JP2004283264A - ゲーム装置、その制御方法、ならびに、プログラム - Google Patents

ゲーム装置、その制御方法、ならびに、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】音声データの再生とプレイヤーの操作との合致の度合によって音声データの再生速度を変更するゲーム装置等を提供する。
【解決手段】ゲーム装置301の記憶部302は、音声データ列を記憶し、再生部303は、記憶された音声データ列を順に再生し、入力受付部304は、当該音声データ列が順に再生されている間、操作入力を受け付け、判定部305は、命中条件「入力受付部により操作入力が受け付けられた時に、当該音声データ列中にあらかじめ割り当てられた複数の目標データ位置のうち、いずれかの目標データ位置に配置された音声データが再生部303により再生されている」が満たされるか否かを判定し、再生部303は、判定の結果により、当該音声データ列の再生速度を変更し、特に、命中条件が満たされない場合に、再生速度を遅くする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声データの再生とプレイヤーの操作との合致の度合によって音声データの再生速度を変更するのに好適なゲーム装置、ゲーム方法、ならびに、これらをコンピュータにて実現するプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、演奏される音声データのリズムに合わせてプレイヤーにコントローラの各種ボタンを操作させ、その操作が適切であるか否かによって、得点を競うゲーム装置の技術が提供されている。
【0003】
このようなゲーム装置では、操作すべきボタンの種類の画像を目標画像として画面に表示する。この表示においては、この目標画像が所定の経路に沿って移動し、ボタンを操作すべきタイミングに当該経路内に定められた照準位置に目標画像が到達するように、再生される音楽に合わせて移動させる技術が提案されている。
【0004】
このほか、音声データの数小節ごとに、操作すべきボタンを1つもしくは複数問題として表示し、このボタンを当該数小節の中で適当なタイミングで操作させ、操作のタイミングと音楽データとのリズムが合致している(両データを時系列と見たときに、両者の相関がある程度よりも高い)ことをもって高得点とする技術も提案されている。
【0005】
このようなゲーム装置においては、音声データのリズムに合わせてボタンの操作が成功したか否かは、その判定の直後に表示される短いアニメーション表示や音声表示によってプレイヤーに提示されていた。また、成功や失敗に応じてプレイヤーに与えられる得点が積算されてプレイヤーに提示されていた。一方で、このようなゲーム装置においては、速い曲では頻繁にボタンを操作しなければならないため、難易度が高くなるのが一般的であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなゲーム装置において、ボタンの操作の成功の可否などのゲームの状態をプレイヤーにわかりやすく示す他の技術が求められている。特に、プレイヤー自身のみならず、周囲でゲームのプレイ状況を観賞している人にも、ゲームの状態がわかりやすく知得できる技術が望まれている。また、曲が速い場合であっても、初心者のモチベーションを下げずにプレイできるようにするための技術が求められている。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためのものであって、音声データの再生とプレイヤーの操作との合致の度合によって音声データの再生速度を変更するのに好適なゲーム装置、ゲーム方法、ならびに、これらをコンピュータによって実現するプログラムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
【0009】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、記憶部と、再生部と、入力受付部と、判定部と、を備え、以下のように構成する。
すなわち、記憶部は、音声データ列を記憶する。音声データ列は、典型的には、PCM(Pulse Code Modulation)形式やMP3(MPEG Audio Layer−3)形式、Ogg Vorbis形式など、音声の波形をコンピュータで扱えるようなデータにしたものである。ただし、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式など、電子楽器に演奏指示を出すためのコマンドを音声データ列としても良い。
【0010】
一方、再生部は、記憶された音声データ列を順に再生する。したがって、記憶部から音声データ列を(典型的には先頭から)順次読み出し、必要があれば圧縮された音声データ列を展開し、あるいは、コマンドとして解釈した後、波形データを得て、これをスピーカ等から出力する。ここで再生される音声波形が、本ゲームにおいてプレイヤーに与えられる課題の一部となっている。
【0011】
さらに、入力受付部は、当該音声データ列が順に再生されている間、操作入力を受け付ける。本ゲームにおいては、プレイヤーは、提示される課題に対して、入力受付部に操作入力を与える。当該操作入力が適切に行われれば、プレイヤーの得点が上がり、失敗すればプレイヤーの得点は下がるように構成するのが一般的である。
【0012】
そして、判定部は、命中条件「入力受付部により操作入力が受け付けられた時に、当該音声データ列中にあらかじめ割り当てられた複数の目標データ位置のうち、いずれかの目標データ位置に配置された音声データが再生部により再生されている」が満たされるか否かを判定する。たとえば、音声データ列(これが圧縮されている場合には、展開して得られる波形データ列)中に、「先頭から数えて○○番目〜○○番目の間」等のような目標データ位置が複数割り当てられる。
【0013】
また、MIDI形式等の場合には、目標データ位置をベンダー拡張可能コマンドとして、演奏コマンド列に埋め込む手法を採用することもできる。また、所定の電子楽器(典型的には、リズムを刻むドラムやベースなどに対応する電子楽器。)を操作するタイミングを、そのまま目標データ位置としても良い。たとえば、MIDI形式では、「ノートオンの瞬間」、「ノートオンから所定の時間以内」、もしくは、「バスドラムのチャネルのノートオンからノートオフまで」等、機器から得られる情報と、ゲーム装置の記憶容量と、に応じて、適宜目標データ位置を設定することができる。
【0014】
上記のように、判定部は、プレイヤーが操作入力を行った時点で、目標データ位置のデータを再生部が演奏している最中であるか否かを判定する。目標データ位置の「○○番目〜○○番目」等は、そこで操作入力を行なうと、音声データ列により表現される楽曲のリズムに合わせて操作入力を行ったことになるように、あらかじめ設定しておく。したがって、操作入力がされた時に目標データ位置を再生している場合には、プレイヤーは「楽曲のリズムに合わせて操作入力を行っている」ことになる。また、各目標データ位置の「○○番目〜○○番目」等の差が小さいほど、プレイヤーに提示される課題は難しくなる。
【0015】
一方、再生部は、判定の結果により、当該音声データ列の再生速度を変更する。すなわち、プレイヤーが楽曲のリズムに合わせて操作入力を行っているか否かによって、音声データ列の再生速度を速くしたり遅くしたりする。再生速度を速くすれば、プレイヤーに提示されるゲームの課題は難しくなり、遅くすれば、ゲームの課題は簡単になる。
【0016】
本発明により、再生される音声データ列のリズムとプレイヤーの操作との合致の度合によって音声データの再生速度を変更するゲーム装置を提供することができる。特に、本発明によれば、音声データ列の再生の様子を耳で聞くだけで、画面表示を見なくとも、ゲームにおけるプレイヤーの操作が成功しているか失敗しているかを知得できるようになる。
【0017】
また、本発明のゲーム装置において、判定部により当該命中条件が満たされないと判定された場合、再生部は、当該音声データ列の再生速度を遅くするように構成することができる。すなわち、プレイヤーが楽曲のリズムから外れた操作入力をしてしまい、ミスをするごとに、音声データ列の再生速度が遅くなる。PCMデータ等を再生している場合には、再生される音声がゆっくりになり、音の高さが低く変化することとなる。MIDIデータ等を再生している場合には、音高は変化させずに音声をゆっくり再生する、ということも可能である。
【0018】
本発明により、プレイヤーが操作に失敗したことが再生される楽曲の再生速度によって聴覚により検知が可能となるとともに、難易度の高い速い曲であっても、失敗を重ねるごとにゆっくり再生されるので、初心者であってもプレイが次第に容易になっていき、プレイヤーの習熟度に合わせたプレイが可能なゲーム装置を提供することができる。
【0019】
また、本発明のゲーム装置は、表示部をさらに備え、表示部は、所定の経路に沿って移動する目標画像と、当該所定の経路中の照準位置と、を表示し、当該目標データ位置に配置された音声データが再生部に再生される時に、当該目標画像が当該照準位置に至るように、当該目標画像を移動させるように構成することができる。
【0020】
たとえば、目標画像は、丸や四角、三角などの図形で構成し、これらの目標画像が、画面の上から下へ移動するようにする。そして、画面に水平に描画された照準線と、目標画像がちょうど重なるタイミングで、操作入力を行うと、楽曲のリズムに合致するように構成する。
【0021】
あるいは、再生される楽曲の音符の一部として目標画像を音符の絵によって表示する。そして、この目標画像を右から左に移動させる。これは、ちょうど楽譜を先頭から順にスクロールさせて画面表示させることに相当する。この場合も同様に、画面の所定の位置に音符が到達したときに、操作入力を行うと、楽曲のリズムに合致することになる。
【0022】
本発明によれば、再生される音声データ列によって表現される楽曲を耳で確認しながらリズムに合わせて操作入力を行うことができるのみならず、画面表示をも助けとして、プレイヤーが操作入力を行うことができるようになる。特に、目標画像の移動の様子と照準位置との距離から、どの程度の時間が経過した後に操作入力を行えば良いかの予測がしやすくなる。
【0023】
また、本発明のゲーム装置において、入力受付部が受け付ける操作入力には、複数の種類があり、判定部は、当該命中条件にかえて、条件「入力受付部により操作入力が受け付けられる時に、当該音声データ列中にあらかじめ割り当てられる複数の目標データ位置のうちいずれかの目標データ位置に配置された音声データが再生部により再生されており、当該受け付けられた操作入力の種類が当該目標データ位置に割り当てられたものである」が満たされるか否かを判定するように構成することができる。
【0024】
典型的なゲーム装置のコントローラでは、複数のボタンが用意されている。この場合、本発明では、これらの複数のボタンのいずれを操作すべきか、をも、プレイヤーに与えられる課題として採用する。音声データ列の目標データ位置のそれぞれには、その目標データ位置の音声データが再生されている時にどの種類のボタンを操作すると操作成功となるか、も対応付けられている。プレイヤーが、あるボタンにより操作入力を行なったときに、そのボタンに対応付けられた目標データ位置の音声データが再生されていれば、プレイヤーの操作は成功となり、そうでなければ失敗となる。
【0025】
本発明によれば、入力装置に複数の操作入力を与えることが可能な場合に、いずれの操作入力を行うべきか、をもプレイヤーに提示して、ゲーム装置のコントローラの操作を、あたかも現実の楽器の操作であるかのように、プレイヤーに感じさせることができるようになる。
【0026】
また、本発明のゲーム装置において、表示部をさらに備え、表示部は、複数の種類の目標画像を、そのそれぞれに割り当てられた所定の経路に沿って移動するように表示し、当該所定の経路のそれぞれについて、当該経路中の照準位置を表示し、当該複数の種類の目標画像には、当該複数の操作入力の種類のそれぞれが割り当てられ、当該音声データ列中にあらかじめ割り当てられる複数の目標データ位置に配置される音声データが再生部に再生される時に、当該目標データ位置に割り当てられた操作入力の種類に割り当てられた目標画像が当該照準位置に至るように、当該目標画像を移動させるように構成することができる。
【0027】
たとえば、プレイヤーが複数のボタンを操作できる場合に、そのボタンのそれぞれを表す目標画像を画面に表示する。そして、目標画像のそれぞれを別の経路で移動させる。あるいは、ボタンのそれぞれに、楽譜中の音符を適切に対応付け、その音符をスクロールさせる。
【0028】
本発明によれば、複数のボタンを操作できる場合など、操作入力に複数の種類が利用できる場合に、画面の表示にしたがっていずれの操作入力をすれば良いかをプレイヤーが知ることができるようになる。また、各ボタンをリズムに合わせて適宜操作することにより、あたかも現実の楽器を演奏しているかのような印象を、プレイヤーに与えることができる。
【0029】
また、本発明のゲーム装置において、表示部は、当該音声データ列の再生速度に比例する移動速度で、当該目標画像を移動させるように構成することができる。このようにすれば、判定の結果により音声データ列の再生速度が変化した場合であっても、「目標画像が照準位置に到達する時点は、音声データ列中の目標データ位置の音声データが再生される時点である」ようにすることができる。
【0030】
本発明によれば、画面中の目標画像の移動の速度の変化によって、音声データ列の再生速度の変化を知得することができるようになる。また、失敗によって再生速度が遅くなった場合には、目標画像の移動速度も遅くなるため、初心者にとっては、ゲームから与えられる課題が簡単に変化した、という印象を与えることができるようになる。
【0031】
また、本発明のゲーム装置において、表示部は、当該音声データ列の再生速度が変更された場合、当該目標画像の表示位置を更新し、その後、当該目標画像を所定の速度で移動させるように構成することができる。本発明では、できるだけ目標画像はあらかじめ定めた所定の速度で移動させる。このため、再生速度が変更された場合には、ある短時間の間に、目標画像の表示位置を変更する。したがって、再生速度が遅くなった場合には、目標画像と照準位置との距離が長くなるように変更されることとなる。また、この場合、各目標画像同士の距離も離れることとなる。
【0032】
本発明においても、「目標画像が照準位置に到達する時点は、音声データ列中の目標データ位置の音声データが再生される時点である」という条件が満たされるようにする。このために、新たな再生速度で目標画像が照準位置に到達するまでにどれだけの時間がかかるかを算定し、これに、所定の速度を乗じて、照準位置と目標画像の距離を得る。そして、照準位置から当該距離だけ離れた場所に、当該目標画像の表示位置を変更する。
【0033】
本発明によれば、画面中の目標画像の移動の位置の変化によって、音声データ列の再生速度の変化を知得することができるようになる。また、失敗によって再生速度が遅くなった場合には、目標画像同士の距離や目標画像と照準位置との距離が長くなるため、初心者にとっては、ゲームから与えられる課題が簡単に変化した、という印象を与えることができるようになる。
【0034】
また、本発明のゲーム装置において、判定部は、当該命中条件にかえて、条件「当該音声データ列が再生される時系列と、当該操作入力が受け付ける操作入力の時系列と、の相関が、一定の値以上となる」が満たされるか否を判定するように構成することができる。すなわち、音声データ列の楽曲の数小節、もしくは、所定のデータ列長が再生されるごとに、時系列同士の相関係数を計算して、これが所定の値よりも大きくなっていれば、正しくリズムを刻むように、操作入力がされている、と解釈するのである。
本発明によれば、音声データ列に目標データ位置を設定しなくとも済み、任意の音声データ列に対して適切にリズムを刻むように操作入力がされているか、を判定するようなゲーム装置の技術を実現することができる。
【0035】
また、本発明のゲーム装置において、記憶部は、演奏データ列をさらに記憶し、再生部は、操作入力が受け付けられると、記憶された演奏データ列をさらに再生するように構成することができる。すなわち、プレイヤーが操作入力を与えるごとに、演奏データ列が、音声データ列とともに再生される。
本発明によれば、プレイヤーに対して、操作入力を受け付けたことを演奏データ列の再生によって通知する技術を実現することができ、たとえば、あたかも他の楽器の演奏(音声データ列の再生に対応する。)に合わせて、自身で楽器を演奏している(演奏データ列の再生に対応する。)かのような感覚をプレイヤーに与えることができるゲーム装置を実現することができる。
【0036】
また、本発明のゲーム装置において、記憶部は、当該複数の目標データ位置を記憶する課題データをさらに記憶し、判定部は、当該音声データ列のこれまでの再生速度と、これまでの経過時間と、前記記憶された課題データと、を参照して、当該命中条件が満たされるか否かを判定するように構成することができる。
たとえば、音声データ列がCD−ROM等の音声トラックに記録されているPCMデータのようなものである場合には、再生部に対しては、「再生開始」「再生速度の変更」の指示が出せるだけで、再生部から直接「目標データ位置に配置された音声データが再生されているか否か」の情報を得ることができない場合もある。本発明は、このような場合に対処するものである。
【0037】
すなわち、再生部に対して「再生開始」や「再生速度の変更」の指示を出すごとに、現在再生されている音声トラック内の場所を、別途他の部位で追跡する。そして、課題データと、追跡された再生中の場所と、を比較すれば、直接再生部から情報を得なくとも、命中条件が成立しているか否かを知ることができる。
本発明によれば、別途課題データを用意することにより、再生部に対しては再生部から現在までに再生した量などの情報を直接取得しなくとも、「再生開始」や「再生速度の変更」の指示を出すだけで、命中条件が成立しているか否かを判定する技術を実現することができる。
【0038】
本発明の他の観点に係るゲーム方法は、再生工程と、入力受付工程と、判定工程と、を備え、以下のように構成する。
すなわち、再生工程では、あらかじめ記憶された音声データ列を順に再生する。
一方、入力受付工程では、当該音声データ列が順に再生されている間、操作入力を受け付ける。
【0039】
さらに、判定工程では、命中条件「当該操作入力が受け付けられた時に、当該音声データ列中にあらかじめ割り当てられる複数の目標データ位置のうち、いずれかの目標データ位置に配置された音声データが再生されている」が満たされるか否かを判定する。
そして、再生工程は、判定の結果により、当該音声データ列の再生速度を変更する。
【0040】
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記録媒体に記録することができる。上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記録媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム専用の情報処理装置に本発明が適用される実施形態を説明するが、各種のコンピュータ、PDA(Personal Data Assistants)、携帯電話などの情報処理装置においても同様に本発明を適用することができる。すなわち、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0042】
(発明の実施の形態)
図1は、本発明の実施形態の1つに係るゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0043】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラ105と、外部メモリ106と、画像処理部107と、DVD(Digital Versatile Disk)−ROMドライブ108と、NIC(Network Interface Card)109と、を備える。
【0044】
ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ108に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置が実現される。
【0045】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。CPU 101は、各構成要素からデータを取得し、当該データを種々の演算により加工して各構成要素にデータや制御信号として与える。CPU 101では、各種のデータはいったんCPU 101が備えるキャッシュに格納され、さらにCPU 101が備えるレジスタに取得されてから各種の演算が施される。
【0046】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータを記録される。
【0047】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行や通信に必要なデータが保持される。このほか、情報処理装置100に接続される各種の機器から伝達される種々の情報や、各種の機器に伝達すべき種々の情報も、一時的に格納される。
【0048】
インターフェース104を介して接続されたコントローラ105は、ユーザがゲーム実行の際に行う操作入力を受け付ける。図2は、コントローラ105の外観を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
【0049】
コントローラ105の左方には、上下左右を示す操作入力を行うのに利用される↑ボタン201、↓ボタン202、←ボタン203、→ボタン204が配置されている。
プレイヤーは、これらの↑ボタン201、↓ボタン202、←ボタン203、→ボタン204を押圧操作することにより、シューティングゲームにおいて照準を合わせたり、アクションゲームにおいてプレイヤーキャラクターの移動を指示したりすることができる。
【0050】
右方には、決定操作入力を行うのに利用される○ボタン205、取消操作入力を行うのに利用される×ボタン206、メニュー表示等の指示入力を行うのに利用される△ボタン207、その他の指示入力を行うのに利用される□ボタン208が配置されている。これらのボタンは、現在の照準の方向に攻撃を行ったり、あらかじめ設定された攻撃を行ったりするための操作入力として利用されることも多い。
本実施形態では、プレイヤーは、これらのボタンを楽曲のリズムに合わせて操作することとなる。
【0051】
中央下部には、上下左右他の向きと、その向きへの大きさを指定する指示入力を行うためのジョイスティック213、214が配置されている。ジョイスティック213、214には、ひずみゲージが配備され、これらがどの方向にどれだけ曲げられているか、を検知することができる。
これらのジョイスティック213、214を操作した場合に、その曲げる程度と向きに応じて、照準を合わせたり、プレイヤーキャラクターの移動を指示したりすることができる。
【0052】
このほか、中央には、SELECTボタン209、STARTボタン210のほか、アナログ入力の開始・停止を指示するためのANALOGボタン211、および、アナログ入力が有効か無効かを表示するためのインジケータ212が配置されている。
さらに、上方には、各種の指示入力に用いることができるL1ボタン215、L2ボタン216、R1ボタン217、R2ボタン218が配置されている。
【0053】
コントローラ105の各ボタン201〜208、215〜218には、圧力センサが配備され、アナログ入力が有効となっている場合には、いずれのボタンが押圧操作されているかを検知することができるほか、ユーザの押圧操作の圧力の大きさを0〜255の256段階で得ることができる。したがって、これらの大きさを、「攻撃の強さ」や「楽器を演奏する強さ」に対応させることが可能である。
【0054】
図1に戻り、インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲームの進行状態を示すデータなどが書き換え可能に記憶される。ユーザは、コントローラ105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0055】
DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ108は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0056】
画像処理部107は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部107が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部107が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部107に接続されるモニタ(図示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0057】
画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。特に、点光源や平行光源、円錐光源などの典型的な(正)光源によってポリゴンが照らされる度合を計算する機能が、ライブラリ化もしくはハードウェア化され、高速に計算できるようになっている。
【0058】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画することが可能である。フォント情報は、ROM 102に記録されているが、DVD−ROMに記録された専用のフォント情報を利用することも可能である。
【0059】
NIC 109は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integraged Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line Modem)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0060】
音声処理部110は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカ(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。たとえば、BGMやカラオケとして再生される楽曲の音や、プレイヤーの操作に合わせてあたかも楽器の音であるかのように再生される効果音などである。
【0061】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0062】
(ゲーム装置の概要構成)
図3は、本発明の実施形態の1つに係るゲーム装置の各部の概要構成を示す説明図である。図4は、当該実施形態に係るゲーム装置において実行されるゲーム方法の処理の流れを示すフローチャートである。以下、これらの図を参照して説明する。
本実施形態に係るゲーム装置301は、記憶部302と、再生部303と、入力受付部304と、判定部305と、表示部306と、を備える。
【0063】
まず、記憶部302は、音声データ列を記憶する。本実施形態では、音声データ列は、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROMに記録される。音声データ列としては、典型的には、PCM(Pulse Code Modulation)形式やMP3(MPEG Audio Layer−3)形式、Ogg Vorbis形式など、音声の波形をコンピュータで扱えるようなデータを採用する。
【0064】
一方、DVD−ROMには、この音楽データ列に対応する課題データがさらに記憶されている。まず、ゲーム装置は、DVD−ROMから、再生する音声データ列に対応する課題データを、RAM 103に読み出す(ステップS401)。また、RAM 103にあらかじめ用意された課題データのレコード番号を記録するカウンタsとeを、最初のレコード番号を参照するように初期化する(ステップS402)。この課題データとカウンタs,eの詳細については後述する。
【0065】
一方、再生部303は、記憶された音声データ列の再生を開始して(ステップS403)、これを順に再生する。すなわち、音声処理部110がDVD−ROMからRAM 103へ音声データ列を順次コピーし、圧縮されたデータフォーマットの場合には、これを展開して、スピーカへ送ることが可能な音声波形データに展開する。
【0066】
音声波形データは、音声の波の形状をそのまま記録したものであり、PCM形式のデータとほぼ同じものである。たとえば、CD(Compact Disk)と同程度の音声波形データは、16ビット、44100Hzサンプリングのディジタルデータとなる。本実施形態で、上記のフォーマットの音声波形データを利用する場合、スピーカへは、(1/44100)秒ごとに、2バイトのデータが伝送されることになる。
【0067】
なお、ステップS401によって音声データ列の再生が開始されると、音声処理部110による音声波形データへの展開ならびにスピーカへの伝送は、新たな処理単位である別スレッドを起動したり、スピーカへのデータ伝送のFIFO(First In First Out)割込やタイマ割込を用いたり、CPU 101とは並行して動作する音声再生ハードウェアを動作させることにより行われる。したがって、図4に示すフローチャートは、理解を容易にするため、音声処理部110によるDVD−ROMからのデータ読み出し、必要ならばデータの展開、適切なタイミングでのスピーカ伝送、という処理については、表記を省略する。
【0068】
一方、CPU 101は、演奏を開始してから、音声処理部がスピーカへ何バイトのデータを伝送したかの情報を(もしくは、演奏を開始してから何秒が経過したかの情報を所定の精度で)、音声処理部110から得ることができる。あるいは、上記のような割込が生じるたびに、RAM 103内にあらかじめ用意したタイマカウンタ領域の値を更新することによって、再生された波形データの量を取得しても良い。
【0069】
さて、ステップS401で読み出される課題データは、再生部303により出力される音声波形データと呼応するものである。図5は、このような課題データの様子を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
課題データ501は、複数のレコード502と、共通情報505と、からなる。各レコード502には、以下のような情報が記録されている。
【0070】
(1)開始バイト数503。これは、当該課題データ501の処理を開始する時点を、演奏を開始してからスピーカに伝送された音声波形データの伝送バイト数により表現したものである。レコード502は、開始バイト数503の小さい順にソートされて配置されている。
(2)操作入力の種類504。後述するように、本実施形態では、操作入力として、○ボタン205、×ボタン206、△ボタン207、□ボタン208の4種を考える。したがって、このフィールドにも、これらのボタンの種類が記録される。
【0071】
一方、共通情報505には、以下のような情報が記録されている。
(3)各操作入力の種類ごとの画面内の開始位置506と照準位置507の座標。これらは、画面内に目標画像を表示する場合の基準となる位置である。
(4)スピーカに伝送されたバイト数あたりの、目標画像の画像表示の単位移動量508。本実施形態では、伝送されるバイト数あたりの目標画像の単位移動量は一定である。
【0072】
なお、本実施形態では、横方向左から右にX座標を、縦方向上から下にY座標を設定する。本図に示すように、各操作入力の種類ごとに、開始位置506のX座標と照準位置507のX座標とは一致する。また、開始位置506のY座標同士は一致し、照準位置507のY座標同士は一致する。これは、各操作入力ごとに、上から下に目標画像が移動し、画面内の同じ高さに照準位置が設定されることを意味する。詳細については、後述する。
【0073】
ステップS402において演奏が開始されると、CPU 101は、音声処理部110から、伝送済みバイト数を得る(ステップS404)。以下適宜、伝送済みバイト数をtと表記する。そして、課題データのうち、レコード番号を表す変数iの値をカウンタsの値に設定して、i番目のレコード502を処理の対象とする(ステップS406)。ついで、i番目のレコード502の内容を取得し(ステップS407)、伝送済みバイト数tが当該レコード502の開始バイト数503よりも小さいか比較する(ステップS408)。
【0074】
伝送済みバイト数tが当該レコード502の開始バイト数503より小さい場合(ステップS408;Yes)、カウンタeに現在のレコード番号iを代入して(ステップS411)、ステップS412に進む。そうでない場合(ステップS408;No)、当該i番目のレコード502の操作入力の種類504に対応付けられてあらかじめ用意された目標画像を当該操作入力の種類504の開始位置506から照準位置507の方向へ「『伝送済みバイト数tから開始バイト数503を減じたもの』に単位移動量508を乗じた距離」だけ離れた位置に表示する(ステップS409)。
【0075】
なお、ここで、理解を用意にするため、『「『照準位置507と開始位置506との差』を単位移動量508で割ったもの」と、開始バイト数503と、の和』を、当該レコード502の「目標データ位置」と呼ぶこととする。
【0076】
図6は、ステップS409において表示される目標画像の座標の様子を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
画面601内には、目標画像602の移動の様子が表示されている。目標画像602は、開始座標603から照準座標604までを移動するように表示される。
【0077】
まず、ステップS405にて得られる伝送済みバイト数tが開始バイト数503に一致する場合は、目標画像602は、開始位置506に対する開始座標603に表示される(伝送済みバイト数t=開始バイト数)。
【0078】
次に、ステップS405にて得られる伝送済みバイト数tが開始バイト数503よりも大きく目標データ位置よりも小さい場合は、伝送されたバイト数に応じて、開始座標603から照準座標604までの間に目標画像602が表示される(開始バイト数<伝送済みバイト数t<目標データ位置)。すなわち、目標画像602が表示される位置と、開始座標603との距離は、「『伝送済みバイト数tから開始バイト数503を減じたもの』に単位移動量508を乗じた距離」に等しい。
【0079】
そして、ステップS405にて得られる伝送済みバイト数tが「目標データ位置」に一致する場合は、目標画像602は、照準位置507に対する照準座標604に表示される(伝送済みバイト数t=目標データ位置)。
【0080】
さて、ステップS409に続いて、処理の対象を次のレコード502に進めるために変数iの値を1増やして(ステップS410)、ステップS407に戻る。
このように処理を行うことにより、各目標画像は、それぞれの開始位置506から照準位置507への線分上に表示されることとなる。また、レコード番号がカウンタs以上でカウンタe未満のレコード502に対応する目標画像が処理の対象であることとなる。
【0081】
これらのステップS406〜ステップS410の処理は、表示部306が行う処理である。図7は、このようにしてモニタに表示される目標画像と照準位置との様子を示す説明図である。
【0082】
画面701には、操作入力の種類504に対応付けられて、○目標画像702、×目標画像703、△目標画像704、□目標画像705が表示されている。すなわち、目標画像702〜705の外形は円形であるが、その内部には、「○」「×」「△」「□」などの図形が描かれている。
【0083】
本実施形態の課題データにおいては、操作入力の種類504が同じであるレコード502は、開始位置506も同じであるため、目標画像702〜705は、それぞれの種類ごとに、縦に一列ずつ、合計4列に並んで表示される。
【0084】
一方、本実施形態の課題データにおいては、操作入力の種類504が同じであるレコード502は、照準位置507も同じであり、操作入力の種類504にかかわらず、照準位置507のY座標を一致させるようにしているため、照準位置507に対応する画像として、照準線706が表示されている。
【0085】
このように課題データを用意しておくと、目標画像702〜705のそれぞれは、音声波形データが伝送されるごとに、伝送された音声波形データの量と単位移動量508に応じて下方に移動する。
【0086】
そして、上述した通り、音声データの演奏を開始してから目標データ位置のバイト数だけ音声波形データを出力すると、当該目標画像702〜705が照準線706に到達する。すなわち、各レコード502の目標データ位置の音声波形データが出力されている際に、当該レコード502に対応する目標画像702〜705は、照準線706に達する。
【0087】
本実施形態のゲーム装置301において、プレイヤーに与えられる課題は、「照準線706に目標画像702〜705が達した瞬間に、当該目標画像702〜705に対応するコントローラ105のボタン205〜208を押圧操作すること」である。そこで、この課題をプレイヤーが達成した場合、再生される音声波形データの楽曲のリズムに合わせてボタンを押圧操作していることとなるように、音声データに合わせて各レコード502をあらかじめ構成しておく。
【0088】
本図に示される課題によれば、次の順に各ボタン205〜208を押圧操作すれば、適切な操作入力ということとなる。
(1)×ボタン206。
(2)△ボタン207と□ボタン208を同時。
(3)○ボタン205。
(4)×ボタン206。
(5)○ボタン205と×ボタン206を同時。
(6)△ボタン207。
【0089】
また、本図は、上記の順中の(1)における×ボタン206の操作が求められている瞬間の表示状態に相当する。×目標画像703の表示位置が、照準線706に至っているからである。
【0090】
さて、このようにして、各目標画像702〜705が画面に表示された後、入力受付部304は、操作入力を受け付け(ステップS412)、コントローラ105のボタン205〜208が押圧操作されているか否かを調べる(ステップS405)。いずれも操作されていない場合(ステップS405;No)、変数iをカウンタsの値に設定し(ステップS413)、変数iがカウンタeの値未満か否かを調べる(ステップS414)。
【0091】
そうである場合(ステップS414;Yes)、i番目のレコード502の目標データ位置と伝送済みバイト数tとを比較して両者の差の絶対値が、所定の命中閾値以下か否かを調べる(ステップS415)。そうである場合(ステップS415;Yes)、プレイヤーが本来ならば操作すべきであったボタン205〜208の操作ができなかった、すなわち、操作ミスをした、ということになる。そこで、再生部303を実現する音声処理部110に指示を出して、音声波形データの再生速度(出力レート)を現在よりも遅くする(ステップS416)。再生速度が遅くなると、再生される楽曲はゆっくりとなり、楽曲の音程は低くなる。
【0092】
そして、iの値を1増やして(ステップS417)、ステップS414に戻る。
一方、目標データ位置と伝送済みバイト数tとの差の絶対値が、所定の命中閾値より大きい場合(ステップS415;No)、プレイヤーの操作ミスではないので、ステップS417に進む。
【0093】
このようにして、処理対象のすべてのレコードについてチェックをした後、変数iをカウンタsの値に設定し(ステップS418)、変数iがカウンタeの値未満か否かを調べ(ステップS419)、そうである間(ステップS419;Yes)、以下のステップS420〜S422の処理を繰り返す。
【0094】
すなわち、伝送済みバイト数tからi番目のレコード502の目標データ位置を減じた値が、所定の対象外閾値よりも大きいか調べ(ステップS420)、大きければ(ステップS420;Yes)、カウンタsに変数iの値に1を加算したものを設定する(ステップS421)。これは、画面表示で言えば、目標画像が照準位置を超えて、ある程度以上離れており、もはや処理の対象とする必要がないことを意味する。そして、変数iの値を1増やして(ステップS422)ステップS419に戻る。
【0095】
一方、所定の対象外閾値以下である場合(ステップS420;No)、ステップS430に進む。また、変数iがカウンタeの値以上になった場合(ステップS419;No)も、ステップS430に進む。
【0096】
一方、ボタン205〜208のいずれか1つ以上が押圧操作されている場合(ステップS405;Yes)、変数iをカウンタsの値に設定し(ステップS423)、変数iがカウンタeの値未満か否かを調べる(ステップS424)。
【0097】
そうである場合(ステップS424;Yes)、i番目のレコード502の操作入力の種類504に対応付けられるボタンが押圧操作されているか調べ(ステップS425)、押圧操作されている場合(ステップS425;Yes)目標データ位置と伝送済みバイト数tとを比較して両者の差の絶対値が、所定の命中閾値以下か否かを調べる(ステップS426)。
【0098】
そうでない場合(ステップS426;No)、プレイヤーが課題に与えられたボタン205〜208の操作ができなかったこと、すなわち、操作ミスをした、ということになる。そこで、再生部303を実現する音声処理部110に指示を出して、音声波形データの再生速度(出力レート)を現在よりも遅くする(ステップS427)。
【0099】
そして、iの値を1増やして(ステップS428)、ステップS424に戻る。
一方、目標データ位置と伝送済みバイト数tとの差の絶対値が、所定の命中閾値以下である場合(ステップS426;Yes)、プレイヤーの操作ミスではないので、ステップS428に進む。
【0100】
一方、i番目のレコード502の操作入力の種類504に対応付けられるボタンが押圧操作されていない場合(ステップS425;No)、目標データ位置と伝送済みバイト数tとを比較して両者の差の絶対値が、所定の命中閾値以下か否かを調べる(ステップS429)。そうである場合(ステップS429;Yes)、操作ミスをしたことになるので、ステップS427に進む。一方そうでない場合(ステップS429;No)、正しく操作していることになるので、ステップS428に進む。
【0101】
そして、変数iがカウンタeの値以上になったら(ステップS424;No)、ステップS418に進む。
このように、各種操作入力が成功しているか否かを判断し、これに応じて再生部303による再生速度を変化させるための指示を出す処理を行うのが、判定部305である。
【0102】
さて、上記の処理が終了したら、音声データ列の再生がすべて終了したか否かを音声処理部110に問い合わせ(ステップS430)、終了している場合(ステップS430;Yes)、本処理を終了する。そうでない場合(ステップS430;No)、ステップS405に戻る。
【0103】
このようにゲーム装置301を構成することにより、音声データの再生に連動して移動する目標画像をモニタに表示し、「目標画像が照準線に一致したときに当該目標画像に対応付けられたボタンを押圧操作する」というゲームの課題の達成にプレイヤーが失敗した場合に、音声データの再生速度を遅く変化させて、失敗した旨を通知するとともに、ゲームの難易度を下げることができるようになる。
【0104】
なお、再生部303において再生速度を遅くする手法としては、たとえば以下が考えられる。すなわち、上記例では、もとの音声波形データは、44100Hzサンプリング(基本周波数)である。そこで、当初は再生時サンプリング周波数(スピーカに16ビット=2バイトのデータを出力する頻度)上記の基本周波数とするが、操作ミスをするたびに、再生時サンプリング周波数から所定の値を減じていく。そして、楽曲ごとに定められた再生時サンプリング周波数の下限値に達した時点で、ゲームオーバーとするという手法である。
【0105】
また、図7の表示例では、照準線706を中心として帯状に、照準帯707が表示されている。これは、所定の命中閾値を表現したものである。照準帯707の上端や下端と、照準線706と、の距離を「命中閾値を単位移動量508で割った値」とすると、各目標画像702〜705の座標が、照準帯707の中に含まれるタイミングで、当該目標画像702〜705に対応するボタン205〜208を操作すれば、正しい操作を行ったことになる。このような表示上の工夫をすることにより、プレイヤーの操作の上の助けとすることができる。
【0106】
なお、上記実施形態では、ゲームの課題達成が失敗した場合に楽曲の再生速度が下がるだけであったが、課題達成が成功した場合には得点を加算し、一定以上得点が蓄積されたら、その蓄積分に応じて、楽曲の再生速度をある程度増加させる、としても良い。この場合、本来の再生速度に達して以降は、課題達成に成功しても得点が加算されるだけで、楽曲の再生速度は変化しないようにする。もっとも、このような再生速度の上限を定めずに、課題達成に成功すると再生速度が増加する、としても良い。また、従来のゲーム同様に、課題達成に成功した場合や失敗した場合に応じて、各種の効果音を出力したり、短いアニメーション表示を行うなどの手法も考えられる。さらに、蓄積された得点を画面に表示しても良い。
【0107】
また、上記実施形態では、伝送済みバイト数tの変化に応じて目標画像が移動するため、楽曲の再生速度が遅くなれば目標画像の移動速度も遅くなり、楽曲の再生速度が速くなれば目標画像の移動速度も速くなる。このような手法とは別に、目標画像の移動速度はできるだけ一定にする、という手法も考えられる。
【0108】
上記のように、プレイヤーが操作に失敗すると、判定部305は、再生部303に指示を出して、楽曲の再生速度を変化させる。本来の楽曲の再生速度に対する変化させた後の再生速度の倍率をRとする。遅くなっている場合はR<1である。
【0109】
目標画像の移動速度をできるだけ一定にする手法では、目標画像の表示位置を、『開始位置506から照準位置507の方向へ「『伝送済みバイト数tから開始バイト数503を減じたもの』に単位移動量508を乗じてRで割った距離」だけ離れた位置』とするのである。また、この場合には、照準帯707の幅も1/R倍とする。
【0110】
すなわち、再生速度が遅くなると、その遅くなった分だけ表示位置と照準位置507との間の距離が長くなり、照準帯707も広くなり、結果として、目標画像は再生速度を変化させた瞬間は位置を高速に移動させるものの、それ以外の間は、一定の速度で所定経路を移動することとなる。
【0111】
また、上記実施形態では、目標データ位置を、開始バイト数503、開始位置506、照準位置507、単位移動量508から得ていたが、これらの関係は適宜変更が可能である。たとえば、目標データ位置をレコード502に記録することとして、他のいずれかのパラメータを上記と同様の計算により求めることとしても良い。
【0112】
上記実施形態では、音声波形データと同等のPCM形式のデータや、音声波形データに展開可能な各種の圧縮された形式のデータを利用していたが、MIDI形式など、電子楽器に演奏指示を出すためのコマンドを音声データ列としても良い。この場合、音声処理部110が電子楽器(シンセサイザ)として機能する。この場合も、音声処理部110は、MIDI形式のコマンドなどを解釈して、あらかじめ用意された音源データをRAM 103に展開して、最終的な音声波形データを得る。以降の処理は、上記実施形態と同様である。
【0113】
また、上記実施形態では、音声データ列内に目標データ位置をあらかじめ対応付けて操作入力の受付時に再生されているデータの位置とこれを比較することにより、音声データ列の再生速度を変更していたが、カラオケの採点システムなどで用いられるような採点手法によって、音声データ列の再生速度を変更するのでも良い。
【0114】
たとえば、一定時間再生される音声データ列、もしくは、一定バイト数再生される音声データ列の音声波形データと、これに合わせてプレイヤーが操作した操作入力の時系列と、の相関度数を調べる。音声波形データが再生されるリズムに合わせて操作入力がされている場合には、両者の相関度数は高くなり、外れている場合には、両者の相関度数は低くなる。したがって、相関度数が所定の値未満の場合には、操作ミスとする。このようにすれば、あらかじめ目標データ位置を設けなくとも、プレイヤーの操作を採点することができる。
【0115】
(その他の実施形態)
上記実施形態では、音声処理部110から伝送済みバイト数の情報を得ていたが、情報処理装置100の構成によっては、音声処理部110とDVD−ROMドライブ108に対しては、「再生開始」や「再生速度の変更」といった指示を出すだけにとどめ、伝送済みバイト数の情報を取得しない方が、本発明のゲーム装置の実現には望ましい場合もある。以下では、そのような実施形態について、説明する。図8は、本実施形態に係るゲーム装置にて実行される処理の制御の流れを示すフローチャートである。以下、本図を参照しつつ説明する。
【0116】
まず、本実施形態では、経過時間を複数と、閾時間と、含む課題データと、当該課題データに対してBGM(Back Ground Music)として再生される楽曲の音声データ列と、プレイヤーが各ボタンを操作したときに発せられる音声の演奏データ列と、をあらかじめ用意しておく。
【0117】
課題データの初期値は、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROMに記憶されているが、ゲームを開始すると、CPU 101は、課題データを、DVD−ROMからRAM 103の所定の課題データ領域に読み出して初期化する(ステップS801)。図9は、RAM 103の当該課題データ領域に読み出された課題データの様子を示す模式図である。
【0118】
課題データ901は、音楽の分野における楽譜に相当するものである。この場合、各標的は、音符に相当する。本実施形態では、課題データ901は、複数のレコード903からなる表902と閾時間911と、終了時刻921(この値をEとする。)と、を含むものと考えることができる。各レコード903には、経過時間904、操作入力の種類905、標的の状態906を記録する領域がある。
【0119】
経過時間904および操作入力の種類905は、DVD−ROMから読み出される情報であるが、標的の状態906は、ステップS801においてすべて「未処理」に初期化される。標的の状態906には、以降の処理で他に「成功」「失敗」等の情報が記録される。
【0120】
経過時間904には、再生速度を変更しないと仮定した場合における画面の表示更新レートである垂直同期割込の周期(典型的には1/60秒)を単位とした数値が記録されている。すなわち、経過時間904は、上記実施形態における開始バイト数503に相当する情報である。各レコード903は、経過時間904をキーとして昇順にソートされている。また、閾時間911として記録される数値も、上記の周期を単位としている。以下、ここに記録されている数値を「ステップ数」という。
【0121】
一方、操作入力の種類905には、演奏ボタン1002の種類「1」〜「9」の数字で記録されている。本実施形態では、図10に外観を示す専用コントローラを、コントローラ105にかえて利用する。
【0122】
専用コントローラ1001には、演奏ボタン1002が9個用意されているほか、特殊ボタン1003が複数用意されている。これらの演奏ボタン1002、特殊ボタン1003は、上記のコントローラ105のいずれかのボタンと対応付けられており、コントローラ105を用いた場合であっても、専用コントローラ1001を利用した場合であっても、本ゲームをプレイすることができる。
【0123】
なお、以降では、本図に示す専用コントローラの演奏ボタン1002表面に記載されている数字「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」「9」によって、演奏ボタン1002の種類を区別する。本図に示すように、専用コントローラ1001の中央に近い演奏ボタン1002ほど、その番号が小さい。
【0124】
当該レコード903に対応付けられる標的に対する操作入力が成功するのは、「ゲームを開始してから経過時間904が経過した時点」〜「ゲームを開始してから経過時間904が経過し、さらに閾時間911が経過した時点」に、操作入力の種類905に相当するボタン1002を操作した場合である。それ以外の場合には、操作入力は失敗となる。
【0125】
そして、RAM 103に用意された変数領域のうち、現在のステップ数tを0に初期化し、ステップ数と現実の時間との再生速度比wを1に初期化する(ステップS802)。本実施形態では、ステップ数tは、垂直同期割込ごとに更新されて、再生速度比wずつ増加されることになる。再生速度を一切変更しないのであれば、ステップ数tは、垂直同期割込ごとに1ずつ増えていく。すなわち、wの値を変更することによって、再生速度を調整するのである。
【0126】
ついで、CPU 101は、音声処理部110に、当該課題データ901に対応付けられたBGMの再生を開始するように指示を出す(ステップS803)。したがって、音声処理部110ならびにDVD−ROMドライブ108は、再生部408として機能する。BGMの音声データ列は、DVD−ROM内に、PCM(Pulse Code Modulation)形式、MP3(MPEG Layer 3)形式、Ogg Vorbis形式、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式等で記録されている。
【0127】
ついで、CPU 101は、画像処理部107に指示を出して、画面に各レコード903に対応する標的と、照準と、を表示する(ステップS804)。本実施形態では、専用コントローラ1001の配置に合わせて、標的の移動経路が9つ用意される。図11は、本実施形態における画面表示の例である。
【0128】
画面1101には、垂直方向の移動経路1102が9本用意されている。そして、その移動経路1102上に標的1103が表示される。
【0129】
各標的1103は、所定の高さを有する長方形状の形状をしており、この長方形の上下に円形状の飾り1111が表示されている。また、標的1103に対応付けられる操作入力の種類の数字1112も表示される。
【0130】
標的1103は、当該移動経路1102を画面1101の上から下へ移動していく。画面1101の下方には水平方向に照準線1104が表示されている。
【0131】
画面1101上端から照準線1104までの距離をH、各標的1103が移動する単位ステップ数あたりの移動距離をvとすると、あるレコード903の経過時間904がTである場合、このレコード903に対応する標的1103を画面上端に表示するのは、ゲーム開始からT−H/vステップ目である。以降は、ゲーム開始からtステップが経過した後は、当該標的1103は、画面1101上端からv(t−T)+Hだけ下方に表示される。
【0132】
標的1103は、照準線1104を通過した後も、同じ単位ステップ数あたりの移動距離vで移動するように表示される。照準線1104から画面1101下端までの距離をKとすると、ゲーム開始からT+K/vステップだけ経過すると、当該標的1103の表示をやめることになる。
【0133】
したがって、表示部306は、表902のレコード903を走査して、現在表示すべき標的を探す。上記の例でいえば、レコード903の経過時間904をTとしたときに、T−H/v ≦ t ≦ T+K/vが成立するようなレコード903に対する標的1103は、その操作入力の種類905に対応する移動経路1102において画面1101上端からv(t−T)+Hだけ下方に移動した場所にすることとなる。
【0134】
また、本実施形態では、長方形状の標的1103の高さは、d/vである。したがって、標的1103が照準線1104に至るのは、ステップ数t = Tの時点であり、標的1103が照準線1104から離れるのは、ステップ数t = T+dの時点ということになる。
【0135】
さらに、CPU 101は、専用コントローラ1001の各演奏ボタン1002の押圧操作の状況を調べる(ステップS805)。押圧操作され始めた演奏ボタン1002がある場合(ステップS805;Yes)、当該演奏ボタン1002に対応付けられた演奏データ列の再生を行うよう、音声処理部110に対して指示を出す(ステップS806)。演奏データ列としては、上記のような各種の音声データを利用することができるが、処理の高速化を図るため、あらかじめRAM 103に読み出しておくことが望ましい。また、MIDI形式等、データ量が少ない形式を利用しても良い。
【0136】
本実施形態では、課題データ901に対するBGMのリズムと、各レコード903の経過時間904と、が適合するように音声データ列と各レコード903とが構成されている。したがって、当該経過時間904に当該操作入力の種類905の演奏ボタン1002をプレイヤーが押圧操作すると、BGMにおける他の楽器の演奏に、あたかも自分が参加しているかのような感覚を、プレイヤーに与えることができる。
【0137】
そして、表902内のレコード903を走査して、当該レコード903について、以下の成功条件を満たすものが存在するか否かを調べる(ステップS807)。
【0138】
(成功条件)
経過時間904 Tと、現在のステップ数tと、が、T ≦ t ≦ T+dという関係を満たし、
操作入力の種類905が、押圧操作されている演奏ボタン1002の種類と一致し、
標的の状態906が「未処理」である。
【0139】
存在する場合(ステップS807;Yes)、当該レコード903の標的の状態906を「成功」に更新し(ステップS808)、ステップS809に進む。
【0140】
一方、演奏ボタン1002が押圧操作されていない場合(ステップS805;No)や、成功条件を満たすものが存在しない場合(ステップS807;No)も、ステップS809に進む。
【0141】
そして、CPU 101は、表902内のレコード903を走査して、当該レコード903について、以下の失敗条件を満たすものが存在するか否かを調べる(ステップS809)。
【0142】
(失敗条件)
経過時間904 Tと、現在のステップ数tと、がT+d < tという関係を満たし、標的の状態906が「未処理」である。
【0143】
存在しない場合(ステップS809;No)、ステップS811に進む。存在する場合(ステップS809;Yes)、当該レコード903の標的の状態906を「失敗」に更新する(ステップS810)。
【0144】
そして、RAM 103に記憶される再生速度比wのステップ数を必要に応じて以下のように更新する(ステップS811)。すなわち、上記の成功条件と失敗条件との組合せを、命中条件として利用する。
再生速度比wを更新する手法としては、種々の方法が考えられる。たとえば、以下のようなものである。
【0145】
(1)直近のステップS810において「失敗」に更新されたレコード903の数fに、所定の定数cを乗じた値f cを減算する。
(2)直近のステップS810において「失敗」に更新されたレコード903の数fから、直近のステップS808において「成功」に更新されたレコード903の数sを減じ、これに所定の定数cを乗じた値(f−s)cを減算する。
(3)上記(1)〜(2)を採用の上、さらに、再生速度比wがある最大値(典型的には1、すなわち、原曲の速度で再生。)に達してしまったら、当該最大値に更新し、再生速度比wがある最低値に達してしまったら、それ以上は小さくならないようにする。
【0146】
閾時間dはプレイヤーの操作入力の時間的な正確さを判定するものであるが、ステップ数単位で計算される。したがって、閾時間dの値が一定であっても、再生速度が遅くなれば(再生速度比wが小さくなれば)、標的が照準に至った時刻と操作入力がされた時刻とのずれが大きくなっても、操作入力は成功と判断される。したがって、再生速度比wを小さくする、ということは、ゲームのプレイヤーに与えられる課題が簡単になることを意味する。このように、本実施形態では、難易度を自動的に調整する。
【0147】
そして、次の垂直同期まで待機する(ステップS812)。この待機の間に、ほかの処理を実行しても良い。そして、次の垂直同期割り込みが発生したら、ステップ数tを再生速度比wだけ増やす(ステップS813)。
【0148】
ついで、音声処理部110に、再生速度を変更して、ステップ数tと同期するように指示を出す(ステップS814)。なお、音声処理部110において音声データ列の転送済割込が利用できる場合は、その割込ごとに、RAM 103内のステップ数tの値を確認し、音声処理部110が自律的に再生速度を調整するような形態を採用しても良い。
【0149】
そして、ステップ数tが当該課題に対応付けられた終了時刻921 Eに至るまで(ステップS815)、ステップS804〜ステップS815を繰り返す。
【0150】
t = Eとなる時点は、ちょうどBGMの演奏が終わる時点であり、いずれのレコード903についても、経過時間904 Tは、終了時刻921 Eより小さい。終了時刻921 Eもまた、課題データ901の中に記憶されている。
【0151】
本実施形態においては、現在画面1101に表示されているレコード903の範囲をRAM 103内の変数に保存しておき、これを適宜更新することによって、レコード903の各種の走査を高速に行うことができる。また、表902と同等の他のデータ構造を採用して課題データ901と同等の情報を記憶するのでも良い。
【0152】
また、本実施形態に対して、上記実施形態と同様の技術を適用することも可能である。たとえば、標的1103の表示位置については、再生速度比wを考慮することにより、標的1103の現実の時間に対する移動速度を一定にするように表示を行っても良い。また、再生速度比wの値に応じて、照準線1104の周囲に照準帯を表示したり、標的の移動方向に対する高さを変更する手法も採用できる。
【0153】
このほか、標的と照準の表示手法については、図12に示すようなものを採用することもできる。
【0154】
本図では、画面1201では、音符の中に照準1202が表示されている。一方、所定の移動経路1203は、表示される楽譜の五線に平行に配置されている。標的1204は、縦に一直線に並んでおり、横線に沿って水平方向に左から右へ移動する。標的1204が右端 に至ると、表示される照準1202が更新されるが、これは、楽譜の小節が進んだことやちょうど譜面をめくったことに対応する。
【0155】
本表示例の場合には、上記の各手法のうち、標的1204の移動方向に対する幅(水平方向の幅)を変更する手法が、プレイヤーにとって直観的にわかりやすい表示となる。そして、本手法によれば、あたかも楽譜を見ながら楽器を演奏しているかのような感覚を、プレイヤーに与えることが可能となる。
【0156】
本実施形態では、プレイヤーの操作入力が正確か否かによって、再生速度比wが自動的に調整され、閾時間dに相当する現実の時間も長くなったり短くなったりするので、プレイヤーが初心者であっても熟達者であっても、その熟達の度合に応じてゲームのプレイができるようになる。
【0157】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、音声データの再生とプレイヤーの操作との合致の度合によって音声データの再生速度を変更するのに好適なゲーム装置、ゲーム方法、ならびに、これらをコンピュータによって実現するプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】本実施形態のゲーム装置に接続可能なコントローラの概要構成を示す模式図である。
【図3】本実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す模式図である。
【図4】当該実施形態に係るゲーム装置において実行されるゲーム方法の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】課題データの様子を示す説明図である。
【図6】目標画像の表示位置の関係を示す説明図である。
【図7】モニタに対する表示例を示す説明図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係るゲーム装置において実行されるゲーム方法の処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】課題データの様子を示す説明図である。
【図10】専用コントローラの外観を示す説明図である。
【図11】本実施形態における画面表示の例である。
【図12】本実施形態における画面表示の例である。
【符号の説明】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラ
106 外部メモリ
107 画像処理部
108 DVD−ROMドライブ
109 NIC
110 音声処理部
201 ↑ボタン
202 ↓ボタン
203 ←ボタン
204 →ボタン
205 ○ボタン
206 ×ボタン
207 △ボタン
208 □ボタン
209 SELECTボタン
210 STARTボタン
211 ANALOGボタン
212 インジケータ
213 ジョイスティック
214 ジョイスティック
215 L1ボタン
216 L2ボタン
217 R1ボタン
218 R2ボタン
301 ゲーム装置
302 記憶部
303 再生部
304 入力受付部
305 判定部
306 表示部
501 課題データ
502 レコード
503 開始バイト数
504 操作入力の種類
505 共通情報
506 開始位置
507 照準位置
508 単位移動量
601 画面
602 目標画像
603 開始座標
604 照準座標
701 画面
702 ○目標画像
703 ×目標画像
704 △目標画像
705 □目標画像
706 照準線
707 照準帯
901 課題データ
902 表
903 レコード
904 経過時間
905 操作入力の種類
906 標的の種類
911 閾時間
921 終了時刻
1001 専用コントローラ
1002 演奏ボタン
1003 特殊ボタン
1101 画面
1102 移動経路
1103 標的
1104 照準線
1111 飾り
1112 数字

Claims (12)

  1. 記憶部と、再生部と、入力受付部と、判定部と、を備えるゲーム装置であって、
    前記記憶部は、音声データ列を記憶し、
    前記再生部は、前記記憶された音声データ列を順に再生し、
    前記入力受付部は、当該音声データ列が順に再生されている間、操作入力を受け付け、
    前記判定部は、命中条件「前記入力受付部により操作入力が受け付けられた時に、当該音声データ列中にあらかじめ割り当てられた複数の目標データ位置のうち、いずれかの目標データ位置に配置された音声データが前記再生部により再生されている」が満たされるか否かを判定し、
    前記再生部は、前記判定の結果により、当該音声データ列の再生速度を変更する
    ことを特徴とするもの。
  2. 請求項1に記載のゲーム装置であって、
    前記判定部により当該命中条件が満たされないと判定された場合、前記再生部は、当該音声データ列の再生速度を遅くする
    ことを特徴とするもの。
  3. 請求項1または2に記載のゲーム装置であって、表示部をさらに備え、
    前記表示部は、所定の経路に沿って移動する目標画像と、当該所定の経路中の照準位置と、を表示し、当該目標データ位置に配置された音声データが前記再生部に再生される時に、当該目標画像が当該照準位置に至るように、当該目標画像を移動させる
    ことを特徴とするもの。
  4. 請求項1または2に記載のゲーム装置であって、
    前記入力受付部が受け付ける操作入力には、複数の種類があり、
    前記判定部は、当該命中条件にかえて、条件「前記入力受付部により操作入力が受け付けられる時に、当該音声データ列中にあらかじめ割り当てられる複数の目標データ位置のうちいずれかの目標データ位置に配置された音声データが前記再生部により再生されており、当該受け付けられた操作入力の種類が当該目標データ位置に割り当てられたものである」が満たされるか否かを判定する
    ことを特徴とするもの。
  5. 請求項4に記載のゲーム装置であって、表示部をさらに備え、
    前記表示部は、複数の種類の目標画像を、そのそれぞれに割り当てられた所定の経路に沿って移動するように表示し、当該所定の経路のそれぞれについて、当該経路中の照準位置を表示し、当該複数の種類の目標画像には、当該複数の操作入力の種類のそれぞれが割り当てられ、当該音声データ列中にあらかじめ割り当てられる複数の目標データ位置に配置される音声データが前記再生部に再生される時に、当該目標データ位置に割り当てられた操作入力の種類に割り当てられた目標画像が当該照準位置に至るように、当該目標画像を移動させる
    ことを特徴とするもの。
  6. 請求項3または5に記載のゲーム装置であって、
    前記表示部は、当該音声データ列の再生速度に比例する移動速度で、当該目標画像を移動させる
    ことを特徴とするもの。
  7. 請求項3または5に記載のゲーム装置であって、
    前記表示部は、当該音声データ列の再生速度が変更された場合、当該目標画像の表示位置を更新し、その後、当該目標画像を所定の速度で移動させる
    ことを特徴とするもの。
  8. 請求項1また2に記載のゲーム装置であって、
    前記判定部は、当該命中条件にかえて、条件「当該音声データ列が再生される時系列と、当該操作入力が受け付ける操作入力の時系列と、の相関が、一定の値以上となる」が満たされるか否を判定する
    ことを特徴とするもの。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
    前記記憶部は、演奏データ列をさらに記憶し、
    前記再生部は、前記操作入力が受け付けられると、前記記憶された演奏データ列をさらに再生する
    ことを特徴とするもの。
  10. 請求項1から8のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
    前記記憶部は、当該複数の目標データ位置を記憶する課題データをさらに記憶し、
    前記判定部は、当該音声データ列のこれまでの再生速度と、これまでの経過時間と、前記記憶された課題データと、を参照して、当該命中条件が満たされるか否かを判定する
    ことを特徴とするもの。
  11. 再生工程と、入力受付工程と、判定工程と、を備えるゲーム方法であって、
    前記再生工程では、あらかじめ記憶された音声データ列を順に再生し、
    前記入力受付工程では、当該音声データ列が順に再生されている間、操作入力を受け付け、
    前記判定工程では、命中条件「当該操作入力が受け付けられた時に、当該音声データ列中にあらかじめ割り当てられる複数の目標データ位置のうち、いずれかの目標データ位置に配置された音声データが再生されている」が満たされるか否かを判定し、
    前記再生工程は、前記判定の結果により、当該音声データ列の再生速度を変更する
    ことを特徴とする方法。
  12. コンピュータを、記憶部、再生部、入力受付部、および、判定部として機能させるプログラムであって、
    前記記憶部は、音声データ列を記憶し、
    前記再生部は、前記記憶された音声データ列を順に再生し、
    前記入力受付部は、当該音声データ列が順に再生されている間、操作入力を受け付け、
    前記判定部は、命中条件「前記入力受付部により操作入力が受け付けられた時に、当該音声データ列中にあらかじめ割り当てられる複数の目標データ位置のうち、いずれかの目標データ位置に配置された音声データが前記再生部により再生されている」が満たされるか否かを判定し、
    前記再生部は、前記判定の結果により、当該音声データ列の再生速度を変更する
    ように機能させることを特徴とするプログラム。
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