JP2004276135A - セレーション軸部材の位相決め圧入方法および装置 - Google Patents

セレーション軸部材の位相決め圧入方法および装置 Download PDF

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Yuichi Shinozaki
裕一 篠▲崎▼
Yoshio Okada
芳夫 岡田
Kazumi Nakayama
和美 中山
Kazuo Mashita
和男 真下
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Abstract

【課題】簡単な工程および構成で、セレーション軸部材と被圧入部材のセレーション孔とを高精度かつ効率的に位相決めして圧入することを可能にする。
【解決手段】位相決め圧入装置50は、ドライブシャフト12を正逆両方向に回転させて、前記ドライブシャフト12とアウトボードコンポ14とを位相決めするための駆動機構54と、サーボモータ142の作用下に前記アウトボードコンポ14を前記ドライブシャフト12に近接する方向に移動させることにより、該ドライブシャフト12の端部を前記アウトボードコンポ14に圧入する圧入機構56とを備える。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セレーション軸部材と被圧入部材のセレーション孔とを位相決めし、前記セレーション軸部材を前記セレーション孔に圧入するセレーション軸部材の位相決め圧入方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車の動力伝達装置には、ドライブシャフト(セレーション軸部材)の角度に影響されることなく円滑な回転力を得るために、等速ジョイントが採用されている。この等速ジョイントには、アウタ部材(外輪部材)とインナ部材(内輪部材)に設けられた複数のボール溝にボールベアリングを介装して構成されるバーフィールド型と、アウタ部材に軸線方向に少なくとも3本のローラ溝が設けられ、このローラ溝にインナ部材に配設されているローラを嵌合して構成されるトリポード型とが知られている。
【0003】
この種の等速ジョイントを組み付ける際には、例えば、アウトボードコンポを構成するインナ部材のセレーション孔とドライブシャフトのセレーション軸部とを、自動的に噛合させて組み付ける作業が行われている。その際、互いのセレーションを正確に噛合させることが困難となり、自動圧入作業が効率的に遂行されないおそれがある。
【0004】
そこで、例えば、特許文献1に開示されているスプライン軸の圧入装置が知られている。この従来技術では、図16に示すように、スプライン軸1およびドライブシャフト2が保持手段3により保持された状態で、油圧シリンダ4が駆動されて可動ベッド5が予め設定されたストロークだけ上昇される。このため、スプライン軸1が押し上げられて、前記スプライン軸1のスプライン歯1aとドライブシャフト2のスプライン溝2bとが突き当てられる。
【0005】
その際、スプライン歯1aとスプライン溝2bとが整合していないと、スプライン軸1の上昇が停止されて圧縮コイルばね6が圧縮された後、可動ベッド5の上昇が停止する。
【0006】
次いで、回動手段7が駆動されてスプライン軸1が回動され、このスプライン軸1のスプライン歯1aとドライブシャフト2のスプライン溝2bとが整合することによって、前記スプライン軸1と水平板8とが圧縮コイルばね6の付勢力によって上昇し、センサ9が作動する。センサ9の作動が確認された後、油圧シリンダ4が作動されて、可動ベッド5が上限位置まで上昇する。これにより、スプライン軸1のスプライン歯1aがドライブシャフト2のスプライン溝2b内に圧入されることになる。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−162029号公報(図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1では、スプライン歯1aとスプライン溝2bとの位相合わせを行うために回動手段7を用いるとともに、スプライン軸1をドライブシャフト2に押し付けるために、油圧シリンダ4および圧縮コイルばね6を用いている。このため、スプライン軸1は、油圧シリンダ4による押し付け力と、圧縮コイルばね6による弾性力とが付与された状態で、回動手段7を介して一方向に回転されている。
【0009】
従って、スプライン軸1に付与される押し付け力が序々に増加してしまい、噛み合せ面が回転できなくなり、スプライン歯1aとスプライン溝2bとの位相合わせが効率的に遂行されないという問題が指摘されている。
【0010】
しかも、スプライン軸1をドライブシャフト2に圧入するための駆動手段として、油圧シリンダ4が用いられている。これにより、スプライン軸1およびドライブシャフト2自体の加工公差内のばらつきであっても吸収することができず、スプライン歯1aとスプライン溝2bとの圧入位置を高精度に維持することが困難なものとなってしまう。さらに、スプライン軸1およびドライブシャフト2が、機種変更によってそれぞれの軸長を変更する際にも、容易に対応することができないという問題がある。
【0011】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単な工程および構成で、セレーション軸部材と被圧入部材のセレーション孔とを高精度かつ効率的に位相決めして圧入することが可能なセレーション軸部材の位相決め圧入方法および装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るセレーション軸部材の位相決め圧入方法および装置では、セレーション軸部材と被圧入部材とが、弾性部材の押圧作用下に互いに加圧された状態で、前記セレーション軸部材または前記被圧入部材が正逆両方向に回転乃至揺動する。そして、セレーション軸部材と被圧入部材のセレーション孔との位相が合うことにより、前記セレーション軸部材と前記被圧入部材とが、弾性部材の押圧作用下に相対的に近接する方向に移動する。
【0013】
このように、セレーション軸部材と被圧入部材とは、弾性部材の押圧作用下に互いに加圧された状態で、相対的に正逆両方向に回転乃至揺動する。このため、圧入荷重を付与しながらセレーション軸部材または被圧入部材を一方向に回転させる場合に比べ、突き当て端面同士が回転できないことがなく、位相決め作業が円滑かつ確実に遂行可能になる。
【0014】
しかも、セレーション軸部材と被圧入部材とが位相決めされた後、サーボモータの作用下に、前記セレーション軸部材が前記被圧入部材に圧入される。従って、セレーション軸部材および被圧入部材の軸長のばらつきや、機種変更による軸長の変更にも容易に対応することができる。これにより、セレーション軸部材を被圧入部材に高精度かつ効率的に圧入することが可能になって、位相決め圧入作業全体の効率化が図られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係るセレーション軸部材の位相決め圧入方法が用いられる等速ジョイント10の一部断面説明図である。
【0016】
等速ジョイント10は、ドライブシャフト(セレーション軸部材)12と、このドライブシャフト12の一方の端部に装着されるアウトボードコンポ14と、前記ドライブシャフト12の他方の端部に装着されるインボードコンポ16とを備える。
【0017】
ドライブシャフト12の両端部には、セレーション軸部18a、18bが設けられるとともに、一方のセレーション軸部18bの先端縁部には、周溝20が形成される。ドライブシャフト12には、ダイナミックダンパ22が位置調整可能に外装される場合もある。
【0018】
アウトボードコンポ(被圧入部材)14は、外輪部材24と、この外輪部材24内に複数の鋼球26を介装して収容される内輪部材28とを備えるとともに、前記内輪部材28の中央部には、ドライブシャフト12のセレーション軸部18aを圧入するセレーション孔30が形成される。外輪部材24とドライブシャフト12とには、ブーツ32の両端が取り付けられる。
【0019】
インボードコンポ16は、外輪部材34と、この外輪部材34内に複数のローラ36を介装して収容されるスパイダ38とを備えるとともに、前記スパイダ38の中央部には、ドライブシャフト12のセレーション軸部18bを噛合させるためのセレーション孔40が形成される。セレーション軸部18bに設けられた周溝20には、スパイダ38の抜け止め用スナップリング42が装着されている。外輪部材34とドライブシャフト12とには、ブーツ44の両端が取り付けられる。
【0020】
図2は、ドライブシャフト12のセレーション軸部18aをアウトボードコンポ14のセレーション孔30に位相決めして圧入するための本実施形態に係る位相決め圧入装置50の概略斜視説明図である。
【0021】
位相決め圧入装置50は、ドライブシャフト12を正逆両方向に回転させる駆動機構54と、アウトボードコンポ14を前記ドライブシャフト12に近接する方向に移動させることにより、該ドライブシャフト12の端部を前記アウトボードコンポ14の内輪部材28に圧入する圧入機構56とを備える。
【0022】
図3および図4に示すように、駆動機構54は、基台70上に矢印A方向に向かって載置される圧入バックアップ位置設定用のサーボモータ72を備え、このサーボモータ72の回転駆動軸74に駆動歯車76が軸着される。駆動歯車76に従動歯車78が噛合するとともに、前記従動歯車78を軸着するボールねじ80は、矢印A方向に延在しており、両端が基台70に対して回転自在に支持される。
【0023】
基台70上には、ボールねじ80を挟んで左右に一対のレール82が配置される。レール82は矢印A方向に長尺に構成されるとともに、前記レール82上に第1可動ベース84が載置される。この第1可動ベース84の下部には、ボールねじ80が螺合するナット部材86が取り付けられており、前記第1可動ベース84はサーボモータ72を介して矢印A方向に位置調整可能である。
【0024】
第1可動ベース84上には、一対の板状支柱88が設けられ、この支柱88の上部に水平方向に向かって筒体90が取り付けられる。図5に示すように、筒体90内には、支持体94が配置されるとともに、前記支持体94の中央部には、スプリング96を介してセンタリング棒体98が進退可能に配設される。支持体94には、ロードセル91がスプリング92を介してフローチング保持される。このロードセル91は、圧入時の押圧荷重を受ける機能を有する。
【0025】
支持体94には、取り付け板体100が固定されるとともに、この取り付け板体100に水平方向に向かって固着されたガイドバー102は、支柱88に設けられたガイドポスト104に嵌合支持される。
【0026】
支持体94の先端には、図5〜図7に示すように、ドライブシャフト12のインボードコンポ16側の端部を把持する把持機構106と、前記把持機構106に把持されている前記ドライブシャフト12を所定の角度範囲で揺動させる揺動機構108とが組み込まれる。なお、揺動機構108に代替して、ドライブシャフト12を正逆両方向に所定の角度範囲で回転させる回転機構(図示せず)を採用してもよい。
【0027】
支持体94には、ベアリング110を介して揺動板112が装着されており、この揺動板112に把持機構106を構成する第1シリンダ114が固定される。第1シリンダ114から上方に延在するロッド114aには、駆動ピン116が装着されており、この駆動ピン116の両端は、一対のガイド板118に鉛直方向に形成された長円状ガイド溝120に挿入される。
【0028】
駆動ピン116には、リンク片122a、122bの一端が揺動自在に係合するとともに、前記リンク片122a、122bの他端がクランプ爪124a、124bの下端にピン125を介して揺動自在に支持される。クランプ爪124a、124bは、ガイド板118に固定された支点ピン126を支点に揺動可能に支持され、前記クランプ爪124bには、ドライブシャフト12のセレーション軸部18bに係合する係止部材128が固定される。
【0029】
揺動機構108は、第2シリンダ130を備え、この第2シリンダ130がねじ付き棒体132を介して取り付け板体100に揺動可能に取り付けられる。第2シリンダ130から延在するロッド130aの先端は、揺動板112から水平方向に延在するアーム部134に連結棒体136を介して回動可能に連結される。
【0030】
図8および図9に示すように、圧入機構56は、基台140上に固定される圧入用サーボモータ142を備える。サーボモータ142から水平方向(矢印A方向)に延在する回転駆動軸142aにボールねじ144が連結されるとともに、前記ボールねじ144は、矢印A方向に向かって延在しており、両端が基台140に対し回転自在に支持される。
【0031】
ボールねじ144の両側には、一対のガイドレール146が矢印A方向に延在して設けられ、前記ガイドレール146に第2可動ベース148が載置される。この第2可動ベース148の下部には、ボールねじ144が螺合するナット部材150が取り付けられる。第2可動ベース148の後端には、スプリング(弾性部材)147が係合してこの第2可動ベース148を矢印A1方向に押圧している。第2可動ベース148には、該第2可動ベース148の矢印A1方向への移動を検出する近接センサ149が装着される。
【0032】
近接センサ149は、ドライブシャフト12のセレーション軸部18aとアウトボードコンポ14のセレーション孔30との位相が合うことにより、前記アウトボードコンポ14が前記ドライブシャフト12に近接する方向に移動することを検出する検出機構を構成している。
【0033】
第2可動ベース148上には、一対の板状支持台152が立設される。支持台152には、矢印B方向(矢印A方向と直交する方向)に向かって揺動軸154が揺動可能に支持される。この揺動軸154の端部には、外方に突出してアーム部156が設けられており、このアーム部156に揺動シリンダ158から延在するロッド158aが連結部材160を介して揺動可能に連結される。
【0034】
揺動軸154には、アウトボードコンポ14を保持するホルダ162が設けられる。ホルダ162には、アウトボードコンポ14の外形をクランプする外形クランプ164が設けられる。外形クランプ164は、図10に示すように、アウトボードコンポ14の外周を保持する一対の固定クランプ166a、166bと、前記アウトボードコンポ14の外形端部を保持する一対の可動クランプ168a、168bとを備える。
【0035】
可動クランプ168a、168bは、駆動部170を介して互いに近接および離間変位する。可動クランプ168a、168bは、上下一対のガイドバー172に摺動自在に支持されており、前記ガイドバー172を一体的に保持する一方の板材174には、駆動部170を構成する第3シリンダ176が固定される。
【0036】
第3シリンダ176のロッド176aには、第1ラック178が固着されるとともに、この第1ラック178には、ピニオン180を介して第2ラック182が噛合している。第1および第2ラック178、182には、それぞれ可動クランプ168a、168bが直接、あるいは伝動手段を介して連結されている。
【0037】
図8および図9に示すように、第2可動ベース148には、ドライブシャフト12が圧入された後のアウトボードコンポ14を軸方向に押し出すためのエゼクト部186が設けられる。エゼクト部186は、エゼクトシリンダ188を備え、このエゼクトシリンダ188が第2可動ベース148に対して水平方向に保持される。エゼクトシリンダ188から矢印A方向に延在するロッド188aは、例えば、揺動軸154を貫通してアウトボードコンポ14の端部に係合可能である。
【0038】
なお、図8に示すように、基台140上には、第2可動ベース148に固定された検出子190により作動するリニアセンサ192が装着されている。このリニアセンサ192は、アウトボードコンポ14の圧入ストロークを検出する。
【0039】
このように構成される位相決め圧入装置50の動作について、本実施形態に係る位相決め圧入方法との関連で、図11に示すフローチャートに沿って以下に説明する。
【0040】
まず、駆動機構54において、ドライブシャフト12の全長に対応してサーボモータ72が駆動制御される。すなわち、図3に示すように、サーボモータ72の作用下に、回転駆動軸74を介して駆動歯車76が回転すると、この駆動歯車76に噛合する従動歯車78がボールねじ80と一体的に回転する。ボールねじ80は、第1可動ベース84のナット部材86に螺合しており、前記ボールねじ80が回転することによって前記第1可動ベース84がレール82に案内されて矢印A方向に移動する。従って、駆動機構54は、予め設定された圧入バックアップ位置に調整(設定)される(ステップS1)。
【0041】
上記の圧入バックアップ位置設定後(または、圧入バックアップ設定前)、前記ドライブシャフト12が圧入ステーションに配置される(ステップS2)。図2に示すように、ドライブシャフト12のインボードコンポ16側のセレーション軸部18aの端部が駆動機構54に把持される。駆動機構54の把持機構106では、図12に示すように、第1シリンダ114が駆動されて、ロッド114aが下方向(矢印C方向)に移動すると、このロッド114aに固着された駆動ピン116が、ガイド板118の長円状ガイド溝120の案内作用下に下方向に移動する。
【0042】
駆動ピン116は、リンク片122a、122bの一端部に連結されており、前記リンク片122a、122bの一端部が下方向に引張される。このため、リンク片122a、122bの他端部に連結するクランプ爪124a、124bは、支点ピン126を支点にして上端部側を互いに近接する方向に揺動させる(図12中、二点鎖線参照)。
【0043】
これにより、クランプ爪124a、124bの先端側が閉じられる方向に揺動し、ドライブシャフト12のセレーション軸部18bの端面近傍を把持する。その際、クランプ爪124bに設けられた係止部材128は、セレーション軸部18bの溝に係合する。
【0044】
一方、圧入機構56では、図9に示すように、ホルダ162が鉛直上方向に向かって配置されており、このホルダ162には、図示しない供給機構を介してアウトボードコンポ14が軸部を下方向に向かって投入される。ホルダ162では、アウトボードコンポ14の外輪部材24が固定クランプ166a、166bで支持されるとともに、外形クランプ164を構成する第3シリンダ176が駆動される。
【0045】
図10および図13に示すように、第3シリンダ176の作用下に、ロッド176aが内方(矢印D方向)に移動すると、このロッド176aに連結された第1ラック178が矢印D方向に移動する。このため、第1ラック178に固定された可動クランプ168aが矢印D方向に移動する。第1ラック178には、ピニオン180を介して第2ラック182が噛合している。従って、第2ラック182と一体的に可動クランプ168aが矢印E方向(矢印D方向とは反対方向)に移動する。
【0046】
これにより、可動クランプ168a、168bが互いに近接する方向に移動し、前記可動クランプ168a、168bがアウトボードコンポ14の外輪部材24の端部を把持する。このため、アウトボードコンポ14は、ホルダ162に対して強固に保持される。
【0047】
次に、図8および図9に示すように、揺動シリンダ158が駆動され、ロッド158aが内方(矢印F方向)に移動する。ロッド158aには、連結部材160を介してアーム部156が揺動可能に連結されており、このアーム部156が固定される揺動軸154が矢印G方向に略90°だけ回動する。従って、揺動軸154に装着されたホルダ162は、鉛直姿勢から水平姿勢に揺動し、アウトボードコンポ14が駆動機構54に把持されているドライブシャフト12の端面に対向する。
【0048】
そこで、サーボモータ142が駆動されて、回転駆動軸142aを介しボールねじ144が回転される。ボールねじ144は、ナット部材150に螺合しており、このナット部材150が設けられた第2可動ベース148は、ガイドレール146の案内作用下に、矢印A1方向に移動する。このため、アウトボードコンポ14の内輪部材28が、ドライブシャフト12のセレーション軸部18aの端面に当接する。
【0049】
上記のように、ドライブシャフト12は、一方の端部が駆動機構54に把持されるとともに、他方の端部がアウトボードコンポ14に押圧されて位相決め加圧されている(ステップS3)。この状態で、ドライブシャフト12は、揺動機構108を介して所定の角度範囲内で揺動される(ステップS4)。
【0050】
この揺動機構108では、図14に示すように、第2シリンダ130が駆動されて、ロッド130aが矢印H1方向に移動すると、前記ロッド130aに連結棒体136を介して連結されたアーム部134が矢印J1方向に揺動する。アーム部134は、揺動板112に設けられており、前記揺動板112が把持機構106と一体的にベアリング110(図5参照)を介して、図14中、矢印J1方向に揺動する。
【0051】
さらに、図15に示すように、第2シリンダ130の駆動作用下に、ロッド130aが矢印H2方向(矢印H1方向とは反対方向)に移動すると、アーム部134を介して揺動板112が矢印J2方向(矢印J1方向とは逆方向)に揺動する。
【0052】
これにより、把持機構106を介して把持されているドライブシャフト12は、軸心を中心にして左右に所定の角度範囲内で揺動する。そして、ドライブシャフト12のセレーション軸部18aとアウトボードコンポ14の内輪部材28のセレーション孔30とが一致する際に、第2可動ベース148が、スプリング147の押圧力を介して矢印A1方向に移動する(図9参照)。この第2可動ベース148の移動は、近接センサ149により検出され、セレーション軸部18aとセレーション孔30とが噛合したことを自動的に検出する(ステップS5中、YES)。
【0053】
次いで、図9に示すように、圧入機構56を構成するサーボモータ142が駆動され、第2可動ベース148が矢印A1方向に移動して、ホルダ162に保持されているアウトボードコンポ14を組み付け位置まで前進させる。これにより、アウトボードコンポ14の内輪部材28にドライブシャフト12のセレーション軸部18aが圧入される(ステップS6)。
【0054】
ここで、アウトボードコンポ14の圧入ストロークが、リニアセンサ192により検出されている。さらに、ドライブシャフト12のアウトボードコンポ14への圧入位置の良否判定が行われ、例えば、設定値±1mm以内であれば、良品と判定される(ステップS7)。
【0055】
この場合、本実施形態では、ドライブシャフト12とアウトボードコンポ14とが互いに加圧された状態で、前記ドライブシャフト12が揺動機構108を介して揺動する。そして、ドライブシャフト12のセレーション軸部18aとアウトボードコンポ14のセレーション孔30との位相が合うことにより、前記ドライブシャフト12が、前記アウトボードコンポ14に近接する方向に移動する。
【0056】
このため、例えば、圧入荷重を付与しながらドライブシャフト12を一方向にのみ回転させる場合に比べ、前記ドライブシャフト12とアウトボードコンポ14の突き当て端面同士が回転できないことがない。従って、該ドライブシャフト12とアウトボードコンポ14の位相決め作業を、円滑かつ確実に遂行可能になる。
【0057】
しかも、ドライブシャフト12のセレーション軸部18aとアウトボードコンポ14のセレーション孔30とが位相決めされた後、サーボモータ142の作用下に前記セレーション軸部18aが前記セレーション孔30に圧入される。このため、ドライブシャフト12およびアウトボードコンポ14の軸長のばらつきや、機種変更による軸長の変更にも、容易に対応することができる。
【0058】
これにより、ドライブシャフト12をアウトボードコンポ14に高精度かつ効率的に圧入することが可能になり、位相決め圧入作業全体の効率化が図られるという効果が得られる。
【0059】
なお、本実施形態では、セレーション軸部18aとセレーション孔30とが噛合したことを近接センサ149により検出しているが、これに限定されるものではない。例えば、圧入機構56を構成するホルダ162に係合する図示しないスプリングの作用下に、前記ホルダ162を進退可能に構成し、該ホルダ162の移動を図示しないセンサ(検出機構)で検出してセレーション軸部18aとセレーション孔30との噛合を検出することもできる。
【0060】
【発明の効果】
本発明に係るセレーション軸部材の位相決め圧入方法および装置では、セレーション軸部材と被圧入部材とが、弾性部材の押圧作用下に互いに加圧された状態で、相対的に正逆両方向に回転乃至揺動するため、圧入荷重を付与しながらセレーション軸部材または被圧入部材を一方向に回転させる場合に比べ、突き当て端面同士が回転できないことがなく、位相決め作業が円滑かつ確実に遂行可能になる。
【0061】
しかも、セレーション軸部材と被圧入部材とが位相決めされた後、サーボモータの作用下に、前記セレーション軸部材が前記被圧入部材に圧入される。従って、セレーション軸部材および被圧入部材の軸長のばらつきや、機種変更による軸長の変更にも容易に対応することができる。これにより、セレーション軸部材を被圧入部材に高精度かつ効率的に圧入することが可能になり、位相決め圧入作業全体の効率化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るセレーション軸部材の位相決め圧入方法が実施される等速ジョイントの一部断面説明図である。
【図2】本発明の実施形態に係る位相決め圧入装置の概略斜視説明図である。
【図3】本発明の実施形態に係る前記位相決め圧入装置を構成する駆動機構の概略斜視説明図である。
【図4】前記駆動機構の一部断面概略側面図である。
【図5】前記駆動機構の要部拡大断面図である。
【図6】前記駆動機構の正面拡大説明図である。
【図7】前記駆動機構の要部分解斜視説明図である。
【図8】前記位相決め圧入装置を構成する圧入機構の概略斜視説明図である。
【図9】前記圧入機構の概略側面図である。
【図10】前記圧入機構を構成する外形クランプの要部拡大斜視図である。
【図11】前記圧入方法を説明するフローチャートである。
【図12】前記駆動機構に組み込まれる把持機構の動作説明図である。
【図13】前記駆動機構を構成する揺動機構の動作説明図である。
【図14】前記駆動機構を構成する揺動機構の動作説明図である。
【図15】前記揺動機構の動作説明図である。
【図16】特許文献1に係るスプライン軸の圧入装置の概略説明図である。
【符号の説明】
10…等速ジョイント 12…ドライブシャフト
14…アウトボードコンポ 16…インボードコンポ
18a、18b…セレーション軸部 24…外輪部材
28…内輪部材 30…セレーション孔
50…位相決め圧入装置 54…駆動機構
56…圧入機構 72、142…サーボモータ
80…ボールねじ 84、148…可動ベース
86…ナット部材 90…筒体
92、96、147…スプリング 94…支持体
98…センタリング棒体 106…把持機構
108…揺動機構 112…揺動板
114、130…シリンダ 124a、124b…クランプ爪
128…係止部材 149…近接センサ
150…ナット部材 154…揺動軸
156…アーム部 158…揺動シリンダ
162…ホルダ 164…外形クランプ
166a、166b…固定クランプ 168a、168b…可動クランプ
170…駆動部 186…エゼクト部

Claims (2)

  1. セレーション軸部材と被圧入部材のセレーション孔とを位相決めし、前記セレーション軸部材を前記セレーション孔に圧入するセレーション軸部材の位相決め圧入方法であって、
    前記セレーション軸部材と前記被圧入部材とを、弾性部材の押圧作用下に互いに加圧した状態で、前記セレーション軸部材または前記被圧入部材を正逆両方向に回転乃至揺動させる工程と、
    前記セレーション軸部材と前記セレーション孔との位相が合うことにより、該セレーション軸部材と前記被圧入部材とが、前記弾性部材の押圧作用下に相対的に近接する方向に移動することを検出する工程と、
    位相合わせが行われた前記セレーション軸部材と前記被圧入部材とを、サーボモータの作用下に相対的に近接する方向に移動させて該セレーション軸部材を該被圧入部材に圧入する工程と、
    を有することを特徴とするセレーション軸部材の位相決め圧入方法。
  2. セレーション軸部材と被圧入部材のセレーション孔とを位相決めし、前記セレーション軸部材を前記セレーション孔に圧入するセレーション軸部材の位相決め圧入装置であって、
    前記セレーション軸部材と前記被圧入部材とを、相対的に近接する方向に移動させる圧入用サーボモータを設ける加圧機構と、
    弾性部材の押圧作用下に互いに加圧されている前記セレーション軸部材または前記被圧入部材を、正逆両方向に回転乃至揺動させる駆動機構と、
    前記セレーション軸部材と前記セレーション孔との位相が合うことにより、該セレーション軸部材と前記被圧入部材とが、前記弾性部材の押圧作用下に相対的に近接する方向に移動することを検出する検出機構と、
    を備えることを特徴とするセレーション軸部材の位相決め圧入装置。
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