JP2004269437A - 歯磨き剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】炭酸水素ナトリウムと、糖アルコール及び/又はアルコールと、増粘剤とを必須成分として含み、研磨剤、発泡剤、合成保存料を除外している。また、炭酸水素ナトリウムの少なくとも一部が固形成分として含有されている。また、糖アルコールは、非発酵性であり、かつ非う蝕性を有するものである。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯磨き剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、歯磨き剤では、一般に、歯の清浄を中心に口腔内の清浄を目的として、研磨剤、発泡剤が成分として含まれている。同じく、歯磨き剤では、口当たりの良さ、口臭の抑制を目的として、甘味料、香料が成分として含まれている。また、同じく、歯磨き剤を取り扱い易くすることなどを目的として、歯磨き剤では、増粘剤、保存料、湿潤剤などが成分として含まれている。さらに、歯磨き剤では、虫歯・歯周病予防や各種の薬効を目的として、フッ素化合物やその他の各種薬用成分が使用されている(特許文献1,2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特表2002−503257(全文)
【特許文献2】
特表平11−510161(全文)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の歯磨き剤では、上述のように研磨剤、発泡剤、甘味料、香料、保存料などを含んでいるが、これらの成分は口腔内の清浄を図る上で必須でなく、これらの成分を歯磨き剤から除外しても清浄化を図れることが安価な歯磨き剤を得る点などにおいて好ましい。
【0005】
歯磨き剤は、小児、高齢者、身障者、重病人などの使用者においても口腔内の清浄のため使用される。そのような使用者は、歯磨き中に歯磨き剤を飲み込むおそれが高い。したがって、そのような使用者の歯磨きを補助する補助者においては、研磨剤、発泡剤、合成保存料などを含む歯磨き剤を使用者が飲み込まないように注意することが負担となっていた。また、特に研磨剤については、歯を研磨する際、歯の表面に微小な傷をつけるから、好ましいものではない。
【0006】
本発明は、上記実状に着目してなされたものであって、その目的とするところは、歯磨き剤として格別に必要としない成分を排除することにより、歯磨きの際における誤飲問題を回避できる歯磨き剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る歯磨き剤は、上記目的を達成するために、炭酸水素ナトリウムと、糖アルコール及び/又はアルコールと、増粘剤とを必須成分として含み、研磨剤、発泡剤、合成保存料を除外している、ことを特徴とする。
【0008】
本発明に係る歯磨き剤によれば、炭酸水素ナトリウムにより歯垢やタバコやになどの汚れを落とすことができる。糖アルコール及び/又はアルコールによりカビなどの菌類の増殖を防止できるので、歯磨き剤を長期保存できるものとなる。増粘剤により炭酸水素ナトリウムと、糖アルコール及び/又はアルコールとの混合物における粘度が高められ、炭酸水素ナトリウムと、糖アルコール及び/又はアルコールとの分離を防止できる。増粘剤で粘性が高められていることで、例えば炭酸水素ナトリウムの固形分が残存した状態で歯磨き剤中に分散され易くなるから、口腔内の清浄にするための成分となる炭酸水素ナトリウムが歯磨き剤中に均一に分散され、歯磨き剤の品質を一定のものにできるとともに、液状のものより取り扱いやすい。
【0009】
また、研磨剤、発泡剤、合成保存料など特に必要としない成分について除外した歯磨き剤であるので、それらの成分を含むものに比較してその混合工程が不要にできるとともに、材料コストも低減できる。また、研磨剤、発泡剤、合成保存料などが含まれていないので、それらの成分を含む歯磨き剤を飲み込まないよう注意しながら使用するという煩わしさが解消できる。
【0010】
また、本発明に係る歯磨き剤は、好ましくは、前記炭酸水素ナトリウムの少なくとも一部が固形成分として含有されている。この場合、歯磨きの際に、固形成分の炭酸水素ナトリウムが歯垢などの汚れを掻き取る機能が高いため、研磨剤がなくても、汚れ除去が良好に行える。炭酸水素ナトリウムは、歯磨き時に歯の表面を傷つけることがない。
【0011】
また、本発明に係る歯磨き剤は、好ましくは、前記糖アルコールは、非発酵性であり、かつ非う蝕性を有するものである。この場合、例えばキシリトールのような糖アルコールにより、虫歯の原因であるミュータンス菌を減少させるとともに、ミュータンス菌による酸生成が抑制されるから、虫歯予防に好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る歯磨き剤は、炭酸水素ナトリウムと、糖アルコール及び/又はアルコールと、増粘剤とを必須成分として含み、研磨剤、発泡剤、合成保存料を除外しているのであって、その他に溶剤として水などを含んでもよい。炭酸水素ナトリウムは、溶剤としてアルコールや水などを用いた場合、その全部が溶解したものであってもよく、また、その一部が溶解し他の一部が固形成分として溶媒中に分散してもよい。また、炭酸水素ナトリウムのほぼ全部が溶解することなく、固形成分として溶媒中に分散してもよい。炭酸水素ナトリウムの固形成分としては、粒状や顆粒状であることが好ましい。
【0013】
本発明に係る歯磨き剤に含まれる糖アルコールとしては、例えば、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、ラクチトール、キシリトールなどがある。
【0014】
本発明に係る歯磨き剤に含まれるアルコールとしては、エタノールや食用多価アルコールなどがある。このエタノールを歯磨き剤に添加するのに、例えば各種アルコール飲料(ただし糖類無添加品が好ましい)を用いてもよい。
【0015】
本発明に係る歯磨き剤では、糖アルコールとアルコールとについては、一方のみを組成成分として含むものでもよいし、両者を共に組成成分と含むものでもよい。
【0016】
本発明に係る歯磨き剤に含まれる増粘剤としては、アルギン酸ナトリウムが好ましいが、その他に、アルギン酸プロプレングリコールエステル、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸、カラギナン、カラヤガム、カロブビーンガム、グァーガム、ジェランガム、タラガム、トラガントガム、ファーセレラン、ペクチン、キトサン、デキストラン、ガティガム、ダンマル樹脂などでもよい。
【0017】
また、本発明に係る歯磨き剤において、上記の組成成分の他に、穏やかな殺菌作用があるとともに歯茎を引き締める効果がある塩化ナトリウムや、ペパーミントなどの口当たりを良くし、清涼感を与える香料を含有してもよい。
【0018】
本発明に係る歯磨き剤における成分比率としては、炭酸水素ナトリウムは、40〜75重量%の範囲が好ましく、より好ましくは、50〜65重量%の範囲が好ましい。また、糖アルコール及び/又はアルコールの成分比率は、15〜35重量%の範囲が好ましく、より好ましくは、18〜30重量%の範囲が好ましい。また、増粘剤の成分比率としては、0.5〜10重量%の範囲が好ましい。
【0019】
【実施例】
以下に、本発明の各実施例について説明する。
【0020】
(実施例1)
炭酸水素ナトリウムを100g、キシリトールを37.5g、水を37.5g、アルギン酸ナトリウムを1gを混合し、分散処理したところ、炭酸水素ナトリウムの非溶解物を固形成分として含む、ペーストを得た。炭酸水素ナトリウムについての分散安定性が良好であった。
【0021】
(実施例2)
炭酸水素ナトリウムを100g、アルギン酸ナトリウムを7.5g、エタノール15%液(例えば同液100ml中、エタノール15mlが含まれており、エタノール15mlを水で希釈しt100mlにしたものに相当)の100mlを混合し、分散処理したところ、炭酸水素ナトリウムの非溶解物を固形成分として含む、ペーストを得た。炭酸水素ナトリウムについての分散安定性が良好であった。
【0022】
(実施例3)
実施例1のペーストに20重量%の塩化ナトリウム水溶液15mlを加えて、混合し、分散処理したところ粘性および分散安定性が良好な状態を維持できた。
【0023】
(実施例4)
炭酸水素ナトリウムを100g、アルギン酸ナトリウムを7.5g、エチルアルコール(15%濃度)を100mlを混合し、分散処理したところ、炭酸水素ナトリウムの非溶解物を固形成分として含む、ペーストを得た。炭酸水素ナトリウムについての分散安定性が良好であった。
【0024】
(実施例5)
炭酸水素ナトリウムを100g、アルギン酸ナトリウムを3.5g、キシリトールを20g、水を20ml、エチルアルコール(15%濃度)を50mlを混合し、分散処理したところ、炭酸水素ナトリウムの非溶解物を固形成分として含む、ペーストを得た。炭酸水素ナトリウムの分散安定性が良好であった。
【0025】
上記各実施例1〜5につき、室温(20℃)下で1ヶ月間放置したところ、肉眼観察で、その混合物について相分離が認められなかった。これにより、分散安定性が高いものとわかる。
【0026】
次に、本発明者は、洗浄効果について試験を行った。上記実施例2の歯磨き剤のペースト、研磨剤を含む市販の歯磨き剤(ペースト)、中性洗剤の3者につき、洗濯機の洗浄槽上部の汚れ(洗剤では落ちにくいという共通点があるので歯の汚れの代用としている)をそれぞれ市販歯ブラシにより擦り込むことで洗浄がどの程度良好に行われるか試験を行った。
【0027】
その結果、本発明に係る実施例2の歯磨き剤では、汚れが全て取れるとともに、洗浄槽の表面に傷が付かなかった。市販の歯磨き剤の場合、汚れは全て取れたものの、洗浄槽の表面に歯磨き剤中の研磨剤による傷が付いた。中性洗剤の場合、汚れが一部残った。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、炭酸水素ナトリウムにより歯垢やタバコやになどの汚れを落とすことができる。糖アルコール及び/又はアルコールによりカビなどの菌類の増殖を防止できるので、歯磨き剤を長期保存できるものとなる。増粘剤により炭酸水素ナトリウムと、糖アルコール及び/又はアルコールとの混合物における粘度が高められ、炭酸水素ナトリウムと、糖アルコール及び/又はアルコールとの分離を防止できる。増粘剤で粘性が高められていることで、例えば炭酸水素ナトリウムの固形分が残存した状態で歯磨き剤中に分散され易くなるから、口腔内の清浄にするための成分となる炭酸水素ナトリウムが歯磨き剤中に均一に分散され、歯磨き剤の品質を一定のものにできるとともに、液状のものより取り扱いやすい。
【0029】
また、研磨剤、発泡剤、合成保存料など特に必要としない成分について除外した歯磨き剤であるので、それらの成分を含むものに比較してその混合工程が不要にできるとともに、材料コストも低減できる。また、研磨剤、発泡剤、合成保存料などが含まれていないので、それらの成分を含む歯磨き剤を飲み込まないよう注意しながら使用するという煩わしさが解消できる。
Claims (3)
- 炭酸水素ナトリウムと、糖アルコール及び/又はアルコールと、増粘剤とを必須成分として含み、研磨剤、発泡剤、合成保存料を除外している、ことを特徴とする歯磨き剤。
- 請求項1に記載の歯磨き剤において、
前記炭酸水素ナトリウムの少なくとも一部が固形成分として含有されている、ことを特徴とする歯磨き剤。 - 請求項1または2に記載の歯磨き剤において、
前記糖アルコールは、非発酵性であり、かつ非う蝕性を有するものである、ことを特徴とする歯磨き剤。
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2003
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