JP4062035B2 - 通信システムの質問器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、質問器から主搬送波を送信して、当該主搬送波を受信した応答器が当該主搬送波に対して所定の変調を行った反射波を質問器に返信する通信システムの質問器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、質問器から複数の応答器へ主搬送波を送って、応答器がその主搬送波を応答器IDなどの所定の情報信号や情報信号で変調される副搬送波で変調して反射する無線通信システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来のバックスキャッタを用いた通信では、応答器からの反射波よりも、質問器で送受を分離するサーキュレータや方向性結合器からの漏れ(送信波のまわりこみ)やアンテナとのインピーダンス不整合による内部反射波、及び大きな金属等の反射体からの反射波の方が大きく、これをホモダイン検波すると大きな直流成分あるいは低周波成分となる。このため、大きな直流成分で出力が飽和するので、初段の低雑音増幅器(LNA)やミキサの変換ゲインを上げられず、応答器からの反射波信号のS/Nが低くなる。これに対し、漏れ波や内部反射波などが合成された干渉波をこれと逆相の信号でキャンセルすることも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−49656号公報
【0004】
【特許文献2】
特開平8−122429号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アンテナインピーダンスは人が近づく等環境の影響を受けやすく、また、反射波強度も変動し、さらにノイズの影響もあるので、干渉波の位相及び振幅は絶えず変動している。従って、補償信号の振幅と位相を同時に最適値にリアルタイムで制御するためには複雑な制御が必要となり、質問器の構造が複雑になって質問器の価格が非常に高価となるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、簡単な構造で干渉波の影響や同相ノイズの影響を小さくでき、応答器からの反射波信号のS/Nを高くできる通信システムの質問器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に記載の通信システムの質問器は、質問器から主搬送波を送信して、当該主搬送波を受信した応答器が当該主搬送波に対して所定の変調を行った反射波信号を質問器に返信する通信システムの質問器であって、主搬送波及び復調用主搬送波を発振する主搬送波発振手段と、当該主搬送波発振手段で発振された主搬送波を送信する主搬送波送信手段と、前記応答器において所定の変調がなされた反射波信号を受信する反射波受信手段と、当該反射波受信手段が受信した反射波信号を前記主搬送波発振手段により発生された復調用主搬送波を用いて復調する復調手段とを備え、前記復調手段は、前記主搬送波発振手段から前記復調手段に印加する復調用主搬送波の位相を制御信号により変化させる可変移相手段と、当該可変移相手段を制御する前記制御信号を発生する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記復調手段の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるように制御する制御信号を発生することを特徴とする。
【0008】
この構成の通信システムの質問器では、主搬送波送信手段が当該主搬送波発振手段で発振された主搬送波を送信し、反射波受信手段が応答器において所定の変調がなされた反射波信号を受信し、復調手段が反射波受信手段が受信した反射波信号を主搬送波発振手段により発生された復調用主搬送波を用いて復調する。そして、復調手段の可変移相手段は、主搬送波発振手段から復調手段に印加する復調用主搬送波の位相を制御信号により変化させ、制御手段が可変移相手段を制御する制御信号を発生する。
【0009】
【0010】
また、この構成の通信システムの質問器では、制御手段は、復調手段の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるように制御する制御信号を発生する。
【0011】
また、請求項2に係る発明の通信システムの質問器では、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記復調手段は、反射波信号がそれぞれ入力される第1ミキサ及び第2ミキサと、前記復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることで、当該第1ミキサに印可される第1復調用主搬送波を発生させる前記可変移相手段としての第1の可変移相器と、当該第1復調用主搬送波の位相を更にπ/2ラジアンだけ変化させることで、当該第2ミキサに印可される第2復調用主搬送波を発生させる第1固定移相器と、当該第1ミキサの出力と当該第2ミキサの出力との差信号を発生する第1差動増幅器とを備え、前記制御手段は制御信号を発生して、前記第1ミキサに印加される第1復調用主搬送波及び前記第1固定移相器によって得られ第2ミキサに印加される第2復調用主搬送波及び前記第1固定移相器によって得られ第2ミキサに印加される第2復調用主搬送波の位相を前記第1可変移相器により変化させ、当該第1差動増幅器の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにしたことを特徴とする構成となっている。
【0012】
この構成の通信システムの質問器では、請求項1に記載の発明の作用に加えて、前記復調手段では、第1ミキサ及び第2ミキサに反射波信号がそれぞれ入力され、第1の可変移相器で復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることで、第1ミキサに印可される第1復調用主搬送波を発生させ、第1固定移相器が第1復調用主搬送波の位相を更にπ/2ラジアンだけ変化させることで、第2ミキサに印可される第2復調用主搬送波を発生させる。第1差動増幅器は第1ミキサの出力と第2ミキサの出力との差信号を発生し、制御手段は制御信号を発生して、第1ミキサに印加される第1復調用主搬送波及び第1固定移相器によって得られ第2ミキサに印加される第2復調用主搬送波及び第1固定移相器によって得られ第2ミキサに印加される第2復調用主搬送波の位相を第1可変移相器により変化させ、第1差動増幅器の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにする。
【0013】
また、請求項3に係る発明の通信システムの質問器では、請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記復調手段は、更に、前記第1復調用主搬送波又は第2復調用主搬送波の振幅を制御する振幅制御手段と、当該振幅制御手段により振幅制御された第1復調用主搬送波又は第2復調用主搬送波と前記反射波受信手段で受信した反射波信号とを合成して合成反射波信号を生成する合成手段と、当該合成手段からの合成反射波がそれぞれ入力される第3ミキサ及び第4ミキサと、当該第3ミキサに印加される第3復調用主搬送波を、前記復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることにより発生する第2可変移相器と、当該第4ミキサに印加される第4復調用主搬送波を、前記第3復調用主搬送波の位相を更にπ/2ラジアンだけ変化させることにより発生する第2固定移相器と、当該第3ミキサの出力及び当該第4ミキサからの出力との差信号を発生する第2差動増幅器とを備え、前記制御手段は制御信号を発生して、前記第3復調用主搬送波及び前記第4ミキサに印加される第4復調用主搬送波の位相を前記第2可変移相器により変化させ、当該第2差動増幅器の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにしたことを特徴とする構成となっている。
【0014】
この構成の通信システムの質問器では、請求項2に記載の発明の作用に加えて、振幅制御手段は、第1復調用主搬送波又は第2復調用主搬送波の振幅を制御し、合成手段が振幅制御手段により振幅制御された第1復調用主搬送波又は第2復調用主搬送波と前記反射波受信手段で受信した反射波信号とを合成して合成反射波信号を生成し、第3ミキサ及び第4ミキサに合成手段からの合成反射波がそれぞれ入力され、第2可変移相器は、第3ミキサに印加される第3復調用主搬送波を、復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることにより発生し、第2固定移相器は第4ミキサに印加される第4復調用主搬送波を、第3復調用主搬送波の位相を更にπ/2ラジアンだけ変化させることにより発生し、第2差動増幅器は、第3ミキサの出力及び第4ミキサからの出力との差信号を発生し、制御手段は制御信号を発生して、第3復調用主搬送波及び第4ミキサに印加される第4復調用主搬送波の位相を第2可変移相器により変化させ、第2差動増幅器の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにする。
【0015】
また、請求項4に係る発明の通信システムの質問器では、請求項3に記載の発明の構成に加えて、前記復調手段は更に、前記第1差動増幅器の出力と、前記第2差動増幅器の出力から、前記応答器による変調成分として、どちらかを選択する選択手段を備えている。
【0016】
この構成の通信システムの質問器では、請求項3に記載の発明の作用に加えて、復調手段に設けられた選択手段によりは、第1差動増幅器の出力と、第2差動増幅器の出力から、応答器による変調成分として、どちらかを選択することができる。
【0017】
また、請求項5に係る発明の通信システムの質問器では、請求項4に記載の発明の構成に加えて、前記選択手段は、前記第1差動増幅器の出力と、前記第2差動増幅器の出力とを比較し、応答器による変調成分が大きい方の出力を検出し、当該出力を前記応答器による変調成分として選択するようにしたことを特徴とする構成となっている。
【0018】
この構成の通信システムの質問器では、請求項4に記載の発明の作用に加えて、選択手段により、第1差動増幅器の出力と、第2差動増幅器の出力とを比較し、応答器による変調成分が大きい方の出力を検出し、当該出力を前記応答器による変調成分として選択することができる。
【0019】
また、請求項6に係る発明の通信システムの質問器では、請求項3に記載の発明の構成に加えて、前記振幅制御手段は、第1ミキサ又は第2ミキサの出力に応じて振幅を制御することを特徴とする構成となっている。
【0020】
この構成の通信システムの質問器では、請求項3に記載の発明の作用に加えて、前記振幅制御手段は、第1ミキサ又は第2ミキサの出力に応じて振幅を制御する。
【0021】
また、請求項7に係る発明の通信システムの質問器では、請求項2乃至6の何れかに記載の発明の構成に加えて、前記第1復調用主搬送波の位相は、前記第1ミキサに印加される反射波信号の位相に対して、π/4ラジアンだけ異なるように制御されることを特徴とす構成となっている。
【0022】
この構成の通信システムの質問器では、請求項2乃至6の何れかに記載の発明の作用に加えて、第1復調用主搬送波の位相は、前記第1ミキサに印加される反射波信号の位相に対して、π/4ラジアンだけ異なるように制御される。
【0023】
また、請求項8に係る発明の通信システムの質問器では、請求項3乃至7の何れかに記載の発明の構成に加えて、前記第3復調用主搬送波の位相は第3ミキサに印加される反射波信号の位相に対しπ/4ラジアンだけ異なるよう制御されることを特徴とする構成となっている。
【0024】
この構成の通信システムの質問器では、請求項3乃至7の何れかに記載の発明の作用に加えて、第3復調用主搬送波の位相は第3ミキサに印加される反射波信号の位相に対しπ/4ラジアンだけ異なるように制御される。
【0025】
また、請求項9に係る発明の通信システムの質問器では、請求項3に記載の発明の構成に加えて、前記合成反射波信号の位相は、第1ミキサ及び第2ミキサに入力される反射波信号の位相に対しπ/2ラジアンだけ異なるように制御されることを特徴とする構成となっている。
【0026】
この構成の通信システムの質問器では、請求項3に記載の発明の作用に加えて、前記合成反射波信号の位相は、第1ミキサ及び第2ミキサに入力される反射波信号の位相に対しπ/2ラジアンだけ異なるように制御される。
【0027】
また、請求項10に係る発明の通信システムの質問器では、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記復調手段は、反射波信号が入力される第1ミキサと、前記可変移相手段として、当該第1ミキサに印加される第1復調用主搬送波を、前記復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることにより発生する第1の可変移相器とを備え、前記制御手段は制御信号を発生して、前記第1ミキサに印加される第1復調用主搬送波の位相を前記第1可変移相器により変化させ、前記復調手段の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにしたことを特徴とする構成となっている。
【0028】
この構成の通信システムの質問器では、請求項1に記載の発明の作用に加えて、復調手段の第1ミキサには反射波信号が入力され、可変移相手段としての第1の可変移相器は、第1ミキサに印加される第1復調用主搬送波を復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることにより発生し、制御手段は、制御信号を発生して、第1ミキサに印加される第1復調用主搬送波の位相を第1可変移相器により変化させ、復調手段の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにする。
【0029】
また、請求項11に係る発明の通信システムの質問器では、請求項10に記載の発明の構成に加えて、前記復調手段はさらに、第1可変移相器により位相が変化した第1復調用主搬送波の振幅を制御する振幅制御手段と、当該振幅制御手段により振幅制御された第1復調用主搬送波と前記反射波受信手段で受信した反射波信号とを合成して合成反射波信号を生成する合成手段と、前記合成手段からの合成反射波信号が入力される第2ミキサと、当該第2ミキサに印加される第2復調用主搬送波を、前記復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることにより発生する第2の可変移相器とを備え、前記制御手段は制御信号を発生して、前記第2ミキサに印加される第2復調用主搬送波の位相を前記第2可変移相器により変化させ、当該第2ミキサ出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにしたことを特徴とする構成となっている。
【0030】
この構成の通信システムの質問器では、請求項10に記載の発明の作用に加えて、復調手段の振幅制御手段は、第1可変移相器により位相が変化した第1復調用主搬送波の振幅を制御し、合成手段は、振幅制御手段により振幅制御された第1復調用主搬送波と反射波受信手段で受信した反射波信号とを合成して合成反射波信号を生成する。第2ミキサには合成手段からの合成反射波信号が入力され、第2の可変移相器は、第2ミキサに印加される第2復調用主搬送波を、復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることにより発生し、制御手段は制御信号を発生して、第2ミキサに印加される第2復調用主搬送波の位相を第2可変移相器により変化させ、第2ミキサ出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにする。
【0031】
また、請求項12に係る発明の通信システムの質問器では、請求項11に記載の発明の構成に加えて、前記復調手段は、前記第1ミキサの出力と、前記第2ミキサの出力とから、前記応答器による変調成分として、いずれかを選択するミキサ選択手段を備えている。
【0032】
この構成の通信システムの質問器では、請求項11に記載の発明の作用に加えて、ミキサ選択手段に設けられた復調手段は、第1ミキサの出力と、第2ミキサの出力とから、応答器による変調成分として、いずれかを選択する。
【0033】
また、請求項13に係る発明の通信システムの質問器では、請求項11又は12に記載の発明の構成に加えて、前記ミキサ選択手段は、前記第1ミキサの出力と、前記第2ミキサの出力とを比較し、応答器による変調成分が大きい方の出力を検出し、前記応答器による変調成分として選択するようにしたことを特徴とする構成となっている。
【0034】
この構成の通信システムの質問器では、請求項11又は12に記載の何れかに記載の発明の作用に加えて、ミキサ選択手段は、第1ミキサの出力と、第2ミキサの出力とを比較し、応答器による変調成分が大きい方の出力を検出し、応答器による変調成分として選択する。
【0035】
また、請求項14に係る発明の通信システムの質問器では、請求項11乃至13の何れかに記載の発明の構成に加えて、前記振幅制御手段は、反射波信号の振幅に応じて振幅を制御することを特徴とする構成となっている。
【0036】
この構成の通信システムの質問器では、請求項11乃至13の何れかに記載の発明の作用に加えて、振幅制御手段は、反射波信号の振幅に応じて振幅を制御する。
【0037】
また、請求項15に係る発明の通信システムの質問器では、請求項10乃至14の何れかに記載の発明の構成に加えて、前記第1復調用主搬送波の位相は第1ミキサに印加される反射波信号の位相に対しπ/2ラジアンだけ異なるよう制御されることを特徴とする構成となっている。
【0038】
この構成の通信システムの質問器では、請求項10乃至14の何れかに記載の発明の作用に加えて、第1復調用主搬送波の位相は第1ミキサに印加される反射波信号の位相に対しπ/2ラジアンだけ異なるように制御される。
【0039】
また、請求項16に係る発明の通信システムの質問器では、請求項11に記載の発明の構成に加えて、前記合成反射波信号の位相は第1ミキサに入力される反射波信号の位相に対しπ/4ラジアンだけ異なるよう制御されることを特徴とする構成となっている。
【0040】
この構成の通信システムの質問器では、請求項11に記載の発明の作用に加えて、合成反射波信号の位相は第1ミキサに入力される反射波信号の位相に対しπ/4ラジアンだけ異なるように制御される。
【0041】
また、請求項17に係る発明の通信システムの質問器では、請求項2乃至16の何れかに記載の発明の構成に加えて、前記応答器からの応答が発生しない待機時に前記第1可変移相器による制御を行い、応答器からの応答検出時には応答検出直前の制御状態を保持することを特徴とする構成となっている。
【0042】
この構成の通信システムの質問器では、請求項2乃至16の何れかに記載の発明の作用に加えて、応答器からの応答が発生しない待機時に第1可変移相器による制御を行い、応答器からの応答検出時には応答検出直前の制御状態を保持する。
【0043】
また、請求項18に係る発明の通信システムの質問器では、請求項2乃至17の何れかに記載の発明の構成に加えて、前記応答器からの反射波信号の中のフレームの先頭に配置されるプリアンブルデータの受信時に前記第1可変移相器による制御を行い、プリアンブル後のフレームデータの受信時にはプリアンブル終了直前の制御状態を保持することを特徴とする構成となっている。
【0044】
この構成の通信システムの質問器では、請求項2乃至17の何れかに記載の発明の作用に加えて、応答器からの反射波信号の中のフレームの先頭に配置されるプリアンブルデータの受信時に第1可変移相器による制御を行い、プリアンブル後のフレームデータの受信時にはプリアンブル終了直前の制御状態を保持する。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の通信システムを具体化した一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、通信システム1の構成の一例を示す図であり、図2は、通信システム1で使用される主搬送波と反射波の関係を示す図である。
【0046】
図1に示すように、通信システム1は、一例として、質問器10と応答器20,21,22とから構成されている。質問器10からは、主搬送波FC1が送信されて、近傍に存在する各応答器20〜22に照射されている。応答器20からは、反射波f1が返送され、応答器21からは、反射波f2が返送され、応答器22からは、反射波f3が返送される。
【0047】
各応答器20〜22は、受信した主搬送波を各々の情報信号(データ)により、1次変調した副搬送波(サブキャリア)信号fs1〜fs3で、2次変調し反射波f1〜反射波f3が返送される。具体的には、図2に示すように、反射波f1〜反射波f3の副搬送波信号の周波数は応答器毎に異なって、ホッピングされている。図2に示すように、FC1+fs1,FC1+fs2,FC1+fs3の側波帯信号が、質問器10の受信帯域内に存在するが、これらが互いに衝突する確率は非常に小さいので、各応答器20〜22の情報信号を取り出すことができる。質問器10は応答器20,21,22からの応答波を受信する。
【0048】
次に、質問器10の電気的構成を図3を参照して説明する。図3は、質問器10の電気的構成を示すブロック図である。図3に示すように、質問器10は、デジタル回路部30と後述する送受信部40とから構成されている。ここで、デジタル回路部30は、前記送受信部40でホモダイン検波された受信信号を、アナログ信号からデジタル信号にA/D変換し、当該A/D変換された受信信号をフィルタ処理によりホッピング周波数に対応したチャンネルに分離する帯域分割フィルタ32と、帯域分割フィルタ32で分離された副搬送波信号を復調して元の情報信号を生成する副搬送波復調器33と、副搬送波復調器33で生成された各チャンネルからの出力を適正なフレームに分離するフレーム分割器34と、フレーム分割器34で分割されたフレームを仕分けするフレーム仕分け器35と、当該フレーム仕分け器35で仕分けられたフレームを応答器毎に時系列に連結するフレーム連結器36と、質問器10全体の制御を司るコントローラ31とから構成されている。尚、フレーム連結器36で連結された応答器毎に時系列に連結されたデータ信号はコントローラ31に入力されている。尚、フレームは一般的に、プリアンブルデータやID等と送信すべきデータとで構成されている。
【0049】
次に、図4を参照して、応答器20〜22の構造を説明する。図4は、応答器20〜22のブロック図である。図4に示すように、アンテナ61に接続された変復調器60とデジタル回路部50とから構成されている。デジタル回路部50には、応答器20の制御を司るコントローラ51と、副搬送波を発振する副搬送波発振器53と、副搬送波発振器53で発振された副搬送波をコントローラ51を介して入力される情報信号で位相変調(PSK)で変調する副搬送波変調器52とが設けられている。副搬送波変調器52で変調された副搬送波は、変復調器60に入力されて質問器10から受信した主搬送波を変調して反射としてアンテナ61から送信するように構成されている。尚、副搬送波発振器53及び副搬送波変調器52は、コントローラ51のクロックを利用して、ソフト的に構成しても良い。また、副搬送波の変調は位相変調(PSK)以外に、周波数変調(FSK)としても良い。また、副搬送波発振器53、副搬送波変調器52は、コントローラ内に設け1チップ化しても良い。
【0050】
次に、上記のように構成された本発明の通信システムの質問器10及び応答器20〜22での信号の処理状態について、図1乃至図7を参照して説明する。図5は、質問器10及び応答器20〜22の各部での信号の状態を示す図であり、図6は、各チャンネルの出力を示す概念図である。図7は、質問器10の送受信部の構成の詳細を示すブロック図である。
【0051】
まず、質問器10では、後述する局部発振器41(図7参照)から900MHz、2.4GHz、5GHz等の周波数の主搬送波FC1を発振する。局部発振器41で発振された主搬送波FC1は、変調器42で、質問器のID番号やホッピングタイミングあるいはホッピングパターン等を示す質問器情報に加えて指定応答器のID情報によりASK変調が行われて、アンテナ47から送信される。
【0052】
質問器10からの主搬送波FC1を受信した応答器20では、図5(a)に示す応答器のIDを示す情報信号により、副搬送波発振器53で発振された副搬送波を副搬送波変調器52で、位相変調すると図5(b)に示す副搬送波となり、この副搬送波を変復調器60に印加する。
【0053】
そして、応答器20では、変復調器60で、主搬送波FC1を副搬送波信号fs1で振幅変調あるいは位相変調して反射し、アンテナ61から反射波f1(図1参照)として放射する。アンテナ61から放射された電波は、例えば、図1に示すように、質問器10で受信される。
【0054】
尚、質問器10からの主搬送波FC1を受信した応答器21,22でも、応答器20と同様の処理が行われ、図5(c)に示す情報信号により、副搬送波発振器53で発信された副搬送波を副搬送波変調器52で、位相変調すると図5(d)に示す副搬送波となり、この副搬送波信号を変復調器60に印加する。
【0055】
尚、副搬送波fs1,fs2は、図5(e)に示すような周波数配置となっている(横軸は、副搬送波の周波数を表している。)。そして、応答器20では、変復調器60で、主搬送波FC1を副搬送波信号fs1で振幅変調あるいは位相変調されて反射され、アンテナ61から放射される。アンテナ61から放射された電波は、図5(f)に示すようなスペクトラムを有する(尚、図5(f)に示すスペクトラムは、片側のみを示している。)。図5(f)では、FC1が質問器10からの主搬送波を示し、FC1+fs1が応答器20からの反射波f1を示し、FC1+fs2が応答器21からの反射波f2を示している。
【0056】
次に、質問器10では、応答器からの受信信号は後述するサーキュレータ44を介して、後述するLNA45で増幅され、ホモダイン検波が行われる。ホモダイン検波が行われると、図5(g)に示すように、応答器20からの反射波のfs1の副搬送波信号と、応答器21からの反射波のfs2の副搬送波信号とが混ざった信号が復調される。この信号は、A/D変換器(図示外)によりデジタル値に変換され、応答器20からの反射波f1の副搬送波信号及び応答器21からの反射波f2の副搬送波信号は、フーリエ変換によるフィルタリング処理がされて、ホッピング周波数に対応したチャンネル(CH1,CH2,CH3,・・・・)に分離され、応答器20からの反射波f1の副搬送波信号は、図5(h)に示すように変調された副搬送波信号として取り出される。また、応答器21からの反射波f2の副搬送波信号は、図5(i)に示すように変調された副搬送波信号として取り出される。尚、実際には、図5(h)、(i)に示す波形に対応した数値列)が取り出される。
【0057】
副搬送波周波数がホッピングすると、ホッピング毎に異なったチャンネルから副搬送波信号が出力される。これをそれぞれ復調することにより、ものと情報信号が取り出される。具体的には、応答器20からの反射波f1では、図5(h)に示す波形から図5(j)に示す波形の情報信号が復調され、応答器20からの反射波f2では、図5(i)に示す波形から図5(k)に示す波形の情報信号が復調される。
【0058】
各チャンネルからはホッピング周波数に切り換わった副搬送波の信号からの情報信号が次々に出力されるので、各チャンネルからの出力を適切なフレームに分離し、各応答器毎に仕分けし、時系列に連結して再構築し、後述するコントローラ31に入力する。
【0059】
次に、各チャンネルからの出力を図6を参照して説明する。図6は、各チャンネルからの出力を表した模式図であり、四角枠内の数字は、応答器の番号を示し、数字の後のアルファベットは、時系列を表している。ここでは、「応答器1」が図1に示す応答器20に該当し、「応答器2」が図1に示す応答器21に該当し、「応答器3」が図1に示す応答器22に該当する。即ち、「応答器1」からのデータは、「1a」→「1b」→「1c」→「1d」→「1e」→「1f」→「1g」・・・と続くことになる。
【0060】
各チャンネルからの出力は、具体的には、図6に示す一例のように、チャンネル1及び2からは信号の出力がなく、チャンネル3からは、応答器1からの信号が出力され、チャンネル4からは、応答器2からの信号が出力され、チャンネル5からは、応答器3からの信号が出力され、チャンネル6からは、応答器2,3,1からの信号が出力され、チャンネル7からは、応答器3,2からの信号が出力され、チャンネル8からは、応答器1からの信号が出力され、チャンネル9からは、応答器2,3,1からの信号が出力され、チャンネル10からは、応答器1からの信号が出力され、チャンネル11からは、応答器2からの信号が出力され、チャンネル12からは、応答器3からの信号が出力され、チャンネル13からは、応答器1,2からの信号が出力され、チャンネル14からは、応答器3からの信号が出力され、チャンネル15からは、信号の出力がなく、チャンネル16からは、応答器3,1からの信号が出力される。
【0061】
上記の出力を各応答器毎に仕分けし、時系列に連結して再構築する。例えば、応答器1からの出力は、チャンネル3からの出力のフレームの識別符号が「1a」、チャンネル13からの出力のフレームの識別符号が「1b」、チャンネル10からの出力フレームの識別符号が「1c」、チャンネル6からの出力のフレームの識別符号が「1d」、チャンネル8からの出力のフレームの識別符号が「1e」、チャンネル9からの出力のフレームの識別符号が「1f」、チャンネル16からの出力のフレームの識別符号が「1g」の場合には、これらのフレームが識別符号に従って「1a」、「1b」、「1c」、「1d」、「1e」、「1f」、「1g」と再構築される。
【0062】
従来の周波数ホッピングでは、質問器及び応答器が同期して、周波数をホップさせるので、質問器は特定の応答器からの信号のみ時系列的に復調し、他の応答器からの信号は妨害信号として除去してしまっていた。これに対して、本実施の形態の通信システムでは、質問器がホッピング周波数の全帯域を一度に受信するので、全応答器からの信号が、何れかのチャンネルから必ず出力される。従って、これらの出力信号を応答器のID毎に時系列に再構築することにより、複数の応答器からの信号を同時に検出することができる。従って、応答器からは、周波数ホップする毎に応答器のIDやホップする前にフレーム終了マーカを送信するようにする。尚、ホッピングパターンが既知であれば、そのパターンに従ってフレームを再構築することもできる。
【0063】
次に、図7に示すブロック図を参照して、質問器10の送受信部40の構成の詳細を説明する。図7に示すように、質問器10の送受信部40には、900MHz、2.4GHz、5GHz等の周波数の主搬送波を発振する局部発振器41と、必要に応じて、当該質問器のIDやホッピングタイミングあるいはホッピングパターン等の質問器情報をASK変調で、局部発振器41で発振された主搬送波を変調する変調器42と、当該変調器42で変調された主搬送波を電力増幅する電力増幅器43と、当該電力増幅器43からの出力をアンテナ47に伝え、また、当該アンテナ47が受信した電波を後述する低雑音増幅器(以下、「LNA」と称す。)45に伝えるように出力と入力の分離を行うサーキュレータ44と、前記アンテナ47が受信した応答器からの受信信号を増幅するLNA45と、局部発振器41で発振された主搬送波の位相を変化させる可変移相器49(第1の可変移相器に相当)と、可変移相器49の出力信号の移相をπ/2ラジアンだけ変化させる固定移相器48(第1の固定移相器に相当)と、可変移相器49の出力信号とLNA45の出力信号とを混合するミキサ71(第1のミキサに相当)と、固定移相器48の出力信号とLNA45の出力信号とを混合するミキサ70(第2のミキサに相当)と、ミキサ70,71の出力信号が入力される差動アンプ73と、ミキサ71の出力信号が入力される低域通過フィルタ72と、低域通過フィルタ72の出力信号が入力される第3のコントローラ74(CTL3)と、差動アンプ73(第1の差動アンプに相当)の出力が入力される低域通過フィルタ76及び帯域通過フィルタ77と、低域通過フィルタ76の出力が入力される第1のコントローラ75(CTL1)とが設けられている。尚、第1のコントローラ75の出力は可変移相器49に入力されるようになっている。
【0064】
また、送受信部40には、固定移相器48の出力信号が入力される可変ゲインアンプ78と、LNA45の出力と可変ゲインアンプ78の出力とが入力される減算器79と、局部発振器41で発振された主搬送波の位相を変化させる可変移相器82(第2の可変移相器に相当)と、可変移相器82の出力信号の移相をπ/2ラジアンだけ変化させる固定移相器81(第2の固定移相器に相当)と、可変移相器82の出力信号と減算器79の出力信号とを混合するミキサ83(第3のミキサに相当)と、固定移相器81の出力信号と減算器79の出力信号とを混合するミキサ80(第4のミキサに相当)と、ミキサ80,83の出力信号が入力される差動アンプ84(第2の差動アンプに相当)と、差動アンプ84の出力が入力される低域通過フィルタ86及び帯域通過フィルタ85と、低域通過フィルタ86の出力が入力される第2のコントローラ87(CTL2)とが設けられている。尚、第2のコントローラ87の出力は可変移相器82に入力されるようになっている。
【0065】
以上のように構成された本実施の形態の質問器10における差動検出の原理について図7乃至図9を参照して説明する。図8は、差動検出原理を示すグラフであり、図9は、可変移相器49でπ/4ラジアンだけ位相をずらして、直流成分をキャンセルした差動検出を示すグラフである。
【0066】
900MHz、2.4GHZ、5GHz等の周波数FC1の主搬送波を発振する局部発振器41からの信号が電力増幅器43で増幅され、サーキュレータ44を介してアンテナ47から送信される。応答器20〜22からの受信信号はサーキュレータ44を介して、LNA45で増幅され、ミキサ70,71に反射波信号として入力されホモダイン検波が行われる。このとき、サーキュレータとアンテナの間に設けられた図示されないインピーダンス整合回路によっても、わずかながら不整合となり、アンテナ47から主搬送波の一部がサーキュレータへ反射される。また、サーキュレータを介して、電力増幅器からLNAにも主搬送波の一部が漏れる。この主搬送波成分は、受信信号に加わり、反射波信号となる。アンテナ不整合やサーキュレータの漏れによる主搬送波成分は、電力増幅器出力に対し−20dB程度であるが、電力増幅器出力が20dBm(100mw)以上であれば、反射波信号中の主搬送波レベルは数dBmとなり、応答器からの受信信号レベル−30dBm程度以下と比べて非常に大きな値となる。局部発振器41からのミキサ71へ入力される第1復調用主搬送波信号は、反射波信号に対しπ/4ラジアンとなる位相すなわち図8に示すX軸となるように可変移相器49により制御される。
【0067】
図8において、矢印Cがサーキュレータの漏れやインピーダンスミスマッチングによりアンテナで反射された主搬送波成分や金属等からの反射波を合成した干渉成分であり、矢印A,Bが応答器の変調反射による変調成分である。ここでは、応答器における副搬送波による変復調器での位相変調時の位相変化はπ/2ラジアンの場合を例としている。この位相変化は応答器20〜22の特性によりπラジアン以下の角度となる。図7に示す可変移相器49の出力はさらに固定移相器48で位相がπ/2ラジアンだけ変化させられミキサ70へ入力される。このミキサ70に入力される第2復調用主搬送波信号の位相は図8に示すグラフのY軸方向に対応する。ミキサ71,70の出力は差動アンプ73に入力され、差信号が出力される。図8(a)に示すように、応答器からの反射波の位相が矢印Aのときは、ミキサ71からはc+Δa、ミキサ70からはcがホモダイン検波信号として得られるので、その差信号は(c+Δa)−c=Δaとなる。
【0068】
図8(a)に示すように、応答器からの反射波の位相が矢印Bのときは、ミキサ71からはc、ミキサ70からはc+Δaがホモダイン検波信号として得られるので、その差信号はc−(c+Δa)=−Δaとなる。この差信号±Δa(振幅差は2Δa)が差動増幅器で増幅される。このとき、直流成分は差信号には現れず、大きな増幅度としても、増幅器が飽和せず歪の小さな良好な信号が得られる。さらに、矢印Cで示されるような変調されていない成分が差動によりキャンセルされるので、サーキュレータの漏れやインピーダンスミスマッチングによりアンテナで反射された主搬送波成分や金属等からの反射波を合成した成分が変動しても安定した増幅を行うことができる。さらに、差動出力であるので、この成分に含まれる同相ノイズもキャンセルすることができ、高いS/Nを得ることができる。
【0069】
図8(b)に示すように、応答器からの反射波の位相が変化した例を示しており、応答器からの反射波の位相が矢印Aのときは、ミキサ71からはc+Δa/√2、ミキサ70からはc+Δa/√2がホモダイン検波信号として得られるので、その差信号は0となる。図8(b)に示すように、応答器からの反射波の位相が矢印Bのときは、ミキサ71からはc−Δa/√2、ミキサ70からはc+Δa/√2がホモダイン検波信号として得られるので、その差信号は√2Δaとなる。この差信号(振幅差は√2Δa)が差動増幅器で増幅され、帯域通過フィルタを通して復調信号が取り出される。差動アンプの後に設けられた低域通過フィルタで取り出された直流あるいは低域成分が干渉成分の差信号となるので、この値が最小となるように可変移相器を制御することによりミキサ71、70に印加すべき主搬送波信号の位相を厳密に干渉成分に対しπ/4ラジアンだけ異なるように制御できる。このように位相を制御するのみでよく、振幅は制御する必要がないため、制御が非常に簡単になる。
【0070】
図9に示す場合は、応答器からの反射波の位相が矢印Aのときは、ミキサ71からはc−Δa、ミキサ70からはcがホモダイン検波信号として得られるので、その差信号は−Δaとなる。応答器からの反射波の位相が矢印Bのときは、ミキサ71からはc、ミキサ70からはc+Δaがホモダイン検波信号として得られるので、その差信号は−Δaとなる。この差信号の振幅差は0となり、振幅が−Δa一定となり信号の復調ができない。そこで、図10(a)に示すように、Y軸方向にほぼ2cの大きさに対応する振幅となるよう可変ゲインアンプ78(図7参照)で、振幅調整された第2復調用主搬送波信号を反射波信号に減算器79(図7参照)により加える(逆符号なので減算となる)。これにより、応答器からの変調成分の位相は変わらずに干渉成分の位相のみずらすことができる。この位相がずらされた干渉成分に対し、位相がπ/4ラジアンだけ異なり、互いに直交する第3、第4の復調用主搬送波信号をミキサ83、80に入力することにより、先ほどと同様に復調することができる。すなわち、図10(b)に示すように、応答器からの反射波の位相が矢印A’のときは、第3ミキサ83からはc−Δaがホモダイン検波信号として得られ、第4ミキサ80からはcがホモダイン検波信号として得られるので、その差信号は−Δaとなる。応答器からの反射波の位相が矢印B’のときは、ミキサ83からはcがホモダイン検波信号として得られ、ミキサ80からはc−Δaがホモダイン検波信号として得られるので、その差信号はΔaとなる。この差信号±Δa(振幅差は2Δa)が差動増幅器84で増幅される。
【0071】
ここで、応答器からの変調成分の位相は変えずに干渉成分の位相のみ図9に示す状態からずらせばよいため、減算器79によって反射波信号に加える主搬送波信号の振幅は厳密に2cとなるように制御する必要はない。望ましくはc以上、さらに望ましくは2cとなる。この制御にはミキサ71の出力を低域通過フィルタ72を通して検波後の干渉成分の大きさを検出し、これを基に可変ゲインアンプ78を制御すればよい。また、Y軸方向ではなく、X軸方向に加えてもよく、同様の効果がある。
【0072】
以上説明したように、上記の実施の形態では、振幅の制御は精度を要求されず位相制御が主のため、簡単で高精度な制御が実現できる。検波後の差をとることにより、干渉成分、同相ノイズがキャンセルされ高S/Nの復調信号が得られるという効果を奏することができる。
【0073】
次に、上記実施の形態の第1の変形例について図11を参照して説明する。図11は、質問器10の送受信部40の第1の変形例を示すブロック図である。図11に示すように、第1の変形例の送受信部40では、900MHz、2.4GHz、5GHz等の周波数の主搬送波を発振する局部発振器41と、必要に応じて、当該質問器のIDやホッピングタイミングあるいはホッピングパターン等の質問器情報をASK変調で、局部発振器41で発振された主搬送波を変調する変調器42と、当該変調器42で変調された主搬送波を電力増幅する電力増幅器43と、当該電力増幅器43からの出力をアンテナ47に伝え、また、当該アンテナ47が受信した電波をLNA45に伝えるように出力と入力の分離を行うサーキュレータ44と、前記アンテナ47が受信した応答器からの受信信号を増幅するLNA45と、局部発振器41で発振された主搬送波の位相を変化させる可変移相器49と、可変移相器49の出力信号の移相をπ/2ラジアンだけ変化させる固定移相器48と、可変移相器49の出力信号とLNA45の出力信号とを混合するミキサ71と、固定移相器48の出力信号とLNA45の出力信号とを混合するミキサ70と、ミキサ70,71の出力信号が入力される差動アンプ73と、ミキサ70の出力信号が入力される低域通過フィルタ86と、低域通過フィルタ86の出力信号と、ミキサ71の出力信号が入力される差動アンプ84と、差動アンプ73の出力が入力される低域通過フィルタ76及び帯域通過フィルタ77と、低域通過フィルタ76の出力が入力される第1のコントローラ75(CTL1)と、差動アンプ84の出力が入力される低域通過フィルタ85が設けられている。尚、第1のコントローラ75の出力は可変移相器49に入力されるようになっている。
【0074】
この図11に示す第1の変形例では、ミキサ70の出力を低域通過フィルタ86を通して得た図9に示すY軸方向出力の平均値c+Δa/2とミキサ71の出力との差信号を得ても良い。応答器からの反射波の位相が矢印Aのときは、ミキサ71からはc−Δa、ミキサ70後の低域通過フィルタからはc+Δa/2がホモダイン検波信号として得られるので、その差信号は−(3/2)Δaとなる。応答器からの反射波の位相が矢印Bのときは、ミキサ71からはc、ミキサ70後の低域通過フィルタからはc+Δa/2がホモダイン検波信号として得られるので、その差信号は−Δa/2となる。従って、この差信号の振幅差はΔaとなり復調信号が得られる。この第1の変形例では、干渉波の振幅変動や低域の同相ノイズをキャンセルできる。また、回路は簡単となるという効果がある。
【0075】
次に、第2の変形例について図12及び図13を参照して説明する。図12は、質問器10の送受信部40の第2の変形例を示すブロック図である。図12に示すように、質問器10の送受信部40には、900MHz、2.4GHz、5GHz等の周波数の主搬送波を発振する局部発振器41と、必要に応じて、当該質問器のIDやホッピングタイミングあるいはホッピングパターン等をASK変調で、局部発振器41で発振された主搬送波を変調する変調器42と、当該変調器42で変調された主搬送波を電力増幅する電力増幅器43と、当該電力増幅器43からの出力をアンテナ47に伝え、また、当該アンテナ47が受信した電波をLNA45に伝えるように出力と入力の分離を行うサーキュレータ44と、前記アンテナ47が受信した応答器からの受信信号を増幅するLNA45と、局部発振器41で発振された主搬送波の位相を変化させる可変移相器49と、可変移相器49の出力信号とLNA45の出力信号とを混合するミキサ95と、LNA45の出力信号を振幅検波する振幅検波器90と振幅検波器90で検波された信号が入力されるコントローラ91と、コントローラ91の出力信号により制御され可変移相器49の出力信号を増幅する可変ゲインアンプ92と、可変ゲインアンプ92の出力信号とLNA45の出力信号とを加算する加算器93と、ミキサ95の出力信号が入力されるアンプ94と、アンプ94の出力信号が入力される低域通過フィルタ76と、帯域通過フィルタ77と、低域通過フィルタ76の出力が入力されるコントローラ75とが設けられている。尚、コントローラ75の出力は可変移相器49に入力されるようになっている。
【0076】
また、送受信部40には、局部発振器41で発振された主搬送波の位相を変化させる可変移相器82と、可変移相器82の出力信号と加算器93の出力信号とを混合するミキサ94と、ミキサ94の出力信号が入力されるアンプ96と、アンプ96の出力が入力される低域通過フィルタ86及び帯域通過フィルタ85と、低域通過フィルタ86の出力が入力されるコントローラ97とが設けられている。尚、コントローラ97の出力は可変移相器82に入力されるようになっている。
【0077】
以上のように構成された第2の変形例における送受信部40での直交検出原理について、図12乃至図14を参照して説明する。図13及び図14は、信号波の位相を示すグラフである。図12に示すミキサ95に印加する復調用主搬送波信号の位相が図13に示すグラフのように干渉成分c(Y軸方向)に対し、ほぼ直交するよう(X軸方向)に可変移相器49で制御しても良い。これにより干渉成分cの検波出力は0となり、ミキサ95の変換ゲインを大きくしても出力が飽和せず、S/Nの高い復調信号が得られる。低域通過フィルタ76を通したミキサ95の出力が最小となるように、コントローラ75により可変移相器49からミキサ95に印加する主搬送波信号の位相を制御する。復調信号は帯域通過フィルタ77を通して出力される。
【0078】
また、図13(a)に示すように、応答器20〜22からの反射波の位相が矢印Aのときは、ミキサ95からはΔa、応答器20〜22からの反射波の位相が矢印Bのときは、ミキサ95からは0がホモダイン検波信号として得られる。この検波信号の振幅差はΔaとなり復調信号が得られる。
【0079】
また、図13(b)に示すように、応答器20〜22からの反射波の位相が矢印Aのときは、ミキサ95からはΔa/√2、応答器20〜22からの反射波の位相が矢印Bのときは、ミキサ95からは−Δa/√2がホモダイン検波信号として得られる。この検波信号の振幅差は√2Δaとなり復調信号が得られる。
【0080】
また、図14(a)に示すように、応答器20〜22からの反射波の位相が矢印Aのときは、ミキサ95からはΔa/√2ホモダイン検波信号として得られ、応答器からの反射波の位相が矢印Bのときは、ミキサ95からはΔa/√2がホモダイン検波信号として得られる。この検波信号の振幅差は0となり復調信号は得られない。
【0081】
そこで、図14(b)に示すように、可変移相器49で移相制御され、主干渉成分cと同程度の大きさの搬送波信号を、受信した反射波信号に加算器93にて加えても良い。このとき、反射波信号を振幅検波器90で振幅検波し、その振幅の大きさに基づいて可変ゲインアンプ92を制御することにより、干渉成分cと同程度の大きさの主搬送波信号を生成できる。これにより変調成分の位相は変えずに干渉成分を約π/4ラジアンだけ位相をずらすことができる。この合成干渉成分に対し、ミキサ94においてミキサ1と同様にして復調を行うことにより、振幅差Δaの復調信号が得られる。
【0082】
ここで、図14(a)に示す状態から干渉成分と変調成分の位相関係がずれれば復調可能なので、可変ゲインアンプ92による振幅制御は高精度を要しない。すなわち、干渉成分cと同程度かそれよりも大きな振幅となれば良好に復調することができる。また、可変移相器49で干渉成分cと同程度の大きさので位相制御された主搬送波信号を、受信した反射波信号から減算しても同様である。
【0083】
次に、上記の実施の形態の質問器10の復調制御について、図15を参照して説明する。図15は、質問器10の復調制御を示すフローチャートである。図15に示すように、応答器20〜22からの応答が発生しない待機時に(S11:NO)、可変移相器49,82による制御を開始して(S12)、所定時間だけ可変移相器49,82による制御を行い、所定時間の経過後に(S13:YES)、可変移相器49,82による制御をホールドにして、可変移相器49,82の制御電圧を保つ(S14)。また、応答器20〜22からの応答信号検出時には(S11:YES)、応答信号検出直前の制御状態を保持して信号の復調を行い(S15)、全フレームの信号の復調が完了したら(S16:YES)、S11に戻る。以上のように制御することにより、変調成分による位相制御誤差が生じないため精度の高い位相制御により、干渉波成分を精度良くキャンセルでき、S/Nの高い復調信号が得られる。また、応答器20〜22は間欠的な応答を行い、保持時間を短くすれば、応答器20〜22の移動等による位相変化にも十分追従できる制御が可能となる。
【0084】
次に、図16に示すフローチャートを参照して、質問器10の復調制御の変形例について説明する。図16は、質問器10の復調制御の変形例を示すフローチャートである。図16に示すように、通常時は、可変移相器49,82をONにして可変移相器49,82の制御を行う(S21)。応答器20〜22からの応答器変調信号を受信すると(S22:YES)、当該変調信号の中のプリアンブル信号受信時に(S23:YES)、プリアンブル信号を所定時間用いて(S24:YES)、可変移相器による制御を行う。尚、この所定時間は、プリアンブル信号のビット数が予め決まっているので、そのビット数分の時間よりも少し短い時間とする。次いで、可変移相器49,82をホールドにして、制御電圧を維持して、プリアンブル終了直前の制御状態を保持する(S25)。次いで、応答器20〜22からの応答信号の復調を行い(S26)、全フレームの信号の復調が完了したら(S27:YES)、可変移相器49,82をONにして可変移相器49,82の制御を行い(S21)、S22の制御に戻る。
【0085】
以上説明したように、上記の復調制御の変形例では、プリアンブルでは変調成分における直流成分の平均値は0となるため、変調成分による位相制御誤差が生じないため精度の高い位相制御により、干渉波成分を精度良くキャンセルでき、S/Nの高い復調信号が得られる。また、プリアンブルは各フレームの先頭に配置されており、適当な周期で繰り返し変調反射され、保持時間を短くすれば、応答器の移動等による位相変化にも十分追従できる制御が可能となる。
【0086】
尚、本発明は上記の実施の形態に限られず、各種の変形が可能である。例えば、上記の実施の形態では、応答器は3台用いたが、応答器の数は、3台に限られず、1台又は任意の複数台用いることができる。また、帯域通過フィルタ77から得られるサブキャリア出力と、帯域通過フィルタ85から得られるサブキャリア出力との何れかを選択する選択手段としてのスイッチをデジタル回路部30に設けても良い。このようにすることにより、帯域通過フィルタ77から得られるサブキャリア出力(復調信号)と、帯域通過フィルタ85から得られるサブキャリア出力(復調信号)の何れかには、良好な復調信号が出力されるので、適切に選択すれば応答器の位置の変化などで反射波の位相が逐次変化しても、いつも良好な復調信号を得ることが出来る。また、帯域通過フィルタ77から得られるサブキャリア出力(復調信号)と、帯域通過フィルタ85から得られるサブキャリア出力(復調信号)とを比較し、その信号出力が大きい方の出力を検出し、当該出力を応答器による変調成分として選択するようにしても良い。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、請求項1に記載の通信システムの質問器では、主搬送波送信手段が当該主搬送波発振手段で発振された主搬送波を送信し、反射波受信手段が応答器において所定の変調がなされた反射波信号を受信し、復調手段が反射波受信手段が受信した反射波信号を主搬送波発振手段により発生された復調用主搬送波を用いて復調することができる。そして、復調手段の可変移相手段は、主搬送波発振手段から復調手段に印加する復調用主搬送波の位相を制御信号により変化させ、制御手段が可変移相手段を制御する制御信号を発生することができる。従って、干渉成分を抑圧し、応答器からの反射波信号のS/Nを高くすることができる。従って、S/Nが高くできるので、質問器と応答器との通信距離を伸ばすことが出来る。また、差動検出を行うことができるので、漏れ波や内部反射波成分をキャンセルしたり同相ノイズ成分をキャンセルしてS/Nを上げることができる。
【0088】
また、制御手段は、復調手段の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるように制御する制御信号を発生することができる。従って、容易な制御で干渉成分を抑圧でき、応答器からの反射波信号のS/Nを高くすることができる。
【0089】
また、請求項2に係る発明の通信システムの質問器では、請求項1に記載の発明の効果に加えて、前記復調手段では、第1ミキサ及び第2ミキサに反射波信号がそれぞれ入力され、第1の可変移相器で復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることで、第1ミキサに印可される第1復調用主搬送波を発生させ、第1固定移相器が第1復調用主搬送波の位相を更にπ/2ラジアンだけ変化させることで、第2ミキサに印可される第2復調用主搬送波を発生させることができる。第1差動増幅器は第1ミキサの出力と第2ミキサの出力との差信号を発生し、制御手段は制御信号を発生して、第1ミキサに印加される第1復調用主搬送波及び第1固定移相器によって得られ第2ミキサに印加される第2復調用主搬送波の位相を第1可変移相器により変化させ、第1差動増幅器の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにすることができる。従って、容易な制御で干渉成分を抑圧でき、応答器からの反射波信号のS/Nを高くすることができる。
【0090】
また、請求項3に係る発明の通信システムの質問器では、請求項2に記載の発明の効果に加えて、振幅制御手段は、第1復調用主搬送波又は第2復調用主搬送波の振幅を制御し、合成手段が振幅制御手段により振幅制御された第1復調用主搬送波又は第2復調用主搬送波と前記反射波受信手段で受信した反射波信号とを合成して合成反射波信号を生成し、第3ミキサ及び第4ミキサに合成手段からの合成反射波がそれぞれ入力され、第2可変移相器は、第3ミキサに印加される第3復調用主搬送波を、復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることにより発生し、第2固定移相器は第4ミキサに印加される第4復調用主搬送波を、第3復調用主搬送波の位相を更にπ/2ラジアンだけ変化させることにより発生し、第2差動増幅器は、第3ミキサの出力及び第4ミキサからの出力との差信号を発生し、制御手段は制御信号を発生して、第3復調用主搬送波及び第4ミキサに印加される第4復調用主搬送波の位相を第2可変移相器により変化させ、第2差動増幅器の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにすることができる。従って、容易な制御で干渉成分を抑圧でき、応答器からの反射波信号のS/Nを高くすることができる。
【0091】
また、請求項4に係る発明の通信システムの質問器では、請求項3に記載の発明の効果に加えて、復調手段に設けられた選択手段により、第1差動増幅器の出力と、第2差動増幅器の出力から、応答器による変調成分として、どちらかを選択することができる。第1差動増幅器の出力と、第2差動増幅器の出力の何れかには、良好な復調信号が出力されるので、適切に選択すれば応答器の位置の変化などで反射波の位相が逐次変化しても、いつも良好な復調信号を得ることが出来る。
【0092】
また、請求項5に係る発明の通信システムの質問器では、請求項4に記載の発明の効果に加えて、選択手段は、第1差動増幅器の出力と、第2差動増幅器の出力とを比較し、応答器による変調成分が大きい方の出力を検出し、当該出力を前記応答器による変調成分として選択することができる。従って、応答器がどのような位置、状態にあっても、其の時点での最適な復調を簡単に行うことができる。
【0093】
また、請求項6に係る発明の通信システムの質問器では、請求項3に記載の発明の効果に加えて、前記振幅制御手段は、第1ミキサ又は第2ミキサの出力に応じて振幅を制御することができる。従って、振幅制御は高精度制御を必要としないので、制御が簡単となる。
【0094】
また、請求項7に係る発明の通信システムの質問器では、請求項2乃至6の何れかに記載の発明の効果に加えて、第1復調用主搬送波の位相は、前記第1ミキサに印加される反射波信号の位相に対して、π/4ラジアンだけ異なるように制御することができる。これにより、容易な制御で干渉成分を抑圧でき、位相制御のみを高精度で行えばよく、制御が簡単となる。
【0095】
また、請求項8に係る発明の通信システムの質問器では、請求項3乃至7の何れかに記載の発明の効果に加えて、第3復調用主搬送波の位相は第3ミキサに印加される反射波信号の位相に対しπ/4ラジアンだけ異なるよう制御することができる。容易な制御で干渉成分を抑圧でき、位相制御のみを高精度で行えばよく、制御が簡単となる。
【0096】
また、請求項9に係る発明の通信システムの質問器では、請求項3に記載の発明の効果に加えて、前記合成反射波信号の位相は、第1ミキサ及び第2ミキサに入力される反射波信号の位相に対しπ/2ラジアンだけ異なるように制御することができる。これにより、第1差動増幅器からの復調信号が小さくなっても第2差動増幅器から十分大きな復調信号が得られる。
【0097】
また、請求項10に係る発明の通信システムの質問器では、請求項1に記載の発明の効果に加えて、前記復調手段の第1ミキサには反射波信号が入力され、可変移相手段としての第1の可変移相器は、第1ミキサに印加される第1復調用主搬送波を復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることにより発生し、制御手段は制御信号を発生して、第1ミキサに印加される第1復調用主搬送波の位相を第1可変移相器により変化させ、復調手段の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにすることができる。従って、容易な制御で干渉成分を抑圧でき、応答器からの反射波信号のS/Nを高くすることができる。位相制御のみを高精度で行えばよく、制御が簡単となる。
【0098】
また、請求項11に係る発明の通信システムの質問器では、請求項10に記載の発明の効果に加えて、復調手段の振幅制御手段は、第1可変移相器により位相が変化した第1復調用主搬送波の振幅を制御し、合成手段は、振幅制御手段により振幅制御された第1復調用主搬送波と反射波受信手段で受信した反射波信号とを合成して合成反射波信号を生成することができる。第2ミキサには合成手段からの合成反射波信号が入力され、第2の可変移相器は、第2ミキサに印加される第2復調用主搬送波を、復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることにより発生し、制御手段は制御信号を発生して、第2ミキサに印加される第2復調用主搬送波の位相を第2可変移相器により変化させ、第2ミキサ出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにすることができる。従って、容易な制御で干渉成分を抑圧でき、応答器からの反射波信号のS/Nを高くすることができる。位相制御のみを高精度で行えばよく、制御が簡単となる。
【0099】
また、請求項12に係る発明の通信システムの質問器では、請求項11に記載の発明の効果に加えて、ミキサ選択手段に設けられた復調手段は、第1ミキサの出力と、第2ミキサの出力とから、応答器による変調成分として、いずれかを選択することができる。従って、構成が簡単で、且つ、2つの差動増幅器のどちらかには良好な復調信号があらわれるため、適切に選択すれば応答器の位置の変化などで反射波の位相が逐次変化しても、いつも良好な復調信号が得られる。
【0100】
また、請求項13に係る発明の通信システムの質問器では、請求項11又は12に記載の何れかに記載の発明の効果に加えて、ミキサ選択手段は、第1ミキサの出力と、第2ミキサの出力とを比較し、応答器による変調成分が大きい方の出力を検出し、応答器による変調成分として選択することができる。従って、応答器がどのような位置、状態にあっても、その時点での最適な復調を簡単に行うことができる。
【0101】
また、請求項14に係る発明の通信システムの質問器では、請求項11乃至13の何れかに記載の発明の効果に加えて、振幅制御手段は、反射波信号の振幅に応じて振幅を制御することができる。容易な制御で干渉成分を抑圧でき、位相制御のみを高精度で行えばよく、制御が簡単となる。
【0102】
また、請求項15に係る発明の通信システムの質問器では、請求項10乃至14の何れかに記載の発明の効果に加えて、第1復調用主搬送波の位相は第1ミキサに印加される反射波信号の位相に対しπ/2ラジアンだけ異なるよう制御することができる。容易な制御で干渉成分を抑圧でき、位相制御のみを高精度で行えばよく、制御が簡単となる。
【0103】
また、請求項16に係る発明の通信システムの質問器では、請求項11に記載の発明の効果に加えて、合成反射波信号の位相は第1ミキサに入力される反射波信号の位相に対しπ/4ラジアンだけ異なるよう制御することができる。これにより、第1ミキサからの復調信号が小さくなっても、第2ミキサから十分な大きさの復調信号が得られる。
【0104】
また、請求項17に係る発明の通信システムの質問器では、請求項2乃至16の何れかに記載の発明の効果に加えて、応答器からの応答が発生しない待機時に第1可変移相器による制御を行い、応答器からの応答検出時には応答検出直前の制御状態を保持することができる。従って、同相ノイズ及び振幅変動を抑圧する効果を高めることができる。
【0105】
また、請求項18に係る発明の通信システムの質問器では、請求項2乃至17の何れかに記載の発明の効果に加えて、応答器からの反射波信号の中のフレームの先頭に配置されるプリアンブルデータの受信時に第1可変移相器による制御を行い、プリアンブル後のフレームデータの受信時にはプリアンブル終了直前の制御状態を保持することができる。従って、同相ノイズ及び振幅変動を抑圧する効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、通信システム1の構成の一例を示す図である。
【図2】 図2は、通信システム1で使用される主搬送波と反射波の関係を示す図である。
【図3】 図3は、質問器10の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】 図4は、応答器20〜22のブロック図である。
【図5】 図5は、質問器10及び応答器20〜22の各部での信号の状態を示す図である。
【図6】 図6は、各チャンネルの出力を示す概念図である。
【図7】 図7は、質問器10の送受信部の構成の詳細を示すブロック図である。
【図8】 図8は、差動検出原理を示すグラフであり、
【図9】 図9は、可変移相器49でπ/4ラジアンだけ位相をずらして、直流成分をキャンセルした差動検出を示すグラフである。
【図10】 図10は、可変ゲインアンプの出力を変えた状態を示すグラフである。
【図11】 図11は、質問器10の送受信部40の第1の変形例を示すブロック図である。
【図12】 図12は、質問器10の送受信部40の第2の変形例を示すブロック図である。
【図13】 図13は、信号波の位相を示すグラフである。
【図14】 図14は、信号波の位相を示すグラフである。
【図15】 図15は、質問器10の復調制御を示すフローチャートである。
【図16】 図16は、質問器10の復調制御の変形例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 通信システム
10質問器
20,21,22 応答器
30 デジタル回路部
32 帯域分割フィルタ
33 副搬送波復調器
34 フレーム分割器
40 送受信部
41 局部発振器
42 変調器
43 当該電力増幅器
43 電力増幅器
44 サーキュレータ
45 LNA
47 アンテナ
48 固定移相器
49 可変移相器
70 ミキサ
71 ミキサ
72 低域通過フィルタ
73 差動アンプ
74 コントローラ
75 コントローラ
76 低域通過フィルタ
77 帯域通過フィルタ
78 可変ゲインアンプ
79 減算器
80 ミキサ
81 固定移相器
82 可変移相器
83 ミキサ
84 差動アンプ
85 帯域通過フィルタ
86 低域通過フィルタ
87 コントローラ

Claims (18)

  1. 質問器から主搬送波を送信して、当該主搬送波を受信した応答器が当該主搬送波に対して所定の変調を行った反射波信号を質問器に返信する通信システムの質問器であって、
    主搬送波及び復調用主搬送波を発振する主搬送波発振手段と、
    当該主搬送波発振手段で発振された主搬送波を送信する主搬送波送信手段と、
    前記応答器において所定の変調がなされた反射波信号を受信する反射波受信手段と、
    当該反射波受信手段が受信した反射波信号を前記主搬送波発振手段により発生された復調用主搬送波を用いて復調する復調手段とを備え、
    前記復調手段は、前記主搬送波発振手段から前記復調手段に印加する復調用主搬送波の位相を制御信号により変化させる可変移相手段と、
    当該可変移相手段を制御する前記制御信号を発生する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記復調手段の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるように制御する制御信号を発生することを特徴とする通信システムの質問器。
  2. 前記復調手段は、
    反射波信号がそれぞれ入力される第1ミキサ及び第2ミキサと、
    前記復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることで、当該第1ミキサに印可される第1復調用主搬送波を発生させる前記可変移相手段としての第1の可変移相器と、
    当該第1復調用主搬送波の位相を更にπ/2ラジアンだけ変化させることで、当該第2ミキサに印可される第2復調用主搬送波を発生させる第1固定移相器と、
    当該第1ミキサの出力と当該第2ミキサの出力との差信号を発生する第1差動増幅器とを備え、
    前記制御手段は制御信号を発生して、前記第1ミキサに印加される第1復調用主搬送波及び前記第1固定移相器によって得られ第2ミキサに印加される第2復調用主搬送波の位相を前記第1可変移相器により変化させ、当該第1差動増幅器の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の通信システムの質問器。
  3. 前記復調手段は、更に、前記第1復調用主搬送波又は第2復調用主搬送波の振幅を制御する振幅制御手段と、
    当該振幅制御手段により振幅制御された第1復調用主搬送波又は第2復調用主搬送波と前記反射波受信手段で受信した反射波信号とを合成して合成反射波信号を生成する合成手段と、
    当該合成手段からの合成反射波がそれぞれ入力される第3ミキサ及び第4ミキサと、
    当該第3ミキサに印加される第3復調用主搬送波を、前記復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることにより発生する第2可変移相器と、
    当該第4ミキサに印加される第4復調用主搬送波を、前記第3復調用主搬送波の位相を更にπ/2ラジアンだけ変化させることにより発生する第2固定移相器と、
    当該第3ミキサの出力及び当該第4ミキサからの出力との差信号を発生する第2差動増幅器とを備え、
    前記制御手段は制御信号を発生して、前記第3復調用主搬送波及び前記第4ミキサに印加される第4復調用主搬送波の位相を前記第2可変移相器により変化させ、当該第2差動増幅器の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の通信システムの質問器。
  4. 前記復調手段は更に、前記第1差動増幅器の出力と、前記第2差動増幅器の出力から、前記応答器による変調成分として、どちらかを選択する選択手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の通信システムの質問器。
  5. 前記選択手段は、前記第1差動増幅器の出力と、前記第2差動増幅器の出力とを比較し、応答器による変調成分が大きい方の出力を検出し、当該出力を前記応答器による変調成分として選択するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の通信システムの質問器。
  6. 前記振幅制御手段は、第1ミキサ又は第2ミキサの出力に応じて振幅を制御することを特徴とする請求項3に記載の通信システムの質問器。
  7. 前記第1復調用主搬送波の位相は、前記第1ミキサに印加される反射波信号の位相に対して、π/4ラジアンだけ異なるように制御されることを特徴とする請求項2乃至6の何れかに記載の通信システムの質問器。
  8. 前記第3復調用主搬送波の位相は第3ミキサに印加される反射波信号の位相に対しπ/4ラジアンだけ異なるよう制御されることを特徴とする請求項3乃至7の何れかに記載の通信システムの質問器。
  9. 前記合成反射波信号の位相は、第1ミキサ及び第2ミキサに入力される反射波信号の位相に対しπ/2ラジアンだけ異なるように制御されることを特徴とする請求項3に記載の通信システムの質問器。
  10. 前記復調手段は、
    反射波信号が入力される第1ミキサと、
    前記可変移相手段として、当該第1ミキサに印加される第1復調用主搬送波を、前記復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることにより発生する第1の可変移相器とを備え、
    前記制御手段は制御信号を発生して、前記第1ミキサに印加される第1復調用主搬送波の位相を前記第1可変移相器により変化させ、前記復調手段の出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の通信システムの質問器。
  11. 前記復調手段はさらに、
    第1可変移相器により位相が変化した第1復調用主搬送波の振幅を制御する振幅制御手段と、
    当該振幅制御手段により振幅制御された第1復調用主搬送波と前記反射波受信手段で受信した反射波信号とを合成して合成反射波信号を生成する合成手段と、
    前記合成手段からの合成反射波信号が入力される第2ミキサと、
    当該第2ミキサに印加される第2復調用主搬送波を、前記復調用主搬送波の位相を制御信号により可変させることにより発生する第2の可変移相器と
    を備え、
    前記制御手段は制御信号を発生して、前記第2ミキサに印加される第2復調用主搬送波の位相を前記第2可変移相器により変化させ、当該第2ミキサ出力の直流或いは低周波の成分が最小となるようにしたことを特徴とする請求項10に記載の通信システムの質問器。
  12. 前記復調手段は、前記第1ミキサの出力と、前記第2ミキサの出力とから、前記応答器による変調成分として、いずれかを選択するミキサ選択手段を備えたことを特徴とする請求項11に記載の通信システムの質問器。
  13. 前記ミキサ選択手段は、前記第1ミキサの出力と、前記第2ミキサの出力とを比較し、応答器による変調成分が大きい方の出力を検出し、前記応答器による変調成分として選択するようにしたことを特徴とする請求項11又は12に記載の通信システムの質問器。
  14. 前記振幅制御手段は、反射波信号の振幅に応じて振幅を制御することを特徴とする請求項11乃至13の何れかに記載の通信システムの質問器。
  15. 前記第1復調用主搬送波の位相は第1ミキサに印加される反射波信号の位相に対しπ/2ラジアンだけ異なるよう制御されることを特徴とする請求項10乃至14の何れかに記載の通信システムの質問器。
  16. 前記合成反射波信号の位相は第1ミキサに入力される反射波信号の位相に対しπ/4ラジアンだけ異なるよう制御されることを特徴とする請求項11に記載の通信システムの質問器。
  17. 前記応答器からの応答が発生しない待機時に前記第1可変移相器による制御を行い、応答器からの応答検出時には応答検出直前の制御状態を保持することを特徴とする請求項2乃至16の何れかに記載の通信システムの質問器。
  18. 前記応答器からの反射波信号の中のフレームの先頭に配置されるプリアンブルデータの受信時に前記第1可変移相器による制御を行い、プリアンブル後のフレームデータの受信時にはプリアンブル終了直前の制御状態を保持することを特徴とする請求項2乃至17の何れかに記載の通信システムの質問器。
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