JP2004276215A - 把持装置及び把持装置の制御方法 - Google Patents

把持装置及び把持装置の制御方法 Download PDF

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Hisaaki Matsuo
久顕 松尾
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Abstract

【課題】自ら移動し易い状態に置かれた物体の把持を、的確かつ迅速に行う把持装置を提供する。
【解決手段】把持装置1は、把持対象物を把持する把持動作を行うハンド部3を備え、ハンド部3は1以上の指を有する指部と、把持対象物と接する3つの接触部分を有する把持対象物を把持する掌部と、3つの接触部分と把持対象物との接触を検知する力センサ7、8、9とを備える。把持装置1の制御は、把持対象物に対してハンド部3を位置決めし、力センサ7、8、9が3つの接触部分のうち少なくとも1つの接触部分と把持対象物との接触を検知した場合は、把持対象物が掌部の中央に近づく方向にハンド部3を動かしながら掌部を面に対して近づけ、力センサが3つの接触部分全てが把持対象物と接触していることを検知したらハンド部3の移動を停止し、把持対象物に指部が接することによって、把持対象物を把持する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物体を把持する把持装置に関し、特にロボットハンドの構造及びロボットハンドを含む把持装置、並びにその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロボットハンドに把持動作を行わせる場合には、まずCCDカメラ等の撮像手段によって把持対象物を撮像し、画像処理によって把持対象物の位置、姿勢を認識し、ロボットハンドを対象物に対して位置決めする。そしてロボットハンドのあらかじめ定められた部位を把持対象物に接触させて把持する。
【0003】
このとき、種々様々な対象物を把持しようとすると、当該対象物に対してロボットハンドが常に精緻よく位置決めすることは難しい。従って、物体の把持開始に際して、ロボットハンドの所望の部位を最初に物体に接触させる動作をスムーズに行わせることが困難であった。
【0004】
上記の問題点を解決するための手段として、力センサを備えた指部および手掌部を有するロボットハンド(多指ハンド装置)を提供し、最初に物体と接触を検知したセンサに最も近いセンサが、順次物体からの外力を検知するように指機構の関節を作動させる把持制御装置が開示されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−287182号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載されている把持制御では、平らな床上に置かれた球体等の転がり易い把持対象物を把持する場合において、次のような問題があった。
【0007】
すなわち平らな床の上に置かれた球体などの転がりやすい把持対象物を把持する場合、把持対象物とロボットハンドの掌部、あるいは把持対象物と指部との接触によって把持対象物が外力を受け容易に転がり、移動してしまう。
【0008】
その結果、ロボットハンドが完全に把持対象物を拘束する前に、ロボットハンドが位置決めされた状態で接触可能な領域の外まで把持対象物が移動してしまう事態が招来することがある。このような事態が発生した場合には、もう一度把持対象物に対するロボットハンドの位置決めをやり直す必要があり、把持に時間が掛かってしまう。
【0009】
そこで本発明の目的は、移動し易い状態、例えば転がり易い状態に置かれた物体の把持を的確かつ迅速に行うことのできる把持装置、及び把持装置の制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の把持装置は、把持対象物を把持する把持動作を行うハンド部を備える把持装置であって、前記ハンド部は1以上の指を有する指部と、前記把持対象物と接する3つの接触部を有し前記把持対象物を把持する掌部と、前記3つの接触部と前記把持対象物との接触を検知するセンサとを備えることを特徴としている。
【0011】
センサとしては、力センサ、変位センサ等が上げられるが、把持対象物との接触を検知することができればセンサの種類は限定されない。
【0012】
前記把持装置によって、前記把持対象物は、前記掌部のみによって固定され、前記3つの接触部によって前記ハンド部の位置決めが確実にできるので前記指部との接触によって前記把持対象物が転がるのを防止できる。従って、転がり易い状態に置かれた前記把持対象物、例えば平らな床面に置かれた球体であっても物体の把持を的確かつ迅速に行うことができる。
【0013】
前記3つの接触部は、前記掌部から前記指部に向けて突起していることを特徴とすることにより、前記把持対象物との接触をより確実にすることができる。
【0014】
前記把持対象物の移動を抑制して把持動作をより高精度にするために、前記把持対象物が前記3つの接触部のそれぞれと3箇所で接触する場合において、前記3つの接触部は、前記把持対象物と接触する各点を頂点とする三角形の内角が全て90°以下であるように配置されていることが好ましい。
【0015】
前記3つの接触部は、前記3つの接触部は前記掌部の中心から外側に向かう3本の放射状の線に沿って突起していることを特徴とすることにより、前記掌部中央付近においても前記3つの接触部が前記把持対象物と接触できるので、特に小さい前記把持対象物を把持する場合においても把持動作を行うことができる。
【0016】
前記3つの接触部は、円柱状、平板状又はスパイラル状等にすることができ、把持対象物の形状等に応じてより適した形状を選択することができる。
【0017】
前記把持対象物の移動を抑制して把持動作をより高精度にするために、各接触部の中心軸であって、前記中心軸が前記掌部の中心から外側に向かう3本の放射状の線に沿っている場合において、それぞれ隣り合う2つの接触部の前記中心軸によって作られる3つの角が全て180°以下であることが好ましい。
【0018】
本発明の把持装置の制御方法は、前記把持対象物に対して前記ハンド部を位置決めする工程と、前記センサが少なくとも1つの前記接触部と前記把持対象物との接触を検知した場合、前記把持対象物が前記掌部の中央に近づく方向に前記ハンド部を動かしながら前記掌部を前記把持対象物に対して近づける工程と、前記センサが前記3つの接触部全てと前記把持対象物との接触を検知した場合に前記ハンド部の移動を停止する工程と、前記指部が前記把持対象物に接することによって前記把持対象物を把持する工程とを含むことを特徴とする。
【0019】
制御方法は、3つの接触部がそれぞれ備え付けられたセンサが把持対象物との接触を検知し、把持対象物を掌部の中央部に誘導することによって把持を精緻よく行うことを可能にするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る把持装置の全体の構成を示している。
【0022】
実施形態1では、把持装置1は、把持対象物に接触し、それを把持するロボットハンドであるハンド部3と、ハンド部3と連結してハンド部3を鉛直方向および水平方向に移動させるためのアーム部2と、アーム部2及びハンド部3を動かすための電動モータ群6と、電動モータ群6の回転量を検出するためのロータリエンコーダ群4と、外界からの種々の信号を検知するためのセンサ群5と、把持対象物を撮影するための2台のCCDカメラ12、13とを備えている。
【0023】
また、ハンド部3には、把持対象物との接触を検知するためのセンサである3つの力センサ7、8、9が設けられている。
【0024】
電動モータ群6は、これら3つの力センサ7、8、9、ロータリエンコーダ群4、センサ群5及び画像処理手段11からの信号を受けた装置制御手段10からの指令によって回転する。
【0025】
画像処理手段11は、2台のCCDカメラ12、13による撮影によって取得された2次元画像を処理して把持対象物の位置と姿勢の計算を行い、ハンド部3を把持対象物に対して位置決めするための情報を装置制御手段10に与える。
【0026】
次に、上記構成の把持装置1において、ハンド部3及び把持装置1の制御方法を図2から図9を参照して説明する。
【0027】
図2は、ハンド部3の基本構造を示す斜視図である。ここでは、ハンド部3は円板状の掌部101を備え、掌部101の外周側には2つの関節部105a、105bを備えた指部104が3本、掌部101の上面には把持対象物を固定する働きをする円板状の凹部103、掌部101の内周側には把持対象物との接触を検知するための図示しない力センサを備えた3つの接触部102a、102b、102cがそれぞれ配置されている。
【0028】
ここで、掌部101は必ずしも円板状である必要は無く、四角形、六角形等、把持対象物を把持するのに支障のない形状であればどのような形状でもよい。
【0029】
また、掌部101上面に凹部103を設けなくても把持動作が可能であるが、掌部101が備える凹部103は、把持対象物が掌部101の上面に接触したときに接触部で把持対象物を固定しやすくすること、及び接触部102が掌部101から著しく突出して指部104と干渉するのを防止するのに効果を発揮する。
【0030】
図2に示すように指部104の本数は3本とすることが好ましいが、本発明の把持装置においては指部104の本数は1本以上であれば必要十分な把持機能を発揮することができる。また、把持対象物と床面との間隔が狭い場所にも指部104を入り込ませることができるように、指部先端の肉厚を薄くするようにしてもよい。また、指部104は、指部104と把持対象物との接触および指部104が把持対象物から受ける外力を感知するためのセンサを備えていてもよい。
【0031】
図3は掌部101の平面図である。3つの接触部102a、102b、102cは1つの円周上にあり、円周上で隣り合う2つの接触部は円の中心Oとそれぞれの接触部の配置点とを結ぶ2本の線間の角度が120°になるように配置されている。ただし、3つの接触部102a、102b、102cはこのような配置に限定されるものではなく、把持対象物107が例えば球体である場合には、把持対象物107と3つの接触部102a、102b、102cとの接触点を頂点として形成される三角形の頂点の内角X、Y、Z全てが90°以下であるような配置であればよい。例えば、平面視二等辺三角形であってもよい。そのような配置であれば、把持対象物が床面に接触した状態において、把持対象物が移動しないように把持対象物の3点を拘束することができる。
【0032】
ここで接触部102a、102b、102cは円柱形状(図2参照)であるが、その形状に限定されるのではなく、把持対象物からの外力を測定するのに適していればどのような形状でもよい。例えば、図4に示すように接触部106の先端部を半球形状に形成したものであってもよい。
【0033】
このとき把持装置1はハンド部3と連携する次の2つのセンサを備えることによって、把持動作をより確実に行わせることができる。すなわち、掌部101と床面との水平度を高精度に保つために、掌部101と床面との平行度を測定するジャイロセンサを備えていてもよい。また、ハンド部3と床面との衝突の回避をより確実にするために、掌部101又は指部104と床面との距離を測定する距離センサを備えていてもよい。
【0034】
次に、上記構成のハンド部(図2、3、4参照)を備えた把持装置1の把持制御の方法について説明する。図5及び図6は把持制御のフローチャートを示す。図7から図9は、図5及び図6に示す把持制御のフローチャートに従って作動するハンド部3の把持動作及び移動方向を示す。ただし、図7においては指部104が一本である場合を例示している。
【0035】
図5に示すフローチャートは、掌部101と指部104とによる把持動作において装置制御部10が行う処理を示し、図5におけるステップS2の処理の詳細は、図6に示すフローチャートに従って行われる。
【0036】
まず、ステップS1でハンド部3を把持対象物に対して位置決めを行う。具体的には、図7(a)に示すように掌部101が把持対象物107の上方にあって、床面と掌部101とが水平になるようにハンド部3の位置決めを行う。
【0037】
次のステップS2では、ハンド部3が備える掌部101で把持対象物107を押圧して固定する。ステップS2の処理は、図6に示すステップS201から開始する。
【0038】
ステップS201ではハンド部3を床面に対してゆっくり垂直に近づける移動を開始する。以後この移動は継続させる。そしてステップS202に進む。
【0039】
ハンド部3の下降中、装置制御部10は常に力センサ7、8、9からの信号を読み取り、ステップS202、ステップS204及びステップS206で3つの接触部102a、102b、102cのそれぞれと把持対象物107との接触の有無を確認している。
【0040】
図7(b)に、3つの接触部102a、102b、102cのいずれか1つと把持対象物107とが接触した状態を示している。
【0041】
ステップS202で1つの接触部との接触を検知したらステップS203へ進む。そうでなければステップS204へ進む。
【0042】
ステップS203では3つの接触部102a、102b、102cのうちのどの接触部と把持対象物107との接触を検知したかによってハンド部3の移動方向を選択し、ハンド部3の水平移動を開始する。そしてステップS202へ戻り、水平方向への移動動作と床面への接近動作を継続する。
【0043】
このときにハンド部3が水平移動する方向を図8(a)に示す。例えば、接触部102aに備えられた力センサが把持対象物107との接触を検知した場合は、その接触検知時における接触部102a、102b、102cを頂点とする三角形の外接円の中心点の座標をOとし、接触検知時における接触部102aの配置点をAとすると、ハンド部3をベクトルOAの方向109aにゆっくりと移動させつつ、床面に対して垂直に近づける。
【0044】
この一定距離移動中に、把持対象物107と接触部102aとが離れて、接触部102bに備えられた力センサによって把持対象物107との接触を検知した場合は、ハンド部3の移動方向は109bに切り替えられる。また続いて、把持対象物107と接触部102bとが離れて、接触部102cの力センサが接触を検知した場合は、ハンド部3の移動方向は109cに切り替えられる。
【0045】
ステップS204で2つの接触部との接触を検知したらステップS205へ進み、そうでなければステップS206へ進む。
【0046】
ステップS205では3つの接触部102a、102b、102cのうちのどの2つの接触部と把持対象物107との接触を検知したかによってハンド部3の移動方向を選択し、ハンド部3の水平移動を開始する。そしてステップS202へ戻り、以後ハンド部3は水平方向へ移動しつつ床面へ接近してゆく。このときのハンド部3の水平移動方向を図8(b)に示す。
【0047】
例えば2つの接触部102a、102bのそれぞれに備えられた力センサが同時に把持対象物107との接触を検知した場合は、接触部102a、102b、102cを頂点(A、B、C)とする三角形の外接円の中心点をOとすると、ベクトルOAとベクトルOBとの合成ベクトルの方向110cにハンド部3を一定距離移動させつつ、把持装置を床面に対して垂直に近づける。
【0048】
この一定距離移動中に、把持対象物107と接触部102aのみが離れて、接触部102cとに備えられた力センサによって把持対象物107との接触を検知した場合、ハンド部3の移動方向は110aに切り替えられる。また続いて、把持対象物107と接触部102bのみが離れて、接触部102cの力センサが接触を検知した場合は、ハンド部3の移動方向は110bに切り替えられる。
【0049】
次に、ステップS206で3つの接触部102a、102b、102cとの接触を検知したらステップS207へ進む。そうでなければステップS202へ戻り、水平方向への移動動作と床面への接近動作を継続する。
【0050】
ステップS207では、ハンド部3の移動を停止し、次に3つの接触部102a、102b、102cの力センサ7、8、9の全てが把持対象物107から一定以上の力を検知するまで、ハンド部3によって把持対象物107を加圧するように押圧する。ステップS207の終了によりステップS2の処理は終了する。図7(c)は3つの接触部102a、102b、102c全てと把持対象物107とが接触した状態を示す図である。
【0051】
ステップS3では図7(d)に示すように把持対象物107を把持するように指部104を動かす。指部104は把持対象物107と床面108との接点Pにできるだけ近い把持対象物の部分に接触し、掌部101上面に垂直かつ掌部101に向かう方向に把持対象物107を徐々に加圧するよう押圧する。指部104の押圧によって加えられる把持対象物107への外力は把持対象物107を介して3つの接触部102a、102b、102cに備えられた力センサ7、8、9によって感知される。力センサ7、8、9によって測定される力が所定値以上になったら、それ以上の加圧を中止し、その時点での押圧状態を保つ。
【0052】
なお、このとき指部104にも力センサを有するハンド部3を使用することにより、指部104に備えられた力センサが所定値以上の力を検知したときに指部104による加圧を中止するようにすることもできる。
【0053】
また、2本以上(ただし図9では2本のみ示している。)の指部104を備えたハンド部3が把持対象物107を押圧した場合の様子を図9に示している。ハンド部3が2本以上の指部104を備えた場合には、図9に示すように複数の指部104が把持対象物107を押圧するようにしてもよい。この場合、把持対象物107から受ける重力負荷が複数の指部に分散されるので、1本の指部104で物体を把持する場合と比較してより質量の大きい物体を把持することができる。
【0054】
最後にステップS4で図7(e)に示すようにハンド部3を上方へ移動させ、把持対象物107を持ち上げる。
【0055】
なお、ここでは把持対象物107が床面に接している場合の把持制御について説明したが、無重力空間や、水中のフロート、大気中の気球など周囲より比重が軽い等の理由により把持対象物107が壁面や天井面に接している場合においても、本発明の把持装置1によれば前記と同様の制御により、把持を行うことができる。
【0056】
<実施形態2>
次に、ハンド部3に備える3つの接触部の構造及び配置等の実施形態2について、図1、図5、図6及び図10から図18を参照して説明する。
【0057】
図10は、図1に示す把持装置1が備えるハンド部3の基本構造を示す斜視図である。ハンド部3は円板状の掌部201を備え、掌部201の側面には2つの関節部205a、205bを備えた指部204が3本取り付けられている。掌部201の上面には凹部203が設けられている。凹部には把持対象物を固定し、把持対象物からの外力を検知するための3つの円柱状の接触部202(202a、202b、202c)が設置されている。
【0058】
なお、この場合も掌部201は必ずしも円板状である必要は無く、把持対象物を把持するのに適した形状であれば、どのような形状でもよい。図10では指部204が3本の場合を図示しているが、ここでも、実施形態1(図2から図9参照)と同様に、指部204の本数は1本以上であればよい。また、指部先端の肉厚を薄くするようにしてもよく、指部204に外力を感知するためのセンサを備えていてもよい。
【0059】
図11は掌部201の側面図である。3つの接触部202a、202b、202cの中心軸は逆向き仮想円錐206の円錐面上にあって、仮想円錐206の頂点と仮想円錐206の底面の輪郭上にある点とを通る3本の直線となっている。ここで仮想円錐206は掌部201の上面と平行な底面を持つ円錐である。
【0060】
図12は掌部201の平面図である。3つの接触部202a、202b、202cは、掌部201の中心から外側に向かう3本の放射状の線に沿って突起するように配置されている。図12では、3つの接触部202a、202b、202cの各中心軸は仮想円錐206の底面の法線方向から見て隣り合う中心軸間の角度が120°になるように設置されている。
【0061】
ただし、3つの接触部部202a、202b、202cは、必ずしもすべての隣り合う2つの接触部の中心軸間の角度が120°になるように配置する必要はなく、すべての隣り合う2つの接触部の中心軸間の角度が180°以下であれば他の配置であってもよい。そのような配置であれば、把持対象物が床面に接触した状態において、把持対象物が移動しないように把持対象物の3点を拘束することができる。
【0062】
また図13(a)に示すように、接触部202は、力センサ207を介して掌部201と接合されている。ただし、図13(b)に示すように力センサ208が接触部202の表面に備えられていてもよい。
【0063】
また図13(c)に示すように、接触部202はコイルばね等の弾性体を有する回転変位を検出するセンサ209を設けてもよい。ここでは、コイルばね等の弾性体を介して接触部202と接続されており、この弾性体に変位を伝えるために、接触部202と掌部201との間に別の弾性体210が配置されている。
【0064】
なお、掌部201が備える接触部202は円柱状に限定されることなく、把持対象物を固定するのに適した形状であればよく、例えば平板状であってもよい。また、接触部は湾曲形状であってもよく、例えば、図14の接触部211のように円弧に沿った隆起形状であってもよい。又は、図15の接触部215のようにスパイラル状の曲線に沿った隆起形状であってもよい。このように、接触部202の形状については、把持する物体(把持対象物)の形状等を考慮して、より適合する形状を採用すればよい。
【0065】
次に、実施形態2のハンド部(図10、12、13参照)を備えた把持装置1の把持制御の方法について説明する。この場合の把持制御も、前記実施形態1の把持装置1の場合と同様である。従って、以下の説明においては図5及び図6に示す把持制御のフローチャートに従って説明を行う。
【0066】
図16から図18は、図5及び図6に示す把持制御のフローチャートに従って作動するハンド部3の把持動作及び移動方向を示す。ただし、図16においては指部204が一本である場合を例示している。
【0067】
ここでも、掌部201と1本の指部204とによる把持動作において装置制御手段10が行う処理は、図5に示すフローチャート及び図5におけるステップS2の処理の詳細である図6に示すフローチャートに従って行われる。
【0068】
図16(a)は、図5におけるステップS1の処理を終了し、掌部201を把持対象物212に対して位置決めした状態を示している。
【0069】
図16(b)は、掌部201が備える3つ接触部202a、202b、202cのいずれか1つと把持対象物212とが接触した状態を示している。
【0070】
このときの図6のステップS103におけるハンド部3の水平移動の方向を図17(a)に示す。例えば、接触部202aと把持対象物212との接触を検知した場合は、その検知時における該接触部の中心軸方向であり掌部201の中心から外側に向かう方向213aにハンド部3を一定距離移動させつつ、ハンド部3を床面に対して垂直に近づける。
【0071】
この一定距離移動中に、把持対象物212と接触部202aとが離れて、接触部202bに備えられた力センサによって把持対象物212との接触を検知した場合は、ハンド部3の移動方向は213bに切り替えられる。また続いて、把持対象物212と接触部202bとが離れて、接触部202cの力センサが接触を検知した場合は、ハンド部3の移動方向は213cに切り替えられる。
【0072】
また、図6のステップS105におけるハンド部3の水平移動の方向を図17(b)に示す。例えば2つの接触部202a、202bの力センサが同時に把持対象物212との接触を検知した場合は、その検知時における2つの接触部の中心軸が成す角の2等分線方向であり、掌部201の中心部から外側に向かう方向214cにハンド部3を一定距離移動させつつ、ハンド部3を床面に対して垂直に近づける。
【0073】
この一定距離移動中に、把持対象物212と接触部202aのみが離れて、接触部202cとに備えられた力センサによって把持対象物212との接触を検知した場合、ハンド部3の移動方向は214aに切り替えられる。また続いて、把持対象物107と接触部202bのみが離れて、接触部202cの力センサが接触を検知した場合は、ハンド部3の移動方向は214bに切り替えられる。
【0074】
図16(c)は、掌部201が備える接触部202a、202b、202c全てと把持対象物212が接触して、把持対象物212が固定された状態を示し、図16(d)は、把持対象物212を指部204で押圧している状態を示し、図16(e)は、把持対象物212を持ち上げた状態を示している。
【0075】
また、2本以上(ただし図18では2本のみ示している。)の指部204を備えたハンド部3が把持対象物212を押圧した場合の様子を図18に示している。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の把持装置は、掌部のみによって把持対象物が固定され、3つの接触部分によってハンド部の位置決めが確実にできることにより、指部との接触によって把持対象物が転がるのを防止できる。よって平らな床面に置かれた球体を把持する場合のように把持対象物が転がり易い状態であっても、物体の把持を的確かつ迅速に行うことができる。
【0077】
3つの接触部分は掌部の外側から中心に向かう3本の放射状の線に沿って突起している場合は、掌部中央付近においても3つの接触部分が把持対象物と接触できるので、特に小さい把持対象物を把持する場合においても的確かつ迅速に把持動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る把持装置の構成を示す概略図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るハンド部の基本構造を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態1に係るハンド部の掌部を示す平面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係るハンド部が備える接触部の形状を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る把持装置の把持制御方法の流れを示すフローチャート図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る把持装置の把持制御方法において、掌部によって把持対象物を固定する方法を示すフローチャート図である。
【図7】本発明の実施形態1に係るハンド部の把持動作を示す図である。
【図8】本発明の実施形態1に係る把持制御において、接触部に把持対象物が接触したときのハンド部の水平移動方向を示す図である。
【図9】本発明の実施形態1に係る把持装置による把持動作において、2本の指部によって把持対象物を押圧した状態を示す図である。
【図10】本発明の他の実施形態2に係るハンド部の基本構造を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施形態2に係るハンド部の掌部を示す側面図である。
【図12】本発明の実施形態2に係るハンド部の掌部を示す平面図である。
【図13】本発明の実施形態2に係るハンド部が備える接触センサの設置形態を示す図である。
【図14】本発明の実施形態2に係るハンド部が備える接触部の形状を示す図である。
【図15】本発明の実施形態2に係るハンド部が備える接触部の形状を示す図である。
【図16】本発明の実施形態2に係る把持装置による把持動作を示す図である。
【図17】本発明の実施形態2に係る把持制御において、接触部に把持対象物が接触したときのハンド部の水平移動方向を示す図である。
【図18】本発明の実施形態2に係る把持装置による把持動作において、2本の指部によって把持対象物を押圧した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 把持装置
2 アーム部
3 ハンド部
4 ロータリエンコーダ群
5 センサ群
6 電動モータ群
7、8、9 力センサ
10 装置制御手段
11 画像処理手段
12、13 CCDカメラ
101 掌部
102a、102b、102c 接触部
103 凹部
104 指部
105a、105b 指部の関節
106 接触部
107 把持対象物
108 床面
109a、109b、109c、110a、110b、110c 把持対象物と接触した時のハンド部の移動方向
201 掌部
202、202a、202b、202c 接触部
203 凹部
204 指部
205a、205b 指部の関節
206 逆向き仮想円錐
207、208 力センサ
209 ねじりコイルばねを有する回転変位センサ
210 弾性体
211 中心軸が円弧状になっている円柱状接触部
212 把持対象物
213a、213b、213c、214a、214b、214c 把持対象物と接触した時のハンド部の移動方向
215 接触部

Claims (7)

  1. 把持対象物を把持するハンド部を備える把持装置であって、
    前記ハンド部は、
    1以上の指を有する指部と、
    前記把持対象物と接する3つの接触部を有し前記把持対象物を把持する掌部と、前記3つの接触部と前記把持対象物との接触を検知するセンサとを備えることを特徴とする把持装置。
  2. 前記3つの接触部は、前記掌部から前記指部に向けて突起していることを特徴とする請求項1に記載の把持装置。
  3. 前記把持対象物が前記3つの接触部のそれぞれと3箇所で接触する場合において、前記3つの接触部は、前記把持対象物と接触する各点を頂点とする三角形の内角が全て90°以下であるように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の把持装置。
  4. 前記3つの接触部は、前記掌部の中心から外側に向かうように放射状に突起していることを特徴とする請求項1に記載の把持装置。
  5. 前記3つの接触部は、円柱状、平板状又はスパイラル状のいずれかの形状であることを特徴とする請求項4に記載の把持装置。
  6. 各接触部の中心軸であって、前記中心軸が前記掌部の中心から外側に向かう3本の放射状の線に沿っている場合において、それぞれ隣り合う2つの接触部の前記中心軸によって作られる3つの角が全て180°以下であることを特徴とする請求項4又は5に記載の把持装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の把持装置の制御方法であって、
    前記把持対象物に対して前記ハンド部を位置決めする工程と、
    前記センサが少なくとも1つの前記接触部と前記把持対象物との接触を検知した場合、前記把持対象物が前記掌部の中央に近づく方向に前記ハンド部を動かしながら前記掌部を前記把持対象物に対して近づける工程と、
    前記センサが前記3つの接触部全てと前記把持対象物との接触を検知した場合に前記ハンド部の移動を停止する工程と、
    前記指部が前記把持対象物に接することによって前記把持対象物を把持する工程とを含むことを特徴とする把持装置の制御方法。
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