JP2004277283A - 有機廃棄物の再生処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 事業所、一般家庭等から排出される生ごみ等の有機廃棄物を再生処理して、家畜糞尿、剪定枝、刈草、刈芝等の他の有機廃棄物の発酵を促進するための発酵促進材として使用し、家畜糞尿等を堆肥として利用することを可能とする有機廃棄物の再生処理方法を提供する。
【解決手段】 有機廃棄物に媒体材を混合して得られた発酵促進材を、家畜糞尿、剪定枝、刈草、刈芝等の他の有機廃棄物に混合して発酵を促進して堆肥を得る。媒体材には、乾燥コーヒーかす、ふすままたは椰子殻繊維、発酵菌を混合したものを使用することができる。乳牛糞尿の堆肥化の場合には、乳牛糞尿1トンに対して発酵促進材を0.4トン乃至0.6トン混合し、乳牛糞の堆肥化の場合には、乳牛糞1トンに対して発酵促進材を0.3トン乃至0.5トン混合する。
【選択図】 図1
【解決手段】 有機廃棄物に媒体材を混合して得られた発酵促進材を、家畜糞尿、剪定枝、刈草、刈芝等の他の有機廃棄物に混合して発酵を促進して堆肥を得る。媒体材には、乾燥コーヒーかす、ふすままたは椰子殻繊維、発酵菌を混合したものを使用することができる。乳牛糞尿の堆肥化の場合には、乳牛糞尿1トンに対して発酵促進材を0.4トン乃至0.6トン混合し、乳牛糞の堆肥化の場合には、乳牛糞1トンに対して発酵促進材を0.3トン乃至0.5トン混合する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、有機廃棄物の再生処理方法に関し、特に、有機廃棄物に媒体材を混合して得られた発酵促進材を、家畜糞尿、剪定枝、刈草、刈芝等他の有機廃棄物に混合して発酵を促進して堆肥を得ることのできる有機廃棄物の再生処理方法に関する。
従来、事業所、一般家庭等から排出される生ごみ等の有機廃棄物は、その大部分が焼却処理、埋立地等への廃棄処分場等における廃棄処理等によって処理されてきた。
しかし、従来の処理方法では、ごみ焼却場から排出されるダイオキシン汚染の問題や、廃棄処分場における有機廃棄物に含まれる有害物質等の漏出による環境汚染等の問題があり、さらに、最終処分場の能力にも限界がある。
そのため、これら有機廃棄物を粉砕乾燥処理して、堆肥として利用する等の提案がなされているが、リサイクル率はまだ低いのが現状である。
一方、日本の畜産業は、後継者不足や、輸入肉の増加、畜産農家等から発せられる悪臭等の環境問題等により、生産高が減少する傾向にある。そこで、今後良好な経営状態を得るためには、大規模経営を行う必要があると言われている。
大規模経営を行う場合の問題点の一つとして、家畜の糞尿の処理方法が挙げられる。通常、乳牛の糞尿は含水率が高く、窒素分が少なく発酵させるのが困難であるため、乳牛糞尿をそのまま放置しただけでは発酵が完了するのに1年間もかかり、プラントを使用しても、プラントの使用前に夏場で2〜3週間、冬場は1ヶ月以上かかって水分を減少させた後、プラントで1ヶ月半程度の間発酵を促進する必要があるため、従来、乳牛糞尿はほとんど生のまま畑等に入れて処理されている。そのため、全国各地で悪臭、河川の汚染等の公害問題を発生させている。
この糞尿の問題を解決するため、国、県、市町村が補助金を出して堆肥製造設備等の設置を進めたり、市町村が堆肥センターを建設して、地域内で発生した家畜の糞尿を処理する場合もある。
また、主に、公園、河川敷、道路、一般家庭、ゴルフ場等において発生する剪定枝、刈草、刈芝等の有機廃棄物についても、従来、焼却処理等によって処理されてきたが、処理能力に限界があり、これらの有機廃棄物についても処理に苦慮している。
また、これらの有機廃棄物についても、発酵させて堆肥として使用する試みもなされているが、発酵が良好に行われるか否かは天候や剪定枝、刈草及び刈芝の種類、性状に影響されることも多く、特に、剪定枝に幹、根株が多い場合には、窒素分が少なく発酵しにくくなり、これまで効果的な処理方法が見出されていない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、事業所、一般家庭等から排出される生ごみ等の有機廃棄物を再生処理して、畜産農家等で発生する家畜糞尿、公園、河川敷、道路等で発生する剪定枝、刈草、刈芝等の有機廃棄物の発酵を促進するための発酵促進材として使用し、これら家畜糞尿、剪定枝等を堆肥として利用することを可能とする有機廃棄物の再生処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、有機廃棄物の再生処理方法であって、有機廃棄物に媒体材を混合して得られた発酵促進材を、他の有機廃棄物に混合して発酵を促進して堆肥を得ることを特徴とする。
そして、本発明によれば、有機廃棄物に媒体材を混合して得られた発酵促進材を、他の有機廃棄物に混合して発酵を促進して堆肥を得るため、有機廃棄物を焼却廃棄等する必要がなく、有機廃棄物から堆肥を得ることができて農作物の生産に利用することができる。
前記有機廃棄物の再生処理方法において、前記媒体材を、乾燥コーヒーかす、ふすままたは椰子殻繊維、発酵菌で構成することができる。これによって、入手しやすい物質を利用して有機廃棄物の再生処理を行うことができる。
前記有機廃棄物の再生処理方法において、前記他の有機廃棄物を、家畜糞尿とすることができる。これによって、有機廃棄物を焼却廃棄等する必要がなく、また、家畜糞尿も生のまま畑等に入れる等の必要がなく、さらに、家畜糞尿から堆肥を得ることができて農作物の生産に利用することができる。
前記有機廃棄物の再生処理方法において、前記家畜糞尿を乳牛糞尿とし、該乳牛糞尿1トンに対して前記発酵促進材を0.4トン乃至0.6トン混合することができる。これによって、乳牛糞尿を発酵させるための最適な含水率に調整することができて乳牛糞尿の発酵を従来よりも効率良く行うことができるとともに、乳牛糞尿から堆肥を得ることができる。
前記有機廃棄物の再生処理方法において、前記家畜糞尿を乳牛糞とし、該乳牛糞1トンに対して前記発酵促進材を0.3トン乃至0.5トン混合することができる。これによって、乳牛糞尿を発酵させるための最適な含水率に調整することができて乳牛糞の発酵を従来よりも効率良く行うことができるとともに、乳牛糞から堆肥を得ることができる。
前記有機廃棄物の再生処理方法において、前記他の有機廃棄物を、剪定枝、刈草または刈芝あるいはこれらの混合物とすることができる。これによって、有機廃棄物を焼却廃棄等する必要がなく、剪定枝等から堆肥を得ることができて農作物の生産に利用することができる。
以上説明したように、本発明によれば、有機廃棄物を焼却廃棄等する必要がないため、環境汚染を生じさせることがないとともに、有機廃棄物から堆肥を得ることができて農作物の生産に有効利用することが可能な有機廃棄物の再生処理方法を提供することができる。
また、本発明によれば、入手しやすい物質を利用して、安価に行うことができる有機廃棄物の再生処理方法を提供することができる。
さらに、本発明によれば、有機廃棄物を焼却廃棄等する必要がなく、家畜糞尿も生のまま畑等に入れる等の必要がないため、環境汚染を生じさせることがないとともに、家畜糞尿から堆肥を得ることができて農作物の生産に有効利用することが可能な有機廃棄物の再生処理方法を提供することができる。
また、本発明によれば、乳牛糞尿の発酵を従来よりも効率良く行うことができるとともに、乳牛糞尿から堆肥を得ることが可能な有機廃棄物の再生処理方法を提供することができる。
さらに、本発明によれば、乳牛糞の発酵を従来よりも効率良く行うことができるとともに、乳牛糞から堆肥を得ることが可能な有機廃棄物の再生処理方法を提供することができる。
また、本発明によれば、有機廃棄物を焼却廃棄等する必要がなく、剪定枝等から堆肥を得ることができて農作物の生産に有効利用することが可能な有機廃棄物の再生処理方法を提供することができる。
次に、本発明にかかる有機廃棄物の再生処理方法の実施の形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明にかかる有機廃棄物の再生処理方法の概念を示す図である。この図に示すように、まず、事業所、一般家庭等から排出される生ごみ等の有機廃棄物を媒体材とともに生ごみ処理機に投入し、発酵促進材を製造する。
ここで、使用される生ごみ処理機の種類、大きさ等は特に限定されることはなく、例えば、攪拌羽根を有する一般的な生ごみ処理機を使用することができる。
生ごみ処理機の性能としては、発酵槽内の攪拌羽根により生ごみを効率良く破砕し、媒体材と生ごみの混合を良好に行い、生ごみが含有している水分及び発酵分解によって発生する水分を上部に排出することが重要であり、発酵槽底部にパネルヒータ、発酵槽の上部に温風ヒータを用いること等により、槽内温度を50℃〜75℃に保持することによって槽内の水分を気化するとともに、微生物の働きを安定化させることが重要である。また、排気ファンにより気化された水分を発酵槽の外に排出することも重要である。
媒体材としては、例えば、乾燥コーヒーかす、ふすま(小麦の皮)または椰子殻繊維、発酵菌を混合したものが使用される。
上記生ごみ処理機及び媒体材を使用して、装置からの排出物(以後「発酵促進材」という)の含水率を30%以下とすることが好適であり、発酵菌の働きにより病原菌等の繁殖を押さえることができる。
上記発酵促進材を、畜産農家、堆肥製造施設等において、家畜糞尿と混合し、発酵の促進を図る。尚、この発酵促進材は、家畜糞尿と混合して家畜糞尿の水分を調節することにより発酵を促進するのみならず、発酵促進材に含まれる発酵菌の働きによっても家畜糞尿の発酵を促進するものであって、従来使用されているおが粉等を使用して単に家畜糞尿の水分調整をするものとは根本的に異なるものである。
また、現在では、家畜糞尿の水分調整をするために使用されるおが粉を入手するのが容易ではなく比較的高価なものとなっているため、乾燥コーヒーかす、ふすままたは椰子殻繊維、発酵菌を混合して得られた媒体材によって水分調整及び発酵促進を行うことは、経済性の上からも好ましいものである。
上記のようにして得られた有機堆肥は農家において利用され、農家で栽培された有機野菜は事業所、一般家庭等に還元されて一連のサイクルが完了する。
図2は、本発明にかかる有機廃棄物の再生処理方法のもう一つの実施例の概念を示す図である。本実施例では、剪定枝、刈草、刈芝を堆肥化している。
この図に示すように、まず、上記実施例の場合と同様に、事業所、一般家庭等から排出される生ごみ等の有機廃棄物を媒体材とともに生ごみ処理機に投入し、発酵促進材を製造する。
上記発酵促進材を、公園、河川敷、道路、一般家庭、ゴルフ場等において発生した剪定枝、刈草、刈芝等と現場または堆肥製造施設等で混合し、発酵の促進を図る。尚、剪定枝、刈草及び刈芝については、家畜糞尿よりも含水率が少ないため、おが粉等を使用した水分調整をする必要はなく、上記発酵促進材は、発酵促進材に含まれる発酵菌の働きによって剪定枝、刈草及び刈芝の発酵を促進するために使用される。
そして、得られた有機堆肥は農家、緑化事業において利用され、農家で栽培された有機野菜は事業所、一般家庭等に還元される。
以下、まず最初に、上記発酵促進材を乳牛糞尿に対して使用する場合について説明する。
例えば、乳牛1頭が排泄する糞尿の量は、糞が約30kg/日であり、尿が約20kg/日であり、合計約50kg/日である。また、糞尿の含水率は約88%、糞のみの含水率は約81%である。
そして、発酵促進材の含水率を約20%とすると、糞尿を発酵させるための最適な含水率は、65±5%であるため、表1に示すように、乳牛の糞尿1トン(t)に対して発酵促進材を0.4トン乃至0.6トン混合すると最適な含水率となる。
一方、糞のみに対して発酵促進材を使用する場合には、表2に示すように、糞1トンに対して発酵促進材を0.3トン乃至0.5トン混合すると最適な含水率となる。
そして、上記のようにして乳牛糞尿を発酵させると、約1ヶ月半以内に発酵が進み、堆肥として農家等で利用することができる。
さらに、農家等において、上記乳牛糞尿を堆肥として生産された農産物を、有機廃棄物の発生元である事業所、一般家庭等が利用することで、有機廃棄物を完全に再生処理することができる。
次に、上記発酵促進材を乳牛糞の発酵に使用した場合の試験例について説明する。
ファミリーレストランから排出された生ごみに、乾燥コーヒーかす、ふすま、発酵菌を混合して得られた発酵促進材と、乳牛糞とを牧場において混合比を変えて混合し、発酵温度を測定した。
試験方法としては、1.5トンの発酵促進材を2山に分け、この山と同量の乳牛糞を3山に分け、上記発酵促進材と乳牛糞を、図3に示すように、発酵促進材1:乳牛糞1(ケースA)、発酵促進材1:乳牛糞2(ケースB)の2ケースについて乳牛糞の発酵温度を測定した。
尚、4日乃至2週間に一回の割合で、発酵促進材と乳牛糞との混合及び好気性発酵菌を大気に効率的に触れさせることを目的として、両者を攪拌、転置するいわゆる切り返しを行ない、乳牛糞の発酵臭が弱くなった時点で試験を終了することとした。
次に、上記試験の結果について、乳牛糞の発酵温度の推移を示す図4を参照しながら説明する。
(1)ケースAについては、1日目の発酵温度が63℃、ケースBについては発酵温度が38℃と、発酵の立ち上がりはケースAの方が早く、ケースBが60℃台に達したのは試験開始後8日目であった。
(2)ケースAは1日目から19日目まで、略々60℃台の前半を安定して推移した。一方、ケースBは12日目に70℃に達した。ケースBはケースAに比較して発酵の立ち上がりは遅かったが、70℃に達するのはケースAより早いという結果になった。
(3)ケースAは20日目に急激に温度が上昇して80℃台に達し、その後試験の完了まで高い温度を保った。一方、ケースBは12日目から70℃台となり以後も安定した温度を維持した。
(4)ケースAは20日目以降の80℃台の高い温度での発酵により焼けた状態となった。一方、ケースBは80℃台に達することはなかった。尚、発酵温度の最適値は、60〜80℃であり、80℃を越えると水を掛ける等して温度を下げた方がより良いといわれている。
(5)発酵臭は、1ヶ月を経過した程度から、ケースA、Bともに弱くなった。
(6)以上、今回の試験によって、発酵促進材が乳牛糞の発酵促進に有効であることが明確に認められた。乳牛糞尿と発酵促進材との混合比の点で、ケースA、Bとも特に問題はないが、ケースAの場合の発酵温度の上昇に対しては適正な温度管理が要求される。
(1)ケースAについては、1日目の発酵温度が63℃、ケースBについては発酵温度が38℃と、発酵の立ち上がりはケースAの方が早く、ケースBが60℃台に達したのは試験開始後8日目であった。
(2)ケースAは1日目から19日目まで、略々60℃台の前半を安定して推移した。一方、ケースBは12日目に70℃に達した。ケースBはケースAに比較して発酵の立ち上がりは遅かったが、70℃に達するのはケースAより早いという結果になった。
(3)ケースAは20日目に急激に温度が上昇して80℃台に達し、その後試験の完了まで高い温度を保った。一方、ケースBは12日目から70℃台となり以後も安定した温度を維持した。
(4)ケースAは20日目以降の80℃台の高い温度での発酵により焼けた状態となった。一方、ケースBは80℃台に達することはなかった。尚、発酵温度の最適値は、60〜80℃であり、80℃を越えると水を掛ける等して温度を下げた方がより良いといわれている。
(5)発酵臭は、1ヶ月を経過した程度から、ケースA、Bともに弱くなった。
(6)以上、今回の試験によって、発酵促進材が乳牛糞の発酵促進に有効であることが明確に認められた。乳牛糞尿と発酵促進材との混合比の点で、ケースA、Bとも特に問題はないが、ケースAの場合の発酵温度の上昇に対しては適正な温度管理が要求される。
尚、上記実施例においては、発酵促進材を乳牛糞尿に使用した場合について説明したが、他の肉牛糞、豚糞その他含水率の高い有機廃棄物についても同様に適用することができる。
次に、上記発酵促進材を剪定枝及び刈草に対して使用する場合について説明する。
例えば、剪定枝の含水率を35%、刈草の含水率を75%とし、剪定枝3:刈草7の割合で混合すると、混合物の含水率は63%となり、発酵させるための最適な含水率65±5%の範囲に入るため、上記乳牛糞尿の場合のような水分調整の必要はない。
そのため、従来は、おが粉等の添加物を使用することなく、混合物をそのまま放置して発酵させている。この場合、むしろ発酵により混合物の温度が上がりすぎて発酵の促進が妨げられるため、1週間に1回程度切り返しを行う際に散水をして水分を加えている。また、剪定枝に幹、根株が多い場合には、窒素分が少なく発酵しにくくなる。
本発明では、このような剪定枝及び刈草についても発酵促進材を加えて発酵を促進し、堆肥として農家等で利用することを可能としている。
以下、上記発酵促進材を剪定枝及び刈草の発酵に使用した場合の試験例について説明する。
試験方法としては、細かく破砕された剪定枝1000リットルと、刈草1000リットルの山を2つ作り、図5に示すように、1つの山に発酵促進材20リットルを混合したもの(ケースA)、もう一方の山は、発酵促進材を加えずにそのままの状態として(ケースB)、これらの山の発酵温度を測定した。尚、使用した発酵促進材は、ファミリーレストランから排出された生ごみに、乾燥コーヒーかす、椰子殻繊維、発酵菌を混合して得られたものである。
尚、10日に一回の割合で、発酵促進材と剪定枝及び刈草との混合及び好気性発酵菌を大気に効率的に触れさせることを目的として切り返しを行なった。
次に、上記試験の結果について、剪定枝及び刈草の発酵温度の推移を示す図6を参照しながら説明する。
(1)ケースAについては、発酵促進材を混合した翌日から発酵温度が60℃台に達し、7日目には既に80℃に達した。一方、ケースBについては、発酵温度が60℃台に達したのは試験開始後15日目であった。
(2)ケースAは、70℃台に達した後も安定して70℃以上を保持したが、ケースBについては、65℃が最高であって、70℃に達することはなかった。
(3)以上、今回の試験によって、ケースAはケースBよりも温度の上昇が早く、発酵温度も安定して高水準を推移しており、発酵促進材が剪定枝及び刈草の発酵促進に有効であることが明確に認められた。
(1)ケースAについては、発酵促進材を混合した翌日から発酵温度が60℃台に達し、7日目には既に80℃に達した。一方、ケースBについては、発酵温度が60℃台に達したのは試験開始後15日目であった。
(2)ケースAは、70℃台に達した後も安定して70℃以上を保持したが、ケースBについては、65℃が最高であって、70℃に達することはなかった。
(3)以上、今回の試験によって、ケースAはケースBよりも温度の上昇が早く、発酵温度も安定して高水準を推移しており、発酵促進材が剪定枝及び刈草の発酵促進に有効であることが明確に認められた。
尚、上記試験例においては、発酵促進材を家畜糞尿、剪定枝及び刈草等の有機廃棄物に混合し、屋外にそのまま放置して数回の切り返しを行うことによって発酵を促進したが、発酵用回転ドラム、回転アームを有する屋根付き円形発酵装置、撹拌装置を有する横型発酵槽、複数の回転羽根を備えた円筒状発酵槽等従来より一般的に使用されているプラントにおいても同様に使用できる。
尚、上記実施例においては、有機廃棄物に媒体材を混合して得られた発酵促進材を加えることによって堆肥化される他の有機廃棄物として、家畜糞尿、剪定枝、刈草、刈芝等の場合について説明したが、その他の有機廃棄物、例えば、農家、市場、農協等において発生する農作物の残渣等の有機廃棄物についても本発明を適用することができる。
さらに、媒体材とともに生ごみ処理機に投入され、発酵促進材を製造するための事業所、一般家庭等から排出される生ごみ等の有機廃棄物についても、事業所等から排出された生ごみ等をそのまま使用する場合に限られず、予め減容したものを使用できることはもちろんである。
Claims (6)
- 有機廃棄物に媒体材を混合して得られた発酵促進材を、他の有機廃棄物に混合して発酵を促進して堆肥を得ることを特徴とする有機廃棄物の再生処理方法。
- 前記媒体材は、乾燥コーヒーかす、ふすままたは椰子殻繊維、発酵菌からなることを特徴とする請求項1記載の有機廃棄物の再生処理方法。
- 前記他の有機廃棄物は、家畜糞尿であることを特徴とする請求項1または2記載の有機廃棄物の再生処理方法。
- 前記家畜糞尿は乳牛糞尿であって、該乳牛糞尿1トンに対して前記発酵促進材を0.4トン乃至0.6トン混合することを特徴とする請求項3記載の有機廃棄物の再生処理方法。
- 前記家畜糞尿は乳牛糞であって、該乳牛糞1トンに対して前記発酵促進材を0.3トン乃至0.5トン混合することを特徴とする請求項3記載の有機廃棄物の再生処理方法。
- 前記他の有機廃棄物は、剪定枝、刈草または刈芝、あるいはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1または2記載の有機廃棄物の再生処理方法。
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JP2004132549A JP2004277283A (ja) | 1998-11-09 | 2004-04-28 | 有機廃棄物の再生処理方法 |
Applications Claiming Priority (2)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013082590A (ja) * | 2011-10-11 | 2013-05-09 | Otani Zoen:Kk | 剪定枝葉を発酵処理して堆肥化する堆肥の製造方法 |
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2004
- 2004-04-28 JP JP2004132549A patent/JP2004277283A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013082590A (ja) * | 2011-10-11 | 2013-05-09 | Otani Zoen:Kk | 剪定枝葉を発酵処理して堆肥化する堆肥の製造方法 |
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