0099】
本実施形態によれば、半導体デバイスの品種、ロット(露光装置およびエッチング装置の組合せ)およびエリアの組合せ毎に、エリアへの露光条件および各種測定値(被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値、レジスト寸法測定値、寸法シフト量測定値)を管理している。そして、半導体デバイスの品種、ロットおよびエリアの組合せ毎に、新たなウエハの対象エリアへの露光条件を、当該ウエハの対象エリアにおける測定値(被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値)と、過去の露光条件および測定値を基に決定している。したがって、本実施形態によれば、先行作業を行わなくても、ウエハ面内の膜厚分布およびエッチングプロセス変動に応じた任意の方向と位置における寸法のバラツキを制御することができるように、露光条件を決定することができる。
【0100】
また、本実施形態では、レジスト膜厚および被エッチング膜厚の変動によるレジスト寸法の変動成分が除去されたレジスト寸法変動量、つまり、製造プロセスまたは露光装置の経時的な変動によるレジスト寸法変動量と、被エッチング膜厚の変動による寸法シフトの変動成分が除去された寸法シフト変動量、つまり、製造プロセスまたはエッチング装置の経時的な変動による寸法シフト変動量とを用いて、露光条件を決定するので、製造プロセスまたはエッチング装置の経時的な変動による寸法のバラツキをより精度よく制御することができるように、露光条件を決定することができる。
【0101】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0102】
例えば、上記の実施形態において、露光条件決定支援装置1を、半導体デバイス製造の各工程における実績データの蓄積、製造フローの管理、および、各工程への製造指示等を行う製造管理システムに、組み込むようにしてもよい。この場合、それぞれ複数設けられた露光装置、エッチング装置、膜厚測定装置および寸法測定装置を、ネットワークを介して、製造管理システムに接続し、ユーザ端末21〜23の代わりに膜厚測定装置、寸法測定装置から、被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値、レジスト寸法測定値、完成寸法測定値を、測定対象の半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号およびエリア番号と共に入手するようにしてもよい。そして、決定した露光条件を、製造管理システムから露光装置に送信するようにしてもよい。測定対象の半導体デバイスの品種、ロット番号およびウエハ番号は、例えばウエハに形成されているコードを測定装置から製造管理システムへ送信し、製造管理システムでこのコードから半導体デバイスの品種、ロット番号およびウエハ番号を特定することも可能である。
【0103】
また、それぞれ複数設けられた露光装置、エッチング装置、膜厚測定装置および寸法測定装置が製造管理システムに接続されるシステム構成を有する場合、露光条件決定支援装置1は、それぞれ複数設けられた露光装置、エッチング装置、膜厚測定装置および寸法測定装置のいずれかに組み込むようにしてもよい。
【0104】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ウエハ面内の膜厚分布およびエッチングプロセス変動に応じた任意の方向と位置における寸法のバラツキを制御できるように露光条件を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、半導体デバイスの製造工程と本発明の一実施形態による露光条件決定支援処理との関係を説明するための図である。
【図2】図2は、露光条件決定支援システムの概略構成図である。
【図3】図3は、工程管理DB部121の登録内容例を示す図である。
【図4】図4は、測定値DB部122の登録内容例を示す図である。
【図5】図5は、採用露光条件DB部123の登録内容例を示す図である。
【図6】図6は、仕様・特性DB部124の登録内容例を示す図である。
【図7】図7は、演算値DB部125の登録内容例を示す図である。
【図8】図8は、露光条件決定支援装置1のハードウエア構成例を示す図である。
【図9】図9は、図1のS21における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。
【図10】図10は、図1のS22における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。
【図11】図11は、図1のS23における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。
【図12】図12は、ユーザ端末22のユーザから、半導体デバイスの品種、ロット番号、ウエハ番号および露光対象のエリア番号を受け付けるための対話画面例を示す図である。
【図13】図13は、図1のS24における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。
【図14】図14は、図1のS25における露光条件決定支援システムの動作を説明するフロー図である。
【図15】図15は、ウエハ90上に成膜された被エッチング膜93に回路パターンを形成する方法を示す図である。
【図16】図16は、ホトリソグラフィ工程の露光処理で使用される縮小投影型露光装置の構成を示している。
【図17】図17は、縮小投影型露光装置の露光エネルギーおよびステージ84の縮小レンズ83光軸方向駆動によるフォーカス補正値と、ウエア85上に形成されるレジストパターンの寸法値との関係を示す図である。
【図18】図18(A)は、レジスト寸法Z1とレジスト膜厚X、被エッチング膜厚Yとの関係を説明するための図であり、図18(B)は、被エッチング膜厚Yと、寸法シフト量Zとの関係を説明するための図である。
【符号の説明】
1・・・露光条件決定支援装置、2・・・ユーザ端末、11・・・入出力部、12・・・記憶部、13・・・演算部、121・・・工程管理DB部、122・・・測定値DB部、123・・・採用露光条件DB部、124・・・仕様・特性DB部、125・・・演算値DB部、1241・・・仕様管理テーブル、1242・・・基準値・関係式管理テーブル、1251・・・換算値管理テーブル、1252・・・変動量管理テーブル
Claims (8)
- 半導体デバイスの回路パターンを半導体ウエハ上に形成するために、被エッチング膜およびレジスト膜が積層された前記半導体ウエハに対して、少なくとも1つのショットを有するエリア単位で行われる露光処理の露光条件を決定する、半導体デバイス製造における露光条件の決定方法であって、
半導体ウエハ上に形成された被エッチング膜のパターン寸法である完成寸法のエリア毎の測定値分布に基づいて、エリア毎に露光条件を決定すること
半導体デバイス製造における露光条件の決定方法。 - 請求項1記載の半導体デバイス製造における露光条件の決定方法であって、
レジスト膜厚および被エッチング膜厚とレジスト膜のパターン寸法であるレジスト寸法との関係式である第1の関係式と、被エッチング膜厚と完成寸法およびレジスト寸法の差分である寸法シフト量との関係式である第2の関係式と、n番目の半導体ウエハの対象エリアのレジスト膜厚および被エッチング膜厚の測定値と、n−1番目以前の半導体ウエハの前記対象エリアにおけるレジスト寸法の測定値より求めた、レジスト寸法の半導体ウエハ間における変動量であるレジスト寸法変動量と、前記n−1番目以前の半導体ウエハの前記対象エリアにおけるレジスト寸法の測定値および完成寸法の測定値より求めた、寸法シフト量の半導体ウエハ間における変動量である寸法シフト変動量と、を用いて、前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアでの完成寸法を所望の寸法とするためのレジスト寸法を求めるステップと、
レジスト寸法と露光条件との関係に従って、求めたレジスト寸法から前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアでの露光条件を決定するステップと、を有すること
を特徴とする半導体デバイス製造における露光条件の決定方法。 - 半導体デバイスの回路パターンを半導体ウエハ上に形成するために、被エッチング膜およびレジスト膜が積層された前記半導体ウエハに対して、少なくとも1つのショットを有するエリア単位で行われる露光処理の露光条件を決定する、半導体デバイス製造における露光条件の決定方法であって、
レジスト寸法変動量推定ステップと、寸法シフト変動量推定ステップと、膜厚測定値入手ステップと、露光条件決定ステップと、を有し、
前記レジスト寸法変動量推定ステップは、
n−1番目の半導体ウエハの対象エリア上に生成された前記被エッチング膜の膜厚測定値と、前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に生成された前記レジスト膜の膜厚測定値と、前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に形成された前記レジスト膜パターンのパターン寸法であるレジスト寸法測定値と、を取得する第1ステップと、
レジスト膜厚および被エッチング膜厚とレジスト寸法との関係式である第1の関係式に従い、レジスト膜厚測定値、被エッチング膜厚測定値におけるレジスト寸法測定値から、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚におけるレジスト寸法換算値を算出する第2ステップと、
算出したレジスト寸法換算値と以前に算出したn−2番目以前の半導体ウエハの前記対象エリアにおけるレジスト寸法換算値とを用いて、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚における半導体ウエハ間のレジスト寸法変動量を算出する第3ステップと、を有し、
前記寸法シフト変動量推定ステップは、
前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に生成された前記被エッチング膜の膜厚測定値と、前記n−1番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に形成された前記被エッチング膜パターンのパターン寸法である完成寸法測定値と、を取得する第4ステップと、
完成寸法測定値と前記レジスト寸法変動量推定ステップで取得したレジスト寸法測定値との差分である、被エッチング膜厚測定値における寸法シフト量を算出する第5ステップと、
被エッチング膜厚と寸法シフト量との関係式である第2の関係式に従い、被エッチング膜厚測定値における寸法シフト量から、基準被エッチング膜厚における寸法シフト量換算値を算出する第6ステップと、
寸法シフト量換算値と以前に算出したn−2番目以前の半導体ウエハの前記対象エリアにおける寸法シフト量換算値とを用いて、基準被エッチング膜厚における半導体ウエハ間の寸法シフト変動量を算出する第7ステップと、を有し、
前記膜厚測定値入手ステップは、
n番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に生成された前記被エッチング膜の膜厚測定値、および、前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリア上に生成された前記レジスト膜の膜厚測定値を取得し、
前記露光条件決定ステップは、
前記第1の関係式に従い、前記レジスト寸法変動量推定ステップで算出した前記基準レジスト膜厚、前記基準被エッチング膜厚におけるレジスト寸法変動量を、前記膜厚測定ステップで取得した前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアにおける前記レジスト膜厚測定値、前記被エッチング膜厚測定値でのレジスト寸法変動量に変換する第8ステップと、
前記第2の関係式に従い、前記寸法シフト変動量推定ステップで算出した前記基準被エッチング膜厚における寸法シフト変動量を、前記膜厚測定ステップで取得した前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアにおける前記被エッチング膜厚測定値での寸法シフト変動量に変換する第9ステップと、
変換したレジスト寸法変動量および寸法シフト変動量を用いて、前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアでの完成寸法を所望の寸法とするためのレジスト寸法を求める第10ステップと、
レジスト寸法と露光条件との関係式である第3関係式に従って、求めたレジスト寸法から前記n番目の半導体ウエハの前記対象エリアでの露光条件を決定する第11ステップと、を有すること
を特徴とする半導体デバイス製造における露光条件の決定方法。 - 請求項3記載の半導体デバイス製造における露光条件の決定方法であって、
前記第1ステップは、前記n−1番目の半導体ウエハの対象エリアに対する採用露光条件を、当該対象エリアに対する被エッチング膜厚測定値、レジスト膜厚測定値およびレジスト寸法測定値と共に入手し、
前記第2ステップは、前記第1関係式に従って算出した基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚および採用露光条件におけるレジスト寸法換算値を、前記第3関係式に従い、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚および基準露光条件におけるレジスト寸法換算値に変換し、
前記第3ステップは、変換したレジスト寸法換算値と以前に変換したn−2番目以前の半導体ウエハの前記対象エリアにおけるレジスト寸法換算値とを用いて、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚および基準露光条件における半導体ウエハ間のレジスト寸法変動量を算出すること
を特徴とする半導体デバイス製造における露光条件の決定方法。 - 半導体デバイスの回路パターンを半導体ウエハ上に形成するために、被エッチング膜およびレジスト膜が積層された前記半導体ウエハに対して、少なくとも1つのショットを有するエリア単位で行われる露光処理の露光条件を決定する、半導体デバイス製造における露光条件決定支援装置であって、
半導体ウエハ上に形成された被エッチング膜のパターン寸法である完成寸法のエリア毎の測定値分布を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている完成寸法のエリア毎の測定値分布に基づいて、エリア毎に露光条件を決定する演算部と、を有すること
を特徴とする半導体デバイス製造における露光条件決定支援装置。 - 請求項1記載の半導体デバイス製造における露光条件決定支援装置であって、
前記記憶部は、
レジスト膜厚および被エッチング膜厚とレジスト膜のパターン寸法であるレジスト寸法との関係式である第1の関係式、および、被エッチング膜厚と完成寸法およびレジスト寸法の差分である寸法シフト量との関係式である第2の関係式を記憶する特性情報記憶手段と、
半導体ウエハおよびエリアの組合せ毎に、レジスト寸法測定値、および、完成寸法測定値を記憶する測定値記憶手段と、
エリア毎に、レジスト寸法の半導体ウエハ間における変動量を示すレジスト寸法変動量、および、寸法シフト量の半導体ウエハ間における変動量を示すレジスト寸法変動量を記憶する変動量記憶手段と、を有し、
前記演算部は、
エリア毎に、前記測定値記憶手段に記憶されている複数の半導体ウエハのレジスト寸法の増減傾向からレジスト寸法変動量を算出し、前記変動量記憶手段に記憶するレジスト寸法変動量算出手段と、
エリア毎に、前記測定値記憶手段に記憶されている複数の半導体ウエハの完成寸法およびレジスト寸法の差分である寸法シフト量の増減傾向から寸法シフト変動量を算出し、前記変動量記憶手段に記憶する寸法シフト変動量算出手段と、
エリア毎に、前記変動量記憶手段に記憶されているレジスト寸法変動量および寸法シフト変動量を用いて、所望の完成寸法とするために要求されるレジスト寸法を算出し、予め設定されているレジスト寸法および露光条件の関係に従い、算出したレジスト寸法から露光条件を決定する露光条件決定手段と、を有すること
を特徴とする半導体デバイス製造における露光条件決定支援装置。 - 請求項6記載の半導体デバイス製造における露光条件決定支援装置であって、前記記憶部は、半導体ウエハおよびエリアの組合せ毎に、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚におけるレジスト寸法であるレジスト寸法換算値と、基準被エッチング膜厚における寸法シフト量である寸法シフト量換算値とを記憶する換算値記憶手段をさらに有し、
前記測定値記憶手段は、半導体ウエハおよびエリアの組合せ毎に、レジスト膜厚測定値、および、被エッチング膜厚測定値も記憶し、
前記レジスト寸法変動量算出手段は、任意エリアに対して、レジスト膜厚および被エッチング膜厚とレジスト寸法との関係式である第1の関係式に従い、n−1番目の半導体ウエハのレジスト膜厚測定値、被エッチング膜厚測定値におけるレジスト寸法測定値から、前記n−1番目の半導体ウエハの基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚におけるレジスト寸法換算値を算出し、前記換算値記憶手段に記憶すると共に、算出したレジスト寸法換算値と前記換算値記憶手段に記憶されているn−2番目以前の半導体ウエハの前記任意エリアにおけるレジスト寸法換算値とを用いて、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚における半導体ウエハ間のレジスト寸法変動量を算出し、
前記寸法シフト変動量算出手段は、前記任意エリアに対して、被エッチング膜厚と寸法シフト量との関係式である第2の関係式に従い、前記n−1番目の半導体ウエハの被エッチング膜厚測定値における寸法シフト量から、前記n−1番目の半導体ウエハの基準被エッチング膜厚における寸法シフト量換算値を算出し、前記換算値記憶手段に記憶すると共に、算出した寸法シフト量換算値と前記換算値記憶手段に記憶されているn−2番目以前の半導体ウエハの前記任意エリアにおける寸法シフト量換算値とを用いて、基準被エッチング膜厚における半導体ウエハ間の寸法シフト量変動量を算出し、
前記露光条件決定手段は、
前記第1の関係式に従い、前記基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚におけるレジスト寸法変動量を、n番目の半導体ウエハの前記任意エリアでのレジスト膜厚測定値、被エッチング膜厚測定値におけるレジスト寸法変動量に変換すると共に、前記第2の関係式に従い、前記基準被エッチング膜厚における寸法シフト変動量を、前記n番目の半導体ウエハの前記任意エリアでの被エッチング膜厚測定値における寸法シフト変動量に変換し、変換したレジスト寸法変動量および寸法シフト変動量を用いて、前記n番目の半導体ウエハの前記任意エリアでの完成寸法を所望の寸法とするためのレジスト寸法を求め、レジスト寸法と露光条件との関係式である第3関係式に従って、求めたレジスト寸法から前記n番目の半導体ウエハの前記任意エリアでの露光条件を決定すること
を特徴とする半導体デバイス製造における露光条件決定支援装置。 - 請求項7記載の半導体デバイス製造における露光条件決定支援装置であって、前記記憶部は、半導体ウエハおよびエリアの組合せ毎に、露光処理に採用された露光条件を記憶する露光条件記憶手段をさらに有し、
前記レジスト寸法変動量算出手段は、前記任意エリアについて、前記第1の関係式に従って算出した前記n−1番目の半導体ウエハの基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚および採用露光条件におけるレジスト寸法換算値を、前記第3関係式に従い、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚および基準露光条件におけるレジスト寸法換算値に変換してから、前記換算値記憶手段に記憶し、変換したレジスト寸法換算値と前記換算値記憶手段に記憶されている前記n−2番目以前の半導体ウエハのレジスト寸法換算値とを用いて、基準レジスト膜厚、基準被エッチング膜厚および基準露光条件における半導体ウエハ間のレジスト寸法変動量を算出すること
を特徴とする半導体デバイス製造における露光条件決定支援装置。
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