JP2004272329A - 携帯端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯端末装置におけるブラウザ機能が有するブックマークを利用する際に、より利用状況に適した形でＵＲＬを表示できるようにする。
【解決手段】場面情報取得部１１１が、まず、経度，緯度に関する位置情報を位置情報取得部１１２から取得する。また、場面情報取得部１１１は、時間に関する情報を時間情報取得部１１３から取得し、曜日に関する情報を時間情報取得部１１３から取得する。これらの場面情報を、ブックマーク管理部１０７は取得し、ブラウザ処理部１０５から渡されたＵＲＬとタイトルと共にブックマーク記憶部１１０に記憶する。
【選択図】 図１
【解決手段】場面情報取得部１１１が、まず、経度，緯度に関する位置情報を位置情報取得部１１２から取得する。また、場面情報取得部１１１は、時間に関する情報を時間情報取得部１１３から取得し、曜日に関する情報を時間情報取得部１１３から取得する。これらの場面情報を、ブックマーク管理部１０７は取得し、ブラウザ処理部１０５から渡されたＵＲＬとタイトルと共にブックマーク記憶部１１０に記憶する。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット通信網を介して接続するＷｅｂサーバのＵＲＬを登録して再利用するブックマークの機能を備えたブラウザ機能を有する携帯端末装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
携帯電話やＰＤＡなどの高機能化に伴い、従来ではデスクトップコンピュータなどの固定端末で使用されていたインタネット用のブラウザ機能が、携帯情報端末の上でも利用できるようになってきた。これにより、外出時や移動中にも、携帯端末装置のブラウザ機能を利用することで、インターネットを介して他のサーバから情報を入手することが可能となっている。また、このような情報配信システムを利用したサービスも、充実しつつある（特許文献１参照）。
【０００３】
しかしながら、携帯電話等の携帯端末装置においては、キーボードやマウスなどの上方入力手段や、高解像度ディスプレイを備えたデスクトップコンピュータ等と比較し、利用者が使用する入力装置や画面表示サイズが限定されている。このために、携帯端末装置においては、文字の入力やソフトウェアの操作に手間がかかるという問題がある。
【０００４】
通常、ブラウザ機能は、ブックマーク機能をサポートしている。これは、ＵＲＬを毎回入力する手間を省くために、予め使用頻度の高いＵＲＬを利用者が登録しておくことで、つぎに登録されているＵＲＬを表示する際には、予め登録されているＵＲＬの一覧から、目的とするＵＲＬを選択するだけで、ＵＲＬの指定が行えるというものである。
【０００５】
携帯電話のように文字の入力に多くの時間と手間を要する端末においては、上述したブックマーク機能は重要なものと考えられる。ところが、登録されいてるＵＲＬが増えた場合には、画面サイズが小さい携帯端末装置では、１画面に表示できるＵＲＬの数が限定され、目的のＵＲＬを探すのに時間がかかるという問題が発生する。
【０００６】
この問題を解決するために、従来より、画面に表示するＵＲＬの順序を並べ替え、目的とするＵＲＬがより容易に検索できるようにする技術が提案されている（特許文献２，３，４，５参照）。これらの技術では、例えば、参照頻度や参照時間の近い順にソートしておくことで、より容易に目的とするＵＲＬが検索できるようにしていた。また、利用者の指定により、画面に表示するＵＲＬの順序を構成しておくことで、目的とするＵＲＬが容易に検索できるようにしていた。
【０００７】
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を本件の出願時までに発見するには至らなかった。
【０００８】
【特許文献１】
特開２０００−１８７６６６号公報
【特許文献２】
特開平１０−３３４１２０号公報
【特許文献３】
特開２０００−１８７６６６号公報
【特許文献４】
特開２００２−２８８１９９号公報
【特許文献５】
特表２００２−５３９５５９号公報
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯端末装置におけるブラウザ機能の利用状況によっては、高い利用頻度のＵＲＬが、各々異なる場合がある。
しかしながら、従来では、異なる利用状況であっても、画面に表示されるＵＲＬの順序が同じ状態であり、表示されるＵＲＬの並べ替えの状態が、利用状況によっては適していない場合があった。
【００１０】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、携帯端末装置におけるブラウザ機能が有するブックマークを利用する際に、より利用状況に適した形でＵＲＬを表示できるようにすることを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る携帯端末装置は、インターネット通信網に接続して情報の授受を行う通信制御部と、この通信制御部を介して接続したインターネット通信網の上のサーバに用意されているファイルを取得するブラウザ処理部と、ソートキーが記憶されているソートキー記憶部と、インターネット通信網の上のサーバのＵＲＬが登録されたブックマークが記憶されたブックマーク記憶部と、ブラウザ処理部がインターネット通信網を介してファイルを取得したときの状況を示す場面情報を取得する場面情報取得手段と、ブラウザ処理部がインターネット通信網を介して取得したファイルが用意されているサーバのＵＲＬを、場面情報取得手段が取得した場面情報を付随させてブックマーク記憶部に記憶されているブックマークに登録するブックマーク管理手段とブックマーク記憶部に記憶されているブックマークに登録されているＵＲＬを利用場面に応じてソートするブックマークソート手段と、このブックマークソート手段によりソートされたＵＲＬを表示する表示部とを備えたものである。
この携帯端末装置では、ブックマークに登録するＵＲＬのサーバよりファイルを取得したときにおける、携帯端末装置の利用の状況により、登録されているＵＲＬの表示の順番が変更される。
【００１２】
上記携帯端末装置において、ブックマーク管理手段は、ブックマーク記憶部に記憶されているブックマークに登録されているＵＲＬに付随する場面情報の数が、予め設定されている数となったら、最も古い場面情報を新たな場面情報に置き換えるようにしてもよい。
また、上記携帯端末装置において、携帯端末装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、ブラウザ処理部がインターネット通信網を介してファイルを取得したとき時間に関する情報を取得する時間情報取得手段とを備え、場面情報取得手段が取得する場面情報は、位置情報取得手段が取得した位置情報と時間情報取得手段が取得した時間に関する情報とを含むようにしてもよい。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図１は、本発明の実施の形態における携帯端末装置の構成例を示す構成図である。本携帯端末装置は、インターネット通信網に接続して情報の授受を行う通信部１０１と、利用者からの入力を受け付ける入力部１０２を備える。また、図１１の携帯端末装置は、通信部１０１を介して接続しているインターネット通信網上のＷＷＷ（Ｗｏｒｌｄ Ｗｉｄｅ Ｗｅｂ）サーバ（図示せず）に格納されている各種の情報を取り出すブラウザ機能部１０３を備える。また、携帯端末装置は、ブラウザ機能部１０３が取り出した上記情報を表示する表示部１０４から構成されている。
【００１４】
ブラウザ機能部１０３は、ブラウザの主要な処理であるＨＴＭＬ（Ｈｙｐｅｒｔｅｘｔ Ｍａｒｋｕｐ Ｌａｎｇｕａｇｅ）形式のファイルの取得や、解析，表示，利用者インタフェースなどの機能を提供する公知のブラウザ処理部１０５と、ブックマークに関する処理を行うブックマーク処理部１０６を備える。
ブックマーク処理部１０６は、ブックマーク管理部１０７，ブックマークソート部１０８，ソートキー記憶部１０９，ブックマーク記憶部１１０，場面情報取得部１１１，位置情報取得部１１２，時間情報取得部１１３を備える。
【００１５】
ブックマーク管理部１０７は、ブラウザ処理部１０５からの要求により、ブックマーク記憶部１１０に新たなブックマークを登録し、また、記憶されているブックマークの削除、更新要求を行う。
ブックマークソート部１０８は、ブックマーク記憶部１１０に記憶されているブックマークに登録されているＵＲＬを、利用場面に応じてソートする。
【００１６】
ソートキー記憶部１０９は、ブックマークソート部１０８によるＵＲＬのソートにおいて用いられる場面情報の使用条件を記憶している。
ブックマーク記憶部１１０は、上述したようにブックマークとともにこれに関する情報を記憶している。
場面情報取得部１１１は、本携帯端末装置のブラウザ処理部１０５が利用されている状況において、本携帯端末装置が取得可能な利用場面に関する情報を取得する。本実施の形態においては、利用場面に関する除法として、まず、位置情報取得部１１２が、対象となるＵＲＬを利用したときの携帯端末装置の位置情報を取得する。また、時間情報取得部１１３が、対象となるＵＲＬを利用したときの時刻に関する情報を取得する。これらの情報が、本携帯端末装置が取得可能な利用場面に関する情報（場面情報）となる。
【００１７】
ここで、位置情報取得部１１２は、例えば、ＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）等の機能を使用して携帯端末装置を利用している現在地の経度，緯度などの位置情報を取得する。また、時間情報取得部１１３は、携帯端末装置が有する図示しないシステムクロックなどから、携帯端末装置が利用されている現在の曜日及び時間などの情報を取得する。
【００１８】
次ぎに、図１に示す携帯端末装置の動作例について説明する。
図２のフローチャートに示すように、まず、利用者によるブックマークの新規登録要求が入力部１０２より入力されると、ブラウザ処理部１０５は、ブックマークに登録するＵＲＬにこのＵＲＬに付けられたタイトルに関する情報を添付し、これらをブックマーク管理部１０７に記憶（登録）する（ステップＡ１）。
【００１９】
次いで、ブックマーク管理部１０７は、場面情報取得部１１１に対して現時点の場面に関する情報の取得を要求する（ステップＡ２）。この要求を受け付けた場面情報取得部１１１は、まず、経度，緯度に関する位置情報を位置情報取得部１１２から取得する（ステップＡ３）。また、場面情報取得部１１１は、時間に関する情報を時間情報取得部１１３から取得し（ステップＡ４）、曜日に関する情報を時間情報取得部１１３から取得する（ステップＡ５）。
【００２０】
以上のことにより、各種の情報（場面情報）を取得したブックマーク管理部１０７は、ブラウザ処理部１０５から渡されたＵＲＬとタイトルと共に場面情報取得部１１１から取得した位置，時間，曜日に関する場面情報をブックマーク記憶部１１０に記憶する（ステップＡ６）。
以上のことにより場面情報が記憶されるブックマーク記憶部１１０は、以下の表１に示すように、ＵＲＬ毎にタイトルと場面に関する情報を記憶している。
【００２１】
【表１】
【００２２】
つぎに、利用者からブックマークソート要求が入力部１０２に入力されたときの動作について説明する。なお、以下では、予め利用者が、ＵＲＬをソートする際にどの場面情報を用いるかを指定するソートキーを入力部１０２から入力しているものとする。
まず、ブックマークソートの要求を受け付けたブラウザ処理部１０５は、利用者から指定されたソートキーをソートキー記憶部１０９に記憶する。ここで、利用者が指定可能なソートキーは、端末がサポートしている場面に関する情報のうちどれか一つのみとする。本実施の形態では、ソートキーとして指定可能なキーは位置情報、時間情報、曜日情報の３つのうちのどれか一つとなる。
【００２３】
次いで、図３のフローチャートに示すように、ブラウザ処理部１０５は、ブックマークソート部１０８に対してブックマークのソート要求を出力する。この要求を受け付けたブックマークソート部１０８は（ステップＢ１）、まずソートキー記憶部１０９からブックマークのソートに使用するキーを取得する（ステップＢ２）。つぎに、ブックマークソート部１０８は、取得したソートキーに対応する現時点の場面情報を場面情報取得部１１１から取得する（ステップＢ３）。ここで、ブックマークソート部１０８は、ソートキーが位置情報あれば位置情報を、時間情報であれば時間情報を、曜日情報であれば曜日情報を、場面情報取得部１１１から取得する。
【００２４】
つぎに、ブックマークソート部１０８は、ブックマーク記憶部１１０から現在登録されているすべてのＵＲＬ，タイトル，及びソートキーに対応する情報を取得する（ステップＢ４）。
次いで、ブックマークソート部１０８は、場面情報取得部１１１から取得した現時点の場面に関する情報とブックマーク記憶部１１０から取得した各ＵＲＬの場面情報とを比較し、現在の場面に最も近い順にＵＲＬをソートする（ステップＢ５）。
【００２５】
この後、ブックマークソート部１０８は、ソート結果をタイトルと共にブラウザ処理部１０５に送出する（ステップＢ６）。
以上のようにしてブックマークソート部１０８より送出されたＵＲＬのソート結果を受け取ったブラウザ処理部１０５は、ソートされた順にＵＲＬのタイトル一覧を表示部１０４に表示する（ステップＢ７）。
【００２６】
次ぎに、予め入力されているソートキーが、位置情報、時間情報、曜日情報の各々に設定されてた場合の、ソート方法の例について説明する。
ソートキーが位置情報の場合は、現在地の経度、緯度で表される位置と、各ＵＲＬの経度、緯度から表される位置との間の直線距離を計算し、計算された特選距離が短い順にＵＲＬをソートする。
【００２７】
ソートキーが時間情報または曜日情報の場合は、現在の時刻または曜日と、各ＵＲＬの時刻または曜日との差分を計算し、計算された差分が短い順にＵＲＬをソートする。現在時刻を１８：００とした場合、ＵＲＬが保持する時刻が１３：００または２３：００の場合の差分は５：００とし、今日が木曜日とした場合、ＵＲＬが保持する曜日が火曜日または土曜日の場合は、上述した差分は２として計算する。
以上のようにして、ブックマークソート部１０８が、ソートキーをもとにしてブックマークをソートすると、このソート結果は、ブラウザ処理部１０５により表示部１０４に表示される。
【００２８】
つぎに、ソートされたＵＲＬが表示部１０４に表示されて、利用者が、表示された一覧からＵＲＬを選択し、選択されたＵＲＬが示すホームページが、ブラウザ機能部１０３によって参照された場合の動作について説明する。
利用者が、表示部１０４に表示されたＵＲＬの一覧から特定のＵＲＬを選択し、この指示を入力部１０２より入力する。この指示入力により、ブラウザ処理部１０５は、選択されたＵＲＬからＨＴＭＬ形式のファイルを取得し、取得したファイルによるハイパーテキストを表示部１０４に表示する。
【００２９】
この後、ブラウザ処理部１０５は、図４のフローチャートに示すように、ブックマーク管理部１０７に対して選択されたＵＲＬを通知し、ブックマーク登録情報の更新を要求する（ステップＣ１）。この要求を受け付けたブックマーク管理部１０７は、場面情報取得部１１１から現時点の利用場面に関するすべての情報（場面情報）を取得し（ステップＣ２）、ブックマーク記憶部１１０に記憶されている該当するＵＲＬの場面情報を上書き更新する（ステップＣ３）。
【００３０】
本実施の形態では、場面情報として、位置情報，時間情報，曜日情報を用い、ＵＲＬのソートを行うようにしたが、これに限るものではなく、駅，空港，及び公園などの場所に関する情報や、速度，高度などの情報を、場面情報として用い、ソートを行うようにしてもよい。
【００３１】
以上に説明したように、本実施の形態では、携帯端末装置の利用場面に応じ、過去に参照された履歴から最も参照される可能性の高い順にＵＲＬをソートして表示するようにした。この結果、ブックマークに登録されているＵＲＬの数が増えた場合であっても、目的のＵＲＬをより迅速に検索できる容易なる。また、本実施の形態では、自動的にＵＲＬのソートが行われるため、ブックマークの表示順を利用者が設定する必要がない。
【００３２】
つぎに本発明の他の実施の形態について説明する。
以降では、ソートキー記憶部１０９には、複数のソートキーを設定（記憶）できるものとする。また、ブックマーク記憶部１１０には、以下の表２に示すように、各ＵＲＬに対して複数（例えば５個まで）の場面情報を保存できるものとする。
【００３３】
【表２】
【００３４】
ブックマークに対して新規登録要求が発行された場合の動作は、図２を用いて説明したとおりであり、ここでは省略する。
以下では、利用者からのブックマークソートの要求が、入力部１０２に入力された場合について説明する。なお、ＵＲＬをソートする際に用いる場面情報がソートキーとして、予め入力され、ソートキー記憶部１０９に記憶されているものとする。上記ソートキーは、利用者により入力部１０２より入力され、ブラウザ処理部１０５によりソートキー記憶部１０９に記憶される。利用者が指定可能なソートキーは、本携帯端末装置が用いることの可能な場面に関する情報であり、また、ソートキーは複数設定可能である。
【００３５】
まず、利用者からのブックマークソートの要求が、入力部１０２に入力されると、ブラウザ処理部１０５は、ブックマークソート部１０８に対してブックマークのソート要求を出力する。次いで、図５のフローチャートに示すように、上記要求を受け付けたブックマークソート部１０８は（ステップＤ１）、まずソートキー記憶部１０９からブックマークのソートに使用するキーを取得する（ステップＤ２）。つぎに、ブックマークソート部１０８は、取得したソートキーに対応する現時点の場面情報を場面情報取得部１１１から取得する（ステップＤ３）。
【００３６】
ここで、ブックマークソート部１０８は、ソートキーが位置情報あれば位置情報を、時間情報であれば時間情報を、曜日情報であれば曜日情報を、場面情報取得部１１１から取得する。
つぎに、ブックマークソート部１０８は、ブックマーク記憶部１１０から現在登録されているすべてのＵＲＬ，タイトル，及びソートキーに対応する情報を取得する（ステップＤ４）。
【００３７】
つぎに、ブックマークソート部１０８は、各ＵＲＬが保持する場面情報と現時点の場面に関する情報との近似度を数値化し（ステップＤ５）、最も近似度が高い場面情報をもつＵＲＬの順に全ＵＲＬをソートする（ステップＤ６）。
この後、ブックマークソート部１０８は、ソート結果をタイトルと共にブラウザ処理部１０５に送出する（ステップＤ７）。
以上のようにしてブックマークソート部１０８より送出されたＵＲＬのソート結果を受け取ったブラウザ処理部１０５は、ソートされた順にＵＲＬのタイトル一覧を表示部１０４に表示する（ステップＤ８）。
【００３８】
つぎに、場面情報の近似度の計算方法の一例について説明する。
まず始めに、ソートキー記憶部１０９に設定されている各ソートキーに対応する場面情報毎の近似度を５段階に数値化し、ソートキーが複数指定されている場合は、各ソートキーに対応する近似度の合計を場面情報に関する近似度とする。
例えば、ソートキーに位置情報と時間情報が指定されている場合は、位置情報と時間情報の近似度を各々計算し、これらの合計を場面情報の近似度とする。
【００３９】
つぎに各場面情報毎の近似度の計算方法の例を説明する（表３参照）。
【００４０】
【表３】
【００４１】
ソートキーが位置情報の場合の近似度の計算は、まず始めにＵＲＬが持つ位置情報と現時点の位置情報からこれらの間の直線距離を計算する。次いで、計算した距離が１ｋｍ以内の場合は近似度１とし、１ｋｍ以上２ｋｍ以内は近似度２とし、２ｋｍ以上３ｋｍ以内は近似度３とし、３ｋｍ以上４ｋｍ以内は近似度４とし、４ｋｍ以上は近似度５とする。
【００４２】
また、ソートキーが時間情報の場合の近似度の計算は、まず始めに、ＵＲＬが持つ時間情報と現時点の時間情報からそれらの差分を計算する。次いで、計算した差分が２時間以内の場合は近似度１とし、２時間以上４時間以内の場合は近似度２とし、４時間以上６時間以内の場合は近似度３とし、６時間以上９時間以内の場合は近似度４とし、１０時間以上の場合は近似度５とする。
【００４３】
また、ソートキーが曜日情報の場合の近似度の計算は、まず始めに、ＵＲＬが持つ曜日情報と現時点の曜日情報からそれらの差分を計算する。次いで、計算した差分が０日（同じ曜日）の場合は近似度１とし、１日の場合は近似度２とし、２日の場合は近似度３とし、３日の場合は近似度４とする（曜日が４日以上離れることはないので曜日情報の近似値は４までとする）。
本計算例では、近似度の合計がより小さいものが、現在の場面により近いものとなる。
【００４４】
以上のようにして近似度を計算した後、ブラウザ処理部１０５が、ブックマークソート部１０８から取得したブックマークのソート結果を表示部１０４に表示する。
次ぎに、利用者が表示部１０４に表示された一覧からＵＲＬを選択し、選択されたＵＲＬが参照された場合の動作について、図６のフローチャートを用いて説明する。
【００４５】
入力部１０２にＵＲＬの一覧から特定のＵＲＬを選択する指示が入力されると、ブラウザ処理部１０５は、指示されたＵＲＬからＨＴＭＬ形式のファイルを取得し、取得したファイルの内容を表示部１０４に表示する。この後、ブラウザ処理部１０５は、ブックマーク管理部１０７に対して選択されたＵＲＬを通知し、ブックマーク登録情報の更新を要求する（ステップＥ１）。
【００４６】
この要求を受け付けたブックマーク管理部１０７は、場面情報取得部１１１から現時点の利用場面に関する情報を取得する（ステップＥ２）。
この後、ブックマーク管理部１０７は、ステップＳＥ３の判断をもとに、ブックマーク記憶部１１０に記録されている該当ＵＲＬの場面情報に、取得した情報を保存（記録）する。まず、ＵＲＬが既に保持している場面情報の数が、ＵＲＬが保持可能な場面情報の数（例えば５個）に既に達している場合、ブックマーク管理部１０７は、該当ＵＲＬが持つ一番古い場面情報に、新に取得した場面情報を上書き保存する（ステップＥ４）。一方、達していない場合、ブックマーク管理部１０７は、新に取得した場面情報を追加登録する（ステップＥ５）。
【００４７】
上述したことにより、位置情報や曜日情報、時間情報等の単一の場面情報によるソートだけではなく、複数の場面情報を組み合わせたソートが可能となる。これにより、例えば土曜日（曜日情報）の朝（時間情報）に自宅（位置情報）に居る時にだけよく参照するＵＲＬがあった場合には、これら条件下においてブックマークを表示した際に、例え過去において土曜日に参照したＵＲＬや、自宅で参照したＵＲＬが他にあった場合にも、過去において土曜の朝、自宅で参照したＵＲＬを最上位に表示するといったことが可能となる。
【００４８】
また図２，３に示した方法では、ブックマークのＵＲＬが、選択，参照される度にＵＲＬが保持する場面情報が更新されるため、ブックマークのソート順序が頻繁に変わってしまうという可能性があったが、図５，６に示す方法によれば、各ＵＲＬが複数の場面情報を保持できるようにすることによって、ブックマークのソート順序が頻繁に変わるという状態が抑制できるようになる。
【００４９】
以上に説明したように、本実施の形態では、携帯端末装置の利用場面に応じ、過去に参照された履歴から最も参照される可能性の高い順にＵＲＬをソートして表示するようにした。この結果、ブックマークに登録されているＵＲＬの数が増えた場合であっても、目的のＵＲＬをより迅速に検索できる容易なる。また、本実施の形態では、自動的にＵＲＬのソートが行われるため、ブックマークの表示順を利用者が設定する必要がない。
また、上述した実施の形態によれば、過去の同様な場面において使用されたＵＲＬが優先して表示されるようになり、携帯端末装置が利用される場面において有益と考えられるホームページの存在が、利用者に示されるようになる。
【００５０】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、ブックマークに登録するＵＲＬのサーバよりファイルを取得したときにおける、携帯端末装置の利用の状況により、登録されているＵＲＬの表示の順番を変更するようにした。この結果、本発明によれば、携帯端末装置におけるブラウザ機能が有するブックマークを利用する際に、より利用状況に適した形でＵＲＬを表示できるようになるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態における携帯端末装置の構成例を示す構成図である。
【図２】本発明の実施の形態における携帯端末装置の動作例を示すフローチャートである。
【図３】本発明の実施の形態における携帯端末装置の動作例を示すフローチャートである。
【図４】本発明の実施の形態における携帯端末装置の動作例を示すフローチャートである。
【図５】本発明の実施の形態における携帯端末装置の動作例を示すフローチャートである。
【図６】本発明の実施の形態における携帯端末装置の動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１０１…通信制御部、１０２…入力部、１０３…ブラウザ機能部、１０４…、…表示部、１０５…ブラウザ処理部、１０６…ブックマーク処理部、１０７…ブックマーク管理部、１０８…ブックマークソート部、１０９…ソートキー記憶部、１１０…ブックマーク記憶部、１１１…場面情報取得部、１１２…位置情報取得部、１１３…時間情報取得部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット通信網を介して接続するＷｅｂサーバのＵＲＬを登録して再利用するブックマークの機能を備えたブラウザ機能を有する携帯端末装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
携帯電話やＰＤＡなどの高機能化に伴い、従来ではデスクトップコンピュータなどの固定端末で使用されていたインタネット用のブラウザ機能が、携帯情報端末の上でも利用できるようになってきた。これにより、外出時や移動中にも、携帯端末装置のブラウザ機能を利用することで、インターネットを介して他のサーバから情報を入手することが可能となっている。また、このような情報配信システムを利用したサービスも、充実しつつある（特許文献１参照）。
【０００３】
しかしながら、携帯電話等の携帯端末装置においては、キーボードやマウスなどの上方入力手段や、高解像度ディスプレイを備えたデスクトップコンピュータ等と比較し、利用者が使用する入力装置や画面表示サイズが限定されている。このために、携帯端末装置においては、文字の入力やソフトウェアの操作に手間がかかるという問題がある。
【０００４】
通常、ブラウザ機能は、ブックマーク機能をサポートしている。これは、ＵＲＬを毎回入力する手間を省くために、予め使用頻度の高いＵＲＬを利用者が登録しておくことで、つぎに登録されているＵＲＬを表示する際には、予め登録されているＵＲＬの一覧から、目的とするＵＲＬを選択するだけで、ＵＲＬの指定が行えるというものである。
【０００５】
携帯電話のように文字の入力に多くの時間と手間を要する端末においては、上述したブックマーク機能は重要なものと考えられる。ところが、登録されいてるＵＲＬが増えた場合には、画面サイズが小さい携帯端末装置では、１画面に表示できるＵＲＬの数が限定され、目的のＵＲＬを探すのに時間がかかるという問題が発生する。
【０００６】
この問題を解決するために、従来より、画面に表示するＵＲＬの順序を並べ替え、目的とするＵＲＬがより容易に検索できるようにする技術が提案されている（特許文献２，３，４，５参照）。これらの技術では、例えば、参照頻度や参照時間の近い順にソートしておくことで、より容易に目的とするＵＲＬが検索できるようにしていた。また、利用者の指定により、画面に表示するＵＲＬの順序を構成しておくことで、目的とするＵＲＬが容易に検索できるようにしていた。
【０００７】
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を本件の出願時までに発見するには至らなかった。
【０００８】
【特許文献１】
特開２０００−１８７６６６号公報
【特許文献２】
特開平１０−３３４１２０号公報
【特許文献３】
特開２０００−１８７６６６号公報
【特許文献４】
特開２００２−２８８１９９号公報
【特許文献５】
特表２００２−５３９５５９号公報
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯端末装置におけるブラウザ機能の利用状況によっては、高い利用頻度のＵＲＬが、各々異なる場合がある。
しかしながら、従来では、異なる利用状況であっても、画面に表示されるＵＲＬの順序が同じ状態であり、表示されるＵＲＬの並べ替えの状態が、利用状況によっては適していない場合があった。
【００１０】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、携帯端末装置におけるブラウザ機能が有するブックマークを利用する際に、より利用状況に適した形でＵＲＬを表示できるようにすることを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る携帯端末装置は、インターネット通信網に接続して情報の授受を行う通信制御部と、この通信制御部を介して接続したインターネット通信網の上のサーバに用意されているファイルを取得するブラウザ処理部と、ソートキーが記憶されているソートキー記憶部と、インターネット通信網の上のサーバのＵＲＬが登録されたブックマークが記憶されたブックマーク記憶部と、ブラウザ処理部がインターネット通信網を介してファイルを取得したときの状況を示す場面情報を取得する場面情報取得手段と、ブラウザ処理部がインターネット通信網を介して取得したファイルが用意されているサーバのＵＲＬを、場面情報取得手段が取得した場面情報を付随させてブックマーク記憶部に記憶されているブックマークに登録するブックマーク管理手段とブックマーク記憶部に記憶されているブックマークに登録されているＵＲＬを利用場面に応じてソートするブックマークソート手段と、このブックマークソート手段によりソートされたＵＲＬを表示する表示部とを備えたものである。
この携帯端末装置では、ブックマークに登録するＵＲＬのサーバよりファイルを取得したときにおける、携帯端末装置の利用の状況により、登録されているＵＲＬの表示の順番が変更される。
【００１２】
上記携帯端末装置において、ブックマーク管理手段は、ブックマーク記憶部に記憶されているブックマークに登録されているＵＲＬに付随する場面情報の数が、予め設定されている数となったら、最も古い場面情報を新たな場面情報に置き換えるようにしてもよい。
また、上記携帯端末装置において、携帯端末装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、ブラウザ処理部がインターネット通信網を介してファイルを取得したとき時間に関する情報を取得する時間情報取得手段とを備え、場面情報取得手段が取得する場面情報は、位置情報取得手段が取得した位置情報と時間情報取得手段が取得した時間に関する情報とを含むようにしてもよい。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図１は、本発明の実施の形態における携帯端末装置の構成例を示す構成図である。本携帯端末装置は、インターネット通信網に接続して情報の授受を行う通信部１０１と、利用者からの入力を受け付ける入力部１０２を備える。また、図１１の携帯端末装置は、通信部１０１を介して接続しているインターネット通信網上のＷＷＷ（Ｗｏｒｌｄ Ｗｉｄｅ Ｗｅｂ）サーバ（図示せず）に格納されている各種の情報を取り出すブラウザ機能部１０３を備える。また、携帯端末装置は、ブラウザ機能部１０３が取り出した上記情報を表示する表示部１０４から構成されている。
【００１４】
ブラウザ機能部１０３は、ブラウザの主要な処理であるＨＴＭＬ（Ｈｙｐｅｒｔｅｘｔ Ｍａｒｋｕｐ Ｌａｎｇｕａｇｅ）形式のファイルの取得や、解析，表示，利用者インタフェースなどの機能を提供する公知のブラウザ処理部１０５と、ブックマークに関する処理を行うブックマーク処理部１０６を備える。
ブックマーク処理部１０６は、ブックマーク管理部１０７，ブックマークソート部１０８，ソートキー記憶部１０９，ブックマーク記憶部１１０，場面情報取得部１１１，位置情報取得部１１２，時間情報取得部１１３を備える。
【００１５】
ブックマーク管理部１０７は、ブラウザ処理部１０５からの要求により、ブックマーク記憶部１１０に新たなブックマークを登録し、また、記憶されているブックマークの削除、更新要求を行う。
ブックマークソート部１０８は、ブックマーク記憶部１１０に記憶されているブックマークに登録されているＵＲＬを、利用場面に応じてソートする。
【００１６】
ソートキー記憶部１０９は、ブックマークソート部１０８によるＵＲＬのソートにおいて用いられる場面情報の使用条件を記憶している。
ブックマーク記憶部１１０は、上述したようにブックマークとともにこれに関する情報を記憶している。
場面情報取得部１１１は、本携帯端末装置のブラウザ処理部１０５が利用されている状況において、本携帯端末装置が取得可能な利用場面に関する情報を取得する。本実施の形態においては、利用場面に関する除法として、まず、位置情報取得部１１２が、対象となるＵＲＬを利用したときの携帯端末装置の位置情報を取得する。また、時間情報取得部１１３が、対象となるＵＲＬを利用したときの時刻に関する情報を取得する。これらの情報が、本携帯端末装置が取得可能な利用場面に関する情報（場面情報）となる。
【００１７】
ここで、位置情報取得部１１２は、例えば、ＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）等の機能を使用して携帯端末装置を利用している現在地の経度，緯度などの位置情報を取得する。また、時間情報取得部１１３は、携帯端末装置が有する図示しないシステムクロックなどから、携帯端末装置が利用されている現在の曜日及び時間などの情報を取得する。
【００１８】
次ぎに、図１に示す携帯端末装置の動作例について説明する。
図２のフローチャートに示すように、まず、利用者によるブックマークの新規登録要求が入力部１０２より入力されると、ブラウザ処理部１０５は、ブックマークに登録するＵＲＬにこのＵＲＬに付けられたタイトルに関する情報を添付し、これらをブックマーク管理部１０７に記憶（登録）する（ステップＡ１）。
【００１９】
次いで、ブックマーク管理部１０７は、場面情報取得部１１１に対して現時点の場面に関する情報の取得を要求する（ステップＡ２）。この要求を受け付けた場面情報取得部１１１は、まず、経度，緯度に関する位置情報を位置情報取得部１１２から取得する（ステップＡ３）。また、場面情報取得部１１１は、時間に関する情報を時間情報取得部１１３から取得し（ステップＡ４）、曜日に関する情報を時間情報取得部１１３から取得する（ステップＡ５）。
【００２０】
以上のことにより、各種の情報（場面情報）を取得したブックマーク管理部１０７は、ブラウザ処理部１０５から渡されたＵＲＬとタイトルと共に場面情報取得部１１１から取得した位置，時間，曜日に関する場面情報をブックマーク記憶部１１０に記憶する（ステップＡ６）。
以上のことにより場面情報が記憶されるブックマーク記憶部１１０は、以下の表１に示すように、ＵＲＬ毎にタイトルと場面に関する情報を記憶している。
【００２１】
【表１】
つぎに、利用者からブックマークソート要求が入力部１０２に入力されたときの動作について説明する。なお、以下では、予め利用者が、ＵＲＬをソートする際にどの場面情報を用いるかを指定するソートキーを入力部１０２から入力しているものとする。
まず、ブックマークソートの要求を受け付けたブラウザ処理部１０５は、利用者から指定されたソートキーをソートキー記憶部１０９に記憶する。ここで、利用者が指定可能なソートキーは、端末がサポートしている場面に関する情報のうちどれか一つのみとする。本実施の形態では、ソートキーとして指定可能なキーは位置情報、時間情報、曜日情報の３つのうちのどれか一つとなる。
【００２３】
次いで、図３のフローチャートに示すように、ブラウザ処理部１０５は、ブックマークソート部１０８に対してブックマークのソート要求を出力する。この要求を受け付けたブックマークソート部１０８は（ステップＢ１）、まずソートキー記憶部１０９からブックマークのソートに使用するキーを取得する（ステップＢ２）。つぎに、ブックマークソート部１０８は、取得したソートキーに対応する現時点の場面情報を場面情報取得部１１１から取得する（ステップＢ３）。ここで、ブックマークソート部１０８は、ソートキーが位置情報あれば位置情報を、時間情報であれば時間情報を、曜日情報であれば曜日情報を、場面情報取得部１１１から取得する。
【００２４】
つぎに、ブックマークソート部１０８は、ブックマーク記憶部１１０から現在登録されているすべてのＵＲＬ，タイトル，及びソートキーに対応する情報を取得する（ステップＢ４）。
次いで、ブックマークソート部１０８は、場面情報取得部１１１から取得した現時点の場面に関する情報とブックマーク記憶部１１０から取得した各ＵＲＬの場面情報とを比較し、現在の場面に最も近い順にＵＲＬをソートする（ステップＢ５）。
【００２５】
この後、ブックマークソート部１０８は、ソート結果をタイトルと共にブラウザ処理部１０５に送出する（ステップＢ６）。
以上のようにしてブックマークソート部１０８より送出されたＵＲＬのソート結果を受け取ったブラウザ処理部１０５は、ソートされた順にＵＲＬのタイトル一覧を表示部１０４に表示する（ステップＢ７）。
【００２６】
次ぎに、予め入力されているソートキーが、位置情報、時間情報、曜日情報の各々に設定されてた場合の、ソート方法の例について説明する。
ソートキーが位置情報の場合は、現在地の経度、緯度で表される位置と、各ＵＲＬの経度、緯度から表される位置との間の直線距離を計算し、計算された特選距離が短い順にＵＲＬをソートする。
【００２７】
ソートキーが時間情報または曜日情報の場合は、現在の時刻または曜日と、各ＵＲＬの時刻または曜日との差分を計算し、計算された差分が短い順にＵＲＬをソートする。現在時刻を１８：００とした場合、ＵＲＬが保持する時刻が１３：００または２３：００の場合の差分は５：００とし、今日が木曜日とした場合、ＵＲＬが保持する曜日が火曜日または土曜日の場合は、上述した差分は２として計算する。
以上のようにして、ブックマークソート部１０８が、ソートキーをもとにしてブックマークをソートすると、このソート結果は、ブラウザ処理部１０５により表示部１０４に表示される。
【００２８】
つぎに、ソートされたＵＲＬが表示部１０４に表示されて、利用者が、表示された一覧からＵＲＬを選択し、選択されたＵＲＬが示すホームページが、ブラウザ機能部１０３によって参照された場合の動作について説明する。
利用者が、表示部１０４に表示されたＵＲＬの一覧から特定のＵＲＬを選択し、この指示を入力部１０２より入力する。この指示入力により、ブラウザ処理部１０５は、選択されたＵＲＬからＨＴＭＬ形式のファイルを取得し、取得したファイルによるハイパーテキストを表示部１０４に表示する。
【００２９】
この後、ブラウザ処理部１０５は、図４のフローチャートに示すように、ブックマーク管理部１０７に対して選択されたＵＲＬを通知し、ブックマーク登録情報の更新を要求する（ステップＣ１）。この要求を受け付けたブックマーク管理部１０７は、場面情報取得部１１１から現時点の利用場面に関するすべての情報（場面情報）を取得し（ステップＣ２）、ブックマーク記憶部１１０に記憶されている該当するＵＲＬの場面情報を上書き更新する（ステップＣ３）。
【００３０】
本実施の形態では、場面情報として、位置情報，時間情報，曜日情報を用い、ＵＲＬのソートを行うようにしたが、これに限るものではなく、駅，空港，及び公園などの場所に関する情報や、速度，高度などの情報を、場面情報として用い、ソートを行うようにしてもよい。
【００３１】
以上に説明したように、本実施の形態では、携帯端末装置の利用場面に応じ、過去に参照された履歴から最も参照される可能性の高い順にＵＲＬをソートして表示するようにした。この結果、ブックマークに登録されているＵＲＬの数が増えた場合であっても、目的のＵＲＬをより迅速に検索できる容易なる。また、本実施の形態では、自動的にＵＲＬのソートが行われるため、ブックマークの表示順を利用者が設定する必要がない。
【００３２】
つぎに本発明の他の実施の形態について説明する。
以降では、ソートキー記憶部１０９には、複数のソートキーを設定（記憶）できるものとする。また、ブックマーク記憶部１１０には、以下の表２に示すように、各ＵＲＬに対して複数（例えば５個まで）の場面情報を保存できるものとする。
【００３３】
【表２】
ブックマークに対して新規登録要求が発行された場合の動作は、図２を用いて説明したとおりであり、ここでは省略する。
以下では、利用者からのブックマークソートの要求が、入力部１０２に入力された場合について説明する。なお、ＵＲＬをソートする際に用いる場面情報がソートキーとして、予め入力され、ソートキー記憶部１０９に記憶されているものとする。上記ソートキーは、利用者により入力部１０２より入力され、ブラウザ処理部１０５によりソートキー記憶部１０９に記憶される。利用者が指定可能なソートキーは、本携帯端末装置が用いることの可能な場面に関する情報であり、また、ソートキーは複数設定可能である。
【００３５】
まず、利用者からのブックマークソートの要求が、入力部１０２に入力されると、ブラウザ処理部１０５は、ブックマークソート部１０８に対してブックマークのソート要求を出力する。次いで、図５のフローチャートに示すように、上記要求を受け付けたブックマークソート部１０８は（ステップＤ１）、まずソートキー記憶部１０９からブックマークのソートに使用するキーを取得する（ステップＤ２）。つぎに、ブックマークソート部１０８は、取得したソートキーに対応する現時点の場面情報を場面情報取得部１１１から取得する（ステップＤ３）。
【００３６】
ここで、ブックマークソート部１０８は、ソートキーが位置情報あれば位置情報を、時間情報であれば時間情報を、曜日情報であれば曜日情報を、場面情報取得部１１１から取得する。
つぎに、ブックマークソート部１０８は、ブックマーク記憶部１１０から現在登録されているすべてのＵＲＬ，タイトル，及びソートキーに対応する情報を取得する（ステップＤ４）。
【００３７】
つぎに、ブックマークソート部１０８は、各ＵＲＬが保持する場面情報と現時点の場面に関する情報との近似度を数値化し（ステップＤ５）、最も近似度が高い場面情報をもつＵＲＬの順に全ＵＲＬをソートする（ステップＤ６）。
この後、ブックマークソート部１０８は、ソート結果をタイトルと共にブラウザ処理部１０５に送出する（ステップＤ７）。
以上のようにしてブックマークソート部１０８より送出されたＵＲＬのソート結果を受け取ったブラウザ処理部１０５は、ソートされた順にＵＲＬのタイトル一覧を表示部１０４に表示する（ステップＤ８）。
【００３８】
つぎに、場面情報の近似度の計算方法の一例について説明する。
まず始めに、ソートキー記憶部１０９に設定されている各ソートキーに対応する場面情報毎の近似度を５段階に数値化し、ソートキーが複数指定されている場合は、各ソートキーに対応する近似度の合計を場面情報に関する近似度とする。
例えば、ソートキーに位置情報と時間情報が指定されている場合は、位置情報と時間情報の近似度を各々計算し、これらの合計を場面情報の近似度とする。
【００３９】
つぎに各場面情報毎の近似度の計算方法の例を説明する（表３参照）。
【００４０】
【表３】
ソートキーが位置情報の場合の近似度の計算は、まず始めにＵＲＬが持つ位置情報と現時点の位置情報からこれらの間の直線距離を計算する。次いで、計算した距離が１ｋｍ以内の場合は近似度１とし、１ｋｍ以上２ｋｍ以内は近似度２とし、２ｋｍ以上３ｋｍ以内は近似度３とし、３ｋｍ以上４ｋｍ以内は近似度４とし、４ｋｍ以上は近似度５とする。
【００４２】
また、ソートキーが時間情報の場合の近似度の計算は、まず始めに、ＵＲＬが持つ時間情報と現時点の時間情報からそれらの差分を計算する。次いで、計算した差分が２時間以内の場合は近似度１とし、２時間以上４時間以内の場合は近似度２とし、４時間以上６時間以内の場合は近似度３とし、６時間以上９時間以内の場合は近似度４とし、１０時間以上の場合は近似度５とする。
【００４３】
また、ソートキーが曜日情報の場合の近似度の計算は、まず始めに、ＵＲＬが持つ曜日情報と現時点の曜日情報からそれらの差分を計算する。次いで、計算した差分が０日（同じ曜日）の場合は近似度１とし、１日の場合は近似度２とし、２日の場合は近似度３とし、３日の場合は近似度４とする（曜日が４日以上離れることはないので曜日情報の近似値は４までとする）。
本計算例では、近似度の合計がより小さいものが、現在の場面により近いものとなる。
【００４４】
以上のようにして近似度を計算した後、ブラウザ処理部１０５が、ブックマークソート部１０８から取得したブックマークのソート結果を表示部１０４に表示する。
次ぎに、利用者が表示部１０４に表示された一覧からＵＲＬを選択し、選択されたＵＲＬが参照された場合の動作について、図６のフローチャートを用いて説明する。
【００４５】
入力部１０２にＵＲＬの一覧から特定のＵＲＬを選択する指示が入力されると、ブラウザ処理部１０５は、指示されたＵＲＬからＨＴＭＬ形式のファイルを取得し、取得したファイルの内容を表示部１０４に表示する。この後、ブラウザ処理部１０５は、ブックマーク管理部１０７に対して選択されたＵＲＬを通知し、ブックマーク登録情報の更新を要求する（ステップＥ１）。
【００４６】
この要求を受け付けたブックマーク管理部１０７は、場面情報取得部１１１から現時点の利用場面に関する情報を取得する（ステップＥ２）。
この後、ブックマーク管理部１０７は、ステップＳＥ３の判断をもとに、ブックマーク記憶部１１０に記録されている該当ＵＲＬの場面情報に、取得した情報を保存（記録）する。まず、ＵＲＬが既に保持している場面情報の数が、ＵＲＬが保持可能な場面情報の数（例えば５個）に既に達している場合、ブックマーク管理部１０７は、該当ＵＲＬが持つ一番古い場面情報に、新に取得した場面情報を上書き保存する（ステップＥ４）。一方、達していない場合、ブックマーク管理部１０７は、新に取得した場面情報を追加登録する（ステップＥ５）。
【００４７】
上述したことにより、位置情報や曜日情報、時間情報等の単一の場面情報によるソートだけではなく、複数の場面情報を組み合わせたソートが可能となる。これにより、例えば土曜日（曜日情報）の朝（時間情報）に自宅（位置情報）に居る時にだけよく参照するＵＲＬがあった場合には、これら条件下においてブックマークを表示した際に、例え過去において土曜日に参照したＵＲＬや、自宅で参照したＵＲＬが他にあった場合にも、過去において土曜の朝、自宅で参照したＵＲＬを最上位に表示するといったことが可能となる。
【００４８】
また図２，３に示した方法では、ブックマークのＵＲＬが、選択，参照される度にＵＲＬが保持する場面情報が更新されるため、ブックマークのソート順序が頻繁に変わってしまうという可能性があったが、図５，６に示す方法によれば、各ＵＲＬが複数の場面情報を保持できるようにすることによって、ブックマークのソート順序が頻繁に変わるという状態が抑制できるようになる。
【００４９】
以上に説明したように、本実施の形態では、携帯端末装置の利用場面に応じ、過去に参照された履歴から最も参照される可能性の高い順にＵＲＬをソートして表示するようにした。この結果、ブックマークに登録されているＵＲＬの数が増えた場合であっても、目的のＵＲＬをより迅速に検索できる容易なる。また、本実施の形態では、自動的にＵＲＬのソートが行われるため、ブックマークの表示順を利用者が設定する必要がない。
また、上述した実施の形態によれば、過去の同様な場面において使用されたＵＲＬが優先して表示されるようになり、携帯端末装置が利用される場面において有益と考えられるホームページの存在が、利用者に示されるようになる。
【００５０】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、ブックマークに登録するＵＲＬのサーバよりファイルを取得したときにおける、携帯端末装置の利用の状況により、登録されているＵＲＬの表示の順番を変更するようにした。この結果、本発明によれば、携帯端末装置におけるブラウザ機能が有するブックマークを利用する際に、より利用状況に適した形でＵＲＬを表示できるようになるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態における携帯端末装置の構成例を示す構成図である。
【図２】本発明の実施の形態における携帯端末装置の動作例を示すフローチャートである。
【図３】本発明の実施の形態における携帯端末装置の動作例を示すフローチャートである。
【図４】本発明の実施の形態における携帯端末装置の動作例を示すフローチャートである。
【図５】本発明の実施の形態における携帯端末装置の動作例を示すフローチャートである。
【図６】本発明の実施の形態における携帯端末装置の動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１０１…通信制御部、１０２…入力部、１０３…ブラウザ機能部、１０４…、…表示部、１０５…ブラウザ処理部、１０６…ブックマーク処理部、１０７…ブックマーク管理部、１０８…ブックマークソート部、１０９…ソートキー記憶部、１１０…ブックマーク記憶部、１１１…場面情報取得部、１１２…位置情報取得部、１１３…時間情報取得部。
Claims (3)
- インターネット通信網に接続して情報の授受を行う通信制御部と、
この通信制御部を介して接続したインターネット通信網の上のサーバに用意されているファイルを取得するブラウザ処理部と、
ソートキーが記憶されているソートキー記憶部と、
前記インターネット通信網の上のサーバのＵＲＬが登録されたブックマークが記憶されたブックマーク記憶部と、
前記ブラウザ処理部が前記インターネット通信網を介してファイルを取得したときの状況を示す場面情報を取得する場面情報取得手段と、
前記ブラウザ処理部が前記インターネット通信網を介して取得したファイルが用意されているサーバのＵＲＬを、前記場面情報取得手段が取得した場面情報を付随させて前記ブックマーク記憶部に記憶されているブックマークに登録するブックマーク管理手段と
前記ブックマーク記憶部に記憶されているブックマークに登録されているＵＲＬを利用場面に応じてソートするブックマークソート手段と、
このブックマークソート手段によりソートされたＵＲＬを表示する表示部と
を備えたことを特徴とする携帯端末装置。 - 請求項１記載の携帯端末装置において、
前記ブックマーク管理手段は、
前記ブックマーク記憶部に記憶されているブックマークに登録されているＵＲＬに付随する場面情報の数が、予め設定されている数となったら、最も古い場面情報を新たな場面情報に置き換える
ことを特徴とする携帯端末装置。 - 請求項１または２記載の携帯端末装置において、
前記携帯端末装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記ブラウザ処理部が前記インターネット通信網を介してファイルを取得したとき時間に関する情報を取得する時間情報取得手段と
を備え、
前記場面情報取得手段が取得する場面情報は、前記位置情報取得手段が取得した位置情報と前記時間情報取得手段が取得した時間に関する情報とを含むものである
ことを特徴とする携帯端末装置。
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