JP2004269538A - 成熟組換肝実質細胞増殖因子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の肝実質細胞増殖因子は、非還元条件下のSDS−PAGEによる推定分子量が82,000±5,000ダルトンであり、還元条件下のSDS−PAGEによる推定分子量が92,000±5,000ダルトンであり、初代培養肝実質細胞を増殖させる1本鎖ポリペプチドであることを特徴とする成熟肝実質細胞増殖因子(II)である。当該成熟肝実質細胞増殖因子(II)は、部分肝摘切後の肝再生促進薬ならにびに急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変への移行、劇症肝炎などの肝疾患の治療薬として、また制癌剤や創傷治療薬として、また上記各疾患の診断薬として有用である。
【選択図】 なし
Description
(1)非還元条件下でのSDS−PAGEによる推定分子量が82,000±5,000ダルトン。
(2)還元条件下のSDS−PAGEによる推定分子量が92,000±5,000ダルトン。
(HGF活性の測定その1):[Nakamura, T., et al. Proc. Natl. Acad. Sci.USA., 80, 7229-7233 (1983)]
ウィスター系雄ラット(180-200g)を用い、in situ コラーゲン潅流法[Tanaka,K., et al. J. Biochem. (TOKYO) 84, 937-946 (1978), 中村敏一, 初代培養肝細胞実験法, 学会出版センター pp 5-53 (1987)]により肝実質細胞を分離、精製した。得られたラット肝実質細胞を5%ウシ血清、2×10-9M インスリンおよび2×10-9M デキサメサゾンを添加したウィリアムE培地(フローラボラトリー社)に懸濁し、24ウェルマルチプレートに1.25×105 個/ウェルの濃度で播いた。5%CO2 及び30%O2 および65%N2 の存在下、37℃で20時間培養後、0.1 μg/mlのアプロチニンを添加したウィリアムスE培地に交換すると同時に所定量の被試料を添加した。15時間後、15μCi/ml の125 Iデオキシウリジン10μl/ウェルを添加した。コントロール群には、125 Iデオキシウリジン添加の15分前に5μg/mlのアフィディコリンを添加した。さらに6時間培養した125 Iでラベルした。細胞をpH7.4 のPBSで2回洗浄後、冷10%トリクロロ酢酸水溶液(TCA)で固定した。細胞を1ウェル当たり0.5ml の1N水酸化ナトリウム水溶液で可溶化し、その放射能をガンマカウンターにより測定した。また放射能測定後の試料の1部をとってローリー法(J. Biol. Chem., 193, 265, 1951)に従いタンパク量を測定した。被験試料を添加したときの肝実質細胞に取り込まれた125 Iの量をコントロールとのカウントの差として求め、これをラット肝実質細胞蛋白質1mg 当たりに換算して、DNA合成活性(cpm/mg 蛋白質) とした。被験試料のHGF活性は、同一試験において上皮細胞成長因子(EGF)10ng/ml を用いた時の肝実質細胞のDNA合成活性の50%に相当する活性を1 単位と定義して表示した。
(1)肝抽出液の調製
ラット(系統SD;体重200 〜300g)100匹の腹腔内にサラダ油に溶解した20%四塩化炭素溶液を10ml/kg 投与し(四塩化炭素として2ml/kg投与)、30時間後に肝臓を摘出した。摘出した肝臓は0.15M NaCl、1mM PMSF、1mM モノヨード酢酸、1mM EDTA を含む緩衝液A[50mM Tris-HCl(pH8.5)、10mM Hepes、2mM CaCl2、0.01% Tween 80]4リットル中でワーリングブレンダーで破砕した。破砕後、冷却遠心機(日立20PR-52)で10,000回転/分の遠心を行い沈澱物を除いた。上澄を濾紙で濾過し、濾液を肝抽出液として得た。
肝抽出液約4リットルを約4倍容の0.15M NaClを含む緩衝液Aに2時間以上を3回透析した後、0.15M NaClを含む緩衝液Aで平衡化したS−セファロースFF(ファルマシア社製)のカラム(サイズ、内径11.3cm×高さ10cm) に添加した。0.15M NaClを含む緩衝液Aで洗浄後、0.15M から1.0MのNaClの直線濃度勾配(全量6l)により溶出した。溶出画分を参考例1に示した方法によりHGF活性を測定し、活性画分を集めS−セファロースFF溶出液とした。図1にその溶出パターンを示す。
S−セファロースFF溶出液を1N HClでpH7.5 に調整後、同量の0.01% Tween 80 を含む蒸留水で希釈し、緩衝液B[20mM Tris-HCl(pH7.5) 、0.01% Tween80]で平衡化したBlue-Trisacryl M カラム(IBF社製、カラムサイズ:内径2.6cm ×高さ13.5cm) に添加した。緩衝液Bで洗浄後、0から0.5Mのアルギニンの直線濃度勾配(全量350ml)により溶出した。溶出パターンを図2に示す。HGF活性の高い画分を集めBlue-Trisacryl M溶出液とした。
Blue-Trisacryl M溶出液を9倍容の緩衝液C[10mM Tris-HCl(pH7.5) 、0.01%Tween 80]で希釈した後、0.3M NaCl を含む緩衝液Cで平衡化したヘパリンセファロースCL-6B カラム(ファルマシア社製、カラムサイズ:内径1.6cm ×高さ7cm) に添加した。0.3M NaCl を含む緩衝液Cで洗浄後、0.3Mから2.0M NaCl 直線濃度勾配(全量150ml)により溶出した。溶出パターンを図3に示す。HGF活性の高い画分を集めヘパリン・セファロース溶出液とした。
溶媒A[20mM リン酸緩衝液(pH7.5)、4M NaCl]と溶媒B[20mM リン酸緩衝液(pH7.5)、50% エチレングリコール] の2:1混液により平衡化されたフェニル5PW カラム(東ソー社製、カラムサイズ:内径7.5mm ×高さ7.5cm)にヘパリン・セファロース溶出液を添加した。溶出は溶媒AとBの組成比を2:1から0:1に連続的に変えることにより行った。その溶出パターンを図4に示す。45分前後に溶出したHGF活性を示す画分は均質なHGF(I)であり、85分前後に溶出したHGF活性画分はHGF(II)を含む画分であった。しかし図6に示す様に還元下SDS−PAGEによる分析の結果、このHGF(II)画分には依然としてHGF(I)の混入が認められた。
HGF(II)画分を集めるため、(1)から(5)の操作を繰り返し((5)の疎水性クロマトグラフィーについては、溶出条件を変更した)、総計約500 匹のラット肝臓より、HGF(II)画分を集めた。
溶媒Aにより平衡化したフェニル5PWカラム(東ソー社製、カラムサイズ:内径7.5mm ×高さ7.5cm)に(5)の項で集めたHGF(II)画分に2倍量の溶媒Aを加えた溶液を添加した。溶媒Aを流し、カラム洗浄後、溶媒AとBとの組成比を1:0から0:1に連続的に変えることにより、溶出操作を行った。その溶出パターンを図5に示す。HGF(II)の画分中に含まれるHGF(I)が最初に、次いでHGF(II)が溶出された。SDS−PAGEでHGF(I)の混入のないフラクションを求め、HGF(II)のみを含むフラクションを集めた。得られた精製HGF(II)は95μg であった。
(i)SDS−PAGE
(5)の項および(6)の項で得られたHGF(II)についてLaemmli の方法に従い、SDS−PAGE解析を行った。その結果を図6に示す。(6)の項で得られたHGF(II)は非還元下では分子量82,000±5,000ダルトンを示し、還元下条件下でも分子量92,000±5,000ダルトンの一本のバンドのみを示し、HGF(II)が一本のポリペプチド鎖から成るタンパクであることが示された。1ウェル当たりのタンパク添加量は約200ng であり、染色は銀染色法(和光純薬製)によって行った。
(6)の項で均質にまでに精製されたHGF(II)と(5)の項で得られたHGF(I)とを用いて、参考例1に示した方法に従って、それぞれラット初代培養肝細胞増殖促進活性を測定した。均質なHGF(II)の活性は35万±10万ユニット/mg であり、(5)の項で得られたHGF(I)の活性は(30 万±10万ユニット/mg)と同等の肝細胞増殖促進活性を示した。尚、タンパク量は214nm での吸光度が14O.D.のとき、タンパク濃度は1mg/mlとして算出した。
(6)の項で精製されたHGF(II)を蒸発乾固後、5M塩酸グアニジンと0.2%EDTAを含む1Mトリス・塩酸(pH8.1)緩衝液を加え再溶解した。窒素ガスで溶存酸素をとばした後、2−メルカプトエタノール50℃、15時間還元した。還元後、モノヨード酢酸を等量添加し、室温で1時間反応させ、システイン残基をカルボキシメチル化した。反応液を逆相HPLC[ μBondasphere 5μ C4-300A, 3.9mm ×15cm(ウォーターズ社)]により脱塩した。溶出は0.1 %TFAを含む水から0.1 %TFAを含む20%水−80%〔アセトニトリル:イソプロパノール(1:1)〕混液までの連続濃度勾配によって行った。以上の様にして還元−カルボキシメチル化HGF(II)を得た。その一部をとり、減圧乾固後、得られた還元−カルボキシメチル化HGF(II)を200 μl の0.1M トリス塩酸緩衝液( pH9.5)に再溶解し、アクロモバクター・リティカスのリジルエンドペプチダーゼ(和光純薬)を1μg加え、37℃、5時間反応させ、HGF(II)の部分消化物を得た。この部分消化物を逆相HPLC[ μBondasphere 5μ C18-300A (ウォーターズ社)]にかけ、ペプタイドマッピングを行った。溶出は0.1 %TFAを含む水から0.1 %TFAを含む20%水−80%〔アセトニトリル:イソプロパノール(1:1)〕混液までの連続濃度勾配によって行った。得られたHGF(II)のペプタイドマップを図7に示す。
次に図7のペプタイドフラグメントを分取し、そのアミノ酸配列を気相プロテインシーケンサー(アプライドバイオシステム社477A)を用いて解析した。得られたペプタイドフラグメントのアミノ酸配列はHGF(I)のcDNA配列から推測されるアミノ酸配列[Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87, 3200 (1989)]と一致するものでった。即ちHGF(II)はHGF(I)の前駆体である一本鎖タンパク質であることが示された。特に図7の*印のペプタイドのアミノ酸配列は、X-Leu-Arg-Val-Val-Asn-Gly-Ile-であり、HGF(I)のα鎖とβ鎖の切断部位(Arg-Val 間) を含むペプタイドであった。このペプタイドが得られることはHGF(I)がα鎖とβ鎖に切断される前のタンパク質がHGF(II)であることを明確に示している。
以上の結果からHGFの生成機構として、まずHGFのmRNAが翻訳され、プレHGFタンパクが作られ、次いで分泌シグナルが切断され、一本鎖のHGF(II)となり、小胞体に貯えられる。HGF(II)は小胞体内もしくは細胞外で、プロテアーゼの作用により2本鎖に切断されHGF(I)になる機構が推定される。一本鎖HGFが天然の組織中に存在し、かつ生物活性を保持していることが本発明により初めて明らかにされた。
遺伝子組換え法によるHGF(II)
ヒト白血球由来HGFのcDNAを組み込んだ発現プラスミドpEVSSV(dLeHGF、微工研条寄第2900号)をWiglerらの方法によりDHFR欠損チャイニーズハムスター卵巣細胞株(CHOdhfr-) 細胞に導入し、形質転換させた。即ち、30μg のpEVSSV(dLeHGF) プラスミドを240 μl の0.5M 塩化カルシウム液に溶解し、2×HEPES緩衝液[280mM NaCl と1.5mM リン酸ナトリウムを含む20mM HEPES (pH7.1)] の等容量を攪拌しながら加えた。室温で30分間攪拌し、プラスミドDNAとリン酸カルシウムの共沈澱を形成させた。10%ウシ胎児血清と1 %グルタミンとを含むα−MEM培地で37℃、24時間培養した。CHOdhfr-細胞に前記共沈澱物を加え、室温で20分間放置した。さらに37℃、4 時間培養した後、培地を除去し、1.5 %グリセリンを添加した1×HEPES緩衝液を加え5分間室温で放置した。10%の透析胎児血清と1 %グルタミンと50nMメソトレキセートを含むヌクレオシド不含のα−MEM培地で細胞を洗浄後、37℃、7日間培養し、形質転換細胞を得た。形質転換細胞を上記培地で継代培養後、安定なHGF高産生株を得るため、上記培地中のメソトレキセートの濃度を100 nM、250 nM、500 nM、750 nM、1μM 、そして2μM と順次増加させながら継代培養を行った。得られたHGF産生形質転換細胞のクローン選別を行い、HGF産生株515Cを選別した。選別した515C株をローラーボトルを用い、10%ウシ胎児血清(ギブコ社)と1%グルタミンと2μM メソトレキセートを含むヌクレオシド不含のα−MEM培地(フローラボラトリー社)で37℃、5%CO2 下で培養し、細胞がコンフリエントに増殖するまで培養した。次いで培養液を抜き取り、PBSで2回細胞を洗浄後、1%グルタミンと500 μM メソトレキセートとプロテアーゼ阻害剤である。アプロチニンを400 ユニット/ml を含むα−MEM培地(ヌクレオシド不含) を加え、37℃、5%CO2 下で培養した。毎日培養上清を交換することにより、培養上清を採取した。得られた培養上清約500ml より3段のクロマト操作により組換えHGF(II)を精製した。
515C株のプロテアーゼ阻害剤添加無血清培地にPMSFとTween 80を最終濃度それぞれ1mM と0.01% になるように添加し、次いでフィルター濾過により不溶物を除去した。この濾液に1/20容の1M トリス・塩酸(pH8.5) 緩衝液を加え緩衝液D[150mM NaCl、 1mM PMSF、0.01% Tween 80を含む50mM トリス・塩酸(pH8.5)]で平衡化したS−セファロースFF(ファルマシア社製、カラムサイズ:内径1.6cm ×高さ5cm)に添加した。緩衝液Dでカラムを洗浄した後、緩衝液E[400mM NaCl 、1mM PMSF、0.01%Tween 80を含む50mM トリス・塩酸(pH8.5)]でカラムを洗浄し、次いで緩衝液F[1M NaCl、1mM PMSF、0.01%Tween 80を含む50mM トリス・塩酸(pH8.5)] を流下させ、HGF(II)を含む画分を溶出させた。その溶出クロマトパターンを図8に示す。緩衝液Fで溶出された画分を集め、組換えS−セファロース溶出液とした。
組換えS−セファロース溶出液を1N塩酸でpH7.5 に調整した後、3倍容の0.01%Tween 80と1mM PMSFを含む蒸留水で希釈した。緩衝液G[0.3M NaCl、1mM PMSF、0.01%Tween 80を含む 10mM トリス・塩酸(pH7.5)]で平衡化したヘパリンセファロースCL−6B(ファルマシア社製、カラムサイズ:内径1cm×高さ5cm)に前記希釈液を添加し、次いで緩衝液Gでカラムを十分洗浄後、緩衝液G中のNaCl溶液を0.3Mから2.0Mに連続的に変化させた濃度勾配法による溶出(全量40ml)を行い、HGF(II)を溶出させた。HGF活性を持つフラクションを集め、組換えヘパリン溶出液とした。そのクロマトパターンを図9に示す。
緩衝液H[4M NaClを含む20mMリン酸ナトリウム(pH7.0)]で平衡化したフェニル5PWカラム(東ソー社製、カラムサイズ:内径0.75cm×高さ7.5cm)に組換えヘパリン溶出液を添加し、緩衝液Hでカラムを洗浄した。溶出は緩衝液Hと緩衝液L(50% エチレングリコールを含む20mMリン酸ナトリウム(pH7.0)]との混合比を連続的に変化させた濃度勾配法により行った。その溶出パターンを図10に示す。各溶出フラクションのHGF活性を測定し、HGF活性を有するフラクションについては、SDS−PAGEを行い、組換えHGF(I)及び組換えHGF(II)の含有量を測定した。組換えHGF(II)を主に含むフラクションを集め、疎水カラム溶出液とした。この溶出液にはまだ若干の組換えHGF(I)の混入が認められた。前記疎水カラム溶出液に緩衝液Hを加え希釈した。
緩衝液Hで平衡化したフェニル5PWカラム((3)と同じ)に上記希釈した疎水カラム溶出液を添加した。カラムを緩衝液Hで洗浄後、緩衝液Hと緩衝液Iとの混合比を連続的に変化させた濃度勾配法により溶出を行った。その溶出クロマトパターンを図11に示す。図11中の矢印で示したフラクションを集め均質な組換えHGF(II)〔ヒト白血球由来5アミノ酸欠失型のHGF(II)〕を得た。組換えHGF(II)の収量は約75μg で、活性回収率は15%であった。
(4)項で得られたヒト白血球由来5アミノ酸欠失型の精製組換えHGF(II)についてSDS−アクリルアミドゲル(テフコ社製01025)電気泳動を行った。タンパク質の染色は銀染色法〔和光純薬(株)社製〕によって行った。その結果を図12に示す。精製組換えHGF(II)は非還元条件下で推定分子量82,000±5,000ダルトンを示し、2−メルカプトエタノールによる還元条件下において推定分子量92,000±5,000ダルトンの単一バンドを示した。組換えHGF(I)のα鎖やβ鎖に由来するバンドや他の不純物のバンドは検出されなかった。
(4)項で得られたヒト白血球由来5アミノ酸欠失型の精製組換えHGF(II)について参考例1に示した方法に従ってラット初代培養肝実質細胞の増殖促進活性を測定した。その結果、該組換えHGF(II)の比活性は27万±8万ユニット/mgとの値が得られた。尚、タンパク量が214nm での吸光度が14O.D.のときタンパク濃度は1mg/mlとして換算して求めた。
精製HGF(II)の1mg相当量をとり、0.8766g のNaClと10mgの界面活性剤、Tween 80および100mg のヒト血清アルブミンを加え、pH7.0 の0.02M リン酸緩衝液にて全量を100ml に無菌的に調整し、1ml ずつアンプルに無菌的に分注熔閉する。
Claims (1)
- 成熟肝実質細胞増殖因子をコードする塩基配列を発現しうる組換発現ベクターにより形質転換された形質転換体をプロテアーゼ・インヒビターの存在下に培養し、該培養物から、下記1)の精製工程により得られうる、下記2)の特徴を有する1本鎖の組換ヒト成熟肝実質細胞増殖因子。
1)精製工程
(a)陽イオン交換クロマトグラフィー
S-セファロースFFカラムを緩衝液(50mM Tris-HCl(pH8.5)、150mM NaCl、1mM PMSF、0.01%Tween80)で平衡化後、培養上清を充填し、カラムを同緩衝液で洗浄する。更に、緩衝液(50mM Tris-HCl(pH8.5)、400mM NaCl、1mM PMSF、0.01%Tween80)で洗浄する。次いで、緩衝液(50mM Tris-HCl(pH8.5)、1M NaCl、1mM PMSF、0.01%Tween80)を流下させて、1本鎖の成熟肝実質細胞増殖因子(HGF)含有画分を分取する。
(b)ヘパリンアフィニティークロマトグラフィー
ヘパリンセファロースCL−6Bカラムを緩衝液(10mM Tris-HCl(pH7.5)、0.3M NaCl、1mM PMSF、0.01%Tween80)で平衡化後、上記(a)のHGF含有画分を充填し、同緩衝液で洗浄する。その後、当該緩衝液中のNaClを0.3Mから2.0M直線濃度勾配で溶出し、1本鎖HGF含有画分を分取する。
(c)疎水性クロマトグラフィー
フェニル5PWカラムを緩衝液(20mMリン酸ナトリウム(pH7.0)、4M NaCl)で平衡化後、上記(b)のHGF含有画分を充填し、同緩衝液で洗浄する。その後、上記緩衝液に別の緩衝液(20mMリン酸ナトリウム(pH7.0)、50%エチレングリコール)を加えて連続的に混合比を変化させて溶出し、1本鎖HGF含有画分を分取し、得られた画分を用いて、上記と同様な操作により目的とする純度の1本鎖HGFが得られるまで精製を繰り返す。
2)特性
(a)SDS−PAGEで単一バンドの、実質的に1本鎖ポリペプチドのみからなり、
(b)SDS−PAGEによる推定分子量が、非還元条件下で82,000±5,000ダルトンであり、還元条件下で92,000±5,000ダルトンであり、
(c)Leu-Arg-Val-Val-Asn-Gly-Ileの連続した7アミノ酸を含有する。
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A02 | Decision of refusal |
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