JP2004278054A - 除雪機 - Google Patents

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Abstract

【課題】HSTを2個使用する構成を採りながら、重量の増加を可及的少なく抑えることができるようにする。
【解決手段】互いに独立して形成された2個のHST16,17をクローラ走行装置3毎に設ける。これらのHST16,17にエンジン2の動力を1本のVベルト46によって伝達する構成とした。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの動力がハイドロ・スタティック・トランスミッションを介して左右一対のクローラ走行装置に伝達される除雪機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の除雪機としては、例えば特開2002−275848号公報に開示されたものがある。この公報に示された歩行型除雪機は、エンジンのクランク軸にベルトを介してハイドロ・スタティック・トランスミッション(以下、単にHSTと呼称する)の入力軸が接続され、このHSTの出力軸に伝動装置を介して車体左側と車体右側のクローラ走行装置が接続されている。前記HSTは、クランク軸に接続された斜板式油圧ポンプと、このポンプから吐出された作動油によって回転して前記伝動装置を駆動する油圧モータとが一つのハウジングに一体的に組み付けられている。
【0003】
前記伝動装置には、車体左側のクローラ走行装置への動力の伝達・遮断を切換える左側クラッチと、車体右側のクローラ走行装置への動力の伝達・遮断を切換える右側クラッチとが設けられている。これらのクラッチは、操縦者が各クラッチ毎の操作レバーを操作することによって、切断状態と接続状態とが切換えられるように構成されている。
【0004】
このように構成された従来の除雪機は、前記2つのクラッチが両方とも接続状態になることにより前方または後方へ直進し、一方のクラッチが切断状態になることによって、このクラッチで動力伝達が絶たれたクローラ走行装置が旋回方向の内側に位置するように旋回する。
しかし、この除雪機では、緩やかに曲がるように旋回するときなど、相対的に大きな旋回半径を描くように操縦するときには、旋回方向の内側に位置するクローラ走行装置が断続的に停止するように操作レバーを頻繁に操作しなければならないから、操作性が低下するという不具合があった。
【0005】
このような不具合は、例えば特開2002−88729に開示されているように、車体左側のクローラ走行装置と車体右側のクローラ走行装置とをそれぞれモータによって駆動する構成を採ることにより解消することができる。すなわち、左右のクローラ走行装置の回転速度を任意に変えることができるから、旋回半径が大きくても操作が簡単になる。
しかしながら、走行するための動力の全てをモータによって発生させるためには、大型のモータが必要であり、しかも、バッテリーの容量も多くとらなければならないから、前記モータ駆動式の除雪機は、エンジン駆動式のものに較べると重量が嵩み、扱い難いものであった。
【0006】
エンジンを動力源としながら旋回時の操作性を向上させるためには、除雪機ではなく荷物運搬用のものとして、例えば特許第2869882号公報に開示されているように、HSTを左右のクローラ走行装置毎に設けた車両がある。この公報に示された車両は、エンジンの動力がベルトによって左右一対のHSTの入力軸に伝達され、車体左側のHSTによって車体左側のクローラ走行装置の回転が制御されるとともに、車体右側のHSTによって車体右側のクローラ走行装置の回転が制御されるように構成されている。
【0007】
この車両に設けられているHSTは、車幅方向の中央部に位置する一つのミッションケースの車幅方向の一端部と他端部とに取付けられている。これらのHSTの入力軸は、軸線方向が車幅方向と平行になるように構成されており、車体左側のHSTの入力軸と車体右側のHSTの入力軸とが同一軸線上に位置付けられている。また、これらの入力軸は、車幅方向の中央部で互いに連動するように連結されている。これらの入力軸のうち車体左側のHSTの入力軸は、車体左側の端部がベルトによってエンジンのクランク軸に接続されている。すなわち、エンジンの動力は、前記ベルトを介して一方のHSTの入力軸に伝達され、この入力軸から他方のHSTの入力軸に伝達される。
この車両においては、二つのHSTによって左右のクローラ走行装置の回転数をそれぞれ制御することができるから、クラッチで一方のクローラ走行装置を停止させて旋回する除雪機に較べると、円滑にしかも簡単に旋回することができる。
【0008】
しかし、HSTを2個使用した上記車両においては、左右のHSTを支持するミッションケースの重量が著しく重くなるという不具合があった。これは、左右のHSTの入力軸が確実に同一軸線上に位置するように、両方のHSTをミッションケースで強固に支持しなければならないからである。すなわち、ミッションケースの剛性を向上させるために、ハウジングの厚みをどうしても厚くなるように形成しなければならないから、ミッションケースの重量が増大してしまう。ミッションケースの剛性が低いと、両方の入力軸を同一軸線上に位置付けることができなくなることがあり、このような場合には、入力軸に曲げ応力や剪断応力が生じ、回転時の抵抗が増大するばかりか、疲労により入力軸が折損するおそれもある。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−275848号公報
【特許文献2】
特開2002−88729号公報(第3−4頁、第1図)
【特許文献3】
特許第2869882号公報(第3−4頁、第4−6図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本願の発明者は、HSTを2個使用する前記走行装置を除雪機に搭載することによって、除雪機の旋回時の操作性を向上させることを考えてみた。しかし、これを実現するためには、HSTの数が増えることの他に、上述したように重くなるミッションケースの重量も加算されるため、車体の重量が著しく重くなってしまうという問題を解決しなければならなかった。
【0011】
本発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、HSTを2個使用する構成を採りながら、重量の増加を可及的少なく抑えることができる除雪機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明に係る除雪機は、互いに独立して形成された2個のHSTをクローラ走行装置毎に設け、これらのHSTにエンジンの動力を1本の巻掛け式伝動手段によって伝達する構成としたものである。
本発明によれば、一方のHSTから他方のHSTへ動力を伝達する部材が不要となり、2個のHSTをそれぞれ車体フレーム側に独立した状態で支持させることができるから、2個のHSTを一つのミッションケースに取付ける従来のものに較べてHSTを支持する部分を剛性がそれほど高くなるように形成する必要がなくなる。
【0013】
請求項2に記載した発明に係る除雪機は、請求項1に記載した発明に係る除雪機において、エンジンの出力軸を軸線方向が車体の前後方向を指向する状態で車幅方向の中央近傍に位置付け、二つのHSTの入力軸を前記出力軸と平行になるとともに前記出力軸からの距離が略等しくなるように位置付け、これらの軸どうしをベルトを有する巻掛け式伝動手段によって連動するように接続したものである。
この発明によれば、ベルトが巻掛けられる部分の長さを両方のHSTで略等しくすることができるとともに可及的長くとることができる。
【0014】
請求項3に記載した発明に係る除雪機は、請求項1に記載した発明に係る除雪機において、HSTの出力軸とクローラ走行装置の駆動軸との間に減速機を介装し、この減速機の一部を車体の前後方向から見てクローラベルトの内側に臨ませたものである。
この発明によれば、前記減速機をクローラ走行装置の駆動輪に近付けることができるから、左右のクローラ走行装置の間隔を狭く形成しながら、左右のクローラ走行装置の間に二つのHSTを配設することができる。
【0015】
請求項4に記載した発明に係る除雪機は、請求項1ないし請求項3のうち何れか一つの除雪機において、車体後部に操作ハンドルを後方へ突出するように設けたものである。
この発明によれば、運転操作が簡単な歩行型除雪機を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る除雪機の一実施の形態を図1ないし図6によって詳細に説明する。
図1は本発明に係る除雪機の側面図、図2は同じく平面図、図3は同じく背面図である。図4は要部を拡大して示す側面図で、車体フレームと動力伝達系の一部とを破断した状態で描いてある。図5は要部を拡大して示す背面図で、車体フレームおよびクローラ走行装置を破断した状態で描いてある。図5中に破断して示した部材の破断位置を図4中にV−V線によって示す。図6は操作ハンドルの近傍を拡大して示す側面図で、コントロールボックスを破断した状態で描いてある。
【0017】
これらの図において、符号1で示すものは、この実施の形態による歩行型除雪機である。この除雪機1は、エンジン2によってクローラ走行装置3と車体前部のオーガ4とが駆動され、車体後部の操作ハンドル5を操縦者が把持して歩行しながら除雪するものである。前記操作ハンドル5は、図2に示すように、操縦者が把持するグリップ6が車幅方向の両端部に設けられ、後述する車体フレーム7の後端部に立設された支持パイプ8の上端部に溶接されている。
【0018】
前記エンジン2は、クローラ走行装置3の上方であって車幅方向の中央部にクランク軸11の軸線方向が車体の前後方向を指向する状態で搭載されており、車体フレーム7に支持されている。この車体フレーム7は、この実施の形態では鋼板を組合わせることによって箱状を呈するように形成されている。また、エンジン2は、図示してはいないが、スロットル弁にガバナが接続されており、このガバナによって回転数が略一定になるように制御される。
【0019】
前記クランク軸11は、図3に示すように、車幅方向の中央近傍に位置付けられており、図1に示すように、前端部にオーガ用クラッチ12とVベルト式伝動装置13を介してオーガ4の入力軸4aが接続されるとともに、後端部に走行用クラッチ14とVベルト式伝動装置15とを介して後述するHST16,17が接続されている。この実施の形態においては、前記クランク軸11によって本発明に係るエンジン2の出力軸が構成され、Vベルト式伝動装置15によって本発明に係る巻掛け式伝動手段が構成されている。前記オーガ用クラッチ12と走行用クラッチ14は、それぞれ電磁クラッチによって構成されている。
【0020】
前記オーガ4は、従来の除雪機に用いられているものと同等の構造のものであり、上部にシュータ18が設けられ、前記車体フレーム7の前端部に左右方向に揺動可能に装着されている。また、このオーガ4は、車体フレーム7の前端部内に設けられたローリング用シリンダ(図示せず)によって、左右方向の傾斜角度を変えることができるように構成されている。
【0021】
前記クローラ走行装置3は、従来からよく知られているように、従動スプロケット21と駆動スプロケット22とが走行フレーム23に回転自在に支持され、これら両スプロケットにはクローラ24が巻掛けられ、図3に示すように、車体の左右方向に対をなすように設けられている。これらのクローラ走行装置3の駆動軸25(駆動スプロケット22の軸)は、図5に示すように、駆動スプロケット22から車幅方向の中央部まで延びるように形成されており、車幅方向の中央部が車体フレーム7の駆動軸支持用ブラケット26に軸受27を介して回転自在に支持され、車幅方向の外端部が後述する減速機28のハウジング29に軸受30を介して回転自在に支持されている。
【0022】
前記減速機28は、後述するHST16,17の出力軸31の回転を減速して前記駆動軸25に伝達するためのもので、前記出力軸31に軸装されたピニオン32と、このピニオン32に噛合する大径歯車33(図4参照)および小径歯車34を有する中間歯車35と、この中間歯車35の前記小径歯車34に噛合する出力歯車36とを備えている。これらの歯車は、前記ハウジング29に収納され、このハウジング29は、車体フレーム7の外側壁に固定されている。前記出力歯車36は、前記駆動軸25に一体に回転するように固着されている。
この実施の形態による減速機28は、図5に示すように、前記減速機28の車体外側の端部が車体の前後方向から見てクローラ24の内側に臨んでいる。
【0023】
また、前記クローラ走行装置3の前記走行フレーム23は、図1に示すように、前端部がチルト用シリンダ37を介して車体フレーム7に連結されている。この実施の形態による除雪機1は、前記チルト用シリンダ37が伸縮動作することにより、車体フレーム7およびオーガ4が前記駆動軸25を中心として上下方向に揺動する。このチルト用シリンダ37は、従来の除雪機に用いられているものと同等の構造のものが用いられている。
【0024】
この除雪機1に装備された前記2個のHST(Hydro Static Transmission)16,17は、互いに独立して形成され、図3に示すように、後方から見てエンジン2の下方かつ左右のクローラ走行装置3の間であって、図1に示すように、側方から見て前記駆動スプロケット22と重なるような位置に、車幅方向に並べて配設されている。
これらのHST16,17は、車体の左右方向に対称となるように形成されており、図示していない油圧ポンプおよび油圧モータを収納したハウジング41(図4および図5参照)の前端部から前方へ突出する入力軸42と、前記ハウジング41の後端部から車幅方向の両方へ突出する前記出力軸31と、ハウジング41における車体の後方から見て車体右側に設けられた揺動式の変速レバー43とを備え、この変速レバー43を車体の前後方向へ揺動させることによって、入力軸42の回転が一定であっても出力軸31の回転方向と回転速度とを変えることができるように構成されている。
【0025】
この実施の形態によるHST16,17は、前記変速レバー43が揺動方向の中央(中立位置)に位置しているときにクローラ走行装置3を停止させ、変速レバー43が車体の前側または後側へ揺動することによって、車体が前進または後退するようにクローラ走行装置3を駆動する。また、このHST16,17は、変速レバー43の揺動する角度が大きくなればなるほどクローラ走行装置3の回転する速度が高くなるように構成されている。このHST16,17のハウジング41内の構造は、従来の除雪機に用いられているHSTと同等のものであるから、ここにおいて詳細な説明は省略する。
【0026】
前記入力軸42は、図4に示すように、軸線方向が車体の前後方向を指向するように形成され、その前端部に前記Vベルト式伝動装置15の従動プーリ44が固着されている。前記Vベルト式伝動装置15は、左右のHST16,17のそれぞれの前記従動プーリ44と、クランク軸11側(走行用クラッチ14の出力軸14a)の駆動プーリ45とに1本のVベルト46が巻掛けられた構造のものである。すなわち、左右のHST16,17の従動プーリ44は、前記Vベルト46によって連動するように連結され、このVベルト46を介してエンジン2の動力がそれぞれ伝達される。また、上述した二つのHST16,17の入力軸42は、図3に示すように、クランク軸11からの距離が略等しくなるように位置付けられている。この実施の形態では、図5に示すように、Vベルト46に張力を付与するためのテンションプーリ47が車体右側のHST17の従動プーリ44と駆動プーリ45との間に設けられている。
【0027】
前記出力軸31は、図5に示すように、軸線方向が車幅方向を指向するように形成されており、車体外側の一端部が前記減速機28のピニオン32と軸受51とを介して車体フレーム7の外側壁7aに回転自在に支持され、他端部が車体フレーム7の前記駆動軸支持用ブラケット26に軸受51を介して回転自在に支持されている。すなわち、このHST16,17の下部は、前記出力軸31を介して車体フレーム7に支持されている。一方、HST16,17の上部は、図5に示すように、ハウジング41の上端部に設けられた取付座53,54を車体フレーム7の上部ブラケット55に固定用ボルト56により固定することによって、車体フレーム7に支持されている。前記上部ブラケット55は、車体フレーム7の車幅方向の両端部に位置する二つの外側壁7aどうしの間に横架されたクロスメンバ57に設けられている。
【0028】
前記変速レバー43は、この実施の形態では電動式の操作装置61(図4〜図6参照)に接続され、この操作装置61によって操作される。
操作装置61は、前記変速レバー43にリンク機構62を介して連結された変速用モータ63および変速位置検出用センサ64と、車体後部の操作ハンドル5の近傍に設けられた走行用レバー65および旋回用レバー66と、前記変速用モータ63を制御するコントローラ67(図6参照)などによって構成されている。前記変速用モータ63および前記変速位置検出用センサ64は、2個のHST16,17毎に設けられ、図示していないステーを介して車体フレーム7に支持されている。
【0029】
前記走行用レバー65は、図6に示すように、前記操作ハンドル5における車幅方向に延在する水平部5aに装着されて前後方向へ揺動できるように構成されており、操向ハンドル5の近傍で車幅方向の中央に位置するように設けられたコントロールボックス68から操作部分が上方に突出している。また、この走行用レバー65の下端部には、走行用レバー65の位置を検出するための目標速度検出用センサ69が接続されている。前記旋回用レバー66は、操作ハンドル5の左右両側のグリップ6の近傍にそれぞれ設けられており、自転車のブレーキレバーと同様に操縦者がグリップ6とともに把持できるように構成されている。また、これらの旋回用レバー66には、このレバー66の操作量を検出するための旋回検出用センサ70がリンク機構71を介してそれぞれ接続されている。前記変速位置検出用センサ64と、前記目標速度検出用センサ69と、前記旋回検出用センサ70は、後述するコントローラ67に検出信号をそれぞれ送出する。
【0030】
前記コントローラ67は、前記走行用レバー65に対応して両方のHST16,17の変速レバー43が揺動するように前記変速用モータ63をフィードバック制御により制御する構成が採られている。すなわち、コントローラ67は、前記目標速度検出用センサ69の検出値に基づいて変速レバー43の目標揺動方向と目標揺動角度を設定し、前記変速位置検出用センサ64によって検出された実際の変速レバー43の揺動方向と揺動角度が前記目標値と一致するように変速用モータ63を制御する。また、このコントローラ67は、旋回用レバー66が操作されたときには、この旋回用レバー66と左右方向の同一側に位置するHST16,17の変速レバー43を旋回用レバー66の操作量に相当する角度だけ中立位置側へ揺動させるように構成されている。
【0031】
図6において、コントローラ67の近傍に設けられた符号72で示すものはバッテリーである。また、前記走行用レバー65の近傍であってコントロールボックス68の上端部には、前記ガバナによるエンジン2の設定回転数を増減させるためのスロットルレバー73と、前記ローリング用シリンダとチルト用シリンダ37とを操作するためのオーガ位置変更用レバー74と、オーガ4に設けられたシュータ18の位置を変えるためのシュータ用レバー75(図3参照)と、オーガ4の駆動系に介装されたオーガ用クラッチ12の接続・切断を切り換えるためのオーガ用スイッチ76などが設けられている。さらに、車体左側のグリップ6の近傍には、エンジン2とHST16,17との間の駆動系に介装された走行用クラッチ14の接続・切断を切り換えるための走行用クラッチレバー77が設けられている。
【0032】
上述したように構成された除雪機1においては、互いに独立して形成された2個のHST16,17にエンジン2の動力が1本のVベルト46によってそれぞれ伝達され、これらのHST16,17によってクローラ走行装置3が制御される。
したがって、この除雪機1においては、2個のHSTのうち一方のHSTから他方のHSTへ動力を伝達する部材が不要となり、2個のHST16,17をそれぞれ車体フレーム7側に独立した状態で支持させることができるから、2個のHSTが一つのミッションケースに取付けられた従来のものに較べてHST16,17を支持する部分を剛性が低くなるように形成することができる。この結果、この実施の形態による除雪機1は、従来のものにHSTを一つ追加した程度の重量が増加するだけで相対的に軽量に構成することができた。また、HST16,17は、既製品を特別な加工を施すことなく使用することができるから、このような構成を採ることにより、製造コストを低減することができるようになる。
【0033】
さらに、前記2個のHST16,17の入力軸42は、エンジン2のクランク軸11からの距離が略等しくなるように配設されているから、従動プーリ44におけるVベルト46が巻掛けられる部分の長さを両方のHST16,17で略等しくすることができるとともに可及的長くとることができる。このため、エンジン2の動力を効率よくしかも略均等に二つのHST16,17に伝達することができる。
さらにまた、この実施の形態による除雪機1は、クローラ走行装置3の減速機28の一部が車体の前後方向から見てクローラの内側に臨んでいるから、減速機28をクローラ走行装置3の駆動スプロケット22に近付けることができる。このため、左右のクローラ走行装置3の間隔を狭く形成しながら、左右のクローラ走行装置3,3の間に二つのHST16,17を配設することができる。
【0034】
上述した実施の形態では、エンジン2の動力がVベルト46によってHST16,17に伝達される例を示したが、巻掛け式伝動手段としては、Vベルト46の代わりにチェーンを用いることができる。
【0035】
上述した実施の形態では、本発明を歩行型除雪機に適用する例を示したが、本発明は、運転者が乗車して除雪を行う乗用型除雪機にも適用することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、2個のHSTを一つのミッションケースに取付ける従来のものに較べてHSTを支持する部分をそれほど剛性が高くなるように形成する必要がなく、軽量化を図ることができる。このため、旋回時の操作性を向上させるためにHSTを2個使用する構成を採りながら、重量の増加を可及的少なく抑えることができる除雪機を提供することができる。
【0037】
請求項2記載の発明によれば、ベルトが巻掛けられる部分の長さを両方のHSTで略等しくすることができるとともに可及的長くとることができるから、エンジンの動力を効率よくしかも略均等に二つのHSTに伝達することができる。
【0038】
請求項3記載の発明によれば、減速機をクローラ走行装置の駆動輪に近付けることができるから、左右のクローラ走行装置の間隔を狭く形成しながら、左右のクローラ走行装置の間に二つのHSTを配設することができる。このため、車体の小型化を図ることができるから、より一層旋回性能を向上させることができる。
請求項4記載の発明によれば、運転操作が簡単な歩行型除雪機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除雪機の側面図である。
【図2】本発明に係る除雪機の平面図である。
【図3】本発明に係る除雪機の背面図である。
【図4】要部を拡大して示す側面図である。
【図5】要部を拡大して示す背面図である。
【図6】操作ハンドルの近傍を拡大して示す側面図である。
【符号の説明】
1…除雪機、2…エンジン、3…クローラ走行装置、11…クランク軸、15…Vベルト式伝動装置、16,17…HST、24…クローラ、25…駆動軸、28…減速機、31…出力軸、42…入力軸、46…Vベルト。

Claims (4)

  1. エンジンの動力がハイドロ・スタティック・トランスミッションを介して左右一対のクローラ走行装置に伝達される除雪機において、互いに独立して形成された2個のハイドロ・スタティック・トランスミッションをクローラ走行装置毎に設け、これらのトランスミッションにエンジンの動力を1本の巻掛け式伝動手段によって伝達する構成としたことを特徴とする除雪機。
  2. 請求項1記載の除雪機において、エンジンの出力軸を軸線方向が車体の前後方向を指向する状態で車幅方向の中央近傍に位置付け、二つのハイドロ・スタティック・トランスミッションの入力軸を前記出力軸と平行になるとともに前記出力軸からの距離が略等しくなるように位置付け、これらの軸どうしをベルトを有する巻掛け式伝動手段によって連動するように接続したことを特徴とする除雪機。
  3. 請求項1記載の除雪機において、ハイドロ・スタティック・トランスミッションの出力軸とクローラ走行装置の駆動軸との間に減速機を介装し、この減速機の一部を車体の前後方向から見てクローラベルトの内側に臨ませてなる除雪機。
  4. 請求項1ないし請求項3のうち何れか一つの除雪機において、車体後部に操作ハンドルを後方へ突出するように設けてなる除雪機。
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