JP2004278197A - 耐火型ドア - Google Patents

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JP2004278197A JP2003073044A JP2003073044A JP2004278197A JP 2004278197 A JP2004278197 A JP 2004278197A JP 2003073044 A JP2003073044 A JP 2003073044A JP 2003073044 A JP2003073044 A JP 2003073044A JP 2004278197 A JP2004278197 A JP 2004278197A
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Abstract

【課題】耐火区画の出入り口に用いられて好適な耐火型ドアを提供すること。
【解決手段】ドア18は、矩形板状の心材部30と、心材部30の前後面を覆う化粧板32、32と、心材部30の4つの端面にそれぞれ設けられた発泡性材料34とで構成されている。心材部30は、けい酸カルシウム板、ケイカル板、石膏ボード、ALC板などのような耐火性を有する耐火材で形成されている。化粧板32は、鋼材、アルミ材、ステンレス材、木材などからなる化粧材で形成されている。発泡性材料34は、耐火性を有する材料で形成され、心材部30の上下、左右の4つの端面をそれぞれ覆うように設けられている。発泡性材料34は、火災時の熱を受けることで発泡してドア枠16の心材部20に接触し、ドア18の心材部30の4つの端面とドア枠16の心材部20との間の隙間を閉塞する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は耐火型ドアに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、構造物の重要な建築要素や重要な設備機器は個別に耐火被覆されている。
そこで、構造物に耐火区画(耐火材で区画された領域)を作り、この耐火区画に構造物の重要な建築要素や重要な設備機器を収容することが考えられる。
例えば、構造物の下部構造に対して上部構造を免震支持する免震装置は、複数の積層ゴムなどを含んで構成され、これら積層ゴムなどは個別に耐火被覆されているが、耐火区画を作ってこの耐火区画に免震装置を収容してしまえば、積層ゴム毎の耐火被覆を省き、コストの削減化を図ることが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように耐火区画に免震装置を配設した場合、免震装置の点検のための出入り口が必要となる。
そして、この出入り口を開閉するドアは、点検の際に簡単に出入りできるように構造簡易で耐火性能(延焼遮断性能)を備えているものでなければならず、従来の防火ドアでは対応できない(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平09−209662号公報
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、構造簡易で耐火性能を備える耐火型ドアを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明は、耐火区画を構成する壁部の出入り口を開閉する耐火型ドアであって、耐火性を有する部材で矩形板状に形成された心材部と、前記心材部の前後面を覆うように設けられた化粧板と、前記心材部の上下左右の4つの端面にそれぞれ設けられた熱感応型の耐火性を有する発泡性材料とを備え、前記発泡性材料は、熱を受けることで発泡して前記心材部の4つの端面と前記出入り口との間の隙間を閉塞するように構成されていることを特徴とする。
【0006】
本発明では、ドアの心材部は耐火材で形成されており、火災時に、発泡性材料が発泡して出入り口との間の隙間を閉塞する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1(A)はドアの正面図、(B)は同断面側面図、図2(A)はドア及びドア枠部分の上下部の拡大断面図、(B)は火災時におけるドア及びドア枠部分の上下部の拡大断面図を示す。
耐火区画を構成する壁部12に、該耐火区画に出入りする出入り口14が設けられている。出入り口14は、壁部12に取着されたドア枠16の内側に形成され、出入り口14は、ドア枠16に結合された耐火型ドア18で開閉され、ここで耐火型とは炎と煙と熱とを遮断するタイプのものをいう。
本実施の形態では、構造物の下部構造に対して上部構造を免震支持する免震装置が耐火区画の内部に収容されており、この耐火区画は、免震装置が配置される例えば建物と基礎との間の地下階や、あるいは、建物の中間階に設けられ、出入り口14は免震装置の点検用の出入り口として機能している。
【0008】
ドア枠16は、上下の辺と左右の辺により矩形枠状に形成され、各辺は図2(A)に拡大断面図で示すように、ドア16により出入り口14を閉じた状態で、ドア16の上下左右の4つの端面に臨む心材部20と、耐火区画に臨む心材部20箇所に設けられた内側部22と、耐火区画の外側に臨む心材部20箇所に設けられた外側部24とで断面がL字状に形成されている。
心材部20は、けい酸カルシウム板、ケイカル板、石膏ボード、ALC板などのような耐火性を有する耐火材で形成され、ドアの厚みに対応した幅で形成されている。
内側部22と外側部24は、鋼材、アルミ材、ステンレス材、木材などからなる化粧材で形成されている。
内側部22は、ドア16により出入り口14を閉じた状態で耐火区画に向いたドア16の表面の周囲4辺の外側に臨むように、心材部20よりも大きな高さで形成され、外側部24は心材部20とほぼ同じ高さで形成されている。
そして、ドア枠16はこのような心材部20と内側部22と外側部24により耐火性能と断熱性能が確保されている。
【0009】
ドア18は、図2(A)に示すように、矩形板状の心材部30と、心材部30の前後面を覆う化粧板32、32と、心材部30の4つの端面にそれぞれ設けられた発泡性材料34とで構成されている。
心材部30は、ドア枠16の心材部20と同様に、けい酸カルシウム板、ケイカル板、石膏ボード、ALC板などのような耐火性を有する耐火材で形成されている。
化粧板32は、ドア枠16の内側部22および外側部24と同様には、鋼材、アルミ材、ステンレス材、木材などからなる化粧材で形成されている。
そして、ドア18はこのような心材部30と化粧板32により耐火性能と断熱性能が確保されている。
【0010】
発泡性材料34は、耐火性を有する材料で形成され、心材部30の上下、左右の4つの端面をそれぞれ覆うように設けられている。
発泡性材料34としては、例えば、カーボングラファイト系発泡材や珪酸ソーダ系発泡材などが用いられる。このような発泡性材料34の市販品として積水化学工業株式会社の商品名「フィブロック」やオーストリアのケミリンツ社の「インツメックス」を用いることができる。
発泡性材料34は、図2(B)に示すように、火災時の熱を受けることで発泡してドア枠16の心材部20に接触し、ドア18の心材部30の4つの端面とドア枠16の心材部20との間の隙間を閉塞するように、すなわち、ドア18の全周の隙間を閉塞するように構成されている。
ドア18は、図1(A)に示すように、左右の辺の一方がヒンジ40を介してドア枠16に揺動可能に結合され、符号は取手42を示す。
【0011】
本実施の形態のドア18は、構造簡単で免震装置の点検の際に簡単に開け閉めできて耐火区画に簡単に出入りできる。そして、ドア18の大半は耐火材からなる心材部30で形成され耐火性能(延焼遮断性能)を備えており、火災時にドア18によって、出入り口14部分から耐火区画の内部への延焼が防止される。
また、火災時に、発泡性材料34がドア枠16に接触し、出入り口14において、耐火区画内部と耐火区画外部とを気密に遮断するので、出入り口14部分から耐火区画の内部への延焼を防止する上で有利である。
本実施の形態では、発泡性材料34が発泡して接触するドア枠16部分も、耐火材からなる心材部20で形成されているので、出入り口14部分から耐火区画の内部への延焼を防止する上でより一層有利である。
したがって、本実施の形態のドア18は、耐火区画を作ってこの耐火区画に免震装置を収容した場合に、免震装置の点検用ドアに用いられて好適となる。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、構造簡易で耐火性能を備える耐火型ドアが得られ、構造物の耐火区画の出入り口に用いられて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はドアの正面図、(B)は同断面側面図である。
【図2】(A)はドア及びドア枠部分の上下部の拡大断面図、(B)は火災時におけるドア及びドア枠部分の上下部の拡大断面図である。
【符号の説明】
12 壁部
14 出入り口
16 ドア枠
18 ドア
20、30 心材部
22 内側部
24 外側部
32 化粧板
34 発泡性材料

Claims (3)

  1. 耐火区画を構成する壁部の出入り口を開閉する耐火型ドアであって、
    耐火性を有する部材で矩形板状に形成された心材部と、
    前記心材部の前後面を覆うように設けられた化粧板と、
    前記心材部の上下左右の4つの端面にそれぞれ設けられた熱感応型の耐火性を有する発泡性材料とを備え、
    前記発泡性材料は、熱を受けることで発泡して前記心材部の4つの端面と前記出入り口との間の隙間を閉塞するように構成されている、
    ことを特徴とする耐火型ドア。
  2. 前記壁部にはドア枠が取着され、前記出入り口はこのドア枠の内側に形成され、前記ドア枠は、前記ドアが閉じられた状態で前記ドアの心材部の上下左右の4つの端面に臨む部分に、耐火性を有する部材で形成された心材部を備えていることを特徴とする請求項1記載の耐火型ドア。
  3. 前記壁部にはドア枠が取着され、前記出入り口はこのドア枠の内側に形成され、前記ドア枠は、前記ドアが閉じられた状態で前記ドアの心材部の上下左右の4つの端面に臨む部分に、それぞれ耐火性を有する部材で形成された心材部を備え、前記発泡性材料が熱を受けることで発泡した際に前記ドア枠の心材部に接触し、前記ドアの心材部の4つの端面と前記ドア枠の心材部との間の隙間が閉塞されることを特徴とする請求項1記載の耐火型ドア。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103422792A (zh) * 2013-08-09 2013-12-04 张家港市盛港绿色防火建材有限公司 一种新型绿色防火门芯板及其制备工艺
JP2015113640A (ja) * 2013-12-12 2015-06-22 株式会社竹中工務店 防火戸構造

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