JP2004275493A - 医療用酸素濃縮器 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸着性能が高く、耐久性に富み、気水分離器内の凝縮水処理作業を必要としないメンテナンス性に優れ、信頼性が高い圧力変動型の医療用酸素濃縮器を提供する。
【解決手段】酸素よりも窒素を選択的に吸着し得る吸着剤を充填した少なくとも1個の吸着筒と、該吸着筒に圧縮空気を供給するための空気圧縮機を有する圧力変動型の医療用酸素濃縮器であって、該空気圧縮機と吸着筒とを接続する導管途中に、凝縮水を分離する気水分離器を有し、除湿された空気を該吸着筒に供給すると同時に、分離した凝縮水分を該吸着筒からの排気通路に供給する排水手段を有することを特徴とする医療用酸素濃縮器。
【選択図】 なし
【解決手段】酸素よりも窒素を選択的に吸着し得る吸着剤を充填した少なくとも1個の吸着筒と、該吸着筒に圧縮空気を供給するための空気圧縮機を有する圧力変動型の医療用酸素濃縮器であって、該空気圧縮機と吸着筒とを接続する導管途中に、凝縮水を分離する気水分離器を有し、除湿された空気を該吸着筒に供給すると同時に、分離した凝縮水分を該吸着筒からの排気通路に供給する排水手段を有することを特徴とする医療用酸素濃縮器。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空気中から酸素を分離濃縮する酸素濃縮器、特に医療用として在宅で行なわれる酸素吸入療法に使用する圧力変動吸着型の酸素濃縮器に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、一般に在宅酸素療法に使用されている圧力変動型の医療用酸素濃縮器(医療用酸素PSA)には、圧縮空気中の窒素を選択的に吸着し、高濃度の酸素を取り出すための窒素分子吸着剤として、合成ゼオライトが広く使用されている。しかしながら、この吸着剤は水分に弱く、水に触れるとその窒素分子吸着能力を失うという問題点と吸着プロセス温度が高くなるに従って、吸着性能が低くなるという問題点がある。このため、高温多湿の場所で医療用酸素濃縮器を運転した場合、空気圧縮機(エアコンプレッサ)で加圧された空気中に含まれている水分が吸着筒内にて結露し、徐々に吸着剤の劣化が起こり、その結果、酸素濃度の低下が生じるといった重大な問題点がある。
【0003】
一方で、逆に、吸着筒内での結露防止対策として、保温した場合、吸着プロセス温度が高くなるため、本来の吸着性能が実現できないという相反する問題点がある。この課題への対策技術としては、特開2001−104738号公報に示される如く、熱交換器と気水分離器を設置し、吸着筒に供給される空気の水分を積極的に分離することが考えられる。しかしながら、凝縮水の処理方法については、具体化されていない。
【0004】
実用上の問題としては、高湿度環境下で酸素濃縮器を運転した場合、空気圧縮機にて圧縮された空気は、吸着筒に供給される通路間で、必然的に自然放熱し、冷却される為、熱交換器を具備しない装置構成でも凝縮水は自然発生するので、むしろ、凝縮水の処理方法が大きな課題であった。
【0005】
即ち、在宅酸素療法で使用する酸素濃縮器は、装置の自主的保守点検の困難な高齢者や患者が使用する装置であり、発生した凝縮水を如何に処理するかが大きな課題である。例えば、家庭内の排水系に配管接続し、連続的に分離した凝縮水を排水する方法が考えられるが、この方法の場合、酸素濃縮器を設置したい場所の近辺に排水場所が無い場合、煩雑な配管工事が必然となる。また、別の方法としては、気水分離器にて分離した水分をドレンポット内に貯蔵しておき、定期的に手動により、排水する方法が考えられるが、この方法の場合、高齢者や患者が自ら実施するか、あるいは、保守点検員が定期的に実施する方法を取らざるを得ず、いずれにせよ装置運用上、好ましくない。このような問題点があるにもかかわらず、空気中に含まれる水分を分離すると同時に、発生する凝縮水を確実に処理し、長期間に渡って安定した濃度の酸素が供給できる構造の医療用酸素濃縮器は提案されてきていない。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−104738号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、吸着剤が充填された吸着筒へ圧縮空気が移送される前に、圧縮空気中に含まれる水分を気水分離器により、分離した空気を吸着筒に導入することにより、吸着性能が高く、耐久性に富み、信頼性が高い装置であると同時に、気水分離器内の凝縮水処理作業を必要としないメンテナンス性に優れた医療用酸素濃縮器を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、圧力変動型の医療用酸素濃縮器において、空気圧縮機により圧縮された高温の空気を吸着筒に導入する為の配管経路で、冷却ファンによる冷却風への放熱による冷却により、圧縮空気から発生した凝縮水(結露水)を気水分離器で除去し、水分を除去した後の圧縮空気を吸着筒に送り込むことにより、吸着剤の水濡れを防止し、これによって長期間使用しても吸着剤の劣化がなく、かつ結露水の抜き取り作業の必要性がない長期性能安定性を確保すると同時に、分離した凝縮水を吸着筒からの排気ラインに供給することによって、凝縮水処理作業の必要性がないというメンテナンス性を両立する酸素濃縮器を実現できることを見出した。
【0009】
すなわち本発明は、酸素よりも窒素を選択的に吸着し得る吸着剤を充填された少なくとも1個の吸着筒と、該吸着筒に圧縮空気を供給するための空気圧縮機を有する圧力変動型の医療用酸素濃縮器であって、該空気圧縮機と吸着筒とを接続する導管の途中に、凝縮水を分離する気水分離器を有し、除湿された空気だけを該吸着筒に供給すると同時に、分離された凝縮水分を該吸着筒から放出される脱着ガスの排気通路に供給する排水手段こを備えることにより、排気する空気に含ませて自動的に周囲雰囲気中に排出することを特徴とする医療用酸素濃縮器を提供するものである。
【0010】
また本発明は、かかる排水手段がタイマ制御により開閉する電磁弁を具備し、且つ排気空気量当りの排水量を50g/kg以下の範囲で任意の排水量に時間制御する手段であることを特徴とし、該排水手段の排気通路内への凝縮水吹き込み通路に、凝縮水吹き込み時に噴霧化させるノズルを具備することを特徴とする医療用酸素濃縮器を提供するものである。
【0011】
また本発明は、該空気圧縮機を冷却する冷却ファン、該気水分離器の前後に熱交換器を備え、空気圧縮機を冷やす前の冷却空気により気水分離器と空気圧縮機の間に設けられた熱交換器の熱交換を行い、空気圧縮機を冷却した後の排熱空気により気水分離器と吸着筒の間に設けられた熱交換器の熱交換を行う冷却空気の通路を備えることを特徴とする医療用酸素濃縮器を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1に、本発明の医療用酸素濃縮器の好ましい具体例における系統図を示して本発明を説明するが、本発明は、図面に例示したものに限定されない。図1に示されるように、本発明の医療用酸素濃縮器では、吸気フィルタを通過して清浄化された原料空気が空気圧縮機によって圧縮され、第1熱交換器へ送られる。この第1熱交換器は、空気圧縮機により供給される高温(例えば約50〜90℃)の圧縮空気を強制冷却することが可能なものであれば良く、一般にはフィンチューブが使用されるが、プロセスの設計条件に応じて、例えば、銅チューブをコイル状に成型したものや、あるいは、運転条件によっては、通常の配管経路でも放熱が行われ同様の機能を発現するので、汎用の樹脂チューブ配管部分に代用することもできる。この第1熱交換器では、高温の圧縮空気を、一般的に酸素濃縮器の筐体内温度(例えば30〜40℃)に近い温度にまで冷却することが好ましい。
【0013】
該第1熱交換器を通過することによって冷却された圧縮空気は気水分離器へ送られ、凝縮水が分離・除去されて、除湿された圧縮空気が得られるようになっている。除湿された圧縮空気が第2熱交換器へ送られ、この第2熱交換器内で、除湿後の圧縮空気が加熱される。
【0014】
第2熱交換器は、第1熱交換器により冷却を行って凝縮水除去しても、それ以降において圧縮空気の温度が下がり、結露が発生することを防止するためのものである。該第2熱交換器は、配管経路内の一部に絞り等の流路抵抗をつけることにより、空気は膨張する為、露点が上昇するので、結露対策としては、加熱することと同様の効果を発現させることができるので、この場合は、フィンチューブ等の一般的な装置ではなく、流路抵抗で代用することが出来る。
【0015】
第1熱交換器及び第2熱交換器は、装置内、特にコンプレッサを冷却する冷却ファンにより送風される冷却空気により熱交換を行う。第1熱交換器には、コンプレッサボックスに送風する前の冷却空気を、第2熱交換器にはコンプレッサを冷却した後の排熱空気により熱交換を実施する。装置内にはこのための冷却空気の流れを規制、制御する通路を備えるのが望ましい。
【0016】
本発明においては、気水分離器内に凝縮した結露水をタイマにより自動的に電磁弁の開閉により、吸着筒からの排気ライン内に供給することができるようになっている。タイマ以外の方法としては、凝縮水ポット内へ結露水が導入されたことの検知により、電磁弁を開閉する方法もある。検知手段としては、汎用の雨滴センサや液面レベル計を採用することも可能である。
【0017】
排気通路内への凝縮水吹き込み通路には、凝縮水吹き込み時に噴霧化させ、排気中への蒸発効率を上げる為のノズルを具備している形態も望ましい。排気通路内を通過する排気空気1kg当たりに対する、凝縮水吹き込み量は、コンプレッサの運転条件に応じて、50g/kg以下の範囲で、コントロールすることが望ましい。50g/kgを越えると環境温湿度条件にも因るが、排気経路途中ないし排気経路出口で水分が凝縮する可能性がある。
【0018】
【発明の効果】
圧力変動型の医療用酸素濃縮器において、空気圧縮機により圧縮された高温の空気を吸着筒に導入する為の配管経路で、冷却ファンによる冷却風への放熱による冷却により、圧縮空気から発生した凝縮水(結露水)を気水分離器で除去し、水分を除去した後の圧縮空気を吸着筒に送り込むことにより、吸着剤の水濡れを防止し、これによって長期間使用しても吸着剤の劣化がなく、かつ結露水の抜き取り作業の必要性がない長期性能安定性を確保すると同時に、分離した凝縮水を吸着筒からの排気ラインに供給することにより、凝縮水処理作業の必要性がないというメンテナンス性を両立する酸素濃縮器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2筒式酸素濃縮器の概略構成図。
【発明の属する技術分野】
本発明は空気中から酸素を分離濃縮する酸素濃縮器、特に医療用として在宅で行なわれる酸素吸入療法に使用する圧力変動吸着型の酸素濃縮器に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、一般に在宅酸素療法に使用されている圧力変動型の医療用酸素濃縮器(医療用酸素PSA)には、圧縮空気中の窒素を選択的に吸着し、高濃度の酸素を取り出すための窒素分子吸着剤として、合成ゼオライトが広く使用されている。しかしながら、この吸着剤は水分に弱く、水に触れるとその窒素分子吸着能力を失うという問題点と吸着プロセス温度が高くなるに従って、吸着性能が低くなるという問題点がある。このため、高温多湿の場所で医療用酸素濃縮器を運転した場合、空気圧縮機(エアコンプレッサ)で加圧された空気中に含まれている水分が吸着筒内にて結露し、徐々に吸着剤の劣化が起こり、その結果、酸素濃度の低下が生じるといった重大な問題点がある。
【0003】
一方で、逆に、吸着筒内での結露防止対策として、保温した場合、吸着プロセス温度が高くなるため、本来の吸着性能が実現できないという相反する問題点がある。この課題への対策技術としては、特開2001−104738号公報に示される如く、熱交換器と気水分離器を設置し、吸着筒に供給される空気の水分を積極的に分離することが考えられる。しかしながら、凝縮水の処理方法については、具体化されていない。
【0004】
実用上の問題としては、高湿度環境下で酸素濃縮器を運転した場合、空気圧縮機にて圧縮された空気は、吸着筒に供給される通路間で、必然的に自然放熱し、冷却される為、熱交換器を具備しない装置構成でも凝縮水は自然発生するので、むしろ、凝縮水の処理方法が大きな課題であった。
【0005】
即ち、在宅酸素療法で使用する酸素濃縮器は、装置の自主的保守点検の困難な高齢者や患者が使用する装置であり、発生した凝縮水を如何に処理するかが大きな課題である。例えば、家庭内の排水系に配管接続し、連続的に分離した凝縮水を排水する方法が考えられるが、この方法の場合、酸素濃縮器を設置したい場所の近辺に排水場所が無い場合、煩雑な配管工事が必然となる。また、別の方法としては、気水分離器にて分離した水分をドレンポット内に貯蔵しておき、定期的に手動により、排水する方法が考えられるが、この方法の場合、高齢者や患者が自ら実施するか、あるいは、保守点検員が定期的に実施する方法を取らざるを得ず、いずれにせよ装置運用上、好ましくない。このような問題点があるにもかかわらず、空気中に含まれる水分を分離すると同時に、発生する凝縮水を確実に処理し、長期間に渡って安定した濃度の酸素が供給できる構造の医療用酸素濃縮器は提案されてきていない。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−104738号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、吸着剤が充填された吸着筒へ圧縮空気が移送される前に、圧縮空気中に含まれる水分を気水分離器により、分離した空気を吸着筒に導入することにより、吸着性能が高く、耐久性に富み、信頼性が高い装置であると同時に、気水分離器内の凝縮水処理作業を必要としないメンテナンス性に優れた医療用酸素濃縮器を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、圧力変動型の医療用酸素濃縮器において、空気圧縮機により圧縮された高温の空気を吸着筒に導入する為の配管経路で、冷却ファンによる冷却風への放熱による冷却により、圧縮空気から発生した凝縮水(結露水)を気水分離器で除去し、水分を除去した後の圧縮空気を吸着筒に送り込むことにより、吸着剤の水濡れを防止し、これによって長期間使用しても吸着剤の劣化がなく、かつ結露水の抜き取り作業の必要性がない長期性能安定性を確保すると同時に、分離した凝縮水を吸着筒からの排気ラインに供給することによって、凝縮水処理作業の必要性がないというメンテナンス性を両立する酸素濃縮器を実現できることを見出した。
【0009】
すなわち本発明は、酸素よりも窒素を選択的に吸着し得る吸着剤を充填された少なくとも1個の吸着筒と、該吸着筒に圧縮空気を供給するための空気圧縮機を有する圧力変動型の医療用酸素濃縮器であって、該空気圧縮機と吸着筒とを接続する導管の途中に、凝縮水を分離する気水分離器を有し、除湿された空気だけを該吸着筒に供給すると同時に、分離された凝縮水分を該吸着筒から放出される脱着ガスの排気通路に供給する排水手段こを備えることにより、排気する空気に含ませて自動的に周囲雰囲気中に排出することを特徴とする医療用酸素濃縮器を提供するものである。
【0010】
また本発明は、かかる排水手段がタイマ制御により開閉する電磁弁を具備し、且つ排気空気量当りの排水量を50g/kg以下の範囲で任意の排水量に時間制御する手段であることを特徴とし、該排水手段の排気通路内への凝縮水吹き込み通路に、凝縮水吹き込み時に噴霧化させるノズルを具備することを特徴とする医療用酸素濃縮器を提供するものである。
【0011】
また本発明は、該空気圧縮機を冷却する冷却ファン、該気水分離器の前後に熱交換器を備え、空気圧縮機を冷やす前の冷却空気により気水分離器と空気圧縮機の間に設けられた熱交換器の熱交換を行い、空気圧縮機を冷却した後の排熱空気により気水分離器と吸着筒の間に設けられた熱交換器の熱交換を行う冷却空気の通路を備えることを特徴とする医療用酸素濃縮器を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1に、本発明の医療用酸素濃縮器の好ましい具体例における系統図を示して本発明を説明するが、本発明は、図面に例示したものに限定されない。図1に示されるように、本発明の医療用酸素濃縮器では、吸気フィルタを通過して清浄化された原料空気が空気圧縮機によって圧縮され、第1熱交換器へ送られる。この第1熱交換器は、空気圧縮機により供給される高温(例えば約50〜90℃)の圧縮空気を強制冷却することが可能なものであれば良く、一般にはフィンチューブが使用されるが、プロセスの設計条件に応じて、例えば、銅チューブをコイル状に成型したものや、あるいは、運転条件によっては、通常の配管経路でも放熱が行われ同様の機能を発現するので、汎用の樹脂チューブ配管部分に代用することもできる。この第1熱交換器では、高温の圧縮空気を、一般的に酸素濃縮器の筐体内温度(例えば30〜40℃)に近い温度にまで冷却することが好ましい。
【0013】
該第1熱交換器を通過することによって冷却された圧縮空気は気水分離器へ送られ、凝縮水が分離・除去されて、除湿された圧縮空気が得られるようになっている。除湿された圧縮空気が第2熱交換器へ送られ、この第2熱交換器内で、除湿後の圧縮空気が加熱される。
【0014】
第2熱交換器は、第1熱交換器により冷却を行って凝縮水除去しても、それ以降において圧縮空気の温度が下がり、結露が発生することを防止するためのものである。該第2熱交換器は、配管経路内の一部に絞り等の流路抵抗をつけることにより、空気は膨張する為、露点が上昇するので、結露対策としては、加熱することと同様の効果を発現させることができるので、この場合は、フィンチューブ等の一般的な装置ではなく、流路抵抗で代用することが出来る。
【0015】
第1熱交換器及び第2熱交換器は、装置内、特にコンプレッサを冷却する冷却ファンにより送風される冷却空気により熱交換を行う。第1熱交換器には、コンプレッサボックスに送風する前の冷却空気を、第2熱交換器にはコンプレッサを冷却した後の排熱空気により熱交換を実施する。装置内にはこのための冷却空気の流れを規制、制御する通路を備えるのが望ましい。
【0016】
本発明においては、気水分離器内に凝縮した結露水をタイマにより自動的に電磁弁の開閉により、吸着筒からの排気ライン内に供給することができるようになっている。タイマ以外の方法としては、凝縮水ポット内へ結露水が導入されたことの検知により、電磁弁を開閉する方法もある。検知手段としては、汎用の雨滴センサや液面レベル計を採用することも可能である。
【0017】
排気通路内への凝縮水吹き込み通路には、凝縮水吹き込み時に噴霧化させ、排気中への蒸発効率を上げる為のノズルを具備している形態も望ましい。排気通路内を通過する排気空気1kg当たりに対する、凝縮水吹き込み量は、コンプレッサの運転条件に応じて、50g/kg以下の範囲で、コントロールすることが望ましい。50g/kgを越えると環境温湿度条件にも因るが、排気経路途中ないし排気経路出口で水分が凝縮する可能性がある。
【0018】
【発明の効果】
圧力変動型の医療用酸素濃縮器において、空気圧縮機により圧縮された高温の空気を吸着筒に導入する為の配管経路で、冷却ファンによる冷却風への放熱による冷却により、圧縮空気から発生した凝縮水(結露水)を気水分離器で除去し、水分を除去した後の圧縮空気を吸着筒に送り込むことにより、吸着剤の水濡れを防止し、これによって長期間使用しても吸着剤の劣化がなく、かつ結露水の抜き取り作業の必要性がない長期性能安定性を確保すると同時に、分離した凝縮水を吸着筒からの排気ラインに供給することにより、凝縮水処理作業の必要性がないというメンテナンス性を両立する酸素濃縮器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2筒式酸素濃縮器の概略構成図。
Claims (4)
- 酸素よりも窒素を選択的に吸着し得る吸着剤を充填した少なくとも1個の吸着筒と、該吸着筒に圧縮空気を供給するための空気圧縮機を有する圧力変動型の医療用酸素濃縮器であって、該空気圧縮機と吸着筒とを接続する導管途中に、凝縮水を分離する気水分離器を有し、除湿された空気を該吸着筒に供給すると同時に、分離した凝縮水分を該吸着筒からの排気通路に自動的に供給する排水手段を有することを特徴とする医療用酸素濃縮器。
- 該排水手段がタイマ制御により開閉する電磁弁を具備し、且つ排気空気量当りの排水量を50g/kg以下の範囲で任意の排水量に時間制御する手段であることを特徴とする請求項1記載の医療用酸素濃縮器。
- 該排水手段の排気通路内への凝縮水吹き込み通路に、凝縮水吹き込み時に噴霧化させるノズルを具備することを特徴とする請求項1、2記載の医療用酸素濃縮器。
- 該空気圧縮機を冷却する冷却ファン、該気水分離器の前後に熱交換器を備え、空気圧縮機を冷やす前の冷却空気により気水分離器と空気圧縮機の間に設けられた熱交換器の熱交換を行い、空気圧縮機を冷却した後の排熱空気により気水分離器と吸着筒の間に設けられた熱交換器の熱交換を行う冷却空気の通路を備えることを特徴とする請求項1〜3記載の医療用酸素濃縮器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003071805A JP2004275493A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | 医療用酸素濃縮器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003071805A JP2004275493A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | 医療用酸素濃縮器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004275493A true JP2004275493A (ja) | 2004-10-07 |
Family
ID=33288153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003071805A Pending JP2004275493A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | 医療用酸素濃縮器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004275493A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106512202A (zh) * | 2016-12-08 | 2017-03-22 | 广州龙之杰科技有限公司 | 一种吸附式电疗装置 |
KR101969263B1 (ko) * | 2018-07-16 | 2019-04-15 | 이상호 | 산소 챔버용 산소 공급 장치 |
CN110790237A (zh) * | 2019-12-07 | 2020-02-14 | 宝构健康科技(济南)有限公司 | 一种医用制氧机空气处理系统 |
-
2003
- 2003-03-17 JP JP2003071805A patent/JP2004275493A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106512202A (zh) * | 2016-12-08 | 2017-03-22 | 广州龙之杰科技有限公司 | 一种吸附式电疗装置 |
CN106512202B (zh) * | 2016-12-08 | 2024-04-23 | 广州龙之杰科技有限公司 | 一种吸附式电疗装置 |
KR101969263B1 (ko) * | 2018-07-16 | 2019-04-15 | 이상호 | 산소 챔버용 산소 공급 장치 |
CN110790237A (zh) * | 2019-12-07 | 2020-02-14 | 宝构健康科技(济南)有限公司 | 一种医用制氧机空气处理系统 |
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