JP2004275405A - 遊技機 - Google Patents

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Takahiro Iyoda
高広 伊豫田
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Abstract

【課題】電動役物を用いない簡単な構成でベース(払出個数/発射個数)を上げることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】時間短縮モードの有効状態でパチンコ球Pが特別図柄始動口28内に入賞したときにはメイン制御装置から払出制御装置に払出個数が多数の賞球データが出力され、払出制御装置が多数の賞品球を払出す。また、時間短縮モードの無効時にはメイン制御装置から払出制御装置に払出個数が少数の賞球データが出力され、払出制御装置が多数の賞品球を払出す。このため、電動役物を用いない簡単な構成で時間短縮モード中の実際のベースを上げることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤内に発射されたパチンコ球が入賞口に入賞することに基いて遊技者にパチンコ球を賞品球として払出す構成の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記遊技機には、大当りが発生することに基いて時間短縮モードを有効化する構成のものがある。この時間短縮モードとは特別図柄の変動表示時間を相対的に短縮するモードであり、時間短縮モードの有効状態では特別図柄始動口に対するパチンコ球の入賞率を高め、ベース(パチンコ球の払出個数/発射個数)を上げることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の場合、特別図柄始動口としてチューリップ式の電動役物を用い、電動役物を開放制御することに基いて時間短縮モード中のベースを上げていたので、構成が複雑になる傾向にあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電動役物を用いない簡単な構成でベースを上げることができる遊技機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
<請求項1に係る発明について>
請求項1に係る発明はパチンコ球が1つの入賞口に入賞したことに対して賞品球の払出個数が異なる複数の払出指令を選択的に出力するところに特徴を有するものであり、用語の意義は次の通りである。
▲1▼入賞口センサ:パチンコ球が入賞口に入賞したことを検出して入賞信号を出力する接触形センサまたは非接触形センサを称するものであり、入賞口とはパチンコ球を回収するポケットおよびパチンコ球が通過するゲートの双方を含む。この入賞口センサはパチンコ球が入賞口に入賞したことを検出してオン状態になるセンサおよびオフ状態になるセンサの双方を含むものであり、後者の場合には入賞口センサのオフが入賞信号の出力に該当する。
▲2▼払出部材:パチンコ球を遊技者に賞品球として払出すものであり、賞品球の払出動作を1個ずつ行うことが条件になる。
▲3▼主制御装置:パチンコ球が入賞口に入賞したことを検出して払出指令を出力するものである。この払出指令とは賞品球の払出しを下位制御装置に命じる信号であり、賞品球の払出個数を含んでいる。この払出指令には複数種が存在しており、複数種の払出指令は賞品球の払出個数の点で相違している。
【0005】
▲4▼払出制御装置:払出部材の駆動源を駆動制御することに基いて払出部材の駆動量を調節し、賞品球の払出個数を制御するものである。この払出部材の駆動量は主制御装置からの払出指令の種類に応じて調節されるものであり、例えば払出個数が多数の払出指令を検出したときには払出部材の駆動量を多量に設定することに基いて多数の賞品球を払出し、払出個数が少数の払出指令を検出したときには払出部材の駆動量を少量に設定することに基いて少数の賞品球を払出す。
請求項1に係る発明によれば、「払出個数/発射個数」が大きな高ベースモードの有効時には払出個数が多数の払出指令を出力することに基いて賞品球の払出個数を増やし、高ベースモードの無効時には払出個数が少数の払出指令を出力することに基いて払出個数を減らすことができる。このため、電動役物を用いない簡単な構成で高ベースモード時の実際のベースを上げることが可能になる。
【0006】
<請求項2に係る発明>
請求項2に係る発明は、特定モードの有効状態では賞品球の払出個数が多い払出指令を出力し、特定モードの無効状態では賞品球の払出個数が少ない払出指令を出力するところに特徴を有するものであり、用語の意義は次の通りである。
▲1▼特定モード:遊技者に相対的に有利な遊技状態を称するものであり、比較対象は特定モードの無効状態である。この特定モードに時間短縮モード・大当り遊技モード・確率変動モード等が該当する。
請求項2に係る発明によれば、例えば大当り遊技中にパチンコ球が入賞口に入賞したときには大当り遊技中でないときに比べて多数の賞品球が払出されるので、大当り発生時の賞品球を増やすことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。パチンコホールの台島には、図4に示すように、外枠1が設置されている。この外枠1は前後面が開口する四角筒状をなすものであり、外枠1の前面には、図2に示すように、前面扉2が左側辺部の垂直な軸(図示せず)を中心に回動可能に装着されている。この前面扉2は外枠1の前面開口部を開閉する枠状をなすものであり、前面扉2の前面には横長な長方形状の皿板3が装着されている。この皿板3の前面には上皿4が固定されており、上皿4内にはパチンコ球P(図6参照)が貯溜されている。
【0008】
上皿4の左端部には、図2に示すように、複数のスリット5が形成されている。これら複数のスリット5の後方にはスピーカ6が固定されており、スピーカ6の駆動時にはスピーカ6から複数のスリット5を通して前方の遊技者に効果音が出力される。
【0009】
前面扉2の前面には右下部に位置してハンドル台7が固定されており、ハンドル台7には発射ハンドル8が回動可能に装着されている。この発射ハンドル8の後方には、図4に示すように、発射モータ9が装着されており、発射モータ9の回転軸には、図2に示すように、打球槌10が連結されている。この発射モータ9は打球槌10の駆動源に相当するものであり、発射ハンドル8が図2の時計回り方向へ回動操作されたときには発射モータ9に電源が与えられ、打球槌10が駆動することに基づいて上皿4内のパチンコ球Pを上皿4内から弾き出す。
【0010】
前面扉2の前面には矩形状の窓枠11が左側辺部の垂直な軸(図示せず)を中心に回動可能に装着されており、窓枠11の内周面には透明なガラス窓12が保持されている。また、前面扉2の後面には額縁状の機構盤(図示せず)が固定されている。この機構盤には、図3に示すように、遊技盤13が保持されており、遊技盤13は窓枠11のガラス窓12により前方から覆われている。
【0011】
前面扉2の前面には、図2に示すように、右側部に位置して枠鍵14が装着されており、枠鍵14は前面扉2を外枠1に密着した閉鎖状態にロックし、窓枠11を前面扉2の開口部の内周面に嵌合した閉鎖状態にロックしている。また、遊技盤13の前面には、図3に示すように、外レール15および内レール16が固定されており、打球槌10が弾いたパチンコ球Pは外レール15および内レール16間の発射通路17を通って上昇し、発射通路17の出口18から放出される。また、遊技盤13の前面には複数の障害釘19が打込まれており、発射通路17の出口18から放出されたパチンコ球Pは障害釘19に当りながら落下する。
【0012】
遊技盤13の前面には左上隅部および右上隅部に位置して三角形状のコーナランプカバー20が固定されている。これら各コーナランプカバー20の後方には複数のコーナランプ21(図7参照)が固定されており、各コーナランプカバー20は後方のコーナランプ21が点灯することに基づいて発光する。
【0013】
遊技盤13の前面には、図3に示すように、左側部および右側部に位置してサイドランプカバー22が固定されている。これら各サイドランプカバー22の後方には複数のサイドランプ23(図7参照)が固定されており、各サイドランプカバー22は後方のサイドランプ23が点灯することに基づいて発光する。
【0014】
遊技盤13の前面には、図3に示すように、表示台板24が固定されており、表示台板24の上端部には4個の保留球ランプ25が固定されている。これら4個の保留球ランプ25は保留球表示器26を構成するものであり、横一列に配置されている。
【0015】
表示台板24には図柄表示装置27が固定されている。この図柄表示装置27はカラー液晶表示器からなるものであり、図柄表示装置27には特別図柄が横3列に表示される。この特別図柄は大当りおよび外れを識別する識別図柄に相当するものであり、数字図柄から構成されている。尚、図柄表示装置27は表示器に相当するものである。
【0016】
遊技盤13には図柄表示装置27の下方に位置して特別図柄始動口28が固定されている。この特別図柄始動口28は上面が開口するポケット状をなすものであり、特別図柄始動口28内には特別図柄始動センサ29(図7参照)が固定されている。この特別図柄始動センサ29は近接スイッチからなるものであり、特別図柄始動口28内にパチンコ球Pが入賞したことを検出して特別図柄始動信号を出力する。尚、特別図柄始動口28は始動口および入賞口に相当するものである。また、特別図柄始動センサ29は始動口センサおよび入賞口センサに相当するものである。
【0017】
遊技盤13の前面には、図3に示すように、特別図柄始動口28の下方に位置して入賞口台板36が固定されており、入賞口台板36には、図5に示すように、前面が開口する四角筒状の大入賞口37が固定されている。また、入賞口台板36には、図3に示すように、扉38が下端部の水平な軸39を中心に回動可能に装着されており、大入賞口37の前面は扉38が垂直な閉鎖状態に回動することに基づいて閉鎖され、図5に示すように、扉38が前方へ水平に倒れた開放状態に回動することに基づいて開放される。尚、大入賞口37は可変入賞口に相当するものである。
【0018】
入賞口台板36の後面には大入賞口ソレノイド40が固定されている。この大入賞口ソレノイド40のプランジャには扉38が機械的に連結されており、扉38は大入賞口ソレノイド40のプランジャが進退することに基づいて開放状態および閉鎖状態に回動操作される。また、大入賞口37内にはカウントセンサ41(図7参照)が固定されている。このカウントセンサ41は近接スイッチからなるものであり、大入賞口37内にパチンコ球Pが入賞したことを検出してカウント信号を出力する。
【0019】
遊技盤13の後面には、図4に示すように、正方形状のセンタカバー42が配設されている。このセンタカバー42は前面が開口する容器状をなすものであり、センタカバー42の外周部には矩形枠状のメインセット43が配設されている。このメインセット43は前面扉2の後面に着脱可能に固定されたものであり、センタカバー42はメインセット43に着脱可能に固定されている。
【0020】
遊技盤13の後面には集合樋(図示せず)が固定されており、集合樋はセンタカバー42により後方から覆われている。この集合樋は特別図柄始動口28および大入賞口37に接続されており、特別図柄始動口28内に入賞したパチンコ球Pおよび大入賞口37内に入賞したパチンコ球Pは共通の集合樋内に転がり込み、集合樋からメインセット43の入賞球通路(図示せず)を通して機外へ排出される。
【0021】
遊技盤13には、図3に示すように、アウト口94が形成されている。このアウト口94は遊技盤13の最下部に配置されたものであり、特別図柄始動口28および大入賞口37等の回収形の入賞口に入賞しなかったパチンコ球Pは全てアウト口94内に転がり込み、メインセット43のアウト球通路を通して機外へ排出される。
【0022】
メインセット43の後面には、図4に示すように、上端部に位置して球タンク44が固定されている。この球タンク44は上面が開口する容器状をなすものであり、球タンク44内にはパチンコ球Pが貯溜されている。また、メインセット43の後面にはタンクレール45が固定されている。このタンクレール45は傾斜樋状をなすものであり、タンクレール45の右端部は球タンク44内に接続されている。
【0023】
メインセット43の左側部には賞球払出装置46が着脱可能に装着されている。この賞球払出装置46はパチンコ球Pが特別図柄始動口28内および大入賞口37内に入賞することに基づいて上皿4内にパチンコ球Pを賞品球として1個ずつ払出すものであり、次のように構成されている。
<賞球払出装置46について>
メインセット43には、図6に示すように、払出ケース47が着脱可能に固定されており、払出ケース47内には球通路48が形成されている。この球通路48の上端部はタンクレール45の出口に接続されており、球通路48内には球タンク44内からタンクレール45内を通してパチンコ球Pが一列に充填される。この球通路48の上下方向中間部にはスプロケット49が軸50を中心に回動可能に装着されており、スプロケット49の外周部には凹状をなす複数の球受け部51が形成されている。尚、スプロケット49は払出部材に相当するものである。
【0024】
払出ケース47内にはステッピングモータからなる払出モータ52(図9参照)が固定されている。この払出モータ52の回転軸にはスプロケット49の軸50が連結されており、払出モータ52の回転停止時にはスプロケット49の回動が払出モータ52の電磁力で拘束され、図6に実線で示すように、パチンコ球Pがスプロケット49の1個の球受け部51内に保持されている。この状態で払出モータ52の回転軸が単位量だけ回転すると、図6に二点鎖線で示すように、スプロケット49が矢印A方向へ回動することに基づいて1個の球受け部51内から1個のパチンコ球Pが排出され、球通路48の下端部を通して払出ケース47の下方へ放出される。
【0025】
払出ケース47内には賞品球センサ31が固定されている。この賞品球センサ31は近接スイッチからなるものであり、パチンコ球Pがスプロケット49から排出されたことを検出して賞品球信号を出力する。賞球払出装置46は以上のように構成されている。
【0026】
メインセット43には下皿通路(図示せず)が設けられている。この下皿通路の上端部は賞球払出装置46の球通路48に接続されており、球通路48内から放出されるパチンコ球Pは下皿通路内を落下する。また、下皿通路の途中部分には上皿通路(図示せず)が設けられている。この上皿通路は上皿4に接続されており、賞球払出装置46から放出されるパチンコ球Pは下皿通路内から上皿通路内に転がり込み、上皿通路内を通して上皿4内に払出される。
【0027】
前面扉2の前面には、図2に示すように、上皿4の下方に位置して下皿53が固定されている。この下皿53は下皿通路の下端部に接続されたものであり、パチンコ球Pが上皿4内から溢れて上皿通路内に充満した状態では下皿通路の下端部を通して下皿53内に払出される。
【0028】
メインセット43の後面には、図4に示すように、下端部に位置して横長な長方形状のメイン基板ボックス54が固定されている。このメイン基板ボックス54内には、図7に示すように、メイン基板55が収納されており、メイン基板55にはワンチップ型のマイクロコンピュータを主体に構成されたメイン制御装置56が搭載されている。このメイン制御装置56はCPU57,ROM58,RAM59,I/O60を有するものであり、ROM58には制御プログラムおよび制御データが記録されている。
【0029】
尚、メイン制御装置56は主制御装置に相当するものである。また、メイン制御装置56のCPU57は計測手段,取得手段,大当り判定手段,特典判定手段,保留手段,図柄設定手段,演出パターン設定手段,大当り遊技手段に相当するものである。また、メイン制御装置56のROM58およびRAM59は格納手段に相当するものである。
【0030】
特別図柄始動センサ29およびカウントセンサ41はセンサ出力回路61を介してメイン制御装置56に電気的に接続されている。このセンサ出力回路61はメイン基板55に搭載されたものであり、メイン制御装置56のCPU57は特別図柄始動センサ29からの特別図柄始動信号およびカウントセンサ41からのカウント信号をセンサ出力回路61を介して検出する。
【0031】
大入賞口ソレノイド40はソレノイド駆動回路62を介してメイン制御装置56に電気的に接続されている。このソレノイド駆動回路62はメイン基板55に搭載されたものであり、メイン制御装置56のCPU57は大入賞口ソレノイド40をソレノイド駆動回路62を介して通断電制御し、大入賞口37の扉38を回動操作する。また、4個の保留球ランプ25はランプ駆動回路63を介してメイン制御装置56に電気的に接続されている。このランプ駆動回路63はメイン基板55に搭載されたものであり、メイン制御装置56のCPU57は4個の保留球ランプ25をランプ駆動回路63を介して点灯制御する。
【0032】
メインセット43の後面には、図4に示すように、メイン基板ボックス54の前方に位置して払出基板ボックス64が固定されている。この払出基板ボックス64内には、図9に示すように、払出基板65が収納されており、払出基板65にはワンチップ型のマイクロコンピュータを主体に構成された払出制御装置66が搭載されている。この払出制御装置66はCPU67,ROM68,RAM69,I/O70を有するものであり、ROM68には払出制御プログラムおよび払出制御データが記録されている。この払出制御装置66にはメイン制御装置56が電気的に接続されており、払出制御装置66にはメイン制御装置56から賞球コマンドおよび賞球データが単方向で送信される。尚、賞球データは払出指令に相当するものである。
【0033】
払出制御装置66にはモータ駆動回路71を介して払出モータ52が電気的に接続されている。このモータ駆動回路71は払出基板65に搭載されたものであり、払出制御装置66のCPU67はモータ駆動回路71を通して払出モータ52の回転量を制御する。この回転量は払出制御装置66のCPU67がメイン制御装置56からの賞球データに基づいて調節するものであり、CPU67は払出モータ52の回転量を制御することに基づいて賞球払出装置46から上皿4内に賞球データに応じた個数のパチンコ球Pを賞品球として払出す。この払出制御装置66には賞品球センサ31が電気的に接続されており、払出制御装置66は賞品球センサ31からの賞品球信号の有無に基いて賞品球の払出しが適性に行われたか否かを判断する。
【0034】
センタカバー42の後面には統合基板ケース(図示せず)が固定されている。この統合基板ケース内には、図8に示すように、統合基板72が収納されており、統合基板72には図柄制御装置73が搭載されている。この図柄制御装置73はCPU74,ROM75,RAM76,VDP77,VROM78,VRAM79,I/O80を有するものであり、図柄制御装置73のROM75には制御プログラムおよび制御データが記録され、VROM78には表示プログラムおよび表示データが記録されている。
【0035】
尚、図柄制御装置73は演出制御装置に相当するものである。また、図柄制御制御装置73のCPU74は表示制御手段,報知手段,演出表示手段に相当するものである。また、図柄制御装置73のROM75は記録手段に相当するものである。
【0036】
図柄制御装置73にはメイン制御装置56が電気的に接続されている。この図柄制御装置73はメイン制御装置56から演出コマンドおよび演出データが単方向で送信されるものであり、図柄制御装置73のCPU74はメイン制御装置56からの演出コマンド等に基づいて駆動コマンドを設定し、VDP77に出力する。すると、VDP77は駆動コマンドに応じた表示データをVROM78から検出し、LCD駆動回路81を介して図柄表示装置27に駆動コマンドに応じた動画面を表示する。このLCD駆動回路81は統合基板72に搭載されたものであり、スプライト機能を有している。このスプライト機能は図形を画面中で移動させる動画機能であり、VDP77が複数の図形と表示位置とを指定すれば、LCD駆動回路81が複数の指定図形をハードウェア的に合成して図柄表示装置27に表示する。
【0037】
図柄制御装置73のVROM78には表示データとして複数の背景データ、複数の図柄データ、複数のキャラクタデータが記録されており、VDP77は背景データ,図柄データ,キャラクタデータの種類および表示位置を駆動コマンドに応じてLCD駆動回路81に指定し、背景データの前方に図柄データおよびキャラクタデータが重なる動画面を表示する。
【0038】
統合基板72にはワンチップ形のマイクロコンピュータを主体に構成されたスピーカ制御装置82が搭載されている。このスピーカ制御装置82は、図10に示すように、CPU83,ROM84,RAM85,I/O86を有するものであり、ROM84には制御プログラムおよび制御データが記録されている。このスピーカ制御装置82には図柄制御装置73が電気的に接続されており、スピーカ制御装置82には図柄制御装置73から演出コマンドおよび演出データが送信される。
【0039】
スピーカ制御装置82にはスピーカ駆動回路87を介してスピーカ6が電気的に接続されている。このスピーカ駆動回路87は統合基板72に搭載されたものであり、スピーカ制御装置82のCPU83はスピーカ駆動回路87を通してスピーカ6から効果音を出力する。この効果音の出力はスピーカ制御装置82のCPU83が図柄制御装置73からの演出コマンドおよび演出データに基づいて行うものであり、スピーカ6の駆動時にはスピーカ6から演出データに応じた効果音が出力される。
【0040】
統合基板72には、図11に示すように、ワンチップ形のマイクロコンピュータを主体に構成されたランプ制御装置88が搭載されている。このランプ制御装置88はCPU89,ROM90,RAM91,I/O92を有するものであり、ROM90には制御プログラムおよび制御データが記録されている。このランプ制御装置88には図柄制御装置73が電気的に接続されており、ランプ制御装置88には図柄制御装置73から演出コマンドおよび演出データが送信される。
【0041】
ランプ制御装置88にはランプ駆動回路93を介して複数のコーナランプ21および複数のサイドランプ23が電気的に接続されている。このランプ駆動回路93は統合基板72に搭載されたものであり、ランプ制御装置88のCPU89はランプ駆動回路93を通して複数のコーナランプ21および複数のサイドランプ23を点灯制御する。この点灯制御はランプ制御装置88のCPU89が図柄制御装置73からの演出コマンドおよび演出データに基づいて行うものであり、コーナランプ21およびサイドランプ23の駆動時にはコーナランプカバー20およびサイドランプカバー22が演出データに応じた態様で電飾される。
【0042】
次に上記構成の作用について説明する。
遊技者が上皿4内にパチンコ球Pを投入して発射ハンドル8を時計回り方向へ回動操作すると、遊技盤13内にパチンコ球Pが発射され、障害釘19に当りながら落下する。このパチンコ球Pの発射個数は「100個/分」に設定されたものであり、パチンコ球Pが特別図柄始動口28内に有効に入賞すると、賞球払出装置46から設定個数Naのパチンコ球Pが上皿4内に賞品球として払出され、しかも、特別図柄遊技が開始される。この特別図柄遊技は図柄表示装置27の特別図柄変動領域TE内に各種のアニメーション画面を表示することに基づいて行われるものであり、特別図柄遊技の概略は次の通りである。
【0043】
図柄表装置27の特別図柄変動領域TE内には左,中,右の各列の特別図柄として「1,2,3,4,5,6,7,8」のいずれかの数字図柄が静止状態で表示されており、パチンコ球Pが特別図柄始動口28内に有効に入賞すると、各列の特別図柄が変動を開始する。この変動は各列の特別図柄が移動しながら変化することを称するものであり、各列の特別図柄の移動方向は上から下であり、各列の特別図柄の変化順序は「1」……「7」→「8」→「1」→…のループ状である。
【0044】
各列の特別図柄の変動開始から所定時間が経過すると、左特別図柄および右特別図柄が当該順序で仮停止し、左特別図柄および右特別図柄の仮停止状態での組合せに応じてリーチの発生の有無が報知される。この仮停止状態では左特別図柄および右特別図柄が上下方向に揺れ、再変動する可能性が残っていることが視覚的に表現される。
【0045】
リーチ図柄は大当りが発生する視覚的な可能性が存在する2個の特別図柄(左特別図柄および右特別図柄)の組合せを称するものであり、リーチはリーチ図柄が仮停止することによって発生する。このリーチ図柄には下記の8種類が設定されており、「↓」は中特別図柄が変動中であることを示している。
<リーチ図柄>
「1 ↓ 1」,「2 ↓ 2」,「3 ↓ 3」,「4 ↓ 4」,「5 ↓5」,「6 ↓ 6」,「7 ↓ 7」,「8 ↓ 8」
リーチの発生状態では図柄表示装置27に複数種のリーチアクション画面が選択的に表示される。このリーチアクション画面は最終の中特別図柄が何で仮停止するかを演出するアニメーション画面を称するものであり、どのような種類のリーチアクション画面が出現するかに応じて大当りに対する異なる信頼度が設定されている。
【0046】
左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄の変動開始から別の所定時間が経過すると、左特別図柄および右特別図柄に続けて最終の中特別図柄が仮停止した後、左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄が1本の仮想的な有効ラインに沿って静止した確定状態になる。これら3列の特別図柄の変動開始から確定に至る経過時間は変動表示時間(可変表示時間)と称されるものであり、3列の特別図柄の確定状態での組合せによって大当りおよび外れの判定結果が遊技者に報知される。
【0047】
左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄は図柄制御装置73がメイン制御装置56からの演出コマンドを検出することに基づいて仮停止状態から静止表示するものであり、当該静止表示を確定停止表示(可変停止表示)と称する。仮停止は図柄制御装置73が演出コマンドに基いて自ら設定した表示パターンに基づいて確定停止前に左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄を停止させることを称するものである。
【0048】
大当り図柄は大当りを報知する3列の特別図柄の組合せを称するものであり、大当り図柄には下記の8種類が設定されている。
<大当り図柄>
「1 1 1」,「2 2 2」,「3 3 3」,「4 4 4」,「5 55」,「6 6 6」,「7 7 7」,「8 8 8」
完全外れ図柄はリーチすら発生しない3列の特別図柄の組合せを称するものであり、具体的には左特別図柄および右特別図柄が相違するものである。また、外れリーチ図柄はリーチは発生するものの大当りとならない3列の特別図柄の組合せを称するものであり、具体的には左特別図柄および右特別図柄が同一で中特別図柄が相違するものである。
【0049】
図柄表示装置27に大当り図柄が確定表示されたときには大当り遊技が開始される。この大当り遊技は大入賞口37の扉38を開放し、大入賞口37内にパチンコ球Pが入賞すること許容する遊技者に有利な状態を発生させるものであり、大入賞口37内に1個のパチンコ球Pが入賞したときには賞球払出装置46から上皿4内に固定的な設定個数Nb(具体的には14個)のパチンコ球Pが賞品球として払出される。この大入賞口37は上限個のパチンコ球Pが入賞する個数条件または開放時間が上限値に達する時間条件が満足されるまで開放状態に保持される。
【0050】
大入賞口37の個数条件および時間条件を基準とする開放動作は大当りラウンドと称されるものであり、個数条件および時間条件のいずれかが満足されたときには大当りラウンドが再開される。この大当りラウンドの繰返し回数には上限値が設定されており、大当りラウンドの繰返し回数が上限値に達したときには大当り遊技が無条件に終了する。
【0051】
大当りラウンド中には図柄表示装置27に大当りラウンド表示が行われる。この大当りラウンド表示は現在の大当りラウンド数に応じたアニメーション画面を表示するものであり、アニメーション画面上には現在の大当りラウンド数が数値で表示される。
【0052】
特別図柄の変動表示を即座に開始できない特別図柄の変動表示時および大当りラウンド表示時にパチンコ球Pが特別図柄始動口28内に有効に入賞したときには賞球払出装置46から上皿4内に設定個数Naのパチンコ球Pが賞品球として払出されるものの、特別図柄の変動表示(特別図柄遊技)が4回を上限に保留される。保留球表示器26は特別図柄遊技の保留回数を保留球ランプ25の点灯個数によって表示するものであり、特別図柄の変動表示が開始されたときには保留球ランプ25が消灯することに基いて保留回数の減少が報知される。
【0053】
大当りの発生時には確率変動モードに選択的に移行する。この確率変動モードは大当りを確率変動モードの非設定状態に比べて高い一定確率で判定するモードであり、大当り遊技終了直後の1回目の特別図柄遊技から有効になる。この確率変動モードは大当り図柄の種類に応じて獲得の有無が判定されるものであり、具体的には大当りが奇数図柄で発生したときには確率変動モードが設定され、大当りが偶数で発生したときには確率変動モードが設定されない。この確率変動モードは次の大当りが発生することに基いて終了するものであり、次の大当り発生時には確率変動モードが大当り図柄の種類に応じて再び抽選される。
【0054】
大当りが奇数図柄で発生したときには時間短縮モードに確定的に移行する。この時間短縮モードは特別図柄の変動表示時間を時間短縮モードの非設定状態に比べて短く設定するモードであり、大当り遊技終了直後の1回目の特別図柄遊技から有効になる。この時間短縮モードは次の大当りが発生することに基いて終了するものであり、次の大当り発生時には時間短縮モードが大当り図柄の種類に応じて再び抽選される。
【0055】
大当り遊技中・確率変動モード中・時間短縮モード中には高ベースモードに移行する。この高ベースモードとは「発射球数/払出球数」が相対的に大きなモードを称するものであり、発射球数とは発射通路17の出口18から発射されたパチンコ球Pの個数であり、払出球数とは遊技者に賞品球として払出されたパチンコ球Pの個数である。この高ベースモードの有効時には賞品球の払出個数Naが高値(具体的には15個)に設定され、1個のパチンコ球Pが特別図柄始動口28内に入賞することに基いて多数個のパチンコ球Pが賞品球として払出される。また、高ベースモードの無効時には賞品球の払出個数Naが低値(具体的には5個)に設定され、1個のパチンコ球Pが特別図柄始動口28内に入賞することに基いて少数個のパチンコ球Pが賞品球として払出される。
【0056】
次にメイン制御装置56・払出制御装置66・図柄制御装置73の内部処理を図12〜図38に基づいて説明する。
<メイン制御装置56の内部処理について>
メイン制御装置56のCPU57は電源が投入されると、図12のメインプログラムを起動する。このメインプログラムはステップS1〜S3の実行後にステップS4〜S8を無限ループ状に繰返すものであり、CPU57はステップS1へ移行すると、割込み禁止を設定することに基づいてタイマ割込みプログラムの起動を禁止する。
【0057】
CPU57は割込み禁止を設定すると、ステップS2へ移行し、ランダムカウンタR1〜R5の計測値,ノーマルカウンタN1〜N3の計測値,タイマT1〜T2の計測値,各種フラグの設定結果,大当りの判定結果,特別図柄の設定結果,変動パターンの設定結果,時間短縮モードの設定結果,確率変動モードの設定結果,大当り遊技モードの設定結果等のRAM59の全データおよびI/O60を初期設定する。そして、ステップS3で割込み許可を設定することに基づいてタイマ割込みプログラムの起動を許容し、タイマ割込みプログラムの残余時間でステップS4〜S8を無限ループ状に繰返す。
【0058】
CPU57は図12のステップS4へ移行すると、ランダムカウンタR5を更新する。このランダムカウンタR5は、図13の(a)に示すように、左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄を「1〜8」の特別図柄群の中から選択するものであり、完全外れおよび外れリーチの判定時にのみ活用される。このランダムカウンタR5は3桁のカウンタからなるものであり、1桁目は、図14に示すように、「0」から「7」に加算された後に「0」に戻ってリング状に加算されれる。この1桁目の加算処理はメインプログラムの1ループ毎に「1」ずつ行われるものであり、2桁目は1桁目が「7」から「0」に戻される桁上げ毎に「1」ずつ加算され、3桁目は2桁目が「7」から「0」に戻される桁上げ毎に「1」ずつ加算される。
【0059】
CPU56は図12のステップS4でランダムカウンタR5を加算すると、ステップS5でランダムカウンタR5の1桁目と3桁目とを比較する。ここで両者が相違していることを検出すると、ステップS6でランダムカウンタR5をRAM59の完全外れ図柄エリア(図15参照)に格納する。
【0060】
CPU56は図12のステップS5でランダムカウンタR5の1桁目と3桁目とが同一であることを検出すると、ステップS7でランダムカウンタR5の1桁目と2桁目とを比較する。ここで両者が相違していることを検出すると、ステップS8でランダムカウンタR5をRAM59の外れリーチ図柄エリア(図15参照)に格納する。
【0061】
図16のタイマ割込みプログラムは4msecが経過する毎に起動するものであり、メイン制御装置56のCPU57はタイマ割込みプログラムの起動時にはメインプログラムを実行位置で一時停止させ、タイマ割込みプログラムの終了時にはメインプログラムを一時停止位置から再開する。このタイマ割込みプログラムはステップS21の出力監視処理〜ステップS29の大当り遊技処理を有するものであり、ステップS21の出力監視処理〜ステップS25の保留球処理はタイマ割込みプログラムが起動する毎に実行され、ステップS26の制御データ設定処理〜ステップS29の大当り遊技処理は遊技制御フラグの設定状態に基づいて選択的に実行される。
【0062】
(1)出力監視処理
メイン制御装置56のCPU57は特別図柄始動センサ29からの特別図柄始動信号の有無およびカウントセンサ41からのカウント信号の有無をセンサ出力回路61を介して検出し、検出結果をRAM59の出力監視エリアの特別図柄始動信号記録部およびカウント信号記録部(いずれも図15参照)に格納する。この出力監視処理はタイマ割込が発生する4msec毎に必ず行われるものであり、出力監視エリアの各格納データは4msec毎に更新される。
【0063】
(2)カウンタ更新処理
図16のステップS22のカウンタ更新処理はタイマ割込みが発生する4msec毎に行われるものであり、メイン制御装置56のCPU57はステップS22のカウンタ更新処理へ移行すると、ランダムカウンタR1〜R4を更新する。
【0064】
ランダムカウンタR1は、図13の(a)に示すように、変動パターンを選択する演出パラメータとして機能するものであり、左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄の変動開始から確定停止に至る間は図柄表示装置27に変動パターンの選択結果に応じた演出内容のアニメーション画面が表示される。このランダムカウンタR1はタイマ割込みプログラムの起動毎に「1」ずつ加算されるものであり、初期値「0」から上限値「100」に加算された後に「0」に戻って加算される。
【0065】
ランダムカウンタR2は外れの判定時に判定結果を完全外れおよび外れリーチに振分けるものである。このランダムカウンタR2はタイマ割込みプログラムの起動毎に「1」ずつ加算されるものであり、初期値「0」から上限値「222」に加算された後に「0」に戻って加算される。
【0066】
ランダムカウンタR3は大当りの発生の有無を判定する大当りカウンタに相当するものである。このランダムカウンタR3はタイマ割込みプログラムの起動毎に「1」ずつ加算されるものであり、初期値「0」から上限値「952」に加算された後に「0」に戻って加算される。
ランダムカウンタR4は大当りの判定時に大当り図柄を大当り図柄群「1〜8」の中から選択するものである。このランダムカウンタR4はタイマ割込みプログラムの起動毎に「1」ずつ加算されるものであり、初期値「0」から上限値「7」に加算された後に「0」に戻って加算される。
【0067】
(3)賞球信号処理
図16のステップS23の賞球信号処理はタイマ割込みが発生する4msec毎に行われるものであり、メイン制御装置56のCPU57は図17のステップS41へ移行すると、RAM59の出力監視エリアの格納データに基づいて特別図柄始動信号の有無を判断する。ここで出力監視エリアに特別図柄始動信号有りが格納されていることを検出したときにはステップS42へ移行する。
【0068】
CPU57はステップS42へ移行すると、RAM59の時間短縮エリア(図15参照)の格納データに基いて時間短縮モードの設定状態を判断する。ここで時間短縮エリアに時間短縮フラグがオン状態で格納されていることを検出したときには時間短縮モードが設定されていると判断し、図17のステップS44で賞球データNaに高値(7個)をセットする。また、ステップS42で時間短縮エリアに時間短縮フラグがオフ状態で格納されていることを検出したときには時間短縮モードが設定されていないと判断し、ステップS43へ移行する。
【0069】
CPU57はステップS43へ移行すると、RAM59の大当り遊技エリア(図15参照)の格納データに基いて大当り遊技モードの設定状態を判断する。ここで大当り遊技エリアに大当り遊技フラグがオン状態で格納されていることを検出したときには大当り遊技モードが設定されていると判断し、図17のステップS44で賞球データNaに高値(15個)をセットする。また、ステップS43で大当り遊技エリアに大当り遊技フラグがオフ状態で格納されていることを検出したときには大当り遊技モードが設定されていないと判断し、図17のステップS45で賞球データNaに低値(5個)をセットする。
【0070】
CPU57は賞球データNaに高値または低値をセットすると、ステップS46で払出制御装置66にINT信号を出力し、ステップS47で賞球コマンドおよび賞球データNaを出力する。すると、払出制御装置66のCPU67はINT信号を検出することに基いてIRQ割込みプログラムを起動し、IRQ割込みプログラムの中で賞球コマンドおよび賞球データNaを検出し、賞球データNaに応じた個数のパチンコ球Pを払出す。
【0071】
即ち、時間短縮モードおよび大当り遊技モードのいずれかが設定されているときには1個のパチンコ球Pが特別図柄始動口28に入賞することに基いて15個のパチンコ球Pが賞品球として払出され、時間短縮モードおよび大当り遊技モードのいずれも設定されていないときには1個のパチンコ球Pが特別図柄始動口28に入賞することに基いて5個のパチンコ球Pが賞品球として払出される。
【0072】
CPU57はステップS48へ移行すると、RAM59の出力監視エリアの格納データに基づいてカウント信号の有無を判断する。ここで出力監視エリアにカウント信号有りが格納されていることを検出したときにはステップS49へ移行する。
【0073】
CPU57はステップS49へ移行すると、払出制御装置66にINT信号を出力する。そして、ステップS50へ移行し、払出制御装置66に賞球コマンドおよび賞球データNbを出力する。すると、払出制御装置66のCPU67はINT信号を検出することに基いてIRQ割込みプログラムを起動し、IRQ割込みプログラムの中で賞球コマンドおよび賞球データNbを検出し、賞球データNbに応じた個数のパチンコ球Pを払出す。即ち、1個のパチンコ球Pが大入賞口37に入賞したときには時間短縮モードおよび大当り遊技モードの設定状態に無関係な一定個数(14個)のパチンコ球Pが賞品球として払出される。
【0074】
(4)特別図柄用データ取得処理
図16のステップS24の特別図柄用データ取得処理はタイマ割込みが発生する4msec毎に行われるものであり、メイン制御装置56のCPU57は特別図柄用データ取得処理でパチンコ球Pが特別図柄始動口28内に有効に入賞したことを条件にランダムカウンタR1〜R4の現在の計測値を取得し、RAM59の特別図柄用カウンタデータエリア(図15参照)に格納する。
【0075】
CPU57は図18のステップS51へ移行すると、特別図柄始動センサ29からの特別図柄始動信号の有無を検出する。この特別図柄始動信号の有無はRAM59の出力監視エリアを参照することに基づいて行われるものであり、CPU57は出力監視エリアに特別図柄始動信号有りが記録されていることを検出したときにはステップS52へ移行し、カウンタN1を上限値「4」と比較する。このカウンタN1はパチンコ球Pの特別図柄始動口28に対する入賞個数を計測するものであり、CPU57は「N1<4」を検出したときにはステップS53でランダムカウンタR1〜R4の現在の計測値を検出し、ステップS54でカウンタN1に「1」を加算する。
【0076】
カウンタN1には、図19に示すように、計測値「1」〜「4」に対応してカウンタデータエリアの保留データ記録部E1〜E4が割付けられており、CPU57は図18のステップS55へ移行すると、保留データ記録部E1〜E4のうちカウンタN1の計測値に対応する記録部にランダムカウンタR1〜R4の取得結果を格納する。例えばカウンタN1の計測値が「1」であるときにはランダムカウンタR1〜R4の取得結果が計測値「1」に対応する保留データ記録部E1に格納される。また、計測値が「3」であるときにはランダムカウンタR1〜R4の取得結果が計測値「3」に対応する保留データ記録部E3に格納される。
【0077】
(5)保留球処理
図16のステップS25の保留球処理はタイマ割込みが発生する4msec毎に行われるものであり、メイン制御装置56のCPU57は保留球処理でカウンタN1の計測値を検出し、検出結果に基づいて保留球ランプ25を点灯・消灯することに基づいて遊技者に特別図柄遊技の保留回数を報知する。
【0078】
保留球ランプ25には図3の左から順にランプナンバー「RP1」,「RP2」,「RP3」,「RP4」が割付けられている。カウンタN1の計測値「1」〜「4」には、図19に示すように、ランプナンバー「RP1」〜「RP4」が割付けられており、CPU57は保留球処理へ移行すると、カウンタN1の計測値を検出し、計測値の検出結果に対応するランプナンバーの保留球ランプ25を点灯する。
【0079】
例えばカウンタN1の計測値が「3」の状態では「N1=3」に対応する3個の保留球ランプ25が点灯している。この状態で特別図柄始動口28内に1個のパチンコ球Pが入賞したときにはカウンタN1が「3」から「4」に加算され、「N1=4」に対応する4個の保留球ランプ25が点灯する。従って、1個の保留球ランプ25が新たに点灯することになり、遊技者に保留回数が「3」から「4」に増えたことが報知される。この状態で特別図柄の変動表示が開始されたときには、後述するように、カウンタN1が「4」から「3」に減算されるので、減算後のタイマ割込み処理で「N1=3」に対応する3個の保留球ランプ25が点灯する。従って、1個の保留球ランプ25が消灯することになり、遊技者に特別図柄遊技の保留回数が「4」から「3」に減ったことが報知される。
【0080】
(6)制御データ設定処理
図16のステップS26の制御データ設定処理は遊技制御フラグが制御データ設定処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置56のCPU57は制御データ設定処理で大当りと外れリーチと完全外れとを振分け、大当り図柄と外れリーチ図柄と完全外れ図柄とを設定し、大当りの判定時には確率変動モードの判定処理および時間短縮モードの判定処理を行う。尚、遊技制御フラグは制御データ設定処理に初期設定されるものであり、電源投入直後の1回目のタイマ割込み処理では制御データ設定処理が実行される。
【0081】
CPU57は図20のステップS61でカウンタN1を「0」と比較する。このカウンタN1は、上述したように、ランダムカウンタR1〜R4の格納状態を示すものであり、CPU57は「N1>0」を検出したときにはランダムカウンタR1〜R4がRAM59に格納されていると判断し、ステップS62へ移行する。
【0082】
CPU57はステップS62へ移行すると、確率変動モードの設定状態を判断する。この判断処理はRAM59の確率変動エリア(図15参照)の格納データに基づいて行われるものであり、CPU57は確率変動エリアに確率変動フラグがオン状態で格納されていることを検出したときには確率変動モードが有効化されていると判断してステップS63へ移行し、確率変動フラグがオフ状態で格納されていることを検出したときには確率変動モードが無効化されていると判断してステップS64へ移行する。
【0083】
CPU57はステップS63へ移行すると、RAM59の特別図柄用の保留データ記録部E1から大当り判定用のランダムカウンタR3の取得結果を検出し、15個の大当り値「17,61,103,197,277,367,401,431,523,619,661,727,797,887,941」と比較する。ここでランダムカウンタR3が15個の大当り値のいずれとも同一でないことを検出したときには外れと判定し、ランダムカウンタR3が15個の大当り値のいずれかと同一であることを検出したときには大当りと判定し、大当りおよび外れの判定結果をRAM59の大当りエリア(図15参照)に格納する。即ち、確率変動モードの設定時には大当りが「15/953」の固定的な高確率で判定される。
【0084】
CPU57は図20のステップS64へ移行すると、RAM59の特別図柄用の保留データ記録部E1から大当り判定用のランダムカウンタR3の取得結果を検出し、3個の大当り値「17,401,727」と比較する。ここでランダムカウンタR3が3個の大当り値のいずれとも同一でないことを検出したときには外れと判定し、ランダムカウンタR3が3個の大当り値のいずれかと同一であることを検出したときには大当りと判定し、大当りおよび外れの判定結果をRAM59の大当りエリアに格納する。即ち、確率変動モードの非設定時には大当りが「3/953」の固定的な低確率で判定される。
【0085】
CPU57は大当りおよび外れを判定すると、ステップS65でRAM59の大当りエリアから判定結果を検出する。ここで大当りエリアに大当りが格納されていることを検出すると、ステップS66へ移行する。
メイン制御装置56のROM58には図柄テーブルが記録されている。この図柄テーブルは、図21に示すように、ランダムカウンタR4と大当り図柄との関係を示すものであり、メイン制御装置56のCPU57は図20のステップS66へ移行すると、特別図柄用の保留データ記録部E1からランダムカウンタR4の取得結果を検出する。そして、図柄テーブルからランダムカウンタR4に応じた図柄を検出し、左特別図柄と中特別図柄と右特別図柄とを同一の検出図柄に設定する。例えばランダムカウンタR4が「6」であるときには数字図柄「7」が検出され、左特別図柄と中特別図柄と右特別図柄とが同一の検出図柄「7」に設定される。
【0086】
CPU57は図20のステップS66で大当り図柄を設定すると、ステップS67で変動パターンを設定する。この変動パターンは左特別図柄〜右特別図柄の組合せが決まる様子をどのような内容で演出するかを設定する演出パラメータとして機能するものであり、大当り判定時には時間短縮モードの設定状態とは無関係な同一の態様で変動パターンが設定される。
【0087】
メイン制御装置56のROM58には、図22に示すように、大当り用の変動パターンテーブルが記録されている。この変動パターンテーブルはランダムカウンタR1と変動パターンとの対応関係を示すものであり、CPU57は図20のステップS67へ移行すると、特別図柄用の保留データ記録部E1からランダムカウンタR1の取得結果を検出し、大当り用の変動パターンテーブルからランダムカウンタR1に応じた変動パターンを選択的に設定する。例えばランダムカウンタR1が「10」であるときには変動パターン「34」が検出され、変動パターンが「34」に設定される。
【0088】
CPU57は大当り用の変動パターンを設定すると、ステップS68で確率変動モードの獲得の有無を判定する。この判定処理は大当り図柄の設定結果に基いて行われるものであり、CPU57は大当り図柄が奇数であるときには確率変動モードの獲得と判定し、確率変動エリアに確率変動フラグをオン状態で格納することに基いて確率変動モードを有効化する。また、大当り図柄が偶数であるときには確率変動モードの非獲得と判定し、確率変動エリアに確率変動フラグをオフ状態で格納することに基いて確率変動モードを無効化する。
【0089】
CPU57は確率変動モードを判定すると、図20のステップS69でRAM59の確率変動エリアから判定結果を検出する。ここで確率変動エリアに確率変動フラグがオン状態で格納されていることを検出したときにはステップS70へ移行し、RAM59の時間短縮エリアに時間短縮フラグをオン状態で格納することに基いて時間短縮モードを有効化する。また、確率変動エリアに確率変動フラグがオフ状態で格納されていることを検出したときにはステップS71へ移行し、時間短縮エリアに時間短縮フラグをオフ状態で格納することに基いて時間短縮モードを無効化する。即ち、時間短縮モードは確率変動モードの獲得時に有効化され、確率変動モードの非獲得時に無効化されるものであり、大当り図柄が奇数であるか偶数であるかに応じて選択的に有効化されるものである。
【0090】
CPU57は図20のステップS65でRAM59の大当りエリアに外れの判定結果が格納されていることを検出すると、ステップS72へ移行する。そして、特別図柄用の保留データ記録部E1からランダムカウンタR2の取得結果を検出し、19個の外れリーチ値「5,11,23,31,43,53,61,79,89,97,113,127,139,149,157,163,173,181,193」と比較する。
【0091】
CPU57はランダムカウンタR2が19個の外れリーチ値のいずれかと同一であることを検出したときには外れリーチと判定し、RAM59の外れリーチエリア(図15参照)に外れリーチの判定結果を格納する。そして、ステップS73で外れリーチエリアから外れリーチの判定結果を検出し、ステップS74でRAM59の特別図柄用の外れリーチ図柄エリアからランダムカウンタR5を検出する。ここでROM58の図柄テーブル(図21参照)からランダムカウンタR5の1桁目に対応する図柄,2桁目に対応する図柄,3桁目に対応する図柄を検出し、左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄に設定する。
【0092】
CPU57は外れリーチ図柄を設定すると、ステップS76でRAM59の時間短縮エリアから時間短縮モードの設定状態を検出する。ここで時間短縮エリアに時間短縮フラグがオフ状態で格納されていることを検出したときにはステップS77へ移行し、時間短縮フラグがオン状態で格納されていることを検出したときにはステップS78へ移行する。
【0093】
メイン制御装置56のROM58には、図23に示すように、外れリーチ用の変動パターンテーブルが記録されている。この変動パターンテーブルは停止図柄の差分ΔSとランダムカウンタR1と変動パターンとの対応関係を示すものであり、停止図柄の差分ΔSとは外れリーチ図柄の設定結果のうち「中特別図柄−左特別図柄(=中特別図柄−右特別図柄)」を称する。
【0094】
CPU57は図20のステップS77へ移行すると、特別図柄用の保留データ記録部E1からランダムカウンタR1の取得結果を検出し、図23の外れリーチ用の変動パターンテーブルからランダムカウンタR1および差分ΔSに応じた変動パターンを選択的に設定する。例えばランダムカウンタR1が「10」で、外れリーチ図柄の設定結果が「8 2 8」であるときには変動パターン「3」が設定される。即ち、時間短縮モードが設定されていない通常状態で外れリーチが判定されたときには複数の変動パターン「2」〜「25」の中からランダムカウンタR1の取得結果および停止図柄の差分ΔSに応じたものが無作為に選択される。
【0095】
CPU57は図20のステップS78へ移行すると、特別図柄用の保留データ記録部E1からランダムカウンタR1の取得結果を検出し、外れリーチ図柄の設定結果に基いて差分ΔSを算出する。そして、差分ΔSが「+1」,「−1」,「−2」のいずれかであるときには図23の外れリーチ用の変動パターンテーブルからランダムカウンタR1および差分ΔSに応じた変動パターンを選択的に設定する。また、差分ΔSが「+1」,「−1」,「−2」以外の別の値であるときにはランダムカウンタR1の取得結果に拘らず変動パターン「0」を設定する。
【0096】
CPU57は図20のステップS72でランダムカウンタR2の取得結果が19個の外れリーチ値のいずれとも同一でないことを検出したときには完全外れと判定し、RAM59の外れリーチエリアに完全外れの判定結果を格納する。そして、ステップS73で外れリーチエリアから完全外れの判定結果を検出し、ステップS75へ移行する。
【0097】
CPU57はステップS75へ移行すると、RAM59の特別図柄用の完全外れ図柄エリアからランダムカウンタR5を検出する。そして、ROM58の図柄テーブル(図21参照)からランダムカウンタR5の1桁目に対応する図柄,2桁目に対応する図柄,3桁目に対応する図柄を検出し、左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄に設定する。
【0098】
CPU57は完全外れ図柄を設定すると、図20のステップS76でRAM59の時間短縮エリアの格納データに基いて時間短縮モードの設定状態を判断する。ここで時間短縮モードが設定されていないことを検出したときにはステップS77へ移行し、時間短縮モードが設定されていることを検出したときにはステップS78へ移行する。
【0099】
CPU57はステップS77へ移行したときには変動パターン「1」を設定し、ステップS78へ移行したときには変動パターン「0」を設定する。即ち、時間短縮モードの非設定状態で完全外れが判定されたときには専用の変動パターン「1」が必ず設定され、時間短縮モードの設定状態で完全外れが判定されたときには専用の変動パターン「0」が必ず設定される。
【0100】
変動パターンには、図22〜図23に示すように、変動表示時間が個別に設定されている。これら各変動表示時間は左特別図柄〜右特別図柄の変動開始から確定停止に至る所要時間を称するものであり、CPU57は図20のステップS79へ移行すると、変動パターンの設定結果に応じた変動表示時間を選択的に設定する。そして、ステップS80へ移行し、遊技制御フラグを特別図柄変動処理に設定する。尚、変動パターン「0」および「1」の設定時には変動表示時間「T0」および「T1」が設定される。
【0101】
(7)特別図柄変動処理
図16のステップS27の特別図柄変動処理は遊技制御フラグが特別図柄変動処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置56のCPU57は特別図柄変動処理で図柄制御装置73に演出コマンドおよび演出データを出力することに基づいて特別図柄の変動表示を開始する。
【0102】
CPU57は図24のステップS81でタイマT1を「0」にリセットする。このタイマT1は特別図柄の変動表示時間を計測するものであり、CPU57はタイマT1をリセットすると、ステップS82で図柄制御装置73にINT信号を出力し、ステップS83で演出コマンドおよび演出データを出力する。INT信号は図柄制御装置73にIRQ割込みプログラムの起動を指令するものであり、図柄制御装置73のCPU74はINT信号を検出することに基づいてIRQ割込みプログラムを起動し、演出コマンドおよび演出データをIRQ割込みプログラムの中で受信する。
【0103】
演出コマンドは特別図柄の変動開始を指令する変動開始コマンドからなるものであり、図柄制御装置73のCPU74は変動開始コマンドを検出することに基づいて特別図柄の変動表示を開始する。演出データは変動パターンの設定結果と左特別図柄〜右特別図柄の設定結果とを有するものであり、図柄制御装置73のCPU74は演出データに基づいて特別図柄の変動表示を下記の▲1▼〜▲2▼の態様で制御する。
【0104】
▲1▼左特別図柄〜右特別図柄の設定結果:左列,中列,右列の確定停止図柄を示すものであり、図柄制御装置73のCPU74は各列の特別図柄を設定図柄で確定停止させる。
▲2▼変動パターンの設定結果:変動表示の演出内容を示すものであり、図柄制御装置73のCPU74は特別図柄の変動表示を変動パターンに応じた表示パターンで演出する。
【0105】
メイン制御装置56のCPU57は演出コマンド等を出力すると、図24のステップS84でタイマT1をスタートさせる。この演出コマンド等の出力後には図柄制御装置73のCPU74が図柄表示装置27に特別図柄の変動表示を行っており、タイマT1は変動表示の開始時を起点とする経過時間を計測することになる。
【0106】
CPU57はタイマT1をスタートさせると、ステップS85でRAM59の特別図柄用のカウンタデータエリアを整理する。この処理はカウンタデータエリアの保留データ記録部E1〜E3に保留データ記録部E2〜E4の格納データを上書きするものである。例えば保留データ記録部E1だけにランダムカウンタR1〜R4が格納されているときには保留データ記録部E1に保留データ記録部E2のデフォルトデータが記録され、保留データ記録部E1のランダムカウンタR1〜R4が消去される。また、保留データ記録部E1〜E4の全てにランダムカウンタR1〜R4が格納されているときには保留データ記録部E2〜E4のランダムカウンタR1〜R4が前段の保留データ記録部E1〜E3に移動され、保留データ記録部E4にデフォルトデータが記録される。
【0107】
即ち、次回の制御データ設定処理では保留データ記録部E2の格納データに基づいて大当り判定処理・外れリーチ判定処理・変動パターン設定処理等が行われ、次々回の制御データ設定処理では保留データ記録部E3の格納データに基づいて大当り判定処理・外れリーチ判定処理・変動パターン設定処理等が行われる。
【0108】
CPU57は特別図柄用のカウンタデータエリアを整理すると、ステップS86でカウンタN1から「1」を減算し、ステップS87で遊技制御フラグに全図柄停止処理をセットする。このカウンタN1は、上述したように、保留球数を計測するものであり、次のタイマ割込み処理ではカウンタN1の減算結果が検出され、カウンタN1の減算結果に基づいて保留球ランプ25が点灯制御される。従って、変動表示の開始後に保留球ランプ25が消灯し、保留球数の減少が遊技者に報知される。
【0109】
カウンタN1は特別図柄始動口28に対するパチンコ球Pの入賞個数を「4」を上限値として計測するものである。従って、演出コマンド等が出力された特別図柄の変動開始直後にはカウンタN1が減算され、カウンタN1が上限値まで加算されていたときでもカウンタN1に加算の余地が生成される。このカウンタN1の減算状態ではカウンタデータエリアに空欄が必ず生成される。このため、以後の出力監視処理で特別図柄始動信号有りが記録されたときには特別図柄用データ取得処理でカウンタN1が加算され、特別図柄用のカウンタデータエリアにランダムカウンタR1〜R4が新たに格納される。
【0110】
(8)全図柄停止処理
図16のステップS28の全図柄停止処理は遊技制御フラグが全図柄停止処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置56のCPU57は全図柄停止処理で図柄制御装置73のCPU74に演出コマンドを出力し、変動表示を終了させる(図柄確定)。
【0111】
CPU57は図25のステップS91でタイマT1の計測値を変動表示時間の設定結果と比較する。このタイマT1は特別図柄の変動表示時間を計測するものであり、CPU57はタイマT1の計測値が変動表示時間の設定結果に達していることを検出したときにはステップS92でタイマT1を停止させ、変動表示時間の計測を終える。
【0112】
CPU57は変動表示時間の計測を終えると、ステップS93で図柄制御装置73にINT信号を出力し、ステップS94で演出コマンドとして全図柄停止コマンド(図柄確定コマンド,可変停止指令)を出力する。この変動表示時間の経過時点では左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄が必ず仮停止状態にあり、図柄制御装置73のCPU74はINT信号を受信することに基づいてIRQ割込みプログラムの中で全図柄停止コマンドを検出し、左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄を仮停止状態から静止した確定状態に切換える。
【0113】
CPU57は全図柄停止コマンドを出力すると、ステップS95でRAM59の大当りエリアから判定結果を検出する。ここで大当りエリアに大当りが格納されていることを検出したときにはステップS96へ移行し、RAM59の大当り遊技エリアに大当り遊技モードフラグをオン状態で格納することに基いて大当り遊技モードを有効化する。そして、ステップS97へ移行し、遊技制御フラグに大当り遊技処理をセットする。
【0114】
CPU57はステップS95で大当りエリアに外れの判定結果が格納されていることを検出すると、ステップS98へ移行し、遊技制御フラグに制御データ設定処理をセットする。
【0115】
(9)大当り遊技処理
図16のステップS29の大当り遊技処理は遊技制御フラグが大当り遊技処理にセットされている場合に実行されるものであり、メイン制御装置56のCPU57は大当り遊技処理の中で大当りラウンドを実行し、図柄制御装置73に演出コマンドおよび演出データを出力することに基づいて図柄表示装置27に大当りラウンド表示を行う。
【0116】
メイン制御装置56のCPU57は図26のステップS101へ移行すると、大入賞口37の開放状態を判断する。この判断処理は開放フラグの設定状態に基いて行われるものであり、CPU57は開放フラグが閉鎖状態にセットされていることを検出したときには大入賞口37が閉鎖されていると判断する。そして、ステップS102へ移行し、カウンタN2を上限値「14」と比較する。このカウンタN2は大入賞口37の開放回数(大当りラウンド回数)を計測するものであり、CPU57は「N2≦14」を検出したときにはステップS103へ移行する。
【0117】
CPU57はステップS103へ移行すると、カウンタN2に「1」を加算し、ステップS104でタイマT2を「0」にリセットする。このタイマT2は大入賞口37の開放時間(大当りラウンドの継続時間)を計測するものであり、CPU57はタイマT2を「0」にリセットすると、ステップS105へ移行する。
【0118】
CPU57はステップS105へ移行すると、図柄制御装置73にINT信号を出力することに基づいてIRQ割込みプログラムの起動を指令する。そして、ステップS106へ移行し、図柄制御装置73に演出コマンドとして大当りラウンド表示コマンドを出力し、演出データとして大当りラウンド表示データ(カウンタN2の計測値)を出力する。
【0119】
図柄制御装置73のCPU74はINT信号を検出すると、IRQ割込みプログラムを起動する。そして、IRQ割込みプログラムで演出コマンドおよび演出データを検出し、図柄表示装置27に大当りラウンド表示を行う。この大当りラウンド表示は大当りラウンド回数(カウンタN2の計測値)に応じたアニメーション画面を表示するものであり、アニメーション画面上には現在の大当りラウンド回数(カウンタN2の計測値)が数値で表示される。
【0120】
CPU57は演出コマンド等を出力すると、ステップS107で大入賞口ソレノイド40に駆動電源を印加し、大入賞口37を開放する(大当りラウンド動作の開始)。これにより、パチンコ球Pが大入賞口37内に入賞することを許容する大当り状態を発生させ、遊技者に有利な状態を生成する。
【0121】
CPU57は大入賞口37を開放すると、ステップS108で開放フラグを開放状態にセットすることに基づいて大入賞口37の開放を記録する。そして、ステップS109で開放時間用のタイマT2をスタートさせ、大入賞口37の開放時間を計測開始する。例えば大当りの判定直後には開放フラグが閉鎖状態にセットされ、カウンタN2が「0」にリセットされている。従って、CPU57はステップS101からS102,S103へ移行し、カウンタN2に「1」を加算する。そして、ステップS104でタイマT2をリセットし、ステップS107で大入賞口37を開放する。
【0122】
CPU57は大入賞口37の開放状態でタイマ割込みが発生すると、ステップS101で開放フラグが開放状態にセットされていることを検出し、ステップS110でカウント信号の有無を判断する。このカウント信号はパチンコ球Pが大入賞口37内に入賞することに基づいてカウントセンサ41から出力されるものであり、CPU57はRAM59の出力監視エリアにカウント信号有りが記録されていることを検出したときにはステップS111でカウンタN3に「1」を加算する。このカウンタN3は1回の大当りラウンド動作中に何個のパチンコ球Pが大入賞口37内に入賞したかを計測するものであり、CPU57はパチンコ球Pの入賞個数を計測すると、ステップS112へ移行する。
【0123】
CPU57はステップS112へ移行すると、カウンタN3の計測値を上限値「10個」と比較し、ステップS113で開放時間用のタイマT2の計測値を上限値「27秒」と比較する。ここで「N3≧10個」および「T2≧27秒」のいずれかを検出したときにはステップS114で大入賞口ソレノイド40を断電することに基づいて大入賞口37を閉鎖する。即ち、大当りラウンドは規定個数のパチンコ球Pが大入賞口37内に入賞するか、大入賞口37の開放時間が上限値に達することに基づいて終了する。
【0124】
CPU57はステップS114で大当りラウンドを終えると、ステップS115でタイマT2を停止することに基づいて開放時間の計測動作を終える。そして、ステップS116で入賞個数用のカウンタN3を「0」にリセットし、ステップS117で開放フラグを閉鎖状態にセットすることに基づいて大入賞口37の閉鎖を記録する。
【0125】
CPU57は大入賞口37の閉鎖状態でタイマ割込みが発生すると、ステップS101からS102へ移行し、大当りラウンド回数用のカウンタN2を上限値「14」と比較する。ここで「N2>14」を検出したときにはステップS118で大当りラウンド回数用のカウンタN2を「0」にリセットし、ステップS11909へ移行する。
【0126】
CPU57はステップS119へ移行すると、大当り遊技エリアに大当り遊技モードフラグをオフ状態で格納することに基いて大当り遊技モードを無効化する。即ち、大当り遊技モードの有効化および無効化とは大当り遊技中であるか否かを称するものであり、大当り遊技中にパチンコ球Pが特別図柄始動口28内に入賞したときには賞球信号処理で賞球データNaが高値にセットされ、時間短縮モードの無効状態および大当り遊技の停止状態に比べて多数のパチンコ球Pが賞品球として遊技者に払出される。
【0127】
CPU57は図26のステップS119で大当り遊技モードを解除すると、ステップS120で遊技制御フラグを制御データ設定処理にセットする。即ち、大当りラウンドの繰返し回数には上限値「15回」が設定されており、大当りラウンドの継続回数が15回に達したときには大当り遊技処理が無条件に終了する。
【0128】
<図柄制御装置73の内部処理について>
図柄制御装置73のCPU74は電源が投入されると、図27のステップS201で割込み禁止を設定し、ステップS202でRAM76の全データおよびI/O80を初期設定する。そして、ステップS203でVDP77にデモ表示コマンドを出力し、ステップS204で割込み禁止の設定を解除することに基づいて割込みの発生を許可する。
【0129】
VDP77はデモ表示コマンドを検出すると、VROM78から必要な表示データを読出し、図柄表示装置27にデモンストレーション表示(デモ表示と称する)を行う。このデモ表示は遊技者に客待ち状態にあることを報知するものであり、具体的にはデモ背景の前方に製造社名および機種名等を表示することで行われる。
【0130】
CPU74はステップS204で割込みを許可すると、ステップS205のカウンタ更新処理へ移行し、カウンタ更新処理を無限ループ状に繰返す。このカウンタ更新処理は特別図柄用の表示パターンを無作為に選択するためのランダムカウンタR10を「1」ずつ加算するものであり、ランダムカウンタR10の加算処理は「0」から上限値「191」に加算された後に「0」に戻ってリング状に行われる。
【0131】
CPU74はメイン制御装置56からのINT信号を検出すると、図28のIRQ割込みプログラムを起動する。そして、ステップS211でメイン制御装置55からの演出コマンドおよび演出データ等を検出し、RAM76のコマンドエリアおよびデータエリアに格納する。
【0132】
図29のタイマプログラムは4msecが経過する毎に起動するものであり、図柄制御装置73のCPU74はタイマ割込みプログラムの起動時にはメインプログラムを実行位置で一時停止させ、タイマ割込みプログラムの終了時にはメインプログラムを一時停止位置から再開する。このタイマ割込みプログラムはステップS221の特別図柄変動表示処理〜ステップS222の大当り表示処理を有するものであり、ステップS221の特別図柄変動表示処理〜ステップS222の大当り表示処理の詳細は次の通りである。
【0133】
(1)特別図柄変動表示処理
図29のステップS221の特別図柄変動表示処理は図柄表示装置27に特別図柄を変動状態,仮停止状態,確定停止状態で順に表示し、特別図柄の確定停止状態での組合せに応じて遊技者に大当りおよび外れの判定結果を報知するものであり、特別図柄が大当りの組合せで確定停止したときにはメイン制御装置56が大当りラウンドを開始し、大入賞口37内にパチンコ球Pが入賞することを許容する。
【0134】
図柄制御装置73のCPU74は図30のステップS231へ移行すると、RAM76のコマンドエリアに特別図柄用の変動開始コマンドが格納されているか否かを判断する。この変動開始コマンドはメイン制御装置56がパチンコ球Pの特別図柄始動口28に対する有効な入賞を検出することに基づいて特別図柄の設定結果および変動パターンの設定結果と共に出力するものであり、CPU74はコマンドエリアに特別図柄用の変動開始コマンドが格納されていることを検出すると、ステップS232でランダムカウンタR10の現在の計測値を取得する。
【0135】
図柄制御装置73のROM75には、図31に示すように、表示パターンテーブルが記録されている。この表示パターンテーブルは変動パターンおよびランダムカウンタR10から表示パターンを選択するためのものであり、図柄制御装置73のCPU74は図30のステップS233へ移行すると、RAM76のデータエリアから特別図柄用の変動パターンを検出し、変動パターンの検出結果およびランダムカウンタR10の取得結果に応じた表示パターンを表示パターンテーブルから選択的に設定する。
【0136】
表示パターンは各列の特別図柄の可変速度,各列の特別図柄の仮停止タイミング,特別図柄用背景の種類,特別図柄用背景の切換えタイミング,キャラクタの表示タイミング,キャラクタの種類等を示すものであり、変動パターンに応じた変動表示時間で終了するように設定されている。
【0137】
図32は表示パターン「0」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「0」は変動パターン「0」の検出時にランダムカウンタR10に拘らず一義的に選択されるものであり、変動パターン「0」は時間短縮モードの設定状態で完全外れが判定された場合および外れリーチが判定された場合(停止図柄の差分ΔSが「+1」,「−1」,「−2」である場合を除く)に一義的に選択されるものである。
【0138】
表示パターン「0」の選択時には特別図柄遊技用背景として背景Aが表示される。また、キャラクタの表示は行われず、左特別図柄,右特別図柄,中特別図柄は通常変動状態から同時に仮停止する。これら左特別図柄,右特別図柄,中特別図柄の仮停止はRAM76のデータエリアに格納されているメイン制御装置56からの特別図柄の設定結果で行われるものであり、3列の仮停止状態では3列の特別図柄が完全外れまたは外れリーチの組合せになる。
【0139】
表示パターン「0」は変動表示時間「T0」が残りの全ての変動表示時間「T1」〜「T58」に比べて短く設定されたものであり、時間短縮モードの設定状態で完全外れが判定された場合および外れリーチが判定された場合(停止図柄の差分ΔSが「+1」,「−1」,「−2」である場合を除く)には変動表示時間が相対的に短縮される。
【0140】
図33は表示パターン「1−1」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「1−1」は完全外れが判定された変動パターン「1」の検出時にランダムカウンタR10の取得結果に応じて選択されるものであり、変動パターン「1」は時間短縮モードの非設定状態で完全外れが判定された場合に一義的に選択される。
【0141】
表示パターン「1−1」の選択時には特別図柄遊技用背景として背景Aが表示される。また、キャラクタの表示は行われず、左特別図柄,右特別図柄,中特別図柄は通常変動状態から当該順序で仮停止する。これら左特別図柄,右特別図柄,中特別図柄の仮停止はRAM76のデータエリアに格納されているメイン制御装置56からの特別図柄の設定結果で行われるものであり、3列の仮停止状態では3列の特別図柄が完全外れの組合せになる。
【0142】
図34は表示パターン「2−1」の設定内容を説明するためのタイミングチャートである。この表示パターン「2−1」は外れリーチが判定された変動パターン「2」の検出時にランダムカウンタR10に応じて選択されるものであり、変動パターン「2」は時間短縮モードの設定状態に拘わらず選択される。
【0143】
表示パターン「2−1」の選択時には特別図柄遊技用背景として背景Aが表示され、キャラクタの表示は行われない。また、左特別図柄および右特別図柄は通常変動状態から当該順序で仮停止し、中特別図柄は通常変動状態から低速変動状態に切換わった後に仮停止する。これら左特別図柄,右特別図柄,中特別図柄の仮停止はRAM76のデータエリアに格納されているメイン制御装置56からの特別図柄の設定結果で行われるものであり、3列の仮停止状態では3列の特別図柄が外れリーチの組合せになる。
【0144】
CPU74は表示パターンを設定すると、図30のステップS234でVDP77に変動開始コマンドと表示パターンの設定結果と特別図柄の設定結果とを出力する。すると、VDP77は表示パターンに応じた表示データをVROM78から検出し、図柄表示装置27に表示パターンに応じた演出内容で特別図柄の変動表示を行う。
【0145】
CPU74は特別図柄の変動表示を開始すると、ステップS235でコマンドエリアの特別図柄用の変動開始コマンドおよびデータエリアの特別図柄の設定結果等を消去し、ステップS236でコマンドエリアに全図柄停止コマンドが格納されているか否かを判断する。この全図柄停止コマンドはメイン制御装置56が変動表示時間の経過を検出することに基づいて出力するものであり、CPU74は全図柄停止コマンドを検出すると、ステップS237でVDP77に特別図柄用の図柄確定コマンドを出力し、ステップS238でコマンドエリアの全図柄停止コマンドを消去する。
【0146】
全図柄停止コマンドはメイン制御装置56が出力するものであり、全図柄停止コマンドの出力タイミングは変動パターンに応じた変動表示時間の経過タイミングに設定されている。表示パターンは図柄制御装置73が変動パターンに基づいて設定するものであり、変動パターンに応じた変動表示時間で終了するように設定される。従って、図柄制御装置73のCPU74が全図柄停止コマンドを検出してVDP77に図柄確定コマンドを出力するときには左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄が必ず仮停止状態にある。この仮停止状態ではVDP77が左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄を上下に揺らしており、VDP77は図柄確定コマンドを検出すると、左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄を水平な1本の有効ライン上に静止した確定状態で表示する。
【0147】
例えば変動パターン「2」の設定時にはメイン制御装置56から図柄制御装置73に変動表示時間「T2」の経過タイミングで全図柄停止コマンドが出力される。この変動パターン「2」の設定時には図柄制御装置73が表示パターン「2−1」を変動表示時間「T2」で終了するように設定している。この変動表示時間「T2」の経過時点では、図34に示すように、左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄が仮停止状態にあり、VDP77はCPU74からの図柄確定コマンドを左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄の仮停止状態で検出し、左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄を仮停止状態から確定状態に切換える。
【0148】
(2)大当り表示処理
図29のステップS222の大当り表示処理は大当り遊技中に大当りラウンド回数に応じたアニメーション画面を表示し、アニメーション画面上に大当りラウンド回数を表示するものであり、CPU74は図35のステップS241へ移行すると、RAM76のコマンドエリアに大当りラウンド表示コマンドが格納されているか否かを検出する。この大当りラウンド表示コマンドはメイン制御装置56が大当りラウンドの開始時に大当りラウンド表示データ(カウンタN2)と共に出力するものであり、CPU74は大当りラウンド表示コマンドを検出すると、ステップS242でRAM76のデータエリアから大当りラウンド表示データを検出し、ステップS243へ移行する。
【0149】
CPU74はステップS243へ移行すると、大当りラウンド表示データに応じた大当りラウンド表示用の表示パターンを設定し、VDP77に大当りラウンドコマンドおよび大当りラウンドデータを出力する。そして、ステップS244へ移行し、コマンドエリアの大当りラウンド表示コマンドおよびデータエリアの大当りラウンド表示データを消去する。この大当りラウンドデータは表示パターンの設定結果を有するものであり、VDP77は大当りラウンドコマンドおよび大当りラウンドデータを検出すると、VROM78から表示パターンに応じた表示データを検出し、図柄制御装置27に表示パターンに応じたアニメーション画面を表示する。
【0150】
<払出制御装置66の内部処理について>
払出制御装置66のCPU67は電源が投入されると、図36のステップS301で割込み禁止を設定し、ステップS302でカウンタN等のRAM69の全データおよびI/O70を初期設定する。そして、ステップS303で割込み禁止の設定を解除することに基づいて割込みの発生を許可し、ステップS304へ移行する。
【0151】
CPU67はステップS304へ移行すると、カウンタNの計測値を「0」と比較する。このカウンタNは、後述するように、CPU67がメイン制御装置56からの賞球コマンドおよび賞球データNa・Nbを検出することに基いて加算するものであり、賞品球の払出個数を示している。
【0152】
CPU67はステップS304で「N>0」を検出すると、賞品球の未払分があると判断してステップS305へ移行し、払出モータ52を単位量だけ駆動する。この回転量は賞球払出装置46のスプロケット49から1個のパチンコ球Pを放出するための駆動量であり、CPU67は払出モータ52を単位量だけ駆動すると、ステップS306へ移行する。
【0153】
CPU67はステップS306へ移行すると、賞品球センサ31からの賞品球信号の有無を判断する。この賞品球信号は賞球払出装置46のスプロケット49から1個のパチンコ球Pが実際に放出されることに基いて出力されるものであり、CPU67はステップS306で賞品球信号を検出したときにはステップS307へ移行し、払出個数用のカウンタNから「1」を減算することに基いて賞品球の払出個数を更新する。そして、ステップS304で「N=0」が検出されるまで払出モータ52を駆動し、メイン制御装置56からの指令内容に応じた個数のパチンコ球Pを賞品球として払出す。
【0154】
CPU67はメイン制御装置56からのINT信号を検出すると、図37のIRQ割込みプログラムを起動する。そして、ステップS311でメイン制御装置55からの賞球コマンドおよび賞球データNa・Nbを検出し、RAM76のコマンドエリアおよびデータエリアに格納する。
【0155】
図38のタイマ割込みプログラムは4msecが経過する毎に起動するものであり、払出制御装置66のCPU67はタイマ割込みプログラムの起動時にはメインプログラムを実行位置で一時停止させ、タイマ割込みプログラムの終了時にはメインプログラムを一時停止位置から再開する。
【0156】
CPU67は図38のステップS321へ移行すると、RAM69のコマンドエリアに賞球コマンドが格納されているか否かを検出する。この賞球コマンドはパチンコ球Pが特別図柄始動口28および大入賞口37に入賞することに基いてメイン制御装置56が賞球データNa・Nbと共に出力するものであり、CPU67はコマンドエリアに賞球コマンドが格納されていることを検出したときにはステップS322へ移行する。
【0157】
CPU67はステップS322へ移行すると、RAM69のデータエリアから賞球データNa・Nbを検出する。そして、ステップS323へ移行し、カウンタNに賞球データNa・Nbを加算する(N←N+Na,N←N+Nb)ことに基いて賞品球の払出個数Nを計測する。次に、ステップS324へ移行し、コマンドエリアおよびデータエリアの賞球コマンドおよび賞球データを消去する。
【0158】
上記実施例によれば、パチンコ球Pが特別図柄始動口28に入賞したことに対して賞品球の払出個数が異なる2種類の賞球データNaを選択的に出力したので、時間短縮モードの有効時には払出個数が多数の賞球データNaを出力することに基いて賞品球の払出個数を増やし、時間短縮モードの無効時には払出個数が少数の賞球データNaを出力することに基いて払出個数を減らすことができる。このため、電動役物を用いない簡単な構成で時間短縮モード中の実際のベース(払出個数/発射個数)を上げることが可能になる。
【0159】
また、大当り遊技モードの有効状態では賞品球の払出個数が多い賞球データNaを出力し、大当り遊技モードおよび時間短縮モードの無効状態では賞品球の払出個数が少ない賞球データNbを出力した。このため、大当り遊技中にパチンコ球Pが特別図柄始動口28に入賞したときには大当り遊技中でないときに比べて多数の賞品球が払出されるので、大当り発生時の賞品球の個数を増やすことができる。
【0160】
尚、上記実施例においては、次の大当りが発生することに基いて時間短縮モードを解除したが、これに限定されるものではなく、例えば時間短縮モードの有効状態で設定回数の変動表示が行われることに基いて解除したり、時間短縮モードの有効状態で大当り図柄以外の特定図柄が確定表示されることに基いて解除しても良い。この場合、時間短縮モードの解除と同時に賞品球の払出個数が多い賞球データNaを出力する高ベースモードを解除しても良く、あるいは、次の大当りが発生することに基いて高ベースモードを解除しても良い。
【0161】
また、上記実施例においては、時間短縮モード中にパチンコ球Pが特別図柄始動口28内に入賞することに基いて賞品球の払出個数が多い賞球データNaを出力する構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば確率変動モード中にパチンコ球Pが特別図柄始動口28内に入賞することに基いて賞品球の払出個数が多い賞球データNaを出力する構成としても良い。
【0162】
また、上記実施例においては、遊技者に有利な時間短縮モード・大当り遊技モード中にパチンコ球Pが特別図柄始動口28内に入賞することに基いて賞品球の払出個数が多い賞球データNaを出力する構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば特定図柄が大当り図柄以外の特定の組合せで確定表示されることに基いて高ベースモードを有効化し、高ベースモード中にパチンコ球Pが特別図柄始動口28内に入賞することに基いて賞品球の払出個数が多い賞球データNaを出力する構成としても良い。
【0163】
また、上記実施例においては、図柄制御装置73とスピーカ制御装置82とランプ制御装置88とを別個のマイクロコンピュータから構成したが、これに限定されるものではなく、例えば単一のマイクロコンピュータから構成しても良い。
【0164】
また、上記実施例においては、特別図柄遊技用の保留球数を4個を上限に計測したが、これに限定されるものではなく、例えば4個以外の複数値を上限に計測したり、上限値を設定しない構成としても良い。
また、上記実施例においては、変動パターン用のランダムカウンタR1を特別図柄用データ取得処理で取得したが、これに限定されるものではなく、例えば制御データ設定処理で変動パターンを設定するときに取得しても良く、要は特別図柄始動口28内に有効なパチンコ球Pの入賞があったことを条件に取得すれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図(遊技の流れを示す図)
【図2】パチンコ機の全体構成を示す前面図
【図3】遊技盤を示す前面図
【図4】パチンコ機の全体構成を示す後面図
【図5】大入賞口を開放状態で示す斜視図
【図6】賞球払出装置の内部構成を示す後面図
【図7】メイン制御装置の電気的構成を示す図
【図8】図柄制御装置の電気的構成を示す図
【図9】払出制御装置の電気的構成を示す図
【図10】スピーカ制御装置の電気的構成を示す図
【図11】ランプ制御装置の電気的構成を示す図
【図12】メイン制御装置のメインプログラムを示すフローチャート
【図13】(a)はメイン制御装置が保有するランダムカウンタの一覧を示す図、(b)はメイン制御装置が保有するノーマルカウンタの一覧を示す図、(c)はメイン制御装置が保有するタイマの一覧を示す図
【図14】ランダムカウンタの加算方法を説明するための図
【図15】メイン制御装置のRAMのデータ格納エリアを示す図
【図16】メイン制御装置のタイマ割込みプログラムを示すフローチャート
【図17】メイン制御装置の賞球信号処理を示すフローチャート
【図18】メイン制御装置の特別図柄用データ取得処理を示すフローチャート
【図19】カウンタと特別図柄用の保留データ記録部とランプナンバーとの関係を示す図
【図20】メイン制御装置の制御データ設定処理を示すフローチャート
【図21】ランダムカウンタと大当り図柄,左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄との関係を示す図
【図22】大当り用の変動パターンテーブルを示す図
【図23】外れリーチ用の変動パターンテーブルを示す図
【図24】メイン制御装置の特別図柄変動処理を示すフローチャート
【図25】メイン制御装置の全図柄停止処理を示すフローチャート
【図26】メイン制御装置の大当り遊技処理を示すフローチャート
【図27】図柄制御装置のメインプログラムを示すフローチャート
【図28】図柄制御装置のIRQ割込みプログラムを示すフローチャート
【図29】図柄制御装置のタイマ割込みプログラムを示すフローチャート
【図30】図柄制御装置の特別図柄変動表示処理を示すフローチャート
【図31】表示パターンテーブルを示す図
【図32】時間短縮モード用の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図33】完全外れ用の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図34】外れリーチ用の表示パターンを説明するためのタイミングチャート
【図35】図柄制御装置の大当り表示処理を示すフローチャート
【図36】払出制御装置のメインプログラムを示すフローチャート
【図37】払出制御装置のIRQ割込みプログラムを示すフローチャート
【図38】払出制御装置のタイマ割込みプログラムを示すフローチャート
【符号の説明】
Pはパチンコ球、28は特別図柄始動口(入賞口)、29は特別図柄始動センサ(入賞口センサ)、49はスプロケット(払出部材)、56はメイン制御装置(主制御装置)、66は払出制御装置を示している。

Claims (2)

  1. パチンコ球が入賞口に入賞したことを検出して入賞信号を出力する入賞口センサと、
    パチンコ球を賞品球として1個ずつ払出すことが可能な払出部材と、
    前記入賞口センサからの入賞信号を検出することに基いて賞品球の払出個数が異なる複数の払出指令を選択的に出力する主制御装置と、
    前記主制御装置からの払出指令を検出することに基いて前記払出部材を駆動し、前記払出部材から払出指令に応じた個数のパチンコ球を賞品球として1個ずつ払出す払出制御装置と
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 主制御装置は、遊技者に有利な特定モードの有効状態では賞品球の払出個数が多い払出指令を選択し、特定モードの無効状態では賞品球の払出個数が少ない払出指令を選択することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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