JP2004275025A - レトルト食品の殺菌装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上面を開口2したチャンバー1内にレトルト食品5・・を収容し、チャンバー内に蒸気や加圧空気を供給して、レトルト食品を加圧下で加熱殺菌後、給水手段によりチャンバー内に給水して冷却するものにおいて、チャンバー内の上部にオーバーフロー管23を接続し、給水手段により給水時にはオーバーフロー管の接続位置迄給水して成るものである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、調理済食品を軟質の包装容器に収納したレトルト食品を加熱殺菌するレトルト食品の殺菌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
調理済み食品をプラスチックなどの軟質の容器に密封したレトルト食品を加熱殺菌するレトルト食品の殺菌装置で、例えば特許文献1等で示される様な比較的小型のものでは、殺菌処理が終了すると、空気用電磁弁16を開いてチャンバー5内に加圧空気を供給して加圧しながら、噴水ノズル27より噴水して被殺菌物を冷却する様に構成している。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−295343号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、上記構成の場合、噴水ノズルからの噴水では被殺菌物の冷却速度が遅く、冷却工程の時間が長くなるという問題がある。
【0005】
そこで本発明は、レトルト食品を効率的に冷却して冷却工程を短縮する事を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上面を開口し、レトルト食品を収容して殺菌を行うチャンバーと、開口を密閉する蓋と、チャンバー内に蒸気を供給/又はチャンバー内で蒸気を発生する給蒸手段と、チャンバー内に給水する給水手段と、チャンバー内に加圧空気を供給する加圧手段と、チャンバー内の水を排水する排水手段と、チャンバー内の空気や蒸気を排気する排気手段と、これら各手段を制御する制御手段とを備え、この制御手段によりチャンバー内に蒸気と加圧空気を供給してレトルト食品を加圧下で加熱殺菌後、給水手段によりチャンバー内に給水して冷却するものにおいて、チャンバー内の上部にオーバーフロー管を接続し、給水手段により給水時には、オーバーフロー管の接続位置迄給水して成るものである。
【0007】
又本発明は、オーバーフロー管をチャンバー内のレトルト食品収納最上位置と略同等位置に設けて成るものである。
【0008】
そして又本発明は、給水手段の給水口をオーバーフロー管の接続位置と略同じ高さに設けて成るものである。
【0009】
更に本発明は、オーバーフロー管に排水温度を検出する排水温度センサーを設けて成るものである。
【0010】
そして更に本発明は、オーバーフロー管の適所にオーバーフロー用電磁弁を設け、加熱殺菌時にチャンバー内が予め設定した所定圧力より上昇時にはオーバーフロー用電磁弁を開いてオーバーフロー管より排気し、オーバーフロー管にて排気手段を構成して成るものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を先ず図1に基づき説明すると、1は上面を開口2した有底筒状のチャンバーで、内部に収納室3を有し、かつこの収納室の底部に載置棚4を着脱自在に装着し、この載置棚の上に調理済みの食品をプラスチック等の軟質の包装容器に密封した、所謂レトルト食品5・・を載せて殺菌処理を行う様に構成している。
【0012】
尚、上記レトルト食品5・・は金属製の線材等で構成した籠6に収納し、上記収納室3への出し入れを、籠6によって行う様に構成し、かつこの籠には複数の図示しない棚を設け、これらの棚にレトルト食品5・・を並べて効率的に殺菌する様に構成している。
【0013】
7は上記収納室3内の内底部に配設されたシーズヒータ等のヒータで、上方を上記載置棚4により被覆している。
【0014】
8は上記チャンバー1の側壁上部の上記レトルト食品5・・を収納可能な最大高さ位置に連結した冷却水給水用の給水管で、先端に上記収納室3内下方に向けて噴水する給水口9を接続していると共に、逆止弁10、給水用電磁弁11と流量センサー12を介して水道等の給水源に接続し、これらを主に給水手段を構成している。
【0015】
13は上記チャンバー1側壁の中間位置より少し上方に連結した加圧用空気を供給する空気供給管で、逆止弁14、給気用電磁弁15を介してコンプレッサ16を接続し、これらにて加圧手段を構成している。
【0016】
17は上記チャンバー1の底面に連結した排水管で、途中に排水用電磁弁18を接続し、これらにて排水手段を構成している。
【0017】
19は上記開口2を開閉自在に閉塞する蓋、20は上記チャンバー1側壁の上記空気供給管13より低い位置に接続した圧力検出管で、圧力センサー21と圧力安全弁22を接続している。
【0018】
23は上記チャンバー1の給水口9と略同じ高さ位置で、かつ上記給水口9に略対向位置して接続したオーバーフロー管で、オーバーフロー用電磁弁24を介して上記排水管17の排水用電磁弁18よりも下流に接続していると共に、上記オーバーフロー用電磁弁24よりもチャンバー1側にサーミスタ等から成る排水温度センサー25を装着している。
【0019】
尚、上記実施例では給水口9の先端を下方に向け、これにより、上記チャンバー1内に給水してオーバーフロー管23の位置迄水が溜まっても、給水口9から噴出する水を収納室3内部に循環してレトルト食品5・・を均一に冷却出来るが、これに限定されることなく、水平方向等に噴水する様に構成しても良い。
【0020】
26は上記チャンバー1の側壁の略2/5の高さ位置に装着した収納室3内の温度検出用の室温センサーで、サーミスタ等により構成している。
【0021】
27はマイクロコンピュータ等で構成した制御ユニットで、上記ヒータ7、給水用電磁弁11、給気用電磁弁15、排水用電磁弁18、オーバーフロー用電磁弁24等への通電を予め設定した所定のシーケンスに従って制御するものである。
【0022】
図2において、30は、上記チャンバー1等を収容する図示しない外ケースの上面適所に配置した操作パネルで、上記圧力センサー21の検出圧力を表示する圧力計31、動作状態を表示する工程表示器32、殺菌設定温度や現在温度を表示する温度表示器33、設定時間や残り時間、経過時間等を表示する時間表示器34、冷却工程時の排水開始温度を表示する排水温度表示器35、設定内容を上記各表示器に表示させて確認する確認ボタン36、殺菌温度や殺菌時間、排水温度を変更する変更ボタン37,37、設定値の変更時や入力値の確定時に操作する設定ボタン38、チャンバー1内の水の排水時に操作する排水ボタン39、複数のコース選択ボタン40・・、停止ボタン41、スタートボタン42を配置している。
【0023】
尚、上記コース選択ボタン40・・は、各ボタンのオン操作によって殺菌温度や殺菌時間、排水温度等が上記制御ユニット27により予め設定記憶されており、この設定値を変更する場合には、上記設定ボタン38、変更ボタン37,37を操作して行う。
【0024】
而して、殺菌を開始する場合には、先ず蓋19を開いて収納室3内の載置棚4の上にレトルト食品5・・を入れた籠6を収納載置して蓋19を閉じた後、図示しない電源スイッチをオンし、次いで操作パネル30のコース選択ボタン40・・を操作して任意のコースを選択設定した後、スタートボタン42をオン操作することで殺菌動作を開始する。
【0025】
又、動作を開始すると、例えば自動注水コースの場合、制御ユニット27により先ず給水用電磁弁11を開き、かつ流量センサー12にて給水量を検出してチャンバー1内の底に所定量の水を給水すると共にヒータ7に通電して水を加熱し、収納室3内に蒸気を発生させ、同時にオーバーフロー用電磁弁24を開き、発生した蒸気によりオーバーフロー管23を介して収納室3内の空気を外部に排出しながら収納室内に飽和蒸気を発生する。
【0026】
この時、室温センサー26の検出温度が100℃に到達後所定時間経過するとオーバーフロー用電磁弁24を閉じ、その後、コースに応じた殺菌温度(例えば120℃、110℃、85℃等)を維持する様にヒータ7への通電を制御し、飽和蒸気状態でレトルト食品5・・の殺菌処理を行う。
【0027】
尚、上記殺菌中には圧力センサー21によりチャンバー1内の圧力を検出し、設定圧力以上に上昇するとオーバーフロー用電磁弁24を開いて設定圧力に維持する。
【0028】
一方、制御ユニット27により設定したタイマーにより殺菌工程が終了すると、給気用電磁弁15を開いて、予め作動したコンプレッサ16による加圧空気をチャンバー1内に供給して殺菌処理時の殺菌設定圧力よりも高い圧力に加圧した後、給水用電磁弁11を開いてチャンバー1内に給水する。
【0029】
そして、上記給水によりチャンバー1内に水が溜まり、チャンバー内の圧力が上昇するとオーバーフロー用電磁弁24を開閉制御して設定圧力迄低下させ、その後チャンバー1内の水位が上昇してオーバーフロー管23より流出すると、これを排水温度センサー25の検出温度にて検出してオーバーフロー用電磁弁24を開き、給水管8より給水を行いながらオーバーフロー管23より排水し、レトルト食品5・・を効率的に冷却する。
【0030】
上記給水により排水温度センサー25の検出温度が所定の設定温度(例えば40℃)迄低下すると、給水用電磁弁11とオーバーフロー用電磁弁24を閉じて給水を停止すると共に、排水用電磁弁18を開いてチャンバー1内の水を排水し、又、同時にコンプレッサ16を作動すると共に給気用電磁弁15を開いてチャンバー1内を加圧し、上記排水を促進して排水時間の短縮を計る。
【0031】
排水が完了するとチャンバー1内の圧力が低下するので、これを圧力センサー21の出力により検出し、図示しないブザーや、上記操作パネル30の工程表示器32により表示する。
【0032】
尚、上記実施例ではオーバーフロー管23を排気用の通路にも利用しているが、これに限定されることなく、例えば圧力検出管20より排気用の配管を分岐接続しても良いが、この排気用配管にも電磁弁が必要となり、部品点数の増加によるコストアップを招く。
【0033】
【発明の効果】
本発明の構成により、チャンバーの上部に給水手段の給水口とオーバーフロー管を接続し、レトルト食品の冷却工程時には給水手段によりチャンバー内の上部迄給水する様に構成したことで、レトルト食品を水没させて効率的に冷却し、冷却時間を大幅に短縮する事が出来るものである。
【0034】
又本発明の構成により、オーバーフロー管をチャンバー内のレトルト食品収納最大位置と同等位置に設けたことで、冷却工程時にはレトルト食品を完全に水没させ、均一かつ効率的に冷却し、冷却時間を短縮する事が出来るものである。
【0035】
そして又本発明の構成により、給水管の給水口をオーバーフロー管と略同じ高さ位置に対向して設けたことで、チャンバー内に溜まった水の影響を受けることなく、常に迅速にチャンバー内に冷却水の給水を行い、冷却時間の短縮を計る事が出来るものである。
【0036】
更に本発明の構成により、オーバーフロー管に排水温度を検出する排水温度センサーを設けたことで、この排水温度センサーにより、排水温度からレトルト食品の温度を的確に検出し、冷却工程の終了をより正確に検出する事が出来るものである。
【0037】
そして更に本発明の構成により、オーバーフロー管の適所に電磁弁を設けて排気手段として利用することで、オーバーフロー管の追加による部品点数の増加を極力防止し、コストダウンを計る事が出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例を示す構造図である。
【図2】同じく操作部の正面図である。
【符号の説明】
1 チャンバー
2 開口
5 レトルト食品
9 給水口
19 蓋
23 オーバーフロー管
24 オーバーフロー電磁弁
25 排水温度センサー
27 制御ユニット(制御手段)
Claims (5)
- 上面を開口し、レトルト食品を収容して殺菌を行うチャンバーと、上記開口を密閉する蓋と、上記チャンバー内に蒸気を供給/又はチャンバー内で蒸気を発生する給蒸手段と、上記チャンバー内に給水する給水手段と、上記チャンバー内に加圧空気を供給する加圧手段と、上記チャンバー内の水を排水する排水手段と、上記チャンバー内の空気や蒸気を排気する排気手段と、これら各手段を制御する制御手段とを備え、この制御手段によりチャンバー内に蒸気と加圧空気を供給して上記レトルト食品を加圧下で加熱殺菌後、給水手段によりチャンバー内に給水して冷却するものにおいて、上記チャンバー内の上部にオーバーフロー管を接続し、上記給水手段により給水時には、上記オーバーフロー管の接続位置迄給水する事を特徴として成るレトルト食品の殺菌装置。
- 上記オーバーフロー管を上記チャンバー内のレトルト食品収納最上位置と略同等位置に設けた事を特徴とする、上記請求項1に記載のレトルト食品の殺菌装置。
- 上記給水手段の給水口を、上記オーバーフロー管の接続位置と略同じ高さに設けた事を特徴とする、上記請求項1〜2に記載のレトルト食品の殺菌装置。
- 上記オーバーフロー管に排水温度を検出する排水温度センサーを設けた事を特徴とする、上記請求項1〜3に記載のレトルト食品の殺菌装置。
- 上記オーバーフロー管の適所にオーバーフロー用電磁弁を設け、上記加熱殺菌時にチャンバー内が予め設定した所定圧力より上昇時にはオーバーフロー用電磁弁を開いてオーバーフロー管より排気し、オーバーフロー管にて上記排気手段を構成した事を特徴とする、上記請求項4に記載のレトルト食品の殺菌装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003067926A JP2004275025A (ja) | 2003-03-13 | 2003-03-13 | レトルト食品の殺菌装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003067926A JP2004275025A (ja) | 2003-03-13 | 2003-03-13 | レトルト食品の殺菌装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004275025A true JP2004275025A (ja) | 2004-10-07 |
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JP2003067926A Pending JP2004275025A (ja) | 2003-03-13 | 2003-03-13 | レトルト食品の殺菌装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004275025A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101473927B1 (ko) * | 2013-04-16 | 2014-12-17 | 이법용 | 파우치팩 미생물 살균장치 |
JP2015136351A (ja) * | 2014-01-24 | 2015-07-30 | 三洋テクノソリューションズ鳥取株式会社 | 殺菌装置 |
-
2003
- 2003-03-13 JP JP2003067926A patent/JP2004275025A/ja active Pending
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KR101473927B1 (ko) * | 2013-04-16 | 2014-12-17 | 이법용 | 파우치팩 미생물 살균장치 |
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A02 | Decision of refusal |
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