JP2004267498A - ゲーム装置、ゲーム方法、ならびに、プログラム - Google Patents

ゲーム装置、ゲーム方法、ならびに、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ゲームの状況およびプレイヤーの操作の状況により楽曲やその演奏手法を変更するゲーム装置等を提供する。
【解決手段】ゲーム状況記憶部302はゲームの状況を記憶し、楽曲生成部303は乱数を発生させてモチーフを生成し、標的表示部304は敵キャラクターを画面に表示し、操作入力受付部305は標的に対するプレイヤーの操作の入力を受け付け、命中判定部306はプレイヤーの操作が標的に命中したか否かを判定し、ゲーム状況更新部307は判定された結果により記憶されたゲームの状況を更新し、演奏手法記憶部309は演奏手法のパラメータを記憶し、操作状況取得部308はプレイヤーの操作の状況を取得し、演奏部310はゲーム状況記憶部302からゲームの状況を取得し、演奏手法記憶部309に記憶される演奏手法のパラメータを更新し、当該パラメータの演奏手法で当該モチーフを演奏する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲームの状況およびプレイヤーの操作の状況により楽曲やその演奏手法を変更するのに好適なゲーム装置、ゲーム方法、ならびに、これらをコンピュータにて実現するプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、提供されている各種のコンピュータゲームにおいては、プレイの最中にBGM(Back Ground Music)として各種の楽曲を演奏するものがある。このようなゲームでは、ゲームの状況に合わせて、そのような場面に対応するような楽曲をあらかじめ作曲して、演奏していた。たとえば、シューティングゲームやアクションゲームなどでは、標的(敵キャラクター)が表示されていない場面ではのんびりした楽曲が演奏され、標的が突然現われた場合には緊迫した楽曲が演奏され、標的の数が増えたり、敵キャラクターの強さが強くなったりした場合には、アップテンポの楽曲が演奏される等である。
【0003】
そして、このような楽曲の作曲においては、あらかじめ、ゲームの状況から予想されるプレイヤーの精神状態を想定し、その精神状態に最も適合する楽曲を作曲家があらかじめ作曲し、これをその精神状態に最も適合する演奏・編曲によりBGMを構成するのが通常であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プレイヤーの精神状態は、プレイヤーのゲームの習熟度など、種々の条件によって変わるものであり、ゲームそのものの状況のほか、プレイヤーそれぞれの操作の状況に応じて楽曲やその演奏方法を変更することによって、プレイヤーそれぞれの精神状況にリアルタイムにマッチしたBGMを演奏する技術が求められている。
【0005】
そこで、本発明は、ゲームの状況およびプレイヤーの操作の状況により楽曲やその演奏手法を変更するのに好適なゲーム装置、ゲーム方法、ならびに、これらをコンピュータにて実現するプログラムに関する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、ゲーム状況記憶部と、操作状況取得部と、演奏部と、を備え、以下のように構成する。
【0007】
すなわち、ゲーム状況記憶部は、ゲームの状況を記憶する。たとえばシューティングゲームやアクションゲームの場合、ゲームの状況としては、敵キャラクターの強さ、敵キャラクターの数、敵キャラクターの有無、プレイヤーキャラクターの現在の体力のパラメータ、ゲームの序盤か中盤か終盤か、というゲームの進行程度のパラメータなどが考えられる。このほか、ゲームの状況として、プレイヤーの過去の操作の履歴や、これから取得される癖を採用しても良い。
【0008】
一方、操作状況取得部は、プレイヤーの操作の状況を取得する。上記のようなゲームでは、プレイヤーの攻撃の命中率、プレイヤーがゲーム装置のコントローラを操作する頻度、敵キャラクターの強さとプレイヤーの攻撃の強さの比、敵キャラクターの数とプレイヤーの操作頻度の比などのパラメータが考えられる。
【0009】
さらに、演奏部は、記憶されたゲームの状況および取得されたプレイヤーの操作の状況から、演奏手法を選択して、当該演奏手法により楽曲を演奏する。すなわち、後述するように、テンポ、音量、和音の種類、リズムなどの演奏手法を上記のパラメータによって変化させることにより、同じモチーフからなる楽曲をプレイの状況によって異なる演奏手法で演奏する。
【0010】
本発明により、ゲームの状況およびプレイヤーの操作の状況により楽曲の演奏手法を変更して、個々のプレイヤーの習熟度等に応じたBGMを演奏するゲーム装置を提供することができる。
【0011】
また、本発明のゲーム装置は、標的表示部と、操作入力受付部と、命中判定部と、ゲーム状況更新部と、をさらに備え、以下のように構成することができる。なお、本構成は、シューティングゲームやアクションゲームなどに好適である。
【0012】
すなわち、標的表示部は、記憶されたゲームの状況に応じて、1つ以上の標的を表示する。たとえば、ゲームの進行程度(序盤か中盤か終盤か)によってあらかじめ敵キャラクターの出現頻度が決定される場合には、現在のゲームの状況と乱数とを組み合わせることにより、標的として表示される敵キャラクターの数が決まる。
【0013】
一方、操作入力受付部は、プレイヤーの操作の入力(当該1つ以上の標的が表示されている場合は、これに対する操作の入力を含む。)を受け付ける。たとえば、プレイヤーは、ゲーム装置のコントローラを操作して、表示された標的に照準を合わせ、攻撃を行うのであるが、これには、照準を合わせるための操作入力と、攻撃を行うための操作入力と、を受け付ける必要がある。このほか、攻撃の種類を選択する操作入力を受け付けても良い。さらに、標的が表示されていない場合であっても、上記のような攻撃を行う操作入力を受け付けても良い。この場合は、プレイヤーは無駄に攻撃を行っていることとなる。
【0014】
さらに、命中判定部は、表示された1つ以上の標的と、これに対応して入力を受け付けられたプレイヤーの操作と、から、当該プレイヤーの操作が当該1つ以上の標的のいずれかに命中したか否かを判定する。上記の例では、照準が表示された敵キャラクターに合致している状態で攻撃の操作入力が行われれば、当該敵キャラクターに当該攻撃が命中したこととなる。
【0015】
そして、ゲーム状況更新部は、判定された結果により、記憶されたゲームの状況を更新する。すなわち、敵キャラクターに攻撃が命中すれば、当該敵キャラクターが消滅したり、当該敵キャラクターの体力のパラメータが減少したりすることとなる。また、命中するか否かにかかわらず、プレイヤーの操作入力によってゲーム状況を更新しても良い。
【0016】
一方、操作状況取得部は、少なくとも入力を受け付けられたプレイヤーの操作の頻度と、判定された結果による命中率と、を当該プレイヤーの操作の状況として取得する。プレイヤーの操作の頻度や命中率は、当該プレイヤーの習熟度や、現在の精神状況を反映したものと考えられるため、これらのパラメータを取得するのである。なお、このほかの種々のパラメータをプレイヤーの操作の状況としてさらに取得してもよい。
【0017】
さらに、演奏部は、少なくとも表示された標的の数を当該ゲームの状況として、演奏手法を選択する。表示された敵キャラクターの数は、ゲームの緊迫の状況に関連し、ひいてはプレイヤーの精神状況にも反映されるものと考えられるため、これをゲームの状況のパラメータとして上記のプレイヤーの操作の状況のパラメータと合わせて把握して、演奏の手法を決定する。
【0018】
本発明により、シューティングゲームやアクションゲームなどにおいて、表示されている敵キャラクターの数やプレイヤーによるコントローラの操作頻度、プレイヤーによる攻撃の命中率に応じて、楽曲の演奏手法を変更し、その状況に適合したBGMを演奏するゲーム装置を提供することができる。
【0019】
また、本発明のゲーム装置は、演奏手法記憶部をさらに備え、以下のように構成することができる。
すなわち、演奏手法記憶部は、少なくとも、演奏のテンポ、音量、和音の種類、リズムを、演奏手法のパラメータとして記憶する。プレイヤーの精神状態は、鼓動、興奮度、混乱度、集中度などのパラメータにより表されるが、演奏のテンポ、音量、和音の種類、リズムの規則正しさの程度は、これらのパラメータに対応するものと考えられる。
【0020】
そして、演奏部は、記憶されたゲームの状況と、取得されたプレイヤーの操作の状況と、から、複数の種類の値(少なくとも、表示された標的の数、プレイヤーの操作の頻度、判定された結果による命中率を含む。)を取得し、当該複数の種類のそれぞれについて、当該種類に対応付けられた演奏手法のパラメータであって記憶されたものを、当該種類の値により更新し、記憶された演奏手法のパラメータにより演奏手法を選択して、当該楽曲を演奏する。
【0021】
たとえば、当該表示された標的の数により、記憶された演奏のテンポ、音量、和音の種類の演奏手法のパラメータを更新したり、当該プレイヤーの操作の頻度により、記憶された演奏のテンポ、音量、和音の種類、リズムの演奏手法のパラメータを更新したり、当該判定された結果による命中率により、記憶された和音の種類、リズムの演奏手法のパラメータを更新することができる。
【0022】
本発明により、プレイヤーの精神状態と密接な関係がある鼓動、興奮度、混乱度、集中度のパラメータを、楽曲の演奏手法である演奏のテンポ、音量、和音の種類、リズムの規則正しさの程度に対応付けて、プレイヤーの精神状況に適合したBGMの演奏手法をリアルタイムに選択して演奏するゲーム装置を提供することができる。
【0023】
また、本発明のゲーム装置は、楽曲生成部をさらに備え、以下のように構成することができる。
すなわち、楽曲生成部は、乱数によりモチーフを生成する。本発明では、1小節〜2小節に相当するような短いモチーフを生成し、これを繰り返すことによりBGM用の楽曲とするのである。
【0024】
一方、演奏部は、生成されたモチーフを当該楽曲として演奏し、記憶された和音の種類の演奏手法のパラメータにより、当該モチーフとともに演奏する協和音もしくは不協和音の数を変更する。上記のように、和音の種類は、プレイヤーの混乱度に対応すると想定しているので、モチーフに対する協和音を増やせば冷静な精神状態に、不協和音を増やせば混乱した精神状態に対応するものとなる。
本発明により、上記の効果に加えてBGM用の楽曲を自動生成して演奏するゲーム装置を提供することができる。
【0025】
本発明の他の観点に係るゲーム方法は、ゲームの状況を記憶するゲーム状況記憶部を用い、操作状況取得工程と、演奏工程と、を備え、以下のように構成する。
すなわち、操作状況取得工程では、プレイヤーの操作の状況を取得する。
一方、演奏工程では、記憶されたゲームの状況および取得されたプレイヤーの操作の状況から、演奏手法を選択して、当該演奏手法により楽曲を演奏する。
【0026】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを上記ゲーム装置として機能させ、または、コンピュータに上記ゲーム方法を実行させるように構成する。
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記録することができる。
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、汎用ゲーム装置に本発明が適用される実施形態を説明するが、各種のコンピュータ、PDA(Personal Data Assistants)、携帯電話などの情報処理装置においても同様に本発明を適用することができる。すなわち、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0028】
(発明の実施の形態)
図1は、本発明の実施形態の1つに係るゲーム装置が実現される典型的な汎用ゲーム装置の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0029】
ゲーム装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM102と、RAM 103と、インターフェース104と、コントローラ105と、外部メモリ106と、画像処理部107と、DVD−ROMドライブ108と、NIC(Network Interface Card)109と、を備える。
【0030】
ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ108に装着して、ゲーム装置100の電源を投入することにより、プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置が実現される。
CPU 101は、ゲーム装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0031】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、ゲーム装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータを記録される。
【0032】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。
インターフェース104を介して接続されたコントローラ105は、ユーザがゲーム実行の際に行う操作入力を受け付ける。
【0033】
図2は、コントローラ105の外観を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
【0034】
コントローラ105の左方には、上下左右を示す操作入力を行うのに利用される↑ボタン201、↓ボタン202、←ボタン203、→ボタン204が配置されている。
プレイヤーは、これらの↑ボタン201、↓ボタン202、←ボタン203、→ボタン204を押圧操作することにより、シューティングゲームにおいて照準を合わせたり、アクションゲームにおいてプレイヤーキャラクターの移動を指示したりすることができる。
【0035】
右方には、決定操作入力を行うのに利用される○ボタン205、取消操作入力を行うのに利用される×ボタン206、メニュー表示等の指示入力を行うのに利用される△ボタン207、その他の指示入力を行うのに利用される□ボタン208が配置されている。また、これらのボタンは、現在の照準の方向に攻撃を行ったり、あらかじめ設定された攻撃を行ったりするための操作入力として利用されることも多い。
【0036】
中央下部には、上下左右他の向きと、その向きへの大きさを指定する指示入力を行うためのジョイスティック213、214が配置されている。ジョイスティック213、214には、ひずみゲージが配備され、これらがどの方向にどれだけ曲げられているか、を検知することができる。
これらのジョイスティック213、214を操作した場合に、その曲げる程度と向きに応じて、照準を合わせたり、プレイヤーキャラクターの移動を指示したりすることができる。
【0037】
このほか、中央には、SELECTボタン209、STARTボタン210のほか、アナログ入力の開始・停止を指示するためのANALOGボタン211、および、アナログ入力が有効か無効かを表示するためのインジケータ212が配置されている。
さらに、上方には、各種の指示入力に用いることができるL1ボタン215、L2ボタン216、R1ボタン217、R2ボタン218が配置されている。
【0038】
コントローラ105の各ボタン201〜208、215〜218には、圧力センサが配備され、アナログ入力が有効となっている場合には、いずれのボタンが押圧操作されているかを検知することができるほか、ユーザの押圧操作の圧力の大きさを0〜255の256段階で得ることができる。したがって、これらの大きさを、攻撃の強さに対応させることが可能である。
【0039】
ここで図1に戻り、説明を続ける。インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲームの進行状態を示すデータ、チャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。ユーザは、コントローラ105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0040】
DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ108は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0041】
画像処理部107は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部107が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部107が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部107に接続されるモニタ(図示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0042】
画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。特に、点光源や平行光源、円錐光源などの典型的な光源によってポリゴンが照らされる度合を計算する機能が、ライブラリ化もしくはハードウェア化され、高速に計算できるようになっている。
【0043】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画することが可能である。フォント情報は、ROM 102に記録されているが、DVD−ROMに記録された専用のフォント情報を利用することも可能である。
【0044】
NIC 109は、ゲーム装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integraged Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line Modem)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0045】
インターネット内のSNTPサーバにNIC 109を介して接続し、ここから情報を得ることによって現在の日時情報を得ることができる。また、各種のネットワークゲームのサーバ装置が、SNTPサーバと同様の機能を果たすように構成設定してもよい。
【0046】
音声処理部110は、DVD−ROMから読み出した音声データや、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)データなど各種の演奏データによって音源装置を駆動して得られる音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカ(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0047】
このほか、ゲーム装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0048】
また、ユーザからの文字列の編集入力を受け付けるためのキーボードや、各種の位置の指定および選択入力を受け付けるためのマウスなどを接続する形態も採用することができる。また、本実施形態のゲーム装置100にかえて、汎用のパーソナルコンピュータを利用することもできる。
【0049】
(ゲーム装置の実施形態)
図3は、本発明の実施形態の1つに係るゲーム装置の概要構成を示す模式図である。図4は、当該ゲーム装置にて実行される処理の手順を示すフローチャートである。以下、本図を参照して説明する。
本実施形態のゲーム装置301は、ゲーム状況記憶部302と、楽曲生成部303と、標的表示部304と、操作入力受付部305と、命中判定部306と、ゲーム状況更新部307と、操作状況取得部308と、演奏手法記憶部309と、演奏部310と、を備える。
【0050】
まず、ゲーム状況記憶部302は、ゲームの状況を記憶する。たとえばシューティングゲームやアクションゲームの場合、ゲームの状況としては、敵キャラクターの強さ、敵キャラクターの数、敵キャラクターの有無プレイヤーキャラクターの現在の体力のパラメータ、ゲームの序盤か中盤か終盤か、というゲームの進行程度のパラメータなどが考えられる。このほか、ゲームの状況として、プレイヤーの過去の操作の履歴や、これから取得される癖を採用しても良い。本実施形態では、RAM 103が、ゲーム状況記憶部302として機能する。
【0051】
まず、ゲーム装置301は、ゲーム状況記憶部302に記憶されたゲームの状況により、新たなモチーフを生成すべきか否かを判定する(ステップS401)。新たなモチーフを生成する契機としては、ゲームの場面(背景の画像)を変更する場合、それまでいなかった敵キャラクターが新たに出現する場合などが考えられるが、これはゲームの内容によって適宜変更が可能である。
生成する必要がない場合(ステップS401;No)、そのままステップS403に進む。
【0052】
一方、新たなモチーフを生成すべき場合(ステップS401;Yes)、楽曲生成部303は、乱数を発生させて、1小節〜2小節に相当するモチーフを生成する(ステップS402)。単純に乱数のみで生成しても良いし、ゲームの状況のパラメータのうちのいずれかを参照に、これに適合するようなモチーフを選択しても良いし、あらかじめ定めたコード進行に適合するようなモチーフを乱数で選択しても良い。本実施形態では、生成されたモチーフを、後述する種々の演奏手法で繰り返し演奏してBGMとする。したがって、CPU 101が、楽曲生成部303として機能する。
【0053】
そして、標的表示部304は、記憶されたゲームの状況に応じて、敵キャラクターを画面に表示する(ステップS403)。したがって、CPU 101は、画像処理部107と共働して、標的表示部304として機能とする。
ゲームの進行程度(序盤・中盤・終盤等、あるいは、現在のプレイヤーキャラクターがいる場面)によって敵キャラクターの出現数や出現する種類をあらかじめ決めておいてもよいし、出現頻度を適宜設定しておき、乱数を発生させて敵キャラクターを増やすかどうかを決めるような形態を採用しても良い。
【0054】
一旦出現した敵キャラクターは、プレイヤーキャラクターの攻撃によって消滅するまでそのまま出現し続けるのが通常であるが、プレイヤーキャラクターと敵キャラクターとの距離が一定以上離れたり、敵キャラクターが画面から表示されなくなる位置まで移動したら当該敵キャラクターは消滅したものとするような形態を採用しても良い。
【0055】
ついで、操作入力受付部305は、表示された1つ以上の標的に対するプレイヤーの操作の入力を受け付ける(ステップS404)。本実施形態では、コントローラ105が操作入力受付部305として機能する。典型的には、↑ボタン201、↓ボタン202、←ボタン203、→ボタン204、ジョイスティック213、214によって照準の位置やプレイヤーキャラクターの位置を変更し、○ボタンによって攻撃を行う指示とするが、ゲームの内容によって、これらの対応関係は適宜変更することができる。
【0056】
図5は、本実施形態に係るゲーム装置301によって表示される画面の表示例を示す説明図である。画面501には、中央に照準502が表示され、画面奥に複数の敵キャラクター503が表示されている。本例では、プレイヤーキャラクターの視点でゲームの世界が表示されているため、プレイヤーが↑ボタン201、↓ボタン202、←ボタン203、→ボタン204、ジョイスティック213、214を操作すると、敵キャラクター503や背景の表示位置が更新される一方で、照準502は画面中央に表示されたままである。
【0057】
さらに、命中判定部306は、表示された1つ以上の標的と、これに対応して入力を受け付けられたプレイヤーの操作と、から、当該プレイヤーの操作が当該1つ以上の標的のいずれかに命中したか否かを判定する(ステップS405)。図5に示すゲームの例では、照準が表示された敵キャラクターに合致している状態で攻撃の操作入力が行われれば、当該敵キャラクターに当該攻撃が命中したこととなる。本実施形態では、CPU 101が、命中判定部306として機能する。
【0058】
そして、ゲーム状況更新部307は、判定された結果により、記憶されたゲームの状況を更新する(ステップS406)。すなわち、敵キャラクターに攻撃が命中すれば、当該敵キャラクターが消滅したり、当該敵キャラクターの体力のパラメータが減少したりすることとなる。また、命中するか否かにかかわらず、プレイヤーの操作入力によってゲーム状況を更新しても良い。本実施形態では、CPU 101が、ゲーム状況更新部307として機能する。
【0059】
尚、以上のステップS403〜ステップS406は、一般のシューティングゲームやアクションゲームにも適用可能な技術を応用したものである。
【0060】
一方、演奏手法記憶部309は、以下の演奏手法のパラメータを記憶する。
(a)演奏のテンポ。このパラメータは、プレイヤーの鼓動の頻度に関連するものと考えられ、鼓動が速いときはテンポも速く、遅いときはテンポも遅く、という対応がある。
(b)演奏の音量。このパラメータは、プレイヤーの興奮の度合に関連するものと考えられ、興奮しているときは大きく、鎮静しているときは小さく、という対応がある。
(c)和音の種類。このパラメータは、プレイヤーの混乱度に関連するものと考えられ、混乱しているときは不協和の度合が高く(不協和音の数を多く)、冷静なときは協和の度合が高く(協和音の数を多く)、という対応がある。
(d)リズムの正確さ。このパラメータは、プレイヤーの集中度に関連するものと考えられ、集中しているときは規則正しく、散慢なときは不規則に、という対応がある。
本実施形態では、RAM 103が演奏手法記憶部309として機能する。
【0061】
ついで、操作状況取得部308は、プレイヤーの操作の状況を取得する(ステップS407)。上記のようなゲームでは、以下のようなパラメータをプレイヤーの操作の状況として採用することができる。
(1)プレイヤーの攻撃の命中率。
(2)プレイヤーがのコントローラ105を操作する頻度。
(3)敵キャラクターの強さ(体力のパラメータ)とプレイヤーの攻撃の強さの比。
(4)敵キャラクターの数とプレイヤーの操作頻度の比。
【0062】
本実施形態では、コントローラ105のボタンを押した強さを「攻撃の強さ」として利用する。敵キャラクターごとに体力のパラメータの初期値が定められており、攻撃が命中する度に、「攻撃の強さ」分だけ、当該敵キャラクターの体力のパラメータが減少する。そして、体力のパラメータが0以下となったときに、当該敵キャラクターが消滅し、敵キャラクターの数が減少するのである。
本実施形態では、CPU 101がコントローラ105と共働して、操作状況取得部308として機能する。
【0063】
さらに、演奏部310は、ゲーム状況記憶部302から、ゲームの状況として、以下のパラメータを取得する(ステップS408)。
(5)現在出現している敵キャラクターの数。
(6)現在最も照準に近い敵キャラクターの強さ(体力のパラメータ)。
(7)プレイヤーキャラクターの強さ(体力のパラメータ)。
(8)ゲームの進行程度。
【0064】
本実施形態では、敵キャラクターと同様に、プレイヤーキャラクターも体力のパラメータの初期値が定められており、敵キャラクターによる攻撃がプレイヤーキャラクターに命中するたびに、プレイヤーキャラクターの体力のパラメータが減少し、体力のパラメータが0以下となったときに、ゲームオーバーとなるのである。
【0065】
そして、演奏部310は、上記(1)〜(8)のパラメータにより、演奏手法記憶部309に記憶される演奏手法のパラメータを更新する(ステップS409)。図6を参照して、演奏手法のパラメータの更新について詳述する。図6には、ゲームの状況やプレイヤーの操作の状況のパラメータと、演奏手法のパラメータとの関係表を示す。
【0066】
図6に示す表によれば、本実施形態では、ゲームの進行程度が終盤に至っている場合には、演奏のテンポは速くし、演奏の音量は大きくする。攻撃の命中率が高い場合は、和音は協和音を多くし、演奏のリズムは規則正しくする。このような対応関係は、ゲームの内容に応じて適宜変更することができる。
【0067】
そして、演奏部310は、演奏手法記憶部309に記憶される演奏手法のパラメータにより、最後に生成されたモチーフを、当該演奏手法で演奏して(ステップS410)、ステップS401に戻る。
【0068】
このほか、ゲームの状況が所定の場面(進行の程度)にある場合には、上記のパラメータのうち、敵の数、強さ、プレイヤーキャラクターの体力など、他のゲームの状況のパラメータを無視して、プレイヤーの操作の状況のみによって演奏手法を決定するような手法を採用することも可能である。
【0069】
なお、本実施形態では、敵がいない場合であっても、上記のような攻撃を行う操作入力を受け付ける。この場合は、プレイヤーは無駄に攻撃を行っていることとなる。したがって、これに応じて演奏手法を決定しても良い。
本実施形態では、CPU 101が音声処理部110と共働して、演奏部310として機能する。
【0070】
このように本実施形態によれば、ゲームの状況やプレイヤーの操作の状況に合わせて楽曲のモチーフを自動的に生成し、これをプレイヤーの精神状態に適合すると予想される演奏手法で演奏するゲームを実現することができる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ゲームの状況およびプレイヤーの操作の状況により楽曲やその演奏手法を変更するのに好適なゲーム装置、ゲーム方法、これらをコンピュータにて実現するプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置が実現される典型的な汎用ゲーム装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】汎用ゲーム装置のコントローラの概要構成を示す模式図である。
【図3】本発明の実施形態の1つに係るゲーム装置の概要構成を示す模式図である。
【図4】当該ゲーム装置にて実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】ゲームの表示例を示す説明図である。
【図6】ゲームの状況やプレイヤーの操作の状況のパラメータと、演奏手法のパラメータとの関係表を示す説明図である。
【符号の説明】
100 汎用ゲーム装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラ
106 外部メモリ
107 画像処理部
108 DVD−ROMドライブ
109 NIC
110 音声処理部
201 ↑ボタン
202 ↓ボタン
203 ←ボタン
204 →ボタン
205 ○ボタン
206 ×ボタン
207 △ボタン
208 □ボタン
209 SELECTボタン
210 STARTボタン
211 ANALOGボタン
212 インジケータ
213 ジョイスティック
214 ジョイスティック
215 L1ボタン
216 L2ボタン
217 R1ボタン
218 R2ボタン
301 ゲーム装置
302 ゲーム状況記憶部
303 楽曲生成部
304 標的表示部
305 操作入力受付部
306 命中判定部
307 ゲーム状況更新部
308 操作状況取得部
309 演奏手法記憶部
310 演奏部
501 画面
502 照準
503 敵キャラクター

Claims (7)

  1. ゲーム状況記憶部と、操作状況取得部と、演奏部と、を備えるゲーム装置であって、
    前記ゲーム状況記憶部は、ゲームの状況を記憶し、
    前記操作状況取得部は、プレイヤーの操作の状況を取得し、
    前記演奏部は、前記記憶されたゲームの状況および前記取得されたプレイヤーの操作の状況から、演奏手法を選択して、当該演奏手法により楽曲を演奏する
    ことを特徴とするもの。
  2. 請求項1に記載のゲーム装置であって、標的表示部と、操作入力受付部と、命中判定部と、ゲーム状況更新部と、をさらに備え、
    前記標的表示部は、前記記憶されたゲームの状況に応じて、1つ以上の標的を表示し、
    前記操作入力受付部は、前記プレイヤーの操作の入力(当該1つ以上の標的が表示されている場合は、これに対する操作の入力を含む。)を受け付け、
    前記命中判定部は、前記表示された1つ以上の標的と、これに対応して入力を受け付けられたプレイヤーの操作と、から、当該プレイヤーの操作が当該1つ以上の標的のいずれかに命中したか否かを判定し、
    前記ゲーム状況更新部は、前記判定された結果により、前記記憶されたゲームの状況を更新し、
    前記操作状況取得部は、少なくとも前記入力を受け付けられたプレイヤーの操作の頻度と、前記判定された結果による命中率と、を当該プレイヤーの操作の状況として取得し、
    前記演奏部は、少なくとも前記表示された標的の数を当該ゲームの状況として、演奏手法を選択する
    ことを特徴とするもの。
  3. 請求項2に記載のゲーム装置であって、演奏手法記憶部をさらに備え、
    前記演奏手法記憶部は、少なくとも、演奏のテンポ、音量、和音の種類、リズムを、演奏手法のパラメータとして記憶し、
    前記演奏部は、
    (a)前記記憶されたゲームの状況と、前記取得されたプレイヤーの操作の状況と、から、複数の種類の値(少なくとも、表示された標的の数、プレイヤーの操作の頻度、判定された結果による命中率を含む。)を取得し、
    (b)当該複数の種類のそれぞれについて、当該種類に対応付けられた演奏手法のパラメータであって前記記憶されたものを、当該種類の値により更新し、
    (c)前記記憶された演奏手法のパラメータにより演奏手法を選択して、当該楽曲を演奏する
    ことを特徴とするもの。
  4. 請求項3に記載のゲーム装置であって、
    前記演奏部は、
    当該表示された標的の数により、前記記憶された演奏のテンポ、音量、和音の種類の演奏手法のパラメータを更新し、
    当該プレイヤーの操作の頻度により、前記記憶された演奏のテンポ、音量、和音の種類、リズムの演奏手法のパラメータを更新し、
    当該判定された結果による命中率により、前記記憶された和音の種類、リズムの演奏手法のパラメータを更新する
    ことを特徴とするもの。
  5. 請求項3に記載のゲーム装置であって、楽曲生成部をさらに備え、
    前記楽曲生成部は、乱数によりモチーフを生成し、
    前記演奏部は、前記生成されたモチーフを当該楽曲として演奏し、前記記憶された和音の種類の演奏手法のパラメータにより、当該モチーフとともに演奏する協和音もしくは不協和音の数を変更する
    ことを特徴とするもの。
  6. ゲームの状況を記憶するゲーム状況記憶部を用いるゲーム方法であって、操作状況取得工程と、演奏工程と、を備え、
    前記操作状況取得工程では、プレイヤーの操作の状況を取得し、
    前記演奏工程では、前記記憶されたゲームの状況および前記取得されたプレイヤーの操作の状況から、演奏手法を選択して、当該演奏手法により楽曲を演奏する
    ことを特徴とする方法。
  7. コンピュータを、ゲーム状況記憶部、操作状況取得部、および、演奏部として機能させるプログラムであって、
    当該プログラムは、当該コンピュータにおいて、
    前記ゲーム状況記憶部は、ゲームの状況を記憶し、
    前記操作状況取得部は、プレイヤーの操作の状況を取得し、
    前記演奏部は、前記記憶されたゲームの状況および前記取得されたプレイヤーの操作の状況から、演奏手法を選択して、当該演奏手法により楽曲を演奏する
    ように機能させることを特徴とするプログラム。
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