JP2004274218A - 通信システムの応答器及び通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】質問器から送信された質問波を、応答器3aのアンテナ31により受信し、情報取得部33により、受信した質問波から信号の強度情報を取り出し、距離検出部42により、取り出した質問波の信号の強度情報から質問器と応答器3aとの距離を検出する。帯域決定部43は、距離検出部42により検出された距離が遠い場合は副搬送波の周波数帯域を低く、距離が近い場合は副搬送波の周波数帯域を高くなるように、副搬送波発振器45により副搬送波を発振し、副搬送波変調器46により発振した副搬送波を変調し、変復調器32により主搬送波を変調された副搬送波でさらに変調し、アンテナ31を介して反射波を返信する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、質問器が質問波を送信し、質問波を受信した複数の応答器が返信情報を反射して質問器に返信する通信システムの応答器及び通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
質問器から複数の応答器へ主搬送波を送り、主搬送波を受信した応答器が主搬送波に対して応答器識別信号情報等で変調を行った反射波信号を質問器に返信する通信システムが知られている。この通信システムでは、応答器を安価に製作することが可能であり、特に多数の応答器を持つ通信システムにおいてコストパフォーマンスに優れたものである。しかし、この通信システムにおいては、多数の応答器からの返信である多数の反射波信号の干渉が問題となる。この点、応答器が反射信号を返信する時間枠であるタイムスロットを複数設け、各応答器が異なるタイムスロットを用いて反射信号を返信する方法や、応答器から返信される反射信号を変調する副搬送波の周波数を分割多重化し、返信毎に副搬送周波数をランダムに選択してホッピングさせる周波数ホッピングを用いる方法により反射信号同士の干渉を回避する通信システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−49658号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、複数のタイムスロットを設ける方法では、応答器が多数ある場合に、全ての応答器との通信を完了させる時間が長くなるという問題がある。
また、周波数ホッピングを用いて副搬送波を多重分割化する方法では、質問器と全応答器との通信を完了させる時間は短くなる。しかし、質問器から遠い位置にある応答器からの反射信号が、質問器から近い位置にある応答器からの反射信号、または反射信号の高調波信号により干渉される場合があり、この場合、質問器が遠い位置にある応答器からの反射信号の存在を認識することすらできないという問題がある。つまり、複数の応答器が同じ副搬送波の周波数を用いた反射信号を返信した場合に、反射信号の強度が同程度であれば質問器において正しく復調をすることができないため、これらの応答器に対して再送要求することが可能であるが、質問器から遠い位置にある応答器からの反射信号が、質問器から近い位置にある応答器からの反射信号、または反射信号の高調波信号により干渉された場合には、近い位置にある応答器からの反射信号を正しく復調することができるため、質問器から再送要求することはなく、質問器が遠い位置にある応答器からの反射信号を認識することができない。
【0005】
本発明は、質問器から遠い位置にある応答器からの反射波が、質問器から近い位置にある応答器からの反射波、または高調波によって干渉されることなく通信することができる通信システムの応答器及び通信システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の通信システムの応答器は、質問器から主搬送波を含む質問波を送信して、前記主搬送波を受信した応答器が前記主搬送波に対して所定の情報で変調を行った反射波を質問器に返信する通信システムの応答器であって、前記質問器と前記応答器との距離を検出する距離検出手段と、前記質問器から送信された主搬送波を含む前記質問波を受信し反射する主搬送波受信反射手段と、前記応答器から送信する情報を作成する情報作成手段と、前記主搬送波受信反射手段により反射される反射波を変調する変調信号の周波数帯域を、前記距離検出手段により検出された距離に基づいて決定する帯域決定手段と、前記変調信号の周波数帯域が前記帯域決定手段により決定される周波数帯域になるように、前記情報作成手段により作成された情報に基づいて前記変調信号を生成する変調信号生成手段とを備えることを特徴とする。
この構成によると、質問器と応答器との距離に基づいて変調信号の周波数帯域が設定されるため、前記距離は異なる場合が多く、結果として各応答器の反射波の周波数を分散させ、各応答器間の反射波の干渉を減らすことができる。
【0007】
請求項2に記載の通信システムの応答器は、前記帯域決定手段は、前記距離検出手段により検出された距離が近いほど前記変調信号の周波数帯域を高くすることを特徴とする。
この構成によると、質問器から近い位置にある応答器から返信される反射波の変調信号の周波数帯域を高くするため、遠い位置にある応答器から返信される反射波が、近い位置にある応答器から返信される反射波の基本波または高調波により干渉されることがなくなる。
【0008】
請求項3に記載の通信システムの応答器は、前記信号帯域決定手段は、前記周波数帯域を、前記距離検出手段により検出された距離から所定の関係式により算出することを特徴とする。
この構成によると、距離と周波数帯域の関係を数式で定めるため、単純且つ正確に周波数帯域を求めることができ、メモリ容量を減らすことができる。
【0009】
請求項4に記載の通信システムの応答器は、前記信号帯域決定手段は、前記周波数帯域を、前記周波数帯域と前記距離検出手段により検出された距離との対応テーブルに基づいて決定することを特徴とする。
この構成によると、距離と周波数帯域の関係をテーブルとして定めるため、簡単な処理で周波数帯域を決定することができる。
【0010】
請求項5に記載の通信システムの応答器は、前記信号帯域決定手段は、前記周波数帯域を、グループ化された前記周波数帯域と前記距離検知手段により検知された距離との対応テーブルに基づいて選択された前記周波数帯域のグループから、ランダムまたは応答器毎の固有の定義に基づいて決定することを特徴とする。
この構成によると、夫々の応答器において、反射波の変調信号の周波数帯域を変化させるため、複数の応答器が等距離に存在する場合に応答器同士の返信が干渉する確率を低くすることができる。
【0011】
請求項6に記載の通信システムの応答器は、前記変調手段は、複数の送信時間枠を設定し、いずれの送信時間枠で変調を行うかをランダムまたは応答器毎の固有の定義に基づいて決定することを特徴とする。
この構成によると、夫々の応答器において、反射波の送信時間枠を変化させるため、複数の応答器が等距離に存在する場合でも応答器同士の送信が干渉する確率をさらに低くすることができる。
【0012】
請求項7に記載の通信システムの応答器は、前記変調手段は、前記情報の送信を完了するまで前記帯域決定手段により決定された前記周波数帯域を変更しないことを特徴とする。
この構成によると、応答器の返信が完了するまで反射波の変調信号の周波数帯域を変更しないため、質問器での復調を正確に行うことができる。
【0013】
請求項8に記載の通信システムの応答器は、前記質問波の電力を取り出して充電を行う充電手段をさらに備え、前記充電手段は、前記応答器内に蓄積された電力が所定容量以上になったら、前記応答器の各手段を動作させ、前記質問波に応答するようにしたことを特徴とする。
この構成によると、応答器に電源を設ける必要がないため、応答器を小型及び軽量化することができる。また、所定容量以上蓄電されるまで応答器が動作しないため、安定した返信を行うことができる。
また、質問器と応答器との距離に応じて受信強度が異なることから充電時間が異なり、充電までの時間も各応答器で自然と分散してくるため、結果として応答タイミングも各応答器で分散し干渉を減らすことができる。
【0014】
請求項9に記載の通信システムの応答器は、前記距離検出手段は、前記充電手段において、充電される電圧または電力の単位時間あたりの変化量、または前記充電される電圧または電力の所定量の変化が得られる時間に基づいて、前記質問器と応答器との距離を検出することを特徴とする。
この構成によると、充電される電圧や電力に基づいて距離を検出するため、充電しながら距離を検出でき、質問器と応答器との距離を物理長ではなく経路長を求めることで、壁や通路によって制限される実際の位置関係に即した距離を検出することができる。
【0015】
請求項10に記載の通信システムの応答器は、前記距離検出手段は、前記質問波の強度から距離を検出することを特徴とする。
この構成によると、質問波の強度に基づいて距離を検出するため、簡単に距離を検出することができ、質問器と応答器との距離を物理長ではなく経路長を求めることで、壁や通路によって制限される実際の位置関係に即した距離を検出することができる。
【0016】
請求項11に記載の通信システムは、前記質問器は、前記質問波を受信した前記応答器から返信される変調された前記反射波より得られる前記変調信号の強度から、前記質問器と前記応答器との距離を検出する質問器距離検出手段と、前記距離の情報を前記応答器に送信する距離情報送信手段とを備え、前記応答器は、前記主搬送波受信反射手段で前記距離の情報を受信し、前記距離検出手段が、前記距離の情報から前記質問器と応答器との距離を検出するようにしたことを特徴とする。
この構成によると、質問器と応答器との距離の検出を質問器側で行うことができるため、応答器側の負担を軽減するとともに応答器の構成を簡単にすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態>
以下、本発明に係る第1の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、第1の実施の形態の通信システム1の構成例を示す図である。
【0018】
図1に示すように、通信システム1は、質問器2と応答器3a〜3cとで構成される。また、図1の例において、応答器3a〜3cは、質問器2に近い順から応答器3a、応答器3c、応答器3bの順に配置されている。通信システム1は、質問器2から応答器3a〜3cに対して主搬送周波数Fc1の質問波を送信する。応答器3a〜3cは質問器2から送信された質問波を受信すると、自己が持つ返信情報により変調された副搬送波周波数f1〜f3の反射波を質問器2に返信する。このように通信システム1は、質問器2を介して、複数の応答器3a〜3cから各応答器自身の情報、または各応答器が取得した情報を収集するシステムに好適である。例えば、質問器2を店舗内に配置し、応答器3a〜3cを顧客に付与することで、店舗内における、顧客の移動経路を取得すること等が可能である。また、質問器2を工場内に配置し、応答器3a〜3cを工場内に備えられた各装置の状態を取得できるように接続することで、工場内における各装置の状態を集中管理することが可能である。尚、図1では1台の質問器2に3台の応答器3a〜3cの構成であるが、夫々の台数は通信システム1の規模や使用環境によって任意に設定することが可能である。
【0019】
以下、図1に一例を示す通信システム1を構成する質問器2、及び応答器3a〜3cの構成を順に図面を参照しつつ説明する。
【0020】
まず、質問器2の構成について図2を参照しつつ説明する。図2は、質問器2の構成を示すブロック図である。図2に示すように、質問器2は、アナログ回路部10とデジタル回路部20とアンテナ17とを備えている。アナログ回路部10は、発振器11と、変調器12と、電力増幅器13と、サーキュレータ14と、低雑音増幅器(Low Noise Amp:LNA)15と、主搬送波復調器16とから構成されている。
【0021】
発振器11は、900MHz、2.45GHz、5GHzなどの周波数の主搬送波を発振し、発振した主搬送波を変調器12へ出力する。変調器12は、質問器2自身のID番号等を振幅変調(Amplitude Shift Keying:ASK)で、発振器11から入力された主搬送波を変調し、変調した主搬送波を電力増幅器13へ出力する。電力増幅器13は、変調器12で変調された主搬送波を電力増幅し、サーキュレータ14へ出力する。サーキュレータ14は、電力増幅器13から入力された増幅後の変調された主搬送波をアンテナ17に伝え、又、アンテナ17が受信した電波をLNA15に伝えるように出力と入力の分離を行う。アンテナ17に伝えられた増幅後の変調された主搬送波(質問波)がアンテナ17から放射されることになる。
【0022】
LNA15は、サーキュレータ14から入力されるアンテナ17が受信した応答器3a〜3cからの反射波を増幅し、主搬送波復調器16へ出力する。主搬送波復調器16は、LNA15で増幅された受信信号を発振器11からの信号とミキシングしてホモダイン検波し、デジタル回路部20の後述する帯域分割フィルタ21へ出力する。
【0023】
デジタル回路部20は、帯域分割フィルタ21と、副搬送波復調器22と、フレーム分割器23と、フレーム仕分け器24と、フレーム連結器25と、コントローラ26と、副搬送波強度比較器27とから構成されている。帯域分割フィルタ21は、アナログ回路部10の主搬送波復調器16でホモダイン検波された受信信号を、アナログ信号からデジタル信号にA/D変換し、このA/D変換された受信信号をフーリエ変換によるフィルタ処理によりホッピング周波数に対応したチャンネルに分離し、分離した信号を逆フーリエ変換により時間系列に変換することで夫々変調された副搬送波信号として取り出し、副搬送波復調器22と副搬送波強度比較器27とへ出力する。副搬送波復調器22は、帯域分割フィルタ21で分離された副搬送波信号を復調して元の情報信号を生成し、フレーム分割器23へ出力する。フレーム分割器23は、副搬送波復調器22で生成された各チャンネルからの出力を適正なフレームに分離し、フレーム仕分け器24へ出力する。フレーム仕分け器24は、フレーム分割器23で分割されたフレームを仕分けし、フレーム連結器25へ出力する。フレーム連結器25は、フレーム仕分け器24で仕分けられたフレームを応答器ごとに時系列に連結し、コントローラ26に出力する。副搬送波強度比較器27は、帯域分割フィルタ21で分離された副搬送波信号から副搬送波信号の信号の強度を予め定められた閾値と比較し、その比較結果をコントローラ26に出力する。コントローラ26は、質問器2の全体の制御を司る。
【0024】
次に、応答器3aの構成について図3を参照しつつ説明する。図3は、応答器3aの構成を示すブロック図である。尚、応答器3b,3cの構成は応答器3aと実質的に同等であり、応答器3aの説明が適用できるため詳細は省略する。
【0025】
応答器3aは、図3に示すように、アンテナ(受信反射手段)31と、変復調器32と、情報取得部33と、デジタル回路部40とを備えている。変復調器32は、アンテナ32が受信した質問波を復調して、情報取得部33へ出力する。また、変復調器32は、後述する副搬送波変調器46で変調された副搬送波で質問波を変調し、変調波を反射波としてアンテナ31から返信する。情報取得部33は、変復調器32により復調された信号の強度から信号の強度情報を、変復調器32により復調された信号から信号内容情報を取得し、信号の強度情報を後述する距離検出部42に出力するとともに、信号内容情報を後述する情報作成部44に出力する。
【0026】
デジタル回路部40は、コントローラ41と、副搬送波発振器45と、副搬送波変調器46(変調信号生成手段)とから構成されている。副搬送波発振器45は、コントローラ41の後述する帯域決定部43により決定された周波数の副搬送波を発振し、発振した副搬送波を副搬送波変調器46へ出力する。副搬送波変調器46は、コントローラ41の後述する情報作成部44により作成された情報信号により副搬送波発振器45から入力された副搬送波を位相変調(Phase Shift Keying:PSK)で変調し、変調された副搬送波を変復調器32へ出力する。コントローラ41は、応答器3aの制御を司るものであり、各機能部である距離検出部(距離検出手段)42と、帯域決定部(帯域決定手段)43と、情報作成部(情報作成手段)44等とを構成する。尚、副搬送波発振器45及び副搬送波変調器46は、コントローラ41のクロックを利用して、ソフト的に構成しても良い。また、副搬送波の変調は、位相変調以外に、周波数変調(Frequency Shift Keying:FSK)や振幅変調(Amplitude Shift Keying)等としても良い。また、副搬送波発振器45及び副搬送波変調器46を、コントローラ41内に設け1チップ化しても良い。
【0027】
次に、コントローラ41により構成される各機能部について説明する。距離検出部42は、情報取得部33により取得された質問波の信号の強度情報から質問器2と応答器3aとの距離を検出する。具体的には、グループ化された信号の強度と、質問器2と応答器3aとの距離との対応テーブルを用いて、情報取得部33により取得された信号の強度から質問器2と応答器3aとの距離を選択することで検出する。そして、距離検出部42は、検出した質問器2と応答器3aとの距離情報を帯域決定部43に出力する。尚、対応テーブルを用いずに、信号の強度情報から所定の関係式を用いて質問器2と応答器3aとの距離算出することによって検出するようにしてもよい。
【0028】
帯域決定部43は、反射波の副搬送波の周波数帯域を決定し、決定した周波数帯域を副搬送波発振器45に出力することで副搬送波を発振させる。副搬送波の周波数帯域は、周波数ホッピング方式により決定される。周波数ホッピング方式は、副搬送波の周波数帯域を、複数の周波数帯域(チャンネル)の中から、ランダムに選択する方式である。応答器3aは、周波数ホッピング方式により1回の返信毎に副搬送波の周波数帯域をホッピングする。このように周波数ホッピング方式を用いることで、同時に返信される複数の反射波が互いに干渉する可能性を低くすることができるとともに、返信される返信情報の機密性を高くすることができる。しかし、全ての周波数帯域に渡って副搬送波の周波数をホッピングさせると、前述したように、質問器2から遠くにある応答器の反射波が、質問器2の近くにある応答器からの反射波、または反射波の高調波により干渉される可能性がある。そのため、帯域決定部43は、質問器2と応答器3aとの距離が近ければ副搬送波の周波数帯域が高く、距離が遠ければ副搬送波の周波数帯域が低くなるように、ホッピングする周波数帯域をグループ化して限定する。
【0029】
具体的には、質問器2と応答器3aとの距離と限定される周波数帯域との対応テーブルを用いて、距離検出部42により検出された質問器2と応答器3aとの距離情報から、ホッピングさせる副搬送波の周波数帯域を決定する。図4に質問器2と応答器3aとの距離と限定される周波数帯域との対応テーブルの例を示す。図4に示すように、質問器2と応答器3aとの距離が0.5mから0.1mづつ遠くなるに従って、限定される周波数帯域の中心周波数が300.0kHzから10kHzづつ低くなるように設定されている。この対応テーブルによると、例えば、距離検出部42により検出された質問器2と応答器3aとの距離が0.6mであった場合に、ホッピングする周波数帯域は、285.0kHzから295.0kHzに限定され、この周波数帯域にグループ化されている複数のチャンネル内においてホッピングにより反射波の副搬送波の周波数帯域が決定される。
【0030】
尚、対応テーブルを用いずに、質問器2と応答器3aとの距離から、例えば関係式(1)〜(3)を用いて周波数帯域を算出するようにしてもよい。また、関係式は関係式(1)〜(3)に限定されるものではなく、質問器2と応答器3a〜3cとの距離が遠くなるに従って副搬送波の周波数帯域が低くなるような関係式であればよい。
f = a/r+b (1)
f = a/r2+b (2)
f = a/r2+b/r+c (3)
a,b,c : 定数
f : 副搬送波の周波数帯域の中心値
r : 質問器と応答器との距離
【0031】
また、帯域決定部43は、決定した周波数帯域を副搬送波発振器45に出力するタイミングを制御することで反射波を返信するタイミングを制御する。反射波を返信するタイミングは、1回の返信を完了させるのに十分な予め定められた時間枠を複数枠設定し、複数の時間枠の中から返信する時間枠をランダムに選択することで決定する。尚、返信する時間枠は、予め規定された順序に従って選択されるようにしてもよい。
【0032】
情報作成部44は、情報取得部33により取得された質問波の信号内容情報に基づいて、コントローラ41に備えられた図示しないメモリに記憶されている返信情報を読み出し、副搬送波変調器46に出力する。尚、返信情報は応答器3aに接続された外部装置から読み出すようにしてもよい。
【0033】
次に、受信した質問波から信号の強度情報と信号内容情報とを取り出す手段である応答器3a〜3cの変復調器32の復調手段と情報取得部33との回路構成の詳細について図5を参照しつつ説明する。図5は、応答器3a〜3cの変復調器32の復調手段と情報取得部33とのブロック図である。
【0034】
図5(a)に示すように、変復調器32の復調手段は、バンドパスフィルタ(BPF)51と、検波回路52とから構成されている。BPF51は、アンテナ31で受信した質問波から主搬送波の周波数帯域の信号を抽出して検波回路52に出力する。検波回路52は、BPF51により抽出された信号を復調して、後述する情報取得部33のアンプ53と、ローパスフィルタ(LPF)55とに夫々出力する。情報取得部33は、アンプ53と、A/D変換器54と、LPF55と、アンプ56と、リミッタ57とで構成されている。アンプ53は、変復調器32により復調された信号を増幅してA/D変換器54に出力する。A/D変換器54は、アンプ53により増幅された信号を、信号の強度に対応したデジタル信号に変換し、信号の強度情報としてコントローラ41の距離検出部42に出力する。また、LPF55は、変復調器32により復調された信号から高周波ノイズを除去してアンプ56に出力する。アンプ56は、LPF55により高周波ノイズを除去された信号を増幅してリミッタ57に出力する。リミッタ57は、アンプ56により増幅された信号をデジタル信号に成型し、信号内容情報としてコントローラ41の情報作成部44に出力する。
【0035】
また、主搬送波が振幅変調されない場合は、BPF51を使用しない図5(b)のような構成でもよい。図5(b)に示すように、変復調器32の復調部は、検波回路61で構成されている。検波回路61は、アンテナ31で受信した質問波を復調して後述する情報取得部33のLPF62に出力する。情報取得部33は、LPF62と、アンプ63と、A/D変換器64と、リミッタ65とで構成されている。LPF62は、変復調器32により復調された信号から高周波ノイズを除去してアンプ63に出力する。アンプ63は、LPF62により高周波ノイズを除去された信号を増幅してA/D変換器64と、リミッタ65とに夫々出力する。A/D変換器64は、アンプ63により増幅された信号を、信号の強度に対応したデジタル信号に変換し、信号の強度情報としてコントローラ41の距離検出部42に出力する。また、リミッタ65は、アンプ63により増幅された信号をデジタル信号に成型し、信号内容情報としてコントローラ41の情報作成部44に出力する。
【0036】
次に、通信システム1における通信時について図2、3を参照しつつ説明する。まず、質問器2において、アナログ回路部10の発振器11から周波数Fc1の主搬送波を発振する。発振器11により発振された主搬送波は、変調器12により質問器2のID番号等を示す情報で振幅変調される。変調器12により振幅変調された主搬送波は、電力増幅器13により電力増幅される。電力増幅器13により電力増幅された主搬送波は、サーキュレータ14によりアンテナ17を介して質問波として送信される。
【0037】
そして、質問器2から送信された質問波は応答器3a〜3cのアンテナ31により受信される。アンテナ31により受信された質問波は、変復調器32により復調される。変復調器32により復調された質問波は、情報取得部33により信号の強度情報と信号内容情報とを取り出される。情報取得部33により取り出された信号の強度情報から、距離検出部42により質問器2と応答器3a〜3cとの距離が検出される。また、情報作成部44により、情報取得部33により取り出された信号内容情報に基づいて返信情報が作成される。そして帯域決定部43により、距離検出部42により検出された距離に基づいて、距離が遠ければ周波数帯域が低く、距離が近ければ周波数帯域が高くなるようにホッピングさせて副搬送波の周波数帯域を決定し、決定した副搬送波の周波数帯域を複数の時間枠からランダムに選択した時間枠のタイミングに合わせて副搬送波発振器45に出力する。帯域決定部42により決定された副搬送波の周波数帯域に従って、副搬送波発振器45により副搬送波を発振する。副搬送波発振器45により発振された副搬送波は、副搬送波変調器46により、情報作成部44により作成された返信情報に従って位相変調される。変復調器32は、質問器2から受信中の質問波を、副搬送波変調器46により位相変調された副搬送波により振幅変調或いは位相変調して反射し、アンテナ31から反射波として返信する。
【0038】
そして、応答器3a〜3cから返信された反射波は、質問器2のアンテナ17により受信される。アンテナ17により受信された応答器3a〜3cからの反射波は、サーキュレータ14を介してLNA15により増幅される。LNA15により増幅された反射波は主搬送波復調器16により、発振器11からの信号がミキシングされてホモダイン検波により副搬送波信号が混ざった信号が復調される。主搬送波復調器16により復調された副搬送波信号が混ざった信号は、帯域分割フィルタ21により、応答器3a〜3c夫々の変調された副搬送波信号として取り出され、夫々副搬送波復調器22と副搬送波強度比較器27に出力される。
【0039】
帯域分割フィルタ21により取り出された夫々の副搬送波信号は、副搬送波復調器22により復調され情報信号を取り出される。副搬送波復調器22により取り出された夫々の情報信号は、フレーム分割器23により、各チャンネルからの出力を適切なフレームに分離される。フレーム分割器23によりフレームに分離された情報信号は、フレーム仕分け器24により応答器3a〜3c夫々に仕分けられる。フレーム仕分け器24により仕分けられた情報信号は、フレーム連結器25により、時系列に転結して返信情報として再構築される。フレーム連結器25により再構築された返信情報は、コントローラ26に入力される。コントローラ26に入力された各チャンネルからの出力は、副搬送波強度比較器27により情報信号の強度が予め定められた強度より大きいと判断された場合に、コントローラ26において処理される。
【0040】
次に通信システム1における副搬送波の状態について図6及び図7を参照しつつ説明する、図6は、質問器2において、応答器3a〜3cから反射波を同時に受信し復調した場合の副搬送波の周波数分布図である。縦軸は信号の強度であり、横軸は周波数である。図6に示すように、帯域決定部43により、質問器2からの距離が近くなるに従って副搬送波の周波数帯が高くなるように決定するため、図1に示すように、応答器3a〜3cが応答器3a、応答器3c、応答器3bの順に従って質問器2から遠くなるように配置されている場合は、応答器3bの副搬送波の周波数f2、応答器3cの副搬送波の周波数f3、応答器3aの副搬送波の周波数f1に従って順に副搬送波の周波数が高くなる。尚、信号の強度は、距離が遠くなるに従って減衰するため、質問器2との距離が遠くなるに従って順に弱くなる。副搬送波は奇数倍の周波数で強い高調波を示すが、質問器2からの距離が遠く信号の弱い応答器3bからの副搬送波f2の3倍の周波数の高調波3f2が質問器2からの距離が近い応答器3aの副搬送波f1と重なっても、高調波3f2に比べ副搬送波f1が充分強いため通信への影響は無視できる。
【0041】
図7は、通信システム1における、時間単位の副搬送波の周波数分布を示した図である。縦軸は周波数であり、横軸は時間である。CH1〜CH30は、副搬送波の周波数帯域をホッピングさせるチャンネルである。L1〜L10は、質問器2からの距離範囲であり、図7上において各距離範囲に対応してグループ化されたチャンネルの範囲を指示している。つまり、L1の距離範囲にある応答器はCH1〜CH3が、L2の距離範囲にある応答器はCH4〜CH6が、L3の距離範囲にある応答器はCH7〜CH9が限定される副搬送波の周波数帯域となる。質問器2からの距離はL1、L2、L3の順に従って近くなっている。そして、L1の範囲に応答器3bが、L2の範囲に応答器3c、3c’(図1には図示していない)が、L3の範囲に応答器3aが配置されているものとする。t1〜t12は、応答器3a〜3c,3c’が1回の返信を完了させるのに十分な時間枠である。図7中に配置されている複数の矩形状枠は、応答器3a〜3c,3c’が返信する反射波について、返信した時間枠と返信した反射波の副搬送波の周波数帯域との関係を示している。
図7に示すように、応答器3aはCH7〜CH9の範囲で、応答器3bはCH1〜CH3の範囲で、応答器3c,3c’はCH4〜CH6の範囲で、夫々副搬送波の周波数帯域をホッピングさせている。また、応答器3a〜3c,3c’はそれぞれランダムに選択した時間枠において反射波を返信している。
【0042】
以上、説明した第1の実施の形態では、質問器2と応答器3a〜3c,3c’との距離に基づいて変調信号の周波数帯域が設定されるため、前記距離は異なる場合が多く、結果として各応答器3a〜3c,3c’の反射波の周波数を分散させ、各応答器3a〜3c,3c’間の反射波の干渉を減らすことができる。
【0043】
また、遠い位置にある応答器3bは副搬送波の周波数帯域を低く、近い位置にある応答器3aは副搬送波の周波数帯域を高くするため、応答器3bからの反射信号に応答器3aからの反射信号の高調波が干渉することがなくなる。
【0044】
また、帯域決定部43が、副搬送波の周波数帯域をホッピングさせるため、同じ距離範囲にある応答器同士の反射波が干渉することが少なくなる。
【0045】
また、複数の時間枠からランダムに選択された時間枠で反射波を送信するため、同じ距離範囲にある応答器同士の反射波が干渉することが更に少なくなる。
【0046】
また、質問波の強度に基づいて距離を検出するため、簡単に距離が検出でき、質問器2と応答器3a〜3cとの距離を物理長ではなく経路長を求めることで、壁や通路によって制限される実際の位置関係に即した距離を検出することができる。
【0047】
<第2の実施の形態>
以下、本発明に係る第2の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本発明に係る第2の実施の形態は、受信した質問波から信号の強度情報と信号内容情報とを取り出すための、応答器3a〜3cの変復調器32の復調手段と情報取得部33との回路構成以外は本発明に係る第1の実施の形態と実質的に同等であり、第1の実施の形態の応答器3a〜3cの変復調器32の復調手段と、情報取得部33の回路構成以外の説明が適用できるため詳細は省略する。
【0048】
次に、受信した質問波から信号の強度情報と信号内容情報とを取り出す手段である応答器3a〜3cの変復調器32の復調手段と情報取得部33との回路構成の詳細について図8を参照しつつ説明する。図8は、応答器3a〜3cの変復調器32の復調手段と情報取得部33とのブロック図である。
【0049】
図8に示すように、変復調器32の復調手段は、検波回路71で構成されている。検波回路71は、アンテナ31で受信した質問波を復調して後述する情報取得部33の充電回路72とLPF74とに夫々出力する。情報取得部33は、充電回路72と、電圧検出回路73と、LPF74と、アンプ75と、リミッタ76とで構成されている。充電回路72は、変復調器32により復調された信号から電力を取り出して応答器3a〜3c内に備えられたコンデンサ34に充電する。電圧検出回路73は、充電回路72の電圧を検出し、検出した電圧値をデジタル信号に変換して信号の強度情報としてコントローラ41の距離検出部42に出力する。LPF74は、変復調器32により復調された信号から高周波ノイズを除去してアンプ75に出力する。アンプ75は、LPF74により高周波ノイズを除去された信号を増幅してリミッタ76に出力する。リミッタ76は、アンプ75により増幅された信号をデジタル信号に整形し、信号内容情報としてコントローラ41の情報作成部44に出力する。
そして、コントローラ41の距離検出部42は、充電回路72の充電される電圧の単位時間当りの変化量、または充電される電圧が所定の電圧量の変化が得られるまでの時間から質問器2との距離を検出する。尚、電圧検出回路73の変わりに電力検出回路を設け、充電回路72の充電される電力の単位時間当りの変化量、または充電される電力が所定の電力量の変化が得られるまでの時間から質問器2との距離を検出するようにしてもよい。
【0050】
コンデンサ34は、応答器3a〜3cを動作させる電源である。コンデンサ34は、充電回路72により受信した質問波から電力を取り出して充電される。コンデンサ34に充電された電力が所定の電力以上になると、充電された電力を使用して応答器3a〜3cが起動して各機能が動作する。
【0051】
第2の実施の形態の通信システム1の動作状態は、第1の実施の形態の通信システム1の動作状態と実質的に同等であるので、第2の実施の形態の通信システム1の動作状態についての詳細は省略する。
【0052】
以上、説明した第2の実施の形態では、第1の実施の形態で説明した効果に加え、応答器3a〜3cがコンデンサ34に充電された電力により動作するため、応答器3a〜3cに電源装置を設ける必要がなくなり、応答器3a〜3cの小型化や軽量化を図ることができる。
また、質問器2と応答器3a〜3cとの距離に応じて受信強度が異なることから充電時間が異なり、充電までの時間も各応答器3a〜3cで自然と分散してくるため、結果として応答タイミングも各応答器3a〜3cで分散し干渉を減らすことができる。
また,コンデンサ34が比較的大きな容量を持つ場合には、次の応答時にコンデンサ34内にまだ電力を保持している時があり、時間を経て充電応答を繰り返す毎にコンデンサ34に保持されている電力も、コンデンサ特定等のばらつきも加わることで応答器3a〜3c毎に自然と分散してきて同様な効果が生まれるため、距離がほぼ同じであっても応答器3a〜3c間の干渉をかなり減らすことができる。
【0053】
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。第3の実施の形態に係る通信システム1の構成例は、第1の実施の形態に係る通信システム1の構成と実質的に同等であり、第1の実施の形態に係る通信システム1の構成の説明が適用できるため詳細は省略する。
また、通信システム1を構成する質問器2の構成は、第1の実施の形態に係る通信システム1を構成する質問器2の構成と実質的に同等であり、第1の実施の形態に係る通信システム1を構成する質問器2の構成の説明が適用できるため詳細は省略する。
【0054】
次に、質問器2のコントローラ26により構成される機能部について図9を参照しつつ説明する。図9は、第3の実施の形態における質問器2の構成を示すブロック図である。コントローラ26には、さらに機能部として距離検出部(質問器距離検出手段)28と距離情報送信部(距離情報送信手段)29等とが備えられる。距離検出部28は、質問器2が受信した応答器3a〜3cの反射波の信号の強度から、質問器2と応答器3a〜3cとの夫々の距離を検出する。具体的には、帯域フィルタ21によって分割された夫々の副搬送波信号の信号の強度を、副搬送波強度比較器27により多段の閾値で比較し、その比較結果から、予め記憶されている信号の強度と質問器2と応答器3a〜3cとの距離との対応テーブルを用いて、質問器2と応答器3a〜3cとの夫々の距離を検出する。距離情報送信部29は、距離検出部28により検出された質問器2と応答器3a〜3cとの距離を、後述する通信手順に従って、距離情報として夫々の応答器3a〜3cに送信する。
【0055】
次に、応答器3aの構成について図10を参照しつつ説明する。図10は、応答器3aの構成を示すブロック図である。尚、応答器3b,3cの構成は応答器3aと実質的に同等であり、応答器3aの説明が適用できるため詳細は省略する。
【0056】
応答器3aは、図10に示すように、アンテナ31(受信反射手段)と、変復調器32と、情報取得部33(距離検出手段)と、デジタル回路部40とを備えている。変復調器32は、アンテナ32が受信した質問波を復調して、情報取得部33へ出力する。また、変復調器32は、後述する副搬送波変調器46で変調された副搬送波で質問波を変調し、変調波を反射波としてアンテナ31から返信する。情報取得部33は、変復調器32により復調された信号から信号内容情報を取得して後述する情報作成部44に出力する。
【0057】
デジタル回路部40は、コントローラ41と、副搬送波発振器45と、副搬送波変調器46(変調信号生成手段)とから構成されている。副搬送波発振器45は、コントローラ41の後述する帯域決定部43により決定された周波数の副搬送波を発振し、発振した副搬送波を副搬送波変調器46へ出力する。副搬送波変調器46は、コントローラ41の後述する情報作成部44により作成された情報信号により副搬送波発振器45から入力された副搬送波を位相変調(Phase Shift Keying:PSK)で変調し、変調された副搬送波を変復調器32へ出力する。コントローラ41は、応答器3aの制御を司るものであり、各機能部である帯域決定部43(帯域決定手段)と、情報作成部44(情報作成手段)とを構成する。尚、副搬送波発振器45及び副搬送波変調器46は、コントローラ41のクロックを利用して、ソフト的に構成しても良い。また、副搬送波の変調は、位相変調以外に、周波数変調(Frequency Shift Keying:FSK)としても良い。また、副搬送波発振器45及び副搬送波変調器46を、コントローラ41内に設け1チップ化しても良い。
【0058】
次に、コントローラ41により構成される各機能部について説明する。帯域決定部43は、反射波の副搬送波の周波数帯域を決定し、決定した周波数帯域を副搬送波発振器45に出力することで副搬送波を発振させる。副搬送波の周波数帯域は、周波数ホッピング方式により決定される。応答器3aは、周波数ホッピング方式により1回の返信毎に副搬送波の周波数帯域をホッピングする。このように周波数ホッピング方式を用いることで、同時に返信される複数の反射波が互いに干渉する可能性を低くすることができるとともに、返信される返信情報の機密性を高くすることができる。しかし、全ての周波数帯域に渡って副搬送波の周波数をホッピングさせると、前述したように、質問器2から遠くにある応答器の反射波が、質問器2の近くにある応答器からの反射波、または反射波の高調波により干渉される可能性がある。そのため、帯域決定部43は、質問器2と応答器3aとの距離が近ければ副搬送波の周波数帯域が高く、距離が遠ければ副搬送波の周波数帯域が低くなるように、ホッピングする周波数帯域を限定する。具体的には、まず、情報取得部33により質問器2から応答器3aに送信される質問波から信号内容情報を取り出し、質問器2で検知された質問器2と応答器3aとの距離情報を得る。そして、質問器2から送信された質問器2と応答器3aとの距離情報から、質問器2と応答器3aとの距離と限定される周波数帯域との対応テーブルから、質問器2と応答器3aとの距離情報によりホッピングさせる副搬送波の周波数帯域を決定する。質問器2と応答器3aとの距離と限定される周波数帯域との対応テーブルの例は、第1の実施の形態において使用される対応テーブル(図4)と実質的に同等である。図4に示すように、質問器2と応答器3aとの距離が0.5mから0.1mづつ遠くなるに従って、限定される周波数帯域の中心周波数が300.0kHzから10kHzづつ低くなるように設定されている。この対応テーブルによると、例えば、情報取得部33により検出された質問器2と応答器3aとの距離が0.6mであった場合に、ホッピングする周波数帯域は、285.0kHzから295.0kHzとなり、この周波数帯域に含まれる複数のチャンネルから周波数ホッピングにより反射波の副搬送波の周波数帯域が決定される。
【0059】
また、帯域決定部43は、決定した周波数帯域を副搬送波発振器45に出力するタイミングを制御することで反射波を返信するタイミングを制御する。反射波を返信するタイミングは、1回の返信を完了させるのに十分な予め定められた時間枠を複数枠設定し、複数の時間枠の中から返信する時間枠をランダムに選択することで決定する。
【0060】
情報作成部44は、情報取得部33により取得された質問波の信号内容情報に基づいて、コントローラ41に備えられた図示しないメモリに記憶されている返信情報を読み出し、副搬送波変調器46に出力する。尚、返信情報は応答器3aに接続された外部装置から読み出すようにしてもよい。
【0061】
次に、受信した質問波から信号内容情報を取り出す手段である応答器3a〜3cの変復調器32の復調手段と情報取得部33との回路構成については、第1の実施の形態に係る応答器3a〜3cの変復調器32の復調手段と情報取得部33との回路構成と実質的に同等であり(信号の強度情報を取り出す手段を除く)、第1の実施の形態に係る応答器3a〜3cの変復調器32の復調手段と情報取得部33との回路構成の説明が適用できるため詳細は省略する。
また、通信システム1における通信時の動作シーケンスについては、第1の実施の形態に係る通信システム1における通信時の動作シーケンスと実質的に同等であり、第1の実施の形態に係る通信システム1における通信時の動作シーケンスの説明が適用できるため詳細は省略する。
また、通信システム1における副搬送波の状態については、第1の実施の形態に係る通信システム1における副搬送波の状態と実質的に同等であり、第1の実施の形態に係る通信システム1における副搬送波の状態の説明が適用できるため詳細は省略する。
【0062】
次に、質問器2の通信手順の動作について図11を参照しつつ説明する。図11は質問器2の通信手順の動作を示すフローチャートである。まず、ステップS110(以下S110と略す、他のステップも同様)に移行し、応答器3a〜3cを探索するための質問波を送信する。その後、S120に移行し、所定時間内に応答器3a〜3cを探索するための質問波に対して応答器3a〜3cからのリンク要求の返信である反射波を受信したか否か判断する。応答器3a〜3cからのリンク要求の返信である反射波を受信しない場合は(S120:NO)、再びS110に移行し、応答器3a〜3cを探索するため質問波を送信する。応答器3a〜3cからのリンク要求の返信である反射波を受信した場合は(S120:YES)、S130に移行し、コントローラ26の距離検出部28により、リンク要求の返信である反射波の信号の強度から、質問器2とリンク要求をした応答器3a〜3cとの距離を検知する。
【0063】
その後、S140に移行し、コントローラ26の距離情報送信部29により反射波の信号の強度から検知した距離情報を、リンク要求を返信した応答器3a〜3c宛に質問波として送信する。その後、S150に移行し、リンク要求した応答器3a〜3cからの返信である反射波を受信して通信を開始する。その後、S160に移行し、リンク要求した応答器3a〜3cからの返信が完了するとともに通信を終了する。その後再びS110に移行して応答器3a〜3cを探索するため質問波を送信する。
【0064】
次に、応答器3a〜3cの通信手順の動作について図12を参照しつつ説明する。図12は応答器3a〜3cの通信手順の動作を示すフローチャートである。まず、S210に移行し、質問器2からの応答器3a〜3cを探索するための質問波を受信したか否かを判断する。応答器3a〜3cを探索するための質問波を受信しない場合は(S210:NO)、再びS210に移行し、応答器3a〜3cを探索するための質問波を受信するまで繰り返す。応答器3a〜3cを探索するための質問波を受信した場合は(S210:YES)、S220に移行し、自局が質問器2の探索対象となっている応答器か否か判断する。自局が探索対象となっている応答器の場合は(S220:YES)、S240に移行する。自局が探索対象となっている応答器でない場合は(S220:NO)、S230に移行し、質問器2に送信する送信情報があるか否か判断する。送信情報がない場合は(S230:NO)、再びS210に移行し、応答器3a〜3cを探索するための質問波を受信するまで繰り返す。送信情報がある場合は(S230:YES)、S240に移行する。S240では、質問器2との通信を行うため、質問器2に対して受信した質問波の反射波としてリンク要求を返信する。
【0065】
その後、S250に移行し、質問器2から、質問器2と自局との距離情報を質問波として受信する。その後、S260に移行し、受信した距離情報から帯域決定部43により副搬送波の周波数帯域を決定する。その後、S270に移行し、帯域決定部43により決定された周波数帯域の副搬送波により受信した質問波を変調反射して送信情報の返信を開始する。その後、S280に移行し、返信を完了するとともに通信を終了する。その後、再びS210に移行し、応答器3a〜3cを探索するための質問波を受信するまで繰り返す。
【0066】
次に、通信システム1の通信手順の動作シーケンスについて図13を参照しつつ説明する。図13は、通信システム1の通信手順の動作シーケンス図である。まず、質問器2が、応答器3a〜3cを探索するため質問波を送信する(S310)。そして、応答器3a〜3cが、質問器2から送信された質問波を受信する(S410)。その後、質問器2により探索された応答器3a〜3cは、質問器2に対してリンク要求を返信する(S420)。そして、質問器2は、応答器3a〜3cから返信されたリンク要求を受信する(S320)。その後、質問器2は、距離検出部28により、受信した応答器3a〜3cからのリンク要求である返信の信号の強度から、質問器2と応答器3a〜3cとの距離を検知する(S330)。その後、質問器2は、距離情報送信部29により、検知した質問器2と応答器3a〜3cとの距離情報を応答器3a〜3cに送信する(S340)。
【0067】
そして、応答器3a〜3cが、質問器2から送信された質問器2と応答器3a〜3cと距離情報を受信する(S430)。その後、応答器3a〜3cは、受信した距離情報に基づいて、帯域決定部43により副搬送波の周波数帯域を決定する(S440)。その後、応答器3a〜3cは、帯域決定部43により決定した副搬送波の周波数帯域により、質問器2から送信された質問波を変調反射することで質問器2に情報を返信する(S450)。応答器3a〜3cは、質問器2への情報の返信を完了すると通信を終了する(S460)。そして、質問器2が、応答器3a〜3cから返信された情報を受信する(S360)。質問器2は、応答器3a〜3cから返信された情報の受信が完了すると通信を終了する(S360)。
【0068】
以上、説明した第3の実施の形態では、質問器2と応答器3a〜3cとの距離に基づいて変調信号の周波数帯域が設定されるため、前記距離は異なる場合が多く、結果として各応答器3a〜3cの反射波の周波数を分散させ、各応答器3a〜3c間の反射波の干渉を減らすことができる。
【0069】
また、遠い位置にある応答器3bは副搬送波の周波数帯域を低く、近い位置にある応答器3aは副搬送波の周波数帯域を高くするため、応答器3bからの反射信号に応答器3aからの反射信号の高調波が干渉することがなくなる。
【0070】
また、帯域決定部43が、副搬送波の周波数帯域をホッピングさせるため、同じ距離範囲にある応答器同士の反射波が干渉することが少なくなる。
【0071】
また、複数の時間枠からランダムに選択された時間枠で反射波を送信するため、同じ距離範囲にある応答器同士の反射波が干渉することが更に少なくなる。
【0072】
また、質問器2の距離検出部28が質問器2と応答器3a〜3cとの距離を検知して、距離情報送信部29により応答器3a〜3cに距離情報を送信するため、応答器3a〜3c側で距離を検知する必要がなく、応答器3a〜3cの負担を軽減するとともに、応答器3a〜3cの構成を簡単にすることができる。
【0073】
以上、本発明の実施の形態例について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更が可能なものである。例えば、第1〜第3の実施の形態では、質問器からの距離が遠い応答器は副搬送波の周波数帯域を低く、質問器からの距離が近い応答器は副搬送波の周波数帯域を高くする構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、質問器からの距離によって特定の周波数帯域に限定されない構成でもよい。また、この場合、質問器から遠い距離にある応答器と近い位置にある応答器との返信する時間枠が重ならないようにする構成でもよい。
【0074】
また、第1〜第3の実施の形態では、副搬送波の周波数帯域をランダムにホッピングさせる構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、予め規定された順序に従ってホッピングさせる構成でもよい。
【0075】
また、第1〜第3の実施の形態では、副搬送波の周波数帯域をホッピングする範囲を、質問器と応答器との距離によって複数のチャンネルをグループ化した周波数帯域に限定する構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、質問器と応答器との距離に対応する特定の副搬送波の周波数帯域を決定するような構成でもよい。
【0076】
また、第1〜第3の実施の形態では、応答器の反射波の返信において、複数の時間枠を設定し、その時間枠の中から返信する時間枠をランダムに選択する構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、予め規定された時間枠のタイミングで送信してもよいし、時間枠を設定しない構成でもよい。
【0077】
また、第3の実施の形態では、質問器側で質問器と応答器との距離を検知するとともに距離情報として応答器に送信し、距離情報を受信した応答器側で、距離情報に基づいて副搬送波の周波数帯域を決定する構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、質問器側で質問器と応答器との距離を検知し、さらに検知した距離に基づいて副搬送波の周波数帯域を決定し、決定された周波数帯域を周波数帯域情報として応答器に送信する構成でもよい。
【0078】
第1〜第3の実施の形態では、応答器は副搬送波の周波数をタイムインターバル毎に変化させる、つまり副搬送波を周波数ホッピングさせる例を中心に説明してきたが、質問器と応答器との距離に基づいて副搬送波の周波数或いはタイミングが設定されるのであれば、副搬送波周波数を固定で設定するだけでも十分各応答器の反射波の干渉を減らせることは言うまでもない。
【0079】
【発明の効果】
本発明によると、質問器と応答器との距離に基づいて変調信号の周波数帯域が設定されるため、前記距離は異なる場合が多く、結果として各応答器の反射波の周波数を分散させ、各応答器間の反射波の干渉を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における通信システムの構成例を示す図である。
【図2】図1に示す質問器の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す応答器の構成を示すブロック図である。
【図4】質問器と応答器との距離と限定される周波数帯域との対応テーブルの例である。
【図5】図1に示す応答器の変復調部の復調手段と情報取得部とのブロック図である。
【図6】図1に示す応答器から反射波を同時に受信し復調した場合の副搬送波の周波数分布図である。
【図7】図1に示す通信システムにおける、時間単位の周波数分布を示した図である。
【図8】第2の実施の形態における応答器の変復調部の復調手段と情報取得部とのブロック図である。
【図9】第3の実施の形態における質問器の構成を示すブロック図である。
【図10】第3の実施の形態における応答器の構成を示すブロック図である。
【図11】第3の実施の形態における質問器の通信手順の動作を示すフローチャートである。
【図12】第3の実施の形態における応答器の通信手順の動作を示すフローチャートである。
【図13】第3の実施の形態における通信システムの通信手順の動作シーケンス図である。
【符号の説明】
1 通信システム
2 質問器
3a〜3c 応答器
31 アンテナ
32 変復調器
33 情報取得部
42 距離検出部
43 帯域決定部
44 情報作成部
45 副搬送波発振器
Claims (11)
- 質問器から主搬送波を含む質問波を送信して、前記主搬送波を受信した応答器が前記主搬送波に対して所定の情報で変調を行った反射波を質問器に返信する通信システムの応答器であって、
前記質問器と前記応答器との距離を検出する距離検出手段と、
前記質問器から送信された主搬送波を含む前記質問波を受信し反射する主搬送波受信反射手段と、
前記応答器から送信する情報を作成する情報作成手段と、
前記主搬送波受信反射手段により反射される反射波を変調する変調信号の周波数帯域を、前記距離検出手段により検出された距離に基づいて決定する帯域決定手段と、
前記変調信号の周波数帯域が前記帯域決定手段により決定される周波数帯域になるように、前記情報作成手段により作成された情報に基づいて前記変調信号を生成する変調信号生成手段とを備えることを特徴とする通信システムの応答器。 - 前記帯域決定手段は、前記距離検出手段により検出された距離が近いほど前記変調信号の周波数帯域を高くすることを特徴とする請求項1に記載の通信システムの応答器。
- 前記信号帯域決定手段は、前記周波数帯域を、前記距離検出手段により検出された距離から所定の関係式により算出することを特徴とする請求項1または2に記載の通信システムの応答器。
- 前記信号帯域決定手段は、前記周波数帯域を、前記周波数帯域と前記距離検出手段により検出された距離との対応テーブルに基づいて決定することを特徴とする請求項1または2に記載の通信システムの応答器。
- 前記信号帯域決定手段は、前記周波数帯域を、グループ化された前記周波数帯域と前記距離検知手段により検知された距離との対応テーブルに基づいて選択された前記周波数帯域のグループから、ランダムまたは応答器毎の固有の定義に基づいて決定することを特徴とする請求項1または2に記載の通信システムの応答器。
- 前記変調手段は、複数の送信時間枠を設定し、いずれの送信時間枠で変調を行うかをランダムまたは応答器毎の固有の定義に基づいて決定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の通信システムの応答器。
- 前記変調手段は、前記情報の送信を完了するまで前記帯域決定手段により決定された前記周波数帯域を変更しないことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の通信システムの応答器。
- 前記質問波の電力を取り出して充電を行う充電手段をさらに備え、
前記充電手段は、前記応答器内に蓄積された電力が所定容量以上になったら、前記応答器の各手段を動作させ、前記質問波に応答するようにしたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の通信システムの応答器。 - 前記距離検出手段は、前記充電手段において、充電される電圧または電力の単位時間あたりの変化量、または前記充電される電圧または電力の所定量の変化が得られる時間に基づいて、前記質問器と応答器との距離を検出することを特徴とする請求項8に記載の通信システムの応答器。
- 前記距離検出手段は、前記質問波の強度から距離を検出することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の通信システムの応答器。
- 前記質問器は、前記質問波を受信した前記応答器から返信される変調された前記反射波より得られる前記変調信号の強度から、前記質問器と前記応答器との距離を検出する質問器距離検出手段と、
前記距離の情報を前記応答器に送信する距離情報送信手段とを備え、
前記応答器は、前記主搬送波受信反射手段で前記距離の情報を受信し、
前記距離検出手段が、前記距離の情報から前記質問器と応答器との距離を検出するようにしたことを特徴とする質問器及び請求項1から8のいずれか1項に記載の通信システムの応答器で構成される通信システム。
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