JP2004272531A - 台帳データベース構築システム及び構築方法並びに構築プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】台帳データベース、特に届出台帳のデータベースにおいては、その内容の真正性が保証されることが重要である。本発明は、XMLを台帳データベースに適用する場合の、台帳情報の電子署名とセキュリティを設定する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】台帳データベースの構築方法として、XML文書ファイルに、電子署名の管理権限者名と電子署名日とその履歴を付加し、元データとこの付加データとを併せた全体に対して、管理権限者が、データの真正性を確認したことを証明する電子署名を付加する。併せて個々のデータ要素のアクセス権を設定する。
【選択図】 図2
【解決手段】台帳データベースの構築方法として、XML文書ファイルに、電子署名の管理権限者名と電子署名日とその履歴を付加し、元データとこの付加データとを併せた全体に対して、管理権限者が、データの真正性を確認したことを証明する電子署名を付加する。併せて個々のデータ要素のアクセス権を設定する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、XML(Extensible Markup Language)を適用して台帳データベースを構築する台帳データベース構築システム及び構築方法並びに構築プログラム及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
事業所や住民等からの届出文書や、上位機関から送付される情報等、行政機関に蓄積される台帳情報は膨大になる。台帳には、届出台帳、管理台帳、作業台帳等があるが、届出台帳をはじめとして多くの場合、これらは、押印等により原本性が保証された紙ベースで情報の収集・管理が行われていた。現在でも、紙ベースが実質的に基本となっているが、行政業務の効率化のため、台帳情報を電子化することが推進されてきている。
【0003】
台帳情報の電子化は、通常リレーショナルデータベース(RDB)方式を用いてなされており、個々の届出文書はレコードとして記録されている。このRDBに関する技術としては、例えば非特許文献1に記載されている。膨大なデータを記録するに際して、RDBはデータ容量をコンパクトにし、レコードデータの置換に対して管理が効率的に行えることが特徴である。例えば、組織要員名簿において部長が異動すると、部長を引用する災害対策部隊名簿が同時に更新される、というようなデータレコードの連動が可能になる。しかし、RDBは、台帳様式の変更やレコード構成の変更に対しては、それほど有利ではない。台帳の多くは法律に基づくものであり、法律の改訂は頻繁に行われるため、台帳様式の変更、記載項目の増減、名称変更等が頻繁に起きる。例えば、大気汚染防止法は、昭和43年に施行されたが、平成12年までに17回改訂されており、同施行令は43回改訂されている。告示まで含めると、毎年数回何らかの法律の改訂がなされている。このような法律の改訂に伴って、台帳様式が更新される場合があるが、RDBでは、アプリケーションソフトウェアを更新せざるを得ない場合が多く、更新に伴う作業負荷が多く、過去の台帳様式との互換性を損ねる場合が多かった。
【0004】
このようなことから、XMLを用いたデータベースが注目されている。このXMLに関しては次のものがある(例えば非特許文献2及び非特許文献3参照)。非特許文献2には、行政において用いる電子申請のためのXML様式のガイドラインが記述されている。また、非特許文献3には、XMLを標準化しているW3Cというコンソーシアムが掲載されている。
【0005】
【非特許文献1】
斎藤孝 著「リレーショナルデータベース教科書」(株)ソフト・リサーチ・ センター出版、1999年発行
【非特許文献2】
「電子申請用XML様式の設計ガイドライン 第二版」(財)ニューメディア
開発協会出版
【非特許文献3】
XMLを標準化しているW3Cコンソーシアムのホームページ、〔2003年2月28日検索〕インターネット<http://www.w3.org/XML/>
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、XMLは、様式を構成するデータ属性をメタデータとして記録する形式のため、台帳様式の更新に対して柔軟性が高いが、RDBに比較してデータ容量が大幅に増大するため、行政機関等の台帳データベースには実導入はまだほとんどされていないのが実情である。また、台帳様式へのXMLの適用については、データの真正性の保証、アクセス管理、データの守秘等セキュリティに関して未解決である。
【0007】
台帳データベース、特に届出台帳のデータベースにおいては、その内容の真正性が保証されることが重要である。通常のデータベース投入作業の場合▲1▼データ投入作業者が、紙やフレキシブルディスク等で用意された記録情報を、アプリケーションソフトウェアを経由して投入し、データベースに記録し、▲2▼管理権限者が内容を確認してデータをロックし、以後のデータ改竄を予防する、という順で、データの電子化が進められる。しかし、データのロックは、データレコードの管理ファイルにおいて書き換えを不可にしているだけで、データの真正性を保証しているものではない。
【0008】
そこで、本発明は、XMLを台帳データベースに適用する場合の、台帳情報の電子署名とセキュリティを設定する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の台帳データベース構築システム(請求項1)は、届出文書のファイル記述様式についてXMLスキーマを作成し、入力を支援する入力支援手段と、届出文書の真正性を証明する電子署名権限者名と電子署名日付と電子署名とを前記届出文書に付加することを支援する確認決裁支援手段と、届出文書において追加・変更されたデータ要素に関して、アクセス権の設定を支援するデータアクセス権設定支援手段と、届出文書と届出文書のファイル記述様式の定義と前記届出文書のデータ要素毎のアクセス権情報と前記データ要素の追加・変更に伴う変更履歴と前記届出文書のアクセス管理情報とを記憶する記憶手段とを備える。
【0010】
本発明の台帳データベース構築方法(請求項2)では、前記台帳データベースの個々の届出文書に電子署名権限者名と電子署名日と署名履歴とをデータ要素として付加し、前記付加したデータ要素とを併せた届出文書に対して、データの真正性を証明する電子署名を付加することを特徴とする。
【0011】
これにより、XMLで記述される届出文書の構成要素の一部に、電子署名権限者が内容を確認して電子署名を付加し、データの真正性を保証することができる。
【0012】
また、データベースは諸事情により、記録内容の修正を後日に行うことがあり、記録内容に、電子署名権限者名と電子署名を行った日付と署名履歴の記録を残すことが望ましくなる。そして、それらの情報を含めて電子署名を行うことにより、記録の真正性を保証することができる。
【0013】
本発明の台帳データベース構築方法(請求項3)では、前記台帳データベースの個々の届出文書に電子署名を付加する場合において、前記電子署名の付加と同時に前記届出文書のアクセス管理情報を付加することを特徴とする。
【0014】
これにより、届出文書の真正性を確認して電子署名を付加する時点で、同時に、そのアクセス管理情報を決定することができることから、操作上及びセキュリティ上から優れている。また、1回の操作によって、電子署名とアクセス管理情報の決定が行われることで、作業効率の点からもよい。
【0015】
また、アクセス管理情報は、データベース管理ソフトウェアやアプリケーションソフトウェアやOS(Operating System)によって異なる場合があるため、アクセス管理情報が付加されたファイルがそのまま他の環境で流用できない場合がある。本発明では、アクセス管理情報をファイル管理情報やXMLスキーマ等で定義することができ、個別のアクセス管理情報間で互換性を持たせることができ、操作性の点からも効果がある。
【0016】
本発明の台帳データベース構築方法(請求項4)では、前記台帳データベースのファイル記述様式を定義する文書定義ファイルに、前記届出文書の個々のデータ要素に対してアクセス権を付加することを特徴とする。
【0017】
台帳データベースでは、文書定義ファイルやXMLスキーマ等によって、記述様式に関する管理が行われるため、少なくとも「誰が」アクセス可能かというアクセス権情報をデータ要素毎に付加し、このような文書定義ファイルによって、データ要素の情報管理を行うことができる。
【0018】
本発明の台帳データベース構築方法(請求項5)では、前記台帳データベースのファイル記述様式を定義する文書定義ファイルに、前記届出文書の個々のデータ要素の変更前後の変更履歴を定義し、この定義を参照することでデータ要素の異なるデータを同時に扱う。
【0019】
台帳データベースは、法律の改正に伴い、記録するデータ要素が変更される場合がある。しかし、変更されたデータ要素は、変更前のデータ要素とある程度関連のある情報であるため、このように、データ要素の変更前後の変更履歴を定義しておくことで、データ要素名の異なるデータを同一データとして扱うことが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1は、XMLを用いて台帳データベース(台帳DBと略称する)を構築する場合の台帳DB構築システム1のブロック図である。台帳DB構築システム1は、主として入力アプリケーション10と確認決裁アプリケーション11とデータアクセス権設定アプリケーション12とデータベース管理手段18と台帳DB2と権限既定値DB3と文書定義ファイル4とファイル管理情報5とで構成されている。また、入力端末13と確認決裁端末14と検索端末15と追加・変更端末16とで、後記する作業者や管理権限者や利用者等とインタフェースを持っている。なお、入力端末13と確認決裁端末14と検索端末15と追加・変更端末16は、便宜上別々に記載してあるが同一の端末を用いても構わない。なお、入力アプリケーション10は、特許請求の範囲の入力支援手段に相当し、確認決裁アプリケーション11は、特許請求の範囲の確認決裁支援手段に相当し、データアクセス権設定アプリケーション12は、特許請求の範囲のデータアクセス権設定支援手段に相当する。また、管理権限者は、特許請求の範囲の電子署名権限者に相当する。
【0022】
入力アプリケーション10は、紙面の届出用紙に記載されているデータをXML形式でデータベース(DB)化する際に、ドキュメントの形式についてXMLスキーマを作成し、データ投入様式を簡単化するプログラムである。確認決裁アプリケーション11は、管理権限者が届出毎に原本と照らし合わせて真正性を確認し、確認後に管理権限者名、日付、及び電子署名を各届出文書にXML形式で付加することを支援するプログラムである。また、確認決裁アプリケーション11には、権限既定値DB3に、既定値として、管理権限者名、日付が用意されており、届出文書へのアクセス管理情報に関する項目も用意されている。データアクセス権設定アプリケーション12は、変更されたデータ要素に関して、管理権限者が、XMLスキーマを編集してアクセス権を設定するのを支援するプログラムである。
【0023】
台帳DB2には、後記するXML文書ファイル20が格納されており、権限既定値DB3には、既定値として、管理権限者名、日付、届出文書へのアクセス管理情報に関する項目が格納されている。文書定義ファイル4には、届出文書のファイル記述様式の定義や個々のデータ要素毎のアクセス権情報やデータ要素の追加・変更に伴う変更履歴が格納されている。ファイル管理情報5は、XML文書ファイルへの書き込み禁止等のアクセス管理の情報が格納されている。そして、これらのDBは、データベース管理手段18を介してアクセスされる。
【0024】
作業者は、入力端末13から紙面の届出用紙のデータを入力する。管理権限者は、確認決裁端末14から、各届出毎に原本と照らし合わせて真正性を確認し、確認後に管理権限者名、日付、及び電子署名を各届出文書(XML文書ファイル20)にXML形式で付加する。台帳DB2の利用者は、検索端末15からXML文書ファイル20の検索を行うことができる。また、作業者は、届出様式が変更になった場合、データ要素の追加・変更を追加・変更端末16から行うことができる。
【0025】
なお、これら台帳DB構築システム1は、入力アプリケーション10や確認決裁アプリケーション11やデータアクセス権設定アプリケーション12等のように、台帳DB構築プログラムとしてコンピュータのプログラムで実現することができる。また、台帳DB構築プログラムは、コンピュータによる読み取り可能な記録媒体に記録することができる。
【0026】
図2は、台帳DB2(図1参照)のXML文書ファイル20を示す図である。XML文書ファイル20は、作業者が、紙面の届出文書から入力したデータ要素21と管理権限者が真正性を確認して付加した管理権限者名、日付22とからできており、データ要素21と付加した管理権限者名、日付22との真正性を保証するための電子署名23がなされている。データ要素21は、例えば事業所名、事業者名、住所、業種と共に環境汚染物質として環境への排出量のデータである。管理権限者名、日付22は、データ要素の追加・変更に対して署名履歴を残す形で付加される。
【0027】
電子署名23を付加する具体的方法としては、一般に行われている方法でかまわない。例えば、電子署名23を除く他の記録データを正規化し、ハッシュ関数SHA−1(Secure Hash Algorithm−1)等の手法でダイジェスト値を計算し、デジタル署名アルゴリズムDSA(Digital Signature Algorithm)等の手法で電子署名23を求めることができる。電子署名23の語長は、現状、DSAを用いれば40バイト程度で十分なセキュリティ強度である。
【0028】
また、電子署名23に必要な秘密鍵は、システム管理者によって保管されて、その公開鍵は台帳DB2に関係する情報として公開される。このようにして、電子署名23を付加したXML文書ファイル20の真正性を、第三者が確認したいと希望する際には、公開鍵を用い、一般的な電子署名の検証方法を用いて検証を行うことができる。このような検証もDBに関連するアプリケーションソフトウェアとして実装しておけばDBの利便性が向上する。
【0029】
XML文書ファイル20は、ファイル管理情報5に基づいて、書き込み禁止等のアクセス管理が設定されて制御されている。さらに、個々のデータ要素21は、文書定義ファイル4に基づいて、セキュリティを含んだアクセス権が設定されて制御されている。また、文書定義ファイル4には、個々のデータ要素21の変更履歴が格納される。追加・変更するデータ要素について、もしあればそれまでの変更履歴に、変更直前のデータ要素に関する管理権限者名、日付、アクセス権情報、セキュリティ要件を追加する。そして、変更履歴の保存が完了した後に新しいデータ要素に変更し,変更前後の個々のデータ要素の関連を定義する。
【0030】
図3は、XML文書ファイル20(図2参照)を作成するフローを示した図である。図1及び図2を適宜参照しながら説明する。
【0031】
台帳として、環境汚染物質の排出移動登録制度(PRTR:Pollutant Release and Transfer Register)に関連して、事業所から自治体へ届出されるPRTR届出をDB化するとする。紙面のPRTR届出様式には、事業所名、事業者名、住所、業種等とともに化学物質の環境への排出量のデータ要素がある(図1の符号17参照)。これをXML形式のDB化する際に、まず、データを入力する作業者は、入力アプリケーション10を用いて、複数の事業所から届出された紙の届出様式のデータを入力する(S31)。この入力アプリケーション10は、ドキュメントの形式についてXMLスキーマを作成し、データ投入様式を簡単化するもので、これを用いてXML形式でDB化する(S32)。
【0032】
管理権限者は、XML形式でDB化された入力データをDBから取得し(S33)、その入力データを確認決裁アプリケーション11を用いて、各届出毎に原本(紙面の届出用紙)と照らし合わせて真正性を確認し(S34)、確認後に管理権限者名、日付、及び電子署名を各届出文書にXML形式で付加する(S35)。このとき確認決裁アプリケーション11には、既定値として、管理権限者名、日付が用意されており、また、届出文書への書き込み禁止等のアクセス管理情報に関する項目も用意されており、一回の端末操作で電子署名の付与とファイル管理情報5に書き込み禁止等のアクセス管理情報の設定を行うことができる(S36)。また、個々のデータ要素21に対するアクセス権(セキュリティ)の設定を行って(S37)、台帳DB2にXML文書ファイル20として格納する。個々のデータ要素21に対するアクセス権の設定は、文書定義ファイル4に、個々のデータ要素21に対して例えば検索端末15に表示させるか否か等の情報を設定しておけばよい。
【0033】
これにより、真正性を保証され、セキュリティ等のアクセス権が設定されたXML文書ファイル20の台帳DB2を構築することができる。
【0034】
台帳DB2は、LAN(Local Area Network)内で検索可能であり、台帳DB2の利用者は検索端末15(図1参照)から検索することができる。前記データ要素21のアクセス権設定において、例えば、業務の都合上、排出量の数値24(図2参照)については、担当部署内のみ閲覧可能とし他部署には不可視化させることができる。文書定義ファイル4のXMLスキーマにおいて、排出量の数値24のアクセス権を部署内のみに設定する。これにより、どの事業所から届出があったかについては他部署でも確認可能であるが、排出量の数値24についてはアクセスできないようにすることができる。
【0035】
次に、図4を用いて、データ要素21を追加・変更する場合のフローについて、適宜図1及び図2を参照しながら説明する。PRTR届出様式が変更された場合について説明する。データ要素21が追加・変更された場合は(S51でYES)、管理権限者は、データアクセス権設定アプリケーション12を用いてXMLスキーマを編集してアクセス権を設定する(S52)。このとき、追加したデータ要素については、既存のデータ要素のアクセス権を既定値とすれば、多くの場合そのまま利用できるので大きなデータ要素21の変更がないかぎり簡単な処理とすることができる。例えば、法律改正前は毎月の集計データを記録することとなっていたが、改正後には四半期毎の集計データを記録することになった場合には、これらのデータは、いずれも「期間データ」であるためデータ要素21のアクセス権情報やセキュリティ要件は、基本的に変更されない。従って、既存のデータ要素21のアクセス権をそのまま利用できる。
【0036】
次に、管理権限者は、文書定義ファイル4に、データ要素21に対する変更履歴を追加する(S53)。変更するデータ要素21について、もしあればそれまでの変更履歴に、変更直前のデータ要素21に関する管理権限者名、日付、アクセス権情報、セキュリティ要件を追加する。そして、変更履歴の保存が完了した後に新しいデータ要素21に変更し、変更前後の個々のデータ要素の関連を定義する。このように、変更前後の個々のデータ要素21の変更履歴を定義し、この変更履歴を参照することでデータ要素21の異なるデータを参照するなどして同時に扱うことができる。例えば、法律改正前は毎月の集計データを記録することとなっていたが、改正後には四半期毎の集計データを記録することになった場合には、改正前の4月から6月のデータを集計したものを、改正後の第1四半期のデータと一致することを変更履歴で定義することで、改正前のデータを参照することが可能となる。
【0037】
次に、管理権限者は、署名履歴を残す形で管理権限者名、日付をXML形式で付加する(S54)。データ要素21の追加・変更でない場合は(S51でNO)、何もしない。
【0038】
以上説明した本発明は、前記した実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、台帳として管理台帳や作業台帳等の様式の変更に対しても、XMLでのDB構築に対して有効に適用できる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、国や各自治体における台帳データベースの管理、運営が柔軟に行え、台帳情報のアクセス権やセキュリティを適正に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】XMLを用いて台帳DBを構築する台帳DB構築システムのブロック図である。
【図2】台帳DBのXML文書ファイルを示す図である。
【図3】XML文書ファイルを作成するフローを示す図である。
【図4】データ要素の追加・変更のフローを示す図である。
【符号の説明】
1・・台帳DB構築システム
2・・台帳DB
3・・権限既定値DB
4・・文書定義ファイル
5・・ファイル管理情報
10・・入力アプリケーション
11・・確認決裁アプリケーション
12・・データアクセス権設定アプリケーション
20・・XML文書ファイル
21・・データ要素
【発明の属する技術分野】
本発明は、XML(Extensible Markup Language)を適用して台帳データベースを構築する台帳データベース構築システム及び構築方法並びに構築プログラム及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
事業所や住民等からの届出文書や、上位機関から送付される情報等、行政機関に蓄積される台帳情報は膨大になる。台帳には、届出台帳、管理台帳、作業台帳等があるが、届出台帳をはじめとして多くの場合、これらは、押印等により原本性が保証された紙ベースで情報の収集・管理が行われていた。現在でも、紙ベースが実質的に基本となっているが、行政業務の効率化のため、台帳情報を電子化することが推進されてきている。
【0003】
台帳情報の電子化は、通常リレーショナルデータベース(RDB)方式を用いてなされており、個々の届出文書はレコードとして記録されている。このRDBに関する技術としては、例えば非特許文献1に記載されている。膨大なデータを記録するに際して、RDBはデータ容量をコンパクトにし、レコードデータの置換に対して管理が効率的に行えることが特徴である。例えば、組織要員名簿において部長が異動すると、部長を引用する災害対策部隊名簿が同時に更新される、というようなデータレコードの連動が可能になる。しかし、RDBは、台帳様式の変更やレコード構成の変更に対しては、それほど有利ではない。台帳の多くは法律に基づくものであり、法律の改訂は頻繁に行われるため、台帳様式の変更、記載項目の増減、名称変更等が頻繁に起きる。例えば、大気汚染防止法は、昭和43年に施行されたが、平成12年までに17回改訂されており、同施行令は43回改訂されている。告示まで含めると、毎年数回何らかの法律の改訂がなされている。このような法律の改訂に伴って、台帳様式が更新される場合があるが、RDBでは、アプリケーションソフトウェアを更新せざるを得ない場合が多く、更新に伴う作業負荷が多く、過去の台帳様式との互換性を損ねる場合が多かった。
【0004】
このようなことから、XMLを用いたデータベースが注目されている。このXMLに関しては次のものがある(例えば非特許文献2及び非特許文献3参照)。非特許文献2には、行政において用いる電子申請のためのXML様式のガイドラインが記述されている。また、非特許文献3には、XMLを標準化しているW3Cというコンソーシアムが掲載されている。
【0005】
【非特許文献1】
斎藤孝 著「リレーショナルデータベース教科書」(株)ソフト・リサーチ・ センター出版、1999年発行
【非特許文献2】
「電子申請用XML様式の設計ガイドライン 第二版」(財)ニューメディア
開発協会出版
【非特許文献3】
XMLを標準化しているW3Cコンソーシアムのホームページ、〔2003年2月28日検索〕インターネット<http://www.w3.org/XML/>
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、XMLは、様式を構成するデータ属性をメタデータとして記録する形式のため、台帳様式の更新に対して柔軟性が高いが、RDBに比較してデータ容量が大幅に増大するため、行政機関等の台帳データベースには実導入はまだほとんどされていないのが実情である。また、台帳様式へのXMLの適用については、データの真正性の保証、アクセス管理、データの守秘等セキュリティに関して未解決である。
【0007】
台帳データベース、特に届出台帳のデータベースにおいては、その内容の真正性が保証されることが重要である。通常のデータベース投入作業の場合▲1▼データ投入作業者が、紙やフレキシブルディスク等で用意された記録情報を、アプリケーションソフトウェアを経由して投入し、データベースに記録し、▲2▼管理権限者が内容を確認してデータをロックし、以後のデータ改竄を予防する、という順で、データの電子化が進められる。しかし、データのロックは、データレコードの管理ファイルにおいて書き換えを不可にしているだけで、データの真正性を保証しているものではない。
【0008】
そこで、本発明は、XMLを台帳データベースに適用する場合の、台帳情報の電子署名とセキュリティを設定する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の台帳データベース構築システム(請求項1)は、届出文書のファイル記述様式についてXMLスキーマを作成し、入力を支援する入力支援手段と、届出文書の真正性を証明する電子署名権限者名と電子署名日付と電子署名とを前記届出文書に付加することを支援する確認決裁支援手段と、届出文書において追加・変更されたデータ要素に関して、アクセス権の設定を支援するデータアクセス権設定支援手段と、届出文書と届出文書のファイル記述様式の定義と前記届出文書のデータ要素毎のアクセス権情報と前記データ要素の追加・変更に伴う変更履歴と前記届出文書のアクセス管理情報とを記憶する記憶手段とを備える。
【0010】
本発明の台帳データベース構築方法(請求項2)では、前記台帳データベースの個々の届出文書に電子署名権限者名と電子署名日と署名履歴とをデータ要素として付加し、前記付加したデータ要素とを併せた届出文書に対して、データの真正性を証明する電子署名を付加することを特徴とする。
【0011】
これにより、XMLで記述される届出文書の構成要素の一部に、電子署名権限者が内容を確認して電子署名を付加し、データの真正性を保証することができる。
【0012】
また、データベースは諸事情により、記録内容の修正を後日に行うことがあり、記録内容に、電子署名権限者名と電子署名を行った日付と署名履歴の記録を残すことが望ましくなる。そして、それらの情報を含めて電子署名を行うことにより、記録の真正性を保証することができる。
【0013】
本発明の台帳データベース構築方法(請求項3)では、前記台帳データベースの個々の届出文書に電子署名を付加する場合において、前記電子署名の付加と同時に前記届出文書のアクセス管理情報を付加することを特徴とする。
【0014】
これにより、届出文書の真正性を確認して電子署名を付加する時点で、同時に、そのアクセス管理情報を決定することができることから、操作上及びセキュリティ上から優れている。また、1回の操作によって、電子署名とアクセス管理情報の決定が行われることで、作業効率の点からもよい。
【0015】
また、アクセス管理情報は、データベース管理ソフトウェアやアプリケーションソフトウェアやOS(Operating System)によって異なる場合があるため、アクセス管理情報が付加されたファイルがそのまま他の環境で流用できない場合がある。本発明では、アクセス管理情報をファイル管理情報やXMLスキーマ等で定義することができ、個別のアクセス管理情報間で互換性を持たせることができ、操作性の点からも効果がある。
【0016】
本発明の台帳データベース構築方法(請求項4)では、前記台帳データベースのファイル記述様式を定義する文書定義ファイルに、前記届出文書の個々のデータ要素に対してアクセス権を付加することを特徴とする。
【0017】
台帳データベースでは、文書定義ファイルやXMLスキーマ等によって、記述様式に関する管理が行われるため、少なくとも「誰が」アクセス可能かというアクセス権情報をデータ要素毎に付加し、このような文書定義ファイルによって、データ要素の情報管理を行うことができる。
【0018】
本発明の台帳データベース構築方法(請求項5)では、前記台帳データベースのファイル記述様式を定義する文書定義ファイルに、前記届出文書の個々のデータ要素の変更前後の変更履歴を定義し、この定義を参照することでデータ要素の異なるデータを同時に扱う。
【0019】
台帳データベースは、法律の改正に伴い、記録するデータ要素が変更される場合がある。しかし、変更されたデータ要素は、変更前のデータ要素とある程度関連のある情報であるため、このように、データ要素の変更前後の変更履歴を定義しておくことで、データ要素名の異なるデータを同一データとして扱うことが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1は、XMLを用いて台帳データベース(台帳DBと略称する)を構築する場合の台帳DB構築システム1のブロック図である。台帳DB構築システム1は、主として入力アプリケーション10と確認決裁アプリケーション11とデータアクセス権設定アプリケーション12とデータベース管理手段18と台帳DB2と権限既定値DB3と文書定義ファイル4とファイル管理情報5とで構成されている。また、入力端末13と確認決裁端末14と検索端末15と追加・変更端末16とで、後記する作業者や管理権限者や利用者等とインタフェースを持っている。なお、入力端末13と確認決裁端末14と検索端末15と追加・変更端末16は、便宜上別々に記載してあるが同一の端末を用いても構わない。なお、入力アプリケーション10は、特許請求の範囲の入力支援手段に相当し、確認決裁アプリケーション11は、特許請求の範囲の確認決裁支援手段に相当し、データアクセス権設定アプリケーション12は、特許請求の範囲のデータアクセス権設定支援手段に相当する。また、管理権限者は、特許請求の範囲の電子署名権限者に相当する。
【0022】
入力アプリケーション10は、紙面の届出用紙に記載されているデータをXML形式でデータベース(DB)化する際に、ドキュメントの形式についてXMLスキーマを作成し、データ投入様式を簡単化するプログラムである。確認決裁アプリケーション11は、管理権限者が届出毎に原本と照らし合わせて真正性を確認し、確認後に管理権限者名、日付、及び電子署名を各届出文書にXML形式で付加することを支援するプログラムである。また、確認決裁アプリケーション11には、権限既定値DB3に、既定値として、管理権限者名、日付が用意されており、届出文書へのアクセス管理情報に関する項目も用意されている。データアクセス権設定アプリケーション12は、変更されたデータ要素に関して、管理権限者が、XMLスキーマを編集してアクセス権を設定するのを支援するプログラムである。
【0023】
台帳DB2には、後記するXML文書ファイル20が格納されており、権限既定値DB3には、既定値として、管理権限者名、日付、届出文書へのアクセス管理情報に関する項目が格納されている。文書定義ファイル4には、届出文書のファイル記述様式の定義や個々のデータ要素毎のアクセス権情報やデータ要素の追加・変更に伴う変更履歴が格納されている。ファイル管理情報5は、XML文書ファイルへの書き込み禁止等のアクセス管理の情報が格納されている。そして、これらのDBは、データベース管理手段18を介してアクセスされる。
【0024】
作業者は、入力端末13から紙面の届出用紙のデータを入力する。管理権限者は、確認決裁端末14から、各届出毎に原本と照らし合わせて真正性を確認し、確認後に管理権限者名、日付、及び電子署名を各届出文書(XML文書ファイル20)にXML形式で付加する。台帳DB2の利用者は、検索端末15からXML文書ファイル20の検索を行うことができる。また、作業者は、届出様式が変更になった場合、データ要素の追加・変更を追加・変更端末16から行うことができる。
【0025】
なお、これら台帳DB構築システム1は、入力アプリケーション10や確認決裁アプリケーション11やデータアクセス権設定アプリケーション12等のように、台帳DB構築プログラムとしてコンピュータのプログラムで実現することができる。また、台帳DB構築プログラムは、コンピュータによる読み取り可能な記録媒体に記録することができる。
【0026】
図2は、台帳DB2(図1参照)のXML文書ファイル20を示す図である。XML文書ファイル20は、作業者が、紙面の届出文書から入力したデータ要素21と管理権限者が真正性を確認して付加した管理権限者名、日付22とからできており、データ要素21と付加した管理権限者名、日付22との真正性を保証するための電子署名23がなされている。データ要素21は、例えば事業所名、事業者名、住所、業種と共に環境汚染物質として環境への排出量のデータである。管理権限者名、日付22は、データ要素の追加・変更に対して署名履歴を残す形で付加される。
【0027】
電子署名23を付加する具体的方法としては、一般に行われている方法でかまわない。例えば、電子署名23を除く他の記録データを正規化し、ハッシュ関数SHA−1(Secure Hash Algorithm−1)等の手法でダイジェスト値を計算し、デジタル署名アルゴリズムDSA(Digital Signature Algorithm)等の手法で電子署名23を求めることができる。電子署名23の語長は、現状、DSAを用いれば40バイト程度で十分なセキュリティ強度である。
【0028】
また、電子署名23に必要な秘密鍵は、システム管理者によって保管されて、その公開鍵は台帳DB2に関係する情報として公開される。このようにして、電子署名23を付加したXML文書ファイル20の真正性を、第三者が確認したいと希望する際には、公開鍵を用い、一般的な電子署名の検証方法を用いて検証を行うことができる。このような検証もDBに関連するアプリケーションソフトウェアとして実装しておけばDBの利便性が向上する。
【0029】
XML文書ファイル20は、ファイル管理情報5に基づいて、書き込み禁止等のアクセス管理が設定されて制御されている。さらに、個々のデータ要素21は、文書定義ファイル4に基づいて、セキュリティを含んだアクセス権が設定されて制御されている。また、文書定義ファイル4には、個々のデータ要素21の変更履歴が格納される。追加・変更するデータ要素について、もしあればそれまでの変更履歴に、変更直前のデータ要素に関する管理権限者名、日付、アクセス権情報、セキュリティ要件を追加する。そして、変更履歴の保存が完了した後に新しいデータ要素に変更し,変更前後の個々のデータ要素の関連を定義する。
【0030】
図3は、XML文書ファイル20(図2参照)を作成するフローを示した図である。図1及び図2を適宜参照しながら説明する。
【0031】
台帳として、環境汚染物質の排出移動登録制度(PRTR:Pollutant Release and Transfer Register)に関連して、事業所から自治体へ届出されるPRTR届出をDB化するとする。紙面のPRTR届出様式には、事業所名、事業者名、住所、業種等とともに化学物質の環境への排出量のデータ要素がある(図1の符号17参照)。これをXML形式のDB化する際に、まず、データを入力する作業者は、入力アプリケーション10を用いて、複数の事業所から届出された紙の届出様式のデータを入力する(S31)。この入力アプリケーション10は、ドキュメントの形式についてXMLスキーマを作成し、データ投入様式を簡単化するもので、これを用いてXML形式でDB化する(S32)。
【0032】
管理権限者は、XML形式でDB化された入力データをDBから取得し(S33)、その入力データを確認決裁アプリケーション11を用いて、各届出毎に原本(紙面の届出用紙)と照らし合わせて真正性を確認し(S34)、確認後に管理権限者名、日付、及び電子署名を各届出文書にXML形式で付加する(S35)。このとき確認決裁アプリケーション11には、既定値として、管理権限者名、日付が用意されており、また、届出文書への書き込み禁止等のアクセス管理情報に関する項目も用意されており、一回の端末操作で電子署名の付与とファイル管理情報5に書き込み禁止等のアクセス管理情報の設定を行うことができる(S36)。また、個々のデータ要素21に対するアクセス権(セキュリティ)の設定を行って(S37)、台帳DB2にXML文書ファイル20として格納する。個々のデータ要素21に対するアクセス権の設定は、文書定義ファイル4に、個々のデータ要素21に対して例えば検索端末15に表示させるか否か等の情報を設定しておけばよい。
【0033】
これにより、真正性を保証され、セキュリティ等のアクセス権が設定されたXML文書ファイル20の台帳DB2を構築することができる。
【0034】
台帳DB2は、LAN(Local Area Network)内で検索可能であり、台帳DB2の利用者は検索端末15(図1参照)から検索することができる。前記データ要素21のアクセス権設定において、例えば、業務の都合上、排出量の数値24(図2参照)については、担当部署内のみ閲覧可能とし他部署には不可視化させることができる。文書定義ファイル4のXMLスキーマにおいて、排出量の数値24のアクセス権を部署内のみに設定する。これにより、どの事業所から届出があったかについては他部署でも確認可能であるが、排出量の数値24についてはアクセスできないようにすることができる。
【0035】
次に、図4を用いて、データ要素21を追加・変更する場合のフローについて、適宜図1及び図2を参照しながら説明する。PRTR届出様式が変更された場合について説明する。データ要素21が追加・変更された場合は(S51でYES)、管理権限者は、データアクセス権設定アプリケーション12を用いてXMLスキーマを編集してアクセス権を設定する(S52)。このとき、追加したデータ要素については、既存のデータ要素のアクセス権を既定値とすれば、多くの場合そのまま利用できるので大きなデータ要素21の変更がないかぎり簡単な処理とすることができる。例えば、法律改正前は毎月の集計データを記録することとなっていたが、改正後には四半期毎の集計データを記録することになった場合には、これらのデータは、いずれも「期間データ」であるためデータ要素21のアクセス権情報やセキュリティ要件は、基本的に変更されない。従って、既存のデータ要素21のアクセス権をそのまま利用できる。
【0036】
次に、管理権限者は、文書定義ファイル4に、データ要素21に対する変更履歴を追加する(S53)。変更するデータ要素21について、もしあればそれまでの変更履歴に、変更直前のデータ要素21に関する管理権限者名、日付、アクセス権情報、セキュリティ要件を追加する。そして、変更履歴の保存が完了した後に新しいデータ要素21に変更し、変更前後の個々のデータ要素の関連を定義する。このように、変更前後の個々のデータ要素21の変更履歴を定義し、この変更履歴を参照することでデータ要素21の異なるデータを参照するなどして同時に扱うことができる。例えば、法律改正前は毎月の集計データを記録することとなっていたが、改正後には四半期毎の集計データを記録することになった場合には、改正前の4月から6月のデータを集計したものを、改正後の第1四半期のデータと一致することを変更履歴で定義することで、改正前のデータを参照することが可能となる。
【0037】
次に、管理権限者は、署名履歴を残す形で管理権限者名、日付をXML形式で付加する(S54)。データ要素21の追加・変更でない場合は(S51でNO)、何もしない。
【0038】
以上説明した本発明は、前記した実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、台帳として管理台帳や作業台帳等の様式の変更に対しても、XMLでのDB構築に対して有効に適用できる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、国や各自治体における台帳データベースの管理、運営が柔軟に行え、台帳情報のアクセス権やセキュリティを適正に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】XMLを用いて台帳DBを構築する台帳DB構築システムのブロック図である。
【図2】台帳DBのXML文書ファイルを示す図である。
【図3】XML文書ファイルを作成するフローを示す図である。
【図4】データ要素の追加・変更のフローを示す図である。
【符号の説明】
1・・台帳DB構築システム
2・・台帳DB
3・・権限既定値DB
4・・文書定義ファイル
5・・ファイル管理情報
10・・入力アプリケーション
11・・確認決裁アプリケーション
12・・データアクセス権設定アプリケーション
20・・XML文書ファイル
21・・データ要素
Claims (7)
- 事業所や住民からの届出文書を格納する台帳データベースをXMLで構築する台帳データベースの構築システムであって、
前記届出文書のファイル記述様式についてXMLスキーマを作成し、入力を支援する入力支援手段と、
前記届出文書の真正性を証明する電子署名権限者名と電子署名日付と電子署名とを前記届出文書に付加することを支援する確認決裁支援手段と、
前記届出文書において追加・変更されたデータ要素に関して、アクセス権の設定を支援するデータアクセス権設定支援手段とを備えると共に、
前記届出文書と、前記届出文書のファイル記述様式の定義と、前記届出文書のデータ要素毎のアクセス権情報と、前記データ要素の追加・変更に伴う変更履歴と、前記届出文書のアクセス管理情報とを記憶する記憶手段とを備えたことを特徴とする台帳データベース構築システム。 - 事業所や住民からの届出文書を格納する台帳データベースをXMLで構築する台帳データベースの構築方法であって、
前記台帳データベースの個々の届出文書に電子署名権限者名と電子署名日付と署名履歴とをデータ要素として付加し、前記付加したデータ要素とを併せた届出文書に対して、データの真正性を証明する電子署名を付加することを特徴とする台帳データベース構築方法。 - 前記台帳データベースの個々の届出文書に電子署名を付加する場合において、前記電子署名の付加と同時に前記届出文書のアクセス管理情報を付加することを特徴とする請求項2に記載の台帳データベース構築方法。
- 前記台帳データベースのファイル記述様式を定義する文書定義ファイルに、前記届出文書の個々のデータ要素に対してアクセス権を付加することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の台帳データベース構築方法。
- 前記台帳データベースのファイル記述様式を定義する文書定義ファイルに、前記届出文書の個々のデータ要素の変更前後の変更履歴を定義し、この定義を参照することでデータ要素の異なるデータを扱うことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の台帳データベース構築方法。
- 台帳データベース構築システムに用いられる台帳データベース構築プログラムであって、請求項1に記載の台帳データベース構築システムを実現させることを特徴とする台帳データベース構築プログラム。
- 請求項6に記載の台帳データベース構築プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータによる読み取り可能な記録媒体。
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