JP2004267841A - ロールミル - Google Patents

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Abstract

【課題】粉砕能力を向上させて、焼却灰が一対のローラ間の上部に滞留することを防止できるロールミルを提供する。
【解決手段】互いに接近離間自在な一対のローラ22a,22bと、これらローラ22a,22bを回転させるモーターと、両ローラ22a,22bを互いに接近する方向Aへ押圧する押圧手段26a,26bとが設けられ、一方のローラ22aが他方のローラ22bよりも小径に形成され、一方のローラ22aを押圧する一方の押圧手段26aの押圧力が他方のローラ22bを押圧する他方の押圧手段26bの押圧力よりも小さく設定されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被粉砕物(特に異物を含む不特定な混合系の廃棄物等)を一対のローラ間に通過させて粉砕するロールミルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のロールミルとしては、例えば図12に示すように、投入シュート81から投入された廃棄物(被粉砕物)を一対のローラ82a,82b間に通過させて粉砕するものがある。両ローラ82a,82bは投入シュート81の下方に配置され、一方のローラ82aは固定フレームに取付け固定されている。また、他方のローラ82bは、一方のローラ82aに対して接近離間方向A,Bへ移動自在に構成され、一定の押圧力で一方のローラ82aに接近する方向Aへ押圧されている。また、両ローラ82a,82bは、同径であり、モータによって同期回転される。
【0003】
これによると、廃棄物は、投入シュート81から一対のローラ82a,82b間に供給されてくわえ込まれ、強い圧力の作用を受けて粉砕され、下方へ送られて排出される。この際、両ローラ82a,82bはモータによって同じ回転速度で回転している。
【0004】
尚、上記のような一対のローラ82a,82bを有するロールミルとしては、例えば以下のような特許文献1が挙げられる。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−293395号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来形式では、廃棄物の粉砕は一対のローラ82a,82bによる圧縮力のみで起こるため、粉砕能力を一段と向上させることは難しく、廃棄物が一対のローラ82a,82b間の上流部に滞留し易いといった問題があった。
【0007】
本発明は、粉砕能力を向上させて、被粉砕物が一対のローラ間の上流部に滞留することを防止できるロールミルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本第1発明は、被粉砕物が一対のローラ間を通過する際に粉砕されるロールミルであって、上記両ローラを回転させる回転駆動装置が設けられ、両ローラ回転時において、一方のローラの周速度と他方のローラの周速度とが異なるものである。
【0009】
これによると、被粉砕物が一対のローラ間に供給された際、被粉砕物には、一対のローラによって圧縮力が作用するとともに、一方のローラの周速度と他方のローラの周速度との差によってせん断力が作用する。したがって、被粉砕物は、従来のように圧縮されることに加えて、せん断されることにより粉砕される。これにより、粉砕能力が向上して、被粉砕物が一対のローラ間の上流部に滞留することを防止できる。
【0010】
また、本第2発明は、両ローラはそれぞれ、押圧手段によって互いに接近する方向へ押圧されて所定間隔をあけて対向し、且つ、上記押圧手段の押圧力に抗して互いに離間する方向へ逃げられるように構成され、一方のローラを押圧する一方の押圧手段の押圧力が他方のローラを押圧する他方の押圧手段の押圧力よりも小さく設定されているものである。
【0011】
これによると、一方および他方のローラは一方および他方の押圧手段によって互いに接近する方向へ押圧されているため、粉砕時、一対のローラによって被粉砕物に十分な圧縮力を作用させることができる。
【0012】
また、両ローラ間の間隔は被粉砕物の性状や大きさ等に応じて所定間隔に設定されているが、粉砕に適さない高硬度で過大なサイズの異物が被粉砕物中に含まれている場合、上記異物が一対のローラ間に供給されると、先ず、一方のローラが一方の押圧手段の押圧力に抗して他方のローラから離間する方向へ逃げるため、両ローラ間が所定間隔よりも拡大し、上記のような異物であっても両ローラ間を通過することができる。また、上記一方のローラの逃げ範囲だけでは不十分な場合、さらに、他方のローラが他方の押圧手段の押圧力に抗して一方のローラから離間する方向へ逃げるため、両ローラ間の間隔がさらに拡大し、より一層高硬度で過大なサイズの異物であっても両ローラ間を通過することができる。このように両ローラが逃げ可能であるため、逃げの範囲が大きくなり、上記のような異物が噛み込んでローラが破損するといったトラブルを防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。
図6に示すように、1は焼却炉2から排出された焼却灰(被粉砕物の一例)を粗粉砕するロールミルであり、上記焼却灰を溶融炉3において溶融処理する際の前処理行程4で使用される。すなわち、前処理行程4において、焼却炉1から排出された焼却灰中に含まれる鉄分を磁選機5によって回収し、次に、焼却灰を、上記ロールミル1で粗粉砕した後、チリ・ミル6で微粉砕し、篩い7にかけて金属類を回収し、貯留槽8に貯留し、計量器9で計量して上記溶融炉3に供給する。
【0014】
上記ロールミル1の構成を以下に説明する。
すなわち、図1〜図4に示すように、ロールミル1は、四角箱型のケーシング21と、このケーシング21内に収納された粉砕用の一対のローラ22a,22bと、両ローラ22a,22bを回転させるモーター23a,23b(回転駆動装置の一例)と、ケーシング21の上方から両ローラ22a,22b間に焼却灰を投入する投入シュート24と、両ローラ22a,22bによって粉砕された焼却灰をケーシング21の下方へ排出する排出口25と、両ローラ22a,22bを互いに接近する方向Aへ押圧する押圧手段26a,26bとを備えている。
【0015】
上記投入シュート24はケーシング21の上部に設けられ、排出口25はケーシング21の下部に形成されている。
上記両ローラ22a,22bは直径が異なる円筒状の異径ローラであり、一方のローラ22aが他方のローラ22bより小径に形成されている。尚、一方のローラ22aの外周面には、周方向において等角度おきに複数の突起28aが形成されている。各突起28aは、一方のローラ22aの軸心29aから見て四角形状に形成され、一方のローラ22aの全長にわたり設けられている。また、他方のローラ22bの外周面には、周方向において等角度おきに複数の突起28bが形成されている。各突起28bは、他方のローラ22bの軸心29bから見て三角形状に形成され、上記軸心29bの方向に沿って一定間隔おきに複数配列されている。
【0016】
上記ローラ22a,22bの各軸心29a,29bは平行で且つ同一水平面内にあり、一方のローラ22aの両端部は一対の一方の可動軸受31aを介して回転自在にケーシング21に支持され、他方のローラ22bの両端部は一対の他方の可動軸受31bを介して回転自在にケーシング21に支持されている。
【0017】
上記各可動軸受31a,31bはそれぞれケーシング21の前後両面に設けられた案内部32に支持案内されて移動自在であり、これによると、両ローラ22a,22bは可動軸受31a,31bを介して互いに接近離間方向A,Bへ移動可能となる。尚、上記一方のモーター23aは上記一方の可動軸受31aのいずれかに取付けられており、他方のモーター23bは上記他方の可動軸受31bのいずれかに取付けられている。
【0018】
また、上記一方の押圧手段26aは、一端が一方の可動軸受31aに取付けられたシャフト34aと、圧縮コイルばね35aと、位置規制部材36aとを備えている。上記位置規制部材36aは、ケーシング21の一側壁37aの外面に設けられた上下一対の調整ボルト38aと、これら両調整ボルト38aの遊端間に複数のナット39aを介して締結された受け板40aとで構成されている。尚、両調整ボルト38aの遊端部は、受け板40aの両端部に挿通されており、表裏両側から上記ナット39aによって締結されている。これらナット39aを回すことによって、受け板40aの位置が調整ボルト38aの軸心方向へ変位する。
【0019】
上記シャフト34aは、上記軸心29aと直交する方向に設けられ、ケーシング21の一側壁37aを貫通しており、他端部が上記受け板40aに挿通されている。また、シャフト34aには、ケーシング21の一側壁37aと一方の受け板40aとの間に位置する円板状のばね保持部41aが形成されている。上記一方の圧縮コイルばね35aは、一方の受け板40aと上記ばね保持部41aとの間に保持され、一方のシャフト34aに外嵌されている。また、一方のシャフト34aの他端部には移動規制用のナット42aが螺合され、ナット42aが一方の受け板40aに当接することにより、一方のローラ22aの他方のローラ22b側への接近移動が規制される。
【0020】
同様に、他方の押圧手段26bも、シャフト34bと圧縮コイルばね35bと位置規制部材36bとを備えている。上記位置規制部材36bは、ケーシング21の他側壁37bの外面に設けられた上下一対の調整ボルト38bと、これら両調整ボルト38bの遊端間に複数のナット39bを介して締結された受け板40bとで構成されている。上記シャフト34bは、上記軸心29bと直交する方向に設けられ、ケーシング21の他側壁37bを貫通しており、他端部が上記受け板40bに挿通されている。また、他方のシャフト34bにはばね保持部41bが形成され、他方のシャフト34bの他端部には移動規制用のナット42bが螺合されている。
【0021】
これにより、上記両ローラ22a,22bはそれぞれ、押圧手段26a,26bによって互いに接近する方向Aへ押圧されて所定間隔S(図4参照)をあけて対向し、且つ押圧手段26a,26bの押圧力(すなわち圧縮コイルばね35a,35bの伸長力に相当)に抗して互いに離間する方向Bへ逃げられるように構成される。
【0022】
尚、上記一方の押圧手段26aの圧縮コイルばね35aのばね定数は他方の押圧手段26bの圧縮コイルばね35bのばね定数よりも小さく設定されており、これによって、上記一方の圧縮コイルばね35aは他方の圧縮コイルばね35bに比べて伸長力が弱くなり、一方のローラ22aを押圧する一方の圧縮コイルばね35aの押圧力が他方のローラ22bを押圧する他方の圧縮コイルばね35bの押圧力よりも小さくなる。
【0023】
以下、上記構成における作用を説明する。
磁選機5によって鉄分をほとんど回収された焼却灰はロールミル1によって粗粉砕される。すなわち、図4に示すように、上記ロールミル1の一方のローラ22aが一方のモータ23aで所定方向Raへ回転され、他方のローラ22bが他方のモータ23bで所定方向Rbへ回転される。この際、両モータ23a,23bの回転速度は同じであるため、両ローラ22a,22bは同じ回転速度で回転するが、両ローラ22a,22bの直径が異なっているため、一方のローラ22aの周速度Vaが他方のローラ22bの周速度Vbよりも小さく(Va<Vb)なる。
【0024】
また、各可動軸受31a,31bはそれぞれ各圧縮コイルばね35a,35bによって互いに接近する方向Aへ押圧されており、各移動規制用のナット42a,42bが各受け板40a,40bに当接して、両ローラ22a,22bの互いに接近する方向Aへの移動が規制され、これにより、両ローラ22a,22bが所定間隔Sをあけて対向している。
【0025】
上記焼却灰は、ロールミル1の投入シュート24から両ローラ22a,22b間の上方へ供給され、両ローラ22a,22b間にくわえ込まれる。この際、焼却灰には、両ローラ22a,22bによって圧縮力が作用するとともに、一方のローラ22aの周速度Vaと他方のローラ22bの周速度Vbとの差によってせん断力が作用する。したがって、焼却灰は、圧縮されることに加えて、せん断されることにより粉砕される。これにより、ロールミル1の粉砕能力が向上して、焼却灰が両ローラ22a,22b間の上部(上流部)に滞留するのを防止できる。
【0026】
尚、この際、両ローラ22a,22bはそれぞれ各圧縮コイルばね35a,35bによって互いに接近する方向Aへ押圧されているため、粉砕時、一対のローラ22a,22bによって焼却灰に十分な圧縮力を作用させることができる。
【0027】
また、両ローラ22a,22b間の間隔は焼却灰の性状や大きさ等に応じて所定間隔Sに設定されているが、焼却灰中には上記磁選機5によって回収できなかった鉄材(異物の一例)が多少残っており、このような鉄材(異物の一例)は高硬度で粉砕には適しておらず、焼却灰中に含まれた過大なサイズの鉄材(異物の一例)が両ローラ22a,22b間に供給されると、図5に示すように、先ず、一方の可動軸受31aが移動して、押圧力の小さな一方の圧縮コイルばね35aが圧縮され、一方のローラ22aが一方の圧縮コイルばね35aの押圧力(伸長力)に抗して他方のローラ22bから離間する方向Bへ逃げるため、両ローラ22a,22b間が所定間隔Sよりも拡大し、上記のような鉄材であっても両ローラ22a,22b間を通過することができる。
【0028】
また、上記一方のローラ22aの逃げ範囲だけでは不十分な場合、さらに、他方の可動軸受31bが移動して、押圧力の大きな他方の圧縮コイルばね35bが圧縮され、他方のローラ22bが他方の圧縮コイルばね35bの押圧力(伸長力)に抗して一方のローラ22aから離間する方向Bへ逃げるため、両ローラ22a,22b間の間隔がさらに拡大し、より一層高硬度で過大なサイズの鉄材であっても両ローラ22a,22b間を通過することができる。このように両ローラ22a,22bが逃げ可能であるため、逃げの範囲が大きくなり、上記のような鉄材等の異物が噛み込んでローラ22a,22bが破損するといったトラブルを防止することができる。
【0029】
また、各ナット39a,39bを回して各受け板40a,40bの位置を各調整ボルト38a,38bの軸心方向へ変位させることにより、各ローラ22a,22bの位置が方向A,Bへ変位し、これによって、両ローラ22a,22b間の所定間隔Sを調節することができる。
【0030】
また、上記のようなロールミル1では、鉄材等の硬い異物に対する両ローラ22a,22bの逃げの範囲を大きく確保することが可能であるため、ローラ22a,22bを小径にでき、他の型式のミルに比べて小型であるため、広い設置スペースをとらない。
【0031】
尚、上記第1の実施の形態では、一方の圧縮コイルばね35aの押圧力を他方の圧縮コイルばね35bの押圧力よりも小さく設定しているが、逆であってもよい。
【0032】
また、上記第1の実施の形態では、図1に示すように、両ローラ22a,22bの各軸心29a,29bが同一水平面内に配設されているが、一方のローラ22aの軸心29aの位置と他方のローラ22bの軸心29bの位置とが互いに上下にずれて配設されたものであってもよい。
【0033】
次に、本発明の第2の実施の形態を図7〜図11に基づいて説明する。
尚、先述した上記第1の実施の形態のものと同一の部材については同じ符号を付記して説明を省略する。
【0034】
図7〜図10に示すように、一方のローラ22aの両端部に備えられたローラ軸50はそれぞれ、一対の支持アーム51の下端部に軸受けを介して回転自在に支持されている。上記一対の支持アーム51の上端部は横軸52を介してケーシング21の天板部53に連結され、これにより、支持アーム51は横軸52を中心として方向A,Bへ揺動自在に構成されている。尚、いずれか片方の支持アーム51の下端部には、上記一方のローラ22aを回転させるモーター23aが取付けられている。
【0035】
上記一方のローラ22aは、一方の押圧手段55によって、他方のローラ22bに接近する方向Aへ押圧されている。すなわち、一方の押圧手段55は、一端がローラ軸50に連結されたシャフト56と、圧縮コイルばね57と、位置規制部材58とを備えている。
【0036】
上記位置規制部材58は、シャフト56の他端に設けられた拡径部59と、この拡径部59を内蔵した筒体60とで構成されている。すなわち、シャフト56の他端部は筒体60の一端部60aから内部へ挿通されており、シャフト56は筒体60に対して出退自在に構成されている。上記筒体60の他端にはクレビス型の連結部材61が設けられ、この連結部材61は横軸62を介してケーシング21の一側壁37aに連結されている。これにより、筒体60は横軸62を中心として上下揺動自在に構成される。尚、図10に示すように、拡径部59が筒体60内の一端部60aに係止することにより、シャフト56の他端部が筒体60から抜けて脱落することを規制している。
【0037】
上記圧縮コイルばね57は、シャフト56に設けられた円板状のばね保持部63と連結部材61との間に保持され、上記シャフト56と筒体60とに外嵌されている。尚、上記ばね保持部63はねじ64を介してシャフト56に螺合している。
【0038】
尚、上記一方の押圧手段55の圧縮コイルばね57のばね定数は他方の押圧手段26bの圧縮コイルばね35bのばね定数よりも小さく設定されており、これによって、上記一方の圧縮コイルばね57は他方の圧縮コイルばね35bに比べて伸長力が弱くなり、一方のローラ22aを押圧する一方の圧縮コイルばね57の押圧力が他方のローラ22bを押圧する他方の圧縮コイルばね35bの押圧力よりも小さくなる。
【0039】
以下、上記構成における作用を説明する。
磁選機5によって鉄材をほとんど回収された焼却灰はロールミル66によって粗粉砕される。すなわち、図10に示すように、一方のローラ22aが一方のモータ23aで所定方向Raへ回転され、他方のローラ22bが他方のモータ23bで所定方向Rbへ回転される。この際、両モータ23a,23bの回転速度は同じであるため、両ローラ22a,22bは同じ回転速度で回転するが、両ローラ22a,22bの直径が異なっているため、一方のローラ22aの周速度Vaが他方のローラ22bの周速度Vbよりも小さくなる。
【0040】
また、一方のローラ22aは一方の圧縮コイルばね57によって方向Aへ押圧されており、拡径部59が筒体60内の一端部60aに係止することによって、一方のローラ22aの方向Aへの移動が規制されている。さらに、他方の可動軸受31bは他方の圧縮コイルばね35bによって方向Aへ押圧されており、移動規制用のナット42bが受け板40bに当接して、他方のローラ22bの方向Aへの移動が規制されている。これにより、両ローラ22a,22bが所定間隔Sをあけて対向している。
【0041】
上記焼却灰は、ロールミル66の投入シュート24から両ローラ22a,22b間の上方へ供給され、両ローラ22a,22b間にくわえ込まれる。この際、焼却灰には、両ローラ22a,22bによって圧縮力が作用するとともに、一方のローラ22aの周速度Vaと他方のローラ22bの周速度Vbとの差によってせん断力が作用する。したがって、焼却灰は、圧縮されることに加えて、せん断されることにより粉砕される。これにより、ロールミル66の粉砕能力が向上して、焼却灰が両ローラ22a,22b間の上部(上流部)に滞留するのを防止できる。
【0042】
尚、この際、両ローラ22a,22bはそれぞれ各圧縮コイルばね57,35bによって互いに接近する方向Aへ押圧されているため、粉砕時、一対のローラ22a,22bによって焼却灰に十分な圧縮力を作用させることができる。
【0043】
また、両ローラ22a,22b間の間隔は焼却灰の性状や大きさ等に応じて所定間隔Sに設定されているが、焼却灰中には上記磁選機5によって回収できなかった鉄材(異物の一例)が多少残っており、このような鉄材(異物の一例)は高硬度で粉砕には適しておらず、焼却灰中に含まれた過大なサイズの鉄材(異物の一例)が両ローラ22a,22b間に供給されると、図11に示すように、先ず、支持アーム51が揺動して、押圧力の小さな一方の圧縮コイルばね57が圧縮され、一方のローラ22aが一方の圧縮コイルばね57の押圧力(伸長力)に抗して他方のローラ22bから離間する方向Bへ逃げるため、両ローラ22a,22b間が所定間隔Sよりも拡大し、上記のような鉄材であっても両ローラ22a,22b間を通過することができる。尚、上記一方のローラ22aが方向Bへ逃げる際、一方のローラ22aは、横軸52を中心とした支持アーム51の揺動軌跡上を、円弧を描いて移動する。
【0044】
また、上記一方のローラ22aの逃げ範囲だけでは不十分な場合、さらに、他方の可動軸受31bが移動して、押圧力の大きな他方の圧縮コイルばね35bが圧縮され、他方のローラ22bが他方の圧縮コイルばね35bの押圧力(伸長力)に抗して一方のローラ22aから離間する方向Bへ逃げるため、両ローラ22a,22b間の間隔がさらに拡大し、より一層高硬度で過大なサイズの鉄材であっても両ローラ22a,22b間を通過することができる。このように両ローラ22a,22bが逃げ可能であるため、逃げの範囲が大きくなり、上記のような鉄材等の異物が噛み込んでローラ22a,22bが破損するといったトラブルを防止することができる。
【0045】
上記第2の実施の形態では、一方のローラ22aのみを揺動自在な支持アーム51で吊下げ支持しているが、同様に、他方のローラ22bのみを吊下げ支持してもよく、また、両ローラ22a,22bを吊下げ支持してもよい。
【0046】
上記第2の実施の形態では、一方の圧縮コイルばね57の押圧力を他方の圧縮コイルばね35bの押圧力よりも小さく設定しているが、逆であってもよい。
上記第1および第2の実施の形態では、一方のローラ22aの直径を他方のローラ22bの直径よりも小さく設定して、一方のローラ22aの周速度Vaを他方のローラ22bの周速度Vbよりも小さくすることで、粉砕時にせん断力を発生させているが、反対に、一方のローラ22aの直径を他方のローラ22bの直径よりも大きく設定して、一方のローラ22aの周速度Vaを他方のローラ22bの周速度Vbよりも大きくすることで、粉砕時にせん断力を発生させてもよい。
【0047】
また、上記第1および第2の実施の形態では、一方のローラ22aと他方のローラ22bとを異なった径にすることで、一方のローラ22aの周速度Vaと他方のローラ22bの周速度Vbとを異ならせているが、上記両ローラ22a,22bを同径にし、一方のローラ22aと他方のローラ22bとをそれぞれ異なった回転速度で回転させることにより、一方のローラ22aの周速度Vaと他方のローラ22bの周速度Vbとを異ならせてもよい。また、一方のローラ22aと他方のローラ22bとを異径にしたままで、一方のローラ22aと他方のローラ22bとをそれぞれ異なった回転速度で回転させ、一方のローラ22aの周速度Vaと他方のローラ22bの周速度Vbとが異なるようにしてもよい。
【0048】
上記第1および第2の実施の形態では、各ローラ22a,22bの突起28a,28bの形状を四角形や三角形にしているが、これらの形状に限定されるものではなく、例えば半円形状等であってもよい。また、上記突起28a,28bをローラ22a,22bの軸心29a,29bに沿って全長にわたり細長く形成してもよいし、或いは、上記軸心29a,29bに沿って一定間隔おきに多数形成してもよい。
【0049】
上記第1および第2の実施の形態では、被粉砕物の一例として、鉄材(異物の一例)等が混入した焼却灰を挙げたが、焼却灰に限定されるものではなく、上記以外の不特定な混合系の廃棄物であってもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、被粉砕物は、従来のように圧縮されることに加えて、せん断されることにより粉砕されるため、ロールミルの粉砕能力が向上して、被粉砕物が一対のローラ間の上流部に滞留することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるロールミルの正面図である。
【図2】同、ロールミルの平面図である。
【図3】図2におけるX−X矢視図である。
【図4】同、ロールミルのローラと押圧手段との正面図であり、両ローラ間が所定間隔の状態を示す。
【図5】同、ロールミルのローラと押圧手段との正面図であり、両ローラ間が所定間隔よりも拡大した状態を示す。
【図6】同、ロールミルを用いた焼却灰の溶融処理の前処理行程を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態におけるロールミルの正面図である。
【図8】同、ロールミルの平面図である。
【図9】図8におけるX−X矢視図である。
【図10】同、ロールミルのローラと押圧手段との正面図であり、両ローラ間が所定間隔の状態を示す。
【図11】同、ロールミルのローラと押圧手段との正面図であり、両ローラ間が所定間隔よりも拡大した状態を示す。
【図12】従来のロールミルの図である。
【符号の説明】
1,66 ロールミル
22a,22b ローラ
23a,23b モータ(回転駆動装置)
26a,26b 押圧手段
55 押圧手段
A 互いに接近する方向
B 互いに離間する方向
S 所定間隔
Va,Vb 周速度

Claims (2)

  1. 被粉砕物が一対のローラ間を通過する際に粉砕されるロールミルであって、上記両ローラを回転させる回転駆動装置が設けられ、両ローラ回転時において、一方のローラの周速度と他方のローラの周速度とが異なることを特徴とするロールミル。
  2. 両ローラはそれぞれ、押圧手段によって互いに接近する方向へ押圧されて所定間隔をあけて対向し、且つ、上記押圧手段の押圧力に抗して互いに離間する方向へ逃げられるように構成され、一方のローラを押圧する一方の押圧手段の押圧力が他方のローラを押圧する他方の押圧手段の押圧力よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1記載のロールミル。
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