JP2004279448A - 画像形成装置、該装置の制御方法、プログラム、及び該プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】位置ずれ検出用のトナーマーク列を形成、検出してからフィードバック制御による補正を行っても、補正しようとする位置ずれを引き起こす部分が重複することも不足することもなくし、高画質化を達成する。
【解決手段】位置ずれ検出動作として、横線4本と斜め線4本とからなるトナーマーク列を搬送ベルト5における主走査方向の3箇所に形成してセンサ17,18,19により検出する。ここで、記録紙上に画像を形成する際のみではなく、この位置ずれを補正するためのトナーマーク列の形成と検出とを行う間にも、搬送ベルト5の速度ムラを抑えるフィードバック制御を実施する。
【選択図】 図1
【解決手段】位置ずれ検出動作として、横線4本と斜め線4本とからなるトナーマーク列を搬送ベルト5における主走査方向の3箇所に形成してセンサ17,18,19により検出する。ここで、記録紙上に画像を形成する際のみではなく、この位置ずれを補正するためのトナーマーク列の形成と検出とを行う間にも、搬送ベルト5の速度ムラを抑えるフィードバック制御を実施する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ、プリンタ、複写機、複合機等の画像形成装置、該装置の制御方法、プログラム、及び該プログラムを記録した記録媒体に関し、より詳しくは、各色ごとの像担持体から、例えば搬送ベルトや中間転写ベルトといった無端状移動体との対向位置で、その像担持体上の可視像を無端状移動体側に転写させる画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、画像形成装置では、形成される画像が、その画像形成装置の設計による理論通りの位置にならないことがありうる。こうした画像の位置ずれには、例えばカラーの画像形成に用いられる各色のトナーによる各トナー画像が重ならないことによる各色間の位置ずれなどがあり、画像形成における画質の低下をもたらしてしまう。
このため、画質の向上を図るには、各種の位置ずれの補正が必要である。
【0003】
こうした従来の画像形成装置として、例えば、本出願人により先に出願されている特開平11−24507号公報(特許文献1)の画像形成装置がある。
このものは、画像形成に用いる転写ベルトにスケールを設け、そのスケールを検出することで転写ベルトの速度についてのフィードバック制御を行うものである。
【0004】
また、画像形成装置の組み立て時の誤差など、画像形成時のフィードバック制御では補正しきれない位置ずれに対して、本出願人により先に出願されている特開2002−244387号公報(特許文献2)のカラー画像形成装置では、位置ずれ検出用のトナーマーク列を各色の感光体から転写ベルトに対して形成した後、センサにより検出し、その検出結果により位置ずれの補正を行っていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−24507号公報
【特許文献2】
特開2002−244387号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常、上述した各種の位置ずれには、画像形成装置における様々な場所により引き起こされる位置ずれが混在している。
まず、上述した特許文献1のものは、転写ベルトの速度ムラをフィードバック制御により抑える好適なものであるが、転写ベルトと、その転写ベルトを駆動させる部分と以外の部分における要因により引き起こされる位置ずれの補正まで考慮されたものではない。
【0007】
また、上述した特許文献2のものは、位置ずれ検出用のトナーマーク列を形成、検出することで位置ずれの補正を行う好適なものであるが、この検出結果による補正のみでは、転写ベルトの移動速度に対するフィードバック制御を行っていないため、転写ベルトの速度ムラといった動的な要因により引き起こされる位置ずれまで補正することはできなかった。
しかし、こうした位置ずれ検出用のトナーマーク列を、転写ベルトなどの無端状移動手段の動的な要因による位置ずれを抑えるフィードバック制御を行わずに形成、検出した後、記録紙への画像形成時にその検出結果による補正を行いながら無端状移動手段へのフィードバック制御により動的な要因に対する補正も同時に行うと、2つの補正方式それぞれが補正しようとする位置ずれを引き起こす部分に重複が生じてしまい、画質の向上を図れなくなる虞があった。
【0008】
すなわち、無端状移動手段の速度ムラを抑えるフィードバック制御を行わずに位置ずれ検出用のトナーマーク列を形成、検出し、その検出結果により位置ずれを補正する補正量を算出すると、トナーマーク列を構成する個々のトナーマークが各色の感光体ドラムから無端状移動手段に転写されるとき、速度ムラ等により、無端状移動手段と当該無端状移動手段を駆動させる部分とに起因する位置ずれが生じるから、形成されたトナーマーク列を検出して得られる位置ずれ量には、上記の無端状移動手段と当該無端状移動手段を駆動させる部分とに起因する位置ずれ量が検出誤差として含まれることとなる。
一方、記録紙への画像形成時に、無端状移動手段の速度ムラを抑えるフィードバック制御を行うと、この速度ムラ等の、無端状移動手段と当該無端状移動手段を駆動させる部分とに起因する位置ずれを抑えることができるが、上述したトナーマーク列を形成、検出して検出結果から算出された補正量は、無端状移動手段と当該無端状移動手段を駆動させる部分とに起因する位置ずれ量を検出誤差として含めた位置ずれ量に対して補正するものとなっている。
このため、無端状移動手段の速度ムラを抑えるフィードバック制御を行わずに位置ずれ検出用のトナーマーク列を形成、検出した後、記録紙への画像形成時にその検出結果による補正と上記のフィードバック制御による補正とを行うと、無端状移動手段とその無端状移動手段を駆動させる部分とにおける要因により引き起こされる位置ずれ量の分について、過剰に画像形成の位置を補正してしまうこととなり、適切な補正を行うことができない問題があった。
【0009】
本件発明者は、画像の形成における高画質化を達成するため、従来着目されることのなかった上記問題に着目し、上述した位置ずれ検出用のトナーマーク列を形成、検出した後でその検出結果により記録紙への画像形成時に行う補正と、無端状移動手段の移動速度に対するフィードバック制御による補正とを、上記問題を引き起こすことなく実施する方法を知見した。
そこで本発明は、位置ずれ検出用のトナーマーク列を形成、検出した後、記録紙への画像形成の際にその検出結果による補正と、無端状移動手段の移動速度に対するフィードバック制御による補正とを行っても、補正しようとする位置ずれを引き起こす部分が重複することも不足することもないようにすることができ、高画質化を達成することができる画像形成装置、該装置の制御方法、プログラム、及び該プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の特徴を備える。
請求項1記載の発明は、カラー画像形成に用いられる各色の画像記録媒体ごとの単色画像形成手段と、各単色画像形成手段から転写された画像を移動させる無端状移動手段と、該無端状移動手段を移動させる駆動手段とを備えてなる画像形成装置であって、形成された画像を検出する画像検出手段と、単色画像形成手段の複数が画像を形成する際、および画像検出手段が該形成された画像を検出する際に無端状移動手段の移動速度を制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、上記単色画像形成手段により形成される画像は、該単色画像形成手段それぞれにより記録紙に形成される画像同士の位置ずれを検出するために各色の単色画像形成手段それぞれによって形成された位置ずれ検出用画像と、記録紙に形成する画像とを含み、画像検出手段は、上記位置ずれ検出用画像を検出し、上記した制御手段は、無端状移動手段および駆動手段により引き起こされる形成画像の上記位置ずれを補正するように駆動手段による駆動を制御すると共に、画像検出手段による検出結果を用いて、記録紙への画像形成時に上記位置ずれを防止するための単色画像形成手段における補正量を算出し、記録紙への画像形成時に、単色画像形成手段それぞれに該算出された補正量での補正をさせることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、上記した駆動手段による駆動での無端状移動手段の位置または/および移動速度を測定する測定手段を備え、制御手段は、測定手段による測定結果に基づいて駆動手段による駆動を制御することを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、上記した測定手段が、制御手段により駆動手段による駆動が制御される時のみ稼働することを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、上記した測定手段が、発光部と、該発光部からの光を受光する受光部とを備えてなり、当該測定手段を上記稼働させない状態では、該発光部を点灯させないことを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、上記した制御手段が、1つの単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する際にも、駆動手段による駆動の制御を行うことを特徴とする。
【0016】
請求項7記載の発明は、上記した制御手段が、1つの単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する際、駆動手段による駆動の制御を行わないことを特徴とする。
【0017】
請求項8記載の発明は、1つの単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する際に制御手段が駆動手段による駆動の制御を行うか否かの選択入力を受ける入力手段を備えたことを特徴とする。
【0018】
請求項9記載の発明は、上記した無端状移動手段が、記録紙を搬送する搬送ベルトであることを特徴とする。
【0019】
請求項10記載の発明は、上記した無端状移動手段が、記録紙に転写する各色の画像を重畳されて形成される中間転写ベルトであることを特徴とする。
【0020】
請求項11記載の発明は、上記した測定手段における受光部が、発光部から駆動手段の駆動に連動して動作する部分を介した光を受光することを特徴とする。
【0021】
請求項12記載の発明は、上記した測定手段における受光部が、発光部から無端状移動手段を介した光を受光することを特徴とする。
【0022】
上述した本発明に係る各画送形成装置によれば、各単色画像形成手段により無端状移動手段に転写されて形成された画像を画像検出手段が検出し、制御手段は、少なくとも、単色画像形成手段の複数が画像を形成する際、および画像検出手段が検出する際に、無端状移動手段の移動速度を制御するから、2色以上の画像記録媒体を用いて画像形成する際に、各単色画像形成手段により記録紙上に形成される画像が、重ならないで位置ずれを起こすことを防止することができる。
なお、上記した画像記録媒体として、例えばトナーなどが用いられる。
また、請求項1記載の技術的手段で上記した単色画像形成手段の複数が画像を形成する際とは、上記した位置ずれを検出するために各色の単色画像形成手段それぞれが位置ずれ検出用画像を形成する場合および複数の単色画像形成手段が記録紙に画像を形成する場合のことである。
また、請求項1記載の技術的手段で上記した画像検出手段が該形成された画像を検出する際とは、上記した位置ずれを検出するために形成された位置ずれ検出用画像に対して画像検出手段が検出を行う場合のことである。
【0023】
請求項13記載の発明は、カラー画像形成に用いられる各色の画像記録媒体ごとの単色画像形成手段と、各単色画像形成手段から転写された画像を移動させる無端状移動手段と、該無端状移動手段を移動させる駆動手段とを備えてなる画像形成装置の制御方法であって、単色画像形成手段それぞれにより記録紙に形成される画像同士の位置ずれを検出するための位置ずれ検出用画像を、各色の単色画像形成手段それぞれによって無端状移動手段に形成する位置ずれ検出用画像形成工程と、上記位置ずれ検出用画像を検出することで、記録紙への画像形成時に上記位置ずれを防止するための単色画像形成手段における補正量を算出する補正量算出工程と、を備え、上記位置ずれ検出用画像形成工程と、補正量算出工程との間に、無端状移動手段および駆動手段により引き起こされる上記位置ずれを補正するように駆動手段による駆動を制御することを特徴とする。
【0024】
請求項14記載の発明は、単色画像形成手段が補正量算出工程で算出された補正量により補正を行って記録紙に画像を形成する記録紙画像形成工程を備え、該記録紙画像形成工程でも駆動手段による駆動を制御することを特徴とする。
【0025】
請求項15記載の発明は、1つの単色画像形成手段のみが補正量算出工程で算出された補正量により補正を行って記録紙に画像を形成する単色画像形成工程を備え、該単色画像形成工程でも駆動手段による駆動を制御することを特徴とする。
【0026】
請求項16記載の発明は、1つの単色画像形成手段のみが補正量算出工程で算出された補正量により補正を行って記録紙に画像を形成する単色画像形成工程を備え、該単色画像形成工程では駆動手段による駆動の制御を行わないことを特徴とする。
【0027】
請求項17記載の発明は、1つの単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する場合に駆動手段による駆動の制御を行うか否かの選択入力を受ける入力工程と、入力工程で入力された結果に基づいて、1つの単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する記録紙画像選択形成工程とを備えたことを特徴とする。
【0028】
請求項18記載の発明は、上記した無端状移動手段が、記録紙を搬送する搬送ベルトであることを特徴とする。
【0029】
請求項19記載の発明は、上記した無端状移動手段が、記録紙に転写する各色の画像を重畳されて形成される中間転写ベルトであることを特徴とする。
【0030】
請求項20記載の発明は、上記した駆動手段による駆動の制御が、発光部から発せられて、駆動手段の駆動に連動して動作する部分を介した光を受光した受光結果を用いて行われることを特徴とする。
【0031】
請求項21記載の発明は、上記した駆動手段による駆動の制御が、発光部から発せられて、無端状移動手段を介した光を受光した受光結果を用いて行われることを特徴とする。
【0032】
上述した本発明に係る各画送形成装置の制御方法によれば、上記の位置ずれ検出用画像形成工程と、上記の補正量算出工程との間に、無端状移動手段および駆動手段により引き起こされる位置ずれを補正するように駆動手段による駆動を制御するから、上記の補正量算出工程では、上記の無端状移動手段および駆動手段以外の部分によって引き起こされる位置ずれのみを対象とした補正量を算出することができる。
このため、記録紙画像形成工程でも上記した駆動手段による駆動の制御を行うことで、上記の無端状移動手段および駆動手段によって引き起こされる位置ずれの補正を行うと、単色画像形成手段それぞれにより記録紙に形成される画像同士の位置ずれに対する補正を、その位置ずれを引き起こす部分が重複も不足もしないように行うことができる。
なお、上記した画像記録媒体として、例えばトナーなどが用いられる。
【0033】
請求項22記載の発明は、カラー画像形成に用いられる各色の画像記録媒体ごとの単色画像形成手段と、各単色画像形成手段から転写された画像を移動させる無端状移動手段と、該無端状移動手段を移動させる駆動手段とを備えてなる画像形成装置の制御プログラムであって、画像形成装置に、請求項13から17の何れか1項の制御方法に記載の工程による処理を実行させることを特徴とする。
【0034】
請求項23記載の発明は、請求項22記載の画像形成装置の制御プログラムが記録されたことを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る画像形成装置、該装置の制御方法、プログラム、及び該プログラムを記録した記録媒体の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
以下の各実施形態は、高画質化を実現することができる好適なものを例示している。
【0036】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態としての画像形成装置は、図1に示すように、搬送ベルト(無端状移動手段)に沿って各色の画像形成部が並べられた構成を備えるものであり、所謂、タンデムタイプといわれるものである。
すなわち、給紙トレイ1から給紙ローラ2と分離ローラ3とにより分離給紙される用紙(記録紙)4を搬送する搬送ベルト5に沿って、この搬送ベルト5の搬送方向の上流側から順に、複数の画像形成部6Y,6M,6C,6BKが配列されている。
これら複数の画像形成部6Y,6M,6C,6BKは、形成するトナー画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。画像形成部6Yはイエローの画像を、画像形成部6Mはマゼンタの画像を、画像形成部6Cはシアンの画像を、画像形成部6BKはブラックの画像をそれぞれ形成する。
【0037】
よって、以下の説明では、画像形成部6Yについて具体的に説明するが、他の画像形成部6M,6C,6BKは画像形成部6Yと同様であるので、その画像形成部6M,6C,6BKの各構成要素については、画像形成装置6Yの各構成要素に付したYに替えて、M、C、BKによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
【0038】
搬送ベルト5は、回転駆動される駆動ローラ7と従動ローラ8とに巻回されたエンドレスのベルトである。この駆動ローラ7は、不図示の駆動モータにより回転駆動させられ、この駆動モータと、駆動ローラ7と、従動ローラ8とが、無端状移動手段である搬送ベルト5を移動させる駆動手段として機能する。
【0039】
画像形成に際して、給紙トレイ1に収納された用紙4は最も上のものから順に送り出され、静電吸着作用により搬送ベルト5に吸着されて回転駆動される搬送ベルト5により最初の画像形成部6Yに搬送され、ここで、イエローのトナー画像を転写される。
【0040】
画像形成部6Yは、感光体としての感光体ドラム9Y、この感光体ドラム9Yの周囲に配置された帯電器10Y、露光器11、現像器12Y、感光体クリーナ(図示せず)、除電器13Y等から構成されている。露光器11は、各画像形成部6Y,6M,6C,6BKが形成する画像色に対応する露光光であるレーザ光14Y,14M,14C,14BKを照射するように構成されている。
【0041】
画像形成に際し、感光体ドラム9Yの外周面は、暗中にて帯電器10Yにより一様に帯電された後、露光器11からのイエロー画像に対応したレーザ光14Yにより露光され、静電潜像を形成される。現像器12Yは、この静電潜像をイエロートナーにより可視像化し、このことにより感光体ドラム9Y上にイエローのトナー画像が形成される。
【0042】
このトナー画像は、感光体ドラム9Yと搬送ベルト5上の用紙4とが接する位置(転写位置)で、転写器15Yの働きにより用紙4上に転写される。この転写により、用紙4上にイエローのトナーによる画像が形成される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム9Yは、外周面に残留した不要なトナーを感光体クリーナにより払拭された後、除電器13Yにより除電され、次の画像形成のために待機する。
【0043】
以上のようにして、画像形成部6Yでイエローのトナー画像を転写された用紙4は、搬送ベルト5によって次の画像形成部6Mに搬送される。画像形成部6Mでは、画像形成部6Yでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム9M上にマゼンタのトナー画像が形成され、そのトナー画像が用紙4上に形成されたイエローの画像に重畳されて転写される。
用紙4は、さらに次の画像形成部6C、6BKに搬送され、同様の動作により、感光体ドラム9C上に形成されたシアンのトナー画像と、感光体ドラム9BK上に形成された黒のトナー画像とが、用紙4上に重畳されて転写される。こうして、用紙4上にフルカラーの画像が形成される。このフルカラーの重ね画像が形成された用紙4は、搬送ベルト5から剥離されて定着器16にて画像を定着された後、画像形成装置の外部に排紙される。
【0044】
次に、上記した露光器11について、図2、図3に示される構成を例として説明する。
露光器11は、この図2、図3に示すように、4つの光源ユニット52,53,54,55と、各光源ユニットからの光ビーム14Y,14M,14C,14BKを対称な2方向に振り分けて偏向走査する光偏向器62と、この光偏向器62を中心にして上記2方向に対称に配置されて、光偏向器62により偏向走査される複数の光ビーム14Y,14M,14C,14BKをそれぞれ対応する感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKの被走査面上に導いて結像させる光学系(結像用レンズ63,64,69,70,71,72、光路折り返し用ミラー65,66,67,68,73,74,75,76,77,78,79,80等)と、を備えており、これらの構成部材は、一つのハウジング50内に収納されている。
【0045】
より具体的には、4つの光源ユニット52,53,54,55は、ハウジング50の側壁に設置され、光偏向器62は、ハウジング50の基盤51の略中央部に配置され、上記光学系は、基盤51の上面と下面とに分けて配設されている。また、ハウジング50の上部と下部にはカバー87,88が設けられており、下部側のカバー87には光ビームを通過させる開口部が設けられ、その開口部には防塵ガラス83,84,85,86が取り付けられている。
【0046】
この露光器11では、図示しない原稿読み取り装置(スキャナー)や、画像データ出力装置(パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、ファクシミリの受信部等)などから入力される色分解された画像データを、光源駆動用の信号に変換し、その信号に従って各光源ユニット52,53,54,55内の光源である半導体レーザ(LD;Laser Diode )を駆動し、光ビームを出射させる。
各光源ユニット52,53,54,55から出射された光ビームは、面倒れ補正用のシリンドリカルレンズ56,57,58,59を介して光偏向器62に至り、ポリゴンモータ62cで等速回転されている2段のポリゴンミラー62a,62bで対称な2方向に偏向走査される。なお、図2、図3の構成では、ポリゴンミラーが、14M,14Cの光ビーム用と、14Y,14BKの光ビーム用との上下2段に分けられた構成となっているが、1つの厚めのポリゴンミラーで偏向走査する構成であってもよい。
【0047】
光偏向器62のポリゴンミラー62a,62bで2ビームづつ2方向に偏向走査された光ビームは、例えば上下2層構成のfθレンズ等からなる第1の結像用レンズ63,64をそれぞれ通過し、第1折り返しミラー65,66,67,68により折り返されて基盤51の開口部を通過した後、長尺トロイダルレンズ等からなる第2の結像用レンズ69,70,71,72を通過し、第2折り返しミラー73,75,77,79、第3折り返しミラー74,76,78,80、防塵ガラス83,84,85,86を介して各色用の感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKの被走査面上に照射される。
こうして、各色用の感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKの被走査面(外周面)上に、上述した静電潜像が書き込まれる。
【0048】
また、露光器11と、各色の画像形成部6Y,6M,6C,6BKとが以上のように構成されることにより、各色に対して設けられた画像形成部と、露光器11における各色に対応する部分とが、それぞれの色のトナー画像を形成するためにカラー画像形成に用いられる各色ごとに設けられた単色画像形成手段として機能する。
【0049】
次に、上述した構成で搬送ベルト5が駆動される際に、その搬送ベルト5の走行性の安定化を図るための構成について、図1、図4、図5を用いて説明する。
本実施形態における測定手段であるロータリーエンコーダ20は、図1に示すように上述した従動ローラ8の回転軸に配設され、その従動ローラ8の位置や回転速度を測定することにより、搬送ベルト5の移動速度の安定性を調べるデータを提供する。
【0050】
このロータリーエンコーダ20による検出結果から、図4に示すように、制御コントローラ22は、目標速度に対する速度偏差または目標位置に対する位置偏差を求め、その偏差に対して例えばPI(proportion−integral )制御演算を行い、不図示の搬送ベルト5駆動モータを制御している。このように、搬送ベルト5の駆動に関してフィードバックループが構成されている。
このフィードバックループでの制御により、搬送ベルト5と上述した駆動手段との部分における要因により引き起こされる位置ずれを検出、補正する。
【0051】
このロータリーエンコーダ20の内部構成としては、光学式のものが一般によく使われている。図5に、光学式ロータリーエンコーダの内部構成を示す。スリットの切られたコードホイール20aを挟むように、発光部20b、受光部20cが配設され、発光部20bからの光が、従動ローラ8の回転に連動して回転するコードホイール20aを通過して受光部20cに入射するようになっている。
【0052】
ここで、一般に、タンデムタイプの画像形成装置では、感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKの軸間距離の誤差、感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKの平行度誤差、露光器11内でレーザ光を偏向する偏向ミラー(図示せず)の設置誤差、感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKへの静電潜像の書込みタイミング誤差、搬送ベルト5の搬送速度ムラ等が発生する虞がある。
すなわち、装置の組み立てにおける誤差、部品の製造に伴う誤差、動作時の発熱による部品の熱変形よる誤差など、静的な要因によって画像形成時に引き起こされる位置ずれ(DC成分)と、搬送ベルトの搬送速度ムラなど動的な要因によって画像形成時に引き起こされる位置ずれ(AC成分)とが、形成される画像の位置ずれとして考えられる。こうした位置ずれが発生してしまうと、本来重ならなければならない位置に各色のトナー画像が重ならないという各色間での位置ずれが生じてしまう虞がある。
【0053】
そこで、形成される各色のトナー画像間における位置ずれを補正する必要がある。
本実施形態としての画像形成装置では、上述した各色の画像形成部6Y,6M,6C,6BKや露光器11など、搬送ベルト5と上述した駆動手段と以外の部分における要因により引き起こされる位置ずれを検出、補正するために、各色のトナーによる位置ずれ検出用画像としてのトナーマーク列を、図6、図7に示すように搬送ベルト5上に形成し、センサ17,18,19により検出する。
このセンサ17,18、19は、図1に示すように、画像形成部6BKの下流側に、搬送ベルト5に対向するように配設され、搬送ベルト5が駆動ローラ7により移動される方向に対して直交する主走査方向に沿うように、同一の基板上に支持されている。
また、搬送ベルト5上に形成されたトナーマーク列Lは、センサ17,18、19により検出された後、そのセンサ17,18、19より下流側に配設されたクリーニング手段21により除去される。
【0054】
図7に、搬送ベルト5上に形成された位置合わせ用トナーマーク列Lの一例を示す。K(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)の各色のトナーについて、横線と斜め線とをそれぞれ形成し、主走査方向に並べられたセンサ17,18、19により検出する。
各色の位置ずれの成分としては、主にスキュー、副走査方向のレジストずれ、主走査方向の倍率誤差、主走査方向のレジストずれなどが知られているが、上述のようにトナーマーク列を形成して検出することにより、基準色(この場合BK)に対するスキュー、副走査レジストずれ、主走査レジストずれ、主走査倍率誤差の計測が可能である。
こうして、センサ17,18、19により検知された結果から、各種のずれ量と、そのずれ量に対する補正量とを、メインCPUが演算する。
【0055】
次に、本実施形態としての画像形成装置における上述した補正などの制御を行うための電子回路における構成について、図8を用いて説明する。
センサ17,18,19は、発光量制御部25により制御される発光素子(図示せず)と受光素子(図示せず)とを有し、その出力側は、AMP26と、フィルタ27と、A/D変換器28と、FIFO(First In First Out)メモリ30とを介してI/Oポート32に接続されている。
センサ17,18,19から得られた検出信号はAMP26によって増幅され、フィルタ27を通過してA/D変換器28によってアナログデータからデジタルデータへと変換される。データのサンプリングはサンプリング制御部29によって制御され、サンプリングされたデータはFIFOメモリ30に格納される。サンプリング制御部29と、FIFOメモリ30と、書込制御基板31とは、I/Oポート32に接続されている。
【0056】
また、I/Oポート32には、ロータリーエンコーダ20が接続されており、発光部20bの点灯を制御するとともに出力パルスが接続されている。また、搬送ベルト駆動モータも接続されており、図4を用いて上述したフィードバック制御ループを形成している。
すなわち、CPU33が、ROM34に格納されたプログラムにより、ロータリーエンコーダ20からの出力パルスを用いて搬送ベルト駆動モータを制御することにより、上述した制御コントローラ22などの制御手段として機能する。
【0057】
このI/Oポート32に対して、CPU33と、ROM34と、RAM35とは、データバス36とアドレスバス37とにより接続されている。
ROM34には、トナー画像の種々の位置ずれ量を演算するためのプログラムやフィードバック制御を行う為のプログラムを始め、本実施形態としての機能を実現させるための各種のプログラムが格納されている。なお、アドレスバス37によって、ROMアドレス、RAMアドレス、各種入出力機器の指定を行っている。
【0058】
CPU33は、センサ17,18,19からの検知信号を定められたタイミングでモニタし、仮に搬送ベルト5やセンサ17,18,19の発光素子の劣化等が起きたとしても確実に位置ずれ検出用のトナー画像の検出を行えるように、センサ17,18,19の発光素子の発光量を発光量制御部25によって制御させ、受光素子からの受光信号の出力レベルが常に一定となるようにさせている。
【0059】
また、CPU33は、位置検出用トナーマークの検知結果から求めた補正量に基づき、主、副レジストの変更および倍率誤差に基づき画周波数を変更するために、書込制御基板31に対してその設定を行う。書込制御基板28には、出力周波数を非常に細かく設定できるデバイス、例えばVCO(voltage controlled oscillator )を利用したクロックジェネレータ等を、基準色を含め各色に対して備えている。この出力を画像クロックとして用いている。
【0060】
また、CPU33は、位置検出用トナーマークの検知結果から求めた補正量に基づき、露光器11内の不図示のスキュー調整用のステッピングモータの制御も行っている。
さらに、CPU33は、エンコーダ出力パルスからのパルスを計測し、目標位置に対する現在の位置偏差を求め、位置偏差に対し例えばPI制御演算を行い、得られた制御量を搬送ベルト駆動モータに出力し、ベルト走行の安定化を行っている。
【0061】
次に、本実施形態としての画像形成装置による補正動作について説明する。
まず、スキューずれの補正は、露光器11の内部にある各色のレーザー光を折り返すための不図示のミラーの傾きを変更することによってなされる。ミラーに傾きを付勢するための駆動源としてはステッピングモータを用いている。
【0062】
また、上述した位置ずれ検出用のトナーマーク列Lを各色の画像形成部6Y,6M,6C,6BKにより形成し、センサ17,18,19により検出する位置ずれ検出動作による検出結果を用いての補正は、露光器11による書き出しタイミングを補正することで行われる。
図9に副走査方向の書き出しタイミングを補正する際のタイミングチャートを示す。この場合、補正分解能は1ライン(1dot)であるとする。副走査方向の画像領域信号(書込みenable信号)は、同期検知信号のタイミングで書き出しを調整している。ここで、トナーマーク列Lの検知、演算の結果、1ライン書き出し位置を早くしたい場合には、図9に示すように同期検知信号1つ分早く書込みenable信号をアクティブにすれば良い。
【0063】
また、図10に主走査方向の書き出しタイミングを補正する際のタイミングチャートを示す。この場合、補正分解能は1dotであるとする。まず、画像書込みクロックは同期検知信号の立ち下がりエッジにより、各ラインともに正確に位相の合ったクロックが得られるようになっている。このクロック信号に同期して画像の書込みが行われるが、主走査方向の画像書込みenable信号もこのクロックに同期して作られている。ここで、トナーマーク列Lの検知、演算の結果、1dot書き出し位置を早くしたい場合には、図10に示すように1クロック分早く書込みenable信号をアクティブにすれば良い。
さらに、トナーマーク列Lの検知、演算の結果、主走査方向の倍率が基準色に対してずれているときは、その主走査方向のずれ量を補正するために充分に小さいステップで画像書き込みクロックの周波数を変更できるデバイス、例えばPLL(phase locked loop )を用いたクロックジェネレータ等を用いることにより倍率を変更できる。
【0064】
次に、本実施形態としての画像形成装置による上述した各種の補正動作と、その補正を行っての画像形成動作とについて、図11のフローチャートを用いて説明する。
【0065】
まず、上述したトナーマーク列Lの形成、検出を位置ずれ検出動作として行うが、この動作による補正は、例えば以下のような場合に実行される。
・電源投入直後のイニシャライズ時に実行される。
・装置内部の所定の個所、例えば露光器11の一部の温度上昇を監視し、所定の温度以上変化があった際に自動的に実行される。
・所定枚数以上のプリント動作が行われた直後に自動的に実行される。
・オペレーションパネルあるいはプリンタドライバからユーザーにより指示が入力された場合に実行される。
【0066】
こうした条件の何れかに当てはまる場合、位置ずれ検出動作を開始する(ステップS1)。
本実施例では、図6、図7に示すように、横線4本と斜め線4本とからなるトナーマーク列Lを主走査方向の3箇所(L1,L2,L3)に形成してセンサ17,18,19により検出するが、その3箇所のトナーマーク列Lを8組形成し、それらの検出結果の平均値をもって最終的な位置ずれ量を検出するものとする(ステップS2,S3,S4)。
本発明では、記録紙に画像を形成する際のみではなく、このステップS2,S3,S4における位置ずれを補正するためのトナーマーク列Lの形成と検出とを行う際にも、上述したフィードバック制御を実施し、搬送ベルト5の移動における速度ムラを最小限に抑えている。
なお、上述したフィードバック制御を実施する期間である上記の記録紙に画像を形成する際とは、その記録紙への画像形成のために搬送ベルト5を、駆動ローラ7などの駆動手段が駆動させる場合のことである。
また、上述したフィードバック制御を実施する期間である上記のトナーマーク列Lの形成と検出とを行う際とは、その形成、検出を行う動作のために搬送ベルト5を、駆動ローラ7などの駆動手段が駆動させる場合のことである。
【0067】
図12は、このフィードバック制御を掛けた場合と掛けない場合の、センサでのトナーマーク列Lの検出におけるBK−C間の横線間隔の変動を示したものである。フィードバック制御を掛けた場合、8組間での変動が小さく抑えられているが、逆に制御を掛けない場合には8組間での変動が大きくなっている。このため、本発明に係る位置ずれ検出動作(トナーマーク列Lの形成、検出)の際の上述したフィードバック制御を行わない場合、検出される8組間の平均値にも影響を及ぼし、適切な位置ずれ補正がなされない虞がある。
換言すれば、本実施形態による位置ずれ検出動作として、トナーマーク列Lの形成、検出の際にも上述したフィードバック制御を行うことにより、検出されるトナーマーク列8組間での変動を小さく抑えることができ、このことにより、上述した各色の画像形成部6Y,6M,6C,6BKや露光器11など、搬送ベルト5と上述した駆動手段と以外の部分における要因により引き起こされる位置ずれを高精度に検出することができる。
【0068】
こうして位置ずれ検出動作が行われ、CPU33などの制御手段により補正量の演算が行われた後、ユーザからの画像データ入力や操作部(不図示)などにより画像形成要求が入力されると(ステップS5)、露光器11における各色の画像形成に対応する部分などの単色画像形成手段は、算出された補正を上述した書き出しタイミングの補正として行い、各色の画像を記録紙上に形成する。
この画像形成動作の間も、搬送ベルト駆動モータとロータリーエンコーダ20とを含む図4に示すフィードバックループは、上述したフィードバック制御を行う(ステップS6)。
なお、上記のステップS6での画像形成は、ステップS5での画像形成要求が単色(1色)での画像形成や、フルカラーでないカラー画像形成の要求である場合にも同様に行われる。
【0069】
このように、本発明の第1の実施形態としての画像形成装置によれば、位置ずれ検出動作として各色のトナーによる位置ずれ検出用画像であるトナーマーク列を形成、検出する間、搬送ベルト5の移動速度を検出してフィードバック制御を行い、搬送ベルトの移動速度のムラをなくすように上述した駆動手段を制御するから、各色の画像形成部6Y,6M,6C,6BKや露光器11などの、搬送ベルト5と上述した駆動手段と以外の部分における要因により引き起こされる位置ずれを高精度に検出することができる。
また、その検出された位置ずれに対する補正を行って記録紙に画像を形成する時にも、搬送ベルトの移動速度のムラをなくす上記のフィードバック制御を行うことで、搬送ベルト5と上述した駆動手段との部分における要因により引き起こされる位置ずれを検出、補正するから、位置ずれ検出動作により検出される位置ずれを引き起こしている部分と、フィードバック制御により補正される位置ずれを引き起こしている部分とで、重複することなく画像形成装置における位置ずれを引き起こしうる部分全体をカバーすることができる。
このため、記録紙への画像形成の際に、位置ずれを引き起こす要因に対する補正を重複することも不足することもないように行うことができるから、カラー画像形成における位置ずれを高精度に防止し、高画質化を達成することができる。
【0070】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態としての画像形成装置について説明する。
この第2の実施形態は、上述した第1の実施形態における制御に加えて、ロータリーエンコーダ20の発光部20bをON/OFFさせる制御を行い、ONになっている時間をなるべく短くさせることで、発光部20bを長寿命化させようとするものである。
【0071】
この第2の実施形態としての画像形成装置による上述した各種の補正動作と、その補正を行っての画像形成動作とについて、図13のフローチャートを用いて説明する。
まず、第1の実施形態で上述したステップS1と同様に、位置ずれ検出動作を開始する条件の何れかに当てはまる場合、位置ずれ検出動作を開始する(ステップS11)。
【0072】
この位置ずれ検出動作を開始するに当たって、CPU33などの制御手段は、まずロータリーエンコーダ20の発光部20bをON(点灯状態)にする(ステップS12)。
こうしてロータリーエンコーダ20が稼働状態となり、搬送ベルト駆動モータを含む図4に示すフィードバックループが上述したフィードバック制御を行う状態になると、本実施形態としての画像形成装置は、第1の実施形態で上述したステップS2,S3,S4と同様の動作により、トナーマーク列Lを形成、検出して必要な補正量を演算し、位置ずれ検出動作を行う(ステップS13,S14,S15)。
位置ずれ検出動作が終了すると、CPU33などの制御手段は、ロータリーエンコーダ20の発光部20bをOFF(消灯状態)にする(ステップS16)。
【0073】
こうして位置ずれ検出動作が行われた後、ユーザからの画像データ入力や操作部(不図示)などにより画像形成要求が入力されると(ステップS17)、CPU33などの制御手段は、その画像形成要求がカラーでの画像形成である場合(ステップS18;No)まずロータリーエンコーダ20の発光部20bをONにする(ステップS19)。
ここでのカラー画像形成とは、フルカラーで行われる画像形成を含めて、2色以上の色を用いて行う画像形成のことである。
こうしてロータリーエンコーダ20が稼働状態となり、搬送ベルト駆動モータを含む図4に示すフィードバックループが上述したフィードバック制御を行う状態になると、本実施形態としての画像形成装置は、第1の実施形態で上述したステップS6と同様の動作により、算出された補正を上述した書き出しタイミングの補正として行い、各色の画像を記録紙上に形成する(ステップS20)。
画像形成動作が終了すると、CPU33などの制御手段は、ロータリーエンコーダ20の発光部20bをOFFにする(ステップS21)。
【0074】
ここで、上記したステップS18での画像形成要求が、単色での画像形成要求である場合、すなわちユーザから操作部により単色モードで指定された場合や単色での画像データが形成要求として入力された場合、本実施形態としての画像形成装置は、ロータリーエンコーダ20の発光部20bをONにせず、すなわち搬送ベルト駆動モータを含む図4に示すフィードバックループによる搬送ベルト5の移動速度についてのフィードバック制御を行わず、単色での画像形成を行う(ステップS22)。
このことにより、発光部20bの点灯時間をさらに短くすることができる。
【0075】
このように、本発明の第2の実施形態としての画像形成装置によれば、カラーでの画像形成時には、第1の実施形態により得られる効果に加え、発光部20bの点灯時間をなるべく短くさせることで、発光部20bを長寿命化させることができ、装置としての信頼性を高い状態に維持することができる。
また、単色での画像形成時には、第1の実施形態により得られる効果に加え、記録紙への画像形成時に発光部20bを点灯させない、すなわち発光部20bの点灯を位置ずれ検出動作の時のみとすることで、発光部20bをさらに長寿命化させることができ、装置としての信頼性をさらに高い状態に維持することができる。
【0076】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態としての画像形成装置について説明する。
この第3の実施形態は、上述した第1または第2の実施形態における機能に加えて、単色での画像形成時に搬送ベルト5の移動速度についての上述したフィードバック制御を行うか否かをユーザが選択できる機能をさらに備えたものである。
【0077】
この第3の実施形態としての画像形成装置は、上述した第1、第2の実施形態における構成に加えて、単色での画像形成時に上述したフィードバック制御を行うか否かをユーザに選択させるためのユーザインタフェースを表示させるための構成を備える。
【0078】
本実施形態としての画像形成装置が、PC(ホストコンピュータ)に接続されてそのPCによりユーザからの操作を受けるよう構成されている場合、本実施形態としての制御を実現させるプリンタドライバなどのPCに格納されたプログラムは、例えば図14に示すような画面をPCの表示装置に表示させ、キーボードやマウスといった入力装置によりユーザからの操作を受けて画像形成装置に送信する。
このことにより、本実施形態としての画像形成装置は、単色での画像形成時にユーザから指定された方法で画像形成を行う。すなわち、単色での画像形成時にも上述したフィードバック制御を行うように指示が入力された場合には、単色での画像形成時に、上述した第1の実施形態と同様に上述したフィードバック制御を行いながら各画像形成部のトナー画像を記録紙に転写する。
また、単色での画像形成時には上述したフィードバック制御を行わないように指示が入力された場合には、単色での画像形成時に、上述した第2の実施形態と同様にロータリーエンコーダ20の発光部20bを点灯させず、従って上述したフィードバック制御を行わずに画像形成を行う。
【0079】
また、本実施形態としての画像形成装置が、例えば図15に示すような操作部を備えたものである場合、その操作部によりユーザからの操作を受けて、上述したPCに接続された構成の場合と同様にユーザから指定された方法で単色での画像形成を行う。
この図15に示す例では、操作部におけるタッチパネルの部分に、単色時のフィードバック制御を行うか否かの選択画面が表示されている。
なお、ユーザが操作可能であれば上述した構成に限定されず、他の構成にユーザインタフェースを設けられていてもよい。
【0080】
この第3の実施形態としての画像形成装置による上述した各種の補正動作と、その補正を行っての画像形成動作とについて、図16のフローチャートを用いて説明する。
ステップS31からステップS36の位置ずれ検出動作については、第2の実施形態で上述したステップS11からステップS16の動作と同様である。
【0081】
こうして位置ずれ検出動作が行われた後、上述したPCによるユーザからの画像データ入力や、上述した操作部からの操作入力などにより画像形成要求が入力されると(ステップS37)、CPU33などの制御手段は、その画像形成要求がカラーでの画像形成である場合(ステップS38;No)、上述した第2の実施形態と同様に画像形成を行う(ステップS39からS41)。
ここでのカラー画像形成とは、フルカラーで行われる画像形成を含めて、2色以上の色を用いて行う画像形成のことである。
【0082】
ステップS37での画像形成要求が単色での形成要求である場合(ステップS38;Yes)、CPU33などの制御手段は上述したユーザインタフェースからの入力を確認し、単色時にもフィードバック制御を行うようにユーザが指示している場合には(ステップS42;Yes)、上述したカラーでの画像形成の場合と同様に搬送ベルト5に関するフィードバック制御を行いながら画像形成を行う(ステップS39からS41)。
ユーザからの指示が単色時にフィードバック制御を行わないようにするものであれば(ステップS42;No)、第2の実施形態で上述したステップS22と同様に単色での画像形成を行う(ステップS43)。
【0083】
なお、この図16のフローチャートに示す動作は、第2の実施形態による動作に本実施形態としてのフィードバック制御を行うか否かをユーザに選択させる動作を加えたものとして説明しているが、第1の実施形態による動作に加えたものであってもよい。
【0084】
このように、本発明の第3の実施形態としての画像形成装置によれば、上述した第1または第2の実施形態により得られる効果に加え、単色での画像形成時に発光部20bを点灯させないことで発光部20bを長寿命化させるか、あるいは単色での画像形成時にもフィードバック制御を行って高画質化を図るかをユーザに選択させることができる。
このことにより、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。
【0085】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態としての画像形成装置について説明する。
この第4の実施形態は、上述した第1から第3の実施形態における搬送ベルトを用いて画像形成を行う構成に替えて、中間転写ベルトを用いて画像形成を行う構成としたものである。
【0086】
図17に、この第4の実施形態としての画像形成装置における画像形成に関わる要部の構成の概要を示す。図1に示す搬送ベルトを用いて画像形成を行う構成と同様の機能を果たす部分については、図1に示す符号に「’(ダッシュ)」を付けた符号で表し、その説明を省略する。
【0087】
本実施形態は、図1に示す搬送ベルト5に代えて中間転写体としての中間転写ベルト38を設け、画像形成部6Y’,6M’,6C’,6BK’により形成された画像を一旦中間転写ベルト38の上に転写した後に、中間転写ベルト38上の画像を転写手段としての転写ベルト39により用紙に転写するように構成されている。この転写ベルト39は、用紙4を定着器16’に搬送する機能も備えている。
また、中間転写ベルト38のクリーニング手段21’を、センサ17’、18’、19’の下流側である従動ローラ8’の外側に備える。
【0088】
本実施形態におけるトナーマーク作成手段(各色の単色画像形成手段)が各色による位置ずれ検出用のトナーマーク列Lを作成する対象は、中間転写ベルト38である。このため、図1と同様にセンサ17’,18’,19’が中間転写ベルト38の回転方向と直交する主走査方向に配列されている。図17における中間転写ベルト38の回転方向を示す矢印方向は、図1における搬送ベルト5の移動方向に相当し、この矢印方向(副走査方向)と直交する方向が、センサ17’,18’,19’の配列方向となる主走査方向である。位置ずれ検出用トナーマーク列Lは、全てのセンサ17’,18’,19’によって検出される位置に作成される。
【0089】
また、図1に示される第1から第3の実施形態における構成と同様に駆動ローラ7および従動ローラ8を備え、従動ローラ8の軸にロータリーエンコーダ20が配設され、その検出結果をもとに不図示の駆動モータを制御することにより、図4を用いて上述したフィードバックループと同様のフィードバックループを構成しており、中間転写ベルト38の走行の安定化を図っている。
【0090】
このような構成により、本実施形態においても、上述した第1から第3の実施形態における位置ずれ検出動作と同様の動作により中間転写ベルト38上の位置検出用トナーマークの位置を検出し、上述した第1から第3の実施形態における用紙4への画像形成時の補正と同様の処理により、感光体ドラム9Y’,9M’,9C’,9BK’上に形成する画像の位置を補正することができる。
【0091】
このように、本発明の第4の実施形態としての画像形成装置によれば、搬送ベルトを用いて画像形成を行う構成に替えて中間転写ベルトを用いて画像形成を行う構成としても、上述した第1から第3の実施形態により得られる効果と同様の効果を得ることができる。
すなわち、この第4の実施形態では、上述したフィードバック制御により補正される位置ずれを引き起こしている部分が、上述した駆動手段(駆動ローラ7’、駆動モータ、従動ローラ8’)および中間転写ベルト38となり、上述した本発明に係る位置ずれ検出動作により補正される位置ずれを引き起こしている部分が、その駆動手段および中間転写ベルト38以外の部分となるから、この中間転写ベルトを用いて画像形成を行う構成においても、記録紙への画像形成の際に、位置ずれを引き起こす要因に対する補正を重複することも不足することもないように行うことができ、カラー画像形成における位置ずれを高精度に防止し、高画質化を達成することができる。
【0092】
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態としての画像形成装置について説明する。
この第5の実施形態は、上述した第1から第4の実施形態における搬送ベルト5や中間転写ベルト38といった無端状移動手段の移動速度のムラをなくすフィードバック制御を、その無端状移動手段の表面または裏面に形成されたスケールやトナーマークを検出することで行うものである。
【0093】
図18に、この第5の実施形態としての画像形成装置における無端状移動手段と、フィードバック制御のために速度や位置を検出する移動体検知センサとに関わる部分の構成の概要を示す。図1、図17に示す構成と同様の機能を果たす部分については、図1、図17と同じ符号で表し、その説明を省略する。
【0094】
この第5の実施形態では、図18に示すように、移動体検知センサ20Aにより位置や移動速度を検出するためのスケール20Bが、図18(a)のように無端状移動手段の表面に形成されたり、図18(b)のように無端状移動手段の裏面に形成されたりする。すなわち、この移動体検知センサ20Aは、発光部(不図示)と受光部(不図示)とを備え、この受光部が、発光部からの光を無端状移動手段に形成されたスケール20Bを介して受光する。
このことにより、無端状移動手段における移動速度のムラをなくすフィードバックループは、移動体検知センサ20Aでの検出結果から無端状移動手段の速度や位置を検出し、フィードバック制御を行う。
こうしてフィードバック制御が行われることにより、この第5の実施形態のフィードバック制御では、無端状移動手段を移動させる駆動手段である駆動ローラ7と従動ローラ8との平行度誤差や軸間距離の誤差も含めて、無端状移動手段の移動速度のムラを補正することができる。すなわち、無端状移動手段の移動速度の補正という動的な誤差の補正により、駆動手段における静的な誤差も合わせて補正することができる。
【0095】
このように、本発明の第5の実施形態としての画像形成装置によれば、フィードバック制御を、無端状移動手段の表面または裏面に形成されたスケールやトナーマークを検出することで行う構成としても、上述した第1から第4の実施形態により得られる効果と同様の効果を得ることができる。
すなわち、この第5の実施形態では、上述したフィードバック制御により補正される位置ずれ量が、駆動手段である駆動ローラ7と従動ローラ8との平行度誤差や軸間距離の誤差といった静的な誤差により引き起こされる量も含めたものとなるが、そのフィードバック制御により補正される位置ずれを引き起こしている部分が、上述した駆動手段(駆動ローラ7、駆動モータ、従動ローラ8)および無端状移動手段であり、上述した本発明に係る位置ずれ検出動作により補正される位置ずれを引き起こしている部分が、その駆動手段および無端状移動手段以外の部分となるから、記録紙への画像形成の際に、位置ずれを引き起こす要因に対する補正を重複することも不足することもないように行うことができ、カラー画像形成における位置ずれを高精度に防止し、高画質化を達成することができる。
【0096】
なお、上述した各実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することが可能である。
例えば、露光光源としてレーザー光を用いる露光器を備える構成として説明しているがこのものに限定されず、例えばLEDアレイ等を備えた構成であってもよい。
【0097】
また、上述した各実施形態では、プログラムは、ROM34に格納されることとして説明したが、コンピュータが読み取り可能な記録媒体であればこのものに限定されず、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,EEPROM等に格納されてもよい。
すなわち、本発明の各実施形態による上述した各機能が、上述した記録媒体から供給されるプログラムによって、画像形成装置のCPUや、画像形成装置に接続されたPCが処理を行うことにより実現されてもよい。
そして、その場合、上述した記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
すなわち、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体および該記憶媒体から読み出された信号は本発明を構成することになる。
【0098】
この本発明に係るプログラムによれば、当該プログラムによって制御される画像形成装置に、上述した本発明に係る各実施形態としての画像形成装置における各機能を実現させることができる。
【0099】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、位置ずれ検出用画像を形成、検出することによる位置ずれ量の補正を行いながら、無端状移動手段および駆動手段により引き起こされる形成画像の位置ずれを補正するようにその駆動手段による駆動を制御しても、補正しようとする位置ずれを引き起こす部分が重複することも不足することもないようにできるから、カラー画像形成における位置ずれを高精度に防止し、高画質化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態としての画像形成装置における画像形成に関わる要部の構成の概要を示す図である。
【図2】露光器11の内部構成を示す図である。
【図3】図2のA−A’での断面図である。
【図4】搬送ベルト5の駆動に関するフィードバックループを示すブロック図である。
【図5】ロータリーエンコーダ20の内部構成の概要を示す図である。
【図6】搬送ベルト5上にトナーマーク列が形成された状態を示す斜視図である。
【図7】位置ずれ検出用トナーマーク列Lの一例を示す図である。
【図8】本発明に係る画像形成装置における位置ずれ補正などの各種制御を行うための電子回路における構成を示すブロック図である。
【図9】副走査方向の書き出しタイミングを補正する動作を示すタイミングチャートである。
【図10】主走査方向の書き出しタイミングを補正する動作を示すタイミングチャートである。
【図11】第1の実施形態における各種の補正動作と、その補正を行っての画像形成動作とを示すフローチャートである。
【図12】フィードバック制御を掛けた場合と掛けない場合の、センサでのトナーマーク列Lの検出におけるBK−C間の横線間隔の変動を示すグラフである。
【図13】第2の実施形態における各種の補正動作と、その補正を行っての画像形成動作とを示すフローチャートである。
【図14】本発明に係る画像形成装置がPCに接続された構成と、そのPCでのユーザインタフェースの例を示す図である。
【図15】本発明に係る画像形成装置の操作部におけるユーザインタフェースの例を示す図である。
【図16】第3の実施形態における各種の補正動作と、その補正を行っての画像形成動作とを示すフローチャートである。
【図17】第4の実施形態としての画像形成装置における画像形成に関わる要部の構成の概要を示す図である。
【図18】移動体検知センサにより位置や移動速度を検出するためのスケールを、無端状移動手段に設けた例を示す図である。
【符号の説明】
5 搬送ベルト
6 画像形成部
11 露光器
16 現像器
17、18、19 センサ
20 ロータリーエンコーダ
20a コードホイール
20b 発光部
20c 受光部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ、プリンタ、複写機、複合機等の画像形成装置、該装置の制御方法、プログラム、及び該プログラムを記録した記録媒体に関し、より詳しくは、各色ごとの像担持体から、例えば搬送ベルトや中間転写ベルトといった無端状移動体との対向位置で、その像担持体上の可視像を無端状移動体側に転写させる画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、画像形成装置では、形成される画像が、その画像形成装置の設計による理論通りの位置にならないことがありうる。こうした画像の位置ずれには、例えばカラーの画像形成に用いられる各色のトナーによる各トナー画像が重ならないことによる各色間の位置ずれなどがあり、画像形成における画質の低下をもたらしてしまう。
このため、画質の向上を図るには、各種の位置ずれの補正が必要である。
【0003】
こうした従来の画像形成装置として、例えば、本出願人により先に出願されている特開平11−24507号公報(特許文献1)の画像形成装置がある。
このものは、画像形成に用いる転写ベルトにスケールを設け、そのスケールを検出することで転写ベルトの速度についてのフィードバック制御を行うものである。
【0004】
また、画像形成装置の組み立て時の誤差など、画像形成時のフィードバック制御では補正しきれない位置ずれに対して、本出願人により先に出願されている特開2002−244387号公報(特許文献2)のカラー画像形成装置では、位置ずれ検出用のトナーマーク列を各色の感光体から転写ベルトに対して形成した後、センサにより検出し、その検出結果により位置ずれの補正を行っていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−24507号公報
【特許文献2】
特開2002−244387号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常、上述した各種の位置ずれには、画像形成装置における様々な場所により引き起こされる位置ずれが混在している。
まず、上述した特許文献1のものは、転写ベルトの速度ムラをフィードバック制御により抑える好適なものであるが、転写ベルトと、その転写ベルトを駆動させる部分と以外の部分における要因により引き起こされる位置ずれの補正まで考慮されたものではない。
【0007】
また、上述した特許文献2のものは、位置ずれ検出用のトナーマーク列を形成、検出することで位置ずれの補正を行う好適なものであるが、この検出結果による補正のみでは、転写ベルトの移動速度に対するフィードバック制御を行っていないため、転写ベルトの速度ムラといった動的な要因により引き起こされる位置ずれまで補正することはできなかった。
しかし、こうした位置ずれ検出用のトナーマーク列を、転写ベルトなどの無端状移動手段の動的な要因による位置ずれを抑えるフィードバック制御を行わずに形成、検出した後、記録紙への画像形成時にその検出結果による補正を行いながら無端状移動手段へのフィードバック制御により動的な要因に対する補正も同時に行うと、2つの補正方式それぞれが補正しようとする位置ずれを引き起こす部分に重複が生じてしまい、画質の向上を図れなくなる虞があった。
【0008】
すなわち、無端状移動手段の速度ムラを抑えるフィードバック制御を行わずに位置ずれ検出用のトナーマーク列を形成、検出し、その検出結果により位置ずれを補正する補正量を算出すると、トナーマーク列を構成する個々のトナーマークが各色の感光体ドラムから無端状移動手段に転写されるとき、速度ムラ等により、無端状移動手段と当該無端状移動手段を駆動させる部分とに起因する位置ずれが生じるから、形成されたトナーマーク列を検出して得られる位置ずれ量には、上記の無端状移動手段と当該無端状移動手段を駆動させる部分とに起因する位置ずれ量が検出誤差として含まれることとなる。
一方、記録紙への画像形成時に、無端状移動手段の速度ムラを抑えるフィードバック制御を行うと、この速度ムラ等の、無端状移動手段と当該無端状移動手段を駆動させる部分とに起因する位置ずれを抑えることができるが、上述したトナーマーク列を形成、検出して検出結果から算出された補正量は、無端状移動手段と当該無端状移動手段を駆動させる部分とに起因する位置ずれ量を検出誤差として含めた位置ずれ量に対して補正するものとなっている。
このため、無端状移動手段の速度ムラを抑えるフィードバック制御を行わずに位置ずれ検出用のトナーマーク列を形成、検出した後、記録紙への画像形成時にその検出結果による補正と上記のフィードバック制御による補正とを行うと、無端状移動手段とその無端状移動手段を駆動させる部分とにおける要因により引き起こされる位置ずれ量の分について、過剰に画像形成の位置を補正してしまうこととなり、適切な補正を行うことができない問題があった。
【0009】
本件発明者は、画像の形成における高画質化を達成するため、従来着目されることのなかった上記問題に着目し、上述した位置ずれ検出用のトナーマーク列を形成、検出した後でその検出結果により記録紙への画像形成時に行う補正と、無端状移動手段の移動速度に対するフィードバック制御による補正とを、上記問題を引き起こすことなく実施する方法を知見した。
そこで本発明は、位置ずれ検出用のトナーマーク列を形成、検出した後、記録紙への画像形成の際にその検出結果による補正と、無端状移動手段の移動速度に対するフィードバック制御による補正とを行っても、補正しようとする位置ずれを引き起こす部分が重複することも不足することもないようにすることができ、高画質化を達成することができる画像形成装置、該装置の制御方法、プログラム、及び該プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の特徴を備える。
請求項1記載の発明は、カラー画像形成に用いられる各色の画像記録媒体ごとの単色画像形成手段と、各単色画像形成手段から転写された画像を移動させる無端状移動手段と、該無端状移動手段を移動させる駆動手段とを備えてなる画像形成装置であって、形成された画像を検出する画像検出手段と、単色画像形成手段の複数が画像を形成する際、および画像検出手段が該形成された画像を検出する際に無端状移動手段の移動速度を制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、上記単色画像形成手段により形成される画像は、該単色画像形成手段それぞれにより記録紙に形成される画像同士の位置ずれを検出するために各色の単色画像形成手段それぞれによって形成された位置ずれ検出用画像と、記録紙に形成する画像とを含み、画像検出手段は、上記位置ずれ検出用画像を検出し、上記した制御手段は、無端状移動手段および駆動手段により引き起こされる形成画像の上記位置ずれを補正するように駆動手段による駆動を制御すると共に、画像検出手段による検出結果を用いて、記録紙への画像形成時に上記位置ずれを防止するための単色画像形成手段における補正量を算出し、記録紙への画像形成時に、単色画像形成手段それぞれに該算出された補正量での補正をさせることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、上記した駆動手段による駆動での無端状移動手段の位置または/および移動速度を測定する測定手段を備え、制御手段は、測定手段による測定結果に基づいて駆動手段による駆動を制御することを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、上記した測定手段が、制御手段により駆動手段による駆動が制御される時のみ稼働することを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、上記した測定手段が、発光部と、該発光部からの光を受光する受光部とを備えてなり、当該測定手段を上記稼働させない状態では、該発光部を点灯させないことを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、上記した制御手段が、1つの単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する際にも、駆動手段による駆動の制御を行うことを特徴とする。
【0016】
請求項7記載の発明は、上記した制御手段が、1つの単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する際、駆動手段による駆動の制御を行わないことを特徴とする。
【0017】
請求項8記載の発明は、1つの単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する際に制御手段が駆動手段による駆動の制御を行うか否かの選択入力を受ける入力手段を備えたことを特徴とする。
【0018】
請求項9記載の発明は、上記した無端状移動手段が、記録紙を搬送する搬送ベルトであることを特徴とする。
【0019】
請求項10記載の発明は、上記した無端状移動手段が、記録紙に転写する各色の画像を重畳されて形成される中間転写ベルトであることを特徴とする。
【0020】
請求項11記載の発明は、上記した測定手段における受光部が、発光部から駆動手段の駆動に連動して動作する部分を介した光を受光することを特徴とする。
【0021】
請求項12記載の発明は、上記した測定手段における受光部が、発光部から無端状移動手段を介した光を受光することを特徴とする。
【0022】
上述した本発明に係る各画送形成装置によれば、各単色画像形成手段により無端状移動手段に転写されて形成された画像を画像検出手段が検出し、制御手段は、少なくとも、単色画像形成手段の複数が画像を形成する際、および画像検出手段が検出する際に、無端状移動手段の移動速度を制御するから、2色以上の画像記録媒体を用いて画像形成する際に、各単色画像形成手段により記録紙上に形成される画像が、重ならないで位置ずれを起こすことを防止することができる。
なお、上記した画像記録媒体として、例えばトナーなどが用いられる。
また、請求項1記載の技術的手段で上記した単色画像形成手段の複数が画像を形成する際とは、上記した位置ずれを検出するために各色の単色画像形成手段それぞれが位置ずれ検出用画像を形成する場合および複数の単色画像形成手段が記録紙に画像を形成する場合のことである。
また、請求項1記載の技術的手段で上記した画像検出手段が該形成された画像を検出する際とは、上記した位置ずれを検出するために形成された位置ずれ検出用画像に対して画像検出手段が検出を行う場合のことである。
【0023】
請求項13記載の発明は、カラー画像形成に用いられる各色の画像記録媒体ごとの単色画像形成手段と、各単色画像形成手段から転写された画像を移動させる無端状移動手段と、該無端状移動手段を移動させる駆動手段とを備えてなる画像形成装置の制御方法であって、単色画像形成手段それぞれにより記録紙に形成される画像同士の位置ずれを検出するための位置ずれ検出用画像を、各色の単色画像形成手段それぞれによって無端状移動手段に形成する位置ずれ検出用画像形成工程と、上記位置ずれ検出用画像を検出することで、記録紙への画像形成時に上記位置ずれを防止するための単色画像形成手段における補正量を算出する補正量算出工程と、を備え、上記位置ずれ検出用画像形成工程と、補正量算出工程との間に、無端状移動手段および駆動手段により引き起こされる上記位置ずれを補正するように駆動手段による駆動を制御することを特徴とする。
【0024】
請求項14記載の発明は、単色画像形成手段が補正量算出工程で算出された補正量により補正を行って記録紙に画像を形成する記録紙画像形成工程を備え、該記録紙画像形成工程でも駆動手段による駆動を制御することを特徴とする。
【0025】
請求項15記載の発明は、1つの単色画像形成手段のみが補正量算出工程で算出された補正量により補正を行って記録紙に画像を形成する単色画像形成工程を備え、該単色画像形成工程でも駆動手段による駆動を制御することを特徴とする。
【0026】
請求項16記載の発明は、1つの単色画像形成手段のみが補正量算出工程で算出された補正量により補正を行って記録紙に画像を形成する単色画像形成工程を備え、該単色画像形成工程では駆動手段による駆動の制御を行わないことを特徴とする。
【0027】
請求項17記載の発明は、1つの単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する場合に駆動手段による駆動の制御を行うか否かの選択入力を受ける入力工程と、入力工程で入力された結果に基づいて、1つの単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する記録紙画像選択形成工程とを備えたことを特徴とする。
【0028】
請求項18記載の発明は、上記した無端状移動手段が、記録紙を搬送する搬送ベルトであることを特徴とする。
【0029】
請求項19記載の発明は、上記した無端状移動手段が、記録紙に転写する各色の画像を重畳されて形成される中間転写ベルトであることを特徴とする。
【0030】
請求項20記載の発明は、上記した駆動手段による駆動の制御が、発光部から発せられて、駆動手段の駆動に連動して動作する部分を介した光を受光した受光結果を用いて行われることを特徴とする。
【0031】
請求項21記載の発明は、上記した駆動手段による駆動の制御が、発光部から発せられて、無端状移動手段を介した光を受光した受光結果を用いて行われることを特徴とする。
【0032】
上述した本発明に係る各画送形成装置の制御方法によれば、上記の位置ずれ検出用画像形成工程と、上記の補正量算出工程との間に、無端状移動手段および駆動手段により引き起こされる位置ずれを補正するように駆動手段による駆動を制御するから、上記の補正量算出工程では、上記の無端状移動手段および駆動手段以外の部分によって引き起こされる位置ずれのみを対象とした補正量を算出することができる。
このため、記録紙画像形成工程でも上記した駆動手段による駆動の制御を行うことで、上記の無端状移動手段および駆動手段によって引き起こされる位置ずれの補正を行うと、単色画像形成手段それぞれにより記録紙に形成される画像同士の位置ずれに対する補正を、その位置ずれを引き起こす部分が重複も不足もしないように行うことができる。
なお、上記した画像記録媒体として、例えばトナーなどが用いられる。
【0033】
請求項22記載の発明は、カラー画像形成に用いられる各色の画像記録媒体ごとの単色画像形成手段と、各単色画像形成手段から転写された画像を移動させる無端状移動手段と、該無端状移動手段を移動させる駆動手段とを備えてなる画像形成装置の制御プログラムであって、画像形成装置に、請求項13から17の何れか1項の制御方法に記載の工程による処理を実行させることを特徴とする。
【0034】
請求項23記載の発明は、請求項22記載の画像形成装置の制御プログラムが記録されたことを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る画像形成装置、該装置の制御方法、プログラム、及び該プログラムを記録した記録媒体の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
以下の各実施形態は、高画質化を実現することができる好適なものを例示している。
【0036】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態としての画像形成装置は、図1に示すように、搬送ベルト(無端状移動手段)に沿って各色の画像形成部が並べられた構成を備えるものであり、所謂、タンデムタイプといわれるものである。
すなわち、給紙トレイ1から給紙ローラ2と分離ローラ3とにより分離給紙される用紙(記録紙)4を搬送する搬送ベルト5に沿って、この搬送ベルト5の搬送方向の上流側から順に、複数の画像形成部6Y,6M,6C,6BKが配列されている。
これら複数の画像形成部6Y,6M,6C,6BKは、形成するトナー画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。画像形成部6Yはイエローの画像を、画像形成部6Mはマゼンタの画像を、画像形成部6Cはシアンの画像を、画像形成部6BKはブラックの画像をそれぞれ形成する。
【0037】
よって、以下の説明では、画像形成部6Yについて具体的に説明するが、他の画像形成部6M,6C,6BKは画像形成部6Yと同様であるので、その画像形成部6M,6C,6BKの各構成要素については、画像形成装置6Yの各構成要素に付したYに替えて、M、C、BKによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
【0038】
搬送ベルト5は、回転駆動される駆動ローラ7と従動ローラ8とに巻回されたエンドレスのベルトである。この駆動ローラ7は、不図示の駆動モータにより回転駆動させられ、この駆動モータと、駆動ローラ7と、従動ローラ8とが、無端状移動手段である搬送ベルト5を移動させる駆動手段として機能する。
【0039】
画像形成に際して、給紙トレイ1に収納された用紙4は最も上のものから順に送り出され、静電吸着作用により搬送ベルト5に吸着されて回転駆動される搬送ベルト5により最初の画像形成部6Yに搬送され、ここで、イエローのトナー画像を転写される。
【0040】
画像形成部6Yは、感光体としての感光体ドラム9Y、この感光体ドラム9Yの周囲に配置された帯電器10Y、露光器11、現像器12Y、感光体クリーナ(図示せず)、除電器13Y等から構成されている。露光器11は、各画像形成部6Y,6M,6C,6BKが形成する画像色に対応する露光光であるレーザ光14Y,14M,14C,14BKを照射するように構成されている。
【0041】
画像形成に際し、感光体ドラム9Yの外周面は、暗中にて帯電器10Yにより一様に帯電された後、露光器11からのイエロー画像に対応したレーザ光14Yにより露光され、静電潜像を形成される。現像器12Yは、この静電潜像をイエロートナーにより可視像化し、このことにより感光体ドラム9Y上にイエローのトナー画像が形成される。
【0042】
このトナー画像は、感光体ドラム9Yと搬送ベルト5上の用紙4とが接する位置(転写位置)で、転写器15Yの働きにより用紙4上に転写される。この転写により、用紙4上にイエローのトナーによる画像が形成される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム9Yは、外周面に残留した不要なトナーを感光体クリーナにより払拭された後、除電器13Yにより除電され、次の画像形成のために待機する。
【0043】
以上のようにして、画像形成部6Yでイエローのトナー画像を転写された用紙4は、搬送ベルト5によって次の画像形成部6Mに搬送される。画像形成部6Mでは、画像形成部6Yでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム9M上にマゼンタのトナー画像が形成され、そのトナー画像が用紙4上に形成されたイエローの画像に重畳されて転写される。
用紙4は、さらに次の画像形成部6C、6BKに搬送され、同様の動作により、感光体ドラム9C上に形成されたシアンのトナー画像と、感光体ドラム9BK上に形成された黒のトナー画像とが、用紙4上に重畳されて転写される。こうして、用紙4上にフルカラーの画像が形成される。このフルカラーの重ね画像が形成された用紙4は、搬送ベルト5から剥離されて定着器16にて画像を定着された後、画像形成装置の外部に排紙される。
【0044】
次に、上記した露光器11について、図2、図3に示される構成を例として説明する。
露光器11は、この図2、図3に示すように、4つの光源ユニット52,53,54,55と、各光源ユニットからの光ビーム14Y,14M,14C,14BKを対称な2方向に振り分けて偏向走査する光偏向器62と、この光偏向器62を中心にして上記2方向に対称に配置されて、光偏向器62により偏向走査される複数の光ビーム14Y,14M,14C,14BKをそれぞれ対応する感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKの被走査面上に導いて結像させる光学系(結像用レンズ63,64,69,70,71,72、光路折り返し用ミラー65,66,67,68,73,74,75,76,77,78,79,80等)と、を備えており、これらの構成部材は、一つのハウジング50内に収納されている。
【0045】
より具体的には、4つの光源ユニット52,53,54,55は、ハウジング50の側壁に設置され、光偏向器62は、ハウジング50の基盤51の略中央部に配置され、上記光学系は、基盤51の上面と下面とに分けて配設されている。また、ハウジング50の上部と下部にはカバー87,88が設けられており、下部側のカバー87には光ビームを通過させる開口部が設けられ、その開口部には防塵ガラス83,84,85,86が取り付けられている。
【0046】
この露光器11では、図示しない原稿読み取り装置(スキャナー)や、画像データ出力装置(パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、ファクシミリの受信部等)などから入力される色分解された画像データを、光源駆動用の信号に変換し、その信号に従って各光源ユニット52,53,54,55内の光源である半導体レーザ(LD;Laser Diode )を駆動し、光ビームを出射させる。
各光源ユニット52,53,54,55から出射された光ビームは、面倒れ補正用のシリンドリカルレンズ56,57,58,59を介して光偏向器62に至り、ポリゴンモータ62cで等速回転されている2段のポリゴンミラー62a,62bで対称な2方向に偏向走査される。なお、図2、図3の構成では、ポリゴンミラーが、14M,14Cの光ビーム用と、14Y,14BKの光ビーム用との上下2段に分けられた構成となっているが、1つの厚めのポリゴンミラーで偏向走査する構成であってもよい。
【0047】
光偏向器62のポリゴンミラー62a,62bで2ビームづつ2方向に偏向走査された光ビームは、例えば上下2層構成のfθレンズ等からなる第1の結像用レンズ63,64をそれぞれ通過し、第1折り返しミラー65,66,67,68により折り返されて基盤51の開口部を通過した後、長尺トロイダルレンズ等からなる第2の結像用レンズ69,70,71,72を通過し、第2折り返しミラー73,75,77,79、第3折り返しミラー74,76,78,80、防塵ガラス83,84,85,86を介して各色用の感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKの被走査面上に照射される。
こうして、各色用の感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKの被走査面(外周面)上に、上述した静電潜像が書き込まれる。
【0048】
また、露光器11と、各色の画像形成部6Y,6M,6C,6BKとが以上のように構成されることにより、各色に対して設けられた画像形成部と、露光器11における各色に対応する部分とが、それぞれの色のトナー画像を形成するためにカラー画像形成に用いられる各色ごとに設けられた単色画像形成手段として機能する。
【0049】
次に、上述した構成で搬送ベルト5が駆動される際に、その搬送ベルト5の走行性の安定化を図るための構成について、図1、図4、図5を用いて説明する。
本実施形態における測定手段であるロータリーエンコーダ20は、図1に示すように上述した従動ローラ8の回転軸に配設され、その従動ローラ8の位置や回転速度を測定することにより、搬送ベルト5の移動速度の安定性を調べるデータを提供する。
【0050】
このロータリーエンコーダ20による検出結果から、図4に示すように、制御コントローラ22は、目標速度に対する速度偏差または目標位置に対する位置偏差を求め、その偏差に対して例えばPI(proportion−integral )制御演算を行い、不図示の搬送ベルト5駆動モータを制御している。このように、搬送ベルト5の駆動に関してフィードバックループが構成されている。
このフィードバックループでの制御により、搬送ベルト5と上述した駆動手段との部分における要因により引き起こされる位置ずれを検出、補正する。
【0051】
このロータリーエンコーダ20の内部構成としては、光学式のものが一般によく使われている。図5に、光学式ロータリーエンコーダの内部構成を示す。スリットの切られたコードホイール20aを挟むように、発光部20b、受光部20cが配設され、発光部20bからの光が、従動ローラ8の回転に連動して回転するコードホイール20aを通過して受光部20cに入射するようになっている。
【0052】
ここで、一般に、タンデムタイプの画像形成装置では、感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKの軸間距離の誤差、感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKの平行度誤差、露光器11内でレーザ光を偏向する偏向ミラー(図示せず)の設置誤差、感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKへの静電潜像の書込みタイミング誤差、搬送ベルト5の搬送速度ムラ等が発生する虞がある。
すなわち、装置の組み立てにおける誤差、部品の製造に伴う誤差、動作時の発熱による部品の熱変形よる誤差など、静的な要因によって画像形成時に引き起こされる位置ずれ(DC成分)と、搬送ベルトの搬送速度ムラなど動的な要因によって画像形成時に引き起こされる位置ずれ(AC成分)とが、形成される画像の位置ずれとして考えられる。こうした位置ずれが発生してしまうと、本来重ならなければならない位置に各色のトナー画像が重ならないという各色間での位置ずれが生じてしまう虞がある。
【0053】
そこで、形成される各色のトナー画像間における位置ずれを補正する必要がある。
本実施形態としての画像形成装置では、上述した各色の画像形成部6Y,6M,6C,6BKや露光器11など、搬送ベルト5と上述した駆動手段と以外の部分における要因により引き起こされる位置ずれを検出、補正するために、各色のトナーによる位置ずれ検出用画像としてのトナーマーク列を、図6、図7に示すように搬送ベルト5上に形成し、センサ17,18,19により検出する。
このセンサ17,18、19は、図1に示すように、画像形成部6BKの下流側に、搬送ベルト5に対向するように配設され、搬送ベルト5が駆動ローラ7により移動される方向に対して直交する主走査方向に沿うように、同一の基板上に支持されている。
また、搬送ベルト5上に形成されたトナーマーク列Lは、センサ17,18、19により検出された後、そのセンサ17,18、19より下流側に配設されたクリーニング手段21により除去される。
【0054】
図7に、搬送ベルト5上に形成された位置合わせ用トナーマーク列Lの一例を示す。K(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)の各色のトナーについて、横線と斜め線とをそれぞれ形成し、主走査方向に並べられたセンサ17,18、19により検出する。
各色の位置ずれの成分としては、主にスキュー、副走査方向のレジストずれ、主走査方向の倍率誤差、主走査方向のレジストずれなどが知られているが、上述のようにトナーマーク列を形成して検出することにより、基準色(この場合BK)に対するスキュー、副走査レジストずれ、主走査レジストずれ、主走査倍率誤差の計測が可能である。
こうして、センサ17,18、19により検知された結果から、各種のずれ量と、そのずれ量に対する補正量とを、メインCPUが演算する。
【0055】
次に、本実施形態としての画像形成装置における上述した補正などの制御を行うための電子回路における構成について、図8を用いて説明する。
センサ17,18,19は、発光量制御部25により制御される発光素子(図示せず)と受光素子(図示せず)とを有し、その出力側は、AMP26と、フィルタ27と、A/D変換器28と、FIFO(First In First Out)メモリ30とを介してI/Oポート32に接続されている。
センサ17,18,19から得られた検出信号はAMP26によって増幅され、フィルタ27を通過してA/D変換器28によってアナログデータからデジタルデータへと変換される。データのサンプリングはサンプリング制御部29によって制御され、サンプリングされたデータはFIFOメモリ30に格納される。サンプリング制御部29と、FIFOメモリ30と、書込制御基板31とは、I/Oポート32に接続されている。
【0056】
また、I/Oポート32には、ロータリーエンコーダ20が接続されており、発光部20bの点灯を制御するとともに出力パルスが接続されている。また、搬送ベルト駆動モータも接続されており、図4を用いて上述したフィードバック制御ループを形成している。
すなわち、CPU33が、ROM34に格納されたプログラムにより、ロータリーエンコーダ20からの出力パルスを用いて搬送ベルト駆動モータを制御することにより、上述した制御コントローラ22などの制御手段として機能する。
【0057】
このI/Oポート32に対して、CPU33と、ROM34と、RAM35とは、データバス36とアドレスバス37とにより接続されている。
ROM34には、トナー画像の種々の位置ずれ量を演算するためのプログラムやフィードバック制御を行う為のプログラムを始め、本実施形態としての機能を実現させるための各種のプログラムが格納されている。なお、アドレスバス37によって、ROMアドレス、RAMアドレス、各種入出力機器の指定を行っている。
【0058】
CPU33は、センサ17,18,19からの検知信号を定められたタイミングでモニタし、仮に搬送ベルト5やセンサ17,18,19の発光素子の劣化等が起きたとしても確実に位置ずれ検出用のトナー画像の検出を行えるように、センサ17,18,19の発光素子の発光量を発光量制御部25によって制御させ、受光素子からの受光信号の出力レベルが常に一定となるようにさせている。
【0059】
また、CPU33は、位置検出用トナーマークの検知結果から求めた補正量に基づき、主、副レジストの変更および倍率誤差に基づき画周波数を変更するために、書込制御基板31に対してその設定を行う。書込制御基板28には、出力周波数を非常に細かく設定できるデバイス、例えばVCO(voltage controlled oscillator )を利用したクロックジェネレータ等を、基準色を含め各色に対して備えている。この出力を画像クロックとして用いている。
【0060】
また、CPU33は、位置検出用トナーマークの検知結果から求めた補正量に基づき、露光器11内の不図示のスキュー調整用のステッピングモータの制御も行っている。
さらに、CPU33は、エンコーダ出力パルスからのパルスを計測し、目標位置に対する現在の位置偏差を求め、位置偏差に対し例えばPI制御演算を行い、得られた制御量を搬送ベルト駆動モータに出力し、ベルト走行の安定化を行っている。
【0061】
次に、本実施形態としての画像形成装置による補正動作について説明する。
まず、スキューずれの補正は、露光器11の内部にある各色のレーザー光を折り返すための不図示のミラーの傾きを変更することによってなされる。ミラーに傾きを付勢するための駆動源としてはステッピングモータを用いている。
【0062】
また、上述した位置ずれ検出用のトナーマーク列Lを各色の画像形成部6Y,6M,6C,6BKにより形成し、センサ17,18,19により検出する位置ずれ検出動作による検出結果を用いての補正は、露光器11による書き出しタイミングを補正することで行われる。
図9に副走査方向の書き出しタイミングを補正する際のタイミングチャートを示す。この場合、補正分解能は1ライン(1dot)であるとする。副走査方向の画像領域信号(書込みenable信号)は、同期検知信号のタイミングで書き出しを調整している。ここで、トナーマーク列Lの検知、演算の結果、1ライン書き出し位置を早くしたい場合には、図9に示すように同期検知信号1つ分早く書込みenable信号をアクティブにすれば良い。
【0063】
また、図10に主走査方向の書き出しタイミングを補正する際のタイミングチャートを示す。この場合、補正分解能は1dotであるとする。まず、画像書込みクロックは同期検知信号の立ち下がりエッジにより、各ラインともに正確に位相の合ったクロックが得られるようになっている。このクロック信号に同期して画像の書込みが行われるが、主走査方向の画像書込みenable信号もこのクロックに同期して作られている。ここで、トナーマーク列Lの検知、演算の結果、1dot書き出し位置を早くしたい場合には、図10に示すように1クロック分早く書込みenable信号をアクティブにすれば良い。
さらに、トナーマーク列Lの検知、演算の結果、主走査方向の倍率が基準色に対してずれているときは、その主走査方向のずれ量を補正するために充分に小さいステップで画像書き込みクロックの周波数を変更できるデバイス、例えばPLL(phase locked loop )を用いたクロックジェネレータ等を用いることにより倍率を変更できる。
【0064】
次に、本実施形態としての画像形成装置による上述した各種の補正動作と、その補正を行っての画像形成動作とについて、図11のフローチャートを用いて説明する。
【0065】
まず、上述したトナーマーク列Lの形成、検出を位置ずれ検出動作として行うが、この動作による補正は、例えば以下のような場合に実行される。
・電源投入直後のイニシャライズ時に実行される。
・装置内部の所定の個所、例えば露光器11の一部の温度上昇を監視し、所定の温度以上変化があった際に自動的に実行される。
・所定枚数以上のプリント動作が行われた直後に自動的に実行される。
・オペレーションパネルあるいはプリンタドライバからユーザーにより指示が入力された場合に実行される。
【0066】
こうした条件の何れかに当てはまる場合、位置ずれ検出動作を開始する(ステップS1)。
本実施例では、図6、図7に示すように、横線4本と斜め線4本とからなるトナーマーク列Lを主走査方向の3箇所(L1,L2,L3)に形成してセンサ17,18,19により検出するが、その3箇所のトナーマーク列Lを8組形成し、それらの検出結果の平均値をもって最終的な位置ずれ量を検出するものとする(ステップS2,S3,S4)。
本発明では、記録紙に画像を形成する際のみではなく、このステップS2,S3,S4における位置ずれを補正するためのトナーマーク列Lの形成と検出とを行う際にも、上述したフィードバック制御を実施し、搬送ベルト5の移動における速度ムラを最小限に抑えている。
なお、上述したフィードバック制御を実施する期間である上記の記録紙に画像を形成する際とは、その記録紙への画像形成のために搬送ベルト5を、駆動ローラ7などの駆動手段が駆動させる場合のことである。
また、上述したフィードバック制御を実施する期間である上記のトナーマーク列Lの形成と検出とを行う際とは、その形成、検出を行う動作のために搬送ベルト5を、駆動ローラ7などの駆動手段が駆動させる場合のことである。
【0067】
図12は、このフィードバック制御を掛けた場合と掛けない場合の、センサでのトナーマーク列Lの検出におけるBK−C間の横線間隔の変動を示したものである。フィードバック制御を掛けた場合、8組間での変動が小さく抑えられているが、逆に制御を掛けない場合には8組間での変動が大きくなっている。このため、本発明に係る位置ずれ検出動作(トナーマーク列Lの形成、検出)の際の上述したフィードバック制御を行わない場合、検出される8組間の平均値にも影響を及ぼし、適切な位置ずれ補正がなされない虞がある。
換言すれば、本実施形態による位置ずれ検出動作として、トナーマーク列Lの形成、検出の際にも上述したフィードバック制御を行うことにより、検出されるトナーマーク列8組間での変動を小さく抑えることができ、このことにより、上述した各色の画像形成部6Y,6M,6C,6BKや露光器11など、搬送ベルト5と上述した駆動手段と以外の部分における要因により引き起こされる位置ずれを高精度に検出することができる。
【0068】
こうして位置ずれ検出動作が行われ、CPU33などの制御手段により補正量の演算が行われた後、ユーザからの画像データ入力や操作部(不図示)などにより画像形成要求が入力されると(ステップS5)、露光器11における各色の画像形成に対応する部分などの単色画像形成手段は、算出された補正を上述した書き出しタイミングの補正として行い、各色の画像を記録紙上に形成する。
この画像形成動作の間も、搬送ベルト駆動モータとロータリーエンコーダ20とを含む図4に示すフィードバックループは、上述したフィードバック制御を行う(ステップS6)。
なお、上記のステップS6での画像形成は、ステップS5での画像形成要求が単色(1色)での画像形成や、フルカラーでないカラー画像形成の要求である場合にも同様に行われる。
【0069】
このように、本発明の第1の実施形態としての画像形成装置によれば、位置ずれ検出動作として各色のトナーによる位置ずれ検出用画像であるトナーマーク列を形成、検出する間、搬送ベルト5の移動速度を検出してフィードバック制御を行い、搬送ベルトの移動速度のムラをなくすように上述した駆動手段を制御するから、各色の画像形成部6Y,6M,6C,6BKや露光器11などの、搬送ベルト5と上述した駆動手段と以外の部分における要因により引き起こされる位置ずれを高精度に検出することができる。
また、その検出された位置ずれに対する補正を行って記録紙に画像を形成する時にも、搬送ベルトの移動速度のムラをなくす上記のフィードバック制御を行うことで、搬送ベルト5と上述した駆動手段との部分における要因により引き起こされる位置ずれを検出、補正するから、位置ずれ検出動作により検出される位置ずれを引き起こしている部分と、フィードバック制御により補正される位置ずれを引き起こしている部分とで、重複することなく画像形成装置における位置ずれを引き起こしうる部分全体をカバーすることができる。
このため、記録紙への画像形成の際に、位置ずれを引き起こす要因に対する補正を重複することも不足することもないように行うことができるから、カラー画像形成における位置ずれを高精度に防止し、高画質化を達成することができる。
【0070】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態としての画像形成装置について説明する。
この第2の実施形態は、上述した第1の実施形態における制御に加えて、ロータリーエンコーダ20の発光部20bをON/OFFさせる制御を行い、ONになっている時間をなるべく短くさせることで、発光部20bを長寿命化させようとするものである。
【0071】
この第2の実施形態としての画像形成装置による上述した各種の補正動作と、その補正を行っての画像形成動作とについて、図13のフローチャートを用いて説明する。
まず、第1の実施形態で上述したステップS1と同様に、位置ずれ検出動作を開始する条件の何れかに当てはまる場合、位置ずれ検出動作を開始する(ステップS11)。
【0072】
この位置ずれ検出動作を開始するに当たって、CPU33などの制御手段は、まずロータリーエンコーダ20の発光部20bをON(点灯状態)にする(ステップS12)。
こうしてロータリーエンコーダ20が稼働状態となり、搬送ベルト駆動モータを含む図4に示すフィードバックループが上述したフィードバック制御を行う状態になると、本実施形態としての画像形成装置は、第1の実施形態で上述したステップS2,S3,S4と同様の動作により、トナーマーク列Lを形成、検出して必要な補正量を演算し、位置ずれ検出動作を行う(ステップS13,S14,S15)。
位置ずれ検出動作が終了すると、CPU33などの制御手段は、ロータリーエンコーダ20の発光部20bをOFF(消灯状態)にする(ステップS16)。
【0073】
こうして位置ずれ検出動作が行われた後、ユーザからの画像データ入力や操作部(不図示)などにより画像形成要求が入力されると(ステップS17)、CPU33などの制御手段は、その画像形成要求がカラーでの画像形成である場合(ステップS18;No)まずロータリーエンコーダ20の発光部20bをONにする(ステップS19)。
ここでのカラー画像形成とは、フルカラーで行われる画像形成を含めて、2色以上の色を用いて行う画像形成のことである。
こうしてロータリーエンコーダ20が稼働状態となり、搬送ベルト駆動モータを含む図4に示すフィードバックループが上述したフィードバック制御を行う状態になると、本実施形態としての画像形成装置は、第1の実施形態で上述したステップS6と同様の動作により、算出された補正を上述した書き出しタイミングの補正として行い、各色の画像を記録紙上に形成する(ステップS20)。
画像形成動作が終了すると、CPU33などの制御手段は、ロータリーエンコーダ20の発光部20bをOFFにする(ステップS21)。
【0074】
ここで、上記したステップS18での画像形成要求が、単色での画像形成要求である場合、すなわちユーザから操作部により単色モードで指定された場合や単色での画像データが形成要求として入力された場合、本実施形態としての画像形成装置は、ロータリーエンコーダ20の発光部20bをONにせず、すなわち搬送ベルト駆動モータを含む図4に示すフィードバックループによる搬送ベルト5の移動速度についてのフィードバック制御を行わず、単色での画像形成を行う(ステップS22)。
このことにより、発光部20bの点灯時間をさらに短くすることができる。
【0075】
このように、本発明の第2の実施形態としての画像形成装置によれば、カラーでの画像形成時には、第1の実施形態により得られる効果に加え、発光部20bの点灯時間をなるべく短くさせることで、発光部20bを長寿命化させることができ、装置としての信頼性を高い状態に維持することができる。
また、単色での画像形成時には、第1の実施形態により得られる効果に加え、記録紙への画像形成時に発光部20bを点灯させない、すなわち発光部20bの点灯を位置ずれ検出動作の時のみとすることで、発光部20bをさらに長寿命化させることができ、装置としての信頼性をさらに高い状態に維持することができる。
【0076】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態としての画像形成装置について説明する。
この第3の実施形態は、上述した第1または第2の実施形態における機能に加えて、単色での画像形成時に搬送ベルト5の移動速度についての上述したフィードバック制御を行うか否かをユーザが選択できる機能をさらに備えたものである。
【0077】
この第3の実施形態としての画像形成装置は、上述した第1、第2の実施形態における構成に加えて、単色での画像形成時に上述したフィードバック制御を行うか否かをユーザに選択させるためのユーザインタフェースを表示させるための構成を備える。
【0078】
本実施形態としての画像形成装置が、PC(ホストコンピュータ)に接続されてそのPCによりユーザからの操作を受けるよう構成されている場合、本実施形態としての制御を実現させるプリンタドライバなどのPCに格納されたプログラムは、例えば図14に示すような画面をPCの表示装置に表示させ、キーボードやマウスといった入力装置によりユーザからの操作を受けて画像形成装置に送信する。
このことにより、本実施形態としての画像形成装置は、単色での画像形成時にユーザから指定された方法で画像形成を行う。すなわち、単色での画像形成時にも上述したフィードバック制御を行うように指示が入力された場合には、単色での画像形成時に、上述した第1の実施形態と同様に上述したフィードバック制御を行いながら各画像形成部のトナー画像を記録紙に転写する。
また、単色での画像形成時には上述したフィードバック制御を行わないように指示が入力された場合には、単色での画像形成時に、上述した第2の実施形態と同様にロータリーエンコーダ20の発光部20bを点灯させず、従って上述したフィードバック制御を行わずに画像形成を行う。
【0079】
また、本実施形態としての画像形成装置が、例えば図15に示すような操作部を備えたものである場合、その操作部によりユーザからの操作を受けて、上述したPCに接続された構成の場合と同様にユーザから指定された方法で単色での画像形成を行う。
この図15に示す例では、操作部におけるタッチパネルの部分に、単色時のフィードバック制御を行うか否かの選択画面が表示されている。
なお、ユーザが操作可能であれば上述した構成に限定されず、他の構成にユーザインタフェースを設けられていてもよい。
【0080】
この第3の実施形態としての画像形成装置による上述した各種の補正動作と、その補正を行っての画像形成動作とについて、図16のフローチャートを用いて説明する。
ステップS31からステップS36の位置ずれ検出動作については、第2の実施形態で上述したステップS11からステップS16の動作と同様である。
【0081】
こうして位置ずれ検出動作が行われた後、上述したPCによるユーザからの画像データ入力や、上述した操作部からの操作入力などにより画像形成要求が入力されると(ステップS37)、CPU33などの制御手段は、その画像形成要求がカラーでの画像形成である場合(ステップS38;No)、上述した第2の実施形態と同様に画像形成を行う(ステップS39からS41)。
ここでのカラー画像形成とは、フルカラーで行われる画像形成を含めて、2色以上の色を用いて行う画像形成のことである。
【0082】
ステップS37での画像形成要求が単色での形成要求である場合(ステップS38;Yes)、CPU33などの制御手段は上述したユーザインタフェースからの入力を確認し、単色時にもフィードバック制御を行うようにユーザが指示している場合には(ステップS42;Yes)、上述したカラーでの画像形成の場合と同様に搬送ベルト5に関するフィードバック制御を行いながら画像形成を行う(ステップS39からS41)。
ユーザからの指示が単色時にフィードバック制御を行わないようにするものであれば(ステップS42;No)、第2の実施形態で上述したステップS22と同様に単色での画像形成を行う(ステップS43)。
【0083】
なお、この図16のフローチャートに示す動作は、第2の実施形態による動作に本実施形態としてのフィードバック制御を行うか否かをユーザに選択させる動作を加えたものとして説明しているが、第1の実施形態による動作に加えたものであってもよい。
【0084】
このように、本発明の第3の実施形態としての画像形成装置によれば、上述した第1または第2の実施形態により得られる効果に加え、単色での画像形成時に発光部20bを点灯させないことで発光部20bを長寿命化させるか、あるいは単色での画像形成時にもフィードバック制御を行って高画質化を図るかをユーザに選択させることができる。
このことにより、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。
【0085】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態としての画像形成装置について説明する。
この第4の実施形態は、上述した第1から第3の実施形態における搬送ベルトを用いて画像形成を行う構成に替えて、中間転写ベルトを用いて画像形成を行う構成としたものである。
【0086】
図17に、この第4の実施形態としての画像形成装置における画像形成に関わる要部の構成の概要を示す。図1に示す搬送ベルトを用いて画像形成を行う構成と同様の機能を果たす部分については、図1に示す符号に「’(ダッシュ)」を付けた符号で表し、その説明を省略する。
【0087】
本実施形態は、図1に示す搬送ベルト5に代えて中間転写体としての中間転写ベルト38を設け、画像形成部6Y’,6M’,6C’,6BK’により形成された画像を一旦中間転写ベルト38の上に転写した後に、中間転写ベルト38上の画像を転写手段としての転写ベルト39により用紙に転写するように構成されている。この転写ベルト39は、用紙4を定着器16’に搬送する機能も備えている。
また、中間転写ベルト38のクリーニング手段21’を、センサ17’、18’、19’の下流側である従動ローラ8’の外側に備える。
【0088】
本実施形態におけるトナーマーク作成手段(各色の単色画像形成手段)が各色による位置ずれ検出用のトナーマーク列Lを作成する対象は、中間転写ベルト38である。このため、図1と同様にセンサ17’,18’,19’が中間転写ベルト38の回転方向と直交する主走査方向に配列されている。図17における中間転写ベルト38の回転方向を示す矢印方向は、図1における搬送ベルト5の移動方向に相当し、この矢印方向(副走査方向)と直交する方向が、センサ17’,18’,19’の配列方向となる主走査方向である。位置ずれ検出用トナーマーク列Lは、全てのセンサ17’,18’,19’によって検出される位置に作成される。
【0089】
また、図1に示される第1から第3の実施形態における構成と同様に駆動ローラ7および従動ローラ8を備え、従動ローラ8の軸にロータリーエンコーダ20が配設され、その検出結果をもとに不図示の駆動モータを制御することにより、図4を用いて上述したフィードバックループと同様のフィードバックループを構成しており、中間転写ベルト38の走行の安定化を図っている。
【0090】
このような構成により、本実施形態においても、上述した第1から第3の実施形態における位置ずれ検出動作と同様の動作により中間転写ベルト38上の位置検出用トナーマークの位置を検出し、上述した第1から第3の実施形態における用紙4への画像形成時の補正と同様の処理により、感光体ドラム9Y’,9M’,9C’,9BK’上に形成する画像の位置を補正することができる。
【0091】
このように、本発明の第4の実施形態としての画像形成装置によれば、搬送ベルトを用いて画像形成を行う構成に替えて中間転写ベルトを用いて画像形成を行う構成としても、上述した第1から第3の実施形態により得られる効果と同様の効果を得ることができる。
すなわち、この第4の実施形態では、上述したフィードバック制御により補正される位置ずれを引き起こしている部分が、上述した駆動手段(駆動ローラ7’、駆動モータ、従動ローラ8’)および中間転写ベルト38となり、上述した本発明に係る位置ずれ検出動作により補正される位置ずれを引き起こしている部分が、その駆動手段および中間転写ベルト38以外の部分となるから、この中間転写ベルトを用いて画像形成を行う構成においても、記録紙への画像形成の際に、位置ずれを引き起こす要因に対する補正を重複することも不足することもないように行うことができ、カラー画像形成における位置ずれを高精度に防止し、高画質化を達成することができる。
【0092】
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態としての画像形成装置について説明する。
この第5の実施形態は、上述した第1から第4の実施形態における搬送ベルト5や中間転写ベルト38といった無端状移動手段の移動速度のムラをなくすフィードバック制御を、その無端状移動手段の表面または裏面に形成されたスケールやトナーマークを検出することで行うものである。
【0093】
図18に、この第5の実施形態としての画像形成装置における無端状移動手段と、フィードバック制御のために速度や位置を検出する移動体検知センサとに関わる部分の構成の概要を示す。図1、図17に示す構成と同様の機能を果たす部分については、図1、図17と同じ符号で表し、その説明を省略する。
【0094】
この第5の実施形態では、図18に示すように、移動体検知センサ20Aにより位置や移動速度を検出するためのスケール20Bが、図18(a)のように無端状移動手段の表面に形成されたり、図18(b)のように無端状移動手段の裏面に形成されたりする。すなわち、この移動体検知センサ20Aは、発光部(不図示)と受光部(不図示)とを備え、この受光部が、発光部からの光を無端状移動手段に形成されたスケール20Bを介して受光する。
このことにより、無端状移動手段における移動速度のムラをなくすフィードバックループは、移動体検知センサ20Aでの検出結果から無端状移動手段の速度や位置を検出し、フィードバック制御を行う。
こうしてフィードバック制御が行われることにより、この第5の実施形態のフィードバック制御では、無端状移動手段を移動させる駆動手段である駆動ローラ7と従動ローラ8との平行度誤差や軸間距離の誤差も含めて、無端状移動手段の移動速度のムラを補正することができる。すなわち、無端状移動手段の移動速度の補正という動的な誤差の補正により、駆動手段における静的な誤差も合わせて補正することができる。
【0095】
このように、本発明の第5の実施形態としての画像形成装置によれば、フィードバック制御を、無端状移動手段の表面または裏面に形成されたスケールやトナーマークを検出することで行う構成としても、上述した第1から第4の実施形態により得られる効果と同様の効果を得ることができる。
すなわち、この第5の実施形態では、上述したフィードバック制御により補正される位置ずれ量が、駆動手段である駆動ローラ7と従動ローラ8との平行度誤差や軸間距離の誤差といった静的な誤差により引き起こされる量も含めたものとなるが、そのフィードバック制御により補正される位置ずれを引き起こしている部分が、上述した駆動手段(駆動ローラ7、駆動モータ、従動ローラ8)および無端状移動手段であり、上述した本発明に係る位置ずれ検出動作により補正される位置ずれを引き起こしている部分が、その駆動手段および無端状移動手段以外の部分となるから、記録紙への画像形成の際に、位置ずれを引き起こす要因に対する補正を重複することも不足することもないように行うことができ、カラー画像形成における位置ずれを高精度に防止し、高画質化を達成することができる。
【0096】
なお、上述した各実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することが可能である。
例えば、露光光源としてレーザー光を用いる露光器を備える構成として説明しているがこのものに限定されず、例えばLEDアレイ等を備えた構成であってもよい。
【0097】
また、上述した各実施形態では、プログラムは、ROM34に格納されることとして説明したが、コンピュータが読み取り可能な記録媒体であればこのものに限定されず、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,EEPROM等に格納されてもよい。
すなわち、本発明の各実施形態による上述した各機能が、上述した記録媒体から供給されるプログラムによって、画像形成装置のCPUや、画像形成装置に接続されたPCが処理を行うことにより実現されてもよい。
そして、その場合、上述した記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
すなわち、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体および該記憶媒体から読み出された信号は本発明を構成することになる。
【0098】
この本発明に係るプログラムによれば、当該プログラムによって制御される画像形成装置に、上述した本発明に係る各実施形態としての画像形成装置における各機能を実現させることができる。
【0099】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、位置ずれ検出用画像を形成、検出することによる位置ずれ量の補正を行いながら、無端状移動手段および駆動手段により引き起こされる形成画像の位置ずれを補正するようにその駆動手段による駆動を制御しても、補正しようとする位置ずれを引き起こす部分が重複することも不足することもないようにできるから、カラー画像形成における位置ずれを高精度に防止し、高画質化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態としての画像形成装置における画像形成に関わる要部の構成の概要を示す図である。
【図2】露光器11の内部構成を示す図である。
【図3】図2のA−A’での断面図である。
【図4】搬送ベルト5の駆動に関するフィードバックループを示すブロック図である。
【図5】ロータリーエンコーダ20の内部構成の概要を示す図である。
【図6】搬送ベルト5上にトナーマーク列が形成された状態を示す斜視図である。
【図7】位置ずれ検出用トナーマーク列Lの一例を示す図である。
【図8】本発明に係る画像形成装置における位置ずれ補正などの各種制御を行うための電子回路における構成を示すブロック図である。
【図9】副走査方向の書き出しタイミングを補正する動作を示すタイミングチャートである。
【図10】主走査方向の書き出しタイミングを補正する動作を示すタイミングチャートである。
【図11】第1の実施形態における各種の補正動作と、その補正を行っての画像形成動作とを示すフローチャートである。
【図12】フィードバック制御を掛けた場合と掛けない場合の、センサでのトナーマーク列Lの検出におけるBK−C間の横線間隔の変動を示すグラフである。
【図13】第2の実施形態における各種の補正動作と、その補正を行っての画像形成動作とを示すフローチャートである。
【図14】本発明に係る画像形成装置がPCに接続された構成と、そのPCでのユーザインタフェースの例を示す図である。
【図15】本発明に係る画像形成装置の操作部におけるユーザインタフェースの例を示す図である。
【図16】第3の実施形態における各種の補正動作と、その補正を行っての画像形成動作とを示すフローチャートである。
【図17】第4の実施形態としての画像形成装置における画像形成に関わる要部の構成の概要を示す図である。
【図18】移動体検知センサにより位置や移動速度を検出するためのスケールを、無端状移動手段に設けた例を示す図である。
【符号の説明】
5 搬送ベルト
6 画像形成部
11 露光器
16 現像器
17、18、19 センサ
20 ロータリーエンコーダ
20a コードホイール
20b 発光部
20c 受光部
Claims (23)
- カラー画像形成に用いられる各色の画像記録媒体ごとの単色画像形成手段と、各単色画像形成手段から転写された画像を移動させる無端状移動手段と、該無端状移動手段を前記移動させる駆動手段とを備えてなる画像形成装置であって、
形成された画像を検出する画像検出手段と、
前記単色画像形成手段の複数が画像を形成する際、および前記画像検出手段が該形成された画像を検出する際に前記無端状移動手段の移動速度を制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする画像形成装置。 - 前記単色画像形成手段により形成される画像は、該単色画像形成手段それぞれにより記録紙に形成される画像同士の位置ずれを検出するために各色の前記単色画像形成手段それぞれによって形成された位置ずれ検出用画像と、記録紙に形成する画像とを含み、
前記画像検出手段は、前記位置ずれ検出用画像を検出し、
前記制御手段は、前記無端状移動手段および前記駆動手段により引き起こされる形成画像の前記位置ずれを補正するように前記駆動手段による駆動を制御すると共に、前記画像検出手段による検出結果を用いて、記録紙への画像形成時に前記位置ずれを防止するための前記単色画像形成手段における補正量を算出し、記録紙への画像形成時に、前記単色画像形成手段それぞれに該算出された補正量での補正をさせることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記駆動手段による駆動での前記無端状移動手段の位置または/および移動速度を測定する測定手段を備え、
前記制御手段は、前記測定手段による測定結果に基づいて前記駆動手段による駆動を制御することを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。 - 前記測定手段は、前記制御手段により前記駆動手段による駆動が制御される時のみ稼働することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記測定手段は、発光部と、該発光部からの光を受光する受光部とを備えてなり、当該測定手段を前記稼働させない状態では、該発光部を点灯させないことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、1つの前記単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する際にも、前記駆動手段による駆動の制御を行うことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、1つの前記単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する際、前記駆動手段による駆動の制御を行わないことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 1つの前記単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する際に前記制御手段が前記駆動手段による駆動の制御を行うか否かの選択入力を受ける入力手段を備えたことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 前記無端状移動手段は、記録紙を搬送する搬送ベルトであることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 前記無端状移動手段は、記録紙に転写する各色の画像を重畳されて形成される中間転写ベルトであることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 前記測定手段における前記受光部は、前記発光部から前記駆動手段の駆動に連動して動作する部分を介した光を受光することを特徴とする請求項6から10の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 前記測定手段における前記受光部は、前記発光部から前記無端状移動手段を介した光を受光することを特徴とする請求項6から10の何れか1項に記載の画像形成装置。
- カラー画像形成に用いられる各色の画像記録媒体ごとの単色画像形成手段と、各単色画像形成手段から転写された画像を移動させる無端状移動手段と、該無端状移動手段を前記移動させる駆動手段とを備えてなる画像形成装置の制御方法であって、
単色画像形成手段それぞれにより記録紙に形成される画像同士の位置ずれを検出するための位置ずれ検出用画像を、各色の前記単色画像形成手段それぞれによって前記無端状移動手段に形成する位置ずれ検出用画像形成工程と、
前記位置ずれ検出用画像を検出することで、記録紙への画像形成時に前記位置ずれを防止するための前記単色画像形成手段における補正量を算出する補正量算出工程と、を備え、
前記位置ずれ検出用画像形成工程と、前記補正量算出工程との間に、前記無端状移動手段および前記駆動手段により引き起こされる前記位置ずれを補正するように前記駆動手段による駆動を制御することを特徴とする画像形成装置の制御方法。 - 前記単色画像形成手段が前記補正量算出工程で算出された補正量により補正を行って記録紙に画像を形成する記録紙画像形成工程を備え、該記録紙画像形成工程でも前記駆動手段による駆動を前記制御することを特徴とする請求項13記載の画像形成装置の制御方法。
- 1つの前記単色画像形成手段のみが前記補正量算出工程で算出された補正量により補正を行って記録紙に画像を形成する単色画像形成工程を備え、該単色画像形成工程でも前記駆動手段による駆動を前記制御することを特徴とする請求項13記載の画像形成装置の制御方法。
- 1つの前記単色画像形成手段のみが前記補正量算出工程で算出された補正量により補正を行って記録紙に画像を形成する単色画像形成工程を備え、該単色画像形成工程では前記駆動手段による駆動の前記制御を行わないことを特徴とする請求項13記載の画像形成装置の制御方法。
- 1つの前記単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する場合に前記駆動手段による駆動の前記制御を行うか否かの選択入力を受ける入力工程と、
前記入力工程で入力された結果に基づいて、1つの前記単色画像形成手段のみが記録紙に画像を形成する記録紙画像選択形成工程とを備えたことを特徴とする請求項13記載の画像形成装置の制御方法。 - 前記無端状移動手段は、記録紙を搬送する搬送ベルトであることを特徴とする請求項13から17の何れか1項に記載の画像形成装置の制御方法。
- 前記無端状移動手段は、記録紙に転写する各色の画像を重畳されて形成される中間転写ベルトであることを特徴とする請求項13から17の何れか1項に記載の画像形成装置の制御方法。
- 前記駆動手段による駆動の前記制御は、発光部から発せられて、前記駆動手段の駆動に連動して動作する部分を介した光を受光した受光結果を用いて行われることを特徴とする請求項13から19の何れか1項に記載の画像形成装置の制御方法。
- 前記駆動手段による駆動の前記制御は、発光部から発せられて、前記無端状移動手段を介した光を受光した受光結果を用いて行われることを特徴とする請求項13から19の何れか1項に記載の画像形成装置の制御方法。
- カラー画像形成に用いられる各色の画像記録媒体ごとの単色画像形成手段と、各単色画像形成手段から転写された画像を移動させる無端状移動手段と、該無端状移動手段を前記移動させる駆動手段とを備えてなる画像形成装置の制御プログラムであって、
前記画像形成装置に、請求項13から17の何れか1項の制御方法に記載の工程による処理を実行させることを特徴とする画像形成装置の制御プログラム。 - 請求項22記載の画像形成装置の制御プログラムが記録されたことを特徴とする画像形成装置の制御プログラムを記録した記録媒体。
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JP2006313208A (ja) * | 2005-05-06 | 2006-11-16 | Canon Inc | 画像形成装置およびその制御方法 |
JP2009069628A (ja) * | 2007-09-14 | 2009-04-02 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成装置 |
JP2012063518A (ja) * | 2010-09-15 | 2012-03-29 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
CN116893127A (zh) * | 2023-09-11 | 2023-10-17 | 中储粮成都储藏研究院有限公司 | 粮食外观质量指标检测仪 |
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2003
- 2003-03-12 JP JP2003066824A patent/JP2004279448A/ja active Pending
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