JP2004275512A - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004275512A
JP2004275512A JP2003072078A JP2003072078A JP2004275512A JP 2004275512 A JP2004275512 A JP 2004275512A JP 2003072078 A JP2003072078 A JP 2003072078A JP 2003072078 A JP2003072078 A JP 2003072078A JP 2004275512 A JP2004275512 A JP 2004275512A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
subject
chair
support
head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003072078A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4084217B2 (ja
Inventor
Shigenao Hagura
重尚 羽倉
Iwao Miyano
巌 宮野
Kunihiko Seo
邦彦 瀬尾
Yoshiaki Amano
好章 天野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP2003072078A priority Critical patent/JP4084217B2/ja
Priority to PCT/JP2003/016573 priority patent/WO2004082481A1/ja
Publication of JP2004275512A publication Critical patent/JP2004275512A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4084217B2 publication Critical patent/JP4084217B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • A61B6/51

Abstract

【課題】安全性を向上させ、装置の高さや設置スペースを大幅に低減させた歯科用に使用して好適なX線CT装置を得る。
【解決手段】床面101上に設けられ、被検者が足を載せたときに、内部の安全装置が働くようにされた円形のマット102上に、支柱106、107に支持されたX線発生装置104と、X線撮像装置105とが被検者の頭部を挟んで対向するように配置される。2本の支柱は、それらの下部で支柱連結部108により連結され、マット102上で回転可能に設置されている。支柱連結部108上には、被検者が着座する椅子座面部113が、上下に昇降可能に設置されている。椅子用台座部110の前側は、1段低く構成されその前方に足元ガード114が設けらる。椅子用台座部110には、支柱117が立てられて、頭部固定装置115及び顎固定装置116が取り付けられる。支柱連結部108の前後には、階段として使用するステップ103が連結されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検査者である被写体にX線ビームを回転照射しその投影画像を処理して断層像等を撮影するX線CT装置に係り、特に、被写体の一部にX線コーンビームを照射して、その部分の任意のCT断層画像及びパノラマ画像を得ることのできる歯科医療のための画像撮影に使用して好適なX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯科医療は、歯の裏にフィルムを当ててX線撮影する一般撮影、X線管とフィルムを同時に回転させて撮影するパノラマ撮影、X線管とフィルムとの距離を大きく取って撮影するセフアロ撮影等により撮影された画像を使用して行っているのが現状である。歯科用X線パノラマ撮影は、歯列に沿って連続的に曲面断層を撮影し、一枚の画像で歯列とその周辺の組織や骨の状態とを示す断層像をパノラマ状に展開して表示するものである。
【0003】
従来のパノラマ撮影装置は、被写体を挟んで対向するX線発生装置と二次元X線検出装置とを搭載した旋回アームが、例えば、前後左右の移動部と回転部とにより支持され、被写体の周囲を歯列弓形状に近似させた複雑な軌道を描いて移動制御されるものであった。このようなパノラマ撮影装置に関する従来技術として、例えば、特許文献1等に記載された技術が知られている。
【0004】
また、歯科用のX線撮影装置として、パノラマ撮影装置以外に歯牙の横断面画像を得るCT機能を有するX線撮影装置が、例えば、特許文献2等に記載されて知られており、さらに、X線CT撮影をも行うことができるパノラマX線撮影装置が、例えば、特許文献3等に記載されて知られている。
【0005】
さらに、被写体の一部にのみX線コーンビームを照射して、その部分の任意の断層画面、立体画像あるいはパノラマ画像を得ることを可能にしたX線CT撮影に関する従来技術として、例えば、特許文献4等に記載された技術が知られている。
【0006】
この従来技術による装置は、歯列弓を含む顎部全体ではなく、歯牙や顎関節の周囲等の局所に限定してX線コ−ンビームを旋回照射することにより、被写体の被曝量を低減し、かつ、高分解能のCT断層画像や三次元立体画像をえることができるものである。
【0007】
前述した従来技術による歯科用パノラマ撮影装置あるいは歯科用CT装置は、被検者を立位または座位で撮影するものであり、いずれも、回転駆動部が被検者の頭上に存在するような構造をしている。
【0008】
図8は従来技術による座位型X線CT装置の基本的な構造例を示す図であり、以下、図8を参照して従来技術によるX線CT装置について制御する。図8において、801は固定架台、802は回転部、803はX線発生装置、803aはX線源、803bはX線コーンビーム、804はX線検出装置、805は回転軸、807は被検者、808は椅子、809は頭受け装置、810は制御装置、811は画像処理装置、812は画像表示装置である。
【0009】
図8に示す従来技術によるX線CT装置は、回転部802が固定架台801から吊り下げられて椅子808に座った被検者807の頭上にあり、回転部802に保持されたX線発生装置803及びX線検出装置804が被検者807の周囲を回転軸805に沿って制御装置10によって回転させられるように構成されている。被検者807の頭部は、頭受け809によって椅子808に固定される。
【0010】
前述において、X線発生装置803のX線源803aから放射されるX線コーンビームは、被検者807の撮影部位を透過してX線検出装置804により画像データとして検出される。この二次元X線検出装置804から採取された画像データは、画像処理装置811に送られる。画像処理装置811は、受信した画像データに演算処理を施し、二次元断層画像、CT画像または三次元立体画像を再構成し、それを画像表示装置812に表示する。
【0011】
【特許文献1】
特開平06−78919公報
【0012】
【特許文献2】
特開平09−122118号公報
【0013】
【特許文献3】
特開平11−318886号公報
【0014】
【特許文献4】
特開2000−13902号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来技術は、装置の高さが必然的に被検者807の身長よりも高くなり、いずれの場合も装置高さが2メートルを超えるものとなる。歯科用X線撮影装置は、一般の診断用X線撮影装置と比較して、装置を設置するスペース及び装置を搬入するスペースが限定されることが多いことため、できるだけ小型・軽量であることが望ましい。しかし、従来技術による装置は、その高さを低くしようとすれば、被検者の頭部または被検者の周囲で被検者の位置設定・確認等の作業をする操作者の頭部と装置との高さ方向の距離が縮まり、被検者または操作者の頭部が装置と衝突する危険性が高くなるという問題点を有している。
【0016】
また、立位型の装置の場合、前述のような頭部が装置と衝突する危険性を避けるために、装置の回転部が高さ方向に待避できる構造になっているが、図1に示すような座位型の装置は、被検者が装置の椅子に乗降する際の立ち上がり動作中に、頭部と装置とが衝突する危険性も高くなる。また、座位型の装置は、患者の身長に合わせて装置の測定部または被検者の高さを変える必要があるが、装置または患者の高さを調整する際にも、例えば、誤操作等によって被検者の頭部と装置とが衝突するおそれがある。
【0017】
さらに、装置回転部の下は自由空間であり、一見すると回転部がなく安全に思われるが、被検者、操作者あるいは装置の保守作業者等が回転部の下に入り込むことが可能であるため、この状態で不用意に顔を上げたりすると、頭部と装置とが衝突するおそれもある。このように、従来技術による装置は、装置が静止状態にあっても、前述した自由空間に、被検者、操作者あるいはその他の作業者が入り込む可能性があり、装置と衝突するという危険性が常に存在することになるという問題点を有している。
【0018】
特に、歯科用のX線CT装置の場合、顎関節部等の手術中に撮影を行うことがある。このような撮影を術中撮影(IVR:Interventional Radiology)と呼ぶ。この術中撮影の場合、術者が被検者の患部に容易にアプローチできることが重要であり、被検者及び術者双方の安全が十分確保されたものでなければならないことは言うまでもない。
【0019】
また、従来技術による装置は、被検者の頭部近傍の上下、前後または左右が閉鎖空間となるため、被検者が装置により圧迫感や閉塞感を受けることになるという被検者への心理的な影響の大きいものである。
【0020】
一方、装置の設置スペースの点から見た場合、回転部を被検者の頭上に設置するためには、天井部に装置を固定する場合を除いて、一般に装置を設置する床面に対して、回転部を支持する支柱(図1の固定架台801のようなもの)を設置する必要がある。このため、従来技術による装置は、装置の設置スペースに、回転部が占める面積以外に、支柱部分を設置する面積が必要になるという設置面からの問題もある。
【0021】
本発明の目的は、前述の点に鑑みてなされたものであり、安全性を向上させ、しかも、装置の高さや設置スペースを極力低減することのできるX線CT装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば前記目的は、被写体にX線ビームを回転照射しその投影画像を撮影するX線CT装置において、前記被写体を挟むように配置されたX線ビームを発生するX線発生手段と、被写体を透過したX線による像を検出するX線検出手段と、前記X線発生手段及びX線検出手段を前記被写体を挟んで回転させる回転軸とを備え、前記回転軸が、装置の床側に設けられたことにより達成される。
【0023】
また、前記目的は、前記X線発生手段及びX線検出手段の間に前記被写体が着座する椅子が備えられ、椅子の座面が上下に昇降可能に構成されたことにより、また、前記椅子に半円筒状に形成された背もたれが取り付けられており、背もたれの内部に、前記前記X線発生手段及びX線検出手段に対する制御手段が収納されたことにより達成される。
【0024】
さらに、前記目的は、前記X線発生手段及びX線検出手段のそれぞれを支持する支柱を連結する連結部を装置の床側に備え、前記連結部の中央部から左右対称にステップが備えられたことにより、また、装置全体が安全装置を備えた円形のマット上に載置されたことにより達成される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるX線CT装置の実施形態を図面により詳細に説明する。
【0026】
図1は本発明の一実施形態によるX線CT装置の前面側方から見た斜視図、図2は本発明の一実施形態によるX線CT装置の後面側方から見た斜視図、図3は本発明の一実施形態によるX線CT装置の正面図、図4は本発明の一実施形態によるX線CT装置に被検者が乗った状態での側面図、図5は本発明の一実施形態によるX線CT装置に被検者が乗った状態での上面図である。図1〜図5において、101は床面、102はマット、103はステップ、104はX線発生装置、105はX線撮像装置、106はX線発生装置用支柱、107はX線撮像装置用支柱、108は支柱連結部、109は足乗せ台、110は椅子用台座部、111は椅子用背もたれ、112は肘掛、113は椅子座面部、114は足元ガード、115は頭部固定装置、116は顎固定装置、117は頭部及び顎固定装置用支柱、118は電源ボックス、119はハンドルである。
【0027】
本発明の実施形態によるX線CT装置は、図1〜図5に示すように、床面101上に設けられた円形のマット102上に、X線発生装置用支柱106に支持されたX線発生装置104と、X線撮像装置用支柱107に支持されたX線撮像装置105とが被写体である被検者の頭部を挟んで対向するように配置された構造を有する。X線発生装置用支柱106とX線撮像装置用支柱107とは、それらの下部で支柱連結部108により連結されて、支柱連結部108のほぼ中心位置、すなわち、マット102のほぼ中心位置を支点としてマット102上で回転可能に設置されている。
【0028】
そして、支柱連結部108上には、被検者が撮影時に着座する椅子が、支柱連結部108と共に回転するX線発生装置104とX線撮像装置105との回転に対して回転しないように、かつ、上下に昇降可能に設置されている。この椅子は、被検者が着座する肘掛112を備えた椅子座面部113と、椅子用台座部110と、この台座部110の後面に連結されている椅子用背もたれ111とにより構成される。椅子用台座部110の前側は、1段低く構成され前方に円形に突き出した部材を有して構成され。この部材には、その円形の円周部に沿って移動可能に円弧板状の足元ガード114が設けられている。また、椅子用台座部110の前側の1段低くなる部位には、椅子用台座部110内に収納可能に前後にスライドする足乗せ台109が設けられる。
【0029】
前記椅子用背もたれ111は、その背面側の外周がX線発生装置用支柱106とX線撮像装置用支柱107との回転軌道に沿った円弧状に形成されているので、医師等が被検者の撮影中に装置に接近したときに、視覚的に前記X線発生装置用支柱106とX線撮像装置用支柱107との回転範囲を認識することができる。これにより、事故を未然に防止することができ、医師等にとって安全なX線CT装置を提供することができる。
【0030】
さらに、椅子用台座部110には、頭部及び顎固定装置用支柱117が立てられており、その上部に、X線撮影時に被検者の頭部が動かないように保持しておく上下方向に移動させて固定することができる頭部固定装置115及び顎固定装置116が取り付けられている。また、椅子座面部113は、前後にスライド可能に設けられており、その下部には、座面部昇降用のハンドル119が設けられている。このハンドル119を手動で回すことにより、椅子座面部113を上下に移動させることができる。椅子座面部113の前後へのスライドによる位置調整と、ハンドル119による高さ調整とにより、被検者の身長、座高に合わせて椅子座面部113の位置、高さの調整を行うことができる。なお、高さの調整は、電動により行うように構成することができる。
【0031】
また、支柱連結部108の前後には、ステップ103が連結されており、円形のマット102の外側には、略三角柱状に形成された電源ボックス118が設置されている。ステップ103は、被検者がX線CT装置の椅子座面部113に着座するときの階段として利用されるもので、被検者が足を載せたときに、マット102に接してマット102内の安全装置を働かせることができる。
【0032】
椅子を構成する椅子用背もたれ111は、図2に示す斜視図から判るように、半円筒状に形成されており、その内部に、X線発生装置104及びX線撮像装置105に対する制御装置、図示しない画像処理装置、画像表示装置との間での通信を行う通信ユニット等が収納されている。説明している実施形態では、電源ボックス118を別に備えるとしているが、椅子用背もたれ111の内部空間に、電源部をもこの椅子用背もたれ111の内部に設けるようにしてもよい。
【0033】
前述したような構成を有する本発明の実施形態によるX線CT装置の構成を示す図において、床面101を四角く示しているが、これは、本発明の実施形態によるX線CT装置の設置最小面積を示すもので、ほぼ、1800mm×1800mmの大きさであり、この内側に、前述した電源ボックス118も配置される。すなわち、本発明の実施形態によるX線CT装置は、1800mm×1800mmの大きさの小さな部屋に収納可能である。
【0034】
また、図示X線CT装置は、床面101上に設けられた直径1640mmの円形のマット102上に設置されているが、この円形のマット102により、このマット102内が、X線発生装置104とX線撮像装置105との回転領域であることを視覚的に明瞭にすることができるので、被検者ゃ医師等に視覚的に注意を喚起して事故を防止することができる。そして、前述のマット102には、内部に感圧センサ等を備えた安全装置が設けられており、被検者、医師等がこのマット102上に乗った場合に、X線発生装置用支柱106及びX線撮像装置用支柱107の回転を停止させ、あるいは、誤って回転させようとしても回転しないようにしている。これにより、X線発生装置用支柱106及びX線撮像装置用支柱107の回転軌道内に人が入ったときに、前記X線発生装置用支柱106及びX線撮像装置用支柱107の回転を停止させることができるので、事故を未然に防止することができる。
【0035】
次に、前述したように構成されている本発明の実施形態によるX線CT装置に被検者が着座する場合の動作について説明する。
【0036】
被検者が着座する前に、X線発生装置104とX線撮像装置105とは、図3に正面図として示すように、被検者が着座する椅子の両側に位置するように移動されられ、足元ガード114が側方に退避させられる。また、頭部固定装置115及び顎固定装置116は、図3に示す正面の位置から図2に示しているように脇に移動させられる。
【0037】
前述したような状態で、被検者は、装置の前側から椅子の座面部113に着座することになる。このとき、被検者は、床面101からマット102、ステップ103、椅子用台座部110の下段部、足乗せ台109に順に歩を進めて椅子座面部113に着座する。すでに説明したように、マット102には、安全装置が組み込まれており、また、ステップ103は、人が足を乗せたときマット102に接して、安全装置を働かせるので、被検者は、安全に着座することができる。被検者の着座後、医師、技師等は、椅子座面部113の前後位置の調整、ハンドル119を使用して椅子座面部113の高さの調整を行うと共に、足乗せ台109を前後させて、被検者の足が楽に足乗せ台109の上にくるようにする。
【0038】
さらに、医師、技師等は、頭部固定装置115及び顎固定装置116を正面に移動させ、高さの調整を行って被検者の頭部と顎とを固定する。被検者の頭部の位置は、歯牙等の撮影部位が、X線発生装置104からのX線により照射されてX線撮像装置105に至るような位置とされる必要があり、前述した椅子座面部113の高さの調整と頭部固定装置115及び顎固定装置116の高さの調整とを繰り返して決定される。その後、医師、技師等は、足もとガード114を正面に位置させて、撮影の準備を終了する。足もとガード114を正面に位置させておくことの理由は、被検者が不注意に足を前方に投げ出したような場合に、撮影中に回転するX線発生装置用支柱106及びX線撮像装置用支柱107に足を撲つけてしまうというような危険を回避するためである。また、足もとガード114の外周がX線発生装置用支柱106及びX線撮像装置用支柱107の回転軌道に沿った円弧状に形成されているため、被検者が椅子に腰掛たときに前記各支柱106、107の回転範囲を視覚的に明瞭にすることができ、被検者に安心感を与えることができる。
【0039】
X線CT装置から被検者が降りる場合、被検者は、前述とは逆の動作を行うことになるが、この場合も、被検者が足をステップ103に乗せた後には、誤ってX線発生装置用支柱106及びX線撮像装置用支柱107が回転してくることがないので、安全に降りることができる。
【0040】
すでに説明したように、ステップ103は、支柱連結部108の前後に設けられているが、これにより、X線発生装置104、X線撮像装置105が被検者の側方のどちら側に位置したときにも、被検者が装置に乗り降りすることができ、また、X線発生装置104、X線撮像装置105を被検者の前後に位置させたとき、2つのステップ103が被検査者の両側方に位置することになり、医師等は、この位置でのステップ103に乗って被検者の側方から被検者にアクセスして治療等を施すことができる。前記ステップ103は、前記椅子の横幅寸法より若干大きめの寸法にされている。そして、このステップ103は、被検者が前記椅子に腰掛けるときの階段であり、被検者が装置の外側のどの方向から椅子に腰掛けるのかを誘導するものである。また、ステップ103の両サイドに空間が形成されており、これにより、床面101とあまり段差が大きくない安全装置が組み込まれたマット102の露出面を広く形成することができるので、医師等が装置を緊急に停止させなければならないような場合に、回転している装置にあまり接近しなくても装置を停止させることが可能となる。
【0041】
被検者がX線CT装置の椅子座面部113に着座し、位置調整されて頭部が固定された状態での側面の状況を図4に、上面から見た状況を図5に示している。なお、図4には、X線発生装置104とX線撮像装置105とが被検者の側方に位置した状態で、X線撮像装置105を除いた状態を示している。このような状態で、X線発生装置用支柱106とX線撮像装置用支柱107とが、支柱連結部108と共に回転させられ、X線発生装置104からのX線が被検者の撮影部位に照射され、透過したX線がX線撮像装置105に至り、歯牙等の画像をX線撮像装置105から得ることができる。
【0042】
撮影時におけるX線発生装置104とX線撮像装置105とは、1つの軸を中心に、完全な円を描いて回転させられるのではなく、断層画像を撮影するのか、パノラマ画像を撮影するのかにより、回転中心を変化させながら、常に撮影部位を最も鮮明に撮影することができるように制御されて回転させられる。この回転の制御については、本発明の要旨とするところではないので、ここでの説明は省略する。
【0043】
図6はX線発生装置及びX線撮像装置の回転駆動機構、椅子座面部の昇降駆動機構について説明する図である。図6において、120は回転駆動機構、121は昇降駆動機構、122は回転軸、123は椅子座面部支持用支柱、124は基台であり、他の符号は図1〜図5の場合と同一である。
【0044】
図6に示す例は、X線発生装置104とX線撮像装置105とのそれぞれを、被検者の頭部の前後に位置させた状態で側方から見た断面を示しており、また、椅子座面部113を電動で昇降させるようにした場合の例を示している。
【0045】
この図6に示すように、それぞれの支柱106、107に支持されたX線発生装置104及びX線撮像装置105と、これらを連結する支柱連結部108とは、マット102のほぼ中央部に下部に設けられた基台124上に回転軸122に支持されて設置されている。この回転軸122は、中空のある程度太さのあるパイプ状に形成されており、椅子座面部支持用支柱123が、回転軸122の内部を通って基台124に支持されている。
【0046】
図6から判るように、X線CT装置を歯科用として使用する場合、X線発生装置104とX線撮像装置105とのほぼ中央に撮影したい対象物である歯牙を位置させる必要があり、しかも、X線発生装置104とX線撮像装置105とは、基本的に、この歯牙の位置を中心として回転させる必要があるため、被検者の重心位置を支持する椅子座面部支持用支柱123の中心位置は、回転軸122の中心位置と異なったものとなる。このために、回転軸122は、回転軸122が回転させられた場合にも、内部を通る椅子座面部支持用支柱123が邪魔にならないように、ある程度の太さの中空部を持って形成されている。
【0047】
回転軸122に対する回転駆動機構120は、X線発生装置104及びX線撮像装置105のそれぞれを支持しているX線発生装置用支柱106とX線撮像装置用支柱107とを連結する支柱連結部108の内部に組み込まれている。また、椅子座面部113を昇降させる昇降駆動機構121は、椅子用台座部110内に組み込まれている。これらの駆動機構120、121は、モータ等の駆動源を含む公知の機械的な機構により構成することができ、また、本発明の要旨とするところではないので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0048】
図6には、本発明の実施形態によるX線CT装置の各部の寸法を記載している。図6に示すように、X線発生装置104及びX線撮像装置105の中心高さは、床面から1540mm、X線発生装置104の最上部までの高さは、床面から1840mm、マット102の上面までの高さは、床面から50mmである。また、X線発生装置104及びX線撮像装置105の背面相互間の距離1500mmであり、この中心が撮像部位の位置となる。そして、X線発生装置104の前面から撮像部位の位置までの距離が320mm、X線撮像装置105の前面から撮像部位の位置までの距離が300mmである。
【0049】
図7は電源ボックスの形状を示す3面図である。図7に示しているように、電源ボックス118は、直角二等辺三角形の鋭角部をそぎ落としたような略三角形の断面形状を有する三角柱状に形成されている。その断面の寸法は、二等辺部の長さ500mm、鋭角部をそぎ落として形成した辺の長さ110mmである。そして、その高さは1400mmである。このような形状の電源ボックス118は、マット102の外側に、マット102の円弧状の縁に電源ボックス118の長辺部を対向させて配置される。すでに説明したように、マット102の直径1640mmであるので、このような配置により、電源ボックス118を含むX線CT装置を、1800mm×1800mmの大きさとすることができる。
【0050】
前述した本発明の実施形態によれば、X線発生装置104とX線撮像装置105とを被検者の頭部を挟んで回転させるための回転軸が装置の床側に備えられているので、従来技術の場合のように、被検者の頭上側にX線発生装置及びX線撮像装置を保持する手段、それらを回転駆動する手段等の構造部を設置する必要をなくすことができる。
【0051】
これにより、前述した本発明の実施形態によれば、被検者の頭上側に充分なスペースを確保することができ、また、X線発生装置104とX線撮像装置105との間にも広いスペースを確保することができるので、被検者に装置による圧迫感や閉塞感を与えるようなことを防止することができ、被検者が装置の構造部と衝突する等の危険を回避し、安全性を向上させるすることができ、さらに、装置高さや設置スペースの低減を図ることができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、安全性を向上させることができ、しかも、装置の高さや設置スペースを大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるX線CT装置の前面側方から見た斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態によるX線CT装置の後面側方から見た斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態によるX線CT装置の正面図である。
【図4】本発明の一実施形態によるX線CT装置に被検者が乗った状態での側面図である。
【図5】本発明の一実施形態によるX線CT装置に被検者が乗った状態での上面図である。
【図6】X線発生装置及びX線撮像装置の回転駆動機構、椅子座面部の昇降駆動機構について制御する図である。
【図7】電源ボックスの形状を示す3面図である。
【図8】従来技術による座位型X線CT装置の基本的な構造例を示す図である。
【符号の説明】
101 床面
102 マット
103 ステップ
104 X線発生装置
105 X線撮像装置
106 X線発生装置用支柱
107 X線撮像装置用支柱
108 支柱連結部
109 足乗せ台
110 椅子用台座部
111 椅子用背もたれ
112 肘掛
113 椅子座面部
114 足元ガード
115 頭部固定装置
116 顎固定装置
117 頭部及び顎固定装置用支柱
118 電源ボックス
119 ハンドル
120 回転駆動機構
121 昇降駆動機構
122 回転軸
123 椅子座面部支持用支柱
124 基台

Claims (7)

  1. 被写体にX線ビームを回転照射しその投影画像を撮影するX線CT装置において、前記被写体を挟むように配置されたX線ビームを発生するX線発生手段と、被写体を透過したX線による像を検出するX線検出手段と、前記X線発生手段及びX線検出手段を前記被写体を挟んで回転させる回転軸とを備え、前記回転軸が、装置の床側に設けられたことを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記X線発生手段及びX線検出手段の間に前記被写体が着座する椅子が備えられ、椅子の座面が上下に昇降可能に構成されたことを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  3. 前記椅子の前側に足乗せ台を備え、足乗せ台の前方に、側方に回動可能に足元ガードが備えられたことを特徴とする請求項2記載のX線CT装置。
  4. 前記椅子に半円筒状に形成された背もたれが取り付けられており、背もたれの内部に、前記前記X線発生手段及びX線検出手段に対する制御手段が収納されたことを特徴とする請求項2または3記載のX線CT装置。
  5. 前記X線発生手段及びX線検出手段のそれぞれを支持する支柱を連結する連結部を装置の床側に備え、前記連結部の中央部から左右対称にステップが備えられたことを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1記載のX線CT装置。
  6. 装置全体が安全装置を備えた円形のマット上に載置されたことを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1記載のX線CT装置。
  7. 前記円形のマットの外側に、三角柱状に形成された電源ボックスが配置されたことを特徴とする請求項6記載のX線CT装置。
JP2003072078A 2003-03-17 2003-03-17 X線ct装置 Expired - Fee Related JP4084217B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003072078A JP4084217B2 (ja) 2003-03-17 2003-03-17 X線ct装置
PCT/JP2003/016573 WO2004082481A1 (ja) 2003-03-17 2003-12-24 X線ct装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003072078A JP4084217B2 (ja) 2003-03-17 2003-03-17 X線ct装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007278786A Division JP4574661B2 (ja) 2007-10-26 2007-10-26 X線ct装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004275512A true JP2004275512A (ja) 2004-10-07
JP4084217B2 JP4084217B2 (ja) 2008-04-30

Family

ID=33027712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003072078A Expired - Fee Related JP4084217B2 (ja) 2003-03-17 2003-03-17 X線ct装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4084217B2 (ja)
WO (1) WO2004082481A1 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006187488A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Hitachi Medical Corp X線ct装置
WO2008147096A2 (en) * 2007-05-29 2008-12-04 Lee, Rena The photographing apparatus of composition-image for dental diagnosis
CN102551772A (zh) * 2012-03-16 2012-07-11 中国科学院深圳先进技术研究院 射线成像装置
JP2013520262A (ja) * 2010-02-23 2013-06-06 プランメカ オイ 歯科用x線装置の患者支持部
JP2014064781A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Toshiba Corp X線撮影装置
EP2932903A1 (en) 2014-04-17 2015-10-21 Cefla Societa' Cooperativa Craniostat for acquiring extraoral dental radiographies

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FI127695B (fi) * 2017-03-17 2018-12-14 Planmeca Oy Röntgenkuvauslaite ja potilastukijärjestely
US10835441B2 (en) * 2018-04-27 2020-11-17 Palodex Group Oy Patient positioning apparatus with adjustable and lockable back rest
CN111772584B (zh) * 2020-07-08 2022-08-09 莆田学院附属医院(莆田市第二医院) 一种智能脊柱数字化手术装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5550346A (en) * 1978-10-02 1980-04-12 Pennwalt Corp Rapid* single direction* panorama dental radiation photographying method
JPS6292805U (ja) * 1985-11-30 1987-06-13
JPS63277044A (ja) * 1987-05-09 1988-11-15 Yachiyoda Kogyo Kk パノラマx線撮影装置の制御装置
JPH07136158A (ja) * 1993-11-12 1995-05-30 Morita Mfg Co Ltd 平面断層x線撮影装置
JP2000210280A (ja) * 1999-01-22 2000-08-02 Fuji Photo Film Co Ltd 放射線画像撮影方法及び放射線画像撮影装置
JP2002219127A (ja) * 2000-11-24 2002-08-06 Asahi Roentgen Kogyo Kk パノラマx線ct撮影装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08266650A (ja) * 1995-03-31 1996-10-15 Mitsubishi Electric Corp 放射線治療装置
JP3743594B2 (ja) * 1998-03-11 2006-02-08 株式会社モリタ製作所 Ct撮影装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5550346A (en) * 1978-10-02 1980-04-12 Pennwalt Corp Rapid* single direction* panorama dental radiation photographying method
JPS6292805U (ja) * 1985-11-30 1987-06-13
JPS63277044A (ja) * 1987-05-09 1988-11-15 Yachiyoda Kogyo Kk パノラマx線撮影装置の制御装置
JPH07136158A (ja) * 1993-11-12 1995-05-30 Morita Mfg Co Ltd 平面断層x線撮影装置
JP2000210280A (ja) * 1999-01-22 2000-08-02 Fuji Photo Film Co Ltd 放射線画像撮影方法及び放射線画像撮影装置
JP2002219127A (ja) * 2000-11-24 2002-08-06 Asahi Roentgen Kogyo Kk パノラマx線ct撮影装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006187488A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Hitachi Medical Corp X線ct装置
JP4679157B2 (ja) * 2005-01-07 2011-04-27 株式会社日立メディコ X線ct装置
WO2008147096A2 (en) * 2007-05-29 2008-12-04 Lee, Rena The photographing apparatus of composition-image for dental diagnosis
WO2008147096A3 (en) * 2007-05-29 2009-02-26 Lee Rena The photographing apparatus of composition-image for dental diagnosis
KR100907821B1 (ko) * 2007-05-29 2009-07-14 차영진 치과 의료진단용 복합영상 촬영장치
JP2013520262A (ja) * 2010-02-23 2013-06-06 プランメカ オイ 歯科用x線装置の患者支持部
CN102551772A (zh) * 2012-03-16 2012-07-11 中国科学院深圳先进技术研究院 射线成像装置
JP2014064781A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Toshiba Corp X線撮影装置
EP2932903A1 (en) 2014-04-17 2015-10-21 Cefla Societa' Cooperativa Craniostat for acquiring extraoral dental radiographies
US9724054B2 (en) 2014-04-17 2017-08-08 Cefla Societá Cooperativa Craniostat for acquiring extraoral dental radiographies

Also Published As

Publication number Publication date
JP4084217B2 (ja) 2008-04-30
WO2004082481A1 (ja) 2004-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5500766B2 (ja) X線画像撮影装置
WO2008035828A1 (en) Dental complex imaging system
KR102105853B1 (ko) 엑스 선 스티칭 지그
US10136870B2 (en) Extremity imaging for animals
US20050117693A1 (en) Tomograph
JP5828957B2 (ja) 口腔外撮像における患者位置決め用シールド
JP2003175027A (ja) X線ct装置
CN106999141B (zh) 乳房计算机断层摄影系统
EP1702566B1 (en) Arm holder for radiographic imaging apparatus
KR20130058013A (ko) 의료용의 컴퓨터화된 토모그래피 이미징 장치
JP2002219127A (ja) パノラマx線ct撮影装置
JP4084217B2 (ja) X線ct装置
JPH04312451A (ja) 断層撮影装置
JP2015156886A (ja) X線撮影装置及び同装置に搭載される散乱線遮蔽装置
JP4574661B2 (ja) X線ct装置
JP2015177963A (ja) X線撮影装置及びティーチング装置
JP2015177964A (ja) X線撮影装置
JP2006212229A (ja) X線断層撮影装置
JP2007159598A (ja) X線ct装置
JP3023700U (ja) X線撮影装置
JP2006197961A (ja) 着座位置表示システム及びそれを用いた画像診断装置並びにx線ct装置
JP2006334188A (ja) 頭頸部用コーンビームx線ct撮影装置。
JP4393050B2 (ja) X線ct装置
JP2021520921A (ja) 立位及び座位の患者のための下部シェルフを備えたx線撮影システム
JPH0438811Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070828

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120222

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees