JP2004273044A - 半導体装置の検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】検査時間およびコストを低減することが可能な半導体装置の検査方法を提供する。
【解決手段】スタックドCSP2は高速動作するSRAM3と低速動作するフラッシュメモリ4とがパッケージされている。スタックドCSP2はエージングボード10上に複数個装着される。このエージングボード10は、検査回路形成領域11と被検査領域12とに領分されており、検査回路形成領域11内のスタックドCSP2のSRAM3によって検査回路(書き込み検査回路30、読み出し検査回路40,50等)が形成される。スタックドCSP2を装着したエージングボード10はエージング装置に装填され、エージング処理される。このエージング工程中に被検査領域12内にあるスタックドCSP2が選択され、そのフラッシュメモリ4が検査回路形成領域11によって検査される。
【選択図】 図10
【解決手段】スタックドCSP2は高速動作するSRAM3と低速動作するフラッシュメモリ4とがパッケージされている。スタックドCSP2はエージングボード10上に複数個装着される。このエージングボード10は、検査回路形成領域11と被検査領域12とに領分されており、検査回路形成領域11内のスタックドCSP2のSRAM3によって検査回路(書き込み検査回路30、読み出し検査回路40,50等)が形成される。スタックドCSP2を装着したエージングボード10はエージング装置に装填され、エージング処理される。このエージング工程中に被検査領域12内にあるスタックドCSP2が選択され、そのフラッシュメモリ4が検査回路形成領域11によって検査される。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラッシュメモリとSRAM等の異なる複数のICチップを相互に接続した半導体装置の検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電子機器の小型化が進み、従来基板上に個別に実装していた複数のICチップを1つのパッケージ内に積層して搭載した、マルチチップパッケージの要求が高まっている。特に、情報記憶の大規模化にともない大記憶容量かつ高速応答性を必要とする携帯電話等に搭載される半導体装置として、フラッシュメモリとSRAM(Static Random Access Memory )とを互いに接続して1つのパッケージ内に組み込んだスタックドCSP(Chip Scale Package)が活用されている。フラッシュメモリは、データの書き込みや消去の動作が遅いが大きな記憶容量を持ち、データ保持のための電源を必要としない不揮発性半導体メモリである。また、SRAMとは、プロセッサとの間での高速データ入出力のために高速処理を可能とするが、上記のフラッシュメモリと比べて一般に記憶容量が小さく、データ保持のための電源を必要とする揮発性半導体メモリである。
【0003】
このようなスタックドCSPは、ウエハプロセス、ウエハ検査、組み立て等の工程を経てパッケージ化された完成品となる。そしてこのスタックドCSPの完成品は、通常、例えば図11に示す完成品検査(試験)工程によって良品と不良品とが選別される。まず、常温環境下にてメモリテスタを用いて、スタックドCSPの各端子に対して直流検査(DC検査)を行った後、搭載されたチップをSRAM、フラッシュメモリの順にそれぞれメモリテスタを用いてファンクション検査(FN検査)を行う。次に、例えば64個程度の数のスタックドCSPをエージングボードに装着し、およそ125℃に保たれた高温炉を有するエージング装置の中でスタックドCSPに温度加速を与える。ある一定の時間(例えば24時間)が経過するとエージングボードに装着されたスタックドCSPを高温炉から取り出し、再びメモリテスタを用いて前述した検査(DC検査、FN検査)を低温および高温環境下で順に行う。このようにしてスタックドCSPの良品、不良品の選別が行われる。上記のメモリテスタは一般的にコンピュータを内蔵し、ICの直流特性やファンクション特性等を測定するための検査条件やテストパターン等をプログラムすることが可能な汎用の半導体検査装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のスタックドCSPの検査を行うためには、搭載されたSRAMが高速動作を行うことから、高価な高速メモリテスタが必要となる。SRAMは記憶容量が小さく高速のデータ書き換え特性(概して20ns/byte)を有するので検査所要時間は短時間であるが、同スタックドCSPに搭載されたフラッシュメモリは記憶容量が大きく低速のデータ書き込み特性(概して10μs/byte)及び低速のデータ消去(概して1s/64kbyte)を有するため、検査所要時間は長大となる。この結果、SRAMとフラッシュメモリとが搭載されたスタックドCSPの検査では、高価なメモリテスタが低速のフラッシュメモリによって長時間に亘って使用されるので、これが検査コストを押し上げる要因となり、携帯電話用に要求される低コストのスタックドCSPに対して製造原価を圧迫する原因となってきている。
【0005】
本発明は、特別な検査装置を用いずに、スタックドCSP内のフラッシュメモリを検査することができる検査方法を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、エージング工程中に、時間がかかるフラッシュメモリの検査を行うことにより、全体の検査時間を短縮することができる検査方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の半導体装置の検査方法は、高速に動作する半導体メモリチップと低速に動作する半導体チップとを含む半導体装置の検査方法において、(A)正常な前記半導体メモリチップを有する前記半導体装置をボード上に複数個装着し、(B)前記ボード上に装着された前記複数の半導体装置のうちの少なくとも1つを被検査半導体装置とし、残りの半導体装置の一部又は全てを検査回路用半導体装置として用い、(C)前記複数の検査回路用半導体装置の半導体メモリチップから検査回路を構成し、(D)前記検査回路によって前記被検査半導体装置の半導体チップの不良の有無を検査し、(E)前記ステップ(B)〜(D)を繰り返すことにより前記ボード上の各半導体装置の半導体チップを順番に検査することを特徴とするものである。なお、前記半導体装置は、前記ボード上に着脱可能に取り付けられることが好ましい。
【0008】
また、前記半導体メモリチップをSRAMとし、前記半導体チップをフラッシュメモリとすることが好ましい。また、前記半導体装置は、少なくとも前記半導体メモリチップと前記半導体チップとを1つのパッケージ内に封止したものであることが好ましい。
【0009】
また、前記検査回路は、前記検査回路用半導体装置の半導体メモリチップを用いて構成されたコントローラ、アドレスカウンタ、計時カウンタを備え、この検査回路は、前記被検査半導体装置の半導体チップの書き込み又は消去検査を行い、この半導体チップが書き込み又は消去の自動アルゴリズム期間中にあるとき、前記コントローラが前記計時カウンタをタイマーとして計時動作させるとともに、前記アドレスカウンタが前記被検査半導体装置へ向けて出力するアドレス信号の遷移を停止させることが好ましい。
【0010】
また、前記検査回路は、前記検査回路用半導体装置の半導体メモリチップを用いて構成されたデータ保持器を備え、このデータ保持器に格納された期待データと前記被検査半導体装置の半導体チップのデータ読み出しデータとを比較する読み出し検査を行うようにしても良い。なお、前記被検査半導体装置の半導体チップの有するアドレス幅が前記データ保持器の有するアドレス幅より大きいとき、前記半導体チップのアドレス幅に対応するようにして、前記データ保持器をアドレス幅の不足分に応じて複数個設けることが好ましい。
【0011】
また、前記検査回路は、前記検査回路用半導体装置の半導体メモリチップを用いて構成された多数決手段を備え、この検査回路は複数個の前記被検査半導体装置の半導体チップを同時に選択してデータを読み出すことにより読み出し検査を行い、前記多数決手段は、読み出しデータが相違する半導体チップを特定するようにしても良い。
【0012】
また、前記検査は、温度加速を行うためのエージング工程において行われることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
まず、図1(A)において、スタックドCSP2は、SRAM(半導体メモリチップ)3がフラッシュメモリ(半導体チップ)4の上に積層されて樹脂で封止され、2チップ積層型の構造をしている。各チップの信号や電源の入出力端子となるボンディングパッド(不図示)にはそれぞれワイヤ6の一端が接続されており、ワイヤ6の他端は基板5に接続されている。各チップの信号や電源の入出力は、基板5の背面に設けられた半田ボール7を介して行われる。これらの半田ボール7は、実装する際にプリント基板等に接着されるものであるが、スタックドCSP2の完成品検査工程においては、検査基板(後述するエージングボード)のソケットの端子と接触可能である。
【0014】
図1(B)において、SRAM3としてはアドレス幅18ビット(A0〜A17)、データ幅16ビット(D0〜D15)で構成される容量4Mビットの汎用のSRAMが用いられ、フラッシュメモリ4としてはアドレス幅21ビット(A0〜A20)、データ幅16ビット(D0〜D15)で構成される容量32Mビットの汎用のフラッシュメモリが用いられている。
【0015】
SRAM3とフラッシュメモリ4は共に、複数のメモリセルがマトリックス状に配置されるとともに、複数のワード線と複数のビット線が格子状に配置されてなるメモリアレイを備え、供給されたアドレス信号をデコードして選択されたワード線とビット線とに対応するメモリセルのデータを読み書きすることができるように構成されている。ただし、フラッシュメモリ4は、データの消去に関してはメモリアレイ単位で一括して行われる。また、フラッシュメモリ4は、ユーザーがデータ書き込み命令(コマンド)を与えると、内部で自動的に高電圧パルスを発生して書き込みを行うとともに、書き込みデータの検証を行う自動アルゴリズム機能を搭載している。さらに、データの消去に関してもフラッシュメモリ4は、同様な自動アルゴリズム機能を搭載している。
【0016】
SRAM3のメモリセルは、例えば4つのMOSトランジスタを用いたフリップフロップで構成されており、データ書き換えにかかる所要時間が凡そ20ns/byte程度と極めて高速である。一方、フラッシュメモリ4のメモリセルは、浮遊ゲートを有する1つのMOSトランジスタにより構成されており、データ書き込みにかかる所要時間が凡そ10μs/byte、データ消去にかかる所要時間が凡そ1s/64Kbyteと低速である。しかし、フラッシュメモリ4はSRAM3に比べてメモリセルのサイズが小さいためメモリアレイを大きくすること、すなわち記憶容量を大きくすることができ、大規模なデータを格納する用途として用いられる。
【0017】
さらに同図に示すように、SRAM3は、アドレス入力端子A0〜17、データ入出力端子D0〜15、電源入力端子VCC,VSS以外に、チップをアクティブ状態にする信号を入力する端子CEsと、データ書き込みの制御信号を入力する端子WEsと、データ読み出しの制御信号を入力する端子OEs等を有する。また、フラッシュメモリ4は、アドレス入力端子A0〜20、データ入出力端子D0〜15、電源入力端子VCC,VSS以外に、チップをアクティブ状態にする信号を入力する端子CEfと、データ書き込みの制御信号を入力する端子WEfと、データ読み出しの制御信号を入力する端子OEfと、フラッシュメモリ4自身がデータ書き込み、或いはデータ消去の自動アルゴリズム中にあるとき外部に向けて動作中であることを知らせる信号を出力する端子RBと、フラッシュメモリ4自身をデータ読み出しモードに復帰(リセット)させるための信号を入力する端子RSTfとが設けられている。
【0018】
図2は、スタックドCSP2を複数個装着したエージングボードの構成の概略を示す。スタックドCSP2は、高い温度を長時間に亘ってチップに与えた場合も正常に動作するかどうかを調べるためにエージング検査が行われる。このエージング検査では、高温炉を有するエージング装置内にスタックドCSP2を入れて加熱するエージング工程を有し、エージング工程後にスタックドCSP2をエージング装置から取り出してからメモリテスタを用いて性能を検査する。本発明では、検査に時間がかかるフラッシュメモリの検査をこのエージング工程中に行うようにしたものであり、そのためにエージングボード10上に複数のスタックドCSP2が着脱可能に取り付けられている。このエージングボード10は、インターフェース部15を介してエージング装置と接続して電源電圧等が供給される。
【0019】
エージングボード10の上には、例えば64個のソケット13が実装されている。それらソケット13はエージングボード10に形成されたプリント基板14の配線パターン(不図示)により互いに接続されている。ソケット13は、スタックドCSP2を着脱可能に取り付けるためのものであり、検査回路形成領域11および被検査領域12に配設された複数のソケット13にはそれぞれ適宜必要な数のスタックドCSP2が装着される。検査回路形成領域11に装着されたスタックドCSP2では、搭載されたSRAM3、或いはフラッシュメモリ4のうちからSRAM3が選択され、選択されたSRAM3はプリント基板14の配線パターンを介して互いに接続される。そして、これらのSRAM3に外部から論理データが書き込まれることにより所望の論理回路が実現し、後述する検査回路が検査回路形成領域11に形成される。
【0020】
被検査領域12は、検査されるべきスタックドCSP2が装着される領域である。この領域内のスタックドCSP2が1つずつ選択され、そのフラッシュメモリ4のファンクション検査(FN検査)等が実施される。なお、検査回路形成領域11の範囲や、検査回路として用いられるSRAM3の数は変更可能であり、適宜所望の検査回路を構成することができる。また、被検査領域12の範囲も変更することができる。さらに、スタックドCSP2を1つずつ検査する他に、複数のスタックドCSP2も同時に検査することができる。
【0021】
図3は、フラッシュメモリ4の検査回路を構成する可変論理セル20を示す。可変論理セル20は、検査回路形成領域11で選択される一つのSRAM3とプリント基板14に形成された周辺ロジック回路21とによって構成されている。周辺ロジック回路21は、SRAM3の出力端子(DOUT)から出力される複数ビットのデータを同時に取り込んで外部へ出力するレジスタ22と、ANDゲート23a,23bとを有する。このレジスタ22は、フリップフロップにより構成されており、シフト動作が可能なシフタブルラッチとして機能する。なお、このレジスタ22は、ある2つの可変論理セル間に設けられて、一方の可変論理セルから供給される信号(SCAN_IN)をラッチし、シフト動作で他方の可変論理セルに出力信号(SCAN_OUT)を供給することが可能なJTAG(Joint Test Action Group )で提唱されている境界スキャン回路を用いても良い。
【0022】
また、周辺ロジック回路21は、レジスタ22を制御するための制御信号CIN,RSTが外部から入力される制御信号入力端子と、レジスタ22へスキャンインデータSCAN_INをシリアルに外部から入力するためのスキャン入力端子と、レジスタ22からスキャンアウトデータSCAN_OUTをシリアルに外部へ出力するためのスキャン出力端子と、レジスタ22をシフト動作させるクロック信号CLKを入力するためのクロック入力端子とを備えている。信号CINは他の可変論理セルからのキャリー入力信号であり、信号RSTはレジスタ22に保持されたデータをリセットするためのリセット信号である。
【0023】
ANDゲート23aは、外部から入力されるキャリー入力信号CINとクロック入力信号CLKとの論理積をとって生成されるデータをレジスタ22に入力する論理ゲートである。ANDゲート23bは、キャリー入力信号CINとSRAM3からの出力信号の最上位ビット(D15)との論理積をとって生成されるデータをキャリー出力信号COUTとして外部へ出力する論理ゲートである。
【0024】
このような、シフタブルラッチとして機能するレジスタ22を設けることで、SRAM3のテストモード時等においてSRAM3から読み出されたデータをレジスタ22にラッチしシフトしてスキャンアウトするさせることで、SRAM3の不良ビットの検出を行うこともできる。これにより、正常に動作するSRAM3が容易に判別される。
【0025】
本実施の形態では、SRAM3に論理データを書き込む際には、アドレス端子(A0〜A17)およびデータ入力端子(DIN)に外部から直接データを与える必要がある。図示しないが、周辺ロジック回路21に、前述したレジスタ22と同様な機能を有する、外部から入力されたアドレス信号を取り込んで保持する第2のレジスタと、外部から入力された書き込みデータを取り込んで保持する第3のレジスタとをそれぞれ設け、これらのレジスタを全てスキャンパスで結合するようにしても良い。これにより、SRAM3への論理データの書き込みをスキャンパスを通してより簡単に行うことができる。
【0026】
図4は、可変論理セル20を用いてデータ出力信号線(DOUT)とアドレス信号線(Address)を結線し、バイナリカウンタを構成した例を示す。この例では、SRAM3から出力される下位15ビットのデータ出力信号(D0〜D14)を、自己のアドレス端子(A0〜A14)に帰還するように結線しており、これらの信号線の結線は、プリント基板14上に形成された配線パターンによって行われる。そして、このSRAM3の各アドレスに、そのアドレス番地に「1」を加算したバイナリ値を格納すると15ビットのバイナリカウンタが構成される。即ち、クロック信号CLKによってSRAM3の出力がレジスタ22に取り込まれる毎にアドレスが1つだけインクリメントされて前回の出力値よりも「1」だけ大きな値が出力されるので、カウンタとして動作する。
【0027】
また、図示しないが、図4に示す可変論理セル20で構成されたバイナリカウンタの後段に、同様に可変論理セル20で構成されたバイナリカウンタを接続し、前段のバイナリカウンタから出力されるキャリー出力信号COUTを、後段のバイナリカウンタにキャリー入力信号CINとして入力することで、15ビットより大きいバイナリカウンタを構成することができる。
【0028】
図5は、フラッシュメモリ4の書き込み検査回路の例を示す。この書き込み検査回路30は、8個の可変論理セル31A〜31Hが互いに結線されることによって構成されており、各可変論理セル31A〜31Hには論理を構成するための論理データが格納されている。図示しないが、すべての可変論理セル31A〜31Hにはクロック信号CLKが共通に供給されており、各可変論理セル31A〜31Hはクロックに同期して動作する。また、フラッシュメモリ4は、検査対象となるメモリチップであるため、以降は略してMUT(Memory Under Test )と称する。
【0029】
可変論理セル31Aと31Bは、図4に示したバイナリカウンタと同様な構成である。可変論理セル31Aからなる15ビットのアドレスカウンタPAC0と、可変論理セル31Bからなる9ビットのアドレスカウンタPAC1とは、一体となって25ビットのバイナリカウンタを構成している。アドレスカウンタPAC0の出力のうち12ビット(D3〜D14)とカウンタACT1の出力のうち9ビット(D0〜D8)は、MUTのアドレスを選択するために用いられる。また、アドレスカウンタPAC0の出力のうち下位3ビット(D0〜D2)は、可変論理セル31Cで構成されたコントローラPCLに入力され、後述する書き込みコマンドシーケンスを制御するための制御信号として用いられる。さらに、アドレスカウンタPAC1の出力のうち最上位ビット(D9)がコントローラPCLに入力され、25ビットのアドレスカウンタPAC0,PAC1のカウント値が最大になったことを知らせる信号として用いられる。
【0030】
可変論理セル31DからなるコンバータPCV0と、可変論理セル31EからなるコンバータPCV1とは、アドレスカウンタPAC0,PAC1で生成されたアドレス信号を順次変換してMUTに供給するためのものである。すなわち、コンバータPCV0,PCV1は、フラッシュメモリ4からなるMUTが搭載する自動アルゴリズムの動作命令を与えるために、MUTのアドレス入力端子A0〜A20に投入することが必要とされる3サイクルの書き込みコマンドアドレス(16進表示で、555h→2AAh→555h)、およびデータ書き込みアドレス(PA)を発生する。このようなコンバータPCV0,PCV1によるアドレス変換はコントローラPCLから入力される3ビットのデータ(D10〜D12)によって制御される。
【0031】
可変論理セル31Fからなるデータ発生器PDTは、MUTに入力されるべき書込みデータ(PD)、および上記書込みコマンドアドレスとともにMUTに投入することが必要な3サイクルの書き込みコマンドデータ(16進表示で、AAh→55h→A0h)を発生する。データ発生器PDTから出力された書き込みデータ及び書き込みコマンドデータは、MUTのデータ入出力端子D0〜15に入力される。
【0032】
可変論理セル31GからなるコンパレータPCMは、データ書き込み自動アルゴリズム中にMUTから出力されるステータスデータ(D0〜D15)を期待データと比較することに加え、MUTの出力端子RBから出力され、自動アルゴリズム中であるか否かを知らせるレディビジー信号の比較を行うものである。この比較すべきデータは、コンパレータPCM内に格納されている。コンパレータPCMは、レディビジー信号の比較結果をコントローラPCLのアドレス入力端子A13に入力する。また、コンパレータPCMは、ステータスデータが期待データと一致している間は外部に「0」を出力し、期待データと不一致となった場合には外部に「1」を出力する。ステータスデータは、自動アルゴリズム中のMUT状態を示すものであり、MUT内部の書き込みパルス数が規定値を超えた場合等にデータが変化してエラーを知らせる。
【0033】
コントローラPCLは、MUTの入力端子CEf,OEf,WEfに入力されるべき制御信号を生成することのほか、コンパレータPCMから入力されるレディビジー信号の比較結果を受けて、可変論理セル31Hからなる13ビットの書き込みカウンタPPCと、上記のアドレスカウンタPAC0,PAC1とを制御するように構成されている。例えば、コンパレータPCMからコントローラPCLに入力されるレディビジー信号の比較結果がビジー状態、すなわち自動アルゴリズム中であることを示す場合には、書き込みカウンタPPCをクロック信号CLKに応じてインクリメントするバイナリカウンタ、すなわちタイマーとして計時動作させるとともに、アドレスカウンタPAC0,PAC1のカウント動作、すなわち出力されるアドレス信号の遷移を停止する。一方、コンパレータPCMからコントローPCLに入力されるレディビジー信号の比較結果がレディ状態、すなわち書き込み完了を示す場合には、書き込みカウンタPPCに入力されるクロック信号CLKを無効とし、かつレジスタをリセットして書き込みカウンタPPCの動作を停止させるとともに、停止されていたアドレスカウンタPAC0,PAC1のカウント動作を再開させる。
【0034】
また、書き込みカウンタPPCは、カウント値を出力端子D0〜D12から出力しコントローラPCLに入力する。MUTが自動アルゴリズム中であり、かつカウンタPPCのカウント値が予め設定された最大値に達すると、コントローラPCLはこれを書き込みエラーであると判定する。
【0035】
各可変論理セル31A〜31HのSRAM3に格納すべきデータは、上記の機能を実現するように作成される。これらは比較的容易に作成できるものであるので、具体的な例示は省略する。
【0036】
図6は、コントローラPCLによってMUTの入力端子CEf,OEf,WEfに入力する制御信号と、コントローラPCLの出力信号D10〜D12に応じて、コンバータPCV0,PCV1がアドレス信号を変換してMUTに入力する書き込みコマンドアドレス/データおよび書き込みアドレス/データのタイミングチャートを示す。フラッシュメモリ4からなるMUTは、制御端子WEfへ入力される制御信号の立下りの際にアドレス(A0〜A20)を取り込み、続く立ち上がりの際に入力データ(DIN)を取り込む。3サイクルの書き込みコマンドが投入された後、データ書き込みアドレス(PA)及び書き込みデータ(PD)が指定されるとMUTは自動的アルゴリズムを開始する。
【0037】
このようにしてMUTが自動アルゴリズムを開始すると、端子RBの出力信号は、“1”(レディ状態)から“0”(ビジー状態)へと遷移する。そして、MUT内部で書き込みデータのベリファイ(検証)がパスすると再び“1”(レディ状態)へと戻り自動アルゴリズムが終了し書き込みが完了する。
【0038】
以上のように構成された書き込み検査回路30の作用を図7のフローチャートを用いて説明する。例えば、MUTに対してチェッカーボード・パターン(16進表示で、AAAAh→5555h→AAAAh→・・とアドレス毎に交互に異なるデータパターン)のデータ書き込み検査を行う。書き込み検査回路30が上述した3サイクルの書き込みコマンド、およびデータ書き込みアドレス(PA=000000h)/データ(PD=AAAAh)をMUTに投入すると、MUTは自動アルゴリズムを開始し、端子RBの出力信号が「0」となるとともに、書き込みカウンタPPCがタイマーとしての計時動作を開始する。このときアドレスカウンタPAC0,PAC1のカウント動作が停止する。
【0039】
端子RBの出力信号が「0」の間は、書き込みカウンタPPCのカウンタ値がクロック信号CLKに伴ってインクリメントする。もし端子RBの出力信号が「0」の間に書き込みカウンタPPCのカウンタ値が予め設定された最大値に達すると、コントローラPCLがこれを認識し、コンパレータPCMを介してエラー信号を外部に出力する。また、MUTの自動アルゴリズムが正常に終了すると、端子RBの出力信号が「1」となって、書き込みカウンタPPCが停止してリセットされるとともに、アドレスカウンタPAC0,PAC1のカウント動作が再開しアドレスをインクリメントする。
【0040】
続いて、書き込みコマンドシーケンスに戻り、次の書き込みアドレス(PA=000001h)にデータ(PD=5555h)の書き込みを開始する。アドレスカウンタPAC0,PAC1のカウント値が最大値に達するまでこの動作が繰り返され、最大値に達すると書き込み検査が終了し、MUTはパスと判定される。
【0041】
このように、MUTが自動アルゴリズム中である場合には、コントローラPCLがアドレスカウンタPAC0,PAC1の動作を停止させ、書き込みカウンタPPCがMUTの書き込み時間をカウントするので、MUTの各書き込みアドレス毎書き込み時間を計時し、書き込み時間が規定値より大きいときにはこれをエラーとして判別することができる。
【0042】
なお、MUTのデータ消去検査を行う消去検査回路も上記の書き込み検査回路30と同様な構成により実現することができる。フラッシュメモリ4は、データ書き込み動作と同様に、消去ブロック毎にデータの消去動作を自動アルゴリズムにより内部で自動的に行う。MUTの消去検査を行うには、5サイクルの消去コマンドアドレス(16進表示で、555h→2AAh→555h→555h→2AAh)とともに、消去コマンドデータ(16進表示で、AAh→55h→80h→AAh→55h)を投入した後、ブロックアドレス(BA)及びデータ(16進表示で、30h)を指定するようにすれば良い。このとき、カウンタPPCは消去時間を計時する。
【0043】
図8は、フラッシュメモリ4の読み出し検査回路の例を示す。この読み出し検査回路40は、14個の可変論理セル41A〜41Nが互いに結線されることによって構成されており、各可変論理セル41A〜41Nには論理を構成するためのデータが格納されている。図示しないが、すべての可変論理セル41A〜41Nにはクロック信号CLKが共通に供給されており、各可変論理セル41A〜41Nはクロックに同期して動作する。読み出し検査回路40の検査対象であるMUTは容量32Mビットのフラッシュメモリ4であり、可変論理セル20は容量4MビットのSRAM3で構成されるため、MUTに書き込まれたデータと比較する期待値データが8分割され、8個の可変論理セル41C〜41Jにそれぞれ格納されている。
【0044】
可変論理セル41Aからなる11ビットのアドレスカウンタRAC0と、可変論理セル41Bからなる11ビットのアドレスカウンタRAC1とは、一体となって22ビットのバイナリカウンタを構成している。アドレスカウンタRAC0の出力のうち10ビット(D1〜D10)とアドレスカウンタRAC1の出力のうち8ビット(D0〜D7)は、MUTの下位18ビットのアドレスと、8個の可変論理セル41C〜41Jからなるデータ保持器RDT0〜RDT7の18ビットのアドレスを選択するために用いられる。
【0045】
また、アドレスカウンタRAC1の出力のうち上位3ビット(D8〜D10)は、MUTの上位3アドレス(A18〜A20)に入力されるとともに、可変論理セル41KからなるセレクタSELに入力される。セレクタSELは、アドレスカウンタRAC1から入力された3ビットの信号に基づいて、8個のデータ保持器RDT0〜RDT7からいずれかを選択するように構成されている。さらに、アドレスカウンタRAC0の出力のうち下位1ビット(D0)は、可変論理セル41LからなるリセットコントローラRCL0に入力され、リセットコントローラRCL0は、MUTの制御端子OEf,RSTfへ入力する信号を出力端子(D0〜D1)から発生する。なお、本実施の形態で用いるフラッシュメモリ4は、データ読み出し時には書き込み時や消去時のようなコマンドシーケンスを必要としない。端子RSTfに「0」のパルスを与えて読み出しモードへリセットした後、端子OEfを「0」として出力を有効にすることでMUTのデータ読み出しが可能となる。
【0046】
可変論理セル41MからなるコンパレータRCM0と、可変論理セル41NからなるコンパレータRCM1とは、MUTから読み出されたデータとデータ保持器RDT0〜RDT7に格納されたデータとを比較し判定するように構成されている。MUTの出力とデータ保持器RDT0〜RDT7の出力の下位8ビット(D0〜D7)は、それぞれコンパレータRCM0に入力され比較される。また、MUTの出力と保持器DAT0〜DAT7の出力の上位8ビット(D8〜D15)は、それぞれコンパレータRCM1に入力され比較される。コンパレータRCM0,RCM1で比較したデータが異なっているとき、コンパレータRCM0がエラー信号(例えば「1」)を外部に出力する。
【0047】
なお、フラッシュメモリ4は、読み出し速度に関しては動作が比較的高速であり、自動アルゴリズムのコマンドシーケンスを必要としないので、読み出し動作中は端子RBから出力される信号が変化しない。従って、読み出し検査回路40には、上記書き込み検査回路30の書き込みカウンタPPCのような計時手段は設けられていない。また、読み出し検査回路40ではアドレス信号を変換するコンバータも使用されていないが、読み出しアドレスのインクリメントを逆転してデクリメントした読み出しアドレスを形成して検査する場合には、可変論理回路20からなるコンバータをアドレスカウンタRAC0,RAC1の出力に接続するようにしても良い。
【0048】
図9は、フラッシュメモリ4に書き込まれたデータの読み出し検査を行う読み出し検査回路の別の例を示す。この読み出し検査回路50は、6個の可変論理セル51A〜51Fが互いに結線されることによって構成されており、各可変論理セル51A〜51Fには論理を構成するためのデータが格納されている。図示しないが、すべての可変論理セル51A〜51Fにはクロック信号CLKが共通に供給されており、各可変論理セル51A〜51Fはクロックに同期して動作する。読み出し検査回路50の検査対象は、MUT0〜MUT2の3個のフラッシュメモリ4であり、各々同一のデータが書き込まれていると期待されるものである。これらのMUT0〜MUT2から読み出されるデータを相互に比較して判定することを特徴としている。
【0049】
可変論理セル51Aからなる16ビットのアドレスカウンタRAC2と、可変論理セル51Bからなる6ビットのアドレスカウンタRAC3とは、一体となって22ビットのバイナリカウンタを構成している。アドレスカウンタRAC2の出力のうち15ビット(D1〜D15)とアドレスカウンタRAC3の出力の6ビット(D0〜D5)は、MUT0〜MUT2の21ビットのアドレスを選択するために用いられる。また、アドレスカウンタRAC2の出力のうち下位1ビット(D0)は、可変論理セル51CからなるリセットコントローラRCL1に入力される。リセットコントローラRCL1は入力された信号を受けて、各MUT0〜MUT2の制御端子OEf,RSTfへ信号を供給し、MUT0〜MUT2の読み出しを可能とする。
【0050】
各MUT0〜MUT2の16ビットの出力は、下位4ビット(D0〜D3)、中位6ビット(D4〜D9)、上位6ビット(D10〜D15)に3分割されている。MUT0〜MUT2の下位4ビット(D0〜D3)は可変論理セル51DからなるコンパレータRCM2に入力され、MUT0〜MUT2の中位6ビット(D4〜D9)は可変論理セル51EからなるコンパレータRCM3に入力され、MUT0〜2の上位6ビット(D10〜D15)は可変論理セル51FからなるコンパレータRCM4に入力されて読み出しデータが相互に比較される。コンパレータRCM2〜RCM4で比較したデータがすべて等しい場合にはパスと判定され、例えば「00」がコンパレータRCM2の2ビットの出力端子(D0〜D1)から外部に出力される。一方、コンパレータRCM2〜RCM4で比較したデータが異なる場合には、MUT0〜MUT2のうちいずれが異なるかを示す信号(例えば、MUT0が異なるとき「01」、MUT1が異なるとき「10」、MUT2が異なるとき「11」)がコンパレータRCM2の2ビットの出力端子(D0〜D1)から外部に出力される。このように、コンパレータRCM2〜RCM4は多数決手段として機能し、MUT0〜MUT2のうちデータが異なるものを特定する。なお、この読み出し検査の前提条件として、読み出し不良の発生頻度は極めて小さく、3個のMUT0〜MUT2のうちから高々一個程度しか発生しないとしている。
【0051】
図10は、本発明の検査方法を採用した完成品検査工程を示すフローチャートである。なお、検査回路形成領域11には、例えば上記の書き込み検査回路30と読出回路40とを形成し、それらを適宜切り替えて検査できるように構成する。
【0052】
まず、従来のメモリテスタを用いて、低温環境下にてスタックドCSP2の各端子に対して直流検査(DC検査)を行うとともに、スタックドCSP2に搭載されたSRAM3のファンクション検査(FN検査)を行う。これらの検査の結果、エラーが発生するとそのスタックドCSP2は不良品として選別される。一方、検査をパスしたスタックドCSP2は、次に従来のメモリテスタを用いて、高温環境下にて上記と同様なDC検査、及びSRAM3のFN検査を行う。そして同様に不良品が選別され、以上の検査にパスしたスタックドCSP2を、エージングボード10の検査回路形成領域11及び被検査領域12に適宜必要な個数だけ装着する。
【0053】
次に、このエージングボード10を炉の環境温度が例えば125℃に保たれたエージング装置の中に挿入してエージング工程を開始するとともに、検査回路形成領域11に形成された検査回路によって被検査領域12に装着されたスタックドCSP2に搭載されたフラッシュメモリ4のFN検査を行う。なお、このFN検査が終了した後、検査回路形成領域11に装着されたスタックドCSP2と、被検査領域12に装着されたスタックドCSP2とを取り替えて検査回路を再度構成し直し、新たなフラッシュメモリ4に対してFN検査を行う。このようにしてエージング期間中(例えば24時間)に全てのスタックドCSP2に搭載されたフラッシュメモリ4のFN検査を行う。そして、不良品と判定されたフラッシュメモリ4を搭載するスタックドCSP2が選別され、検査にパスしたフラッシュメモリ4を搭載するスタックドCSP2はエージング装置から取り出され、続く検査に移行する。そしてさらに、従来のメモリテスタを用いて、常温環境下にてスタックドCSP2の各端子に対してDC検査を行うとともに、スタックドCSP2に搭載されたSRAM3のFN検査を行い、最終的に良品と不良品とが選別される。
【0054】
以上のように、スタックドCSP2に搭載されたフラッシュメモリ4は、エージング工程中に他の複数のスタックドCSP2に搭載されたSRAM3で構成された検査回路によってFN検査されるので、フラッシュメモリ4の検査に対して従来のメモリテスタを使用する必要がなくなる。従来のメモリテスタを用いて検査されるものは高速動作を有するSRAM3のみであるため、メモリテスタの占有時間が少なく検査コストを下げることができる。さらに、エージング工程中に低速動作のフラッシュメモリ4をFN検査するため、上記の完成検査工程は従来のものと比べて大幅に短い時間で終了する。
【0055】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、半導体メモリチップとしてSRAMを用いたが、DRAM等の高速動作が可能な半導体メモリチップを用いても良い。すなわち、本発明は、フラッシュメモリとDRAMとが搭載されたスタックドCSPに適用することもできる。また、本発明はスタックドCSPに限らず、複数の半導体メモリチップが搭載されたその他のマルチチップパッケージや、ロジックICを含む複数のシステムLSIを搭載が搭載されたSIP(System In Package )等にも用いることができる。また、上記実施の形態で示した検査回路以外の検査回路を構成しても良い。
【0056】
また、本発明の半導体装置は、高速に動作する半導体メモリチップと低速に動作する半導体チップとを1つのパッケージ内に封止したものに限られるものではなく、上記半導体メモリチップと半導体チップとは、例えば基板上に構成された半導体システム装置であっても良い。さらに、半導体チップは、必ずしもメモリチップであることを要するものではない。
【発明の効果】
以上のように、本発明の半導体装置の検査方法によれば、動作速度が半導体メモリチップと半導体チップとを含む半導体装置を検査する際に、高速動作する半導体メモリチップによって構成された検査回路を用いて低速動作する半導体チップを検査することで、半導体チップの検査において高価なメモリテスタを使用しないで済み、検査コストを低減することができる。また、半導体チップの検査をエージング工程中に行うことで、完成品検査工程を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の検査方法で検査されるスタックドCSPの断面構造図である。(B)は、スタックドCSPの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】エージングボードの構成を示す概略図である。
【図3】可変論理セルを示すブロック図である。
【図4】図3の可変論理セルからなるバイナリビットカウンタのブロック図である。
【図5】図3の可変論理セルを用いて構成したフラッシュメモリの書き込み検査回路を示すブロック図である。
【図6】図5の書き込み検査回路を構成するコントローラから出力される制御信号のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図7】図5の書き込み検査回路の作用を説明するフローチャートである。
【図8】図3の可変論理セルを用いて構成したフラッシュメモリの読み出し検査回路を示すブロック図である。
【図9】図3の可変論理セルを用いて構成したフラッシュメモリの読み出し検査回路の別の例を示すブロック図である。
【図10】本発明の検査方法を採用したスタックドCSPの完成品検査工程を説明するフローチャートである。
【図11】従来のスタックドCSPの完成品検査工程を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
2 スタックドCSP(半導体装置)
3 SRAM(半導体メモリチップ)
4 フラッシュメモリ(半導体チップ)
10 エージングボード(ボード)
11 検査回路形成領域
12 被検査領域
20 可変論理セル
30 書き込み検査回路
40,50 読み出し検査回路
PCL コントローラ
PAC0〜PAC1 アドレスカウンタ
PPC 書き込みカウンタ(計時カウンタ)
RDT0〜RDT7 データ保持器
RCM2〜RCM4 コンパレータ(多数決手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラッシュメモリとSRAM等の異なる複数のICチップを相互に接続した半導体装置の検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電子機器の小型化が進み、従来基板上に個別に実装していた複数のICチップを1つのパッケージ内に積層して搭載した、マルチチップパッケージの要求が高まっている。特に、情報記憶の大規模化にともない大記憶容量かつ高速応答性を必要とする携帯電話等に搭載される半導体装置として、フラッシュメモリとSRAM(Static Random Access Memory )とを互いに接続して1つのパッケージ内に組み込んだスタックドCSP(Chip Scale Package)が活用されている。フラッシュメモリは、データの書き込みや消去の動作が遅いが大きな記憶容量を持ち、データ保持のための電源を必要としない不揮発性半導体メモリである。また、SRAMとは、プロセッサとの間での高速データ入出力のために高速処理を可能とするが、上記のフラッシュメモリと比べて一般に記憶容量が小さく、データ保持のための電源を必要とする揮発性半導体メモリである。
【0003】
このようなスタックドCSPは、ウエハプロセス、ウエハ検査、組み立て等の工程を経てパッケージ化された完成品となる。そしてこのスタックドCSPの完成品は、通常、例えば図11に示す完成品検査(試験)工程によって良品と不良品とが選別される。まず、常温環境下にてメモリテスタを用いて、スタックドCSPの各端子に対して直流検査(DC検査)を行った後、搭載されたチップをSRAM、フラッシュメモリの順にそれぞれメモリテスタを用いてファンクション検査(FN検査)を行う。次に、例えば64個程度の数のスタックドCSPをエージングボードに装着し、およそ125℃に保たれた高温炉を有するエージング装置の中でスタックドCSPに温度加速を与える。ある一定の時間(例えば24時間)が経過するとエージングボードに装着されたスタックドCSPを高温炉から取り出し、再びメモリテスタを用いて前述した検査(DC検査、FN検査)を低温および高温環境下で順に行う。このようにしてスタックドCSPの良品、不良品の選別が行われる。上記のメモリテスタは一般的にコンピュータを内蔵し、ICの直流特性やファンクション特性等を測定するための検査条件やテストパターン等をプログラムすることが可能な汎用の半導体検査装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のスタックドCSPの検査を行うためには、搭載されたSRAMが高速動作を行うことから、高価な高速メモリテスタが必要となる。SRAMは記憶容量が小さく高速のデータ書き換え特性(概して20ns/byte)を有するので検査所要時間は短時間であるが、同スタックドCSPに搭載されたフラッシュメモリは記憶容量が大きく低速のデータ書き込み特性(概して10μs/byte)及び低速のデータ消去(概して1s/64kbyte)を有するため、検査所要時間は長大となる。この結果、SRAMとフラッシュメモリとが搭載されたスタックドCSPの検査では、高価なメモリテスタが低速のフラッシュメモリによって長時間に亘って使用されるので、これが検査コストを押し上げる要因となり、携帯電話用に要求される低コストのスタックドCSPに対して製造原価を圧迫する原因となってきている。
【0005】
本発明は、特別な検査装置を用いずに、スタックドCSP内のフラッシュメモリを検査することができる検査方法を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、エージング工程中に、時間がかかるフラッシュメモリの検査を行うことにより、全体の検査時間を短縮することができる検査方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の半導体装置の検査方法は、高速に動作する半導体メモリチップと低速に動作する半導体チップとを含む半導体装置の検査方法において、(A)正常な前記半導体メモリチップを有する前記半導体装置をボード上に複数個装着し、(B)前記ボード上に装着された前記複数の半導体装置のうちの少なくとも1つを被検査半導体装置とし、残りの半導体装置の一部又は全てを検査回路用半導体装置として用い、(C)前記複数の検査回路用半導体装置の半導体メモリチップから検査回路を構成し、(D)前記検査回路によって前記被検査半導体装置の半導体チップの不良の有無を検査し、(E)前記ステップ(B)〜(D)を繰り返すことにより前記ボード上の各半導体装置の半導体チップを順番に検査することを特徴とするものである。なお、前記半導体装置は、前記ボード上に着脱可能に取り付けられることが好ましい。
【0008】
また、前記半導体メモリチップをSRAMとし、前記半導体チップをフラッシュメモリとすることが好ましい。また、前記半導体装置は、少なくとも前記半導体メモリチップと前記半導体チップとを1つのパッケージ内に封止したものであることが好ましい。
【0009】
また、前記検査回路は、前記検査回路用半導体装置の半導体メモリチップを用いて構成されたコントローラ、アドレスカウンタ、計時カウンタを備え、この検査回路は、前記被検査半導体装置の半導体チップの書き込み又は消去検査を行い、この半導体チップが書き込み又は消去の自動アルゴリズム期間中にあるとき、前記コントローラが前記計時カウンタをタイマーとして計時動作させるとともに、前記アドレスカウンタが前記被検査半導体装置へ向けて出力するアドレス信号の遷移を停止させることが好ましい。
【0010】
また、前記検査回路は、前記検査回路用半導体装置の半導体メモリチップを用いて構成されたデータ保持器を備え、このデータ保持器に格納された期待データと前記被検査半導体装置の半導体チップのデータ読み出しデータとを比較する読み出し検査を行うようにしても良い。なお、前記被検査半導体装置の半導体チップの有するアドレス幅が前記データ保持器の有するアドレス幅より大きいとき、前記半導体チップのアドレス幅に対応するようにして、前記データ保持器をアドレス幅の不足分に応じて複数個設けることが好ましい。
【0011】
また、前記検査回路は、前記検査回路用半導体装置の半導体メモリチップを用いて構成された多数決手段を備え、この検査回路は複数個の前記被検査半導体装置の半導体チップを同時に選択してデータを読み出すことにより読み出し検査を行い、前記多数決手段は、読み出しデータが相違する半導体チップを特定するようにしても良い。
【0012】
また、前記検査は、温度加速を行うためのエージング工程において行われることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
まず、図1(A)において、スタックドCSP2は、SRAM(半導体メモリチップ)3がフラッシュメモリ(半導体チップ)4の上に積層されて樹脂で封止され、2チップ積層型の構造をしている。各チップの信号や電源の入出力端子となるボンディングパッド(不図示)にはそれぞれワイヤ6の一端が接続されており、ワイヤ6の他端は基板5に接続されている。各チップの信号や電源の入出力は、基板5の背面に設けられた半田ボール7を介して行われる。これらの半田ボール7は、実装する際にプリント基板等に接着されるものであるが、スタックドCSP2の完成品検査工程においては、検査基板(後述するエージングボード)のソケットの端子と接触可能である。
【0014】
図1(B)において、SRAM3としてはアドレス幅18ビット(A0〜A17)、データ幅16ビット(D0〜D15)で構成される容量4Mビットの汎用のSRAMが用いられ、フラッシュメモリ4としてはアドレス幅21ビット(A0〜A20)、データ幅16ビット(D0〜D15)で構成される容量32Mビットの汎用のフラッシュメモリが用いられている。
【0015】
SRAM3とフラッシュメモリ4は共に、複数のメモリセルがマトリックス状に配置されるとともに、複数のワード線と複数のビット線が格子状に配置されてなるメモリアレイを備え、供給されたアドレス信号をデコードして選択されたワード線とビット線とに対応するメモリセルのデータを読み書きすることができるように構成されている。ただし、フラッシュメモリ4は、データの消去に関してはメモリアレイ単位で一括して行われる。また、フラッシュメモリ4は、ユーザーがデータ書き込み命令(コマンド)を与えると、内部で自動的に高電圧パルスを発生して書き込みを行うとともに、書き込みデータの検証を行う自動アルゴリズム機能を搭載している。さらに、データの消去に関してもフラッシュメモリ4は、同様な自動アルゴリズム機能を搭載している。
【0016】
SRAM3のメモリセルは、例えば4つのMOSトランジスタを用いたフリップフロップで構成されており、データ書き換えにかかる所要時間が凡そ20ns/byte程度と極めて高速である。一方、フラッシュメモリ4のメモリセルは、浮遊ゲートを有する1つのMOSトランジスタにより構成されており、データ書き込みにかかる所要時間が凡そ10μs/byte、データ消去にかかる所要時間が凡そ1s/64Kbyteと低速である。しかし、フラッシュメモリ4はSRAM3に比べてメモリセルのサイズが小さいためメモリアレイを大きくすること、すなわち記憶容量を大きくすることができ、大規模なデータを格納する用途として用いられる。
【0017】
さらに同図に示すように、SRAM3は、アドレス入力端子A0〜17、データ入出力端子D0〜15、電源入力端子VCC,VSS以外に、チップをアクティブ状態にする信号を入力する端子CEsと、データ書き込みの制御信号を入力する端子WEsと、データ読み出しの制御信号を入力する端子OEs等を有する。また、フラッシュメモリ4は、アドレス入力端子A0〜20、データ入出力端子D0〜15、電源入力端子VCC,VSS以外に、チップをアクティブ状態にする信号を入力する端子CEfと、データ書き込みの制御信号を入力する端子WEfと、データ読み出しの制御信号を入力する端子OEfと、フラッシュメモリ4自身がデータ書き込み、或いはデータ消去の自動アルゴリズム中にあるとき外部に向けて動作中であることを知らせる信号を出力する端子RBと、フラッシュメモリ4自身をデータ読み出しモードに復帰(リセット)させるための信号を入力する端子RSTfとが設けられている。
【0018】
図2は、スタックドCSP2を複数個装着したエージングボードの構成の概略を示す。スタックドCSP2は、高い温度を長時間に亘ってチップに与えた場合も正常に動作するかどうかを調べるためにエージング検査が行われる。このエージング検査では、高温炉を有するエージング装置内にスタックドCSP2を入れて加熱するエージング工程を有し、エージング工程後にスタックドCSP2をエージング装置から取り出してからメモリテスタを用いて性能を検査する。本発明では、検査に時間がかかるフラッシュメモリの検査をこのエージング工程中に行うようにしたものであり、そのためにエージングボード10上に複数のスタックドCSP2が着脱可能に取り付けられている。このエージングボード10は、インターフェース部15を介してエージング装置と接続して電源電圧等が供給される。
【0019】
エージングボード10の上には、例えば64個のソケット13が実装されている。それらソケット13はエージングボード10に形成されたプリント基板14の配線パターン(不図示)により互いに接続されている。ソケット13は、スタックドCSP2を着脱可能に取り付けるためのものであり、検査回路形成領域11および被検査領域12に配設された複数のソケット13にはそれぞれ適宜必要な数のスタックドCSP2が装着される。検査回路形成領域11に装着されたスタックドCSP2では、搭載されたSRAM3、或いはフラッシュメモリ4のうちからSRAM3が選択され、選択されたSRAM3はプリント基板14の配線パターンを介して互いに接続される。そして、これらのSRAM3に外部から論理データが書き込まれることにより所望の論理回路が実現し、後述する検査回路が検査回路形成領域11に形成される。
【0020】
被検査領域12は、検査されるべきスタックドCSP2が装着される領域である。この領域内のスタックドCSP2が1つずつ選択され、そのフラッシュメモリ4のファンクション検査(FN検査)等が実施される。なお、検査回路形成領域11の範囲や、検査回路として用いられるSRAM3の数は変更可能であり、適宜所望の検査回路を構成することができる。また、被検査領域12の範囲も変更することができる。さらに、スタックドCSP2を1つずつ検査する他に、複数のスタックドCSP2も同時に検査することができる。
【0021】
図3は、フラッシュメモリ4の検査回路を構成する可変論理セル20を示す。可変論理セル20は、検査回路形成領域11で選択される一つのSRAM3とプリント基板14に形成された周辺ロジック回路21とによって構成されている。周辺ロジック回路21は、SRAM3の出力端子(DOUT)から出力される複数ビットのデータを同時に取り込んで外部へ出力するレジスタ22と、ANDゲート23a,23bとを有する。このレジスタ22は、フリップフロップにより構成されており、シフト動作が可能なシフタブルラッチとして機能する。なお、このレジスタ22は、ある2つの可変論理セル間に設けられて、一方の可変論理セルから供給される信号(SCAN_IN)をラッチし、シフト動作で他方の可変論理セルに出力信号(SCAN_OUT)を供給することが可能なJTAG(Joint Test Action Group )で提唱されている境界スキャン回路を用いても良い。
【0022】
また、周辺ロジック回路21は、レジスタ22を制御するための制御信号CIN,RSTが外部から入力される制御信号入力端子と、レジスタ22へスキャンインデータSCAN_INをシリアルに外部から入力するためのスキャン入力端子と、レジスタ22からスキャンアウトデータSCAN_OUTをシリアルに外部へ出力するためのスキャン出力端子と、レジスタ22をシフト動作させるクロック信号CLKを入力するためのクロック入力端子とを備えている。信号CINは他の可変論理セルからのキャリー入力信号であり、信号RSTはレジスタ22に保持されたデータをリセットするためのリセット信号である。
【0023】
ANDゲート23aは、外部から入力されるキャリー入力信号CINとクロック入力信号CLKとの論理積をとって生成されるデータをレジスタ22に入力する論理ゲートである。ANDゲート23bは、キャリー入力信号CINとSRAM3からの出力信号の最上位ビット(D15)との論理積をとって生成されるデータをキャリー出力信号COUTとして外部へ出力する論理ゲートである。
【0024】
このような、シフタブルラッチとして機能するレジスタ22を設けることで、SRAM3のテストモード時等においてSRAM3から読み出されたデータをレジスタ22にラッチしシフトしてスキャンアウトするさせることで、SRAM3の不良ビットの検出を行うこともできる。これにより、正常に動作するSRAM3が容易に判別される。
【0025】
本実施の形態では、SRAM3に論理データを書き込む際には、アドレス端子(A0〜A17)およびデータ入力端子(DIN)に外部から直接データを与える必要がある。図示しないが、周辺ロジック回路21に、前述したレジスタ22と同様な機能を有する、外部から入力されたアドレス信号を取り込んで保持する第2のレジスタと、外部から入力された書き込みデータを取り込んで保持する第3のレジスタとをそれぞれ設け、これらのレジスタを全てスキャンパスで結合するようにしても良い。これにより、SRAM3への論理データの書き込みをスキャンパスを通してより簡単に行うことができる。
【0026】
図4は、可変論理セル20を用いてデータ出力信号線(DOUT)とアドレス信号線(Address)を結線し、バイナリカウンタを構成した例を示す。この例では、SRAM3から出力される下位15ビットのデータ出力信号(D0〜D14)を、自己のアドレス端子(A0〜A14)に帰還するように結線しており、これらの信号線の結線は、プリント基板14上に形成された配線パターンによって行われる。そして、このSRAM3の各アドレスに、そのアドレス番地に「1」を加算したバイナリ値を格納すると15ビットのバイナリカウンタが構成される。即ち、クロック信号CLKによってSRAM3の出力がレジスタ22に取り込まれる毎にアドレスが1つだけインクリメントされて前回の出力値よりも「1」だけ大きな値が出力されるので、カウンタとして動作する。
【0027】
また、図示しないが、図4に示す可変論理セル20で構成されたバイナリカウンタの後段に、同様に可変論理セル20で構成されたバイナリカウンタを接続し、前段のバイナリカウンタから出力されるキャリー出力信号COUTを、後段のバイナリカウンタにキャリー入力信号CINとして入力することで、15ビットより大きいバイナリカウンタを構成することができる。
【0028】
図5は、フラッシュメモリ4の書き込み検査回路の例を示す。この書き込み検査回路30は、8個の可変論理セル31A〜31Hが互いに結線されることによって構成されており、各可変論理セル31A〜31Hには論理を構成するための論理データが格納されている。図示しないが、すべての可変論理セル31A〜31Hにはクロック信号CLKが共通に供給されており、各可変論理セル31A〜31Hはクロックに同期して動作する。また、フラッシュメモリ4は、検査対象となるメモリチップであるため、以降は略してMUT(Memory Under Test )と称する。
【0029】
可変論理セル31Aと31Bは、図4に示したバイナリカウンタと同様な構成である。可変論理セル31Aからなる15ビットのアドレスカウンタPAC0と、可変論理セル31Bからなる9ビットのアドレスカウンタPAC1とは、一体となって25ビットのバイナリカウンタを構成している。アドレスカウンタPAC0の出力のうち12ビット(D3〜D14)とカウンタACT1の出力のうち9ビット(D0〜D8)は、MUTのアドレスを選択するために用いられる。また、アドレスカウンタPAC0の出力のうち下位3ビット(D0〜D2)は、可変論理セル31Cで構成されたコントローラPCLに入力され、後述する書き込みコマンドシーケンスを制御するための制御信号として用いられる。さらに、アドレスカウンタPAC1の出力のうち最上位ビット(D9)がコントローラPCLに入力され、25ビットのアドレスカウンタPAC0,PAC1のカウント値が最大になったことを知らせる信号として用いられる。
【0030】
可変論理セル31DからなるコンバータPCV0と、可変論理セル31EからなるコンバータPCV1とは、アドレスカウンタPAC0,PAC1で生成されたアドレス信号を順次変換してMUTに供給するためのものである。すなわち、コンバータPCV0,PCV1は、フラッシュメモリ4からなるMUTが搭載する自動アルゴリズムの動作命令を与えるために、MUTのアドレス入力端子A0〜A20に投入することが必要とされる3サイクルの書き込みコマンドアドレス(16進表示で、555h→2AAh→555h)、およびデータ書き込みアドレス(PA)を発生する。このようなコンバータPCV0,PCV1によるアドレス変換はコントローラPCLから入力される3ビットのデータ(D10〜D12)によって制御される。
【0031】
可変論理セル31Fからなるデータ発生器PDTは、MUTに入力されるべき書込みデータ(PD)、および上記書込みコマンドアドレスとともにMUTに投入することが必要な3サイクルの書き込みコマンドデータ(16進表示で、AAh→55h→A0h)を発生する。データ発生器PDTから出力された書き込みデータ及び書き込みコマンドデータは、MUTのデータ入出力端子D0〜15に入力される。
【0032】
可変論理セル31GからなるコンパレータPCMは、データ書き込み自動アルゴリズム中にMUTから出力されるステータスデータ(D0〜D15)を期待データと比較することに加え、MUTの出力端子RBから出力され、自動アルゴリズム中であるか否かを知らせるレディビジー信号の比較を行うものである。この比較すべきデータは、コンパレータPCM内に格納されている。コンパレータPCMは、レディビジー信号の比較結果をコントローラPCLのアドレス入力端子A13に入力する。また、コンパレータPCMは、ステータスデータが期待データと一致している間は外部に「0」を出力し、期待データと不一致となった場合には外部に「1」を出力する。ステータスデータは、自動アルゴリズム中のMUT状態を示すものであり、MUT内部の書き込みパルス数が規定値を超えた場合等にデータが変化してエラーを知らせる。
【0033】
コントローラPCLは、MUTの入力端子CEf,OEf,WEfに入力されるべき制御信号を生成することのほか、コンパレータPCMから入力されるレディビジー信号の比較結果を受けて、可変論理セル31Hからなる13ビットの書き込みカウンタPPCと、上記のアドレスカウンタPAC0,PAC1とを制御するように構成されている。例えば、コンパレータPCMからコントローラPCLに入力されるレディビジー信号の比較結果がビジー状態、すなわち自動アルゴリズム中であることを示す場合には、書き込みカウンタPPCをクロック信号CLKに応じてインクリメントするバイナリカウンタ、すなわちタイマーとして計時動作させるとともに、アドレスカウンタPAC0,PAC1のカウント動作、すなわち出力されるアドレス信号の遷移を停止する。一方、コンパレータPCMからコントローPCLに入力されるレディビジー信号の比較結果がレディ状態、すなわち書き込み完了を示す場合には、書き込みカウンタPPCに入力されるクロック信号CLKを無効とし、かつレジスタをリセットして書き込みカウンタPPCの動作を停止させるとともに、停止されていたアドレスカウンタPAC0,PAC1のカウント動作を再開させる。
【0034】
また、書き込みカウンタPPCは、カウント値を出力端子D0〜D12から出力しコントローラPCLに入力する。MUTが自動アルゴリズム中であり、かつカウンタPPCのカウント値が予め設定された最大値に達すると、コントローラPCLはこれを書き込みエラーであると判定する。
【0035】
各可変論理セル31A〜31HのSRAM3に格納すべきデータは、上記の機能を実現するように作成される。これらは比較的容易に作成できるものであるので、具体的な例示は省略する。
【0036】
図6は、コントローラPCLによってMUTの入力端子CEf,OEf,WEfに入力する制御信号と、コントローラPCLの出力信号D10〜D12に応じて、コンバータPCV0,PCV1がアドレス信号を変換してMUTに入力する書き込みコマンドアドレス/データおよび書き込みアドレス/データのタイミングチャートを示す。フラッシュメモリ4からなるMUTは、制御端子WEfへ入力される制御信号の立下りの際にアドレス(A0〜A20)を取り込み、続く立ち上がりの際に入力データ(DIN)を取り込む。3サイクルの書き込みコマンドが投入された後、データ書き込みアドレス(PA)及び書き込みデータ(PD)が指定されるとMUTは自動的アルゴリズムを開始する。
【0037】
このようにしてMUTが自動アルゴリズムを開始すると、端子RBの出力信号は、“1”(レディ状態)から“0”(ビジー状態)へと遷移する。そして、MUT内部で書き込みデータのベリファイ(検証)がパスすると再び“1”(レディ状態)へと戻り自動アルゴリズムが終了し書き込みが完了する。
【0038】
以上のように構成された書き込み検査回路30の作用を図7のフローチャートを用いて説明する。例えば、MUTに対してチェッカーボード・パターン(16進表示で、AAAAh→5555h→AAAAh→・・とアドレス毎に交互に異なるデータパターン)のデータ書き込み検査を行う。書き込み検査回路30が上述した3サイクルの書き込みコマンド、およびデータ書き込みアドレス(PA=000000h)/データ(PD=AAAAh)をMUTに投入すると、MUTは自動アルゴリズムを開始し、端子RBの出力信号が「0」となるとともに、書き込みカウンタPPCがタイマーとしての計時動作を開始する。このときアドレスカウンタPAC0,PAC1のカウント動作が停止する。
【0039】
端子RBの出力信号が「0」の間は、書き込みカウンタPPCのカウンタ値がクロック信号CLKに伴ってインクリメントする。もし端子RBの出力信号が「0」の間に書き込みカウンタPPCのカウンタ値が予め設定された最大値に達すると、コントローラPCLがこれを認識し、コンパレータPCMを介してエラー信号を外部に出力する。また、MUTの自動アルゴリズムが正常に終了すると、端子RBの出力信号が「1」となって、書き込みカウンタPPCが停止してリセットされるとともに、アドレスカウンタPAC0,PAC1のカウント動作が再開しアドレスをインクリメントする。
【0040】
続いて、書き込みコマンドシーケンスに戻り、次の書き込みアドレス(PA=000001h)にデータ(PD=5555h)の書き込みを開始する。アドレスカウンタPAC0,PAC1のカウント値が最大値に達するまでこの動作が繰り返され、最大値に達すると書き込み検査が終了し、MUTはパスと判定される。
【0041】
このように、MUTが自動アルゴリズム中である場合には、コントローラPCLがアドレスカウンタPAC0,PAC1の動作を停止させ、書き込みカウンタPPCがMUTの書き込み時間をカウントするので、MUTの各書き込みアドレス毎書き込み時間を計時し、書き込み時間が規定値より大きいときにはこれをエラーとして判別することができる。
【0042】
なお、MUTのデータ消去検査を行う消去検査回路も上記の書き込み検査回路30と同様な構成により実現することができる。フラッシュメモリ4は、データ書き込み動作と同様に、消去ブロック毎にデータの消去動作を自動アルゴリズムにより内部で自動的に行う。MUTの消去検査を行うには、5サイクルの消去コマンドアドレス(16進表示で、555h→2AAh→555h→555h→2AAh)とともに、消去コマンドデータ(16進表示で、AAh→55h→80h→AAh→55h)を投入した後、ブロックアドレス(BA)及びデータ(16進表示で、30h)を指定するようにすれば良い。このとき、カウンタPPCは消去時間を計時する。
【0043】
図8は、フラッシュメモリ4の読み出し検査回路の例を示す。この読み出し検査回路40は、14個の可変論理セル41A〜41Nが互いに結線されることによって構成されており、各可変論理セル41A〜41Nには論理を構成するためのデータが格納されている。図示しないが、すべての可変論理セル41A〜41Nにはクロック信号CLKが共通に供給されており、各可変論理セル41A〜41Nはクロックに同期して動作する。読み出し検査回路40の検査対象であるMUTは容量32Mビットのフラッシュメモリ4であり、可変論理セル20は容量4MビットのSRAM3で構成されるため、MUTに書き込まれたデータと比較する期待値データが8分割され、8個の可変論理セル41C〜41Jにそれぞれ格納されている。
【0044】
可変論理セル41Aからなる11ビットのアドレスカウンタRAC0と、可変論理セル41Bからなる11ビットのアドレスカウンタRAC1とは、一体となって22ビットのバイナリカウンタを構成している。アドレスカウンタRAC0の出力のうち10ビット(D1〜D10)とアドレスカウンタRAC1の出力のうち8ビット(D0〜D7)は、MUTの下位18ビットのアドレスと、8個の可変論理セル41C〜41Jからなるデータ保持器RDT0〜RDT7の18ビットのアドレスを選択するために用いられる。
【0045】
また、アドレスカウンタRAC1の出力のうち上位3ビット(D8〜D10)は、MUTの上位3アドレス(A18〜A20)に入力されるとともに、可変論理セル41KからなるセレクタSELに入力される。セレクタSELは、アドレスカウンタRAC1から入力された3ビットの信号に基づいて、8個のデータ保持器RDT0〜RDT7からいずれかを選択するように構成されている。さらに、アドレスカウンタRAC0の出力のうち下位1ビット(D0)は、可変論理セル41LからなるリセットコントローラRCL0に入力され、リセットコントローラRCL0は、MUTの制御端子OEf,RSTfへ入力する信号を出力端子(D0〜D1)から発生する。なお、本実施の形態で用いるフラッシュメモリ4は、データ読み出し時には書き込み時や消去時のようなコマンドシーケンスを必要としない。端子RSTfに「0」のパルスを与えて読み出しモードへリセットした後、端子OEfを「0」として出力を有効にすることでMUTのデータ読み出しが可能となる。
【0046】
可変論理セル41MからなるコンパレータRCM0と、可変論理セル41NからなるコンパレータRCM1とは、MUTから読み出されたデータとデータ保持器RDT0〜RDT7に格納されたデータとを比較し判定するように構成されている。MUTの出力とデータ保持器RDT0〜RDT7の出力の下位8ビット(D0〜D7)は、それぞれコンパレータRCM0に入力され比較される。また、MUTの出力と保持器DAT0〜DAT7の出力の上位8ビット(D8〜D15)は、それぞれコンパレータRCM1に入力され比較される。コンパレータRCM0,RCM1で比較したデータが異なっているとき、コンパレータRCM0がエラー信号(例えば「1」)を外部に出力する。
【0047】
なお、フラッシュメモリ4は、読み出し速度に関しては動作が比較的高速であり、自動アルゴリズムのコマンドシーケンスを必要としないので、読み出し動作中は端子RBから出力される信号が変化しない。従って、読み出し検査回路40には、上記書き込み検査回路30の書き込みカウンタPPCのような計時手段は設けられていない。また、読み出し検査回路40ではアドレス信号を変換するコンバータも使用されていないが、読み出しアドレスのインクリメントを逆転してデクリメントした読み出しアドレスを形成して検査する場合には、可変論理回路20からなるコンバータをアドレスカウンタRAC0,RAC1の出力に接続するようにしても良い。
【0048】
図9は、フラッシュメモリ4に書き込まれたデータの読み出し検査を行う読み出し検査回路の別の例を示す。この読み出し検査回路50は、6個の可変論理セル51A〜51Fが互いに結線されることによって構成されており、各可変論理セル51A〜51Fには論理を構成するためのデータが格納されている。図示しないが、すべての可変論理セル51A〜51Fにはクロック信号CLKが共通に供給されており、各可変論理セル51A〜51Fはクロックに同期して動作する。読み出し検査回路50の検査対象は、MUT0〜MUT2の3個のフラッシュメモリ4であり、各々同一のデータが書き込まれていると期待されるものである。これらのMUT0〜MUT2から読み出されるデータを相互に比較して判定することを特徴としている。
【0049】
可変論理セル51Aからなる16ビットのアドレスカウンタRAC2と、可変論理セル51Bからなる6ビットのアドレスカウンタRAC3とは、一体となって22ビットのバイナリカウンタを構成している。アドレスカウンタRAC2の出力のうち15ビット(D1〜D15)とアドレスカウンタRAC3の出力の6ビット(D0〜D5)は、MUT0〜MUT2の21ビットのアドレスを選択するために用いられる。また、アドレスカウンタRAC2の出力のうち下位1ビット(D0)は、可変論理セル51CからなるリセットコントローラRCL1に入力される。リセットコントローラRCL1は入力された信号を受けて、各MUT0〜MUT2の制御端子OEf,RSTfへ信号を供給し、MUT0〜MUT2の読み出しを可能とする。
【0050】
各MUT0〜MUT2の16ビットの出力は、下位4ビット(D0〜D3)、中位6ビット(D4〜D9)、上位6ビット(D10〜D15)に3分割されている。MUT0〜MUT2の下位4ビット(D0〜D3)は可変論理セル51DからなるコンパレータRCM2に入力され、MUT0〜MUT2の中位6ビット(D4〜D9)は可変論理セル51EからなるコンパレータRCM3に入力され、MUT0〜2の上位6ビット(D10〜D15)は可変論理セル51FからなるコンパレータRCM4に入力されて読み出しデータが相互に比較される。コンパレータRCM2〜RCM4で比較したデータがすべて等しい場合にはパスと判定され、例えば「00」がコンパレータRCM2の2ビットの出力端子(D0〜D1)から外部に出力される。一方、コンパレータRCM2〜RCM4で比較したデータが異なる場合には、MUT0〜MUT2のうちいずれが異なるかを示す信号(例えば、MUT0が異なるとき「01」、MUT1が異なるとき「10」、MUT2が異なるとき「11」)がコンパレータRCM2の2ビットの出力端子(D0〜D1)から外部に出力される。このように、コンパレータRCM2〜RCM4は多数決手段として機能し、MUT0〜MUT2のうちデータが異なるものを特定する。なお、この読み出し検査の前提条件として、読み出し不良の発生頻度は極めて小さく、3個のMUT0〜MUT2のうちから高々一個程度しか発生しないとしている。
【0051】
図10は、本発明の検査方法を採用した完成品検査工程を示すフローチャートである。なお、検査回路形成領域11には、例えば上記の書き込み検査回路30と読出回路40とを形成し、それらを適宜切り替えて検査できるように構成する。
【0052】
まず、従来のメモリテスタを用いて、低温環境下にてスタックドCSP2の各端子に対して直流検査(DC検査)を行うとともに、スタックドCSP2に搭載されたSRAM3のファンクション検査(FN検査)を行う。これらの検査の結果、エラーが発生するとそのスタックドCSP2は不良品として選別される。一方、検査をパスしたスタックドCSP2は、次に従来のメモリテスタを用いて、高温環境下にて上記と同様なDC検査、及びSRAM3のFN検査を行う。そして同様に不良品が選別され、以上の検査にパスしたスタックドCSP2を、エージングボード10の検査回路形成領域11及び被検査領域12に適宜必要な個数だけ装着する。
【0053】
次に、このエージングボード10を炉の環境温度が例えば125℃に保たれたエージング装置の中に挿入してエージング工程を開始するとともに、検査回路形成領域11に形成された検査回路によって被検査領域12に装着されたスタックドCSP2に搭載されたフラッシュメモリ4のFN検査を行う。なお、このFN検査が終了した後、検査回路形成領域11に装着されたスタックドCSP2と、被検査領域12に装着されたスタックドCSP2とを取り替えて検査回路を再度構成し直し、新たなフラッシュメモリ4に対してFN検査を行う。このようにしてエージング期間中(例えば24時間)に全てのスタックドCSP2に搭載されたフラッシュメモリ4のFN検査を行う。そして、不良品と判定されたフラッシュメモリ4を搭載するスタックドCSP2が選別され、検査にパスしたフラッシュメモリ4を搭載するスタックドCSP2はエージング装置から取り出され、続く検査に移行する。そしてさらに、従来のメモリテスタを用いて、常温環境下にてスタックドCSP2の各端子に対してDC検査を行うとともに、スタックドCSP2に搭載されたSRAM3のFN検査を行い、最終的に良品と不良品とが選別される。
【0054】
以上のように、スタックドCSP2に搭載されたフラッシュメモリ4は、エージング工程中に他の複数のスタックドCSP2に搭載されたSRAM3で構成された検査回路によってFN検査されるので、フラッシュメモリ4の検査に対して従来のメモリテスタを使用する必要がなくなる。従来のメモリテスタを用いて検査されるものは高速動作を有するSRAM3のみであるため、メモリテスタの占有時間が少なく検査コストを下げることができる。さらに、エージング工程中に低速動作のフラッシュメモリ4をFN検査するため、上記の完成検査工程は従来のものと比べて大幅に短い時間で終了する。
【0055】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、半導体メモリチップとしてSRAMを用いたが、DRAM等の高速動作が可能な半導体メモリチップを用いても良い。すなわち、本発明は、フラッシュメモリとDRAMとが搭載されたスタックドCSPに適用することもできる。また、本発明はスタックドCSPに限らず、複数の半導体メモリチップが搭載されたその他のマルチチップパッケージや、ロジックICを含む複数のシステムLSIを搭載が搭載されたSIP(System In Package )等にも用いることができる。また、上記実施の形態で示した検査回路以外の検査回路を構成しても良い。
【0056】
また、本発明の半導体装置は、高速に動作する半導体メモリチップと低速に動作する半導体チップとを1つのパッケージ内に封止したものに限られるものではなく、上記半導体メモリチップと半導体チップとは、例えば基板上に構成された半導体システム装置であっても良い。さらに、半導体チップは、必ずしもメモリチップであることを要するものではない。
【発明の効果】
以上のように、本発明の半導体装置の検査方法によれば、動作速度が半導体メモリチップと半導体チップとを含む半導体装置を検査する際に、高速動作する半導体メモリチップによって構成された検査回路を用いて低速動作する半導体チップを検査することで、半導体チップの検査において高価なメモリテスタを使用しないで済み、検査コストを低減することができる。また、半導体チップの検査をエージング工程中に行うことで、完成品検査工程を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の検査方法で検査されるスタックドCSPの断面構造図である。(B)は、スタックドCSPの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】エージングボードの構成を示す概略図である。
【図3】可変論理セルを示すブロック図である。
【図4】図3の可変論理セルからなるバイナリビットカウンタのブロック図である。
【図5】図3の可変論理セルを用いて構成したフラッシュメモリの書き込み検査回路を示すブロック図である。
【図6】図5の書き込み検査回路を構成するコントローラから出力される制御信号のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図7】図5の書き込み検査回路の作用を説明するフローチャートである。
【図8】図3の可変論理セルを用いて構成したフラッシュメモリの読み出し検査回路を示すブロック図である。
【図9】図3の可変論理セルを用いて構成したフラッシュメモリの読み出し検査回路の別の例を示すブロック図である。
【図10】本発明の検査方法を採用したスタックドCSPの完成品検査工程を説明するフローチャートである。
【図11】従来のスタックドCSPの完成品検査工程を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
2 スタックドCSP(半導体装置)
3 SRAM(半導体メモリチップ)
4 フラッシュメモリ(半導体チップ)
10 エージングボード(ボード)
11 検査回路形成領域
12 被検査領域
20 可変論理セル
30 書き込み検査回路
40,50 読み出し検査回路
PCL コントローラ
PAC0〜PAC1 アドレスカウンタ
PPC 書き込みカウンタ(計時カウンタ)
RDT0〜RDT7 データ保持器
RCM2〜RCM4 コンパレータ(多数決手段)
Claims (9)
- 高速に動作する半導体メモリチップと低速に動作する半導体チップとを含む半導体装置の検査方法において、
(A)正常な前記半導体メモリチップを有する前記半導体装置をボード上に複数個装着し、
(B)前記ボード上に装着された前記複数の半導体装置のうちの少なくとも1つを被検査半導体装置とし、残りの半導体装置の一部又は全てを検査回路用半導体装置として用い、
(C)前記複数の検査回路用半導体装置の半導体メモリチップから検査回路を構成し、
(D)前記検査回路によって前記被検査半導体装置の半導体チップの不良の有無を検査し、
(E)前記ステップ(B)〜(D)を繰り返すことにより前記ボード上の各半導体装置の半導体チップを順番に検査することを特徴とする半導体装置の検査方法。 - 前記半導体装置は、前記ボード上に着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の検査方法。
- 前記半導体メモリチップをSRAMとし、前記半導体チップをフラッシュメモリとすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置の検査方法。
- 前記半導体装置は、少なくとも前記半導体メモリチップと前記半導体チップとを1つのパッケージ内に封止したものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の半導体装置の検査方法。
- 前記検査回路は、前記検査回路用半導体装置の半導体メモリチップを用いて構成されたコントローラ、アドレスカウンタ、計時カウンタを備え、この検査回路は、前記被検査半導体装置の半導体チップの書き込み又は消去検査を行い、この半導体チップが書き込み又は消去の自動アルゴリズム期間中にあるとき、前記コントローラが前記計時カウンタをタイマーとして計時動作させるとともに、前記アドレスカウンタが前記被検査半導体装置へ向けて出力するアドレス信号の遷移を停止させることを特徴とする請求項3記載の半導体装置の検査方法。
- 前記検査回路は、前記検査回路用半導体装置の半導体メモリチップを用いて構成されたデータ保持器を備え、このデータ保持器に格納された期待データと前記被検査半導体装置の半導体チップのデータ読み出しデータとを比較する読み出し検査を行うことを特徴とする請求項3記載の半導体装置の検査方法。
- 前記被検査半導体装置の半導体チップの有するアドレス幅が前記データ保持器の有するアドレス幅より大きいとき、前記半導体チップのアドレス幅に対応するようにして、前記データ保持器をアドレス幅の不足分に応じて複数個設けることを特徴とする請求項6記載の半導体装置の検査方法。
- 前記検査回路は、前記検査回路用半導体装置の半導体メモリチップを用いて構成された多数決手段を備え、この検査回路は複数個の前記被検査半導体装置の半導体チップを同時に選択してデータを読み出すことにより読み出し検査を行い、前記多数決手段は、読み出しデータが相違する半導体チップを特定することを特徴とする請求項3記載の半導体装置の検査方法。
- 前記検査は、温度加速を行うためのエージング工程において行われること特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の半導体装置の検査方法。
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JP2007102832A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Advantest Corp | 試験装置、及び試験方法 |
JP2013232277A (ja) * | 2007-12-20 | 2013-11-14 | Mosaid Technol Inc | データ記憶装置及び積層可能構成 |
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2003
- 2003-03-10 JP JP2003063795A patent/JP2004273044A/ja active Pending
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