JP2004271397A - 構造物外力検知装置、及び構造物の外力検知方法 - Google Patents

構造物外力検知装置、及び構造物の外力検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】実施方法が容易で、かつ構造物の損傷の箇所等の検知が可能な構造物外力検知装置、及び構造物の外力検知方法を提供する。
【解決手段】可撓性材料からなり第1液13が封入された第1容器11と、脆性材料からなり第1液13と混合して電解質溶液を生成する第2液14が封入され第1容器11に収容される第2容器12を有する外力応答部材1が4個、テトラポッド状に組み合わされて外力応答器Sを構成し、杭の外力検知箇所に配置され、一端が第1液13の内部に挿入された第1導体部材22a及び第2導体部材22bと、これら導体部材の他端に取り付けられる電気導通検出器を備える。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造物の外力が作用した場合に電気を導通させることにより検知する構造物外力検知装置と、その装置を用いて構造物の外力を検知する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、構造物に外力が作用した場合に、損傷を生じたか否かを検知するための方法としては、破壊試験(破壊検査)と、非破壊試験(非破壊検査)とがある。破壊試験(破壊検査)は、実際の材料を用いて作製した供試体に荷重を加えて破壊し、供試体における損傷の箇所やその状況等を観察又は計測し、実際の構造物の場合に当てはめて判定する方法であり、直接的な方法ということができる。
【0003】
一方、非破壊試験(非破壊検査)は、構造物や供試体等を破壊せず、何らかの物理量を利用して構造物等の内部の状況を推定しようとする方法であり、破壊試験に比べると間接的な方法といえる。非破壊試験において利用する物理量としては、振動、超音波、放射線、磁気、材料破壊時に内部で発生する音(AE:Acoustic Emission)などがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−105665号公報(第6−7頁、図1−3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の方法においては、以下に述べるような各種の問題点があった。
【0006】
破壊試験(破壊検査)の場合は、構造物ごとに供試体作製とその破壊試験を行うとすると、そのための時間、供試体作製の手間、費用がかかり、効率的ではない、という問題がある。また、破壊は、作製された供試体の形状、あるいはその寸法の影響が大きく、供試体の形状等が異なると、破壊時の挙動も異なってくる。このため、実際の構造物の場合に当てはめる場合には、破壊試験結果に人間の判断や考察等を加えることになる。このことから、実際の構造物の損傷の状況等を精度よく判定することは困難で、かつ熟練を要する、という問題もあった。
【0007】
また、非破壊試験(非破壊検査)の場合は、構造物の内部で何らかの破壊が発生した事実、あるいは構造物の内部に何らかの損傷が存在する事実までは、検出できること多いが、その損傷の具体的な箇所、損傷の形状や寸法の明確な把握は困難であることが多い、という問題があった。
【0008】
また、場所打ちコンクリート杭のような地下構造物は、地中に構築されるため、地震等の外力により地下構造物の内部で何らかの破壊が発生、又は何らかの損傷が存在する事実は、人間の目視による直接的な確認が非常に困難である。このため、構造物の検査は容易ではない、という問題があった。このような地下構造物の検査については、行った例はあるが、この場合には、場所打ちコンクリート杭等の地下構造物の周囲の掘り返し作業等が伴うため、多大な費用等がかかる、という問題もあった。
【0009】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、実施方法が容易で、かつ構造物の損傷の箇所等の検知が可能な構造物外力検知装置、及び構造物の外力検知方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る構造物外力検知装置は、
可撓性材料からなり第1封入体が封入された第1容器と、脆性材料からなり前記第1封入体と混合することにより電解質溶液を生成する第2封入体が封入され前記第1容器に収容される第2容器を有して棒状に構成される外力応答部材をn個(n:3以上の整数)以上有し、前記各外力応答部材の一端を集中させて接合するとともに、前記各外力応答部材の他端が拡がるようにし、構造物の外力検知箇所に配置される外力応答器と、
導電体からなり一端が前記各外力応答部材の一つの前記第1容器又は第2容器の内部の第1挿入箇所に挿入された第1導体部材と、導電体からなり一端が前記各外力応答部材の一つの前記第1容器又は第2容器の内部の前記第1挿入箇所とは異なる第2挿入箇所に挿入された第2導体部材からなる組をn組と、
前記第1導体部材の他端と前記第2導体部材の他端に取り付けられるとともに電気の導通を検出する電気導通検出手段を備え、
前記構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力が付加された場合には、前記n個の外力応答部材のうちの少なくとも1個の内部の第2容器が破断して前記第2封入体が前記第1封入体内に漏出し、前記第2封入体と前記第1封入体が混合して電解質溶液が生成し、電気の導通が前記第1導体部材及び前記第2導体部材を経て前記電気導通検出手段により検出され、前記構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力が作用した旨を検知すること
を特徴とする。
【0011】
上記の構造物外力検知装置において、好ましくは、前記外力応答部材は3個であり、前記3個の外力応答部材の一端を基準点に集中させて接合するとともに、前記3個の外力応答部材の他端は前記基準点で互いに直行する3つの軸線上の位置となるようにして前記外力応答器を構成する。
【0012】
また、上記の構造物外力検知装置において、好ましくは、前記外力応答部材は4個であり、前記4個の外力応答部材の一端を基準点に集中させて接合するとともに、前記4個の外力応答部材の他端が正四面体の各頂点の位置となるようにして前記外力応答器を構成する。
【0013】
また、上記の構造物外力検知装置において、好ましくは、前記可撓性材料は、合成樹脂材料を含む。
【0014】
また、上記の構造物外力検知装置において、好ましくは、前記脆性材料は、ガラス、又は陶磁材料、若しくはセラミックス系材料を含む。
【0015】
また、上記の構造物外力検知装置において、好ましくは、前記第1封入体は液体状の第1物質であるとともに、前記第2封入体は液体状の第2物質であり、前記第1物質と前記第2物質の少なくとも一方に電解質物質が含まれる。
【0016】
また、上記の構造物外力検知装置において、好ましくは、前記第1封入体は固体状の第3物質であるとともに、前記第2封入体は液体状の第4物質であり、前記第3物質は電解質物質を含み、かつ前記第4物質は水を含む。
【0017】
また、上記の構造物外力検知装置において、好ましくは、前記電気導通検出手段は、電流計又は電圧計若しくは電気抵抗計を有する。
【0018】
また、上記の構造物外力検知装置において、好ましくは、前記外力応答器は、前記3個の外力応答部材の一端を基準点に集中させて接合するとともに、前記3個の外力応答部材の他端は前記基準点で互いに直行する3つの軸線上の位置となるように保持する3個取付部材を有する。
【0019】
また、上記の構造物外力検知装置において、好ましくは、るとともに、前記4個の外力応答部材の他端が正四面体の各頂点の位置となるように保持する4個取付部材を有する。
【0020】
また、本発明に係る構造物の外力検知方法は、
可撓性材料からなり第1封入体が封入された第1容器と、脆性材料からなり前記第1封入体と混合することにより電解質溶液を生成する第2封入体が封入され前記第1容器に収容される第2容器を有して棒状に構成される外力応答部材をn個(n:3以上の整数)以上有し、前記各外力応答部材の一端を集中させて接合するとともに、前記各外力応答部材の他端が拡がるようにし、構造物の外力検知箇所に配置される外力応答器と、
導電体からなり一端が前記各外力応答部材の一つの前記第1容器又は第2容器の内部の第1挿入箇所に挿入された第1導体部材と、導電体からなり一端が前記各外力応答部材の一つの前記第1容器又は第2容器の内部の前記第1挿入箇所とは異なる第2挿入箇所に挿入された第2導体部材からなる組をn組と、
前記第1導体部材の他端と前記第2導体部材の他端に取り付けられるとともに電気の導通を検出する電気導通検出手段を用い、
前記構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力が付加された場合には、前記n個の外力応答部材のうちの少なくとも1個の内部の第2容器が破断して前記第2封入体が前記第1封入体内に漏出し、前記第2封入体と前記第1封入体が混合して電解質溶液が生成し、電気の導通が前記第1導体部材及び前記第2導体部材を経て前記電気導通検出手段により検出され、前記構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力が作用した旨を検知すること
を特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態である構造物損傷検出システムの構成を示す図である。また、図2は、図1に示す構造物損傷検出システムにおける外力応答器のさらに詳細な構成を示す断面図である。また、図3は、図2に示す外力応答器における外力応答部材のさらに詳細な構成を示す断面図である。
【0022】
図1(A)に示すように、この構造物損傷検出システム101は、鉄道線路300を支持する高架橋200の基礎である場所打ちコンクリート杭203のコンクリート内部に設置されている外力応答器Sと、接続部材2と、外力検出・送信部4と、通信ケーブル5と、構造物管理部6を備えて構成されている。
【0023】
接続部材2は、その一部が場所打ちコンクリート杭203のコンクリート内部や、高架橋200のフーチング202等の内部に設置され、その残部が高架橋200の外部に配置されている。また、接続部材2は、後述するが、その内部に4本の個別接続部材20を収容している。
【0024】
各個別接続部材20は、図3(B)に示すように、リード線22を有しており、リード線22の外側が保護部材21によって包囲された構造となっている。リード線22の一端は、外力応答器Sに接続し、また、リード線22の他端は、外力検出・送信部4に接続している。また、外力検出・送信部4と構造物管理部6は、通信ケーブル5によって接続されている。なお、外力応答器Sと、接続部材2の一部は、場所打ちコンクリート杭203やフーチング202のコンクリート打設前に所定箇所に配置され、コンクリート中に埋設されて設置される。
【0025】
次に、上記した外力応答器Sのさらに詳細な構成について、図2を参照しながら説明する。図2(A)は、外力応答器Sの全体構成を示した斜視図である。
【0026】
外力応答器Sは、図2(A)に示すように、4本の外力応答部材1、1、1、及び1と、これらの4本の外力応答部材1、1、1、及び1の根元部分の一端を集中させて接合する4個取付部材Fを有して構成され、全体として、略テトラポッド状の形状となっている。
【0027】
この外力応答器Sにおいては、図2(A)に示すように、4個取付部材Fの中心点が正四面体Pの中心点(基準点)の位置となり、かつ、4個の外力応答部材1、1、1、及び1の他端が正四面体Pの各頂点の位置となるように構成されている。
【0028】
図2(B)は、外力応答器Sにおける4個取付部材Fのさらに詳細な構成を示した斜視図である。図2(B)に示すように、4個取付部材Fは、円柱状の部材である4個の柱状部f1、f2、f3、及びf4をテトラポッド状に接合して構成されている。柱状部f1、f2、f3、及びf4には、それぞれ先端部に円形断面形状の取付凹部V1、V2、V3、及びV4が形成され、それぞれの凹部の底部中央から4個取付部材Fの中心部へ向けて円形断面の導孔h1、h2、h3、及びh4が形成されている。したがって、導孔h1、h2、h3、及びh4の中心軸線は、正四面体Pの中心と各頂点を結ぶ直線と一致している。また、図示はしていないが、4個取付部材Fの中心部と4取付部材Fの外部を連絡する連絡孔も形成されている。
【0029】
次に、外力応答部材1のさらに詳細な構成について、図3を参照しつつ説明する。図3(A)に示すように、外力応答部材1は、第1容器11と、第2容器12と、第1液13と、第2液14を有して構成されている。
【0030】
第1容器11は、プラスチックス系材料やゴム系材料などの可撓性を有する材料(以下、「可撓性材料」という。)からなり、内部が中空状となった円筒形状に形成されている。また、第1容器11の下端と上端は、それぞれ円板状の部材により閉塞されている。第1容器11の略円筒状の外側部には、外側部を環状に取り巻く溝状の凹部11eが複数形成されている。これらの複数の環状凹部11eにより、場所打ちコンクリート杭203の内部に埋設される外力応答部材1の表面部に凹凸が形成され、コンクリートに対する外力応答部材1の付着性を向上させ、杭内の応力が外力応答部材1に伝達される性能を向上させる効果を有している。なお、第1容器11の上端となる円板には、後述するリード線22を挿通するための挿通孔11aが開設されている。この第1容器11の内部には、第1液13が封入されるとともに、第2容器12が収容されている。
【0031】
ここに、プラスチックス系材料としては、いわゆる合成樹脂材料のほか、FRP(Fiber Reinforced Plastics:繊維強化プラスチックス)等のプラスチックを用いた複合材料を含む。また、ゴム系材料としては、天然ゴム、人造ゴムのほか、ゴムを用いた複合材料も含む。
【0032】
また、第2容器12は、ガラス系材料や陶磁材料やセラミックス系材料などの脆性を有する材料(以下、「脆性材料」という。)からなり、内部が中空状となった円筒形状に形成されている。また、第2容器12の下端と上端は、それぞれ円板状の部材により閉塞されている。この第2容器12の内部には、第2液14が封入されている。
【0033】
ここに、ガラス系材料としては、いわゆるガラスのほか、ガラスを用いた複合材料を含む。また、陶磁材料としては、陶器、磁器のほか、これらを用いた複合材料を含む。また、セラミックス系材料としては、いわゆるセラミックスのほか、これらを用いた複合材料も含む。
【0034】
また、第1容器11の上端の円板に設けられた挿通孔11aには、環状の固定部材15が嵌め込まれている。この固定部材15は、プラスチックス系材料やゴム系材料などの可撓性を有する材料から形成されており、中央部に円柱状の開口部を有し、この開口部に後述するリード線22が挿通されている。リード線22の外径は、固定部材15の開口部の内径よりもわずかに大きな値となっており、リード線22を固定部材15の開口部に押し込むことにより、固定部材15の可撓性を利用してリード線22が嵌め込まれ、リード線22の導体露出端部22cが第1容器11内の第1液13の中に差し込まれた状態となっている。
【0035】
また、第1液13としては、蒸留水が用いられている。また、第2液14としては、塩(塩化ナトリウム:NaCl)の水溶液が用いられている。
【0036】
上記のような構成の外力応答部材1の第1容器11の一端部(図3(A)における上端部)の外径は、4個取付部材Fの取付凹部(例えばV1)の内径よりも小さい値に設定されており、第1容器11の一端部(図3(A)における上端部)は、4個取付部材Fの取付凹部(例えばV1)の中に収容可能なように構成されている。
【0037】
また、個別接続部材20の外径は、4個取付部材Fの導孔(例えばh1)の内径よりも小さい値に設定されており、個別接続部材20は、4個取付部材Fの導孔(例えばh1)の中に収容されるように構成されている。
【0038】
また、図示はしていないが、個別接続部材20を4本内蔵した接続部材2の外径は、4個取付部材Fの中心部と4取付部材Fの外部を連絡する連絡孔の内径よりも小さい値に設定されており、接続部材2は、4個取付部材Fの連絡孔の中に挿入可能なように構成されている。
【0039】
上記のような構成により、接着剤等によって、外力応答部材1の第1容器11の一端部(図3(A)における上端部)を、4個取付部材Fの取付凹部(例えばV1)に接合させ、各外力応答部材1の個別接続部材20を、それぞれ対応する導孔(例えばh1)に挿通させ、4個取付部材Fの中心部に集まった4本の個別接続部材20を4本たばねて接続部材2とし、4個取付部材Fの連絡孔から外部へ引き出すようにすることができる。
【0040】
次に、上記した場所打ちコンクリート杭203に、大きな外力、例えば地震動による力が作用し、場所打ちコンクリート杭203の内部にき裂等の損傷が発生した場合を例にとって、この第1実施形態の構造物損傷検出システム101の詳細な構成とその作用を説明する。
【0041】
上記のように、場所打ちコンクリート杭203の内部にき裂等の損傷が発生するような大きな外力が場所打ちコンクリート杭203に作用すると、そのコンクリートの内部に応力が発生する。これによいり、コンクリート内部のいずれかの箇所に埋設されている外力応答器Sのうちの外力応答部材1の第1容器11は、可撓性材料により形成されているため、例えば、引張られたり、圧縮されたり、弓状に曲がったり、せん断されるように変形する。一方、第1容器11の内部に収容されている第2容器12は、脆性材料で形成されているため、ある程度以上の変形には耐えられず、破断する。
【0042】
この結果、第2容器12の内部に収容されていた塩化ナトリウム水溶液からなる第2液14が、蒸留水である第1液13の中に漏出し、第1液13と第2液14の両者が互いに混合し、希釈塩化ナトリウム水溶液となる。
【0043】
希釈塩化ナトリウム水溶液は、電解質溶液である。希釈塩化ナトリウム水溶液においては、塩化ナトリウム(NaCl)が電離しており、溶媒である水の中に、正電荷を帯びた陽イオンであるナトリウムイオンNaと、負電荷を帯びた陰イオンである塩素イオンClが存在している。このため、希釈塩化ナトリウム水溶液は、電気伝導性を示す。
【0044】
図3(D)に示すように、第1容器11の内部に差し込まれたリード線22は、第1導体部材22aと、第2導体部材22bと、絶縁部材22cを有して構成されている。第1導体部材22a及び第2導体部材22bは、電気の導体(導電体)、例えば銅(Cu)等により形成された線状部材である。また、絶縁部材22cは、電気の不導体、例えば合成樹脂材料又はゴム系材料等により形成され、第1導体部材22aと第2導体部材22bの間に所定間隔を配するとともにこれらを取り囲むように配置され、第1導体部材22aと第2導体部材22b、第1導体部材22aとその周囲、及び第2導体部材22bとその周囲を電気的に絶縁している。
【0045】
図4は、図1に示す構造物損傷検出システムにおける外力検出・送信部4のさらに詳細な構成を示すブロック図である。
【0046】
図4(A)に示すように、外力検出・送信部4は、きょう体40と、電気導通検出器41と、増幅器42と、A/Dコンバータ43と、入出力インタフェース44a及び44bと、CPU45と、ROM46と、RAM47と、送信機49を有して構成されている。また、きょう体40は、例えば、図1(A)に示すように、高架橋200の柱201に取り付けられている。
【0047】
電気導通検出器41は、図4(B)に示すように、直流電源41aと電流計41bを有しており、直流電源41aの陽極に第1導体部材22aが電気的に接続されている。また、直流電源41aの陰極に電流計41bの一方の端子が電気的に接続され、電流計41bの他方の端子に第2導体部材22bが電気的に接続されている。
【0048】
このような構成により、外力応答部材1に外力が作用して第2容器12が破断し、第1液13と第2液14の両者が互いに混合して希釈塩化ナトリウム水溶液となると、この希釈塩化ナトリウム水溶液は電気伝導性を示す。したがって、図3(D)あるいは図4(A)において波線で示すように、第1導体部材22aが第1液中に露出している端部22a1と、第2導体部材22bが第1液中に露出している端部22b1の間に電流iが流れる。
【0049】
この電流iは、第2導体部材22bを通って電流計41bに到達して検出される。電流iが検出されると、電流計41bは、電流を検出したことを電気信号(例えば電流)として出力する。電気導通検出器41から出力された電流は、増幅器42により増幅される。増幅後の電流は、A/Dコンバータ43により、アナログ量からディジタル量に変換され、入出力インタフェース44aを経てCPU45に送られる。
【0050】
CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)45は、図示はしていないが、CPU45の内部での電流(信号)の授受を行うための信号線である内部バスを有しており、この内部バスに、演算部と、レジスタと、クロック生成部と、命令処理部等を有している。CPU45内の演算部は、一般に、レジスタに記憶されている各種データに対して、四則演算(加算、減算、乗算、及び除算)を行い、又は論理演算(論理積、論理和、否定、排他的論理和など)を行い、又はデータ比較、若しくはデータシフトなどの処理を実行する部分である。処理の結果は、レジスタに格納されるのが一般的である。
【0051】
レジスタは、一般に、1語のデータを記憶する部分である。通常、CPU45内には、複数のレジスタが設けられている。クロック生成部は、CPU45の各部分の時間の同期をとるための刻時信号(クロック信号)を生成する部分である。CPU45は、このクロック信号に基づいて動作する。命令処理部は、演算部等が実行すべき命令の取り出し、その解読、及びその実行などを制御し処理する部分である。
【0052】
ROM(Read Only Memory:読出し専用メモリ)46は、CPUを制御するための制御プログラムや、CPUが用いる各種データ等を格納している部分である。ROMとしては、半導体チップにより構成されるものと、ハードディスク装置等が用いられる。ハードディスク装置は、図示はしていないが、その内部に、円盤状の磁気ディスクを有しており、この磁気ディスクをディスク駆動機構により回転駆動し、磁気ヘッドをヘッド駆動機構によって磁気ディスクの任意位置に移動させ、磁気ディスク表面の磁性膜を磁気ヘッドからの書込電流によって磁化することによりデータを記録し、磁化された磁性膜の上を磁気ヘッドが移動する際に磁気ヘッドのコイル等に流れる電流を検出することにより記録データを読み出す装置である。
【0053】
上記した制御プログラムは、OS(Operating System)等のCPU45の基本ソフトウェアのほか、各種の処理や分析演算等をCPU45に実行させるための命令等の処理手順が、所定のプログラム用言語で記述された文字や記号の集合である。
【0054】
また、RAM(Random Access Memory:随時書込み読出しメモリ)47は、CPU45により演算された途中のデータ等を一時記憶する部分である。RAMは、半導体チップにより構成されるものが主である。
【0055】
上記のような構成により、CPU45は、電気導通検出器41からの電気信号を検出すると、「電気伝導性を示した外力応答部材1の箇所の杭コンクリートに損傷が発生した」と判断し、「杭に損傷発生」を表現するフラグ等のデータに、杭の位置等を特定するための情報(例えば、杭の位置の位置座標等のデータ)を付加してディジタル出力信号を生成する。
【0056】
CPU45によって生成されたディジタル電気信号は、入出力インタフェース44bを経て送信機49に送られる。送信機49は、ディジタル電気信号をそのまま、または他の信号形態(例えば光信号)に変換し、通信ケーブル5によって構造物管理部6へ送信する。通信ケーブル5としては、電流を導通させる導線、光ファイバー等が用いられる。
【0057】
構造物管理部6は、図1(A)に示すような構成を有している。すなわち、構造物管理部6は、ある鉄道線区(例えば、「山手線」や「埼京線」等。)の鉄道線路に関連する構造物を統括して管理する施設であり、中央コンピュータ61と、構造物状態表示盤62と、記憶・出力装置63を有して構成されている。
【0058】
中央コンピュータ61には、この線区の各構造物、例えば高架橋の各杭の外力検出・送信部からの通信ケーブル5a〜5dなどが接続しており、その構造物からのデータが集中するようになっている。構造物状態表示盤62は、図1(B)に示すように、表示パネル部62aと、操作卓62bを有している。表示パネル部62aには、この線区全体が表示され、杭等の構造物がランプ等によって表現されている。このような構成により、損傷が発生した箇所は、図1(B)において62cで図示されるように、操作者(構造物管理者)が視認できる状態、例えばランプの点灯や点滅の状態となる。記憶・出力装置63は、損傷の履歴等を記録媒体に記憶させたり、印字等を行う装置である。
【0059】
上記した第1実施形態の構造物損傷検出システム101によれば、以下のような利点がある。
【0060】
a)鉄道の構造物等に大きな外力(例えば地震動等)が付加されて損傷が発生した場合に、損傷した部分の位置等を、容易に、かつリアルタイムで検出することができる。
【0061】
b)杭等の地下構造物のように、地盤Gの内部に構築されているため、そのままでは目視が不可能な箇所の損傷についても、支障なく検出することができる。
【0062】
c)鉄道や道路のように、線状に長い範囲にわたる施設において、各構造物の損傷の有無を集中的に監視することができる。
【0063】
d)各検知位置には、外力応答部材1が、1本だけでなく、それぞれ異なった方向に4本設置されることになり、各方向の応力成分に相当するものを検出することが可能となる。このため、損傷が発生した位置に作用した応力の種類や強さを推定することも可能となる。
【0064】
上記した第1実施形態において、構造物外力検知システム101は、特許請求の範囲における構造物外力検知装置に相当している。また、第1液13は、特許請求の範囲における第1封入体及び第1物質に相当し、第2液14は、特許請求の範囲における第2封入体及び第2物質に相当している。また、外力検出・送信部4の電気導通検出器41とCPU45は、特許請求の範囲における電気導通検出手段に相当している。また、第1導体部材22aの露出端部22a1は、特許請求の範囲における第1挿入箇所に相当し、第2導体部材22bの露出端部22b1は、特許請求の範囲における第2挿入箇所に相当している。
【0065】
なお、上記した第2容器12の破断強度を調整して所定強度値に設定することにより、外力応答部材1の電気的導通が生じた場合には、CPU45が、「場所打ちコンクリート杭203の当該外力応答器設置箇所に所定外力値が付加された」と定量的に算定し、その旨を構造物管理部6に送信するように構成することもできる。
【0066】
また、外力応答部材1の配置状態を適宜に工夫することにより、例えば、杭203における鉛直方向の高さ位置が異なる複数の位置に外力応答部材1を配置したり、杭の中心付近とその周囲の異なる位置に外力応答部材1を配置することにより、杭203の内部の損傷状態から逆算することにより、CPU45が、杭203に作用した所定外力値を定量的に算定することも可能である。
【0067】
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0068】
例えば、上記実施形態においては、外力応答器(例えばS)は、4個の外力応答部材(例えば1)を正四面体状に配置して構成した例について説明したが、本発明はこれには限定されず、外力応答器は、他の構成であってもよい。例えば、外力応答器に使用する外力応答部材の個数は、4個だけでなく、3個でもよい。3個の場合は、3個の外力応答部材の一端を基準点に集中させて接合するとともに、3個の外力応答部材の他端は基準点で互いに直行する3つの軸線上の位置となるように設置する。すなわち、この場合には、外力応答部材は、三次元座標系のX、Y、Z軸の方向に伸びるように配置し、根元部分を接合する部材(3個取付部材)の中心を座標原点の位置に配置し、この3個取付部材により3個の外力応答部材1の位置を固定する。あるいは、外力応答部材の個数は、5個以上であってもよい。
【0069】
また、上記実施形態においては、第1封入体として蒸留水を用い、第2封入体として塩化ナトリウム水溶液を用いる例について説明したが、本発明はこれには限定されず、他の構成、例えば、第1封入体と第2封入体を逆にしてもよい。
【0070】
また、第1封入体と第2封入体の組み合わせは、他の物質の組み合わせによっても可能である。要は、第2容器が破断して第2封入体が第1封入体内に漏出して両者が混合した際に電解質溶液が生成すればよいのである。したがって、例えば、第1封入体が水(蒸留水、純水等)で、第2封入体が電解質の固体又は電解質溶液となる組み合わせが挙げられる。
【0071】
また、第1封入体が電解質の固体で、第2封入体が水(蒸留水、純水等)又は電解質水溶液となる組み合わせも可能である。この場合、第1封入体は、特許請求の範囲における第3物質に相当し、第2封入体は、特許請求の範囲における第4物質に相当している。電解質としては、硫酸等の酸、水酸化ナトリウム等のアルカリ物質、酸とアルカリとの反応によって生じる塩、その他の化合物等が含まれる。
【0072】
また、第1容器、第2容器の形状は、上記した円筒形状には限定されず、他の形状、例えば、楕円断面の筒状、多角形断面の筒状などであってもよい。また、第1容器の外表面に形成される凹凸の形状は、環状凹部以外に、環状凸部、螺旋状の凸部又は凹部、多数のイボ状の凸部、多数の穴状の凹部等であってもよい。
【0073】
また、図3(C)及び図3(D)においては、第1導体部材22aが第1液中に露出している端部22a1(特許請求の範囲における第1挿入箇所)と、第2導体部材22bが第1液中に露出している端部22b1(特許請求の範囲における第2挿入箇所)の位置に段差があるように図示されているが、本発明はこの例には限定されず、他の構成、例えば、露出端部22a1と22b1の間に段差のないような構成(例えば、図3(C)及び図3(D)において両者がともに同じ水平位置となるような配置)であってもよい。
【0074】
また、第1導体部材と第2導体部材を外力応答器に挿入する第1挿入箇所と第2挿入箇所の構成は、図3(C)及び図3(D)に図示した構成に限定されず、他の構成でもよい。要は、第2容器の破断前の状態では、第1導体部材と第2導体部材の間に電解質溶液が存在せず、第2容器の破断後の状態では、第1導体部材と第2導体部材の間に電解質溶液が満たされるように構成されればよい。したがって、第1導体部材の露出端部は、第1容器の内部に挿入されてもよいし、第2容器の内部に挿入されてもよい。また、第2導体部材の露出端部は、第1容器の内部に挿入されてもよいし、第2容器の内部に挿入されてもよい。したがって、第1導体部材の露出端部が第1容器の内部に挿入され、第2導体部材の露出端部が第2容器の内部に挿入されるように構成してもよい。このような構成の場合には、第1封入体と第2封入体のいずれもが電解質溶液であってもよい。これは、第2容器の電気的絶縁を十分に行っておけば、第2容器が破断する前には、第1導体部材と第2導体部材の間には電流は流れないからである。
【0075】
また、第1容器の可撓性の程度、第2容器の脆性の程度は、適宜に設定可能である。これらの値をどのように設定するかにより、検出しようとする構造物の外力、損傷の程度を調整することができる。また、第2容器の外径を第1容器の内径よりもわずかに小さく設定しておけば、小さい外力でも容易に第2容器を破断させることができる。
【0076】
また、外力を検出する対象である構造物は、杭に限定されず、他の基礎構造物であってもよい。あるいは基礎構造物以外の構造物であってもよい。
【0077】
また、外力応答器である外力応答器の配置位置、配置状態は、上記した第1実施形態の例、すなわち4本の外力応答部材(例えば1)のうちの1本の長手方向が鉛直上下方向に平行となる状態には限定されない。その他の状態、例えば、外力応答部材(例えば1)の長手方向が水平方向に平行となる状態、あるいは外力応答器の長手方向が杭の断面における円の接線の方向となる状態、あるいは待ったく任意の傾斜角度であってもよい。
【0078】
また、電気導通検出手段としては、上記した電流計のかわりに、電圧計、あるいは電気抵抗計を用いてもよい。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、可撓性材料からなり第1封入体が封入された第1容器と、脆性材料からなり第1封入体と混合することにより電解質溶液を生成する第2封入体が封入され第1容器に収容される第2容器を有して棒状に構成される外力応答部材をn個(n:3以上の整数)以上有し、各外力応答部材の一端を集中させて接合するとともに、各外力応答部材の他端が拡がるようにし、構造物の外力検知箇所に配置される外力応答器と、導電体からなり一端が各外力応答部材の一つの第1容器又は第2容器の内部の第1挿入箇所に挿入された第1導体部材と、導電体からなり一端が各外力応答部材の一つの第1容器又は第2容器の内部の第1挿入箇所とは異なる第2挿入箇所に挿入された第2導体部材からなる組をn組と、第1導体部材の他端と第2導体部材の他端に取り付けられるとともに電気の導通を検出する電気導通検出手段を備えるように構成したので、構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力が付加された場合には、第2容器が破断して第2封入体が第1封入体内に漏出し、第2封入体と第1封入体が混合して電解質溶液が生成し、電気の導通が第1導体部材及び第2導体部材を経て電気導通検出手段により検出され、構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力が作用した旨を容易に検知することができる、という利点を有している。また、各検知位置には、外力応答部材が、1本だけでなく、それぞれ異なった方向に4本設置されることになり、各方向の応力成分に相当するものを検出することが可能となる。このため、損傷が発生した位置に作用した応力の種類や強さを推定することも可能となる、という利点も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である構造物損傷検出システムの構成を示す図である。
【図2】図1に示す構造物損傷検出システムにおける外力応答器のさらに詳細な構成を示す斜視図である。
【図3】図2に示す外力応答器における外力応答部材のさらに詳細な構成を示す断面図である。
【図4】図1に示す構造物損傷検出システムにおける外力検出・送信部のさらに詳細な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 外力応答器
2 接続部材
3 構造物内挿入部材
4 外力検出・送信部
5〜5d 通信ケーブル
6 構造物管理部
11 第1容器
11a 挿通孔
11e 環状凹部
12 第2容器
13 第1液
14 第2液
15 固定部材
16 接合部材
20 個別接続部材
21 保護部材
22 リード線
22a 第1導体部材
22a1 導体露出端部
22b 第2導体部材
22b1 導体露出端部
22c 絶縁部材
40 きょう体
41 電気導通検出器
41a 直流電源
41b 電流計
42 増幅器
43 A/Dコンバータ
44a、44b 入出力インタフェース
45 CPU
46 ROM
47 RAM
49 送信機
61 中央コンピュータ
62 構造物状態表示盤
62a 表示パネル部
62b 操作卓
62c 損傷発生箇所
63 記憶・出力装置
101 構造物損傷検出システム
200 高架橋
201 柱
202 フーチング
203 場所打ちコンクリート杭
204 挿入孔
300 鉄道線路
F 4個取付部材
f1〜f4 柱状部
h1〜h4 導孔
G 地盤
i 電流
P 正四面体
S 外力応答器
V1〜V4 取付凹部

Claims (11)

  1. 可撓性材料からなり第1封入体が封入された第1容器と、脆性材料からなり前記第1封入体と混合することにより電解質溶液を生成する第2封入体が封入され前記第1容器に収容される第2容器を有して棒状に構成される外力応答部材をn個(n:3以上の整数)以上有し、前記各外力応答部材の一端を集中させて接合するとともに、前記各外力応答部材の他端が拡がるようにし、構造物の外力検知箇所に配置される外力応答器と、
    導電体からなり一端が前記各外力応答部材の一つの前記第1容器又は第2容器の内部の第1挿入箇所に挿入された第1導体部材と、導電体からなり一端が前記各外力応答部材の一つの前記第1容器又は第2容器の内部の前記第1挿入箇所とは異なる第2挿入箇所に挿入された第2導体部材からなる組をn組と、
    前記第1導体部材の他端と前記第2導体部材の他端に取り付けられるとともに電気の導通を検出する電気導通検出手段を備え、
    前記構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力が付加された場合には、前記n個の外力応答部材のうちの少なくとも1個の内部の第2容器が破断して前記第2封入体が前記第1封入体内に漏出し、前記第2封入体と前記第1封入体が混合して電解質溶液が生成し、電気の導通が前記第1導体部材及び前記第2導体部材を経て前記電気導通検出手段により検出され、前記構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力が作用した旨を検知すること
    を特徴とする構造物外力検知装置。
  2. 請求項1記載の構造物外力検知装置において、
    前記外力応答部材は3個であり、前記3個の外力応答部材の一端を基準点に集中させて接合するとともに、前記3個の外力応答部材の他端は前記基準点で互いに直行する3つの軸線上の位置となるようにして前記外力応答器を構成すること
    を特徴とする構造物外力検知装置。
  3. 請求項1記載の構造物外力検知装置において、
    前記外力応答部材は4個であり、前記4個の外力応答部材の一端を基準点に集中させて接合するとともに、前記4個の外力応答部材の他端が正四面体の各頂点の位置となるようにして前記外力応答器を構成すること
    を特徴とする構造物外力検知装置。
  4. 請求項1記載の構造物外力検知装置において、
    前記可撓性材料は、合成樹脂材料を含むこと
    を特徴とする構造物外力検知装置。
  5. 請求項1記載の構造物外力検知装置において、
    前記脆性材料は、ガラス、又は陶磁材料、若しくはセラミックス系材料を含むこと
    を特徴とする構造物外力検知装置。
  6. 請求項1記載の構造物外力検知装置において、
    前記第1封入体は液体状の第1物質であるとともに、前記第2封入体は液体状の第2物質であり、前記第1物質と前記第2物質の少なくとも一方に電解質物質が含まれること
    を特徴とする構造物外力検知装置。
  7. 請求項1記載の構造物外力検知装置において、
    前記第1封入体は固体状の第3物質であるとともに、前記第2封入体は液体状の第4物質であり、前記第3物質は電解質物質を含み、かつ前記第4物質は水を含むこと
    を特徴とする構造物外力検知装置。
  8. 請求項1記載の構造物外力検知装置において、
    前記電気導通検出手段は、電流計又は電圧計若しくは電気抵抗計を有すること
    を特徴とする構造物外力検知装置。
  9. 請求項2記載の構造物外力検知装置において、
    前記外力応答器は、前記3個の外力応答部材の一端を基準点に集中させて接合するとともに、前記3個の外力応答部材の他端は前記基準点で互いに直行する3つの軸線上の位置となるように保持する3個取付部材を有すること
    を特徴とする構造物外力検知装置。
  10. 請求項3記載の構造物外力検知装置において、
    前記外力応答器は、前記4個の外力応答部材の一端を基準点に集中させて接合するとともに、前記4個の外力応答部材の他端が正四面体の各頂点の位置となるように保持する4個取付部材を有すること
    を特徴とする構造物外力検知装置。
  11. 可撓性材料からなり第1封入体が封入された第1容器と、脆性材料からなり前記第1封入体と混合することにより電解質溶液を生成する第2封入体が封入され前記第1容器に収容される第2容器を有して棒状に構成される外力応答部材をn個(n:3以上の整数)以上有し、前記各外力応答部材の一端を集中させて接合するとともに、前記各外力応答部材の他端が拡がるようにし、構造物の外力検知箇所に配置される外力応答器と、
    導電体からなり一端が前記各外力応答部材の一つの前記第1容器又は第2容器の内部の第1挿入箇所に挿入された第1導体部材と、導電体からなり一端が前記各外力応答部材の一つの前記第1容器又は第2容器の内部の前記第1挿入箇所とは異なる第2挿入箇所に挿入された第2導体部材からなる組をn組と、
    前記第1導体部材の他端と前記第2導体部材の他端に取り付けられるとともに電気の導通を検出する電気導通検出手段を用い、
    前記構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力が付加された場合には、前記n個の外力応答部材のうちの少なくとも1個の内部の第2容器が破断して前記第2封入体が前記第1封入体内に漏出し、前記第2封入体と前記第1封入体が混合して電解質溶液が生成し、電気の導通が前記第1導体部材及び前記第2導体部材を経て前記電気導通検出手段により検出され、前記構造物の外力検知箇所に所定値を越える外力が作用した旨を検知すること
    を特徴とする構造物の外力検知方法。
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