JP2004278520A - 気筒休止内燃機関の制御装置 - Google Patents

気筒休止内燃機関の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004278520A
JP2004278520A JP2003415278A JP2003415278A JP2004278520A JP 2004278520 A JP2004278520 A JP 2004278520A JP 2003415278 A JP2003415278 A JP 2003415278A JP 2003415278 A JP2003415278 A JP 2003415278A JP 2004278520 A JP2004278520 A JP 2004278520A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
internal combustion
control means
combustion engine
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003415278A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4119827B2 (ja
Inventor
Naohito Sen
尚人 千
Masato Ishiyama
眞人 石山
Tadayoshi Okada
忠義 岡田
Akira Sugiyama
晃 杉山
Yasuhiko Tomokuni
靖彦 友國
Kenichi Nishida
賢一 西田
Kazuo Yamashita
和雄 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2003415278A priority Critical patent/JP4119827B2/ja
Publication of JP2004278520A publication Critical patent/JP2004278520A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4119827B2 publication Critical patent/JP4119827B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】機関の運転を負荷に基づいて全筒運転と休筒運転との間で切り換える気筒休止制御手段と、目標車速で走行させる定速走行制御などの走行制御を実行する走行制御手段を備えた気筒休止内燃機関において、走行制御手段から減速要求がなされたと判断するとき、全筒運転に切り換えて所望の減速を与える。
【解決手段】走行制御手段から減速要求がなされたか否か判断し(S200、S204からS212、S216からS224)、肯定されるとき、全筒運転に切り換える(S214)。また、機関の運転が全筒運転に切り換えられた後、減速要求がなされていないと判断されるとき、休筒運転に復帰させる(S200、S204、S206、S202)。
【選択図】 図4

Description

この発明は気筒休止内燃機関の制御装置に関し、より詳しくは、車両を目標車速で走行させる定速走行制御(クルーズ・コントロール)などの走行制御を行なう走行制御手段を備えた気筒休止内燃機関の制御装置に関する。
従来より、複数個の気筒を備えた多気筒内燃機関において、機関負荷に基づき、機関の運転を気筒の全てを運転する全筒運転とその一部の運転を休止する休筒運転の間で切り換えて燃料消費量を低減させることが提案されている。また、この種の気筒休止内燃機関にあっては、運転の切り換え時にトルク変動によってショックが生じるため、切り換え過渡期にスロットル開度を補正してショックを解消することも提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、運転者が設定した目標車速で車両を走行させる定速走行制御を行なう定速走行制御装置に関する技術も提案されている。また、レーダなどによって自車と前走車の距離を認識し、自車と前走車との間に目標車間距離を維持するように車両を走行させる前走車追従走行制御(いわゆるアダプティブ・クルーズ・コントロール)を行なう前走車追従走行制御装置に関する技術も知られている。この種の制御装置にあっては、運転者がセット・スイッチを操作したときの車速を目標車速として記憶し、車両が記憶した目標車速で走行するように、あるいは前走車との間に目標車間距離を維持するのに必要な目標車速で走行するように、アクチュエータを介してスロットル開度を調整するようにしている(例えば特許文献2参照)。
特開平10−103097号公報 特開平9−290665号公報
気筒休止内燃機関にあっては、通例、休筒運転時、スロットル開度が全閉開度であるなどのフューエルカット(燃料供給停止)条件が成立すると、フューエルカットが実行される。また、上記した定速走行制御などの走行制御を実行しつつ走行可能な車速域の多くにあっては、スロットル開度が全閉開度であるなどのフューエルカット条件が成立するとき、休筒運転状態でフューエルカットが実行される。
そのような休筒運転ではポンピングロス(吸排気による動力損失)が低減するが、前記した走行制御においてスロットルバルブが全閉にされた場合,ポンピングロスの少ない休筒運転となるため、急激な減速とならない。その結果、減速が必要ではない場合には、鈍化した減速となることは、運転者に違和感を与えることがなく、むしろ望ましい。
しかしながら、前記した走行制御において実際に減速が要求されてスロットルバルブが全閉にされた場合、上記したようにポンピングロスの少ない、換言すれば、機関の損失の少ない休筒運転となるため、全筒運転時に比して減速度が低下し、十分な減速度を与えることができない不都合があった。例えば、降坂路を走行しているときなど、機関の損失が所期の値とならず、エンジンブレーキを十分に作動させて所望の減速を与えることができない場合があった。
従って、この発明の目的は上記した不具合を解消し、多気筒内燃機関の負荷に基づき、機関の運転を全筒運転と休筒運転との間で切り換える気筒休止制御手段と、車両の走行制御を実行する走行制御手段を備えた気筒休止内燃機関において、気筒休止制御手段は、走行制御手段から減速要求がなされたと判断するとき、全筒運転に切り換えるようにした気筒休止内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1にあっては、車両に搭載される多気筒内燃機関の負荷に基づき、前記内燃機関の運転を気筒の全てを運転させる全筒運転とその一部を休止させる休筒運転との間で切り換える気筒休止制御手段と、前記車両の走行制御を実行する走行制御手段を備えた気筒休止内燃機関の制御装置において、前記気筒休止制御手段は、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断するとき、前記全筒運転に切り換えるように構成した。
請求項2に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、前記走行制御手段は、前記車両を目標車速で走行させる定速走行制御を実行する定速走行制御手段と、前走車との間で目標車間距離を維持して走行させる前走車追従走行制御を実行する前走車追従走行制御手段の少なくともいずれかからなるように構成した。
請求項3に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、前記気筒休止制御手段は、運転者によって前記車両の減速を指令する機器が所定時間以上操作されているとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換えるように構成した。
請求項4に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、前記気筒休止制御手段は、検出された車速と前記目標車速との偏差が所定値以上のとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換えるように構成した。
請求項5に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、前記気筒休止制御手段は、前記目標車速の変化量が所定値以上のとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換えるように構成した。
請求項6に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、前記気筒休止制御手段は、前記車両が走行する走行路の勾配がしきい値以下のとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換えるように構成した。
請求項7に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、前記気筒休止制御手段は、前記走行制御が実行されている場合、スロットル開度が全閉あるいはその近傍の開度であるとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換えるように構成した。
請求項8に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、前記気筒休止制御手段は、アクセルペダルが操作されていないとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換えるように構成した。
請求項9に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、前記気筒休止制御手段は、前記内燃機関への燃料の供給が停止されているとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換えるように構成した。
請求項10に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、前記気筒休止制御手段は、前記内燃機関の運転が前記全筒運転に切り換えられた後、前記走行制御手段から減速要求がなされていないと判断するとき、前記内燃機関の運転を前記休筒運転に切り換えるように構成した。
請求項1に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、走行制御手段から減速要求がなされたと判断するとき、換言すれば、車両が減速する必要性がある走行状態にあると判断するとき、全筒運転に切り換えるように構成したので、機関の損失を高めることができて所望の減速を与えることができる。
請求項2に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、走行制御手段は、車両を目標車速で走行させる定速走行制御を実行する定速走行制御手段と、前走車との間で目標車間距離を維持して走行させる前走車追従走行制御を実行する前走車追従走行制御手段の少なくともいずれかからなるように構成したので、定速走行制御および前走車追従走行制御を行う走行制御手段を備えるときも気筒休止制御手段は、走行制御手段が実行する制御と干渉を生じることなく、走行制御手段から減速要求がなされたとき、換言すれば、運転者によって減速が指令されたような場合、所望の減速を与えることができる。
請求項3に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、運転者によって前記車両の減速を指令する機器が所定時間以上操作されているとき、走行制御手段から減速要求がなされたと判断して全筒運転に切り換える如く構成したので、運転者によって減速が指令されたような場合、所望の減速を与えることができる。
請求項4に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、検出された車速と目標車速との偏差が所定値以上のとき、より具体的には検出された車速が目標車速を所定値以上超えるようなときは、走行制御手段から減速要求がなされたと判断して全筒運転に切り換えるように構成したので、降坂中などで車速を減少させる必要があるような場合にも所望の減速を与えることができる。
請求項5に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、目標車速の変化量が所定値以上のとき、走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換える如く構成したので、目標車速の変化量が所定値以上のとき、より具体的には、前走車追従走行制御中に目標車速の変化量が所定値以上となって急激に車両が減速する必要性があるような場合にも所望の減速を与えることができる。
請求項6に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、車両が走行する走行路の勾配がしきい値以下のとき、より具体的には、車両の走行状態から走行路の勾配を示す値で、登坂中は登り勾配の増加に応じて増加する正の値となると共に、平坦路では零となり、さらに降坂中は降り勾配の増加に応じて増加する負の値となる値を算出し、ある登り勾配を示すしきい値と比較することで、それ以下となる走行状態、換言すれば、ある登り勾配以下の登坂路、平坦路および降坂路のいずれかを走行するとき、走行制御手段から減速要求がなされたと判断して全筒運転に切り換える如く構成したので、車両がそのような走行状態にあるとき、機関の損失を増加させてエンジンブレーキを十分に作動させることができ、所望の減速を与えることができる。
請求項7に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、走行制御が実行されている場合、スロットル開度が全閉あるいはその近傍の開度であるとき、走行制御手段から減速要求がなされたと判断して全筒運転に切り換える如く構成したので、車両が減速する必要性がある走行状態において所望の減速を与えることができる。
請求項8に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、アクセルペダルが操作されていないとき、走行制御手段から減速要求がなされたと判断して全筒運転に切り換える如く構成したので、車両が減速する必要性がある走行状態において所望の減速を与えることができる。
請求項9に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、内燃機関への燃料の供給が停止されているとき、走行制御手段から減速要求がなされたと判断して全筒運転に切り換える如く構成したので、燃料の供給が停止されていることによって機関の出力トルクが零となることに加え、全筒運転に切り換えることよってポンピングロスを増加、即ち、機関の損失を増加させることができ、減速要求がなされたと判断するとき、換言すれば、車両が減速する必要性がある走行状態において所望の減速を一層良く与えることができる。
請求項10に係る気筒休止内燃機関の制御装置にあっては、内燃機関の運転が全筒運転に切り換えられた後、走行制御手段から減速要求がなされていないと判断するとき、内燃機関の運転を休筒運転に切り換えるように構成したので、前記した効果に加え、休筒運転に復帰させられることでポンピングロスが低減して機関の損失が減少することから、かえって減速の必要がない走行状態にあっては急激な減速が生じることがなくて運転者に違和感を与えることがない。また、燃料の供給が再開されたときも休筒運転に復帰させられるので、燃費性能も向上することができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る気筒休止内燃機関の制御装置を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る気筒休止内燃機関の制御装置の全体構成を示す概略図である。
同図において符合10は多気筒内燃機関(以下「エンジン」という)を示す。エンジン10は、4サイクルのV型6気筒のDOHCエンジンからなり、右バンク10RにC1,C2,C3の3個の気筒(シリンダ)を備えると共に、左バンク10LにC4,C5,C6の3個の気筒を備える。また、エンジン10の左バンク10Lには気筒休止機構12が設けられる。
気筒休止機構12は、気筒C4からC6の吸気バルブ(図示せず)を休止(閉鎖)させる吸気側休止機構12iと、気筒C4からC6の排気バルブ(図示せず)を休止(閉鎖)させる排気側休止機構12eとからなる。吸気側休止機構12iと排気側休止機構12eは、それぞれ油路14iと14eを介して図示しない油圧ポンプに接続される。油路14iと14eの途中にはそれぞれリニアソレノイド(電磁ソレノイド)16iと16eが配置され、吸気側休止機構12iおよび排気側休止機構12eに対する油圧の供給と遮断を行なう。
吸気側休止機構12iは、リニアソレノイド16iが消磁されることによって油路14iが開放され、油圧が供給されると、気筒C4からC6の吸気バルブと吸気カム(図示せず)の当接を解除し、吸気バルブを休止状態(開放状態)にする。また、リニアソレノイド16eが消磁されることによって油路14eが開放され、排気側休止機構12eに油圧が供給されると、気筒C4からC6の排気バルブと排気カム(図示せず)の当接を解除し、排気バルブを休止状態(閉鎖状態)にする。これにより、気筒C4からC6の運転が休止され、エンジン10はC1からC3のみで運転される休筒運転となる。
一方、リニアソレノイド16iが励磁されることによって油路14iが閉鎖され、吸気側休止機構12iへの作動油の供給が遮断されると、気筒C4からC6の吸気バルブと吸気カムの当接が開始され、吸気バルブは作動状態になる(開閉駆動される)。
また、リニアソレノイド16eが励磁されることによって油路14eが閉鎖され、排気側休止機構12eへの作動油の供給が遮断されると、気筒C4からC6の排気バルブと排気カム(図示せず)の当接が開始され、排気バルブは作動状態になる(開閉駆動される)。これにより、気筒C4からC6の運転が行なわれ、エンジン10は全筒運転となる。このように、エンジン10は、その運転を全筒運転と休筒運転の間で切り換えすることのできる気筒休止エンジン(内燃機関)として構成される。
エンジン10の吸気管20にはスロットルバルブ22が配置され、吸入空気量を調量する。スロットルバルブ22はアクセルペダルとの機械的な連結が断たれて電動モータ24に接続され、電動モータ24の駆動によって開閉させられる。電動モータ24の付近にはスロットル開度センサ26が設けられ、電動モータ24の回転量を通じてスロットルバルブ22の開度(以下「スロットル開度」という)θTHに応じた信号を出力する。
スロットルバルブ22の下流のインテークマニホルド30の直後の各気筒C1からC6の吸気ポート付近には、インジェクタ(燃料噴射弁)32が設けられる。インジェクタ32は燃料タンクに燃料供給管および燃料ポンプ(全て図示せず)を介して接続され、ガソリン燃料の圧送を受けて噴射する。
吸気管20のスロットルバルブ22の下流側には絶対圧センサ34および吸気温センサ36が設けられ、それぞれ吸気管内絶対圧(エンジン負荷)PBAおよび吸気温TAを示す信号を出力する。また、エシジン10のシリンダブロックの冷却水通路(図示せず)には水温センサ40が取り付けられ、エンジン冷却水温TWに応じた信号を出力する。
エンジン10のカム軸またはクランク軸(図示せず)の付近には気筒判別センサ42が取り付けられて特定気筒(例えばC1)の所定クランク角度位置で気筒判別信号CYLを出力すると共に、TDCセンサ44およびクランク角センサ46が取り付けられ、それぞれ各気筒のピストンのTDC位置に関連した所定のクランク角度位置でTDC信号を、TDC信号よりも周期の短いクランク角度(例えば30度)でCRK信号を出力する。
エンジン10はエキゾーストマニホルド50を介して排気管に接続され、燃焼によって生じた排出ガスを排気管の途中に設けられた触媒装置(図示せず)で浄化しつつ外部に排出する。
また、ドライブシャフト(図示せず)の付近には車速センサ52が配置され、ドライブシャフトの所定回転ごとに信号を出力する。さらに、エンジンルーム(図示せず)の適宜位置には大気圧センサ54が配置され、車両が位置する場所の大気圧PAを示す信号を出力する。
車両の運転席床面に設置されたアクセルペダル56の付近にはアクセル開度センサ58が配置され、運転者によって操作されるアクセルペダル56の位置(踏み込み量。アクセル開度)APに応じた信号をする。また、ブレーキペダル60の付近にはブレーキ・スイッチ62が設けられ、運転者がブレーキペダル60を踏み込んでブレーキ操作を行ったとき、オン信号を出力する。
車両の運転席に配置されたステアリングホイール(図示せず)の付近には、オートクルーズ・スイッチ66が設けられる。オートクルーズ・スイッチ66は、運転者からの走行制御、より具体的には、定速走行制御と、それと並行して行なわれる前走車追従走行制御(車間距離制御)の実行指示と目標車速を入力するためのセット・スイッチ66aと、ブレーキ操作などで走行制御を中断した後に復帰するためのリジューム・スイッチ66bと、走行制御をキャンセル(終了)するためのキャンセル・スイッチ66cと、車両を加速させる加速走行制御の実行指示を入力するためのアクセラレート・スイッチ66dと、車両を減速させる減速走行制御の実行指示を入力するためのディセラレート・スイッチ66eと、上記した各スイッチの操作を有効にするメイン・スイッチ66fとからなる。
尚、上記の各スイッチはそれぞれ個別に配置しても良いし、操作の組み合わせによって複数の指示を入力できるようにしても良い。例えば、走行制御の実行中にセット・スイッチを操作するとキャンセルを意味するように構成するなど、任意のスイッチを統合しても良い。
また、車両の前方を望むフロントバンパ(図示せず)などの適宜位置には、レーダ68が設けられる。レーダ68は、図示しない送信部と受信部とからなり、送信部から車両前方に向けて電磁波を発射すると共に、前走車などによって反射された電磁波(反射波)を受信部で受信して前走車などの障害物を検知する。
上記した各種センサおよびスイッチの出力は、ECU(電子制御ユニット)70に送られる。
ECU70はマイクロコンピュータからなり、制御演算を行なうCPUと、制御演算プログラムと各種のデータ(テーブルなど)を格納するROMと、CPUの制御演算結果などを一時的に記憶するRAMと、入力回路と、出力回路と、カウンタ(いずれも図示せず)とを備える。
ECU70は、クランク角センサ46が出力するCRK信号をカウンタでカウントしてエンジン回転数NEを検出すると共に、車速センサ52が出力する信号をカウンタでカウントして車両の走行速度を示す車速VPを検出する。また、ECU70は、レーダ68からの信号に基づいて自車と前走車との車間距離と相対車速を検出し、検出値に基づいて目標車速を算出する。
また、ECU70は、入力値に基づいて制御演算を実行し、燃料噴射量を決定してインジェクタ32を開放駆動すると共に、点火時期を決定して点火装置(図示せず)の点火を制御する。さらに、ECU70は入力値に基づいて電動モータ24の回転量(操作量)を決定してスロットル開度θTHを調整すると共に、リニアソレノイド16i,16eに通電するか否かを決定してエンジン10の運転を全筒運転と休筒運転の間で切り換える。
さらに、ECU70は、入力値に基づいて走行制御、より具体的には、運転者が設定した目標車速で車両を走行させる定速走行制御と、自車と前走車の車間距離が所定の距離を維持するように車両を走行させる前走車追従走行制御(車間距離制御)を行なう。
次いで、図2以降を参照してこの実施の形態に係る気筒休止内燃機関の制御装置の動作について説明する。
図2は、その動作のうち、走行制御、より具体的には、定速走行制御と前走車追従走行制御の実行判断動作を示すフロー・チャートである。図示のプログラムは、例えばTDCあるいは所定のクランク角度または所定時間ごとに実行(ループ)される。
以下説明すると、S10においてキャンセル・スイッチ66cがオンしているか、換言すれば、運転者から走行制御のキャンセル(終了)指示が入力されたか否か判断し、否定されるときはS12に進み、メイン・スイッチ66fがオンしているか否か判断する。S12で肯定されるときはS14に進み、ブレーキ・スイッチ62がオンしているか否か、即ち、運転者によってブレーキペダル60が踏み込まれたか否か判断する。
S14で否定されるときはS16に進み、フラグF.ACのビットが1にセットされているか否か判断する。フラグF.ACのビットは、後述するステップで1にセットされ、そのビット(初期値0)が1にセットされているとき、走行制御(即ち、運転者によるアクセルペダル56やブレーキペダル60の操作を必要としない定速走行制御および前走車追従走行制御(スイッチ操作による加速や減速走行制御を含む))が実行されていることを示す。
S16で否定されるときはS18に進み、セット・スイッチ66aがオンしているか否か、換言すれば、運転者から走行制御の実行指示と目標車速が入力されたか否か判断する。S18で肯定されるときはS20に進み、セット・スイッチ66aを介して入力された目標車速VDを読み込んで記憶し、S22に進んでフラグF.ACのビットを1にセットする。
また、S18で否定されるときはS24に進み、リジューム・スイッチ66bがオンしているか否か、即ち、ブレーキ操作によって一旦走行制御がキャンセルされた(フラグF.ACのビットが0にリセットされた)後、運転者から走行制御の再開指示が入力されたか否か判断する。S24で肯定されるときはS26に進み、フラグF.ACのビットが0にリセットされる以前に記憶されていた目標車速VDを読み込み、S22に進む。尚、S24で否定されるときは、F.ACのビットを0のままとし、走行制御は再開しないでプログラムを終了する。
次いで、S28に進み、前走車が所定(目標)の車間距離以内に接近しているか否か判断する。S28で否定されるときは、次いでS30に進み、記憶した目標車速VDに従って定速走行制御を実行する。具体的には、目標車速VDと現在の車速(検出車速)VPの偏差に応じてPID制御則などを用いてスロットルバルブ22を駆動する電動モータ24への通電量(操作量。より具体的には通電指令値)を算出し、電動モータ24に出力してスロットル開度θTHを調整する。尚、定速走行制御の実行中にスロットル開度θTHの調整では対応しきれない所定以上の減速度が必要とされたときは、スロットル開度θTHの調整(閉じ方向への駆動)のみならず、ブレーキ操作やシフトチェンジ(ダウン)が併せて行なわれる。
また、S28で肯定されるときは、S32に進み、前走車追従走行制御を実行する。具体的には、レーダ68で検出した自車と前走車の車間距離が予め設定された目標車間距離を維持するように前記した如く目標車速を算出し、その値となるように、スロットル開度θTHを小さくして車両を減速させる。尚、前走車追従走行制御を実行中にスロットル開度θTHの調整では対応しきれない所定以上の減速度が必要とされたときは、定速走行制御と同様に、スロットル開度θTHの調整(閉じ方向への駆動)のみならず、ブレーキ操作やシフトチェンジ(ダウン)が併せて行なわれる。
他方、S10またはS14で肯定されるとき、あるいはS12で否定されるときはS34に進み、フラグF.ACのビットを0にリセットする。また、S16で肯定されるとき、即ち、走行制御が実行されているときはS36に進み、アクセラレート・スイッチ66dがオンされているか否か、即ち、運転者から加速の要求がなされているか否か判断する。
S36で肯定されるときは、S38に進み、一定の加速度で加速するようにスロットル開度θTHを大きくする加速走行制御を実行し、S40に進んで目標車速VDを加速後の車速に更新する。他方、S36で否定されるときはS42に進み、ディセラレート・スイッチ66eがオンされているか否か、即ち、運転者から減速の要求がなされているか否か判断する。
S42で肯定されるときはS44に進み、車両が減速するようにスロットル開度θTHを小さくする減速走行制御を実行し、S40に進んで目標車速VDを減速後の車速に更新する。他方、S42で否定されるときはS46に進み、前走車が所定の車間距離以内に接近しているか否か判断する。S46で否定されるときはS48に進み、記憶されている目標車速VDに従って定速走行制御を実行する一方、S46で肯定されるときはS50に進み、前走車追従走行制御を実行する。
上記したように、ECU70は、車両の走行制御を実行する走行制御手段、具体的には車両を目標車速で走行させる定速走行制御を実行する定速走行制御手段と、前走車との間で目標車間距離を維持して走行させる前走車追従走行制御を実行する前走車追従走行制御手段の少なくともいずれか、より具体的にはその双方として機能する(換言すれば、その双方を備える)ように構成した。尚、ECUを独立にもう1個備え、上記した走行制御手段(定速走行制御手段および/または前走車追従走行制御手段)として機能させても良い。
次いで、図3以降を参照し、全筒運転と休筒運転の切り換え動作について説明する。
図3は、全筒運転と休筒運転の間の一般的な切り換え制御動作を示すフロー・チャートである。図示のプログラムもTDCあるいはその付近の所定のクランク角度で実行(ループ)される(尚、所定の時間ごとに実行(ループ)されるようにしても良い)。
以下説明すると、先ずS100においてフラグF.CCKZのビットが1にセットされているか否か判断する。このフラグのビットが1にセットされることは、全筒運転が要求されていることを示す。
S100で否定されるときはS102に進み、フラグF.CSTPのビットが1にセットされているか否か判断する。フラグF.CSTPのビットは後述するステップで1にセットされ、そのビット(初期値0)が1にセットされるとき、休筒運転が実行されることを示す。
S102で肯定されて休筒運転中と判断されるときはS104に進み、検出した現在のスロットル開度θTHが、全筒運転を実行すべきか否かを判定するためのしきい値θTHall(以下「全筒運転判定開度」と呼ぶ)より大きいか否か、換言すれば、エンジン10の負荷が大きいか否か判断する。
S104で肯定されてエンジン10の負荷が大きいと判断されるときはS106に進み、フラグF.CSTPのビットを0にリセットして全筒運転に切り換える。他方、S104で否定されるときは、フラグF.CSTPのビットを1のままとして休筒運転を継続する。
一方、S102で否定されて全筒運転中と判断されるときはS108に進み、現在のスロットル開度θTHが、休筒運転を実行すべきか否かを判定するためのしきい値θTHstp(以下「休筒運転判定開度」と呼ぶ)より小さいか否か、換言すれば、エンジン10の負荷が小さいか否か判断する。
S108で肯定されてエンジン10の負荷が小さいと判断されるときは、次いでS110に進み、フラグF.CSTPのビットを1にセットして休筒運転に切り換える。他方、S108で否定されるときは、フラグF.CSTPのビットを0のままとして全筒運転を継続する。尚、S100で肯定されるときはS106に進んでフラグF.CSTPのビットを0にリセットし、全筒運転を実行(継続)する。
次いでS112に進み、前記したフラグF.ACのビットが1にセットされているか否か、即ち、走行制御(スイッチ操作による加速や減速走行制御を含む)が実行されているか否か判断する。
S112で肯定されて走行制御が実行されていると判断されるときはS114に進み、前記したフラグF.CSTPのビットが1にセットされているか否か判断する。S114で否定されて全筒運転が実行されていると判断されるときはS116に進み、フラグF.CCKTHSのビットを0にリセットする。
他方、S114で肯定されて休筒運転が実行されると判断されるときはS118に進み、スロットル開度θTHが全筒運転判定開度θTHallに達したか否か判断する。尚、前述のS104では、スロットル開度θTHが全筒運転判定開度θTHallを超えるか否か判断し、超えたと判断されるときはS106に進んで全筒運転に切り換えた。即ち、スロットル開度θTHが全筒運転判定開度θTHallに達した(超えてはいない)段階では、未だ全筒運転には切り換えられておらず、休筒運転が実行されている。
S118で否定されるときは、S120に進んでフラグF.CCKTHSのビットを0にリセットする一方、S118で肯定されるときはS122に進んでフラグF.CCKTHSのビットを1にセットする。このようにフラグF.CCKTHSのビットを1にセットすることは走行制御実行中に全筒運転へ切り換えられることを意味する。尚、前述のS112で否定されて走行制御が実行されていないと判断されるときは、S114からS122の処理をスキップしてプログラムを終了する。
次いで、図4を参照し、休筒運転と全筒運転の間の特殊な切り換え制御動作、具体的には走行制御手段から減速要求がなされたと判断する場合、より具体的には休筒運転時にあって減速が要求される走行状態にある場合の全筒運転への切り換え制御動作について説明する。
図4はその動作を示すフロー・チャートであり、図示のプログラムは、前記したフラグF.ACのビットが1にセットされたとき(即ち、定速走行制御あるいは前走車追従走行制御のいずれかからなる走行制御が実行されるとき)に実行(ループ)される。
以下説明すると、先ず、S200において走行制御において指令されているスロットル開度θTHが全閉開度であるか否か判断する。尚、ここで「全閉開度」とは、厳密に全閉である開度のみならず、その近傍の開度も含む意味で使用する。
S200で否定されるときは走行制御手段から減速要求がなされていないと判断される、より具体的には車両が減速する必要性がある走行状態にないと判断されることから、S202に進み、フラグF.CCKZのビットを0にリセットして以降の処理をスキップする。従って、この場合、図3の処理において他の条件が満足されたとき、エンジン10は気筒休止(休筒)で運転される。
S200で肯定されるときは走行制御手段から減速要求がなされたと判断される、より具体的には車両が減速する必要性がある走行状態にあると判断されることからS204に進み、アクセル開度APが零か否か、即ち、アクセルペダル56が操作されていないか(踏まれていないか)否か判断する。
S204で否定されるときは走行制御手段から減速要求がなされていないと判断される、より具体的には車両が減速する必要性がある走行状態にないと判断されることから、S202に進む。アクセル開度APが「零」とは、まったく踏まれていないか、ほとんど踏まれていない状態を意味する。
S204で肯定されるときは同様に走行制御手段から減速要求がなされたと判断される、より具体的には車両が減速する必要性がある走行状態にあることからS206に進み、エンジン10への燃料の供給が停止されるフューエルカット(FC)が実行されているか否か判断し、否定されるときはS202に進む。これは、前記した如く、フューエルカット中はエンジン出力トルクが零となることから、全筒運転に切り換えることによるポンピングロスの増加を最も効果的に利用するため、この実施の形態にあっては、全筒運転への切り換えをフューエルカット中に限って行なうようにした。
S206で肯定されるときは同様に走行制御手段から減速要求がなされたと判断される、即ち、車両が減速する必要性がある走行状態にあると判断されることからS208に進み、車両を減速させる減速走行制御の実行指示を入力するための(車両の減速を指令するための)ディセラレート・スイッチ66eが所定時間(例えば0.5秒)以上オンされているか否か判断する。即ち、これが所定時間以上オン(操作)されていることは、走行制御手段から減速要求がなされたと判断される、より具体的には運転者の減速要求が高い、換言すれば車両が減速する必要性がある走行状態にあると判断されるからである。
S208で肯定されるときは同様に走行制御手段から減速要求がなされたと判断される、より具体的には車両が減速する必要性がある走行状態にあると判断されることからS210に進み、勾配しきい値としてデータ1を選択し、S212に進み、勾配がしきい値以下か否か、この判断は具体的には、以下の数1で示す式を用いて走行路の勾配(%)を算出し、勾配しきい値と比較することで行なう。
Figure 2004278520
上式でγは動力伝達系の総減速比、ηは伝達効率、Teは発生トルク(kg・m)、Rはタイヤの動半径(m)、VP(n)は車速の今回(今回プログラムループ時)の検出値(m/sあるいはkm/h)、VP(n−1)は車速の前回(前回プログラムループ時)の検出値(m/sあるいはkm/h)、Mは車両重量(kg)、ΔMは回転系の等価質量(kg)、Δtは車速VP(n−1)を検出してからVP(n)を検出するまでの経過時間(図4フロー・チャートのプログラムループの間隔)(sec)、μは転がり抵抗、λは空気抵抗係数を示す。
上に示す如く、車両の走行状態から算出される値は走行路の勾配を示す値で、登坂中は登り勾配の増加に応じて増加する正の値となると共に、平坦路では零となり、さらに降坂中は降り勾配の増加に応じて増加する負の値となるため、データ1をある登り勾配を示す値(しきい値)に設定して比較することで、それ以下となる走行状態、即ち、データ1に相当する登り勾配以下の登坂路、平坦路および降坂路のいずれかを走行しているか、換言すれば、S200からS208までを肯定されて走行制御手段から減速要求がなされたと判断される、より具体的にはエンジンブレーキによる減速が必要な(車両が減速する必要性がある)走行状態にあるか否か、を精度良く判断することができる。
S212で否定されるときは以降の処理をスキップすると共に、肯定されるときは同様に走行制御手段から減速要求がなされたと判断される、より具体的には車両が減速する必要性がある走行状態にあると判断されることからS214に進み、フラグF.CCKZのビットを1にセットして以降の処理をスキップする。従って、この場合、図3の処理において他の条件が満足されたとき、エンジン10の運転は全筒運転に切り換えられる。
他方、S208で否定されるときはS216に進み、検出車速VPから目標車速VDを減算して得た差が所定値Vref以上か否か,即ち、検出された車速と目標車速との偏差が所定値以上か否か判断する。S216で肯定されるときは検出車速VPが目標車速VDを超える、即ち、同様に走行制御手段から減速要求がなされたと判断される、より具体的には車両が減速する必要性がある走行状態にあると判断されることから、例えば降坂状態にあると推定できるため、S218に進み、勾配しきい値としてデータ2を選択し、S212に進み、同様の処理を行う。尚、データ2は、降坂中の減速などを予想してデータ1より小さい、登り勾配として小さい値に設定する。
S216で否定されるときはS220に進み、走行制御の中で前走車追従走行制御(離間距離制御)が実行中であるか否か判断し、否定されるときは以降の処理をスキップすると共に、肯定されるときはS222に進み、目標車速変化量が所定値以上か否か判断する。
即ち、前走車追従走行制御で設定される目標車速変化量(減速度)が所定値以上か否か判断し、肯定されるときは例えば平坦路にあって同様に走行制御手段から減速要求がなされたと判断される、より具体的には車両が減速する必要性がある走行状態にあると推定されることから、S224に進み、勾配しきい値としてデータ3を選択し、S212に進み、同様の処理を行う。尚、データ3は、平坦路の減速などを予想してデータ1より小さいが、データ2より大きい値に設定する。尚、S222で否定されるときは以降の処理をスキップする。
尚、S200,S204、S206のいずれかで否定されるときはS202に進むことから、図3の処理において他の条件が満足されたとき、エンジン10は気筒休止(休筒)で運転される。即ち、エンジン10の運転が全筒運転に切り換えられた後、走行制御手段から減速要求がなされていないと判断されるとき、エンジン10の運転は再び、休筒運転に切り換えられる(復帰させられる)。
この実施の形態は上記の如く、走行制御手段から減速要求がなされたと判断される、より具体的には車両が減速する必要性がある走行状態にあるか否か判断し、肯定されるとき、エンジン10の運転が休筒運転である場合、全筒運転に切り換えるように構成したので、エンジンの損失を高めることができて所望の減速を与えることができる。
即ち、スロットル開度θTHが全閉あるいはその近傍の開度であり、かつアクセルペダル56が操作されておらず、エンジン10への燃料の供給が停止されている(フューエルカット中)と共に、運転者によって操作されて車両の減速を指令する機器(ディセラレート・スイッチ66e)が所定時間以上操作(オン)されているか、検出車速VPと目標車速VDとの偏差が所定値以上であるか、前走車追従走行制御中にあって目標車速の変化量が所定値以上であるとき、より具体的にはそれらのいずれかにあって、かつ車両が走行する走行路の勾配がしきい値以下のとき、走行制御手段から減速要求がなされたと判断される、より具体的には車両が減速する必要性がある走行状態にあると判断して全筒運転に切り換える如く構成したので、車両が減速する必要性がある、換言すればエンジンブレーキを必要とする走行状態において所望の減速を得ることができる。
また、エンジン10の運転が全筒運転に切り換えられた後、走行制御手段から減速要求がなされていないと判断するとき、エンジン10の運転を休筒運転に切り換えるように構成したので、前記した効果に加え、休筒運転に復帰させられることでポンピングロスが低減することから、減速の必要がない走行状態にあっては急激な減速が生じることがなくて運転者に違和感を与えることがない。また、燃料の供給が再開されたときも休筒運転に復帰させられるので、燃費性能も向上することができる。
また、定速走行制御および前走車追従走行制御を行う走行制御手段を備えるときも気筒休止制御手段は、走行制御手段が実行する制御と干渉を生じることなく、走行制御手段から減速要求がなされたと判断する場合、換言すれば、運転者によって減速が指令されたような場合、所望の減速を与えることができる。
尚、スロットル開度θTHが全閉あるいはその近傍の開度であり、かつアクセルペダル56が操作されておらず、エンジン10への燃料の供給が停止されている(フューエルカット中)と共に、運転者によって操作されて車両の減速を指令する機器(ディセラレート・スイッチ66e)が所定時間以上操作(オン)されているかなどのいずれかにあって、かつ車両が走行する走行路の勾配がしきい値以下のとき、走行制御手段から減速要求がなされたと判断して全筒運転に切り換える如く構成したが、それに限られるものではなく、上記した条件の一つあるいは複数が満足されない場合、例えば、エンジン10への燃料の供給が停止されていない場合であっても、前記した走行状態にあると判断して全筒運転に切り換えても良い。
以上述べた如く、この実施の形態は、車両に搭載される多気筒内燃機関(エンジン10)の負荷(スロットル開度θTHなど)に基づき、前記内燃機関の運転を気筒の全てを運転させる全筒運転とその一部を休止させる休筒運転との間で切り換える気筒休止制御手段(ECU70、S100からS122、S200からS224)と、前記車両の走行制御を実行する走行制御手段(ECU70、S10からS50)を備えた気筒休止内燃機関の制御装置において、前記気筒休止制御手段は、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断するとき(S200、S204からS212、S216からS224)、前記全筒運転に切り換える(S214)ように構成した。
また、前記走行制御手段は、前記車両を目標車速VDで走行させる定速走行制御を実行する定速走行制御手段(ECU70、S10からS50)と、前走車との間で目標車間距離を維持して走行させる前走車追従走行制御を実行する前走車追従走行制御手段(ECU70、S10からS50)の少なくともいずれかからなるように構成した。
より具体的には、前記気筒休止制御手段は、運転者によって前記車両の減速を指令する機器が所定時間以上操作されているとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換える如く構成した(S208、S214)。
より具体的には、前記気筒休止制御手段は、検出された車速VPと前記目標車速VDとの偏差が所定値Vref以上のとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換える如く構成した(S216、S214)。
より具体的には、前記気筒休止制御手段は、前記目標車速の変化量が所定値以上のとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換える如く構成した(S222、S214)。
より具体的には、前記気筒休止制御手段は、前記車両が走行する走行路の勾配がしきい値以下のとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換える如く構成した(S212、S214)。
より具体的には、前記気等休止制御手段は、前記走行制御が実行されている場合、スロットル開度θTHが全閉あるいはその近傍の開度であるとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して全筒運転に切り換える如く構成した(S200、S214)。
より具体的には、前記気筒休止制御手段は、アクセルペダル56が操作されていないとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換える如く構成した(S204、S214)。
より具体的には、前記気筒休止制御手段は、前記内燃機関への燃料の供給が停止されているとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換える如く構成した(S206、S214)。
より具体的には、前記気筒休止制御手段は、前記内燃機関の運転が前記全筒運転に切り換えられた後、前記走行制御手段から減速要求がなされていないと判断するとき、前記内燃機関の運転を前記休筒運転に切り換えるように構成した(S200、S204、S206、S202)。
尚、上記において、数1に示す式を用いて車両が走行する走行路の勾配を求めたが、傾斜センサを設けて直接測定しても良い。さらに、数1に示す式に代え、例えば、本出願人が特許第2956803号などで提案する手法を用い、軽登坂、平坦路、軽降坂および重降坂にあるか否かを判断し、肯定されるときに全筒運転に切り換えるようにしても良い。
また、エンジン10の負荷としてスロットル開度θTHを用いたが、それに代え、目標トルクを用いても良い。例えば筒内噴射エンジン、即ち、ガソリン燃料が燃焼室内に直接噴射される火花点火式あるいは圧縮点火式のエンジンにあっては、エンジン回転数とアクセル開度などから目標トルクが決定されるが、そのようなエンジンにあってはスロットル開度に代え、目標トルクを用いても良い。電気自動車などでも同様である。
また、走行制御として定速走行制御と前走車追従走行制御を例示したが、この発明は定速走行制御のみを実行する場合にも妥当することは言うまでもない。
また、ECU70に加えてECUを独立にもう1個備え、上記した走行制御手段(定速走行制御手段および/または前走車追従走行制御手段)として機能させても良いことは前に述べた通りである。
この発明の一つの実施の形態に係る気筒休止内燃機関の制御装置の全体構成を示す概略図である。 図1に示す装置の動作のうち、走行制御の実行判断動作を示すフロー・チャートである。 図1に示す装置の動作のうち、全筒運転と休筒運転の間の一般的な切り換え制御動作を示すフロー・チャートである。 図1に示す装置の動作のうち、休筒運転と全筒運転の間の特殊な切り換え制御動作、具体的には走行制御手段から減速要求がなされたと判断する場合、より具体的には休筒運転時にあって減速が要求される走行状態にある場合の全筒運転への切り換え制御動作を示すフロー・チャートである。
符号の説明
10 エンジン(内燃機関)
12 気筒休止機構
12e 排気側休止機構
12i 吸気側休止機構
14i,14e 油路
16i,16e リニアソレノイド
22 スロットルバルブ
24 電動モータ
70 ECU

Claims (10)

  1. 車両に搭載される多気筒内燃機関の負荷に基づき、前記内燃機関の運転を気筒の全てを運転させる全筒運転とその一部を休止させる休筒運転との間で切り換える気筒休止制御手段と、前記車両の走行制御を実行する走行制御手段を備えた気筒休止内燃機関の制御装置において、前記気筒休止制御手段は、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断するとき、前記全筒運転に切り換えるように構成したことを特徴とする気筒休止内燃機関の制御装置。
  2. 前記走行制御手段は、前記車両を目標車速で走行させる定速走行制御を実行する定速走行制御手段と、前走車との間で目標車間距離を維持して走行させる前走車追従走行制御を実行する前走車追従走行制御手段の少なくともいずれかからなるように構成したことを特徴とする請求項1記載の気筒休止内燃機関の制御装置。
  3. 前記気筒休止制御手段は、運転者によって前記車両の減速を指令する機器が所定時間以上操作されているとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換えるように構成したことを特徴とする請求項1または2記載の気筒休止内燃機関の制御装置。
  4. 前記気筒休止制御手段は、検出された車速と前記目標車速との偏差が所定値以上のとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換えるように構成したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の気筒休止内燃機関の制御装置。
  5. 前記気筒休止制御手段は、前記目標車速の変化量が所定値以上のとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換えるように構成したことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の気筒休止内燃機関の制御装置。
  6. 前記気筒休止制御手段は、前記車両が走行する走行路の勾配がしきい値以下のとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換えるように構成したことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の気筒休止内燃機関の制御装置。
  7. 前記気筒休止制御手段は、前記走行制御が実行されている場合、スロットル開度が全閉あるいはその近傍の開度であるとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換えるように構成したことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の気筒休止内燃機関の制御装置。
  8. 前記気筒休止制御手段は、アクセルペダルが操作されていないとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換えるように構成したことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の気筒休止内燃機関の制御装置。
  9. 前記気筒休止制御手段は、前記内燃機関への燃料の供給が停止されているとき、前記走行制御手段から減速要求がなされたと判断して前記全筒運転に切り換えるように構成したことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の気筒休止内燃機関の制御装置。
  10. 前記気筒休止制御手段は、前記内燃機関の運転が前記全筒運転に切り換えられた後、前記走行制御手段から減速要求がなされていないと判断するとき、前記内燃機関の運転を前記休筒運転に切り換えるように構成したことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の気筒休止内燃機関の制御装置。
JP2003415278A 2003-02-26 2003-12-12 気筒休止内燃機関の制御装置 Expired - Fee Related JP4119827B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003415278A JP4119827B2 (ja) 2003-02-26 2003-12-12 気筒休止内燃機関の制御装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003049877 2003-02-26
JP2003415278A JP4119827B2 (ja) 2003-02-26 2003-12-12 気筒休止内燃機関の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004278520A true JP2004278520A (ja) 2004-10-07
JP4119827B2 JP4119827B2 (ja) 2008-07-16

Family

ID=33301785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003415278A Expired - Fee Related JP4119827B2 (ja) 2003-02-26 2003-12-12 気筒休止内燃機関の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4119827B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7900596B2 (en) * 2005-08-03 2011-03-08 Robert Bosch Gmbh Method and device for operating an internal combustion engine

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7900596B2 (en) * 2005-08-03 2011-03-08 Robert Bosch Gmbh Method and device for operating an internal combustion engine

Also Published As

Publication number Publication date
JP4119827B2 (ja) 2008-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4167124B2 (ja) 気筒休止内燃機関の制御装置
CA2450032C (en) Control device for hybrid vehicle
US6553297B2 (en) Integrated vehicle control system
US7308962B2 (en) Control system for cylinder cut-off internal combustion engine
JP4142983B2 (ja) 気筒休止内燃機関の制御装置
US5889476A (en) Method of reducing the speed of a vehicle having a collision avoidance system
KR102358852B1 (ko) Cvvd 엔진 마일드 하이브리드 차량의 회생 제동 제어 방법 및 장치
JP2000204981A (ja) エンジンの吸気制御装置
JP4021808B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2017020449A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4119827B2 (ja) 気筒休止内燃機関の制御装置
JP3914122B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP2003176733A (ja) 車両のエンジンブレーキ制御装置
JP2019124224A (ja) 内燃機関の制御装置
JP3955275B2 (ja) 気筒休止内燃機関の制御装置
JP2004162643A (ja) 気筒休止内燃機関の制御装置
JP2004162642A (ja) 気筒休止内燃機関の制御装置
JP4204894B2 (ja) 内燃機関の制御装置
US7172043B2 (en) Constant speed running control apparatus for vehicle and method thereof
JP2003129875A (ja) 車両の制御装置
JPH11117778A (ja) 車両用エンジンの制御装置
JP3871154B2 (ja) エンジンの制御装置
JPH051578A (ja) 内燃エンジンの減速制御方法
JP2024099098A (ja) 車両用可変圧縮比内燃機関の制御方法および制御装置
JP2020204305A (ja) エンジン制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071023

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080408

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080425

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4119827

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140502

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees