JP2004281118A - カラー陰極線管 - Google Patents
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Abstract
【課題】グラデーションを付けた波長選択吸収膜を設けたパネルの総合透過率の全面均一性を改善し、ボディカラーの色差を低減して表示画像の品位を向上する。
【解決手段】画面の中央部と周辺部とで肉厚が異なるティントガラスで形成されたパネルPNLの表面処理前の周辺部と中央部の透過率比が60%以下で、当該パネルPNLのボディーカラーが
中央部がL* =30〜40,a* =−8.5〜1.5 ,b* =−5〜5
周辺部がL* =13.5〜23.5 ,a* =−7.5〜2.5 ,b* =−6.5〜3.5
但し、色差Δa* b* ≦3であり、パネルPNLの外面に有する表面処理膜は中央部での膜厚が厚く、周辺部で薄い波長選択吸収膜FASと、波長選択吸収膜FASの上層に形成した帯電防止膜ASからなり、表面処理膜形成後のパネル周辺部での透過率比が60%以上、かつ表面処理膜の形成後の色差Δa* b* ≦形成前の色差Δa* b* とした。
【選択図】 図1
【解決手段】画面の中央部と周辺部とで肉厚が異なるティントガラスで形成されたパネルPNLの表面処理前の周辺部と中央部の透過率比が60%以下で、当該パネルPNLのボディーカラーが
中央部がL* =30〜40,a* =−8.5〜1.5 ,b* =−5〜5
周辺部がL* =13.5〜23.5 ,a* =−7.5〜2.5 ,b* =−6.5〜3.5
但し、色差Δa* b* ≦3であり、パネルPNLの外面に有する表面処理膜は中央部での膜厚が厚く、周辺部で薄い波長選択吸収膜FASと、波長選択吸収膜FASの上層に形成した帯電防止膜ASからなり、表面処理膜形成後のパネル周辺部での透過率比が60%以上、かつ表面処理膜の形成後の色差Δa* b* ≦形成前の色差Δa* b* とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー陰極線管に係り、特に画面となるパネル外面の等価曲率半径が内面のそれよりも大きいパネルを備えた、所謂フラットパネル型のカラー陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビ受像機の映像管やパソコン等のモニター管として、近年、フラットパネル型、あるいは平面パネル型と称するカラー陰極線管が広く採用されるようになった。フラットパネル型のカラー陰極線管は、その内面に蛍光体層を備えたパネルと、電子銃を収容したネック、およびパネルとネックとを連接するファンネルとで真空外囲器を構成している。パネルの内面には、一般に赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の蛍光体をモザイク状あるいはストライプ状に塗布してなる蛍光体層を有し、この蛍光体層に近接して色選択電極(ここでは、シャドウマスク、以下では色選択電極をシャドウマスクとして説明する)が配置されている。
【0003】
シャドウマスクはプレス成形した自立形状保持型であり、その周辺をマスクフレームに溶接し、パネルのスカート部内壁に植立したスタッドピンに懸架スプリングを介して懸架支持される。なお、マスクフレームの電子銃側には磁気シールドが取り付けられている。真空外囲器のネック−ファンネルの遷移領域には偏向ヨークが外装され、電子銃から出射する3本の変調された電子ビームを水平(X方向)と垂直(Y方向)に偏向することで、電子ビームを蛍光体層に2次元走査させて画像を再現する。
【0004】
この種のフラットパネル型のカラー陰極線管は、製造コスト、作り易さの点から、そのパネルの外面(画像形成面、画面、フェースなどとも称する)を大きな曲率半径(等価曲率半径)すなわちほぼ平坦とし、蛍光体層を形成する内面は外面から表示画面を見たときに表示画像のフラット感を損なわない程度で、ある比較的小さい曲率半径(同上)としている。
【0005】
例えば、画面の対角サイズが、公称29型のカラー陰極線管では、パネルの肉厚は中央部で12.5mm、周辺部で25mmとなっており、中央部と周辺部の肉厚の差が大きい。また、パネルを構成する材料すなわちパネル生地には、所謂ティントガラスを使用している。そのため、パネルの透過率は、中央部で51%、周辺部で28%と差が大きく、周辺部での輝度が中央部の50%程度となり、画像を表面したときの中央部−周辺部の輝度差が大である。
【0006】
これを改善する方法として、「特許文献1」に開示されたように、パネル外面に顔料あるいは染料などを用いた波長選択吸収膜を施し、波長の透過率に傾斜(グラデーション)を付与したものがある。しかし、波長選択吸収膜でグラデーションを付けると、動作をしていなときの画面の外観色(ボディカラー:蛍光体自身の色に因る)の着色(色の彩度)が強くなり、中央部−周辺部での色差が大きくなって色むらとして観察される、カラー陰極線管としての品位が低下する。なお、パネルの表面処理に関するその他の従来技術を開示したものとして、「特許文献2」、「特許文献3」、「特許文献4」、「特許文献5」などを挙げることができる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−101984号公報
【特許文献2】
特開2001−210260号公報
【特許文献3】
特開平3−254048号公報
【特許文献4】
特開2000−258625号公報
【特許文献5】
特開2001−66420号公報
【特許文献6】
特開平1−320742号公報。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
表面処理膜として顔料あるいは染料などを用いた波長選択吸収膜をパネル外面に施したものでは、該波長選択吸収膜を外面の全面で均一な膜厚とすることで色むらはあまり問題とならずにコントラストを高くすることができる。しかし、波長選択吸収膜の膜厚が厚くなるにつれ、ボディカラーの着色が強くなる。一方、透過率が高いパネル中央部で膜厚を厚くし、透過率が低い周辺部で薄膜としたグラデーションを付けた波長選択吸収膜で表面処理することでパネルの総合透過率と輝度の全面均一性を改善することができる。
【0009】
しかし、パネル外面にグラデーションを付けた波長選択吸収膜を塗布すると、膜厚が厚いパネル中央部の着色(彩度)が強く、周辺の着色が弱くなる。そのため、パネルの総合透過率と輝度の全面均一性を改善することができるが、ボディカラーに着目すると、その彩度の差による色むらが生じ、品位を低下させてしまう。また、「特許文献6」に開示されているように、複数の特定波長での透過率やその比によってボディカラーを規定したものでは、面内で膜厚が異なるとボディカラーが異なって、色むらとして見える。また、外光の種類が違うと、色むらが顕著になることがあった。これは、膜厚により各波長毎の透過率が微妙に違ってくることと、外光のスペクトルが異なるためである。
【0010】
本発明の目的は、グラデーションを付けた波長選択吸収膜を設けたパネルの総合透過率の全面均一性を改善し、ボディカラーの色差を低減して表示画像の品位を向上したカラー陰極線管を提供することにある。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明は、等色関数を考慮した色度で、知覚的均等色空間のL* a* b* 表色系を採用することで人間の目に感じる色を定量的に表現し、その範囲を規定することで膜厚が違ってもボディカラーをパネル全面で均一とした点に特徴を有する。波長選択吸収膜としては顔料や染料を用いることができる。本発明のカラー陰極線管の代表的な構成を記述すれば、次のとおりである。
【0012】
(1)表示品質を改善するための表面処理膜が施された外面がほぼ平坦で蛍光体層を有する内面に曲率をもつと共に画面の中央部と周辺部とで肉厚が異なるティントガラスで形成されたパネルを備え、
前記表面処理前の前記パネルの周辺部と中央部の透過率の比である周辺透過率比が60%以下で、当該パネルのボディーカラーが
中央部がL* =30〜40,a* =−8.5〜1.5 ,b* =−5〜5
周辺部がL* =13.5〜23.5 , a* =−7.5〜2.5 ,b* =−6.5〜3.5
但し、色差Δa* b* ≦3
であり、
前記パネルの外面に有する表面処理膜は、当該パネル中央部での膜厚が厚く、パネル周辺部での膜厚が薄い波長選択吸収膜と、前記波長選択吸収膜の上層に形成した帯電防止膜からなり、
前記表面処理膜形成後のパネル周辺部での透過率比が60%以上、かつ形成後の色差Δa* b* ≦形成前の色差Δa* b*
とした。
【0013】
(2)前記帯電防止膜は、波長550nmでの透過率をT(550)としたときにパネル中央部の最も膜厚が厚い部分での透過率が
70%≦T(550)≦90%であり、かつ
前記パネルへの外光からの入射光をD65標準光としたときの前記パネル中央部の最も膜厚が厚い部分での透過光の色度が
−1≦a* ≦2.5
−4≦b* ≦−0.5
であるグラデーションを有するものとした。
【0014】
パネル外面に、波長選択吸収膜を画面中央部での膜厚を厚く、周辺部での膜厚を薄くして設けることにより、高コントラスト化が実現され、総合透過率の全面均一性が改善される。また、画面中央部の波長選択吸収膜の透過率のT(550)を規定することでグラデーションの範囲を制御することで、ボディーカラーの全面均一性が改善される。
【0015】
以上記述した本発明の構成の作用および効果については、実施の形態の項で詳述するが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱することなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明にかかるカラー陰極線管の1実施例の説明図であり、図1(a)は断面図、図1(b)は図1(a)のA部分の拡大図を示す。図1中、参照符号PNLは本実施例のカラー陰極線管のパネルであり、このパネルPNLを構成するパネルガラスPGの開放端に一端を接合して漸次径小となり、他端にネックNCを有するファンネルFULで真空外囲器が形成されている。パネルPNLの断面構造の詳細は図1(b)に示した。
【0017】
また、パネルPNLを構成するパネルガラスPGの内面に有する蛍光体PPに近接して色選択電極であるシャドウマスクSMが装架されている。このシャドウマスクSMはマスクフレームFMに保持され、懸架機構でパネルのスカート内壁に取り付けられている。また、マスクフレームFMの電子銃側には、電子銃GNから出射して偏向ヨークDYで水平と垂直に辺個される電子ビームを外部磁界から遮蔽するシールドSDが取り付けられている。なお、GRはゲッター、MTは補正磁気装置、BLTは補強バンド、BKは取り付け用のブラケットである。
【0018】
図1(a)に示されたように、このパネルガラスPGの外面はほぼフラットであるが、内面は曲率をもつため中央部と周辺部とで肉厚が異なっている。その結果、中央部と周辺部で光が透過する程度すなわちパネル透過率(以下、単に透過率)が異なり、動作時の発光輝度に差が出る。表1にパネルのガラス生地(クリア、セミクリア、グレー、ティントの各ガラス生地)毎の画面中央部と周辺部の透過率とその比を示す。なお、表1は、そのパネルガラスの肉厚が中央部で12.5mm、周辺部で25.0mmとした場合の測定結果である。
【0019】
【表1】
【0020】
表1に示されたように、パネル透過率はティント生地の場合、画面中央で51.15%、周辺で28.69%であり、(周辺/中央)比は56%となる。そして、ティント生地を用いた公称29型フラットパネル型カラー陰極線管のパネル内面に蛍光面を形成し、ファンネルと電子銃を収容したネックを組み立てたカラー陰極線管で、その輝度を測定すると、周辺部の輝度は中央部の約50%程度になってしまう。
【0021】
補強バンドBLTや偏向ヨークDYおよび補正磁気装置MT等の外装を施して完成したカラー陰極線管のパネルガラスPGの外面に波長選択吸収性と導電性をもつ表面処理膜を形成する。この表面処理膜の構造は、図1(b)に示したように、パネルガラスPGの外面に(Filtered Anti Static Coating:FAS膜)FASと(Anti Static Coating :AS膜)ASの二層構造である。
【0022】
図2は波長選択吸収性と導電性をもつ表面処理膜の形成プロセスの説明図である。先ず、パネルガラスの外面を研磨し、洗浄して予熱処理を施す。このパネルガラスPGの外面に波長選択吸収性をもつ顔料微粒子と導電性をもつアンチモン含有酸化錫(ATO)微粒子およびバインダとしてシリカからなるFAS膜液をスプレー塗布し、乾燥する。更に、その上にATO微粒子とシリカからなるAS膜液をスピン塗布して2層膜とする。この2層膜を加熱処理により硬化させる。このプロセスにより、波長選択吸収性膜FAS膜と帯電防止膜AS膜を具備するカラー陰極線管を完成させる。
【0023】
次に、フラットパネル型のカラー陰極線管のパネルにおけるボディカラーの評価方法について説明する。図3はJIS Z8722で定義される45°照明−0°受光の条件を適用したボディカラーの評価系の説明図である。具体的には、カラー陰極線管のパネルPNLを垂直に立て、当該パネルPNLの測定点に対して斜め上45°方向に照明光源LAを配置し、パネルPNLの測定点に対して垂直な方向に測定カメラCMRを設置し、測定カメラCMRの出力に分光強度を測定する測定器ANZを接続する。そして、パネルPNLに照明光Lを入射させ、パネルPNLの外面からの反射光の分光強度を測定する。測定器ANZはGAMMA SCIENTIFIC社製のC−11を用い、測定カメラCMRの焦点はパネルPNLの内面と蛍光面PPの界面に合わせた。
【0024】
照明光の分光分布をS(λ)、硫酸バリウムの拡散面をリファレンスとした蛍光面の分光反射強度をR(λ)、パネルの分光透過率をTp(λ)、表面処理膜の分光透過率をTf(λ)、2°視野等色関数をx(λ),y(λ),z(λ)としたとき、三刺激値は、次式で表される。積分範囲は波長(λ)が380〜780nmである。
【0025】
X=K∫S(λ)R(λ)Tp(λ)2 Tf(λ)2 x(λ)dλ・・・・・・・・(1)
Y=K∫S(λ)R(λ)Tp(λ)2 Tf(λ)2 y(λ)dλ・・・・・・・・(2)
Y=K∫S(λ)R(λ)Tp(λ)2 Tf(λ)2 z(λ)dλ・・・・・・・・(3)
K=100/∫S(λ)y(λ)dλ ・・・・・・・・(4)。
【0026】
Tp(λ)2 は、Tf(λ)2 は陰極線管のパネル部分を切り出して分光光度計(日立製U−3400)により直接測定した。R(λ)は表面処理前のフラット管のボディカラー測定でのYと分光光度Tp(λ)から求めた。S(λ)は標準の光D65とした。
【0027】
こうして求めたX,Y,ZをCIE1976L* a* b* 表色系(JIS Z8729)に規定される色度へ変換し、この色度でボディカラーを評価した。表面処理膜の透過光の三刺激値は次式で求めた。積分範囲は波長(λ)が380〜780nmである。S(λ)は標準の光D65とした。
【0028】
X=K∫S(λ)Tf(λ)x(λ)dλ・・・・・・・・(5)
Y=K∫S(λ)Tf(λ)y(λ)dλ・・・・・・・・(6)
Z=K∫S(λ)Tf(λ)z(λ)dλ・・・・・・・・(7)
K=100/∫S(λ)y(λ)dλ ・・・・・・・・(8)。
【0029】
次に、本実施例における表面処理膜の具体例1を説明する。図4はパネルの外面に表面処理膜を形成するスプレーノズルの走査の軌道を説明する模式図である。スプレーする液の成分は下記のとおりである。すなわち、
キナクリドン ・・・・・0.2wt%
フタロシアニングリーン ・・・・0.04wt%
フタロシアニンブルー ・・・・0.02wt%
ジスアゾイエロー ・・・・0.04wt%
カーボンブラック ・・・・・0.2wt%
導電性微粒子(ATO) ・・・・・0.1wt%
シリカ ・・・・・0.3wt%
メタノール ・・・・・・30wt%
ブチルセロソルブ ・・・・・・15wt%
水 ・・・・・・・5wt%
残部(高分子系分散剤、塩酸、ケトン系溶剤
・・・・・・19wt%
からなるFAS液をパネル外面にスプレー塗布する。このとき、スプレーノズルには、BINKS model−61を使用し、エア流量200L/minとした。このスプレーノズルをパネル外面の上200mmのところを図4に示した軌跡となるように走査させた。
【0030】
図5はスプレーノズルの走査速度の説明図である。横軸はパネル外面のY軸(図4のY−Y)方向、左縦軸はスプレーノズルの走査速度(V1〜V5)、右縦軸は塗布膜の膜厚を示す。このスプレーノズルによる塗布では、その走査速度の差で塗布量を変えてFAS膜厚を制御して当該膜厚の透過率にグラデーションを付けた。図5に示した走査速度制御では、陰極線管のパネル外面のY軸(図4のY−Y)方向にグラデーションが得られる。このFAS膜を塗布後、乾燥させる。
【0031】
次に、次の成分をもつAS液をスピン塗布する。すなわち、
導電性微粒子(ATO) ・・・・・0.5wt%
シリカ ・・・・・0.5wt%
メタノール ・・・・・・10wt%
エタノール ・・・・・・60wt%
ブチルセロソルブ ・・・・・・10wt%
水 ・・・・・・・8wt%
残部(高分子系分散剤、塩酸、ケトン系溶剤・・・・・・11wt%
これを塗布後、引続き焼成を行い、前記FAS膜とこのAS膜の2層膜を硬化させた。硬化させた表面処理膜の特性(透過率と透過色)を表2に示す。
【0032】
【表2】
表2に示したように、表面処理膜の透過率は80%、a* が+0.57,b* が−2.63である。
【0033】
図6は本実施例の具体例1のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。横軸は波長(nm)、縦軸は透過率を示す。また、表面処理後のカラー陰極線管特性を表3に示す。なお、表3における「BCP」(Brightness Contrast Performance : 反射輝度の低下率をΔRf、輝度の低下率をΔBとしたとき、BCP=ΔB/√ΔRfで表される)はコントラストの指標である。
【0034】
【表3】
【0035】
表2のときのカラー陰極線管としての透過率比は73%となり、輝度比も65%を得ることができた。ボディカラーの色差Δa* b* も表面処理前に比べて0.47と小さく、ボディカラーの全面均一性が良好なカラー陰極線管を実現できた。
【0036】
次に、本実施例における表面処理膜の具体例2を説明する。スプレーする液の成分は下記のとおりである。すなわち、
キナクリドン ・・・・0.05wt%
フタロシアニンブルー ・・・0.025wt%
カーボンブラック ・・・・0.52wt%
導電性微粒子(ATO) ・・・・・0.1wt%
シリカ ・・・・・0.3wt%
メタノール ・・・・・・30wt%
エタノール ・・・・・・30wt%
ブチルセロソルブ ・・・・・・15wt%
水 ・・・・・・・5wt%
残部(高分子系分散剤、塩酸、ケトン系溶剤・・・・・・19wt%
からなるFAS液をパネル外面に前記具体例1と同様にしてスプレー塗布する。これを乾燥後、具体例1と同様のAS液をスピン塗布し、焼成してFAS膜とこのAS膜の2層膜を硬化させた。硬化させた表面処理膜の特性(透過率と透過色)を表4に示す。
【0037】
【表4】
【0038】
また、図7は本実施例の具体例2のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。横軸は波長(nm)、縦軸は透過率を示す。そして、表面処理後のカラー陰極線管特性を表5に示す。
【0039】
【表5】
【0040】
表4に示されたように、表面処理膜の透過率T(550)が75.5%、a* が−0.92、b* が−0.83である。そして、表5に示されたように、このときのカラー陰極線管としての透過率比は76%となり、輝度比も70%を得ることができた。ボディカラーの色差Δa* b* も表面処理前に比べて1.71と小さく、ボディカラーの全面均一性が良好なカラー陰極線管を実現できた。
【0041】
次に、本実施例における表面処理膜の具体例3を説明する。スプレーする液の成分は下記のとおりである。すなわち、
キナクリドン ・・・・0.24wt%
フタロシアニングリーン ・・・・0.11wt%
フタロシアニンブルー ・・・・0.02wt%
ジスアゾイエロー ・・・・0.11wt%
導電性微粒子(ATO) ・・・・・0.1wt%
シリカ ・・・・・0.3wt%
メタノール ・・・・・・30wt%
エタノール ・・・・・・30wt%
ブチルセロソルブ ・・・・・・15wt%
水 ・・・・・・・5wt%
残部(高分子系分散剤、塩酸、ケトン系溶剤・・・・・・19wt%
からなるFAS液をパネル外面に前記具体例と同様にしてスプレー塗布する。これを乾燥後、具体例1、2と同様のAS液をスピン塗布し、焼成してFAS膜とこのAS膜の2層膜を硬化させた。硬化させた表面処理膜の特性(透過率と透過色)を表6に示す。
【0042】
【表6】
【0043】
また、図8は本実施例の具体例3のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。横軸は波長(nm)、縦軸は透過率を示す。そして、表面処理後のカラー陰極線管特性を表7に示す。
【0044】
【表7】
【0045】
表6に示されたように、表面処理膜の透過率T(550)が75.3%、である。そして、表7に示されたように、このときのカラー陰極線管としての透過率比は80%となり、輝度比も72%を得ることができた。ボディカラーの色差Δa* b* も表面処理前に比べて1.77と小さく、ボディカラーの全面均一性が良好なカラー陰極線管を実現できた。
【0046】
ここで、以上説明した各具体例1〜3の効果を説明するために、比較例を示す。スプレーする液の成分は下記のとおりである。すなわち、
キナクリドン ・・・・・0.2wt%
フタロシアニンブルー ・・・・0.01wt%
ジスアゾイエロー ・・・・0.06wt%
導電性微粒子(ATO) ・・・・・0.1wt%
シリカ ・・・・・0.3wt%
メタノール ・・・・・・30wt%
エタノール ・・・・・・30wt%
ブチルセロソルブ ・・・・・・15wt%
水 ・・・・・・・5wt%
残部(高分子系分散剤、塩酸、ケトン系溶剤・・・・・・19wt%
からなるFAS液をパネル外面に前記具体例と同様にしてスプレー塗布する。これを乾燥後、具体例と同様のAS液をスピン塗布し、焼成してFAS膜とこのAS膜の2層膜を硬化させた。硬化させた表面処理膜の特性(透過率と透過色)を表8に示す。
【0047】
【表8】
【0048】
また、図9は本発明の実施例にかかるカラー陰極線管と比較するための比較例のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。横軸は波長(nm)、縦軸は透過率を示す。そして、表面処理後のカラー陰極線管特性を表9に示す。
【0049】
【表9】
【0050】
図9の表面処理膜の分光透過率は図8のそれと似ており、カラー陰極線管としての表8に示されたように、表面処理膜の透過率T(550)が80.0%で、表9に示されたように、透過率比は73.5%で、輝度比も67%を得ることができた。しかし、a* は+4.14、b* が−5.67となってしまう。したがって、ボディカラーの色差Δa* b* は3.98と大きく、画面中央の赤みが大きくボディカラーのむらが目立つものとなった。
【0051】
ここでは、公称29型のフラットパネル型カラー陰極線管を例として説明したが、他のサイズのフラットパネル型カラー陰極線管やフラットディスプレイ管についても同様に本発明を適用できる。また、使用する顔料や染料も上記具体例で説明したものに限らない。
【0052】
表10は本発明によるカラー陰極線管と従来技術のカラー陰極線管の表面品質を比較した一覧表である。
【0053】
【表10】
【0054】
表10中、No.1のカラー陰極線管は前記「特許文献3」他の従来技術、No.2のカラー陰極線管は前記「特許文献1」の従来技術、No.3のカラー陰極線管は「特許文献1」と「特許文献1」を組み合わせた従来技術、No.4のカラー陰極線管は本発明である。詳細な構成と評価結果は表10中に記述してある。
【0055】
本発明は、図6〜図8に示した表面処理膜の分光透過率に標準の光D65を通したときの透過色を規定することで、輝度の均一性と高コントラストおよび帯電防止並びにボディカラーの均一性を兼ね備えたフラットパネル型のカラー陰極線管を提供することができる。
【0056】
【発明の効果】
従来は透過スペクトルを特定波長の光での透過光で指定していた。しかし、再現光波長範囲380nm〜780nmの相互作用も含めると指定すべき波長は無限の組合せが考えられ、実質的に明確な透過率の範囲指定は困難であった。これに対し、前記した本発明では、透過率ではなく、透過光の色度で表現することで透過スペクトルの範囲を明確にすることができる。
【0057】
前記実施の形態で説明した色度の範囲であれば、パネルガラスの肉厚差による着色をFASの膜厚により改善することが可能となり、ボディカラーの全面均一性が向上し、ボディカラーの色差を低減して表示画像の品位を向上したカラー陰極線管を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるカラー陰極線管の1実施例の説明図である。
【図2】波長選択吸収性と導電性をもつ表面処理膜の形成プロセスの説明図である。
【図3】JIS Z8722で定義される45°照明−0°受光の条件を適用したボディカラーの評価系の説明図である。
【図4】パネルの外面に表面処理膜を形成するスプレーノズルの走査の軌道を説明する模式図である。
【図5】スプレーノズルの走査速度の説明図である。
【図6】本実施例の具体例1のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。
【図7】本実施例の具体例2のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。
【図8】本実施例の具体例3のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。
【図9】本発明の実施例にかかるカラー陰極線管と比較するための比較例のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。
【符号の説明】
PNLは本実施例のカラー陰極線管のパネルであり、このパネルPNLを構成するパネルガラスPGの開放端に一端を接合して漸次径小となり、他端にネックNCを有する漏斗状のファンネルFULで真空外囲器が形成されている。パネルPNLの断面構造の詳細は図1(b)に示した。
【0017】
PNL・・・・パネル、PG・・・・パネルガラス、PP・・・・蛍光体(蛍光面)、SM・・・・シャドウマスク、FM・・・・マスクフレーム、GN・・・・電子銃、DY・・・・偏向ヨーク、SD・・・・シールド、GRゲッター、MT・・・・補正磁気装置、BLT・・・・補強バンド、BK・・・・取り付け用のブラケット。
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー陰極線管に係り、特に画面となるパネル外面の等価曲率半径が内面のそれよりも大きいパネルを備えた、所謂フラットパネル型のカラー陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビ受像機の映像管やパソコン等のモニター管として、近年、フラットパネル型、あるいは平面パネル型と称するカラー陰極線管が広く採用されるようになった。フラットパネル型のカラー陰極線管は、その内面に蛍光体層を備えたパネルと、電子銃を収容したネック、およびパネルとネックとを連接するファンネルとで真空外囲器を構成している。パネルの内面には、一般に赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の蛍光体をモザイク状あるいはストライプ状に塗布してなる蛍光体層を有し、この蛍光体層に近接して色選択電極(ここでは、シャドウマスク、以下では色選択電極をシャドウマスクとして説明する)が配置されている。
【0003】
シャドウマスクはプレス成形した自立形状保持型であり、その周辺をマスクフレームに溶接し、パネルのスカート部内壁に植立したスタッドピンに懸架スプリングを介して懸架支持される。なお、マスクフレームの電子銃側には磁気シールドが取り付けられている。真空外囲器のネック−ファンネルの遷移領域には偏向ヨークが外装され、電子銃から出射する3本の変調された電子ビームを水平(X方向)と垂直(Y方向)に偏向することで、電子ビームを蛍光体層に2次元走査させて画像を再現する。
【0004】
この種のフラットパネル型のカラー陰極線管は、製造コスト、作り易さの点から、そのパネルの外面(画像形成面、画面、フェースなどとも称する)を大きな曲率半径(等価曲率半径)すなわちほぼ平坦とし、蛍光体層を形成する内面は外面から表示画面を見たときに表示画像のフラット感を損なわない程度で、ある比較的小さい曲率半径(同上)としている。
【0005】
例えば、画面の対角サイズが、公称29型のカラー陰極線管では、パネルの肉厚は中央部で12.5mm、周辺部で25mmとなっており、中央部と周辺部の肉厚の差が大きい。また、パネルを構成する材料すなわちパネル生地には、所謂ティントガラスを使用している。そのため、パネルの透過率は、中央部で51%、周辺部で28%と差が大きく、周辺部での輝度が中央部の50%程度となり、画像を表面したときの中央部−周辺部の輝度差が大である。
【0006】
これを改善する方法として、「特許文献1」に開示されたように、パネル外面に顔料あるいは染料などを用いた波長選択吸収膜を施し、波長の透過率に傾斜(グラデーション)を付与したものがある。しかし、波長選択吸収膜でグラデーションを付けると、動作をしていなときの画面の外観色(ボディカラー:蛍光体自身の色に因る)の着色(色の彩度)が強くなり、中央部−周辺部での色差が大きくなって色むらとして観察される、カラー陰極線管としての品位が低下する。なお、パネルの表面処理に関するその他の従来技術を開示したものとして、「特許文献2」、「特許文献3」、「特許文献4」、「特許文献5」などを挙げることができる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−101984号公報
【特許文献2】
特開2001−210260号公報
【特許文献3】
特開平3−254048号公報
【特許文献4】
特開2000−258625号公報
【特許文献5】
特開2001−66420号公報
【特許文献6】
特開平1−320742号公報。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
表面処理膜として顔料あるいは染料などを用いた波長選択吸収膜をパネル外面に施したものでは、該波長選択吸収膜を外面の全面で均一な膜厚とすることで色むらはあまり問題とならずにコントラストを高くすることができる。しかし、波長選択吸収膜の膜厚が厚くなるにつれ、ボディカラーの着色が強くなる。一方、透過率が高いパネル中央部で膜厚を厚くし、透過率が低い周辺部で薄膜としたグラデーションを付けた波長選択吸収膜で表面処理することでパネルの総合透過率と輝度の全面均一性を改善することができる。
【0009】
しかし、パネル外面にグラデーションを付けた波長選択吸収膜を塗布すると、膜厚が厚いパネル中央部の着色(彩度)が強く、周辺の着色が弱くなる。そのため、パネルの総合透過率と輝度の全面均一性を改善することができるが、ボディカラーに着目すると、その彩度の差による色むらが生じ、品位を低下させてしまう。また、「特許文献6」に開示されているように、複数の特定波長での透過率やその比によってボディカラーを規定したものでは、面内で膜厚が異なるとボディカラーが異なって、色むらとして見える。また、外光の種類が違うと、色むらが顕著になることがあった。これは、膜厚により各波長毎の透過率が微妙に違ってくることと、外光のスペクトルが異なるためである。
【0010】
本発明の目的は、グラデーションを付けた波長選択吸収膜を設けたパネルの総合透過率の全面均一性を改善し、ボディカラーの色差を低減して表示画像の品位を向上したカラー陰極線管を提供することにある。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明は、等色関数を考慮した色度で、知覚的均等色空間のL* a* b* 表色系を採用することで人間の目に感じる色を定量的に表現し、その範囲を規定することで膜厚が違ってもボディカラーをパネル全面で均一とした点に特徴を有する。波長選択吸収膜としては顔料や染料を用いることができる。本発明のカラー陰極線管の代表的な構成を記述すれば、次のとおりである。
【0012】
(1)表示品質を改善するための表面処理膜が施された外面がほぼ平坦で蛍光体層を有する内面に曲率をもつと共に画面の中央部と周辺部とで肉厚が異なるティントガラスで形成されたパネルを備え、
前記表面処理前の前記パネルの周辺部と中央部の透過率の比である周辺透過率比が60%以下で、当該パネルのボディーカラーが
中央部がL* =30〜40,a* =−8.5〜1.5 ,b* =−5〜5
周辺部がL* =13.5〜23.5 , a* =−7.5〜2.5 ,b* =−6.5〜3.5
但し、色差Δa* b* ≦3
であり、
前記パネルの外面に有する表面処理膜は、当該パネル中央部での膜厚が厚く、パネル周辺部での膜厚が薄い波長選択吸収膜と、前記波長選択吸収膜の上層に形成した帯電防止膜からなり、
前記表面処理膜形成後のパネル周辺部での透過率比が60%以上、かつ形成後の色差Δa* b* ≦形成前の色差Δa* b*
とした。
【0013】
(2)前記帯電防止膜は、波長550nmでの透過率をT(550)としたときにパネル中央部の最も膜厚が厚い部分での透過率が
70%≦T(550)≦90%であり、かつ
前記パネルへの外光からの入射光をD65標準光としたときの前記パネル中央部の最も膜厚が厚い部分での透過光の色度が
−1≦a* ≦2.5
−4≦b* ≦−0.5
であるグラデーションを有するものとした。
【0014】
パネル外面に、波長選択吸収膜を画面中央部での膜厚を厚く、周辺部での膜厚を薄くして設けることにより、高コントラスト化が実現され、総合透過率の全面均一性が改善される。また、画面中央部の波長選択吸収膜の透過率のT(550)を規定することでグラデーションの範囲を制御することで、ボディーカラーの全面均一性が改善される。
【0015】
以上記述した本発明の構成の作用および効果については、実施の形態の項で詳述するが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱することなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明にかかるカラー陰極線管の1実施例の説明図であり、図1(a)は断面図、図1(b)は図1(a)のA部分の拡大図を示す。図1中、参照符号PNLは本実施例のカラー陰極線管のパネルであり、このパネルPNLを構成するパネルガラスPGの開放端に一端を接合して漸次径小となり、他端にネックNCを有するファンネルFULで真空外囲器が形成されている。パネルPNLの断面構造の詳細は図1(b)に示した。
【0017】
また、パネルPNLを構成するパネルガラスPGの内面に有する蛍光体PPに近接して色選択電極であるシャドウマスクSMが装架されている。このシャドウマスクSMはマスクフレームFMに保持され、懸架機構でパネルのスカート内壁に取り付けられている。また、マスクフレームFMの電子銃側には、電子銃GNから出射して偏向ヨークDYで水平と垂直に辺個される電子ビームを外部磁界から遮蔽するシールドSDが取り付けられている。なお、GRはゲッター、MTは補正磁気装置、BLTは補強バンド、BKは取り付け用のブラケットである。
【0018】
図1(a)に示されたように、このパネルガラスPGの外面はほぼフラットであるが、内面は曲率をもつため中央部と周辺部とで肉厚が異なっている。その結果、中央部と周辺部で光が透過する程度すなわちパネル透過率(以下、単に透過率)が異なり、動作時の発光輝度に差が出る。表1にパネルのガラス生地(クリア、セミクリア、グレー、ティントの各ガラス生地)毎の画面中央部と周辺部の透過率とその比を示す。なお、表1は、そのパネルガラスの肉厚が中央部で12.5mm、周辺部で25.0mmとした場合の測定結果である。
【0019】
【表1】
【0020】
表1に示されたように、パネル透過率はティント生地の場合、画面中央で51.15%、周辺で28.69%であり、(周辺/中央)比は56%となる。そして、ティント生地を用いた公称29型フラットパネル型カラー陰極線管のパネル内面に蛍光面を形成し、ファンネルと電子銃を収容したネックを組み立てたカラー陰極線管で、その輝度を測定すると、周辺部の輝度は中央部の約50%程度になってしまう。
【0021】
補強バンドBLTや偏向ヨークDYおよび補正磁気装置MT等の外装を施して完成したカラー陰極線管のパネルガラスPGの外面に波長選択吸収性と導電性をもつ表面処理膜を形成する。この表面処理膜の構造は、図1(b)に示したように、パネルガラスPGの外面に(Filtered Anti Static Coating:FAS膜)FASと(Anti Static Coating :AS膜)ASの二層構造である。
【0022】
図2は波長選択吸収性と導電性をもつ表面処理膜の形成プロセスの説明図である。先ず、パネルガラスの外面を研磨し、洗浄して予熱処理を施す。このパネルガラスPGの外面に波長選択吸収性をもつ顔料微粒子と導電性をもつアンチモン含有酸化錫(ATO)微粒子およびバインダとしてシリカからなるFAS膜液をスプレー塗布し、乾燥する。更に、その上にATO微粒子とシリカからなるAS膜液をスピン塗布して2層膜とする。この2層膜を加熱処理により硬化させる。このプロセスにより、波長選択吸収性膜FAS膜と帯電防止膜AS膜を具備するカラー陰極線管を完成させる。
【0023】
次に、フラットパネル型のカラー陰極線管のパネルにおけるボディカラーの評価方法について説明する。図3はJIS Z8722で定義される45°照明−0°受光の条件を適用したボディカラーの評価系の説明図である。具体的には、カラー陰極線管のパネルPNLを垂直に立て、当該パネルPNLの測定点に対して斜め上45°方向に照明光源LAを配置し、パネルPNLの測定点に対して垂直な方向に測定カメラCMRを設置し、測定カメラCMRの出力に分光強度を測定する測定器ANZを接続する。そして、パネルPNLに照明光Lを入射させ、パネルPNLの外面からの反射光の分光強度を測定する。測定器ANZはGAMMA SCIENTIFIC社製のC−11を用い、測定カメラCMRの焦点はパネルPNLの内面と蛍光面PPの界面に合わせた。
【0024】
照明光の分光分布をS(λ)、硫酸バリウムの拡散面をリファレンスとした蛍光面の分光反射強度をR(λ)、パネルの分光透過率をTp(λ)、表面処理膜の分光透過率をTf(λ)、2°視野等色関数をx(λ),y(λ),z(λ)としたとき、三刺激値は、次式で表される。積分範囲は波長(λ)が380〜780nmである。
【0025】
X=K∫S(λ)R(λ)Tp(λ)2 Tf(λ)2 x(λ)dλ・・・・・・・・(1)
Y=K∫S(λ)R(λ)Tp(λ)2 Tf(λ)2 y(λ)dλ・・・・・・・・(2)
Y=K∫S(λ)R(λ)Tp(λ)2 Tf(λ)2 z(λ)dλ・・・・・・・・(3)
K=100/∫S(λ)y(λ)dλ ・・・・・・・・(4)。
【0026】
Tp(λ)2 は、Tf(λ)2 は陰極線管のパネル部分を切り出して分光光度計(日立製U−3400)により直接測定した。R(λ)は表面処理前のフラット管のボディカラー測定でのYと分光光度Tp(λ)から求めた。S(λ)は標準の光D65とした。
【0027】
こうして求めたX,Y,ZをCIE1976L* a* b* 表色系(JIS Z8729)に規定される色度へ変換し、この色度でボディカラーを評価した。表面処理膜の透過光の三刺激値は次式で求めた。積分範囲は波長(λ)が380〜780nmである。S(λ)は標準の光D65とした。
【0028】
X=K∫S(λ)Tf(λ)x(λ)dλ・・・・・・・・(5)
Y=K∫S(λ)Tf(λ)y(λ)dλ・・・・・・・・(6)
Z=K∫S(λ)Tf(λ)z(λ)dλ・・・・・・・・(7)
K=100/∫S(λ)y(λ)dλ ・・・・・・・・(8)。
【0029】
次に、本実施例における表面処理膜の具体例1を説明する。図4はパネルの外面に表面処理膜を形成するスプレーノズルの走査の軌道を説明する模式図である。スプレーする液の成分は下記のとおりである。すなわち、
キナクリドン ・・・・・0.2wt%
フタロシアニングリーン ・・・・0.04wt%
フタロシアニンブルー ・・・・0.02wt%
ジスアゾイエロー ・・・・0.04wt%
カーボンブラック ・・・・・0.2wt%
導電性微粒子(ATO) ・・・・・0.1wt%
シリカ ・・・・・0.3wt%
メタノール ・・・・・・30wt%
ブチルセロソルブ ・・・・・・15wt%
水 ・・・・・・・5wt%
残部(高分子系分散剤、塩酸、ケトン系溶剤
・・・・・・19wt%
からなるFAS液をパネル外面にスプレー塗布する。このとき、スプレーノズルには、BINKS model−61を使用し、エア流量200L/minとした。このスプレーノズルをパネル外面の上200mmのところを図4に示した軌跡となるように走査させた。
【0030】
図5はスプレーノズルの走査速度の説明図である。横軸はパネル外面のY軸(図4のY−Y)方向、左縦軸はスプレーノズルの走査速度(V1〜V5)、右縦軸は塗布膜の膜厚を示す。このスプレーノズルによる塗布では、その走査速度の差で塗布量を変えてFAS膜厚を制御して当該膜厚の透過率にグラデーションを付けた。図5に示した走査速度制御では、陰極線管のパネル外面のY軸(図4のY−Y)方向にグラデーションが得られる。このFAS膜を塗布後、乾燥させる。
【0031】
次に、次の成分をもつAS液をスピン塗布する。すなわち、
導電性微粒子(ATO) ・・・・・0.5wt%
シリカ ・・・・・0.5wt%
メタノール ・・・・・・10wt%
エタノール ・・・・・・60wt%
ブチルセロソルブ ・・・・・・10wt%
水 ・・・・・・・8wt%
残部(高分子系分散剤、塩酸、ケトン系溶剤・・・・・・11wt%
これを塗布後、引続き焼成を行い、前記FAS膜とこのAS膜の2層膜を硬化させた。硬化させた表面処理膜の特性(透過率と透過色)を表2に示す。
【0032】
【表2】
表2に示したように、表面処理膜の透過率は80%、a* が+0.57,b* が−2.63である。
【0033】
図6は本実施例の具体例1のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。横軸は波長(nm)、縦軸は透過率を示す。また、表面処理後のカラー陰極線管特性を表3に示す。なお、表3における「BCP」(Brightness Contrast Performance : 反射輝度の低下率をΔRf、輝度の低下率をΔBとしたとき、BCP=ΔB/√ΔRfで表される)はコントラストの指標である。
【0034】
【表3】
【0035】
表2のときのカラー陰極線管としての透過率比は73%となり、輝度比も65%を得ることができた。ボディカラーの色差Δa* b* も表面処理前に比べて0.47と小さく、ボディカラーの全面均一性が良好なカラー陰極線管を実現できた。
【0036】
次に、本実施例における表面処理膜の具体例2を説明する。スプレーする液の成分は下記のとおりである。すなわち、
キナクリドン ・・・・0.05wt%
フタロシアニンブルー ・・・0.025wt%
カーボンブラック ・・・・0.52wt%
導電性微粒子(ATO) ・・・・・0.1wt%
シリカ ・・・・・0.3wt%
メタノール ・・・・・・30wt%
エタノール ・・・・・・30wt%
ブチルセロソルブ ・・・・・・15wt%
水 ・・・・・・・5wt%
残部(高分子系分散剤、塩酸、ケトン系溶剤・・・・・・19wt%
からなるFAS液をパネル外面に前記具体例1と同様にしてスプレー塗布する。これを乾燥後、具体例1と同様のAS液をスピン塗布し、焼成してFAS膜とこのAS膜の2層膜を硬化させた。硬化させた表面処理膜の特性(透過率と透過色)を表4に示す。
【0037】
【表4】
【0038】
また、図7は本実施例の具体例2のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。横軸は波長(nm)、縦軸は透過率を示す。そして、表面処理後のカラー陰極線管特性を表5に示す。
【0039】
【表5】
【0040】
表4に示されたように、表面処理膜の透過率T(550)が75.5%、a* が−0.92、b* が−0.83である。そして、表5に示されたように、このときのカラー陰極線管としての透過率比は76%となり、輝度比も70%を得ることができた。ボディカラーの色差Δa* b* も表面処理前に比べて1.71と小さく、ボディカラーの全面均一性が良好なカラー陰極線管を実現できた。
【0041】
次に、本実施例における表面処理膜の具体例3を説明する。スプレーする液の成分は下記のとおりである。すなわち、
キナクリドン ・・・・0.24wt%
フタロシアニングリーン ・・・・0.11wt%
フタロシアニンブルー ・・・・0.02wt%
ジスアゾイエロー ・・・・0.11wt%
導電性微粒子(ATO) ・・・・・0.1wt%
シリカ ・・・・・0.3wt%
メタノール ・・・・・・30wt%
エタノール ・・・・・・30wt%
ブチルセロソルブ ・・・・・・15wt%
水 ・・・・・・・5wt%
残部(高分子系分散剤、塩酸、ケトン系溶剤・・・・・・19wt%
からなるFAS液をパネル外面に前記具体例と同様にしてスプレー塗布する。これを乾燥後、具体例1、2と同様のAS液をスピン塗布し、焼成してFAS膜とこのAS膜の2層膜を硬化させた。硬化させた表面処理膜の特性(透過率と透過色)を表6に示す。
【0042】
【表6】
【0043】
また、図8は本実施例の具体例3のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。横軸は波長(nm)、縦軸は透過率を示す。そして、表面処理後のカラー陰極線管特性を表7に示す。
【0044】
【表7】
【0045】
表6に示されたように、表面処理膜の透過率T(550)が75.3%、である。そして、表7に示されたように、このときのカラー陰極線管としての透過率比は80%となり、輝度比も72%を得ることができた。ボディカラーの色差Δa* b* も表面処理前に比べて1.77と小さく、ボディカラーの全面均一性が良好なカラー陰極線管を実現できた。
【0046】
ここで、以上説明した各具体例1〜3の効果を説明するために、比較例を示す。スプレーする液の成分は下記のとおりである。すなわち、
キナクリドン ・・・・・0.2wt%
フタロシアニンブルー ・・・・0.01wt%
ジスアゾイエロー ・・・・0.06wt%
導電性微粒子(ATO) ・・・・・0.1wt%
シリカ ・・・・・0.3wt%
メタノール ・・・・・・30wt%
エタノール ・・・・・・30wt%
ブチルセロソルブ ・・・・・・15wt%
水 ・・・・・・・5wt%
残部(高分子系分散剤、塩酸、ケトン系溶剤・・・・・・19wt%
からなるFAS液をパネル外面に前記具体例と同様にしてスプレー塗布する。これを乾燥後、具体例と同様のAS液をスピン塗布し、焼成してFAS膜とこのAS膜の2層膜を硬化させた。硬化させた表面処理膜の特性(透過率と透過色)を表8に示す。
【0047】
【表8】
【0048】
また、図9は本発明の実施例にかかるカラー陰極線管と比較するための比較例のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。横軸は波長(nm)、縦軸は透過率を示す。そして、表面処理後のカラー陰極線管特性を表9に示す。
【0049】
【表9】
【0050】
図9の表面処理膜の分光透過率は図8のそれと似ており、カラー陰極線管としての表8に示されたように、表面処理膜の透過率T(550)が80.0%で、表9に示されたように、透過率比は73.5%で、輝度比も67%を得ることができた。しかし、a* は+4.14、b* が−5.67となってしまう。したがって、ボディカラーの色差Δa* b* は3.98と大きく、画面中央の赤みが大きくボディカラーのむらが目立つものとなった。
【0051】
ここでは、公称29型のフラットパネル型カラー陰極線管を例として説明したが、他のサイズのフラットパネル型カラー陰極線管やフラットディスプレイ管についても同様に本発明を適用できる。また、使用する顔料や染料も上記具体例で説明したものに限らない。
【0052】
表10は本発明によるカラー陰極線管と従来技術のカラー陰極線管の表面品質を比較した一覧表である。
【0053】
【表10】
【0054】
表10中、No.1のカラー陰極線管は前記「特許文献3」他の従来技術、No.2のカラー陰極線管は前記「特許文献1」の従来技術、No.3のカラー陰極線管は「特許文献1」と「特許文献1」を組み合わせた従来技術、No.4のカラー陰極線管は本発明である。詳細な構成と評価結果は表10中に記述してある。
【0055】
本発明は、図6〜図8に示した表面処理膜の分光透過率に標準の光D65を通したときの透過色を規定することで、輝度の均一性と高コントラストおよび帯電防止並びにボディカラーの均一性を兼ね備えたフラットパネル型のカラー陰極線管を提供することができる。
【0056】
【発明の効果】
従来は透過スペクトルを特定波長の光での透過光で指定していた。しかし、再現光波長範囲380nm〜780nmの相互作用も含めると指定すべき波長は無限の組合せが考えられ、実質的に明確な透過率の範囲指定は困難であった。これに対し、前記した本発明では、透過率ではなく、透過光の色度で表現することで透過スペクトルの範囲を明確にすることができる。
【0057】
前記実施の形態で説明した色度の範囲であれば、パネルガラスの肉厚差による着色をFASの膜厚により改善することが可能となり、ボディカラーの全面均一性が向上し、ボディカラーの色差を低減して表示画像の品位を向上したカラー陰極線管を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるカラー陰極線管の1実施例の説明図である。
【図2】波長選択吸収性と導電性をもつ表面処理膜の形成プロセスの説明図である。
【図3】JIS Z8722で定義される45°照明−0°受光の条件を適用したボディカラーの評価系の説明図である。
【図4】パネルの外面に表面処理膜を形成するスプレーノズルの走査の軌道を説明する模式図である。
【図5】スプレーノズルの走査速度の説明図である。
【図6】本実施例の具体例1のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。
【図7】本実施例の具体例2のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。
【図8】本実施例の具体例3のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。
【図9】本発明の実施例にかかるカラー陰極線管と比較するための比較例のカラー陰極線管のパネルにおける分光透過率の説明図である。
【符号の説明】
PNLは本実施例のカラー陰極線管のパネルであり、このパネルPNLを構成するパネルガラスPGの開放端に一端を接合して漸次径小となり、他端にネックNCを有する漏斗状のファンネルFULで真空外囲器が形成されている。パネルPNLの断面構造の詳細は図1(b)に示した。
【0017】
PNL・・・・パネル、PG・・・・パネルガラス、PP・・・・蛍光体(蛍光面)、SM・・・・シャドウマスク、FM・・・・マスクフレーム、GN・・・・電子銃、DY・・・・偏向ヨーク、SD・・・・シールド、GRゲッター、MT・・・・補正磁気装置、BLT・・・・補強バンド、BK・・・・取り付け用のブラケット。
Claims (2)
- 表示品質を改善するための表面処理膜が施された外面がほぼ平坦で蛍光体層を有する内面に曲率をもつと共に画面の中央部と周辺部とで肉厚が異なるティントガラスで形成されたパネルを備えたカラー陰極線管であって、
前記表面処理前の前記パネルの周辺部と中央部の透過率の比である周辺透過率比が60%以下で、当該パネルのボディーカラーが
中央部がL* =30〜40,a* =−8.5〜1.5 ,b* =−5〜5
周辺部がL* =13.5〜23.5 ,a* =−7.5〜2.5 ,b* =−6.5〜3.5
但し、色差Δa* b* ≦3
であり、
前記パネルの外面に有する表面処理膜は、当該パネル中央部での膜厚が厚く、パネル周辺部での膜厚が薄い波長選択吸収膜と、前記波長選択吸収膜の上層に形成した帯電防止膜からなり、
前記表面処理膜形成後のパネル周辺部での透過率比が60%以上、かつ形成後の色差Δa* b* ≦形成前の色差Δa* b*
であることを特徴とするカラー陰極線管。 - 前記帯電防止膜は、波長550nmでの透過率をT(550)としたときにパネル中央部の最も膜厚が厚い部分での透過率が
70%≦T(550)≦90%であり、かつ
前記パネルへの外光からの入射光をD65標準光としたときの前記パネル中央部の最も膜厚が厚い部分での透過光の色度が
−1≦a* ≦2.5
−4≦b* ≦−0.5
であるグラデーションを有することを特徴とする請求項1に記載のカラー陰極線管。
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