JP2004275611A - 靴中敷きの製造方法及び受注生産システム - Google Patents
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Abstract
【課題】顧客の足にフィットする快適な中敷きを安価且つ短期間で提供する。
【解決手段】顧客(3)の足の採型を行う販売店(1)と、販売店(1)から送られてきた足型を元に中敷きを製造するメーカー(2)とからなる。メーカー(2)は足型(10)を三次元スキャナ(11)を用いて測定することにより得た採寸データに補正を加えて加工データを作成し、NC機器により加工を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】顧客(3)の足の採型を行う販売店(1)と、販売店(1)から送られてきた足型を元に中敷きを製造するメーカー(2)とからなる。メーカー(2)は足型(10)を三次元スキャナ(11)を用いて測定することにより得た採寸データに補正を加えて加工データを作成し、NC機器により加工を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、靴の中敷き(インソール)の受注生産システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
靴の中敷き(インソール)は靴の販売店や大手スーパー等で販売されているが、量産品であるため形状が平面的であり、サイズのバリエーションも乏しく顧客の足にフィットさせることができない。又、顧客は靴の内側に中敷きを装着するために、靴の内側形状に合わせて中敷きの周囲をカットしなければならない。
【0003】
一方、顧客の足の型をとって個別に中敷きを制作するオーダーメイドも有る。オーダーメイドの場合は、その顧客にあわせて制作されるため、量産品では得られない使い心地を得ることができる。
【0004】
しかし、オーダーメイドの場合、陽性モデル(型の凹みに石膏や樹脂を流し込んで作る足の模型)を作り、熟練した作業者が一つずつハンドメイドで制作するため顧客に届けられるまでに時間がかかる。又、費用も高価なものとならざるを得ず、中敷きの価格が靴よりも高価になってしまうことが多い。
【0005】
更に、ハンドメイドにより材料から削り出してだして制作する関係で、できあがった中敷きの厚みはある程度大きなものとならざるを得ない。このような中敷きは靴の中で嵩張るので利用者に窮屈さを感じさせる。そのため、オーダーメイドの中敷きを使用する場合には、1つ上のサイズの大きな靴を購入して利用することが殆ど常識となっている。
【0006】
しかしながら、サイズの大きな靴を履くと、靴は全体に大きくなるため今度は爪先や足の側方に不要なスペースが生じてしまい、靴の中で足が安定しない原因にもなる。
【0007】
又、本来のサイズよりも大きな靴を履くことにより外観上足が大きく見えるので、これを嫌う人も多い。更に、以前から所有していた靴に代えて、中敷きを使用するために新たに大きなサイズの靴を買わなくてはならず、顧客にとっては経済的な負担にもなる。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−5008号公報。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は安価且つ短期間で顧客の足にフィットする靴の中敷きを提供することが可能な製造方法及び受注生産システムを作り上げることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の靴中敷きの製造方法は、顧客の足型(10)を三次元スキャナ(11)を用いて測定することにより採寸データを得る工程と、該採寸データに補正を加えて加工データを作成する工程と、該加工データに基づいてNC機器により加工する工程を備えたことを特徴とする。
【0011】
これによれば、顧客(3)の足裏の形状を型(10)に採り、その型(10)の凹部(10a)を三次元スキャナ(11)で測定することにより足裏の形状を採寸データとして取り込むことができる。そして、その採寸データを基準として中敷きを形成するのに適した補正を加えることによって加工データを作る。できあがった加工データに基づいてNC機器を作動させ、材料を削り出すことによって中敷きを作ることができる。
【0012】
顧客(3)の足の型(10)を利用しているので、その顧客(3)の足にフィットする中敷きを作ることができ、しかもNC機器により加工するために熟練した作業者を必要とせず、短期間且つ安価に中敷きを作ることができる。しかも、NC機器による加工であるため薄く加工することができ、靴の中で嵩張らない中敷きとすることができる。
【0013】
請求項2記載の靴中敷きの受注生産システムは、顧客(3)の足の採型を行う販売店(1)と、該販売店(1)から送られてきた足型を元に中敷きを製造するメーカー(2)とからなる靴中敷きの受注生産システムであって、該メーカー(2)は足型(10)を三次元スキャナ(11)を用いて測定することにより得た採寸データに補正を加えて加工データを作成し、該加工データに基づいてNC機器により加工を行い、完成した中敷きを該販売店(1)に発送することを特徴とする。
【0014】
これによれば、販売店(1)は顧客(3)の足型(10)を採って、その型(10)をメーカー(2)に送るだけでメーカー(2)にオーダーメイドの中敷きを作らせることができる。メーカー(2)は三次元スキャナ(11)を用いて型(10)の凹み(10a)を計測することにより顧客(3)の足裏の形状を寸法データとして容易に取り込むことができる。
【0015】
そして、コンピュータ(12)とソフトウエアを利用して演算処理することによって寸法データを補正し、中敷きに適した形状となるような加工データを得ることができる。加工データができれば、それに基づいてNC機器による加工をすることができるため、一品制作であっても安価,短期間に制作することができる。できあがった中敷きは販売店(1)経由で顧客(3)に引き渡される。
【0016】
したがつて、顧客(3)は自分の足にフィットした靴の中敷きを安価且つ短期間に得ることができ、販売店(1)もオーダーメイドサービスの提供により他の販売店との差別化を図ることができる。
【0017】
請求項3記載の靴中敷きの受注生産システムは、顧客(3)の足の採型を行う販売店(1)と、該販売店(1)から送られてきた情報を利用して中敷きを製造するメーカー(2)とからなる靴中敷きの受注生産システムであって、該販売店は足型(10)を三次元スキャナを用いて測定することにより取得した採寸データを該メーカー(2)に連絡し、該メーカー(2)は受け取った採寸データに補正を加えて加工データを作成し、該加工データに基づいてNC機器により加工を行い、完成した中敷きを該販売店(1)に発送することを特徴とする。
【0018】
これによれば請求項2の受注生産システムと異なり、販売店(1)において型から採寸データを得るようにしたので、販売店(1)は嵩張る型をメーカーに発送する必要はなく、採寸データをEメール等でメーカー(2)に送れば足りる。したがって、型の送料が不要となる。又、メーカー(2)は採寸データを得るための作業が不要となるので更に効率よく中敷きを制作することができる。
【0019】
請求項4記載の靴中敷きの受注生産システムは請求項2又は請求項3の受注生産システムにおいて、メーカー(2)は靴の寸法情報を記録しており、注文時に指定された靴の寸法情報を加味した補正を行って加工データを得ることを特徴とする。
【0020】
これによれば、顧客(3)が注文する際に中敷きを使用する靴の型番やサイズ等を指定すれば、メーカー(2)が記録している靴の寸法情報を加味して加工データが作成される。そしてそのような加工データに基づいて中敷きの制作が行われるため、顧客(3)が使用する靴の内側にフィットする中敷きを提供することができる。
【0021】
請求項5記載の靴中敷きの受注生産システムは請求項2〜請求項4の受注生産システムにおいて、受注した際に顧客(3)についての採寸データ又は加工データをメーカー(2)が記録し、次回受注時には記録されている該顧客の採寸データ又は加工データを利用して中敷きを制作することを特徴とする。
【0022】
これによれば、過去に中敷きのオーダーメイドをした顧客(3)については、メーカー(2)が採寸データ又は加工データを記録しているため、再度足の採型をすることなく以前に発注した際の採寸データ又は加工データに基づいて中敷きを制作することができる。消耗品の型を使用しないので、より安価に製造することができると共に、電話注文やインターネットでの注文を受けることも可能となる。
【0023】
請求項6記載の靴中敷きの受注生産システムは請求項2〜請求項5の受注生産システムにおいて、メーカー(2)は本社と委託工場(4)とからなり、該本社は作成した加工データを該委託工場(4)に連絡して該委託工場に設置されたNC機器により加工を行なわせ、完成した中敷きは該委託工場(4)から前記販売店に発送することを特徴とする。
【0024】
これによれば、メーカーは本社で加工データを作成し、委託工場で加工をさせることが可能となる。加工データはEメールで送ることができるため、委託工場が遠隔地にあっても構わない。このように分担して制作することにより生産効率が向上する。
【0025】
尚、本社と委託工場(4)はこのように協力,分担して靴の中敷きを製造するメーカーであるが、両者は提携,協力関係に有ればよく、両者間の資本関係等は問題とならず両者は同一企業であっても良いし、別会社であっても良い。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を好適な実施例を用いて説明する。
【0027】
[実施例1]
図1は本実施例による中敷き提供の流れを示した図である。
【0028】
販売店は採型用スポンジを用意しておく。この採型用スポンジは押圧すると凹み、その後押圧を解除してもそのまま凹んだ状態の形状を維持するスポンジである。大きさとしては人の足の型が取れる程度の大きさが有れば足りる。
【0029】
尚、販売店としては靴販売店、デパートや大手スーパーの靴販売コーナー等以外でもよく、例えば、靴修理店,靴磨き店,病院,健康器具販売店,フィットネスクラブ,エステ,マッサージ店,ゴルフ場,サウナ,スポーツ用品店等での販売が考えられる。
【0030】
販売店(1)を訪れた客は、採型用スポンジを踏むことにより自分の足の型を採る。採型が完了すると販売店(1)はその採型用スポンジを宅配便や小包み等でメーカー(2)に送る。発送は注文がある度に行っても良いし、定期的に発送するようにしても良い。又、メーカー(2)が販売店(1)に集荷に行くようにしても良い。
【0031】
メーカー(2)は受け取った採型用スポンジ(10)を、三次元スキャナ(11)を使って測定し、採寸データを得る。図4は三次元スキャナ(11)を使った採寸データの取得を説明する図である。
【0032】
三次元スキャナ(11)で測定する際には採型用スポンジ(10)の位置が動かないように、更には採型用スポンジ(10)の反りや浮き上がりを防止するために吸引台(13)の上に採型用スポンジを載せて測定した。
【0033】
吸引台(13)は内部を減圧状態とすることができ、その上面には小さな通孔が設けられている。吸引台(13)の上に採型用スポンジ(10)を載せて吸引台(13)のスイッチを入れると、前記の通孔を通じて採型用スポンジ(10)と吸引台(13)との間が減圧され、採型用スポンジ(10)が吸引台(13)の上面に吸い付けられることにより一時的に固定される。
【0034】
この状態で三次元スキャナ(11)を作動させ、採型用スポンジ(10)上の凹み(10a)について位置と深さを測定する。本実施例では約25000ポイントについてデータとして読みとるようにしたので、足裏の形状を細かく読みとることができる。測定結果は三次元スキャナ(11)に接続されたコンピュータ(12)に記録される。
【0035】
このように三次元スキャナ(11)を用いることにより、採型用スポンジ(10)から直接データを取得することができるので、従来必要とされていた陽性モデルは不要となる。
【0036】
しかしながら単に採寸データ通りに加工したのでは、平面的な中敷きとなってしまい、ホールド感や安定したバランスを得ることができない。つまり、採型用スポンジから得られる採寸データは踏み込まれた足裏の形状ではあるが、靴を履いたときの足裏の傾きや、踵部分を包み込むヒールカップが形成された形状を得るためには採寸データだけでは不十分である。
【0037】
そこで採寸データに補正を加えることにより、好ましい形状の中敷きとなるような加工データ(Gコードデータ)を作る。補正内容は適宜定めればよいが、例えば輪郭,踵周囲のヒールカップやアーチ(土踏まずのわん曲している部分)の形成、更には顧客の好みによるアーチの上げ下げ、中敷き全体の厚み,踵部分の厚み,ウェッジ(側方への傾斜)の増減等が考えられる。このように足型の形状を基準として補正処理することにより、足とのフィッティングや靴内部での安定感を実現することができる。
【0038】
又、扁平足や変形性膝関節症のように中敷きの形状により足の痛みや症状が緩和される場合があるので、顧客の希望や医師の指示等によりこれらを考慮した補正を加えるようにして良い。
【0039】
更に、流行に左右されず常に販売されている「定番品」と呼ばれるベーシックな靴や、人気が高く販売数の多い靴についてはサイズ毎に靴の寸法情報を記録し、加工データを作る際に利用している。
【0040】
したがって、顧客が注文時に中敷きを使用したい靴の型番(又は商品名)とサイズを指定し、メーカー(2)がその靴の寸法情報を登録している場合には、その靴の内側にフィットするように中敷きの輪郭を補正することができる。
【0041】
特に顧客が靴とセットで購入する場合には、販売店(1)がその靴の型番やサイズを連絡すれば良い。
【0042】
採寸データを元にして補正を加えて加工データを作成する作業はパソコン(12)に組み込んだソフトウエアを利用して行うが、本実施例では三次元スキャナ(11)で採寸データを取得するのに使ったのと同じパソコン(12)を用いた。得られた加工データはメディアに記録するようにした。
【0043】
中敷きの材料としてはEVA樹脂(エチレン酢酸ビニル共重合体)を用いたが、下面となる側には中敷きの強度を高めるための補強シートとして1.2mm程度の薄い塩化ビニルシートを配している。
【0044】
尚、中敷きや補強シートの材料は上記に限定されるものではなく、例えば中敷きの材料としてはコルク,ポリエチレン発泡樹脂のような各種発泡樹脂等が利用でき、補強シートの材料としては軟性プラスティック等が利用できる。
【0045】
加工は数値制御により切削が可能なNC機器を用いて行い、前記の加工データに基づいて切削することにより削り出す。手作業による削り出しと異なり、短時間(例えば1足あたり10分程度)で削り出すことができる。又、手作業では不可能な薄さ(例えば補強シートを含めて2.5mm)で作ることができる。
【0046】
薄く加工できるため、靴に装着しても靴の中で嵩張ることが無く窮屈さを感じさせない中敷きとすることができる。
【0047】
顧客の希望により中敷きの上面に意匠性を高めるための表面材を配してもよい。表面材の種類は特に問わないが、本実施例ではバックスキンタイプの合成皮革を用いた。複数種の表面材を用意し、顧客が選択できるようにしても良い。
【0048】
できあがった中敷きは足型から製作したものであるので、顧客の足にフィットし足裏全体で体重を支えることができる。しかも従来のオーダーメイドと比較して大幅に短期間且つ安価で提供することができる。
【0049】
又、厚みが薄いため、中敷きを使用するために本来のサイズより大きなサイズの靴を購入する必要が無く、今まで履いていた靴に装着して使用することができる。
【0050】
中敷きを使用する靴が指定されていない場合には中敷きの輪郭を微調整して靴内に装着するが、靴の指定がされていた場合には微調整をしなくても中敷きを靴内にフイットするように装着することができる。
【0051】
このようなオーダーメイドの中敷きは、快適な履き心地を求める人はもちろんのこと、スポーツをする人、フットケアや健康に対する意識の高い人、足が疲れやすい人、姿勢を良くしたい人、足にタコや魚の目ができやすい人等、広く利用してもらうことができる。顧客も安価、且つ短期間に入手でき、既存の靴に装着して使うことができるため気軽にオーダーメイドすることができる。
【0052】
各顧客の採寸データ又は加工データを個人情報として記録するようにすれば、次回の注文からは顧客を特定するだけで、採寸データ又は加工データを呼び出して中敷きを制作することができる。したがって、再度採型スポンジ(10)による採寸を行うことなく、例えば通信販売でも発注することができる。しかも、消耗品である採型スポンジ(10)を使用しないので、製造原価を下げることもできる。
【0053】
特に採寸データを記録しておき加工の度に加工データを作るようにすれば、前回と異なる靴用に制作する場合でも、その靴についての寸法情報を利用して新たな加工データを作ることができるので、その靴にフィットした中敷きを制作することができる。
【0054】
尚、顧客を特定する手段としては顧客IDを発行し、そのIDで管理する事が一般的であるが、本実施例では顧客の電話番号を顧客IDとして利用した。これならば、顧客が自分の顧客IDを忘れてしまうことを防止することができる。
【0055】
販売店(1)は顧客(3)に連絡をして商品である中敷きを店頭まで取りに来てもらうか、顧客(3)の指定する場所に送付することにより引き渡す。靴とセットで販売する場合は、販売店(1)で中敷きを靴に装着した上で顧客(3)に引き渡すようにしても良い。
【0056】
[実施例2]
図2は本実施例による中敷き提供の流れを示した図である。基本的な制作方法は実施例1と同様であるが、型(10)から採寸データを得る作業を行う者が異なる。
【0057】
実施例1は型取りをした採型スポンジ(10)をメーカー(2)に送り、メーカー(2)が採型スポンジ(10)から採寸データを取得した。
【0058】
それに対し、本実施例では三次元スキャナ(11)を販売店(1)に設置し、販売店(1)において採型スポンジ(10)から採寸データを得るようにした。そして、販売店(1)において得られた採寸データを、Eメールによりメーカー(2)に送信するようにした。販売店(1)は型自体をメーカー(2)に送る必要がないので、そのための送料が不要となる。販売店(1)がインターネットを利用できないような場合は、FAX又は採寸データを記録した記録媒体を郵送,宅配便等の手段を使って送るようにしても良い。
【0059】
メーカー(2)は販売店(1)から送られてきた採寸データを元に実施例1と同様に必要な補正を加えて加工データを作成し、それに基づいて中敷きの加工を行う。その他は実施例1と同様である。
【0060】
尚、三次元スキャナ(11)は販売店(1)で購入するようにしても良いが、レンタル又はメーカー(2)から供与されるようにしても良い。
【0061】
[実施例3]
図3は本実施例による中敷き提供の流れを示した図である。上記の各実施例ではメーカー(2)内で直接加工を行って中敷きを制作したが、本実施例では加工データの作成はメーカーの本社(2a)で行うが、加工自体は委託先の工場(4)に製造させるようにした。委託先工場(4)は本社(2a)と同じ企業に属する工場でも良いし、子会社や提携する別会社の工場であっても良い。
【0062】
加工データだけをEメールを使って委託先工場(4)に送信し、委託先工場(4)では送られてきた加工データを用いてNC機器を使って中敷きを制作する。
【0063】
委託先工場(4)は完成した中敷きを本社(2a)に一旦納入するようにしても良いし、本社(2a)の指示により販売店(1)に直接納入するようにしても良い。
【0064】
【発明の効果】
以上述べたように本発明により、安価且つ短期間で顧客の足にフィットする快適な中敷きを提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の流れを示した図。
【図2】実施例2の流れを示した図。
【図3】実施例3の流れを例示した図。
【図4】採寸データの取得を説明する図。
【符号の説明】
(1) 販売店
(2) メーカー
(3) 顧客
(4) 委託先工場
(10) 採型スポンジ
(10a) 型の凹み
(11) 三次元スキャナ
(12) コンピュータ(パソコン)
(13) 吸引台
【発明の属する技術分野】
本発明は、靴の中敷き(インソール)の受注生産システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
靴の中敷き(インソール)は靴の販売店や大手スーパー等で販売されているが、量産品であるため形状が平面的であり、サイズのバリエーションも乏しく顧客の足にフィットさせることができない。又、顧客は靴の内側に中敷きを装着するために、靴の内側形状に合わせて中敷きの周囲をカットしなければならない。
【0003】
一方、顧客の足の型をとって個別に中敷きを制作するオーダーメイドも有る。オーダーメイドの場合は、その顧客にあわせて制作されるため、量産品では得られない使い心地を得ることができる。
【0004】
しかし、オーダーメイドの場合、陽性モデル(型の凹みに石膏や樹脂を流し込んで作る足の模型)を作り、熟練した作業者が一つずつハンドメイドで制作するため顧客に届けられるまでに時間がかかる。又、費用も高価なものとならざるを得ず、中敷きの価格が靴よりも高価になってしまうことが多い。
【0005】
更に、ハンドメイドにより材料から削り出してだして制作する関係で、できあがった中敷きの厚みはある程度大きなものとならざるを得ない。このような中敷きは靴の中で嵩張るので利用者に窮屈さを感じさせる。そのため、オーダーメイドの中敷きを使用する場合には、1つ上のサイズの大きな靴を購入して利用することが殆ど常識となっている。
【0006】
しかしながら、サイズの大きな靴を履くと、靴は全体に大きくなるため今度は爪先や足の側方に不要なスペースが生じてしまい、靴の中で足が安定しない原因にもなる。
【0007】
又、本来のサイズよりも大きな靴を履くことにより外観上足が大きく見えるので、これを嫌う人も多い。更に、以前から所有していた靴に代えて、中敷きを使用するために新たに大きなサイズの靴を買わなくてはならず、顧客にとっては経済的な負担にもなる。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−5008号公報。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は安価且つ短期間で顧客の足にフィットする靴の中敷きを提供することが可能な製造方法及び受注生産システムを作り上げることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の靴中敷きの製造方法は、顧客の足型(10)を三次元スキャナ(11)を用いて測定することにより採寸データを得る工程と、該採寸データに補正を加えて加工データを作成する工程と、該加工データに基づいてNC機器により加工する工程を備えたことを特徴とする。
【0011】
これによれば、顧客(3)の足裏の形状を型(10)に採り、その型(10)の凹部(10a)を三次元スキャナ(11)で測定することにより足裏の形状を採寸データとして取り込むことができる。そして、その採寸データを基準として中敷きを形成するのに適した補正を加えることによって加工データを作る。できあがった加工データに基づいてNC機器を作動させ、材料を削り出すことによって中敷きを作ることができる。
【0012】
顧客(3)の足の型(10)を利用しているので、その顧客(3)の足にフィットする中敷きを作ることができ、しかもNC機器により加工するために熟練した作業者を必要とせず、短期間且つ安価に中敷きを作ることができる。しかも、NC機器による加工であるため薄く加工することができ、靴の中で嵩張らない中敷きとすることができる。
【0013】
請求項2記載の靴中敷きの受注生産システムは、顧客(3)の足の採型を行う販売店(1)と、該販売店(1)から送られてきた足型を元に中敷きを製造するメーカー(2)とからなる靴中敷きの受注生産システムであって、該メーカー(2)は足型(10)を三次元スキャナ(11)を用いて測定することにより得た採寸データに補正を加えて加工データを作成し、該加工データに基づいてNC機器により加工を行い、完成した中敷きを該販売店(1)に発送することを特徴とする。
【0014】
これによれば、販売店(1)は顧客(3)の足型(10)を採って、その型(10)をメーカー(2)に送るだけでメーカー(2)にオーダーメイドの中敷きを作らせることができる。メーカー(2)は三次元スキャナ(11)を用いて型(10)の凹み(10a)を計測することにより顧客(3)の足裏の形状を寸法データとして容易に取り込むことができる。
【0015】
そして、コンピュータ(12)とソフトウエアを利用して演算処理することによって寸法データを補正し、中敷きに適した形状となるような加工データを得ることができる。加工データができれば、それに基づいてNC機器による加工をすることができるため、一品制作であっても安価,短期間に制作することができる。できあがった中敷きは販売店(1)経由で顧客(3)に引き渡される。
【0016】
したがつて、顧客(3)は自分の足にフィットした靴の中敷きを安価且つ短期間に得ることができ、販売店(1)もオーダーメイドサービスの提供により他の販売店との差別化を図ることができる。
【0017】
請求項3記載の靴中敷きの受注生産システムは、顧客(3)の足の採型を行う販売店(1)と、該販売店(1)から送られてきた情報を利用して中敷きを製造するメーカー(2)とからなる靴中敷きの受注生産システムであって、該販売店は足型(10)を三次元スキャナを用いて測定することにより取得した採寸データを該メーカー(2)に連絡し、該メーカー(2)は受け取った採寸データに補正を加えて加工データを作成し、該加工データに基づいてNC機器により加工を行い、完成した中敷きを該販売店(1)に発送することを特徴とする。
【0018】
これによれば請求項2の受注生産システムと異なり、販売店(1)において型から採寸データを得るようにしたので、販売店(1)は嵩張る型をメーカーに発送する必要はなく、採寸データをEメール等でメーカー(2)に送れば足りる。したがって、型の送料が不要となる。又、メーカー(2)は採寸データを得るための作業が不要となるので更に効率よく中敷きを制作することができる。
【0019】
請求項4記載の靴中敷きの受注生産システムは請求項2又は請求項3の受注生産システムにおいて、メーカー(2)は靴の寸法情報を記録しており、注文時に指定された靴の寸法情報を加味した補正を行って加工データを得ることを特徴とする。
【0020】
これによれば、顧客(3)が注文する際に中敷きを使用する靴の型番やサイズ等を指定すれば、メーカー(2)が記録している靴の寸法情報を加味して加工データが作成される。そしてそのような加工データに基づいて中敷きの制作が行われるため、顧客(3)が使用する靴の内側にフィットする中敷きを提供することができる。
【0021】
請求項5記載の靴中敷きの受注生産システムは請求項2〜請求項4の受注生産システムにおいて、受注した際に顧客(3)についての採寸データ又は加工データをメーカー(2)が記録し、次回受注時には記録されている該顧客の採寸データ又は加工データを利用して中敷きを制作することを特徴とする。
【0022】
これによれば、過去に中敷きのオーダーメイドをした顧客(3)については、メーカー(2)が採寸データ又は加工データを記録しているため、再度足の採型をすることなく以前に発注した際の採寸データ又は加工データに基づいて中敷きを制作することができる。消耗品の型を使用しないので、より安価に製造することができると共に、電話注文やインターネットでの注文を受けることも可能となる。
【0023】
請求項6記載の靴中敷きの受注生産システムは請求項2〜請求項5の受注生産システムにおいて、メーカー(2)は本社と委託工場(4)とからなり、該本社は作成した加工データを該委託工場(4)に連絡して該委託工場に設置されたNC機器により加工を行なわせ、完成した中敷きは該委託工場(4)から前記販売店に発送することを特徴とする。
【0024】
これによれば、メーカーは本社で加工データを作成し、委託工場で加工をさせることが可能となる。加工データはEメールで送ることができるため、委託工場が遠隔地にあっても構わない。このように分担して制作することにより生産効率が向上する。
【0025】
尚、本社と委託工場(4)はこのように協力,分担して靴の中敷きを製造するメーカーであるが、両者は提携,協力関係に有ればよく、両者間の資本関係等は問題とならず両者は同一企業であっても良いし、別会社であっても良い。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を好適な実施例を用いて説明する。
【0027】
[実施例1]
図1は本実施例による中敷き提供の流れを示した図である。
【0028】
販売店は採型用スポンジを用意しておく。この採型用スポンジは押圧すると凹み、その後押圧を解除してもそのまま凹んだ状態の形状を維持するスポンジである。大きさとしては人の足の型が取れる程度の大きさが有れば足りる。
【0029】
尚、販売店としては靴販売店、デパートや大手スーパーの靴販売コーナー等以外でもよく、例えば、靴修理店,靴磨き店,病院,健康器具販売店,フィットネスクラブ,エステ,マッサージ店,ゴルフ場,サウナ,スポーツ用品店等での販売が考えられる。
【0030】
販売店(1)を訪れた客は、採型用スポンジを踏むことにより自分の足の型を採る。採型が完了すると販売店(1)はその採型用スポンジを宅配便や小包み等でメーカー(2)に送る。発送は注文がある度に行っても良いし、定期的に発送するようにしても良い。又、メーカー(2)が販売店(1)に集荷に行くようにしても良い。
【0031】
メーカー(2)は受け取った採型用スポンジ(10)を、三次元スキャナ(11)を使って測定し、採寸データを得る。図4は三次元スキャナ(11)を使った採寸データの取得を説明する図である。
【0032】
三次元スキャナ(11)で測定する際には採型用スポンジ(10)の位置が動かないように、更には採型用スポンジ(10)の反りや浮き上がりを防止するために吸引台(13)の上に採型用スポンジを載せて測定した。
【0033】
吸引台(13)は内部を減圧状態とすることができ、その上面には小さな通孔が設けられている。吸引台(13)の上に採型用スポンジ(10)を載せて吸引台(13)のスイッチを入れると、前記の通孔を通じて採型用スポンジ(10)と吸引台(13)との間が減圧され、採型用スポンジ(10)が吸引台(13)の上面に吸い付けられることにより一時的に固定される。
【0034】
この状態で三次元スキャナ(11)を作動させ、採型用スポンジ(10)上の凹み(10a)について位置と深さを測定する。本実施例では約25000ポイントについてデータとして読みとるようにしたので、足裏の形状を細かく読みとることができる。測定結果は三次元スキャナ(11)に接続されたコンピュータ(12)に記録される。
【0035】
このように三次元スキャナ(11)を用いることにより、採型用スポンジ(10)から直接データを取得することができるので、従来必要とされていた陽性モデルは不要となる。
【0036】
しかしながら単に採寸データ通りに加工したのでは、平面的な中敷きとなってしまい、ホールド感や安定したバランスを得ることができない。つまり、採型用スポンジから得られる採寸データは踏み込まれた足裏の形状ではあるが、靴を履いたときの足裏の傾きや、踵部分を包み込むヒールカップが形成された形状を得るためには採寸データだけでは不十分である。
【0037】
そこで採寸データに補正を加えることにより、好ましい形状の中敷きとなるような加工データ(Gコードデータ)を作る。補正内容は適宜定めればよいが、例えば輪郭,踵周囲のヒールカップやアーチ(土踏まずのわん曲している部分)の形成、更には顧客の好みによるアーチの上げ下げ、中敷き全体の厚み,踵部分の厚み,ウェッジ(側方への傾斜)の増減等が考えられる。このように足型の形状を基準として補正処理することにより、足とのフィッティングや靴内部での安定感を実現することができる。
【0038】
又、扁平足や変形性膝関節症のように中敷きの形状により足の痛みや症状が緩和される場合があるので、顧客の希望や医師の指示等によりこれらを考慮した補正を加えるようにして良い。
【0039】
更に、流行に左右されず常に販売されている「定番品」と呼ばれるベーシックな靴や、人気が高く販売数の多い靴についてはサイズ毎に靴の寸法情報を記録し、加工データを作る際に利用している。
【0040】
したがって、顧客が注文時に中敷きを使用したい靴の型番(又は商品名)とサイズを指定し、メーカー(2)がその靴の寸法情報を登録している場合には、その靴の内側にフィットするように中敷きの輪郭を補正することができる。
【0041】
特に顧客が靴とセットで購入する場合には、販売店(1)がその靴の型番やサイズを連絡すれば良い。
【0042】
採寸データを元にして補正を加えて加工データを作成する作業はパソコン(12)に組み込んだソフトウエアを利用して行うが、本実施例では三次元スキャナ(11)で採寸データを取得するのに使ったのと同じパソコン(12)を用いた。得られた加工データはメディアに記録するようにした。
【0043】
中敷きの材料としてはEVA樹脂(エチレン酢酸ビニル共重合体)を用いたが、下面となる側には中敷きの強度を高めるための補強シートとして1.2mm程度の薄い塩化ビニルシートを配している。
【0044】
尚、中敷きや補強シートの材料は上記に限定されるものではなく、例えば中敷きの材料としてはコルク,ポリエチレン発泡樹脂のような各種発泡樹脂等が利用でき、補強シートの材料としては軟性プラスティック等が利用できる。
【0045】
加工は数値制御により切削が可能なNC機器を用いて行い、前記の加工データに基づいて切削することにより削り出す。手作業による削り出しと異なり、短時間(例えば1足あたり10分程度)で削り出すことができる。又、手作業では不可能な薄さ(例えば補強シートを含めて2.5mm)で作ることができる。
【0046】
薄く加工できるため、靴に装着しても靴の中で嵩張ることが無く窮屈さを感じさせない中敷きとすることができる。
【0047】
顧客の希望により中敷きの上面に意匠性を高めるための表面材を配してもよい。表面材の種類は特に問わないが、本実施例ではバックスキンタイプの合成皮革を用いた。複数種の表面材を用意し、顧客が選択できるようにしても良い。
【0048】
できあがった中敷きは足型から製作したものであるので、顧客の足にフィットし足裏全体で体重を支えることができる。しかも従来のオーダーメイドと比較して大幅に短期間且つ安価で提供することができる。
【0049】
又、厚みが薄いため、中敷きを使用するために本来のサイズより大きなサイズの靴を購入する必要が無く、今まで履いていた靴に装着して使用することができる。
【0050】
中敷きを使用する靴が指定されていない場合には中敷きの輪郭を微調整して靴内に装着するが、靴の指定がされていた場合には微調整をしなくても中敷きを靴内にフイットするように装着することができる。
【0051】
このようなオーダーメイドの中敷きは、快適な履き心地を求める人はもちろんのこと、スポーツをする人、フットケアや健康に対する意識の高い人、足が疲れやすい人、姿勢を良くしたい人、足にタコや魚の目ができやすい人等、広く利用してもらうことができる。顧客も安価、且つ短期間に入手でき、既存の靴に装着して使うことができるため気軽にオーダーメイドすることができる。
【0052】
各顧客の採寸データ又は加工データを個人情報として記録するようにすれば、次回の注文からは顧客を特定するだけで、採寸データ又は加工データを呼び出して中敷きを制作することができる。したがって、再度採型スポンジ(10)による採寸を行うことなく、例えば通信販売でも発注することができる。しかも、消耗品である採型スポンジ(10)を使用しないので、製造原価を下げることもできる。
【0053】
特に採寸データを記録しておき加工の度に加工データを作るようにすれば、前回と異なる靴用に制作する場合でも、その靴についての寸法情報を利用して新たな加工データを作ることができるので、その靴にフィットした中敷きを制作することができる。
【0054】
尚、顧客を特定する手段としては顧客IDを発行し、そのIDで管理する事が一般的であるが、本実施例では顧客の電話番号を顧客IDとして利用した。これならば、顧客が自分の顧客IDを忘れてしまうことを防止することができる。
【0055】
販売店(1)は顧客(3)に連絡をして商品である中敷きを店頭まで取りに来てもらうか、顧客(3)の指定する場所に送付することにより引き渡す。靴とセットで販売する場合は、販売店(1)で中敷きを靴に装着した上で顧客(3)に引き渡すようにしても良い。
【0056】
[実施例2]
図2は本実施例による中敷き提供の流れを示した図である。基本的な制作方法は実施例1と同様であるが、型(10)から採寸データを得る作業を行う者が異なる。
【0057】
実施例1は型取りをした採型スポンジ(10)をメーカー(2)に送り、メーカー(2)が採型スポンジ(10)から採寸データを取得した。
【0058】
それに対し、本実施例では三次元スキャナ(11)を販売店(1)に設置し、販売店(1)において採型スポンジ(10)から採寸データを得るようにした。そして、販売店(1)において得られた採寸データを、Eメールによりメーカー(2)に送信するようにした。販売店(1)は型自体をメーカー(2)に送る必要がないので、そのための送料が不要となる。販売店(1)がインターネットを利用できないような場合は、FAX又は採寸データを記録した記録媒体を郵送,宅配便等の手段を使って送るようにしても良い。
【0059】
メーカー(2)は販売店(1)から送られてきた採寸データを元に実施例1と同様に必要な補正を加えて加工データを作成し、それに基づいて中敷きの加工を行う。その他は実施例1と同様である。
【0060】
尚、三次元スキャナ(11)は販売店(1)で購入するようにしても良いが、レンタル又はメーカー(2)から供与されるようにしても良い。
【0061】
[実施例3]
図3は本実施例による中敷き提供の流れを示した図である。上記の各実施例ではメーカー(2)内で直接加工を行って中敷きを制作したが、本実施例では加工データの作成はメーカーの本社(2a)で行うが、加工自体は委託先の工場(4)に製造させるようにした。委託先工場(4)は本社(2a)と同じ企業に属する工場でも良いし、子会社や提携する別会社の工場であっても良い。
【0062】
加工データだけをEメールを使って委託先工場(4)に送信し、委託先工場(4)では送られてきた加工データを用いてNC機器を使って中敷きを制作する。
【0063】
委託先工場(4)は完成した中敷きを本社(2a)に一旦納入するようにしても良いし、本社(2a)の指示により販売店(1)に直接納入するようにしても良い。
【0064】
【発明の効果】
以上述べたように本発明により、安価且つ短期間で顧客の足にフィットする快適な中敷きを提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の流れを示した図。
【図2】実施例2の流れを示した図。
【図3】実施例3の流れを例示した図。
【図4】採寸データの取得を説明する図。
【符号の説明】
(1) 販売店
(2) メーカー
(3) 顧客
(4) 委託先工場
(10) 採型スポンジ
(10a) 型の凹み
(11) 三次元スキャナ
(12) コンピュータ(パソコン)
(13) 吸引台
Claims (6)
- 顧客の足型を三次元スキャナを用いて測定することにより採寸データを得る工程と、
該採寸データに補正を加えて加工データを作成する工程と、
該加工データに基づいてNC機器により加工する工程を備えた
ことを特徴とする靴中敷きの製造方法。 - 顧客の足の採型を行う販売店と、該販売店から送られてきた足型を元に中敷きを製造するメーカーとからなる靴中敷きの受注生産システムであって、
該メーカーは足型を三次元スキャナを用いて測定することにより得た採寸データに補正を加えて加工データを作成し、該加工データに基づいてNC機器により加工を行い、完成した中敷きを該販売店に発送する
ことを特徴とする靴中敷きの受注生産システム。 - 顧客の足の採型を行う販売店と、該販売店から送られてきた情報を利用して中敷きを製造するメーカーとからなる靴中敷きの受注生産システムであって、
該販売店は足型を三次元スキャナを用いて測定することにより取得した採寸データを該メーカーに連絡し、
該メーカーは受け取った採寸データに補正を加えて加工データを作成し、該加工データに基づいてNC機器により加工を行い、完成した中敷きを該販売店に発送する
ことを特徴とする靴中敷きの受注生産システム。 - メーカーは靴の寸法情報を記録しており、注文時に指定された靴の寸法情報を加味した補正を行って加工データを得る
ことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の靴中敷きの受注生産システム。 - 受注した際に顧客についての採寸データ又は加工データをメーカーが記録し、次回受注時には記録されている該顧客の採寸データ又は加工データを利用して中敷きを制作する
ことを特徴とする請求項2,請求項3又は請求項4記載の靴中敷きの受注生産システム。 - メーカーは本社と委託工場とからなり、
該本社は作成した加工データを該委託工場に連絡して該委託工場に設置されたNC機器により加工を行なわせ、
完成した中敷きは該委託工場から前記販売店に発送することを特徴とする請求項2から請求項5のいずれかの請求項に記載の靴中敷きの受注生産システム。
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-
2003
- 2003-03-18 JP JP2003074354A patent/JP2004275611A/ja active Pending
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