JP2004267021A - コンバイン - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のコンバインにおいては、送塵口処理胴をスクリュー式のコンベアとして後方への搬送能力を向上させているものの、それでも送塵口付近(送塵口処理胴前部)での未処理物の滞留が多いという問題があった。特に、近年はコンバインによる収穫作業の高効率化のために、コンバインの収穫作業時の走行速度が高速化しており、コンバイン内部での脱穀・選別作業の高速化が求められている。
【解決手段】扱胴21と処理胴22とを備えるコンバイン201の処理胴を被覆するケース61・62の壁面に、リード角を有するリード弁65を配置した。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、扱胴および処理胴を備えるコンバインの技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、脱穀性能及び選別性能を向上させるために、機体の前後方向に回転軸を横架・軸支した扱胴のケーシングの後部側面と、該扱胴と平行に横架・軸支した送塵口処理胴のケーシングの前部側面とを送塵口で連通し、扱胴で完全に処理(脱穀)できなかった一部枝梗付着粒等を送塵口処理胴にて処理し、送塵口処理胴のケーシング下部を構成する処理網を通して下方の選別部の揺動選別装置上へ排出するコンバインは公知となっている。例えば特許文献1に記載の如くである。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−360044号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のコンバインにおいては、送塵口処理胴をスクリュー式のコンベアとして後方への搬送能力を向上させているものの、それでも送塵口付近(送塵口処理胴前部)での未処理物の滞留が多いという問題があった。特に、近年はコンバインによる収穫作業の高効率化のために、コンバインの収穫作業時の走行速度が高速化しており、コンバイン内部での脱穀・選別作業の高速化が求められている。
本発明は以上の如き状況に鑑み、送塵口付近の未処理物の滞留を防止し、枝梗付着粒等の処理能力を向上したコンバインを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0006】
即ち、請求項1においては、扱胴と処理胴とを備えるコンバインにおいて、処理胴を被覆するケースの壁面に、リード角を有するリード弁を配置したものである。
【0007】
請求項2においては、前記リード弁を扱胴ケース側リード弁と処理胴ケース側リード弁とに二分割し、処理胴と対向する扱胴ケースと、処理胴ケースと、にそれぞれ固定したものである。
【0008】
請求項3においては、前記一対の扱胴ケース側リード弁と処理胴ケース側リード弁とは、側面視で、処理胴の回転軸の長手方向において端部が重なるものである。
【0009】
請求項4においては、前記一対の扱胴ケース側リード弁と処理胴ケース側リード弁とを合わせた処理胴の回転軸の長手方向における長さを、送塵口の処理胴の回転軸の長手方向における開口長さの半分以上としたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施の一形態であるコンバインの左側面図、図2は本発明の実施の一形態であるコンバインの平面図、図3は本発明の実施の一形態であるコンバインの右側面図、図4は本発明の実施の一形態であるコンバインの正面図、図5は脱穀部および選別部の左側面模式図、図6は送塵口処理胴の右側面図、図7は送塵口処理胴の後面図、図8は脱穀部および選別部の後面断面図、図9はセンサを示す模式図である。
【0011】
以下では、図1から図4を用いて本発明の実施の一形態であるコンバイン201の全体構成について説明する。なお、本発明は本実施例のコンバイン201に限定されず、扱胴と処理胴とを備えるコンバイン(自脱型・汎用型)に広く適用可能である。
【0012】
クローラ式走行装置1上には機体フレーム2L・2Rが載置され、該機体フレーム2L・2R前端には引起し・刈取部3が昇降可能に配設されている。該引起し・刈取部3は前端に分草板4を突出して穀稈を分草し、その後部に引起しケース5を立設して該引起しケース5より突出したタイン6の回転により穀稈を引き起こし、前記分草板4後部に配設した刈刃7にて株元を刈り取るようにしている。
【0013】
刈り取られた穀稈は、上部搬送装置、下部搬送装置、縦搬送装置8にて後部へ搬送され、該縦搬送装置8の上端から株元がフィードチェーン9に受け継がれ、脱穀部12内に穀稈が搬送される。そして、該フィードチェーン9後端には排藁チェーン18が配設され、該排藁チェーン18後部下方には排藁カッター装置、拡散コンベアなどからなる排藁処理部19が形成され、排藁を切断して藁片にした後、拡散しながら圃場に均一放出するようにしている。
【0014】
また、前記脱穀部12側部には選別後の精粒を貯留するグレンタンク13が配設され、該グレンタンク13前部には運転室14が配設される一方、グレンタンク13後部には排出オーガ15の縦オーガ15aが立設され、該縦オーガ15aを中心にしてグレンタンク13が側方へ回動可能とし、本機内部側に配置した駆動系や油圧系のメンテナンスを容易にしている。
そして、該グレンタンク13の底部には排出コンベア16が前後方向に配設され、該排出コンベア16から前記排出オーガ15に動力が伝達されて、排出オーガ15先端よりトラック等へグレンタンク13内の穀粒を排出できるようにしている。更に、脱穀部12下方には、選別部17が配設され、脱穀部12から流下する穀粒や藁屑等(以下「処理物」とする)から穀粒を選別し、前記グレンタンク13に搬送するようにしている。
【0015】
次に、脱穀部12について図5、図6および図7を用いて説明する。
脱穀部12に形成された扱室28には、機体の前後方向に軸架された略円柱形状の扱胴21が設けられ、該扱胴21の外周面には扱歯21a・21a・・・が植設される。一方、フィードチェーン9により、穀桿の株元部は拘束され、かつ穀桿の先端部は扱胴21の下方に挿入されつつ機体後方に搬送される。扱胴21の回転により、扱歯21a・21a・・・が籾(処理物)に接触して脱粒が行われるとともに、受網20は扱胴21が格納される扱室28の下半部を覆うように設けられ、処理物のみを下方へ落下するようにしている。
【0016】
そして、前記扱胴21後部で、グレンタンク13側(本実施例では機体右側)の処理室29に、略円柱形状の送塵口処理胴22が設けられる。該送塵口処理胴22は、扱胴21と平行となるように前後方向に横架・軸支される。また、扱胴21を覆って扱室28を形成する扱胴ケース61の後部(右)側面は、送塵口処理胴22を覆って処理室29を形成する処理胴ケース62の前部(左)側面と送塵口23を介して連通している。扱胴21で処理できなかった枝梗付着粒等の未処理物は、送塵口23より処理室29内に搬送される。処理胴網24は送塵口処理胴22が格納される処理室29の下半部を覆うように設けられ、該処理胴網24に設けられた孔(網目)を通過して被処理物(籾および細断された藁屑の混合物)のみ下方に落下するようにしている。
また、送塵口処理胴22の後端部の外周面には前後に長い板体より成る羽体91・91が固設されている。該羽体91・91は、該送塵口処理胴22と一体的に回転し、送塵口処理胴22により処理室29後方まで搬送されてきた藁屑は該羽体91・91・・・の回転によって跳ね飛ばされ、送塵口処理胴22の下方に排出され、図示せぬガイド板によって機体外部に案内される。
【0017】
以下では送塵口処理胴22および処理室29内部の詳細構成について説明する。
送塵口処理胴22の外周面にはスクリュー状の螺旋体22aが形成される。また螺旋体22aには、複数の処理歯22b・22b・・・が突設される。
送塵口処理胴22が回転駆動されると、送塵口23から処理室29内に搬送されてきた枝梗付着粒等の未処理物は、機体後方に搬送されながら籾と枝梗とに分離される。
【0018】
このとき、図6および図7に示す如く、送塵口処理胴22を被覆するケースの一部を形成する扱胴ケース61の後部右側板部の外壁(右側面)には、扱胴ケース側リード弁63・63・・・が設けられる。また、送塵口処理胴22を被覆するケースの大部分を形成する処理胴ケース62の前部右側板の内壁(左側面)には、処理胴ケース側リード弁64・64・・・が設けられる。
一対の扱胴ケース側リード弁63と処理胴ケース側リード弁64とで、リード弁65が形成される。リード弁65は、送塵口処理胴22の回転により未処理物が搬送方向(図6中の矢印A)に送られるように、所定のリード角(リード弁65の作用面に垂直なベクトルBと、前後方向のベクトルA(矢印A)との成す角度)θを持って(すなわち、略螺旋状に)処理室29内壁の上半部に設けられる。
【0019】
このように、処理室29の内壁面にリード角θを有するリード弁65・65・・・を設けたことにより、送塵口処理胴22の回転駆動による処理室29後方(排出方向)への未処理物の搬送が促進され、扱室28から送塵口23を経て処理室29に搬送されてきた未処理物が、処理室29内を速やかに移動する。従って、扱室28後部および処理室29前部(すなわち、送塵口23近傍)での未処理物の滞留、および処理室29から扱室28への未処理物の逆流が防止され、脱穀・選別能力が向上する。
なお、本実施例においては、リード弁65(扱胴ケース側リード弁63および処理胴ケース側リード弁64)は送塵口23の設けられている処理室29前部に配置されているが、これに限定されず、未処理物の発生量等に応じて処理室29中途部や後部に設けても良い。
【0020】
また、リード弁65を扱胴ケース側リード弁63と処理胴ケース側リード弁64の二つの部材から構成し、それぞれ扱胴ケース61および処理胴ケース62に取り付けることにより、処理室29の上半部にわたってリード弁65を設けて該リード弁65の作用面積を大きくすることができ、未処理物の搬送能力が向上する。また、処理室29内の清掃・メンテナンス時の分解・組み立てが容易でメンテナンス性に優れる。
【0021】
また、図6に示す如く、リード弁65を構成する扱胴ケース側リード弁63の前端部63aと、処理胴ケース側リード弁64の後端部64bとは、側面視で前後方向、すなわち未処理物の搬送方向において重なって(オーバーラップして)おり、処理胴ケース側リード弁64の作用面に沿って移動してきた未処理物は、確実に扱胴ケース側リード弁63の作用面に受け渡される。従って、リード弁65が二つの部材に分かれているにもかかわらず、未処理物の搬送能力を高く維持することができる。
なお、本実施例では、前記扱胴ケース側リード弁63は側面視で送塵口23の上端から処理室29の上部位置に四本平行に、送塵口23の前端から扱室28の略後端位置まで設けられている。また、処理胴ケース側リード弁64は送塵口2の上下中途部から処理室29の上部位置に三本平行に、送塵口23の前端から送塵口23の略後端位置まで設けられ、送塵口23から処理室29内へ確実に搬送できるようにしている。
【0022】
さらに、前記リード角θの大きさについては、未処理物の搬送方向における扱胴ケース側リード弁63の後端部63bから処理胴ケース側リード弁64の前端部64aまでの長さLが、未処理物の搬送方向における送塵口23の開口幅Lの半分以上となる(L≧(1/2)×L)ように構成することが好ましい。
このように構成することにより、送塵口23から処理室29内に搬送されてきた未処理物を排出方向(後方)に素早く移動させることができ、扱室28後部および処理室29前部(すなわち、送塵口23近傍)での未処理物の滞留、および処理室29から扱室28への未処理物の逆流が防止され、脱穀・選別能力が向上する。
なお、リード角θを過大とすると、リード弁65の作用面と未処理物との摩擦が過大となり、処理胴22の回転駆動に係る負荷が増大したり、籾の脱ぷや破砕等の原因となる場合がある。従って、コンバインの使用条件等によりリード角θを適宜選択する必要がある。
【0023】
また、図6に示す如く、送塵口23から離れた処理室29中央部から後部にかけて、リード角θを持たない(θ≒0)仕切板66・66・・・が処理胴ケース62内壁に設けられている。このように、処理室29の中央部から後部にかけては、むしろ未処理物が速やかに後方に搬送されるのを阻害して揉み、十分な分離・選別を行うことにより、分離・選別(濾過)を促進し、ロスを低減することができる。
【0024】
また、図5に示す処理胴網24については、板材に打ち抜き孔を多数設けたプレス網とすることにより、クリンプ網やコーンケーブと比較して処理物の流通性(処理物の下方への落下の容易さ)が向上する。また、製造コストを低減化することができる。
【0025】
さらに、図6に示す如く、回転中の送塵口処理胴22の処理歯22b・22b・・・が、処理胴ケース62内壁に設けられた抵抗板67・67間を通過するように構成することにより、処理室29内に搬送されてくる未処理物の量が多いとき(例えば高速走行での収穫作業時など)でも、処理胴網24上に滞留して籾の濾過を阻害する長藁を効率よく細断することが可能であり、分離・選別(濾過)を促進し、ロスを低減することができる。また、このとき、処理歯22b・22b・・・の先端部分を刃物状に加工することにより、長藁の細断を容易にすることもできる。
【0026】
続いて、選別部17について図5を用いて説明する。
選別部17においては、揺動選別装置27による揺動選別と唐箕26による風選別とが行われ、一番物と二番物と藁屑等に分別される。
揺動選別装置27は機枠35内に収納される。揺動選別装置27の前端部は扱胴21の前端部の下方まで延出され、揺動選別装置27の後端部は送塵口処理胴22後端部の下方まで延出されるように揺動選別装置27の前後長さが定められている。そして、揺動選別装置27前下部には図示せぬ揺動軸が設けられるとともに、後部には図示せぬ揺動駆動機構が設けられ、揺動駆動機構によって揺動選別装置27が機枠35に対して揺動するように構成されている。
【0027】
揺動選別装置27の前部には前流穀板30が設けられるとともに、該前流穀板30の後下方に後流穀板31が設けられる。該前後の流穀板30・31は板状の部材を波形に成形したものであり、受網20を通過した処理物(穀粒および藁屑等との混合物)は前後の流穀板30・31上に落下し、揺動選別装置27の揺動により機体後方に搬送される。そして、前記後流穀板31後部には、第二選別部である網状のグレンシーブ32が連設されるとともに、該グレンシーブ32と前記後流穀板31の上方、かつ前流穀板30の後方には、第一選別部であるチャフシーブ33が被装されている。
【0028】
また、揺動選別装置27下方の前後途中位置には、左右方向に一番コンベア36と二番コンベア37とが横設される。一番コンベア36と二番コンベア37との位置関係は、一番コンベア36が唐箕26に近い側(機枠35の前部)、二番コンベア37が唐箕26から遠い側(機枠35の後部)となる。
一番コンベア36の右端部にはその長手方向(搬送方向)が略上下方向となるように設けられた揚穀コンベア38が連結され、該揚穀コンベア38の上端はグレンタンク13内と連通している。
揺動選別装置27内で選別されて一番コンベア36の流穀板39上に漏下された一番物は、一番コンベア36から揚穀コンベア38を経て、グレンタンク13に搬送される。
また、前記二番コンベア37の右端部にはその長手方向(搬送方向)が前方斜め上方となるように設けられた二番還元コンベア40が連結されており、該二番還元コンベア40の前方側端部には枝梗処理装置10が連設される。
揺動選別装置27内で選別されて二番コンベア37の付近に漏下された二番物は、二番コンベア37から二番還元コンベア40を経て、枝梗処理装置10に搬送される。枝梗処理装置10内の枝梗処理胴11により枝梗が除去された後の二番物は、揺動選別装置27の選別開始部、すなわち前流穀板30上に再投入される。
【0029】
前流穀板30後部の下方には唐箕26が配置され、グレンシーブ32やチャフシーブ33に選別風を送風するとともに、一番コンベア36と二番コンベア37との間にも副圧送ファンであるセカンドファン46を設けて選別風を送風し、唐箕26による選別風の風力が弱まる選別部17後部においても風選別による選別性能が低下しないようにしている。
【0030】
揺動選別装置27の後端部上方には、吸引ファン25が全幅に横設されており、該吸引ファン25に、前記唐箕26、セカンドファン46から供給される選別風の流れに乗ってきた塵が吸引されて機外に排出される。
【0031】
以下では、図5および図8を用いて送塵搬送コンベア50について説明する。
本実施例における送塵搬送コンベア50はスクリュー式のコンベアであり、処理胴網24の下方において前後方向に軸架されている。
また、本実施例では送塵搬送コンベア50の回転軸の前端部に外嵌された歯車と、送塵口処理胴22の回転軸の前端部に外嵌された歯車とが互いに噛合しており、送塵搬送コンベア50の回転数と送塵口処理胴22の回転数との比が略一定となるように構成されている。従って、送塵口処理胴22で分離され、送塵搬送コンベア50に捕捉される被処理物の量と、送塵搬送コンベア50により前方に搬送される被処理物の量とを所定の比率で維持することができる。なお、送塵搬送コンベア50および送塵口処理胴22の回転軸の後端部側で歯車、ベルトとプーリ、あるいはチェーンとスプロケット等、送塵搬送コンベア50と送塵口処理胴22の回転数比を略一定に維持しつつ駆動力を分配するように構成しても良い。
処理胴網24に設けられた孔(網目)を通過して下方に落下してきた被処理物は、該送塵搬送コンベア50により機体前方(すなわち、送塵口処理胴22の搬送方向とは逆の方向)に向かって搬送される。そして、該被処理物は送塵搬送コンベア50前端に設けられた排塵口50aより選別部17に再投入される。より具体的には、被処理物はチャフシーブ33上において流穀板39の上方(すなわち、一番コンベア36の上方)となる位置に落下する。
なお、本実施例では送塵搬送コンベア50はスクリュー式のコンベアであるが、これに限定されず、ベルト式のコンベアでもよい。また、送塵搬送コンベア50により被処理物が再投入される位置は、前流穀板30上でもよい。
【0032】
以下では、図5、図8および図9を用いてセンサ51について説明する。
センサ51は、選別部17前上部に設けられた前流穀板30およびチャフシーブ33に堆積した排藁の量を検知し、チャフシーブ33の開度を調整するためのものであり、主に接触体51aおよびセンサ部51bで構成されている。
接触体51aは細長い板状の部材であり、その一端はセンサ部51bの回転軸に取り付けられている。センサ部51bはレゾルバ、回転式ポテンショメータ、ロータリーエンコーダなどの回転角度センサであり、機体に対する接触体51aの姿勢を角度の形で検出することが可能である。
【0033】
図9に示す如く、チャフシーブ33上に堆積している被処理物(籾および細断された藁屑の混合物)の上下方向の厚みT[mm]は、チャフシーブ33上面からセンサ部51bまでの高さH[mm]と、接触体51aの長さR[mm]と、センサ部51bにより検出される接触体51aの回転角度φ[rad]により、φ=0のときは0<T<H−R、φ>0のときはT=H−R×cosφと表すことができる。なお、接触体51aの回転角度φは接触体51aが真下を向いているとき(被処理物と接触していないとき)をゼロとし、接触体51aが後方に搬送されていく被処理物に接触して後方に回動したときに正の値をとるものと定義する。
一方、選別部17において藁屑と籾とを精度良く分離可能な範囲内において、チャフシーブ33からグレンシーブ32への落下量を極力多くし、選別処理能力が極大となるチャフシーブ33の開度と被処理物(籾および細断された藁屑の混合物)の上下方向の厚みT[mm]との関係を、実験等により予め求めておく。そして、センサ51からの回転角度φに関する情報(すなわち、チャフシーブ33および前流穀板30上への被処理物の堆積量に関する情報)に基づいて、チャフシーブ33の開度を調節する。
【0034】
例えば、被処理物がセンサ51の直下でのみ山状に堆積しており、チャフシーブ33および前流穀板30上の他の場所には堆積していないような場合には、センサ51により検出される回転角度φから求められる厚みT[mm]は、実際のチャフシーブ33および前流穀板30上の被処理物の堆積量を正しく反映しているとはいえない(この場合、実際の堆積量よりも堆積量を多く見積もることとなってしまう)。従って、被処理物がチャフシーブ33および前流穀板30上において均等に均されていることが、厚みT[mm]を精度良く求めるという観点から見ても、選別を効率よく行うという観点から見ても重要である。
【0035】
実際には、選別部17の揺動により、被処理物はチャフシーブ33および前流穀板30上において均等に均されているが、送塵搬送コンベア50前端の排塵口50aの直下だけは、特に収穫時の走行速度が大きい(収穫物が単位時間当たりに脱穀部12および選別部17に投入される量が多い)ときには、排塵口50aより落下してきた被処理物が山状に堆積する場合がある。
従って、センサ51の取付位置は、送塵搬送コンベア50により選別部17に再投入される被処理物により生じる局部的な「山」から少し離れた位置であって、該送塵搬送コンベア50により選別部17に再投入される被処理物と受網20を通過して落下してきた被処理物とが、揺動により混合して均等に均された位置に配置されることが好ましい。
【0036】
図5および図8に示す如く、本実施例では、選別部17の左右中央(図8に示す左右中央線C−C)よりも扱胴21の回転軸は左側方に寄っており、送塵口処理胴22の回転軸は右側方に寄っている。従って、送塵口処理胴22で発生する被処理物を搬送する送塵搬送コンベア50もまたその回転軸が選別部17の左右中央よりも右側方に寄っており、排塵口50aから選別部17上に落下する被処理物は、選別部17の左右中央よりも右寄りの位置に山70を形成する。
そして、センサ51は、送塵搬送コンベア50の排塵口50aよりも機体後方(すなわち、選別部17における被処理物の搬送方向の下流側)、かつ選別部17の左右中央よりも扱胴21寄りに配置されている。従って、選別部17上に堆積した被処理物の量の検出値が山70の影響を受けて実際の堆積量から大きくずれた値となることがなく、かつ、送塵搬送コンベア50により選別部17に再投入される被処理物と、受網20を通過して落下してきた被処理物とが、揺動により混合して均等に均された位置で被処理物の量が検出されることから、精度良く被処理物の堆積量を検知することが可能である。
なお、センサ51の位置は、▲1▼送塵搬送コンベア50の排塵口50aよりも機体後方(すなわち、選別部17における被処理物の搬送方向の下流側)、または、▲2▼扱胴21後部下方であって、選別部17の左右中央よりも扱胴21寄り、のいずれか一方を満たすように配置しても同様の効果を奏する。
また、本実施例では、センサ51のセンサ部51bはレゾルバ、回転式ポテンショメータ、ロータリーエンコーダなどの回転角度センサとしたが、これに限定されず、センサ部51bを接触式のスイッチとして、接触体51aが所定の角度以上回動したときに該スイッチのオン・オフが行われる構成としても良い。また、静電容量センサ等を用いてもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0038】
即ち、請求項1に示す如く、扱胴と処理胴とを備えるコンバインにおいて、処理胴を被覆するケースの壁面に、リード角を有するリード弁を配置したので、送塵口処理胴の回転駆動による処理室後方(排出方向)への未処理物の搬送が促進され、扱室から送塵口を経て処理室に搬送されてきた未処理物が、処理室内を速やかに移動する。従って、扱室後部および処理室前部(すなわち、送塵口近傍)での未処理物の滞留、および処理室から扱室への未処理物の逆流が防止され、脱穀・選別能力が向上する。
【0039】
請求項2に示す如く、前記リード弁を扱胴ケース側リード弁と処理胴ケース側リード弁とに二分割し、処理胴と対向する扱胴ケースと、処理胴ケースと、にそれぞれ固定したので、処理室の上半部にわたってリード弁を設けて該リード弁の作用面積を大きくすることができ、未処理物の搬送能力が向上する。また、処理室内の清掃・メンテナンス時の分解・組み立てが容易でメンテナンス性に優れる。
【0040】
請求項3に示す如く、前記一対の扱胴ケース側リード弁と処理胴ケース側リード弁とは、側面視で、処理胴の回転軸の長手方向において端部が重なるので、処理胴ケース側リード弁の作用面に沿って移動してきた未処理物は、確実に扱胴ケース側リード弁の作用面に受け渡され、リード弁が二つの部材に分かれているにもかかわらず未処理物の搬送能力を高く維持することができる。
【0041】
請求項4に示す如く、前記一対の扱胴ケース側リード弁と処理胴ケース側リード弁とを合わせた処理胴の回転軸の長手方向における長さを、送塵口の処理胴の回転軸の長手方向における開口長さの半分以上としたので、送塵口から処理室内に搬送されてきた未処理物を排出方向(後方)に素早く移動させることができ、扱室後部および処理室前部(すなわち、送塵口近傍)での未処理物の滞留、および処理室から扱室への未処理物の逆流が防止され、脱穀・選別能力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるコンバインの左側面図。
【図2】本発明の実施の一形態であるコンバインの平面図。
【図3】本発明の実施の一形態であるコンバインの右側面図。
【図4】本発明の実施の一形態であるコンバインの正面図。
【図5】脱穀部および選別部の左側面模式図。
【図6】送塵口処理胴の右側面図。
【図7】送塵口処理胴の後面図。
【図8】脱穀部および選別部の後面断面図。
【図9】センサを示す模式図。
【符号の説明】
17 選別部
21 扱胴
22 送塵口処理胴
23 送塵口
50 送塵搬送コンベア
50a 排塵口
51 センサ
61 扱胴ケース
62 処理胴ケース
63 扱胴ケース側リード弁
64 処理胴ケース側リード弁
65 リード弁
201 コンバイン

Claims (4)

  1. 扱胴と処理胴とを備えるコンバインにおいて、処理胴を被覆するケースの壁面に、リード角を有するリード弁を配置したことを特徴とするコンバイン。
  2. 前記リード弁を扱胴ケース側リード弁と処理胴ケース側リード弁とに二分割し、処理胴と対向する扱胴ケースと、処理胴ケースと、にそれぞれ固定したことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記一対の扱胴ケース側リード弁と処理胴ケース側リード弁とは、側面視で、処理胴の回転軸の長手方向において端部が重なることを特徴とする請求項2に記載のコンバイン。
  4. 前記一対の扱胴ケース側リード弁と処理胴ケース側リード弁とを合わせた処理胴の回転軸の長手方向における長さを、送塵口の処理胴の回転軸の長手方向における開口長さの半分以上としたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のコンバイン。
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