JP2004268272A - インクジェットプリンタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インクジェットヘッド2とインクタンク20との間にポンプ30が接続されている。ポンプ30内のケース31には、吸入孔31aと排出孔31bとが設けられている。ケース31内に配置されたロータ40には、仕切り部材50が配置されている。仕切り部材50は合成ゴムからできており、その両端面はロータ40が回転しても常にケース31の内周面と接触する。ロータ40は、ケース31の内周面と接触する位置と接触しない位置との間を適宜移動可能となっている。印刷時においてロータ40はケース31の内周面と接触しない位置にあって、仕切り部材50が吸入孔31aから排出孔31bへの流路を閉じない状態で回転を停止している。インクパージ時においてロータ40はケース31の内周面と接触する位置にあって回転している。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクタンクとインクジェットヘッドとを結ぶインク流路内のインクを強制的に送液するポンプが備えられたインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタは、インクジェットヘッドに形成された吐出ノズルから種々の原理を用いてインク滴を吐出して記録媒体たる用紙に対して所望画像の記録を行うものである。このインクジェットヘッドには、インクの供給源となるインクタンクがチューブなどを介して接続されており、印刷中においては、吐出ノズルの毛細管現象と吐出ノズルからのインク滴の吐出により生じる負圧を利用してインクタンクからインクを吸引している。
【0003】
しかし、インク内に気泡が混入するとインクをインクタンクから吸引することが難しくなり、インクジェットヘッドで用紙に対して所望画像を印刷できなくなる。
【0004】
特許文献1に記載されたインクジェットプリンタは、このような問題を解決するものである。このインクジェットプリンタには、パージ用のポンプが設けられており、インクジェットヘッド(記録ヘッド)とインクを収納したインクタンク(インクカートリッジ)とがポンプ内に挿通された可撓性のチューブで連通されている。このポンプは、内部に回転自在に取付けられたロータを有しており、このロータには円周方向に等角度間隔離して3つのローラが軸を介して回転自在に軸承されている。また、ロータの外径とポンプの円形の空間の内径との間に可撓性のチューブが配置されている。このようなインクジェットプリンタでの印刷中は、ロータのローラがチューブを押しつぶさない位置に配置され、前述と同様にインクジェットヘッドの吐出ノズル(噴出ノズル)の毛細管現象と吐出ノズルからのインクの吐出によって生じる負圧によってインクタンクからチューブを介してインクジェットヘッドにインクが吸引される。そしてインクジェットヘッドの吐出ノズルからインク滴が吐出されて用紙に画像が記録される。また、パージ動作を行う場合は、ポンプのロータを回転させることでポンプからインクジェットヘッドへと強制的にインクを供給する。これにより、気泡が混入したインクをインクジェットヘッドから除去することができるので、インク供給状態の信頼性が回復する。
【0005】
【特許文献1】
特公平7−80304号公報(第3−5頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1のインクジェットプリンタは、インクジェットヘッド側に強制的にインクを供給する際に、ロータを回転させつつローラで可撓性のチューブの同一箇所を繰り返し押しつぶすものであるために、ポンプ内に配置されたチューブが破損してインクジェットヘッドへのインク供給不良の障害をまねきやすいという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、ポンプ故障に起因したインク供給不良が生じにくいインクジェットプリンタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載のインクジェットプリンタは、インクを収納したインクタンクと、記録媒体に対してインクを吐出するインクジェットヘッドとの間にポンプが接続されたインクジェットプリンタであって、前記ポンプが、内部に空洞を有しており、前記空洞内へと流体を吸入する第1貫通孔と前記空洞から流体を排出する第2貫通孔とが形成されたケースと、前記空洞内において回転可能な回転子と、2つの端面が前記空洞の壁面と常に接触するように前記回転子に支持された状態において、前記回転子と共に回転可能である仕切り部材とを備えており、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔が前記仕切り部材に対して同じ側にあるときに、前記空洞内において前記仕切り部材によって仕切られた2つの領域のうち前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔が存在する側の領域における前記第1貫通孔と前記第2貫通孔との間の流路抵抗が可変に構成されていることを特徴とするものである。
【0009】
このような構成によると、第1貫通孔及び第2貫通孔が仕切り部材に対して同じ側にあるときに、空洞内において仕切り部材によって仕切られた2つの領域のうち第1貫通孔及び第2貫通孔が存在する側の領域を流路抵抗の低い状態とすることにより、インクタンク内の空間とインクジェットヘッド内のインク流路とがポンプ内で低抵抗でつながることになるので、印刷時においてインクジェットヘッドからのインク吐出に応じて印刷に必要なインクが自然とインクタンクからポンプを介してインクジェットヘッドへと供給される。
【0010】
一方、前記領域を流路抵抗の高い状態とすれば、回転子を連続的に回転させることにより、印刷を行わなくてもインクタンクからインクジェットヘッドにインクを強制的に供給することができるので、インクジェットヘッド内に滞留する気泡をインクと共にパージすることができる。このように、流路抵抗を可変にするという簡易な処理によって、インクジェットヘッドによる印刷及び気泡パージの両方に対応することが可能になる。
【0011】
また、可撓性のチューブを用いる場合と異なり、インクタンク内の空間とインクジェットヘッド内のインク流路とがポンプ内の空洞で分断されずにつながることで、ポンプ故障に起因したインクジェットヘッドへのインク供給不良を防ぐことができる。また、ポンプ内の可撓性のチューブを配置する必要がないのでポンプ内における気泡に対するバリア性を向上させることができる。
【0012】
請求項2に記載のインクジェットプリンタは、前記回転子が前記空洞の特定位置と接触する位置と接触しない位置との間を移動することによって、前記流路抵抗が変化することを特徴とするものである。
【0013】
このような構成によると、回転子が空洞の特定位置と接触する位置にある際には、回転子が回転しても常に流路抵抗が高い状態に保たれるので、気泡パージを行うときにポンプ能力が低下することがない。
【0014】
請求項3に記載のインクジェットプリンタは、前記空洞の特定位置近傍にある壁面が前記回転子と接触する位置と接触しない位置との間を移動することによって、前記流路抵抗が変化することを特徴とするものである。
【0015】
このような構成によると、空洞の特定位置近傍にある壁面が回転子と接触する位置にある際には回転子が回転しても常に流路抵抗が高い状態に保たれるので、気泡パージを行うときにポンプ能力が低下することがない。
【0016】
請求項4に記載のインクジェットプリンタは、前記回転子がその側面に切欠部を有していると共に前記空洞の壁面の特定位置と常に又は断続的に接触しつつ回転し、前記回転子の回転により変化する前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔に対する前記切欠部の位置に応じて、前記流路抵抗が変化することを特徴とするものである。
【0017】
このような構成によると、ポンプの回転子の側面に切欠部を設けるという加工を回転子にさらに施すだけで容易に製造することができる。
【0018】
請求項5に記載のインクジェットプリンタは、前記回転子がその側面の2個所をつなぐトンネルを有していると共に前記空洞の壁面の特定位置と常に又は断続的に接触しつつ回転し、前記回転子の回転により変化する前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔に対する前記トンネルの位置に応じて、前記流路抵抗が変化することを特徴とするものである。
【0019】
このような構成によると、ポンプの回転子の側面の2個所をつなぐトンネルを設けるという加工を回転子にさらに施すだけで容易に製造することができる。
【0020】
請求項6に記載のインクジェットプリンタは、内部に流体通路を有する金属製の針が前記第1貫通孔に直結されており、前記針の先端が前記インクタンクに突き刺さっていることを特徴とするものである。
【0021】
このような構成によると、インクタンクとポンプとの間に金属製の針が介在するだけなので、インクタンクとポンプとの間においてインク内に気泡がほとんど混入しなくなる。
【0022】
請求項7に記載のインクジェットプリンタは、前記第2貫通孔に連結されて前記ポンプと前記インクジェットヘッドとを結ぶインク流路に鉛直方向を向く部分が形成されていると共に、当該部分にフィルタ面が水平となるようにフィルタが配置されていることを特徴とするものである。
【0023】
このような構成によると、ポンプとインクジェットヘッドとを結ぶインク流路の鉛直方向を向く部分にフィルタがフィルタ面を水平として配置されているので、インクの初期導入時(空洞内が空の状態からインクを導入する時)等にインク内に混入した気泡に対して、気泡の浮力とポンプの送液力とを重ね合わせた比較的大きな力が加えられるため、フィルタを通過しやすくなる。従って、フィルタの上流側に多量の気泡が滞留してインクジェットヘッドへのインク供給が中断されることが少なくなる。
【0024】
請求項8に記載のインクジェットプリンタは、前記第2貫通孔が、前記ケースの鉛直上側に形成されていることを特徴とするものである。
【0025】
このような構成によると、インクの初期導入時に空洞内に混入した気泡が、浮力に逆らわずスムーズに排出されるために、インク内に混入した気泡の高い排出性が得られる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0027】
[プリンタ全体構成]
図1は、本実施の形態に係るインクジェットプリンタの全体的な構成を示す側面図である。図1に示すインクジェットプリンタ1は、4つのインクジェットヘッド2を有するカラーインクジェットプリンタである。このプリンタ1には、図中左方に給紙部3が、図中右方に排紙部4が、それぞれ設けられている。
【0028】
プリンタ内部には、給紙部3から排紙部4に向かって流れる用紙搬送経路が形成されている。給紙部3のすぐ下流側には、記録媒体である用紙を狭持搬送する一対の送りローラ5が配置されている。一対の送りローラ5によって用紙は図中左方から右方(搬送方向)へ送られる。用紙搬送経路の中間部においては、2つのベルトローラ6,7と、両ローラ6,7間に掛け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト8とが配置されている。搬送ベルト8の外周面(搬送面)にはシリコン処理が施されており、一対の送りローラ5によって搬送されてくる用紙を、搬送ベルト8上の搬送面にその粘着力により保持させながら、一方のベルトローラ6の駆動によって下流側(右方)へ向けて搬送できるようになっている。なお、用紙搬送経路に対向し、ベルトローラ6の反対側位置には、押さえ部材9が配置されている。押さえ部材9は、搬送ベルト8上の用紙が搬送面から浮かないように、搬送ベルト8の搬送面に押し付けて搬送面上に確実に粘着させるためのものである。
【0029】
搬送ベルト8の図中右方には剥離機構10が設けられており、搬送ベルト8の搬送面に粘着されている用紙を搬送面から剥離して、右方の排紙部4へ向けて送るように構成されている。
【0030】
搬送ベルト8によって囲まれた領域内には、インクジェットヘッド2と対向する位置、つまり搬送ベルト8の上側の下面と接触することによって内周側からこれを支持するほぼ直方体形状(搬送ベルト8と同程度の幅を有している)のガイド部材11が配置されている。
【0031】
4つのインクジェットヘッド2は、4色のインク(マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック)に対応して、用紙搬送方向に沿って4つ並べて設けられている。つまり、このプリンタ1は、ライン式プリンタである。インクジェットヘッド2は、平面視で用紙搬送方向に垂直な長手方向を有する細長い長方形状とされるとともに、その下端にヘッド本体18(圧力室を含むインク流路が形成された流路ユニットと、圧力室のインクに圧力を与えるアクチュエータとが貼り合わされたものである)を有している。これらヘッド本体18の底面には、インクを下方に向けて吐出するための微小径の吐出ノズルを多数並べて形成している。
【0032】
インクジェットヘッド2は、その下面が搬送ベルト8の搬送面との間に少量の隙間を形成することとなるよう配置されており、この隙間部分に用紙搬送経路が形成されている。この構成で、搬送ベルト8上を搬送される用紙は4つのインクジェットヘッド2のヘッド本体18の直ぐ下方側を順に通過し、この用紙の上面(印刷面)に向けて吐出ノズルから各色のインクを吐出することで、所望のカラー画像を形成できるようになっている。
【0033】
[インクジェットヘッドへのインク供給構成]
インクジェットプリンタ1において、インクジェットヘッド2に対してインクを供給するための構成を、図2を参照して説明する。
図2に示すように、それぞれのインクジェットヘッド2に異なる色のインクを供給するために、プリンタ1内の適宜位置に、インクタンク20が設けられている。そして、互いに離れた箇所にあるインクジェットヘッド2とインクタンク20とが、ポンプ30とポンプ30に接続された可撓性のチューブ13とによって接続されている。こうして、インクタンク20からインクジェットヘッド2へのインク供給経路(インク流路)が構成されている。なお、インクタンク20及びポンプ30は、図2では1つのみ示されているが、実際にはインクジェットヘッド2の数に対応して4つ設けられている。
【0034】
〔インクタンクの構成〕
インクタンク20は、合成樹脂製のハウジング21の内部に、インク袋22を備えた構成となっている。このインク袋22は、脱気されたインクを内包している。インク袋22は、その開口部を封止する樹脂製のスパウトを有し、このスパウトは、シリコンゴム製またはブチルゴム製のキャップ23を備えている。インク袋22は、可撓性を有する複数のフィルムを熱圧着して形成されているパウチフィルムで構成されている。このパウチフィルムは、最内側にポリプロピレン層が形成され、外側に向かって順に基材としてのポリエステル層と、そのポリエステル層に敷設されるガスバリア層としてのアルミ箔層と、フィルムの強度向上のためのナイロン層とが多重に積層された構造となっている。
【0035】
キャップ23には、後述の中空針25を貫通できるようになっており、また、インクタンク20内部のインクが切れたときには、キャップ23から中空針25を抜いて、インクタンク20ごと交換できるようになっている。
【0036】
前述したインクジェットヘッド2のヘッド本体18は、その長手方向一端部側において、吐出ノズルが形成された底面の反対側の面に筒状部材14を備える。この筒状部材14には、ポンプ30に接続されたチューブ13の一方が接続されており、インクタンク20からのインクがヘッド本体18内部のインク流路に導かれ、吐出ノズルから吐出されるように構成している。なお、チューブ13は円筒形状に形成されており、エラストマーを素材としているため十分な可撓性を有している。
【0037】
〔ポンプの構成〕
次に、ポンプ30の構成を図2〜図4に基づいて説明する。
【0038】
図2に示すポンプ30は、円筒形状のケース31を備えており、その軸芯方向には、端面が形成されている。そのため、ケース31内に空洞32が存在する。また、ケース31の一端面側には、後述するシャフト42が通る開口部が形成されている。また、ケース31の側面には、インクタンク20のキャップ23に対向する位置でインクタンク20からインクをポンプ30の空洞32内に吸入する吸入孔(第1貫通孔)31aが形成されている。この吸入孔31aには、円筒形状を有する金属製の中空針25が直結されている。中空針25のインクタンク20側の端部は、斜めにカットされており、そのため尖った形状を有している。吸入孔31aに直結された中空針25は、図2に示すようにインクタンク20のキャップ23に水平に貫通されており、インクタンク20とポンプ30とのインク流路を形成する。そして、中空針25を介して吸入孔31aからポンプ30の空洞32へインクタンク20のインク袋22内のインクを吸入する。
【0039】
また、ケース31の吸入孔31aから図2中時計回り方向に約90°回転した位置(ケース31の側面の鉛直上側位置)に空洞32内からインクジェットヘッド2側にインクを排出する排出孔(第2貫通孔)31bが形成されている。この排出孔31bには、ヘッド本体18の筒状部材14と接続されたチューブ13の一方と接続するフィルタ収納部35が連結されている。このフィルタ収納部35の内部には、排出孔31bからチューブ13までが鉛直方向に向くように連絡孔が形成されている。連絡孔はインクタンク20からインクジェットヘッド2までのインク流路の一部を構成している。また連絡孔の略中間部は、水平方向に拡大しており、そこにはフィルタ面が水平となるようにフィルタ36が配置されている。
【0040】
フィルタ36は、メッシュフィルタとされており、インクタンク20からインクジェットヘッド2側に供給するインクをろ過することができるようになっている。従って、キャップ23に対する中空針25の抜き差しに伴って発生したゴム滓などは、このフィルタ36で捕捉し、インクから除去することができる。この結果、例えばインクタンク20側にフィルタ構造を特別に設ける必要がなくなるので、インクタンクの簡素化が達成される。
【0041】
また、フィルタ36を水平に配置することで、ポンプ30の空洞32内が空の状態からインクを導入する時(インクの初期導入時)等にインク内に混入した気泡に対して、気泡の浮力と後述するポンプ30の送液力とを重ね合わせた比較的大きな力が加えられるため、気泡がフィルタ36を通過しやすい構成が達成される。従って、フィルタ36の上流側に多量の気泡が滞留してインクジェットヘッド2へのインク供給が中断されることが少なくなる。また、排出孔31bをケース31の鉛直上側に形成することで、インクの初期導入時に空洞32内に混入した気泡が、浮力に逆らわずスムーズに排出されるために、インク内に混入した気泡の高い排出性が得られる。
【0042】
図2に示すようにポンプ30のケース31内には、ロータ(回転子)40が回転可能に備えられている。このロータ40は、図3(a)、(b)に示すようにケース31内で回転する回転部41と回転部41に回転力を伝えるシャフト42とで構成されている。回転部41は円柱形状を有するとともに、その軸芯方向の両端面が空洞32の両端壁面(ケース31の内側両端面)と接する程度の厚みを有している。回転部41の側面には、その直径方向に貫通部41aが形成されている。貫通部41aは、その内部に後述する2枚の滑り部材51a,51bと仕切り部材50とが重ね合わせて配置された状態において、それら2枚の滑り部材51a,51bと仕切り部材50とが貫通部41aの内面に沿って移動できるような極小の隙間を有するような形状に形成されている。
【0043】
図3(b)に示すようにシャフト42は、回転部41の一端面から円柱形状に突出するように加工されて形成されたものであり、シャフト42の回転部41側と反対側の端面には円柱形状の突出部43が形成されている。突出部43の図3(b)中右方には、溝付きカム45が配置されており、突出部43の端面と側面の一部が溝付きカム45のロータ40側の端面に形成されたカム溝46内と接している。
【0044】
溝付きカム45は円板形状を有しており、ロータ40側の端面に形成されたカム溝46はその溝が円形に連続するように形成されたものである。カム溝46の中心は、溝付きカム45の中心から図3(a)中左斜め下方向に偏芯している。従って、カム溝46の中心は、溝付きカム45が回転すると共に円を描くように移動することになる。
【0045】
また、ロータ40の回転部41と溝付きカム45との間には、ガイド部材47とギヤ49とが配置されている。ガイド部材47には、その厚み方向に貫通した長穴形状の開口部48が形成されており、その開口部48にシャフト42が挿通している。従って、溝付きカム45が回転するとカム溝46によって、シャフト42の突出部43が強制的に移動させられると共にシャフト42を介して回転部41も移動するが、シャフト42がガイド部材47の開口部48に挿通しているために開口部48に沿った方向の移動となる。なお、溝付きカム45の回転によるロータ40の移動は、図4(b)に示すようにロータ40の回転部41の側面がケース31の内周面(ケース31内の空洞32の壁面)の左斜め上部分(特定位置)と接触する時点でガイド部材47の開口部48で制限されるようになっている。
【0046】
またギヤ49は、図3(b)に示すようにその側面の一部とシャフト42の側面の一部とが常に接触するような位置に配置されている。従って、図示しない駆動装置によってギヤ49が回転駆動されることで、シャフト42に対してギヤ49の回転方向とは逆の回転方向に回転力を付与することができるので回転部41も回転することになる。
【0047】
前述した回転部41の貫通部41aには、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)系の合成ゴムからなる仕切り部材50と仕切り部材50を挟むようにして配置された2つの滑り部材51a,51bとが配置されており、回転部41の中心を通って横切っている。なお、仕切り部材50は弾性部材であるため、その長手方向に伸縮可能である。また、滑り部材51a,51bはPOM(ポリオキシメチレン)樹脂から構成されている。
【0048】
図4(a)に示す仕切り部材50は平面形状が長方形の板形状を有しつつ、その長手方向(回転部41を横切る方向)の両端面がケース31の内周面と接触するような長さを有する。また、仕切り部材50は、1枚の滑り部材より大きい厚みを有している。このような形状を有する仕切り部材50によって、ケース31内の空洞32は常に2つの領域に仕切られている。これら仕切られた領域のうち、図4(a)に示すように吸引孔31aと排出孔31bとが連通する領域によってインクタンク20からインクをインクジェットヘッド2側に流通するインク流路が確保される。この吸入孔31aと排出孔31bとが連通する領域は、溝付きカム45が半回転することで、図4(b)に示すようにガイド部材47の開口部48に沿って移動するシャフト42を介してロータ40の回転部41が移動し、ケース31の内周面と接触して更に2つの領域に仕切られる。つまり、図4(a)に示された状態よりも吸入孔31aと排出孔31bとの間の流路抵抗が高い状態になる。
【0049】
2つの滑り部材51a,51bは、前述した仕切り部材50とほぼ同じような形状を有しており、異なる点は長手方向の長さが仕切り部材50より短く、厚みがそれぞれ薄いという点である。また、滑り部材51a,51bは樹脂から構成されているため、滑り部材51a,51bの貫通部41aに対する滑り摩擦係数が仕切り部材50の貫通部41aに対する滑り摩擦係数よりも小さくなる。従って、滑り部材51a,51bに挟まれて貫通部41aに配置された仕切り部材50は、回転部41を横切る方向に貫通部41aの内面を滑らかに移動することが可能となる。また、滑り部材51a,51bの長手方向の長さを仕切り部材50より短くしているため、図示しない駆動装置によってギヤ49を介してロータ40が回転した際に、滑り部材51a,51bの長手方向の両端面がケース31の内周面と接触するのを抑制することができるとともに、仕切り部材50の長手方向の両端面とケース31の内周面との摩擦によって、仕切り部材50の両端部近傍が大きく湾曲するのを滑り部材51a,51bの長手方向の両端部で抑制することができるので、仕切り部材50の両端部が回転部41の側面とケース31の内周面との間に仕切り部材50の両端部が湾曲してかみ込むのを防止することができる。
【0050】
[印刷時のインク供給動作]
続いて、インクジェットプリンタ1においてインクジェットヘッド2での印刷時のインク供給動作について説明する。
【0051】
搬送ベルト8で搬送された用紙に対して、インクジェットヘッド2からインク滴を吐出して所望画像の印刷時は、ヘッド本体18の吐出ノズルからインクが吐出されることでヘッド本体18内に負圧が発生し、その負圧と吐出ノズルの毛細管現象とを利用した吸引力によってインクジェットヘッド2がインクタンク20のインク袋22からインクを吸引している。
【0052】
従って、インクジェットヘッド2がインクを吸引しているときのインクジェットヘッド2とインクタンク20との間のインク流路の一部を形成するポンプは、図2および図4(a)に示すようにロータ40がケース31内の空洞32の略中心に位置するように配置されると共にその回転は停止されている。つまり、ロータ40の回転は、ケース31内の空洞32がロータ40の貫通部41aに配置された仕切り板50によって、吸入孔31aと排出孔31bとが連通する領域が形成するように仕切られる位置で停止されている。
【0053】
こうして吸入孔16aと排出孔16bとが連通状態となることで、インクジェットヘッド2からインクタンク20のインク流路が確保され、インクジェットヘッド2にインクが供給されることとなる。つまり、ケース31の吸入孔31aから排出孔31bまでのポンプ30内のインク流路の流路抵抗が低い状態となって、インクタンク20とインクジェットヘッド2がポンプ30内で低抵抗でつながる。そのため、印刷時においてインクジェットヘッド2からのインク吐出に応じて必要なインクが自然とインクタンク20からポンプ30を介してインクジェットヘッド2へと供給される。
【0054】
[パージ時のポンプ動作]
続いて、インクジェットプリンタ1においてパージ時のポンプ動作について説明する。
【0055】
インクタンク20を交換した場合などにインク内に混入した気泡をパージする時のポンプ30の動作は、まず、図4(a)に示すロータ40の位置を図4(b)に示すような位置に移動させる。つまり、ロータ40の中心がケース31の空洞32の略中心に位置している状態の溝付きカム45を半回転させることで、ロータ40のシャフト42の突出部43がカム溝46に沿いつつ、ロータ40のシャフト42がガイド部材47の開口部48に沿って移動し、ロータ40の回転部41の側面が図4(b)に示すようにケース31の内周面の特定位置と接触する。こうして、ロータ40の貫通部41aに配置された仕切り部材50によって仕切られたケース31内の空洞32のうち、吸入孔31aから排出孔31bへの流路が閉鎖される。
【0056】
そして、前述したギヤ49を図示しない駆動装置で回転させてロータ40を図4(b)中矢印方向(反時計回り方向)に回転させる。つまり、ロータ40の移動によって仕切られた吸入孔31aと連通する領域は、ロータ40を図4(b)中矢印方向に回転させることで、図4(c)に示すようにロータ40の回転に伴って大きくなり、その領域内には負圧が生じてインクタンク20からインクが吸引されることになる。一方、ロータ40の回転に伴って排出孔31bと連通する領域は小さくなり、その領域内に存在するインクが強制的に排出孔31bからインクジェットヘッド2側に送液されることになる。
【0057】
また、ロータ40の回転に伴ってロータ40の貫通部41aに配置された仕切り部材50と滑り部材51a,51bは、図4(b)に示す状態から図4(c)に示すように貫通部41aの内面を滑り、ロータ40を横切る方向に移動する。つまり、ロータ40の回転によって、図4(b)に示す仕切り部材50の長手方向の上側の端面とケース31の内周面との接触によって生じるロータ40を横切る方向の下方側に押す力が、仕切り部材50の長手方向の下側の端面とケース31の内周面との接触によって生じるロータ40を横切る方向の上方側に押す力より大きくなり、仕切り部材50自体がロータ40を横切る方向の下方側に移動する。この仕切り部材50の移動の際に、滑り部材51a,51bは貫通部41aの内面を滑らかに滑るために、仕切り部材50をスムーズに移動させることができる。
【0058】
また、ロータ40の回転に伴って仕切り部材50は、その長手方向に伸縮しつつ移動しているために、仕切り部材50の両端面はケース31の内周面と常に接触している。このようなロータ40の回転に伴う仕切り部材50の移動及び伸縮によって、吸入孔31aと連通する領域内に負圧を生じさせることが可能となり、排出孔31bと連通する領域に存在するインクを排出孔31bから排出することが可能となる。
【0059】
このように吸入孔31aと排出孔31bとが連通する領域をロータ40の移動で仕切り、吸入孔31aから排出孔31bの流路を閉じた状態でロータ40を回転させると、インクタンク20のインクが強制的に吸入孔31aからポンプ30内へ吸引されると共に排出孔31bから排出されて、排出孔31bに接続されたチューブ13を介してインクをインクジェットヘッド2側に強制的に送液することが可能となる。そのため、インク内に混入した気泡やポンプの排出孔31bに接続されたチューブ13などからインク内に混入した気泡をインクと共にパージすることができる。
【0060】
また、インクタンク20からインクを吸引しつつインクジェットヘッド2側にインクを排出するそのポンプ30の送液力によって、インクに混入した気泡がインクとともにインクジェットヘッド2側に送られるので、インクジェットヘッド2からインクタンク20を連結するインク流路内に気泡が留まらず除去されることになる。
【0061】
また、ロータ40がケース31内の空洞32の壁面の特定位置と接触する位置にある際には、ロータ40が回転しても常に吸入孔31aと排出孔31bとが連通していない状態、つまり、両者間の流路抵抗が高い状態に保たれるので、パージ時にポンプ30の送液能力が低下することがない。
【0062】
また、インクジェットプリンタ1に適用されるポンプは、印刷時にインクジェットヘッド2からのインクの吸引に対してインク流路を低抵抗とすることができ、パージ時に強制的にインクをインクタンク20からインクジェットヘッド2に供給することができるものであれば良いため、前述したものに限定されない。例えば、本実施の形態のポンプ30の変形例として、以下に示すポンプ60,70,80でも適用することが可能である。
【0063】
[ポンプの第1変形例]
本発明に係るインクジェットプリンタに含まれるポンプの第1変形例について、図5に基づいて説明する。図5はインクジェットプリンタに含まれるポンプの第1変形例の動作状態を示す図であって、(a)は印刷時のポンプ状態を示した図、(b)はパージ時のポンプ状態を示した図である。なお、前述したインクジェットプリンタ1のポンプ30以外の構成は、同様なため説明を省略する。また、ポンプ30と同様のものについては、同符号を示し説明を省略する。
【0064】
図5に示す第1変形例のポンプ60には、前述のポンプ30と同様に吸入孔31aと排出孔31bとを有するケース61が設けられている。ケース61内には、空洞63が存在し、その空洞63の壁面のうち、吸入孔31aと排出孔31bとの間の壁面の一部が移動壁部材65によって構成されている。また、ケース61内には、前述したポンプ30と同様なロータ62が備えられているが、そのロータ62は、前述したポンプ30のように移動せず、回転可能に備えられている。このような点がポンプ60と前述したポンプ30との異なる点であり、それら以外の前述したロータ40の貫通部41aや滑り部材51a,51bや仕切り部材50や排出孔31bの連結されたフィルタ収納部35や吸入孔31aに直結された中空針25などは前述したものと同様であるため、同符号で示す。
【0065】
このポンプ60のロータ62は、前述したポンプ30のロータ40がケース31の内周面の特定位置に接触するように移動した位置と同様な位置、つまり、図5(b)に示すように移動壁部材65がケース61の内周面の円周上位置にあるときに、ロータ62の側面を移動壁部材65に接触させる位置に配置されており、その位置で図示しない駆動装置によって回転可能となっている。つまり、ポンプ60には、前述したロータ40を移動させる溝付きカム45やガイド部材47等は設けられていない。
【0066】
また、ケース61は吸入孔31aと排出孔31bとの距離が短い側のケース61の側面に貫通部61aが形成されている。この貫通部61aは、移動壁部材65をスライド可能にガイドする。また、ケース61において、貫通部61aが形成された以外は、前述したポンプ30のケース31とほぼ同様の形状を有している。
【0067】
ケース61の貫通部61aによってスライド可能にガイドされる移動壁部材65は、貫通部61aの内周形状と同様の外周形状を有しており、ほぼ直方体の形状を有している。移動壁部材65の外周面には図示しないシール部材が設けられている。そのため、移動壁部材65と貫通部61aとの間からポンプ60内のインク内への気泡の混入は抑制され、さらにポンプ60の外方にインクが漏れ出さないようになっている。移動壁部材65のロータ62側の端面65aは、ケース61の内周面(ケース61内の空洞63の壁面)のアール形状と同様のアール形状を有しており、ケース61の内周面の一部を構成している。
【0068】
移動壁部材65の端面65aと反対側の移動壁部材65の端面には、アーム66が連結されている。アーム66の移動壁部材65側と反対側の端部には、溝付きカム68が配置されている。この溝付きカム68は、アーム66側の端面に前述した溝付きカム45と同様の中心が偏芯したカム溝69が形成されている。従って、前述と同様に溝付きカム68を回転させるとカム溝69の中心は円を描くように移動する。
【0069】
また、アーム66の溝付きカム68側の端部には、カム溝69内に向かって突出しつつカム溝69に沿う突出部66aが形成されている。従って、図5(b)に示すように溝付きカム68を回転させると、カム溝69に沿って突出部66aが移動するため、アーム66が矢印A方向に移動するとともに移動壁部材65も同様に移動する。このように移動壁部材65を移動させることで、ポンプ60のロータ62に接触する位置または接触しない位置とすることが可能となり、ロータ62の貫通部41aに配置された仕切り部材50によって仕切られたケース61内の空洞63のうち、吸入孔31aと排出孔31bとが連通する領域の流路抵抗を変化させることができる。
【0070】
[印刷時およびパージ時のポンプ動作]
続いて、ポンプ60においてインクジェットヘッド2での印刷時およびパージ時のポンプ動作について以下に説明する。
【0071】
インクジェットヘッド2での用紙に対する印刷時は、前述したようにインクジェットヘッド2がインクを吸引することでインクタンク20からインクが供給されるので、図5(a)に示すようにポンプ60の移動壁部材65は、ロータ62と接触しない位置に離隔された状態となる。つまり、溝付きカム68を回転させることで、カム溝69に沿ってアーム66の突出部66aが移動し、アーム66を介して移動壁部材65も貫通部61aに沿って移動する。そして、移動壁部材65がロータ62の側面と離隔したときに、溝付きカム68の回転を停止して、吸入孔31aと排出孔31bとが連通する状態とする。このとき、ポンプ60のロータ62は前述と同様に吸入孔31aと排出孔31bとが連通する領域を形成するような位置に仕切り部材50が存在するように回転が停止されている。
【0072】
このように移動壁部材65がロータ62から離隔され、吸入孔31aと排出孔31bとが連通した状態となることで、吸入孔31aから排出孔31bまでのポンプ60内の流路抵抗が低い状態となり、前述したポンプ30と同様にインクジェットヘッド2からのインク吐出に応じて必要なインクが自然とインクタンク20からポンプ60を介してインクジェットヘッド2へと供給される。
【0073】
次いで、パージ時のポンプ60の動作について説明する。まず、図5(a)に示す移動壁部材65の位置を図5(b)に示すような位置に移動させる。つまり、移動壁部材65がロータ62と離隔した状態の溝付きカム68を半回転させることで、アーム66の突出部66aがカム溝69に沿いつつアーム66がロータ62側に移動し、ロータ62の側面に移動壁部材65の端面65aが接触する。こうして前述のポンプ30と同様にロータ62の貫通部41aに配置された仕切り部材50によって仕切られたケース61内の空洞63のうち、吸入孔31aから排出孔31bへの流路が閉鎖される。
【0074】
そして、前述のポンプ30と同様に図示しない駆動装置でロータ62を図5(b)中矢印方向(反時計回り方向)に回転させて、吸入孔31aと連通する領域を大きくしつつその領域内にインクタンク20からインクを吸引し、排出孔31bと連通する領域を小さくしつつその領域内に存在するインクを強制的に排出孔31bから排出してインクジェットヘッド2側に送液する。なお、ロータ62の回転に伴う貫通部41aに配置された仕切り部材50と滑り部材51a,51bの動きは、前述したポンプ30のロータ40の回転に伴う動きと同様である。
【0075】
このように吸入孔31aと排出孔31bとが連通する領域を移動壁部材65の移動で仕切り、吸入孔31aから排出孔31bの流路を閉じた状態でロータ62を回転させると、前述したポンプ30と同様に強制的にインクをインクジェットヘッド2側に送液することが可能となる。そのため、前述したポンプ30と同様にインク内に混入した気泡やポンプの排出孔31bに接続されたチューブ13などからインク内に混入した気泡をインクと共にパージすることができるので、インク内の気泡を除去することが可能となる。また、前述のポンプ30と同様にロータ62が回転しても常に吸入孔31aと排出孔31bとが連通していない状態、つまり、両者間の流路抵抗が高い状態に保たれるので、気泡パージを行うときにポンプ能力が低下することがない。
【0076】
[ポンプの第2変形例]
本発明に係るインクジェットプリンタに含まれるポンプの第2変形例について、図6に基づいて説明する。図6は、インクジェットプリンタに含まれるポンプの第2変形例の動作状態を示す図であって、(a)は印刷時のポンプ状態を示した図、(b)及び(c)はパージ時のポンプのロータの回転状態の経過を示した図である。なお、前述したインクジェットプリンタ1のポンプ30以外の構成は、同様なため説明を省略する。また、ポンプ30と同様のものについては、同符号を示し説明を省略する。
【0077】
図6に示す第2変形例のポンプ70には、前述のポンプ30と同様に吸入孔31aと排出孔31bとを有するケース31が設けられている。このケース31内の空洞32には、前述したポンプ60と同様に一定位置で回転可能にロータ71が備えられている。このロータ71の側面には、図6(a)に示すように一部が平面となる切欠部75がロータ71の貫通部41aに重ならないように形成されている。このようにロータ71の側面に切欠部75が設けられている点が前述したポンプ30,60と異なる点であり、それ以外の前述したロータ40の貫通部41aや滑り部材51a,51bや仕切り部材50や排出孔31bの連結されたフィルタ収納部35や吸入孔31aに直結された中空針25などは前述したものと同様であるため、同符号で示す。なお、前述したロータ40を移動させる溝付きカム45やガイド部材47や前述したポンプ60の移動壁部材65や溝付きカム68やアーム66などは設けられていない。
【0078】
前述したロータ71の切欠部75が、図6(a)に示すように仕切り部材50によって仕切られた空洞32のうち、吸入孔31aと排出孔31bとが存在する側の領域内に位置することで、吸入孔31aと排出孔31bとが連通状態となる。また、ロータ71は図6(b)に示すように切欠部75が形成されていないロータ71の側面とケース31の内周面とが接触するような位置に配置されている。そのため、ロータ71を回転させると、吸入孔31aから排出孔31bへの流路を閉じることが可能となる。従って、ポンプ70のロータ71の側面に切欠部75を設けるという加工をするだけで吸入孔31aから排出孔31bへの流路抵抗を変化させるポンプ70を容易に製造することができる。
【0079】
[印刷時およびパージ時のポンプ動作]
続いて、ポンプ70においてインクジェットヘッド2での印刷時およびパージ時のポンプ動作について以下に説明する。
【0080】
インクジェットヘッド2での用紙に対する印刷時は、前述したようにインクジェットヘッド2がインクを吸引することでインクタンク20からインクが供給されるので、図6(a)に示すように仕切り部材50によって仕切られた空洞32のうち、吸入孔31aと排出孔31bとが存在した領域内にロータ71の切欠部75が位置されるようにロータ71の回転が停止されている。
【0081】
ロータ71の切欠部75によって、ロータ71とケース31の内周面との間には隙間が形成され、その隙間が吸入孔31aと排出孔31bとを連通状態にするポンプ70内のインク流路が形成される。それとともに、吸入孔31aから排出孔31bまでのポンプ70内の流路抵抗が低い状態となり、前述したポンプ30と同様にインクジェットヘッド2からのインク吐出に応じて必要なインクが自然とインクタンク20からポンプ70を介してインクジェットヘッド2へと供給される。
【0082】
次いで、パージ時のポンプ70の動作について説明する。このポンプ70は、図6(a)の状態からロータ71を回転させるだけでインクを強制的に送ることができる。つまり、図6(b)に示すようにロータ71の回転によってロータ71の側面とケース31の内周面とが接触し、吸入孔31aから排出孔31bへの流路が閉鎖される。その状態のまま、図6(c)に示すように前述のポンプ30と同様にロータ71を矢印方向に回転させて、吸入孔31aと連通する領域を大きくしつつ、その領域内にインクタンク20からインクを吸引し、排出孔31bと連通する領域を小さくしつつその領域内に存在するインクを強制的に排出孔31bから排出してインクジェットヘッド2側に送液する。なお、ロータ71の回転に伴う貫通部41aに配置された仕切り部材50と滑り部材51a,51bの動きは、前述したポンプ30のロータ40の回転に伴う動きと同様である。
【0083】
このように吸入孔31aから排出孔31bへの流路を閉じた状態となるように切欠部75が形成されていないロータ71の側面をケース31の内周面に接触させつつロータ71を回転させると、前述したポンプ30と同様に強制的にインクをインクジェットヘッド2側に送液することが可能となる。そのため、前述したポンプ30と同様にインク内に混入した気泡やポンプ70の排出孔31bに接続されたチューブ13などからインク内に混入した気泡をインクと共にパージすることができるので、インク内の気泡を除去することが可能となる。
【0084】
[ポンプの第3変形例]
本発明に係るインクジェットプリンタに含まれるポンプの第3変形例について、図7に基づいて説明する。図7は、インクジェットプリンタに含まれるポンプの第3変形例の動作状態を示す図であって、(a)は印刷時のポンプ状態を示した図、(b)及び(c)はパージ時のポンプのロータの回転状態の経過を示した図である。なお、前述したインクジェットプリンタ1のポンプ30以外の構成は、同様なため説明を省略する。また、ポンプ30と同様のものについては、同符号を示し説明を省略する。
【0085】
図7(a)に示すポンプ80は、前述したポンプ70とほぼ同様なものであって、ポンプ70のロータ71に形成された切欠部75の換わりに、ロータ81の側面の2箇所をつなぐトンネル82が形成されたものである。なお、前述したポンプ30、70と同様のものについては同符号を示し重複する説明は省略する。
【0086】
図7(a)に示すようにポンプ80のロータ81は、ケース31内に前述したロータ71と同様な一定位置で回転可能に備えられており、ロータ81の側面の一部が常にケース31の内周面に接触している。また、ロータ81の側面とケース31の内周面との接触位置とロータ81の貫通部41aとの間にロータ81を横切る方向に貫通されたトンネル82が貫通部41aに重ならないように形成されている。
【0087】
このようなロータ81のトンネル82が、図7(a)に示すように仕切り部材50によって仕切られた空洞32のうち、吸入孔31aと排出孔31bとが存在する側の領域内に位置することで、吸入孔31aと排出孔31bとが連通状態となる。また、図7(b)に示すようにトンネル82が形成された側のロータ81の側面に対して貫通部41aを挟んで対向するトンネル82が形成されていない側のロータ81の側面が、ケース31の内周面と接触するようにロータ81を回転させることで、吸入孔31aから排出孔31bへの流路を閉じることが可能となる。従って、ポンプ80のロータ81の側面の2箇所をつなぐトンネル82を設けるという加工をロータ81に施すだけで、ロータ81の回転によって吸入孔31aから排出孔31bへの流路抵抗を変化させるポンプ80を容易に製造することができる。
【0088】
[印刷時およびパージ時のポンプ動作]
続いて、ポンプ80においてインクジェットヘッド2での印刷時およびパージ時のポンプ動作について以下に説明する。
【0089】
インクジェットヘッド2での用紙に対する印刷時は、前述したようにインクジェットヘッド2がインクを吸引することでインクタンク20からインクが供給されるので、図7(a)に示すように仕切り部材50によって仕切られた空洞32のうち、吸入孔31aと排出孔31bとが存在した領域内にロータ81のトンネル82が位置されるようにロータ81の回転が停止されている。
【0090】
ロータ81のトンネル82によって、吸入孔31aと排出孔31bとが連通状態となり、ポンプ80内のインク流路が形成される。それとともに、吸入孔31aから排出孔31bまでのポンプ80内の流路抵抗が低い状態となり、前述したポンプ30と同様にインクジェットヘッド2からのインク吐出に応じて必要なインクが自然とインクタンク20からポンプ80を介してインクジェットヘッド2へと供給される。
【0091】
次いで、パージ時のポンプ80の動作について説明する。このポンプ80は前述したポンプ70と同様に、図7(a)の状態からロータ81を反時計回り方向に回転させるだけでインクを強制的に送ることができる。つまり、図7(b)に示すようにロータ81の反時計回り方向の回転によって、トンネル82が形成された側のロータ81の側面に対して貫通部41aを挟んで対向するトンネル82が形成されていない側のロータ81の側面とケース31の内周面とが接触し、吸入孔31aから排出孔31bへの流路が閉鎖される。その状態のまま、図7(c)に示すように前述のポンプ30と同様にロータ81を反時計回り方向に回転させて、吸入孔31aと連通する領域を大きくしつつ、その領域内にインクタンク20からインクを吸引し、排出孔31bと連通する領域を小さくしつつその領域内に存在するインクを強制的に排出孔31bから排出してインクジェットヘッド2側に送液する。なお、ロータ81の回転に伴う貫通部41aに配置された仕切り部材50と滑り部材51a,51bの動きは、前述したポンプ30のロータ40の回転に伴う動きと同様である。
【0092】
このように吸入孔31aから排出孔31bへの流路を閉じた状態となるように、トンネル82が形成された側のロータ81の側面に対して貫通部41aを挟んで対向するトンネル82が形成されていない側のロータ81の側面をケース31の内周面に接触させつつロータ81を回転させると、前述したポンプ30と同様に強制的にインクをインクジェットヘッド2側に送液することが可能となる。そのため、前述したポンプ30と同様にインク内に混入した気泡やポンプ80の排出孔31bに接続されたチューブ13などからインク内に混入した気泡をインクと共にパージすることができるので、インク内の気泡を除去することが可能となる。
【0093】
上述したように、ポンプ30,60,70,80の吸入孔31aから排出孔31bへの流路を閉じた状態とすれば、ロータ40,62,71,81を連続的に回転させることにより、印刷を行わなくてもインクタンク20からインクジェットヘッド2にインクを強制的に供給することができるので、インクジェットヘッド2内に滞留する気泡をインクと共にパージすることができる。また、吸入孔31aと排出孔31bとの間の流路抵抗を可変にするという簡易な処理によって、インクジェットヘッド2による印刷及び気泡パージの両方に対応することが可能になる。また、ロータの40,62,71,81の回転数の増減をコントロールすることで、インクジェットヘッド側に送液するインクの送液力及び送液量を増減させることができる。
【0094】
また、可撓性のチューブを用いる場合と異なり、インクタンク20内の空間とインクジェットヘッド2内のインク流路とがポンプ30,60,70,80内の空洞32,63で分断されずにつながることで、ポンプ故障に起因したインクジェットヘッド2へのインク供給不良の障害を防ぐことができる。また、ポンプ30,60,70,80内に可撓性のチューブを配置する必要がないのでポンプ30,60,70,80内における気泡に対するバリア性を向上させることができる。また、インクタンク20とポンプ30,60,70,80との間に金属製の中空針25が介在するだけなので、インクタンク20とポンプ30,60,70,80との間においてインク内に気泡がほとんど混入しなくなる。
【0095】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな設計変更が可能なものである。例えば、パージ時のポンプ動作において、ロータ40,62,71,81の回転時にポンプ30,60,70,80のロータ40,62,71,81の側面とケース31,61の内周面(ケース内の空洞の壁面)とが断続または連続的に接触せずに常に多少の隙間を有していても良い。つまり、ポンプ30,60,70,80のケース31,61内の空洞32,63において仕切り部材50によって仕切られた2つの領域のうち、吸入孔31aと排出孔31bとが存在する側の領域におけるポンプ30,60,70,80のケース31,61の内周面(ケース内の空洞の壁面)とロータ40,62,71,81の側面とが接触しない程度に近づいた状態とすることで、吸入孔31aから排出孔31bへの流路抵抗を高くすれば良い。このような状態で、ロータ40,62,71,81を回転させるとインクを吸入孔から吸収しつつ排出孔から排出することが可能となる。
【0096】
また、上述の実施の形態では、ポンプ30のロータ40やポンプ70の移動壁部材75を溝付きカムで移動させているが、シリンダでロータ40や移動壁部材75を移動させることも可能である。
【0097】
また、フィルタ収納部35を設けなくても良い。また、ロータ40,62,71,81の貫通部41aに配置された仕切り部材50を挟む滑り部材51a,51bを設けなくても良い。また、仕切り部材50は、複数枚を重ね合わせたものであってもよい。さらに、貫通部41aの内面と接触する仕切り部材50の表面に摺動剤としてのコーティング剤を塗布していてもよい。また、本発明はライン式だけでなく、シリアル式のインクジェットプリンタにも適用可能である。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、ポンプ内の流路抵抗を可変にすることができ、インクジェットヘッドによる印刷及び気泡パージの両方に対応することが可能となると共にポンプ故障に起因したインク供給不良が生じにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るインクジェットプリンタの全体的な構成を示す側面図である。
【図2】図1に示すインクジェットプリンタのインク供給経路の構成を示す概略図である。
【図3】図1に示すインクジェットプリンタに含まれるポンプの概略構成図であり、(a)はポンプのロータを側面視した図、(b)は(a)におけるA−A´線での断面図である。
【図4】本実施の形態に係るインクジェットプリンタに含まれるポンプの動作状態を示す図であって、(a)は印刷時のポンプ状態を示し、(b)及び(c)はパージ時のポンプのロータの回転状態の経過を示すものである。
【図5】本実施の形態に係るインクジェットプリンタに含まれるポンプの第1変形例の動作状態を示す図であって、(a)は印刷時のポンプ状態を示した図、(b)はパージ時のポンプ状態を示した図である。
【図6】本実施の形態に係るインクジェットプリンタに含まれるポンプの第2変形例の動作状態を示す図であって、(a)は印刷時のポンプ状態を示した図、(b)及び(c)はパージ時のポンプのロータの回転状態の経過を示した図である。
【図7】本実施の形態に係るインクジェットプリンタに含まれるポンプの第3変形例の動作状態を示す図であって、(a)は印刷時のポンプ状態を示した図、(b)及び(c)はパージ時のポンプのロータの回転状態の経過を示した図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ
2 インクジェットヘッド
20 インクタンク
25 中空針
30,60,70,80 ポンプ
31a 吸入孔(第1貫通孔)
31b 排出孔(第2貫通孔)
32,63 空洞
35 フィルタ収納部
40,62,71,81 ロータ(回転子)
50 仕切り部材
65 移動壁部材
75 切欠部
82 トンネル
Claims (8)
- インクを収納したインクタンクと、記録媒体に対してインクを吐出するインクジェットヘッドとの間にポンプが接続されたインクジェットプリンタであって、
前記ポンプが、内部に空洞を有しており、前記空洞内へと流体を吸入する第1貫通孔と前記空洞から流体を排出する第2貫通孔とが形成されたケースと、前記空洞内において回転可能な回転子と、2つの端面が前記空洞の壁面と常に接触するように前記回転子に支持された状態において、前記回転子と共に回転可能である仕切り部材とを備えており、
前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔が前記仕切り部材に対して同じ側にあるときに、前記空洞内において前記仕切り部材によって仕切られた2つの領域のうち前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔が存在する側の領域における前記第1貫通孔と前記第2貫通孔との間の流路抵抗が可変に構成されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 前記回転子が前記空洞の特定位置と接触する位置と接触しない位置との間を移動することによって、前記流路抵抗が変化することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記空洞の特定位置近傍にある壁面が前記回転子と接触する位置と接触しない位置との間を移動することによって、前記流路抵抗が変化することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記回転子がその側面に切欠部を有していると共に前記空洞の壁面の特定位置と常に又は断続的に接触しつつ回転し、
前記回転子の回転により変化する前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔に対する前記切欠部の位置に応じて、前記流路抵抗が変化することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。 - 前記回転子がその側面の2個所をつなぐトンネルを有していると共に前記空洞の壁面の特定位置と常に又は断続的に接触しつつ回転し、
前記回転子の回転により変化する前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔に対する前記トンネルの位置に応じて、前記流路抵抗が変化することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。 - 内部に流体通路を有する金属製の針が前記第1貫通孔に直結されており、前記針の先端が前記インクタンクに突き刺さっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記第2貫通孔に連結されて前記ポンプと前記インクジェットヘッドとを結ぶインク流路に鉛直方向を向く部分が形成されていると共に、当該部分にフィルタ面が水平となるようにフィルタが配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記第2貫通孔は、前記ケースの鉛直上側に形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
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