JP2004267502A - 遊技システム - Google Patents

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Abstract

【課題】利便性の良い貯球サービスを効率的に実行することのできる安価な遊技システムを提供すること。
【解決手段】中央管理装置に管理される貯球情報は、端末ホールシステムからの送信要求に基づいて出力され、要求元の端末ホールシステムに受信される。受信された貯球情報は、貯球情報要求コマンドの受信(S111)が認識されるまでは、中央管理装置へ出力されない。このため、端末ホールシステムにおいて、遊技者により入力される値に基づいて貯球情報が更新されても、その更新毎に、更新結果が、中央管理装置に送信されることはない。故に、情報の送信回数(トラフィック)を低減することができ、大がかりな通信設備や、膨大なデータを高速処理するための高額なコンピュータシステムを導入せずとも、複数の端末ホールシステム(エリア)で貯球情報を利用できるシステムを安価に構築することができる。
【選択図】 図16

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機やスロットマシンなどの遊技機を備えた遊技システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】パチンコやスロット等に代表される遊技機は、手軽に楽しむことができるので広く親しまれ、多くの遊技者に愛好されている。この遊技機を備える多くの遊技場では、集客を目的として、予め登録された遊技者を会員とし、かかる会員には様々な特典を用意している。この会員登録は、遊技者が任意に行うものであり、会員であることを示す会員カードなどが発行される。遊技者は、会員になると、店内においてこの会員カードを提示することにより、様々なサービスを利用できるようになっている。遊技場側は、かかるサービスとして、会員である遊技者が、景品に未交換のメダルや球などを、遊技場側で預かる貯球サービスを実行している。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−053618号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的に、遊技場(或いは1の系列チェーン店)毎に会員となるので、複数の遊技場を利用する場合には、各遊技場のそれぞれにおいて会員となる必要がある。かかる場合には、遊技者が所持しなくてはならない会員カードが増えてしまい、その管理が煩雑になってしまうという問題点があった。更に、1の遊技場で管理される貯球を別の遊技場では利用できないので、その利用に際しての利便性が低いという問題点があった。
【0005】
また、一般的な銀行の現金自動預入支払機(Automatic Teller Machine)のように、各エリアにそれぞれ設けられた複数の端末において、(入出金の金額に応じて)自己の有価価値の情報を更新し得るシステムでは、各端末からの入力データを一元的に管理し、また、膨大な量のデータの送受信を行うための大型で高額のコンピュータネットワークシステムを導入しなくてはならず、実現が困難であるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、利便性の良い貯球サービスを効率的に実行することのできる安価な遊技システムを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために、請求項1記載の遊技システムは、予め定められたエリア毎に設けられ該エリア内で情報管理を行う端末システムを備え、複数の前記端末システムが相互に情報通信を実行できるように回線を介して接続されたものであって、前記端末システムは、遊技者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、その生体情報取得手段により取得される遊技者の生体情報と該遊技者の所有する有価価値の情報とを対応付けて記憶する第1有価価値記憶手段と、その第1有価価値記憶手段に記憶される有価価値の情報の内、出力要求のなされた有価価値の情報を前記回線へ出力する出力手段とを備えており、出力要求がなされるまで前記出力手段による有価価値の情報の出力を非実行とすると共に、出力非実行とされた有価価値の情報を遊技者により入力される値に基づいて複数回更新し得るものである。
【0008】
この請求項1記載の遊技システムによれば、端末システムでは、遊技者の所有する有価価値の情報は、生体情報取得手段により取得される該遊技者の生体情報に対応付けて第1有価価値記憶手段に記憶される。そして、第1有価価値記憶手段に記憶される有価価値の情報の内、出力要求のなされた有価価値の情報は、出力手段によって回線へ出力される。また、出力要求がなされるまでは、出力手段による有価価値の情報の出力は非実行とされ、出力非実行とされた有価価値の情報は、遊技者により入力される値に基づいて複数回更新し得るものとされている。
【0009】
【発明の効果】本発明の遊技システムによれば、端末システムでは、遊技者の所有する有価価値の情報は、生体情報取得手段により取得される該遊技者の生体情報に対応付けて第1有価価値記憶手段に記憶される。そして、第1有価価値記憶手段に記憶される有価価値の情報の内、出力要求のなされた有価価値の情報は、出力手段によって回線へ出力される。また、出力要求がなされるまでは、出力手段による有価価値の情報の出力は非実行とされ、出力非実行とされた有価価値の情報は、遊技者により入力される値に基づいて複数回更新し得るものとされている。
【0010】
よって、出力要求がなされると、1の端末システムから回線を介して他の装置(他の端末システムなど)へ、有価価値の情報を出力(送信)することができ、複数の端末システムで遊技者の有価価値の情報を共有することができるという効果がある。つまり、遊技者が利用する端末システム、即ち、必要なエリアにおいて、その遊技者に対応する有価価値の情報を保持し、また、更新することができるのである。
【0011】
更に、本システムによれば、出力要求がなされるまでは、有価価値の情報は、端末システムにおいて、遊技者により入力される値に基づいて複数回更新することができる。これによれば、例えば、1のメインコンピュータに各端末システムを接続し、各端末システムから入力される有価価値の情報に基づいて、その入力毎にメインコンピュータの情報を更新するシステムに比べて、情報の送信回数を低減することができる。故に、大がかりな通信設備や、膨大なデータを高速処理するための高額なコンピュータシステムを不要とすることができ、複数の端末システム(エリア)で有価価値の情報を利用できるシステムを安価に構築することができるという効果がある。
【0012】
一般には、有価価値の情報は、遊技場内において遊技に使用するメダルや球に交換できるようになっているので、例えば、1のエリアを1の遊技場とすれば、遊技者は、端末システムの設けられた遊技場であれば、その端末システムを利用して自己の有価価値の情報をメダルや球に交換することができる。このため、有価価値を取得した遊技場に制限されることなく、自己の有価価値の情報を使用して、遊技を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
【0014】
図1は、遊技者の生体情報により遊技者を判別し、その判別された遊技者に、貯球サービスを提供するシステムであって、1の遊技場に制限されることなく、複数のホール(遊技場)において、自己の貯球の預け入れと引き出しとを実行することのできる本実施例の遊技システム300を概略的に示した外観図である。この遊技システム300は、コンピュータネットワークのシステムを用いて形成されており、各ホールに設置された端末ホールシステム100と、かかる端末ホールシステム100のそれぞれに回線210を介して接続される中央管理装置200とを備えている。これにより、各端末ホールシステム100も回線210を介して相互に接続されることとなる。
【0015】
端末ホールシステム100は、ローカルエリアネットワークシステムで形成されており、サーバとなる会員管理コンピュータ60およびホールコンピュータ75と、クライアントとなる複数のパチンコ機1、複数の貯球払出サンド装置50、登録装置70、貯球処理装置85など、ホール内において遊技者に利用される各種の装置が、ケーブル40を介してネットワーク接続されたものである。このケーブル40の終端には、信号が終端から戻るのを回避するための終端抵抗Tが配設されている。
【0016】
複数のパチンコ機1は、それぞれに接続されるケーブル40aを介して集線装置であるハブ55に接続されており、このハブ55を経由してケーブル40に接続されている。各パチンコ機1のそれぞれに併設された各貯球払出サンド装置50もまた、それぞれに接続されるケーブルを介してハブ55に接続されており、このハブ55を経由してケーブル40に接続されている(図3参照)。尚、図示を簡単にするため、図1においては、貯球払出サンド装置50とハブ55との接続状態の図示を省略している。
【0017】
端末ホールシステム100に備えられた会員管理コンピュータ60と各装置(パチンコ機1、貯球払出サンド装置50、登録装置70、貯球処理装置85)とは、双方向の情報通信が実行されるようになっている。この端末ホールシステム100に備えられた各装置について説明する。
【0018】
パチンコ機1は、弾球遊技機であり、本実施例では第1種パチンコ遊技機が用いられている。このパチンコ機1の前面には前面枠2が配設されており、その略中央部分には略矩形状の開口2aが穿設され、かかる開口2aの内周には金枠が周設されている。この金枠の内側の上方には、遊技盤5を保護する2枚のガラス板を装着可能なガラス扉枠4が配設されており、ガラス扉枠4の後方に遊技盤5が配置されている。
【0019】
遊技盤5の前面には略円弧状の外レールが植立され、その外レールの内側位置には円弧状の内レールが植立されている。この内レールと外レールとにより囲まれた遊技盤5の前面には、球が打ち込まれる遊技領域8が形成されており、その遊技領域8内には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の普通入賞口(図示を省略)が配設されている。遊技領域8の略中央部分には、複数種類の識別情報としての図柄などを変動表示する液晶ディスプレイ(LCD)10が配設されている。
【0020】
LCD10の下方には、図柄作動口(第1種始動口)が設けられており(図示を省略)、球がこの図柄作動口を通過すると、第1種始動口スイッチ12(図3参照)がオンして、上述したLCD10で変動表示が開始されると共に、5個の球が賞球として払い出される。また、図示を省略しているが、図柄作動口の下方には2以上の球が同時に通過可能な幅広矩形状の開口である大入賞口が穿設されている。LCDの変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせ(大当たり表示)の1つと一致する場合に、球が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒間)経過するまで、或いは、所定個数(例えば、10個)の球が入賞するまで、この大入賞口は開放される。この大入賞口の開閉動作の行われ得る状態が所定の遊技価値の付与された状態(特別遊技状態)である。
【0021】
なお、第3種パチンコ遊技機において所定の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)とは、LCD10の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、特定入賞口が所定時間開放されることをいう。この特定入賞口の開放中に、球がその特定入賞口内へ入賞すると、特定入賞口とは別に設けられた大入賞口が所定時間、所定回数開放される。
【0022】
ガラス扉枠4の下方右側には、球を遊技領域8へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル9が配設されている。かかる操作ハンドル9を操作することにより、発射用モータ17(図3参照)を駆動して、球を遊技領域8へ発射することができる。この操作ハンドル9には、指紋を検出する指紋検出器19が備えられている(図2、図3参照)。
【0023】
上記のように構成されたパチンコ機1の左側には、正面視長方形状の貯球払出サンド装置50が並設されている。貯球払出サンド装置50はカードに記憶された残高金額のデータを読み取るためのものであり、その上下方向における略中央部分には、金銭と同様の有価価値を有するカードを挿入するためのカード挿入口が配設されている。このカード挿入口に挿入されたカードの残高金額内で、遊技者は、球の払出を指示することができる。また、貯球払出サンド装置50は、カードのみならず指紋情報に基づいて、球の払出を指示できるようになっており、遊技者の指の指紋を検出する(パチンコ機1の指紋検出器19と同様に構成される)指紋検出器50aと、LCD(非図示)と、数値入力キー(非図示)とが備えられている。
【0024】
指紋検出器50aに遊技者の指が(所定の状態で)接触すると、その指紋が読取られ、読取られた指紋情報は、会員管理コンピュータ60へ送信される。この指紋情報の送信は、会員管理コンピュータ60に対する貯球情報の要求となっており、会員管理コンピュータ60からは、該指紋情報に対応する貯球情報が送信される。送信された貯球情報は、貯球払出サンド装置50のLCDに表示される。会員管理コンピュータ60からの貯球情報の受信は、球数情報の入力許可となり、LCDに表示された貯球情報(球数)の範囲内で遊技者所望の球数(球数情報)が数値入力キーによって入力されると、その球数の払出がパチンコ機1に指示される。
【0025】
数値入力キーによって入力された球数情報は、読取られた指紋情報と共に、会員管理コンピュータ60に送信される。この球数情報は、貯球から払い出される球数を示しているので、負の球数情報として会員管理コンピュータ60に認識される。
【0026】
また、貯球払出サンド装置50には、その右に位置するパチンコ機1と同じ台番号が付与されており、この台番号により、1の貯球払出サンド装置50が特定される。貯球払出サンド装置50から会員管理コンピュータ60に送信される情報には、この台番号が、貯球払出サンド装置を示す装置コードである貯球払出サンドコードの一部として付加される。よって、会員管理コンピュータ60においては、受信した情報が、いずれの貯球払出サンド装置50から送信された情報であるかが識別される。
【0027】
尚、貯球とは、遊技者が遊技結果として得た(あるいは有価価値との交換により得た)球やメダルの内、景品と交換されなかった分の球やメダルである。貯球は遊技者の所有物であり、必要時に自由に使用でき、貸し球(メダル)や遊技結果として得た球(メダル)同様に、遊技を行うことや景品に交換することができるものである。貯球情報とは、この貯球の数を示す情報である。
【0028】
貯球処理装置85は、遊技者が遊技で得た球(メダル)を計数するための装置であり、球(メダル)を導入する導入口と、導入口に投入された球(メダル)を検出するセンサと、このセンサにより検出された球の数を積算するカウンタとを備えた装置である。また、計数された球数(球数情報)や、会員管理コンピュータ60から送信される貯球情報などを表示するためのLCD(非図示)を備えている。貯球処理装置85により計数された球(メダル)は、その球数に応じた景品に交換される。このため、貯球処理装置85には、交換する景品を示す引換券を出力するためのプリンタを有する出力装置が備えられている。
【0029】
更に、本実施例の貯球処理装置85は、指紋情報を検出するパチンコ機1の指紋検出器19と同様の指紋検出器(非図示)を備えており、この指紋検出器により検出された指紋情報は、会員管理コンピュータ60に送信されるようになっている。この指紋情報の送信は、会員管理コンピュータ60に対する貯球情報の要求となっており、会員管理コンピュータ60においてその指紋情報に対応する貯球情報が記憶されていると、会員管理コンピュータ60から貯球処理装置85に、対応する貯球情報が送信される。
【0030】
貯球情報が貯球処理装置85に受信されると、入力操作が許可され、遊技者は、計数された球(メダル)の内で所望する球数(球数情報)を入力することができる。入力された球数情報(正の球数情報)は、会員管理コンピュータ60において、遊技者の指紋情報に対応つけて記憶される貯球情報に加算される(貯球の預け入れ)。
【0031】
また、貯球処理装置85においては、球の導入時でなくとも、指紋情報を入力することができ、かかる場合にも、入力された指紋情報に対応する貯球情報が会員管理コンピュータ60から貯球処理装置85に送信される。この貯球情報の範囲内で、遊技者は、所望の球数を入力(負の球数情報の入力)することができ、入力された球数に対応する球が貯球処理装置85から払い出される。入力された球数情報(負の球数情報)は、会員管理コンピュータ60において、遊技者の指紋情報に対応つけて記憶される貯球情報に加算される(貯球の払い出し)。
【0032】
登録装置70は、入力される遊技者の情報を会員の情報として中央管理装置200に登録するための装置であり、遊技者の指紋情報を検出する指紋検出器を備えている。この登録装置70においては、遊技者の(利き腕の)5指の指紋の登録が実行される。尚、登録装置70に備えられる指紋検出器は、パチンコ機1の指紋検出器19と同様のものである。この指紋検出器は、画像処理装置の一種であり、指の指紋を光学的に検出し、その検出された光学的な情報を画像処理によりデジタルデータに変換する装置である。
【0033】
登録装置70は、図示を省略しているが、入力装置としてキーボードを備えている。指紋検出の実行後には、かかるキーボードを使用して氏名、住所、電話番号の入力が遊技者により実行される。
【0034】
本実施例の遊技システム300では、会員の情報は、中央管理装置200において集中管理される。このため、登録装置70で入力された遊技者(会員)の情報、即ち、指紋情報、氏名(氏名情報)、住所(住所情報)、電話番号(電話番号情報)は、会員管理コンピュータ60を介して中央管理装置200に送信される。
【0035】
ホールコンピュータ75は、各パチンコ機1のそれぞれから送信される遊技状態を示す情報を管理するためのコンピュータであり、各パチンコ機1に接続されている。各パチンコ機1は、大当たり、リーチ、確率変動状態などの特別遊技状態や、変動表示ゲームの発生により、その旨を示す情報(遊技状態を示す情報)を、パチンコ機1の識別情報である台番号と共にホールコンピュータ75へ出力する。かかる遊技状態を示す情報は、ホールコンピュータ75において、それぞれのパチンコ機1(台番号)に対応付けられて管理され、パチンコ機1の異常発生が監視されるようになっている。
【0036】
会員管理コンピュータ60は、上記した各パチンコ機1、各貯球払出サンド装置50、登録装置70、ホールコンピュータ75、貯球処理装置85とケーブル40を介して接続されており、接続されるかかる装置1,50,70,75,85との間で、双方向の情報通信を実行できるように構成されている。また、回線210を介して中央管理装置200と接続されており、中央管理装置200との間においても双方向の情報通信を実行できるようになっている。
【0037】
会員管理コンピュータ60は、ホール内において利用される貯球情報を管理するためのコンピュータであり、遊技者の指紋情報とその遊技者が所有する貯球情報とが対応つけられて記憶されている。この会員管理コンピュータ60に記憶される貯球情報は、中央管理装置200から送信された貯球情報であり、中央管理装置において管理されているものである。後述するように、本遊技システム300では、中央管理装置200において、会員である遊技者の貯球情報は、管理されている(遊技者の情報が登録されていない場合には(遊技者は非会員)、その遊技者の貯球情報は管理し得ない)。故に、会員管理コンピュータ60には、パチンコ機1で遊技を行う全遊技者の指紋情報が記憶されるようになっているが、貯球情報については、遊技者が会員である場合にのみ記憶され、非会員である遊技者については、貯球情報は記憶されない。
【0038】
また、会員管理コンピュータ60に記憶される貯球情報は、中央管理装置200からの出力要求に応じて、中央管理装置200に出力される。逆に言えば、中央管理装置200から送信され、会員管理コンピュータ60に保持された貯球情報は、中央管理装置200から出力要求されるまで、中央管理装置200(回線210)へ出力されることはない。遊技者がホールにおいて遊技を継続する間、たびたび、貯球の払出が実行されるなど、貯球情報は、頻繁に更新される。しかし、その更新毎に、中央管理装置200に更新結果を送信するのでなく、中央管理装置200から出力要求がなされた場合にのみ、更新結果を送信するので、通信のトラフィックを軽減できる。
【0039】
更に、会員管理コンピュータ60には、特別に指定された指紋情報(特定指紋情報、緊急指紋情報)が記憶されるようになっており、かかる指紋情報と、パチンコ機1から送信される指紋情報とを比較することができるように構成されている。特定指紋情報および緊急指紋情報は、不正者など、ホール側にとって不利益となりかねない遊技者(要注意人物)を示す情報である。これにより、ホール側は、不正者などの要注意人物が遊技を行っているか否かを的確に把握し、その対策を行うことができるのである。
【0040】
尚、この会員管理コンピュータ60において実行される各処理(メイン処理、受信情報処理、登録処理、特別指紋認証処理、パチンコ処理、貯球更新処理、中央管理処理(図10〜図16参照))は、制御プログラムの一部として、後述する会員管理コンピュータ60のハードディスク66(図3参照)の所定のエリアに記憶されている。
【0041】
中央管理装置200は、センタに設置され、複数の端末ホールシステム100(会員管理コンピュータ60)のそれぞれと、警察に設置される警察側コンピュータ250とに回線210を介して接続されており、接続される各端末ホールシステム100(会員管理コンピュータ60)および警察側コンピュータ250との間で相互に情報通信をし得るコンピュータで構成されている。
【0042】
この中央管理装置200は、主として、会員の情報を管理するために設けられたものであり、会員の指紋情報とその貯球情報とが対応付けられて記憶されている。中央管理装置200において実行される各処理(管理処理、応答処理(図17、図18参照))は、制御プログラムの一部として、後述する中央管理装置200のハードディスク206(図6参照)の所定のエリアに記憶されている。
【0043】
中央管理装置200に貯球情報の送信が要求されると、要求された貯球情報は、中央管理装置200から、要求元の端末ホールシステム100(会員管理コンピュータ60)に送信される。送信された貯球情報に対応する指紋情報(会員コード)と送信先の端末ホールシステム100を示すホールコードとは、対応付けられて、後述するハードディスク206の送信情報メモリ206cに書込まれて記憶される。尚、要求された貯球情報が、既に他の端末ホールシステム100に送信済である場合には、まず、後述する出力要求によって送信先の端末ホールシステム100から貯球情報が取得され、その取得された貯球情報が端末ホールシステム100に送信される。
【0044】
中央管理装置200による貯球情報の出力要求(情報の送信指示)は、次の2の場合において、端末ホールシステム100(会員管理コンピュータ60)に対して実行される。第1は、中央管理装置200において予め定められた定時(出力要求時刻)が到来した場合である。端末ホールシステム100においては、営業時間終了から(翌日の)営業開始までは、貯球情報は更新されない。故に、中央管理装置200では、かかる時間帯において、中央管理装置200に接続される各端末ホールシステム100からの貯球情報を受信できるように、定時が設定されている。この定時が到来すると、予め定められた順番に従って順次、(所定時間間隔毎に)各端末ホールシステム100に、貯球情報の出力を要求する貯球情報要求コマンドが送信される。
【0045】
中央管理装置200は、この定時の出力要求に応じて各端末ホールシステム100から送信される貯球情報によって、少なくとも1日に1回、記憶されている貯球情報を更新する(但し、端末ホールシステム100に非出力の貯球情報については、端末ホールシステム100からは送信されないので非更新となる)。上記したように、営業時間終了から(翌日の)営業開始までの時間帯において、端末ホールシステム100から貯球情報が送信されるように定時を設定することにより、1日に1回の更新で、中央管理装置200に記憶される貯球情報を、現状にあった的確な値とすることができる。
【0046】
尚、本実施例においては、各端末ホールシステム100に対して設定された順番に従って出力要求を行うように構成したが、各端末ホールシステム100毎にそれぞれ異なる時刻でそれぞれに出力要求時刻を設定し、設定されたそれぞれの出力要求時刻(定時)に従って、出力要求を実行しても良い。
【0047】
第2は、1の端末ホールシステム100から特定の貯球情報の送信が要求された時点において、該貯球情報が、既に他の端末ホールシステム100に送信されていた場合である。特定の貯球情報の送信要求が端末ホールシステム100からなされる場合には、その貯球情報に対応する指紋情報が端末ホールシステム100から中央管理装置200に送信される。中央管理装置200においては、受信した指紋情報に対応する貯球情報を、その日既に、いずれかの端末ホールシステム100に送信していると、送信した貯球情報に対応する指紋情報を示す会員コードと、送信先の端末ホールシステム100のホールコードとを、送信情報メモリ206cに記憶するようになっている。このため、要求された貯球情報について、(その貯球情報を保持する)先の端末ホールシステム100に出力要求を行うことができるのである。
【0048】
遊技者は、1のホールに1日中留まって遊技を実行するとは限らない。他のホールへ遊技者が移動すると、移動先ホールの端末ホールシステム100により貯球情報が再要求されることも多い。かかる場合には、先の端末ホールシステム100で貯球情報が更新されている確率が高い。故に、遊技者が現状所有する貯球に対応する貯球情報は、先の端末ホールシステム100に記憶されているものとなり、移動先ホールの端末ホールシステム100には、かかる貯球情報を送信することが必要となるのである。
【0049】
中央管理装置200から各端末ホールシステム100に送信される各情報には、中央管理装置200を示す装置コードとして、中央管理装置コードが付加される。これにより、情報を受信した端末ホールシステム100は、情報の送信元装置が中央管理装置200であることを判別できる。
【0050】
警察に設置されるコンピュータである警察側コンピュータ250は、中央管理装置200と接続され、緊急指紋情報を中央管理装置200に送信するためのコンピュータである。緊急指紋情報は、警察において管理されている犯罪者の指紋情報である。警察側コンピュータ250から送信された緊急指紋情報は、中央管理装置200を経由して各ホール(各端末ホールシステム100)へ配信される。これにより、本実施例の遊技システム300では、各端末ホールシステム100において、警察への捜査協力を行うことができるようになっているのである。
【0051】
図2は、パチンコ機1に設けられた操作ハンドル9を示した図である。図2(a)は、操作ハンドル9の正面図であり、図2(b)は、操作ハンドル9の一部を断面視した側面図である。
【0052】
図2(a)に示すように、操作ハンドル9は、前面枠2から略半球状に前方に突設されたハンドル本体9aと、そのハンドル本体9aに対して正面視において外方に部分的に突出して周設されると共にハンドル本体9aに対して回動可能に支持されたハンドルリング9bとを備えている。ハンドルリング9bは、ハンドル本体9aの突設方向と同じ方向に所定の奥行きを有する部材であり、ハンドルリング9bの前面(紙面手前側)から、奥行き方向に向かって凹設された挿入孔9cを備えている。この挿入孔9cは、押圧部材9dを備えており、ハンドル本体9aの上半円側に沿設されている。
【0053】
挿入孔9cは、遊技者が指を挿入するために設けられた孔であり、操作ハンドル9aの左側から円弧状に親指、人差し指、中指、薬指、小指の挿入される孔が配設されている。遊技者は、球を遊技領域8へ打ち込む場合には、この挿入孔9cのそれぞれに指を挿入してハンドルリング9bを把持しつつ、ハンドルリング9bを正面視右回りに回動操作する。ハンドルリング9bが回動操作されると、球を発射するためにパチンコ機1の内部に設けられる打球ハンマに付与される付勢力が高められ、遊技領域8へ発射される球の勢いが増大する。
【0054】
ハンドル本体9aの内部には、ハンドルスイッチ18(図3参照)が内蔵されている。ハンドルスイッチ18は、操作ハンドル9(ハンドルリング9b)が初期位置にあるか否かを検出するためのスイッチである。このハンドルスイッチ18は、ハンドルリング9bとそのハンドルリング9bに対向するハンドル本体9a側とに設けられた接点を備えている。両者の接点は、ハンドルリング9bが初期位置にセットされている場合には、非接触状態(電気的に非導通)となり、他の場合には接触状態(電気的に導通)となる。
【0055】
このため、操作ハンドル9が操作され、その位置が初期位置から移動するとハンドルスイッチ18は、オンされ、操作ハンドル9が操作されたことがパチンコ機1によって認識される。また、操作ハンドル9が初期位置に戻されるとハンドルスイッチ18はオフされ、パチンコ機1に、遊技者がハンドル操作を終了したことが認識される。また、このハンドルスイッチ18がオンである場合には、球発射装置に備えられた発射用モータ17(図3参照)が駆動され、遊技領域8へ球が発射される。
【0056】
図2(b)は、操作ハンドル9の側面図であり、挿入孔9cの一部を断面視した図である。この操作ハンドル9の裏面側(図2(b)の右側)には、筒状に形成されると共にハンドル本体9aと前面枠2とを連結する連結部材9eが設けられ、その連結部材9eの内側には、ハンドルリング9bの回動をパチンコ機1の裏面側に伝達するための軸(シャフト、非図示)が配設されている。この軸を通してパチンコ機1の裏面側に設けられる図示しない球発射装置に機械的に遊技者の回動操作が伝達され、球の発射力の調整が行われる。
【0057】
ハンドル本体9aには、操作ハンドル9を握る遊技者の指紋情報を検出するための指紋検出器19が内蔵されている(図3参照)。指紋検出器19は、画像処理装置の一種であり、検出部19aに接触された指の指紋を光学的に検出し、その検出された光学的な情報を画像処理によりデジタルデータに変換する装置である。この指紋検出器19は、ケーブル9fにより会員管理コンピュータ基板Iと接続されている。
【0058】
指紋検出器19は、検出部19aに指の腹側が接触することにより、指紋情報を検出するものである。図2(b)に示すように、検出部19aは、挿入孔9cの内部であって、ハンドル本体9aの面上に設けられている。この検出部19aに指が接触した状態で、ハンドルリング9bが操作されると、操作ハンドル9(ハンドルリング9b)の位置が初期位置から移動するのでハンドルスイッチ18がオンされる。本実施例のパチンコ機1では、このハンドルスイッチ18のオンを、操作ハンドル9に指が接触した(操作ハンドルが把持された)として認識し、このハンドルスイッチ18のオンを契機として、指紋情報の検出を実行している。検出された指紋情報は、台番号と共に会員管理コンピュータ60に送信される。
【0059】
尚、検出部19aへの指の押圧を検出する押圧センサや、タッチセンサ、或いは光学センサを設けることにより、検出部19aへの遊技者の指の接触(操作ハンドル9の把持)を検出するように構成しても良く、かかるセンサにより検出部19aへの指の接触が検出されることにより、指紋情報の検出を実行するように構成しても良い。
【0060】
挿入孔9cの内部であって、検出部19aの対抗面には、挿入された指を検出部19aに押圧するための押圧部材9dが備えられている。押圧部材9dには、ウレタンフォームを使用した弾性体が用いられている。これにより、挿入孔9c内での指の遊びを減じることができ、操作ハンドル9のグリップ性を向上することができる上、確実な指紋検出が促進される。
【0061】
図3は、かかる第1実施例の遊技システム300の電気的構成を示したブロック図である。まず、端末ホールシステム100の電気的構成について説明する。端末ホールシステム100には、複数のパチンコ機1と、複数の貯球払出サンド装置50と、会員管理コンピュータ60と、登録装置70と、ホールコンピュータ75と、貯球処理装置85とが備られている。
【0062】
パチンコ機1は、主制御基板Cと表示用制御基板Dと払出制御基板Hと発射制御基版Aと音声ランプ制御基板Sと会員管理コンピュータ基板Iとインターフェース基板Bとを備えている。
【0063】
パチンコ機1の主制御基板Cは、遊技状態を決定するための抽選を行う基板であり、パチンコ機1で実行される遊技の主な制御を実行するものである。この主制御基板Cには、実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROMや、制御プログラムの実行に当たって各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAMを備えた演算装置である1チップマイコンのMPUが搭載されている。
【0064】
この主制御基板CのMPUのRAMには、パチンコ機1の電源のオフ後においても、非図示の電源基板からバックアップ電圧が供給され、データを保持(バックアップ)できるようにバックアップエリアが設けられている。バックアップエリアは、停電などの発生により電源が切断された場合、電源の再入時に、パチンコ機1の状態を電源切断前の状態に復帰させるため、電源切断時(停電発生時を含む。以下、同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。
【0065】
また、このRAMには、実行される遊技の遊技状態(当否)や表示用制御基板Dにおいて実行される変動表示パターンを決定するための各種カウンタが備えられている。また、MPUには、上記したROM、RAM以外に、割込回路、タイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
【0066】
主制御基板Cは、第1種始動口スイッチ12と、表示用制御基板Dと、払出制御基板Hと、そのほか、その他入出力装置13とにそれぞれ接続されている。主制御基板Cに第1種始動口スイッチ12のオンが入力されると、RAMに設けられた乱数カウンタの値が取得され、そのカウンタ値によって、実行する変動表示パターンや遊技の当否などが決定される。
【0067】
また、決定された変動表示パターンに基づいて、必要な動作を実行させるためのコマンドが、表示用制御基板Dと払出制御基板Hとにそれぞれ送信される。これにより、LCD10で変動表示が開始され、また、賞球の払い出しなどが実行される。
【0068】
払出制御基板Hは、賞球の払出制御を行うものである。この払出制御基板Hは、主制御基板Cと、賞球や貸し球(貯球)を払い出すための払出用モータ16と、インターフェース基板Bと、球を遊技領域8へ発射するための発射制御基板Aと、そのほか、その他入出力装置13とにそれぞれ接続されている。
【0069】
払出制御基板Hは、演算装置であるMPUと、そのMPUにより実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROMと、各種データを一時的に記憶するメモリとして使用されるRAMなどを備えている。このRAMは、主制御基板CのRAMと同様に構成されるバックアップエリアを備えている。主制御基板Cと同様に停電などの発生により電源が切断された場合、電源の再入時に、払出制御基板Hの状態を電源切断前の状態に復帰させるため、必要なデータが、このバックアップエリアに記憶される。
【0070】
払出制御基板Hは、インターフェース基板Bを介して貯球払出サンド装置50と接続されており、貯球払出サンド装置50において(カードの残金または貯球に応じて)遊技者に指示された球数の情報は、このインターフェース基板Bを介して払出制御基板Hへ入力される。これにより、払出制御基板Hによって払出用モータ16が駆動され、指示された球数の球が払い出される。インターフェース基板Bは、電気的な接点の規定であるインターフェースの役割を有する基板であり、払出制御基板Hと貯球払出サンド装置50とを(電気的に)接続するために設けられた基板である。
【0071】
発射制御基板Aは、球を遊技領域8へ発射するための発射用モータ17について、その駆動の許可と禁止とを制御するためのものであり、払出制御基板H以外に、発射用モータ17、ハンドルスイッチ18、会員管理コンピュータ基板Iに接続されている。
【0072】
ハンドルスイッチ18から、操作ハンドル9が操作されたことを示す信号が発射制御基板Aに入力されると、発射制御基板Aは発射用モータ17へ駆動を許可する信号を出力して、発射用モータ17の駆動を可能とする。かかる場合に、払出制御基板Hから発射用モータ17の駆動電圧である+32ボルトが供給されており、且つ、球の発射をストップさせるストップスイッチ(図示せず)が操作されていない場合には、発射用モータ17が駆動され、操作ハンドル9の操作量に応じた強度で球が遊技領域8へ発射される。
【0073】
操作ハンドル9が操作されたことを示すハンドルスイッチ18からの信号入力(スイッチのオン)は、1の遊技者が操作ハンドル9を操作したことを意味している。そして、操作ハンドル9が非操作状態(初期位置への復帰)となったことを示すハンドルスイッチ18からの信号入力(スイッチのオフ)は、遊技者が操作ハンドル9の操作を終了したことを意味している。
【0074】
ここで、操作ハンドル9が初期位置から再び動かされる場合に、同一の遊技者による遊技の再開である場合と、新たな遊技者によって遊技が開始される場合とがある。本実施例のパチンコ機1においては、このハンドルスイッチ18のオンを遊技者変更として認識し、発射制御基板Aは、入力されたハンドルスイッチ18のオンを示す信号を、会員管理コンピュータ基板Iに入力する。これにより、会員管理コンピュータ基板Iで、指紋情報検出のタイミングであることが認識される。故に、常時、指紋情報の検出を行わずとも、遊技者の変更に応じて、効率的に指紋情報を取得できる。取得された指紋情報は、会員管理コンピュータ60へ送信される。
【0075】
会員管理コンピュータ基板Iは、発射制御基板Aと指紋検出器19とに接続されると共に、パチンコ機1の外部に備えられている会員管理コンピュータ60に接続されている。パチンコ機1は、この会員管理コンピュータ基板Iを介して、会員管理コンピュータ60と通信を行うように構成されており、パチンコ機1から会員管理コンピュータ60へ出力されるデータおよび会員管理コンピュータ60からパチンコ機1に入力されるデータは、この会員管理コンピュータ基板Iを介して入出力される。つまり、主制御基板Cには、会員管理コンピュータ60から直接データが入力されない。よって、パチンコ機1のセキュリティを低下させることがない。
【0076】
ここで、図4を参照して会員管理コンピュータ基板Iの電気的構成について説明する。会員管理コンピュータ基板Iは、図4に示すように、演算装置であるMPU21と、ROM22と、RAM23と、入出力ポート25と、インターフェース26とを備えている。ROM22は、MPU21により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリである。図7に示す情報送信処理のプログラムは、制御プログラムの一部として、このROM22内に記憶されている。
【0077】
RAM23は、MPU21による各種プログラムの実行時に使用されるデータを一時的に記憶するためのメモリである。このRAM23は、送信バッファ23b、ハンドルフラグ23c、台番号メモリ23dを備えている。
【0078】
送信バッファ23bは、会員管理コンピュータ基板Iから会員管理コンピュータ60へ送信するデータ(指紋情報など)を一時的に記憶するためのメモリである。ハンドルフラグ23cは、遊技者が遊技中で有るか否か、即ち、ハンドル操作がなされているか否かを示すためのフラグである。このハンドルフラグ23cは、ハンドルスイッチ18のオンによりオンされ、ハンドルスイッチ18のオフによりオフされる。MPU21は、ハンドルフラグ23cが(オフから)オンされると、遊技者による遊技が開始された(遊技者の指が検出部19aに接触した)と判断し、指紋情報の読み取りを実行する。読取った指紋情報は、会員管理コンピュータ60に送信される。
【0079】
台番号メモリ23dは、パチンコ機1の識別情報となる台番号を記憶するためのメモリである。指紋検出器19により検出された指紋情報には、この台番号が付加されて会員管理コンピュータ60に送信される。台番号メモリ23dに記憶される台番号は、各パチンコ機1毎に異なる番号とされており、かかる台番号は、その配置や機種名などと対応付けられて、会員管理コンピュータ60に記憶されている。このため、会員管理コンピュータ60においては、指紋情報を受信した場合には、その指紋情報に付加された台番号により、いずれのパチンコ機1から送信された指紋情報であるかを認識することができるのである。
【0080】
上記したMPU21、ROM22、RAM23は、バスライン24を介して相互に接続され、このバスライン24は、また、入出力ポート25に接続されている。入出力ポート25は、バスライン24以外にインターフェース26に接続されている。このインターフェース26は、会員管理コンピュータ60と指紋検出器19(ケーブル9f)とに接続されている。インターフェース26は、異なる装置間の電気的な接点の規格である。このインターフェース26を介すことにより、パチンコ機1(会員管理コンピュータ基板I)は、会員管理コンピュータ60との間で、データの送受信を実行することができる。また、インターフェース26を介して指紋検出器19からの指紋情報を受信すると共に、その受信した指紋情報を会員管理コンピュータ60へ送信することができる。
【0081】
図3に戻って説明する。表示用制御基板Dは、上記した主制御基板CとLCD10とに接続され、主制御基板Cから送信されるコマンドに基づいて、接続されるLCD10での図柄の変動表示の制御を行うものである。また、表示用制御基板Dは、スピーカ14から出力される効果音の音声制御とLEDや各種ランプ15の点灯制御とを行う音声ランプ制御基板Sに接続され、この音声ランプ制御基板Sを制御する。
【0082】
上記のように構成されるパチンコ機1は(会員管理コンピュータ基板Iにより)、ケーブル40aを介してハブ55に接続されている。ハブ55は、各パチンコ機1に接続されると共に、各パチンコ機1に併設された貯球払出サンド装置50にも接続されている。また、ハブ55には、終端抵抗Tを備えたケーブル40が接続されており、ケーブル40には、ハブ55以外に、会員管理コンピュータ60、登録装置70、ホールコンピュータ75、貯球処理装置85がそれぞれ接続されている。
【0083】
尚、図3においては、端末ホールシステム100に備えられたパチンコ機1の一部及び貯球払出サンド装置50の一部と、かかるパチンコ機1及び貯球払出サンド装置50とハブ55との接続状態の一部とを省略して図示している。
【0084】
次に、会員管理コンピュータ60の電気的構成を図5を参照して説明する。図5に示すように、会員管理コンピュータ60は、演算装置であるMPU61と、ROM62と、RAM63と、入出力ポート65と、ハードディスク66と、インターフェース67と、CRTディスプレイ68と、キーボード69とを備えている。
【0085】
ROM62は、そのMPU61により実行される各種の制御プログラム(バイオス(BIOS)と称されるプログラムなど)や固定値データを記憶するためのメモリである。RAM63は、MPU61による各種プログラムの実行時に使用されるデータを一時的に記憶するためのメモリである。このRAM63は、受信バッファ63aと、送信バッファ63bとを備えている。
【0086】
受信バッファ63aは、パチンコ機1や他の装置50,70,85、及び中央管理装置200から会員管理コンピュータ60に送信されたデータを一時的に記憶するためのメモリである。会員管理コンピュータ60には、複数のパチンコ機1に加え、複数の貯球払出サンド装置50、登録装置70、貯球処理装置85、中央管理装置200が接続されている。会員管理コンピュータ60は、各パチンコ機1および各装置50,70,85との間で、頻繁にデータの受信を行わなくてはならない。また、中央管理装置200からのデータも受信しなくてはならない。ところが、その受信速度は、MPU61の処理速度に比べて遅い。このため、データ受信を行いつつ、そのデータの処理をMPU61に実行させると、データ受信の処理が影響し、MPU61の処理速度を低下させてしまう。しかし、一時的にこの受信バッファ63aへ受信データを保存することにより、受信データの処理をMPU61に効率的に実行させることができる。
【0087】
送信バッファ63bは、会員管理コンピュータ60からパチンコ機1や他の装置50,85及び中央管理装置200へ送信するデータを一時的に記憶するためのメモリである。会員管理コンピュータ60は、パチンコ機1や他の装置50,70,85及び中央管理装置200からのデータ受信を行いつつ、更に、パチンコ機1や他の装置50,85及び中央管理装置200へのデータ送信を行わなくてはならない。送信データをこの送信バッファ63bに記憶させておけば、データ受信の行われていないタイミングでデータ送信を行うことができ、データの送受信を支障なく実行することができる。
【0088】
上記したMPU61、ROM62、RAM63は、バスライン64を介して相互に接続され、このバスライン64は、また、入出力ポート65に接続されている。入出力ポート65は、上記したバスライン64以外に、ハードディスク66と、インターフェース67と、CRTディスプレイ68と、キーボード69とに接続されている。
【0089】
ハードディスク66は、書き替え可能な不揮発性のメモリであり、大容量の記憶装置である。このハードディスク66は、特定指紋情報メモリ66a、緊急指紋情報メモリ66b、識別番号メモリ66c、遊技者データメモリ66d、ホールコードメモリ66e、センタアドレスメモリ66fを備えている。また、図10〜図16に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部として、このハードディスク66内の所定のエリアに記憶されている。
【0090】
特定指紋情報メモリ66aは、各ホールから登録される特定の遊技者を示す特定指紋情報を記憶するためのメモリである。ホール側は、不正の行われたパチンコ機1をホールコンピュータ75に記憶される遊技状態を示す情報によって発見できる。そして、そのパチンコ機1の指紋検出器19により取得された指紋情報から不正者(ホール側にとって不利益となりかねない遊技者(要注意人物))を特定し、その特定した遊技者の指紋情報を特定指紋情報として、中央管理装置200に送信する。ホール側から送信される特定指紋情報は、中央管理装置200により、各端末ホールシステム100にそれぞれ配信される。
【0091】
中央管理装置200から送信された特定指紋情報が受信されると、受信された特定指紋情報は、この特定指紋情報メモリ66aに書込まれ記憶される。そして、パチンコ機1から指紋情報が送信される毎に、この特定指紋情報メモリ66aが参照され、送信された指紋情報が特定指紋情報に一致するか否か、即ち、不正者が遊技を行っているか否かが判断される。
【0092】
このように、本実施例の遊技システム300では、不正者の情報を遊技システム300全体で共有することができるので、各ホールが不正者により被る不利益を低減することができる。
【0093】
尚、特定指紋情報メモリ66aには中央管理装置200から送信された特定指紋情報が書込まれるように構成したが、会員管理コンピュータ60に入力された指紋情報の中から所定の操作に基づいて選択される指紋情報を、この特定指紋情報メモリ66aに記憶するように会員管理コンピュータ60を構成しても良い。
【0094】
また、パチンコ機1の遊技者は入れ替わりが生じるので、パチンコ機1で取得された指紋情報をその取得時間と対応付けて記憶するデータベースを設け、不正者をより的確に確定できるように会員管理コンピュータ60を構成しても良い。
【0095】
緊急指紋情報メモリ66bは、警察側コンピュータ250から発信される特定の遊技者を示す緊急指紋情報を記憶するためのメモリである。警察側コンピュータ250から送信される緊急指紋情報は、中央管理装置200により、各端末ホールシステム100にそれぞれ配信される。この緊急指紋情報が会員管理コンピュータ60により受信されると、受信された緊急指紋情報は、この緊急指紋情報メモリ66bに書込まれ記憶される。そして、パチンコ機1から指紋情報が送信される毎にこの特定指紋情報メモリ66bが参照され、送信された指紋情報が緊急指紋情報に一致するか否か、即ち、不正者(犯罪者)が遊技を行っているか否かが判断される。
【0096】
識別番号メモリ66cは、遊技場内に設置される多数のパチンコ機1のそれぞれに備えられた台番号と、その台番号により指定されるパチンコ機1の配置及び機種名とが、それぞれ対応つけて記憶されているメモリである。パチンコ機1から送信される各データには、送信元のパチンコ機1の台番号が付加されている。MPU61は、データを受信すると、この識別番号メモリ66cに記憶される台番号を参照して、受信データの送信元パチンコ機1を認識することができる。
【0097】
尚、貯球払出サンド装置50については、併設されたパチンコ機1と同じ台番号が付与されているので、識別番号メモリ66cを参照することで、情報送信元の1の貯球払出サンド装置50を特定することができる。尚、貯球払出サンド装置50から出力される情報には貯球払出サンドコードの一部として台番号が付加されるようになっているので、同じ台番号であっても、パチンコ機1と混同することはない。
【0098】
遊技者データメモリ66dは、遊技者がいずれの装置を取り扱っているかを示すためのメモリであり、また、端末ホールシステム100において、遊技者の貯球情報を管理するためのメモリである。この遊技者データメモリ66dには、パチンコ機1の台番号(または装置コード)と、指紋情報と、その指紋情報の所有者が会員か否かを示すコード(会員コードまたは非会員コード)と、貯球情報とが対応つけて記憶される。
【0099】
この遊技者データメモリ66dに記憶される指紋情報と台番号(装置コード)とは、パチンコ機1(または貯球払出サンド装置50、貯球処理装置85)から送信される情報である。各パチンコ機1の操作ハンドル9が遊技者により操作されると指紋情報は検出されるので、基本的には、遊技データメモリ66dには、遊技を行う全遊技者の指紋情報とその使用するパチンコ機1の台番号とが、それぞれ対応付けられて記憶されることとなる。
【0100】
遊技者が、使用するパチンコ機1を変更した場合には、新たにその遊技者の指紋情報と変更後のパチンコ機1の台番号とが会員管理コンピュータ60に送信される。MPU61は、受信した指紋情報に付加されている台番号と、受信した指紋情報に対応つけられて遊技者データメモリ66dに先に記憶されている台番号(装置コード)とが異なる場合には、先に記憶されている台番号(装置コード)を受信した台番号で更新する。これにより、会員管理コンピュータ60では、1の遊技者に1のパチンコ機1を対応付けて管理することができる。
【0101】
また、遊技者データメモリ66dに記憶される会員コードまたは非会員コードと、貯球情報とは、中央管理装置200から送信される情報である。会員管理コンピュータ60は、貯球払出サンド装置50または貯球処理装置85から貯球情報が要求される(指紋情報を受信する)と、要求者の指紋情報に対応する貯球情報をこの遊技者データメモリ66dから読出し、貯球情報要求元の貯球払出サンド装置50または貯球処理装置85へ送信する。
【0102】
ここで、受信した指紋情報がこの遊技者データメモリ66dに記憶されていない場合、または、受信した指紋情報がこの遊技者データメモリ66dに記憶されていても、その記憶されている指紋情報に会員コードまたは非会員コードが付加されていない場合には、受信した指紋情報に基づく貯球情報の要求が、中央管理装置200に対してなされていないので、MPU61により、送信要求コマンドの中央管理装置200への送信が指示される。
【0103】
送信要求コマンドに応答して中央管理装置200から送信された会員コードの付加された貯球情報、または非会員コードは、先に、貯球払出サンド装置50または貯球処理装置85から送信された指紋情報に対応つけられて遊技者データメモリ66dに書込まれる。遊技者データメモリ66dに貯球情報が書込まれた場合には、要求元の貯球払出サンド装置50または貯球処理装置85に、その貯球情報が送信される(貯球払出サンド装置50または貯球処理装置85における球数情報の入力許可)。一方、遊技者データメモリ66dに貯球情報が書込まれなかった場合には、要求元の貯球払出サンド装置50または貯球処理装置85に貯球情報は送信されず、エラー情報が送信される(貯球払出サンド装置50または貯球処理装置85における球数情報の入力不可)。
【0104】
この遊技者データメモリ66dに記憶される貯球情報は、貯球払出サンド装置50または貯球処理装置85から送信される球数情報に基づいて更新される。また、出力を要求する貯球情報要求コマンドを受信すると、対応する貯球情報は、この遊技者データメモリ66dから読出されて、中央管理装置200に送信される。中央管理装置200に送信された貯球情報とその貯球情報に対応付けて記憶されている指紋情報などは、この遊技者データメモリ66dから消去される。また、遊技者データメモリ66dに記憶される各情報は、電源投入時または会員管理コンピュータ60のオペレータの所定の操作により消去される。
【0105】
ホールコードメモリ66eは、会員管理コンピュータ60(端末ホールシステム100)のそれぞれに対して個別に付与されたホールコードを記憶するためのメモリである。会員管理コンピュータ60から中央管理装置200に送信される情報には、このホールコードメモリ66eに記憶されるホールコードが付加される。これにより、中央管理装置200において、いずれの端末ホールシステム100から送信された情報であるかが判別される。
【0106】
センタアドレスメモリ66fは、中央管理装置200のアドレスを記憶するためのメモリである。会員管理コンピュータ60から中央管理装置200に送信される情報には、情報の送信先を指示するために、このセンタアドレスメモリ66fに記憶されるアドレスが付加される。これにより、中央管理装置200に、的確に情報が送信される。
【0107】
インターフェース67は、端末ホールシステム100に備えられた各装置(パチンコ機1など)との電気的接点となる第1インターフェース67aと、中央管理装置200と情報通信を行うためのモデム71に接続される第2インターフェース67bとを備えている。第2インターフェース67bには、モデム71と接続されており、コンピュータとの接続のための電気的規格であるRS−232Cのシリアルインターフェースが用いられている。
【0108】
モデム71は、回線210に接続される変復調装置であり、会員管理コンピュータ60から回線210へ出力する情報をアナログデータに変換すると共に、回線210から会員管理コンピュータ60に入力されるアナログデータをデジタルデータに変換する装置である。このモデム71を介して、端末ホールシステム100(会員管理コンピュータ60)と中央管理装置200とは、双方向の情報通信を実行する。
【0109】
図3に戻って説明する。上記のように構成される会員管理コンピュータ60に接続される貯球払出サンド装置50、登録装置70、貯球処理装置85は、それぞれ、演算装置であるMPUや、各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM、制御プログラムの実行に当たって各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM、指紋検出器などを備え、会員管理コンピュータ60と双方向の情報通信を実行することのできるように構成されている。
【0110】
図8のフローチャートに示す指紋情報登録処理のプログラムは、制御プログラムの一部として登録装置70のROMに記憶されている。これにより、登録装置70は、登録装置70で入力された遊技者(会員)の情報、即ち、指紋情報、氏名情報、住所情報、電話番号情報を、会員管理コンピュータ60に送信する。
【0111】
図9のフローチャートに示す貯球処理のプログラムは、制御プログラムの一部として貯球処理装置85のROMに記憶されている。この貯球処理が実行されることにより、遊技者は、遊技によって得た球の貯球や払出を指示することができる。
【0112】
尚、上記した各装置50,70,85により検出された指紋情報には、その装置を示す装置コード(貯球払出サンド装置50であれば貯球払出サンドコード、登録装置70であれば登録装置コード、貯球処理装置85であれば貯球処理装置コード)が付加されて、会員管理コンピュータ60に送信される。これにより、会員管理コンピュータ60において、指紋情報送信元の装置が識別され、その送信元装置に応じた処理が実行される。
【0113】
ホールコンピュータ75は、上記したように、各パチンコ機1のそれぞれから送信される遊技状態を示す情報を管理するためのコンピュータであり、ケーブル40を介して、パチンコ機1や会員管理コンピュータ60および他の装置50,70,85に接続されている。このホールコンピュータ75は、演算装置であるMPUや、固定値データを記憶したROM、制御プログラムの実行に当たって各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM、更には、大容量の記憶装置であるハードディスクを備えると共に、ホールコンピュータ75で実行される処理を表示するためのCRTディスプレイや入力装置であるキーボードなどを備えたパーソナルコンピュータで構成されている。
【0114】
各パチンコ機1から送信される遊技状態を示す情報には、台番号が付加されて出力されている。ホールコンピュータ75は、該情報を受信し、各台番号に対応付けて、ハードディスクに記憶する。ここで、パチンコ機1から出力される遊技状態を示す情報(或いはその累積結果や経時変化)をCRTディスプレイに出力すれば、オペレータに遊技状態を通知することができる。また受信した遊技状態のデータに付加されている台番号から、パチンコ機1の位置や機種の情報が得られるので、異常が発生した場合には、オペレータは、迅速に対応することができる。
【0115】
中央管理装置200は、上記のように構成された端末ホールシステム100に回線210を介して接続されるコンピュータである。この中央管理装置200の電気的構成を、図6を参照して説明する。図6に示すように、中央管理装置200は、演算装置であるMPU201と、ROM202と、RAM203と、入出力ポート205と、ハードディスク206と、リアルタイムクロック(以下単に「RTC」と称す)207と、インターフェース208と、モデム209とを備えている。
【0116】
ROM202は、MPU201により実行される各種の制御プログラム(バイオス(BIOS)と称されるプログラムなど)や固定値データを記憶するためのメモリである。RAM203は、MPU201による各種プログラムの実行時に使用されるデータを一時的に記憶するためのメモリである。このRAM203は、受信バッファ203aと、送信バッファ203bとを備えている。
【0117】
受信バッファ203aは、各端末ホールシステム100および警察側コンピュータ250から送信された情報を一時的に記憶するためのメモリである。データ受信を行いつつ、そのデータの処理をMPU201に実行させると、データ受信の処理が影響し、MPU2011の処理速度を低下させてしまう。しかし、一時的にこの受信バッファ203aへ受信データを保存することにより、受信データの処理をMPU201に効率的に実行させることができる。
【0118】
受信バッファ203aに書込まれた受信情報は、その情報を記憶するための所定のメモリへの書込が実行された後、あるいは受信情報に基づいた処理が終了すると「0」クリアされる。
【0119】
送信バッファ203bは、端末ホールシステム100(会員管理コンピュータ60)へ送信するデータを一時的に記憶するためのメモリである。送信データをこの送信バッファ203bに記憶させることにより、データ受信の行われていないタイミングでデータ送信を行うことができ、データの送受信を支障なく実行することができる。送信バッファ203bに記憶される情報は、その情報の送信が終了することを契機として「0」クリアされる。
【0120】
RTC207は、年、月、日、曜日、時間、分、秒の時の計測を行うICである。MPU201は、このRTC207の計測値に基づいて現在の時刻を認識する。また、MPU201により、認識された現在の時刻が、予め定められた定時(出力要求時刻)に到達していると判断されると、各端末ホールシステム100に、貯球情報の出力を要求する貯球情報要求コマンドが送信される。
【0121】
このRTC207には、中央管理装置200の電源オフ後に、そのRTC207へバックアップ用の電圧を供給するバッテリー回路207aが接続されている。RTC207は、このバッテリー回路207aにより、中央管理装置200の電源のオフ後にも時の計測を継続することができる。
【0122】
上記したMPU201、ROM202、RAM203、RTC207は、バスライン204を介して相互に接続され、このバスライン204は、また、入出力ポート205に接続されている。入出力ポート205は、上記したバスライン204以外に、ハードディスク206と、インターフェース208とに接続されている。
【0123】
ハードディスク206は、書き替え可能な不揮発性のメモリであり、大容量の記憶装置である。このハードディスク206は、登録情報メモリ206a、アドレスメモリ206b、送信情報メモリ206c、待機メモリ206d、中央特定指紋情報メモリ206e、中央特定指紋情報メモリ206f、要求時刻メモリ206gが備えられている。また、図17と図18とに示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部として、このハードディスク206内の所定のエリアに記憶されている。
【0124】
登録情報メモリ206aは、登録された遊技者、即ち、会員の情報を記憶するためのメモリである。この登録情報メモリ206aには、会員の情報として、指紋情報、氏名情報、住所情報、電話番号情報、貯球情報、会員コードが記憶されている。1の会員の情報は、その指紋情報によって管理できるように、指紋情報に対応付けて記憶されている。1の会員の情報、即ち、1の会員(遊技者)に関連する一連のデータの終端には、ターミネータが付加されており、このターミネータからターミネータの間に記憶されるデータが、一連の情報群として、MPU201に認識される。
【0125】
この登録情報メモリ206aに記憶される各情報の内、指紋情報、氏名情報、住所情報、電話番号情報は、端末ホールシステム100に備えられた登録装置70から入力された情報である。登録装置70から会員の情報が入力されると、新規登録コードと共に、会員管理コンピュータ60から中央管理装置200へと送信される。中央管理装置200により新規登録コードが受信されると、受信情報は、新たに登録される会員の情報であると認識され、この登録情報メモリ206aに書込まれ記憶される。この新規の会員の情報を記憶する場合には、受信した情報と共に貯球情報として「0」が記憶される。記憶される貯球情報は、上記したように、中央管理装置200により実行される出力要求に応答して、端末ホールシステム100から送信される貯球情報によって更新される。
【0126】
また、新規の会員の情報を記憶する場合には、その遊技者に付与された会員コードが、この登録情報メモリ206aに書込まれる。会員コードは、会員であることを示すと共に、各会員を個々に識別するために付与される各会員毎に異なる情報で構成されるコードである。例えば、この会員コードとしては、「0」を除く6桁の数値情報などが例示される。かかる場合には、この「0」は、遊技者が会員でないことを示す非会員コードとなる。
【0127】
尚、上記したように、登録装置70では、遊技者の5指の指紋情報が登録されるので、この登録情報メモリ206aには、1の遊技者(会員)について5指の指紋情報が記憶されている。これにより、いずれかの指の指紋情報が端末ホールシステム100から中央管理装置200に送信されると、中央管理装置200は、その指紋情報に基づいて、1の遊技者を特定することができる。
【0128】
アドレスメモリ206bは、各端末ホールシステム100(会員管理コンピュータ60)のそれぞれに付与されたホールコードと、端末ホールシステム100に備えられた会員管理コンピュータ60のアドレスとを記憶するためのメモリである。中央管理装置200は、端末ホールシステム100に情報を送信する場合には、このアドレスメモリ206bを参照して、情報の送信先となる会員管理コンピュータ60のアドレスを指定する。
【0129】
送信情報メモリ206cは、貯球情報の送信先を記憶するためのメモリであり、送信した貯球情報に対応する会員コードと、その送信先の端末ホールシステム100を示すホールコードとが対応つけられて記憶されている。言い換えれば、送信情報メモリ206cは、中央管理装置200から送信された貯球情報が、現在、いずれの端末ホールシステム100に記憶されているかを示すためのメモリである。
【0130】
上記したように、会員コードは、各会員を示す個別の情報であり、また、登録情報メモリ206aにおいて、1の会員の指紋情報に対応つけられて1の会員コードは記憶されている。端末ホールシステム100からの貯球情報の送信要求がなされる(端末ホールシステム100から指紋情報が送信される)と、中央管理装置200は、送信された指紋情報に対応する会員コードによって送信情報メモリ206cを検索し、送信要求された貯球情報が端末ホールシステム100に出力済であるか否か(他の端末ホールシステム100に、その貯球情報の出力要求を行う必要があるか否か)を判断する。
【0131】
待機メモリ206dは、(端末ホールシステム100からの送信要求によって実行された)中央管理装置200の出力要求に基づいて、端末ホールシステム100から貯球情報が送信された場合に参照されるメモリである。この待機メモリ206dには、貯球情報の送信要求元の端末ホールシステム100のホールコードと、その端末ホールシステム100から送信された指紋情報を示す会員コードとが対応つけられて記憶されている。
【0132】
貯球情報の送信要求がなされた場合に、該貯球情報が、既に、いずれかの端末ホールシステム100に送信されていると、中央管理装置200では、その送信先の端末ホールシステム100に対して出力要求(貯球情報要求コマンドの送信)が実行される。貯球情報の出力要求は、端末ホールシステム100からの送信要求コマンド(および送信元のホールコードと指紋情報と)が中央管理装置200に受信されることにより開始されるが、出力要求が実行された後も受信バッファ203aに送信要求コマンドが記憶されたままでは、繰り返して(不要な)出力要求が実行されてしまう、故に、出力要求の実行後は、送信要求コマンド(および送信元のホールコードと指紋情報と)を受信バッファ203aから消去する必要がある。
【0133】
ところが、単純に、送信要求コマンドなどを消去してしまうと、出力要求に応答した貯球情報を中央管理装置200において受信しても、その送信先(送信要求元)の端末ホールシステム100が不明となってしまう。そこで、受信バッファ203の送信要求コマンドに基づく出力要求が実行されると、その送信要求コマンドに付加されているホールコードと、付加されている指紋情報に対応する会員コードとをこの待機メモリ206dに書込んだ後、送信要求コマンド(およびその付加されている情報)を受信バッファ203aから消去しているのである。
【0134】
尚、送信情報メモリ206cに記憶される情報と待機メモリ206dに記憶される情報とは、営業終了に伴って実行される定時(1日1回)の登録情報メモリ206aの貯球情報の更新実行後に「0」クリアされる。
【0135】
中央特定指紋情報メモリ206eは、端末ホールシステム100から送信された特定指紋情報を記憶するためのメモリである。中央緊急指紋情報メモリ206fは、警察側コンピュータ250から送信された緊急指紋情報を記憶するためのメモリである。中央管理装置200において新たな特定指紋情報または新たな緊急指紋情報が受信されると、この中央特定指紋情報メモリ206eまたは中央緊急指紋情報メモリ206fに、受信した特定指紋情報または緊急指紋情報が書込まれる。書込まれた特定指紋情報または緊急指紋情報は、各端末ホールシステム100にそれぞれ送信される。
【0136】
要求時刻メモリ206gは、上記した登録情報メモリ206aに記憶される貯球情報の定時(1日1回)の更新のために、中央管理装置200に接続される全端末ホールシステム100に対して貯球情報の出力要求を実行する出力要求時刻を記憶するメモリである。中央管理装置200は、この出力要求時刻に記憶される時刻の到来が認識されると、接続される全端末ホールシステム100に対して順次、貯球情報要求コマンドと集計コマンドとを送信して、各端末ホールシステム100に記憶されている貯球情報(およびその対応する指紋情報)の出力を要求する。
【0137】
インターフェース208は、モデム209に接続される装置であり、会員管理コンピュータ60に備えられた第2インターフェース67bと同様のものである。モデム209は、回線210に接続されており、会員管理コンピュータ60に備えられたモデム71と同様に構成されている。中央管理装置200は、この
モデム209を介することにより、端末ホールシステム100および警察側コンピュータ250と情報通信を実行することができる。
【0138】
次に、上記のように構成された遊技システム300で実行される各処理を、図7から図18のフローチャートを参照して説明する。まず、図7から図16を使用して、端末ホールシステム100で実行される各処理について説明する。
【0139】
図7は、パチンコ機1の会員管理コンピュータ基板Iにおいて実行される情報送信処理のフローチャートである。情報送信処理は、パチンコ機1の指紋検出器19により検出された指紋情報を会員管理コンピュータ60に送信するための処理である。
【0140】
この情報送信処理では、まず、ハンドルフラグ23cがオンか否かを確認し(S1)、ここで、ハンドルフラグ23cがオフで有れば(S1:No)、ハンドルスイッチ18がオンか否かを確認する(S2)。確認の結果、ハンドルスイッチが18がオフであれば(S2:No)、ハンドルフラグ23cとハンドルスイッチ18とが共にオフであるので、操作ハンドル9は操作状態にない。よって、この情報送信処理を終了する。
【0141】
一方、S2の処理で確認した結果、ハンドルスイッチ18がオンであれば(S2:Yes)、未操作状態であった操作ハンドル9が遊技者に操作されたことを示しているので、ハンドルフラグ23cをオンした後(S3)、指紋情報を読取って送信バッファ23bに書込む(S4)。これにより、遊技者がハンドル操作を開始したタイミングで指紋情報を検出することができる。
【0142】
尚、指紋情報の読み取りは、ハンドルフラグ23cがオンされたタイミングで、パチンコ機1の指紋検出器19を動作させて遊技者の指紋情報を検出することにより行っても良く、また、パチンコ機1の指紋検出器19を定常的に動作させて検出信号を出力させると共に、ハンドルフラグ23cがオンされたタイミングでその出力されている検出信号を読取ることによって行っても良い。
【0143】
S4の処理の後は、台番号メモリ23dに記憶される台番号を、送信バッファ23bの指紋情報に付加して、会員管理コンピュータ60に送信し(S5)、次いで、(指紋情報の送信後に)送信バッファ23bの情報を0クリアして(S6)、この情報送信処理を終了する。
【0144】
一方、S1の処理で確認した結果、ハンドルフラグ23cがオンであれば(S1:Yes)、ハンドルスイッチ18がオンであるか否かを確認する(S7)。確認の結果、ハンドルスイッチ18がオンであれば(S7:Yes)、ハンドルフラグ23cとハンドルスイッチ18とが共にオンであるので、パチンコ機1は(既に指紋情報の検出を行った)1の遊技者によって、継続的に操作されている状態である。よって、新たに指紋情報を検出する必要がないので、この情報送信処理を終了する。
【0145】
また、S7の処理で確認した結果、ハンドルスイッチ18がオンでなければ(S7:No)、ハンドルスイッチ18はオフであり、遊技者が遊技(ハンドル操作)を終了したことを示している。故に、ハンドルフラグ23cをオフした後(S8)、この情報送信処理を終了する。これにより、パチンコ機1を操作する遊技者の指紋情報が、ハンドル9の操作開始のタイミングで、会員管理コンピュータ60に送信される。
【0146】
図8は、登録装置70により実行される指紋情報登録処理のフローチャートである。指紋情報登録処理は、登録装置70において入力された遊技者の情報を、会員の情報として中央管理装置200に登録するための処理である。この指紋情報登録処理では、まず、指紋情報が検出されたか否かを確認する(S11)。指紋情報の検出は、登録装置70の指紋検出器によって行われる。この指紋検出器は、遊技者の指が接触したことを検知する押圧センサを備えており、押圧センサの反応により、指紋検出器に指が接触したことが検出されると指紋情報の読み取りが実行される。
【0147】
このS11の処理で確認した結果、指紋情報が検出されていなければ(S11:No)、この指紋情報登録処理を終了する。一方、指紋情報が検出されていれば(S11:Yes)、全指の指紋情報の入力が完了したか否かを確認し(S12)、全指の指紋情報の入力が完了していなければ(S12:No)、S13以降の処理を待機する。また、全指の指紋情報の入力が完了していれば(S12:Yes)、遊技者による氏名(氏名情報)、住所(住所情報)、電話番号(電話番号情報)の入力が完了したか否かを確認する(S13)。
【0148】
確認の結果、遊技者による氏名(氏名情報)、住所(住所情報)、電話番号(電話番号情報)の入力が完了していなければ(S13:No)、かかる情報入力の完了を待機し、かかる情報入力が完了していれば(S13:Yes)、入力された氏名情報、住所情報、電話番号情報と、全指の指紋情報とに、登録装置コードを付加して会員管理コンピュータ60に送信し(S14)、この指紋情報登録処理を終了する。登録装置70から会員管理コンピュータ60に送信された情報は、会員管理コンピュータ60から中央管理装置200へ送信される。これにより、登録装置70において入力された遊技者の情報(会員の情報)が、中央管理装置200に登録されることとなる。
【0149】
図9は、貯球処理装置85で実行される貯球処理のフローチャートである。この貯球処理は、遊技者が遊技で得た球の内の所望の球数の貯球と、遊技者が自己の貯球から所望数の球を引き出すための処理である。この貯球処理は、定期的に貯球処理装置85のROMから読出されて実行される。
【0150】
この貯球処理では、まず、貯球処理装置85に球が導入されたか否かを確認する(S21)。確認の結果、球が導入されていなければ(S21:No)、S22の処理をスキップして、S23の処理に移行する。一方、貯球処理装置85に球が導入されていると(S21:Yes)、計数処理を実行し(S22)、導入された球数のカウントを行う。
【0151】
その後、指紋情報の入力がなされたか否かを確認する(S23)。貯球処理装置85のMPUは、貯球処理装置85の指紋検出器に遊技者の指が接触することにより、指紋入力であると認識する。そして、確認の結果、指紋情報の入力がなされていると(S23:Yes)、入力された指紋情報の読取りを行う指紋読取処理を実行し(S24)、その後、S25の処理に移行する。一方、指紋情報の入力がなされていなければ(S23:No)、S24の処理をスキップして、S25の処理に移行する。
【0152】
S25の処理では、所定時間が経過したか否かを確認する。このS25の処理においては、S21の処理で球の導入が確認された場合には、その計数処理が終了してから所定時間が経過したか否かが確認される。具体的には、S21の処理で球の導入が確認された場合には、その旨を示すフラグがオンされ、そのフラグがオンされている間、継続して計時が実行され、その計時された時間が所定時間に達したか否かがS25の処理で判断される。オンされたフラグは、所定時間の経過を契機としてオフされる。
【0153】
また、S21の処理で球が導入されていないと判断される(上記した球が導入されたことを示すフラグのオフ時において)と、貯球処理の開始から所定時間が経過したか否かがS25の処理において確認される。
【0154】
そして、所定時間が経過していると(S25:Yes)、S23の処理で指紋情報が入力されているか否かを調べ(S26)、指紋情報が入力されていれば(S26:Yes)、入力された指紋情報に貯球処理装置コードを付加して会員管理コンピュータ60に送信する(S27)。その後は、会員管理コンピュータ60からのデータを受信したか否かを確認し(S28)、データが受信されていなければ(S28:No)、データの受信を待機する。一方、データが受信されていれば(S28:Yes)、受信データは何であるかを確認し(S29)、その受信データが貯球情報であれば(S29:貯球情報)、受信した貯球情報と計数した球数とを表示する貯球表示処理を行う(S30)。計測された球がない場合には、受信した貯球情報のみが表示される。
【0155】
この貯球情報が表示された状態(貯球表示処理(S30)において)で、遊技者は、所望の球数を球数情報として入力することができる。この球数情報の入力は、(表示された球数内で)負の数で行うこともでき、また、(計数された球数内で)正の数で行うこともできる。負の球数情報の入力は、その入力された球数の引き出しの指定である。また、正の球数情報の入力は、その入力された球数を貯球することの指定である。この貯球表示処理(S30)の後は、入力された球数情報に、指紋読取処理(S24)で読取った指紋情報と貯球処理装置コードとを付加して会員管理コンピュータ60に送信する(S31)。そして、各処理を実行して(S32)、この貯球処理を終了する。
【0156】
各処理(S32)では、例えば、遊技者が指定した球数に応じて景品を交換するための処理を実行する。貯球表示処理(S30)で、正の数で球数情報が入力された場合には、計数された球数から入力された正の数を減じた残りの球数が、相当する景品と交換され、また、貯球表示処理(S30)で、負の数で球数情報が入力された場合には、その球数が相当する景品に交換される(或いは、入力された球数に相当する球が払い出される)こととなる。この各処理(S32)における景品を交換するための処理とは、遊技者の指示した球数に応じた景品引換券の出力処理や、貯球の払出処理となる。
【0157】
また、S25の処理で確認した結果、所定時間が経過していなければ(S25:No)、その処理をS21の処理に移行し、球の導入または指紋情報の入力を待機する。更に、S26の処理で確認した結果、指紋情報の入力がなければ(S26:No)、その処理を各処理(S32)に移行する。そして各処理(S32)において、S21の処理において球の導入が確認されたか否かを調べる。球の導入が確認されていなかった場合には、この貯球処理を終了する。一方、S21の処理で球の導入が確認されている場合には、遊技者が、遊技によって得た球を貯球することも貯球を引き出すことを所望していないと判断し、計数した球数に応じた景品に交換するための処理を実行した後、この貯球処理を終了する。加えて、S29の処理で確認した結果、受信データがエラー情報であれば(S79:エラー情報)、エラー処理を行った後(S33)、その処理を各処理(S32)に移行する。
【0158】
貯球情報(中央管理装置200から送信された貯球情報)は、会員管理コンピュータ60において、登録された指紋情報に対応付けられて管理されている。つまり、遊技者は、会員であると、貯球を行うサービスが利用できる。よって、非会員である遊技者が、指紋情報を入力しても、貯球情報を利用できない(対応する貯球情報がない)ので、エラーとして処理され、球数情報の入力は許可されない。かかる場合には、各処理(S32)において、計数処理(S22)で計数された球数に相当する景品に交換するための処理が実行されることとなる。
【0159】
尚、貯球払出サンド装置50においても、指紋情報が入力されると、この貯球処理と同様の貯球を払い出すための処理(S23〜S31,S33)が実行され、入力された指紋情報や球数情報が会員管理コンピュータ60に送信される。
【0160】
図10は、会員管理コンピュータ60において実行されるメイン処理のフローチャートである。会員管理コンピュータ60では、電源が投入されると、各処理を実行した後(S41)、他の装置からの情報の受信があったか否かを確認する(S42)。ここで、受信した情報がなければ(S42:No)、S43の処理をスキップして、S44の処理に移行する。一方、S42の処理で確認した結果、受信した情報があれば(S42:Yes)、受信した情報を受信バッファ63aに書込む(S43)。そして、受信した情報に応じた処理を実行する受信情報処理を実行し(S44)、次いで、受信情報処理(S44)の処理結果を、必要な装置に送信するための送信処理を実行した後(S45)、その処理を各処理(S41)に移行する。この送信処理(S45)において、中央管理装置200に送信される情報(中央管理処理のアドレスの付加された情報)には、送信元の端末ホールシステム100(会員管理コンピュータ60)を示すホールコードが付加された後に、所定のタイミングで送信される。
【0161】
各処理(S41)においては、例えば、オペレータの入力操作に応じて実行される処理や、その入力操作に応じてハードディスク66やRAM63に記憶される情報をCRTディスプレイ68に表示するための処理などが実行される。また、受信バッファ63aおよび送信バッファ63bに記憶される情報の内、不要となった(処理の終了した)情報は、この各処理において消去される。メイン処理では、電源が断されるまで、繰り返してS41〜S45の処理が実行される。
【0162】
図11は、図10の会員管理コンピュータ60のメイン処理の中で実行される受信情報処理(S44)のフローチャートである。この受信情報処理(S44)では、まず、受信バッファ63aに記憶される情報があるか否かを確認する(S51)。ここで、受信バッファ63aに記憶される情報がなければ(S51:No)、この受信情報処理(S44)を終了する。
【0163】
一方、受信バッファ63aに記憶される情報があれば(S51:Yes)、受信した情報の送信元装置が何かを確認する(S52)。上記したように、端末ホールシステム100に備えられた各装置から管理コンピュータ60に送信される情報には、その装置を示す装置コード(パチンコ機1である場合には台番号)がそれぞれ付加されている。また、中央管理装置200から送信される情報には、中央管理装置200を示す中央管理装置コードが付加されている。この装置コードを読取ることにより、会員管理コンピュータ60のMPU61は、受信情報の送信元装置を判別している。
【0164】
S52の処理で確認した結果、情報の送信元装置が登録装置70であれば(S52:登録装置)、受信した遊技者の情報を中央管理装置200に送信するための登録処理を実行する(S53)。また、S52の処理で確認した結果、情報の送信元装置がパチンコ機1であれば(S52:パチンコ機)、特定の指紋情報の認証を実行する特別指紋認証処理を行った後(S54)、遊技者の指紋情報をパチンコ機1の台番号と対応つけて管理するためのパチンコ処理を実行する(S55)。更に、S52の処理で確認した結果、情報の送信元装置が貯球払出サンド装置50または貯球処理装置85であれば(S52:貯球払出サンド装置、貯球処理装置)、遊技者データメモリ66dに記憶される貯球情報を更新するための貯球更新処理を実行する(S56)。加えて、S52の処理で確認した結果、情報の送信元装置が中央管理装置200であれば(S52:中央管理装置)、中央管理装置200から送信された情報に応じて各処理を実行する中央管理処理を実行する(S57)。
【0165】
上記した、登録処理(S53)、パチンコ処理(S55)、貯球更新処理(S56)、中央管理処理(S57)の処理の後は、この受信情報処理(S44)を終了する。
【0166】
図12は、図11の受信情報処理(S44)において実行される登録処理(S53)のフローチャートである。受信した情報の送信元装置が登録装置70であれば、受信情報は、登録装置70において入力された遊技者(会員)の情報である。受信した遊技者の情報は、中央管理装置200に登録する必要があるので、この登録処理(S53)では、まず、受信した(受信バッファ63aに記憶されている)氏名情報と、住所情報と、電話番号情報と、(5指の)指紋情報と、中央管理装置200のアドレスとを送信バッファ63bに書込む(S61)。次に、送信バッファ63bに書込んだ遊技者の情報に、登録するべき新たな遊技者の情報であることを示す新規登録コードを付加して(S62)、この登録処理(S53)を終了する。送信バッファ63bに書込まれた遊技者の情報は、送信処理(S45)によって、中央管理装置200宛に送信される。
【0167】
図13は、図11の受信情報処理(S44)において実行される特別指紋認証処理(S54)のフローチャートである。受信した情報の送信元装置がパチンコ機1であれば、受信情報には指紋情報が含まれている。特別指紋認証処理(S54)は、受信した指紋情報が特定の指紋情報、即ち、不正者(ホール側に不利益をもたらす可能性のある遊技者)または犯罪者の指紋情報であるか否かを認証する処理である。
【0168】
この特別指紋認証処理(S54)では、まず、緊急指紋情報メモリ66bに指紋情報が記憶されているか否かを確認する(S71)。その結果、緊急指紋情報メモリ66bに緊急指紋情報が記憶されていなければ(S71:No)、S72〜S73の処理をスキップして、その処理をS74の処理に移行する。
【0169】
一方、S71の処理で確認した結果、緊急指紋情報メモリ66bに緊急指紋情報が記憶されていれば(S71:Yes)、受信した(受信バッファ63aに記憶される)指紋情報と緊急指紋情報メモリ66bに記憶される緊急指紋情報とを照合する(S72)。そして、受信した指紋情報と緊急指紋情報メモリ66bに記憶される緊急指紋情報とが一致したか否かを確認し(S73)、ここで、受信した指紋情報と緊急指紋情報とが一致しなければ(S73:No)、受信した指紋情報は、犯罪者を示す緊急指紋情報ではない。故に、特定指紋情報メモリ66aに特定指紋情報は記憶されているか否かを確認する(S74)。確認の結果、特定指紋情報メモリ66aに特定指紋情報は記憶されていなければ(S74:No)、特別指紋認証処理(S54)において照合するべき指紋情報はないので、この特別指紋認証処理(S54)を終了する。
【0170】
また、S74の処理で確認した結果、特定指紋情報メモリ66aに特定指紋情報が記憶されていれば(S74:Yes)、受信した指紋情報と特定指紋情報メモリ66aに記憶される特定指紋情報とを照合する(S75)。そして、受信した指紋情報と特定指紋情報メモリ66aに記憶される特定指紋情報とが一致したか否かを調べ(S76)、その結果、受信した指紋情報と特定指紋情報とが一致していれば(S76:Yes)、受信した指紋情報に付加されているパチンコ機1の台番号と、不正者(または犯罪者)が遊技を実行している旨を通知する特別メッセージとをCRTディスプレイ68に表示する(S77)。
【0171】
また、S73の処理で確認した結果、受信した指紋情報と緊急指紋情報とが一致していれば(S73:Yes)、その処理をS77の処理に移行する。これにより、特別メッセージと該遊技者の使用するパチンコ機1の台番号とがCRTディスプレイ68に表示される。更に、S76の処理で調べた結果、受信した指紋情報と特定指紋情報とが一致していなければ(S76:No)、受信した指紋情報は、特定指紋情報でも緊急指紋情報でもない(遊技者は、不正者でも犯罪者でもない)と判断し、この特別指紋認証処理(S54)を終了する。
【0172】
このように、本実施例の遊技システム300では、遊技者が不正者として登録されている場合や犯罪者である場合には、ホール側にこれを通知することができ、ホール側で的確な対応を行うことができる。
【0173】
図14は、図11の受信情報処理(S44)において実行されるパチンコ処理(S55)のフローチャートである。このパチンコ処理(S55)では、まず、受信した(受信バッファ63aに記憶されている)指紋情報と遊技者データメモリ66dに記憶されている指紋情報とを照合して(S81)、受信した指紋情報が遊技者データメモリ66dに記憶されているか否かを確認する(S82)。ここで、受信した指紋情報が遊技者データメモリ66dに記憶されていると(S82:Yes)、その指紋情報に対応して遊技者データメモリ66dに記憶されている台番号(装置コード)と、受信した指紋情報に付加されている台番号とは一致したか否かを確認する(S83)。
【0174】
確認の結果、受信した台番号と遊技者データメモリ66dに記憶されている台番号とが一致していると(S83:Yes)、同じ遊技者が同一のパチンコ機1で遊技を実行していることが示されているので、このパチンコ処理(S55)を終了する。一方、S83の処理で確認した結果、受信した台番号と遊技者データメモリ66dに記憶されている台番号とが不一致であると(S83:No)、遊技者データメモリ66dに記憶されているその台番号(装置コード)を、受信した台番号に書き換える(S84)。そして、このパチンコ処理(S55)を終了する。
【0175】
ここで、遊技者データメモリ66dに記憶されている指紋情報には、台番号が対応つけられているとは限らない。遊技者データメモリ66dに記憶されている指紋情報は、パチンコ機1からのみならず、貯球払出サンド装置50や貯球処理装置85から送信されている場合があるからである。かかる場合には、台番号の代わりに、遊技者が現在使用している装置を示すべく、貯球払出サンド装置コード(台番号を含む情報)や貯球処理装置コードが指紋情報に対応つけられて、遊技者データメモリ66dに記憶されている。かかる場合のS84の処理では、遊技者データメモリ66dに記憶されている装置コードが、受信した台番号と異なると判断し、該装置コードをパチンコ機1から送信された台番号で書き換える。
【0176】
また、S82の処理で確認した結果、受信した指紋情報が遊技者データメモリ66dに記憶されていなければ(S82:No)、受信した指紋情報と台番号とを対応付けて、遊技者データメモリ66dに書込んだ後、このパチンコ処理(S55)を終了する。
【0177】
図15は、図11の受信情報処理(S44)において実行される貯球更新処理(S56)のフローチャートである。この貯球更新処理(S56)では、まず、受信した(受信バッファに記憶されている)指紋情報と遊技者データメモリ66dに記憶されてる指紋情報とを照合し(S91)、受信した指紋情報が遊技者データメモリ66dに記憶されているか否かを確認する(S92)。確認の結果、受信した指紋情報が遊技者データメモリ66dに記憶されていなければ(S92:No)、受信した指紋情報を装置コードと共に遊技者データメモリ66dに書込む(S93)。
【0178】
また、受信した指紋情報が遊技者データメモリ66dに記憶されている場合には(S92:Yes)、受信した指紋情報に対応つけられて遊技者データメモリ66dに記憶されている装置コード(または台番号)を受信した装置コードに書き換える(S98)。指紋情報が記憶されている場合であっても、指紋情報は先に記憶されている装置とは異なる装置から送信されている場合があるので、記憶されている装置コードを書き換えるのである。尚、先に指紋情報の送信された装置がパチンコ機1であると、装置コードとして台番号が記憶されているので、この台番号が受信した装置コードで書き換えられる。
【0179】
かかるS93またはS98の処理により、貯球更新処理(S56)の処理結果を送信する装置(貯球情報の要求元)が遊技者データメモリ66dに記憶されることとなる。
【0180】
その後、受信した指紋情報に対応する遊技者データメモリ66dの指紋情報には会員コードまたは非会員コードが付加されているか否かを確認し(S94)、ここで、会員コードまたは非会員コードが付加されていると(S94:Yes)、中央管理装置200に対する貯球情報の送信要求が既に実行済みであることを示している。故に、付加されているのは会員コードであるか否かを確認する(S95)。その結果、会員コードが付加されている場合には(S95:Yes)、受信した指紋情報は会員の指紋情報であり、対応する貯球情報が遊技者データメモリ66dに記憶されていることを示している。そこで、受信した指紋情報には球数情報が付加されているか否かを確認する(S96)。ここで、その指紋情報に球数情報が付加されている場合には(S96:Yes)、貯球払出サンド装置50または貯球処理装置85により、貯球の払出または預け入れが指示されたことを示している。よって、遊技者データメモリ66dに記憶されている貯球情報を、受信した球数情報に応じて更新した後(S97)、この貯球更新処理(S56)を終了する。
【0181】
球数情報が正の値(正の球数情報)である場合には、記憶されている貯球情報にその値(絶対値)が加算され、また、負の値(負の球数情報)である場合には、記憶されている貯球情報からその値(絶対値)が減算、即ち、負の値が加算される。
【0182】
また、S96の処理で確認した結果、指紋情報に球数情報が付加されていなければ(S96:No)、貯球払出サンド装置50または貯球処理装置85からの貯球情報の送信要求であるので、受信した指紋情報に対応つけて遊技者データメモリ66dに記憶されている貯球情報と装置コードとを送信バッファ63bに書き込み(S101)、この貯球更新処理(S56)を終了する。
【0183】
更に、S94の処理で確認した結果、会員コードまたは非会員コードのいずれも付加されていなければ(S94:No)、要求された貯球情報に対する中央管理装置200への送信要求がなされていないことを示している。つまり、貯球払出サンド装置50の指紋検出器50aまたは貯球処理装置85の指紋検出器から取得された指紋情報は、記憶されていないとの判断である。故に、受信した指紋情報に貯球情報の送信を要求する送信要求コマンドと中央管理装置のアドレスとを付加して送信バッファ63bに書込む(S100)。その後、この貯球更新処理(S56)を終了する。
【0184】
加えて、S95の処理で確認した結果、遊技者データメモリ66dの対応する指紋情報に付加されているのが会員コードでなければ(S95:No)、非会員コードが付加されているので、つまり、受信した指紋情報は非会員の指紋情報であり、対応する貯球情報は、遊技者データメモリ66dに記憶されていないことを示している。そこで、S93またはS98の処理で遊技者データメモリ66dに書き込まれた装置コードにエラー情報を付加して送信バッファ63bに書き込む(S99)。そして、この貯球更新処理(S56)を終了する。送信バッファ63bに書き込まれた情報は、送信処理(S45)によって、装置コード(またはアドレス)の示す装置へ送信される。
【0185】
これにより、会員管理コンピュータ60(端末ホールシステム100)において、遊技者が預け入れまたは払い出す球数に応じて貯球情報が更新され、各遊技者毎にその貯球情報が管理される。
【0186】
図16は、図11の受信情報処理(S44)において実行される中央管理処理(S57)のフローチャートである。この中央管理処理(S57)では、まず、受信情報(受信バッファ63aに記憶される情報)には貯球情報要求コマンドが含まれているか否かを確認する(S111)。ここで、貯球情報要求コマンドが含まれていなければ(S111:No)、受信した情報には特定指紋情報であることを示す特定指紋コードまたは緊急指紋情報であることを示す緊急指紋コードが含まれているか否かを確認する(S112)。ここで、特定指紋コードまたは緊急指紋コードが含まれていると(S112:Yes)、中央管理装置200からの緊急指紋情報または特定指紋情報の受信であるので、受信した指紋情報を、付加されたコードの示す指紋情報メモリ66a,66bに書込み(S113)、この中央管理処理(S57)を終了する。
【0187】
一方、受信した情報に、特定指紋コードまたは緊急指紋コードのいずれも含まれない場合には(S112:No)、受信した情報には会員コードが含まれているか否かを確認する(S114)。ここで、受信情報に会員コードが含まれていると(S114:Yes)、受信情報は、送信要求コマンドに応答して中央管理装置200から送信された情報であり、会員コードと指紋情報と貯球情報とを有している。よって、受信した会員コードに付加されている指紋情報に一致する遊技者データメモリ66dの指紋情報に会員コードを付加する(S115)。そして、会員コードの付加された遊技者データメモリ66dの指紋情報に、受信した貯球情報を更に付加する(S116)。その後、会員コードの付加された貯球情報と、その対応する装置コードとを送信バッファ63bに書込み(S117)、この中央管理処理(S57)を終了する。
【0188】
中央管理装置200に貯球情報の送信を要求する場合には、貯球更新処理(S56)において、その要求元の装置を示す装置コードが指紋情報に対応つけて遊技者データメモリ66dには記憶される。故に、MPU61は、遊技者データメモリ66dを参照すれば、受信した貯球情報の送信先装置を認識することができるのである。
【0189】
また、S114の処理で確認した結果、受信情報に会員コードが含まれていなければ(S114:No)、受信情報に非会員コードが含まれているか否かを確認する(S118)。ここで、受信情報に非会員コードが含まれていると(S118:Yes)、受信情報は、送信要求コマンドに応答して中央管理装置200から送信された情報であり、要求された貯球情報は中央管理装置200で管理されていないことが示されている。かかる場合には、非会員コードと指紋情報とが中央管理装置200から送信されており、貯球情報は非送信である。よって、受信した非会員コードに付加されている指紋情報に一致する遊技者データメモリ66dの指紋情報に非会員コードを付加する(S119)。
【0190】
その後、非会員コードの付加された指紋情報に対応する装置コードに、エラー情報を付加して送信バッファ63bに書込み(S120)、この中央管理処理(S57)を終了する。
【0191】
更に、S118の処理で確認した結果、受信した情報に非会員コードが含まれていなければ(S118:No)、上記した情報以外の情報受信であるので、受信情報に応じた各処理を実行して(S121)、この中央管理処理(S57)を終了する。この各処理では、受信した情報に基づいて、例えば、緊急指紋情報や特定指紋情報の取り消しなどが実行される。
【0192】
一方、S111の処理で確認した結果、受信情報に貯球情報要求コマンドが含まれていると、中央管理装置200からの貯球情報の出力要求である。故に、受信情報には、集計コマンドが含まれているか否かを調べる(S122)。中央管理装置200からの貯球情報の出力要求は、上記したように、1日1回(営業時間外、定時の到来)または、他の端末ホールシステム100からの送信要求に応じて、実行される。ここで、集計コマンドは、1日1回の定時の出力要求である場合に貯球情報要求コマンドに付加されるコマンドであるので、受信情報に集計コマンドが含まれている場合には(S122:Yes)、遊技者データメモリ66dに記憶される会員コードの付加された指紋情報と、その指紋情報に対応する貯球情報とに集計応答コマンドと中央管理装置200のアドレスとを付加して送信バッファ63bに書込む(S123)。これにより、会員管理コンピュータ60(端末ホールシステム100)に保持されている全ての会員の貯球情報が指紋情報と共に中央管理装置200に送信される。
【0193】
その後、送信バッファ63bに書込まれた指紋情報と貯球情報およびその対応する台番号(装置コード)と会員コードとを遊技者データメモリ66dから消去して(S124)、この中央管理処理(S57)を終了する。
【0194】
また、S122の処理で確認した結果、受信情報に集計コマンドが含まれていなければ(S122:No)、出力要求は、特定の遊技者(会員)に対応する貯球情報に対するものであり、受信した貯球情報要求コマンドにはその遊技者(会員)を示す指紋情報が付加されている。よって、受信した貯球情報要求コマンドに付加されている指紋情報に基づいて遊技者データメモリ66dを検索し、対応する貯球情報と指紋情報とに個別応答コマンドと中央管理装置200のアドレスとを付加して送信バッファ63bに書込む(S125)。その後、その処理をS124の処理に移行する。
【0195】
これにより、遊技者データメモリ66dから読み出されて中央管理装置200に送信された貯球情報は、遊技者データメモリ66dから消去されるので、複数の端末ホールシステム100において貯球情報を利用しても、それぞれの端末ホールシステム100にその利用された貯球情報が保持されたままとなることがない。このため、遊技者により複数のホールで貯球情報が利用されても、遊技者の有する貯球と貯球情報とにずれが生じることがない。
【0196】
図17は、遊技システム300の中央管理装置200において実行される管理処理のフローチャートである。この管理処理は、主として、会員の情報を管理する処理であり、また、端末ホールシステム100(会員管理コンピュータ60)または警察側コンピュータ250から送信される特定指紋情報または緊急指紋情報を各端末ホールシステム100に配信するためのものである。
【0197】
この管理処理では、まず、定時であるか否かが確認される(S131)。この確認は、RTC207の示す時刻が、要求時刻メモリ206gに記憶されている定時(出力要求時刻)に到達しているか否かを判断することによって実行される。ここで、定時が到来していなければ(S131:No)、受信バッファ203aに記憶される情報はあるか否かを確認する(S132)。その結果、受信バッファ203aに記憶される情報がなければ(S132:No)、各処理を実行した後(S141)、この管理処理を終了する。
【0198】
一方、S132の処理で確認した結果、受信バッファ203aに記憶される情報があれば(S132:Yes)、記憶される情報は何かを調べる(S133)。そして、記憶される情報が送信要求コマンドであれば(S133:送信要求コマンド)、送信要求コマンドと共に指紋情報とホールコードとを受信しているので、その受信した指紋情報が登録情報メモリ206aに記憶されているか否かを確認する(S134)。ここで、受信した指紋情報が登録情報メモリ206aに記憶されていれば(S134:Yes)、会員の貯球情報の送信要求であるので、その指紋情報に対応する会員コードが送信情報メモリ206cに記憶されているか否かを調べる(S135)。
【0199】
ここで、受信した指紋情報に対応する会員コードが送信情報メモリ206cに記憶されていなければ(S135:No)、要求された貯球情報(遊技者の現状の貯球に対応する貯球情報、最後の更新完了後の確定された貯球情報)は、中央管理装置200の登録情報メモリ206aに記憶されている。故に、受信した指紋情報に対応する登録情報メモリ206aの貯球情報と指紋情報と会員コードとを送信バッファ203bに書込む(S136)。
【0200】
そして、送信要求コマンド送信元の端末ホールシステム100のアドレスを、受信したホールコードに基づいてアドレスメモリ206bから読出し、送信バッファ203bの情報に付加する(S137)。次いで、貯球情報の送信先を示すべく、受信したホールコードと送信バッファ203bに書込んだ会員コードとを対応付けて送信情報メモリ206cに書込む(S138)。そして、送信バッファ203bの情報を付加されたアドレス宛に送信した後(S139)、送信バッファ203bの情報を「0」クリアし(S140)、各処理を実行して(S141)、この管理処理を終了する。この各処理(S141)において、受信バッファ203aに記憶しておく必要のなくなった受信情報(例えば、その受信情報に基づく処理が実行された場合)は、「0」クリアされる。
【0201】
また、S131の処理で確認した結果、定時が到来していれば(S131:Yes)、アドレスメモリ206bに記憶されている各端末ホールシステム100のアドレス宛に貯球情報要求コマンドおよび集計コマンドを順次送信し(S154)、その後、その処理を各処理(S141)に移行する。
【0202】
一方、S133の処理で確認した結果、受信バッファ203aに記憶される情報が、個別応答コマンド(S133:個別応答コマンド)であれば、後述する応答処理を実行し(S146)、応答処理(S146)の実行後に、その処理をS139の処理に移行する。また、S133の処理で確認した結果、受信バッファ203aに記憶される情報が、特定指紋情報または緊急指紋情報であると(S133:特定指紋情報、緊急指紋情報)、受信した特定指紋情報を中央特定指紋情報メモリ206eに書込む(S147)。また、受信した緊急指紋情報を中央緊急指紋情報メモリ206fに書込む(S148)。次に、アドレスメモリ206bに記憶されている各端末ホールシステム100のアドレスを送信バッファ203bに書込み(S149)、受信した特定指紋情報または緊急指紋情報に、特定指紋コードまたは緊急指紋コードの内の対応するコードを付加した後、その情報(コードの付加されたその指紋情報)を送信バッファ203bに記憶されている各アドレスのそれぞれに付加する(S150)。その後、その処理を、S139の処理に移行する。
【0203】
また、S133の処理で確認した結果、受信バッファ203aに記憶される情報が、新規登録コードであれば(S133:新規登録コード)、新たに会員登録される遊技者の情報の受信であり、新規登録コードと共に、指紋情報と氏名情報と住所情報と電話番号情報とを受信している。故に、受信した指紋情報に対応つける会員コードを付与すると共に指紋情報と会員コードと氏名情報と住所情報と電話番号情報とを対応付けて登録情報メモリ206aに書込む(S151)。続いて、書込んだ情報に対応つけて、貯球情報「0」を登録情報メモリ206aに書込んだ後(S152)、その処理を各処理(S141)に移行する。
【0204】
更に、S133の処理で確認した結果、受信バッファ203aに記憶される情報が集計応答コマンドであれば(S133:集計応答コマンド)、定時の出力要求に対する端末ホールシステム100からの応答であり、受信した集計応答コマンドには、ホールコードと指紋情報と貯球情報とが付加されている。故に、集計応答コマンドに付加されている各指紋情報に対応つけて登録情報メモリ206aに記憶されている各貯球情報を、受信した貯球情報によって更新する(S153)。その後、その処理を各処理(S141)に移行する。
【0205】
加えて、S134の処理で確認した結果、受信した指紋情報が登録情報メモリ206aに記憶されていなければ(S134:No)、貯球情報を要求した遊技者は非会員であり、送信要求された貯球情報は中央管理装置200で管理されていない。このため、受信した指紋情報に非会員コードを付加して、送信要求コマンド送信元の端末ホールシステム100のアドレス宛に送信する非会員処理(S142)を実行する。
【0206】
また、S135の処理で確認した結果、受信した指紋情報に対応する会員コードが送信情報メモリ206cに記憶されていれば(S135:Yes)、要求された貯球情報は、中央管理装置200から他の端末ホールシステム100に既に送信されているので、その会員コードに対応して送信情報メモリ206cに記憶されているホールコードに基づいて、アドレスメモリ206bから1のアドレスを読出す(S143)。次に、貯球情報要求コマンドに受信した指紋情報と読出したアドレスとを付加して送信バッファ203bに書込み(S144)、更に、受信バッファ203aの指紋情報(S144の処理で送信バッファ203bに書込んだ指紋情報)に対応する会員コードと、受信したホールコードとを待機メモリ206dに書込んだ後(S145)、その処理をS139の処理に移行する。
【0207】
これにより、中央管理装置200では、会員の貯球情報がいずれの装置に保持されているかを的確に把握することができ、貯球情報の送信が端末ホールシステム100から要求された場合に、要求された貯球情報の出力元装置と送信先装置とを的確に指示することができるのである。尚、S139の処理では、送信情報に中央管理装置コードを付加した後、送信が実行される。
【0208】
図18は、図17の管理処理において実行される応答処理(S146)のフローチャートである。応答処理(S146)は、中央管理装置200による特定の貯球情報(指紋情報に基づいて指定される貯球情報)の出力要求に応答して、端末ホールシステム100から送信された個別応答コマンドを受信することにより開始される処理である。
【0209】
この出力要求は、上記したように、1の端末ホールシステム100から送信要求された貯球情報が、中央管理装置200から(1の端末ホールシステム100とは)別の端末ホールシステム100に既に送信されていた場合に、その送信先の端末ホールシステム100に対して実行されるものである。
【0210】
中央管理装置200においては、個別応答コマンドと共に指紋情報と貯球情報とホールコードとが受信されており、この応答処理(S146)では、まず、受信した指紋情報に対応つけられて登録情報メモリ206aに記憶されている貯球情報を、受信した貯球情報に書き換える(S161)。端末ホールシステム100において、貯球情報の更新が実行されていることがあるため、このS161の処理により、中央管理装置200に記憶されている貯球情報は、最新の情報(現状、遊技者が所有する貯球に対応する情報であって、現在までの最後の更新結果)に更新される。尚、このS161の処理を非実行とし、登録情報メモリ206aに記憶される貯球情報の更新は、集計応答コマンドと共に受信した貯球情報によってのみ実行するように構成されても良い。
【0211】
次に、受信した貯球情報と指紋情報と、その指紋情報に対応する会員コードとを送信バッファ203bに書込み(S162)、続いて、送信バッファ203bに書込んだ会員コードに対応する待機メモリ206dのホールコードに基づいて、アドレスメモリ206bから情報送信先のアドレスを読出す(S163)。そして、読出したアドレスを送信バッファの情報に付加し(S164)、更に、送信バッファ203bに書込んだ会員コードに対応する送信情報メモリ206cのホールコードを、同じ会員コードに基づいて指定される待機メモリ206dのホールコードに書き換えた後(S165)、送信情報メモリ206cに書込んだホールコードとその対応する会員コードとを待機メモリ206dから消去して(S166)、この応答処理(S146)を終了する。
【0212】
応答処理によれば、先のホールの端末ホールシステム100に保持されている貯球情報を、移動先のホールの端末ホールシステム100に移すことができるので、遊技者が複数のホールで遊技を実行する場合にあっても、遊技者に、滞りなく貯球情報を利用させることができる。
【0213】
このように、本実施例の遊技システム300によれば、指紋情報により遊技者が会員であるか非会員であるかを中央管理装置200において判断することができ、会員である場合には、1のエリア(ホール)に限定されることなく、遊技者に自己の貯球情報を提供することができる。更に、端末ホールシステム100に送信された貯球情報は、送信された貯球情報に対応する指紋情報がその端末ホールシステム100において入力される毎に、端末ホールシステム100において更新される一方、その更新結果は、中央管理装置200からの出力要求がなされるまで出力されない。よって、中央管理装置200と端末ホールシステム100とのトラフィック(通信負荷)を低減することができる。
【0214】
また、遊技者は会員であることを指紋により証明できるので、会員カードや暗証番号などを用意する必要が無く、これらを管理するという面倒な作業から開放される。その上、会員カードや暗証番号などによりサービスを受ける場合のように、紛失によりサービスの提供が中止されるといった不具合が発生することがない。
【0215】
尚、上記実施例において、請求項1記載の遊技システム及び後述する遊技システム1における出力手段としては、図10のフローチャートのS45の処理と、図16のフローチャートのS123,S125の処理が該当する。
【0216】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0217】
例えば、上記各実施例では、検出された指紋情報に基づいて、その指紋情報により特定される遊技者が会員であるか否かの判断は、会員管理コンピュータ60において実行されるように構成した。これに代えて、指紋検出器の搭載される各装置側(パチンコ機1または各装置50,85)において、かかる判断を行うように構成しても良い。
【0218】
加えて、上記実施例では、遊技者を識別する生体情報として、遊技者の指紋情報を用いたが、これに代えて、遊技者の生体情報として、遊技者の画像、顔の特徴や骨格パターン、静脈パターン、網膜パターン、或いは、声紋などの生体情報を用いてもよい。顔の特徴を生体情報とし、この顔の特徴を生体情報として用いるシステムとしては、目、鼻、口など特徴のある一点から遊技者を識別するシステムであっても良く、顔全体の形状から遊技者を識別するシステムであってもよい。
【0219】
また、上記実施例では、パチンコ機1は、5指全ての指紋情報を検出するように構成されたが、必ずしも、5指全ての指紋情報を検出する必要はなく、1以上の指の任意の本数の指紋情報が検出されるように構成しても良い。
【0220】
更に、上記実施例では、遊技者の指は、操作ハンドル9の予め定められた位置にセットされるように、挿入孔9cを設けた。これに代えて、例えば、ハンドルリング全面を検出部19aで構成しても良い。これによれば、遊技者がどのような持ち方をしても、その指が検出部に接触するので、確実に指紋情報を検出できる上、遊技者は、自己の好みの持ち方をできるので、操作ハンドルの使い勝手を向上させることができる。尚、かかる場合には、遊技者の指がハンドルリングからはみ出ることがないように、ハンドルリングの奥行きを長くすることが望ましい。
【0221】
加えて、上記実施例では、貯球処理装置85により、球の計数処理と、貯球の預け入れ処理、貯球の払出処理、景品交換を行うための処理とを行うように構成した。これに代えて、貯球処理装置85をジェットカウンタと呼ばれる球の計数装置、ポス(「POS」)と称される景品交換装置、貯球の払出(預け入れ)を実行する貯球払出装置の3つの装置で構成しても良い。
【0222】
更に、上記実施例では、パチンコ機1において取得された指紋情報は、会員管理コンピュータ60にのみ送信されるように構成されたが、この指紋情報をホールコンピュータ75にも送信し、ホールコンピュータ75において、各パチンコ機1の遊技状態を示す情報に対応付けて記憶するように構成しても良い。これによれば、各パチンコ機1の状態とそのパチンコ機1を使用する遊技者とを対応付けて管理でき、不正行為に対するセキュリティを向上させることができる。
【0223】
また、会員管理コンピュータ60とホールコンピュータ75とを、1のコンピュータで構成することにより、各パチンコ機1の遊技状態を示す情報と指紋情報とを対応付けて管理するようにしても良い。
【0224】
加えて、上記実施例では、警察側コンピュータ250から中央管理装置200に送信された緊急指紋情報または端末ホールシステム100から送信された特定指紋情報は、中央管理装置200から各端末ホールシステム100のそれぞれに配信された。そして、配信先の端末ホールシステム100のそれぞれにおいて、遊技者の指紋情報と、特定指紋情報または緊急指紋情報とを比較するように遊技システム300を構成した。これに代えて、受信した特定指紋情報および緊急指紋情報を、中央管理装置200から各端末ホールシステム100へは非送信とし、遊技者の指紋情報と、特定指紋情報または緊急指紋情報とは、中央管理装置200において比較されるように遊技システム300を構成しても良い。かかる場合には、遊技者の指紋情報がパチンコ機1の指紋検出器19によって検出されると、その指紋情報を中央管理装置200に送信するように会員管理コンピュータ60を構成する。また、会員管理コンピュータ60は、パチンコ機1から送信された指紋情報が既に遊技者データメモリ66dに記憶されている場合には、該指紋情報を中央管理装置200に非送信とすることが望ましい。これによれば、特定指紋情報と緊急指紋情報とを、中央管理装置200に一元的に管理することができ、情報管理のセキュリティを向上させることができる。また、1の遊技者が1のホールにおいて継続して遊技をしている場合には、会員管理コンピュータ60から中央管理装置200への指紋情報の送信は、一度行われるのみである。よって、通信のトラフィックが著しく増大することはない。
【0225】
更に、上記実施例では、端末ホールシステム100から中央管理装置200へ送信された貯球情報などは、会員管理コンピュータ60の遊技者データメモリ66dから消去されるように構成したが、これに代えて、送信された貯球情報などには送信済を示す送信済コードを付加するように会員管理コンピュータ60を構成しても良い。かかる場合には、会員管理コンピュータ60は、遊技者データメモリ66dに貯球情報が記憶されていても、貯球情報に送信済コードが付加されている場合には、貯球情報は記憶されていないとして判断する。
【0226】
本発明を上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
【0227】
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0228】
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
【0229】
尚、操作ハンドルが設けられないスロットマシンなどは、遊技者が押下するボタンに検出部19aを設けても良い。
【0230】
以下に本発明の遊技システムおよびその変形例を示す。
【0231】
予め定められたエリア毎に設けられ該エリア内で情報管理を行う端末システムを備え、複数の前記端末システムが相互に情報通信を実行できるように回線を介して接続された遊技システムにおいて、前記端末システムは、遊技者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、その生体情報取得手段により取得される遊技者の生体情報と該遊技者の所有する有価価値の情報とを対応付けて記憶する第1有価価値記憶手段と、その第1有価価値記憶手段に記憶される有価価値の情報の内、出力要求のなされた有価価値の情報を前記回線へ出力する出力手段とを備えており、出力要求がなされるまで前記出力手段による有価価値の情報の出力を非実行とすると共に、出力非実行とされた有価価値の情報を遊技者により入力される値に基づいて複数回更新し得るものであることを特徴とする遊技システム1。
【0232】
遊技システム1において、前記端末システムは、前記生体情報取得手段により取得された生体情報が前記第1有価価値記憶手段に記憶されているか否かを判断する第1判断手段と、その第1判断手段により前記第1有価価値記憶手段に前記生体情報が記憶されていないと判断されると、その生体情報に対応する有価価値の情報の出力を要求するために該生体情報を特定する特定情報を有している出力要求情報を前記回線に出力する端末出力要求手段と、その端末出力要求手段により出力された出力要求情報に応答して出力された有価価値の情報を、前記生体情報取得手段により取得された生体情報に対応つけて前記第1有価価値記憶手段に書込む第1書込手段とを備えていることを特徴とする遊技システム2。
【0233】
生体情報は各遊技者固有の情報であり、遊技者本人を特定する情報である。生体情報取得手段により取得された生体情報が、第1有価価値記憶手段に記憶されていないと第1判断手段によって判断されると、取得された生体情報に対応する有価価値の情報が要求される。そして、その要求に応じて出力された有価価値の情報が第1有価価値記憶手段に書込まれる。故に、第1有価価値記憶手段には、生体情報の取得された遊技者本人に対応する有価価値の情報が書込まれることとなる。
【0234】
遊技者が端末システムにおいて利用し得る有価価値の情報は、第1有価価値記憶手段に記憶されるものであるが、その利用に際しては、該有価価値の情報に対応する(正当な遊技者の)生体情報が必要となる。故に、不正者が有価価値の情報を不正に利用することを困難にすることができる。その上、遊技者に、1のエリアに制限されることなく自己の有価価値の情報を利用することができる利便性の良いサービスを高いセキュリティで提供することができる。また、有価価値の情報が自身に帰属することを証明するために遊技場などから発行されるカードを、遊技者に携帯させることや暗証番号の利用を不要とすることができる。
【0235】
尚、ここで、特定情報とは、生体情報を特定する情報であって、複雑でデータ量の多い生体情報を所定の方式に従って圧縮変換したデータや暗号化したデータ、あるいは生体情報に対応付けられた情報であって例えばその対応する遊技者を識別するための識別情報、更には、生体情報そのものなどが例示される。
【0236】
遊技システム2において、前記端末システムは、前記第1判断手段により、前記生体情報取得手段によって取得された生体情報が前記第1有価価値記憶手段に記憶されていると判断されると、その取得された生体情報に対応する有価価値の情報の更新を許可するものであることを特徴とする遊技システム3。
【0237】
遊技システム3においては、第1有価価値記憶手段に記憶されている有価価値の情報の内、取得された生体情報に対応する有価価値の情報について、その更新が許可されるので、自己の有価価値の情報が他人により無断で更新され、遊技者の利益が損なわれることを抑制できる。
【0238】
遊技システム2または3において、前記端末システムは、前記出力手段により前記回線へ出力された有価価値の情報が、前記出力手段により再出力されることを禁止する再出力禁止手段を備えていることを特徴とする遊技システム4。
【0239】
遊技者の利用する有価価値の情報は、該端末システムからの出力要求により、第1有価価値記憶手段に書込まれ、端末システムに保持される。ここで、遊技者は自在に移動できるので、1のエリアに限られることなく、所望のエリアで遊技を実行する。複数のエリア(複数の端末システム)で遊技者が自己の有価価値の情報(第1有価価値記憶手段に書込まれた有価価値の情報)を利用する場合には、遊技者が利用した端末システムの各々に、その遊技者に対応する有価価値の情報が所持され得る。ところが、1の遊技者(1の遊技者を特定する生体情報)に対する有価価値の情報が複数の端末システムに保持されたままであると、いずれの情報が実際の有価価値を示しているかが不明確となるばかりか、場合によっては、有価価値の情報と遊技者の所有する実際の有価価値とにずれが生じかねない。
【0240】
しかし、遊技システム4においては、出力手段により出力された有価価値の情報は、再出力禁止手段により回線への再出力が禁止される。故に、出力要求がなされた場合に、以前の有価価値の情報が出力されることがなく、遊技者の所有する有価価値と整合する現在の有価価値の情報が的確に出力される。よって、的確な有価価値の情報に基づいて、適正にシステム動作を実行することができる。
【0241】
尚、再出力禁止手段は、出力手段により出力された有価価値の情報を第1有価価値記憶手段から消去することによって、該有価価値の情報を出力禁止とするものであっても良く、また、出力手段により出力された有価価値の情報に出力済を示す出力済情報を付加し、かかる出力済情報を認識することにより、該有価価値の情報の出力を禁止するものであっても良い。
【0242】
遊技システム4において、前記再出力禁止手段により再出力が禁止された場合には、前記第1判断手段は、その再出力の禁止された有価価値の情報とその対応する生体情報とを、前記第1有価価値記憶手段に記憶されていないと判断するものであることを特徴とする遊技システム5。
【0243】
遊技機5においては、1度回線に出力された有価価値の情報と、その有価価値の情報に対応する生体情報とは、第1有価価値記憶手段に記憶されていないと判断される。このため、再出力が禁止された有価価値の情報に対応する生体情報が、再度、前記生体情報取得手段により取得された場合には、新たに出力要求が実行されて、その出力要求に応答して新たに出力された有価価値の情報が、第1有価価値記憶手段には、書込まれることとなる。
【0244】
また、端末システムは、第1判断手段により第1有価価値記憶手段に記憶されていると判断された有価価値の情報については、その更新を許可するが、一方で、記憶されていないと判断された有価価値の情報の更新については、不許可とすることができる。よって、回線へ出力された有価価値の情報は、その出力後には、該端末システムにおいては非更新とされる。言い換えれば、出力された有価価値の情報が他の端末システムで保持された場合には、その有価価値の情報は、出力先の端末システムでのみ更新されるものとすることができる。
【0245】
ここで、遊技者は、任意のエリアで遊技をすることができ、また、各エリアを自在に移動する。このため、1の遊技者に対応する有価価値の情報が、各エリアで更新されるという事態が生じる。1のエリアで遊技をした遊技者が、他のエリアで遊技を実行した後に、再び元のエリアで遊技を行う場合があるが、最初のエリアの端末システムに以前の有価価値の情報が利用可能な状態で保持されていると、(その有価価値の情報が更新されることにより)遊技者に対応する有価価値の情報がでたらめなものとなってしまう。
【0246】
しかし、遊技者が各エリアを移動し、各エリアのそれぞれで有価価値の情報を利用しても、現状の有価価値の情報、即ち最後に利用した端末システムから出力された有価価値の情報(遊技者が所有する有価価値と整合する情報)のみが更新できる情報となるので、複数の端末システムで有価価値の情報を更新できるように本システムを設計しても、遊技者の所有する実際の有価価値と有価価値の情報との間に不整合が生じることはない。
【0247】
尚、第1判断手段は、出力手段により出力された有価価値の情報とその対応する生体情報が第1有価価値記憶手段から消去されている(記憶されていない)場合に、かかる情報が第1有価価値記憶手段には記憶されていないと判断するもののみならず、出力済であることを示す出力済情報が付加されていることを認識することにより、かかる情報(出力された有価価値の情報およびその対応する生体情報)が、第1有価価値記憶手段には記憶されていないと判断するものについても含まれる。
【0248】
遊技システム2から5のいずれかにおいて、各端末システムをそれぞれ識別するために各端末システムには固有の識別情報がそれぞれ設定されており、複数の前記端末システムに接続されると共に、その接続される各端末システムを前記識別情報によって管理して情報の送受信を指示する中央管理装置を備えていることを特徴とする遊技システム6。
【0249】
端末システムは、その識別情報によって中央管理装置により管理される。このため、いずれの端末システムにいずれの生体情報(その対応する有価価値の情報)が記憶されているかを中央管理装置によって管理することができる。故に、1の端末システムから有価価値の情報の出力要求(出力要求情報の出力)がなされた場合に、全端末システムに出力要求情報を送信して対応する有価価値の情報の検索を実行させずとも、該有価価値の情報を保持する目的の端末システムにその出力を要求することができるので、必要な有価価値の情報を効率的に得ることができる。
【0250】
遊技システム6において、前記端末システムの端末出力要求手段は、前記識別情報を含む出力要求情報を前記中央管理装置へ送信するものであり、前記中央管理装置は、前記端末システムからの情報を受信する受信手段と、前記生体情報とその生体情報が取得された端末システムの識別情報とを対応つけて記憶する識別情報記憶手段と、前記出力要求情報が前記受信手段により受信されると、受信した特定情報により特定される生体情報に対応つけて前記識別情報記憶手段に記憶されている識別情報が示す前記端末システムに、受信した特定情報に基づいた出力要求を行う中央出力要求手段と、その中央出力要求手段による出力要求に応答して前記端末システムから出力される有価価値の情報の送信先の端末システムを、前記受信手段により受信した識別情報に基づいて指定する送信端末指定手段と、前記識別情報記憶手段に記憶されている識別情報を、その送信端末指定手段により指定された端末システムの識別情報によって更新する識別情報更新手段とを備えていることを特徴とする遊技システム7。
【0251】
端末システムからは、生体情報取得手段により取得された生体情報が、第1有価価値記憶手段に記憶されていないと判断された場合に、端末出力要求手段によって、取得された生体情報に対応する有価価値の情報の出力が中央管理装置に要求される。
【0252】
中央管理装置においては、識別情報記憶手段により、生体情報とその生体情報が取得された端末システムの識別情報とが対応つけて記憶されている。そして、受信した特定情報により特定される生体情報に対応つけて識別情報記憶手段に記憶されている識別情報が示す端末システムに、受信した特定情報に基づいた出力要求が行われ、また、その要求先の端末システムから出力される有価価値の情報の送信先は、受信手段により受信した識別情報に基づいて指定される。このため、出力要求元の端末システムが、送信先として指定されることとなる。また、識別情報記憶手段に記憶されている識別情報は、送信端末指定手段により指定された端末システムの識別情報によって更新されるので、識別情報記憶手段には、いずれの端末システムがいずれの遊技者の有価価値の情報を保持しているかが記憶されることとなる。故に、この識別情報記憶手段に記憶される識別情報に基づいて出力要求先の端末システムを指定することにより、要求された有価価値の情報を的確かつ効率的に、その要求元の端末システムに送信することができる。
【0253】
遊技システム7において、前記端末システムの出力手段は、前記中央出力要求手段により出力要求された有価価値の情報を前記中央管理装置に送信するものであり、前記中央管理装置は、その中央出力要求手段による出力要求に応答して前記端末システムの出力手段により出力された有価価値の情報を前記送信端末指定手段により指定される端末システムに送信するものであることを特徴とする遊技システム8。
【0254】
出力要求先の端末システムから、その出力要求元の端末システムに、要求された有価価値の情報を送信する場合に、中央管理装置を経由して、送信することができるので、その送信の経過を中央管理装置において監視することができる。よって、出力要求先の端末システムから出力要求元の端末システムへの有価価値の情報送信に不具合が発生した場合に、再出力の要求や、再送信などの処理を的確に実行でき、要求された有価価値の情報の要求元の端末システムへの送信の信頼性を向上させることができる。
【0255】
遊技システム7または8において、前記中央管理装置は、遊技者の生体情報と該遊技者の所有する有価価値の情報とを対応つけて記憶する第2有価価値記憶手段を備えており、前記受信手段により前記出力要求情報が受信された場合に、その受信手段により受信された前記出力要求情報が有している特定情報によって特定される生体情報が、前記識別情報記憶手段に記憶されているか否かを判断する第2判断手段と、その第2判断手段により該生体情報が記憶されていないと判断されると、受信した前記特定情報により特定される生体情報と受信した前記識別情報とを前記識別情報記憶手段に書き込むと共に、受信した前記特定情報によって特定される生体情報に対応つけて前記第2有価価値記憶手段に記憶されている有価価値の情報を、受信した前記識別情報に基づいて指定される前記端末システムに送信するものであることを特徴とする遊技システム9。
【0256】
遊技システム9においては、中央管理装置の第2有価価値記憶手段により、遊技者の生体情報と該遊技者の所有する有価価値の情報とは対応つけて記憶されている。そして、受信手段により出力要求情報が受信されると、第2判断手段により、受信された出力要求情報が有している特定情報によって特定される生体情報が、識別情報記憶手段に記憶されているか否かが判断される。ここで、第2判断手段により該生体情報が記憶されていないと判断されると、受信した特定情報により特定される生体情報と受信した識別情報とは、識別情報記憶手段に書き込まれる。また、受信した特定情報によって特定される生体情報に対応つけて第2有価価値記憶手段に記憶されている有価価値は、受信した識別情報に基づいて指定される端末システムに送信される。
【0257】
このため、中央管理装置に、遊技者の生体情報とその遊技者の所有する有価価値の情報とを登録しておけば、中央管理装置から端末システムに有価価値の情報を送信することができる。逆にいえば、中央管理装置において、有価価値の情報を管理することができる。一方で、端末システムに出力された有価価値の情報は、出力要求がなされるまでその端末システムに保持され、遊技者により入力される値に基づいて、端末システムにおいて更新される。よって、中央管理装置において、遊技者に対応付けてその有価価値の情報を管理する一方で、該有価価値の情報が更新される毎に、中央管理装置で、逐次、対応する有価価値の情報の更新を実行する必要がない。故に、端末システムと中央管理装置との間の情報通信回数を低減でき、中央管理装置で管理する有価価値の情報量が膨大であっても、回線の混雑を回避することができる。
【0258】
遊技システム9において、前記端末システムの出力手段は、所定時間に到達したことによって実行される出力要求に基づいて、前記第1有価価値記憶手段に記憶される有価価値の情報とその有価価値の情報に対応する生体情報を特定する特定情報とを、前記中央管理装置に出力する時間出力手段を備えており、前記中央管理装置は、前記時間出力手段により出力された有価価値の情報と特定情報とに基づいて、前記第2有価価値記憶手段に記憶されている有価価値の情報を更新する有価価値更新手段とを備えていることを特徴とする遊技システム10。
【0259】
中央管理装置の第2有価価値記憶手段には、生体情報とその生体情報に対応する有価価値の情報とが記憶されている。端末システムにおいては、有価価値の情報の更新が実行されるため、第2有価価値記憶手段に記憶される有価価値の情報が現状の値からずれてしまう。故に、第2有価価値記憶手段に記憶される有価価値の情報を、端末システムに保持される有価価値の情報により更新する必要がある。よって、所定時間に到達することにより実行される出力要求に基づいて、端末システムから有価価値の情報を出力し、また、その出力された有価価値の情報により第2有価価値記憶手段に記憶される有価価値の情報を更新することによって、第2有価価値記憶手段に記憶される有価価値の情報を、実際の値と整合させることができる。
【0260】
更に、例えば、1のエリアを1の遊技場とした場合には、端末システムにおいて有価価値の情報更新は、遊技場の営業時間内においてのみ実行される。つまり、営業時間外であると、有価価値の情報は、少なくとも次の営業開始まで更新されない確定された情報となる。故に、所定時間を営業時間外の時間に設定すれば、端末システムから中央管理装置へ幾度も有価価値の情報を送信せずとも、的確且つ効率的に中央管理装置に記憶される有価価値の情報を更新することができる。
【0261】
なお、所定時間に到達したことによって実行される出力要求とは、端末システムにより所定時間に到達したことが認識されることにより実行されるものであっても良く、また、中央管理装置により所定時間に到達したことが認識されることにより、中央管理装置からなされるものであっても良い。
【0262】
遊技システム1から9のいずれかにおいて、前記端末システムは、遊技者の生体情報を取得する遊技者生体情報取得手段を有している遊技機と、特定の遊技者を検出するための検出生体情報を記憶する検出生体情報記憶手段と、その検出生体情報記憶手段に記憶される検出生体情報と前記遊技者生体情報取得手段により取得された生体情報とを比較する生体情報比較手段と、その生体情報比較手段による比較結果において両生体情報が一致していると判断されると、警報を出力する警報出力手段とを備えていることを特徴とする遊技システム10。
【0263】
遊技機で遊技が実行されると、その遊技者の生体情報を遊技者生体情報取得手段により取得することができる。一方、不正に遊技を行う不正者により遊技場側が不利益を被ることがある。ここで、遊技システム10においては、かかる不正者など(特定の遊技者)の生体情報を検出生体情報として検出生体情報記憶手段に記憶させ、その検出生体情報記憶手段に記憶される検出生体情報と遊技者生体情報取得手段により取得された生体情報とが一致していると判断されると、警報を出力することができるので、遊技場側が多大な不利益を被ることを回避できる。尚、不正者の検出生体情報は、遊技場側が監視する遊技機の状態(継続的な異常発生)を基準として、遊技機の遊技者生体情報取得手段により取得された生体情報の中から決定することができる。また、検出生体情報としては、上記の不正者を特定する(遊技場側が任意に決定するもの)ものだけに限られるものでなく、警察など外部の機関において管理されている犯罪者の生体情報等が例示される。かかる検出生体情報は、各端末システムで共用できるように、1の端末システムに登録された検出生体情報、或いは、外部装置から登録された検出生体情報は、各端末システムのそれぞれに配信されるように、遊技システムを構成することが望ましい。
【0264】
遊技システム10において、前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技システム11。中でも、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の出力時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれる情報等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0265】
遊技システム10において、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技システム12。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を出力させる特別遊技状態出力手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の出力に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【0266】
遊技システム10において、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技システム13。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を出力させる特別遊技状態出力手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遊技システムの概略図である。
【図2】端末ホールシステムに備えられたパチンコ機の操作ハンドルを示した図である。
【図3】遊技システムの電気的な構成を示したブロック図である。
【図4】パチンコ機の会員管理コンピュータ基板の電気的構成を示したブロック図である。
【図5】会員管理コンピュータの電気的構成を示したブロック図である。
【図6】中央管理装置の電気的構成を示したブロック図である。
【図7】パチンコ機の会員管理コンピュータ基板において実行される情報送信処理を示したフローチャートである。
【図8】登録装置において実行される指紋情報登録処理を示したフローチャートである。
【図9】貯球処理装置において実行される貯球処理を示したフローチャートである。
【図10】会員管理コンピュータにおいて実行されるメイン処理を示したフローチャートである。
【図11】会員管理コンピュータのメイン処理において実行される受信情報処理を示したフローチャートである。
【図12】会員管理コンピュータの受信情報処理において実行される登録処理を示したフローチャートである。
【図13】会員管理コンピュータの受信情報処理において実行される特別指紋認証処理を示したフローチャートである。
【図14】会員管理コンピュータの受信情報処理において実行されるパチンコ処理を示したフローチャートである。
【図15】会員管理コンピュータの受信情報処理において実行される貯球更新処理を示したフローチャートである。
【図16】会員管理コンピュータの受信情報処理において実行される中央管理処理を示したフローチャートであるる。
【図17】中央管理装置において実行される管理処理を示したフローチャートである。
【図18】中央管理装置の管理処理において実行される応答処理を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ機(遊技機)
50a 指紋検出器(生体情報取得手段)
66d 遊技者データメモリ(第1有価価値記憶手段)
100 端末ホールシステム(端末システム)
300 遊技システム(遊技システム)
210 回線(回線)

Claims (1)

  1. 予め定められたエリア毎に設けられ該エリア内で情報管理を行う端末システムを備え、複数の前記端末システムが相互に情報通信を実行できるように回線を介して接続された遊技システムにおいて、
    前記端末システムは、遊技者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、
    その生体情報取得手段により取得される遊技者の生体情報と該遊技者の所有する有価価値の情報とを対応付けて記憶する第1有価価値記憶手段と、
    その第1有価価値記憶手段に記憶される有価価値の情報の内、出力要求のなされた有価価値の情報を前記回線へ出力する出力手段とを備えており、出力要求がなされるまで前記出力手段による有価価値の情報の出力を非実行とすると共に、出力非実行とされた有価価値の情報を遊技者により入力される値に基づいて複数回更新し得るものであることを特徴とする遊技システム。
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