JP2004279966A - 表示パネルの製造装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示パネルの封止間隙部を溶融ハンダによって確実に封止接合を行うことができる表示パネルの製造装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】封止接合装置Aは、低部で供給塔51を保持する段付き定盤52を有する。供給塔51の側壁部には、溶融ハンダ供給装置60が周設されている。供給塔51は、ハンダaを貯留するるつぼ部61と、有機EL素子100が載置された方向に向かって開口する導入部63とを備え、導入部63には、可撓性の導入路64を介して導入口65が接続されている。導入口65には発振体67が固定されており、一方、供給塔51の外側部には、その下部において、超音波領域の振動を発生すると共に、発振体67に軸68を介して連結された振動発生装置69が固定されている。これらの導入口65、発振体67、軸68、及び振動発生装置69は、導入口65の長手方向Xに沿って整列している。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示パネルの製造装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の表示パネルのうち、特に、EL表示パネルとしてのEL素子は、発光層を介して対向する電極及び背面電極に電圧を選択的に印加することによって該発光層を選択的に発光させることができ、マトリックス表示に適するパッシブ型のものと、高速スイッチング機能によって高速切換え表示を行うことができ、動画表示に適するアクティブ型のものとの2種類が知られている。
【0003】
上記パッシブ型のEL素子は、単純マトリックス構造をとり、基板と、該基板上に配された電極と、発光層を含むと共に該電極の上面に積層されたEL積層体と、該EL積層体の上面に積層された背面電極と、該EL積層体を積層した基板に頂面が接着される周辺突条部を周辺部に規定するように中央部が凹状に加工され、周辺突条部の頂面の封止間隙部を介して基板上に接着されたガラス製の封止板とから成る。
【0004】
また、上記アクティブ型のEL素子は、アクティブマトリックス構造をとり、TFT液晶素子の構造と同様に、基板と、該基板上に画素毎に形成された薄膜トランジスター回路又はダイオードと、発光層を含み、該薄膜トランジスター回路又は該ダイオードの上面に積層されたEL積層体と、該EL積層体を積層した基板に頂面が接着される周辺突条部を周辺部に規定するように中央部が凹状に加工されたガラス製の封止板とから成る。
【0005】
上記パッシブ型のEL素子と上記アクティブ型のEL素子とにおいて、トップエミッション型のEL素子は、上記発光層から上記封止板側までを透明部材で構成することにより、発光層からの光を封止板側から取出すものである。
【0006】
これらのEL素子の長期間使用により、封止板の密封性が低下してEL素子内に水分等が混入し、この結果、EL積層膜が劣化することがある。これを防止するために、EL素子内を水分や酸素から遮断すべく、基板と封止板とは、基板と封止板の周辺突条部との間の封止間隙部に配された接着剤から成る接着層を介して接着されている。この接着層を構成する接着剤の材料としては、一般的に、樹脂や低融点ガラス等が用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、表示パネルのうち、特に、EL表示パネルとしてのEL素子は、基板と封止板の周辺突条部との間の封止間隙部に配された接着層の材料として樹脂製接着剤を用いた場合は、樹脂が透湿性を有していることにより、樹脂を通して水分がEL素子内部に浸入するので、EL素子、特に有機EL素子の特性が悪化すると共に耐候性が低下してしまうという問題がある。また、溶着層の材料として低融点ガラスを用いた場合は、溶着工程の際にEL素子が高温になるので、EL素子、特に有機EL素子の特性が悪化したり、EL素子内の基板に反りが生じてしまうという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、表示パネルの封止間隙部を溶融ハンダによって確実に封止接合を行うことができる表示パネルの製造装置及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の表示パネルの製造装置は、基板と、前記基板に接合された封止板とを備える表示パネルの製造装置において、前記基板と前記封止板との封止間隙部に溶融ハンダを供給する供給部と、前記供給部に超音波領域の振動を印加する振動印加手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項1記載の表示パネルの製造装置によれば、基板と封止板との封止間隙部に溶融ハンダを供給する供給部に超音波領域の振動を印加するので、基板と封止板との封止間隙部に溶融ハンダを確実に供給することができると共に、溶融ハンダ表面の酸化膜の破壊によって基板と溶融ハンダとを直接接触させることができ、もって表示パネルの封止間隙部を溶融ハンダによって確実に封止接合を行うことができる。
【0011】
請求項2記載の表示パネルの製造装置は、請求項1記載の表示パネルの製造装置において、前記振動印加手段は、前記超音波領域の振動を発生する振動発生手段と、前記振動発生手段に接続された発振体とを備え、前記供給部は、前記発振体に固定されていることを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の表示パネルの製造装置によれば、供給部は、超音波領域の振動を発生する振動発生手段に接続された発振体に固定されているので、発振体の超音波領域の振動を確実に伝達することができる。
【0013】
請求項3記載の表示パネルの製造装置は、請求項1又は2記載の表示パネルの製造装置において、前記振動の方向は前記供給部による前記溶融ハンダの供給方向に沿っていることを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の表示パネルの製造装置によれば、振動の方向は供給部による溶融ハンダの供給方向に沿っているので、供給部を介して溶融ハンダを封止間隙部に確実に濡らすことができ、もって基板及び封止板へのハンダの濡れ性を良くすることができる。
【0015】
請求項4記載の表示パネルの製造装置は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示パネルの製造装置において、前記超音波領域の振動は周波数が16000〜10MHzであることを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の表示パネルの製造装置によれば、超音波領域の振動は周波数が16000〜10MHzであるので、基板及び封止板へのハンダの濡れ性を向上させることができる。
【0017】
請求項5記載の表示パネルの製造装置は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示パネルの製造装置において、前記供給部は、ハンダを溶融すると共に溶融ハンダを貯留する貯留部と、溶融ハンダを導入する導入路とを有することを特徴とする。
【0018】
請求項5記載の表示パネルの製造装置によれば、貯留部で溶融ハンダを貯留するので、表示パネルの封止間隙部を溶融ハンダによって確実に封止接合を行うことができる。
【0019】
請求項6記載の表示パネルの製造装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表示パネルの製造方法において、前記封止間隙部の隙間寸法は100μm以下であることを特徴とする。
【0020】
請求項6記載の表示パネルの製造装置によれば、封止間隙部の隙間寸法は100μm以下であるので、微小な隙間寸法の封止間隙部を溶融ハンダによって確実に封止接合を行うことができる。
【0021】
請求項7記載の表示パネルの製造装置は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の製造装置において、前記基板と前記封止板との接合時における前記基板の温度が150℃以下であることを特徴とする。
【0022】
請求項7記載の表示パネルの製造装置によれば、基板と封止板との接合時における基板の温度が150℃以下であるので、熱による表示パネルの特性の悪化を防止することができる。
【0023】
請求項8記載の表示パネルの製造方法は、基板と、前記基板に接合された封止板とを備える表示パネルの製造方法において、溶融ハンダを前記基板と前記封止板との封止間隙部に供給し、前記供給された溶融ハンダに超音波領域の振動を印加することを特徴とする。
【0024】
請求項8記載の表示パネルの製造方法によれば、溶融したハンダを基板と封止板との封止間隙部に供給し、この供給された溶融ハンダに超音波領域の振動を印加するので、基板と封止板との封止間隙部に溶融ハンダを確実に供給することができると共に、溶融ハンダ表面の酸化膜の破壊によって基板と溶融ハンダとを直接接触させることができ、もって表示パネルの封止間隙部を溶融ハンダによって確実に封止接合を行うことができる。
【0025】
請求項9記載の表示パネルの製造方法は、請求項8記載の表示パネルの製造方法において、前記振動の方向は前記供給部による前記溶融ハンダの供給方向に沿っていることを特徴とする。
【0026】
請求項9記載の表示パネルの製造方法によれば、振動の方向は供給部による溶融ハンダの供給方向に沿っているので、供給部を介して溶融ハンダを封止間隙部に確実に濡らすことができ、もって基板及び封止板へのハンダの濡れ性を良くすることができる。
【0027】
請求項10記載の表示パネルの製造方法は、請求項8又は9記載の表示パネルの製造方法において、超音波領域の振動は周波数が16000〜10MHzであることを特徴とする。
【0028】
請求項10記載の表示パネルの製造方法によれば、超音波領域の振動は周波数が16000〜10MHzであるので、基板及び封止板へのハンダの濡れ性を向上させることができる。
【0029】
請求項11記載の表示パネルの製造方法は、請求項8乃至10のいずれか1項に記載の表示パネルの製造方法において、供給は、ハンダを溶融すると共に溶融ハンダを貯留し、当該貯留された溶融ハンダを前記封止間隙部に供給することを特徴とする。
【0030】
請求項11記載の表示パネルの製造方法によれば、貯留部で溶融ハンダを貯留するので、表示パネルの封止間隙部を溶融ハンダによって確実に封止接合を行うことができる。
【0031】
請求項12記載の表示パネルの製造方法は、請求項8乃至11のいずれか1項に記載の表示パネルの製造方法において、前記封止間隙部の隙間寸法は100μm以下であることを特徴とする。
【0032】
請求項12記載の表示パネルの製造方法によれば、封止間隙部の隙間寸法は100μm以下であるので、微小な隙間寸法の封止間隙部を溶融ハンダによって確実に封止接合を行うことができる。
【0033】
請求項13記載の表示パネルの製造方法は、請求項8乃至12のいずれか1項に記載の表示パネルの製造方法において、前記基板と前記封止板とを、前記基板の温度を150℃以下に保持した状態で接合することを特徴とする。
【0034】
請求項13記載の表示パネルの製造方法によれば、基板と封止板とを、基板の温度を150℃以下に保持した状態で接合するので、熱による表示パネルの特性の悪化を防止することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る表示パネルの製造装置及びその製造方法を図面を参照しながら説明する。
【0036】
図1は、本発明の実施の形態に係る表示パネルの製造装置及びその製造方法によって製造される表示パネルの部分断面図である。
【0037】
図1において、EL表示パネルとしてのトップエミッション型有機EL素子100は、パッシブ構造をとり、大きさ7.0cm角、厚さ1.0mmの板状の透明な無アルカリガラス製の基板10と、基板10の上に形成された有機EL積層体20と、この有機EL積層体20を覆うように形成された封止板30とから成る。
【0038】
封止板30は、大きさ5.0cm角、厚さ1.1mmの板状の透明な無アルカリガラス製のガラス素板から加工されると共に、表面に、中央部を凹状に規定すべく中央の凹部32の周辺部に幅2.0mmの周辺突条部31が形成され、底部の厚さが0.8mmである。
【0039】
封止板30の凹部32の形成は、ガラス素板を後述するウェットエッチング法により凹状に形成することにより行われる。このウェットエッチング法によりエッチングされたガラス素板のエッチング深さを測定したところ300μmであった。また、凹部32の底面隅角部において湾曲部位を有し、その曲率半径は約300μmであった。封止板30の凹部32の底部の厚さは、0.3〜1.1mmが好ましい。厚さが、0.3mm未満では封止板30の強度が不十分であり、1.1mmで封止板30の強度は十分得られる。
【0040】
上記のウェットエッチング法は、ガラス素板の4.5cm角の中央部が露出するように耐酸性テープ、即ちレジストでマスキングした後、このマスキングされたガラス素板を、例えば20質量%フッ化水素酸、1質量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの混合液から成り、25℃に保たれたエッチング液に浸漬するものである。
【0041】
有機EL積層体20は、基板10上に形成され、厚さ300nmのITO膜から成る導電膜21と、後述する発光層を含み、該導電膜21の上面に積層された有機EL積層膜22と、有機EL積層膜22の上面に形成され、厚さ500nmのITO膜から成る上部透明電極23と、上部透明電極23に接続され、厚さ300nmのITO膜から成る引出し電極24とから成る。
【0042】
有機EL積層膜22は、導電膜21側に配されたトリフェニルジアミンから成る高さ70nmの正孔輸送層と、この正孔輸送層の上面に形成されたキノリノールアルミ錯体から成る高さ70nmの発光層とから成る。さらには、上部透明電極23と発光層との間に、さらにトリアゾールやオキサジアゾールから成る透明な電子輸送層が配されて構成されていてもよい。
【0043】
基板10と封止板30の周辺突状部31とは、その間に形成された、例えば隙間寸法100μmの封止間隙部に配されたハンダから成る溶着層40を介して後述する図2の装置により封止接合される。具体的には、封止板30を基板10に対して所定の位置に配置した後、組成が91.2Sn−8.8Zn(共晶点温度:198℃)のハンダaを用いて、封止板30の周辺突条部31を基板10に溶着する。
【0044】
図2は、表示パネルの製造装置の概略構成を示す部分断面図である。
【0045】
図2において、封止接合装置Aは、高部で有機EL素子100の基板10及び封止板30を保持すると共に、低部で供給塔51(貯留塔)を保持する段付き定盤52を有する。段付き定盤52の低部には、上記有機EL表示パネル100に沿って2本のレール部材53が配され、上記供給塔51はレール部材53上を走行する移動機構54の上に載置されている。供給塔51の側壁部には、有機EL素子100にハンダaを供給する溶融ハンダ供給装置60が周設されている。
【0046】
供給塔51は、液相又は固相のハンダaを貯留する横断面長方形のるつぼ部61と、るつぼ部61の側壁部に内蔵されると共にるつぼ部61内に貯留されたハンダaを、例えば、250℃に加熱するヒータ62(加熱装置)と、るつぼ部61の底部に連通すると共に有機EL素子100が載置された方向に向かって開口する断面矩形の導入部63とを備える。
【0047】
導入部63には、可撓性の管状部材から成る導入路64を介して断面長尺状の水平な導入口65が接続されている。導入口65は、有機EL素子100の基板10及び封止板30の封止間隙部57に向かって開口する。導入路64には、その周りに、通過する溶融ハンダを適正な温度、例えば、250℃に維持する電気式ヒータ66が配されている。
【0048】
導入口65には発振体67が固定されており、一方、供給塔51の外側部には、その下部において、超音波領域の振動(周波数 16000〜10MHz)を発生すると共に、発振体67に軸68を介して連結された振動発生装置69が固定されている。これらの導入口65、発振体67、軸68、及び振動発生装置69は、導入口65の長手方向(溶融ハンダの供給方向)Xに沿って整列している。振動発生装置69による振動の方向は、導入口65の長手方向Xに沿っている。これにより、導入口65は、振動発生装置69で発生した超音波領域の振動によって長手方向Xに沿って振動する。
【0049】
ハンダaは供給塔51内でヒータ62により加熱されて溶融ハンダとなり、るつぼ部61内でハンダaの重力が導入部63の部位において溶融ハンダに印加され、これにより、導入路64まで溶融ハンダが供給される。次に、導入路64において、溶融ハンダは導入路64内で電気式ヒータ66により適正な温度に維持されて導入口65に供給される。さらに、溶融ハンダは、発振体67による導入口65の長手方向Xに沿う超音波領域の振動によって封止間隙部57に押込まれる。
【0050】
一方、移動機構54は、封止間隙部57に沿ってレール部材53上を一定速度で移動する。これにより、溶融ハンダが導入口65を介して封止間隙部57の全長に亘って侵入し、有機EL素子100の基板10及び封止板30との封止間隙部57は、溶融ハンダによって封止接合される。
【0051】
本実施の形態によれば、基板10と封止板30との封止間隙部57に溶融ハンダを供給する導入口65に超音波領域の振動を印加するので、基板10と封止板30との封止間隙部57に溶融ハンダを確実に供給することができると共に、溶融ハンダ表面の酸化膜の破壊によって基板10と溶融ハンダとを直接接触させることができ、もって表示パネルの封止間隙部57を溶融ハンダによって確実に封止接合を行うことができる。また、導入口65の発熱容量を低く抑えることができることによって基板10及び封止板30の温度を低く保つことができ、もって表示パネルの特性の悪化を防止することができる。
【0052】
また、導入口65は、超音波領域の振動を発生する振動発生装置69に接続された発振体67に固定されているので、発振体67の超音波領域の振動を確実に伝達することができる。
【0053】
さらに、発振体67の振動の方向は導入口65の長手方向Xに沿っているので、導入口65を介して溶融ハンダを封止間隙部57に確実に濡らすことができ、もって基板10及び封止板30へのハンダの濡れ性を良くすることができる。
【0054】
超音波領域の振動は周波数が16000〜10MHzであるので、基板10及び封止板30へのハンダの濡れ性を向上させることができる。
【0055】
また、有機EL素子100の基板10及び封止板30との封止間隙部57は溶融ハンダによって溶着されるので、製造時に有機EL素子100の封止間隙部57における基板10及び封止板30の温度をハンダaの融点又は共晶点以下、例えば150℃で封止接合することができ、もって熱による表示パネルの反りを防止することができる。
【0056】
本実施の形態では、封止間隙部57の隙間寸法が100μm以下であるので、微小な隙間寸法の封止間隙部57を溶融ハンダによって確実に封止接合を行うことができる。
【0057】
本実施の形態では、上記ハンダとして、91.2Sn−8.8Zn(共晶点温度:198℃)のハンダaを用いたが、これに限定されるものではなく、Sn、Cu、In、Bi、Zn、Pb、Sb、Ga、及びAgから成る群から選択された少なくとも1つの材料を含む合金又は金属であって、共晶点温度又は融点が250℃以下となるハンダであってもよい。
【0058】
さらに、上記金属材料は、さらに、Ti、Al、及びCrから成る群から選択された少なくとも1つの材料を含んでいてもよい。これにより、溶着層40と基板10のガラス成分との接着性を向上させることができる。
【0059】
上記ハンダとしては、具体的には、Sn−Ag系、Sn−Cu系、Sn−Ag−Cu系、Sn−Ag−Bi系、Sn−Ag−Cu−Bi系等のハンダであって、その共晶点温度が250℃以下となるようなハンダを用いてもよい。
【0060】
また、本実施の形態では、導入路64、導入口65、及び発振体67を用いて超音波振動を付加した溶融ハンダを封止間隙部57に供給するが、これに限るものではなく、例えば、図3に示すように、導入口が接続されていない導入路70から供給された溶融ハンダを、尖状部71を有する発振体72の表面を介して封止間隙部57に供給してもよい。これにより、基板10が封止板30に対して突出している場合にも、溶融ハンダを確実に封止間隙部57に供給することができる。
【0061】
また、本実施の形態では、EL表示パネルとしての有機EL素子100を用いたが、これに限定されるものではなく、他のEL表示パネル、CRT、PDP等の表示パネルを用いてもよい。
【0062】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1記載の表示パネルの製造装置によれば、基板と封止板との封止間隙部に溶融ハンダを供給する供給部に超音波領域の振動を印加するので、基板と封止板との封止間隙部に溶融ハンダを確実に供給することができると共に、溶融ハンダ表面の酸化膜の破壊によって基板と溶融ハンダとを直接接触させることができ、もって表示パネルの封止間隙部を溶融ハンダによって確実に封止接合を行うことができる。
【0063】
請求項2記載の表示パネルの製造装置によれば、供給部は、超音波領域の振動を発生する振動発生手段に接続された発振体に固定されているので、発振体の超音波領域の振動を確実に伝達することができる。
【0064】
請求項3記載の表示パネルの製造装置及び請求項9記載の表示パネルの製造方法によれば、振動の方向は供給部による溶融ハンダの供給方向に沿っているので、供給部を介して溶融ハンダを封止間隙部に確実に濡らすことができ、もって基板及び封止板へのハンダの濡れ性を良くすることができる。
【0065】
請求項4記載の表示パネルの製造装置及び請求項10記載の表示パネルの製造方法によれば、超音波領域の振動は周波数が16000〜10MHzであるので、基板及び封止板へのハンダの濡れ性を向上させることができる。
【0066】
請求項5記載の表示パネルの製造装置及び請求項11記載の表示パネルの製造方法によれば、貯留部で溶融ハンダを貯留するので、表示パネルの封止間隙部を溶融ハンダによって確実に封止接合を行うことができる。
【0067】
請求項6記載の表示パネルの製造装置及び請求項12記載の表示パネルの製造方法によれば、封止間隙部の隙間寸法は100μm以下であるので、微小な隙間寸法の封止間隙部を溶融ハンダによって確実に封止接合を行うことができる。
【0068】
請求項7記載の表示パネルの製造装置によれば、基板と封止板との接合時における基板の温度が150℃以下であるので、熱による表示パネルの特性の悪化を防止することができる。
【0069】
請求項8記載の表示パネルの製造方法によれば、溶融したハンダを基板と封止板との封止間隙部に供給し、この供給された溶融ハンダに超音波領域の振動を印加するので、基板と封止板との封止間隙部に溶融ハンダを確実に供給することができると共に、溶融ハンダ表面の酸化膜の破壊によって基板と溶融ハンダとを直接接触させることができ、もって表示パネルの封止間隙部を溶融ハンダによって確実に封止接合を行うことができる。
【0070】
請求項13記載の表示パネルの製造方法によれば、基板と封止板とを、基板の温度を150℃以下に保持した状態で接合を行うので、熱による表示パネルの特性の悪化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る表示パネルの製造装置及びその製造方法によって製造される表示パネルの断面図である。
【図2】表示パネルの製造装置の概略構成を示す部分断面図である。
【図3】表示パネルの製造装置における導入路64及び発振体67の変形例である。
【符号の説明】
10 基板
30 封止板
31 周辺突条部
57 封止間隙部
58 導入部
60 溶融ハンダ供給装置
61 るつぼ部
62 ヒータ
63 導入部
64 導入路
65 導入口
66 電気式ヒータ
67 発振体
68 軸
69 振動発生装置
100 有機EL素子

Claims (13)

  1. 基板と、前記基板に接合された封止板とを備える表示パネルの製造装置において、
    前記基板と前記封止板との封止間隙部に溶融ハンダを供給する供給部と、前記供給部に超音波領域の振動を印加する振動印加手段とを備えることを特徴とする表示パネルの製造装置。
  2. 前記振動印加手段は、前記超音波領域の振動を発生する振動発生手段と、前記振動発生手段に接続された発振体とを備え、前記供給部は、前記発振体に固定されていることを特徴とする請求項1記載の表示パネルの製造装置。
  3. 前記振動の方向は前記供給部による前記溶融ハンダの供給方向に沿っていることを特徴とする請求項1又は2記載の表示パネルの製造装置。
  4. 前記超音波領域の振動は周波数が16000〜10MHzであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示パネルの製造装置。
  5. 前記供給部は、ハンダを溶融すると共に溶融ハンダを貯留する貯留部と、当該溶融ハンダを前記供給部に導入する導入路とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示パネルの製造装置。
  6. 前記封止間隙部の隙間寸法は100μm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表示パネルの製造装置。
  7. 前記基板と前記封止板との接合時における前記基板の温度が150℃以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の製造装置。
  8. 基板と、前記基板に接合された封止板とを備える表示パネルの製造方法において、
    溶融ハンダを前記基板と前記封止板との前記封止間隙部に供給し、前記供給された溶融ハンダに超音波領域の振動を印加することを特徴とする表示パネルの製造方法。
  9. 前記振動の方向は前記供給部による前記溶融ハンダの供給方向に沿っていることを特徴とする請求項8記載の表示パネルの製造方法。
  10. 前記超音波領域の振動は周波数が16000〜10MHzであることを特徴とする請求項8又は9記載の表示パネルの製造方法。
  11. 前記供給は、ハンダを溶融すると共に溶融ハンダを貯留し、当該貯留された溶融ハンダを前記封止間隙部に供給することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の表示パネルの製造方法。
  12. 前記封止間隙部の隙間寸法は100μm以下であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載の表示パネルの製造方法。
  13. 前記基板と前記封止板とを、前記基板の温度を150℃以下に保持した状態で接合することを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載の表示パネルの製造方法。
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