JP2019021963A - 復調器及び復調方法 - Google Patents

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Yoshihiko Takeuchi
嘉彦 竹内
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椿豪 廖
鈴木 誠
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鈴木  誠
博之 森川
Hiroyuki Morikawa
博之 森川
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Abstract

【課題】CSS変調方式が適用されたマルチホップネットワークにおいて、多重された信号を分離可能な精度の復調器及び復調方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明に係る復調器及び復調方法は、全てのデータ変調に対して、相互に共通する特定時間だけ遅延して出力する各々のマッチドフィルタを用意することとした。本発明のように多数のマッチドフィルタを用いて復調する場合、受信端末局に到達する時刻差が、帯域幅の逆数(帯域幅Bが125kHzならば8μs)以上あれば、マッチドフィルタの出力相関ピークを分離することが可能となる。【選択図】図7

Description

本開示は、CSS(Chirp Spread Spectrum)変調されている信号を復調する復調器及び復調方法に関する。
LPWA(LowPowerWideArea)は、消費電力を抑えながら遠距離通信を確保する無線通信方式として、IoT(InternetofThings)の分野他で注目されている(例えば、非特許文献1を参照。)。LPWAには、携帯電話関係の標準化団体3GPPで標準化されているCat.M1、Cat.NB1(例えば、非特許文献2を参照。)の他、自動検針システム等で導入されているWi−SUN(非特許文献3を参照。)、さらにIoTを考慮した通信方式としてSigfox(例えば、非特許文献4を参照。)やLoRa(例えば、非特許文献5を参照。)等がある。
この中で、非特許文献6によれば、LoRaは、CSS変調と多値FMデータ変調(M−ary)が用いられているとされる。その概要を非特許文献7と8等から検討する。
chirp信号自体は、受信時マッチドフィルタを用いることにより、圧縮利得を利用して高雑音下で良好な信号検出が可能で、レーダー等で実績がある(例えば、非特許文献9と10を参照。)。また、chirp信号を用いた通信分野に関してもCSS方式として検討されている(例えば、非特許文献11〜13を参照。)。
一方、LPWAは消費電力を抑えながら遠距離通信を行うのであれば、マルチホップ通信は有効な手段となる(例えば、非特許文献1を参照。)。IoT分野において、マルチホップ通信ながらルーティング機能を除去しつつ、簡易にネットワークが構成できる同時送信フラッディング方式のマルチホップネットワークは有効な手段が提案されている(例えば、非特許文献14を参照。)。
[CSS変調方式]
CSSのデータ変調に関して説明する。
chirp信号は、時間とともに瞬時周波数が変化(一般に単調増加もしくは単調減少)するFM信号の一種である。通信に利用した例として、データ変調をupもしくはdown chirp信号の差異により識別するSSK(Slope−ShiftKeying)があり(例えば、非特許文献11を参照。)、chirp信号毎に位相変調(PSK)をかけ、復調時に帯域幅の一部(サブバンド)を受信し復調するPSK方式が示された例がある(例えば、非特許文献12を参照。)。また、chirp信号の2周期分のマッチドフィルタで相関を取ることにより2値差同位相符号化(DBPSK)の復調を行う復調方式が発明者らにより提案された(例えば、非特許文献13を参照。)。
また、近年において、LPWA用途でCSSデータ変調を行っている例がある。図1はLoRaモジュールの出力信号をサンプリングオシロスコープで測定し、瞬時周波数を求めたものである。図1に示す様に、瞬時周波数が時間と伴に変化するchirp信号を用いており、モジュールにてデータ変調及び復調が可能となっている(例えば、非特許文献6を参照。)。非特許文献7及び8によれば、図1において、帯域幅Bは125kHz、chirp信号の時間幅(シンボル長)Tは1/B×4096となっている。時間幅Tが1/Bの4096倍あるため、帯域幅Bの1/4096の周波数差は弁別可能である。他に、シンボル長Tは1/Bの2SF(SF=7,8,9,10,11,12)倍の長さが選択可能で、ここでは、SF=12(2SF=4096)の場合について記述する。
まず、図2を用いてデータ変調方式について概説する。Chirp信号の初期瞬時周波数f(t=0)とすると、
(数1)
f(t=0)=fo+B×n/4096 (1)
ここで、t=0は1シンボルの開始時間、foは帯域下端の周波数、n=0〜4095とする。
各々の信号はシンボル長が1/Bの4096倍あることにより周波数上は帯域幅Bの1/4096の周波数分解能で弁別可能で、弁別可能な周波数差をデータ変調として用いる(M−Ary方式)。このとき(1)式のn=0〜4095の対応関係で、12ビットのデータが1シンボル長(1chirp信号長)で送受信が可能となる。
デジタル信号処理で、サンプリング周波数Bsを帯域幅Bに等しい125kHzでI/Q複素サンプリングすると、帯域幅の上下端外側の信号はアンダーサンプリングとなるため、Bs帯域内の信号として扱える。また、送信chirp信号を同様に帯域B内で巡回的に利用すれば、全てBs帯域内の信号の送受として扱える。chirp信号の周波数波形をS(f)、時間波形をs(t)とすると、
(数2)
S(f+B)=S(f−B)=S(f) (2)
(数3)
s(t+T)=s(t−T)=s(t) (3)
となる。ここで、Tはシンボル時間長である。
続いてプリアンブルについて説明する。
LoRaの信号測定(図1)から、プリアンブルとされるシンボル列でパケットは開始される。up chirp(時間とともに瞬時周波数が増加するchirp信号)が複数と、down chirp(時間とともに瞬時周波数が減少するchirp信号)が2回と1/4シンボル送られる。up chirp、down chirpとも周波数オフセットの無い信号(n=0)が用いられる。down chirpでは、foは帯域上端の周波数とする。
LPWAの用途自体、IoT等低消費電力、低価格の無線端末局を想定すれば、端末局の周波数精度には限りがある。920MHz帯の特定小電力を想定すれば、端末局の周波数精度に関して、あまり高精度は期待できない。周波数精度を30ppm程度と想定すれば、27.6kHzの周波数ずれとなり、帯域幅125kHz、チャネル間隔200kHzに比較して無視できない。従って、プリアンブルとして送られてくる初期周波数をn=0として受信局側で同定する必要が生じる。
down chirp信号は後述する様にdown chirp信号に対するマッチドフィルタで検出できる。up chirp信号のdown chirpのマッチドフィルタ(相互相関)は図5の様になる。自己相関との比では平均して36dBがあり、up/down chirp信号相互の信号の影響は小さい。
[CSS復調方式]
マッチドフィルタによるCSS復調に関して説明する。
CSS変調された信号は、マッチドフィルタを用いることにより復調が可能である (図3)(例えば、非特許文献11及び13を参照。)。また、相関ピーク(パルス幅)は、ほぼ帯域Bの逆数となる(上記検討条件では8μs)ため、この時間精度はシンボル長(32.768ms)と比較して充分短い。IoTで特にセンサネットワーク等、サンプリング時刻を重視する場合、マッチドフィルタによるCSS復調は有効な特徴となる。
非特許文献11及び13が行う復調はマッチドフィルタを1つ使用している。
chirp信号の初期瞬時周波数を、データ値により、
(数4)
fn=fo+B×n/4096 (4)
とすると、帯域幅内で巡回的に周波数掃引されることから、nの異なる相互相関特性は特徴的である。その特徴からfoのマッチドフィルタでn=0〜4095に対する相関検出も可能である。(4)式のどのchirp信号が来るかは、n=0の相関パルス時刻に対して、相関パルスの時間シフト量で検出される(パルス位置変調に変換される)。時刻原点はプリアンブルのマッチドフィルタ出力時刻によって決まる。装置実装上生じる送受無線局間の周波数偏差は、プリアンブルではn=0のchirp信号を複数回送られることから同定され校正可能である。図3に示す様に、down chirp信号のマッチドフィルタ出力も併せて用いれば送受信機間の周波数差に関しても検出可能である。
マッチドフィルタ1個を利用したCSS復調の構成例を図4に示す。マッチドフィルタ1個利用の場合の相関ピークの発生時刻は、データ変調値n=0〜4095で異なり、信号の瞬時周波数成分によりn≠0の時、2カ所の相関出力を持つ(図6参照)。この2つの相関ピークはそのシフト時間関係が既知のため、プリアンブルで相関ピークの時間原点(n=0の時のピーク時刻)を決めれば、その時間原点からのシフト量でデータ復調(n=0〜4095の判別)が可能である。
U.Raza, P.Kulkarni and M.Sooriyabandara,"Low Power Wide Area Networks: An Overview", IEEE COMMUN SURV, vol.19,no.2 ,2nd Quart. 2017. http://www.3gpp.org/DynaReport/36−series.htm https://www.wi−sun.org/index.php/en/ https://www.sigfox.com/en https://www.lora−alliance.org/ SEMTECH, "AN1200.22 LoRatm modulation basics", May 2015. "What is Lora?", https://www.link−labs.com/blog/what−is−lora M. Knight and B. Seeber, "Decoding LoRa: Realizing a Modern LPWAN with SDR", Proc. The GNU Radio Conference, vol.1 ,no.1 , Sep. 2016. J. R. Klauder, A. C. Price, S. Darlington, W. J. Albefsheim,"The theory and design of chirp radars", Bell Syst. Tech. 1,vol.39,No.4,pp.745−808, Jul. 1960. G. Galati,G. Pavan and F.De Palo,"Waveforms design for modern radar: The chirp signal Fifty + years later",2014 11 th European Radar Conference, pp.13 −16 , 2014. D. S. Dayton,"FM "Chirp" Communications: Multiple Access to Dispersive Channels", IEEE Trans. Electromagn.Compat.,vol.EMC−10 Issue:2, pp.296−297, 1968. H. Takai,Y. Urabe and H. Yamasaki,"Anti−multipath and anti−j amming modulation/demodulation scheme SR−chirp PSK for high−speed data transmission in dispersive fading channel with interference", Proc. 1994 IEEE VTC, pp.1355 −1359 , Jun. 1994. Y. Takeuchi and K. Yamanouchi,"A chirp spread spectrum DPSK modulator and demodula−tor for a time shift multiple access communication system by using SAW devices", 1998 IEEE MTT−S IMS Dig. , vol.2 , pp.507−510, Jun. 1998. F. Ferrari, et al. ,"Effici ent network flooding and time synchronization with Glossy", Proc. ACM/IEEE IPSN’11 , pp.73−84, Apr. 2011. 鈴木誠, 森川博之, 「Choco :無線センサネットワーク向け多目的プラットフォーム」,信学技報 MoNA2014−24, Jul. 2014. C. H. Liao, G. Zhu, D. Kuwabara, S. Ohara and M. Suzuki and H.Morikawa,"Evaluating the Sub−GHz LoRa Receiver Performance under Synchronized Packet Collisions",信学技報 RCS2017−27,Apr. 2017.
ここで、図10に非特許文献16に記載されるCSS変調方式の送信側の機能ブロック図(A)と受信側の機能ブロック図(B)を示す。受信側入力のchirp信号は、逆のスロープを持つ(up chirpならdown chirp、down chirpならup chirp)の信号を掛けることにより、各シンボルで周波数の異なるCW信号となり、通常の多値FM変調信号となる。このときの最大S/Nを得るマッチドフィルタは各多値FM狭帯域信号に対応する狭帯域フィルタ(周波数フィルタ)となり、1シンボル毎の再生が必要なことから、ほぼ1シンボル以内の時定数が必要であり、その帯域幅は1シンボル時間の逆数に対応する。また狭帯域フィルタ(周波数フィルタ)の時定数から、シンボルの時刻同期はシンボル時間長程度の精度となる。
このようなCSS変調方式を非特許文献14のようなマルチホップネットワークに適用した場合、多くの端末から出力された同一信号が着目する1つの端末に到達することがあり、図4のような構成の精度ではこれらを分離することが難しい。つまり、図4のようなCSS変調の復調構成では多重された信号の分離が困難という課題があった。そこで、本発明は、このような課題を解決するために、CSS変調方式が適用されたマルチホップネットワークにおいて、多重された信号を分離可能な精度の復調器及び復調方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る復調器及び復調方法は、全てのデータ変調(全てのシンボル種類)に対して、各々のマッチドフィルタを用意することとした。
具体的には、本発明に係る復調器は、帯域幅B及びシンボル長Tのチャープ信号をBT個のシンボルに対応する周波数変調(FM変調)でCSS(Chirp Spread Spectrum)変調された変調信号を復調する復調器であって、
それぞれの前記周波数変調に対応した複素共役周波数応答を持ち、前記変調信号の瞬間周波数に応じて前記受信信号に対応する相関値を相互に共通する特定時間だけ遅延して出力するBT個のマッチドフィルタと、
前記BT個のマッチドフィルタが出力する遅延信号のうち、1シンボル内で振幅のピークが所定位置(所定遅延量)に1つである遅延信号を探し、前記遅延信号を出力したマッチドフィルタに割り当てたシンボルを出力する演算部と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る復調方法は、帯域幅B及びシンボル長Tのチャープ信号をBT個のシンボルに対応する周波数変調(FM変調)でCSS(Chirp Spread Spectrum)変調された変調信号を復調する復調方法であって、
それぞれの前記周波数変調に対応した複素共役周波数応答を持ち、前記変調信号の瞬間周波数に応じて前記受信信号に対応する相関値を相互に共通する特定時間だけ遅延して出力するBT個のマッチドフィルタ手順と、
前記BT個のマッチドフィルタが出力する遅延信号のうち、1シンボル内で振幅のピークが所定位置に1つである遅延信号を探し、前記遅延信号を出力したマッチドフィルタに割り当てたシンボルを出力する演算手順と、
を行うことを特徴とする。
全てのデータ変調に対して、対応するマッチドフィルタの出力は同一時刻に相関ピークをもち、且つその相関ピークのレベルは各々一定である。つまり、全てのデータ変調(例えば、12ビット全てのデータ)に対応するマッチドフィルタを用意しておき、その出力のなかからピークが1つであるマッチドフィルタを探し出すことで、変調したデータを知ることができる。
1個のマッチドフィルタを使用した構成の場合、データは時間原点からの時間差により検出されるため、マッチドフィルタは1個で良いものの、多数の時刻(12ビットであれば4096点)での相関演算が必要である。一方、多数(12ビットであれば4096個)のマッチドフィルタを用いる場合は、相関計算は相関ピークの時刻1点のみで、演算量としてはマッチドフィルタ1個利用の場合と差異は無い。
さらに、本発明のように多数のマッチドフィルタを用いて復調する場合、受信端末局に到達する時刻差が、帯域幅の逆数(帯域幅Bが125kHzならば8μs)以上あれば、マッチドフィルタの出力相関ピークを分離することが可能となる。従って、本発明は、CSS変調方式が適用されたマルチホップネットワークにおいて、多重された信号を分離可能な精度の復調器及び復調方法を提供することができる。
前述のように、LPWAの用途自体、IoT等低消費電力、低価格の無線端末局を想定すれば、端末局の周波数精度には限りがあり、受信する変調信号の中心周波数が変動する可能性がある。本発明に係る復調器及び復調方法は、プリアンブル部を利用して次のように周波数変動が発生していることを認知することとした。
(判断手法1)
前記変調信号が任意シンボルに対応する前記周波数変調でCSS変調されたプリアンブル部を有し、
前記演算部は、前記プリアンブル部の1シンボル内で振幅のピークが1つである前記遅延信号を出力したマッチドフィルタに割り当てたシンボルが前記任意シンボルでない場合、前記変調信号の中心周波数がずれていると判断することを特徴とする。
(判断手法2)
前記変調信号が任意シンボルに対応する前記周波数変調でCSS変調されたプリアンブル部を有し、
前記演算部は、前記プリアンブル部の1シンボル内で振幅のピークが1つである前記遅延信号の前記ピークの位置が前記所定位置(所定遅延量)にない場合、前記変調信号の中心周波数がずれていると判断することを特徴とする。
本発明は、CSS変調方式が適用されたマルチホップネットワークにおいて、多重された信号を分離可能な精度の復調器及び復調方法を提供することができる。
CSS変調方式の時間と瞬時周波数の関係を説明する図である。 CSSにおけるデータ変調を説明する図である。 チャープ信号に対するマッチドフィルタの出力を説明する図である。 マッチドフィルタ1個を利用したCSS復調器の構成を説明する図である。 down−chirpマッチドフィルタのUp/Down−chirp信号に対する相関出力を説明する図である。 n=0のマッチドフィルタ1個を利用したCSS復調器のマッチドフィルタが出力する信号を説明する図である。 (A)は本発明に係る復調器を説明する構成図である。(B)は本発明に係る復調器のマッチドフィルタの動作を説明する図である。 本発明に係る復調器の各マッチドフィルタの出力について時系列変化を説明する図である。 本発明に係る復調器の各マッチドフィルタの出力についての振幅値を説明する図である。(A)は1シンボル目での比較、(B)は2シンボル目(B)での比較である。 CSS変調方式の送信側の機能を説明するブロック図(A)と受信側の機能を説明するブロック図(B)である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
図7(A)は、本実施形態の復調器を説明する構成図である。本復調器は、帯域幅B及びシンボル長Tのチャープ信号をBT個のシンボルに対応する周波数変調でCSS変調された変調信号を復調する復調器であって、
前記変調信号を受信するアンテナ11と、
受信された前記変調信号を増幅する増幅器12と、
増幅された前記変調信号の周波数を変換するコンバータ13と、
周波数を変換した前記変調信号に対して、周波数変調に対応した複素共役周波数応答を持ち、前記変調信号の瞬間周波数に応じて前記受信信号に対応する相関値を相互に共通する特定時間だけ遅延して出力するBT個のマッチドフィルタ14と、
BT個のマッチドフィルタ14が出力する遅延信号のうち、1シンボル内で振幅のピークが所定位置に1つである遅延信号を探し、前記遅延信号を出力したマッチドフィルタに割り当てたシンボルを出力する演算部15と、
を備えることを特徴とする。
本実施形態では、例として帯域幅Bが125kHz、シンボル長Tが1/Bの212倍の32.768msecのCSS変調信号で説明する。このCSS変調信号は図1のようにプリアンブル部とデータ部で構成される。プリアンブル部はup chirpが10シンボルとdown chirpが2シンボルと1/4シンボルで構成される。データ部は、1シンボル毎にup chirpが12ビットのデータで変調される。具体的には、12ビットのデータによりup chirp開始時の周波数をΔf(=1/T=30.5Hz)づつ変化させる。
図7(B)は、マッチドフィルタ14の動作を説明する図である。図7B(a)はマッチドフィルタ14(#0)の動作、図7B(b)はマッチドフィルタ14(#1024)の動作である。なお、マッチドフィルタ14(#0)には
データ〔0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0〕が割り当てられ、
マッチドフィルタ14(#1024)には
データ〔0,1,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0〕が割り当てられている。
具体的に変調信号(#0)と変調信号(#1024)を受信した例で説明する。(i)は変調信号(#0)と変調信号(#1024)の波形を説明している。(ii)はそれぞれのマッチドフィルタ14に設定された遅延特性である。マッチドフィルタ14(#0)は、周波数軸上では対応する信号の周波数応答の複素共役に固定遅延特性を持ち、時間軸上では周波数が高くなるにつれて遅延時間が減少する遅延特性である。マッチドフィルタ14(#0)は、変調信号(#0)が入力した時には(iii)のように全ての周波数を同じ時間tに出力する。つまり、全ての周波数の信号強度が積算され、マッチドフィルタ14(#0)の出力は(iv)のように時間tに1つのピークが現れる信号となる。
一方、マッチドフィルタ14(#0)は、変調信号(#1024)が入力した時にはマッチドフィルタ14(#0)の遅延特性と変調信号(#1024)とが整合しないので(iii)のように周波数によって出力する時間が分離してしまう。つまり、分離出力された周波数の信号強度がそれぞれ積算され、マッチドフィルタ14(#0)の出力は(iv)のように2つのピークが現れる信号となる。
マッチドフィルタ14(#1024)は、変調信号(#1024)に整合する遅延特性を持つ。すなわち、周波数遅延時間応答は、(ii)のように周波数が高くなるにつれて初期遅延時間が減少し、ある周波数を超えると巡回的に最大遅延時間となり、そこから初期遅延時間に向かって遅延時間が減少する遅延特性である。マッチドフィルタ14(#1024)は、変調信号(#0)が入力した時にはマッチドフィルタ14(#1024)の遅延特性と変調信号(#0)とが整合しないので(iii)のように周波数によって出力する時間が分離してしまう。つまり、分離出力された周波数の信号強度がそれぞれ積算され、マッチドフィルタ14(#1024)の出力は(iv)のように2つのピークが現れる信号となる。
一方、マッチドフィルタ14(#1024)は、変調信号(#1024)が入力した時には(iii)のように全ての周波数を同じ時間tに出力する。つまり、全ての周波数の信号強度が積算され、マッチドフィルタ14(#1024)の出力は(iv)のように時間tに1つのピークが現れる信号となる。
演算部15は、それぞれのマッチドフィルタ14の出力を確認し、1つのピークのみが現れている出力のマッチドフィルタ14を検出する。演算部15は、1つのピークのみが現れている出力のマッチドフィルタ14に割り当てられているデータを当該シンボルのデータとして出力する。このように、本復調器は、受信したCSS変調信号を復調することができる。
続いて、本復調器の利点を説明する。
非特許文献11及び13のようにマッチドフィルタを1個利用した場合、データによって2つの相関ピークが現れ、そのピークレベルを線形加算した場合、すべてのデータ変調に対して同一になるが、データ判定が煩雑となる。
本実施形態の復調器のように全てのデータ変調(4096通り)に対して、各々のマッチドフィルタを用意すれば、全てのデータ変調に対して、対応するマッチドフィルタの出力は同一時刻に相関ピークをもち、且つその相関ピークのレベルは各々一定である。
データの情報は相関ピークの検出時刻にのみに含まれる。4096通りのマッチドフィルタを用意する必要はあるものの、データ判定のための演算は1シンボル当たり相関ピークの時刻1点(図7Bのt)のみの計算で良い。データに対する相関ピークは全ての相関器の内1個のみに現れる。また、4096通りの相関計算は、同一の入力信号に対して行われるため、データ復調は相関器出力間のレベル差による最尤推定が可能である。
非特許文献11及び13のように1個のマッチドフィルタを使用した構成例の場合、データは時間原点からの時間差により検出されるため、マッチドフィルタは1個で良いものの、4096ポイントの時刻での相関演算が必要である。一方、本復調器のように4096個のマッチドフィルタを用いる場合は、相関計算は相関ピークの時刻1点のみで、演算量としてはマッチドフィルタ1個利用の場合と差異は無い。
図8に1シンボル目はn=0、2シンボル目はn=1023を送信した場合の時間(シンボル長を1単位)に対する各マッチドフィルタの出力値(ピークを0dBとした相対値)を全ての時刻で計算した結果を示す。データ判定点である時刻0及び、時刻1において、各マッチドフィルタ番号を横軸、縦軸を相対出力値(ピークを0dBとして規格化)したものを図9に示す。n=0、及びn=1023のマッチドフィルタに相関ピークを持つ。
プリアンブル部で正確にシンボル同期でき、プリアンブル信号がn=0のchirp信号として同定できればデータ部の復調も可能となる。このときの所要精度は、1パケット2secとすると、相関ピークの幅は1/B=8μsであるので、通常規格では1パケット2sec以内のため、4ppm以下の偏差精度が必要となる。端末局間の個別のクロック精度は、プリアンブルでのデータ同定時にオフセットとすれば、端末局(送信端末)の周波数源における、秒程度の時間幅での周波数短期安定度が、移動時のドプラー周波数変移を含めて数ppm以下(通常のLPWA利用では問題無い所要周波数安定度)であれば復調可能である。
また、送信端末の周波数が大きく(例えば30ppm、27.6kHz)ずれた場合、本復調器はプリアンブル部を利用して周波数ずれを判断する。例えば、プリアンブル部が持つ10シンボルが変調信号(#0)であれば、変調信号の中心周波数がずれていなければ、マッチドフィルタ14(#0)から振幅のピークが1つである信号が出力される。一方、マッチドフィルタ14(#0)から振幅のピークが2つである信号が出力され、他のマッチドフィルタ14(#X)から振幅のピークが1つである信号が出力された場合、演算部15は変調信号の中心周波数がずれていると判断できる。また、演算部15はマッチドフィルタ14(#X)から変調信号の中心周波数のずれ量も判断できる。このため、演算部15は、データ部の復調時に変調信号の中心周波数のずれ量を考慮してデータ出力をする。
また、変調信号の中心周波数がずれたときに、マッチドフィルタ14(#0)から振幅のピークが1つである信号が出力された場合、ピークの位置が所定位置(図7Bのt)からずれるため、このずれからも演算部15は変調信号の中心周波数がずれていると判断できる。
(他の実施形態)
上記説明では、物理的にマッチドフィルタ14を複数用意することを説明したが、ソフトウエア的に処理してもよい。つまり、受信した変調信号をコンピュータでマッチドフィルタ14(#0〜#4095)に相当する演算処理を行い、全ての周波数で遅延時間が一定(ピークがひとつ)となる遅延特性を見出し、その遅延特性に割り当てられているデータを出力してもよい。
11:アンテナ
12:増幅器
13:コンバータ
14:マッチドフィルタ
15:演算部

Claims (6)

  1. 帯域幅B及びシンボル長Tのチャープ信号をBT個のシンボルに対応する周波数変調(FM変調)でCSS(Chirp Spread Spectrum)変調された変調信号を復調する復調器であって、
    それぞれの前記周波数変調に対応した複素共役周波数応答を持ち、前記変調信号の瞬間周波数に応じて前記受信信号に対応する相関値を相互に共通する特定時間だけ遅延して出力するBT個のマッチドフィルタと、
    前記BT個のマッチドフィルタが出力する遅延信号のうち、1シンボル内で振幅のピークが所定位置(所定遅延量)に1つである遅延信号を探し、前記遅延信号を出力したマッチドフィルタに割り当てたシンボルを出力する演算部と、
    を備えることを特徴とする復調器。
  2. 前記変調信号が任意シンボルに対応する前記周波数変調でCSS変調されたプリアンブル部を有し、
    前記演算部は、前記プリアンブル部の1シンボル内で振幅のピークが1つである前記遅延信号を出力したマッチドフィルタに割り当てたシンボルが前記任意シンボルでない場合、前記変調信号の中心周波数がずれていると判断することを特徴とする請求項1に記載の復調器。
  3. 前記変調信号が任意シンボルに対応する前記周波数変調でCSS変調されたプリアンブル部を有し、
    前記演算部は、前記プリアンブル部の1シンボル内で振幅のピークが1つである前記遅延信号の前記ピークの位置が前記所定位置にない場合、前記変調信号の中心周波数がずれていると判断することを特徴とする請求項1に記載の復調器。
  4. 帯域幅B及びシンボル長Tのチャープ信号をBT個のシンボルに対応する周波数変調(FM変調)でCSS(Chirp Spread Spectrum)変調された変調信号を復調する復調方法であって、
    それぞれの前記周波数変調に対応した複素共役周波数応答を持ち、前記変調信号の瞬時周波数に対応する相関値を相互に共通する特定時間だけ遅延して出力するBT個のマッチドフィルタ手順と、
    前記BT個のマッチドフィルタが出力する遅延信号のうち、1シンボル内で振幅のピークが所定位置に1つである遅延信号を探し、前記遅延信号を出力したマッチドフィルタに割り当てたシンボルを出力する演算手順と、
    を行うことを特徴とする復調方法。
  5. 前記変調信号が任意シンボルに対応する前記周波数変調でCSS変調されたプリアンブル部を有し、
    前記演算手順では、前記プリアンブル部の1シンボル内で振幅のピークが1つである前記遅延信号を出力したマッチドフィルタに割り当てたシンボルが前記任意シンボルでない場合、前記変調信号の中心周波数がずれていると判断することを特徴とする請求項4に記載の復調方法。
  6. 前記変調信号が任意シンボルに対応する前記周波数変調でCSS変調されたプリアンブル部を有し、
    前記演算手順では、前記プリアンブル部の1シンボル内で振幅のピークが1つである前記遅延信号の前記ピークの位置が前記所定位置(所定遅延量)にない場合、前記変調信号の中心周波数がずれていると判断することを特徴とする請求項4に記載の復調方法。
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